JPH11274039A - 基板熱処理装置および基板熱処理方法 - Google Patents

基板熱処理装置および基板熱処理方法

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JPH11274039A
JPH11274039A JP7451998A JP7451998A JPH11274039A JP H11274039 A JPH11274039 A JP H11274039A JP 7451998 A JP7451998 A JP 7451998A JP 7451998 A JP7451998 A JP 7451998A JP H11274039 A JPH11274039 A JP H11274039A
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JP
Japan
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heat treatment
substrate
opening
treatment chamber
gas
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Application number
JP7451998A
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English (en)
Inventor
Takashi Hara
孝志 原
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】基板の温度分布の均一性を向上できる基板熱処
理装置を提供する。 【解決手段】熱処理プレート1を収容した熱処理室4に
基板Sを搬入/搬出するための基板通過口5に対して、
熱処理プレート1を挟んで対向する位置に、給気口10
が設けられている。これにより、熱処理室4の奥側と基
板通過口5側とで気体の流入条件をほぼ等しくできる。
基板通過口5と熱処理プレート1との間には、基板通過
口5からのパーティクルを含んだ冷たい外気を捕捉する
第1排気口11が下側に設けられており、熱処理室4内
の高温雰囲気を捕捉する第2排気口11が上側に設けら
れている。基板通過口5および給気口10に関連してそ
れぞれシャッタ6,26が設けられており、これらは連
動して開閉される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体ウエハ、
液晶表示装置用ガラス基板およびPDP(プラズマディ
スプレイパネル)用ガラス基板などの各種被処理基板に
対して加熱処理または冷却処理などの熱処理を行う基板
熱処理装置および基板熱処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、液晶表示装置の製造工程にお
いては、フォトリソグラフィ技術により微細な回路パタ
ーンがガラス基板の表面に形成されていく。このフォト
リソグラフィ工程においては、水分を有する基板やフォ
トレジストを塗布した後の基板を乾燥させたり、フォト
レジスト膜に対して露光または現像処理を施した後の基
板を所定温度に加温したりするベーキング処理のため
に、ホットプレートが用いられる。また、加温後の基板
を、たとえば常温にまで冷却したりする目的で、クール
プレートが用いられる場合もある。
【0003】このような熱処理装置は、図4に図解的に
示すように、温度制御された熱処理プレート101(ホ
ットプレートまたはクールプレート)を備えており、こ
の熱処理プレート101の上に基板Sが載置されるよう
になっている。この熱処理プレート101は、隔壁10
2により囲まれて形成された熱処理室103内に配置さ
れていて、隔壁102の一部には基板Sを搬入/搬出す
るための基板通過口105が形成されている。さらに、
この基板通過口105を開閉するために、シャッタ10
6が設けられている。
【0004】熱処理プレート101の周囲には、排気口
107が配設されている。この排気口107からの排気
により、基板通過口105とシャッタ106との隙間か
ら外気が入り込み、熱処理室103内の雰囲気が定常的
に置換されるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】熱処理装置への基板の
搬入/搬出は、基板通過口105側の熱処理室103外
に設けられた搬送ロボット(図示せず)によって行われ
る。この搬送ロボットが配置された空間の気温は、一般
に、熱処理プレートがホットプレートであるかクールプ
レートであるかに関わりなく、熱処理室103内の空間
の気温よりも低くなっており、この低温の外気が基板通
過口105とシャッタ106との隙間から入り込むこと
になる。また、熱処理室103の奥側(図4において左
側)には、熱処理プレート101上で基板Sを昇降させ
たりするための駆動部やこれに関連する電装品等の内蔵
物108が配置されており、そのために、熱処理室10
3内の奥側の熱容量は基板通過口105側よりも大きく
なっているので、熱処理室103内の基板通過口105
側よりも奥側の方が熱処理室103外の空間の熱的影響
を受けにくくなっている。これらの結果、熱処理室10
3内においては、奥側よりも基板通過口105側の方が
雰囲気温度が常に低くなっている。
【0006】これらの要因のために、熱処理プレート1
01に載置された基板の温度分布は、ホットプレートの
場合には図5のようになり、クールプレートの場合には
図6のようになる。すなわち、ホットプレートにおいて
は、熱処理室103の奥側において基板温度が高くな
り、基板通過口105側において基板温度が低くなって
いて、温度のばらつき範囲δHが比較的大きくなってい
る。また、クールプレートにおいては、基板Sの中央付
近における温度が最も高く、熱処理室103の奥側と基
板通過口105側とを比較すると、熱処理室103側の
温度の方が高くなっていて、温度のばらつき範囲δCが
比較的大きくなっている。
【0007】このように基板Sの各部において大きな温
度不均一が生じていると、基板に対する熱処理が不均一
になるから、基板Sの各部の特性を一様にできないおそ
れがあり、液晶表示装置などの最終製品に不良が生じる
おそれがある。この問題は、シャッタ106と隔壁10
2とを密着させることにより或る程度改善されるかもし
れないが、少なくとも基板Sの搬入/搬出のためにシャ
ッタ106を開いたときには、低温の外気の流入は避け
られない。
【0008】また、シャッタ106を開成する場合には
排気を停止することによって、低温の外気の基板通過口
105を介する低温の外気の流入を抑制できるかもしれ
ないが、熱処理室103の内外の温度差による自然換気
は避けられない。したがって、いずれにせよ、基板通過
口105を介して流入する低温の外気に起因する温度不
均一性の改善には限界がある。また、熱処理室103の
奥側と基板通過口105側の熱容量の差による起因する
温度不均一性を防止することもできない。
【0009】そこで、この発明の目的は、上述の技術的
課題を解決し、基板の温度分布の均一性を向上できる基
板熱処理装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段および発明の効果】上記の
目的を達成するための請求項1記載の発明は、隔壁に取
り囲まれ、基板を内部に収容して熱処理するための熱処
理室と、上記隔壁に設けられ、上記熱処理室内の空間と
熱処理室外の空間とを連通させる開口部と、上記熱処理
室に収容されて熱処理される基板を挟んで上記開口部に
対向する位置において上記熱処理室内に設けられ、上記
熱処理室に気体を流入させる気体流入口とを含むことを
特徴とする基板熱処理装置である。
【0011】上記開口部は、熱処理室に対して搬入/搬
出される基板が通過する基板通過口であってもよい。上
記の構成によれば、熱処理室への気体の流入は、開口部
と、熱処理される基板を挟んでこの開口部と対向する位
置に設けられた気体流入口との両方から生じる。そのた
め、開口部側と気体流入口側とで、基板の近傍における
気体の流入条件がほぼ等しくなり、これにより、基板の
温度分布の均一性を向上できる。
【0012】請求項2記載の発明は、上記気体流入口か
ら上記熱処理室に流入する気体は、浄化機構によって浄
化された気体であることを特徴とする請求項1に記載の
基板熱処理装置である。この構成によれば、清浄な気体
を熱処理室に導入できるので、基板の汚染を防止でき
る。
【0013】なお、上記浄化機構は、HAPAフィルタ
(クリーンルーム内の上部空間一面に配置されてダウン
フローを浄化する面フィルタ)であってもよいし、気体
流入口に気体を供給する配管の途中部に設けられたフィ
ルタであってもよい。請求項3記載の発明は、上記熱処
理室内において、熱処理される基板と上記開口部との間
の位置に設けられ、上記熱処理室から気体を排出させる
気体排出口をさらに含むことを特徴とする請求項1また
は2に記載の基板熱処理装置である。
【0014】この構成によれば、熱処理されている基板
の上方においては、気体流入口から開口部に向かう気流
が形成され、また、パーティクルを含んだ開口部からの
流入気体は、基板に到達することなく気体排出口に捕獲
され排出される。したがって、開口部からのパーティク
ルが基板に付着することを防止できるので、基板の汚染
を効果的に防止できる。
【0015】とくに、気体流入口から浄化機構によって
浄化された清浄な気体が流入される場合には、基板の汚
染をさらに効果的に抑制できる。さらに、熱処理室内の
気体よりも温度の低い開口部からの流入気体は、基板に
到達することなく気体排出口に捕獲され排出されるの
で、開口部側の基板の温度低下を軽減することができ
る。
【0016】請求項4記載の発明は、上記気体排出口
は、上記熱処理室に収容されて熱処理されている基板よ
りも低い位置に設けられた第1気体排出口を含むことを
特徴とする請求項3に記載の基板熱処理装置である。こ
の発明によれば、基板よりも低い位置に第1の気体排出
口が設けられているので、熱処理室内の気体よりも温度
の低い開口部からの流入気体は、確実に気体排出口に捕
獲されることになる。これにより、開口部側の基板の温
度低下を確実に軽減することができる。また、開口部か
らの流入気体がパーティクルを含む場合、、このパーテ
ィクルは熱処理中の基板に到達するよりも前に第1の気
体排出口に捕獲されて排出されることになる。したがっ
て、基板の汚染を防止できる。
【0017】請求項5記載の発明は、上記気体排出口
は、上記熱処理室に収容されて熱処理されている基板よ
りも高い位置に設けられた第2気体排出口を含むことを
特徴とする請求項4に記載の基板熱処理装置である。こ
の構成によれば、高い位置に設けられた第2の気体排出
口により、開口部からの流入気体よりも高い温度の熱処
理室内の気体が確実に捕捉されるので、熱処理室内の高
温気体が外部に漏洩することを防止できる。
【0018】請求項6記載の発明は、上記気体流入口か
ら上記熱処理室に流入する気体の流量を調整する流量調
整手段をさらに含むことを特徴とする請求項1ないし5
のいずれかに記載の基板熱処理装置である。この構成に
よれば、気体流入口からの気体流入量の調整により、熱
処理室内の温度バランスを最適な状態に調整できる。こ
れにより、基板の温度分布を最適化することができ、基
板に対する熱処理をさらに良好に行える。
【0019】請求項7記載の発明は、上記流量調整手段
は、上記気体流入口を開閉可能な気体流入口開閉手段を
含むことを特徴とする請求項6に記載の基板熱処理装置
である。この構成によれば、気体流入口を開閉する開閉
手段を、気体流入量を調整する手段として兼用できる。
【0020】請求項8記載の発明は、上記開口部を開閉
可能な開口部開閉手段と、上記気体流入口開閉手段と上
記開口部開閉手段とを互いに連動させる開閉連動手段と
をさらに含むことを特徴とする請求項7に記載の基板熱
処理装置である。この構成によれば、開口部と気体流入
口との開閉を連動させることができるので、たとえば、
両方を同時に開成し、両方を同時に閉成することによ
り、開口部と気体流入口とからの流入条件のさらなる均
等化が達成される。これにより、基板の温度分布をさら
に均一化できる。
【0021】請求項9記載の発明は、開口部を有する隔
壁に取り囲まれた熱処理室の内部に基板を収容して熱処
理する際に、熱処理室に収容される基板を挟んで上記開
口部に対向する位置から熱処理室に気体を流入させるこ
とを特徴とする基板熱処理方法である。この方法によれ
ば、請求項1記載の発明と同様が達成される。
【0022】
【発明の実施の形態】以下では、この発明の実施の形態
を、添付図面を参照して詳細に説明する。図1は、この
発明の一実施形態に係る基板熱処理装置の内部構成を示
す図解的な断面図である。この基板熱処理装置は、液晶
表示装置用ガラス基板や半導体ウエハなどの基板Sを加
温または冷却する熱処理を施すための装置であり、基板
Sが載置される熱処理プレート1を有している。この熱
処理プレート1は、基板Sを加温する場合にはホットプ
レートが適用され、基板Sを冷却する場合にはクールプ
レートが適用される。たとえば、ホットプレートが適用
された場合には、熱処理プレート1は、図1に示すよう
なヒータ2を内蔵した板状体であり、クールプレートが
適用された場合には、熱処理プレート1は、冷却水が流
通する冷却配管を内蔵した板状体、または、電子冷却素
子が下面に取付けられた板状体である。なお、熱処理プ
レート1の表面には、基板Sの下面にそれぞれ点接触す
る複数のプロキシミティ・ボール1Aが設けられてお
り、熱処理プレート1の表面との間にわずかなギャップ
(たとえば0.1〜3mm)を保持した状態で基板Sが支
持されるようになっている。
【0023】熱処理プレート1は、隔壁3により取り囲
まれて形成された熱処理室4内に収容されている。熱処
理室4の側壁を形成する隔壁3Aには、処理対象の基板
Sが熱処理プレート1に対して搬入/搬出される際に通
過する基板通過口5(開口部)が形成されている。この
基板通過口5に関連して、隔壁3Aの内面に沿って上下
にスライドする基板通過口シャッタ板6が設けられてい
る。基板通過口シャッタ板6は、エアシリンダ7によっ
て上下にスライド駆動されるようになっていて、この基
板通過口シャッタ板6およびエアシリンダ7により、基
板通過口5を開閉する基板通過口シャッタ機構(開口部
開閉手段)が構成されている。
【0024】また、熱処理プレート1を挟んで基板通過
口5と対向する位置に相当する奥側の熱処理室4内に
は、熱処理プレート1上の基板Sを上下動させるための
リフトピン(図示せず)を駆動したりするための駆動機
構やそれに関連する電装品などの内蔵物8が収容されて
いる。この内蔵物8と熱処理プレート1との間には、熱
処理室4内に清浄な気体を導入するための給気口10
(気体流入口)が配置されており、この給気口10に
は、給気配管15から清浄な気体が供給されるようにな
っている。すなわち、給気配管15の一端の気体取り込
み口15aには、空気を給気配管15に圧送するための
ブロワ16が結合されている。給気配管15の途中部に
は、空気を浄化するためのフィルタ17(浄化機構)が
介装されている。
【0025】給気口10に関連して、給気口シャッタ板
26が設けられている。この給気口シャッタ板26は、
エアシリンダ27によって上下にスライド駆動されるよ
うになっていて、このシャッタ板26およびエアシリン
ダ27により、給気口を開閉する給気口シャッタ機構
(気体流入口開閉手段)が構成されている。基板通過口
シャッタ機構および給気口シャッタ機構の各エアシリン
ダ7,27の動作は、マイクロコンピュータなどを含む
制御装置30によって制御されるようになっている。こ
の制御装置30は、基板通過口5と給気口10とが同期
して開閉されるように、エアシリンダ7,27を制御す
る。こうして、基板通過口シャッタ機構と給気口シャッ
タ機構とを連動させる連動機構(開閉連動手段)が構成
されている。
【0026】一方、基板通過口5と熱処理プレート1と
の間には、基板通過口5と熱処理プレート1との間で搬
送される基板Sが通過するときの軌跡に相当する基板搬
送ラインTLを挟んで対向するように、第1および第2
排気口11,12(第1および第2気体排出口)が配置
されている。これらの排気口11,12は、排気配管1
8を介して、たとえば、工場内の排気用ユーティリティ
配管に結合されている。
【0027】基板通過口5側の隔壁3Aの外方の空間に
は、基板搬送ロボット(図示せず)が配置されている。
この基板搬送ロボットが配置された空間は、通常、熱処
理室4内に比較して気温が低く、たとえば23℃付近に
設定されている。なお、熱処理プレートが1が上記ホッ
トプレートである場合には、ホットプレートからの熱影
響により、熱処理室4はかなりの高温に保たれ、熱処理
プレートが1が上記クールプレートである場合には、ク
ールプレートに搬入される高温の基板からの熱影響によ
り、熱処理室4は23℃よりも高温に保たれる。
【0028】以上のように本実施形態の構成によれば、
基板通過口5および給気口10の各シャッタ6,26の
隙間から熱処理室4へ外気が流入することになる。した
がって、基板通過口5と、熱処理プレート1を挟んで基
板通過口5に対向する奥側とからの外気の流入条件がほ
ぼ等しくなるため、熱処理プレート1およびそれに載置
される基板のSの温度分布の均一性が向上される。
【0029】図2は、熱処理プレート1がホットプレー
トの場合の基板温度分布を示し、図3はクールプレート
の場合の基板温度分布を示す。図2および図3におい
て、実線はこの実施形態の場合の基板温度分布を示し、
一点鎖線は従来装置における基板温度分布を示す。基板
通過口5および給気口26の両方からの外気の流入のた
めに、全体の温度は従来の構成に比較して低くなるもの
の、温度ばらつき範囲ΔH,ΔCは従来の構成の場合の
ばらつき範囲δH,δCに比較して小さくなっている。
すなわち、温度分布の不均一性が改善されていることが
理解される。全体的な温度の低下は、ホットプレートの
場合は、ヒータ2への通電量の制御によって、また、ク
ールプレートの場合は、冷却配管を流通する冷却水の温
度もしくは流量、または電子冷熱素子への通電量の制御
により補償できるので、問題はない。
【0030】また、この実施形態の構成では、基板通過
口5の開閉と給気口10の開閉とを同期させており、基
板Sの搬入/搬出のために基板通過口シャッタ6が開成
されるときには、同時に給気口シャッタ26も開成され
るようになっている。そのため、基板Sの搬入/搬出時
においても、基板通過口5側と熱処理室4の奥側とにお
ける外気の流入条件を等しくできるから、熱処理プレー
ト1および基板Sの温度分布のさらなる均一化を達成で
きる。
【0031】さらに、この実施形態では、第1および第
2排気口11,12が熱処理プレート1と基板通過口5
との間に配置されているので、熱処理プレート1の上方
においては、熱処理室4の奥側の給気口10から基板通
過口5に向かう気流が生じる。これにより、熱処理され
ている基板Sが、基板通過口5から流入する空気にさら
されることがなく、給気口10からの清浄な空気によっ
て、基板Sの上方の気体が置換されることになる。これ
により、パーティクルが基板Sに付着することを防止で
きるから、基板Sの汚染が防止される。
【0032】しかも、基板Sの中央付近の熱雰囲気が滞
留することなく清浄な気体に置換されるので、換気を効
率的に行えるうえ、とくにクールプレートの場合におい
て、基板Sの中央部の高温化を防止でき、基板Sの温度
分布の均一性を向上できる。さらに、熱処理プレート1
と基板通過口5との間において基板搬送ラインTLの下
方に第1排気口11が設けられているので、基板通過口
5から低温の外気によって運ばれてくるパーティクル
を、この第1排気口11により効果的に捕捉できる。そ
のため、基板Sの汚染を防止でき、かつ、基板Sの温度
分布の均一性を向上できる。
【0033】さらに、上側の第2排気口12は、主とし
て高温の室内雰囲気を捕捉するので、高温気体が熱処理
装置外に流出することを防止できる。ここで、下側の第
1排気口11により低温の外気を効率的に捕捉でき、上
側の第2排気口12により高温の室内雰囲気を効率的に
捕捉できるのは、周囲よりも高温の気体は上昇流を形成
し、周囲よりも低温の気体は下降流を形成するという物
理的性質に基いている。
【0034】なお、給気配管15を介する熱処理室4へ
の清浄な気体の給気は、常時行ってもよいし、間欠的に
行ってもよい。同様に、排気配管18を介する排気も、
常時行ってもよいし、間欠的に行ってもよい。間欠的に
排気を行うには、排気配管18にバルブを介装してお
き、このバルブを開閉すればよい。たとえば、シャッタ
板6,26が閉成されている場合に排気を停止するよう
にすれば、熱処理中の基板Sの周辺の雰囲気はほぼ静止
した状態となるので、基板Sの温度均一性をさらに向上
できる。また、逆に、シャッタ板6,26が開成されて
いるときに排気を停止するようにすれば、給気口10か
ら強制的に供給される清浄な空気が基板通過口5から流
出していくので、熱処理室4内へのパーティクルの侵入
を効果的に防止でき、基板Sの汚染を防止できる。
【0035】この発明の一実施形態について説明した
が、この発明が他の形態でも実施可能であることは言う
までもない。たとえば、上述の実施形態では、制御装置
30によって一対のエアシリンダ7,27を制御するこ
とにより、シャッタ板6,26の開閉を同期させている
が、1つのエアシリンダのロッドにシャッタ板6,26
を適当な連結機構を介して結合させ、この1つのエアシ
リンダの動作を制御することによって、シャッタ板6,
26の開閉を同期させてもよい。
【0036】また、シャッタ板6,26の開閉は必ずし
も同期させる必要はない。たとえば、シャッタ6が開成
されている時間とシャッタ26が開成されている時間と
の比率を適当に定めて、エアシリンダ7,27の動作を
互いに独立に制御することにより、基板Sの基板通過口
5側と奥側との温度バランスを調整することもできる。
【0037】また、給気口シャッタ板26側のエアシリ
ンダ27はモータ等の他の駆動源に置換え可能である。
たとえば、エアシリンダ27をモータに置換えた場合、
モータの制御により、給気口10の開度を調整し、給気
流量を調整できるようにしてもよい。この場合、給気口
シャッタ機構は、流量調整弁としての役割をも担うこと
になる。
【0038】また、給気口10側には必ずしもシャッタ
機構を設ける必要はなく、給気口10を常時開放してお
いてもかまわない。この場合に、給気流量の調整が必要
であれば、給気配管15の途中部に、流量調整弁を介装
しておけばよい。さらに、上述の実施形態では、ブロワ
16によって、清浄な気体を強制的に給気口10に供給
するようにしているが、たとえば、給気配管15の気体
取り込み口15aを、クリーンルーム内や処理装置内に
おいて通常形成されているダウンフローを受け入れるよ
うに、クリーンルーム内や処理装置内の清浄な空間に上
向きに露出させておけば、給気口10への清浄な空気の
供給が達成される。
【0039】また、給気配管15に充分に清浄な空気が
取り込める限りにおいて、この給気配管15の途中部に
フィルタ17を介装する必要はない。さらには、上述の
実施形態においては、排気口11,12が上下に設けら
れているが、たとえば、上方の排気口12が省かれても
よいし、これらに代わる排気口が基板搬送ラインTLに
対して横方向に設けられても、或る程度の効果が期待さ
れる。
【0040】なお、本発明の基板熱処理装置は、基板表
面の水分を加熱乾燥させるための脱水ベーク装置、基板
表面に塗布されたフォトレジストを加熱乾燥させるため
のソフトベーク装置、化学増幅型のフォトレジスト膜が
塗布された基板を露光処理後に加熱するためのポストイ
クスポージャーベーク装置、フォトレジスト膜が塗布さ
れた基板を露光処理および現像処理後に加熱するための
ハードベーク装置、または、所定の温度の基板を冷却す
るクーリング装置等の、基板に対して加熱処理又は冷却
処理を施す装置に広く適用される。
【0041】その他、特許請求の範囲に記載された技術
的事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る基板熱処理装置の
内部構成を示す図解的な断面図である。
【図2】ホットプレートの場合の基板温度分布を示すグ
ラフである。
【図3】クールプレートの場合の基板温度分布を示すグ
ラフである。
【図4】従来の基板熱処理装置の内部構成を示す図解的
な断面図である。
【図5】従来装置のホットプレートにおける基板温度分
布を示すグラフである。
【図6】従来装置のクールプレートにおける基板温度分
布を示すグラフである。
【符号の説明】
1 熱処理プレート 4 熱処理室 5 基板通過口 6 基板通過口シャッタ 7 エアシリンダ 10 給気口 11 第1排気口 12 第2排気口 15 給気配管 16 ブロワ 17 フィルタ 18 排気配管 26 給気口シャッタ 27 エアシリンダ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】隔壁に取り囲まれ、基板を内部に収容して
    熱処理するための熱処理室と、 上記隔壁に設けられ、上記熱処理室内の空間と熱処理室
    外の空間とを連通させる開口部と、 上記熱処理室に収容されて熱処理される基板を挟んで上
    記開口部に対向する位置において上記熱処理室内に設け
    られ、上記熱処理室に気体を流入させる気体流入口とを
    含むことを特徴とする基板熱処理装置。
  2. 【請求項2】上記気体流入口から上記熱処理室に流入す
    る気体は、浄化機構によって浄化された気体であること
    を特徴とする請求項1に記載の基板熱処理装置。
  3. 【請求項3】上記熱処理室内において、熱処理される基
    板と上記開口部との間の位置に設けられ、上記熱処理室
    から気体を排出させる気体排出口をさらに含むことを特
    徴とする請求項1または2に記載の基板熱処理装置。
  4. 【請求項4】上記気体排出口は、上記熱処理室に収容さ
    れて熱処理されている基板よりも低い位置に設けられた
    第1気体排出口を含むことを特徴とする請求項3に記載
    の基板熱処理装置。
  5. 【請求項5】上記気体排出口は、上記熱処理室に収容さ
    れて熱処理されている基板よりも高い位置に設けられた
    第2気体排出口を含むことを特徴とする請求項4に記載
    の基板熱処理装置。
  6. 【請求項6】上記気体流入口から上記熱処理室に流入す
    る気体の流量を調整する流量調整手段をさらに含むこと
    を特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の基板
    熱処理装置。
  7. 【請求項7】上記流量調整手段は、上記気体流入口を開
    閉可能な気体流入口開閉手段を含むことを特徴とする請
    求項6に記載の基板熱処理装置。
  8. 【請求項8】上記開口部を開閉可能な開口部開閉手段
    と、 上記気体流入口開閉手段と上記開口部開閉手段とを互い
    に連動させる開閉連動手段とをさらに含むことを特徴と
    する請求項7に記載の基板熱処理装置。
  9. 【請求項9】開口部を有する隔壁に取り囲まれた熱処理
    室の内部に基板を収容して熱処理する際に、熱処理室に
    収容される基板を挟んで上記開口部に対向する位置から
    熱処理室に気体を流入させることを特徴とする基板熱処
    理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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