JP2005064242A - 基板の処理システム及び基板の熱処理方法 - Google Patents

基板の処理システム及び基板の熱処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 多段に配置された熱処理装置の各筐体内の雰囲気を定常に維持し,熱処理により発生する熱やパーティクルを十分に排出する。
【解決手段】 熱処理装置70〜79で構成される第5の処理装置群G5の側面に,気体供給装置91から通じる給気ダクト110が配置される。給気ダクト110の側面には,各筐体70a〜79aに通じる給気口70b〜79bが形成される。各筐体70a〜79aには,排気ダクト111に通じる排気口70c〜79cが形成される。制御部112は,各筐体70a〜79a内が陽圧になるように気体供給装置91からの給気量を制御する。制御部112は,筐体70a〜79aのシャッタ70e〜79eが開く度に,気体供給装置91の給気量を増大させる。ウェハ搬入出口から不安定な外気が流入することが防止され,各筐体内には,熱やパーティクルを排除するための気流が形成される。
【選択図】 図4

Description

本発明は,基板の処理システム及び基板の熱処理方法に関する。
半導体デバイスの製造におけるフォトリソグラフィー工程では,ウェハ上に塗布されたレジスト膜内の溶剤を蒸発させる加熱処理(プリベーキング),パターンの露光後にウェハ上のレジスト膜の化学反応を促進させる加熱処理(ポストエクスポージャーベーキング),現像処理後の加熱処理(ポストベーキング)等の種々の加熱処理が行われている。
上述の各加熱処理は,それぞれ専用の熱処理装置で行われ,それらの熱処理装置は,一連のフォトリソグラフィー工程を連続して行うための同じ塗布現像処理システムに搭載されている。塗布現像処理システムには,例えば床占有面積を小さくするために複数の熱処理装置が多段に配置された熱処理装置群が形成され,その熱処理装置群の側方には,各熱処理装置に対してウェハを搬入出するウェハ搬送装置が配置されている。
前記各熱処理装置は,例えば筐体内に,ウェハを載置して加熱する熱板と,ウェハを載置して冷却する冷却板とを備え,ウェハを熱板上で加熱した後,当該ウェハを冷却板上で冷却できるようになっている。そして従来の熱処理装置の筐体には,ウェハを搬入出するためのシャッタ付の搬入出口と,筐体内の雰囲気を排気するための排気口が設けられていた。そして,ウェハの加熱処理時には,ウェハが搬入出口から筐体内に搬入され,シャッタが閉じられた後,筐体内の雰囲気を排気口から排気し,筐体内をパージしながら加熱処理を行っていた(例えば,特許文献1参照。)。
特開2003−7594号公報
しかしながら,上述の熱処理装置の場合,排気口からの排気により筐体内が負圧になり,例えばウェハの搬出時には,搬入出口から筐体内に,十分に管理されていない筐体の外側の外気が流れ込む。この外気の流入によって,筐体内には非定常な流れが形成され,例えば筐体内のウェハの面内温度が不均一に変動していた。この温度変動によって,例えばウェハ面内の熱履歴がばらつき,ウェハの最終的な処理状態が不均一になることがあった。また,単に筐体内の雰囲気を排気口から排気するのみでは,大きな排気量が得られず,加熱によって筐体全体に蓄熱された熱を十分に排熱することができなかった。筐体の排熱が十分でないと,複数枚のウェハの処理が連続して行われることによって筐体の温度が徐々に上昇し,ウェハ搬送装置などの周辺装置に熱的な悪影響を与えてしまう。また,筐体からの排気量が少ないと,筐体内においてウェハから発生し浮遊するパーティクルが十分に排出されず,パーティクルがウェハに付着してウェハを汚染することになる。
本発明は,かかる点に鑑みてなされたものであり,多段に配置された加熱処理装置の各筐体内の雰囲気を定常に維持し,熱処理により発生する熱やパーティクルを十分に排出できるウェハなどの基板の処理システムと基板の熱処理方法を提供することをその目的とする。
上記目的を達成するために,本発明は,基板を熱処理する複数の熱処理装置を多段に配置して構成された熱処理装置群を備えた基板の処理システムであって,前記熱処理装置群の各熱処理装置に所定の気体を供給するための気体供給装置と,前記気体供給装置から前記熱処理装置群の各熱処理装置の筐体に連通した給気ダクトと,前記各熱処理装置の筐体内の気体を排気するために,前記各筐体に連通した排気ダクトと,前記筐体内の雰囲気が当該筐体の外部の雰囲気に対して陽圧になるように,前記各筐体に供給される気体の供給量を制御する制御部と,を備え,前記各熱処理装置の筐体には,前記給気ダクトからの気体を導入するための給気口と,前記筐体内の気体を前記排気ダクトに排出するための排気口がそれぞれ設けられていることを特徴とする。
この発明によれば,気体供給装置から供給される所定の気体を給気ダクトを通じて各熱処理装置の筐体内に分配供給し,各筐体内の気体を排気ダクトを通じて排気することによって,各筐体内に気流を形成できる。また,制御部によって筐体への気体の供給量を制御して各筐体内を陽圧に維持できる。この結果,従来のように基板の搬入出時に筐体内に外気が流入することがなく,筐体内には,定常な気流が形成される。したがって,熱処理の行われる基板の温度が非定常な気流によって不均一に変動することがなく,基板が基板面内において均一に熱処理される。また,各熱処理装置内に積極的に給気するので,その分各熱処理装置からの排気量を増大することができ,各熱処理装置内で発生する熱やパーティクルを十分に排出することができる。
前記各熱処理装置の筐体には,当該筐体に対して基板を搬入出するための基板の搬入出口と,前記基板の搬入出口を開閉するシャッタがそれぞれ設けられ,前記制御部は,前記シャッタの開閉動作に基づいて前記気体供給装置における前記給気ダクトへの気体の供給量を制御する機能を有していてもよい。基板の搬入出口が開放された場合には,筐体内の気体が筐体外に流出するので,筐体内の陽圧度が低下する。また,開放された基板の搬入出口を有する筐体への気体の流入が増えるので,その分共通の給気ダクトに連通している他の筐体への気体の供給量が減少する。したがって,シャッタの開放動作に基づいて気体供給装置から給気ダクトへの気体の供給量を増やし,また,シャッタの閉鎖動作に基づいて給気ダクトへの気体の供給量を減らすことによって,総ての熱処理装置の筐体内を常に陽圧に維持し,さらに各筐体内の圧力や気流の流量をほぼ一定に維持することができる。この結果,各筐体内の基板の熱処理が常に一定の条件で行われ,基板の熱処理の安定化が図られる。
また,前記制御部は,前記熱処理装置群において開放されている基板の搬入出口の数に応じて前記気体の供給量を制御する機能を有していてもよい。同時に開放されている基板の搬入出口の数が増えれば増えるほど,熱処理装置群全体からより多くの気体が流出する。したがって,開放されている基板の搬入出口の数が増える時に,気体供給装置からの気体の供給量を増やすことによって,総ての熱処理装置の筐体内を常に陽圧に維持することができる。
前記各熱処理装置の筐体には,当該筐体内の圧力を測定する圧力センサがそれぞれ設けられ,前記制御部は,前記圧力センサの測定結果に基づいて前記気体供給装置における前記給気ダクトへの気体の供給量を制御する機能を有していてもよい。かかる場合にも,筐体内の圧力が下がったときに,給気ダクトへの気体の供給量を増やすことができるので,筐体内の圧力が直ちに回復して各熱処理装置の筐体内の圧力を常に陽圧を維持することができる。また,各筐体内の圧力や気流の流量もほぼ一定に維持することができ,基板の熱処理を常に一定の条件下で行うことができる。
前記基板の処理システムは,前記各筐体の給気口に設けられ,前記筐体への気体の導入流量を調整できる導入流量調整部材と,前記各筐体内の圧力を測定する圧力センサと,をさらに備え,前記制御部は,前記圧力センサの測定結果に基づいて前記導入流量調整部材の動作を制御し,前記筐体への気体の導入量を調整できてもよい。かかる場合,筐体内の圧力に基づいて各筐体への気体の導入流量を調整できるので,各筐体内の圧力を常に陽圧に維持することができる。また,各筐体内の圧力や気流の流量を一定に維持することができ,基板の熱処理を常に一定の条件下で行うことができる。
前記給気口は,前記筐体の一端部側に設けられ,前記排気口は,前記筐体における前記給気口と離れた他端部側に設けられていてもよい。かかる場合,筐体内の一端部側から他端部側に渡る筐体内全体に気流が形成されるので,筐体内全体の熱やパーティクルを適正に除去することができる。
前記給気ダクトは,前記熱処理装置群の側面に沿って上下方向に向けて形成され,前記各給気口は,当該各給気口が設けられている高さの前記給気ダクトの側面に連通していてもよい。また,前記給気ダクトは,前記熱処理装置群の側面に沿って上方から下方に向けて気体が流れるように形成されており,前記給気ダクトは,前記熱処理装置群の側面において下流に行くにつれて流路が狭くなるように形成されていてもよい。ダクト内を流れる気流は,一般的に下流に行くにつれて圧力が低下していく。本発明によれば,給気ダクトの下流に行くにつれて流路が狭くなるので,その圧力低下が軽減される。したがって,多段に配置された各筐体内に同じ給気圧で気体が供給され,各筐体内に同様な気流を形成できる。それ故,例えば同じ処理が行われる熱処理装置が複数配置されている場合には,各熱処理装置で同じ条件の熱処理を行い,同じ品質の基板を製造できる。
前記排気ダクトは,前記熱処理装置群の側面に沿って上下方向に向けて形成されていてもよい。また,前記熱処理装置には,基板を加熱する加熱部と基板を冷却する冷却部が設けられていてもよい。かかる場合,基板が熱処理装置内で加熱部から冷却部に搬送されたり,冷却部で基板が待機したりするので,基板が熱処理装置内に収容されている時間が長くなる。したがって,このような熱処理装置内において陽圧で定常な気流を形成することによって,従来の非定常な気流による基板への熱的な影響を著しく低減することができる。
本発明の基板の熱処理方法は,熱処理装置内において基板を熱処理する熱処理方法であって,熱処理時には,熱処理装置の筐体の一方側から気体を供給しつつ当該筐体の他方側から排気して,熱処理装置の筐体内に一定方向に流れる気流を形成し,当該気流によって筐体内を筐体の外部に対して陽圧に維持することを特徴とする。なお,熱処理時には,少なくとも基板が筐体内に搬入される直前から基板が筐体から搬出された直後までの期間を含む。
この発明によれば,筐体内が陽圧に維持されるので,例えば基板の搬入出時に外気が筐体内に流入することがなく,筐体内には,定常な気流が形成される。この結果,基板温度が非定常な気流によって基板面内において不均一になることがなく,熱処理が基板面内において均一に行われる。また,熱処理装置内に積極的に気体を供給し,筐体内に一定方向に流れる気流を形成するので,その分熱処理装置の排気量を増大することができる。この結果,熱処理装置内で発生する熱やパーティクルを十分に排出することができる。
前記熱処理装置が複数配置されている場合には,前記各熱処理装置の筐体に対し,共通の気体供給装置から給気ダクトを通じて気体が供給され,前記各熱処理装置の筐体に設けられた基板の搬入出口がシャッタにより開放されている時に,前記気体供給装置から給気ダクトへの給気量を増大させてもよい。基板の搬入出口が開放された場合には,各筐体内の気体が筐体外に流出するので,筐体内の陽圧度が低下する。また,給気ダクト内を流れる気体は,搬入出口が開放されていない筐体よりも開放されている筐体に流れやすくなるため,搬入出口が開放されていない筐体への気体の供給量が減少し,減圧度も下がる。本発明によれば,基板の搬入出口が開放されている時に,共通の気体供給装置からの給気量を増大させるので,各筐体内の減圧度や給気量が回復され,各筐体内の雰囲気状態をほぼ一定に維持することができる。この結果,各筐体内の基板の熱処理が常に一定の条件で行われ,基板の熱処理の安定化が図られる。
前記基板の熱処理方法においては,前記開放されている基板の搬入出口の数に応じて前記気体供給装置から給気ダクトへの給気量を増大させてもよい。開放されている基板の搬入出口の数が増えれば増えるほど,複数の熱処理装置全体から流出する気体が多くなる。したがって,開放されている基板の搬入出口の数に応じて,気体供給装置からの給気量を増やすことによって,総ての熱処理装置の筐体内を陽圧に維持することができる。
前記熱処理装置が複数配置されている場合には,前記各熱処理装置の筐体に対し,共通の気体供給装置から給気ダクトを通じて気体が供給され,前記気体供給装置から給気ダクトへの給気量は,前記各熱処理装置の筐体内の圧力に基づいて制御されてもよい。こうすることによって,各筐体内の陽圧を確実に維持できる。
本発明によれば,各熱処理装置内の基板が非定常な気流の影響を受けずに安定した状態で熱処理され,またパーティクルの付着も防止できるので,歩留まりの向上が図られる。また,熱処理装置の排熱も適正に行われるので,周辺装置への熱的な影響を抑制できる。
以下,本発明の好ましい実施の形態について説明する。図1は,本実施の形態にかかる基板の処理システムとしての塗布現像処理システム1の構成の概略を示す平面図であり,図2は,塗布現像処理システム1の正面図であり,図3は,塗布現像処理システム1の背面図である。
塗布現像処理システム1は,図1に示すように例えば25枚のウェハWをカセット単位で外部から塗布現像処理システム1に対して搬入出したり,カセットCに対してウェハWを搬入出したりするカセットステーション2と,塗布現像工程の中で枚葉式に所定の処理を施す各種処理装置を多段配置してなる処理ステーション3と,この処理ステーション3に隣接して設けられている図示しない露光装置との間でウェハWの受け渡しをするインターフェイス部4とを一体に接続した構成を有している。
カセットステーション2では,載置部となるカセット載置台5上の所定の位置に,複数のカセットCをX方向(図1中の上下方向)に一列に載置自在となっている。カセットステーション2には,搬送路6上をX方向に向かって移動可能なウェハ搬送体7が設けられている。ウェハ搬送体7は,カセットCに収容されたウェハWのウェハ配列方向(Z方向;鉛直方向)にも移動自在であり,X方向に配列された各カセットC内のウェハWに対して選択的にアクセスできる。
ウェハ搬送体7は,Z軸周りのθ方向に回転可能に構成されており,後述するように処理ステーション3側の第3の処理装置群G3に属するトランジション装置51に対してもアクセスできるように構成されている。
カセットステーション2に隣接する処理ステーション3は,複数の処理装置が多段に配置された,例えば5つの処理装置群G1〜G5を備えている。図1に示すように処理ステーション3のX方向負方向(図1中下方向)側には,カセットステーション2側から第1の処理装置群G1,第2の処理装置群G2が順に配置されている。処理ステーション3のX方向正方向(図1中上方向)側には,カセットステーション2側から第3の処理装置群G3,第4の処理装置群G4及び熱処理装置群としての第5の処理装置群G5が順に配置されている。第3の処理装置群G3と第4の処理装置群G4との間には,第1の搬送装置10が設けられている。第1の搬送装置10は,第1の処理装置群G1,第3の処理装置群G3及び第4の処理装置群G4に選択的にアクセスし,ウェハWを搬送できる。第4の処理装置群G4と第5の処理装置群G5との間には,第2の搬送装置11が設けられている。第2の搬送装置11は,第2の処理装置群G2,第4の処理装置群G4及び第5の処理装置群G5に選択的にアクセスし,ウェハWを搬送できる。
図2に示すように第1の処理装置群G1には,ウェハWに所定の処理液を供給して処理を行う液処理装置,例えばウェハWにレジスト液を塗布するレジスト塗布装置20,21,22,露光時の光の反射を防止するための反射防止膜を形成するボトムコーティング装置23,24が下から順に5段に重ねられている。第2の処理装置群G2には,液処理装置,例えばウェハWに現像処理を施す現像処理装置30〜34が下から順に5段に重ねられている。また,第1の処理装置群G1及び第2の処理装置群G2の最下段には,各処理装置群G1及びG2内の前記液処理装置に各種処理液を供給するためのケミカル室40,41がそれぞれ設けられている。
例えば図3に示すように第3の処理装置群G3には,温調装置50,ウェハWの受け渡しを行うためのトランジション装置51,精度の高い温度管理下でウェハWを加熱処理する高精度温調装置52〜54及びウェハWを高温で加熱処理する高温度熱処理装置55〜58が下から順に9段に重ねられている。
第4の処理装置群G4では,例えば高精度温調装置60,レジスト塗布処理後のウェハWを加熱処理するプリベーキング装置61〜64及び現像処理後のウェハWを加熱処理するポストベーキング装置65〜69が下から順に10段に重ねられている。
第5の処理装置群G5では,ウェハWを熱処理する複数の熱処理装置,例えば高精度温調装置70〜73,露光後のウェハWを加熱処理するポストエクスポージャーベーキング装置74〜79が下から順に10段に重ねられている。
図1に示すように第1の搬送装置10のX方向正方向側には,複数の処理装置が配置されており,例えば図3に示すようにウェハWを疎水化処理するためのアドヒージョン装置80,81,ウェハWを加熱する加熱装置82,83が下から順に4段に重ねられている。図1に示すように第2の搬送装置11のX方向正方向側には,例えばウェハWのエッジ部のみを選択的に露光する周辺露光装置84が配置されている。
図2に示すように例えばカセットステーション2,処理ステーション3及びインターフェイス部4の各ブロックの上部には,各ブロック内を空調するための空調器90が備えられている。この空調器90により,カセットステーション2,処理ステーション3及びインターフェイス部4内は,所定の温度及び湿度に調整できる。また,図3に示すように例えば処理ステーション3の上部には,第3の処理装置群G3,第4の処理装置群G4及び第5の処理装置群G5内の各装置に所定の気体を供給する,例えばFFU(ファンフィルタユニット)などの気体供給装置91がそれぞれ設けられている。気体供給装置91は,所定の温度,湿度に調整された気体から不純物を除去した後,当該気体を所定の流量で送風できる。
インターフェイス部4は,図1に示すように処理ステーション3側から順に第1のインターフェイス部100と,第2のインターフェイス部101とを備えている。第1のインターフェイス部100には,ウェハ搬送体102が第5の処理装置群G5に対応する位置に設けられている。ウェハ搬送体102のX方向の両側には,例えばバッファカセット103(図1のX方向正方向側),104(図1のX方向負方向側)が各々設置されている。ウェハ搬送体102は,第5の処理装置群G5内の熱処理装置とバッファカセット103,104に対してアクセスできる。第2のインターフェイス部101には,X方向に向けて設けられた搬送路105上を移動するウェハ搬送体106が設けられている。ウェハ搬送体106は,Z方向に移動可能で,かつθ方向に回転可能であり,バッファカセット104と,第2のインターフェイス部101に隣接した図示しない露光装置に対してアクセスできる。したがって,処理ステーション3内のウェハWは,ウェハ搬送体102,バッファカセット104,ウェハ搬送体106を介して露光装置に搬送でき,また,露光処理の終了したウェハWは,ウェハ搬送体106,バッファカセット104,ウェハ搬送体102を介して処理ステーション3内に搬送できる。
次に,第5の処理装置群G5内の各熱処理装置に対する給気,排気機構について説明する。
図4に示すように気体供給装置91の下方には,気体供給装置91からの気体が導入される気体導入室Kが形成されている。気体導入室Kの下面から下方に向けて細長い給気ダクト110が形成されている。給気ダクト110は,第5の処理装置群G5のX方向負方向側の側面に沿って第5の処理装置群G5の上方から下端部まで形成されている。給気ダクト110は,第5の処理装置群G5の高精度温調装置70〜72,ポストエクスポージャーベーキング装置73〜79(以下,「熱処理装置70〜79」とする。)に連通している。各熱処理装置70〜79は,閉鎖可能な筐体70a〜79aをそれぞれ有し,筐体70a〜79aの給気ダクト110側,つまりX方向負方向側には,各筐体70a〜79aの高さにおいて給気ダクト110の側面に連通する給気口70b〜79bがそれぞれ設けられている。したがって,気体供給装置91からの気体は,共通の給気ダクト110を通って各給気口70b〜79bから各熱処理装置70〜79内に分配供給される。
図4に示すように第5の処理装置群G5のX方向正方向側の端部付近,例えば筐体70a〜79aのX方向正方向側寄りのY方向(図1の左右方向)側の側面には,排気口70c〜79cがそれぞれ設けられている。排気口70c〜79cは,例えば図1に示すように各筐体70a〜79aのY方向の両側面に設けられている。Y方向の各側面の排気口70c〜79cは,図4に示すように例えば工場排気に接続された排気ダクト111にそれぞれ連通している。排気ダクト111は,第5の処理装置群G5の各筐体70a〜79aのY方向の側面に沿って熱処理装置70〜79の最上部から下方向に向けて形成されている。したがって,各熱処理装置70〜79内の気体は,排気口70c〜79cから2本の共通の排気ダクト111を介して排気される。
各筐体70a〜79aには,ウェハWを搬入出するためのウェハ搬入出口70d〜79dと,当該ウェハ搬入出口70d〜79dを開閉するためのシャッタ70e〜79eがそれぞれ設けられている。
上述の気体供給装置91の気体供給動作と,各シャッタ70e〜79eの開閉動作は,例えば制御部112によって制御されている。制御部112は,各筐体70a〜79a内が筐体70a〜79aの外部に対して常に陽圧になり,かつ各筐体70a〜79a内の気流の流量が一定になるように気体供給装置91の給気量を制御できる。かかる機能を果たすため,制御部112は,例えばシャッタ70e〜79eの開閉動作に基づいて気体供給装置91の給気量を制御できる。例えば制御部112は,開放されたウェハ搬入出口70d〜79dの数に応じて気体供給装置91の給気量を段階的に変更できる。例えばシャッタ70e〜79eが一つ開き,ウェハ搬入出口70c〜79dが一つ開放される毎に,給気量が所定の設定流量P分増大される。したがって,二つのウェハ搬入出口70d〜79dが開放された際には,給気量が設定流量Pの二倍分増大される。給気量を増大させない場合,いずれかのウェハ搬入出口70d〜79dが開放されると,それに対応する筐体70a〜79aから気流が流出し,圧力が低下する。また,開放されていない筐体70a〜79aに供給されるはずの給気ダクト110内の気体は,流れやすい開放された筐体70a〜79a内に供給され,開放されていない筐体70a〜79a内の気流の流量が低下する。上記制御部112の給気量の制御により,総ての筐体70a〜79a内の圧力低下と流量低下が防止される。
次に,第5の熱処理装置群G5内の熱処理装置の構成を,ポストエクスポージャーベーキング装置74を例にとって説明する。図5は,ポストエクスポージャーベーキング装置74の構成の概略を示す縦断面の説明図であり,図6は,ポストエクスポージャーベーキング装置74の構成の概略を示す横断面の説明図である。
ポストエクスポージャーベーキング装置74は,図5に示すように上述した閉鎖可能な筐体74aを有し,筐体74a内にウェハWを冷却させる冷却部120と,ウェハWを加熱する加熱部121を備えている。冷却部120は,給気ダクト110側(X方向負方向側)に配置され,加熱部121は,排気ダクト111側(X方向正方向側)に配置されている。
冷却部120には,例えばウェハWを載置して冷却する冷却板130が設けられている。冷却板130は,例えば図6に示すように加熱部121側が円弧状に湾曲した略方形形状に形成されている。冷却板130内には,例えば冷媒が通流する図示しない冷却管が内蔵されており,この冷却管によって冷却板130は,所定の冷却温度に維持される。冷却部120内には,例えば図5に示すようにX方向に沿ったレール131が設けられている。冷却板130は,駆動部132によってレール131上を移動し,加熱部121内の後述する熱板142上まで移動できる。
冷却板130には,図6に示すように2本のスリット133が形成されている。スリット133は,冷却板130が加熱部121に移動した時に後述する第2の昇降ピン145に衝突しないように,冷却板130の加熱部121側の端部から中央部付近に渡って形成されている。スリット133の下方には,図5に示すように昇降駆動部134によって昇降する第1の昇降ピン135が設けられている,この第1の昇降ピン135によって,ウェハWを冷却板130上で昇降し,冷却板130と第2の搬送装置11又はウェハ搬送体102との間でウェハWの受け渡しを行うことができる。
上述の給気ダクト110に連通する給気口74bは,図6に示すように筐体74aのX方向負方向側に開口している。また,ウェハ搬入出口74dとシャッタ74eは,筐体74aのY方向(図6の上下方向)側の両側面にそれぞれ設けられている。
加熱部121には,図5に示すように例えば上下動自在な蓋体140と,蓋体140の下方に位置し当該蓋体140と一体となって加熱室Sを形成するサポートリング141が設けられている。
サポートリング141は,例えば上下面が開口した略円筒状の形態を有している。サポートリング141の内側には,ウェハWを載置して加熱する熱板142が収容されている。熱板142は,例えば厚みのある円盤形状を有し,熱板142内には,例えば図示しないヒータが内蔵されている。このヒータによって熱板142は,所定の加熱温度に昇温できる。
熱板142の中央付近には,貫通孔143が形成されている。各貫通孔143には,昇降駆動部144により昇降する第2の昇降ピン145がそれぞれ挿入されている。この第2の昇降ピン145によって,熱板142上でウェハWを昇降し,熱板142と冷却板130との間でウェハWの受け渡しを行うことができる。
サポートリング141の上面には,加熱室Sに開口する排出口146が設けられている。排出口146は,例えば工場排気に連通する排出管147に接続されており,この排出口146から加熱室S内の雰囲気を排気できる。
蓋体140は,上面が閉口し下面が開口した略円筒形状の形態を有している。蓋体140の中央部には,気体導入口148が設けられている。気体導入口148は,ポストエクスポージャーベーキング装置74の外部に設置された気体供給源149に連通する気体供給管150に接続されている。したがって,加熱室S内には,気体供給源149からの気体が気体供給管150を通じて気体導入口148から導入される。
蓋体140は,駆動部151によって昇降するアーム152に支持されている。蓋体140は,所定のタイミングで上下動し,サポートリング141と一体となって加熱室Sを形成したり,その加熱室Sを開放したりできる。
排気ダクト111に連通する排気口74cは,図6に示すように筐体74aのX方向正方向側寄りのY方向の両側面に設けられている。したがって,給気ダクト110から給気口74bを通じて冷却部120に供給された気体は,冷却部120と加熱部121を通って排気口74cから排気ダクト111に排出される。
次に,以上のように構成された塗布現像処理システム1で行われるウェハWの処理プロセスについて説明する。先ず,未処理のウェハWが複数枚収容されたカセットCが載置台6上に載置されると,カセットCからウェハWが一枚取り出され,ウェハ搬送体7によって第3の処理装置群G3の温調装置50に搬送される。温調装置50に搬送されたウェハWは,所定温度に温度調節され,その後第1の搬送装置10によってボトムコーティング装置23に搬送されて,表面に反射防止膜が形成される。反射防止膜が形成されたウェハWは,第1の搬送装置10によって加熱装置82,高温度熱処理装置55,高精度温調装置60,レジスト塗布装置20及びプリベーキング装置61に順次搬送され,各装置で所定の処理が施される。
プリベーキング装置61において加熱処理の終了したウェハWは,第2の搬送装置11によって周辺露光装置84に搬送され,周辺露光処理された後,高精度温調装置73に搬送される。その後,ウェハWは,第1のインターフェイス部100のウェハ搬送体102によってバッファカセット104に搬送され,次いで第2のインターフェイス部101のウェハ搬送体106によって図示しない露光装置に搬送される。露光処理の終了したウェハWは,ウェハ搬送体106及びウェハ搬送体102によってバッファカセット104を介してバッファカセット103に搬送される。その後ウェハWは,ウェハ搬送体102によって例えばポストエクスポージャーベーキング装置74に搬送される。
ここで,ポストエクスポージャーベーキング装置74で行われるウェハWの熱処理について詳しく説明する。塗布現像処理システム1における一連のウェハ処理が開始されると,ポストエクスポージャーベーキング装置74の筐体74a内には,給気ダクト110から給気口74bを通じて気体,例えばエアが供給される。一方,排気口74cからは,排気ダクト111への排気が行われ,筐体74a内には,冷却部120から加熱部121に向かう一定方向に流れる所定流量の気流が形成される。また,後述する筐体74aへの給気量の制御により,筐体74a内の圧力は,筐体74aの外部に対して陽圧に維持される。
そして,ポストエクスポージャーベーキング装置74に,ウェハWが搬送される際には,シャッタ74eが開放され,ウェハ搬入出口74dからウェハWが搬入される。このとき,筐体74a内が陽圧に維持されているので,筐体74aの外部の気体が筐体74a内に流入し,筐体74a内の気流が乱されることが防止される。
筐体74a内に搬入されたウェハWは,第1の昇降ピン135に受け渡され,第1の昇降ピン135から冷却板130上に載置される。その後,冷却板130が加熱部121側に移動し,ウェハWは,熱板142の上方において第2の昇降ピン145に受け渡される。その後,蓋体140が下降し,サポートリング141と一体となって加熱室Sが形成される。蓋体140の気体導入口148から気体が供給され,サポートリング141の排出口146から排気が行われて,加熱室S内には,筐体74a内全体の上記気流とは別の下方に向かう気流が形成される。
その後,第2の昇降ピン145から熱板142上にウェハWが載置され,ウェハWの加熱が開始される。所定時間が経過すると,ウェハWが第2の昇降ピン145によって再び上昇され,ウェハWの加熱が終了する。その後,蓋体140が上昇し,加熱室Sが開放される。加熱室Sが開放されると,冷却板130が加熱部121側まで移動し,ウェハWが冷却板130に受け渡される。ウェハWを受け取った冷却板130は,冷却部120側に戻り,所定時間ウェハWを載置してウェハWを冷却する。所定時間ウェハWが冷却されると,シャッタ74eが開いて,ウェハWが第2の搬送装置11によってウェハ搬入出口74dから搬出される。こうしてポストエクスポージャーベーキング装置74における加熱処理が終了する。
ポストエクスポージャーベーキング装置74における加熱処理の終了したウェハWは,第2の搬送装置11によって高精度温調装置71,現像処理装置30,ポストベーキング装置65に順次搬送されて,各装置で所定の処理が施される。ポストベーキング処理の終了したウェハWは,第1の搬送装置10によりトランジション装置51に搬送され,その後ウェハ搬送体7によりカセットCに戻される。こうして,塗布現像処理システム1における一連のウェハ処理が終了する。塗布現像処理システム1では,複数枚のウェハWに対し同時期に上述したようなウェハ処理が連続して行われている。
次に,第5の処理装置群G5全体の給気,排気制御について説明する。ウェハWの処理時には,所定の温度,湿度に調整されたエアが,図4に示すように気体供給装置91から所定の流量で給気ダクト110に供給され,給気ダクト110を通過したエアが各熱処理装置70〜79の給気口70b〜79bから各筐体70a〜79a内に供給される。各筐体70a〜79a内の雰囲気は,一定の排気圧で行われる図示しない工場排気によって各排気口70c〜79cから排気ダクト111を通じて排気される。こうして,各筐体70a〜79a内を一定方向に通過するエアの気流が形成される。例えばこのときの気体供給装置91から給気ダクト110に供給されるエアの給気量は,排気ダクト111からのエアの排気量よりも多く設定されており,各熱処理装置70〜79内の圧力が陽圧に維持される。そして,気体供給装置91から給気ダクト110に送られる給気量は,開放されているウェハ搬入出口70d〜79dの数に応じて変動させる。例えばウェハ搬入出口74dのみが開放された場合,制御部112は,シャッタ74eの開放動作信号をトリガとして,気体供給装置91の給気量を設定流量P分増やす。設定流量Pは,例えば予め実験により求められたものである。こうすることによって,ウェハ搬入出口74dから筐体74aの外部に流出する気体が補充される。この結果,筐体74a内の陽圧が維持され,筐体74a内の気流の流量が一定に維持される。また,給気ダクト110の気体が他の筐体70a〜73a,75a〜79aよりも筐体74aに多く流れ込むことによって起こる他の筐体70a〜73a,75a〜79a内の圧力低下が防止される。したがって,他の筐体70a〜73a,75a〜79aにおいても陽圧が維持され,筐体内の気流の流量が一定に維持される。
そして,例えば2つのウェハ搬入出口74d,75dが同時に開放された時には,気体供給装置91の給気量が設定流量Pの2倍分だけ増やされる。3つのウェハ搬入出口74d,75d,76dが同時に開放された場合には,気体供給装置91の給気量が設定流量Pの3倍分だけ増やされる。こうすることによって,筐体70a〜79aのウェハ搬入出口70d〜79dから流出される気体の量に応じて気体供給装置91の給気量が増大され,各筐体70a〜79a内が常に陽圧に維持され,また筐体70a〜79a内の気流の流量が一定に維持される。なお,設定流量Pは,上述のように一定の流量であってもよいし,開放されるウェハ搬入出口の数に応じて変動するものであってもよい。
以上の実施の形態によれば,第5の処理装置群G5内の各熱処理装置70〜79内に気流が形成され,各熱処理装置70〜79内が陽圧に維持されるので,ウェハWの搬入出時に,装置の外部の管理されていない気体が各熱処理装置70〜79内に流入することがなく,熱処理装置70〜79内に非定常な気流が形成されなくなる。この結果,熱処理装置70〜79において熱処理されたウェハWの温度が不均一に変動することがなく,ウェハ処理がウェハ面内において均一に行われる。特に,ポストエクスポージャーベーキング装置74のように,ウェハWの加熱部121と冷却部120があるような装置では,筐体74a内でウェハWが移動したり待機したりする時間が長いので,上述したような気流制御による効果は大きい。
また,各熱処理装置70〜79内に形成される気流により,各熱処理装置70〜79で発生した熱を十分に排除することができる。それ故,熱処理装置70〜79の筐体温度が上昇し,周辺装置に悪影響を与えることが抑制できる。さらに,熱処理装置70〜79内で発生したパーティクルを十分に排出することができるので,パーティクルによるウェハWの汚染を防止できる。
さらに,各熱処理装置70〜79内の気流の流量が一定に維持されるので,各熱処理装置70〜79におけるウェハ処理が他の熱処理装置におけるウェハWの搬入出に左右されず,常に一定の条件で行われる。この結果,ウェハ処理のばらつきが低減される。
以上の実施の形態で記載した給気ダクト110に代えて,図7に示すように下流に行くにつれて流路が狭くなるような給気ダクト170を用いてもよい。こうすることによって,第5の処理装置群G5の側面のいずれの高さにおいても,給気ダクト170内を流れる気流の圧力が一様になる。この結果,給気ダクト170から異なる高さにある複数の熱処理装置70〜79への給気圧が同じになり,総ての熱処理装置70〜79内に一様な気流を形成できる。したがって,例えばいずれのポストエクスポージャーベーキング装置74〜79にウェハWが搬送されても同質の熱処理を行うことができる。
以上の実施の形態では,予め定められた設定流量P単位で気体供給装置91の給気量を変えていたが,例えば図8に示すように第5の処理装置群G5の各筐体70a〜79a内に圧力センサ70f〜79fをそれぞれ設け,制御部112が,その圧力センサ70f〜79fの測定結果に基づいて気体供給装置91の給気量を制御して,各筐体70a〜79a内の圧力を陽圧に維持してもよい。例えば,制御部112は,各筐体70a〜79a内の圧力を常にモニタリングしており,いずれかの筐体70a〜79a内の圧力が低下すると,気体供給装置91の給気量を増大させ,各筐体70a〜79a内の圧力を回復させる。こうすることにより,より確実に各筐体70a〜79a内を陽圧に維持できる。また,各筐体70a〜79a内の圧力がほぼ一定に維持されるので,ウェハWを常に一定の条件の下で処理できる。
また,図9に示すように各筐体70a〜79a内に圧力センサ70g〜79gを設け,筐体70a〜79aの給気口70b〜79bに導入流量調整部材としてのダンパ70h〜79hを設けてもよい。制御部112は,圧力センサ70g〜79gの測定結果に基づいて,例えば筐体70a〜79a内の圧力が常に陽圧になるようにダンパ70h〜79hの開閉度を調整してもよい。例えば圧力センサ70g〜79gによっていずれかの筐体70a〜79a内の圧力の低下が検出されると,制御部112によって,圧力が低下した筐体70a〜79aのダンパ70h〜79hの開放度が上げられる。こうすることによって,各筐体70a〜79a内を常に陽圧に維持できるので,ウェハ搬入出口70d〜79dからの気体の流入によりウェハWの処理が不安定になることが防止できる。
さらに,制御部112は,圧力センサ70g〜79gの測定結果に基づいて,例えば筐体70a〜79a内の圧力が常に一定になるようにダンパ70h〜79hの開閉度を調整してもよい。かかる場合,各熱処理装置70〜79内の熱処理が常に同じ条件下で行われるので,各熱処理装置70〜79において安定したウェハ処理が行われる。なお,圧力センサ70g〜79gに代えて,流量センサを用いてもよい。導入流量調整部材は,給気口70b〜79bの開口面積を変更できるパンチング穴やスリット,羽根可動式ルーバーなどの他の構成を有するものであってもよい。
以上の実施の形態は,本発明の一例を示すものであり,本発明はこの例に限らず種々の態様を採りうるものである。例えば,第5の処理装置群G5の熱処理装置の種類や数は,任意に選択できる。また,本発明は,第5の処理装置群G5のように熱処理装置のみを有する熱処理装置群だけでなく,当然に処理装置群G3,G4のような熱処理を伴わない処理装置も含む熱処理装置群にも適用できる。さらに,本発明は,ウェハ以外の基板,例えばFPD(フラットパネルディスプレイ)基板,マスク基板,レクチル基板等にも適用できる。
本発明は,多段に配置された複数の熱処理装置を備えた基板の処理システムにおいて,基板を斑なく熱処理し,熱処理装置内で発生する熱やパーティクルを適正に除去する際に有用である。
本実施の形態における塗布現像処理システムの構成の概略を示す平面図である。 図1の塗布現像処理システムの正面図である。 図1の塗布現像処理システムの背面図である。 第5の処理装置群の給気,排気機構の構成を模式的に示す説明図である。 ポストエクスポージャーベーキング装置の構成の概略を示す横断面の説明図である。 ポストエクスポージャーベーキング装置の構成の概略を示す縦断面の説明図である。 下流の流路が狭くなっている給気ダクトを備えた第5の処理装置群の給気,排気機構の構成を模式的に示す説明図である。 圧力センサを設けた場合の第5の処理装置群の給気,排気機構の構成を示す説明図である。 圧力センサとダンパを設けた場合の第5の処理装置群の給気,排気機構の構成を示す説明図である。
符号の説明
1 塗布現像処理システム
74 ポストエクスポージャーベーキング装置
70a〜79a 筐体
70b〜79b 給気口
70c〜79c 排気口
91 気体供給装置
110 給気ダクト
111 排気ダクト
112 制御部
W ウェハ

Claims (14)

  1. 基板を熱処理する複数の熱処理装置を多段に配置して構成された熱処理装置群を備えた基板の処理システムであって,
    前記熱処理装置群の各熱処理装置に所定の気体を供給するための気体供給装置と,
    前記気体供給装置から前記熱処理装置群の各熱処理装置の筐体に連通した給気ダクトと,
    前記各熱処理装置の筐体内の気体を排気するために,前記各筐体に連通した排気ダクトと,
    前記筐体内の雰囲気が当該筐体の外部の雰囲気に対して陽圧になるように,前記各筐体に供給される気体の供給量を制御する制御部と,を備え,
    前記各熱処理装置の筐体には,前記給気ダクトからの気体を導入するための給気口と,前記筐体内の気体を前記排気ダクトに排出するための排気口がそれぞれ設けられていることを特徴とする,基板の処理システム。
  2. 前記各熱処理装置の筐体には,当該筐体に対して基板を搬入出するための基板の搬入出口と,前記基板の搬入出口を開閉するシャッタがそれぞれ設けられ,
    前記制御部は,前記シャッタの開閉動作に基づいて前記気体供給装置における前記給気ダクトへの気体の供給量を制御する機能を有することを特徴とする,請求項1に記載の基板の処理システム。
  3. 前記制御部は,前記熱処理装置群において開放されている基板の搬入出口の数に応じて前記気体の供給量を制御する機能を有することを特徴とする,請求項2に記載の基板の処理システム。
  4. 前記各熱処理装置の筐体には,当該筐体内の圧力を測定する圧力センサがそれぞれ設けられ,
    前記制御部は,前記圧力センサの測定結果に基づいて前記気体供給装置における前記給気ダクトへの気体の供給量を制御する機能を有することを特徴とする,請求項1に記載の基板の処理システム。
  5. 前記各筐体の給気口に設けられ,前記筐体への気体の導入流量を調整できる導入流量調整部材と,
    前記各筐体内の圧力を測定する圧力センサと,をさらに備え,
    前記制御部は,前記圧力センサの測定結果に基づいて前記導入流量調整部材の動作を制御し,前記筐体への気体の導入量を調整できることを特徴とする,請求項1に記載の基板の処理システム。
  6. 前記給気口は,前記筐体の一端部側に設けられ,
    前記排気口は,前記筐体における前記給気口と離れた他端部側に設けられていることを特徴とする,請求項1,2,3,4又は5のいずれかに記載の基板の処理システム。
  7. 前記給気ダクトは,前記熱処理装置群の側面に沿って上下方向に向けて形成され,
    前記各給気口は,当該各給気口が設けられている高さの前記給気ダクトの側面に連通していることを特徴とする,請求項1,2,3,4,5又は6のいずれかに記載の基板の処理システム。
  8. 前記給気ダクトは,前記熱処理装置群の側面に沿って上方から下方に向けて気体が流れるように形成されており,
    前記給気ダクトは,前記熱処理装置群の側面において下流に行くにつれて流路が狭くなるように形成されていることを特徴とする,請求項7に記載の基板の処理システム。
  9. 前記排気ダクトは,前記熱処理装置群の側面に沿って上下方向に向けて形成されていることを特徴とする,請求項1,2,3,4,5,6,7又は8のいずれかに記載の基板の処理システム。
  10. 前記熱処理装置には,基板を加熱する加熱部と基板を冷却する冷却部が設けられていることを特徴とする,請求項1,2,3,4,5,6,7,8又は9のいずれかに記載の基板の処理システム。
  11. 熱処理装置内において基板を熱処理する熱処理方法であって,
    熱処理時には,熱処理装置の筐体の一方側から気体を供給しつつ当該筐体の他方側から排気して,熱処理装置の筐体内に一定方向に流れる気流を形成し,当該気流によって筐体内を筐体の外部に対して陽圧に維持することを特徴とする,基板の熱処理方法。
  12. 前記熱処理装置が複数配置されている場合には,
    前記各熱処理装置の筐体に対し,共通の気体供給装置から給気ダクトを通じて気体が供給され,
    前記各熱処理装置の筐体に設けられた基板の搬入出口がシャッタにより開放されている時に,前記気体供給装置から給気ダクトへの給気量を増大させることを特徴とする,請求項11に記載の基板の熱処理方法。
  13. 前記開放されている搬入出口の数に応じて前記気体供給装置から給気ダクトへの給気量を増大させることを特徴とする,請求項12に記載の基板の熱処理方法。
  14. 前記熱処理装置が複数配置されている場合には,
    前記各熱処理装置の筐体に対し,共通の気体供給装置から給気ダクトを通じて気体が供給され,
    前記気体供給装置から給気ダクトへの給気量は,前記各熱処理装置の筐体内の圧力に基づいて制御されることを特徴とする,請求項11に記載の基板の熱処理方法。
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