JP2000112170A - 静電潜像現像用トナー - Google Patents

静電潜像現像用トナー

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JP2000112170A
JP2000112170A JP28233098A JP28233098A JP2000112170A JP 2000112170 A JP2000112170 A JP 2000112170A JP 28233098 A JP28233098 A JP 28233098A JP 28233098 A JP28233098 A JP 28233098A JP 2000112170 A JP2000112170 A JP 2000112170A
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JP
Japan
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toner
colorant
equation
electrostatic latent
latent image
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JP28233098A
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English (en)
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Mitsutoshi Nakamura
光俊 中村
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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    • G03G9/0808Preparation methods by dry mixing the toner components in solid or softened state

Abstract

(57)【要約】 【課題】 周囲環境の変動があっても長期にわたり良好
な帯電安定性および画像特性を維持できる静電潜像現像
用トナーを提供すること。 【解決手段】 湿式造粒法を採用して製造され、少なく
とも結着樹脂および着色剤からなり、下記式(1)の体
面積平均径Dが1〜10(μm)であり、下記式(2)
の形状係数Sが100〜130であり、下記式(3)の
定数Aが0〜2であることを特徴とする静電潜像現像用
トナー; 【数1】 (式(1)中、ni、Diはそれぞれ、個数基準粒径分布
の各粒径区分の粒子数、粒子径(代表径)を示す。式
(2)中、外周、面積はそれぞれ、トナー粒子の投影像
の外周、面積を示す。式(3)中、SBはBET比表面
積を示し、SWは式(4)で定義される。式(4)中、
ρはトナーの比重を示し、DおよびSはそれぞれ、上記
の体面積平均径D、形状係数Sを示す。)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静電潜像現像用ト
ナーに関する。
【0002】
【従来の技術】樹脂微粒子を製造する方法の一つとして
乳化分散法が知られている。この方法は、樹脂を非水溶
性有機溶媒に溶解させて得た樹脂溶液を、水性分散液中
に乳化分散させてエマルジョンを形成し、撹拌を続けな
がらこのエマルジョンに熱を加えて、有機溶媒を蒸発除
去することにより樹脂微粒子を得るものである。この乳
化分散法によれば、工程が単純化された比較的簡単な操
作で平均粒径1〜10μm程度のポリマー微粒子を得る
ことができ、粉砕法や懸濁重合法などに比べ生産効率が
向上すると同時にコストダウンもできる。また懸濁重合
法などに比べて、使用可能な樹脂の種類も多い。
【0003】従って、このような乳化分散法を応用し、
樹脂溶液中に着色剤、帯電制御剤、磁性粉等のトナー成
分を配合すれば、電子写真方式における複写機、プリン
ター領域における高速化、高画質化、カラー化といった
ニーズに対応した静電潜像現像用トナーを比較的容易に
かつ安価に得ることができるといったことが期待され
る。例えば、特開昭61−91666号公報や特開昭6
3−25664号公報には、このような乳化分散法を応
用した静電潜像現像用トナーの製造方法が開示されてい
る。
【0004】しかしながら、乳化分散法により得られた
トナーは、乳化分散工程時のO/W型エマルジョン油滴
中に水が取り込まれ易いため、その内部に空洞が多くな
り、周囲環境の変動により帯電性が変化し易く、画像特
性に悪影響が及び易いという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に鑑
みなされたもので、周囲環境の変動があっても長期にわ
たり良好な帯電安定性および画像特性を維持できる静電
潜像現像用トナーを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、湿式造粒法を
採用して製造され、少なくとも結着樹脂および着色剤か
らなる静電潜像現像用トナーであって、下記式(1)で
定義される体面積平均径Dが1〜10(μm)であり、
下記式(2)で定義される形状係数Sが100〜130
であり、下記式(3)で定義される定数Aが0〜2であ
ることを特徴とする静電潜像現像用トナーに関する;
【0007】
【数5】 (式中、ni、Diはそれぞれ、個数基準粒径分布の各粒
径区分の粒子数、粒子径(代表径)を示す。)
【0008】
【数6】 (式中、外周、面積はそれぞれ、トナー粒子の投影像の
外周、面積を示す。)
【0009】
【数7】 (式中、SBはBET比表面積を示し、SWは下記式;
【0010】
【数8】 (式中、ρはトナーの比重を示し、DおよびSはそれぞ
れ、上記の体面積平均径D、形状係数Sを示す。)で定
義される。)。
【0011】本発明の発明者等は、鋭意検討を重ねた結
果、トナーに空洞が多くなると、トナー表面に繋がる空
洞とトナー表面の微小な凹凸の毛管現象により大気中の
水分がトナーに取り込まれ易くなるため、周囲環境の変
動により帯電性が変化し、画像特性に悪影響が及ぶこと
を見いだし、さらには上記式(1)〜(3)で定義され
る体面積平均径D、形状係数Sおよび定数Aを最適化す
る事で、環境変動が起こっても安定な帯電性および画像
特性を維持できるトナーが得られることを見いだした。
【0012】本発明の静電潜像現像用トナーは少なくと
も結着樹脂および着色剤からなり、体面積平均径Dが1
〜10(μm)であり、形状係数Sが100〜130で
あり、定数Aが0〜2である。
【0013】体面積平均径Dは下記式(1);
【数9】 (式中、ni、Diはそれぞれ、個数基準粒径分布の各粒
径区分の粒子数、粒子径(代表径)を示す。)によって
定義され、個数基準で測定された粒子の体積の総和と面
積の総和の比を意味し、比表面積径ともいう。
【0014】体面積平均径Dはコールターマルチサイザ
ー(コールター社製)により測定され得るが、当該装置に
よって測定されなければならないことを意味するもので
はなく、上記の式(1)に基づいて平均径を測定、算出
できる装置であれば、いかなる装置によって測定されて
もよい。
【0015】形状係数Sは下記式(2);
【数10】 (式中、外周、面積はそれぞれ、トナー粒子の投影像の
外周、面積を示す。)によって定義される。形状係数S
はトナー粒子の全体的な形状を示す指標であり、当該値
が100に近づくほど投影像におけるトナー粒子形状は
真円に近づくことを意味する。
【0016】本明細書中、トナー粒子の投影像の外周お
よび面積は、ルーゼックス5000(日本レギュレータ
社製)によるトナー粒子のSEM画像(1000〜50
00倍)より測定された値を用いているが、トナー粒子
を撮影でき、その外周および面積を測定することができ
る装置であれば、撮影装置および測定装置は特に制限さ
れるものではない。
【0017】定数Aは下記式(3);
【数11】 (式中、SBはBET比表面積を示し、SWは下記式;
【数12】 (式中、ρはトナーの比重を示し、DおよびSはそれぞ
れ、上記の体面積平均径D、形状係数Sを示す。)で定
義される。)によって定義される。定数Aはトナー粒子
の表面性状を示す指標であり、当該値が0に近づくほど
トナー表面に繋がる空洞やトナー表面の微小な凹凸が少
なく、トナー粒子表面は平滑であることを意味する。こ
のように、定数AはSBとSWとの比率を用いて規定さ
れるため、トナー粒子の表面性状は定数Aによってより
正確に反映される。
【0018】本明細書中、トナー比重(ρ)およびBE
T比表面積(SB)はそれぞれ、Air Comparison Py
onometer Model 930(BECKMAN社製)およびフローソー
ブ2300(島津製作所社製)により測定された値を用い
ているが、上記の装置と同様の原理に従って測定できる
装置であれば、上記装置に特に制限されるものではな
い。
【0019】本発明のトナーにおいては、上記のD値、
S値およびA値のうち1つでも規定範囲を外れると、ト
ナー表面に繋がる空洞とトナー表面の微小な凹凸による
毛管現象により大気中の水分がトナーに取り込まれ、周
囲環境の変動により帯電性が変化し、画像特性に悪影響
が及ぶだけでなく、トナーの欠けが発生しやすくなり画
像特性がさらに悪化する。
【0020】本発明の好ましいトナーは、体面積平均径
Dが1〜10(μm)であり、形状係数Sが100〜1
20であり、定数Aが0〜2である。
【0021】本発明のさらに好ましいトナーは体面積平
均径Dが1〜10(μm)であり、形状係数Sが102
〜120であり、定数Aが0〜1である。
【0022】本発明の静電潜像現像用トナーを構成する
結着樹脂としては、特に限定されることはなく、従来の
トナーにおいて結着樹脂として用いられるスチレン系樹
脂、(メタ)アクリル系樹脂、スチレン−(メタ)アクリル
系共重合体樹脂、オレフィン系樹脂、ポリエステル系樹
脂、ポリアミド系樹脂、カーボネート樹脂、ポリエーテ
ル、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリスルフォン、エポキシ
樹脂、ポリウレタン樹脂、尿素樹脂などのような公知の
各種の樹脂を1種または2種以上用いることが可能であ
る。
【0023】さらにこのような結着樹脂は、ガラス転移
点(Tg)が50〜70℃、その分子量として数平均分子
量(Mn)が1000〜50000、好ましくは3000
〜20000、Mnと重量平均分子量(Mw)との比で表わ
される分子量分布(Mw/Mn)が2〜60であることが望
ましい。Tgが50℃未満では得られるトナーの耐熱性
が低下し、一方70℃を越えると得られるトナーの定着
性が低下する。またMnが1000未満では得られるト
ナーにおいて高温オフセットが発生しやすくなり、一方
50000を越えるものであると逆に低温オフセットが
発生しやすくなる。さらにMw/Mnが2未満であると得
られるトナーにおいて非オフセット領域が狭いものとな
る虞れがあり、一方60を越えるものであると低温オフ
セットが発生しやすいためである。なお、オイル塗布定
着用トナーとする場合には、Mw/Mnは2〜5とするこ
とがさらに望ましく、またオイルレス定着用トナーとす
る場合には、Mw/Mnは20〜50とすることがさらに
望ましい。
【0024】本発明の静電潜像現像用トナーに含まれる
着色剤としては、以下に示されるような有機ないしは無
機の各種、各色の顔料が使用可能である。またこれら着
色剤はトナー中での分散性を上げる目的で結着樹脂また
は他の樹脂とマスターバッチを形成し添加してもよい。
【0025】すなわち、黒色顔料としては、カーボンブ
ラック、酸化銅、二酸化マンガン、アニリン・ブラッ
ク、活性炭、非磁性フェライト、磁性フェライト、マグ
ネタイトなどがある。黄色顔料としては、黄鉛、亜鉛
黄、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファス
トイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルイエロ
ー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザ
イエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイ
エローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイ
エローNCG、タートラジンレーキなどがある。橙色顔
料としては、赤色黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネ
ントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオ
レンジ、インダスレンブリリアントオレンジRK、ベン
ジジンオレンジG、インダスレンブリリアントオレンジ
GKなどがある。赤色顔料としては、ベンガラ、カドミ
ウムレッド、鉛丹、硫化水銀、カドミウム、パーマネン
トレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウ
ォッチングレッド、カルシウム塩、レーキレッドC、レ
ーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレ
ーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリ
アントカーミン3Bなどがある。
【0026】紫色顔料としては、マンガン紫、ファスト
バイオレットB、メチルバイオレットレーキなどがあ
る。青色顔料としては、紺青、コバルトブルー、アルカ
リブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシア
ニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシア
ニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、イ
ンダスレンブルーBCなどがある。緑色顔料としては、
クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、
マイカライトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリ
ーンGなどがある。白色顔料としては、亜鉛華、酸化チ
タン、アンチモン白、硫化亜鉛などがある。体質顔料と
しては、バライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、
ホワイトカーボン、タルク、アルミナホワイトなどがあ
る。着色剤の含有量は結着樹脂100重量部に対して2
〜10重量部が好適である。
【0027】本発明の静電潜像現像用トナー中には、上
記したような結着樹脂および着色剤以外にも、例えば、
帯電制御剤、オフセット防止剤、磁性粉などのトナー成
分を必要に応じて配合することができる。
【0028】帯電制御剤は、結着樹脂と着色剤のみでト
ナーの帯電特性が満足出来ない場合に配合される。この
帯電制御剤としては、摩擦帯電により正または負の帯電
を与え得る物質として各種のものがあり、正帯電制御剤
としては、例えば、ニグロシンベースEX(オリエント
化学工業社製)などのニグロシン系染料、第4級アンモ
ニウム塩P−51(オリエント化学工業社製)、コピー
チャージ PX VP435(ヘキストジャパン社製)な
どの第4級アンモニウム塩、アルコキシ化アミン、アル
キルアミド、モリブデン酸キレート顔料、およびPLZ
1001(四国化成工業社製)などのイミダゾール化合
物等が挙げられ、また負帯電制御剤としては、例えば、
ボントロンS−22(オリエント化学工業社製)、ボン
トロンS−34(オリエント化学工業社製)、ボントロ
ンE−81(オリエント化学工業社製)、ボントロンE
−84(オリエント化学工業社製)、スピロンブラック
TRH(保土谷化学工業社製)などの金属錯体、チオイ
ンジゴ系顔料、コピーチャージNX VP434(ヘキ
ストジャパン社製)などの第4級アンモニウム塩、ボン
トロンE−89(オリエント化学工業社製)などのカリ
ックスアレーン化合物、LR147(日本カーリット社
製)などのホウ素化合物、フッ化マグネシウム、フッ化
カーボンなどのフッ素化合物などが挙げられるが、もち
ろんこれらに何ら限定されるものではない。なお負帯電
制御剤となる金属錯体としては、上記に示したもの以外
にもオキシカルボン酸金属錯体、ジカルボン酸金属錯
体、アミノ酸金属錯体、ジケトン金属錯体、ジアミン金
属錯体、アゾ基含有ベンゼン−ベンゼン誘導体骨格金属
体、アゾ基含有ベンゼン−ナフタレン誘導体骨格金属錯
体などの各種の構造を有したものが含まれる。帯電制御
剤の含有量は結着樹脂100重量部に対して0.1〜1
0重量部が好適である。
【0029】オフセット防止剤としては、トナーの定着
性向上のために従来から用いられているものであれば特
に制限されることはなく、各種ワックス、特に低分子量
ポリプロピレン、ポリエチレン、あるいは、酸化型のポ
リプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン系ワッ
クスなどがある。オフセット防止剤の含有量は結着樹脂
100重量部に対して0.1〜20重量部が好適であ
る。磁性粉としては、マグネタイト、γ−ヘマタイト、
あるいは各種フェライト等がある。磁性粉の含有量は結
着樹脂100重量部に対して10〜200重量部が好適
である。
【0030】上記のような本発明のトナーは、公知の湿
式造粒法例えば、乳化分散法、懸濁重合法、乳化重合法
等を採用して製造され得る。すなわち、本発明のトナー
は、一旦、上記の湿式造粒法によってトナー粒子を得た
後、得られたトナー粒子を表面処理に供することにより
製造される。トナー粒子の製造方法としては、生産効率
およびコスト低減の観点から乳化分散法を採用すること
が好ましい。以下、乳化分散法を採用してトナー粒子を
製造し、得られたトナー粒子を表面処理に供して本発明
のトナーを得る場合について説明するが、他の公知の湿
式造粒法、すなわち懸濁重合法、乳化重合法等を採用し
てトナー粒子を製造し、得られたトナー粒子を表面処理
に供する場合においても、その表面処理条件を最適化す
ることによって本発明のトナーを得ることができる。
【0031】トナー粒子の製造方法として乳化分散法を
採用する場合、本発明の静電潜像現像用トナーは、少な
くとも上記の結着樹脂および着色剤を非水溶性有機溶媒
中に溶解および/または分散させて着色剤含有樹脂溶液
を得、この着色剤含有樹脂溶液を水性分散液中に乳化分
散させてO/W型エマルジョンを形成するか、または着
色剤含有樹脂溶液に水性分散液を加え転相乳化させてO
/W型エマルジョンを形成し、当該エマルジョンの液滴
中より非水溶性有機溶媒を除去して得られたトナー粒子
を表面処理に供することにより製造される。
【0032】本発明のトナーを製造するに際して、具体
的にはまず、上記の結着樹脂、着色剤および所望の他の
トナー成分を非水溶性有機溶媒中に溶解および/または
分散させて着色剤含有樹脂溶液を得る。このように乳化
分散法を採用してトナー粒子を得る場合においては結着
樹脂は、使用される下記の非水溶性有機溶媒に溶解可能
でかつ水に不溶かあるいは水にほとんど溶解しない樹脂
が使用される。
【0033】本発明の静電潜像現像用トナーを製造する
に際して用いられる非水溶性有機溶媒は、水に不溶かあ
るいは難溶で、上記のごとき結着樹脂を溶解するもので
あればいずれでもよく、例えば、トルエン、キシレン、
ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロ
ロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエ
チレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロ
エチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケ
トン、メチルイソブチルケトンなどが単独であるいは2
種以上組合せて用いられ得るが、これらのうちトルエ
ン、キシレン等の芳香族系溶媒および塩化メチレン、
1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等
のハロゲン化炭化水素が通常好ましく用いられる。
【0034】非水溶性有機溶媒にトナー成分を溶解・分
散させるには、ボールミル、サンドグラインダー、超音
波ホモジナイザーなどの一般的な装置を用いることがで
きる。
【0035】着色剤含有樹脂溶液における固形分濃度
は、O/W型エマルジョンを加熱して液滴中より非水溶
性有機溶媒を除去する際に、液滴が容易に微粒子へと凝
固できるような濃度に設定する必要があり、特にこのポ
リマー溶液中のポリマー成分の濃度は、5〜50重量
%、より好ましくは10〜40重量%程度とされる。
【0036】このように調製された着色剤含有樹脂溶液
を次いで、水性分散液中に乳化分散させてO/W型エマ
ルジョンを形成するか、または着色剤含有樹脂溶液に水
性分散液を加え転相乳化させてO/W型エマルジョンを
形成する。着色剤含有樹脂溶液を水性分散液中に乳化分
散させてO/W型エマルジョンを形成するに際しては、
ホモミキサーなどの撹拌装置を用いて、着色剤含有樹脂
溶液と水性分散液との混合系を十分に撹拌する。なお、
この撹拌時間としては、10分間以上が好ましい。撹拌
時間が短すぎるとシャープな粒径分布が得られないため
である。
【0037】また着色剤含有樹脂溶液に水性分散液を加
え転相乳化させてO/W型エマルジョンを形成するに際
しては、着色剤含有樹脂溶液をホモミキサーなどの撹拌
装置を用いて撹拌しながら水性分散液を添加し、転相が
生じた時に添加を止め混合系を十分に撹拌する。なお、
この撹拌時間としては、同様に10分間以上が好まし
い。
【0038】エマルジョンにおける着色剤含有樹脂溶液
の各液滴の粒径は、最終的に得られるトナー粒子の大き
さを直接左右するものとなるので、得ようとするトナー
粒子の大きさに応じた液滴を形成しかつその粒径分布を
十分制御する必要がある。
【0039】またO/W型エマルジョンを調製するに際
しての着色剤含有樹脂溶液の体積(Vp)と水性分散液の
体積(Vw)との比は、Vp/Vw≦1で、より好ましくは
0.3≦Vp/Vw≦0.7の範囲にあることが望まし
い。すなわち、Vp/Vw>1であると、安定なO/W型
エマルジョンが形成できず、途中で相転移が生じたりあ
るいはW/O型エマルジョンが形成されてしまう虞れが
大きいためである。
【0040】O/Wエマルジョンを形成するために用い
られる水性分散液としては、基本的には水が用いられ得
るが、エマルジョンを破壊しない程度の水溶性有機溶媒
を含んでいても構わない。例えば、水、水/メタノール
混液(重量比50/50〜10/0)、水/エタノール混
液(重量比50/50〜100/0)、水/アセトン混液
(50/50〜100/0)、水/メチルエチルケトン混
液(重量比70/30〜100/0)などが使用可能であ
る。
【0041】また、水性分散液には分散安定剤を添加し
ておくことが好ましい。分散安定剤は水性分散液中で親
水性コロイドを有するもので、特にゼラチン、アラビア
ゴム、寒天、セルローズ誘導体(例えばヒドロキシメチ
ルセルローズ、ヒドロキシエチルセルローズ、ヒドロキ
シプロピルセルローズ等)、合成高分子(ポリビニルアル
コール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、
ポリアクリル酸塩、ポリメタクリル酸塩等)が挙げられ
る。また固体微粉末も用いる事が出来る。例えばリン酸
三カルシウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、炭酸
バリウム、シリカ、酸化チタン、アルミナなどが挙げら
れる。本発明においては、分散安定剤としてポリビニル
アルコールを含む水性分散液を用いることが特に好まし
い。トナー粒子中に空洞が発生しにくく、上記定数Aの
制御が容易になるためである。
【0042】水性分散液には必要に応じて分散安定補助
剤を添加することも可能である。分散安定補助剤として
は通常界面活性剤が用いられ、サポニンなどの天然界面
活性剤、アルキレンオキサイド系、グリセリン系、グリ
シドール系などのノニオン系界面活性剤、カルボキシル
基、スルホン酸基、燐酸基、硫酸エステル基、燐酸エス
テル基等の酸性基を含むアニオン系界面活性剤などが挙
げられる。とくに分散安定剤と分散安定補助剤との組合
せで好ましいのは、セルローズ誘導体(メチルセルロー
ズ系誘導体)とアニオン系界面活性剤(ドデシルベンゼン
スルホン酸ナトリウム)またはポリビニルアルコールと
アニオン系界面活性剤である。
【0043】次いで、このようにして形成されたO/W
型エマルジョンの液滴中より非水溶性有機溶媒を除去
し、トナー粒子を形成する。
【0044】トナー粒子の形成に際しては、系全体を徐
々に昇温し、液滴中の非水溶性有機溶媒を完全に除去
し、トナー粒子を形成してもよいし、あるいはまた、O
/W型エマルジョンを乾燥雰囲気中に噴霧し、液滴中の
非水溶性有機溶媒を完全に除去しつつ、合せて水系分散
剤を蒸発除去してトナー粒子を形成してもよい。O/W
型エマルジョンが噴霧される乾燥雰囲気としては、空
気、窒素、炭酸ガス、燃焼ガス等を20℃から250℃
に加熱した気体、特に使用される最高沸点溶媒の沸点以
上の温度に加熱された各種気流が一般に用いられる。な
お、分散安定剤としてリン酸三カルシウム等の固形微粉
末を使用する場合、系全体を徐々に昇温して液滴中の非
水溶性有機溶媒を除去することが好ましく、さらには系
全体を徐々に昇温しつつ2時間以上かけて非水溶性有機
溶媒を除去することがより好ましい。トナーの粒子形状
の制御が容易になるためである。
【0045】得られたトナー粒子は、必要に応じてさら
に洗浄、乾燥および分級等を工程を経ることにより、本
発明に係わる静電潜像現像用トナーをシャープな粒径分
布をもって得ることができる。
【0046】このようにして得られたトナー粒子を次い
で表面処理に供する。表面処理方法としては、トナーの
上記のD値、S値およびA値、特にA値を制御すること
ができる方法であれば、いずれの方法も採用することが
でき、例えば、水相中または気流中で熱またはストレス
をかける方法等が挙げられる。水相中または気流中で熱
またはストレスをかける方法としては、具体的には、例
えばトナー粒子を懸濁させた水性懸濁液中にビーズを加
え、混合・撹拌する方法、トナー粒子を懸濁させた水性
懸濁液を混合機により混合・撹拌する方法、トナー粒子
を乾燥させた後、熱気流処理する方法、乾燥後、ビーズ
を加え混合・撹拌を行う方法等が挙げられる。いずれの
方法においても必ずしも結着樹脂のガラス転移温度以上
で処理する必用はない。なぜなら毛管現象により大気中
の水分を取り込まない程度にトナー表面を封孔または平
滑にすれば良く、トナーの全体形状を変える必要がない
ためである。
【0047】トナー粒子を懸濁させた水性懸濁液中にビ
ーズを加え、混合・撹拌する場合、水性懸濁液とビーズ
を容器に入れた状態で液面の高さがビーズ面の高さに対
して100±30%となるよう設定することが好まし
い。水性懸濁液の分散媒体は一般には水であるが、水と
水性有機溶媒との混合媒体であってもよい。水性有機溶
媒としてメタノール、エタノール、i−プロパノール、
n−プロパノール等が挙げられる。混合媒体を用いるこ
とによって水への分散性がよくなる。混合媒体における
水と水性有機溶媒との体積比は10/10〜10/0が
好適である。混合媒体における水性有機溶媒の体積割合
が高すぎるとトナーが膨潤しトナー同士が融着する。
【0048】ビーズの材料としてはガラス、ジルコニウ
ム、アルミナ等が好ましく用いられ、その直径は0.2
〜5mmが好適である。ビーズとともに撹拌する装置と
して、市販のボールミル、サンドグラインダー(イガラ
シ機械社製)等が有用である。また、ビーズは装置本体
の内容積に対して10〜60体積%充填されていること
が好ましい。撹拌時間は1〜120分間、撹拌速度は1
0〜1000rpmが好適である。
【0049】また、表面処理として、水性懸濁液を混合
機により混合・撹拌する場合、水性懸濁液の分散媒体
は、上述のビーズを用いて撹拌する場合の分散媒体と同
様である。混合機としては、被処理物にストレスを与え
ることができる、いかなるタイプの混合機も使用可能で
あり、例えば、TKホモミキサー(特殊機化工業社
製)、ウルトラターラックス(IKAジャパン社製)等
が挙げられる。撹拌時間は1〜120分間、撹拌速度は
3000〜10000rpmが好適である。
【0050】また、表面処理として、トナー粒子を乾燥
させた後、熱気流処理する場合、公知の熱気流処理装
置、例えば、サヒュージングシステム(日本ニューマチ
ック社製)、ハイブリダイゼーションシステム(奈良機
械製作所社製)、オングミル(ホソカワミクロン社製)
等が使用可能である。サヒュージングシステムにおい
て、装置内の最高温度は50〜200℃に設定されてい
ることが好ましく、また、ハイブリダイゼーションシス
テムにおいては滞留時間は1〜60分間が好ましい。
【0051】このように表面処理された本発明のトナー
は、その表面に繋がる空洞およびトナー表面の微小な凹
凸が少なくとも封孔されており、優れた平滑性を有して
いる。このため、本発明のトナーは前記のD値、S値お
よびA値を有しており、周囲環境の変動があっても長期
にわたり良好な帯電安定性および画像特性を維持するこ
とができる。
【0052】本発明のトナーにはさらに流動化剤、クリ
ーニング助剤を添加してもよい。流動化剤としては、シ
リカ、アルミナ、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化
銅、酸化鉛、酸化アンチモン、酸化イットリウム、酸化
マグネシウム、チタン酸バリウム、フェライト、ベンガ
ラ、フッ化マグネシウム、炭化ケイ素、炭化ホウ素、窒
化ケイ素、窒化ジルコニウム、マグネタイト、ステアリ
ン酸マグネシウムなどの無機微粒子などがあげられる。
この無機微粒子はトナー粒子表面への分散性向上、環境
安定性向上のために表面処理を行なってもよい。この表
面処理剤としてシランカップリング剤、チタンカップリ
ング剤、高級脂肪酸、シリコーンオイル等が挙げられ
る。クリーニング助剤としては、ポリスチレン微粒子、
ポリメチルメタクリレート微粒子などが用いられる。こ
れらの流動化剤、クリーニング助剤はそれぞれ、トナー
100重量部に対し0.1〜20重量部添加することが
好適である。
【0053】本発明のトナーは、キャリアを使用しない
1成分現像剤、キャリアとともに使用する2成分現像剤
いずれにおいても使用可能である。本発明のトナーとと
もに使用するキャリアとしては、公知のキャリアを使用
することができ、例えば、鉄粉、フェライト等の磁性粒
子よりなるキャリア、磁性粒子表面を樹脂等の被覆剤で
被覆したコートキャリア、あるいはバインダー樹脂中に
磁性体微粉末を分散してなる分散型キャリア等いずれも
使用可能である。このようなキャリアとしては体積平均
粒径が15〜100μm、好ましくは20〜80μmのも
のが好適である。以下、本発明を実施例によりさらに具
体的に説明する。
【0054】
【実施例】 実施例1 重量部 ・ポリエステル樹脂 100 (軟化点95℃、Tg65℃、Mn=3500、Mw/Mn=2.5) ・銅フタロシアニンブルー顔料 4 (東洋インキ製造社製) ・帯電制御剤:ボントロンE−84 2 (オリエント化学社製) 上記材料を、溶媒としてのトルエン400重量部中へ添
加し、超音波ホモジナイザー(出力400μA)を用いて
30分間処理し上記材料を溶媒中へ溶解・分散させ着色
剤含有樹脂溶液とした。一方、分散安定剤としてポリビ
ニルアルコールPA18(信越化学工業社製)を4重量
部、分散安定補助剤としてラウリル硫酸ナトリウム(和
光純薬社製)0.1重量部を水100重量部に溶解させ
た水性分散液を調整した。TKホモミキサー(特殊機化
工業社製)を用いて、分散液100重量部を毎分450
0回転で撹拌しながら、上記着色剤含有樹脂溶液50重
量部を滴下し、水中に懸濁せしめた。その後、50℃、
100mmHg、5Hrの条件下でトルエンを除去し、ろ過
/水洗を繰り返し行った。得られたトナー粒子5重量部
を水100重量部に懸濁させ、この水性懸濁液に直径1
mmのガラスビーズを加え、50℃に保ちながら、ボー
ルミルを用いて毎分300回転で60分間撹拌した。な
お、ガラスビーズは装置本体の内容積の50体積%充填
されており、水性懸濁液とビーズを装置内に入れた状態
で液面の高さはビーズ面の高さと等しかった。これを乾
燥してトナー母粒子1を得た。
【0055】 実施例2 重量部 ・スチレン−n-ブチルメタクリレート樹脂 100 (軟化点98℃、Tg65℃、Mn=8300、Mw/Mn=2.3) ・カーボンブラック:MA#8 6 (三菱化成社製) ・帯電制御剤 ボントロンP−51 2 (オリエント化学社製) 上記材料を、溶媒としてのトルエン400重量部中へ添
加し、超音波ホモジナイザー(出力400μA)を用いて
30分間処理し上記材料を溶媒中へ溶解・分散させ着色
剤含有樹脂溶液とした。一方、分散安定剤としてリン酸
三カルシウム(和光純薬社製)を4重量部、分散安定補助
剤としてラウリル硫酸ナトリウム(和光純薬社製)0.1
重量部を水100重量部に溶解・分散させた水性分散液
を調整した。TKホモミキサーを用いて、分散液100
重量部を毎分5000回転で撹拌しながら、上記着色剤
含有樹脂溶液50重量部を滴下し水中に懸濁せしめた。
その後、50℃、100mmHg、5Hrの条件下でトルエ
ンを除去し、濃塩酸によりリン酸三カルシウムを溶解し
た後、ろ過/水洗を繰り返し行った。得られたトナー粒
子5重量部を水とメタノールとの混合媒体(体積比水:
メタノール=5:1)100重量部に懸濁させ、この水
性懸濁液を50℃に保ちながら、TKホモミキサーを用
いて毎分4000回転で30分間撹拌した。これを乾燥
してトナー母粒子2を得た。
【0056】 実施例3 重量部 ・ポリエステル樹脂 100 (軟化点103℃、Tg68℃、Mn=6900、Mw/Mn=2.2) ・キナクリドン顔料 4 (大日精化社製) ・帯電制御剤 ボントロンE−81 2 (オリエント化学社製) 上記材料を、溶媒としてのトルエン400重量部中へ添
加し、超音波ホモジナイザー(出力400μA)を用いて
30分間処理し上記材料を溶媒中へ溶解・分散させ着色
剤含有樹脂溶液とした。一方、分散安定剤としてポリビ
ニルアルコールPA05(信越化学工業社製)を4重量
部、分散安定補助剤としてラウリル硫酸ナトリウム(和
光純薬社製)0.1重量部を水100重量部に溶解させ
た水性分散液を調整した。TKホモミキサーを用い、分
散液100重量部を毎分3600回転で撹拌しながら、
上記着色剤含有樹脂溶液50重量部を滴下し水中に懸濁
せしめた。その後50℃、100mmHg、5Hrの条件下
でトルエンを除去し、ろ過/水洗を繰り返し行い、乾燥
した。得られたトナー粒子をサヒュージングシステム
(日本ニューマチック社製)により120℃で熱気流処理
してトナー母粒子3を得た。
【0057】比較例1 実施例1でボールミル処理をしない以外は、実施例1と
同様にしてトナー母粒子4を得た。比較例2 実施例2でトルエン除去を60℃、20mmHg、1Hrの
条件下で急速に行なった以外は、実施例2と同様にして
トナー母粒子5を得た。比較例3 実施例3で熱気流処理をしない以外は、実施例3と同様
にしてトナー母粒子6を得た。
【0058】得られたトナー母粒子の体面積平均径D、
形状係数Sおよび定数Aを以下に従い測定および算出
し、まとめて表1に示した。体面積平均径D 体面積平均径Dをコールターマルチサイザー(コールタ
ー社製)により測定した。形状係数S トナー粒子の外周および面積をルーゼックス5000
(日本レギュレータ社製)によるSEM画像(1500
倍)より測定し、当該測定値から形状係数Sを算出した
(式(2))。なお、トナー粒子の外周および面積の測
定値はともにトナー粒子の200個の平均値として算出
された値を用いた。
【0059】定数A トナー比重(ρ)をAir Comparison Pyonometer Mo
del 930(BECKMAN社製)により測定し、当該測定値なら
びに上記のS値およびD値からSW値を算出した。次
に、BET比表面積(SB)をフローソーブ2300
(島津製作所社製)により測定し、当該測定値および上記
SW値からA値を算出した(式(3))。
【0060】
【表1】
【0061】トナー母粒子1、4に対して0.5重量%
のシリカ微粒子(H−200(ヘキストジャパン社製))、
1重量%の二酸化チタン微粒子(T−805(日本アエロ
ジル社製))を加え、ヘンシェルミキサーにて3分間混合
しトナー1、4を得た。又トナー母粒子2、5に対して
0.3重量%のシリカ微粒子(R−974(日本アエロジ
ル社製))を加え、ヘンシェルミキサーにて2分間混合し
トナー2、5を得た。又トナー母粒子3、6に対して
0.9重量%のシリカ微粒子(R−976(日本アエロジ
ル社製))を加え、ヘンシェルミキサーにて2分間混合し
トナー3、6を得た。
【0062】 キャリアの製造 重量部 ・ポリエステル樹脂 100 (軟化点123℃、Tg65℃、AV=230、HV=40) ・フェライト微粒子:MFP−2 500 (TDK社製) ・カーボンブラック:MA#8 2 (三菱化成社製) 上記材料をヘンシェルミキサーにより十分混合し、二軸
押出機で混練後、冷却した混合物をフェザーミルで粗粉
砕し、その後ジェット粉砕機と風力分級機を用いて平均
粒径50μmのキャリア粒子を得た。
【0063】(評価方法) 1) 帯電量 まず実施例1、2および比較例1、2で得られたトナー
を、それぞれキャリアに対して5重量%の割合で混合し
た現像剤30gを調製し、これを50cc容のポリエチレ
ン瓶にいれ、120rpmで30分間回転させた後、LL
(10℃、15%)及びHH(30℃、85%)に3時間保
管後帯電量を測定した。
【0064】2) 画像特性 実施例1及び比較例1のトナーをキャリアと混合してト
ナー濃度5%の現像剤を調製した。この現像剤をLIM
OS900(ミノルタ社製)で1万枚の耐刷試験を行な
い、初期と1万枚後の画像を調べた。実施例2及び比較
例2のトナーをキャリアと混合してトナー濃度5%の現
像剤を調製した。この現像剤をEP−4051(ミノル
タ社製)で10万枚の耐刷試験を行ない、初期と10万
枚後の画像を調べた。また実施例3及び比較例3のトナ
ーをPagePro15(ミノルタ社製)で3千枚の耐刷試験
を行ない、初期と3千枚後の画像を調べた。カブリのな
いものを「○」、カブリはあるが問題のないものを
「△」、カブリが多いものを「×」とした。
【0065】以上の結果をまとめて表2に示す。
【表2】
【0066】結果から明らかなように、本発明に係わる
実施例1〜3のトナーは、環境変動においても充分な帯
電量安定性を発揮し、初期、耐刷試験後の画像も良好で
あった。比較例1〜3では環境変動によるトナー帯電量
の変動が大きく、また、初期から若干カブリがあり耐刷
試験後には更にカブリが増加した。
【0067】
【発明の効果】本発明のトナーは、トナー表面の空洞や
凹凸が少なく、環境変動においてもトナー帯電安定性に
優れ、初期、耐刷後においてもカブリのない画像を提供
することができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 湿式造粒法を採用して製造され、少なく
    とも結着樹脂および着色剤からなる静電潜像現像用トナ
    ーであって、下記式(1)で定義される体面積平均径D
    が1〜10(μm)であり、下記式(2)で定義される
    形状係数Sが100〜130であり、下記式(3)で定
    義される定数Aが0〜2であることを特徴とする静電潜
    像現像用トナー; 【数1】 (式中、ni、Diはそれぞれ、個数基準粒径分布の各粒
    径区分の粒子数、粒子径(代表径)を示す。) 【数2】 (式中、外周、面積はそれぞれ、トナー粒子の投影像の
    外周、面積を示す。) 【数3】 (式中、SBはBET比表面積を示し、SWは下記式; 【数4】 (式中、ρはトナーの比重を示し、DおよびSはそれぞ
    れ、上記の体面積平均径D、形状係数Sを示す。)で定
    義される。)。
  2. 【請求項2】 少なくとも結着樹脂および着色剤を非水
    溶性有機溶媒中に溶解および/または分散させて着色剤
    含有樹脂溶液を得、この着色剤含有樹脂溶液を水性分散
    液中に乳化分散させてO/W型エマルジョンを形成する
    か、または着色剤含有樹脂溶液に水性分散液を加え転相
    乳化させてO/W型エマルジョンを形成し、該エマルジ
    ョンの液滴中より非水溶性有機溶媒を除去する方法を採
    用して製造されることを特徴とする請求項1に記載の静
    電潜像現像用トナー。
  3. 【請求項3】 さらに、水相中または気流中で熱または
    ストレスをかける表面処理に供することにより製造され
    ることを特徴とする請求項1または2に記載の静電潜像
    現像用トナー。
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