JP2005303641A - ルビジウム原子発振器 - Google Patents

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Abstract

【課題】ルビジウム原子発振器の出力の位相雑音特性,周波数短期安定度を改善し,かつ,LSI化を可能とする。
【解決手段】スレーブ発振器をOCXO21によって構成する。DDS22は,OCXO21の出力信号を入力し,ルビジウム原子の原子共鳴周波数の1/Nの周波数の信号を生成して出力する。その信号の雑音をLPF24によって除去した後,PLL25により逓倍してルビジウム原子の原子共鳴周波数の信号を生成するとともに,低周波発振器15から入力した低周波信号で変調を加える。PLL25の出力信号を原子共鳴器13に入力してルビジウム原子の共鳴周波数との誤差信号を検出し,同期検波器16によって同期検波し,積分回路17によりOCXO21の出力周波数を制御する制御信号を生成する。
【選択図】図1

Description

本発明は放送用基準周波数源,ディジタル同期網及び移動体通信クロック源等に用いるルビジウム原子発振器に関し,特に,出力の位相雑音特性及び周波数短期安定度に優れ,かつ,LSI化が可能なルビジウム原子発振器に関する。
近年,市場では小型・低価格でかつ高性能なルビジウム原子発振器が要求されており,これを実現すべく,回路構成の簡略化や低コストな部品の選択が進められている。その結果,スレーブ発振器となるVCXO(Voltage Controlled X'tal Oscillator )は,価格,大きさの面から,出力周波数の安定度の悪い(初期偏差や経時変化量が大きい)小型品が用いられるようになっている。
図9に従来のルビジウム原子発振器の構成を示す。ルビジウム原子発振器6において,11はVCXO,12は逓倍・周波数合成回路,13は原子共鳴器,14はプリアンプ,15は低周波発振器,16は同期検波器,17は積分回路である。
ルビジウム原子発振器6では,ルビジウム原子発振器6の出力となるVCXO11の出力を逓倍・周波数合成回路12に入力する。逓倍・周波数合成回路12は,入力された信号に低周波発振器15の出力信号で変調を加え,ルビジウム原子の遷移周波数(原子共鳴周波数)である約6.8GHzまで逓倍した後,その信号を原子共鳴器13に向けて出力する。
図10は原子共鳴器13の構成を示す図である。原子共鳴器13は,ルビジウムランプ131と,フィルターセル132と,空洞共鳴器133と,光検出器134とから構成される。空洞共鳴器133中には,ルビジウムのガスが封入されている。
ルビジウムランプ131を発光させると,フィルターセル132を介して空洞共鳴器133中に光が照射される。図11に示すように,逓倍・周波数合成回路12から入力される被変調信号(マイクロ波)の周波数を変えていくと,照射された光の透過率が変わり,,光検出器134の出力が変化する。入力される被変調信号の周波数がルビジウム原子の原子共鳴周波数である6.834682・・・ GHzと一致すると,光・マイクロ波二重共鳴により光検出器134の出力が最小となる。
すなわち,光検出器134は,逓倍・周波数合成回路12から入力された被変調信号の周波数とルビジウム原子の原子共鳴周波数との差に応じた共鳴信号を出力する。入力された被変調信号の周波数がルビジウム原子の遷移周波数と一致すれば,出力される共鳴信号は最小となり,誤差が大きいほど出力される共鳴信号は大きくなる。
この共鳴信号をプリアンプ14で増幅し,同期検波器16で低周波発振器15の周波数,即ち原子共鳴器13の入力信号における変調と同じ周波数で同期検波を行う。積分回路17は,同期検波器16の出力を直流信号に平滑し,誤差信号として出力する。この積分回路17からの誤差信号出力をVCXO11の周波数制御電圧としてフィードバックすることにより,VCXO11の出力周波数をルビジウム原子の共鳴周波数安定度と同等に保つ(周波数ロックする) ようになっている。
なお,周波数アンロック状態における周波数安定度の劣化を最小限に抑えるルビジウム原子発振器について,下記の特許文献1に記載されている。
特開2002−271197号公報
前述のように,従来の小型ルビジウム原子発振器は,VCXOを用いた構成となっているため,ルビジウム原子発振器の位相雑音特性並びに短期安定度特性が比較的悪くなる傾向にあった。VCXOは,外部制御電圧により周波数可変を可能としているが故に,固定周波数出力の水晶発振器と比較すると,温度・電源・雑音等の外部環境や経年変化に対する周波数変化が大きい。
製品の小型化につれ採用が進んでいる小型VCXOは特にこの傾向が強く,これらの事項をカバーするため,一般的により急峻な周波数可変特性を持たせている。このため,周波数安定度は周囲雑音の影響を受け易く,ルビジウム原子発振器を構成した場合の短期安定度や位相雑音劣化の主要因となっている。
これらのVCXOに起因する問題を除去するためには,さらに高精度の発振器を用いる必要があるが,現在の製品では大型化してしまい実装上の制約から採用できない。また,高精度かつ小型品は高価なため,製造コストを考慮すると実用的ではない。
一方,周辺回路の小型化については,従来のルビジウム原子発振器では,例えば図12に示すように,逓倍・周波数合成回路12が,逓倍回路121と周波数合成回路122と分周回路123とから構成され,逓倍回路121および周波数合成回路122がコイル(L)及びコンデンサー(C)を含む回路構成であるため,単純にLSI化を行うことができない。
本発明は,上記従来技術の問題点を解決し,出力の位相雑音特性及び周波数短期安定度に優れ,かつ,LSI化が可能なルビジウム原子発振器を提供することを目的とする。
本発明では,出力周波数が周囲雑音の影響を受けにくく,また周波数偏差や周波数経時変化がVCXOより優れているDDS(Direct Digital Synthesizer)やPLL(Phase Locked Loop )を用いた構成を採ることにより,短期安定度及び位相雑音特性を改善する。
体積の大きいOCXO(Oven Controlled X'tal Oscillator)を使用することで懸念される装置の大型化については,DDSやPLLによる構成により周辺回路を小型化し,現状と同等以下のサイズを達成することを可能とする。
また,光・マイクロ波二重共鳴のための変調・合成を,DDSを用いて行うことにより,従来のルビジウム原子発振器における低周波発振器を不要とし,PLLの構成部品であるVCXOをVCOとして,LSI化を実現する。これにより,更なる小型化・低価格化を達成することができるようにする。
すなわち,本発明のルビジウム原子発振器は,スレーブ発振器としてOCXO(Oven Controlled X'tal Oscillator)を用い,この周波数を入力としたDDS(Direct Digital Synthesizer)で原子共鳴器の入力周波数の端数を合成し,これをPLL(Phase Locked Loop )にて原子共鳴周波数まで逓倍する回路を持つ。また,位相変調のための低周波発振器,及び原子共鳴器とこれより出力された信号から原子共鳴周波数との誤差信号を検出する同期検波器を備える。
また,本発明は,DDSで生成された周波数をリファレンスとして数百MHz帯のPLL(Phase Locked Loop) を介し,DDSで発生するDDSの構造的欠点(位相切捨て誤差,DAC分解能等)による雑音を除去する機能を有することを特徴とする。
本発明は,ルビジウム原子発振器の制御ループに必要な位相変調機能を,DDS後段のPLLループ内部に持たせることができる。
また,位相変調機能をPLLループ内部の周波数変調器で実現するのでなはく,原子共鳴器の光量に応じた共鳴周波数の位相変調を,DDS内部のメモリに予め格納した変調用SINルックアップテーブルを用いてチューニングワードをスイープさせることで,DDS出力に印加することにより実現することもできる。
原子共鳴器の光量に応じた共鳴周波数の位相変調をDDS内部にて行うことで,後段の雑音除去用LPF(Low Pass Filter )のカットオフ周波数を高くすることができる。これによりDDS後段のPLL内の原子共鳴周波数を発生するVCOを,電気的特性の制限からこれまで水晶に限定されていたものをLSIに代替させることが可能となり,またDDS〜PLL〜VCO を1チップIC化することも可能になる。したがって,ルビジウム原子発振器の小型化,低価格化を実現することができるようになる。
また,本発明は,スレーブ発振器の出力を自身と同じ周期でサンプリングすることにより変調周波数を抽出し同期検波する構成をとることができる。
本発明は,ルビジウム原子の共鳴周波数の発生源として出力の純度が高いOCXOや周囲雑音等の影響を受けにくいDDS及びPLLを用いてルビジウム原子発振器を構成する。従って,本発明によれば,出力の位相雑音特性,及び周波数短期安定度に優れ,小型化の可能なルビジウム原子発振器を安価に実現できる。
本発明では,DDSを用いて原子共鳴器の二重共鳴部を構成するための位相変調を行う。従って,本発明によれば,低周波発振器等の部品点数を削減し,PLLのIC化を進めることが可能となり,一層の低価格化を達成することもできる。以上より,本発明によれば,従来よりも低コスト・高精度なルビジウム原子発振器を実現可能となる。
〔第1の実施の形態〕
図1は,本発明の第1の実施の形態に係るルビジウム原子発振器の構成を示す図である。図1において,1はルビジウム原子発振器,21はスレーブ発振器としてのOCXO,22はルビジウム原子の原子共鳴周波数の1/Nの周波数を生成するDDS(Direct Digital Synthesizer),23はDDS22を駆動するスイッチ,24はLPF(Low pass filter ),25はDDS22の出力を逓倍してルビジウム原子の原子共鳴周波数を生成するPLLである。PLL25において,251は位相比較器,252はLPF,253は変調回路,254はVCXO,255は分周器である。
なお,図1中,原子共鳴器13,プリアンプ14,低周波発振器15,同期検波器16,積分回路17は,図9に示す従来のルビジウム原子発振器6中の同符号の構成要素と同様である。
図9に示す従来のルビジウム原子発振器6では,スレーブ発振器としてVCXO11を使用しているが,本発明では,出力の純度が高く(Q値が高く),位相雑音特性の優れたOCXO21を採用する。
OCXO21の出力周波数Fc は,DDS22にリファレンスクロックとして入力される。DDS22は,入力されたリファレンスクロック周波数Fc とチューニングワードと呼ぶ制御値とを用いて,ルビジウム原子の原子共鳴周波数の1/Nの周波数を生成する。
LPF24を経由したDDS22の出力は,PLL25に入力される。PLL25は,位相比較器251,LPF252,変調回路253,VCXO254,分周器255で構成され,以下のようにしてDDS22の出力信号を原子共鳴周波数(6.83・・・ MHz )まで逓倍するとともに,変調を加える。
DDS22の出力周波数をリファレンスとして,位相比較器251が,VCXO254の出力を分周器255により分周した後のフィードバック周波数との誤差を検出する。LPF252で雑音を除去した後,変調回路253において低周波発振器15からの信号で位相変調し,VCXO254の周波数制御電圧に変調を加える。VCXO254の出力信号は原子共鳴器13へ入力される。
原子共鳴器13から出力された共鳴信号をプリアンプ14で増幅し,同期検波器16において,低周波発振器15の周波数で同期検波を行う。そして,積分回路17が,同期検波器16の出力を直流信号に平滑し,誤差信号として出力する。この積分回路17からの誤差信号出力をOCXO21の周波数制御電圧としてフィードバックすることにより,OCXO21の出力周波数をルビジウム原子の共鳴周波数安定度と同等に保つ。
図2は,DDSの構成の詳細を示す図である。DDS22は,位相加算器221と,位相・振幅変換部222と,D/Aコンバータ223とを備える。
まず,位相加算器221が,OCXO21からの入力周波数Fc の周期でチューニングワードMを加算していく。DDS22の分解能をnとして,加算値が2n を超えると(すなわち位相が2πを超えると)オーバーフローし,0から再度加算を更新していく。位相・振幅変換部222では,位相加算器221から出力された値を,メモリに格納した変換テーブル(SINルックアップテーブル)に従い,デジタルの振幅値(SIN波形)へ変換し,最終的にD/Aコンバータ223でアナログの正弦波Fo を出力する。なお,SINルックアップテーブルは,位相(位相加算器221の出力)によって参照される正弦波の振幅値を格納したテーブルである。
出力周波数Fo は,リファレンスクロック周波数をFc ,チューニングワードをM,DDS分解能(チューニングワードのビット長)をnとして,以下に示す(式1)で表される。
o =Fc ×M/2n (式1)
図1に示す構成を採る本発明では,DDS22の出力周波数は,原子共鳴器13からのフィードバックで制御されるOCXO21の出力をリファレンス入力とするため,原子共鳴周波数に追従した精度が保障され,且つ位相雑音特性や短期安定度の優れた信号を抽出できる。
また,本発明は,従来技術のように逓倍・周波数合成回路を用いず,数百MHz帯のPLL25によって原子共鳴周波数を生成することから,DDS22の出力に重畳される雑音(例えば,位相切捨て誤差,DAC分解能)を除去することができる。
また,本発明は,チップ化されたICであるDDS22とPLL25を用いることにより,スレーブ発振器(OCXO21)の周辺回路の小型化を達成することが可能となり,小型で位相雑音特性や短期安定度の優れたルビジウム原子発振器を構成することが可能である。
さらに,本発明は,出力周波数をOCXO21の後段から抽出することで,原子共鳴器13およびPLL25がアラーム状態(アンロック状態)となっても,OCXO21単体の持つ長期/短期安定度を保証することができ,極めて安定度の高い発振状態を維持することができる。
図3に,VCXOと比較したOCXOの一般的特性を示す。長期安定度,短期安定度ともにOCXOの方が優れていることがわかる。
本発明のルビジウム原子発振器1は,従来技術の逓倍・周波数合成回路の,サイドバンドスプリアス等の周囲雑音も増幅されてしまうという欠点を補い,位相雑音特性や短期安定度を向上させることも可能である。またDDS22やPLL25は,共に現在様々な分野で応用されており,そのコストも十分に安価である。このため低価格で高精度なルビジウム原子発振器を構成することが可能である。
〔第2の実施の形態〕
図4は本発明の第2の実施の形態に係るルビジウム原子発振器の構成を示す図であり,図5は,本発明の第2の実施の形態の変形例に係るルビジウム原子発振器の構成を示す図である。
図4または図5に示す構成は,原子共鳴器13の二重共鳴部を構成するための変調方式の変形例を示すものである。図4のルビジウム原子発振器2のPLL26と図5のルビジウム原子発振器3のPLL27は,変調回路253の位置が図1に示すルビジウム原子発振器1のPLL25と異なっている。
通常,原子共鳴周波数が約6.8GHzであるのに対し,位相変調周波数は500Hz以下と微小である。図4に示すルビジウム原子発振器2のPLL26は,VCXO254の出力を分周した後の信号に変調回路253で変調を掛けて位相比較器251に入力する回路構成をとる。ルビジウム原子発振器2は,分周器255による分周後の信号を低周波発振器15の出力信号で変調することで,雑音を低減させるという長所がある。
一方,図5に示すルビジウム原子発振器3は,PLL27内において,位相比較器251の出力に変調回路253で変調を掛けることで,変調感度を高める回路構成を採る。
なお,図1に示すルビジウム原子発振器1と,図5に示すルビジウム原子発振器3との差異は,図1に示すルビジウム原子発振器1の場合,変調回路253をLPF252の後段に配置する構成を採り,原子共鳴器13からの出力信号を同期検波器16で同期検波する際にリファレンスとなる低周波信号を正弦波とするのに対し,図5に示すルビジウム原子発振器3の場合には,変調回路253をLPF252の前段に配置する構成を採り,同期検波の際にリファレンスとなる低周波信号を矩形波とする点である。
本例では,PLLループ内においてVCXO254の周波数制御電圧に変調を加えることで,PLLのLPF252のカットオフ周波数を数百MHz帯に設定することができ,出力スペクトルの優れた,すなわち出力周囲の不要スプリアスが抑制された信号を生成可能となる。
〔第3の実施の形態〕
図6は,本発明の第3の実施の形態に係るルビジウム原子発振器の構成を示す図である。図6において,4はルビジウム原子発振器,28はDDS,29はHPF(high pass filter),30はPLLである。
第1の実施の形態または第2の実施の形態では,低周波発振器15を用いてPLL内で生成される信号の変調処理を行うのに対し,図6に示すルビジウム原子発振器4では,DDS28内部で信号の変調処理を行う。
図7は,DDS28の構成の詳細を示す図である。281は加算器,282はEPROM等の不揮発性のメモリである。DDSチップ内(あるいは外部)のメモリ282に予め500Hz以下の変調周波数Δφを変換情報(変換テーブル)として格納しておき,前述した出力周波数Fo を算出する際に,加算器281が以下の(式2)のように変調周波数ΔφをチューニングワードMに加算していくことで,チューニングワードMの設定値をスイープさせる。
o =Fc ×(M+Δφ)/2n (式2)
また,ルビジウム原子発振器4では,位相復調方式として,スレーブ発振器としてのOCXO21の出力を,スレーブ発振器と同周期でサンプリングするデジタル方式によって位相変調周波数を検出し,同期検波器16で同期検波を行う方法を用いる。すなわち,図6において,OCXO21の出力は,HPF29を介してDDS28の駆動信号としてDDS28に入力される他,同期検波器16に入力され,同期検波器16は入力された信号を用いて原子共鳴器13から出力された共鳴信号の同期検波を行う。
〔第4の実施の形態〕
図8は,本発明の第4の実施の形態に係るルビジウム原子発振器の構成を示す図である。図8において,5はルビジウム原子発振器,点線部で示される31はLSIである。32はVCO(Voltage Controlled Oscillator )である。
図6に示す第3の実施の形態のように,DDS28内部で信号の変調を行う位相変調方式を採用することによって,LPF24のカットオフ周波数を高く設定することができ,後段のPLLの構成部品であるVCXO254をLSI化(VCO)することが可能になる。これにより,本発明の第4の実施の形態では,DDS28,PLL(位相比較器251,LPF252,VCO32,分周器255),同期検波器16等をLSI31として構成している。
このように,本発明の第4の実施の形態では,原子共鳴器13内部の回路構成をLSI化することで,ルビジウム原子発振器5の小型化と低コスト化を実現することが可能となる。
以上から把握できるように,本発明の実施の形態の特徴を述べると以下のとおりである。
(付記1) ルビジウム原子発振器であって,
OCXOによって構成されるスレーブ発振器と,
前記スレーブ発振器の出力信号を入力し,ルビジウム原子の原子共鳴周波数の1/N(Nは2以上の整数)の周波数の信号を生成して出力するDDSと,
前記DDSの出力信号を逓倍してルビジウム原子の原子共鳴周波数の信号を生成するとともに,入力した低周波信号で変調を加えるPLLと,
前記PLLに前記変調を行わせるための低周波信号を生成して前記PLLに出力する低周波発振器と,
前記PLLの出力信号を入力してルビジウム原子の共鳴周波数との誤差信号を検出し出力する原子共鳴器と,
前記原子共鳴器の出力信号を前記低周波発振器により生成された低周波信号に基づいて同期検波し,前記スレーブ発振器の出力周波数を制御する制御信号を生成する制御信号生成回路とを備える
ことを特徴とするルビジウム原子発振器。
(付記2) 付記1に記載のルビジウム原子発振器において,
前記DDSは,前記スレーブ発振器から入力された信号の周期で,ある制御値を加算する加算手段と,
前記加算手段の加算結果を予めメモリ蓄積された変調用ルークアップテーブルを用いてデジタルの振幅値に変換し,その振幅値をもとに前記ルビジウム原子の原子共鳴周波数の1/Nの周波数の信号を生成する信号生成手段とを備える
ことを特徴とするルビジウム原子発振器。
(付記3) ルビジウム原子発振器であって,
OCXOによって構成されるスレーブ発振器と,
前記スレーブ発振器の出力信号を入力し,ルビジウム原子の原子共鳴周波数の1/N(Nは2以上の整数)の周波数に低周波の変調を加えた信号を生成して出力するDDSと,
前記DDSの出力信号を逓倍して原子共鳴器に入力する信号を生成するPLLと,
前記PLLの出力信号を入力してルビジウム原子の共鳴周波数との誤差信号を検出し出力する原子共鳴器と,
前記原子共鳴器の出力信号を低周波変調された信号に基づいて同期検波し,前記スレーブ発振器の出力周波数を制御する制御信号を生成する制御信号生成回路とを備える
ことを特徴とするルビジウム原子発振器。
(付記4) 付記3に記載のルビジウム原子発振器において,
前記DDSは,前記スレーブ発振器から入力された信号の周期で,低周波の変調周波数に応じて変化する制御値を加算する加算手段と,
前記加算手段の加算結果を予めメモリ蓄積された変調用ルークアップテーブルを用いてデジタルの振幅値に変換し,その振幅値をもとに前記ルビジウム原子の原子共鳴周波数の1/Nの周波数に低周波の変調を加えた信号を生成する信号生成手段とを備える
ことを特徴とするルビジウム原子発振器。
(付記5) 付記3または付記4に記載のルビジウム原子発振器において,
前記制御信号生成回路は,前記原子共鳴器の出力信号を,前記スレーブ発振器の出力をそれ自身の周期でサンプリングすることにより抽出した変調周波数の信号によって同期検波し,前記スレーブ発振器の出力周波数を制御する制御信号を生成する
ことを特徴とするルビジウム原子発振器。
(付記6) 付記1から付記5までのいずれかに記載のルビジウム原子発振器において,
前記DDSと,少なくとも前記PLLおよび前記制御信号生成回路の一部または全部を1つのLSIで構成した
ことを特徴とするルビジウム原子発振器。
ルビジウム原子発振器の構成を示す図である。 DDSの構成の詳細を示す図である。 VCXOと比較したOCXOの一般的特性を示す図である。 ルビジウム原子発振器の構成を示す図である。 ルビジウム原子発振器の構成を示す図である。 ルビジウム原子発振器の構成を示す図である。 DDSの構成の詳細を示す図である。 ルビジウム原子発振器の構成を示す図である。 従来のルビジウム原子発振器の構成を示す図である。 原子共鳴器の構成を示す図である。 入力周波数と光検出器出力との関係を示す図である。 逓倍・周波数合成回路の構成を示す図である。
符号の説明
1,2,3,4,5,6 ルビジウム原子発振器
11,254 VCXO
12 逓倍・周波数合成回路
13 原子共鳴器
14 プリアンプ
15 低周波発振器
16 同期検波器
17 積分回路
21 OCXO
22,28 DDS
23 スイッチ
24,252 LPF
25,26,27,30 PLL
29 HPF
31 LSI
32 VCO
121 逓倍回路
122 周波数合成回路
123 分周回路
131 ルビジウムランプ
132 フィルターセル
133 空洞共鳴器
134 光検出器
251 位相比較器
253 変調回路
255 分周器
221 位相加算器
222 位相・振幅変換部
223 D/Aコンバータ
281 加算器
282 メモリ

Claims (5)

  1. ルビジウム原子発振器であって,
    OCXOによって構成されるスレーブ発振器と,
    前記スレーブ発振器の出力信号を入力し,ルビジウム原子の原子共鳴周波数の1/N(Nは2以上の整数)の周波数の信号を生成して出力するDDSと,
    前記DDSの出力信号を逓倍してルビジウム原子の原子共鳴周波数の信号を生成するとともに,入力した低周波信号で変調を加えるPLLと,
    前記PLLに前記変調を行わせるための低周波信号を生成して前記PLLに出力する低周波発振器と,
    前記PLLの出力信号を入力してルビジウム原子の共鳴周波数との誤差信号を検出し出力する原子共鳴器と,
    前記原子共鳴器の出力信号を前記低周波発振器により生成された低周波信号に基づいて同期検波し,前記スレーブ発振器の出力周波数を制御する制御信号を生成する制御信号生成回路とを備える
    ことを特徴とするルビジウム原子発振器。
  2. ルビジウム原子発振器であって,
    OCXOによって構成されるスレーブ発振器と,
    前記スレーブ発振器の出力信号を入力し,ルビジウム原子の原子共鳴周波数の1/N(Nは2以上の整数)の周波数に低周波の変調を加えた信号を生成して出力するDDSと,
    前記DDSの出力信号を逓倍して原子共鳴器に入力する信号を生成するPLLと,
    前記PLLの出力信号を入力してルビジウム原子の共鳴周波数との誤差信号を検出し出力する原子共鳴器と,
    前記原子共鳴器の出力信号を低周波変調された信号に基づいて同期検波し,前記スレーブ発振器の出力周波数を制御する制御信号を生成する制御信号生成回路とを備える
    ことを特徴とするルビジウム原子発振器。
  3. 請求項2に記載のルビジウム原子発振器において,
    前記DDSは,前記スレーブ発振器から入力された信号の周期で,低周波の変調周波数に応じて変化する制御値を加算する加算手段と,
    前記加算手段の加算結果を予めメモリ蓄積された変調用ルークアップテーブルを用いてデジタルの振幅値に変換し,その振幅値をもとに前記ルビジウム原子の原子共鳴周波数の1/Nの周波数に低周波の変調を加えた信号を生成する信号生成手段とを備える
    ことを特徴とするルビジウム原子発振器。
  4. 請求項2または請求項3に記載のルビジウム原子発振器において,
    前記制御信号生成回路は,前記原子共鳴器の出力信号を,前記スレーブ発振器の出力をそれ自身の周期でサンプリングすることにより抽出した変調周波数の信号によって同期検波し,前記スレーブ発振器の出力周波数を制御する制御信号を生成する
    ことを特徴とするルビジウム原子発振器。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のルビジウム原子発振器において,
    前記DDSと,少なくとも前記PLLおよび前記制御信号生成回路の一部または全部を1つのLSIで構成した
    ことを特徴とするルビジウム原子発振器。
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