JPH07333902A - 静電潜像現像用トナー - Google Patents
静電潜像現像用トナーInfo
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- JPH07333902A JPH07333902A JP6130477A JP13047794A JPH07333902A JP H07333902 A JPH07333902 A JP H07333902A JP 6130477 A JP6130477 A JP 6130477A JP 13047794 A JP13047794 A JP 13047794A JP H07333902 A JPH07333902 A JP H07333902A
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- resin
- particles
- fine particles
- toner
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 乳化分散法によって製造されたトナーであっ
て、流動性、耐熱性、帯電安定性、耐刷後の画像特性に
優れた静電潜像現像用トナーを提供する。 【構成】 少なくとも結着樹脂と着色剤とを非水溶性有
機溶媒に溶解および/または分散させて着色樹脂溶液と
し、この着色樹脂溶液を水性分散液中に乳化分散させた
後、非水溶性有機溶媒を除去することによって製造され
た樹脂母粒子の表面に、湿式で製造された無機微粒子を
湿式で付着させた後、該無機微粒子の付着した樹脂母粒
子を溶媒に分散させ、これに高剪断力をかけて樹脂母粒
子表面上に前記無機微粒子を均一に固着させたことを特
徴とする静電潜像現像用トナー。
て、流動性、耐熱性、帯電安定性、耐刷後の画像特性に
優れた静電潜像現像用トナーを提供する。 【構成】 少なくとも結着樹脂と着色剤とを非水溶性有
機溶媒に溶解および/または分散させて着色樹脂溶液と
し、この着色樹脂溶液を水性分散液中に乳化分散させた
後、非水溶性有機溶媒を除去することによって製造され
た樹脂母粒子の表面に、湿式で製造された無機微粒子を
湿式で付着させた後、該無機微粒子の付着した樹脂母粒
子を溶媒に分散させ、これに高剪断力をかけて樹脂母粒
子表面上に前記無機微粒子を均一に固着させたことを特
徴とする静電潜像現像用トナー。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真、静電記録お
よび静電印刷等における静電潜像を現像するために用い
られる静電潜像現像用トナーに関する。
よび静電印刷等における静電潜像を現像するために用い
られる静電潜像現像用トナーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、電子写真、静電記録および静
電印刷等における静電潜像を現像するために用いられる
静電潜像現像用トナーの製造方法としては、粉砕法、懸
濁重合法、乳化分散法等が知られている。
電印刷等における静電潜像を現像するために用いられる
静電潜像現像用トナーの製造方法としては、粉砕法、懸
濁重合法、乳化分散法等が知られている。
【0003】粉砕法は、樹脂や顔料等を機械的に混練し
た後、これを粉砕することによってトナーを製造するも
のである。また、懸濁重合法は、重合性モノマー、重合
開始剤、着色剤等を含む重合組成物を分散媒体中に懸濁
させた後、加熱して重合させることによってトナーを製
造するものである。
た後、これを粉砕することによってトナーを製造するも
のである。また、懸濁重合法は、重合性モノマー、重合
開始剤、着色剤等を含む重合組成物を分散媒体中に懸濁
させた後、加熱して重合させることによってトナーを製
造するものである。
【0004】一方、乳化分散法は、樹脂を非水溶性有機
溶媒に溶解させることによって得た樹脂溶液を水性分散
液中に乳化分散させてエマルジョンを形成し、攪拌しな
がらエマルジョンに熱を加えて非水溶性有機溶媒を蒸発
させ、樹脂微粒子を析出させることによりトナーを製造
するものである。
溶媒に溶解させることによって得た樹脂溶液を水性分散
液中に乳化分散させてエマルジョンを形成し、攪拌しな
がらエマルジョンに熱を加えて非水溶性有機溶媒を蒸発
させ、樹脂微粒子を析出させることによりトナーを製造
するものである。
【0005】乳化分散法によれば、トナー製造のための
工程が単純化され比較的簡単な操作で平均1〜10μm
程度の樹脂微粒子を得ることができ、粉砕法や懸濁重合
法に比べ生産効率が向上すると同時にコストダウンもで
きる。また懸濁重合法などに比べて、使用可能な樹脂の
種類も多い。
工程が単純化され比較的簡単な操作で平均1〜10μm
程度の樹脂微粒子を得ることができ、粉砕法や懸濁重合
法に比べ生産効率が向上すると同時にコストダウンもで
きる。また懸濁重合法などに比べて、使用可能な樹脂の
種類も多い。
【0006】一方、上記のような各製造法によって得た
樹脂母粒子に対して、乾式条件下でシリカ、アルミナ、
酸化チタン等の無機微粒子を固着させる表面改質を適用
することにより、トナーの流動性を高める技術が知られ
ている。
樹脂母粒子に対して、乾式条件下でシリカ、アルミナ、
酸化チタン等の無機微粒子を固着させる表面改質を適用
することにより、トナーの流動性を高める技術が知られ
ている。
【0007】したがって、乳化分散法によって得られた
母粒子に対して、上記の表面改質を施すことによって、
小粒径でしかも流動性の良好な静電潜像現像用トナーを
効率よく得ることができる。
母粒子に対して、上記の表面改質を施すことによって、
小粒径でしかも流動性の良好な静電潜像現像用トナーを
効率よく得ることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、乾式で
表面改質を行う場合は、無機微粒子によって母粒子表面
を十分均一に覆わせることが困難で、表面改質の効果が
十分に得られず、耐熱性や耐刷後の画像特性に劣るこ
と、また、十分な帯電性能が得られない虞のあることが
判明した。また、乾式で表面改質を行う場合は、表面改
質前に乾燥工程が必要となり、トナー製造のための時間
やコストが増大するという問題があった。
表面改質を行う場合は、無機微粒子によって母粒子表面
を十分均一に覆わせることが困難で、表面改質の効果が
十分に得られず、耐熱性や耐刷後の画像特性に劣るこ
と、また、十分な帯電性能が得られない虞のあることが
判明した。また、乾式で表面改質を行う場合は、表面改
質前に乾燥工程が必要となり、トナー製造のための時間
やコストが増大するという問題があった。
【0009】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
乳化分散法によって製造されたトナーであって、トナー
製造のための時間やコストを増大させることなく、十分
な帯電性能を有し、耐熱性に優れ、耐刷後の画像特性に
優れた静電潜像現像用トナーを提供することを目的とす
る。
乳化分散法によって製造されたトナーであって、トナー
製造のための時間やコストを増大させることなく、十分
な帯電性能を有し、耐熱性に優れ、耐刷後の画像特性に
優れた静電潜像現像用トナーを提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決しようとするための手段】上記目的を達成
するため、本発明の静電潜像現像用トナーは、少なくと
も結着樹脂と着色剤とを非水溶性有機溶媒に溶解および
/または分散させて着色樹脂溶液とし、この着色樹脂溶
液を水性分散液中に乳化分散させた後、非水溶性有機溶
媒を除去することによって製造された樹脂母粒子の表面
に、湿式で製造された無機微粒子を湿式で付着させた
後、該無機微粒子の付着した樹脂母粒子を溶媒に分散さ
せ、これに高剪断力をかけて樹脂母粒子表面上に前記無
機微粒子を均一に固着させたことを特徴とする。
するため、本発明の静電潜像現像用トナーは、少なくと
も結着樹脂と着色剤とを非水溶性有機溶媒に溶解および
/または分散させて着色樹脂溶液とし、この着色樹脂溶
液を水性分散液中に乳化分散させた後、非水溶性有機溶
媒を除去することによって製造された樹脂母粒子の表面
に、湿式で製造された無機微粒子を湿式で付着させた
後、該無機微粒子の付着した樹脂母粒子を溶媒に分散さ
せ、これに高剪断力をかけて樹脂母粒子表面上に前記無
機微粒子を均一に固着させたことを特徴とする。
【0011】本発明者は、種々検討した結果、湿式で製
造された無機酸化物により、湿式で表面改質を行うと、
耐熱性や耐刷後の画像特性を改善でき、また、十分な帯
電性能が得られることを見い出した。この理由は明らか
ではないが、湿式で製造された無機酸化物は、乾式で製
造されたものに比べて、その表面により多くの水酸基が
存在していることが一因であると考えられる。すなわ
ち、多くの表面水酸基の存在により、湿式で製造された
無機酸化物は親水性に優れ、湿式で表面改質を行なう際
に用いる分散液中に均一に分散しやすく、樹脂母粒子の
表面を均一に覆うことができること、また、乳化分散法
により製造された樹脂母粒子表面の親水基と強固に固着
しやすく、無機微粒子が母粒子から脱離しにくくなるこ
となどにより、表面改質の効果が十分に発揮されること
が一因であると考えられる。
造された無機酸化物により、湿式で表面改質を行うと、
耐熱性や耐刷後の画像特性を改善でき、また、十分な帯
電性能が得られることを見い出した。この理由は明らか
ではないが、湿式で製造された無機酸化物は、乾式で製
造されたものに比べて、その表面により多くの水酸基が
存在していることが一因であると考えられる。すなわ
ち、多くの表面水酸基の存在により、湿式で製造された
無機酸化物は親水性に優れ、湿式で表面改質を行なう際
に用いる分散液中に均一に分散しやすく、樹脂母粒子の
表面を均一に覆うことができること、また、乳化分散法
により製造された樹脂母粒子表面の親水基と強固に固着
しやすく、無機微粒子が母粒子から脱離しにくくなるこ
となどにより、表面改質の効果が十分に発揮されること
が一因であると考えられる。
【0012】本発明に用いる結着樹脂としては、後述す
る非水溶性有機溶媒に溶解可能でかつ水に不溶かあるい
は水にほとんど溶解しないものであれば特に限定され
ず、例えば、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹
脂、スチレン−(メタ)アクリル系共重合体樹脂、オレ
フィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹
脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリ酢
酸ビニル系樹脂、ポリスルフォン樹脂、エポキシ樹脂、
ポリウレタン樹脂、尿素樹脂などのような公知の各種の
樹脂を1種または2種以上組み合わせて用いることが可
能である。
る非水溶性有機溶媒に溶解可能でかつ水に不溶かあるい
は水にほとんど溶解しないものであれば特に限定され
ず、例えば、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹
脂、スチレン−(メタ)アクリル系共重合体樹脂、オレ
フィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹
脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリ酢
酸ビニル系樹脂、ポリスルフォン樹脂、エポキシ樹脂、
ポリウレタン樹脂、尿素樹脂などのような公知の各種の
樹脂を1種または2種以上組み合わせて用いることが可
能である。
【0013】このような結着樹脂は、ガラス転移点(T
g)が50〜70℃、数平均分子量(Mn)が1000
〜50000、好ましくは3000〜20000、Mn
と重量平均分子量(Mw)との比で表わされる分子量分
布(Mw/Mn)が2〜60であることが望ましい。T
gが50℃未満ではトナーの耐熱性が低下し、70℃を
越えるとトナーの定着性が低下する。また、Mnが10
00未満ではトナーにおいて高温オフセットが発生しや
すくなり、50000を越えるものであると逆に低温オ
フセットが発生しやすくなる。さらに、Mw/Mnが2
未満であると非オフセット領域が狭いものとなる虞れが
あり、60を越えると低温オフセットが発生しやすくな
る。
g)が50〜70℃、数平均分子量(Mn)が1000
〜50000、好ましくは3000〜20000、Mn
と重量平均分子量(Mw)との比で表わされる分子量分
布(Mw/Mn)が2〜60であることが望ましい。T
gが50℃未満ではトナーの耐熱性が低下し、70℃を
越えるとトナーの定着性が低下する。また、Mnが10
00未満ではトナーにおいて高温オフセットが発生しや
すくなり、50000を越えるものであると逆に低温オ
フセットが発生しやすくなる。さらに、Mw/Mnが2
未満であると非オフセット領域が狭いものとなる虞れが
あり、60を越えると低温オフセットが発生しやすくな
る。
【0014】本発明によって得たトナーをオイル塗布定
着用トナーとする場合には、Mw/Mnは2〜5とする
ことが望ましく、またオイルレス定着用トナーとする場
合には、Mw/Mnは20〜50とすることが望まし
い。
着用トナーとする場合には、Mw/Mnは2〜5とする
ことが望ましく、またオイルレス定着用トナーとする場
合には、Mw/Mnは20〜50とすることが望まし
い。
【0015】上記の結着樹脂を溶解するための有機溶媒
としては、水に対して不溶性あるいは難溶性で、上記の
結着樹脂を溶解するものであればいずれでもよく、例え
ば、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化
メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリ
クロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モ
ノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、
酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケ
トンなどが単独あるいは2種以上組合せて用いることが
できる。特に、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒お
よび塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホ
ルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましい。
としては、水に対して不溶性あるいは難溶性で、上記の
結着樹脂を溶解するものであればいずれでもよく、例え
ば、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化
メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリ
クロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モ
ノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、
酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケ
トンなどが単独あるいは2種以上組合せて用いることが
できる。特に、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒お
よび塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホ
ルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましい。
【0016】本発明に用いる着色剤としては、以下に示
されるような有機ないしは無機の各種、各色の顔料が使
用可能である。
されるような有機ないしは無機の各種、各色の顔料が使
用可能である。
【0017】すなわち、黒色顔料としては、カーボンブ
ラック、酸化銅、二酸化マンガン、アニリン・ブラッ
ク、活性炭、非磁性フェライト、磁性フェライト、マグ
ネタイトなどがある。
ラック、酸化銅、二酸化マンガン、アニリン・ブラッ
ク、活性炭、非磁性フェライト、磁性フェライト、マグ
ネタイトなどがある。
【0018】黄色顔料としては、黄鉛、亜鉛黄、カドミ
ウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファストイエロ
ー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルイエロー、ナフ
トールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー
10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローG
R、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローN
CG、タートラジンレーキなどがある。
ウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファストイエロ
ー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルイエロー、ナフ
トールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー
10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローG
R、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローN
CG、タートラジンレーキなどがある。
【0019】橙色顔料としては、赤色黄鉛、モリブデン
オレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオ
レンジ、バルカンオレンジ、インダスレンブリリアント
オレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダスレンブ
リリアントオレンジGKなどがある。
オレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオ
レンジ、バルカンオレンジ、インダスレンブリリアント
オレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダスレンブ
リリアントオレンジGKなどがある。
【0020】赤色顔料としては、ベンガラ、カドミウム
レッド、鉛丹、硫化水銀、カドミウム、パーマネントレ
ッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウオッ
チングレッド、カルシウム塩、レーキレッドC、レーキ
レッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレー
キ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリア
ントカーミン3Bなどがある。
レッド、鉛丹、硫化水銀、カドミウム、パーマネントレ
ッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウオッ
チングレッド、カルシウム塩、レーキレッドC、レーキ
レッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレー
キ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリア
ントカーミン3Bなどがある。
【0021】紫色顔料としては、マンガン紫、ファスト
バイオレットB、メチルバイオレットレーキなどがあ
る。
バイオレットB、メチルバイオレットレーキなどがあ
る。
【0022】青色顔料としては、紺青、コバルトブル
ー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、
フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、
フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイ
ブルー、インダスレンブルーBCなどがある。
ー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、
フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、
フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイ
ブルー、インダスレンブルーBCなどがある。
【0023】緑色顔料としては、クロムグリーン、酸化
クロム、ピグメントグリーンB、マイカライトグリーン
レーキ、ファイナルイエローグリーンGなどがある。
クロム、ピグメントグリーンB、マイカライトグリーン
レーキ、ファイナルイエローグリーンGなどがある。
【0024】白色顔料としては、亜鉛華、酸化チタン、
アンチモン白、硫化亜鉛などがある。
アンチモン白、硫化亜鉛などがある。
【0025】体質顔料としては、バライト粉、炭酸バリ
ウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、ア
ルミナホワイトなどがある。
ウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、ア
ルミナホワイトなどがある。
【0026】本発明においては、荷電制御剤、磁性粉、
オフセット防止剤などの成分を必要に応じてトナー中に
配合してもよい。
オフセット防止剤などの成分を必要に応じてトナー中に
配合してもよい。
【0027】荷電制御剤としては、摩擦帯電により正ま
たは負の荷電を与え得る物質として各種のものがあり、
正荷電制御剤としては、例えば、ニグロシンベースEX
(オリエント化学工業社製)などのニグロシン系染料、
第4級アンモニウム塩P−51(オリエント化学工業社
製)、コピーチャージ PX VP435(ヘキスト社
製)などの第4級アンモニウム塩、アルコキシ化アミ
ン、アルキルアミド、モリブデン酸キレート顔料、およ
びPLZ1001(四国化成工業社製)などのイミダゾ
ール化合物等が挙げられる。また、負荷電制御剤として
は、例えば、ボントロンS−22(オリエント化学工業
社製)、ボントロンS−34(オリエント化学工業社
製)、ボントロンE−81(オリエント化学工業社
製)、ボントロンE−84(オリエント化学工業社
製)、スピロンブラックTRH(保土谷化学工業社製)
などの金属錯体、チオインジゴ系顔料、コピーチャージ
NX VP434(ヘキスト社製)などの第4級アンモ
ニウム塩、ボントロンE−89(オリエント化学工業社
製)などのカリックスアレーン化合物、フッ化マグネシ
ウム、フッ化カーボンなどのフッ素化合物などが挙げら
れる。なお、負荷電制御剤となる金属錯体は、上記に示
したもの以外にもオキシカルボン酸金属錯体、ジカルボ
ン酸金属錯体、アミノ酸金属錯体、ジケトン金属錯体、
ジアミン金属錯体、アゾ基含有ベンゼン−ベンゼン誘導
体骨格金属錯体、アゾ基含有ベンゼン−ナフタレン誘導
体骨格金属錯体などの各種の構造を有したものであって
もよい。
たは負の荷電を与え得る物質として各種のものがあり、
正荷電制御剤としては、例えば、ニグロシンベースEX
(オリエント化学工業社製)などのニグロシン系染料、
第4級アンモニウム塩P−51(オリエント化学工業社
製)、コピーチャージ PX VP435(ヘキスト社
製)などの第4級アンモニウム塩、アルコキシ化アミ
ン、アルキルアミド、モリブデン酸キレート顔料、およ
びPLZ1001(四国化成工業社製)などのイミダゾ
ール化合物等が挙げられる。また、負荷電制御剤として
は、例えば、ボントロンS−22(オリエント化学工業
社製)、ボントロンS−34(オリエント化学工業社
製)、ボントロンE−81(オリエント化学工業社
製)、ボントロンE−84(オリエント化学工業社
製)、スピロンブラックTRH(保土谷化学工業社製)
などの金属錯体、チオインジゴ系顔料、コピーチャージ
NX VP434(ヘキスト社製)などの第4級アンモ
ニウム塩、ボントロンE−89(オリエント化学工業社
製)などのカリックスアレーン化合物、フッ化マグネシ
ウム、フッ化カーボンなどのフッ素化合物などが挙げら
れる。なお、負荷電制御剤となる金属錯体は、上記に示
したもの以外にもオキシカルボン酸金属錯体、ジカルボ
ン酸金属錯体、アミノ酸金属錯体、ジケトン金属錯体、
ジアミン金属錯体、アゾ基含有ベンゼン−ベンゼン誘導
体骨格金属錯体、アゾ基含有ベンゼン−ナフタレン誘導
体骨格金属錯体などの各種の構造を有したものであって
もよい。
【0028】磁性粉としては、マグネタイト、γ−ヘマ
タイト、あるいは各種フェライト等がある。
タイト、あるいは各種フェライト等がある。
【0029】オフセット防止剤としては、各種ワック
ス、特に低分子量ポリプロピレン、ポリエチレン、ある
いは、酸化型のポリプロピレン、ポリエチレン等のポリ
オレフィン系ワックスなどがある。
ス、特に低分子量ポリプロピレン、ポリエチレン、ある
いは、酸化型のポリプロピレン、ポリエチレン等のポリ
オレフィン系ワックスなどがある。
【0030】本発明においては、結着樹脂、着色剤、お
よび必要に応じて添加される荷電制御剤、磁性粉、オフ
セット防止剤などの添加物を、上記の非水溶性有機溶媒
中に溶解ないし分散させて着色樹脂溶液を得た後、これ
を水性分散液中に乳化分散させてO/W型エマルジョン
を形成する。そして、このO/W型エマルジョンから水
溶性有機溶媒を除去することにより母粒子を得る。な
お、O/W型エマルジョンとは、水性分散液中に油性液
体が液滴となって分散している状態の懸濁液を指す。
よび必要に応じて添加される荷電制御剤、磁性粉、オフ
セット防止剤などの添加物を、上記の非水溶性有機溶媒
中に溶解ないし分散させて着色樹脂溶液を得た後、これ
を水性分散液中に乳化分散させてO/W型エマルジョン
を形成する。そして、このO/W型エマルジョンから水
溶性有機溶媒を除去することにより母粒子を得る。な
お、O/W型エマルジョンとは、水性分散液中に油性液
体が液滴となって分散している状態の懸濁液を指す。
【0031】非水溶性有機溶媒にトナー成分を溶解・分
散させるためには、ボールミル、サンドグラインダー、
超音波ホモジナイザーなどの装置を用いることができ
る。
散させるためには、ボールミル、サンドグラインダー、
超音波ホモジナイザーなどの装置を用いることができ
る。
【0032】着色樹脂溶液における固形分濃度は、着色
樹脂溶液を水性分散液中に乳化分散させてなるO/W型
エマルジョンから非水溶性有機溶媒を除去する際に、液
滴が容易に微粒子へと凝固できるように設定する必要が
あるので、5〜50重量%、好ましくは10〜40重量
%とする。
樹脂溶液を水性分散液中に乳化分散させてなるO/W型
エマルジョンから非水溶性有機溶媒を除去する際に、液
滴が容易に微粒子へと凝固できるように設定する必要が
あるので、5〜50重量%、好ましくは10〜40重量
%とする。
【0033】O/W型エマルジョンを形成するために
は、ホモミキサーなどの撹拌装置を用いて、着色樹脂溶
液と水性分散液との混合系を十分に撹拌する方法を採用
することができる。なお、撹拌時間が短すぎるとシャー
プな粒径分布が得られないため、撹拌時間は10分以上
であることが好ましい。
は、ホモミキサーなどの撹拌装置を用いて、着色樹脂溶
液と水性分散液との混合系を十分に撹拌する方法を採用
することができる。なお、撹拌時間が短すぎるとシャー
プな粒径分布が得られないため、撹拌時間は10分以上
であることが好ましい。
【0034】着色樹脂溶液の体積(Vp)と水性分散液
の体積(Vw)との比(Vp/Vw)は、Vp/Vw≦
1、好ましくは0.3≦Vp/Vw≦0.7とする。V
p/Vw>1であると、安定なO/W型エマルジョンが
形成できず、途中で相転移が生じたりあるいはW/O型
エマルジョンが形成されてしまう虞が大きい。
の体積(Vw)との比(Vp/Vw)は、Vp/Vw≦
1、好ましくは0.3≦Vp/Vw≦0.7とする。V
p/Vw>1であると、安定なO/W型エマルジョンが
形成できず、途中で相転移が生じたりあるいはW/O型
エマルジョンが形成されてしまう虞が大きい。
【0035】O/W型エマルジョンを形成するために用
いられる水性分散液としては、水や、水にエマルジョン
を破壊しない程度の水溶性有機溶媒を含んだもの、例え
ば、水/メタノール混液(重量比50/50〜100/
0)、水/エタノール混液(重量比50/50〜100
/0)、水/アセトン混液(50/50〜100/
0)、水/メチルエチルケトン混液(重量比70/30
〜100/0)などが使用可能である。
いられる水性分散液としては、水や、水にエマルジョン
を破壊しない程度の水溶性有機溶媒を含んだもの、例え
ば、水/メタノール混液(重量比50/50〜100/
0)、水/エタノール混液(重量比50/50〜100
/0)、水/アセトン混液(50/50〜100/
0)、水/メチルエチルケトン混液(重量比70/30
〜100/0)などが使用可能である。
【0036】水性分散液には、分散安定剤および必要に
応じて分散安定補助剤を添加する。分散安定剤は、水性
分散液中で親水性コロイドを有するもので、例えば、ゼ
ラチン、アラビアゴム、寒天、あるいは、ヒドロキシメ
チルセルローズ、ヒドロキシエチルセルローズ、ヒドロ
キシプロピルセルローズ等のセルローズ誘導体、あるい
は、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポ
リアクリルアミド、ポリアクリル酸塩、ポリメタクリル
酸塩等の合成高分子などが挙げられる。その他、水に対
して難溶性のリン酸カルシウム塩を用いてもよい。リン
酸カルシウム塩を分散安定剤として用いると、不定形の
粒子を得ることができるので、トナーのクリーニング性
を向上させることができる。
応じて分散安定補助剤を添加する。分散安定剤は、水性
分散液中で親水性コロイドを有するもので、例えば、ゼ
ラチン、アラビアゴム、寒天、あるいは、ヒドロキシメ
チルセルローズ、ヒドロキシエチルセルローズ、ヒドロ
キシプロピルセルローズ等のセルローズ誘導体、あるい
は、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポ
リアクリルアミド、ポリアクリル酸塩、ポリメタクリル
酸塩等の合成高分子などが挙げられる。その他、水に対
して難溶性のリン酸カルシウム塩を用いてもよい。リン
酸カルシウム塩を分散安定剤として用いると、不定形の
粒子を得ることができるので、トナーのクリーニング性
を向上させることができる。
【0037】リン酸カルシウム塩としては、水に対して
難溶性のもので、リン酸三カルシウム、第二リン酸カル
シウム、水酸化リン酸カルシウム等が挙げられる。これ
らのリン酸カルシウム塩は、フッ化カルシウムや塩化カ
ルシウムとの複塩の形態のものであってもよい。
難溶性のもので、リン酸三カルシウム、第二リン酸カル
シウム、水酸化リン酸カルシウム等が挙げられる。これ
らのリン酸カルシウム塩は、フッ化カルシウムや塩化カ
ルシウムとの複塩の形態のものであってもよい。
【0038】分散安定補助剤としては、サポニンなどの
天然界面活性剤、アルキレンオキサイド系、グリセリン
系、グリシドール系などのノニオン系界面活性剤、カル
ボン酸、スルホン酸、リン酸、硫酸エステル基、リン酸
エステル基等の酸性基を含むアニオン系界面活性剤など
が挙げられる。特に、リン酸カルシウム塩を分散安定剤
として用いた場合は、ドデシルベンゼンスルホン酸ナト
リウムやラウリル硫酸ナトリウムなどのアニオン系界面
活性剤が好ましく、ポリビニルアルコールを分散安定剤
として用いた場合はアニオン系界面活性剤が好ましい。
天然界面活性剤、アルキレンオキサイド系、グリセリン
系、グリシドール系などのノニオン系界面活性剤、カル
ボン酸、スルホン酸、リン酸、硫酸エステル基、リン酸
エステル基等の酸性基を含むアニオン系界面活性剤など
が挙げられる。特に、リン酸カルシウム塩を分散安定剤
として用いた場合は、ドデシルベンゼンスルホン酸ナト
リウムやラウリル硫酸ナトリウムなどのアニオン系界面
活性剤が好ましく、ポリビニルアルコールを分散安定剤
として用いた場合はアニオン系界面活性剤が好ましい。
【0039】O/W型エマルジョンから非水溶性有機溶
媒を除去するためには、系全体を徐々に昇温して液滴中
の非水溶性有機溶媒を完全に蒸発除去する方法や、O/
W型エマルジョンを乾燥雰囲気中に噴霧し、液滴中の非
水溶性有機溶媒を完全に除去してトナー微粒子を形成し
合せて水系分散剤を蒸発除去するなどの方法を採用する
ことができる。
媒を除去するためには、系全体を徐々に昇温して液滴中
の非水溶性有機溶媒を完全に蒸発除去する方法や、O/
W型エマルジョンを乾燥雰囲気中に噴霧し、液滴中の非
水溶性有機溶媒を完全に除去してトナー微粒子を形成し
合せて水系分散剤を蒸発除去するなどの方法を採用する
ことができる。
【0040】なお、分散安定剤としてリン酸カルシウム
塩を用いた場合は、塩酸等の酸により、リン酸カルシウ
ム塩を溶解した後、水洗するなどの方法によって、微粒
子からリン酸カルシウム塩を除去する。
塩を用いた場合は、塩酸等の酸により、リン酸カルシウ
ム塩を溶解した後、水洗するなどの方法によって、微粒
子からリン酸カルシウム塩を除去する。
【0041】このようにして得た樹脂微粒子を洗浄した
後、必要に応じてデカンテーションによる分級等の工程
を経ることにより、その平均粒径が2〜15μm、好ま
しくは4〜10μm程度の樹脂母粒子を得ることができ
る。
後、必要に応じてデカンテーションによる分級等の工程
を経ることにより、その平均粒径が2〜15μm、好ま
しくは4〜10μm程度の樹脂母粒子を得ることができ
る。
【0042】本発明においては、こうして得た樹脂母粒
子を、湿式で製造された無機微粒子により湿式で表面改
質することによって静電潜像現像用トナーとする。
子を、湿式で製造された無機微粒子により湿式で表面改
質することによって静電潜像現像用トナーとする。
【0043】湿式での表面改質は、樹脂母粒子表面に湿
式で製造された無機微粒子を付着させた状態の粒子(オ
ーダードミクスチャー)を湿式で形成した後、母粒子を
構成する樹脂を膨潤させるような溶剤を含む溶液中で高
剪断力をかけ、微粒子を母粒子表面に固着させることに
よって行う。
式で製造された無機微粒子を付着させた状態の粒子(オ
ーダードミクスチャー)を湿式で形成した後、母粒子を
構成する樹脂を膨潤させるような溶剤を含む溶液中で高
剪断力をかけ、微粒子を母粒子表面に固着させることに
よって行う。
【0044】オーダードミクスチャーを形成するために
は、湿式法であればいずれでもよく、例えば、樹脂母粒
子と、湿式で製造された無機微粒子とをメタノール等の
溶媒に添加して、超音波分散させるなどの方法を採用す
ることができる。
は、湿式法であればいずれでもよく、例えば、樹脂母粒
子と、湿式で製造された無機微粒子とをメタノール等の
溶媒に添加して、超音波分散させるなどの方法を採用す
ることができる。
【0045】無機微粒子を母粒子表面に固着させる際に
用いる溶媒としては、樹脂母粒子に含有される樹脂を溶
解することなく膨潤させるもので、例えば、メチルアル
コール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、
イソプロピルアルコール、エチレングリコール、ジエチ
レングリコール、アセトン、メチルエチルケトン等の有
機溶媒が挙げられる。特に、これらの有機溶剤と水との
混合物が好ましい。これらの溶媒は、オーダードミクス
チャーを形成する際に用いる溶媒と兼用してもよい。
用いる溶媒としては、樹脂母粒子に含有される樹脂を溶
解することなく膨潤させるもので、例えば、メチルアル
コール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、
イソプロピルアルコール、エチレングリコール、ジエチ
レングリコール、アセトン、メチルエチルケトン等の有
機溶媒が挙げられる。特に、これらの有機溶剤と水との
混合物が好ましい。これらの溶媒は、オーダードミクス
チャーを形成する際に用いる溶媒と兼用してもよい。
【0046】樹脂母粒子の表面改質に用いる無機微粒子
には、湿式で製造された無機化合物であれば各種のもの
を使用することができ、例えば、シリカや、アルミナ、
酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化銅、酸化鉛、酸化
アンチモン、酸化イットリウム、酸化マグネシウム等の
金属酸化物や、チタン酸バリウム、フェライト、ベンガ
ラなどを使用することができる。市販の試薬では、MT
−600B、MT−150W、MT−500B(いずれ
もテイカ社製)などの酸化チタン微粒子や、カープレッ
クス#80、カープレックス#100(いずれもシオノ
ギ製薬社製)、サイロイド150(富士ダッピリン化学
社製)などのシリカ微粒子等が挙げられる。
には、湿式で製造された無機化合物であれば各種のもの
を使用することができ、例えば、シリカや、アルミナ、
酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化銅、酸化鉛、酸化
アンチモン、酸化イットリウム、酸化マグネシウム等の
金属酸化物や、チタン酸バリウム、フェライト、ベンガ
ラなどを使用することができる。市販の試薬では、MT
−600B、MT−150W、MT−500B(いずれ
もテイカ社製)などの酸化チタン微粒子や、カープレッ
クス#80、カープレックス#100(いずれもシオノ
ギ製薬社製)、サイロイド150(富士ダッピリン化学
社製)などのシリカ微粒子等が挙げられる。
【0047】これらの無機酸化物は、樹脂母粒子表面へ
の分散性の向上、環境安定性の向上を図るために、シラ
ンカップリング剤、チタンカップリング剤、高級脂肪
酸、シリコーンオイル等の表面改質剤によって表面改質
したものであってもよい。また、これらの無機酸化物
は、湿式法により製造した後に乾燥させたものであって
もよいし、溶媒中に分散しているものであってもよい。
の分散性の向上、環境安定性の向上を図るために、シラ
ンカップリング剤、チタンカップリング剤、高級脂肪
酸、シリコーンオイル等の表面改質剤によって表面改質
したものであってもよい。また、これらの無機酸化物
は、湿式法により製造した後に乾燥させたものであって
もよいし、溶媒中に分散しているものであってもよい。
【0048】これらの無機酸化物は、樹脂母粒子に対し
て0.1〜30重量%、好ましくは1〜10重量%使用
する。無機酸化物の量が30重量%より多いと樹脂母粒
子表面に吸着しない粒子が画像特性に悪影響を与える虞
があり、0.1重量%より少ないと表面改質の効果が十
分得られない虞がある。
て0.1〜30重量%、好ましくは1〜10重量%使用
する。無機酸化物の量が30重量%より多いと樹脂母粒
子表面に吸着しない粒子が画像特性に悪影響を与える虞
があり、0.1重量%より少ないと表面改質の効果が十
分得られない虞がある。
【0049】本発明によって得られたトナーには、長期
流動性、長期帯電安定性等を付与するために、さらに、
シリカ、アルミナ、酸化チタン、フッ化マグネシウム、
炭化ケイ素、炭化ホウ素、窒化ケイ素、窒化ジルコニウ
ム、マグネタイト、ステアリン酸マグネシウムなどの無
機微粒子を外添してもよい。
流動性、長期帯電安定性等を付与するために、さらに、
シリカ、アルミナ、酸化チタン、フッ化マグネシウム、
炭化ケイ素、炭化ホウ素、窒化ケイ素、窒化ジルコニウ
ム、マグネタイト、ステアリン酸マグネシウムなどの無
機微粒子を外添してもよい。
【0050】本発明においては、乳化分散法で製造した
樹脂微粒子を用いて湿式でオーダードミクスチャーを形
成し、続いて、これを湿式で表面改質するので、工程の
途中で乾燥させることなく、一貫して湿式中で処理する
ことができ、全体的な製造工程の短縮、コストの削減を
図ることができる。
樹脂微粒子を用いて湿式でオーダードミクスチャーを形
成し、続いて、これを湿式で表面改質するので、工程の
途中で乾燥させることなく、一貫して湿式中で処理する
ことができ、全体的な製造工程の短縮、コストの削減を
図ることができる。
【0051】本発明の湿式表面改質に好適に用いられる
高剪断力攪拌装置は、例えば図1に示すように、少なく
とも攪拌機(1)と攪拌槽(7)からなる。図2に示す
ように攪拌機(1)は上方の駆動モーター(図示せず)
より延長された回転軸(2)の先端に回転体(a)が取
り付けられており、この回転体(a)の外周は、回転軸
を兼ねる固定体(b)とその下端面に接合された底板
(3)からなるケーシング(4)に覆われている。そし
て、回転体(a)の回転によって液体は底板(3)の中
央部に設けられた開口部(5)よりケーシング(4)内
部へと吸い込まれ、固定体(b)の上部壁面に設けられ
た開口部(6)よりケーシング(4)外部上方へと吐き
出される。このケーシング(4)内部の回転羽根近傍で
は通過する液体に高剪断力がかかり、樹脂母粒子に均一
に微粒子を固着することができる。なお、本発明におい
て使用される攪拌機(1)の回転体(a)および固定体
(b)の形状は特に限定的ではなく、液体の特性に応じ
て適宜選択可能である。
高剪断力攪拌装置は、例えば図1に示すように、少なく
とも攪拌機(1)と攪拌槽(7)からなる。図2に示す
ように攪拌機(1)は上方の駆動モーター(図示せず)
より延長された回転軸(2)の先端に回転体(a)が取
り付けられており、この回転体(a)の外周は、回転軸
を兼ねる固定体(b)とその下端面に接合された底板
(3)からなるケーシング(4)に覆われている。そし
て、回転体(a)の回転によって液体は底板(3)の中
央部に設けられた開口部(5)よりケーシング(4)内
部へと吸い込まれ、固定体(b)の上部壁面に設けられ
た開口部(6)よりケーシング(4)外部上方へと吐き
出される。このケーシング(4)内部の回転羽根近傍で
は通過する液体に高剪断力がかかり、樹脂母粒子に均一
に微粒子を固着することができる。なお、本発明におい
て使用される攪拌機(1)の回転体(a)および固定体
(b)の形状は特に限定的ではなく、液体の特性に応じ
て適宜選択可能である。
【0052】図3(A)および(B)は、高剪断力攪拌
機の回転体(a)と固定体(b)との最短間隙クリアラ
ンスdを示す図である。湿式法において微粒子に与えら
れる剪断力(エネルギー)は、回転体(a)と固定体
(b)の最短間隙部における相対周速度Vと最短間隙ク
リアランスdに依存する。このため、本発明の湿式表面
改質に好適に用いられる高剪断力攪拌機においては、最
短間隙クリアランスdは好ましくは0.1〜4.0m
m、より好ましくは0.5〜2.0mmである。さら
に、最短間隙クリアランスdがトナー母粒子の粒径DA
に対してd/DA ≦500の関係式を満たす以上に大き
くなると、微粒子に剪断力が十分に与えられないため好
ましくない。d/DA が200から350の範囲にある
装置を用いるのが最も好ましい。
機の回転体(a)と固定体(b)との最短間隙クリアラ
ンスdを示す図である。湿式法において微粒子に与えら
れる剪断力(エネルギー)は、回転体(a)と固定体
(b)の最短間隙部における相対周速度Vと最短間隙ク
リアランスdに依存する。このため、本発明の湿式表面
改質に好適に用いられる高剪断力攪拌機においては、最
短間隙クリアランスdは好ましくは0.1〜4.0m
m、より好ましくは0.5〜2.0mmである。さら
に、最短間隙クリアランスdがトナー母粒子の粒径DA
に対してd/DA ≦500の関係式を満たす以上に大き
くなると、微粒子に剪断力が十分に与えられないため好
ましくない。d/DA が200から350の範囲にある
装置を用いるのが最も好ましい。
【0053】回転体(a)と固定体(b)との最短間隙
部における相対周速度Vは10〜100m/secの範
囲であることが好ましい。10m/sec未満では与え
られるエネルギーは不十分であり、100m/secを
越えると装置の構造上に問題が発生する。最も好ましい
相対周速度は15〜25m/secの範囲である。
部における相対周速度Vは10〜100m/secの範
囲であることが好ましい。10m/sec未満では与え
られるエネルギーは不十分であり、100m/secを
越えると装置の構造上に問題が発生する。最も好ましい
相対周速度は15〜25m/secの範囲である。
【0054】エネルギーが与えられている時間(パス回
数)は、間隙部を通過する流量と攪拌槽の大きさに依存
する。流量が小さいか、あるいは、攪拌槽が流量に比べ
て大きくなるとパス回数が少なくなる。パス回数が少な
くなると均一性が低下するため好ましくない。
数)は、間隙部を通過する流量と攪拌槽の大きさに依存
する。流量が小さいか、あるいは、攪拌槽が流量に比べ
て大きくなるとパス回数が少なくなる。パス回数が少な
くなると均一性が低下するため好ましくない。
【0055】最短間隙部を通過する流量をY(L/mi
n)、攪拌槽の容量をX(L)とすると、Xに対するY
の量は、以下の式: 10≦Y/X≦1000 を、特に式: 100≦Y/X≦500 を満たすものが好ましい。また、攪拌槽の容量と攪拌槽
の形状は、パス回数の不均一さに影響を与える。
n)、攪拌槽の容量をX(L)とすると、Xに対するY
の量は、以下の式: 10≦Y/X≦1000 を、特に式: 100≦Y/X≦500 を満たすものが好ましい。また、攪拌槽の容量と攪拌槽
の形状は、パス回数の不均一さに影響を与える。
【0056】攪拌槽の寸法には、特に制限がなく、また
その形状は底部(8)が傾斜を有しておりその中央部が
最も不覚なる形状のものであれば、図4(A)に示すよ
うに、底部が直線的な傾斜を有するものであっても図4
(B)に示すように曲線的な傾斜を有するものであって
も、さらには階段状に傾斜していくものであってもよ
い。この攪拌槽(7)の底部(8)の容積は、図5に示
すように、前記攪拌槽(7)の側面部下端より底部中央
までの深さと同一の深さを有し、かつ攪拌槽の軸線に垂
直な断面がこの深さの間、側面部における断面と同一断
面となる仮想的な平底部を考えた場合に、前記攪拌槽
(7)の底部(8)の容積Vがこの仮想的な平底部の容
積V0 の0.1から0.9倍、より好ましくは0.3か
ら0.6倍であることが望ましい。0.9倍を越えるも
のでは、その攪拌槽(7)を用いて液−液分散系を形成
した場合に、個々の液滴の循環頻度を十分均一なものに
することができないおそれがあり、一方、0.1未満で
あると、液滴が循環できずに底部(8)内に滞留する虞
があるためである。さらにこの攪拌槽(7)は例えば図
6(A)、(B)に示すように、使用する攪拌機の外形
よりも少し大きい内径を有する液溜め(8a)を有して
もよい。
その形状は底部(8)が傾斜を有しておりその中央部が
最も不覚なる形状のものであれば、図4(A)に示すよ
うに、底部が直線的な傾斜を有するものであっても図4
(B)に示すように曲線的な傾斜を有するものであって
も、さらには階段状に傾斜していくものであってもよ
い。この攪拌槽(7)の底部(8)の容積は、図5に示
すように、前記攪拌槽(7)の側面部下端より底部中央
までの深さと同一の深さを有し、かつ攪拌槽の軸線に垂
直な断面がこの深さの間、側面部における断面と同一断
面となる仮想的な平底部を考えた場合に、前記攪拌槽
(7)の底部(8)の容積Vがこの仮想的な平底部の容
積V0 の0.1から0.9倍、より好ましくは0.3か
ら0.6倍であることが望ましい。0.9倍を越えるも
のでは、その攪拌槽(7)を用いて液−液分散系を形成
した場合に、個々の液滴の循環頻度を十分均一なものに
することができないおそれがあり、一方、0.1未満で
あると、液滴が循環できずに底部(8)内に滞留する虞
があるためである。さらにこの攪拌槽(7)は例えば図
6(A)、(B)に示すように、使用する攪拌機の外形
よりも少し大きい内径を有する液溜め(8a)を有して
もよい。
【0057】本発明の樹脂粒子を製造するにあたって
は、樹脂母粒子の表面改質を樹脂のガラス転移温度より
50℃低い温度からガラス転移温度までの間の温度、よ
り好ましくはガラス転移温度より10〜30℃低い温度
で行う。高剪断力攪拌工程において温度を樹脂のガラス
転移温度以上に上昇させないため、微粒子が溶融した母
粒子の中まで埋め込まれることはなく、一方で母粒子が
膨潤しているため、微粒子が強固に母粒子の表面へ固着
される。
は、樹脂母粒子の表面改質を樹脂のガラス転移温度より
50℃低い温度からガラス転移温度までの間の温度、よ
り好ましくはガラス転移温度より10〜30℃低い温度
で行う。高剪断力攪拌工程において温度を樹脂のガラス
転移温度以上に上昇させないため、微粒子が溶融した母
粒子の中まで埋め込まれることはなく、一方で母粒子が
膨潤しているため、微粒子が強固に母粒子の表面へ固着
される。
【0058】表面改質が終了した後、乾燥させることに
より静電潜像現像用トナーとすることができる。乾燥は
濾過した後の風乾、真空乾燥、噴霧乾燥等既知の乾燥方
法のいずれを用いてもよい。
より静電潜像現像用トナーとすることができる。乾燥は
濾過した後の風乾、真空乾燥、噴霧乾燥等既知の乾燥方
法のいずれを用いてもよい。
【0059】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明する。なお、以下に示す部数は重量部である。
説明する。なお、以下に示す部数は重量部である。
【0060】<実施例1>ポリエステル樹脂(軟化点9
5℃、Tg65℃、Mn=3500、Mw/Mn=2.
5)100部、銅フタロシアニンブルー顔料(東洋イン
キ製造社製)6部、荷電制御剤(ボントロンE−81:
オリエント化学社製)2部をトルエン400部中へ添加
し、超音波ホモジナイザー(出力400μA)を用いて
30分間処理して溶解・分散させることにより着色樹脂
溶液を調製した。
5℃、Tg65℃、Mn=3500、Mw/Mn=2.
5)100部、銅フタロシアニンブルー顔料(東洋イン
キ製造社製)6部、荷電制御剤(ボントロンE−81:
オリエント化学社製)2部をトルエン400部中へ添加
し、超音波ホモジナイザー(出力400μA)を用いて
30分間処理して溶解・分散させることにより着色樹脂
溶液を調製した。
【0061】一方、分散安定剤として4重量%の水酸化
リン酸カルシウムを含む水溶液1000部に、ラウリル
硫酸ナトリウム(和光純薬社製)0.1部を溶解するこ
とにより水性分散液を調製した。
リン酸カルシウムを含む水溶液1000部に、ラウリル
硫酸ナトリウム(和光純薬社製)0.1部を溶解するこ
とにより水性分散液を調製した。
【0062】この水性分散液100部をTKホモミキサ
ー(特殊機化工業社製)を用いて毎分4000回転で撹
拌しながら、上記着色樹脂溶液50部を滴下し、液滴の
平均粒径が6μm程度になるように懸濁させた。その
後、60℃、100mmHgの条件下で5時間放置する
ことにより液滴中からトルエンを除去し、次いで、濃塩
酸により水酸化リン酸カルシウムを溶解した。そして、
ろ過/水洗を繰り返し行うことにより平均粒径6.0μ
mのトナー母粒子を得た。
ー(特殊機化工業社製)を用いて毎分4000回転で撹
拌しながら、上記着色樹脂溶液50部を滴下し、液滴の
平均粒径が6μm程度になるように懸濁させた。その
後、60℃、100mmHgの条件下で5時間放置する
ことにより液滴中からトルエンを除去し、次いで、濃塩
酸により水酸化リン酸カルシウムを溶解した。そして、
ろ過/水洗を繰り返し行うことにより平均粒径6.0μ
mのトナー母粒子を得た。
【0063】次に、表面改質するトナー母粒子の5重量
%に相当する量の、湿式法により合成された二酸化チタ
ン微粒子(MT−600B:テイカ社製)をメタノール
500ml中に添加して超音波分散させ、さらに、メタ
ノールと等量の水を加えることにより二酸化チタン分散
液を調製した。そして、この二酸化チタン分散液中の固
形分の割合が10重量%となるようにトナー母粒子を添
加して超音波分散させることにより、トナー母粒子を分
散、膨潤させるとともに二酸化チタン微粒子をトナー母
粒子表面に吸着させてオーダードミクスチャーを形成さ
せた。
%に相当する量の、湿式法により合成された二酸化チタ
ン微粒子(MT−600B:テイカ社製)をメタノール
500ml中に添加して超音波分散させ、さらに、メタ
ノールと等量の水を加えることにより二酸化チタン分散
液を調製した。そして、この二酸化チタン分散液中の固
形分の割合が10重量%となるようにトナー母粒子を添
加して超音波分散させることにより、トナー母粒子を分
散、膨潤させるとともに二酸化チタン微粒子をトナー母
粒子表面に吸着させてオーダードミクスチャーを形成さ
せた。
【0064】こうして得たオーダードミクスチャー分散
液を、図1および図2に示した湿式表面改質装置を用い
て10分間高剪断力攪拌処理を行なうことにより、二酸
化チタン微粒子をトナー母粒子表面に固着させた。表面
改質のための各条件は以下の通りである。 ・回転体(a)と固定体(b)の最短間隙(クリアラン
ス):1.0mm ・回転体(a)と固定体(b)の最短間隙部における相
対周速度:30m/s ・最短間隙部を通過する流量100L/min ・攪拌槽の容量2000〜3000ml ・温度30℃ これをスラリー乾燥装置(ディスパーコート:日清エン
ジニアリング社製)を用いて80℃で乾燥を行うことに
よりトナー1を得た。
液を、図1および図2に示した湿式表面改質装置を用い
て10分間高剪断力攪拌処理を行なうことにより、二酸
化チタン微粒子をトナー母粒子表面に固着させた。表面
改質のための各条件は以下の通りである。 ・回転体(a)と固定体(b)の最短間隙(クリアラン
ス):1.0mm ・回転体(a)と固定体(b)の最短間隙部における相
対周速度:30m/s ・最短間隙部を通過する流量100L/min ・攪拌槽の容量2000〜3000ml ・温度30℃ これをスラリー乾燥装置(ディスパーコート:日清エン
ジニアリング社製)を用いて80℃で乾燥を行うことに
よりトナー1を得た。
【0065】<実施例2>トナー母粒子の表面改質を行
うための無機酸化物微粒子を、湿式法により合成された
シリカ微粒子(カープレックス#80:シオノギ製薬社
製)に変更した以外は実施例1と同様の手順によりトナ
ー2を得た。
うための無機酸化物微粒子を、湿式法により合成された
シリカ微粒子(カープレックス#80:シオノギ製薬社
製)に変更した以外は実施例1と同様の手順によりトナ
ー2を得た。
【0066】<実施例3>硫酸第一鉄水溶液に水酸化ナ
トリウムを加えて水酸化第一鉄を沈澱させ、さらに、鉄
粉を加えながら空気を吹き込むことにより黄色結晶を得
た。この黄色結晶を600℃で3時間加熱脱水すること
によりベンガラを得た。こうして湿式法により合成した
ベンガラの粉末を、トナー母粒子の表面改質を行うため
の無機酸化物微粒子として用いた以外は実施例1と同様
の手順によりトナー3を得た。
トリウムを加えて水酸化第一鉄を沈澱させ、さらに、鉄
粉を加えながら空気を吹き込むことにより黄色結晶を得
た。この黄色結晶を600℃で3時間加熱脱水すること
によりベンガラを得た。こうして湿式法により合成した
ベンガラの粉末を、トナー母粒子の表面改質を行うため
の無機酸化物微粒子として用いた以外は実施例1と同様
の手順によりトナー3を得た。
【0067】<実施例4>スチレン・n−ブチルメタク
リレート樹脂(軟化点98℃、Tg65℃、Mn=83
00、Mw/Mn=2.3)100部、カーボンブラッ
ク(MA#8:三菱化成社製)6部、荷電制御剤(P−
51:オリエント化学社製)3部をトルエン400部中
へ添加し、超音波ホモジナイザー(出力400μA)を
用いて30分間処理して溶解・分散させることにより着
色樹脂溶液を調製した。
リレート樹脂(軟化点98℃、Tg65℃、Mn=83
00、Mw/Mn=2.3)100部、カーボンブラッ
ク(MA#8:三菱化成社製)6部、荷電制御剤(P−
51:オリエント化学社製)3部をトルエン400部中
へ添加し、超音波ホモジナイザー(出力400μA)を
用いて30分間処理して溶解・分散させることにより着
色樹脂溶液を調製した。
【0068】そして、着色樹脂溶液からの樹脂液滴から
のトルエンの除去を、65℃、80mmHgの条件下で
10時間放置することにより行った以外は実施例1と同
様の手順により、平均粒径6.2μmのトナー母粒子を
得た 次に、表面改質するトナー母粒子の5重量%に相当する
量の、湿式法により合成された二酸化チタン微粒子(M
T−600B:テイカ社製)と、表面改質するトナー母
粒子の0.05重量%に相当する量のヘキサメチルジシ
ラザンとを、メタノール500ml中に添加することに
より、二酸化チタンをヘキサメチルジシラザンを表面処
理した後、さらに、メタノールと等量の水を加えること
により二酸化チタン分散液を調製した。
のトルエンの除去を、65℃、80mmHgの条件下で
10時間放置することにより行った以外は実施例1と同
様の手順により、平均粒径6.2μmのトナー母粒子を
得た 次に、表面改質するトナー母粒子の5重量%に相当する
量の、湿式法により合成された二酸化チタン微粒子(M
T−600B:テイカ社製)と、表面改質するトナー母
粒子の0.05重量%に相当する量のヘキサメチルジシ
ラザンとを、メタノール500ml中に添加することに
より、二酸化チタンをヘキサメチルジシラザンを表面処
理した後、さらに、メタノールと等量の水を加えること
により二酸化チタン分散液を調製した。
【0069】この二酸化チタン分散液および上記のトナ
ー母粒子を用いて、乾燥温度を85℃とした以外は実施
例1と同様の手順によりトナー4を得た。
ー母粒子を用いて、乾燥温度を85℃とした以外は実施
例1と同様の手順によりトナー4を得た。
【0070】<実施例5>塩化亜鉛水溶液に炭酸ナトリ
ウムを加えることにより沈澱物を生成させ、ろ別した
後、この沈澱物を600℃で加熱することにより亜鉛華
を得た。こうして湿式法により合成した亜鉛華を、トナ
ー母粒子の表面改質を行うための無機酸化物微粒子とし
て用いた以外は実施例1と同様の手順によりトナー5を
得た。
ウムを加えることにより沈澱物を生成させ、ろ別した
後、この沈澱物を600℃で加熱することにより亜鉛華
を得た。こうして湿式法により合成した亜鉛華を、トナ
ー母粒子の表面改質を行うための無機酸化物微粒子とし
て用いた以外は実施例1と同様の手順によりトナー5を
得た。
【0071】<比較例1>実施例1と同様の手順により
得られたトナー母粒子に対して、5重量%の二酸化チタ
ン微粒子(MT−600B:テイカ社製)を加え、ヘン
シェルミキサーにて3分間混合することによりトナー6
を得た。
得られたトナー母粒子に対して、5重量%の二酸化チタ
ン微粒子(MT−600B:テイカ社製)を加え、ヘン
シェルミキサーにて3分間混合することによりトナー6
を得た。
【0072】<キャリアの製造例>ポリエステル樹脂
(軟化点123℃、Tg65℃)100部、フェライト
微粒子(MFP−2:TDK社製)500部、カーボン
ブラック(MA#8:三菱化成社製)2部をヘンシェル
ミキサーにより十分混合した後、さらに二軸押出機で混
練した。冷却後、この混合物をフエザーミルで粗粉砕
し、さらにジェット粉砕機で微粉砕し、風力分級機を用
いて分級することにより平均粒径50μmのキャリア粒
子を得た。
(軟化点123℃、Tg65℃)100部、フェライト
微粒子(MFP−2:TDK社製)500部、カーボン
ブラック(MA#8:三菱化成社製)2部をヘンシェル
ミキサーにより十分混合した後、さらに二軸押出機で混
練した。冷却後、この混合物をフエザーミルで粗粉砕
し、さらにジェット粉砕機で微粉砕し、風力分級機を用
いて分級することにより平均粒径50μmのキャリア粒
子を得た。
【0073】<諸特性の評価>上記のようにして得られ
た実施例および比較例のトナーについて、以下のように
して諸特性の評価を行った。
た実施例および比較例のトナーについて、以下のように
して諸特性の評価を行った。
【0074】(1)帯電量の測定 実施例および比較例において得られたそれぞれのトナー
と上記キャリアとを、5:95の重量比率で混合するこ
とによって評価用の現像剤を調製した。この現像剤30
gを容積50ccのポリエチレン瓶にいれ、1200r
pmでそれぞれ5分間、900分間回転させた後、所定
の電位になるように帯電させたフィルムに接触させ、フ
ィルムに付着するトナー重量を測定することにより、ト
ナーの帯電量を求めた。測定は常温常湿環境(25℃、
湿度60%)において行った。
と上記キャリアとを、5:95の重量比率で混合するこ
とによって評価用の現像剤を調製した。この現像剤30
gを容積50ccのポリエチレン瓶にいれ、1200r
pmでそれぞれ5分間、900分間回転させた後、所定
の電位になるように帯電させたフィルムに接触させ、フ
ィルムに付着するトナー重量を測定することにより、ト
ナーの帯電量を求めた。測定は常温常湿環境(25℃、
湿度60%)において行った。
【0075】(2)耐熱性の評価 上記帯電量の測定と同様にして調製した現像剤を、温度
45℃、湿度80%の環境下にて24時間保管した後、
40μmのメッシュでふるいをかけ、その残分の重量を
測定した。そして、使用した現像剤の全重量に対するこ
の残分の割合を算出することにより耐熱性の評価を行っ
た。
45℃、湿度80%の環境下にて24時間保管した後、
40μmのメッシュでふるいをかけ、その残分の重量を
測定した。そして、使用した現像剤の全重量に対するこ
の残分の割合を算出することにより耐熱性の評価を行っ
た。
【0076】(3)画像特性の評価 実施例1〜3および比較例1のトナーを用いて、上記帯
電量の測定と同様にして評価用の現像剤を調製した。こ
の現像剤を市販のフルカラー複写機CF−70(ミノル
タカメラ社製)の現像器にセットし、1万枚の耐刷試験
を行ない、初期と1万枚後の画像を調べた。そして、以
下の基準により画像特性を評価した。 ○:カブリがない。 ×:カブリが顕著である。
電量の測定と同様にして評価用の現像剤を調製した。こ
の現像剤を市販のフルカラー複写機CF−70(ミノル
タカメラ社製)の現像器にセットし、1万枚の耐刷試験
を行ない、初期と1万枚後の画像を調べた。そして、以
下の基準により画像特性を評価した。 ○:カブリがない。 ×:カブリが顕著である。
【0077】
【表1】
【0078】表1に示したように、実施例のトナーは、
充分な帯電量安定性を発揮し、耐熱性も良好であった。
特に、実施例1〜3のトナーは、初期および耐刷後の画
像も良好であった。これに対して、比較例のトナーは、
脱離した二酸化チタンが1万枚後感光体上に付着し画像
欠損が見られた。
充分な帯電量安定性を発揮し、耐熱性も良好であった。
特に、実施例1〜3のトナーは、初期および耐刷後の画
像も良好であった。これに対して、比較例のトナーは、
脱離した二酸化チタンが1万枚後感光体上に付着し画像
欠損が見られた。
【0079】
【発明の効果】以上説明したように、本発明において
は、乳化分散法によって製造した母粒子の表面に、湿式
で製造された無機微粒子を湿式で表面改質してトナーを
得るようにしたので、トナーの流動性、帯電安定性、耐
熱性に優れ、長期の耐刷後においても初期と同等の画像
が得られる。
は、乳化分散法によって製造した母粒子の表面に、湿式
で製造された無機微粒子を湿式で表面改質してトナーを
得るようにしたので、トナーの流動性、帯電安定性、耐
熱性に優れ、長期の耐刷後においても初期と同等の画像
が得られる。
【図1】本発明の樹脂粒子を得るための表面改質装置の
一例の概略図である。
一例の概略図である。
【図2】本発明の樹脂粒子を得るための表面改質装置の
攪拌機の概略構成図である。
攪拌機の概略構成図である。
【図3】本発明の樹脂粒子を得るための表面改質装置の
回転体と固定体の概略図である。
回転体と固定体の概略図である。
【図4】本発明の樹脂粒子を得るための表面改質装置の
攪拌槽の概略図である。
攪拌槽の概略図である。
【図5】本発明の樹脂粒子を得るための表面改質装置の
攪拌槽の概略図である。
攪拌槽の概略図である。
【図6】本発明の樹脂粒子を得るための表面改質装置の
攪拌槽の概略図である。
攪拌槽の概略図である。
1 攪拌機 2 回転体 3 底板 4 ケーシング 5 開口部 6 開口部 7 攪拌槽 8 底板 8a 液溜め a 回転体 b 回転軸 d 最短間隙クリアランス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永井 裕樹 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタカメラ株式会社内 (72)発明者 谷上 行夫 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタカメラ株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】 少なくとも結着樹脂と着色剤とを非水溶
性有機溶媒に溶解および/または分散させて着色樹脂溶
液とし、この着色樹脂溶液を水性分散液中に乳化分散さ
せた後、非水溶性有機溶媒を除去することによって製造
された樹脂母粒子の表面に、湿式で製造された無機微粒
子を湿式で付着させた後、該無機微粒子の付着した樹脂
母粒子を溶媒に分散させ、これに高剪断力をかけて樹脂
母粒子表面上に前記無機微粒子を均一に固着させたこと
を特徴とする静電潜像現像用トナー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6130477A JPH07333902A (ja) | 1994-06-13 | 1994-06-13 | 静電潜像現像用トナー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6130477A JPH07333902A (ja) | 1994-06-13 | 1994-06-13 | 静電潜像現像用トナー |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07333902A true JPH07333902A (ja) | 1995-12-22 |
Family
ID=15035190
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6130477A Pending JPH07333902A (ja) | 1994-06-13 | 1994-06-13 | 静電潜像現像用トナー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07333902A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7285367B2 (en) | 2004-03-05 | 2007-10-23 | Sharp Kabushiki Kaisha | Method of manufacturing a toner |
US7608379B2 (en) | 2005-08-18 | 2009-10-27 | Sharp Kabushiki Kaisha | Toner and manufacturing method thereof |
-
1994
- 1994-06-13 JP JP6130477A patent/JPH07333902A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7285367B2 (en) | 2004-03-05 | 2007-10-23 | Sharp Kabushiki Kaisha | Method of manufacturing a toner |
US7608379B2 (en) | 2005-08-18 | 2009-10-27 | Sharp Kabushiki Kaisha | Toner and manufacturing method thereof |
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