JP2005213519A - ビスアゾ化合物又はその塩およびそれらの適用 - Google Patents

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Abstract

【課題】 セルロース繊維材料を紺色に染色するに有用な繊維反応性のビスアゾ化合物の提供。
【解決手段】
下式(1)で示されるビスアゾ化合物又はその塩。
Figure 2005213519

[式中、R1、R2は、水素、置換可アルキルを表し、Uは繊維反応性基を含む基、X1、X2はフルオロ、クロロ、置換可ピリジニオを、Tは非繊維反応性基を表し、[ ]内の2つの*印は、一方は−Uとの結合であり、他方は−Tとの結合を表す。]
【選択図】 なし

Description

本発明は、セルロース系繊維材料等の染色又は捺染に有用な紺色のビスアゾ化合物又はその塩、及び、それらの繊維材料への適用に関するものである。
セルロース系繊維材料の染色及び捺染の分野に使用される紺色の反応染料は、例えば、特許文献1や特許文献2により公知である。
しかしながら、セルロース系繊維材料等の染色又は捺染において、低塩濃度での染色性、染色再現性、均染性及び染色性能(ビルドアップ性、有効染着率及びウォッシュオフ性等)がより良好であり、且つ、諸堅牢度(耐塩素性、耐光性、耐汗性、耐汗日光性、耐酸加水分解性、耐アルカリ性、耐洗濯性及び耐過酸化洗濯性等)に優れた紺色の染色物を与えるようなビスアゾ化合物又はその塩は見出されていない。
特開昭57−78458号公報 特開昭57−198757号公報
本発明者らは、セルロース系繊維材料等の染色又は捺染において、低塩濃度での染色性、染色再現性、均染性及び上記染色性能がより良好であり、且つ、諸堅牢度に優れた紺色の染色物を与えるようなビスアゾ化合物又はその塩を提供すべく鋭意研究した結果、2つのトリアジン環を有し、該環のいずれか一方に2価の結合基を介して1つのビニルスルホン系繊維反応基を有する特定構造の化合物又はその塩が上記目的を達成することを見出して、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、イ)下式(1)で示される化合物又はその塩、及び、ロ)該化合物又はその塩を用いて繊維材料を染色又は捺染する方法を提供するものである。
Figure 2005213519
[式中、R1及びR2は、それぞれ独立に、ヒドロキシ、シアノ、炭素数1〜4のアルコキシ、ハロゲノ、カルボキシ及びスルホからなる群より選ばれる置換基で置換されてもよい炭素数1〜4のアルキル又は水素原子を表し、Uは下式(2a)で示される基を表す。
Figure 2005213519
(2a)
(式中、R3はヒドロキシ、シアノ、炭素数1〜4のアルコキシ、ハロゲノ、カルボキシ及びスルホからなる群より選ばれる置換基で置換されてもよい炭素数1〜4のアルキル又は水素原子を表す。
1は炭素数1〜4のアルキル、炭素数1〜4のアルコキシ、スルホ及びハロゲノからなる群より選ばれる1又は2個の置換基で置換されてもよいフェニレンであるか、又は上記の置換基で置換されてもよいナフチレンを表す。)
Figure 2005213519
(式中、Y1及びY2は、それぞれ独立に−CH=CH2又は−CH2CH2Lを表し、Lはアルカリの作用で脱離する基であり、R7は水素原子又は炭素数1〜4のアルキルを表し、mは1〜6の整数である。)
1及びX2は、それぞれ独立に、置換されてもよいピリジニオ、フルオロ又はクロロであり、Tは下式(4a)又は(4b)で示される非繊維反応性基を表す。
Figure 2005213519
{式中、R8はヒドロキシ、シアノ、炭素数1〜4のアルコキシ、ハロゲノ、カルボキシ及びスルホからなる群より選ばれる1又は2個の置換基で置換されてもよい炭素数1〜4のアルキル又は水素原子を表す。
9はヒドロキシ、シアノ、炭素数1〜4のアルコキシ、ハロゲノ、カルボキシ及びスルホからなる群より選ばれる1又は2個の置換基で置換されてもよい炭素数1〜4のアルキルを表すか、又は、炭素数1〜4のアルキル、炭素数1〜4のアルコキシ、カルボキシ、ハロゲノ、ヒドロキシ、シアノ、カルバモイル、カルボン酸エステル、アミノ、アシルアミノ及びアルキル(炭素数1〜4)アミノからなる群より選ばれる1又は2個の置換基で置換されてもよいフェニルを表す。
10は置換されてもよいアルキル、置換されていてもよいフェニル、水素原子又はシアノを表し、Q2は−CH2−、−O−、−S−、−SO2−又は−NR11−を表し、R11はハロゲノ及び炭素数1〜4のアルコキシからなる群より選ばれる置換基で置換されてもよいアルキル又は水素原子を表し、nは1、2又は3である。}
但し、[ ]内に示した2つの*印は、一方は−Uとの結合であり、他方は−Tとの結合を表す。]
本発明の化合物は、反応染料として有用であり、例えばビルドアップ性や均染性等の染色性に優れている。また、本発明の方法によれば、諸堅牢度に優れた紺色の染色物や捺染物が再現性良く得られる。
発明の実施の形態
以下、本発明を詳細に説明する。 本発明におけるビスアゾ化合物又はその塩は、上式(1)で示されるものであり、R1及びR2は、それぞれ独立に水素原子又は置換されてもよいアルキルを表すが、当該アルキルは炭素数1〜4のものであり、該アルキルの置換基としては、例えば、ヒドロキシ、シアノ、炭素数1〜4のアルコキシ、ハロゲノ、カルバモイル、カルボキシ、スルホ及びスルファモイル等を挙げることができる。
上記アルキル、該アルキルの置換基としての炭素数1〜4のアルコキシは、直鎖状でもよく、分岐状でもよい。
1及びR2で表されるアルキルの具体例としては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、3−メトキシプロピル、3−エトキシプロピル、2−ヒドロキシブチル、3−ヒドロキシブチル、1−ヒドロキシメチル−1−メチルエチル、1,1−ジ(ヒドロキシメチル)エチル、1,1−ジ(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル、4−ヒドロキシブチル、2,3−ジヒドロキシプロピル、3,4−ジヒドロキシブチル、シアノメチル、2−シアノエチル、3−シアノプロピル、メトキシメチル、エトキシメチル、2−メトキシエチル、2−エトキシエチル、3−メトキシプロピル、3−エトキシプロピル、2−ヒドロキシ−3−メトキシプロピル、クロロメチル、ブロモメチル、2−クロロエチル、2−ブロモエチル、3−クロロプロピル、3−ブロモプロピル、4−クロロブチル、4−ブロモブチル、カルボキシメチル、2−カルボキシエチル、3−カルボキシプロピル、4−カルボキシブチル、1,2−ジカルボキシエチル、スルホメチル、2−スルホエチル、3−スルホプロピル及び4−スルホブチル等を挙げることができる。
1及びR2としては、水素、メチル又はエチルが好ましく、水素がより好ましい。
本発明のビスアゾ化合物又はその塩(1)において、Uは上式(2a)で示される基を表し、R3は水素原子又は置換されてもよいアルキルを表し、R4及びR5はR3と同義であるか、又はフェニルを表すが、当該アルキルとしては、前記R1及びR2で例示したものと同様のものが挙げられる。
3としては、水素、メチル又はエチルが好ましく、R4およびR5としては、水素、メチル又はエチルが好ましい。
Uが式(2a)で示される基である場合、A1は置換されてもよいフェニレン又は置換されてもよいナフチレンを表す。上記の置換されてもよいフェニレンとしては、例えば、炭素数1〜4のアルキル、炭素数1〜4のアルコキシ、スルホ及びハロゲノからなる群より選ばれる1又は2個の置換基で置換されてもよいフェニレン等を挙げることができる。
好ましい置換されてもよいフェニレンとしては、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、クロロ、ブロモ及びスルホからなる群より選ばれる1又は2個の置換基で置換されてもよいフェニレンが挙げられる。
かかるフェニレンの具体例としては、例えば、
Figure 2005213519
[式中、#印は−NR3−(R3は前記の意味を有する)に接続する結合を意味する。]
等を挙げることができる。
1で表される好ましいフェニレンは、メチル及びメトキシから選ばれる1又は2個の基で置換されてもよいフェニレンである。
上式(2a)中、A1で表されるよいナフチレンとしては、炭素数1〜4のアルキル、炭素数1〜4のアルコキシ、スルホ及びハロゲノの群から選ばれる1又は2個の置換基により置換されてもよいナフチレンを挙げることができる。
1で表される好ましいナフチレンとしては、1又は2個のスルホにより置換されてもよいナフチレンである。
かかるナフチレンとして具体的には、
Figure 2005213519
{式中、#印は−NR3−(R3は前記の意味を有する)に接続する結合を意味する。}
等を挙げることができる。
1は、好ましくは、メチル及びメトキシから選ばれる1又は2個の基で置換されてもよいフェニレンであり、無置換のフェニレンが特に好ましい。
Uが式(2a)で示される基である場合、A1が置換されてもよいフェニレンであり、且つ、R3が水素原子、メチル又はエチルであるものが好ましい。
式(2a)中のZ1は、上式(3a)又は(3b)で示される繊維反応性基を表し、Y1及びY2は−SO2CH=CH2又は−SO2CH2CH2L(Lはアルカリの作用で脱離する基)を表すが、Lとしては、例えば硫酸エステル基、チオ硫酸エステル基、燐酸エステル基、酢酸エステル基及びハロゲノ等を挙げることができる。中でも、硫酸エステル基及びクロロが好ましい。
1としては、−CH=CH2、−CH2CH2Cl又は−CH2CH2OSO3H等が好ましく、−CH=CH2及び−CH2CH2OSO3Hが特に好ましい。
上式(3b)中のmは1〜6の整数であり、R7は水素原子又は置換されてもよいアルキルを表すが、上記の置換されてもよいアルキルとしては、例えば、前記R1及びR2で例示したものと同様の炭素数1〜4のアルキル等が挙げられる。
式(3b)で示される基としては、R7が水素であり、mが2又は3であるものが特に好ましい。
1で示される基としては、上式(3a)で示される基が特に好ましい。
上式(1)におけるX1及びX2は、それぞれ独立に、フルオロ、クロロ、置換されてもよいピリジニオを表す。
上記の置換されてもよいピリジニオとしては、例えば、ピリジニオ、2−、3−又は4−カルボキシピリジニオ、2−、3−又は4−カルバモイルピリジニオ、3−スルホピリジニオ、4−(2−スルホエチル)ピリジニオ、3−(2−ヒドロキシエチル)ピリジニオ、4−クロロピリジニオ、3−メチルピリジニオ、及び3,5−ジカルボキシピリジニオ等が挙げられる。3−又は4−カルボキシピリジニオが特に好ましい。
上記X1及びX2で示される基としては、フルオロ又はクロロが特に好ましい。
上式(1)におけるTは、上式(4a)で示される非繊維反応性基を表すが、式(4a)におけるR8は水素原子又は置換されてもよいアルキルを表し、上記の置換されてもよいアルキルは直鎖又は分岐状の炭素数1〜4のものが好ましい。
前記の置換されてもよいアルキルとしては、例えば、炭素数1〜4のアルコキシ、スルホ、カルボキシ、ヒドロキシ、ハロゲノ(クロロ、ブロモ等)、シアノ及びスルホン酸エステルからなる群より選ばれる1又は2個の置換基で置換されてもよい炭素数1〜4のアルキル等を挙げることができる。
8で表されるアルキルの具体例としては、R1やR2において例示したものと同様の基等を挙げることができる。
上記の置換されてもよいアルキルとしては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、2−ヒドロキシエチル、2−スルホエチル、2−メトキシエチル及び2−カルボキシエチル等が好ましい。
上式(4a)におけるR9は、置換されてもよいアルキル、シアノ、或いは、炭素数1〜4のアルキル、炭素数1〜4のアルコキシ、カルボキシ、ハロゲノ、ヒドロキシ、シアノ、カルバモイル、カルボン酸エステル、アミノ、アシルアミノ及びアルキルアミノ(炭素数1〜4)からなる群より選ばれる1又は2個の置換基で置換されてもよいフェニルを表す。
9で表されるアルキルの具体例としては、R1やR2、R8において例示したものと同様の基等を挙げることができる。
上記のアルキルとしては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、2−ヒドロキシエチル、2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル、1−ヒドロキシメチル−1−メチルエチル、1,1−ジ(ヒドロキシメチル)エチル、1,1−ジ(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル、 2−スルホエチル、2−メトキシエチル、2−カルボキシエチル、2−カルバモイルエチルや2−スルファモイルエチル等が好ましい。
式(4a)としては、R8が水素原子、メチル又はエチルであって、R9が置換されてもよいアルキルである場合が好ましい。
上式(1)におけるTが式(4a)で示される基である場合、この基を形成するのに用いられる式 HNR89で示されるアミン化合物としては、例えば次のようなものを挙げることができる。
下記の脂肪族アミン類:
メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、イソブチルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、メチルエチルアミン、アリルアミン、2−クロロエチルアミン、2−メトキシエチルアミン、2−アミノエタノール、2−メチルアミノエタノール、ビス(2−ヒドロキシエチル)アミン、2−アミノ−2−メチルプロパノール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、1−アミノ−2−プロパノール、3−メトキシプロピルアミン、1−アミノ−3−ジメチルアミノプロパン、2−アミノエタンスルホン酸、アミノメタンスルホン酸、(2−メチルアミノ)エタンスルホン酸、3−アミノ−1−プロパンスルホン酸、アミノ酢酸、メチルアミノ酢酸、3−アミノプロピオン酸、3−メチルアミノプロピオン酸。
上記のアミン類として、例えばメチルアミン、エチルアミン、ジメチルアミン、イソブチルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、ジエチルアミン、メチルエチルアミン、2−アミノ−2−メチルプロパノール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノエタンスルホン酸、(2−メチルアミノ)エタンスルホン酸、2−メチルアミノエタノール、ビス(2−ヒドロキシエチル)アミン、アミノ酢酸、メチルアミノ酢酸や3−アミノプロピオン酸等が好ましい。
これらのうち、メチルアミン、エチルアミン、ジメチルアミン、tert−ブチルアミン、2−アミノ−2−メチルプロパノール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノエタンスルホン酸、(2−メチルアミノ)エタンスルホン酸、2−メチルアミノエタノール、ビス(2−ヒドロキシエチル)アミンやアミノ酢酸等が特に好ましい。
上式(4b)において、Q2は−CH2−、−O−、−S−、−SO2−又は−NR11−(R11は水素原子又は置換されてもよいアルキル)を表し、nは1、2又は3であるが、R11で表されるアルキルとしては、炭素数1〜4のものが好ましく、該アルキルの置換基としては、例えば、ハロゲノ(クロロ、ブロモ等)や炭素数1〜4のアルコキシが挙げられる。R11としては、水素原子、直鎖又は分岐状の炭素数1〜4のアルキル等が例示され、水素原子、メチル、エチルが特に好ましい。
式(4b)で表される基としては、例えば、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、n−アルキルピペラジン及びモルホリン等から導かれる残基を挙げることができる。中でも、nが2であって、且つ、Qが−O−又は−CH2−である場合、即ち、モルホリノ又はピペリジノが特に好ましい。
Tで示される基としては、上式(4a)が特に好ましい。
本発明のビスアゾ化合物(1)又はその塩としては、それらの混合物の形であってもよい。好ましくは、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩及びこれらを含有する混合物の形であり、特に好ましくは、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩及びそれらを含有する混合物が好ましい。
本発明におけるビスアゾ化合物(1)としては、下式(1a−1)又は(1a−2)で示されるものが好ましい。
Figure 2005213519
Figure 2005213519
〔式中、R1、R2、X1、X2、U及びTは前記の意味を表す。]
式(1a−1)又は(1a−2)で示される化合物のうち、(一)R1及びR2が水素であり、(二)Uが上式(2a)であり、該式中のA1がフェニレンであり、R5が水素、メチル又はエチルであり、Z1が−SO2CH=CH2又は−SO2CH2CH2OSO3Hであり、(三)X1及びX2がフルオロ又はクロロであり、(四)Tが式(4a)であり、式(4a)中のR8が水素であり、R9が置換されてもよいアルキルである化合物が特に好ましい。
本発明のビスアゾ化合物(1)又はその塩は、例えば、次のようにして製造することができる。
先ず、ビスアゾ化合物(1)のうち、X1及びX2がクロロ又はフルオロであるものは、例えば、遊離酸の形で表すと、下式(5)
H−T (5)
[式中、Tは前記の意味を有する。]
で示される化合物と下式(6)
Figure 2005213519
[式中、R1は前記の意味を有する。]
で示されるジアミン化合物を、2,4,6−トリハロゲノ−s−トリアジンと公知の方法に準じて縮合させることにより、下式(7)の化合物を得ることができる。
Figure 2005213519
[式中、R1及びTは前記の意味を表し、X1aはフルオロ又はクロロを表す。]
一方、下式(8)
H−U (8)
[式中、Uは前記の意味を有する。]
で示される化合物及び下式(9)
Figure 2005213519
[式中、R2は前記の意味を有する。]
で示されるジアミン化合物を、2,4,6−トリハロゲノ−s−トリアジンと公知の方法に準じて縮合させることにより、下式(10)の化合物を得ることができる。
Figure 2005213519
[式中、R2及びUは前記の意味を表し、X2aはフルオロ又はクロロを表す。]
上式(7)及び(10)で示されるアミン化合物を各々常法に従ってジアゾ化し、得られたジアゾ化物のうち後者のものを、遊離酸の形で表すと、下式(11)
Figure 2005213519
で示される1−アミノ−8−ナフトール化合物と、温度−10℃〜30℃でpH0〜4に調整しながらカップリングし、次いで、得られたカップリング反応生成物に前者のジアゾ化物を、0℃〜40℃でpH2〜8に調整しながらカップリングすることにより、下式(12)で示される化合物又はその塩を得ることができる。
Figure 2005213519
[式中、R1、R2、T及びUは前記の意味を表し、X1a、X2aはフルオロ又はクロロを表す。]
また、本発明のビスアゾ化合物(1)は、例えば次のようにして製造することもできる。先ず、遊離酸の形で表すと、上式(6)と(8)で示される化合物を、2,4,6−トリハロゲノ−s−トリアジンと公知の方法に準じて縮合させることにより下式(13)で示される化合物を得る。
Figure 2005213519
[式中、R1及びUは前記の意味を表し、X1aはフルオロ又はクロロを表す。]
別に、式(5)及び(9)で示されるアミン化合物を各々2,4,6−トリハロゲノ−s−トリアジンと公知の方法に準じて縮合させることにより下式(14)の化合物を得る。
Figure 2005213519
[式中、R2及びTは前記の意味を表し、X2aはフルオロ又はクロロを表す。]
上式(13)及び(14)で示されるアミン化合物を、各々常法に従ってジアゾ化し、先ず後者のジアゾ化物を上式(11)で示される1−アミノ−8−ナフトール化合物と、温度−10℃〜30℃でpH0〜4に調整しながらカップリングさせ、次いで、得られた生成物を前者のジアゾ化物と、0℃〜40℃でpH2〜8に調整しながらカップリングすることにより、下式(15)で示される化合物又はその塩を得ることができる。
Figure 2005213519
[式中、R1、R2、T及びUは前記の意味を表し、X1a及びX2aはフルオロ又はクロロを表す。]
さらに、本発明のビスアゾ化合物(1)のうち、X1及びX2が置換されてもよいピリジニオであるものは、例えば、遊離酸の形が上式(12)の化合物を上述と同様の方法で合成し、置換されてもよいピリジニオに対応するピリジン化合物を温度10℃〜100℃でpH2〜9の条件下で反応させることにより下式(16)の化合物を得ることができる。
Figure 2005213519
[式中、R1、R2、T及びUは前記の意味を表し、X1b、X2bは置換されてもよいピリジニオを表す。]
上述した製造方法において2,4,6−トリハロゲノ−s−トリアジンとの縮合反応においては、その順序や反応条件は特に制限されないが、例えば、一番目の縮合反応は温度−10℃〜40℃、pH1〜10の条件下で実施し、二番目の縮合反応は温度0℃〜70℃、pH2〜10の条件下で実施することができる。
本発明のビスアゾ化合物(1)又はその塩のうち、式(3a)及び(3b)中のY1及びY2で表される基が−CH2CH2Lであって、該Lが硫酸エステルや燐酸エステルのようなエステル基であるビスアゾ化合物又はその塩は、例えば、前記縮合反応の後に得られるβ−ヒドロキシエチルスルホニル基を有する前駆体化合物と硫酸や燐酸とのエステル化反応により前記エステル基に変換しても、式(1)の化合物又はその塩を得ることができる。
2,4,6−トリハロゲノ−s−トリアジンとしては、塩化シアヌル又はフッ化シアヌルが好ましい。
式(11)で示される1−アミノ−8−ナフトール化合物としては、H酸及びK酸が好ましく、H酸が特に好ましい。
本発明のビスアゾ化合物(1)又はその塩は、例えば、繊維材料を染色又は捺染する染料として用いることができる。かかる材料としては、ヒドロキシ基及び/又はカルボンアミド基を含有するものであれば特に限定されないが、例えば、天然又は再生セルロース繊維材料、天然又は合成ポリアミド繊維材料、ポリウレタン繊維材料、皮革、及びこれらを含有する混紡材料等を挙げることができる。
天然セルロース繊維材料として、具体的には、木綿、あるいはその他の植物繊維、例えばリネン、麻、ジュート及びラミー繊維等を挙げることができる。
再生セルロース繊維材料としては、例えばレーヨン、ポリノジック、キュプラ繊維、及び商品名テンセル、商品名タフセル、商品名モダール、商品名セルティマ等を挙げることができる。
天然又は合成ポリアミド繊維材料として、具体的には、羊毛、その他の動物毛、絹、ポリアミド−6,6、ポリアミド−6、ポリアミド−11、ポリアミド−4等を挙げることができる。
また、これらを含有する混紡材料としては、これらの繊維材料の混紡材料の他、これらの繊維材料と、ポリエステル、ナイロンやアクリル等の合成繊維との混紡材料等も例示することができる。
本発明化合物は、上述の材料上に、特に上述の繊維材料上に、物理化学的性状に応じた方法で染色又は捺染することができる。
具体的には、例えば、上述の繊維材料上に、吸尽染色法、コールドバッチアップ法、連続染色法、捺染法等の方法により染色又は捺染する方法を挙げることができる。
例えばセルロース繊維材料上に吸尽染色する場合、炭酸ソーダ、第三燐酸ソーダ、重炭酸ソーダ、苛性ソーダのような酸結合剤の存在下、必要に応じて、芒硝や食塩等の中性塩を加え、さらに必要に応じて、溶解助剤、浸透剤又は均染剤等を併用し、30〜100℃程度の温度で染色する方法等が例示される。ここで酸結合剤、中性塩等の添加は、一度に行ってもよく、又常法により分割して行ってもよい。
セルロース繊維上にコールドバッチアップ法で染色する場合においては、芒硝や食塩等の中性塩、及び、苛性ソーダやケイ酸ソーダ等の酸結合剤を用いてパジング後、密閉包装材料中に一定温度で放置して処理する方法等が例示される。
セルロース繊維上に連続染色法で染色する場合においては、炭酸ソーダや重炭酸ソーダ等の酸結合剤の存在下、公知の方法で室温又は高められた温度でパジング後、スチーミング又は乾熱により処理する一相パジング法や、本発明の化合物が溶解されているパジング液に繊維を浸漬後、芒硝や食塩等の中性塩、及び、苛性ソーダやケイ酸ソーダ等の酸結合剤をパジングし、スチーミング又は乾熱することにより処理する二相パジング法等が例示される。
セルロース繊維上に捺染を行う場合においては、一相で、重曹等の結合剤を含有する捺染ペーストで印捺し、次いで80℃以上の高温でスチーミングする方法や、二相で、例えば中性又は弱酸性の捺染ペーストで印捺し、これを電解質含有のアルカリ性浴に通過させた後、又はアルカリ性の電解質含有パジング液でオーバーパジングし、その後スチーミング又は乾熱することにより処理する方法等が例示される。ここで、捺染ペーストには、例えばアルギン酸ソーダや澱粉エーテル等の糊剤及び/又は乳化剤を含んでいてもよく、また必要に応じて、例えば尿素等の捺染助剤及び/又は分散剤を含んでいてもよい。
セルロース繊維上に本発明化合物を染色又は捺染する場合、用いられる酸結合剤は特に限定されないが、例えば、アルカリ金属の水酸化物、アルカリ金属又はアルカリ土類金属と無機又は有機酸との水溶性塩基性塩、あるいは加熱状態でアルカリを遊離する化合物等を例示できる。特に、アルカリ金属の水酸化物及び弱ないし中程度の強さの無機又は有機酸のアルカリ金属塩が挙げられ、これらの中でも、ナトリウム又はカリウムの水酸化物、ナトリウム塩及びカリウム塩が好ましい。このような酸結合剤として具体的には、上述した炭酸ソーダ、第三燐酸ソーダ、重炭酸ソーダ、苛性ソーダ、炭酸ソーダ、ケイ酸ソーダ、重曹の他に、苛性カリ、蟻酸ソーダ、炭酸カリ、第一又は第二燐酸ソーダ、トリクロロ酢酸ソーダ等も挙げられる。
合成又は天然のポリアミド繊維上や、ポリウレタン繊維上に吸尽染色する場合においては、酸性〜弱酸性の染浴中、pH値の制御下、本発明の化合物を吸尽させ、次いで60〜120℃程度の温度下、中性〜アルカリ性のpH値に変化させる方法等が例示される。ここで必要に応じて、均染剤等、例えば塩化シアヌルと3倍モル量のアミノベンゼンスルホン酸又はアミノナフタレンスルホン酸との縮合生成物あるいは、例えばステアリルアミンとエチレンオキサイドとの付加生成物等の均染剤等を用いても差し支えない。
本発明化合物は、特にセルロース繊維材料を染色又は捺染する際に、再現性に優れており、均染性やウオッシュオフ性が良好であり、高いビルドアップ性を有し、且つ、有効染着率が高いものである。又、低塩濃度で染色し得るという利点がある。
さらに、本発明化合物を用いることにより、各種の堅牢度、特に耐塩素性、耐光性、耐汗性、耐汗日光性、耐酸加水分解性、耐アルカリ性、耐洗濯性や耐過酸化洗濯性が良好な染色物及び捺染物が得られる。
本発明化合物は、所望の色相を得るために、必要に応じて本発明の特徴を損なわない範囲で、他の染料と混合して使用することができる。混合して使用する染料としては、反応染料であれば特に制約はないが、例えば、反応基としてスルファトエチルスルホン基、ビニルスルホン基、モノクロロトリアジン基、モノフルオロトリアジン基、モノニコチン酸トリアジン基、ジクロロトリアジン基、ジフルオロモノクロロピリミジン基、および、トリクロロピリミジン基の少なくとも1種を、少なくとも1つ以上有する染料、又はSumifix、Sumifix Supra、Sumifix HF、Remazol、Levafix、Procion、Cibacron、Basilen、Drimarene、Kayacion、Kayacelon Reactなどの冠称名で市販されている染料、更には、特開昭50−178号、特開昭51−17538号、特開昭56−9483号、特開昭56−15481号、特開昭56−118976号、特開昭56−128380号、特開昭57−2365号、特開昭57−89679号、特開昭57−143360号、特開昭58−191755号、特開昭59−15451号、特開昭59−96174号、特開昭59−161463号、特開昭60−6754号、特開昭60−123559号、特開昭60−229957号、特開昭60−260654号、特開昭61−126175号、特開昭61−155469号、特開昭61−225256号、特開昭63−77974号、特開昭63−225664号、特開平1−185370号、特開平3−770号、特開平5−247366号、特開平6−287463号の各公報に記載されている染料及びC.I.Reactive Blue19、C.I.Reactive Black5で表される染料等が例示される。
以下、例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。例中、部は重量部を表す。
参考例1
塩化シアヌル3.69部と1−アミノベンゼン−4−β−スルファートエチルスルホン5.63部を水性媒体中で常法により、pH2〜6,温度−5℃〜20℃で縮合させ、次に、2,4−ジアミノベンゼンスルホン酸3.76部を、pH3〜7、10℃〜40℃で縮合させることにより、下式(17)の化合物を得た。
Figure 2005213519
次に、常法により、塩化シアヌル3.69部と2,4−ジアミノベンゼンスルホン酸3.76部をpH1〜4、−10℃〜20℃で縮合させ、次に、2−エチルアニリン2.42部をpH2.5〜7、0℃〜30℃で縮合させることにより、下式(18)の化合物を得た。
Figure 2005213519
上式(17)の化合物を常法によりジアゾ化し、得られたジアゾ化物を1−アミノ−8−ヒドロキシナフタレン−3,6−ジスルホン酸6.39部と、pH1〜3.5、0℃〜30℃でカップリングさせ、カップリング生成物を得た。
別途、式(18)の化合物を常法によりジアゾ化し、該ジアゾ化物を上記カップリング生成物とpH4〜8、0℃〜30℃でカップリング反応させ、次いで、得られた生成物を常法により塩析又は蒸発乾燥し、遊離酸の形で表すと、下式(19)の化合物を得た。
Figure 2005213519
(λmax=606nm、水性媒体中)
参考例2
塩化シアヌル3.69部と1−アミノベンゼン−4−β−スルファートエチルスルホン5.63部を水性媒体中で常法により、pH2〜6,温度−5℃〜20℃で縮合させ、次に、2,4−ジアミノベンゼンスルホン酸3.76部を、pH3〜7、10℃〜40℃で縮合させることにより、上式(17)の化合物を得た。
次に、常法により、塩化シアヌル3.69部と2,4−ジアミノベンゼンスルホン酸3.76部をpH1〜4、−10℃〜20℃で縮合させ、次に、シアナミド0.84部をpH8〜11、20℃〜60℃で縮合させることにより、下式(20)の化合物を得た。
Figure 2005213519
上式(17)の化合物を常法によりジアゾ化し、得られたジアゾ化物を1−アミノ−8−ヒドロキシナフタレン−3,6−ジスルホン酸6.39部と、pH1〜3.5、0℃〜30℃でカップリングさせ、カップリング生成物を得た。
別途、式(20)の化合物を常法によりジアゾ化し、該ジアゾ化物を上記カップリング生成物とpH4〜8、0℃〜30℃でカップリング反応させ、次いで、得られた生成物を常法により塩析又は蒸発乾燥し、遊離酸の形で表すと、下式(21)で示される化合物を得た。
Figure 2005213519
(λmax=606nm、水性媒体中)
実施例1
塩化シアヌル3.69部と1−アミノベンゼン−4−β−スルファートエチルスルホン5.63部を水性媒体中で常法により、pH2〜6,温度−5℃〜20℃で縮合させ、次に、2,4−ジアミノベンゼンスルホン酸3.76部を、pH3〜7、10℃〜40℃で縮合させることにより、上式(17)の化合物を得た。
次に、常法により、塩化シアヌル3.69部と2,4−ジアミノベンゼンスルホン酸3.76部をpH1〜4、−10℃〜20℃で縮合させ、次に、tert−ブチルアミン1.46部をpH7〜11、20℃〜60℃で縮合させることにより、下式(22)の化合物を得た。
Figure 2005213519
上式(17)の化合物を常法によりジアゾ化し、得られたジアゾ化物を1−アミノ−8−ヒドロキシナフタレン−3,6−ジスルホン酸6.39部と、pH1〜3.5、0℃〜30℃でカップリングさせ、カップリング生成物を得た。
別途、式(22)の化合物を常法によりジアゾ化し、該ジアゾ化物を上記カップリング生成物とpH4〜8、0℃〜30℃でカップリング反応させ、次いで、得られた生成物を常法により塩析又は蒸発乾燥し、遊離酸の形で表すと、下式(23)で示される化合物を得た。
Figure 2005213519
(λmax=608nm、水性媒体中)
実施例2〜18
上式(17)の化合物の代わりに下表1〜3における第4欄の化合物を、1−アミノ−8−ヒドロキシナフタレン−3,6−ジスルホン酸の代わりに同表の第3欄の化合物を、上式(18)の化合物の代わりに同表の第2欄の化合物を、各々用いる以外は参考例1と同様の方法で合成すると、各々、対応するビスアゾ化合物を得ることができる。
Figure 2005213519
Figure 2005213519
Figure 2005213519
Figure 2005213519
Figure 2005213519
Figure 2005213519
参考例5
例1と同様にして前記式(17)及び(18)の化合物を合成し、式(18)の化合物を常法によりジアゾ化し、得られたジアゾ化物を1−アミノ−8−ヒドロキシナフタレン−3,6−ジスルホン酸6.39部と、pH1〜3.5、0℃〜30℃でカップリングさせ、得られたカップリング反応生成物を、別途、前記式(17)の化合物を常法によりジアゾ化して得たジアゾ化合物と、pH4〜8、0℃〜30℃でカップリング反応させる。得られる生成物を塩析又は蒸発乾燥すると、遊離酸の形が、下記式(24)
Figure 2005213519
で示されるビスアゾ化合物が得られる。
実施例19〜36
前記式(17)の化合物の代わりに下記の表4〜6における第2欄の化合物を、1−アミノ−8−ヒドロキシナフタレン−3,6−ジスルホン酸の代わりに同表の第3欄の化合物を、前記式(18)の化合物の代わりに同表の第4欄の化合物を、各々用いる以外は参考例5と同様の方法で合成すると、各々、対応するビスアゾ化合物が得られる。
参考例6
参考例1と同様に前記式(19)の化合物を合成し、これに3−カルボキシピリジン4.92部をpH2〜4,40℃〜100℃で縮合させて得られる生成物を、塩析又は蒸発乾燥すると、遊離酸の形が、下記式(25)
Figure 2005213519
で示される化合物が得られる。
実施例37〜44
前記式(19)の化合物の代わりに下記の表7における第2欄の化合物を、3−カルボキシピリジニンの代わりに同表の第3欄の化合物を、各々用いる以外は参考例6と同様の方法で合成すると、各々、対応するビスアゾ化合物が得られる。
Figure 2005213519
染色例1
実施例1で得た化合物0.3部を、各々200部の水に溶解し、芒硝20部を加え、さらに木綿10部を加えて60℃に昇温する。60℃に達してから、30分経過後、炭酸ソーダ4部を加え、同温度で1時間染色し、次いで水洗い及びソーピングを行った。水洗い時及びソーピング時のウォッシュオフ性は良好であり、染色排水の着色量はわずかであった。得られた染色物は、均一で、濃い紺色であった。又、得られた染色物の諸堅牢度(耐塩素性、耐光性、耐汗性、耐汗日光性、耐酸加水分解性、耐アルカリ性、耐洗濯性、耐過酸化洗濯性)は、いずれも良好であった。
染色例2
芒硝の使用量を20部から10部に変更する以外は染色例1と同様に染色を行う。得られる染色物は、各々、染色例1で得た染色物と同等の品質である。
染色例3
芒硝の使用量を20部から4部に変更する以外は染色例1と同様に染色を行う。
得られる染色物は、各々、染色例1で得た染色物と同等の品質である。
染色例4
染色温度を60℃から70℃に変更する以外は染色例1〜3と同様に染色を行う。得られる染色物は、各々、染色例1〜3と同等の品質である。
染色例5
染色温度を60℃から80℃に変更する以外は、染色例1〜3と同様に染色を行う。得られる染色物は、各々、染色例1〜3の染色物と同等の品質である。
染色例6
各化合物0.3部を用いる代わりに、各化合物0.3部及びメチルナフタレンスルホン酸とホルムアルデヒドの縮合物のナトリウム塩(スルホン化度110%、平均重合度1.8)0.06部の混合物を用いる以外は染色例1〜5と同様に染色を行う。得られる染色物は、各々染色例1〜5の染色物と同等の品質である。
捺染例1
例1〜8で得られる各ビスアゾ化合物を用い、以下の組成をもつ色糊を作る。
色糊組成
化合物 5部
尿素 5部
アルギン酸ソーダ(5%)元糊 50部
熱湯 25部
重曹 2部
バランス(水) 13部
この色糊をシルケット加工綿ブロード上に印捺し、中間乾燥後、100℃で5分間スチーミングを行い、湯洗い、ソーピング、湯洗い、そして乾燥して、仕上げる。この捺染物は均一で、濃い紺色である。又、該捺染物の諸堅牢度(耐塩素性、耐光性、耐汗性、耐汗日光性、耐酸加水分解性、耐アルカリ性、耐洗濯性、耐過酸化洗濯性)は、いずれも良好である。
実施例1のビスアゾ化合物の代わりに例2〜44のビスアゾ化合物又は混合物を用いる以外は、染色例1〜6又は捺染例1と同様に染色又は捺染を行う。得られる染色物又は捺染物は、各々、上記例で得られる染色物又は捺染物と同等の品質である。
本発明により得られる染色物は、衣料品用途に利用可能である。

Claims (8)

  1. 下式(1)で示されるビスアゾ化合物又はその塩。
    Figure 2005213519
    [式中、R1及びR2は、それぞれ独立に、ヒドロキシ、シアノ、炭素数1〜4のアルコキシ、ハロゲノ、カルボキシ及びスルホからなる群より選ばれる置換基で置換されてもよい炭素数1〜4のアルキル又は水素原子を表し、Uは下式(2a)で示される基を表す。]
    Figure 2005213519
    (2a)
    {式中、R3はヒドロキシ、シアノ、炭素数1〜4のアルコキシ、ハロゲノ、カルボキシ及びスルホからなる群より選ばれる置換基で置換されてもよい炭素数1〜4のアルキル又は水素原子を表し、R4及びR5はR3と同義であるか、又はフェニルを表し、A1は炭素数1〜4のアルキル、炭素数1〜4のアルコキシ、スルホ及びハロゲノからなる群より選ばれる1又は2個の置換基で置換されてもよいフェニレンであるか、又は上記の置換基で置換されてもよいナフチレンを表し、Z1は下式(3a)又は(3b)で示される繊維反応性基を表す。}
    Figure 2005213519
    (式中、Y1及びY2は−CH=CH2又は−CH2CH2Lを表し、Lはアルカリの作用で脱離する基であり、R7は水素原子又は炭素数1〜4のアルキルを表し、mは1〜6の整数である。)
    1及びX2は、それぞれ独立に、置換されていてもよいピリジニオ、フルオロ又はクロロであり、Tは下式(4a)又は(4b)で示される非繊維反応性基を表す。
    Figure 2005213519
    (式中、R8はヒドロキシ、シアノ、炭素数1〜4のアルコキシ、ハロゲノ、カルボキシ及びスルホからなる群より選ばれる1又は2個の置換基により置換されてもよい炭素数1〜4のアルキル又は水素原子を表す。R9はヒドロキシ、シアノ、炭素数1〜4のアルコキシ、ハロゲノ、カルボキシ及びスルホからなる群より選ばれる1又は2個の置換基により置換されてもよい炭素数1〜4のアルキルを表し、Q2は−CH2−、−O−、−S−、−SO2−又は−NR11−を表し、R11はハロゲノ及び炭素数1〜4アルコキシからなる群より選ばれる置換基で置換されてもよいアルキルを又は水素原子を表し、nは1、2又は3である。)
    但し、[ ]内に示した2つの*印は、一方は−Uとの結合であり、他方は−Tとの結合を表す。]
  2. 下式(1a)で示される請求項1に記載の化合物又はその塩。
    Figure 2005213519
    (式中、R1、R2、X1、X2、U及びTは請求項1に記載の意味を表し、[ ]内に示した2つの*印は、一方は−Uとの結合であり、他方は−Tとの結合を表す。)
  3. 1及びR2が、水素原子である請求項1又は2に記載の化合物又はその塩。
  4. 1及びX2が、それぞれ独立に、フルオロ又はクロロである請求項1〜3のいずれかに記載の化合物又はその塩。
  5. 1及びX2が、置換されてもよいピリジニオである請求項1〜3のいずれかに記載の化合物又はその塩。
  6. 1及びZ2が、式(3a)で示される基である請求項5に記載の化合物又はその塩。
  7. Tが、式(4a)で示される基であり、R8が水素原子である請求項1〜6のいずれかに記載の化合物又はその塩。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の化合物又はその塩を用いることを特徴とする繊維材料の染色又は捺染方法。
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