JP4335748B2 - トナーの製造方法 - Google Patents
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生成した該水性スラリーを冷却する冷却工程とを含むトナーの製造方法において、
合成樹脂粒子生成工程を水溶性高分子分散剤の存在下で実施し、かつ冷却工程を樹脂混練物100重量部に対して難水溶性アルカリ土類金属塩を10重量部以上250重量部以下となるよう添加して実施することを特徴とするトナーの製造方法である。
加圧をしていた場合には、100℃以上の温度では加圧をしていないと水性スラリーが沸騰して発泡するので、冷却過程でも加圧を継続し、大気圧に戻すのは、50℃以下であるときが好ましく、さらには、容器内の混合物が室温まで冷却した後に大気圧に戻すのがより好ましい。
以下の実施例および比較例において、水溶性の高分子分散剤の水溶液調製用、難水溶性アルカリ土類金属塩の水分散液調製用、トナー原体である合成樹脂粒子の洗浄用およびイオン性物質水溶液調製用には、導電率0.5μS/cmの水を用いた。この洗浄水は、超純水製造装置(商品名:Ultra Pure Water System CPW-1
02、アドバンテック(ADVANTEC)社製)を用いて水道水から調製した。水の導電率はラコムテスター EC−PHCON10(商品名、井内盛栄堂製)を用いて測定した。
また、得られる合成樹脂粒子(トナー原体)の粒径(体積平均粒子径、個数平均粒子径)および粒子径分布は、コールターマルチサイザーII(商品名、コールター社製)を用いて測定した。測定粒子数は50000カウントとし、アパーチャ径は100μmとした。
さらに、得られる合成樹脂粒子(トナー原体)の平均円形度は、フロー式粒子像分析装置(商品名:FPIA−2000、東亜医用電子(株)製)を用いて測定した。平均円形度は該測定装置において検出される粒子像において、(粒子像と同じ投影面積をもつ円の周囲長)/(粒子投影像の周囲長)で定義され1以下の値をとる。1に近いほど、トナー粒子の形状が真球に近いことを意味する。
イオン性物質を溶解した水は前記水に所定量のイオン性物質を溶解させて調製した。なおイオン性物質を溶解した水の添加は、撹拌後、加熱を停止した後、容器内の混合物が室温まで冷却し圧力を大気圧に戻した後に行った。イオン性物質として実施例および比較例では希塩酸(濃度1mol/L)を用いた。
(実施例1)
[樹脂混練物の調製]
ポリエステル樹脂(ガラス転移点(Tg)62℃、軟化点110℃)100部、着色剤(カーボンブラック)5部、ワックス(ポリエチレン)2部および帯電制御剤(商品名:ボントロンE−84、オリエント化学(株)製)1部をヘンシェルミキサーにて30分間混合分散した後、押出機(商品名、ニーディクスMOS140−800、三井鉱山(株)製)を用いて溶融混練分散し、樹脂混練物を調製した。
ポリアクリル酸(重量平均分子量10,000)アンモニウム塩20部および水480
部を混ぜ合わせて、水溶性高分子分散剤の4%水分散液を調製した。
一方、一次粒子径0.1μmの炭酸カルシウム12部および水88部を分散機(商品名:フィルミックス56型、特殊機化工業(株)製)に投入し、8000rpmで60分間分散させて、難水溶性のアルカリ土類金属塩である炭酸カルシウムの12%水分散液を調製した。分散後の炭酸カルシウムの平均分散径を、レーザー回折/散乱式粒子径分布測定装置(商品名:LA−920、(株)堀場製作所製)により、体積基準で50%頻度粒子径(メジアン径)として測定したところ、0.70μmであった。以下の実施例および比較例においては、これを水で希釈して所定の濃度に調製したものを用いた。
圧力調整弁、加熱手段およびロータステータ式撹拌手段(口径30mm)を備える金属製容器に、樹脂混練物20部とポリアクリル酸アンモニウム塩の4%水溶液500部とを投入し、150℃、5atomで加熱加圧しながら10分間撹拌混合した(8000rpm)。
その後加熱を止め、炭酸カルシウムの0.4%水分散液500部を投入し、その後、この混合物を撹拌しながら20℃まで自然冷却させたのち、イオン性物質として希塩酸(濃度1mol/L)の添加を行い、この混合物のpHを1に調整して合成樹脂粒子表面から炭酸カルシウムを完全に分解させて除去した。
その後、導電率0.5μS/cmの水を混合物に加えて洗浄を行った。洗浄は、混合物と水(導電率0.5μS/cm)とを混合し、水の添加量によって固形分量が10%になるように調整した後、タービン型撹拌翼で30分間撹拌(300rpm)を行い、この混合物から遠心分離によって分離される上澄み液の導電率が10μS/cm以下になるまで、同じ洗浄操作を繰り返し行った。その後、遠心分離によって混合物中の合成樹脂粒子を分取し、乾燥し、合成樹脂粒子20部を得た。
得られた合成樹脂粒子を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、複数の微粒子化された粒子が付着しあって粗大化した粒子は含まれておらず、表面が滑らかで球状の合成樹脂粒子が観察された。上記で得られた合成樹脂粒子を水に分散し、沈降法により水中にて分級を行い、2μm以下の微粉を除去した後、凍結乾燥し、体積平均粒径8.9μm、円形度0.97のトナー粒子を得た。このトナー粒子100部に、平均1次粒径20nmのシランカップリング剤で疎水化処理を施したシリカ粒子0.7部を混合して、トナーを得た。
難水溶性のアルカリ土類金属塩の水分散液として、炭酸カルシウムの5%水分散液500部を使用した以外は、実施例1と同様に操作し、分級および乾燥を行い、体積平均粒径8.9μm、円形度0.97のトナー原体である合成樹脂粒子を得た。その一部を分取して乾燥し、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、粒子同士が付着しあって粗大化した粒子は含まれておらず、表面が滑らかで球状の合成樹脂粒子が観察された。引き続き、このトナー粒子100部に、平均1次粒径20nmのシランカップリング剤で疎水化処理をしたシリカ粒子0.7部を混合して、トナーを得た。
難水溶性のアルカリ土類金属塩の水分散液として、炭酸カルシウムの10%水分散液500部を使用した以外は、実施例1と同様に操作し、分級および乾燥を行い、体積平均粒径8.9μm、円形度0.97のトナー原体である合成樹脂粒子を得た。その一部を分取して乾燥し、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、粒子同士が付着しあって粗大化した粒子は含まれておらず、表面が滑らかで球状の合成樹脂粒子が観察された。引き続き、このトナー粒子100部に、平均1次粒径20nmのシランカップリング剤で疎水化処理をしたシリカ粒子0.7部を混合して、トナーを得た。
水溶性高分子分散剤の水分散液として、ポリアクリル酸アンモニウムの20%水分散液500部を使用した以外は、実施例1と同様に操作し、分級および乾燥を行い、体積平均粒径7.1μm、円形度0.97のトナー原体である合成樹脂粒子を得た。その一部を分取して乾燥し、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、粒子同士が付着しあって粗大化した粒子は含まれておらず、表面が滑らかで球状の合成樹脂粒子が観察された。引き続き、このトナー粒子100部に、平均1次粒径20nmのシランカップリング剤で疎水化処理をしたシリカ粒子0.7部を混合して、トナーを得た。
難水溶性のアルカリ土類金属塩の水分散液として、炭酸カルシウムの5%水分散液500部を使用した以外は、実施例4と同様に操作し、分級および乾燥を行い、体積平均粒径7.1μm、円形度0.97のトナー原体である合成樹脂粒子を得た。その一部を分取して乾燥し、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、粒子同士が付着しあって粗大化した粒子は含まれておらず、表面が滑らかで球状の合成樹脂粒子が観察された。引き続き、このトナー粒子100部に、平均1次粒径20nmのシランカップリング剤で疎水化処理をしたシリカ粒子0.7部を混合して、トナーを得た。
難水溶性のアルカリ土類金属塩の水分散液として、炭酸カルシウムの10%水分散液500部を使用した以外は、実施例4と同様に操作し、分級および乾燥を行い、体積平均粒径7.1μm、円形度0.97のトナー原体である合成樹脂粒子を得た。その一部を分取して乾燥し、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、粒子同士が付着しあって粗大化した粒子は含まれておらず、表面が滑らかで球状の合成樹脂粒子が観察された。引き続き、このトナー粒子100部に、平均1次粒径20nmのシランカップリング剤で疎水化処理をしたシリカ粒子0.7部を混合して、トナーを得た。
難水溶性のアルカリ土類金属塩の水分散液として、炭酸カルシウム水分散液の替わりにハイドロオキシアパタイトの5%水分散液(一次粒子径0.1μm、体積基準で50%頻度粒子径1.0μm)500部を使用した以外は、実施例5と同様に操作し、分級および乾燥を行い、体積平均粒径7.1μm、円形度0.97のトナー原体である合成樹脂粒子を得た。その一部を分取して乾燥し、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、粒子同士が付着しあって粗大化した粒子は含まれておらず、表面が滑らかで球状の合成樹脂粒子が観察された。引き続き、このトナー粒子100部に、平均1次粒径20nmのシランカップリング剤で疎水化処理をしたシリカ粒子0.7部を混合し、本発明のトナーを製造した。
難水溶性のアルカリ土類金属塩の水分散液として、炭酸カルシウム水分散液の替わりにリン酸三カルシウムの5%水分散液(一次粒子径0.1μm、体積基準で50%頻度粒子径2.0μm)500部を使用した以外は、実施例5と同様に操作し、分級および乾燥を行い、体積平均粒径7.1μm、円形度0.97のトナー原体である合成樹脂粒子を得た。その一部を分取して乾燥し、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、粒子同士が付着しあって粗大化した粒子は含まれておらず、表面が滑らかで球状の合成樹脂粒子が観察された。引き続き、このトナー粒子100部に、平均1次粒径20nmのシランカップリング剤で疎水化処理をしたシリカ粒子0.7部を混合して、トナーを得た。
水溶性高分子分散剤の水分散液として、ポリスチレンアクリル酸(重量平均分子量10,000、酸価200)のアンモニウム塩の4%水溶液500部を使用した以外は、実施例1と同様に操作し、分級および乾燥を行い、体積平均粒径8.7μm、円形度0.97のトナー原体である合成樹脂粒子を得た。その一部を分取して乾燥し、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、粒子同士が付着しあって粗大化した粒子は含まれておらず、表面が滑らかで球状の合成樹脂粒子が観察された。引き続き、このトナー粒子100部に、平均1次粒径20nmのシランカップリング剤で疎水化処理をしたシリカ粒子0.7部を混合して、トナーを得た。
難水溶性のアルカリ土類金属塩の水分散液として、炭酸カルシウムの5%水分散液500部を使用した以外は、実施例9と同様に操作し、分級および乾燥を行い、体積平均粒径8.7μm、円形度0.97のトナー原体である合成樹脂粒子を得た。その一部を分取して乾燥し、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、粒子同士が付着しあって粗大化した粒子は含まれておらず、表面が滑らかで球状の合成樹脂粒子が観察された。引き続き、このトナー粒子100部に、平均1次粒径20nmのシランカップリング剤で疎水化処理をしたシリカ粒子0.7部を混合して、トナーを得た。
難水溶性のアルカリ土類金属塩の水分散液として、炭酸カルシウムの10%水分散液500部を使用した以外は、実施例9と同様に操作し、分級および乾燥を行い、体積平均粒径8.7μm、円形度0.97のトナー原体である合成樹脂粒子を得た。その一部を分取して乾燥し、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、粒子同士が付着しあって粗大化した粒子は含まれておらず、表面が滑らかで球状の合成樹脂粒子が観察された。引き続き、このトナー粒子100部に、平均1次粒径20nmのシランカップリング剤で疎水化処理をしたシリカ粒子0.7部を混合して、トナーを得た。
水溶性高分子分散剤の水分散液として、ポリスチレンアクリル酸アンモニウムの20%水分散液500部を使用した以外は、実施例9と同様に操作し、分級および乾燥を行い、体積平均粒径6.7μm、円形度0.97のトナー原体である合成樹脂粒子を得た。その一部を分取して乾燥し、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、粒子同士が付着しあって粗大化した粒子は含まれておらず、表面が滑らかで球状の合成樹脂粒子が観察された。引き続き、このトナー粒子100部に、平均1次粒径20nmのシランカップリング剤で疎水化処理をしたシリカ粒子0.7部を混合して、トナーを得た。
難水溶性のアルカリ土類金属塩の水分散液として、炭酸カルシウムの5%水分散液500部を使用した以外は、実施例12と同様に操作し、分級および乾燥を行い、体積平均粒径6.7μm、円形度0.97のトナー原体である合成樹脂粒子を得た。その一部を分取して乾燥し、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、粒子同士が付着しあって粗大化した粒子は含まれておらず、表面が滑らかで球状の合成樹脂粒子が観察された。引き続き、このトナー粒子100部に、平均1次粒径20nmのシランカップリング剤で疎水化処理をしたシリカ粒子0.7部を混合して、トナーを得た。
難水溶性のアルカリ土類金属塩の水分散液として、炭酸カルシウムの10%水分散液500部を使用した以外は、実施例12と同様に操作し、分級および乾燥を行い、体積平均粒径6.7μm、円形度0.97のトナー原体である合成樹脂粒子を得た。その一部を分取して乾燥し、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、粒子同士が付着しあって粗大化した粒子は含まれておらず、表面が滑らかで球状の合成樹脂粒子が観察された。引き続き、このトナー粒子100部に、平均1次粒径20nmのシランカップリング剤で疎水化処理をしたシリカ粒子0.7部を混合して、トナーを得た。
水溶性高分子分散剤の水分散液として、ポリビニルアルコール(ポリビニルアルコール重量平均分子量17000 ケン価度80)の10%水溶液500部を使用した以外は、実施例9と同様に操作し、分級および乾燥を行い、体積平均粒径7.8μm、円形度0.97のトナー原体である合成樹脂粒子を得た。その一部を分取して乾燥し、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、粒子同士が付着しあって粗大化した粒子は含まれておらず、表面が滑らかで球状の合成樹脂粒子が観察された。引き続き、このトナー粒子100部に、平均1次粒径20nmのシランカップリング剤で疎水化処理をしたシリカ粒子0.7部を混合して、トナーを得た。
難水溶性のアルカリ土類金属塩の水分散液として、炭酸カルシウムの5%水分散液500部を使用した以外は、実施例15と同様に操作し、分級および乾燥を行い、体積平均粒径7.8μm、円形度0.97のトナー原体である合成樹脂粒子を得た。その一部を分取して乾燥し、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、粒子同士が付着しあって粗大化した粒子は含まれておらず、表面が滑らかで球状の合成樹脂粒子が観察された。引き続き、このトナー粒子100部に、平均1次粒径20nmのシランカップリング剤で疎水化処理をしたシリカ粒子0.7部を混合して、トナーを得た。
難水溶性のアルカリ土類金属塩の水分散液として、炭酸カルシウムの10%水分散液500部を使用した以外は、実施例15と同様に操作し、分級および乾燥を行い、体積平均粒径7.8μm、円形度0.97のトナー原体である合成樹脂粒子を得た。その一部を分取して乾燥し、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、粒子同士が付着しあって粗大化した粒子は含まれておらず、表面が滑らかで球状の合成樹脂粒子が観察された。引き続き、このトナー粒子100部に、平均1次粒径20nmのシランカップリング剤で疎水化処理をしたシリカ粒子0.7部を混合して、トナーを得た。
圧力調整弁、加熱手段およびロータステータ式撹拌手段(口径30mm)を備える金属製容器に、樹脂混練物20部とポリアクリル酸アンモニウム塩の20%水溶液500部とを投入し、150℃、5atomで加熱加圧しながら10分間撹拌した(8000rpm)。その後加熱を止め、炭酸カルシウム水分散液を添加せずに、混合物が20℃まで自然冷却したのち、導電率0.5μS/cmの水を混合物に加えて洗浄を行った。その後、遠心分離によって混合物中の合成樹脂粒子を分取して、乾燥し、合成樹脂粒子20部を得た。得られた合成樹脂粒子は、粒子同士が付着しあって粗大化した粒子が多く含まれておりトナー粒子として使用することができなかった。
圧力調整弁、加熱手段およびロータステータ式撹拌手段(口径30mm)を備える金属製容器に、樹脂混練物20部とポリアクリル酸アンモニウム塩の20%水溶液500部とを投入し、150℃、5atomで加熱加圧しながら10分間撹拌した(8000rpm)。その後加熱を止め、炭酸カルシウムの12%水分散液500部を投入し、その後、混合物が20℃まで自然冷却したのち、イオン性物質として希塩酸の添加を行い、混合物のpHを1に調整して合成樹脂粒子表面の炭酸カルシウムを完全に分解除去した。得られた合成樹脂粒子は、粒子同士が付着しあって粗大化した粒子が多く含まれておりトナー粒子として使用することができなかった。
難水溶性のアルカリ土類金属塩の水分散液として、炭酸カルシウム水分散液の替わりにハイドロオキシアパタイトの12%水分散液500部を使用した以外は、比較例1と同様に操作し、希塩酸によるハイドロオキシアパタイトの分解除去および合成樹脂粒子の水洗浄を行ったが、得られた合成樹脂粒子は、粒子同士が付着しあって粗大化した粒子が多く含まれておりトナー粒子として使用することができなかった。
水溶性高分子分散剤の水分散液として、ポリアクリル酸アンモニウム水溶液の替わりにポリスチレンアクリル酸アンモニウム塩の20%水溶液500部を使用した以外は、比較例1と同様に操作したが、得られた合成樹脂粒子は、粒子同士が付着しあって粗大化した粒子が多く含まれておりトナー粒子として使用することができなかった。
水溶性高分子分散剤の水分散液として、ポリアクリル酸アンモニウム水溶液の替わりにポリスチレンアクリル酸アンモニウム塩の20%水溶液500部を使用した以外は、比較例2と同様に操作したが、得られた合成樹脂粒子は、粒子同士が付着しあって粗大化した粒子が多く含まれておりトナー粒子として使用することができなかった。
水溶性高分子分散剤の水分散液として、ポリアクリル酸アンモニウム水溶液の替わりにポリスチレンアクリル酸アンモニウム塩の20%水溶液500部を使用した以外は、比較例3と同様に操作したが、得られた合成樹脂粒子は、粒子同士が付着しあって粗大化した粒子が多く含まれておりトナー粒子として使用することができなかった。
実施例1〜17それぞれにつき得られたトナー粒子と、平均粒子径60μmのフェライトコアキャリアとをトナー濃度が5重量%になるように調整および混合して2成分の現像剤を作製した。
を用いて、画像サンプルを作成した。
分光測色濃度計(商品名:X−Rite938、日本平版印刷機材(株)製)により測定し、光学濃度が1.4以上あれば、良好と判断した。
所定チャートにて複写したサンプルの紙面上のトナー重量Mpと感光体上に残存したトナー重量Mdから計算し、85%以上の場合を合格と判断した。転写率(%)は、次式により求める。
転写率(%)=〔Mp/(Md+Mp)〕×100
下記の基準に従って評価した。
○:樹脂粒子凝集無し、光学濃度が1.4以上、カブリ濃度2.0%以下、転写率85%以上
×:上記条件を満たさないもの
結果を表1に示す。
Claims (5)
- 溶融状態で造粒可能な合成樹脂と着色剤とを含む樹脂混練物を、水中で加熱または加熱加圧して着色剤含有合成樹脂を含む水性スラリーを生成させる合成樹脂粒子生成工程と、
生成した該水性スラリーを冷却する冷却工程とを含むトナーの製造方法において、
合成樹脂粒子生成工程を水溶性高分子分散剤の存在下で実施し、かつ冷却工程を樹脂混練物100重量部に対して難水溶性アルカリ土類金属塩を10重量部以上250重量部以下となるよう添加して実施することを特徴とするトナーの製造方法 - 水溶性の高分子分散剤として、ポリカルボン酸化合物およびポリビニルアルコールのうち少なくとも1つを用いることを特徴とする請求項1に記載のトナーの製造方法。
- 難水溶性アルカリ土類金属塩は、炭酸カルシウム塩およびリン酸カルシウム塩のうち少なくとも1つであることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載のトナーの製造方法。
- 水溶性の高分子分散剤が、ポリカルボン酸化合物およびポリビニルアルコールのうち少なくとも1つであり、難水溶性アルカリ土類金属塩が、炭酸カルシウム塩またはリン酸カルシウム塩のうち少なくとも1つであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のトナーの製造方法。
- ポリカルボン酸化合物がポリアクリル酸アンモニウムであり、炭酸カルシウム塩が炭酸カルシウムであり、リン酸カルシウムがハイドロキシアパタイトまたはリン酸三カルシウムである請求項4に記載の製造方法。
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