JP3498338B2 - ビスアゾ化合物およびそれを用いて繊維材料を染色または捺染する方法 - Google Patents

ビスアゾ化合物およびそれを用いて繊維材料を染色または捺染する方法

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JP3498338B2
JP3498338B2 JP31550393A JP31550393A JP3498338B2 JP 3498338 B2 JP3498338 B2 JP 3498338B2 JP 31550393 A JP31550393 A JP 31550393A JP 31550393 A JP31550393 A JP 31550393A JP 3498338 B2 JP3498338 B2 JP 3498338B2
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09BORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
    • C09B62/00Reactive dyes, i.e. dyes which form covalent bonds with the substrates or which polymerise with themselves
    • C09B62/44Reactive dyes, i.e. dyes which form covalent bonds with the substrates or which polymerise with themselves with the reactive group not directly attached to a heterocyclic ring
    • C09B62/503Reactive dyes, i.e. dyes which form covalent bonds with the substrates or which polymerise with themselves with the reactive group not directly attached to a heterocyclic ring the reactive group being an esterified or non-esterified hydroxyalkyl sulfonyl or mercaptoalkyl sulfonyl group, a quaternised or non-quaternised aminoalkyl sulfonyl group, a heterylmercapto alkyl sulfonyl group, a vinyl sulfonyl or a substituted vinyl sulfonyl group, or a thiophene-dioxide group
    • C09B62/507Azo dyes
    • C09B62/513Disazo or polyazo dyes

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ヒドロキシ基および/
またはアミド基を含有する材料、特にセルロース繊維、
天然または合成ポリアミド繊維、ポリウレタン繊維ある
いは皮革等、さらにはそれらのいずれかを含有する混紡
繊維を染色および捺染するに適し、耐光堅牢かつ耐湿潤
堅牢な紺色染色を可能にする改良された化合物、ならび
にその適用に関する。
【0002】
【従来の技術】同一分子内にトリアジニル基および複数
個のビニルスルホン系反応基を有するビスアゾ化合物
は、特開昭 63-118376号公報および特開平 3-250056 号
公報において公知であるが、染色性能面、例えばビルド
アップ性、堅牢度などにおいて必ずしも十分でなく、さ
らにレベルアップが望まれている。
【0003】従来、種々の反応染料が、繊維材料の染色
および捺染の分野に広く使用されている。しかし現在の
技術水準は、特定の染色法に対する適性に関する高い要
求水準ならびに、染色物の堅牢性に関する要求の高度化
の点からして、まだまだ十分に満足すべきものではな
い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記した公知の反応染
料は、染色性能(例えばビルドアップ性等)および堅牢
性(例えば耐光性、耐湿潤性等)の面で不十分であり、
さらに改良された染料の提供が強く望まれている。
【0005】ビルドアップ性に優れることは、染色方法
の経済性に対する要求レベルがますます高くなってきて
いる今日、極めて重要な要素である。また、堅牢性に優
れることも、衣料などの高級化への要求がますます高く
なってきている今日、極めて重要な要素である。
【0006】本発明者らは、上述の公知染料の不十分な
点を改良し、さらに染料に対して要求される要件を広く
満足できる新規な化合物を見出す目的で鋭意検討した結
果、本発明を完成した。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、遊離酸の形で
下記一般式(I)
【0008】
【0009】〔式中、Aは置換されていてもよいフェニ
レンまたはナフチレン基を表し;Yは置換されていても
よいアルキレンまたは−(CH2)m−X−(CH2)n−を
表し、ここにXは−O−、−S−または−NR4 −を表
し、mおよびnは互いに独立に2、3または4であり、
4 は水素または、置換されていてもよいアルキルもし
くはフェニル基を表し;Bは下記一般式(II)または(I
II)
【0010】
【0011】で示される基を表し、ここに*印はアゾ基
に接続する結合を表し、R5 は水素、メチル、メトキシ
またはスルホを表し;Dは置換されていてもよいフェニ
レンまたはナフチレン基を表し;R1 、R2 およびR3
は互いに独立に、水素または置換されていてもよいアル
キルを表し;Z1 、 Z2 および Z3 は互いに独立
に、 −SO2CH=CH2 または−SO2CH2CH2
Qを表し、ここにQはアルカリの作用で脱離する基を表
し;X1 およびX2 の一方はNH2 、他方はOHを表
す〕で示されるビスアゾ化合物を提供するものである。
また本発明は、かかるビスアゾ化合物を用いて繊維材料
を染色または捺染する方法を提供する。
【0012】一般式(I)において、Aで表されるフェ
ニレンおよびナフチレンは、それぞれ無置換であって
も、また置換されていてもよい。好ましいものとして
は、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、クロロ、ブ
ロモ、カルボキシおよびスルホの群から選ばれる1また
は2個の置換基により置換されていてもよいフェニレン
および、1または2個のスルホで置換されていてもよい
ナフチレンが例示される。具体的には、例えば次のよう
な基があげられる。
【0013】
【0014】(式中、**印は、−N(R2)− に接続する
結合を表す)
【0015】なかでも好ましいAは、メチルおよびメト
キシから選ばれる1または2個の基で置換されていても
よいフェニレンおよび、スルホ1または2個で置換され
ていてもよいナフチレンであり、例えば次のようなもの
を包含する。
【0016】
【0017】(式中、**印は前記の意味を表す)。これ
らのなかでも、無置換のフェニレンならびに、メチルお
よびメトキシから選ばれる1または2個の基で置換され
たフェニレンがより好ましい。
【0018】Yで表されるアルキレンとして好ましく
は、置換基を有していてもよい炭素数2、3または4の
ものがあげられ、アルキレンの置換基としては、C1
4 アルキル、ハロゲン、ヒドロキシ、スルホ、カルボ
キシ、シアノ、C1 〜C4 アルコキシ、C1 〜C4 アル
コキシカルボニル、C1 〜C4 アルキルカルボニルオキ
シ、カルバモイルなどが例示される。なかでも特に好ま
しいアルキレンは、無置換のエチレン、トリメチレンお
よびテトラメチレンである。
【0019】また、Yで表される基−(CH2)m−X−
(CH2)n−として好ましいものは、XがO、そしてm
およびnが互いに独立に2または3のものである。具体
的には例えば次のような基があげられる。
【0020】−CH2CH2−O−CH2CH2− −CH2CH2−O−CH2CH2CH2− −CH2CH2CH2−O−CH2CH2CH2
【0021】(式中の自由端は、いずれが−N(R3)−
に結合してもよい)。XがNR4 であるときの好ましい
4 としては、水素、メチルおよびエチルが例示され
る。
【0022】一般式(I)において、Yで表される基の
なかで特に好ましいものは、無置換のエチレン、トリメ
チレンおよび−CH2CH2OCH2CH2−である。
【0023】Bで表される前記一般式(II)または(II
I) の基としては、次のようなものが例示される。
【0024】
【0025】(式中、*印は前記の意味を表す)。これ
らのなかでも好ましいものは、上記第1例(2−スルホ
−1,5−フェニレン)、第2例(2,4−ジスルホ−
1,5−フェニレン)などである。
【0026】Dとして好ましくは、メチル、エチルなど
の低級、特にC1 〜C4 アルキル、メトキシ、エトキシ
などの低級、特にC1 〜C4 アルコキシ、クロロ、ブロ
モなどのハロゲン、スルホおよびカルボキシから選ばれ
る1または2個の置換基により置換されていてもよいフ
ェニレンならびに、1または2個のスルホで置換されて
いてもよいナフチレンが例示される。Dの具体例として
は、先にAの具体例として例示したのと同様の基(ただ
し、先の例示中、**印の部分でアゾ基に結合する)をあ
げることができる。
【0027】これらのなかでも、無置換のフェニレン、
スルホフェニレンおよびスルホナフチレンが好ましい。
とりわけ、X1 がOHの場合は、アゾ基のオルソ位にス
ルホを有するものが好ましく、例えば次のようなものが
あげられる。
【0028】
【0029】(式中、*** 印はアゾ基に接続する結合を
表す)。また、X1 がNH2 の場合、Dはp−フェニレ
ン、とりわけ無置換のp−フェニレンが好ましい。
【0030】Qで表されるアルカリの作用で脱離する基
としては、例えば、硫酸エステル、チオ硫酸エステル、
リン酸エステル、酢酸エステル、ハロゲンなどがこれに
該当し、なかでも硫酸エステルおよびハロゲンが好まし
い。したがって、Z1 、Z2およびZ3 として好ましい
ものは、互いに独立に−SO2CH2CH2OSO3H、−
SO2CH2CH2Cl、または−SO2CH=CH2 であ
【0031】R1、R2 およびR3 で表される置換され
ていてもよいアルキルとしては、C1〜C4 のものが好
ましく、アルキルに置換してもよい基としては、ヒドロ
キシ、シアノ、アルコキシ、ハロゲン、カルバモイル、
カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルカルボニ
ルオキシ、スルホ、スルファモイルなどがあげられる。
好ましいR1 、R2 およびR3 としては、例えば、水
素、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n
−ブチル、イソブチル、 sec−ブチル、2−ヒドロキシ
エチル、2−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロ
ピル、2−ヒドロキシブチル、3−ヒドロキシブチル、
4−ヒドロキシブチル、2,3−ジヒドロキシプロピ
ル、3,4−ジヒドロキシブチル、シアノメチル、2−
シアノエチル、3−シアノプロピル、メトキシメチル、
エトキシメチル、2−メトキシエチル、2−エトキシエ
チル、3−メトキシプロピル、3−エトキシプロピル、
2−ヒドロキシ−3−メトキシプロピル、クロロメチ
ル、ブロモメチル、2−クロロエチル、2−ブロモエチ
ル、3−クロロプロピル、3−ブロモプロピル、4−ク
ロロブチル、4−ブロモブチル、カルボキシメチル、2
−カルボキシエチル、3−カルボキシプロピル、4−カ
ルボキシブチル、1,2−ジカルボキシエチル、カルバ
モイルメチル、2−カルバモイルエチル、3−カルバモ
イルプロピル、4−カルバモイルブチル、メトキシカル
ボニルメチル、エトキシカルボニルメチル、2−メトキ
シカルボニルエチル、2−エトキシカルボニルエチル、
3−メトキシカルボニルプロピル、3−エトキシカルボ
ニルプロピル、4−メトキシカルボニルブチル、4−エ
トキシカルボニルブチル、メチルカルボニルオキシメチ
ル、エチルカルボニルオキシメチル、2−メチルカルボ
ニルオキシエチル、2−エチルカルボニルオキシエチ
ル、3−メチルカルボニルオキシプロピル、3−エチル
カルボニルオキシプロピル、4−メチルカルボニルオキ
シブチル、4−エチルカルボニルオキシブチル、スルホ
メチル、2−スルホエチル、3−スルホプロピル、4−
スルホブチル、スルファモイルメチル、2−スルファモ
イルエチル、3−スルファモイルプロピル、4−スルフ
ァモイルブチルなどをあげることができる。これらのな
かでも、水素または無置換低級アルキルが好ましい。と
りわけ優れているものは、R1 およびR3 として水素、
またR2 として、水素、メチルおよびエチルである。
【0032】一般式(I)のなかでも好ましい化合物
は、遊離酸の形で下記一般式(IV)で示される。
【0033】
【0034】(式中、R2 、R3 、A、Y、Z1 、Z2
およびZ3 は前記の意味を表し、R6およびR7 は互い
に独立に水素またはスルホを表す)。そのなかでも、A
がメチルまたはメトキシで置換されていてもよいフェニ
レンであり、Yが無置換のエチレン、トリメチレンまた
は−CH2CH2OCH2CH2−であるもの、すなわち遊
離酸の形で下記一般式(IVa)
【0035】
【0036】(式中、R2 、R3 、R6 、R7 、Z1
2 およびZ3 は前記の意味を表し、Gは、エチレン、
トリメチレンまたは−CH2CH2OCH2CH2−を表
し、R8は水素、メチルまたはメトキシを表す)で示さ
れる化合物が、特に好ましい。さらには、R2 が水素、
メチルまたはエチルであり、R3 が水素である場合がと
りわけ好ましい。
【0037】一般式(I)のなかで別の好ましい化合物
は、遊離酸の形で下記一般式(V)で示される。
【0038】
【0039】(式中、R2 、R3 、A、Y、Z1 、Z2
およびZ3 は前記の意味を表す)。そのなかでも、Aが
メチルまたはメトキシで置換されていてもよいフェニレ
ンであり、Yが無置換のエチレン、トリメチレンまたは
−CH2CH2OCH2CH2−であるもの、すなわち遊離
酸の形で下記一般式(Va)
【0040】
【0041】(式中、R2 、R3 、R8 、G、Z1 、Z
2 およびZ3 は前記の意味を表す)で示される化合物
が、特に好ましい。さらには、R2 が水素、メチルまた
はエチルであり、R3 が水素である場合がとりわけ好ま
しい。
【0042】本発明化合物は、遊離酸の形でまたはその
塩の形で存在し、特にアルカリ金属塩およびアルカリ土
類金属塩が好ましく、なかでもナトリウム塩、カリウム
塩およびリチウム塩がより好ましい。
【0043】本発明化合物は、例えば次のようにして製
造することができる。 下記一般式(VI)
【0044】
【0045】〔式中、B、D、R1 、X1 、X2 および
1 は前記の意味を表す〕で示されるビスアゾ中間化合
物、下記一般式(VII)
【0046】
【0047】〔式中、R2 、AおよびZ2 は前記の意味
を表す〕で示される芳香族アミン化合物、および下記一
般式(VIII)
【0048】
【0049】〔式中、R3 、YおよびZ3 は前記の意味
を表す〕で示される脂肪族アミン化合物を、2,4,6
−トリハロゲノ−s−トリアジンに任意の順序で縮合さ
せることにより、一般式(I)の化合物を得ることがで
きる。
【0050】2,4,6−トリハロゲノ−s−トリアジ
ンとの縮合反応においては、一般式(VIII)で示される脂
肪族アミン化合物を一次的または二次的に縮合させるの
が好ましいが、縮合反応の順序は特に制限されるもので
はない。また縮合反応の条件も特に制限されないが、例
えば、一次的には温度−10℃ないし+40℃でpH1
ないし10、二次的には温度0℃ないし70℃でpH2
ないし10、三次的には温度10℃ないし100℃でp
H2ないし9に調整しながら縮合させて、一般式(I)
で示される化合物またはその塩を得ることができる。
【0051】また本発明化合物は、例えば次のようにし
ても製造することができる。上述した製法で用いた前記
一般式(VI)のビスアゾ中間化合物の代わりに、下記一
般式(IX)
【0052】
【0053】〔式中、BおよびR1 は前記の意味を表
す〕で示されるジアミン化合物を縮合成分として用い、
前記のようにして合成される下記一般式(X)
【0054】
【0055】〔式中、B、R1、R2、R3、A、Y、Z2
およびZ3 は前記の意味を表す〕で示されるアミン化合
物と、下記一般式(XI)
【0056】Z1−D−NH2 (XI)
【0057】〔式中、DおよびZ1 は前記の意味を表
す〕で示されるアミン化合物とを、それぞれ常法に従っ
てジアゾ化し、 下記一般式(XII)
【0058】
【0059】で示される1−アミノ−8−ナフトール化
合物と任意の順序でカップリングすることにより、一般
式(I)の化合物を得ることができる。ここでのカップ
リング反応は、一次的には温度−10℃ないし+30℃
でpH0ないし4、二次的には温度0℃ないし40℃で
pH2ないし8に調整しながら行うことができる。
【0060】また別法として、下記一般式(XIII)、(XI
V) または(XV)
【0061】
【0062】〔式中、A、Y、B、R1 、R2 、R3
2 およびZ3 は前記の意味を表し、Tはハロゲンを表
す〕で示されるアミン化合物のいずれかのジアゾ化物お
よび一般式(XI)で示されるアミン化合物のジアゾ化物
を、任意の順序で一般式(XII) の1−アミノ−8−ナフ
トール化合物とカップリングさせた後、一般式(VII) の
芳香族アミン化合物および/または一般式(VIII)の脂肪
族アミン化合物と縮合反応を行うことによっても、一般
式(I)で示される化合物を製造することができる。
【0063】またこの際、一般式(XI)で示されるアミ
ン化合物のジアゾ化物を二次的にカップリングさせる場
合には、モノアゾ中間体の段階において、一般式(VII)
の芳香族アミン化合物および/または一般式(VIII)の脂
肪族アミン化合物と縮合反応を行い、続いて一般式(X
I)で示されるアミン化合物のジアゾ化物をカップリン
グさせても、一般式(I)で示される化合物を製造する
ことができる。
【0064】一般式(I)におけるZ1 、Z2 およびZ
3 のうち、Qで表されるアルカリの作用で脱離する基
が、硫酸エステルやリン酸エステルなどのエステル類で
ある場合、当該エステル基の形成は、縮合反応あるいは
カップリング反応の後に行ってもよい。すなわち、前記
した本発明化合物の製造に用いた一般式 (VII)、(VIII)
および(XI)で示されるアミン化合物の代わりに、それ
ぞれ下記一般式(VIIa)、(VIIIa) および(XIa)
【0065】
【0066】〔式中、A、Y、D、R2 およびR3 は前
記の意味を表す〕で示されるアミン化合物を用い、前記
の方法に準じて合成を行ってエステル化物の前駆体を
得、その後、常法に従ってエステル化を行うことによっ
ても、一般式(I)の化合物を得ることができる。
【0067】原料の2,4,6−トリハロゲノ−s−ト
リアジンとしては、特に塩化シアヌルまたはフッ化シア
ヌルが好ましい。
【0068】一般式(XII) で示される1−アミノ−8−
ナフトール化合物としては、H酸またはK酸が好まし
く、なかでも特にH酸が好ましい。
【0069】本発明における色素母体〔前記一般式(V
I)において、Z1 が水素である化合物〕として、例え
ば、次のものがあげられる。
【0070】1−ヒドロキシ−2−(1′−スルホナフ
ト−2′−イルアゾ)−7−(5″−アミノ−2″−ス
ルホフェニルアゾ)−8−アミノナフタレン−3,6−
ジスルホン酸、1−ヒドロキシ−2−(1′−スルホナ
フト−2′−イルアゾ)−7−(5″−アミノ−2″−
スルホフェニルアゾ)−8−アミノナフタレン−3,5
−ジスルホン酸、1−ヒドロキシ−2−(5′−アミノ
−2′−スルホフェニルアゾ)−7−(1″−スルホナ
フト−2″−イルアゾ)−8−アミノナフタレン−3,
6−ジスルホン酸、1−ヒドロキシ−2−(5′−アミ
ノ−2′−スルホフェニルアゾ)−7−(1″−スルホ
ナフト−2″−イルアゾ)−8−アミノナフタレン−
3,5−ジスルホン酸、1−ヒドロキシ−2−(1′−
スルホナフト−2′−イルアゾ)−7−(5″−アミノ
−2″,4″−ジスルホフェニルアゾ)−8−アミノナ
フタレン−3,6−ジスルホン酸、1−ヒドロキシ−2
−(1′−スルホナフト−2′−イルアゾ)−7−
(5″−アミノ−2″,4″−ジスルホフェニルアゾ)
−8−アミノナフタレン−3,5−ジスルホン酸、1−
ヒドロキシ−2−(5′−アミノ−2′,4′−ジスル
ホフェニルアゾ)−7−(1″−スルホナフト−2″−
イルアゾ)−8−アミノナフタレン−3,6−ジスルホ
ン酸、1−ヒドロキシ−2−(5′−アミノ−2′,
4′−ジスルホフェニルアゾ)−7−(1″−スルホナ
フト−2″−イルアゾ)−8−アミノナフタレン−3,
5−ジスルホン酸、
【0071】1−ヒドロキシ−2−(1′,7′−ジス
ルホナフト−2′−イルアゾ)−7−(5″−アミノ−
2″−スルホフェニルアゾ)−8−アミノナフタレン−
3,6−ジスルホン酸、1−ヒドロキシ−2−(5′−
アミノ−2′−スルホフェニルアゾ)−7−(1″,
7″−ジスルホフェニルナフト−2″−イルアゾ)−8
−アミノナフタレン−3,6−ジスルホン酸、1−ヒド
ロキシ−2−(5′−アミノ−2′−スルホフェニルア
ゾ)−7−(6″−スルホナフト−2″−イルアゾ)−
8−アミノナフタレン−3,6−ジスルホン酸、1−ヒ
ドロキシ−2−(5′−アミノ−2′−スルホフェニル
アゾ)−7−(8″−スルホナフト−2″−イルアゾ)
−8−アミノナフタレン−3,6−ジスルホン酸、1−
ヒドロキシ−2−(5′−アミノ−2′−スルホフェニ
ルアゾ)−7−(6″−スルホナフト−2″−イルア
ゾ)−8−アミノナフタレン−3,5−ジスルホン酸、
1−ヒドロキシ−2−(1′−スルホナフト−2′−イ
ルアゾ)−7−(4″−アミノ−2″−スルホフェニル
アゾ)−8−アミノナフタレン−3,6−ジスルホン
酸、1−ヒドロキシ−2−(1′−スルホナフト−2′
−イルアゾ)−7−(4″−アミノ−2″,5″−ジス
ルホフェニルアゾ)−8−アミノナフタレン−3,6−
ジスルホン酸、1−ヒドロキシ−2−(1′−スルホナ
フト−2′−イルアゾ)−7−(4″−アミノ−2″,
5″−ジスルホフェニルアゾ)−8−アミノナフタレン
−3,5−ジスルホン酸、
【0072】1−ヒドロキシ−2−(1′−スルホ−
5′−アミノメチルナフト−2′−イルアゾ)−7−
(2″−スルホフェニルアゾ)−8−アミノナフタレン
−3,6−ジスルホン酸、1−ヒドロキシ−2−(2′
−スルホフェニルアゾ)−7−(1″−スルホ−5″−
アミノメチルナフト−2″−イルアゾ)−8−アミノナ
フタレン−3,6−ジスルホン酸、1−ヒドロキシ−2
−(1′−スルホ−5′−アミノメチルナフト−2′−
イルアゾ)−7−(1″−スルホナフト−2″−イルア
ゾ)−8−アミノナフタレン−3,6−ジスルホン酸、
1−ヒドロキシ−2−(1′−スルホナフト−2′−イ
ルアゾ)−7−(1″−スルホ−5″−アミノメチルナ
フト−2″−イルアゾ)−8−アミノナフタレン−3,
6−ジスルホン酸、1−ヒドロキシ−2−(1′,7′
−ジスルホ−5′−アミノメチルナフト−2′−イルア
ゾ)−7−(2″−スルホフェニルアゾ)−8−アミノ
ナフタレン−3,6−ジスルホン酸、1−ヒドロキシ−
2−(2′−スルホフェニルアゾ)−7−(1″,7″
−ジスルホ−5″−アミノメチルナフト−2″−イルア
ゾ)−8−アミノナフタレン−3,6−ジスルホン酸、
1−ヒドロキシ−2−(5′−アミノメチル−4′−メ
チル−2′−スルホフェニルアゾ)−7−(1″−スル
ホナフト−2″−イルアゾ)−8−アミノナフタレン−
3,6−ジスルホン酸、1−ヒドロキシ−2−(1′−
スルホナフト−2′−イルアゾ)−7−(5″−アミノ
メチル−4″−メチル−2″−スルホフェニルアゾ)−
8−アミノナフタレン−3,6−ジスルホン酸、1−ヒ
ドロキシ−2−(2′−スルホフェニルアゾ)−7−
(5″−アミノ−2″−スルホフェニルアゾ)−8−ア
ミノナフタレン−3,6−ジスルホン酸、1−ヒドロキ
シ−2−(5′−アミノ−2′−スルホフェニルアゾ)
−7−(2″−スルホフェニルアゾ)−8−アミノナフ
タレン−3,6−ジスルホン酸、
【0073】1−ヒドロキシ−2−(2′−スルホフェ
ニルアゾ)−7−(5″−アミノ−2″,4″−ジスル
ホフェニルアゾ)−8−アミノナフタレン−3,6−ジ
スルホン酸、1−ヒドロキシ−2−(1′−スルホナフ
ト−2′−イルアゾ)−7−(1″,7″−ジスルホ−
5″−アミノメチルナフト−2″−イルアゾ)−8−ア
ミノナフタレン−3,6−ジスルホン酸、1−ヒドロキ
シ−2−(1′−スルホナフト−2′−イルアゾ)−7
−(5″−アミノ−4″−メチル−2″−スルホフェニ
ルアゾ)−8−アミノナフタレン−3,6−ジスルホン
酸、1−ヒドロキシ−2−(5′−アミノ−2′−スル
ホフェニルアゾ)−7−フェニルアゾ−8−アミノナフ
タレン−3,6−ジスルホン酸、1−ヒドロキシ−2−
(5′−アミノ−2′,4′−ジスルホフェニルアゾ)
−7−フェニルアゾ−8−アミノナフタレン−3,6−
ジスルホン酸、1−ヒドロキシ−2−(1′−スルホナ
フト−2′−イルアゾ)−7−(4″−アミノ−5″−
メトキシ−2″−スルホフェニルアゾ)−8−アミノナ
フタレン−3,6−ジスルホン酸、1−ヒドロキシ−2
−(1′−スルホナフト−2′−イルアゾ)−7−
(5″−アミノ−4″−メトキシ−2″−スルホフェニ
ルアゾ)−8−アミノナフタレン−3,6−ジスルホン
酸、1−ヒドロキシ−2−(2′−スルホフェニルア
ゾ)−7−(4″−アミノ−5″−メトキシ−2″−ス
ルホフェニルアゾ)−8−アミノナフタレン−3,6−
ジスルホン酸、1−ヒドロキシ−2−(4′−アミノ−
5′−メトキシ−2′−スルホフェニルアゾ)−7−
(1″−スルホナフト−2″−イルアゾ)−8−アミノ
ナフタレン−3,6−ジスルホン酸、1−ヒドロキシ−
2−(5′−アミノ−4′−メトキシ−2′−スルホフ
ェニルアゾ)−7−(1″−スルホナフト−2″−イル
アゾ)−8−アミノナフタレン−3,6−ジスルホン
酸、1−ヒドロキシ−2−(4′−アミノ−5′−メト
キシ−2′−スルホフェニルアゾ)−7−(2″−スル
ホフェニルアゾ)−8−アミノナフタレン−3,6−ジ
スルホン酸。
【0074】本発明化合物は繊維反応性を有し、ヒドロ
キシ基含有またはカルボンアミド基含有材料の染色また
は捺染に使用できる。材料は繊維材料の形で、あるいは
その混紡材料の形で使用されるのが好ましい。
【0075】ヒドロキシ基含有材料は、天然または合成
ヒドロキシ基含有材料、例えばセルロース繊維材料また
はその再生生成物およびポリビニルアルコールであるこ
とができる。セルロース繊維材料は、木綿、あるいはそ
の他の植物繊維、例えばリネン、麻、ジュートおよびラ
ミー繊維が好ましい。再生セルロース繊維は、例えばビ
スコース・ステープルおよびフィラメントビスコースで
ある。
【0076】カルボンアミド基含有材料は、例えば合成
または天然のポリアミドおよびポリウレタン、特に繊維
の形で、例えば羊毛およびその他の動物毛、絹、皮革、
ポリアミド−6,6、ポリアミド−6、ポリアミド−1
1およびポリアミド−4であることができる。
【0077】本発明化合物は、上述の材料上に、特に上
述の繊維材料上に、物理的化学的性状に応じた方法で、
染色または捺染できる。
【0078】例えばセルロース繊維上に吸尽染色する場
合、炭酸ソーダ、第三燐酸ソーダ、苛性ソーダ等の酸結
合剤の存在下、場合により中性塩、例えば芒硝または食
塩を加え、所望によっては、溶解助剤、浸透剤または均
染剤を併用し、比較的低い温度で行われる。染料の吸尽
を促進する中性塩は、本来の染色温度に達した後に初め
て、またはそれ以前に、場合によっては分割して添加で
きる。
【0079】パジング法に従ってセルロース繊維を染色
する場合、室温または高められた温度でパッドし、乾燥
後、スチーミングまたは乾熱によって固着できる。
【0080】セルロース繊維に対して捺染を行う場合、
一相で、例えば重曹またはその他の酸結合剤を含有する
捺染ペーストで捺染し、次いで95℃ないし160℃で
スチーミングすることによって、あるいは二相で、例え
ば中性または弱酸性捺染ペーストで捺染し、これを熱い
電解質含有アルカリ性浴に通過させ、またはアルカリ性
電解質含有パジング液でオーバーパジングし、スチーミ
ングまたは乾熱処理して実施できる。
【0081】捺染ペーストには、例えばアルギン酸ソー
ダや澱粉エーテルのような糊剤または乳化剤が、所望に
よっては、例えば尿素のような通常の捺染助剤および/
または分散剤と併用して用いられる。
【0082】セルロース繊維上に本発明化合物を固着さ
せるのに適した酸結合剤は、例えばアルカリ金属の水酸
化物、アルカリ金属またはアルカリ土類金属と無機また
は有機酸との水溶性塩基性塩、あるいは加熱状態でアル
カリを遊離する化合物であることができる。特に、アル
カリ金属の水酸化物および弱ないし中程度の強さの無機
または有機酸のアルカリ金属塩があげられ、これらのな
かでも、ナトリウムまたはカリウムの水酸化物、ナトリ
ウム塩およびカリウム塩が好ましい。このような酸結合
剤として具体的には、苛性ソーダ、苛性カリ、重曹、炭
酸ソーダ、蟻酸ソーダ、炭酸カリ、第一、第二または第
三燐酸ソーダ、ケイ酸ソーダ、トリクロロ酢酸ソーダな
どがあげられる。
【0083】合成または天然のポリアミドおよびポリウ
レタン繊維の染色は、まず酸性ないし弱酸性の染浴から
pH値の制御下に吸尽させ、次に固着させるため中性、
場合によりアルカリ性のpH値に変化させることによっ
て行うことができる。染色は通常60℃ないし120℃
の温度で実施できる。均染性を達成するために、通常の
均染剤、例えば塩化シアヌルと3倍モルのアミノベンゼ
ンスルホン酸またはアミノナフタレンスルホン酸との縮
合生成物あるいは、例えばステアリルアミンとエチレン
オキサイドとの付加生成物を用いることもできる。
【0084】本発明化合物は、繊維材料に対する染色お
よび捺染において優れた性能を発揮する点に特徴があ
る。特にセルロース繊維材料の染色に好適であり、この
化合物から得られる染色物は、良好な耐光性と耐汗日光
性、優れた耐湿潤性、例えば耐洗濯性、耐過酸化洗濯
性、耐塩素性、耐汗性、耐酸加水分解性および耐アルカ
リ性、さらに良好な耐摩擦性と耐アイロン性を示す。
【0085】また、優れたビルドアップ性、均染性およ
びウォッシュオフ性、さらに良好な溶解性と吸尽・固着
性を有する点、染色温度、塩やアルカリ剤などの染色助
剤の量や浴比の変動による影響を受けにくく、安定した
品質の染色物が得られる点において特徴を有する。
【0086】さらには、得られた染色物のフィックス処
理時や樹脂加工時における変色が少なく、保存時の塩基
性物質との接触による変化が少ないことも特徴である。
【0087】本発明化合物は、例えば、特開昭 61-1554
69号、特開昭 59-161463号、特開昭56-15481 号、特開
昭 57-89679 号、特開昭 60-6754号、特開昭 50-178
号、特開昭 56-118976号、特開昭 63-77974 号、特開昭
57-2365号、特開昭 59-15451号、特開昭 56-9483号、
特開昭 60-123559号、特開昭 56-128380号公報等に記載
されている繊維反応性染料と配合染色しても、良好な結
果を与える。また本発明化合物は、スミフィックス・ス
プラ、スミフィックス、レバフィックス、レマゾール等
の冠称名で市販されている染料と配合染色しても、良好
な結果を与える。
【0088】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれらの実施例によって限定されるもので
はない。例中、部は重量部を表す。
【0089】実施例1 β−(β−スルファートエチルスルホニル)エチルアミ
ン4.67部と塩化シアヌル3.69部を、温度−5〜+1
0℃、pH5〜8にて縮合させ、次に2,4−ジアミノ
ベンゼンスルホン酸3.76部を、温度0〜25℃、pH
2〜6にて縮合させた。これをジアゾ化した後、1−ア
ミノ−8−ヒドロキシナフタレン−3,6−ジスルホン
酸6.39部と、温度0〜15℃、pH1〜3.5にてカッ
プリングさせ、さらに、2−アミノナフタレン−6−β
−スルファートエチルスルホン−1−スルホン酸8.23
部のジアゾ化合物と、pH3〜8、温度0〜30℃にて
カップリングさせた。最後に、1−アミノベンゼン−3
−β−スルファートエチルスルホン5.63部と、温度5
0〜80℃、pH2〜5にて縮合反応を行い、塩化カリ
ウムで塩析することにより、遊離酸の形で下式で示され
るビスアゾ化合物を得た。
【0090】
【0091】(λmax =618nm、水性媒体中)
【0092】実施例2 実施例1において使用した2−アミノナフタレン−6−
β−スルファートエチルスルホン−1−スルホン酸、1
−アミノ−8−ヒドロキシナフタレン−3,6−ジスル
ホン酸、2,4−ジアミノベンゼンスルホン酸、β−
(β−スルファートエチルスルホニル)エチルアミン、
および1−アミノベンゼン−3−β−スルファートエチ
ルスルホンの代わりに、順に下表中、第2欄、第3欄、
第4欄、第5欄および第6欄の化合物を用いて、実施例
1と同様に合成し、各々対応するビスアゾ化合物を得、
染色して下表第7欄に示す色調の染色物を得た。
【0093】
【表1】
【0094】
【表2】
【0095】
【表3】
【0096】
【表4】
【0097】
【表5】
【0098】実施例3 β−(β−スルファートエチルスルホニル)エチルアミ
ン4.67部と塩化シアヌル3.69部を、温度−5〜+1
0℃、pH5〜8にて縮合させ、次に1−エチルアミノ
ベンゼン−4−β−スルファートエチルスルホン6.19
部を、温度0〜25℃、pH2〜6にて縮合させ、さら
に2,4−ジアミノベンゼンスルホン酸3.76部を、温
度50〜80℃、pH2〜5にて縮合させた。 これを
常法によりジアゾ化した後、1−アミノ−8−ヒドロキ
シナフタレン−3,6−ジスルホン酸6.39部と、温度
0〜15℃、pH1〜3.5にてカップリングさせ、 さ
らに2−アミノベンゼン−5−β−スルファートエチル
スルホン−1−スルホン酸7.23部のジアゾ化合物を、
pH3〜8、温度0〜30℃にてカップリングさせた。
塩化カリウムで塩析することにより、遊離酸の形で下式
で示されるビスアゾ化合物を得た。
【0099】
【0100】(λmax =612nm、水性媒体中)
【0101】実施例4 実施例3において使用した2−アミノベンゼン−5−β
−スルファートエチルスルホン−1−スルホン酸、1−
アミノ−8−ヒドロキシナフタレン−3,6−ジスルホ
ン酸、2,4−ジアミノベンゼンスルホン酸、β−(β
−スルファートエチルスルホニル)エチルアミン、およ
び1−エチルアミノベンゼン−4−β−スルファートエ
チルスルホンの代わりに、 順に下表中、第2欄、第3
欄、第4欄、第5欄および第6欄の化合物を用いて、実
施例3と同様に合成し、各々対応するビスアゾ化合物を
得、染色して下表第7欄に示す色調の染色物を得た。
【0102】
【表6】
【0103】
【表7】
【0104】
【表8】
【0105】
【表9】
【0106】実施例5 常法により、1−アミノベンゼン−4−β−ヒドロキシ
エチルスルホン4.03部と塩化シアヌル3.69部を縮合
させ、次に、β−(β−ヒドロキシエチルスルホニル)
エチルアミン3.06部を縮合させ、さらに2,4−ジア
ミノベンゼンスルホン酸3.76部を、温度50〜90
℃、pH1〜6にて縮合させた。これを常法によりジア
ゾ化した後、1−アミノ−8−ヒドロキシナフタレン−
3,6−ジスルホン酸6.39部と、温度0〜15℃、p
H1〜3.5にてカップリングさせ、さらに2−アミノナ
フタレン−6−β−スルファートエチルスルホン−1−
スルホン酸8.23部のジアゾ化合物と、温度0〜30
℃、pH3〜8にてカップリングさせた。これを常法に
より硫酸エステル化した後、塩析して、遊離酸の形で下
式で示されるビスアゾ化合物を得た。
【0107】
【0108】(λmax =619nm、水性媒体中)
【0109】実施例6 実施例5において使用した2−アミノナフタレン−6−
β−スルファートエチルスルホン−1−スルホン酸、1
−アミノ−8−ヒドロキシナフタレン−3,6−ジスル
ホン酸、2,4−ジアミノベンゼンスルホン酸、1−ア
ミノベンゼン−4−β−ヒドロキシエチルスルホン、お
よびβ−(β−ヒドロキシエチルスルホニル)エチルア
ミンの代わりに、順に下表中、第2欄、第3欄、第4
欄、第5欄および第6欄の化合物を用いて、実施例5と
同様の方法で合成し、各々対応するビスアゾ化合物を
得、染色して下表第7欄に示す色調の染色物を得た。な
お合成に際して、塩化シアヌルに対する二次的縮合と三
次的縮合の順序を替えて行っても、同様の結果であっ
た。
【0110】
【表10】
【0111】
【表11】
【0112】実施例7 実施例1と同様に、ただし1−アミノ−8−ヒドロキシ
ナフタレン−3,6−ジスルホン酸と2種のジアゾ化合
物のカップリング順序を逆転させて実施し、遊離酸の形
で下式で示されるビスアゾ化合物を得た。
【0113】
【0114】(λmax =628nm、水性媒体中)
【0115】実施例8 実施例2で用いた第2〜6欄の各化合物を用い、実施例
7と同様の方法で対応するビスアゾ化合物を合成し、染
色してネービー色の染色物を得た。
【0116】実施例9 実施例7において使用した2−アミノナフタレン−6−
β−スルファートエチルスルホン−1−スルホン酸、1
−アミノ−8−ヒドロキシナフタレン−3,6−ジスル
ホン酸、2,4−ジアミノベンゼンスルホン酸、β−
(β−スルファートエチルスルホニル)エチルアミン、
および1−アミノベンゼン−3−β−スルファートエチ
ルスルホンの代わりに、順に下表中、第2欄、第3欄、
第4欄、第5欄および第6欄の化合物を用いて、実施例
7と同様に合成し、各々対応するビスアゾ化合物を得、
染色して下表第7欄に示す色調の染色物を得た。
【0117】
【表12】
【0118】
【表13】
【0119】
【表14】
【0120】実施例10 実施例3と同様に、ただし1−アミノ−8−ヒドロキシ
ナフタレン−3,6−ジスルホン酸と2種のジアゾ化合
物のカップリング順序を逆転させて実施し、遊離酸の形
で下式で示されるビスアゾ化合物を得た。
【0121】
【0122】(λmax =624nm、水性媒体中)
【0123】実施例11 実施例4で用いた第2〜6欄の各化合物を用い、実施例
10と同様の方法で対応するビスアゾ化合物を合成し、
染色してネービー色の染色物を得た。
【0124】実施例12 実施例10において使用した2−アミノベンゼン−5−
β−スルファートエチルスルホン−1−スルホン酸、1
−アミノ−8−ヒドロキシナフタレン−3,6−ジスル
ホン酸、2,4−ジアミノベンゼンスルホン酸、β−
(β−スルファートエチルスルホニル)エチルアミン、
および1−エチルアミノベンゼン−4−β−スルファー
トエチルスルホンの代わりに、順に下表中、第2欄、第
3欄、第4欄、第5欄および第6欄の化合物を用いて、
実施例10と同様に合成し、各々対応するビスアゾ化合
物を得、染色して下表第7欄に示す色調の染色物を得
た。
【0125】
【表15】
【0126】
【表16】
【0127】
【表17】
【0128】実施例13 実施例5と同様に、ただし1−アミノ−8−ヒドロキシ
ナフタレン−3,6−ジスルホン酸と2種のジアゾ化合
物のカップリング順序を逆転させて実施し、遊離酸の形
で下式で示されるビスアゾ化合物を得た。
【0129】
【0130】(λmax =628nm、水性媒体中)
【0131】実施例14 実施例6で用いた第2〜6欄の各化合物を用い、実施例
13と同様の方法で対応するビスアゾ化合物を合成し、
染色してネービー色の染色物を得た。
【0132】実施例15 実施例13において使用した2−アミノナフタレン−6
−β−スルファートエチルスルホン−1−スルホン酸、
1−アミノ−8−ヒドロキシナフタレン−3,6−ジス
ルホン酸、2,4−ジアミノベンゼンスルホン酸、1−
アミノベンゼン−4−β−ヒドロキシエチルスルホン、
およびβ−(β−ヒドロキシエチルスルホニル)エチル
アミンの代わりに、順に下表中、第2欄、第3欄、第4
欄、第5欄および第6欄の化合物を用いて、実施例13
と同様の方法で合成し、各々対応するビスアゾ化合物を
得、染色して下表第7欄に示す色調の染色物を得た。な
お合成に際して、塩化シアヌルに対する二次的縮合と三
次的縮合の順序を替えて行っても、同様の結果であっ
た。
【0133】
【表18】
【0134】
【表19】
【0135】実施例16 実施例1〜15で得られたそれぞれのビスアゾ化合物
0.1、0.3および0.6部を、各々水200部に溶解し、
芒硝10部および木綿10部を加え、60℃に昇温し、
炭酸ソーダ4部を加えて1時間染色した。水洗、ソーピ
ング、水洗、そして乾燥を行い、諸堅牢度に優れ、良好
なビルドアップ性を有するネービー色の染色物が得られ
た。
【0136】実施例17 実施例1〜15で得られたそれぞれのビスアゾ化合物を
用いて、以下の組成をもつ色糊を作った。
【0137】 ビスアゾ化合物 5部 尿 素 5部 アルギン酸ソーダ(5%)元糊 50部 熱 湯 25部 重 曹 2部 水 13部
【0138】この色糊をシルケット加工綿ブロード上に
印捺し、中間乾燥後、100℃で5分間スチーミングを
行い、湯洗い、ソーピング、湯洗い、そして乾燥し、諸
堅牢度に優れたネービー色の捺染物が得られた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 淳 大阪市此花区春日出中3丁目1番98号 住友化学工業株式会社内 (72)発明者 荒木 聰之 大阪市此花区春日出中3丁目1番98号 住友化学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−228369(JP,A) 特開 平3−250056(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09B 62/513 CA(STN) CAOLD(STN) REGISTRY(STN)

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】遊離酸の形で下記一般式(I) 〔式中、Aは置換されていてもよいフェニレンまたはナ
    フチレン基を表し;Yは置換されていてもよいアルキレ
    ンまたは−(CH2)m−X−(CH2)n−を表し、ここに
    Xは−O−、−S−または−NR4 −を表し、mおよび
    nは互いに独立に2、3または4であり、R4 は水素ま
    たは、置換されていてもよいアルキルもしくはフェニル
    基を表し;Bは下記一般式(II)または(III) で示される基を表し、ここに*印はアゾ基に接続する結
    合を表し、R5 は水素、メチル、メトキシまたはスルホ
    を表し;Dは置換されていてもよいフェニレンまたはナ
    フチレン基を表し;R1 、R2 およびR3 は互いに独立
    に、水素または置換されていてもよいアルキルを表し;
    1 、 Z2 および Z3 は互いに独立に、 −SO
    2CH=CH2 または−SO2CH2CH2Qを表し、こ
    こにQはアルカリの作用で脱離する基を表し;X1 およ
    びX2 の一方はNH2 、他方はOHを表す〕で示される
    ビスアゾ化合物。
  2. 【請求項2】Aが、メチルおよびメトキシから選ばれる
    1または2個の基により置換されていてもよいフェニレ
    ンである請求項1に記載の化合物。
  3. 【請求項3】Yがエチレン、トリメチレンまたはテトラ
    メチレンである請求項1または2に記載の化合物。
  4. 【請求項4】Yが−(CH2)m−O−(CH2)n−で示さ
    れ、ここにmおよびnが互いに独立に2または3である
    請求項1または2に記載の化合物。
  5. 【請求項5】Dが、スルホ、低級アルキル、低級アルコ
    キシ、ハロゲンおよびカルボキシから選ばれる1もしく
    は2個の基により置換されていてもよいフェニレンまた
    は、スルホにより1もしくは2回置換されていてもよい
    ナフチレンである請求項1〜4のいずれかに記載の化合
    物。
  6. 【請求項6】Dがフェニレン、スルホフェニレンまたは
    スルホナフチレンである請求項5に記載の化合物。
  7. 【請求項7】X1 がOH、X2 がNH2 であり、Dがア
    ゾ基のオルソ位にスルホを持つフェニレンまたはナフチ
    レン基である請求項1〜5のいずれかに記載の化合物。
  8. 【請求項8】X1 がNH2 、X2 がOHであり、Dがア
    ゾ基のパラ位にZ1 を持つフェニレンである請求項1〜
    5のいずれかに記載の化合物。
  9. 【請求項9】R1 が水素である請求項1〜8のいずれか
    に記載の化合物。
  10. 【請求項10】R2 が水素、メチルまたはエチルである
    請求項1〜9のいずれかに記載の化合物。
  11. 【請求項11】R3 が水素である請求項1〜10のいず
    れかに記載の化合物。
  12. 【請求項12】Z1 、 Z2 および Z3 が互いに独立
    に、 −SO2CH2CH2OSO3H、−SO2CH2CH
    2Cl、または−SO2CH=CH2 である請求項1〜1
    1のいずれかに記載の化合物。
  13. 【請求項13】遊離酸の形で下記一般式(IVa) 〔式中、R2 、R3 、Z1 、Z2 およびZ3 は請求項1
    に記載の意味を表し、Gは、−CH2CH2−、−CH2
    CH2CH2−または−CH2CH2OCH2CH2−を表
    し、R6 およびR7 は互いに独立に水素またはスルホを
    表し、R8 は水素、メチルまたはメトキシを表す〕で示
    される請求項1に記載の化合物。
  14. 【請求項14】遊離酸の形で下記一般式(Va) 〔式中、R2 、R3 、Z1 、Z2 およびZ3 は請求項1
    に記載の意味を表し、Gは、−CH2CH2−、−CH2
    CH2CH2−または−CH2CH2OCH2CH2−を表
    し、R8 は水素、メチルまたはメトキシを表す〕で示さ
    れる請求項1に記載の化合物。
  15. 【請求項15】請求項1〜14のいずれかに記載のビス
    アゾ化合物を用いることを特徴とする繊維材料を染色ま
    たは捺染する方法。
JP31550393A 1993-12-15 1993-12-15 ビスアゾ化合物およびそれを用いて繊維材料を染色または捺染する方法 Expired - Fee Related JP3498338B2 (ja)

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