JP2005250299A - トナーの製造法 - Google Patents

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Abstract

【要旨】
【課題】 有機溶媒、合成樹脂用モノマー、有機系懸濁安定剤などを使用することなく、かつトナー粒子の粗大化を伴うことなく、粒子形状および大きさが均一で、表面平滑性に優れ、帯電性能のばらつきがなく、転写材への転写率などが良好で、画像濃度が高く、白地カブリのない高画質品位の画像を形成できる静電荷現像トナーを湿式法で製造する。
【解決手段】 樹脂混練物の調製工程S1と、難水溶性アルカリ土類金属塩の水分散液の調製工程S2と、合成樹脂粒子の調製工程S3と、難水溶性アルカリ土類金属塩の除去工程S4と、分離・洗浄・乾燥工程S5とを含む水系での静電荷像現像用トナーの製造法であって、合成樹脂の調製工程S3において、樹脂混練物と難水溶性アルカリ土類金属塩の水分散液との混合物に、難水溶性アルカリ土類金属塩を分解するイオン性物質を添加混合する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、トナーの製造法に関する。
最近のOA機器の目覚しい発達に伴い、電子写真方式により印刷を行うプリンタ、ファクシミリ、コピー機などが広く普及している。電子写真方式においては、一般に、光導電性物質を利用し、種々の手段により感光体の表面に静電荷像を形成し、この静電荷像をトナーで現像し、このトナー像を紙などの転写材に定着させることによって画像が形成される。
従来から、静電荷像を現像するためのトナー(以後「静電荷像現像トナー」と称す)の製造法は、乾式法と湿式法とに大別される。乾式法としては、たとえば、結着用樹脂、着色剤などを混練して粉砕・分級する粉砕法が挙げられる。一方、湿式法としては、たとえば、イ)着色剤の存在下に、有機系懸濁安定剤によって有機溶媒中に分散させた結着樹脂のモノマーを重合させ、生成する結着樹脂粒子中に着色剤を包含させてトナーを得る懸濁重合法、ロ)樹脂分散液と、着色剤を有機溶剤に分散させた着色剤分散液とを混合して凝集粒子を形成し、この凝集粒子を加熱融合してトナーを得る乳化重合凝集法、ハ)水分散性樹脂および着色剤を有機溶媒に溶解または分散させ、これに撹拌下に該水分散性樹脂の解離基を中和する中和剤および水を加え、着色剤などを内包する樹脂滴を生成させ、これを転相乳化させてトナーを得る転相乳化法、ニ)結着樹脂および着色剤を結着樹脂が溶解可能な有機溶媒中に溶解または分散させ、これと、リン酸カルシウム、炭酸カルシウムなどの難水溶性アルカリ土類金属塩の水分散液とを混合して造粒を行い、有機溶媒を除去してトナーを得る方法(たとえば、特許文献1〜7参照)、ホ)結着樹脂および着色剤を非水溶性有機溶媒に溶解または分散させ、この溶液または分散液を水性分散液中に乳化分散させた後、有機溶媒を除去してトナーを得る乳化分散法(たとえば、特許文献8〜13参照)などが挙げられる。また、ヘ)有機溶媒を用いずに、イオン性基を有する樹脂および着色剤の溶融体と、イオン性基を中和する物質を含む水性媒体とを、加熱加圧下に混合してトナーを得る方法も知られている(たとえば、特許文献14参照)。
乾式法によって得られるトナーは比較的幅の広い粒度分布を持ち、帯電性能にばらつきを生じ易い。帯電性能がばらついたトナーを用いて画像を形成すると、たとえば、画像に色むらなどが発生して好ましくない。これに対して、湿式法では、粒度分布が小さくかつ帯電性能のばらつきが少ないトナーを比較的容易に製造できるので、トナーの製造には湿式法を採用することが多い。しかしながら、湿式法にも解決すべき課題がある。
たとえば、得られるトナー粒子中に、結着樹脂を溶解または分散させるための有機溶媒、結着樹脂のモノマーなどが微量に残留し、該トナー粒子の帯電性能をばらつかせることがある。また、結着樹脂を溶解または分散させる有機溶媒を除去する際の圧力(減圧)、温度、時間などによって、トナー粒子の形状が不均一になり、その帯電性能にばらつきを生じる。
また、上記イ)の懸濁重合法では、得られるトナー粒子の表面に有機系懸濁安定剤が残留し、トナー粒子の帯電性能を悪化させる。有機系懸濁安定剤の除去には繁雑な工程を要し、トナーの製造コストを上昇させる。
また、上記ヘ)の方法では、生成するトナー粒子が付着しあって粗大化するという問題がある。これを防止するためには、混合後の混合系内における液温などの諸条件を精密に制御する必要があるけれども、そのような制御は現実には非常に困難である。
さらに、湿式法で多用される有機溶媒、結着樹脂のモノマーなどは、環境に与える負荷が大きいので、処理設備などが必要になり、製造コストを増大させる。
一方、前述のような従来の方法によって得られるトナーは、それを用いて転写材上に形成される画像の画質(画像濃度、白地カブリの有無など)、転写材への転写率などの特性を、高い水準で併せ持つものではない。
特開平7−152202号公報 特開平7−168395号公報 特開平7−168396号公報 特開平7−219267号公報 特開平8−179555号公報 特開平8−179556号公報 特開平9−230624号公報 特開平7−325429号公報 特開平7−325430号公報 特開平7−333890号公報 特開平7−333899号公報 特開平7−333901号公報 特開平7−333902号公報 特許第3351505号明細書
本発明の目的は、トナー粒子が付着しあうことによる粗大化、トナーの帯電性能に悪影響を及ぼす成分のトナー粒子中への残留などを伴うことなく、また有機系懸濁安定剤の除去のような煩雑な操作を要することなく、粒子形状および大きさが均一で、静電荷現像トナーとしての諸特性に優れるトナーを製造するための、トナーの製造法を提供することである。
本発明は、少なくとも合成樹脂および着色剤を含みかつ有機溶媒を含まない樹脂混練物と、難水溶性アルカリ土類金属塩の水分散液とを、加熱下または加熱加圧下で混合し、次いで冷却し、この混合物中に、その表面が難水溶性アルカリ土類金属塩で被覆された、着色剤を含有する合成樹脂粒子を生成させる工程(A)と、
着色剤を含有する合成樹脂粒子の表面から難水溶性アルカリ土類金属塩を除去する工程(B)とを含むトナーの製造法であって、
工程(A)における樹脂混練物と難水溶性アルカリ土類金属塩の水分散液との混合物に、難水溶性アルカリ土類金属塩を分解するイオン性物質を添加することを特徴とするトナーの製造法である。
また本発明のトナーの製造法は、前述の工程(A)におけるイオン性物質の添加が、樹脂混練物と難水溶性アルカリ土類金属塩の水分散液との混合と同時または混合後から、混合物が冷却されるまでの間に行われることを特徴とする。
さらに本発明のトナーの製造法は、前述の工程(B)における難水溶性アルカリ土類金属塩の除去が、難水溶性アルカリ土類金属塩を分解するイオン性物質の添加により行われることを特徴とする。
さらに本発明のトナーの製造法は、前述のイオン性物質が無機酸および/または有機酸であることを特徴とする。
さらに本発明のトナーの製造法は、前述のイオン性物質が水溶液の形態で用いられることを特徴とする。
さらに本発明のトナーの製造法は、前述の工程(A)におけるイオン性物質の添加量が、水分散液中の難水溶性アルカリ土類金属塩を完全に分解するイオン性物質量の10重量%〜50重量%(10重量%以上、50重量%以下)であることを特徴とする。
さらに本発明のトナーの製造法は、前述の難水溶性アルカリ土類金属塩が炭酸カルシウム塩であることを特徴とする。
本発明によれば、その表面が難水溶性アルカリ土類金属塩で被覆された、着色剤を含む合成樹脂粒子を生成させる工程(A)と、着色剤を含む合成樹脂粒子の表面から難水溶性アルカリ土類金属塩を除去する工程(B)とを含むトナーの製造法が提供される。
本発明の工程(A)では、まず、樹脂混練物と難水溶性アルカリ土類金属塩の水分散液とを加熱下に混合することによって、樹脂混練物が微粒化して造粒され、トナー原体である、着色剤を含有する合成樹脂粒子(以後特に断らない限り単に「合成樹脂粒子」と称す)が生成する。生成直後の合成樹脂粒子は溶融状態にあり、粘着性を有するので、通常であれば合成樹脂粒子同士が付着しあって粗大化する。ところが、樹脂混練物の微粒化が難水溶性アルカリ土類金属塩の存在下で行われ、生成する合成樹脂粒子の表面に難水溶性アルカリ土類金属塩が密にかつ均一に付着するので、合成樹脂粒子の粗大化が防止され、形状および大きさの均一な合成樹脂粒子を含む混合物が得られる。このとき、本発明者の研究によれば、溶融状態にある合成樹脂粒子表面に難水溶性アルカリ土類金属塩が付着することによって、合成樹脂粒子の表面に凹部、ひび割れなどが生じて表面平滑性が損なわれ、その帯電性能をばらつかせ、画像形成時に、転写材への転写率および画像濃度(光学濃度)の低下、白地カブリの発生などの原因になることが判明した。本発明では、合成樹脂粒子を含む混合物に、難水溶性アルカリ土類金属塩を分解するイオン性物質(以後特に断らない限り単に「イオン性物質」と称す)を添加することによって、難水溶性アルカリ土類金属塩の付着による凹部、ひび割れなどの発生を防止し、表面平滑性に優れるトナー粒子が製造されることを見出した。
したがって、本発明の製造法には、次のような利点がある。
(1)本発明の製造法により得られるトナー粒子は、3〜15μm程度の体積平均粒子径を有し、粒度分布の幅が小さく、粒子形状および大きさが均一で、凹部、ひび割れなどの発生が非常に少なく、表面平滑性に優れ、帯電性能にばらつきがなく、たとえば、電子写真方式などの静電荷像現像トナーとして好適に使用できる。そして、該トナー粒子を電子写真方式において使用すると、転写材に高率で転写されるので、画像濃度(光学濃度)が高くかつ白地カブリのない高画質品位の画像を容易に形成できる。
(2)本発明では、難水溶性アルカリ土類金属塩はイオン性物質の添加により簡単に分解除去でき、難水溶性アルカリ土類金属塩の分解物および残余のイオン性物質も、水洗などにより簡単に除去できるので、従来の湿式法において有機系懸濁安定剤を除去するような繁雑な工程を行う必要がなく、工程を簡略化でき、工業的に有利である。
(3)加熱により溶融可能な合成樹脂であれば、種類を問わず使用できる。従来の湿式法では使用が困難であった、有機溶媒に対する溶解性の低い合成樹脂でも、加熱により溶融可能であれば何ら支障なく使用できる。したがって、従来の湿式法よりも、使用可能な合成樹脂の範囲が拡がり、異なる複数の合成樹脂を組み合わせて用いることもでき、得られるトナー粒子の低温定着性、耐久性などの調整が容易である。
(4)合成樹脂のモノマーおよび有機溶媒を使用しないので、これらがトナー粒子中に残存することがなく、分級、乾燥などの処理によって、トナー粒子の形状が不均一になることがない。また、現像ローラその他の画像形成装置用部材を損傷させることがほとんどない。さらに、有機溶媒などを処理する施設を必要とせず、効率良くかつ低コストでトナーを製造できる。環境への負荷も非常に少ない。
また本発明によれば、工程(A)におけるイオン性物質の添加時期を、樹脂混練物と難水溶性アルカリ土類金属塩の水分散液とを混合するのと同時または混合後から混合物が冷却されるまでの間にすることによって、溶融状態にある合成樹脂粒子の表面に付着する難水溶性アルカリ土類金属塩が、合成樹脂粒子同士の付着を防止するという機能を発揮しながら順次分解されるという作用が繰り返し生起し、最終的には合成樹脂粒子が冷却されて粘着性を失うので、合成樹脂粒子の表面における凹部、ひび割れなどの発生を一層少なくすることができ、さらに表面平滑性の高く、形状および大きさの一層均一なトナー粒子を得ることができる。
さらに本発明によれば、工程(B)における難水溶性アルカリ土類金属塩の除去もイオン性物質の添加にて行うことによって、本発明製造法の工程をさらに簡略化し、工業的に有利にすることができる。
さらに本発明によれば、イオン性物質としては無機酸および有機酸が好ましい。これらの酸は生成するトナー粒子の帯電性能に影響を及ぼさない程度の少ない量で、難水溶性アルカリ土類金属塩を効率良く分解することができる。しかも、無機酸および有機酸ならびにこれらの酸による難水溶性アルカリ土類金属塩の分解物は、水洗などによって簡単に除去することができる。
さらに本発明によれば、イオン性物質としての無機酸を水溶液の形態で用いることによって、その添加量の調整を容易に行うことができるので、合成樹脂粒子表面が溶融状態、粘着性が充分にある半溶融状態および粘着性が失われつつある半固化状態のいずれであるかに応じて、最適な表面状態を得るために必要な量の無機酸を添加することができる。
さらに本発明によれば、イオン性物質の総添加量を、水分散液中の難水溶性アルカリ土類金属塩を完全に分解するのに必要なイオン性物質量の10〜50重量%にすることによって、合成樹脂粒子同士の付着による粗大化、および合成樹脂粒子表面での凹部、ひび割れなどの発生を効率良く実施することができる。
さらに本発明によれば、難水溶性アルカリ土類金属塩として炭酸カルシウム塩を用いることによって、表面平滑性が特に優れ、表面に凹部、ひび割れなどが特に少なく、形状および大きさが均一で、帯電性能のばらつきがさらに少ないトナー粒子を得ることができる。
本発明の製造法は、合成樹脂および着色剤を含みかつ有機溶媒を含まない樹脂混練物と、難水溶性アルカリ土類金属塩の水分散液とを加熱下または加熱加圧下で混合し、この混合物にイオン性物質を添加し、冷却することにより、その混合物中に表面が難水溶性アルカリ土類金属塩で被覆された合成樹脂粒子(トナー原体)を造粒する工程(A)と、工程(A)で得られる合成樹脂粒子の表面から難水溶性アルカリ土類金属塩を除去する工程(B)とを含む。
図1は、本発明製造法の実施の第1形態を示すフローチャートである。
本発明の製造法は、樹脂混練物の調製工程S1と、難水溶性アルカリ土類金属塩の水分散液の調製工程S2と、合成樹脂粒子の調製工程S3と、難水溶性アルカリ土類金属塩の除去工程S4と、分離・洗浄・乾燥工程S5とを含む。これらの工程のうち、樹脂混練物の調製工程S1、難水溶性アルカリ土類金属塩の水分散液の調製工程S2および合成樹脂粒子の調製工程S3は、前述の工程(A)に含まれ、難水溶性アルカリ土類金属塩の除去工程S4および分離・洗浄・乾燥工程S5は、前述の工程(B)に含まれる。また、樹脂混練物の調製工程S1および難水溶性アルカリ土類金属塩の水分散液の調製工程S2は、いずれを先に行っても良い。
樹脂混練物の調製工程S1は、合成樹脂と着色剤を溶融混練して樹脂混練物を調製する工程である。
合成樹脂は、トナー粒子の結着樹脂として用いられるものである。合成樹脂としては、加熱により溶融可能であれば特に制限されず、公知のものを使用でき、たとえば、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、アクリル樹脂などが挙げられる。
ポリエステルは、通常の重縮合反応により合成される。たとえば、有機溶媒の存在下または非存在下および触媒の存在下に、多塩基酸と多価アルコールとを脱水縮合反応させることによって、ポリエステルを得ることができる。このとき、多塩基酸の一部に、多塩基酸のメチルエステル化物を用い、脱メタノール重縮合反応を行ってもよい。ここで多塩基酸としては、ポリエステルのモノマーとして常用されるものを使用でき、たとえば、テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸、無水トリメリット酸、ピロメリット酸、ナフタレンジカルボン酸などの芳香族カルボン酸類、無水マレイン酸、フマル酸、琥珀酸、アルケニル無水琥珀酸、アジピン酸などの脂肪族カルボン酸類などが挙げられる。多塩基酸は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。多価アルコールとしてもポリエステルのモノマーとして常用されるものを使用でき、たとえば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセリンなどの脂肪族多価アルコール類、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノールAなどの脂環式多価アルコール類、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物などの芳香族系ジオール類などが挙げられる。多価アルコールは1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。多塩基酸と多価アルコールとの重縮合反応は、生成する樹脂の酸価および軟化点が所定の値となったところで終了させればよい。このとき、多塩基酸と多価アルコールとの配合比、反応率などを適宜変更することによって、たとえば、ポリエステルの末端のカルボキシル基含有量を調整することができ、ひいては得られるポリエステルの特性(たとえば、軟化点など)を調整することができる。また、多塩基酸として無水トリメリット酸を用いると、ポリエステルの主鎖中にカルボキシル基を容易に導入することができ、それによっても得られるポリエステルを変性することができる。
ポリウレタンとしては特に制限されないけれども、たとえば、酸性基または塩基性基含有ポリウレタンを好ましく使用できる。酸性基または塩基性基含有ポリウレタンは、公知の方法に従って製造できる。たとえば、酸性基または塩基性基含有ジオール、ポリオールおよびポリイソシアネートを付加重合させればよい。酸性基または塩基性基含有ジオールとしては、たとえば、ジメチロールプロピオン酸、N−メチルジエタノールアミンなどが挙げられる。ポリオールとしては、たとえば、ポリエチレングリコールなどのポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオール、ポリブタジエンポリオールなどが挙げられる。ポリイソシアネートとしては、たとえば、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどが挙げられる。これら各成分はそれぞれ1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。
エポキシ樹脂としては特に制限されないけれども、たとえば、酸性基または塩基性基含有エポキシ系樹脂を好ましく使用できる。酸性基または塩基性基含有エポキシ樹脂は、たとえば、ベースになるエポキシ樹脂にアジピン酸、無水トリメリット酸などの多価カルボン酸またはジブチルアミン、エチレンジアミンなどのアミンを付加または付加重合させることによって製造することができる。
アクリル樹脂としても特に制限されないけれども、酸性基含有アクリル樹脂を好ましく使用できる。酸性基含有アクリル樹脂は、たとえば、アクリル樹脂モノマーまたはアクリル樹脂モノマーとビニル系モノマーとを重合させるに際し、酸性基もしくは親水性基を含有するアクリル樹脂モノマーおよび/または酸性基もしくは親水性基を有するビニル系モノマーを併用することによって製造できる。アクリル樹脂モノマーとしては公知のものを使用でき、たとえば、置換基を有することのある(メタ)アクリル酸、置換基を有することのある(メタ)アクリル酸エステルなどが挙げられる。アクリル樹脂モノマーは1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。ビニル系モノマーとしても公知のものを使用でき、たとえば、スチレン、α−メチルスチレン、臭化ビニル、塩化ビニル、酢酸ビニル、(メタ)アクリロニトリルなどが挙げられる。ビニル系モノマーは1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。重合は、一般的なラジカル開始剤を用い、溶液重合、懸濁重合、乳化重合などにより行われる。
これらの合成樹脂の中でも、ポリエステルが好ましい。ポリエステルは透明性に優れ、得られるトナー粒子に良好な粉体流動性、低温定着性、二次色再現性などを付与することができるので、カラートナーの結着樹脂に適している。また、ポリエステルとアクリル樹脂とをグラフト化して用いてもよい。
また、造粒操作を容易に実施すること、着色剤との混練性、得られるトナー粒子の形状および大きさをさらに均一にすることなどを考慮すると、軟化点が150℃以下の合成樹脂が好ましく、60〜150℃の合成樹脂が特に好ましい。その中でも、重量平均分子量が5000〜500000の合成樹脂が好ましい。
合成樹脂は、1種を単独で使用できまたは異なる2種以上を併用できる。さらに、同じ樹脂であっても、分子量、単量体組成などのいずれかがまたは全部が異なるものを複数種用いることができる。
合成樹脂と混合する着色剤としては、公知の有機系染料、有機系顔料、無機系染料、無機系顔料などを使用できる。着色剤の具体例を色ごとに示せば、次のとおりである。
黒色の着色剤としては、たとえば、カーボンブラック、酸化銅、二酸化マンガン、アニリンブラック、活性炭、非磁性フェライト、磁性フェライト、マグネタイトなどが挙げられる。
黄色の着色剤としては、たとえば、黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキ、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー138などが挙げられる。
橙色の着色剤としては、たとえば、赤色黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダスレンブリリアントオレンジGK、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメントオレンジ43などが挙げられる。
赤色の着色剤としては、たとえば、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウオッチングレッド、カルシウム塩、レーキレッドC、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、C.I.ピグメントレッド222などが挙げられる。
紫色の着色剤としては、たとえば、マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキなどが挙げられる。
青色の着色剤としては、たとえば、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダスレンブルーBC、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー60などが挙げられる。
緑色の着色剤としては、たとえば、クロムグリーン、酸化クロム、ピクメントグリーンB、マイカライトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG、C.I.ピグメントグリーン7などが挙げられる。
白色の着色剤としては、たとえば、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛などの化合物が挙げられる。
着色剤は1種を単独で使用できまたは2種以上の異なる色のものを併用できる。また、同色であっても、2種以上を併用できる。
合成樹脂と着色剤との使用割合は特に制限されないけれども、通常は合成樹脂100重量部に対して0.1〜20重量部、好ましくは0.2〜10重量部である。
樹脂混練物は、合成樹脂および着色剤のほかに、必要に応じて、ワックスを含むことができる。ワックスとしてはこの分野で常用されるものを使用でき、たとえば、カルナウバワックス、ライスワックスなどの天然ワックス、ポリプロピレンワックス、ポリエチレンワックス、フィッシャートロプッシュなどの合成ワックス、モンタンワックスなどの石炭系ワックス、アルコール系ワックス、エステル系ワックスなどが挙げられる。ワックスは1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。
さらに樹脂混練物は、合成樹脂および着色剤のほかに、必要に応じて、たとえば、帯電制御剤などの一般的な樹脂添加剤を含むことができる。
樹脂混練物は、たとえば、合成樹脂、着色剤および必要に応じて上記各種の添加剤を、混合機で乾式混合した後、合成樹脂の溶融温度以上の温度(通常は80〜200℃程度、好ましくは100〜150℃程度)に加熱しながら、溶融混練することにより製造できる。ここで混合機としては公知のものを使用でき、たとえば、ヘンシェルミキサー(商品名、三井鉱山(株)製)、スーパーミキサー(商品名、(株)カワタ製)、メカノミル(商品名、岡田精工(株)製)などのヘンシェルタイプの混合装置、オングミル(商品名、ホソカワミクロン(株)製)、ハイブリダイゼーションシステム(商品名、(株)奈良機械製作所製)、コスモシステム(商品名、川崎重工業(株)製)などが挙げられる。溶融混練には、二軸押し出し機、三本ロール、ラボブラストミルなどの一般的な混練機を用いることができ、さらに具体的には、たとえば、TEM−100B(商品名、東芝機械(株)製)、PCM−65/87(商品名、(株)池貝製)などの1軸もしくは2軸のエクストルーダー、ニーディックス(商品名、三井鉱山(株)製)などのオープンロール方式のものが挙げられる。
難水溶性アルカリ土類金属塩の水分散液の調製工程S2は、難水溶性アルカリ土類金属塩を水に分散させ、難水溶性アルカリ土類金属塩の水分散液を調製する工程である。
本発明で使用する難水溶性アルカリ土類金属塩は、水にほとんど溶解することがなく(好ましくは20℃の水1リットルに対する溶解度が50mg以下、さらに好ましくは30mg以下)、水分散性を有しかつイオン性物質によって分解されるアルカリ土類金属塩である。水溶性が高い物質は、水中に溶解した状態で存在し、合成樹脂粒子の表面に付着することがないので、合成樹脂粒子同士が付着しあって粗大化するのを防止することができない。また、難水溶性であっても、酸、アルカリのイオン性物質によって分解しない物質を用いると、前述したように、合成樹脂粒子の表面に付着する該物質を取除くための余分で繁雑な工程が必要になる。
難水溶性アルカリ土類金属塩としては公知のものを使用でき、その中でも、炭酸カルシウム塩、リン酸カルシウム塩などが好ましく、炭酸カルシウム塩が特に好ましい。
炭酸カルシウム塩には、カルサイト(水に対する溶解度14mg/リットル、20℃)、アラゴナイト(水に対する溶解度15mg/リットル、20℃)およびバテライト(水に対する溶解度24mg/リットル、20℃)の3種類の多形が存在し、いずれも難水溶性を示す。また炭酸カルシウム塩は、水系では、塩酸、硫酸、硝酸などの無機酸によって該水系のpHを酸性側、好ましくは1〜3に調整することによって、酸と反応し、カルシウムイオンと水と二酸化炭素とに分解する(CaCO+2HCl→Ca2++2Cl+HO+CO↑)。このうちカルシウムイオンは水中に溶解し、二酸化炭素は気体であるため自然に系外に排出される。したがって、炭酸カルシウムは酸の添加によって容易に樹脂粒子表面から除去できる。さらに、炭酸カルシウムの熱分解の開始温度は850℃付近なので、一般的な合成樹脂の溶融温度(通常100〜300℃程度)に晒されても安定である。炭酸カルシウムには、主に製法の違いから、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、コロイド炭酸カルシウムがあり、これらの中でも水中での分散性に優れるコロイド炭酸カルシウムが好ましい。
リン酸カルシウム塩には、たとえば、リン酸三カルシウム、ハイドロオキシアパタイトなどが挙げられる。リン酸カルシウム塩も、たとえば無機酸などのイオン性物質によって分解する特性を有する。
難水溶性アルカリ土類金属塩は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。
なお、難水溶性アルカリ土類金属塩は、その水分散液中では、1次粒子が凝集した2次粒子の形で存在する。本発明では2次粒子の平均分散径が1μm以下の難水溶性アルカリ土類金属塩が好ましい。1μmを大幅に超えると、合成樹脂粒子表面を均一に被覆できない場合が生じ、ひいては合成樹脂粒子同士が付着しあうのを防止できない場合が生じるためである。
難水溶性アルカリ土類金属塩の使用量は特に制限されないけれども、好ましくは樹脂混練物100重量部に対して10〜500重量部である。該使用量が10重量部を大幅に下回ると、充分な分散性とその安定性を得ることができず、しかもその添加効果が充分に発揮されない可能性がある。一方、該使用量が500重量部を大きく超えると、水分散液の粘度が高くなり、その水中での分散懸濁が不安定になり易いので、合成樹脂粒子表面に均一に付着しないおそれがある。
なお、水分散液における難水溶性アルカリ土類金属塩の含有量は特に制限されず、樹脂混練物に対する難水溶性アルカリ土類金属塩の使用量を考慮した上で、樹脂混練物と水分散液との混合操作を効率良くかつ円滑に実施できる量を広い範囲から適宜選択すればよいけれども、好ましくは水分散液全量の0.1〜20重量%である。
難水溶性アルカリ土類金属塩を含有する水分散液は、分散安定剤として界面活性剤、水溶性高分子化合物などを含むことができる。分散安定剤は、炭酸カルシウム塩の水中での凝集を防止して分散性を向上させる。水中では一次粒子に近い形態で存在するので、水分散性が良好で、その濃度が高くなっても分散性が低下することがなく、濃度調整が容易である。その結果、炭酸カルシウム塩の合成樹脂粒子表面での分散性が向上し、分散安定剤を用いない場合に比べて得られるトナー粒子の粒度分布が狭くなる。界面活性剤としては、たとえば、ドデシルベンゼン硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウムなどが挙げられる。界面活性剤は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。水溶性高分子化合物としては、たとえば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、セルロースガム、ポリアクリル酸、ポリカルボン酸などの水溶性高分子化合物およびその金属塩またはアンモニウム塩などが挙げられる。水溶性高分子化合物は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。分散安定剤の添加量は、樹脂混練物中に含まれる合成樹脂100重量部に対して0.001〜0.1重量部であることが好ましい。0.001重量部未満では界面活性剤の添加効果が充分に発揮されない可能性がある。一方0.1重量部を大幅に超えると、最終的に得られるトナー粒子の表面状態が悪化し、難水溶性アルカリ土類金属塩の樹脂粒子表面での分散性に悪影響を及ぼすおそれがある。
合成樹脂粒子の調製工程S3は、樹脂混練物と難水溶性アルカリ土類金属塩の水分散液とを混合し、その表面に難水溶性アルカリ土類金属塩が付着した合成樹脂粒子を生成する工程である。
樹脂混練物と難水溶性アルカリ土類金属塩の水分散液との混合は、加熱下または加圧加熱下に行われる。せん断力をかけながら混合を行うのが好ましい。樹脂混練物は、合成樹脂、着色剤などを溶融混練したものをそのまま用いてもよいし、溶融混練後の固化物または該固化物を加熱して溶融状態に戻したものを用いてもよい。加熱温度は樹脂混練物に含まれる合成樹脂の種類およびその特性(たとえば分子量、軟化点など)、最終的に得ようとするトナー粒子の粒径などに応じて広い範囲から適宜選択できるけれども、好ましくは樹脂混練物に含まれる合成樹脂の軟化温度〜該合成樹脂の分解温度までの範囲である。加熱温度が100℃を超える場合、この混合操作は加圧下に行われることになる。その際の圧力値も特に制限されず、樹脂混練物に含まれる合成樹脂の種類、混合操作の実施容易性、得ようとするトナー粒子の粒径などに応じて、広い範囲から適宜選択すればよい。また、せん断力値も特に制限されず、樹脂混練物に含まれる合成樹脂の種類に応じて、混合操作を容易に実施でき、所望の粒径、粒度分布および形状を有する合成樹脂粒子が得られる値を適宜選択すればよい。
樹脂混練物と難水溶性アルカリ土類金属塩の水分散液との混合割合は特に制限されず、樹脂混練物中の合成樹脂量に対する難水溶性アルカリ土類金属塩の使用量および水分散液中の難水溶性アルカリ土類金属塩の含有量を考慮しつつ、混合操作、それに続く難水溶性アルカリ土類金属塩の分解操作、洗浄操作、トナー粒子の単離操作などを効率良く実施することを考慮すると、好ましくは樹脂混練物100重量部に対して水分散液100〜5000重量部を用いればよい。
樹脂混練物と難水溶性アルカリ土類金属塩の水分散液との混合は、たとえば、乳化機、分散機などを用いて行われる。
乳化機および分散機としては、樹脂混練物と難水溶性アルカリ土類金属塩の水分散液とをバッチ式または連続式で受け入れることができ、加熱手段または加熱加圧手段を有し、該樹脂混練物と該水分散液とを加熱下または加熱加圧下に混合し、着色剤を含む合成樹脂粒子を生成させ、該合成樹脂粒子をバッチ式または連続式で排出することのできる装置が好ましい。また乳化機および分散機は、撹拌手段を有し、樹脂混練物と難水溶性アルカリ土類金属塩の水分散液とを撹拌下に混合できるものであることが好ましい。また乳化機および分散機は、樹脂混練物と難水溶性アルカリ土類金属塩の水分散液とを混合するための撹拌容器が温度調整手段を有するものであることが好ましい。該撹拌容器は、好ましくは耐圧性を有し、さらに好ましくは耐圧性を有しかつ圧力制御弁などを備える。このような撹拌容器を用いれば、容器内の温度はほぼ一定に保持され、圧力も合成樹脂の溶融温度と水分散液の蒸気圧との兼ね合いで一定圧力に制御される。なお、100℃以上で使用する場合は、加圧状態での使用になるので、乳化機および分散機は、メカニカルシールを備えるもの、密閉可能な撹拌容器を備えるものなどが望ましい。
このような乳化機および分散機は市販されている。その具体例としては、たとえば、ウルトラタラックス(商品名、IKAジャパン(株)製)、ポリトロンホモジナイザー(商品名、キネマティカ社製)、TKオートホモミクサー(商品名、特殊機化工業(株)製)などのバッチ式乳化機、エバラマイルダー(商品名、(株)荏原製作所製)、TKパイプラインホモミクサー、TKホモミックラインフロー、フィルミックス(いずれも商品名、特殊機化工業(株)製)、コロイドミル(商品名、神鋼パンテック(株)製)、スラッシャー、トリゴナル湿式微粉砕機(いずれも商品名、三井三池化工機(株)製)、キャビトロン(商品名、(株)ユーロテック製)、ファインフローミル(太平洋機工(株)製)などの連続式乳化機、クレアミックス(商品名、エム・テクニック(株)製)、フィルミックス(商品名、特殊機化工業(株)製)などが挙げられる。
樹脂混練物と難水溶性アルカリ土類金属塩の水分散液との加熱下での混合において、混合時間は特に制限されず、樹脂混練物中の合成樹脂の種類および使用量、水分散液中の難水溶性アルカリ土類金属塩の種類および含有量、加熱温度などの各種条件に応じて広い範囲から適宜選択できる。
混合の後、樹脂混練物と水分散液との混合物は、冷却され、該混合物中に存在する合成樹脂粒子は固化する。冷却は、好ましくは、自然放冷により行われる。
本工程S3では、樹脂混練物と難水溶性アルカリ土類金属塩の水分散液との混合物に、難水溶性アルカリ土類金属塩を分解するイオン性物質を添加する。
イオン性物質としては、水溶性を有しかつ水中で解離することによって難水溶性アルカリ土類金属塩を分解するものであれば特に制限されず、公知のものを使用でき、たとえば、酸、アルカリなどが挙げられる。酸としては公知のものを使用でき、たとえば、塩酸、硫酸、硝酸、炭酸などの無機酸、ギ酸、酢酸などの有機酸などが挙げられる。アルカリとしても公知のものを使用でき、たとえば、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物などが挙げられる。これらの中でも、酸が好ましく、無機酸がさらに好ましく、塩酸、硫酸などが特に好ましい。
イオン性物質は、気体、液体または固体のいずれの状態でも使用できるけれども、混合物中への溶解性、添加量の調整の容易さなどを考慮すると、液体の形態が好ましく、水溶液の形態が特に好ましい。水溶液で用いる場合、イオン性物質の濃度は特に制限されず、イオン性物質の種類、水分散液中の難水溶性アルカリ土類金属塩の含有量などに応じて広い範囲から適宜選択できるけれども、好ましくは10〜50重量%である。
イオン性物質の添加時期は、好ましくは、樹脂混練物と水分散液との混合と同時、または、混合直後から、冷却によって合成樹脂粒子が固化してその付着性を失うまでの間であり、さらに好ましくは、混合直後から、冷却によって合成樹脂粒子が固化して粘着性を失うまでの間である。特に好ましくは、混合後、加熱を停止してから、合成樹脂粒子を含む混合物の液温が好ましくは50℃以下、さらに好ましくは30℃以下になるまでの間である。イオン性物質の添加量は、好ましくは、水分散液中に含まれる難水溶性アルカリ土類金属塩を完全に分解するイオン性物質量の10〜50重量%である。10重量%を下回ると、イオン性物質の添加効果が充分に発揮されず、表面に凹部、ひび割れなどを有する合成樹脂粒子が得られる可能性がある。一方、50重量%を超えると、合成樹脂粒子同士の付着、凝集などが起こり、形状の異なる粗大粒子が発生するおそれがある。難水溶性アルカリ土類金属塩を完全に分解するイオン性物質の量は、イオン性物質および難水溶性アルカリ土類金属塩の種類を決定し、化学反応式に基づく反応比率または実験により求めることができる。
イオン性物質は、好ましくは、溶媒除去速度に応じて、所定量を複数に分け、間隔を開けて混合物に添加してもよく、連続的に長時間をかけて混合物に添加してもよい。これらを組み合わせて行ってもよい。
このようにして、着色剤を含む合成樹脂粒子であって、表面に難水溶性アルカリ土類金属塩が付着し、かつ表面に凹部、ひび割れなどがほとんど存在せず、表面平滑性に優れる合成樹脂粒子(トナー原体)を含む混合物が得られる。この混合物は、引き続き、難水溶性アルカリ土類金属塩の除去工程S4に供される。
難水溶性アルカリ土類金属塩の除去工程S4は、合成樹脂粒子の調製工程S3で得られる合成樹脂粒子表面に付着する難水溶性アルカリ土類金属塩を除去する工程である。難水溶性アルカリ土類金属塩の除去は、たとえば、合成樹脂粒子を含む混合物に、イオン性物質を添加することにより行われる。
ここでイオン性物質としては、合成樹脂粒子の調製工程S3において用いられるものと同様のものを、同様の形態(好ましくは水溶液の形態)で使用できる。その中でも、酸が好ましく、塩酸、硫酸、硝酸などの無機酸がさらに好ましい。無機酸を用いる場合、難水溶性アルカリ土類金属塩の除去は、たとえば、合成樹脂粒子を含む混合物のpHを酸性、好ましくは1.0〜3.0に調整し、必要に応じて適当な時間放置することにより行われる。pH調整後の放置時間は、難水溶性アルカリ土類金属塩の種類および残存量、無機酸の種類および使用量などに応じて、適宜決定することができる。
分離・洗浄・乾燥工程S5は、前工程S4において難水溶性アルカリ土類金属塩が分解除去された合成樹脂粒子を含む混合物中から、合成樹脂粒子を分離し、乾燥し、さらに必要に応じて分級し、本発明のトナー粒子を得る工程である。
合成樹脂粒子の混合物中からの分離および回収は公知の方法に従って実施でき、たとえば、濾過、吸引濾過、遠心分離などが挙げられる。
工程S5では、合成樹脂粒子を分離する前に、合成樹脂粒子の水洗を行ってもよい。または、合成樹脂粒子を分離した後に水洗を行ってもよい。合成樹脂粒子の水洗は、難水溶性アルカリ土類金属塩、イオン性物質などに由来する不純物類を除去するために実施される。このような不純物類がトナー粒子に付着すると、得られるトナー粒子の帯電性能が空気中の水分の影響によって低下するおそれがある。合成樹脂粒子の水洗は、導電率計などを用い、合成樹脂粒子を洗浄した後の洗浄水(上澄み水)の導電率が50μS/cm以下になるまで繰返し水洗を行うのが好ましい。これによって、トナー粒子の帯電量をさらに均一にすることができる。水洗に用いる水は、導電率20μS/cm以下の水であることが好ましい。このような水は、たとえば、活性炭法、イオン交換法、蒸留法、逆浸透法などによって得ることができる。もちろん、これらの方法の2種以上を組み合わせて水を調製してもよい。合成樹脂粒子の水洗は、バッチ式および連続式のいずれで実施してもよい。また洗浄水の温度は特に制限されないけれども、10〜80℃の範囲が好ましい。
乾燥は、公知の方法に従って実施できる。トナー粒子を乾燥させる際には、不純物類の有無を導電率計などでチェックした後に、乾燥を行うのが好ましい。乾燥の具体的な方法としては、たとえば、凍結乾燥法、気流式乾燥法などが挙げられる。
分級は、粉砕法および従来の湿式法の場合と同様に実施できる。また、たとえば、湿式サイクロン法などの湿式分級法を併用することもできる。分級により、所望の粒度分布を有するトナー粒子が得られる。なお、分級は、乾燥の前に行うこともできる。
このようにして、本発明の製造法はエンドS6に至り、トナー粒子が得られる。このトナー粒子は、そのまま静電荷現像用トナーとして用いることができる。また、このトナー粒子に、シリカ、酸化チタンなどの添加剤を加えることができる。これらの添加剤には、たとえば、シランカップリング剤による表面改質(疎水化)などの、種々の表面改質を行うことも可能である。トナー粒子と添加剤との使用割合は特に制限されないけれども、通常はトナー粒子100重量部に対して、好ましくは添加剤を0.1〜10重量部、さらに好ましくは1〜5重量部を用いればよい。
本発明の製造法により得られるトナーは、一成分系現像剤および二成分系現像剤として使用できる。一成分系現像剤、その中でも、非磁性トナーとして用いる場合には、ブレードおよびファーブラシを用い、現像スリーブで摩擦帯電させてスリーブ上にトナーを付着させることで搬送することにより、感光体表面の静電潜像(静電荷像)にトナーを供給することができる。
また、二成分系現像剤として用いる場合には、本発明のトナーと共に、キャリアを用い現像剤として使用する。本発明のトナーと共に使用されるキャリアとしては特に制限されず、この分野で常用されるものを使用できるけれども、主として、鉄、銅、亜鉛、ニッケル、コバルト、マンガン、クロム元素などからなる複合フェライトおよび/またはフェライト、キャリアコア粒子を被覆物質で表面被覆したものなどが用いられる。被覆物質としては、トナーに含まれる成分に応じて適宜選択されるけれども、たとえば、ポリテトラフルオロエチレン、モノクロロトリフルオロエチレン重合体、ポリフッ化ビニリデン、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ジターシャーリーブチルサリチル酸の金属化合物、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアシド、ポリビニルラール、ニグロシン、アミノアクリレート樹脂、塩基性染料およびそのレーキ物、シリカ微粉末、アルミナ微粉末などが挙げられる。被覆物質は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。キャリアの平均粒径は10〜100μm、好ましくは20〜50μmである。
以下に実施例および比較例を挙げ、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらにより、何ら限定されるものではない。以下において、「部」および「%」は特に断らない限り、それぞれ「重量部」および「重量%」を意味する。
〔水の調製〕
以下の実施例および比較例において、難水溶性アルカリ土類金属塩の水分散液調製用、トナー粒子の洗浄用およびイオン性物質水溶液調製用には、導電率0.5μS/cmの水を用いた。この洗浄水は、超純水製造装置(商品名:Ultra Pure Water System CPW-102、アドバンテック(ADVANTEC)社製)を用いて水道水から調製した。水の導電率はラコムテスター EC−PHCON10(商品名、井内盛栄堂製)を用いて測定した。
〔粒子径および粒度分布〕
合成樹脂粒子およびトナー粒子の粒径(体積平均粒子径、個数平均粒子径)および粒子径分布は、コールターマルチサイザーII(商品名、コールター社製)を用いて測定した。測定粒子数は50000カウントとし、アパーチャ径は100μmとした。
〔平均円形度〕
トナー粒子の平均円形度は、フロー式粒子像分析装置(商品名:FPIA−2000、東亜医用電子(株)製)を用いて測定した。平均円形度は該測定装置において検出される粒子像において、(粒子像と同じ投影面積をもつ円の周囲長)/(粒子投影像の周囲長)で定義され1以下の値をとる。1に近いほど、トナー粒子の形状が真球に近いことを意味する。
〔イオン性物質の水溶液の調製〕
イオン性物質の水溶液は、イオン性物質を導電率0.5μS/cmの水に溶解させて調製した。なおイオン性物質を溶解した水の添加は、撹拌後、加熱を停止した後、撹拌容器に取り付けられた弁を介して容器内圧力以上に加圧しながら行った。イオン性物質としては塩酸および酢酸を用いた。
(実施例1)
ポリエステル樹脂(Tg62℃、軟化点110℃)100部、着色剤(カーボンブラック)5部、ワックス(ポリプロピレン)2部および帯電制御剤(商品名:ボントロンE−84、オリエント化学(株)製)1部をヘンシェルミキサーにて30分間混合分散したのち、押出機(商品名、ニーディクスMOS140−800、三井鉱山(株)製)を用いて溶融混練分散し、溶融状態の樹脂混練物を調製した。
一方、一次粒子径0.1μmの炭酸カルシウム20部および水80部を分散機(商品名:フィルミックス56型、特殊機化工業(株)製)に投入し、40m/秒で60分間分散させて、炭酸カルシウムの20%水分散液を調製した。分散後の炭酸カルシウムの平均分散径を、レーザー回折/散乱式粒子径分布測定装置(商品名:LA−920、(株)堀場製作所製)により、体積基準で50%頻度粒子径(メジアン径)として測定したところ、0.70μmであった。以下の実施例および比較例では、この水分散液に適宜加水し、炭酸カルシウムの含有量を調整して用いた。
圧力調整弁、加熱手段およびロータステータ式撹拌手段(口径30mm)を備える金属製容器に、溶融状態の樹脂混練物20部と炭酸カルシウム水分散液500部(固形分2部)とを投入し、150℃、5atomで加熱加圧しながら10分間撹拌した(8000rpm)。その後加熱を止め、イオン性物質として表1の濃度に調製した塩酸水溶液200mL(濃度4mmol、炭酸カルシウム全量を分解する塩酸量に対する割合:10重量%)を添加した。塩酸の添加は、加熱を停止した後、撹拌容器に取り付けられた弁を介して容器内圧力以上に加圧しながら、5分を要して行った。20℃まで自然冷却したところ、トナー原体である合成樹脂粒子を含むスラリーが得られた。
合成樹脂を含むスラリー720部にさらに塩酸水溶液(濃度4mmol)を加え、該スラリーのpHを1に調整して合成樹脂粒子表面の炭酸カルシウムを完全に分解除去した後、導電率0.5μS/cmの水を加えて洗浄を行った。洗浄は、該スラリーと水(導電率0.5μS/cm)とを混合し、水の添加量によって固形分量が10%になるように調整した後、タービン型撹拌翼で30分間撹拌(300rpm)を行い、この混合物から遠心分離によって分離される上澄み液の導電率が10μS/cm以下になるまで、同じ洗浄操作を繰り返し行った。その後、遠心分離よって該スラリー中の合成樹脂粒子を分取し、乾燥し、合成樹脂粒子20部を得た。得られた合成樹脂粒子には、粒子同士が付着しあって粗大化した粒子は含まれていなかった。該合成樹脂粒子の体積平均粒子径は7.8μm、個数平均粒子径6.3μmであった。その一部を分取して乾燥し、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、図2に示すような、粒子表面には窪み、穴、ひび割れなどは観られず、表面が滑らかで球状の合成樹脂粒子1が観察された。図2は、実施例1で得られた合成樹脂粒子の外観を模式的に示す斜視図である。
上記で得られた合成樹脂粒子を水に分散し、沈降法により水中にて分級を行い、微粉を除去した後、凍結乾燥し、体積平均粒径8.8μm、円形度0.98のトナー粒子を得た。このトナー粒子100部に、平均1次粒径20nmのシランカップリング剤で疎水化処理を施したシリカ粒子0.7部を混合し、本発明のトナーを得た。
(実施例2)
イオン性物質として塩酸水溶液200mL(濃度12mmol、炭酸カルシウム全量を分解する塩酸量に対する割合:30重量%)を添加する以外は、実施例1と同様に操作し、体積平均粒子径7.8μm、個数平均粒子径6.3μmのトナー原体である合成樹脂粒子を得た。その一部を分取して乾燥し、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、粒子表面には窪み、穴、ひび割れなどは観られず、表面が滑らかで、実施例1と同様の球状の合成樹脂粒子が観察された。さらに、実施例1と同様にして分級および乾燥を行い、体積平均粒径8.8μm、円形度0.98のトナー粒子を製造した。引き続き、このトナー粒子100部に、平均1次粒径20nmのシランカップリング剤で疎水化処理をしたシリカ粒子0.7部を混合し、本発明のトナーを製造した。
(実施例3)
イオン性物質として塩酸水溶液200mL(濃度20mmol、炭酸カルシウム全量を分解する塩酸量に対する割合:50重量%)を添加する以外は、実施例1と同様に操作し、体積平均粒子径7.6μm、個数平均粒子径6.2μmのトナー原体である合成樹脂粒子を得た。その一部を分取して乾燥し、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、粒子表面には窪み、穴、ひび割れなどは観られず、表面が滑らかで、実施例1と同様の球状の合成樹脂粒子が観察された。さらに、実施例1と同様にして分級および乾燥を行い、体積平均粒径8.9μm、円形度0.98のトナー粒子を製造した。引き続き、このトナー粒子100部に、平均1次粒径20nmのシランカップリング剤で疎水化処理をしたシリカ粒子0.7部を混合し、本発明のトナーを製造した。
(実施例4)
炭酸カルシウム水分散液500部(固形分20部)を用い、かつイオン性物質として塩酸水溶液200mL(濃度40mmol、炭酸カルシウム全量を分解する塩酸量に対する割合:10重量%)を添加する以外は、実施例1と同様に操作し、体積平均粒子径6.3μm、個数平均粒子径5.3μmのトナー原体である合成樹脂粒子を得た。その一部を分取して乾燥し、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、粒子表面には窪み、穴、ひび割れなどは観られず、表面が滑らかで、実施例1と同様の球状合成樹脂粒子が観察された。さらに、実施例1と同様にして分級および乾燥を行い、体積平均粒径7.1μm、円形度0.98のトナー粒子を製造した。引き続き、このトナー粒子100部に、平均1次粒径20nmのシランカップリング剤で疎水化処理をしたシリカ粒子0.7部を混合し、本発明のトナーを製造した。
(実施例5)
イオン性物質として塩酸水溶液200mL(濃度120mmol、炭酸カルシウム全量を分解する塩酸量に対する割合:30重量%)を添加する以外は、実施例4と同様に操作し、体積平均粒子径6.3μm、個数平均粒子径5.3μmのトナー原体である合成樹脂粒子を得た。その一部を分取して乾燥し、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、粒子表面には窪み、穴、ひび割れなどは観られず、表面が滑らかで、実施例1と同様の球状合成樹脂粒子が観察された。さらに、実施例1と同様にして分級および乾燥を行い、体積平均粒径7.1μm、円形度0.98のトナー粒子を製造した。引き続き、このトナー粒子100部に、平均1次粒径20nmのシランカップリング剤で疎水化処理をしたシリカ粒子0.7部を混合し、本発明のトナーを製造した。
(実施例6)
イオン性物質として希塩酸200mL(200mmol、炭酸カルシウム全量を分解する塩酸量に対する割合:50重量%)を添加する以外は、実施例4と同様に操作し、体積平均粒子径6.4μm、個数平均粒子径5.3μmのトナー原体である合成樹脂粒子を得た。その一部を分取して乾燥し、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、粒子表面には窪み、穴、ひび割れなどは観られず、表面が滑らかで、実施例1と同様の球状合成樹脂粒子が観察された。さらに、実施例1と同様にして分級および乾燥を行い、体積平均粒径7.2μm、円形度0.98のトナー粒子を製造した。引き続き、このトナー粒子100部に、平均1次粒径20nmのシランカップリング剤で疎水化処理をしたシリカ粒子0.7部を混合し、本発明のトナーを製造した。
(実施例7)
炭酸カルシウム水分散液500部(固形分100部)を用い、かつイオン性物質として塩酸水溶液200mL(濃度200mmol、炭酸カルシウム全量を分解する塩酸量に対する割合:10重量%)を添加する以外は、実施例1と同様に操作し、体積平均粒子径5.6μm、個数平均粒子径4.4μmのトナー原体である合成樹脂粒子を得た。その一部を分取して乾燥し、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、粒子表面には窪み、穴、ひび割れなどは観られず、表面が滑らかで、実施例1と同様の球状合成樹脂粒子が観察された。さらに、実施例1と同様にして分級および乾燥を行い、体積平均粒径5.8μm、円形度0.98のトナー粒子を製造した。引き続き、このトナー粒子100部に、平均1次粒径20nmのシランカップリング剤で疎水化処理をしたシリカ粒子0.7部を混合し、本発明のトナーを製造した。
(実施例8)
イオン性物質として塩酸水溶液200mL(濃度600mmol、炭酸カルシウム全量を分解する塩酸量に対する割合:30重量%)を添加する以外は、実施例7と同様に操作し、体積平均粒子径5.5μm、個数平均粒子径4.3μmのトナー原体である合成樹脂粒子を得た。その一部を分取して乾燥し、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、粒子表面には窪み、穴、ひび割れなどは観られず、表面が滑らかで、実施例1と同様の球状合成樹脂粒子が観察された。さらに、実施例1と同様にして分級および乾燥を行い、体積平均粒径5.7μm、円形度0.98のトナー粒子を製造した。引き続き、このトナー粒子100部に、平均1次粒径20nmのシランカップリング剤で疎水化処理をしたシリカ粒子0.7部を混合し、本発明のトナーを製造した。
(実施例9)
イオン性物質として塩酸水溶液200mL(濃度1000mmol、炭酸カルシウム全量を分解する塩酸量に対する割合:50重量%)を添加する以外は、実施例7と同様に操作し、体積平均粒子径5.5μm、個数平均粒子径4.3μmのトナー原体である合成樹脂粒子を得た。その一部を分取して乾燥し、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、粒子表面には窪み、穴、ひび割れなどは観られず、表面が滑らかで、実施例1と同様の球状合成樹脂粒子が観察された。さらに、実施例1と同様にして分級および乾燥を行い、体積平均粒径5.7μm、円形度0.98のトナー粒子を製造した。引き続き、このトナー粒子100部に、平均1次粒径20nmのシランカップリング剤で疎水化処理をしたシリカ粒子0.7部を混合し、本発明のトナーを製造した。
(実施例10)
リン酸三カルシウム水分散液500部(固形分20部)を用い、イオン性物質として塩酸水溶液200mL(濃度116mmol、リン酸酸カルシウム全量を分解する塩酸量に対する割合:30重量%)を添加する以外は、実施例1と同様に操作し、体積平均粒子径6.3μm、個数平均粒子径5.3μmのトナー原体である合成樹脂粒子を得た。その一部を分取して乾燥し、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、粒子表面には窪み、穴、ひび割れなどは観られず、表面が滑らかで、実施例1と同様の球状合成樹脂粒子が観察された。さらに、実施例1と同様にして分級および乾燥を行い、体積平均粒径7.0μm、円形度0.98のトナー粒子を製造した。引き続き、このトナー粒子100部に、平均1次粒径20nmのシランカップリング剤で疎水化処理をしたシリカ粒子0.7部を混合し、本発明のトナーを製造した。
(実施例11)
イオン性物質として酢酸水溶液200mL(濃度120mmol、炭酸カルシウム全量を分解する酢酸量に対する割合:30重量%)を添加する以外は、実施例4と同様に操作し、体積平均粒子径6.3μm、個数平均粒子径5.3μmのトナー原体である合成樹脂粒子を得た。その一部を分取して乾燥し、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、粒子表面には窪み、穴、ひび割れなどは観られず、表面が滑らかで、実施例1と同様の球状合成樹脂粒子が観察された。さらに、実施例1と同様にして分級および乾燥を行い、体積平均粒径7.1μm、円形度0.98のトナー粒子を製造した。引き続き、このトナー粒子100部に、平均1次粒径20nmのシランカップリング剤で疎水化処理をしたシリカ粒子0.7部を混合し、本発明のトナーを製造した。
(比較例1)
イオン性物質として塩酸水溶液200mL(濃度2mmol、炭酸カルシウム全量を分解する塩酸量に対する割合:5重量%)を添加する以外は、実施例1と同様に操作し、体積平均粒子径は7.8μm、個数平均粒子径6.3μmのトナー原体である合成樹脂粒子を得た。さらに、実施例1と同様にして合成樹脂粒子表面の炭酸カルシウムを完全に分解除去した後、洗浄を行い、その一部を分取して乾燥し、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、図3に示すように、表面が部分的に凹部11である窪み、穴が空いた合成樹脂粒子10が観察され、割れている合成樹脂粒子も存在した。図3は、比較例1で得られた合成樹脂粒子の外観を模式的に示す正面図である。
(比較例2)
イオン性物質として塩酸水溶液200mL(濃度22mmol、炭酸カルシウム全量に対する割合:55重量%)を添加する以外は、実施例1と同様に操作し、トナー原体である合成樹脂粒子を得た。さらに、実施例1と同様にして合成樹脂粒子表面の炭酸カルシウムを完全に分解除去した後、洗浄を行い、その一部を分取して乾燥し、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、粒子同士が融着して凝集した合成樹脂粒子が観察された。
(比較例3)
炭酸カルシウム水分散液500部(固形分20部)を用い、イオン性物質として塩酸水溶液200mL(濃度20mmol、炭酸カルシウム全量を分解する塩酸量に対する割合:5重量%)を添加する以外は、実施例1と同様に操作し、体積平均粒子径6.3μm、個数平均粒子径5.3μmのトナー原体である合成樹脂粒子を得た。さらに、実施例1と同様にして合成樹脂粒子表面の炭酸カルシウムを完全に分解除去した後、洗浄を行い、その一部を分取して乾燥し、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、表面に部分的に窪み、穴が空いた、比較例1と同様の合成樹脂粒子が観察され、割れている合成樹脂粒子も存在した。
(比較例4)
イオン性物質として塩酸水溶液200mL(濃度220mmol、炭酸カルシウム全量を分解する塩酸量に対する割合:55重量%)を添加する以外は、比較例3と同様に操作し、トナー原体である合成樹脂粒子を得た。さらに、実施例1と同様にして合成樹脂粒子表面の炭酸カルシウムを完全に分解除去した後、洗浄を行い、その一部を分取して乾燥し、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、粒子同士が融着して凝集した合成樹脂粒子が観察された。
(比較例5)
炭酸カルシウム水分散液500部(固形分100部)を用いかつイオン性物質として塩酸水溶液200mL(濃度100mmol、炭酸カルシウム全量を分解する塩酸量に対する割合:5重量%)を添加する以外は、実施例1と同様に操作し、体積平均粒子径5.6μm、個数平均粒子径4.4μmのトナー原体である合成樹脂粒子を得た。さらに、実施例1と同様にして合成樹脂粒子表面の炭酸カルシウムを完全に分解除去した後、洗浄を行い、その一部を分取して乾燥し、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、表面に部分的に窪み、穴が空いた、比較例1と同様の合成樹脂粒子が観察され、割れている合成樹脂粒子も存在した。
(比較例6)
イオン性物質として希塩酸200mL(濃度1200mmol、炭酸カルシウム全量を分解する塩酸量に対する割合:55重量%)を添加する以外は、比較例5と同様に操作し、トナー原体である合成樹脂粒子を得た。さらに、実施例1と同様にして合成樹脂粒子表面の炭酸カルシウムを完全に分解除去した後、洗浄を行い、その一部を分取して乾燥し、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、粒子同士が融着して凝集した合成樹脂粒子が観察された。
(比較例7)
イオン性物質(塩酸水溶液)を添加しない以外は、実施例1と同様に操作し、トナー原体である合成樹脂粒子を得た。さらに、実施例1と同様にして合成樹脂粒子表面の炭酸カルシウムを完全に分解除去した後、洗浄を行い、その一部を分取して乾燥し、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、表面に部分的に窪み、穴が空いた、比較例1と同様の合成樹脂粒子が観察され、割れている合成樹脂粒子も存在した。
(比較例8)
炭酸カルシウム水分散液500部(固形分100部)を用い、イオン性物質(塩酸水溶液)を添加しない以外は、実施例1と同様に操作し、トナー原体である合成樹脂粒子を得た。さらに、実施例1と同様にして合成樹脂粒子表面の炭酸カルシウムを完全に分解除去した後、洗浄を行い、その一部を分取して乾燥し、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、表面に部分的に窪み、穴が空いた、比較例1と同様の合成樹脂粒子が観察され、割れている合成樹脂粒子も存在した。
(試験例1)
実施例1〜11で得られたトナー(現像剤)と、平均粒子径60μmのフェライトコアキャリアとをトナー濃度が5重量%になるように調整及び混合して2成分の現像剤を作製した。
この現像剤を使用し、レーザプリンタ(商品名:AR−C150、シャープ(株)製)を用いて、「フルカラー専用紙」品番:PP106A4C、A4サイズ、シャープ(株)製)上にトナー付着量が0.6mg/cmになるように調整して印字させ、外部定着機を用いて、画像サンプルを作成した。
それぞれの画像サンプルを作成し、下記の評価に供した。結果を表1に示す。
〔表面状態〕
表面に窪み、穴がないものを「無」、窪み、穴があるものを「有」、粒子の凝集があるものを「凝集」とした。
〔光学濃度〕
分光測色濃度計(商品名:X−Rite938、日本平版印刷機材(株)製)により測定し、光学濃度が1.4以上あれば、良好と判断した。
〔白地カブリ〕
黒色トナーの場合、フルカラー専用紙(PP106A4C)の白度を予め白度計(日本電色工業(株)製)にて測定し、その値を第1測定値とする。次に、直径55mmの白円を含む原稿を3枚複写し、得られた複写物の白部を前記白度計にて測定し、この値を第2測定値とする。第1測定値から第2測定値を差し引いた値をカブリ濃度(%)とし、その値が2.0%以下であれば、良好(○)と判断した。
〔転写率〕
所定チャートにて複写したサンプルの紙面上のトナー重量Mpと感光体上に残存したトナー重量Mdから計算し、85%以上の場合を合格と判断した。転写率(%)は、次式により求める。
転写率(%)=〔Mp/(Md+Mp)〕×100
〔総合評価〕
下記の基準に従って評価した。
○:粒子表面穴あき・割れが無く、光学濃度1.4以上、カブリ濃度2.0%以下、転写率85%以上である。
×:上記条件を満たさないものである。
Figure 2005250299
表1から、本発明の製造法によって得られるトナー粒子が、トナー粒子として好ましい粒径および形状を有し、転写紙への転写性に優れ、転写紙上に画像濃度が高くかつ白地カブリのない画像を形成できることが明らかである。実施例ではイオン性物質として無機酸である塩酸、有機酸である酢酸を用いているが塩酸の方がアルカリ金属塩と反応して得られる副生成物が易水溶性であるので樹脂粒子洗浄の面からしてより好ましい。
本発明製造法の実施の第1形態を示すフローチャートである。 実施例1で得られた合成樹脂粒子の外観を模式的に示す斜視図である。 比較例1で得られた合成樹脂粒子の外観を模式的に示す正面図である。
符号の説明
1,10 合成樹脂粒子
11 凹部

Claims (7)

  1. 少なくとも合成樹脂および着色剤を含みかつ有機溶媒を含まない樹脂混練物と、難水溶性アルカリ土類金属塩の水分散液とを、加熱下または加熱加圧下で混合し、次いで冷却し、この混合物中に、その表面が難水溶性アルカリ土類金属塩で被覆された、着色剤を含有する合成樹脂粒子を生成させる工程(A)と、
    着色剤を含有する合成樹脂粒子の表面から難水溶性アルカリ土類金属塩を除去する工程(B)とを含むトナーの製造法であって、
    工程(A)における樹脂混練物と難水溶性アルカリ土類金属塩の水分散液との混合物に、難水溶性アルカリ土類金属塩を分解するイオン性物質を添加することを特徴とするトナーの製造法。
  2. 工程(A)におけるイオン性物質の添加が、樹脂混練物と難水溶性アルカリ土類金属塩の水分散液との混合と同時または混合後から、混合物が冷却されるまでの間に行われることを特徴とする請求項1記載のトナーの製造法。
  3. 工程(B)における難水溶性アルカリ土類金属塩の除去が、難水溶性アルカリ土類金属塩を分解するイオン性物質の添加により行われることを特徴とする請求項1または2記載のトナーの製造法。
  4. イオン性物質が無機酸および/または有機酸であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のトナーの製造法。
  5. イオン性物質が水溶液の形態で用いられることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のトナーの製造法。
  6. 工程(A)におけるイオン性物質の添加量が、水分散液中の難水溶性アルカリ土類金属塩を完全に分解するイオン性物質量の10重量%〜50重量%であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載のトナーの製造法。
  7. 難水溶性アルカリ土類金属塩が炭酸カルシウム塩であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載のトナーの製造法。
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