JP3559219B2 - 塗布現像処理システム及び塗布現像処理方法 - Google Patents

塗布現像処理システム及び塗布現像処理方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,基板の塗布現像処理システム及び塗布現像処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば半導体デバイスの製造プロセスにおけるフォトリソグラフィー工程では,ウェハ表面にレジスト膜を形成するレジスト塗布処理,ウェハにパターンを照射して露光する露光処理,露光後のウェハに対して現像を行う現像処理,塗布処理前,露光処理前後及び現像処理後にする加熱処理,冷却処理等が行われる。これらの処理は,個別に設けられた各処理装置において行われ,これらの各処理装置は,前記一連の処理を連続して行えるように一つにまとめられ,塗布現像処理システムを構成している。
【0003】
通常,前記塗布現像処理システムは,この塗布現像処理システム内に基板を搬入出するローダ・アンローダ部と,塗布処理装置,現像処理装置,熱処理装置等を有し,前記ウェハ処理の大半が行われる処理部と,ウェハの露光処理が行われるシステム外にある露光処理装置と,前記処理部と前記露光処理装置に隣接して設けられ,前記処理部と前記露光処理装置間でウェハの受け渡しを行うインタフェイス部とで構成されている。
【0004】
そして,この塗布現像処理システムにおいてウェハの処理が行われる際には,ウェハに微粒子等の不純物が付着することを防止するために,前記塗布現像処理システム内には,空気清浄機等で清浄にされた空気がダウンフローとして供給され,その一方で,塗布現像処理システム内の雰囲気を排気するようにして,ウェハを清浄な状態で処理できるようにしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,近年,より細かく,より精密な回路パターンを形成するために,より短い波長の光を用いた露光技術が開発されつつあり,その短い波長の光を用いた場合には,今まで問題とならなかった分子レベルの不純物,例えば,酸素,オゾン,水蒸気等が露光処理に悪影響を与え,精密な回路パターンが形成されないことが懸念される。
【0006】
したがって,少なくともウェハが露光処理される際には,ウェハ上に酸素等の不純物が付着してないようにする必要があるが,従来のような清浄な空気の供給では,その空気内に酸素等の不純物が含まれているため,ウェハ上に不純物が付着することを抑制できないし,ウェハ上に付着してしまった不純物を除去することもできない。
【0007】
本発明は,かかる点に鑑みてなされたものであり,ウェハ等の基板に付着した酸素等の分子レベルの不純物を除去できる機能を有する塗布現像処理システムとその塗布現像処理システムを用いた塗布現像処理方法とを提供することをその目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明によれば,少なくとも基板に塗布膜を形成する塗布処理装置と,前記基板の現像を行う現像処理装置と,前記基板の熱処理を行う熱処理装置と,これらの塗布処理装置,現像処理装置及び熱処理装置に対して前記基板の搬入出を行う第1の搬送装置とを有する処理部と,少なくとも前記処理部と前記基板の露光処理を行う露光処理装置との間の経路で基板の搬送を行う第2の搬送装置を有するインタフェイス部とが備えられた塗布現像処理システムであって,前記基板が前記露光処理される前に,前記基板の塗布膜に付着した不純物をチャンバ内で吸引して除去する減圧除去装置を有し,前記インタフェイス部と前記露光処理装置とは,受け渡し部を介して接続されており,前記減圧除去装置は,前記受け渡し部に設けられ,前記受け渡し部内に不活性気体を供給する気体供給装置と,前記受け渡し部内の雰囲気を排気する排気手段とをさらに有することを特徴とする塗布現像処理システムが提供される。なお,前記第2の搬送装置は,前記処理部に対して基板を搬入出する機能を有していれば足り,露光処理装置内に搬入出する機能までは問わない。また,不純物とは,埃や塵等の微粒子だけでなく,酸素,オゾン,水蒸気,有機物等の分子レベルの不純物を含む意味である。また,ここで言う減圧除去装置は,例えば気密に閉鎖されたチャンバ内の雰囲気を吸引して,チャンバ内を減圧させながら,基板上に付着した不純物を除去する装置である。
【0009】
このように,前記減圧除去装置を設け,前記基板の塗布膜に付着した不純物を除去することにより,前記基板の露光処理が不純物によって妨げられることなく好適に行われる。特に,波長の短い光,例えば157nm以下の光を使用した場合には,酸素等の分子レベルの不純物によっても,露光後の基板に欠陥が生じるため,その効果が大きい。また,基板上に不純物が付着していない状態を維持する手段として,基板の周辺雰囲気を常に清浄な雰囲気に維持することも考えられるが,分子レベルの酸素や水蒸気を完全に除去した雰囲気を作ることは困難であり,不純物の付着防止には限界がある。したがって,一旦付着した不純物を除去できる装置を設けることは,不純物の付着を完全に防止できることから,より効果的である。また,前記減圧除去装置において処理液中の溶剤も同時に蒸発させることができ,従来,加熱によって行われていたこのような処理を同時に実施することができる。
【0010】
さらに,本発明は,前記インタフェイス部と前記露光処理装置とは,受け渡し部を介して接続されており,前記減圧除去装置は,前記受け渡し部に設けられているので,前記減圧除去装置が露光処理装置に隣接,前記減圧除去装置において不純物が除去された基板を露光処理装置に搬送しやすくなる。また,従来の塗布現像処理システム内に設けるよりも,狭いエリアに複雑な機構を設ける必要が無く,設計上好ましい。
【0011】
また,本発明の塗布現像処理システムは,前記受け渡し部内に不活性気体を供給する気体供給装置と,前記受け渡し部内の雰囲気を排気する排気手段とを有しているので,前記受け渡し部内の雰囲気清浄な不活性雰囲気に,一旦前記減圧除去装置において不純物の除去された基板を,その清浄な状態を維持したまま露光処理装置内に搬送することができる。なお,不活性気体とは,前記基板上の塗布膜に対する不活性気体であり,不純物を含まないものをいう。特に,酸素,オゾン,水蒸気等の不純物を含まない,例えば窒素ガス,アルゴンガス,ネオンガス等を使用するのが好ましい。
本発明は,少なくとも基板に塗布膜を形成する塗布処理装置と,前記基板の現像を行う現像処理装置と,前記基板の熱処理を行う熱処理装置と,これらの塗布処理装置,現像処理装置及び熱処理装置に対して前記基板の搬入出を行う第1の搬送装置とを有する処理部と,少なくとも前記処理部と前記基板の露光処理を行う露光処理装置との間の経路で基板の搬送を行う第2の搬送装置を有するインタフェイス部とが備えられた塗布現像処理システムであって,前記基板が前記露光処理される前に,前記基板の塗布膜に付着した不純物をチャンバ内で吸引して除去する減圧除去装置を有し,前記インタフェイス部と前記露光処理装置とは,受け渡し部を介して接続されており,前記受け渡し部は,前記インタフェイス部から前記露光処理装置に基板が搬送されるときに通過する第1の経路と,前記露光処理装置から前記インタフェイス部に基板が搬送される際に通過する第2の経路とを有し,前記減圧除去装置は,前記受け渡し部の前記第1の経路に設けられていることを特徴とする。かかる場合,受け渡し部内に経路が2つ設けられるので,露光処理前の基板は前記第1の経路を通過し,露光処理後の基板は前記第2の経路を通過するようにして,基板の処理がスムーズに行われる。
【0012】
上記発明の塗布現像処理システムにおいて,前記インタフェイス部と前記受け渡し部との雰囲気を遮断する仕切板を有し,前記仕切板は,前記インタフェイス部と前記受け渡し部間で基板を受け渡しするための通過口を有し,前記通過口には,この通過口を開閉自在とするシャッタが設けられるようにしてもよい。このように,前記インタフェイス部と前記受け渡し部との間に,仕切板を設けることにより,前記受け渡し部内の雰囲気がインタフェイス部内の雰囲気と干渉することが無く,受け渡し部内の雰囲気を清浄な状態に維持することができる。また,その仕切板に通過口を設け,その通過口にシャッタを設けることにより,基板が前記インタフェイス部と前記受け渡し部間を搬入出するときにのみ,シャッタを開放するようにして,前記インタフェイス部内の雰囲気が前記受け渡し部内に流入することを抑制し,受け渡し部内をより一層清浄な状態に維持することができる。
【0013】
上記発明の塗布現像処理システムにおいて,前記受け渡し部内の圧力は,前記露光処理装置内の圧力よりも低く設定されていてもよい。このように,前記受け渡し部内の圧力を前記露光処理装置内の圧力よりも低くすることにより,前記受け渡し部内の雰囲気が前記露光処理装置内に流入することが防止できる。したがって,受け渡し部に比べて厳格な雰囲気が要求される露光処理装置が,清浄な雰囲気に維持され,露光処理が好適に行われる。
【0015】
上述の塗布現像処理システムにおいて,前記第2の搬送装置が,少なくとも前記減圧除去装置に対して前記基板を搬送可能に構成されており,前記受け渡し部の第1の経路には,前記減圧除去装置と前記露光処理装置に対して,基板の搬入出を行う第3の搬送装置が設けられるようにしてよい。
【0016】
このように,前記第2の搬送装置と第3の搬送装置とを設けることにより,インタフェイス部内の基板を第2の搬送装置によって前記減圧除去装置まで搬送し,前記減圧除去装置内の基板を第3の搬送装置によって前記露光処理装置まで搬送することができるので,前記第1の経路における基板の搬送が好適に行われる。
【0017】
また,前記受け渡し部の第2の経路には,基板を載置する載置部と,前記載置部と前記露光処理装置に対して,基板の搬入出を行う第4の搬送装置とが設けられており,前記第2の搬送装置は,少なくとも前記載置部から前記基板を搬出可能に構成されるようにしてもよい。このように第2の搬送装置と第4の搬送装置とを設けることにより,露光処理が終了した基板を前記第4の搬送装置によって前記載置部まで搬送し,前記載置部の基板を前記第2の搬送装置によってインタフェイス部内に搬送することができるので,第2の経路における基板の搬送が好適に行われる。
【0018】
本発明は,少なくとも基板に塗布膜を形成する塗布処理装置と,前記基板の現像を行う現像処理装置と,前記基板の熱処理を行う熱処理装置と,これらの塗布処理装置,現像処理装置及び熱処理装置に対して前記基板の搬入出を行う第1の搬送装置とを有する処理部と,少なくとも前記処理部と前記基板の露光処理を行う露光処理装置との間の経路で基板の搬送を行う第2の搬送装置を有するインタフェイス部とが備えられた塗布現像処理システムであって,前記基板が前記露光処理される前に,前記基板の塗布膜に付着した不純物をチャンバ内で吸引して除去する減圧除去装置を有し,前記減圧除去装置は,前記インタフェイス部に設けられていることを特徴とする。かかる場合,前記減圧除去装置を前記インタフェイス部内に設けるので,従来の塗布現像処理システムを拡張して,減圧除去装置のための新たなスペースを設ける必要がないので,フットプリントの観点から好ましい。また,露光処理装置との距離が比較的近いため,露光処理装置との基板の受け渡しが好適に行われる。特に,減圧除去装置において不純物が除去された基板は,また新たに不純物が付着する前に,露光処理装置に搬入される方が好ましいので,露光処理装置の近くに減圧除去装置を設けることは重要である。
【0019】
かかる発明において,前記インタフェイス部に不活性気体を供給する気体供給装置と,前記インタフェイス部内の雰囲気を排気する排気手段とを有するようにしてもよい。このように,前記気体供給装置と排気装置を設けることにより,インタフェイス部内が清浄な不活性雰囲気に維持され,基板に不純物が付着することが抑制できる。なお,不活性気体とは,前記基板上の塗布膜に対する不活性気体であり,不純物を含まないものをいう。特に,酸素,オゾン,水蒸気等の不純物を含まない,例えば窒素ガス,アルゴンガス,ネオンガス等を使用するのが好ましい。
【0020】
また,かかる発明において,前記処理部と前記インタフェイス部との雰囲気を遮断する仕切板を有し,前記仕切板は,前記処理部と前記インタフェイス部間で基板を受け渡しするための通過口を有し,前記通過口には,この通過口を開閉自在とするシャッタが設けられるようにしてもよい。このように,前記処理部と前記インタフェイス部との間に仕切板を設け,さらにその仕切板に通過口とシャッタを設けることにより,請求項4と同様にして,前記インタフェイス部内の雰囲気が前記処理部の雰囲気と干渉することが無くなり,前記インタフェイス部内の雰囲気が清浄な状態に維持される。
【0021】
さらに,本発明の塗布現像処理システムにおいて,前記インタフェイス部内の圧力は,前記露光処理装置内の圧力よりも低く設定されていてもよい
【0022】
このように,前記インタフェイス内の圧力を前記露光処理装置内の圧力よりも低くすることにより,インタフェイス部内の雰囲気が露光処理装置内に流入することが防止されるため,厳格な清浄雰囲気が要求される露光処理装置内が清浄な状態に維持され,露光処理が好適に行われる。
【0023】
本発明によれば,基板に塗布液を供給し,基板に塗布膜を形成する工程と,前記塗布膜が形成された基板に所定の光を照射して,前記基板を露光する工程と,露光処理後に前記基板を現像する工程とを有する塗布現像処理方法であって,
前記塗布膜形成工程と前記露光工程との間に,前記基板に付着した不純物を前記基板から除去する工程を有し,前記不純物除去工程は,気密に閉鎖されたチャンバ内の減圧によって行われることを特徴とする塗布現像処理方法が提供される。なお,不純物とは,塵や埃の微粒子のみならず,酸素,オゾン,水蒸気,有機物等の分子レベルの不純物も含む意味である。
【0024】
このように,前記塗布膜形成工程と前記露光工程との間に,前記基板から不純物を除去することにより,前記露光工程が行われる際の基板が清浄な状態にされているため,露光が不純物に邪魔されず好適に行われる。特に,露光の際に波長の短い光,例えば157nm以下の光が使用された場合には,分子レベルの不純物が存在していても,その露光処理に悪影響を及ぼすため,その効果は大きい。なお,基板から不純物を除去する他の参考例として,基板上に例えば不活性気体を勢い噴射して,その圧力によって不純物を除去する方法や,前記不純物にのみ反応する化学物質を前記基板に供給し,前記基板から不純物を除去する方法等が提案できる。
【0025】
また,上記発明の塗布現像処理方法によれば,前記チャンバを減圧することによって,前記チャンバ内に置かれた基板上の雰囲気が吸引され,その吸引力により基板上に付着した不純物を除去することができる。また,チャンバ内を減圧する際に,処理液中の溶剤も同時に蒸発させることができ,従来,加熱によって行われていたこのような処理を同時に実施することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下,本発明の好ましい実施の形態について説明する。図1は,本実施の形態にかかる塗布現像処理システム1の平面図であり,図2は,塗布現像処理システム1の正面図であり,図3は,塗布現像処理システム1の背面図である。
【0027】
塗布現像処理システム1は,図1に示すように,例えば25枚のウェハWをカセット単位で外部から塗布現像処理システム1に対して搬入出したり,カセットCに対してウェハWを搬入出したりするカセットステーション2と,塗布現像処理工程において枚葉式に所定の処理をウェハWに施す各種処理装置を多段に配置している処理部としての処理ステーション3と,この処理ステーション3と隣接して設けられ,前記処理ステーション3と塗布現像処理システム1外に設けらている露光処理装置6との間でウェハWを搬送する際の経路の一部を担うインタフェイス部4と,このインタフェイス部4と露光処理装置6との間に設けられ,インタフェイス部4と露光処理装置6との間のウェハWの受け渡しを行う受け渡し部5とを一体に接続した構成を有している。
【0028】
カセットステーション2では,カセット載置台7上の所定の位置に,複数のカセットCをX方向(図1中の上下方向)に一列に載置自在となっている。そして,このカセット配列方向(X方向)とカセットCに収容されたウェハWのウェハ配列方向(Z方向;鉛直方向)に対して移送可能なウェハ搬送体8が搬送路9に沿って移動自在に設けられており,各カセットCに対して選択的にアクセスできるようになっている。
【0029】
ウェハ搬送体8は,ウェハWの位置合わせを行うアライメント機能を備えている。このウェハ搬送体8は後述するように処理ステーション3側の第3の処理装置群G3に属するエクステンション装置32及びアドヒージョン装置31に対してもアクセスできるように構成されている。
【0030】
処理ステーション3では,その中心部に第1の搬送装置としての主搬送装置13が設けられており,この主搬送装置13の周辺には各種処理装置が多段に配置されて処理装置群を構成している。該塗布現像処理システム1においては,4つの処理装置群G1,G2,G3,G4が配置されており,第1及び第2の処理装置群G1,G2は現像処理システム1の正面側に配置され,第3の処理装置群G3は,カセットステーション2に隣接して配置され,第4の処理装置群G4は,インタフェイス部4に隣接して配置されている。さらにオプションとして破線で示した第5の処理装置群G5を背面側に別途配置可能となっている。前記主搬送装置13は,これらの処理装置群G1,G3,G4,G5に配置されている後述する各種処理装置に対して,ウェハWを搬入出可能である。
【0031】
第1の処理装置群G1では,例えば図2に示すように,ウェハWにレジスト液を塗布するレジスト塗布装置17と,露光処理後のウェハWを現像処理する現像処理装置18とが下から順に2段に配置されている。第2の処理装置群G2の場合も同様に,レジスト塗布装置19と,現像処理装置20とが下から順に2段に積み重ねられている。
【0032】
第3の処理装置群G3では,例えば図3に示すように,ウェハWを冷却処理するクーリング装置30,レジスト液とウェハWとの定着性を高めるためのアドヒージョン装置31,ウェハWを一旦待機させるためのエクステンション装置32,現像処理後のウェハWを冷却するクーリング装置33,34及び現像処理後のウェハWに加熱処理を施すポストベーキング装置35,36等が下から順に例えば7段に重ねられている。
【0033】
第4の処理装置群G4では,例えばクーリング装置40,露光処理前後のウェハWを載置し,一旦待機させるためのエクステンション装置41,42,露光処理後のウェハWを加熱し,その後所定温度に冷却する加熱・冷却処理装置43,44,45(図3中のPEB/COL),レジスト液中の溶剤を蒸発させるために加熱し,その後所定の温度に冷却する加熱・冷却処理装置46,47(図3中のPRE/COL)等が下から順に例えば8段に積み重ねられている。
【0034】
前記加熱・冷却処理装置43は,図4に示すように,そのケーシング43a内の基台50上に基板を加熱するための円盤状の熱板51と,その熱板51上まで移動し,熱板51上からウェハWを受け取って冷却する冷却板52を有している。そして,同じ装置内でウェハWの加熱・冷却処理を連続して行い,加熱によってウェハWに与える熱履歴を常に一定に保つことができるようになっている。なお,他の加熱・冷却装置44〜47も同じ構成を有している。
【0035】
インタフェイス部4には,図1に示すように,その中央部に第2の搬送装置としてのウェハ搬送体55が設けられている。このウェハ搬送体55はX方向(図1中の上下方向),Z方向(垂直方向)の移動とθ方向(Z軸を中心とする回転方向)の回転が自在にできるように構成されており,第4の処理装置群G4に属するエクステンション装置41,42,周辺露光装置56及び受け渡し部5に対してアクセスして,各々に対してウェハWを搬送できるように構成されている。
【0036】
受け渡し部5は,トンネル状でその断面が方形であるケーシング5aによって,囲まれており,他の雰囲気が容易に受け渡し部5内に流入しないように構成されている。また,受け渡し部5は,インタフェイス部4から露光処理装置6にウェハWが搬送される際に通過する第1の経路60と,露光処理装置6からインタフェイス部4にウェハWが搬送される際に通過する第2の経路61とを有している。第1の経路60と第2の経路61との間には,仕切板64が設けられており,第1の経路60と第2の経路61との雰囲気が干渉し合わないようになっている。
【0037】
第1の経路60内には,ウェハW上のレジスト膜に付着した酸素等の不純物を減圧室内で吸引して除去する減圧除去装置65と,減圧除去装置65と露光処理装置6に対してウェハWを搬送できる第3の搬送装置としてのウェハ搬送機構66とが設けられている。
【0038】
ここで,減圧除去装置65の構成について詳しく説明する。減圧除去装置65は,図5に示すように,そのケーシング65a内に,下面が開口した略筒状に形成され,上下に移動自在な蓋体70と,その蓋体70の下側に位置して,蓋体70と一体となってチャンバとしての減圧室Sを形成する載置台71とを有している。
【0039】
蓋体70の上面中央部には,減圧室S内の雰囲気を排気するための排気管75が設けられており,その排気管75は,吸引装置76に連通されている。したがって,吸引装置76の稼働によって,排気管75から減圧室S内の雰囲気が吸引され,減圧室S内に気流が形成されると共に,減圧室S内が減圧されるようになっている。また,蓋体70の内部の上部には,整流板77が設けられており,減圧室S内を減圧した際には,減圧室S内に形成される気流の乱れを抑制し,減圧室S内の雰囲気を均一に排気できるようになっている。
【0040】
載置台71は,厚みのある円盤状に形成されており,その上にウェハWを載置できるようになっている。載置台71には,例えばペルチェ素子等の図示しない温度調節手段が設けられており,載置台71を所定の温度に制御することで,載置台71に載置されるウェハWの温度をウェハW面内において均一に維持できるようになっている。また,載置台71の前記蓋体70の下端部に対応する位置には,複数の吸引口78を設けてもよく,減圧室Sを形成する場合において蓋体70の下端部と載置台70とが接触した際に,これらの吸引口78からの吸引力によって蓋体70と載置台71との密着性が維持される。また,載置台71の中央付近には,載置台71を上下方向に貫通する貫通孔80が設けられており,後述する昇降ピン81が貫通孔80内を昇降できるようになっている。
【0041】
載置台71の下方には,載置台71の下面と一体となって開放室Kを形成する略筒状の容器82が設けられている。この開放室Kは,貫通孔80を介して減圧室Sと連通している。そして,容器82の下面には,開放室K内の雰囲気を大気に開放する通気管83が設けられており,貫通孔80及び開放室Kを通じて減圧室S内の雰囲気を大気に開放できるように構成されている。容器82内には,ウェハWを昇降するための昇降ピン81が設けられており,この昇降ピン81は,昇降移動機構84によって,前記貫通孔80内を昇降自在になっている。
【0042】
また,ケーシング65aのインタフェイス部4側と露光処理装置6側には,ウェハWを搬入出するための搬送口86,87がそれぞれ設けられており,各搬送口86,87には,シャッタ88,89が設けられている。
【0043】
一方,第2の経路61内には,露光処理が終了したウェハWをインタフェイス部4に搬送する際に一旦載置させておくための載置部95と,露光処理装置6内のウェハWを前記載置部95まで搬送するための第4の搬送装置としてのウェハ搬送機構96とが設けられている。
【0044】
載置部95は,円盤状に形成されており,その中心付近には,載置されるウェハWを昇降させる昇降機構98が設けられている。そして,この昇降機構98によって,載置部95とウェハ搬送機構96及びウェハ搬送体55との間でウェハWの受け渡しができるようになっている。
【0045】
受け渡し部5とインタフェイス部4との間には,受け渡し部5内の雰囲気とインタフェイス部4内の雰囲気を遮断するための仕切板100が設けられている。この仕切板100の前記減圧除去装置65に対向する位置には,通過口102が設けられており,前記ウェハ搬送体55により,インタフェイス部4から減圧除去装置65にウェハWを搬送できるようになっている。さらに,この通過口102には,通過口102を開閉自在とするシャッタ103が設けられており,ウェハWが通過口102を通過する場合にのみシャッタ103が開放され,それ以外の時はシャッタ103が閉じられるようになっている。
【0046】
また,仕切板100の前記載置部95に対向する位置には,通過口105が設けられており,前記ウェハ搬送体55により,載置部95からインタフェイス部4内にウェハWを搬送できるようになっている。さらに,この通過口105には,通過口105を開閉自在とするシャッタ106が設けられており,ウェハWが通過口105を通過する場合にのみシャッタ106が開放されるようになっている。
【0047】
このように構成された受け渡し部5の各経路,すなわち第1の経路60,第2の経路61の上部には,図6に示すように,不活性気体を供給する気体供給装置110,111が個別に設けられており,気体供給装置110から第1の経路60内に,気体供給装置111から第2の経路61内に所定の不活性気体を供給できるようになっている。
【0048】
これらの各気体供給装置110,111には,フィルタ装置110a,111aが設けられており,これらの各フィルタ装置110a,111aは,図示しない供給源等から供給された所定濃度の不活性気体を所定の温度,湿度に調節する機能と,不活性気体中の微粒子を除去するULPAフィルタと,不活性気体中に含まれるアルカリ性分を中和させるケミカルフィルタとを有している。したがって,第1の経路60及び第2の経路61には,各経路毎に温湿調され,清浄化された不活性気体が供給できるようになっている。
【0049】
一方,第1の経路60及び第2の経路61の下部には,排気手段としての排気管112,113がそれぞれ設けられており,各経路内の雰囲気が排気されるように構成されている。したがって,上記気体供給装置110,111から前記各経路内に供給された不活性気体が,各経路内を通って,排気管112,113から排気されるように構成されており,各経路内の不純物,例えば酸素,オゾン,水蒸気等をパージし,各経路内を清浄な雰囲気に維持できるようになっている。また,各経路内の圧力は,各経路に対応する気体供給装置110,111の不活性気体の供給量を調節することにより,所定の圧力に制御できるようになっている。
【0050】
また,ウェハWの露光処理を行う露光処理装置6は,図1に示すように受け渡し部5に隣接して設けられている。この露光処理装置6は,その露光処理装置6のケーシング6aにより密閉されており,露光処理装置6内の雰囲気を厳格に制御できるように構成されている。また,ケーシング6aの受け渡し部5側には,第1の経路60からウェハWを搬入するための通過口115と,第2の経路61にウェハWを搬出するための通過口116が設けられており,これらの各通過口115,116には,それぞれ通過口115,116を開閉自在とするシャッタ117,118が設けられている。
【0051】
次に,以上のように構成された塗布現像処理システム1で行われるフォトリソグラフィー工程のプロセスを説明する。
【0052】
先ず,ウェハWの処理が開始される前に,気体供給装置110,111よって受け渡し部5の各経路,すなわち第1の経路60,第2の経路61内に所定温度及び湿度,例えば23℃,45%に調節され,微粒子が除去された不活性気体が供給される。そして,各経路内の雰囲気を微粒子及び酸素等の不純物を含まない清浄な雰囲気に置換し,以後,その状態を維持するようにする。また,このときの受け渡し部5内の圧力P1,露光処理装置6内の圧力P2は,P2>P1の関係になるように設定し,受け渡し部5内の雰囲気が露光処理装置6内に流入することを防止する。また,前記圧力P1,P2は,塗布現像処理システム1の設置されているクリーンルーム内の圧力P0よりも高く設定され,不純物,微粒子等を含有しているクリーンルーム内の雰囲気が直接塗布現像処理システム1内に流入することを防止する。なお,各経路に供給される不活性気体の温度,湿度若しくは濃度は,上述したように同じにしてもよいし,必要な場合には,異なるようにしてもよい。
【0053】
そして,ウェハWの処理が開始されると,先ず,カセットステーション2において,ウェハ搬送体7がカセットCから未処理のウェハWを1枚取りだし,処理ステーション3のアドヒージョン装置31に搬入する。
【0054】
次いで,アドヒージョン装置31において,レジスト液との密着性を向上させるHMDSなどの密着強化剤を塗布されたウェハWは,主搬送装置13によって,クーリング装置30搬送され,所定の温度に冷却される。その後,ウェハWは,レジスト塗布装置17又は19に搬送され,レジスト塗布処理が施される。そして,レジスト膜が形成されたウェハWは,加熱・冷却処理装置46又47(図3中のPRE/COL)に搬送され,加熱・冷却処理が施される。このとき,加熱処理及び冷却処理を個別に設けられた各装置で順次行うのではなく,加熱・冷却処理装置46,47のように単一の装置内で加熱・冷却処理を行うことにより,ウェハWが加熱処理されてから冷却処理されるまでの時間を常に一定にすることができるため,加熱によってウェハWに与えられる熱履歴をウェハW間において同一にすることができる。また,本実施の形態では,レジスト塗布処理から現像処理までに行われる全ての加熱,冷却処理を加熱・冷却装置43〜47を用いて行うようにしたため,レジスト塗布から現像処理までにかかる所要時間を全てのウェハWにおいて同一にすることができる。
【0055】
その後,ウェハWがエクステンション装置41に搬送され,ウェハ搬送体55によってエクステンション装置41からインタフェイス部4内の周辺露光処理装置56に搬送される。そして,周辺露光装置56でその周辺部が露光されたウェハWが再びウェハ搬送体55に保持され,通過口102から受け渡し部5の第1の経路60内の減圧除去装置65に搬送される。このとき,シャッタ103が開放され,ウェハWが減圧除去装置65内に搬送されると,シャッタ103は再び閉じられる。
【0056】
ここで,減圧除去装置65で行われる不純物の除去工程のプロセスについて詳しく説明する。先ず,図4に示したケーシング65aのインタフェイス部4側のシャッタ88が開放され,上述したウェハ搬送体55によって,ウェハWがケーシング65a内に搬入される。そして,ウェハWは,昇降ピン81に受け渡され,その後昇降ピン81の下降により,所定温度,例えば23℃に維持されている載置台71上に載置される。
【0057】
そして,蓋体70が下降され,蓋体70の下端部が載置台71と接触し,減圧室Sが形成される。このとき,吸引口78からの吸引が開始され,その吸引力により蓋体70と載置台71が密着される。その後,吸引装置76が稼働し,排気管75から減圧室S内の雰囲気が排気され始めると,減圧室S内に気流が形成され,ウェハWに付着していた不純物が気流と共に排出される。なお,このときの吸引装置76の設定圧力は,ウェハW上に付着した不純物を除去するために,200〜300Pa以下であることが好ましい。そして,減圧室Sが所定圧力まで減圧され,所定時間経過後,吸引装置76が停止される。以上の過程で所期の減圧除去処理が実施される。
【0058】
次いで通気管83が開放され,減圧室Sが元の圧力に戻される。そして,吸引口78の吸引が停止された後,蓋体70が上昇される。
【0059】
次いで,ウェハWが昇降ピン81によって上昇され,露光処理装置6側のウェハ搬送機構66に受け渡される。そして,ウェハWがケーシング65aの通過口87を通過し,減圧除去装置65内から搬出されると,ウェハWの不純物の除去工程が終了する。
【0060】
その後,露光処理装置6のケーシング6aのシャッタ117が開放され,ウェハ搬送機構66によって通過口115から露光処理装置6内にウェハWが搬入される。
【0061】
次いで,ウェハWは,露光処理装置6において所定のパターンが露光される。そして,露光が終了したウェハWは,第2の経路61内のウェハ搬送機構96によって,露光処理装置6から通過口116を通って第2の経路61内に搬出される。このとき,シャッタ118が開放され,ウェハWが通過すると再び閉じられる。
【0062】
そして,第2の経路61内に搬入されたウェハWは,載置部95上まで移動され,載置部95の昇降機構98に受け渡され,その後載置部95に一旦載置される。
【0063】
その後,ウェハWは,ウェハ搬送体55によって,載置部95からシャッタ106の開放された通過口105を通過し,インタフェイス部4内を通って,処理ステーション3内のエクステンション装置42に搬送される。そして,ウェハWは,主搬送装置13によって,加熱・冷却処理装置43,44又は45に搬送され,露光処理後の加熱,冷却処理が順次施される。
【0064】
その後,ウェハWは,現像処理装置18又は20に搬送され,現像処理される。そして,現像処理されたウェハWは,ポストベーキング装置35又は36に搬送されて加熱され,その後クーリング装置33又は34に搬送され,所定温度に冷却される。そして,第3の処理装置群のエクステンション装置32に搬送され,そこからウェハ搬送体7によって,カセットステーション2のカセットCに戻される。以上の工程により,一連のフォトリソグラフィー工程が終了する。
【0065】
以上の実施の形態によれば,インタフェイス部4と露光処理装置6との間に受け渡し部5を設け,その受け渡し部5に,減圧除去装置65を設けたため,ウェハWが露光処理される前に,ウェハW上のレジスト膜に付着している不純物を除去することができる。したがって,ウェハWの露光処理が酸素等の不純物によって影響されることなく好適に行われる。
【0066】
また,受け渡し部5内に不純物及び微粒子が除去された不活性気体を供給し,受け渡し部5内を清浄な雰囲気に維持したため,露光処理前後のウェハWに不純物等が付着することが防止される。特に露光処理前のウェハWは,前述した減圧除去装置65で清浄化されたウェハWに再び不純物が付着することが防止できる。
【0067】
インタフェイス部4と受け渡し部5との間にシャッタ103,106を設けたため,インタフェイス部4内の不純物の含有する雰囲気が受け渡し部5内に流入することが抑制され,受け渡し部5内の雰囲気が清浄な雰囲気に維持される。
【0068】
さらに,受け渡し部5内の圧力P1を露光処理装置6内の圧力P2よりも低く設定したため,受け渡し部5内の雰囲気が,雰囲気が厳格に制御されている露光処理装置6内に流入することが防止できる。
【0069】
また,受け渡し部5を第1の経路60と第2の経路61に分けて設けたため,ウェハWがインタフェイス部4から減圧除去装置65を介して露光処理装置6に搬送され,露光処理装置6から再びインタフェイス部4まで戻されるまでの工程がスムーズに行われる。
【0070】
以上の実施の形態では,インタフェイス部4と露光処理装置6との間に受け渡し部5を設け,その受け渡し部5内に減圧除去装置65を設けていたが,この減圧除去装置65をインタフェイス部4内に設けるようにしてもよい。以下,このような場合について第2の実施の形態として説明する。
【0071】
第2の実施の形態では,例えば図7に示すように,塗布現像処理システム1のインタフェイス部4内の正面側でかつ,ウェハ搬送体55がアクセス可能な位置に減圧除去装置120が設けられる。そして,露光処理装置6は,インタフェイス部4に隣接して設けられ,そのケーシング6aには,単一の通過口122とその通過口122を開閉自在とするシャッタ123が設けられる。
【0072】
また,インタフェイス部4の上部には,図8に示すように上述した気体供給装置110と同じ構成を有する気体供給装置125が設けられ,インタフェイス部4内に不活性気体を供給し,インタフェイス部4内を清浄な雰囲気に維持できるようになっている。また,インタフェイス部4の下部には,インタフェイス部4内の雰囲気を排気する排気手段としての排気管126が設けられる。
【0073】
さらに,インタフェイス部4と処理ステーション3との間には,インタフェイス部4と処理ステーション3内の雰囲気を遮断するための仕切板127が設けられる。そして,その仕切板127の第4の処理装置群G4のエクステンション装置41及び42に対向する位置には,通過口128とその通過口128を開閉自在とするシャッタ129が設けられ,処理ステーション3内の雰囲気がインタフェイス部4内に流入することが防止される。
【0074】
以上のように構成された塗布現像処理システム1におけるフォトリソグラフィー工程のプロセスを説明すると,先ず,気体供給装置125からインタフェイス部4内に不活性気体が供給され,インタフェイス部4内の雰囲気を清浄な雰囲気に置換,維持する。
【0075】
そして,ウェハWの処理が開始されると,第1の実施の形態と同様にして,ウェハWがカセットステーション2から処理ステーション3に搬送され,アドヒージョン処理,レジスト塗布処理,加熱・冷却処理が順次行われ,その後エクステンション装置41に搬送される。
【0076】
そして,ウェハ搬送体55によって,ウェハWがインタフェイス部4内の周辺露光処理装置56に搬送され,その後,減圧除去装置120内に搬送される。そして,この減圧除去装置120において,第1の実施の形態と同様にして,ウェハW上に付着している不純物等が除去される。次いで,清浄化されたウェハWが再びウェハ搬送体55に保持され,通過口122から露光処理装置6内に搬送され,露光処理される。そして,露光処理の終了してウェハWは,ウェハ搬送体55によって,処理ステーション3内のエクステンション装置42に搬送される。
【0077】
その後,第1の実施の形態と同様にして処理ステーション3において加熱・冷却処理,現像処理等が行われ,最終的にカセットステーション2に戻されて,一連のフォトリソグラフィー工程が終了する。
【0078】
このように,減圧除去装置120をインタフェイス部4内に設けることにより,既存の塗布処理システムと同じ大きさで,ウェハWから不純物を取り除く装置を取り付けることができるので,第1の実施の形態と比べてシステムの小型化が図られる。
【0079】
以上の実施の形態では,減圧除去装置を受け渡し部5内,或いはインタフェイス部4内に設けたが,その他の場所,例えば露光処理装置6内,処理ステーション3内等に設けるようにしてもよい。このような場合においても,露光処理前にウェハWから不純物が除去されれば,露光処理が好適に行われ,同様な効果が得られる。
【0080】
さらに,以上の実施の形態において,加熱・冷却装置46,47で行うレジスト液中の溶剤を蒸発させる処理を減圧除去装置65において行うようにしてもよい。この場合,例えば,図9に示すように処理ステーション3の第4の処理装置群G4に加熱・冷却装置46,47(PRE/COL)の代わりに,露光後の加熱,冷却処理を行う加熱・冷却装置130(PEB/COL),現像処理後の加熱処理を行う加熱処理装置131を設け,第3の処理装置群G3に露光後の加熱処理後のウェハWを冷却処理する冷却処理装置132を加えるようにする。そして,ウェハWが減圧除去装置65内に搬入され,載置台71に載置された時に,減圧室S内の圧力をレジスト液の溶剤が蒸発する所定の圧力,例えば133Paまで減圧させてレジスト液中の溶剤を蒸発させ,その時に上述した不純物の除去処理を行うようにする。こうすることにより,前記減圧除去装置65内において溶剤蒸発処理と,不純物除去処理の両者を同時に行うことができる。したがって,従来加熱・冷却装置46,47で行っていた処理を減圧除去装置65で行うことができる。そして,溶剤蒸発処理のための装置の代わりに他の熱処理装置を増やすことができるため,処理ステーション3内の処理能力が向上する。なお,他の熱処理装置を増やすことなく加熱・冷却装置46,47を省略した場合でも,熱処理装置の数を減少させることができるので,処理ステーション3全体のコンパクト化も図ることができる。
【0081】
また,以上で説明した実施の形態は,半導体ウェハデバイス製造プロセスのフォトリソグラフィー工程におけるウェハWの塗布現像処理システムについてであったが,本発明は半導体ウェハ以外の基板例えばLCD基板の塗布現像処理システムにおいても応用できる。
【0082】
【発明の効果】
請求項1〜14によれば,露光処理前に,基板の塗布膜に付着した酸素,オゾン,有機物等の分子レベルの不純物や微粒子等の不純物を除去することができるため,その不純物に影響されることなく好適に露光処理が行われ,歩留まりの向上が図られる。また,不純物の除去処理と同時に塗布液中の溶剤を蒸発させることができるので,スループットの向上が図られる。
【0083】
特に,請求項2〜8のように,減圧除去装置を受け渡し部に設けることにより,露光処理装置により近い位置で,基板から不純物を除去できるため,基板がより清浄な状態で露光処理されることができる。また,減圧除去装置等の複雑な機構を設けるのに十分なスペースを確保することができ,システムの簡素化が図られる。
【0084】
また,請求項6〜8のように,受け渡し部内に2つの経路を設けることにより,基板の処理がスムーズに行われ,スループットの向上が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態にかかる塗布現像処理システムの外観を示す平面図である。
【図2】図1の塗布現像処理システムの正面図である。
【図3】図1の塗布現像処理システムの背面図である。
【図4】図1の塗布現像処理システム1内の加熱・冷却処理装置の概略を示す横断面図である。
【図5】受け渡し部内の減圧除去装置の構成を示す縦断面の説明図である。
【図6】図1の塗布現像処理システムの受け渡し部内の不活性気体の流れの状態を示す露光処理装置から観た縦断面の説明図である。
【図7】第2の実施の形態にかかる塗布現像処理システムの外観を示す平面図である。
【図8】図7の塗布現像処理システムのインタフェイス部に供給される不活性気体の流れを示す縦断面の説明図である。
【図9】減圧除去装置でレジスト液の溶剤の蒸発処理を行う場合の塗布現像処理システム1内の加熱・冷却処理装置の配置例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 塗布現像処理システム
4 インタフェイス部
5 受け渡し部
6 露光処理装置
60 第1の経路
61 第2の経路
65 減圧除去装置
S 減圧室
K 開放室
W ウェハ

Claims (11)

  1. 少なくとも基板に塗布膜を形成する塗布処理装置と,前記基板の現像を行う現像処理装置と,前記基板の熱処理を行う熱処理装置と,これらの塗布処理装置,現像処理装置及び熱処理装置に対して前記基板の搬入出を行う第1の搬送装置とを有する処理部と,
    少なくとも前記処理部と前記基板の露光処理を行う露光処理装置との間の経路で基板の搬送を行う第2の搬送装置を有するインタフェイス部とが備えられた塗布現像処理システムであって,
    前記基板が前記露光処理される前に,前記基板の塗布膜に付着した不純物をチャンバ内で吸引して除去する減圧除去装置を有し,
    前記インタフェイス部と前記露光処理装置とは,受け渡し部を介して接続されており,
    前記減圧除去装置は,前記受け渡し部に設けられ,
    前記受け渡し部内に不活性気体を供給する気体供給装置と,前記受け渡し部内の雰囲気を排気する排気手段とをさらに有することを特徴とする,塗布現像処理システム。
  2. 少なくとも基板に塗布膜を形成する塗布処理装置と,前記基板の現像を行う現像処理装置と,前記基板の熱処理を行う熱処理装置と,これらの塗布処理装置,現像処理装置及び熱処理装置に対して前記基板の搬入出を行う第1の搬送装置とを有する処理部と,
    少なくとも前記処理部と前記基板の露光処理を行う露光処理装置との間の経路で基板の搬送を行う第2の搬送装置を有するインタフェイス部とが備えられた塗布現像処理システムであって,
    前記基板が前記露光処理される前に,前記基板の塗布膜に付着した不純物をチャンバ内で吸引して除去する減圧除去装置を有し,
    前記インタフェイス部と前記露光処理装置とは,受け渡し部を介して接続されており,
    前記受け渡し部は,前記インタフェイス部から前記露光処理装置に基板が搬送されるときに通過する第1の経路と,前記露光処理装置から前記インタフェイス部に基板が搬送される際に通過する第2の経路とを有し,
    前記減圧除去装置は,前記受け渡し部の前記第1の経路に設けられていることを特徴とする,塗布現像処理システム。
  3. 前記インタフェイス部と前記受け渡し部との雰囲気を遮断する仕切板を有し,
    前記仕切板は,前記インタフェイス部と前記受け渡し部間で基板を受け渡しするための通過口を有し,
    前記通過口には,この通過口を開閉自在とするシャッタが設けられていることを特徴とする,請求項1又は2のいずれかに記載の塗布現像処理システム。
  4. 前記受け渡し部内の圧力は,前記露光処理装置内の圧力よりも低く設定されていることを特徴とする,請求項1,2又は3のいずれかに記載の塗布現像処理システム。
  5. 前記第2の搬送装置は,少なくとも前記減圧除去装置に対して前記基板を搬送可能に構成されており,
    前記受け渡し部の第1の経路には,前記減圧除去装置と前記露光処理装置に対して,基板の搬入出を行う第3の搬送装置が設けられていることを特徴とする,請求項2に記載の塗布現像処理システム。
  6. 前記受け渡し部の第2の経路には,基板を載置する載置部と,前記載置部と前記露光処理装置に対して基板の搬入出を行う第4の搬送装置とが設けられており,
    前記第2の搬送装置は,少なくとも前記載置部から前記基板を搬出可能に構成されていることを特徴とする,請求項5に記載の塗布現像処理システム。
  7. 少なくとも基板に塗布膜を形成する塗布処理装置と,前記基板の現像を行う現像処理装置と,前記基板の熱処理を行う熱処理装置と,これらの塗布処理装置, 現像処理装置及び熱処理装置に対して前記基板の搬入出を行う第1の搬送装置とを有する処理部と,
    少なくとも前記処理部と前記基板の露光処理を行う露光処理装置との間の経路で基板の搬送を行う第2の搬送装置を有するインタフェイス部とが備えられた塗布現像処理システムであって,
    前記基板が前記露光処理される前に,前記基板の塗布膜に付着した不純物をチャンバ内で吸引して除去する減圧除去装置を有し,
    前記減圧除去装置は,前記インタフェイス部に設けられていることを特徴とする,塗布現像処理システム。
  8. 前記インタフェイス部に不活性気体を供給する気体供給装置と,前記インタフェイス部内の雰囲気を排気する排気手段とを有することを特徴とする,請求項7に記載の塗布現像処理システム。
  9. 前記処理部と前記インタフェイス部との雰囲気を遮断する仕切板を有し,
    前記仕切板は,前記処理部と前記インタフェイス部間で基板を受け渡しするための通過口を有し,
    前記通過口には,この通過口を開閉自在とするシャッタが設けられていることを特徴とする,請求項8に記載の塗布現像処理システム。
  10. 前記インタフェイス部内の圧力は,前記露光処理装置内の圧力よりも低く設定されていることを特徴とする,請求項8又は9のいずれかに記載の塗布現像処理システム。
  11. 基板に塗布液を供給し,基板に塗布膜を形成する工程と,前記塗布膜が形成された基板に所定の光を照射して,前記基板を露光する工程と,露光処理後に前記基板を現像する工程とを有する塗布現像処理方法であって,
    前記塗布膜形成工程と前記露光工程との間に,前記基板に付着した不純物を前記基板から除去する工程を有し,
    前記不純物除去工程は,気密に閉鎖されたチャンバ内の減圧によって行われることを特徴とする,塗布現像処理方法。
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