JP2005250299A - トナーの製造法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 有機溶媒、合成樹脂用モノマー、有機系懸濁安定剤などを使用することなく、かつトナー粒子の粗大化を伴うことなく、粒子形状および大きさが均一で、表面平滑性に優れ、帯電性能のばらつきがなく、転写材への転写率などが良好で、画像濃度が高く、白地カブリのない高画質品位の画像を形成できる静電荷現像トナーを湿式法で製造する。
【解決手段】 樹脂混練物の調製工程S1と、難水溶性アルカリ土類金属塩の水分散液の調製工程S2と、合成樹脂粒子の調製工程S3と、難水溶性アルカリ土類金属塩の除去工程S4と、分離・洗浄・乾燥工程S5とを含む水系での静電荷像現像用トナーの製造法であって、合成樹脂の調製工程S3において、樹脂混練物と難水溶性アルカリ土類金属塩の水分散液との混合物に、難水溶性アルカリ土類金属塩を分解するイオン性物質を添加混合する。
【選択図】 図1
Description
着色剤を含有する合成樹脂粒子の表面から難水溶性アルカリ土類金属塩を除去する工程(B)とを含むトナーの製造法であって、
工程(A)における樹脂混練物と難水溶性アルカリ土類金属塩の水分散液との混合物に、難水溶性アルカリ土類金属塩を分解するイオン性物質を添加することを特徴とするトナーの製造法である。
(1)本発明の製造法により得られるトナー粒子は、3〜15μm程度の体積平均粒子径を有し、粒度分布の幅が小さく、粒子形状および大きさが均一で、凹部、ひび割れなどの発生が非常に少なく、表面平滑性に優れ、帯電性能にばらつきがなく、たとえば、電子写真方式などの静電荷像現像トナーとして好適に使用できる。そして、該トナー粒子を電子写真方式において使用すると、転写材に高率で転写されるので、画像濃度(光学濃度)が高くかつ白地カブリのない高画質品位の画像を容易に形成できる。
本発明の製造法は、樹脂混練物の調製工程S1と、難水溶性アルカリ土類金属塩の水分散液の調製工程S2と、合成樹脂粒子の調製工程S3と、難水溶性アルカリ土類金属塩の除去工程S4と、分離・洗浄・乾燥工程S5とを含む。これらの工程のうち、樹脂混練物の調製工程S1、難水溶性アルカリ土類金属塩の水分散液の調製工程S2および合成樹脂粒子の調製工程S3は、前述の工程(A)に含まれ、難水溶性アルカリ土類金属塩の除去工程S4および分離・洗浄・乾燥工程S5は、前述の工程(B)に含まれる。また、樹脂混練物の調製工程S1および難水溶性アルカリ土類金属塩の水分散液の調製工程S2は、いずれを先に行っても良い。
なお、難水溶性アルカリ土類金属塩は、その水分散液中では、1次粒子が凝集した2次粒子の形で存在する。本発明では2次粒子の平均分散径が1μm以下の難水溶性アルカリ土類金属塩が好ましい。1μmを大幅に超えると、合成樹脂粒子表面を均一に被覆できない場合が生じ、ひいては合成樹脂粒子同士が付着しあうのを防止できない場合が生じるためである。
以下の実施例および比較例において、難水溶性アルカリ土類金属塩の水分散液調製用、トナー粒子の洗浄用およびイオン性物質水溶液調製用には、導電率0.5μS/cmの水を用いた。この洗浄水は、超純水製造装置(商品名:Ultra Pure Water System CPW-102、アドバンテック(ADVANTEC)社製)を用いて水道水から調製した。水の導電率はラコムテスター EC−PHCON10(商品名、井内盛栄堂製)を用いて測定した。
合成樹脂粒子およびトナー粒子の粒径(体積平均粒子径、個数平均粒子径)および粒子径分布は、コールターマルチサイザーII(商品名、コールター社製)を用いて測定した。測定粒子数は50000カウントとし、アパーチャ径は100μmとした。
トナー粒子の平均円形度は、フロー式粒子像分析装置(商品名:FPIA−2000、東亜医用電子(株)製)を用いて測定した。平均円形度は該測定装置において検出される粒子像において、(粒子像と同じ投影面積をもつ円の周囲長)/(粒子投影像の周囲長)で定義され1以下の値をとる。1に近いほど、トナー粒子の形状が真球に近いことを意味する。
イオン性物質の水溶液は、イオン性物質を導電率0.5μS/cmの水に溶解させて調製した。なおイオン性物質を溶解した水の添加は、撹拌後、加熱を停止した後、撹拌容器に取り付けられた弁を介して容器内圧力以上に加圧しながら行った。イオン性物質としては塩酸および酢酸を用いた。
ポリエステル樹脂(Tg62℃、軟化点110℃)100部、着色剤(カーボンブラック)5部、ワックス(ポリプロピレン)2部および帯電制御剤(商品名:ボントロンE−84、オリエント化学(株)製)1部をヘンシェルミキサーにて30分間混合分散したのち、押出機(商品名、ニーディクスMOS140−800、三井鉱山(株)製)を用いて溶融混練分散し、溶融状態の樹脂混練物を調製した。
イオン性物質として塩酸水溶液200mL(濃度12mmol、炭酸カルシウム全量を分解する塩酸量に対する割合:30重量%)を添加する以外は、実施例1と同様に操作し、体積平均粒子径7.8μm、個数平均粒子径6.3μmのトナー原体である合成樹脂粒子を得た。その一部を分取して乾燥し、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、粒子表面には窪み、穴、ひび割れなどは観られず、表面が滑らかで、実施例1と同様の球状の合成樹脂粒子が観察された。さらに、実施例1と同様にして分級および乾燥を行い、体積平均粒径8.8μm、円形度0.98のトナー粒子を製造した。引き続き、このトナー粒子100部に、平均1次粒径20nmのシランカップリング剤で疎水化処理をしたシリカ粒子0.7部を混合し、本発明のトナーを製造した。
イオン性物質として塩酸水溶液200mL(濃度20mmol、炭酸カルシウム全量を分解する塩酸量に対する割合:50重量%)を添加する以外は、実施例1と同様に操作し、体積平均粒子径7.6μm、個数平均粒子径6.2μmのトナー原体である合成樹脂粒子を得た。その一部を分取して乾燥し、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、粒子表面には窪み、穴、ひび割れなどは観られず、表面が滑らかで、実施例1と同様の球状の合成樹脂粒子が観察された。さらに、実施例1と同様にして分級および乾燥を行い、体積平均粒径8.9μm、円形度0.98のトナー粒子を製造した。引き続き、このトナー粒子100部に、平均1次粒径20nmのシランカップリング剤で疎水化処理をしたシリカ粒子0.7部を混合し、本発明のトナーを製造した。
炭酸カルシウム水分散液500部(固形分20部)を用い、かつイオン性物質として塩酸水溶液200mL(濃度40mmol、炭酸カルシウム全量を分解する塩酸量に対する割合:10重量%)を添加する以外は、実施例1と同様に操作し、体積平均粒子径6.3μm、個数平均粒子径5.3μmのトナー原体である合成樹脂粒子を得た。その一部を分取して乾燥し、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、粒子表面には窪み、穴、ひび割れなどは観られず、表面が滑らかで、実施例1と同様の球状合成樹脂粒子が観察された。さらに、実施例1と同様にして分級および乾燥を行い、体積平均粒径7.1μm、円形度0.98のトナー粒子を製造した。引き続き、このトナー粒子100部に、平均1次粒径20nmのシランカップリング剤で疎水化処理をしたシリカ粒子0.7部を混合し、本発明のトナーを製造した。
イオン性物質として塩酸水溶液200mL(濃度120mmol、炭酸カルシウム全量を分解する塩酸量に対する割合:30重量%)を添加する以外は、実施例4と同様に操作し、体積平均粒子径6.3μm、個数平均粒子径5.3μmのトナー原体である合成樹脂粒子を得た。その一部を分取して乾燥し、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、粒子表面には窪み、穴、ひび割れなどは観られず、表面が滑らかで、実施例1と同様の球状合成樹脂粒子が観察された。さらに、実施例1と同様にして分級および乾燥を行い、体積平均粒径7.1μm、円形度0.98のトナー粒子を製造した。引き続き、このトナー粒子100部に、平均1次粒径20nmのシランカップリング剤で疎水化処理をしたシリカ粒子0.7部を混合し、本発明のトナーを製造した。
イオン性物質として希塩酸200mL(200mmol、炭酸カルシウム全量を分解する塩酸量に対する割合:50重量%)を添加する以外は、実施例4と同様に操作し、体積平均粒子径6.4μm、個数平均粒子径5.3μmのトナー原体である合成樹脂粒子を得た。その一部を分取して乾燥し、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、粒子表面には窪み、穴、ひび割れなどは観られず、表面が滑らかで、実施例1と同様の球状合成樹脂粒子が観察された。さらに、実施例1と同様にして分級および乾燥を行い、体積平均粒径7.2μm、円形度0.98のトナー粒子を製造した。引き続き、このトナー粒子100部に、平均1次粒径20nmのシランカップリング剤で疎水化処理をしたシリカ粒子0.7部を混合し、本発明のトナーを製造した。
炭酸カルシウム水分散液500部(固形分100部)を用い、かつイオン性物質として塩酸水溶液200mL(濃度200mmol、炭酸カルシウム全量を分解する塩酸量に対する割合:10重量%)を添加する以外は、実施例1と同様に操作し、体積平均粒子径5.6μm、個数平均粒子径4.4μmのトナー原体である合成樹脂粒子を得た。その一部を分取して乾燥し、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、粒子表面には窪み、穴、ひび割れなどは観られず、表面が滑らかで、実施例1と同様の球状合成樹脂粒子が観察された。さらに、実施例1と同様にして分級および乾燥を行い、体積平均粒径5.8μm、円形度0.98のトナー粒子を製造した。引き続き、このトナー粒子100部に、平均1次粒径20nmのシランカップリング剤で疎水化処理をしたシリカ粒子0.7部を混合し、本発明のトナーを製造した。
イオン性物質として塩酸水溶液200mL(濃度600mmol、炭酸カルシウム全量を分解する塩酸量に対する割合:30重量%)を添加する以外は、実施例7と同様に操作し、体積平均粒子径5.5μm、個数平均粒子径4.3μmのトナー原体である合成樹脂粒子を得た。その一部を分取して乾燥し、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、粒子表面には窪み、穴、ひび割れなどは観られず、表面が滑らかで、実施例1と同様の球状合成樹脂粒子が観察された。さらに、実施例1と同様にして分級および乾燥を行い、体積平均粒径5.7μm、円形度0.98のトナー粒子を製造した。引き続き、このトナー粒子100部に、平均1次粒径20nmのシランカップリング剤で疎水化処理をしたシリカ粒子0.7部を混合し、本発明のトナーを製造した。
イオン性物質として塩酸水溶液200mL(濃度1000mmol、炭酸カルシウム全量を分解する塩酸量に対する割合:50重量%)を添加する以外は、実施例7と同様に操作し、体積平均粒子径5.5μm、個数平均粒子径4.3μmのトナー原体である合成樹脂粒子を得た。その一部を分取して乾燥し、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、粒子表面には窪み、穴、ひび割れなどは観られず、表面が滑らかで、実施例1と同様の球状合成樹脂粒子が観察された。さらに、実施例1と同様にして分級および乾燥を行い、体積平均粒径5.7μm、円形度0.98のトナー粒子を製造した。引き続き、このトナー粒子100部に、平均1次粒径20nmのシランカップリング剤で疎水化処理をしたシリカ粒子0.7部を混合し、本発明のトナーを製造した。
リン酸三カルシウム水分散液500部(固形分20部)を用い、イオン性物質として塩酸水溶液200mL(濃度116mmol、リン酸酸カルシウム全量を分解する塩酸量に対する割合:30重量%)を添加する以外は、実施例1と同様に操作し、体積平均粒子径6.3μm、個数平均粒子径5.3μmのトナー原体である合成樹脂粒子を得た。その一部を分取して乾燥し、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、粒子表面には窪み、穴、ひび割れなどは観られず、表面が滑らかで、実施例1と同様の球状合成樹脂粒子が観察された。さらに、実施例1と同様にして分級および乾燥を行い、体積平均粒径7.0μm、円形度0.98のトナー粒子を製造した。引き続き、このトナー粒子100部に、平均1次粒径20nmのシランカップリング剤で疎水化処理をしたシリカ粒子0.7部を混合し、本発明のトナーを製造した。
イオン性物質として酢酸水溶液200mL(濃度120mmol、炭酸カルシウム全量を分解する酢酸量に対する割合:30重量%)を添加する以外は、実施例4と同様に操作し、体積平均粒子径6.3μm、個数平均粒子径5.3μmのトナー原体である合成樹脂粒子を得た。その一部を分取して乾燥し、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、粒子表面には窪み、穴、ひび割れなどは観られず、表面が滑らかで、実施例1と同様の球状合成樹脂粒子が観察された。さらに、実施例1と同様にして分級および乾燥を行い、体積平均粒径7.1μm、円形度0.98のトナー粒子を製造した。引き続き、このトナー粒子100部に、平均1次粒径20nmのシランカップリング剤で疎水化処理をしたシリカ粒子0.7部を混合し、本発明のトナーを製造した。
イオン性物質として塩酸水溶液200mL(濃度2mmol、炭酸カルシウム全量を分解する塩酸量に対する割合:5重量%)を添加する以外は、実施例1と同様に操作し、体積平均粒子径は7.8μm、個数平均粒子径6.3μmのトナー原体である合成樹脂粒子を得た。さらに、実施例1と同様にして合成樹脂粒子表面の炭酸カルシウムを完全に分解除去した後、洗浄を行い、その一部を分取して乾燥し、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、図3に示すように、表面が部分的に凹部11である窪み、穴が空いた合成樹脂粒子10が観察され、割れている合成樹脂粒子も存在した。図3は、比較例1で得られた合成樹脂粒子の外観を模式的に示す正面図である。
イオン性物質として塩酸水溶液200mL(濃度22mmol、炭酸カルシウム全量に対する割合:55重量%)を添加する以外は、実施例1と同様に操作し、トナー原体である合成樹脂粒子を得た。さらに、実施例1と同様にして合成樹脂粒子表面の炭酸カルシウムを完全に分解除去した後、洗浄を行い、その一部を分取して乾燥し、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、粒子同士が融着して凝集した合成樹脂粒子が観察された。
炭酸カルシウム水分散液500部(固形分20部)を用い、イオン性物質として塩酸水溶液200mL(濃度20mmol、炭酸カルシウム全量を分解する塩酸量に対する割合:5重量%)を添加する以外は、実施例1と同様に操作し、体積平均粒子径6.3μm、個数平均粒子径5.3μmのトナー原体である合成樹脂粒子を得た。さらに、実施例1と同様にして合成樹脂粒子表面の炭酸カルシウムを完全に分解除去した後、洗浄を行い、その一部を分取して乾燥し、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、表面に部分的に窪み、穴が空いた、比較例1と同様の合成樹脂粒子が観察され、割れている合成樹脂粒子も存在した。
イオン性物質として塩酸水溶液200mL(濃度220mmol、炭酸カルシウム全量を分解する塩酸量に対する割合:55重量%)を添加する以外は、比較例3と同様に操作し、トナー原体である合成樹脂粒子を得た。さらに、実施例1と同様にして合成樹脂粒子表面の炭酸カルシウムを完全に分解除去した後、洗浄を行い、その一部を分取して乾燥し、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、粒子同士が融着して凝集した合成樹脂粒子が観察された。
炭酸カルシウム水分散液500部(固形分100部)を用いかつイオン性物質として塩酸水溶液200mL(濃度100mmol、炭酸カルシウム全量を分解する塩酸量に対する割合:5重量%)を添加する以外は、実施例1と同様に操作し、体積平均粒子径5.6μm、個数平均粒子径4.4μmのトナー原体である合成樹脂粒子を得た。さらに、実施例1と同様にして合成樹脂粒子表面の炭酸カルシウムを完全に分解除去した後、洗浄を行い、その一部を分取して乾燥し、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、表面に部分的に窪み、穴が空いた、比較例1と同様の合成樹脂粒子が観察され、割れている合成樹脂粒子も存在した。
イオン性物質として希塩酸200mL(濃度1200mmol、炭酸カルシウム全量を分解する塩酸量に対する割合:55重量%)を添加する以外は、比較例5と同様に操作し、トナー原体である合成樹脂粒子を得た。さらに、実施例1と同様にして合成樹脂粒子表面の炭酸カルシウムを完全に分解除去した後、洗浄を行い、その一部を分取して乾燥し、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、粒子同士が融着して凝集した合成樹脂粒子が観察された。
イオン性物質(塩酸水溶液)を添加しない以外は、実施例1と同様に操作し、トナー原体である合成樹脂粒子を得た。さらに、実施例1と同様にして合成樹脂粒子表面の炭酸カルシウムを完全に分解除去した後、洗浄を行い、その一部を分取して乾燥し、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、表面に部分的に窪み、穴が空いた、比較例1と同様の合成樹脂粒子が観察され、割れている合成樹脂粒子も存在した。
炭酸カルシウム水分散液500部(固形分100部)を用い、イオン性物質(塩酸水溶液)を添加しない以外は、実施例1と同様に操作し、トナー原体である合成樹脂粒子を得た。さらに、実施例1と同様にして合成樹脂粒子表面の炭酸カルシウムを完全に分解除去した後、洗浄を行い、その一部を分取して乾燥し、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、表面に部分的に窪み、穴が空いた、比較例1と同様の合成樹脂粒子が観察され、割れている合成樹脂粒子も存在した。
実施例1〜11で得られたトナー(現像剤)と、平均粒子径60μmのフェライトコアキャリアとをトナー濃度が5重量%になるように調整及び混合して2成分の現像剤を作製した。
それぞれの画像サンプルを作成し、下記の評価に供した。結果を表1に示す。
表面に窪み、穴がないものを「無」、窪み、穴があるものを「有」、粒子の凝集があるものを「凝集」とした。
分光測色濃度計(商品名:X−Rite938、日本平版印刷機材(株)製)により測定し、光学濃度が1.4以上あれば、良好と判断した。
黒色トナーの場合、フルカラー専用紙(PP106A4C)の白度を予め白度計(日本電色工業(株)製)にて測定し、その値を第1測定値とする。次に、直径55mmの白円を含む原稿を3枚複写し、得られた複写物の白部を前記白度計にて測定し、この値を第2測定値とする。第1測定値から第2測定値を差し引いた値をカブリ濃度(%)とし、その値が2.0%以下であれば、良好(○)と判断した。
所定チャートにて複写したサンプルの紙面上のトナー重量Mpと感光体上に残存したトナー重量Mdから計算し、85%以上の場合を合格と判断した。転写率(%)は、次式により求める。
転写率(%)=〔Mp/(Md+Mp)〕×100
下記の基準に従って評価した。
○:粒子表面穴あき・割れが無く、光学濃度1.4以上、カブリ濃度2.0%以下、転写率85%以上である。
×:上記条件を満たさないものである。
11 凹部
Claims (7)
- 少なくとも合成樹脂および着色剤を含みかつ有機溶媒を含まない樹脂混練物と、難水溶性アルカリ土類金属塩の水分散液とを、加熱下または加熱加圧下で混合し、次いで冷却し、この混合物中に、その表面が難水溶性アルカリ土類金属塩で被覆された、着色剤を含有する合成樹脂粒子を生成させる工程(A)と、
着色剤を含有する合成樹脂粒子の表面から難水溶性アルカリ土類金属塩を除去する工程(B)とを含むトナーの製造法であって、
工程(A)における樹脂混練物と難水溶性アルカリ土類金属塩の水分散液との混合物に、難水溶性アルカリ土類金属塩を分解するイオン性物質を添加することを特徴とするトナーの製造法。 - 工程(A)におけるイオン性物質の添加が、樹脂混練物と難水溶性アルカリ土類金属塩の水分散液との混合と同時または混合後から、混合物が冷却されるまでの間に行われることを特徴とする請求項1記載のトナーの製造法。
- 工程(B)における難水溶性アルカリ土類金属塩の除去が、難水溶性アルカリ土類金属塩を分解するイオン性物質の添加により行われることを特徴とする請求項1または2記載のトナーの製造法。
- イオン性物質が無機酸および/または有機酸であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のトナーの製造法。
- イオン性物質が水溶液の形態で用いられることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のトナーの製造法。
- 工程(A)におけるイオン性物質の添加量が、水分散液中の難水溶性アルカリ土類金属塩を完全に分解するイオン性物質量の10重量%〜50重量%であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載のトナーの製造法。
- 難水溶性アルカリ土類金属塩が炭酸カルシウム塩であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載のトナーの製造法。
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