JP2005508914A5 - - Google Patents

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JP2005508914A5
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置換アルキルアミノピリダジノン誘導体、その製法及び該誘導体を含有する医薬組成物
本発明は、置換アルキルアミノピリダジノン誘導体、その製法及び該誘導体を含有する医薬組成物に関する。
不安症は、多くの精神障害、内科的及び外科的状況及びストレス状態を伴う主な中枢神経系(CNS)の症状である。ジアゼパム、クロルジアゼポキシド、及びアルプラゾラム等の如きベンゾジアゼピンは、各種の不安障害において、最も一般的に使用されている薬剤である。しかし、特に、障害に罹った働き盛りのヒトにおけるこれら薬剤の重大は欠点は、鎮静及び健忘の副作用である。さらに、長期間の治療の後におけるベンゾジアゼピン投与の中断は禁断症状を引き起こす。従って、このような望ましくない副作用がなく、耽溺性が潜在的に小さく、かつ良好な安全性をもつ有効な抗不安/抗ストレス化合物の開発が、今日のCSN薬理学的研究の最も興味深い課題の1つとして残っている。
血圧低下作用を有し、心不全及び末梢循環障害の治療に適するピペラジニルアルキルアミノ-3(2H)-ピリダジノン誘導体は、ヨーロッパ特許公開第372305号から公知である。
本発明の目的は、有用な医薬特性を有し、憂慮すべき副作用を持たない新規な置換アルキルアミノピリダジノン誘導体を提供することにある。
上記目的は、本発明によって達成される。
本発明によれば、一般式(I)
Figure 2005508914
(式中、R1は、水素又は炭素数1〜4のアルキル基であり;Xは、水素又はハロゲンであり;R2は、水素又は炭素数1〜4のアルキル基であり;nは、1、2又は3であり;Q及びWは、互いに独立して、-N=又は-CH=であり;及びR4及びR5は、互いに独立して、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル又は炭素数1〜4のアルコキシ基である)で表される新規な置換アルキルアミノピリダジノン誘導体及びその薬学上許容される酸付加塩が提供される。
一般式(I)で表される本発明の化合物の好適なサブグループは、式中、R1が水素であり;Xが水素であり;nが1であり;Q及びWは、互いに独立して、-N=又は-CH=であり;及びR4及びR5が、互いに独立して、水素、塩素、フッ素、トリフルオロメチル又はメトキシ基である誘導体及びその薬学上許容される酸付加塩である。
一般式(I)で表される下記の化合物は、特に好適な医薬特性を有する:
5-{2-[4-(メトキシトリフルオロメチルフェニル)ピペラジン-1-イル]エチルアミノ}-2H-ピリダジン-3-オン;
5-{2-[4-(2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル]エチルアミノ}-2H-ピリダジン-3-オン];
5-{2-[4-フェニルピペラジン-1-イル]エチルアミノ}-2H-ピリダジン-3-オン;
5-[2-(4-ピリジン-2-イル-ピペラジン-1-イル]エチルアミノ}-2H-ピリダジン-3-オン;
5-[2-(4-ピリミジン-2-イル-ピペラジン-1-イル]エチルアミノ}-2H-ピリダジン-3-オン;
5-{2-[4-(3-クロロフェニル)ピペラジン-1-イル]エチルアミノ}-2H-ピリダジン-3-オン;
5-{2-[4-(4-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル]エチルアミノ}-2H-ピリダジン-3-オン;
及びこれらの薬学上許容される酸付加塩。
明細書及び特許請求の範囲を通して使用される用語の定義は下記のとおりである。
「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素原子を意味し、好ましくは塩素である。
「炭素数1〜4のアルキル基」は、直鎖状又は分枝状のアルキル基、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、第2級ブチル、イソブチル又は第3級ブチル等に関する。
「アルコキシ基」は、直鎖状又は分枝状のアルコキシ基、例えば、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ又はn-ブトキシ基、好ましくはメトキシ基に関する。
「離脱基」は、ハロゲン(例えば、塩素、臭素)又はアルキルスルホニルオキシ基(例えば、メチルスルホニルオキシ基)又はアリールスルホニルオキシ基(例えば、ベンジルスルホニルオキシ基、p-トルエンスルホニルオキシ基)に関する。
一般式(I)で表される置換アルキルアミノピリダジノン誘導体の「薬学上許容される酸付加塩」は、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸等の如き無機酸、又はギ酸、酢酸、マレイン酸、フマル酸、乳酸、酒石酸、コハク酸、クエン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸等の如き有機酸によって形成される該化合物の非毒性酸付加塩に関する。
本発明の他の態様によれば、一般式(I)(式中、R1は、水素又は炭素数1〜4のアルキル基であり;Xは、水素又はハロゲンであり;R2は、水素又は炭素数1〜4のアルキル基であり;nは、1、2又は3であり;Q及びWは、互いに独立して、-N=又は-CH=であり;及びR4及びR5は、互いに独立して、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル又は炭素数1〜4のアルコキシ基である)で表される化合物及びその薬学上許容される酸付加塩を製造する方法であって、
a)一般式(II)
Figure 2005508914
(式中、L1は離脱基であり;及びR1、R2、X及びnは上記のとおりである)で表される化合物を、一般式(III)
Figure 2005508914
(式中、Q、W、R4及びR5は上記のとおりである)で表されるアミンと反応させ;又は
b)一般式(IV)
Figure 2005508914
(式中、Yはハロゲンであり;及びR1及びXは上記のとおりである)で表される化合物を、一般式(V)
Figure 2005508914
(式中、R2、n、Q、W、R4及びR5は上記のとおりである)で表される化合物と反応させ;及び
必要であれば、一般式(I)で表される化合物(式中、Xはハロゲンである)を触媒脱ハロゲン化に供して、一般式(I)で表される化合物(式中、Xは水素である)又はその塩酸塩を生成し;及び/又は
このようにして得られた一般式(I)で表される化合物を、その薬学上許容される酸付加塩に変換するか、又は酸付加塩から一般式(I)で表される化合物を遊離させることを包含する新規な置換アルキルアミノピリダジノン誘導体及びその薬学上許容される酸付加塩の製法が提供される。
本発明のプロセスa)及びb)では、反応は、公知の類似の方法(例えば、March, J., Advanced Organic Chemistry, Reactions, Mechanism and Structure, 4th Edition, John Wiley and Sons, New York, 1992参照)と同様にして行われる。
一般式(I)(式中、Xはハロゲン、好ましくは塩素である)で表される置換アルキルアミノピリダジノン誘導体を接触水素化に供し、ついで、脱ハロゲン化を行う場合には、一般式(I)で表される対応する置換アルキルアミノピリダジノン誘導体(ここで、Xは水素原子である)又はその塩酸塩が生成される。
接触水素化は、文献(例えば、March, J., Advanced Organic Chemistry, Reactions, Mechanism and Structure, 4th Edition, John Wiley and Sons, New York, 1992)に記載された方法と同様にして行われる。水素源として、例えば、水素ガス、ヒドラジン、ヒドラジン水和物、ギ酸、ギ酸トリアルキルアンモニウム又はアルカリ金属ギ酸塩が使用される。触媒は、好ましくは、パラジウム、酸化白金、ラネーニッケル等である。反応は、酸結合剤の存在下又は不存在下で行われる。酸結合剤としては、水酸化ナトリウムの如き無機塩基又はヒドラジン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等の如き有機塩基が使用される。反応は、普通のプロトン性又は非プロトン性溶媒又はその混合物中で行われる。プロトン性溶媒は、例えば、アルカノール、水又はその混合物であり、非プロトン性溶媒は、好適には、ジオキサン、テトラヒドロフラン又はジクロロメタンである。一般に、反応温度は0〜150℃、好ましくは、20〜100℃である。
一般式(I)で表される遊離塩基からの酸付加塩の調製及び酸付加塩からの塩基の遊離は、それ自体公知の様式で行われる。
原料化合物として使用される一般式(II)で表されるアルキルアミノピリダジノン誘導体は、国際特許出願PCT/HU98/00054(国際公開WO 99/64402)に記載の方法によって調製される。
一般式(III)で表されるアミンは一部公知の化合物である。新規なものは、同様の方法(Pollardら, J. Am. Chem. Soc., 56, 2199 (1934))にて調製される。
一般式(IV)で表されるジハロピリダジノン誘導体は一部公知である。新規な化合物は、文献(Homerら, J. Chem. Soc., 1984, 2194)から公知の方法を使用することによって調製される。
一般式(V)で表される化合物は、それ自体公知の様式(Shigenaga, S.ら, Arch. Pharm., 329(1), 3-10 (1996); Janssens, F.ら, J. Med. Chem., 28(12), 1934-1943 (1985); He Xiao Shuら, Bioorg. Med. Chem. Lett., 7(18), 2399-2402 (1997))によって調製される。
一般式(I)で表される置換アルキルアミノピリダジノン誘導体の薬理作用を、下記のテストにおいて検討した。
方法及び結果
血圧に対する作用
遠隔測定システム(Data sciences International, セントポール, ミネソタ, 米国)を使用して、自由行動・意識下雄Wisterラットにおいて実験を行った。処置に先立って、ラットに、動脈圧の連続監視を可能にするトランスミッター(タイプ:TL11M2-C50-PXT)を移植した。消毒した外科的条件下において、トランスミッターのカテーテルを、動脈圧を測定するために、腹大動脈に導入し、ペントバルビタール-Na(60mg/kg,腹腔内投与;Nembutal注射剤,Phylaxia-Sanofi,ブダペスト)にて麻酔した動物の腹壁に縫いつけた。術後、動物を抗生物質(1mg/kg,筋肉内,Tardomyocel comp.注射剤,ad us. vet.,Bayer AG,レバークーセン,独国)にて処置した。術後7日間を回復期間とした。トランスミッターによって発せられる無線信号を、各動物のケージに配置したRLA1000タイプのレシーバーによって検知した。Data SciencesのソフトウェアDataquest IVを使用して、データを集め、保存し、評価した。2分ごとに、10秒間パラメーターをサンプリングするように、コンピューターをセットした。
ほぼ午前10時に、テスト物質又はビヒクル(0.4%(w/v)メチルセルロース)を、強制注入法によって、1ml/kgの用量で経口投与した。テスト物質の効果を6時間測定した。Scheffeのポスト・ホックテストによる繰り返し測定に関する二元配置分散分析を使用して、各化合物の効果を、ビヒクル処置によって生じたものと比較した。
得られたデータを表1に示す。テストした化合物のいずれも、テスト動物の血圧を低下させなかった。
表1

意識下ラットにおける処置後6時間の平均動脈圧に対する
テスト物質及びビヒクルの影響

実施例 平均血圧 統計学的評価の結果
プラセボでの処置後 テスト化合物での処置後
(mmHg) (mmHg)
平均 S.E 平均 S.E.
7 92.6 3.3 92.7 3.2 N.S.

S.E.=(平均値の)標準誤差;N.S.=統計学的に有意でない(プラセボと比較して)
上記データによれば、本発明の化合物は、血圧には影響を及ぼさず、これは降圧能力に欠けることを示している。
抗不安作用
Vogel型飲水行動−コンフリクトテスト
8つのテストチャンバー(20cm×20cm×20cmのPexiglas製箱)を含み、各チャンバーは、その壁の適当な高さの位置に設置された水噴出システム及び電気ショックを与えるための金属グリッドを具備してなるパソコン操作システム(LIIKOSYS,Experimetria,ハンガリー国)において実験を行った。体重160〜180gのWisterラット(N=8)について、テスト前、48時間水を絶ち、24時間絶食させた。テスト30分前に、治験化合物及び対照化合物又はビヒクルを腹腔内に投与した。すべての操作を、7時30分から13時までの間、23±2℃の周囲温度において、静かで、エアコンディショニングした部屋で行った。テストの開始時、ラットが30秒間自由に水を飲むことができるテストチャンバーにラットを置いた。その後、5分間のテスト時間中、飲水行動20回ごとに、飲水口を介して電気ショック(600μA,0.6秒間)を与えた(Vogelら,1971)。罰が与えられた飲水行動の回数を記録し、IBM互換パソコンに保存した。各グループについて、耐えることができたショックの回数の平均±標準誤差を計算し、データの統計学的解析を、一元配置ANOVA、続いて、Duncanテスト(STATISTICA)によって行った。得られた結果を表2に示す。対照物質として、ジアゼパム(7-クロロ-1,3-ジヒドロ-1-メチル-5-フェニル-2H-1,4-ベンゾジアゼピン-2-オン)を使用した。
表2

Vogel型飲水行動-コンフリクトテスト

化合物(実施例番号) MED(mg/kg,腹腔内投与)
1 20.0
2 20.0
3 5.0
4 10.0
5 20.0
7 20.0
ジアゼパム 5.0
表2のデータは、一般式(I)で表される置換アルキルアミノピリダジノン誘導体が、ジアゼピンと等しい顕著な抗不安作用を有することを示している。
ラットにおける高架式十字迷路テスト
Pellow及び共同研究者らによって開示(J. Neurosci. Methods, 14, 149(1985))されたようにしてテストを行った。テストに関して、長さ100cmのアームをもつ木製のクロス(幅15cm)を使用した。クロスの対向する2つのアームの側部及び端部は、高さ40cmの壁を具備しているが、アームは、15×15cmの中央領域に開放している(クローズドアーム)。他の対向する2つのアームは、壁によって包囲されていない(オープンアーム)。
テストでは、体重200〜220gの雄Sprague-Dawleyラットを使用した。処置後60分の時点で、動物を装置の中央領域に置き、テスト時間5分間に、下記の4つのパラメータを観察した。
−オープンアームで過ごした時間
−クローズドアームで過ごした時間
−オープンアームへ入った回数
−クローズドアームへ入った回数
効果を、オープンアームで過ごした時間(秒)又はオープンアームへ入った回数における割合の増加で表す。オープンアームで過ごした時間に関して、MED(最少有効用量)を各化合物について測定した。
得られた結果を表3に要約する。参照物質として、ブスピロン(8-{4-[4-(2-ピリミジニル)-1-ピペラジニル]ブチル}-8-アザスピロ[4,5]デカン-7,9-ジオン)を使用した。
表3

ラットにおける高架式十字迷路テスト

化合物(実施例番号) MED(mg/kg,経口投与)
3 0.1
ブスピロン 3.0
表3から、一般式(I)で表されるアルキルアミノピリダジノン誘導体が、上記テストにおいて、参照物質の効力をかなり上回る優れた抗不安活性を有することが明らかである。
鎮静作用
自発運動活性の阻害
自発運動活性に関する作用を、Borsy及び共同研究者の開示(Borsy, J.ら, Arch. Int. Pharmacodyn., 124, 180-190(1960))に従い、10チャネルDews装置において、各チャンネル当たり動物1匹として調査した。ビヒクル又は治験化合物を経口投与後60分の時点で、動物を装置に入れ、赤外線ビームの遮断を30分間記録した。これらのデータから、回帰分析によって、50%阻害用量(ID50)を決定した。得られた結果を表4に示す。参照物質として、ジアゼパムを使用した。
表4

マウスにおける自発運動の阻害

化合物(実施例番号) ID 50 (mg/kg,経口投与)
2 21.0
3 60.0
5 >100.0
ジアゼパム 7.0
参照物質として用いたジアゼパムと比べて、テストした一般式(I)で表される置換アルキルアミノピリダジノン誘導体は、比較的高い用量においてのみ鎮静作用を発揮する。
上記テストのデータから見て、一般式(I)で表される置換アルキルアミノピリダジノン誘導体は、不安に関する各種の臨床パターンの治療に有効である。ある種の化合物では、抗不安効力は、市販の参照物質(ジアゼピン、ブスピロン)の効力を数桁上回る。副作用の鎮静作用は、期待する治療効果を生ずるために必要な用量の倍の用量である場合にのみ現れる。これは、一般式(I)で表される置換アルキルアミノピリダジノン誘導体が、ベンゾジアゼピンの特性である鎮静化副作用及びライフクオリティー悪化副作用を持たないことを意味している。
認知及び記憶作用
体重200〜220gの雄Wistarラットを使用した。この動物は、Charles River Co.から入手したものである。動物を、室内において、相対湿度60±10%での標準的な12−12時間明暗サイクル(点灯:6:00)に維持した。
実験を、5-チャンネル「ステップスルー」タイプの受動的回避学習装置において実施した。装置は、近接する2個のパイレックス(登録商標)ガラス製の箱(20×20×16cm)でなる。その内の1個は、普通の透明なパイレックスガラス製であり、他の1個は、黒い不透明のパイレックスガラス製である。これらの箱は、コンピューター制御したギロチンドアを具備する7.5×8cmの通路によって接続されている。ドアを通るラットの通行を、通路の開口部に平行な2列に配置した赤外線光電管によって検知した。ラットが通過した時、ドアを自動的に閉じた。暗コンパートメントは、ステンレス鋼製のグリッドフロアーを具備しており、この床を介して、動物の足に電気ショックを与えることができる。明コンパートメントには、通路の上に、10Wの電球が設置してある。
中に24時間を挟んで連続して2日で実験を行った。
第1日(習得)では、動物は、状況に関する情報(暗コンパートメントでのグリッドフロアーショック)を獲得し、第2日(保持)では、動物は、罰を回避するため、獲得した情報が呼び起こされる(もし暗に行く場合には、罰を受けることになり、従って、明にとどまる)。
第1日(習得)
個々にナンバーを付した動物を装置の明コンパートメントに入れた。30秒後、ギロチンドアを開け、これにより、ラットは自由に暗コンパートメント(動物にとって安全と考えられる)に行くことができる。ステップスルー待ち時間を自動的に測定した(「ステップスルー待ち時間」は、ドアの開放から、動物が暗コンパートメントへ行く時点までの時間である)。ついで、ドアを閉め、タイマーを自動的に停止させた。ドアを閉じてから3秒後に、絶対的コントロール群(ショックなし+ビヒクル処置)を除き、動物に、グリッドフロアーを介して、2.5秒間、1.2mAの足への電気ショックを与えた。足へのショックを与えた直後に、テスト動物を暗コンパートメントから排除した。絶対的コントロール群の機能は、この絶対的コントロールと比較する場合、待ち時間が増大したことによって表示されるように、ショックを受けた動物が不快な足のショックを覚えていることを示すことにある。習得の本質はこの点にある。
第2日(保持)
24時間後、動物を、再度、テスト装置の明コンパートメントに入れ、「習得」について記載したようにして、ただし、第2日では、いずれの群の動物にも足へのショックを与えずに、ステップスルー待ち時間を測定した。ラットが暗コンパートメントへ入るまでに利用できる時間を最大180秒の期間とした。180秒のテスト期間内に暗コンパートメントに入らなかった動物を、明コンパートメントから取り出した。
驚くべきことには、本発明の化合物は、第2日における該化合物の投与の後、受動的回避装置の暗コンパートメントへのステップスルー待ち時間を明らかに増大させたことが認められた(図1)。
図1において、絶対的コントロール群(ショックなし、未処置)では、ステップスルー待ち時間が、実験の両日において、ほぼ同じであることが認められる(これは、第2日において呼び起こす及び回避すべきものがないことを意味している)。
ショックを与え、ビヒクル処置したコントロール群では、避けられない足への1.2mAのショックは、第2日において、絶対的コントロールと比較して明らかに増大したステップスルー待ち時間を示した。実験動物は、暗において、うっとうしい経験(足へのショック)を呼び起こし、従って、明らかに長い時間の経過(増大した待ち時間)の後、暗コンパートメントに入った。
処置群では、この増大した待ち時間は、第2日の処置の後、さらに増大しており、これは、記憶の保持が改善されたことを表す。
これらの驚くべき作用は、抗不安薬(すなわち、ジアゼパム)が記憶に対する有害な作用を有するため、自明ではない。
治療の観点からすると、学習及び記憶に関する一般式(I)で表される化合物の有利な作用は、この化合物が、学習又は記憶機能が失われつつある又は失う可能性がある疾患又は状況を伴う疾患の治療及び/又は予防に適切であることを示している。このような疾患としては、上記のように、ただし、これらに限定されないが、アルツハイマー病、コルサコフ症候群、ハンチントン病及び加齢による精神の減退又は有害物質に曝されたことによる認知機能の障害がある。
要約すると、一般式(I)で表される化合物は、驚くべきことには、抗不安作用を発揮する用量範囲において、副作用である鎮静作用を生じることなく、かなりの抗不安作用を発揮する。抗不安作用に加えて、一般式(I)で表される化合物は、認知及び記憶に関する有利な作用を有する。本発明者らの研究によれば、一般式(I)で表される化合物は、驚くべきことには、降圧能力を持たない。
本発明の化合物及びその薬学的に好適な酸付加塩は、医薬組成物の活性成分として使用される。
さらに、本発明は、一般式(I)で表される置換アルキルアミノピリダジノン誘導体又はその薬学的に好適な酸付加塩及び1以上の代表的なキャリヤーを含む医薬組成物に関する。
本発明の医薬組成物は、一般に0.1〜95重量%、好ましくは1〜50重量%、好適には5〜30重量%の活性成分を含む。
本発明の医薬組成物は、経口、非経口、直腸又は経皮投与又は局部治療に適しており、固状又は液状である。
経口投与に適する本発明の固状医薬組成物は、粉末、カプセル、錠剤、糖衣錠、マイクロカプセル等でありゼラチン、ソルビトール、ポリ(ビニルピロリドン)等の如き結合剤;乳糖、グルコース、デンプン、リン酸カルシウム等の如き賦形剤;ステアリン酸マグネシウム、タルク、ポリ(エチレングリコール)、シリカ等の如き打錠用助剤;ラウリル硫酸ナトリウム等の如き湿潤剤を、キャリヤーとして含有できる。
経口投与に適する本発明の液状医薬組成物は、溶液、懸濁液又はエマルジョンであり、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース等の如き懸濁化剤;、ソルビタンモノオレエート等の如き乳化剤;水、油、グリセリン、プロピレングリセロール、エタノール等の如き溶媒;p-ヒドロキシ安息香酸メチル等の如き保存料を含有できる。
非経口投与に適する本発明の医薬組成物は、一般に、活性成分の滅菌溶液でなる。
上記の剤形と共に他の剤形は、それ自体公知である(例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences,18th Edition,Mack Publishing Co., Easton, USA (1990)参照)。
医薬組成物は、一般に、用量ユニットを含有する。大人の典型的な用量は、1日、体重1kg当たりで、一般式(I)で表される化合物又はその薬学的に好適な酸付加塩0.1〜1000mgである。日用量は、1度で又は数回で投与される。実際の用量は多数のファクターに左右され、医師によって決定される。
医薬組成物は、一般式(I)で表される化合物又はその薬学的に好適な酸付加塩を、1以上のキャリヤーと混合し、得られた混合物を、それ自体公知の様式で医薬組成物に転換することによって調製される。有用な方法は、文献、例えば、上記のRemington's Pharmaceutical Sciencesから公知である。
本発明の他の態様によれば、一般式(I)で表される化合物又はその薬学的に好適な酸付加塩の、薬学的に活性な成分としての使用が提供される。
本発明の上記態様の好適な具体例によれば、一般式(I)で表される化合物又はその薬学的に好適な酸付加塩の、抗不安及び認知機能の増大に関して薬学的に活性な成分としての使用が提供される。
本発明のさらに他の態様によれば、不安状態を治療する及び認知機能を増大する方法であって、このような治療を必要とするヒトに、請求項1に記載の一般式(I)で表される化合物又はその薬学的に好適な酸付加塩を、薬学的に有効な量で投与することを包含する治療法が提供される。
本発明のさらなる詳細は、以下の実施例から明らかになるであろう。ただし、これらの実施例は、保護の範囲を限定するものではない。
5-{2-[4-(メトキシトリフルオロメチルフェニル)ピペラジン-1-イル]エチルアミノ}-2H-ピリダジン-3-オン・三塩酸塩の調製
4-クロロ-5-{2-[4-(メトキシトリフルオロメチルフェニル)ピペラジン-1-イル]エチルアミノ}-H-ピリダジン-3-オン3.7g(0.0086モル)、メタノール370cm3、ジイソプロピルエチルアミン3.2cm3(0.018モル)及び炭素担持パラジウム触媒(Pd8%、C28%及びH2O64%でなる)3.7gをオートクレーブに移した。反応混合物を、水素圧10気圧下、室温において4時間攪拌した。ついで、過剰の水素をオートクレーブから排出し、反応混合物を還流温度に加熱し、この温度において5分間攪拌し、ついで、熱時濾過し、各回メタノール−ジクロロメタン1:1混合物33cm3を使用して、触媒を3回洗浄した。合わせた濾液を減圧下で蒸発させ、残渣を、溶離液としてクロロホルム−メタノール19:1混合物を使用するシリカゲルカラムでのクロマトグラフィーに供した。生成物を含有するフラクションを蒸発させ、残渣を、酢酸エチル及びジエチルエーテルの混合物中に溶解し、得られた溶液に、塩化水素含有エーテルを1滴ずつ添加した。沈殿した結晶を、氷水にて冷却しながら、30分間攪拌し、ついで、濾取し、ジエチルエーテルにて洗浄した。生成物を、真空中、五酸化リンにて、80℃において3時間乾燥した。
このようにして、題記化合物1.84g(54%)を得た。
融点:238〜240℃
C18H25Cl3F3N5O2(506.79)に関する元素分析:
理論値:C 42.66%,H 4.97%,N 13.82%,Cl 20.99%
測定値:C 42.53%,H 5.01%,N 13.63%,Cl 20.69%
IR(KBr):3294, 2340, 1630, 1330, 1115
1H-NMR(DMSO-d6, i400):13.23(b, 1H), 11.49(b, 1H), 8.43(b, 1H), 7.90(bs, 1H), 7.40(d, J=8.5Hz, 1H), 7.18(d, J=8.7Hz, 1H), 7.15(s, 1H), 6.05(bs, 1H), 3.89(s, 3H), 3.13-3.75(m, 12H)
13C-NMR(DMSO-d6, i400):162.14, 154.81, 150.30, 139.98, 134.04, 124.68(q, J=271.6Hz), 121.51(q, J=31.7Hz), 120.92(q), 114.81(q), 112.22, 93.60, 56.13, 53.09, 51.30, 46.69, 36.49
5-{2-[4-(2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル]エチルアミノ}-2H-ピリダジン-3-オンの調製
4-クロロ-5-{2-[4-(2-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル]エチルアミノ}-2H-ピリダジン-3-オン2.5g(0.0071モル)、メタノール−蒸留水9:1混合物400cm3及び炭素担持パラジウム触媒(Pd8%、C28%及びH2O64%でなる)2.5gを、発泡装置に接続した還流冷却器を具備する装置(容積1000cm3)に秤入れた。反応混合物に、ヒドラジン水和物1.4cm3を1滴ずつ添加し、ついで、還流温度で1時間攪拌した。混合物を熱時濾過し、メタノール−ジクロロメタン1:1混合物33cm3を使用して、触媒を3回洗浄した。合わせた濾液を蒸発させ、残渣を、エタノール−水8:1混合物25cm3に溶解し、溶液を濾過し、濾液を蒸発させて、元の容積の1/5とした。冷却後、分離した結晶を、氷水にて冷却しながら、さらに30分間攪拌し、ついで、濾取し、ジエチルエーテルにて洗浄した。生成物を、真空中、五酸化リンにて、40℃において3時間乾燥した。
このようにして、題記化合物1.91g(84.8%)を得た。
融点:103〜105℃
C16H20FN5O(313.37)に関する元素分析:
理論値:C 60.55%,H 6.35%,N 22.07%
測定値:C 60.25%,H 6.34%,N 21.89%
IR(KBr):3272, 3122, 1633, 1550
1H-NMR(DMSO-d6, i400):11.87(bs, 1H), 8.35(d, J=4.8Hz, 2H), 7.48(d, J=2.6Hz, 1H), 6.85(bt, J=5.1Hz, 1H), 6.62(t, J=4.7Hz, 1H), 5.40(〜s, 1H), 3.73(m, 4H), 3.14(〜q, J=6.0Hz, 2H), 2.50(m)
13C-NMR(DMSO-d6, i400):162.42, 161.38, 158.08, 149.44, 131.73, 110.28, 94.38, 55.85, 52.71, 43.40, 39.16
5-{2-[4-フェニルピペラジン-1-イル]エチルアミノ}-2H-ピリダジン-3-オンの調製
4-クロロ-5-[2-(4-フェニルピペラジン-1-イル)エチルアミノ]-2H-ピリダジン-3-オン3.3g(0.01モル)、メタノール−蒸留水9:1混合物500cm3及び炭素担持パラジウム触媒(Pd8%、C28%及びH2O64%でなる)3.3gを、発泡装置に接続した還流冷却器を具備する装置(容積1000cm3)に秤入れた。反応混合物に、ヒドラジン水和物2cm3を1滴ずつ添加し、ついで、還流温度で3時間攪拌した。混合物を熱時濾過し、メタノール−ジクロロメタン1:1混合物33cm3を使用して、触媒を3回洗浄した。合わせた濾液を蒸発させ、残渣を、加熱下、エタノール−水8:1混合物15cm3に溶解し、溶液を濾過し、濾液を蒸発させて、元の容積の1/4とした。冷却後、分離した結晶を、氷水にて冷却しながら、さらに30分間攪拌し、ついで、濾取し、ジエチルエーテルにて洗浄した。生成物を、真空中、五酸化リンにて、60℃において3時間乾燥した。
このようにして、題記化合物2.18g(72.9%)を得た。
融点:147〜149℃
C16H20FN5O(313.37)に関する元素分析:
理論値:C 64.19%,H 7.07%,N 23.39%
測定値:C 63.74%,H 7.09%,N 22.89%
IR(KBr):3484, 3318, 1638, 1600
1H-NMR(DMSO-d6, i400):11.98(bs, 1H), 7.52(d, J=2.3Hz, 1H), 7.21(〜t, J=7.8Hz, 2H), 6.91(〜d, J=8.5Hz, 2H), 6.90(bt, J=5.1Hz, 1H), 6.77(〜t, J=7.2Hz, 1H), 5.44(d, J=2.3Hz, 1H), 3.14(m, 6H), 2.56(m, 6H)
13C-NMR(DMSO-d6, i400):162.46, 151.20, 149.47, 131.76, 129.11, 118.97, 115.52, 94.37, 55.87, 52.93, 48.30, 39.25
5-[2-(4-ピリジン-2-イル-ピペラジン-1-イル)エチルアミノ]-2H-ピリダジン-3-オンの調製
4-クロロ-5-[2-(4-ピリジン-2-イル-ピペラジン-1-イル)エチルアミノ]-2H-ピリダジン-3-オン3.2g(0.0096モル)、メタノール−蒸留水9:1混合物500cm3及び炭素担持パラジウム触媒(Pd8%、C28%及びH2O64%でなる)3.2gを、発泡装置に接続した還流冷却器を具備する装置(容積1000cm3)に秤入れた。反応混合物に、ヒドラジン水和物1.6cm3を1滴ずつ添加し、ついで、還流温度で2時間攪拌した。混合物を熱時濾過し、メタノール−ジクロロメタン1:1混合物33cm3を使用して、触媒を3回洗浄した。合わせた濾液を蒸発させ、残渣を、加熱下、エタノール−水8:1混合物30cm3に溶解し、溶液を濾過し、濾液を蒸発させて、元の容積の1/5とした。冷却後、分離した結晶を、氷水にて冷却しながら、さらに30分間攪拌し、ついで、濾取し、ジエチルエーテルにて洗浄した。生成物を、真空中、五酸化リンにて、80℃において3時間乾燥した。
このようにして、題記化合物2.44g(85.0%)を得た。
融点:150〜152℃
IR(KBr):3444, 1605, 1340, 1167
1H-NMR(CDCl3, g200):11.91(bs, 1H), 8.11(m, 1H), 7.51(m, Hz, 2H), 6.95(b, 1H), 6.85(m, 1H), 6.65(m, 1H), 5.44(s, 1H), 3.52(m, 4H), 3.22(m, 4H), 2.63(m, 4H)
5-[2-(4-ピリミジン-2-イル-ピペラジン-1-イル)エチルアミノ]-2H-ピリダジン-3-オンの調製
4-クロロ-5-[2-(4-ピリミジン-2-イル-ピペラジン-1-イル]エチルアミノ]-2H-ピリダジン-3-オン3.4g(0.01モル)、メタノール−蒸留水9:1混合物500cm3及び炭素担持パラジウム触媒(Pd8%、C28%及びH2O64%でなる)3.4gを、発泡装置に接続した還流冷却器を具備する装置(容積1000cm3)に秤入れた。反応混合物に、ヒドラジン水和物1.7cm3を1滴ずつ添加し、ついで、還流温度で1.5時間攪拌した。混合物を熱時濾過し、メタノール−ジクロロメタン1:1混合物33cm3を使用して、触媒を3回洗浄した。合わせた濾液を蒸発させ、残渣を、加熱下、エタノール−水8:1混合物28cm3に溶解し、溶液を濾過し、濾液を蒸発させて、元の容積の1/5とした。冷却後、分離した結晶を、氷水にて冷却しながら、さらに30分間攪拌し、ついで、濾取し、ジエチルエーテルにて洗浄した。生成物を、真空中、五酸化リンにて、80℃において3時間乾燥した。
このようにして、題記化合物2.19g(72.5%)を得た。
融点:199〜201℃
C14H19N7O(301.35)に関する元素分析:
理論値:C 55.80%,H 6.36%,N 32.54%
測定値:C 55.71%,H 6.33%,N 32.41%
IR(KBr):3272, 3122, 1633, 1550
1H-NMR(DMSO-d6, i400):11.87(bs, 1H), 8.35(d, J=4.8Hz, 2H), 7.48(d, J=2.6Hz, 1H), 6.85(bt, J=5.1Hz, 1H), 6.62(t, J=4.7Hz, 1H), 5.40(〜s, 1H), 3.73(m, 4H), 3.14(〜q, J=6.0Hz, 2H), 2.50(m)
13C-NMR(DMSO-d6, i400):162.42, 161.38, 158.08, 149.44, 131.73, 110.28, 94.38, 55.85, 52.71, 43.40, 39.16
5-{2-[4-(3-クロロフェニル)ピペラジン-1-イル]エチルアミノ}-2H-ピリダジン-3-オンの調製
1-(3-クロロフェニル)ピペラジン1.96g(0.01モル)、ジメチルホルムアミド8cm3、トリエチルアミン4.5cm3(0.014モル)、ヨウ化カリウム0.2g及び5-(2-クロロエチルアミノ)-2H-ピリダジン-3-オン塩酸塩1.9g(0.009モル)の混合物を、還流温度で2時間攪拌した。反応混合物に、炭酸水素ナトリウム3.0gの水(40cm3)溶液を1滴ずつ添加した。水が存在するため、オイルが分離した。水をオイルからデカントし、残渣に、ジクロロメタン10cm3を添加した。撹拌下で分離する結晶を濾過した。攪拌しながら、粗製の生成物を、還流温度において、メタノールに溶解し、活性炭にて処理し、濾過し、濾液を蒸発させて、元の容積の1/5とした。残渣を、氷水にて冷却しながら攪拌し、沈殿した結晶を濾過した。
このようにして、題記化合物1.21g(40.5%)を得た。
融点:187〜189℃
C16H20ClN5O(333.82)に関する元素分析:
理論値:C 57.57%,H 6.04%,Cl 10.62%, N 20.98%
測定値:C 57.09%,H 6.05%,Cl 10.38%, N 22.68%
IR(KBr):3410, 3277, 1624, 1599, 1240
1H-NMR(DMSO-d6, i400):11.93(bs, 1H), 7.20(〜t, J=8.2Hz, 1H), 6.89(m, 1H), 6.87(bt, J=5.2Hz, 1H), 6.78(m, 1H), 5.42(d, J=2.5Hz, 1H), 3.18(m, 6H), 2.54(m, 6H)
13C-NMR(DMSO-d6, i400):162.38, 152.40, 149.42, 134.01, 131.70, 130.57, 118.17, 114.65, 113.78, 94.37, 55.80, 52.71, 47.74, 39.22
5-{2-[4-(4-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル]エチルアミノ}-2H-ピリダジン-3-オンの調製
4-クロロ-5-{2-[4-(4-フルオロフェニル)ピペラジン-1-イル]エチルアミノ}-2H-ピリダジン-3-オン3.51g(0.01モル)、メタノール−蒸留水9:1混合物350cm3、水酸化ナトリウム0.44g(0.011モル)及び炭素担持パラジウム触媒(Pd8%、C28%及びH2O64%でなる)3.5gをオートクレーブに移した。反応混合物を、水素圧10気圧下、室温において3時間攪拌した。ついで、過剰の水素をオートクレーブから排出し、反応混合物を還流温度に加熱し、この温度において5分間攪拌し、ついで、熱時濾過し、各回、メタノール−ジクロロメタン1:1混合物50cm3を使用して、触媒を3回洗浄した。合わせた濾液を蒸発させて容量20cm3とし、得られた溶液を氷水で冷却しながら30分間攪拌し、得られた結晶を濾取し、冷却したメタノール10cm3にて洗浄した。
このようにして、題記化合物2.98g(81.7%)を得た。
融点:96〜98℃
C16H20FN5O(313.37)に関する元素分析:
理論値:H 6.35%,N 22.07%
測定値:H 6.30%,N 21.64%
IR(KBr):3433, 3243, 3081, 1618, 1507, 1226
1H-NMR(DMSO-d6, i400):11.95(bs, 1H), 7.52(d, J=2.5Hz, 1H), 7.02(〜t, J=8.9Hz, 2H), 6.94(dd, J1=4.7HZ, J2=9.3Hz, 2H), 6.90(bt, J=5.3Hz, 1H), 5.43(d, J=2.5Hz, 1H), 3.15(〜q, J=6.0Hz, 2H), 3.08(m, 4H), 2.56(m, 6H)
13C-NMR(DMSO-d6, i400):162.42, 156.16(d, J=235.4Hz), 149.45, 148.10(d, J=1.9HZ), 131.72, 117.23(J=7.6Hz), 115.42(d, J=21.7Hz), 94.35, 55.82, 52.91, 49.09, 39.25
認知及び記憶作用に関するテストの結果を示すグラフである。
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