JP2005072187A - 多層回路基板およびその製造方法 - Google Patents

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敏一 原田
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Abstract

【課題】高周波特性に優れ、表面に露出した導体パターンの密着強度が高い多層回路基板およびその製造方法を提供する。
【解決手段】絶縁性の樹脂基板1に、導体パターンが多層に形成される多層回路基板100〜103であって、樹脂基板1は、熱可塑性樹脂からなる第1樹脂層1aと、第1樹脂層1aより耐熱性の高い第2樹脂層2a,2bとを有し、導体パターンは、多層回路基板100〜103の内部に埋め込まれる導体パターン3iと、多層回路基板100〜103の表面に露出する導体パターン3sa,3sbとからなり、内部に埋め込まれる導体パターン3iは、第1樹脂層1aに形成され、表面に露出する導体パターン3sa,3sbは、第2樹脂層2a,2b上に形成されてなる多層回路基板100〜103とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、多層回路基板およびその製造方法に関する。
熱可塑性樹脂からなるフィルム上に導体パターンが形成された樹脂フィルムを複数枚積層し、加熱加圧により貼り合わせて製造される多層回路基板が、例えば、特開2000−38464号公報(特許文献1)に開示されている。
図8(a)〜(c)は、特許文献1に開示された製造方法とそれにより製造される多層回路基板の一例を示す、模式的な断面図である。図8(a)は、1枚の樹脂フィルム90bを示す図であり、図8(b)は、4枚の樹脂フィルム90a〜90dの積層配置を示す図である。また、図8(c)は、樹脂フィルム90a〜90dが貼り合わされて製造された多層回路基板90を示す図である。
図8(a)に示す樹脂フィルム90bは、熱可塑性樹脂からなるフィルム1f上に、導体パターン3が形成されている。また樹脂フィルム90bには、熱可塑性樹脂1fを貫通し、導体パターン3を底面とする有底孔1fhが形成されており、有底孔1fh内には導電ペースト4pが充填されている。図8(b)のように積層配置された樹脂フィルム90a〜90dは、加熱しつつ加圧することにより相互に貼り合わされて一体化し、絶縁性の樹脂基板1となって、図8(c)の多層回路基板90が製造される。尚、この加熱加圧工程により、図8(a)の導電ペースト4pが焼結されて、導体パターン3を層間接続する接続導体4が形成される。
一方、従来から、図9(a)〜(c)に示す製造方法により製造される多層回路基板91が知られている。図9(a)は、1枚の樹脂フィルム91bを示す図であり、図9(b)は、4枚の樹脂フィルム91a〜91dの積層配置を示す図である。また、図9(c)は、樹脂フィルム91a〜91dが貼り合わされて製造された多層回路基板91を示す図である。
図9(a)に示す樹脂フィルム91bは、熱可塑性樹脂1f、熱硬化性樹脂2f、接着剤層6fの3層からなるフィルム上に、導体パターン3が形成されている。また、樹脂フィルム91bには、熱可塑性樹脂1f、熱硬化性樹脂2f、接着剤層6fの3層を貫通し、導体パターン3を底面とする有底孔1f2f6fhが形成されており、有底孔1f2f6fh内には導電ペースト4pが充填されている。図9(b)のように積層配置された樹脂フィルム91a〜91dは、接着剤層6fにより相互に貼り合わされて、図9(c)の多層回路基板91が製造される。
特開2000−38464号公報
図8(c)の多層回路基板90は、樹脂基板1が熱可塑性樹脂からなる均一材質でできており、また低誘電率であるため、高周波特性に優れている。一方、部品実装される表面に露出した導体パターン3は、樹脂基板1に対する密着強度が低く、部品実装時の半田付けに際して印加される熱と応力により、剥がれが生じ易い。
一方、図9(c)の多層回路基板91では、表面に露出した導体パターンを含めて全ての導体パターン3が接着剤層6fにより熱硬化性樹脂2fに接着されるため、導体パターン3の密着強度が高く、部品実装時の剥がれは生じ難い。しかしながら、熱硬化性樹脂は一般的に熱可塑性樹脂より誘電率が高く、また図9(c)に示すように樹脂基板1が熱可塑性樹脂1fと接着剤層6fおよび熱硬化性樹脂2fの層状構造となるため、多層回路基板91は高周波特性がよくない。
そこで本発明は、高周波特性に優れ、表面に露出した導体パターンの密着強度が高い多層回路基板およびその製造方法を提供することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、絶縁性の樹脂基板に、導体パターンが多層に形成される多層回路基板であって、前記樹脂基板は、熱可塑性樹脂からなる第1樹脂層と、前記第1樹脂層より耐熱性の高い第2樹脂層とを有し、前記導体パターンは、多層回路基板の内部に埋め込まれる導体パターンと、多層回路基板の表面に露出する導体パターンとからなり、前記内部に埋め込まれる導体パターンは、前記第1樹脂層に形成され、前記表面に露出する導体パターンは、前記第2樹脂層上に形成されてなることを特徴としている。
これによれば、表面に露出する導体パターンは、耐熱性の高い第2樹脂層上に形成されており、十分な密着強度が確保されている。このため、部品実装時の半田付けに際して表面に露出する導体パターンに熱や応力が印加されても、導体パターンの剥がれが生じ難い。一方、当該多層回路基板の高周波特性は、熱可塑性樹脂からなる第1樹脂層と内部に埋め込まれる導体パターンにより確保することができる。従って、上記多層回路基板を、高周波特性が損なわれることなく、部品実装される導体パターンの密着強度が高い多層回路基板とすることができる。
請求項2に記載のように、前記第2樹脂層は、熱硬化性樹脂もしくは前記第1樹脂層より高融点の熱可塑性樹脂からなることが好ましい。また、請求項3に記載のように、前記第2樹脂層は、熱可塑性ポリイミド、熱硬化性ポリイミド、エポキシ樹脂、BTレジン、ガラス繊維含有エポキシ材、ガラス繊維含有BTレジン材、ガラス繊維含有ポリイミド材、アラミド繊維含有エポキシ材、アラミド繊維含有BTレジン材、アラミド繊維含有ポリイミド材、セラミック粒子含有エポキシ材、セラミック粒子含有BTレジン材、セラミック粒子含有ポリイミド材のいずれかであることが特に好ましい。これらの材料からなる第2樹脂層上に形成された導体パターンは、十分な密着強度が確保され、部品実装時の半田付けに際して熱や応力が印加されても、剥がれが生じ難い。
請求項4に記載のように、前記第1樹脂層は、液晶ポリマー、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン/ポリエーテルイミド混合物のいずれかであることが好ましい。これらの材料を用いた第1樹脂層は、低誘電率で高周波損失も小さく、内部に埋め込まれる導体パターンと共に用いられて、高周波特性に優れる多層回路基板とすることができる。
請求項5に記載のように、前記導体パターンは、銅箔からなることが好ましい。銅箔は高い導電率と強度を兼ね備えており、これを多層回路基板の各層に形成される導体パターンとして用いることで、導体パターンの密着強度が高く、高周波特性に優れる多層回路基板を形成することができる。
請求項6に記載のように、前記表面に露出する導体パターンは、第2樹脂層に形成された孔を介して、多層回路基板の表面に露出してもよい。また、請求項7に記載のように、多層回路基板の表面に熱可塑性樹脂からなる第3樹脂層が形成され、当該第3樹脂層に形成された孔を介して、多層回路基板の表面に露出してもよい。これによれば、前記第2樹脂層や第3樹脂層は、表面に導体パターンを露出する孔を除いて、多層回路基板の表面保護層として働く。このため、部品実装時の半田付けに際して、半田流れ等による表面汚れが防止できる。
請求項8に記載の発明は、前記第2樹脂層の厚さが、前記内部に埋め込まれる導体パターンの最小層間距離より小さいことを特徴としている。これによれば、多層回路基板の製造が容易になり、安価な多層回路基板とすることができる。
請求項9〜21に記載の発明は、上記多層回路基板の製造方法に関する発明である。
請求項9に記載の発明は、熱可塑性樹脂からなる第1樹脂層と、前記第1樹脂層より耐熱性の高い第2樹脂層とを有する絶縁性の樹脂基板に、導体パターンが多層に形成される多層回路基板の製造方法であって、前記第1樹脂層となる熱可塑性樹脂からなるフィルムの一方の面上に、前記導体パターンが形成された第1樹脂フィルムを準備する第1樹脂フィルム準備工程と、前記第2樹脂層となる耐熱性の高いフィルムの一方の面上に、前記導体パターンが形成された第2樹脂フィルムを準備する第2樹脂フィルム準備工程と、前記第1樹脂フィルムと第2樹脂フィルムをそれぞれ所定枚数準備し、前記第2樹脂フィルムを端に配置して、所定枚数の第1樹脂フィルムと第2樹脂フィルムを積層する積層工程と、前記積層された第1樹脂フィルムと第2樹脂フィルムを加熱しつつ加圧することにより、相互に貼り合わせる加熱加圧工程とを有することを特徴としている。
これによれば、導体パターンが形成された熱可塑性樹脂からなる第1樹脂フィルムと、導体パターンが形成された耐熱性の高い第2樹脂フィルムとが、積層されて加熱加圧されることで、熱可塑性樹脂の軟化により相互に貼り合わされる。これにより、熱可塑性樹脂からなる第1樹脂層と、前記第1樹脂層より耐熱性の高い第2樹脂層とを有する多層回路基板が製造される。この製造方法によれば、積層された第1樹脂フィルと第2樹脂フィルムが、一度の加熱加圧工程により一括して貼り合わされ、多層回路基板が製造される。これによって、多層回路基板の製造コストを低減することができる。
また上記の製造方法においては、耐熱性の高い第2樹脂フィルムを端に配置して積層し貼り合わせるため、この第2樹脂フィルムに形成された導体パターンは、製造される多層回路基板の表面に露出する導体パターンとすることができる。一方、多層回路基板の高周波特性は、第1樹脂フィルムが貼り合わされた熱可塑性樹脂からなる第1樹脂層と、内部に埋め込まれる導体パターンにより確保することができる。このため、高周波特性が損なわれることなく、部品実装時の半田付けに際して、表面に露出する導体パターンの剥がれが生じ難い多層回路基板が製造できる。
請求項10に記載の発明は、前記第2樹脂フィルムが、前記耐熱性の高いフィルムの導体パターンが形成される面と反対の面上に、熱可塑性樹脂からなるフィルムを有することを特徴特徴としている。これによれば、第1樹脂フィルムと第2樹脂フィルムを貼り合わせる場合に、第2樹脂フィルムに形成された熱可塑性樹脂からなるフィルムと第1樹脂フィルムとを対向させて、貼り合わせることができる。この2つのフィルムは、同じ熱可塑性樹脂からできているため、加熱加圧により一括して行う貼り合わせが確実になる。
請求項11に記載の発明は、前記第2樹脂フィルムにおける耐熱性の高いフィルムの厚さが、前記第1樹脂フィルムにおける熱可塑性樹脂からなるフィルムの厚さに較べて小さいことを特徴としている。これによれば、第2樹脂フィルムを耐熱性の高いフィルムと熱可塑性樹脂からなるフィルムの2層からなるフィルムとしても、第2樹脂フィルムの厚さを第1樹脂フィルムの厚さと同程度にすることができる。このため、第1樹脂フィルムと第2樹脂フィルムへのレーザ加工による孔形成を同じ条件にすることができ、多層回路基板の製造が容易になって、製造コストを低減することができる。
請求項12に示すように積層し貼り合わせることで、導体パターンが両側の表面に露出する多層回路基板とすることができる。
請求項13に示すように積層し貼り合わせることで、反転層のない多層回路基板とすることができ、積層ばらつきの小さい多層回路基板とすることができる。
請求項14と15に記載のように、第1樹脂フィルムもしくは第2樹脂フィルムには導体パターンを底面とする有底孔が形成され、有底孔内に充填された導電ペーストを加熱加圧工程において焼結し、導体パターンを層間接続する接続導体とすることが好ましい。 これによれば、第1樹脂フィルムと第2樹脂フィルムを貼り合わせる際の加熱加圧により、同時に接続導体を形成できるため、多層回路基板の製造コストをより低減することができる。
また、導電ペーストを充填していない有底孔が形成された第2樹脂フィルムを、有底孔を外側に向けて積層することで、有底孔を介して導体パターンが表面に露出する多層回路基板を製造することができる。尚、請求項16と17に記載のように、熱可塑性樹脂からなる第3樹脂フィルムを第2樹脂フィルムの外側に配置して積層し、第3樹脂フィルムに形成した貫通孔を介して導体パターンが表面に露出する多層回路基板を製造することもできる。
請求項18に記載の発明は、熱可塑性樹脂からなる第1樹脂層と、前記第1樹脂層より耐熱性の高い第2樹脂層とを有する絶縁性の樹脂基板に、導体パターンが多層に形成される多層回路基板の製造方法であって、前記第1樹脂層となる熱可塑性樹脂からなる基板に、前記導体パターンが形成された第1樹脂基板を準備する第1樹脂基板準備工程と、前記第2樹脂層となる耐熱性の高いフィルムの一方の面上に、導体箔が形成された第2樹脂フィルムを準備する第2樹脂フィルム準備工程と、前記第1樹脂基板と1枚もしくは2枚の第2樹脂フィルムを準備し、前記第2樹脂フィルムを端に配置して、第1樹脂基板と第2樹脂フィルムを積層する積層工程と、前記積層された第1樹脂基板と第2樹脂フィルムを加熱しつつ加圧することにより、相互に貼り合わせる加熱加圧工程とを有することを特徴としている。
このように、第1樹脂基板から出発して、ビルドアップにより第2樹脂フィルムを貼り合わせ、高周波特性が損なわれることなく、表面に露出する導体パターンの剥がれが生じ難い多層回路基板を製造することができる。
請求項19に記載の発明による効果は、請求項10に記載の発明による効果と同様である。
尚、請求項20に記載した第2樹脂フィルムの導体箔のパターニングは、第1樹脂基板との貼り合わせ後でもよいし、第1樹脂基板との貼り合わせ前でもよい。また、請求項21に記載した接続導体の形成は、導電ペーストを用いてもよいし、メッキを用いてもよい。
以下、本発明の多層回路基板を、図に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1(a)〜(d)は、本実施形態における4つの多層回路基板100〜103を示す模式的な断面図である。尚、図1(a)〜(d)の多層回路基板100〜103において、図8(c)および図9(c)に示す多層回路基板90,91と同様の部分については、同じ符号を付けた。
図1(a)の多層回路基板100は、絶縁性の樹脂基板1に、導体パターン3i,3sa,3sbが多層に形成されてなる多層回路基板である。樹脂基板1は、熱可塑性樹脂からなる第1樹脂層1aと、第1樹脂層1aより耐熱性の高い第2樹脂層2a,2bとからなっており、第2樹脂層2a/第1樹脂層1a/第2樹脂層2bの順に並んで構成されている。また多層回路基板100において、内部に埋め込まれる導体パターン3iは第1樹脂層1aに形成され、表面に露出する導体パターン3sa,3sbは第2樹脂層2a,2b上に形成されている。
熱可塑性樹脂からなる第1樹脂層1aは、液晶ポリマー、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)/ポリエーテルイミド(PEI)混合物のいずれかであることが好ましい。これらの材料を用いた第1樹脂層1aは、低誘電率で高周波損失も小さく、内部に埋め込まれる導体パターン3iと共に用いられて、高周波特性に優れる多層回路基板とすることができる。
第1樹脂層1aより耐熱性の高い第2樹脂層2a,2bは、熱硬化性樹脂もしくは第1樹脂層1aより高融点の熱可塑性樹脂からなることが好ましい。特に、第2樹脂層2a,2bとして、熱可塑性ポリイミド、熱硬化性ポリイミド、エポキシ樹脂、BTレジン、ガラス繊維含有エポキシ材、ガラス繊維含有BTレジン材、ガラス繊維含有ポリイミド材、アラミド繊維含有エポキシ材、アラミド繊維含有BTレジン材、アラミド繊維含有ポリイミド材、セラミック粒子含有エポキシ材、セラミック粒子含有BTレジン材、セラミック粒子含有ポリイミド材のいずれかが好適である。
図2(a),(b)は、上記の第1樹脂層1aに用いられる樹脂材料と第2樹脂層2a,2bに用いられる樹脂材料の代表的なものについて、ランド(導体パターン)の密着強度を、はんだボール引っ張り試験を用いて調べた結果である。図2(a)は試験構成を示し,図2(b)は試験結果である。
図2(b)の結果からわかるように、上記の第2樹脂層2a,2bに用いられる樹脂材料に形成されたランドは、上記の第1樹脂層1aに用いられる樹脂材料に形成されたランドに較べて、はんだボール引っ張り試験で、3倍以上の密着強度がある。従って、上記の材料からなる第2樹脂層2a,2b上に形成された導体パターン3sa,3sbは、十分な密着強度が確保され、熱や応力が印加されても剥がれが生じ難い。
図1(a)の多層回路基板100において、内部に埋め込まれる導体パターン3iおよび表面に露出する導体パターン3sa,3sbは、銅箔からなることが好ましい。銅箔は高い導電率と強度を兼ね備えており、これを多層回路基板100の各層に形成される導体パターン3i,3sa,3sbとして用いることで、導体パターン3i,3sa,3sbの密着強度が高く、高周波特性に優れる多層回路基板とすることができる。
図1(b)の多層回路基板101では、図1(a)の多層回路基板100の両表面に熱可塑性樹脂からなる第3樹脂層1b,1cが追加形成されおり、第3樹脂層1b/第2樹脂層2a/第1樹脂層1a/第2樹脂層2b/第3樹脂層1cの順に並んで、樹脂基板1が構成されている。第3樹脂層1b,1cは、第1樹脂層1aと同じ熱可塑性樹脂を用いてもよいし、異なる熱可塑性樹脂を用いることもできる。多層回路基板101においても、図1(a)の多層回路基板100と同様に、内部に埋め込まれる導体パターン3iは第1樹脂層1aに形成されている。また、表面に露出する導体パターン3sa,3sbも第2樹脂層2a,2b上に形成されているが、これらはそれぞれ、第3樹脂層1b,1cに形成された孔1bh,1chを介して、多層回路基板101の表面に露出されている。図1(a)の多層回路基板100に追加形成された第3樹脂層1b,1cは、多層回路基板101の表面保護層として働く。これにより、部品実装時の半田付けに際して、半田流れ等による多層回路基板101の表面汚れが防止できる。
図1(c)の多層回路基板102では、図1(a)の多層回路基板100と同様に、樹脂基板1が第2樹脂層2a/第1樹脂層1a/第2樹脂層2bの順に並んで構成されている。一方、図1(a)の多層回路基板100と異なり、第2樹脂層2b上に形成されている導体パターン3sbは、第2樹脂層2bに形成された孔2bhを介して、多層回路基板102の表面に露出されている。多層回路基板102の第2樹脂層2bについても、上記と同様に多層回路基板102の表面保護層として働き、部品実装時の半田流れ等による表面汚れが防止される。
図1(d)の多層回路基板103では、樹脂基板1が第2樹脂層2a/第1樹脂層1a/第2樹脂層2b/第3樹脂層1bの順に並んで構成され、第2樹脂層2b上に形成されている導体パターン3sbが、第3樹脂層1bと第2樹脂層2bを貫通して形成された孔1b2bhを介して、多層回路基板103の表面に露出されている。多層回路基板103における第2樹脂層2b/第3樹脂層1bについても、上記と同様に、多層回路基板103の表面保護層として働いている。
図1(a)〜(d)に示す多層回路基板100〜103においては、いずれも、表面に露出する導体パターン3sa,3sbが耐熱性の高い第2樹脂層2a,2b上に形成されており、十分な密着強度が確保されている。このため、部品実装時の半田付けに際して導体パターン3sa,3sbに熱や応力が印加されても、導体パターン3sa,3sbの剥がれが生じ難い。一方、多層回路基板100〜103の高周波特性は、熱可塑性樹脂からなる第1樹脂層1aと内部に埋め込まれる導体パターン3iにより確保することができる。従って、図1(a)〜(d)の多層回路基板100〜103は、高周波特性に優れ、表面に露出した導体パターン3sa,3sbの密着強度が高い多層回路基板とすることができる。
次に、図1(a)の多層回路基板100を例にして、その製造方法を説明する。
図3(a)〜(d)と図4(a),(b)は、図1(a)の多層回路基板100の製造方法を示す工程別断面図である。
最初に、図3(a)に示すように、第1樹脂フィルム100bと第2樹脂フィルム100aをそれぞれ準備する。第1樹脂フィルム100bは、熱可塑性樹脂からなるフィルム1fの一方の面上に、銅箔3hが貼り合わされた樹脂フィルムである。第2樹脂フィルム100aは、上記フィルム1fより耐熱性の高いフィルム2fの一方の面上に銅箔3hが貼り合わされ、他方の面上に上記熱可塑性樹脂からなるフィルム1fと同じ熱可塑性樹脂からなるフィルム1faを有する樹脂フィルムである。第2樹脂フィルム100aにおけるフィルム1faは、後述する図4(b)の工程で第1樹脂フィルム100bと第2樹脂フィルム100aを一括して貼り合わせる場合に、貼り合わせを確実にするために形成されたものである。第2樹脂フィルム100aにおけるフィルム2fの厚さは、第1樹脂フィルム100bにおけるフィルム1fの厚さに較べて小さいことが好ましい。これによって、2層のフィルム2f/1faからなる第2樹脂フィルム100aの厚さを、第1樹脂フィルム100bの厚さと同程度にすることができる。このため、後述する図3(c)の第1樹脂フィルム100bと第2樹脂フィルム100aへのレーザ加工による孔形成を同じ条件にすることができ、多層回路基板の製造が容易になって、製造コストを低減することができる。尚、第1樹脂フィルム100bを準備する場合には、フィルム1fと銅箔3hを積層し、加熱加圧することにより両者を貼り合わせる。また、第2樹脂フィルム100aを準備する場合には、フィルム2fと銅箔3hの間に接着剤(図示省略)を挿入し、フィルム1faと共に積層し加熱加圧することにより、これらを貼り合わせる。
次に、図3(b)に示すように、第1樹脂フィルム100bと第2樹脂フィルム100aの銅箔3hをパターニングして、それぞれ所定の形状の導体パターン3を形成する。
次に、図3(c)に示すように、第1樹脂フィルム100bおよび第2樹脂フィルム100aにおいて、それぞれ、導体パターン3を底とする有底孔1fh,1fa2fhをレーザ加工により形成する。
次に、図3(d)に示すように、図3(c)で形成した有底孔1fh,1fa2fh内に、導電ペースト4pを充填する。導電ペースト4pには、例えば、銀と錫を導電性フィラーとする導電ペーストが用いられる。
以上で、第1樹脂フィルム100bと第2樹脂フィルム100aの加工が完了する。
次に、図4(a)に示すように、上記図3(a)〜(d)の工程を用いて準備した第1樹脂フィルム100b,100cと第2樹脂フィルム100a,100dを、図に示す向きと配列で積層する。すなわち、図4(a)に示す積層では、一組の隣り合う第1樹脂フィルム100b/100c同士は、導体パターン3が形成されていない面同士が向かい合うように反転して積層され、残りの隣り合う第1樹脂フィルムと第2樹脂フィルムの組100a/100b,100c/100dは、導体パターン3が形成された面と導体パターン3が形成されていない面とが向かい合うように反転せずに積層されている。これにより、第2樹脂フィルム100a,100dの導体パターン3が両側の表面に露出する多層回路基板を製造することができる。また、図4(a)の積層では、第2樹脂フィルム100a,100dに形成された熱可塑性樹脂からなるフィルム1faと、第1樹脂フィルム100b,100cのフィルム1fとを対向させている。この2つのフィルム1fa,1fは、同じ熱可塑性樹脂からできているため、次の加熱加圧により一括して行う積層体の貼り合わせが確実になる。
次に、図4(b)に示すように、図4(a)の向きと配列で積層配置した樹脂フィルム100a〜100dを、付着防止フィルム51、緩衝材52、金属板53を介して、ヒータ55が埋設された一対の熱プレス板54の間に挿入して、加熱しつつ加圧する。尚、図4(b)において、付着防止フィルム51は、熱可塑性樹脂からなるフィルム1fが周りの部材へ付着するのと導体パターン3が傷つくのを防止するためのもので、例えばポリイミドフィルム等が用いられる。緩衝材52は均等に加圧するためのもので、例えばステンレス等の金属を繊維状に裁断し、その繊維状金属を成形したものが用いられる。金属板53は、熱プレス板54に傷が入るのを防止するためのもので、例えばステンレス(SUS)やチタン(Ti)の板が用いられる。尚、図4(b)において、緩衝材52と金属板53の積層順序を逆にしてもよい。
図4(b)の加熱加圧により、図4(a)の各樹脂フィルム100a〜100dにおける熱可塑性樹脂からなるフィルム1fは、軟化して相互に貼り合わされ、図1(a)に示す樹脂基板1の第1樹脂層1aが形成される。また、図4(a)の第2樹脂フィルム100a,100dにおけるフィルム2fは、それぞれ、図1(a)に示す樹脂基板1の第2樹脂層2a,2bとなる。このようにして、各樹脂フィルム100a〜100dが一括して貼り合わされ、絶縁性の樹脂基板1が第2樹脂層2a/第1樹脂層1a/第2樹脂層2bで構成される図1(a)の多層回路基板100が製造される。尚、上記加熱加圧により導電ペースト4pは焼結されて、導体パターン3を層間接続する接続導体4となる。
図1(b)〜(d)の多層回路基板101〜103についても、図3(a)〜(d)に示した工程により準備した第1樹脂フィルムと第2樹脂フィルムを用い、同様に製造することができる。
図5(a)〜(c)は、それぞれ、図1(b)〜(d)の多層回路基板101〜103を製造するにあたって、第1樹脂フィルムと第2樹脂フィルムの向きと配列を示す積層配置図である。
図5(a)では、図4(a)と同様の第1樹脂フィルム101c,101dと第2樹脂フィルム101b,101eの積層に加えて、両端に、貫通孔1fhが形成された熱可塑性樹脂からなる第3樹脂フィルム101a,101fが積層されている。この両端に積層された第3樹脂フィルム101a,101fは、図1(b)の多層回路基板101における第3樹脂層1b,1cとなる。
図5(b)では、第1樹脂フィルム102b,102cと第2樹脂フィルム102a,102dが、図に示す向きと配列で積層される。すなわち、図5(b)の積層では、第1樹脂フィルム102b,102cと第2樹脂フィルム102a,102dのいずれの隣り合う組102a/102b,102b/102c,102c/102dも、導体パターン3が形成された面と導体パターン3が形成されていない面とが向かい合うように反転せずに積層されている。これにより、反転層のない多層回路基板とすることができ、積層ばらつきの小さい多層回路基板とすることができる。尚、第2樹脂フィルム102dは、熱可塑性樹脂からなるフィルム1faが貼り合わされておらず、耐熱性の高いフィルム2fのみからなる樹脂フィルムである。また、第2樹脂フィルム102dには、導体パターンを底とする有低孔2fhが形成されているが、有低孔2fh内に導電ペーストは充填されていない。この第2樹脂フィルム102dにおけるフィルム2fは、図1(c)の多層回路基板102における第2樹脂層2bとなる。
図5(c)では、第1樹脂フィルム103b,103cと第2樹脂フィルム103a,103dが、図に示す向きと配列で積層配置される。尚、第2樹脂フィルム103dには、導体パターンを底とする有低孔1fa2fhが形成されているが、有低孔1fa2fh内に導電ペーストが充填されていない。この第2樹脂フィルム103dにおけるフィルム2f/1faは、図1(d)の多層回路基板103における第2樹脂層2b/第3樹脂層1bとなる。
これら図5(a)〜(c)に示した積層体は、図4(b)に示した加熱加圧工程により貼り合わされ、それぞれ、図1(b)〜(d)に示す多層回路基板101〜103が製造される。尚、図5(a)〜(c)では、孔1fh,2fh,1fa2fhが形成されたフィルム101a,101fおよび第2樹脂フィルム102d,103dを貼り合わせたが、孔1fh,2fh,1fa2fhの形成は、貼り合わせの後に行ってもよい。
また、図5(c)に示したように、第2樹脂フィルム103dにおけるフィルム2fの厚さL2fは、第1樹脂フィルム103bにおけるフィルム1fの厚さL1fに較べて小さく設定され、第2樹脂フィルム103dの全体厚さは、第1樹脂フィルム103bの全体厚さと同程度になっている。このように、第2樹脂フィルム103dの全体厚さを第1樹脂フィルム103bの全体厚さと同程度にすることで、図3(a)で説明したように、レーザ加工による孔形成が容易になって、を多層回路基板の製造コストを低減することができる。尚、これにより製造される図1(d)の多層回路基板103では、第2樹脂層2bの厚さL2が、内部に埋め込まれる導体パターン3iの最小層間距離L1より小さくなる。
上記図3(a)〜(d)と図4(a),(b)および図5(a)〜(c)に示した多層回路基板100〜103の製造方法によれば、図1(a)〜(d)の第1樹脂層1a〜1cとなる第1樹脂フィルムおよび第2樹脂層2a,2bとなる第2樹脂フィルムが、一度の加熱加圧工程により、一括して貼り合わされる。従って、製造工程が簡略化されるため、多層回路基板100〜103の製造コストを低減することができる。また、同じ加熱加圧工程により導電ペースト4pが同時に焼結されて、接続導体4が形成される。従って、これによっても製造工程が簡略化され、多層回路基板100〜103の製造コストを低減することができる。
(第2実施形態)
図6(a)〜(d)は、本実施形態の多層回路基板とその製造方法を示す模式的な断面図である。図6(a)〜(c)は、製造途中の多層回路基板を示す図であり、図6(d)が、完成した多層回路基板を示す図である。尚、図6(a)〜(d)では、図1(a)、図3(a)〜(d)および図4(a),(b)に示す多層回路基板100とその製造途中における各部と同様の部分については、同じ符号を付けた。
第1実施形態の多層回路基板100〜103は、熱可塑性樹脂からなる第1樹脂フィルムと耐熱性の高い第2樹脂フィルムが、一括して貼り合わされ、製造された。本実施形態の多層回路基板104は、図6(a)に示す第1樹脂基板104bから出発し、これに第2樹脂フィルム104a,104cがビルドアップされて製造される。図6(a)に示す第1樹脂基板104は、図8(c)に示した従来の多層回路基板90と同様のもので、熱可塑性樹脂からなる基板1aに導体パターン3が形成され、それらが接続導体4によって層間接続された多層回路基板である。図6(a)の第1樹脂基板104bは、図8(a),(b)と同様の工程を経て、製造される。
次に、図6(b)に示すように、第1樹脂基板104bの両側に、第1樹脂基板104bの熱可塑性樹脂より耐熱性の高い第2樹脂フィルム104a,104cを積層し、図6(c)に示すように相互に貼り合わせて、多層回路基板104を形成する。
最後に、図6(d)に示すように、表面の導体箔3hをパターニングして導体パターン3sa,3sbを形成し、接続導体5a,5bによって、表面に露出する導体パターン3sa,3sbと内部に埋め込まれた導体パターン3iを接続する。接続導体5a,5bの形成は、レーザで孔加工し、前記と同様にして導電ペーストを充填して行ってもよいし、メッキにて形成してもよい。尚、図6(b)〜(d)の製造工程では、第1樹脂基板104bと第2樹脂フィルム104a,104cの貼り合わせを行ってから導体箔3hをパターニングしたが、貼り合わせ前に導体箔3hをパターニングして導体パターン3sa,3sbを形成してもよい。
図7は、本実施形態における別の多層回路基板を示す模式的な断面図である。図7の多層回路基板105では、第2樹脂層2aが2amと2anに、また第2樹脂層2bが2bmと2bnにそれぞれ分割されている。このように、第2樹脂層2a,2bは、多層回路基板の表層に部分的に積層形成されてもよい。
図6(d)と図7に示す多層回路基板104,105に関しても、表面に露出する導体パターン3sa,3sbが耐熱性の高い第2樹脂層2a,2b上に形成されており、十分な密着強度が確保されている。このため、部品実装時の半田付けに際して熱や応力が印加されても、導体パターン3sa,3sbの剥がれが生じ難い。一方、多層回路基板104,105の高周波特性は、熱可塑性樹脂からなる第1樹脂層1aと内部に埋め込まれる導体パターン3iにより確保することができる。従って、図6(d)と図7に示す多層回路基板104,105についても、高周波特性に優れ、表面に露出した導体パターン3sa,3sbの密着強度が高い多層回路基板とすることができる。
(他の実施形態)
上記の各実施形態においては、導体パターンが銅箔からなる場合の例を示したが、銀、金、アルミニウム等の金属箔であってもよい。
(a)〜(d)は、本発明の第1実施形態における4つの多層回路基板を示す模式的な断面図である。 第1樹脂層と第2樹脂層に用いられる樹脂材料の代表的なものについて、密着強度を調べた結果である。(a)は試験構成を示し,(b)は試験結果である。 (a)〜(d)は、図1(a)の多層回路基板の製造方法を示す工程別断面図である。 (a),(b)は、図1(a)の多層回路基板の製造方法を示す工程別断面図である。 (a)〜(c)は、それぞれ、図1(b)〜(d)の多層回路基板を製造するにあたって、第1樹脂フィルムと第2樹脂フィルムの向きと配列を示す積層配置図である。 (a)〜(d)は、本発明の第2実施形態における多層回路基板とその製造方法を示す模式的な断面図である。 第2実施形態における別の多層回路基板を示す模式的な断面図である。 (a)〜(c)は、従来の多層回路基板とその製造方法を示す模式的な断面図である。 (a)〜(c)は、従来の別の多層回路基板とその製造方法を示す模式的な断面図である。
符号の説明
90,91,100〜105 多層回路基板
1 樹脂基板
1a 第1樹脂層
1b,1c 第3樹脂層
2a,2b 第2樹脂層
3sa,3sb 表面に露出する導体パターン
3i 内部に埋め込まれる導体パターン
100a 第2樹脂フィルム
2f 耐熱性の高いフィルム
1fa 熱可塑性樹脂からなるフィルム
100b 第1樹脂フィルム
1f 熱可塑性樹脂からなるフィルム
3h 銅箔
3 導体パターン
4p 導電ペースト
4 接続導体

Claims (21)

  1. 絶縁性の樹脂基板に、導体パターンが多層に形成される多層回路基板であって、
    前記樹脂基板は、熱可塑性樹脂からなる第1樹脂層と、前記第1樹脂層より耐熱性の高い第2樹脂層とを有し、
    前記導体パターンは、多層回路基板の内部に埋め込まれる導体パターンと、多層回路基板の表面に露出する導体パターンとからなり、
    前記内部に埋め込まれる導体パターンは、前記第1樹脂層に形成され、
    前記表面に露出する導体パターンは、前記第2樹脂層上に形成されてなることを特徴とする多層回路基板。
  2. 前記第2樹脂層が、熱硬化性樹脂もしくは前記第1樹脂層より高融点の熱可塑性樹脂からなることを特徴とする請求項1に記載の多層回路基板。
  3. 前記第2樹脂層が、熱可塑性ポリイミド、熱硬化性ポリイミド、エポキシ樹脂、BTレジン、ガラス繊維含有エポキシ材、ガラス繊維含有BTレジン材、ガラス繊維含有ポリイミド材、アラミド繊維含有エポキシ材、アラミド繊維含有BTレジン材、アラミド繊維含有ポリイミド材、セラミック粒子含有エポキシ材、セラミック粒子含有BTレジン材、セラミック粒子含有ポリイミド材のいずれかであることを特徴とする請求項2に記載の多層回路基板。
  4. 前記第1樹脂層が、液晶ポリマー、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン/ポリエーテルイミド混合物のいずれかであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の多層回路基板。
  5. 前記導体パターンが、銅箔からなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の多層回路基板。
  6. 前記表面に露出する導体パターンが、前記第2樹脂層に形成された孔を介して、多層回路基板の表面に露出されてなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の多層回路基板。
  7. 前記多層回路基板の表面に、熱可塑性樹脂からなる第3樹脂層が形成され、
    当該第3樹脂層に形成された孔を介して、前記表面に露出する導体パターンが、多層回路基板の表面に露出されてなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の多層回路基板。
  8. 前記第2樹脂層の厚さが、前記内部に埋め込まれる導体パターンの最小層間距離より小さいことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の多層回路基板。
  9. 熱可塑性樹脂からなる第1樹脂層と、前記第1樹脂層より耐熱性の高い第2樹脂層とを有する絶縁性の樹脂基板に、導体パターンが多層に形成される多層回路基板の製造方法であって、
    前記第1樹脂層となる熱可塑性樹脂からなるフィルムの一方の面上に、前記導体パターンが形成された第1樹脂フィルムを準備する第1樹脂フィルム準備工程と、
    前記第2樹脂層となる耐熱性の高いフィルムの一方の面上に、前記導体パターンが形成された第2樹脂フィルムを準備する第2樹脂フィルム準備工程と、
    前記第1樹脂フィルムと第2樹脂フィルムをそれぞれ所定枚数準備し、前記第2樹脂フィルムを端に配置して、所定枚数の第1樹脂フィルムと第2樹脂フィルムを積層する積層工程と、
    前記積層された第1樹脂フィルムと第2樹脂フィルムを加熱しつつ加圧することにより、相互に貼り合わせる加熱加圧工程とを有することを特徴とする多層回路基板の製造方法。
  10. 前記第2樹脂フィルムが、前記耐熱性の高いフィルムの導体パターンが形成される面と反対の面上に、熱可塑性樹脂からなるフィルムを有することを特徴とする請求項9に記載の多層回路基板の製造方法。
  11. 前記第2樹脂フィルムにおける耐熱性の高いフィルムの厚さが、前記第1樹脂フィルムにおける熱可塑性樹脂からなるフィルムの厚さに較べて小さいことを特徴とする請求項10に記載の多層回路基板の製造方法。
  12. 前記積層工程において、
    一組の隣り合う第1樹脂フィルム同士、もしくは一組の隣り合う第1樹脂フィルムと第2樹脂フィルムは、導体パターンが形成されていない面同士が向かい合うように反転して積層し、
    残りの隣り合う組の第1樹脂フィルムもしくは第2樹脂フィルムは、導体パターンが形成された面と導体パターンが形成されていない面とが向かい合うように反転せずに積層することを特徴とする請求項9乃至11のいずれか1項に記載の多層回路基板の製造方法。
  13. 前記積層工程において、
    いずれの隣り合う組の第1樹脂フィルムもしくは第2樹脂フィルムも、導体パターンが形成された面と導体パターンが形成されていない面とが向かい合うように反転せずに積層することを特徴とする請求項9乃至11のいずれか1項に記載の多層回路基板の製造方法。
  14. 前記第1樹脂フィルムもしくは第2樹脂フィルムに、導体パターンを底面とする有底孔を形成する有底孔形成工程を有することを特徴とする請求項9乃至13のいずれか1項に記載の多層回路基板の製造方法。
  15. 前記有底孔内に導電ペーストを充填する導電ペースト充填工程を有し、
    前記加熱加圧工程において、前記導電ペーストが焼結されて、前記導体パターンを層間接続する接続導体が形成されることを特徴とする請求項14に記載の多層回路基板の製造方法。
  16. 熱可塑性樹脂からなる第3樹脂フィルムを準備する第3樹脂フィルム準備工程を有し、
    前記積層工程において、
    前記第3樹脂フィルムを、前記端に配置された第2樹脂フィルムの外側に配置して、所定枚数の第1樹脂フィルムと第2樹脂フィルムおよび第3樹脂フィルムを積層し、
    前記積層された第1樹脂フィルムと第2樹脂フィルムおよび第3樹脂フィルムを加熱しつつ加圧することにより、相互に貼り合わせることを特徴とする請求項9乃至15のいずれか1項に記載の多層回路基板の製造方法。
  17. 前記第3樹脂フィルムに、所定の貫通孔を形成する第3樹脂フィルム貫通孔形成工程を有することを特徴とする請求項16に記載の多層回路基板の製造方法。
  18. 熱可塑性樹脂からなる第1樹脂層と、前記第1樹脂層より耐熱性の高い第2樹脂層とを有する絶縁性の樹脂基板に、導体パターンが多層に形成される多層回路基板の製造方法であって、
    前記第1樹脂層となる熱可塑性樹脂からなる基板に、前記導体パターンが形成された第1樹脂基板を準備する第1樹脂基板準備工程と、
    前記第2樹脂層となる耐熱性の高いフィルムの一方の面上に、導体箔が形成された第2樹脂フィルムを準備する第2樹脂フィルム準備工程と、
    前記第1樹脂基板と1枚もしくは2枚の第2樹脂フィルムを準備し、前記第2樹脂フィルムを端に配置して、第1樹脂基板と第2樹脂フィルムを積層する積層工程と、
    前記積層された第1樹脂基板と第2樹脂フィルムを加熱しつつ加圧することにより、相互に貼り合わせる加熱加圧工程とを有することを特徴とする多層回路基板の製造方法。
  19. 前記第2樹脂フィルムが、前記耐熱性の高いフィルムの導体箔が形成される面と反対の面上に、熱可塑性樹脂からなるフィルムを有することを特徴とする請求項18に記載の多層回路基板の製造方法。
  20. 前記第2樹脂フィルムの導体箔をパターニングして導体パターンとする、第2樹脂フィルム導体パターン形成工程を有することを特徴とする項18または19に記載の多層回路基板の製造方法。
  21. 前記第1樹脂基板に形成された導体パターンと前記第2樹脂フィルムに形成された導体パターンを層間接続する接続導体を形成する、導体パターン接続工程を有することを特徴とする請求項20に記載の多層回路基板の製造方法。
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