JP2004535349A - 過酸素化合物で酸化する事に依るカーボンナノチューブの改質 - Google Patents

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Abstract

1ミクロン未満の直径を有するカーボンナノチューブを化学的に改質する方法で有って、酸化条件下において、ナノチューブを、有機過酸化酸、無機過酸化酸、及び、有機ハイドロパーオキサイド、又は、それらの塩類から成るグループより選ばれた過酸素化合物に接触させ、それに依って、改質カーボンナノチューブを製造する方法。ナノチューブの酸化は、ナノチューブ集合体の分散度を高め、且つ、かかる集合体の解集合を容易にする。分散ナノチューブは剛性構造体を作成するのに使え、又、電極やキャパシターに使用出来る。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、カーボンナノチューブの酸化に依る表面改質に関するものである。此処でのナノチューブは、個々ばらばらの独立のナノチューブの形でも、又は櫛けずられた繊維束状(“CY”)、鳥の巣状(“BN”)、広がったネット状(“ON”)又は綿菓子状(“CC”)の如き集合体の形であっても、都合の良い事に、作られたままの有り姿の状態で処理できる。集合体の状態で処理した後は、当該集合体はより簡単に解かす事ができる。かかる改質ナノチューブは複雑な構造に成形できる事を含め多岐に亘る応用分野に使える。
【背景技術】
【0002】
カーボンナノチューブ
本発明は、ミクロン未満で黒鉛質の、時には気相生長炭素繊維、又は、ナノチューブとも呼ばれる、炭素フィブリルの分野に属するものである。カーボンフィブリルは直径が1.0μ未満、好ましくは0.5μ未満、更に好ましくは0.2μ未満の蓑虫状に沈着した炭素の事である。これらは種々の形状のものとして存在し、金属表面で各種含炭素ガスの触媒分解に依って調製されてきた。かかる蓑虫状炭素沈着は殆んど電子顕微鏡の出現以来観察されてきている。(Baker and Harris, Chemistry and Physics of Carbon, Walker and Thrower ed.,Vol. 14, 1978, p.83; Rodriquez, N.,J. Mater. Research, Vol.8, p.3233 (1993))。
【0003】
1976年に、Endo 等 (参照Obelin, A. and Endo,M., J.of Crystal Growth, Vol. 32(1976), pp.335-349) はかかる炭素フィブリルが生成する基本的メカニズムを説明した。それらは金属触媒粒子から発生する事が観測された。かかる触媒の存在下で、炭化水素を含むガスが分解し触媒粒子は炭素で過飽和に成り、シリンダー状の規則的黒鉛質の核が押し出されてくるが、Endo 等に依れば、これは直ちに熱分解で沈着した黒鉛の外層で被覆される。これら熱分解の外套を着たフィブリルは典型的なものでは0.1μを超える直径で、0.2 から0.5μがさらに一般的なものである。
【0004】
Tennentは、此処に参考としてその内容を盛り込むが、米国特許第4,663,230号で炭素フィブリルに就いて記述し、連続する熱炭素外套で覆われず、繊維軸に実質的に並行で規則的に配列した黒鉛質層の多層から形成された外壁を持ったものとしている。この事から、黒鉛の曲がった層の接線に垂直な軸、つまりC軸が実質的にシリンダー軸に垂直であると特長づけ得るものである。これらの直径は一般的に、0.1μを超えずに、長さと直径との比は少なくとも5はある。これらは実質的に連続する熱炭素の外套、即ち、原料として供給された ガスの熱分解で生ずる熱分解炭素の沈降堆積が無いものである事がのぞましい。Tennentの発明は“生長させたまま”で規則的な黒鉛質表面を持つより細い直径のフィブリル、典型的には3.5から70nm (35から700 オングストローム)の径えの道を開いたものであった。このフィブリル様炭素で完全性は欠くけれども、それでも熱分解炭素の外套は着ていないものも、生長して来た。
【0005】
此処に参考としてその内容を盛り込むが、Tennent等の米国特許第5,171,560号では、熱外套を着ていなくて、且つフィブリル軸に実質的に並行な複数の黒鉛質層を持っている炭素フィブリルに就いて記載してあるが、此処では上記黒鉛質層をフィブリル軸に投影した時の長さが少なくともフィブリル径の2倍に渉って平行性を保っているものとしている。典型的には上記フィブリルは実質的にシリンダー状の黒鉛ナノチューブの形状で、実質的に一定の径を有し、シリンダー軸に実質的に直交するC軸を持つシリンダー状の黒鉛質層から成っている。これらは多層で、実質的に熱分解沈着炭素が無く、0.1μ未満の直径を有し、長さと径との比が5超の大きさのものであった。この様なフィブリルが当該特許の最大の関心事であった。
【0006】
ナノチューブ軸に黒鉛質層を投影した時の長さがナノチューブ径の2倍未満の時は、この黒鉛質ナノチューブの炭素面は、断面では杉織様の外観を呈する。これらは時には、魚骨フィブリルとも呼ばれる。魚骨フィブリルは直径として5と200nmの間である事が多く、どちらかと言えば、10と100nm間が一般的である。アスペクト比は5と1000対1の範囲が多く、10と100対1が普通の範囲である。Geusの米国特許第4,855,091号、これも参照の為此処にその内容を盛り込むが、実質的に熱分解外套被覆の無い魚骨フィブリルの調製法を示している。かかるカーボンナノチューブも本発明の実施に当たっては有効である。
【0007】
上述の触媒法で生長したフィブリル又はナノチューブと類似形態のカーボンナノチューブが高温の炭素アーク中で生長された(Iijima, Nature 354 56 1991)。現在では広く、これらのアーク生長ナノチューブも以前のTennentの触媒法生長フィブリルと同一の形態を持ったものである事が受け入れられている( Weaver, Science 265 1994)。アーク生長のカーボンナノチューブは通称“バッキイチューブ”とも呼ばれているが、これも、又、本発明では有効に使える。
【0008】
本出願で改質できるカーボンナノチューブは市場から入手できる連続の炭素繊維とは一線を画するものである。アスペクト(長さ/直径)比が少なくとも104で多くは10もあるこれらの繊維とは対照的に、カーボンナノチューブのそれは大きいに越した事は無いが、 避け難い事に限定されたアスペクト比のものである。連続繊維の径も、又、ナノチューブの径より著しく大きく、常に1μより大きく、典型的には5 から7μが普通である。
【0009】
連続繊維は通常レーヨン、ポリアクリロニトリル(PAN)、又は、ピッチと云った有機の原糸の熱分解で作られている。従ってこれらは構造中に異分子を持っている。“製造されたまま”の連続繊維に備わった黒鉛的性質は多様であるが、続く黒鉛化工程次第であると云える。黒鉛化度、配列及び黒鉛面、それが存在しているものとして、の結晶性、異分子が存在する可能性、更には、基体の直径、これら全てが違っている事から、連続繊維での知見を以って、ナノファイバー化学を予見する事は困難である。
【0010】
カーボンナノチューブは市場で強化材として手に入る連続炭素繊維とも、又、その他の形状の炭素、標準的な黒鉛とかカーボンブラックとかとも物理的、化学的に異質である。標準的黒鉛はその構造から、殆んど完全飽和に至るまで酸化をうける。更にカーボンブラックは一般的に回転楕円体状の粒子で、乱れた配列の核の周りに炭素の層があるグラフェーン構造を持つ無定形炭素である。黒鉛やカーボンブラックとは、かかる相違点があるので、これらからナノファイバーの化学を予見する事も同じく困難である。カーボンブラックや黒鉛を酸化して活性炭を作る事は、元来、表面積と気孔率を上げる目的として行われており、その結果、ミクロポアーの非常に高い分布を得ている。此処で述べる酸化は気孔には影響しないし、ミクロ気孔材を作るものでは無い。
【0011】
カーボンナノチューブの集合体と結集体
カーボンナノチューブが作られたままの有り姿は、個々ばらばらのものからナノチューブの集合体、又は、それらが混じり合った状態を取る様である。
ナノチューブは種々の巨視的な形態(走査型電子顕微鏡で見て決められる)の集合体として調製され、1本1本が出鱈目に絡み合って球状に成っている。これらは、鳥の巣に似ている様にも見える(“BN”= bird nest)、又、集合体としては直線か、少し曲がったり、捩れたりの束から出来ているが、束の中のカーボンナノチューブ群は比較的に同じ配向をしていて、櫛けずった繊維束状(“CY”= combed yarn) をしている様に見えるもの、これは、例えば、(個々の曲がり、捩れに関わらず)1本1本のナノチューブの長軸がそれを取りまく束中の他のナノチューブと同じ方向を向いている如き状態である。それとは違って、集合体は真っ直ぐから、少し曲がったり捩れたりのナノチューブから成っているが、それらの集合体同志が軽く絡み合って、全体としては目の粗いネット (“ON”= open net) 状構造で、此処でのナノチューブの絡み合いは、櫛けずられた繊維束の集合体で見られるよりはきついが、鳥の巣状の絡み合いよりは弱い。
【0012】
かかる集合体の形態は、ナノチューブの合成で使われる触媒担体を選ぶ事でコントロールできる。球状の担体はナノチューブが全方向に生長し鳥の巣状集合を与える。櫛けずられた繊維束とか目の粗いネット状集合は、1箇所乃至複数箇所で簡単に開割できる平板状表面を持った担体、例えば、Al2O3, やTiO2の如く,1又は複数個所で開割可能の表面を有し、表面積が最低1m2/g は有る担体材料上に、鉄、又は、鉄を含有する金属触媒粒子を析出させたものを使って調製できる。いずれもその内容を参照として此処に盛り込むが、Moy等の米国特許第5,456,897号、第6,358,878号、第5,726,116号、及び第6,143,689号、には各種形態の集合状態を持つナノチューブの調製に就いて記載されている。
【0013】
カーボンナノチューブ、又は、ナノファイバーの集合体の生成に就いてのこれ以上の詳細は以下に挙げる通りで、これらは全てハイペリオン・キャタリシス・インタナショナルに譲渡され、参照としてそれらの内容を此処に盛り込むものである:Tennentの米国特許第5,165,909号;Moy等の米国特許第5,456,897号;Snyder等の米国特許第5,877,110号;Mandeville等の米国特許第5,500,200号;Bening等の米国特許出願第08/329,774号(出願10月 27日, 1994);及び、Moy等の米国特許第5,569,635号。
【0014】
ナノチューブのマット、又は、結集体は、分散させたナノチューブから調製される、例えば、Moy等の 米国特許第5,456,897号、第6,358,878号、及び第5,726,116号に記載された方法で、ナノチューブを水系、又は、有機媒体中で作成し、次いで、そのナノファイバーを濾過して、マット状にする方式である。このマットは、又、ナノチューブを、例えば、プロパンの様な有機溶媒液体中でゲル状か、ペースト状にし、このゲル、又は、ペーストを媒体の臨界温度以上に加熱し媒体を超臨界液として除去し最後に生成した多孔質のマット、又は、栓状物を本プロセスを実施してきた容器から取り出すと言う方式である。参考としてはTennent等の 米国特許第 5,691,054号“乱配向カーボンナノチューブの3次元巨視的結集体とそれを含有するコンポジット”が挙げられる。
【0015】
ナノチューブの酸化
カーボンナノチューブは今迄、濃硝酸や硫酸の様な強酸で処理して酸化されてきた。米国特許第5,861,454号には、濃硝酸でフィブリルを酸化した結果、分散が困難な塊状に成った事が記述されている。Hoogenvaad,M.S.等は1994年9月ベルギーのブラッセルで、不均一系触媒の調製における科学的基礎に関する第6回国際会議が開催された時、“新規カーボンに担持された金属触媒”と言う発表をしたが、ここでも、フィブリル担持の貴金属の調製に当たって、先ずフィブリルの表面を硝酸で酸化する事の有効性を見出している。かかる酸に依る前段処理は、カーボン担持の貴金属触媒の調製では標準的なステップであり、そうする事で、通常の供給源からのカーボンを使い、それに官能基を付加するに当たって、望ましく無い物質を表面からできる限り取り除いて清浄にするにも役立っている。
【0016】
Hiura及びEbbesonは、米国特許第5,698、175号で、合成後にカーボンナノ粒子とか無定形炭素と言った炭素の不純物を含むカーボンナノチューブを清浄にしてから官能基を付加するプロセスに就いて記述している。このプロセスでは、ナノチューブを超音波で、硝酸、塩化スルホン酸、又は、過マンガン酸カリを加えた希硫酸液中に分散させ、次いで加熱してナノチューブを清浄にするなり、又は、官能基を導入するなりするものであった。
【0017】
McCarthy等が1989年 5 月15日に出願した米国特許出願第351,967号、これも参照としてその内容を此処に盛り込むが、そこでカーボンナノチューブの表面を酸化するに当たっての種種のプロセスに就いて記述されている。それには、フィブリル表面を酸化するに充分な条件(例えば、時間、温度、及び圧力)下で、ナノチューブを硫酸 (H2SO4) と過マンガン酸カリ(KClO3)を含む酸化剤と接触させる方法が含まれている。
【0018】
McCarthy とBeningは Polymerの前刷 ACS Div. Of Polymer Chem.30(1):420(1990)で、表面が、色々ある中のどの酸化グループを持っているかを証明するために酸化ナノチューブ乃至フィブリルの各種誘導体の調製に就き報じている。彼等が調製した化合物はフェニィルヒドラゾン類、ハロゲン化芳香族エステル類、タリウム(1)塩類、等である。これらが選ばれた理由は彼等の分析手段にあって、例えば、鮮明な色を呈するとか、又は、その他強い、簡単に特定できる、あるいは、区別し易いシグナルを発するからと言う根拠からであった。ここで調製されたものは単離もされず、本発明とは違って、実用上の意義は無いものであった。
【0019】
次にかかげるのは全て参照として此処にその内容を盛り込むが、Fisher等の米国特許出願第08/352,400号(出願12月8日,1994年),Fisher等の米国特許出願第08/812,856号(出願3月6日,1997年)、Tennent等の米国特許第6,031,711号、Tennent等の米国特許第6,099,960号、及び、Tennent等の米国特許第6,099,965号、これらには、硫酸の如き強酸に塩素酸のアルカリ金属塩を溶かした液の様な強酸化剤にフィブリルを接触させる事を含め、カーボンフィブリルの表面酸化の各種の手法が記述されている。
【0020】
Tennent等の米国特許第6,099,965号には過酸化水素で弱く酸化したナノファイバー集合体に就いて記載されているが、結果の酸化集合体はまだ集合体としてしか分散してい無い。
【0021】
Niu 等の米国特許出願第09/358,745号と第09/358,747号は公知であるが、カーボンナノチューブの気相酸化に就いて述べられている。
【0022】
此処に参照としてその内容を盛り込むが、Niu 等の Appli.Phys.lett.70(11):1480-1482(1997)の報文には、シート電極の調整に就いて記載されている。此処では、ナノチューブの集合体は先ず、硝酸で処理して解集合させている。
【0023】
Shibataの米国特許第5,853,877号には、透明導電性フイルムの作成に就いて述べられている。此処では中空のカーボンマイクロ繊維を硫酸、又は、発煙硫酸と次に挙げる酸化剤との混合物で処理している;硝酸、又は、硝酸塩、過マンガン酸塩、クロム酸、クロム酸塩、オゾン、過酸化水素、又は、二酸化鉛。この処理でマイクロ繊維は解集合されている。
【0024】
Esumi 等は、Carbon 34:279-281(1996) にカーボンナノチューブの強酸での処理に就いて報告している、即ち、濃硝酸単独、又は、濃硫酸との混酸で処理し結果としてはナノチューブは1本1本ばらばらのファイバーに分散した。
【0025】
硝酸や硫酸の如き強酸の使用には腐食問題が付き纏う。
【0026】
官能化ナノチューブ
官能化ナノチューブはFisher等 の米国特許出願第08/352,400号(出願12月8日,1994) に広く検討されている。ナノチューブの表面はまず前述した方法で酸化される。次いで酸化済みナノチューブは諸種の官能基群で改質され、その結果、かかるナノチューブは多岐に亙る反応剤中の反応グループと化学的に結合乃至物理的に連結可能と成る。以上でナノチューブ上の官能基と幅広の結合性化学種とをそれぞれ連結させる事でナノチューブの複雑な構造体が得られた。
【0027】
代表的な官能化ナノチューブは次の式で示される;
Figure 2004535349
ここでn :整数、 L :0.1n 以下の数、 m : 0.5n以下の数
R : 各Rは同じもので、次のグループから選ばれた一種類;
Figure 2004535349
Hg-X, TiZ2, 及びMg-X,
此処で;
y =整数で3乃至それ未満
R'=アルキル、アリール、ヘテロアルキル、環式アルキル、アラルキル、
又はヘテロアラルキル
R”=フロロアルキル、フロロアリール、フロロ環式アルキル、
フロロアラルキル、環式アリール、
X=ハライド
Z=カルボキシレート、トリフロロアセテート
Cn: ナノファイバーの表面炭素原子
【0028】
酸化カーボンナノチューブを得るのに現実に使われている方法には欠陥がある。例えば、強酸処理は環境に有害な廃棄物を発生する。かかる廃棄物処理は酸化ナノチューブが使われる電極やキャパシターと言った製品のコストを上げる。従って、カーボンナノチューブの酸化法としては環境に有害な、又は、それを生ぜしめる様な化学品を使わないで、且つ、容易に安価にスケールアップできる方法を提供する事が望ましい。先に参照した特許や出願に記されている如くカーボンナノチューブ及びカーボンナノチューブ集合体の多岐に亙る用途が見出されたけれども、若しナノチューブの表面が容易且つ安価に酸化できる様に成る事を待っている、従来とは異なり且つ重要な用途開発分野があろう。酸化は、酸化されたナノチューブと各種基質との相互作用を生み出してユニークな性質を持つユニークな組成物を作り出し、且つ、ナノチューブ表面の反応個所に連結させる事で、カーボンナノチューブの構造体をもたらす原点である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0029】
従って、本発明の目的の1つとしては、ナノチューブ集合体中のカーボンナノチューブの表面の酸化法を提示し、これに依って集合体の形態を改める事にある。
【0030】
更に、ナノチューブ表面を酸化する事でカーボンナノチューブ集合体の集合を分解・解集合する方法を提示する事も発明目的の1つである。
【0031】
次いで、酸化に加えて他の化学種と反応させる事で、カーボンナノチューブの表面を官能化する方法を提示する事も発明目的である。
【0032】
酸化に続く架橋でカーボンナノチューブ表面を改質する方法の提示も発明目的の一貫である。
【0033】
本発明に依り酸化されたナノチューブを使って、剛性のある多孔質のカーボン構造体の作成する手段を提示する事も本発明の更なる目的である。
【0034】
又、本発明に依って酸化されたナノチューブを使ってナノチューブを材料とする電極とキャパシター類の作製手段を提示する事も本発明の目的に加えられるべきものである。
【課題を解決するための手段】
【0035】
本発明はナノチューブを次に掲げるある種の過酸素化合物を含有する組成物と接触させる事でカーボンナノチューブを酸化し、表面酸化で改質されたカーボンナノチューブの製造法を提示するものである:有機過酸化酸、無機過酸化酸、ハイドロパーオキサイド、又は、それらの塩類。
過酸素化合物の範疇に入るのは:
無機過酸化酸、Q(C(O)OOH)nの化学式の過酸化カルボン酸、Q(OOH)nの化学式のハイドロパーオキサイド、これらの塩類、及び、あらゆる上記の組み合わせであって、QはC1 からC12の アルキル、アラルキル、環式アルキル、アリール、又は、複素環式グループでnは1乃至2。
本発明で調製された酸化ナノチューブとは、次の如き、炭素と酸素を構成子とする部分を持ったものである:
カーボニール、カルボキシル、アルデヒド、ケトン、ハイドロオキシ、フェニール、エステル、ラクトン、キノン、及び、これらの誘導品。
【0036】
本発明は、又、ナノチューブの処理法をも包含するものであるが、その処理法とは、先ず、ナノチューブの集合体を、表面を酸化させるに充分な表面酸化条件下で、以下に掲げる過酸素化合物と接触させる事より成る手法でナノチューブ集合体を分解・解集合させ得る様な状態にする:
有機過酸化酸、無機過酸化酸、ハイドロパーオキサイド、過酸化水素、又は、これらのいずれかの塩類
次いでその集合体を分解・解集合させる。
【0037】
本発明は、又、ナノチューブの表面を酸化するに充分な条件下で、ナノチューブを過酸化水素と金属酸化物の如き触媒とから成る組成物と接触させるナノチューブの処理法をも包含する。
【0038】
本発明の方法は結果としてナノチューブの酸素含有量の増加をもたらす。酸素含有量の増加は酸化ナノチューブの酸価を測定する事で直接又は間接的に測れる。
【0039】
本発明で酸化を受けたカーボンナノチューブは、酸化ナノチューブの酸素含有部と適当な反応種との反応で少なくとも1種類の第2グループをナノチューブ表面に付加する次の工程に進める事ができる様に成る。このナノチューブは、又、架橋可能である。
【0040】
本発明で酸化されたカーボンナノチューブはナノチューブのネットワークや剛性で有孔性の構造物、つまり電気化学的キャパシターの電極を作る出発材料の調製に便利である。
【0041】
過去の技術に対して本発明が如何に上記以外の他の改良に有益かは、本発明の有効な活用を示す以降の記載の中で検証されるであろう。
【0042】
定義
“ナノチューブ”、“ナノファイバー“そして”フィブリル“と言う単語は同一の意味で相互可変に使われている。この各々は、長い中空を持った構造で、1μ以下の切断面(例としてエッジの有る、角張ったファイバー)乃至、直径(例として円形)を有する。“ナノチューブ”には、又、“バッキイチューブ”及び 魚骨フィブリルをも含む。
【0043】
“官能基群”とは、原子団で、この原子団が化合物、又は、物質と連結した結果、特有の化学的及び物理的性質が与えられるものを指す。
【0044】
“官能化“表面とは、化学種群が吸着、又は、化学的に結合した炭素の表面を指す。
【0045】
“黒鉛質“炭素とは、互いに実質的に並行で、且つ、3.6オングストローム以上離れていない複数層から成っている。
【0046】
“集合体”とは、ナノチューブが絡み合った緻密な微視的な粒子状の集合体を称す。
【0047】
“結集体“とは、3次元の少なくとも1次元軸に沿って、比較的に、又は、実質的に均一な物理的性質を示す構造体で、且つ、その1次元軸の平面では比較的、又は、実質的に均一な物理的性質を示す事が期待される構造体。結集体は均一分散され個々が相互に連絡しているナノチューブから成っているもの、又は、ナノチューブの集合体が絡んでできている塊から成っているものも有る。上記以外の特徴として、結集体全体で見ると1つ、又は、複数の物理的性質が比較的、乃至、実質的に等方質である点である。簡単に測定でき、それで均一性、等方質性が決定される物理的性質とは、電気抵抗や光学密度と言ったものである。
【0048】
“ミクロポアー”とは、直径2nm未満の気孔を言う。
【0049】
“メソポアー”とは、断面2nm超で50nm未満の気孔を言う。
【0050】
“表面積”とは、ある物体の全表面の面積で、BET法で測られるものを言う。
【0051】
“接近可能表面”とは、ミクロポアーを除く表面を言う。
【0052】
“等方性”とは、測定の方向には無関係に1つの平面、又は、構造体全体の物理的性質がどの様に測定しても一定である事を意味している。かかる非固体組成物では、その構造体の代表的サンプルに対して行われ、空孔の平均値が考慮されねばならぬ、とされている。
【0053】
“物理的性質”とは、固有の測定可能な性質で、例としては、表面積、抵抗、流体特性、密度、気孔率、等々である。
【0054】
“緩い束”とは、本発明で酸化されたナノチューブの顕微鏡下での見掛けである。処理済集合体は顕微鏡的形態としては、未処理の集合体の形態を保ってはいるが、併し顕微鏡的には未処理のものよりずっと解放されたナノチューブの末端が多く出ている構造で、丁度、雨曝しの縄に似た様相を呈している。
【0055】
“比較的・相対的”とは、場合場合なるも、1軸に沿って、1平面内、乃至は、立体内で測定された構造体の物理的性質の値の95%が平均値の±20%内にある事を意味している。
【0056】
“実質的”とか圧倒的とは、場合場合なるも、1軸に沿って、1平面内、乃至、立体内で測定された構造体の物理的性質の値の95%が平均値の±10%内にある事を意味している。
【0057】
“実質的に等方質“とか”比較的に等方質“とは、物理的性質の値が、上記の変動幅にある事に相当している。
【0058】
図1は実施例10での、酸化ナノチューブの測定値の包絡線を示す。図2は実施例25での、酸化ナノチューブの測定値の包絡線を示す。
【0059】
カーボンナノチューブ
本発明の方法で処理されるカーボンナノチューブは、前記の“カーボンナノチューブ“と言うタイトルの下で、より詳細に記述した通りで、好ましくは、マサチューセツ州ケンブリッジにあるハイペリオン・キャタリシス・インターナショナル社が譲渡を受けて、此処に参照としてその内容をもりこむ事にするが、Moy 等の米国特許出願第08/459,534号(出願6月2 日,1995年 )に沿って作られたものが良い。
【0060】
本発明に依って処理されるカーボンナノチューブは、1μ未満である事が望ましく、好ましくは0.2μ未満、2から100nmの間の直径のものが更に好ましい。最も好ましいカーボンナノチューブは3.5から70nmの直径のものである。
【0061】
このナノチューブは、実質的にシリンダー状の黒鉛質フィブリルであって、実質的に一定の径を有し、実質的に熱分解で沈着した炭素の無いものである。このナノチューブには、長さと直径の比が5以上で、ナノチューブ軸上に黒鉛質層を投影した時の長さが、ナノチューブ径の2倍以下であるものも含まれている。もっとも好ましいものとしては、Tennent 等の米国特許第5,171,560号に記載されている多層ナノチューブである。
【0062】
ナノチューブ及びナノチューブ集合体の酸化法
本発明は、個々のナノチューブ、ナノチューブの集合体、又は、個々のナノチューブとナノチューブ集合体との混合物を酸化条件下で処理する方法に関するものである。結果として、表面が酸化されたナノチューブは、本発明に依って処理されていないナノチューブよりずっと容易に有機、又は、無機溶媒、特に水中に分散できる様に成る。
【0063】
表面酸化を受けたナノチューブはプラスチックの如き他材料の母体中に入れ込めるし、又は、触媒、クロマトグラフ、濾過システム、電極、キャパシターや電池等に有益な構造体を作るのに用いる事ができる。
【0064】
酸化剤化合物
カーボンナノチューブの処理に有効な化合物は過酸素化合物の広い範囲に亙っていて、無機過酸化酸、有機過酸化酸、及び、無機、有機の過酸化酸の塩類、過酸化水素、及び、ハイドロパーオキサイドを含む。此処で有益な過酸素化合物は、過酸化水素の誘導体で、直接に酸素原子が2個繋がった −O−O−構造を1個乃至それ以上含むものである。これらには、有機、又は、無機化合物が含まれ、それらは少なくとも1対の酸素原子が1個の共有結合で結ばれ、従って、いずれの酸素原子も酸化数:―1である構造をもっている。
【0065】
過酸は有機、又は、無機酸から誘導され,―O―O―Hと言うグループを持つ化合物である。典型的な化合物としては、酢酸から誘導されたCH3C(O)OOH と硫酸からのHOS(O2)OOH(過酸化モノ硫酸)がある。他の過酸としては、最高酸化状態の化合物が含まれる。接頭語の“パーオキシ”と“パーオキソ”は同一で、区別無く使われる。ハイドロパーオキサイドには、過酸化水素以外にも、特に―O―O―Hグループを持っているものを言う。
【0066】
有機の過酸化酸としては次のものがある:
1)パーオキシカルボン酸として Q(C(O)OOH)nの化学式で表されるもの;
此処でQは水素、アルキル、アラルキル、環式アルキル、アリール、
又は、複素環式グループ
nは1乃至2
2)ハイドロパーオキサイドで Q(OOH)n の化学式で表されるもの:
此処でQは、上記1に同じ。
上記で言うアルキル、アラルキル、環式アルキル、アリール、又は、複素環式グループ、これら全ては、1から18の炭素から成るものであるが、好ましくは2から12の炭素で、最も好ましいのは4から8の炭素数のものである。複素環式グループ中の異分子としては、酸素、窒素、又は硫黄である。
【0067】
過酸化酸として、本発明での使用に適しているものは、全て市販の過酢酸(過酸化酢酸)、m−クロロ過酸化安息香酸、及び、モノ過酸化フタール酸マグネシューム・6水和体、を含んでいる。その他としては、過蟻酸(過酸化蟻酸)(HC(O)OOH) 及び、過安息香酸(ベンゾイルハイドロパーオキサイド)がある。
【0068】
無機過酸化酸としては、例えば過硫酸Na/K/NH4 の如き過硫酸塩、過酸化硫酸(過硫酸、又はCaro's acid、即ち、H2SO5 、又は、HOSO2OOH)、過酸化モノ硫酸塩、とその塩類(peroxomonosulfates and salts thereof)、例えば、過酸化モノ硫酸カリ(Oxsone(登録商標))、過酸化ジ硫酸とその塩類、例えば、過酸化ジ硫酸アンモニウム((NH4)2S2O8)(過硫酸アンモニウム)、過酸化ジ硫酸カリウム(K2S2O8及び過酸化ジ硫酸ナトリウム (Na2S2O8)などである。
【0069】
無機過酸化物も使用可で、過ホウ酸塩や過炭酸塩、これらは,実際上は過酸化水素とそれらの塩類との混合体であるが、と言ったものが含まれる。更にその他のものとしては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類内のランタン系列、2価の亜鉛、及びウラニールイオンの過酸化物も含まれる。 これらの種類は、水、又は、稀酸水溶液と接した時、過酸化水素を発生する。高熱安定性を有するものは、パーオキサイドをゆっくり出させる事に対して向いている。
【0070】
ハイドロパーオキサイドとしては、例えば、メチル、エチル、イソプロピル、n−、i-,又はt-ブチル、キューメンと、エチルベンジルと言ったパーオキサイド群、及び、過酸化水素が含まれる。
【0071】
ナノチューブの酸化法
本発明は、カーボンナノチューブの集合体を処理し、集合体がより簡単に分解・解集合でき、且つ、構成要素であるナノチューブが互いの絡み合いを解き易く成ると言う方法を包含するものである。集合体を、次に挙げる過酸素化合物の1種類より成る組成物と、カーボンナノチューブを酸化する条件下で、接触させる、即ち、過酸化無機酸、とその塩類、過酸化有機酸、とその塩類、又は、ハイドロパーオキサイドと言う種類である。
【0072】
ある種の酸化剤、特に過酸化水素、とは、一緒に共触媒を使用する事もできる。適合する共触媒には次に挙げるものが含まれる:V2O4、CrO3、MoO3、WO3、OsO4、RuO4、TiO2の如き金属酸化物、及び硫酸第1鉄などである。
【0073】
一方、接触条件は、広範囲に亙っている。カーボンナノチューブの酸化に向いている条件は、温度なら広く約5℃から約150℃、好ましいのは10℃から75℃、最も好ましいのは20℃から35℃で、圧力では約0.1psiから約500psiである。本発明に依る酸化条件下で、カーボンナノチューブ、ナノチューブ集合体、又は、ナノチューブと集合体の混合物との接触時間としては約0.5時間から約 24時間、その中で1時間から12時間が好ましい。
【0074】
本発明は、カーボンナノチューブの表面の酸化に当たって、経済的且つ環境にやさしい方法を提供するものである。理論にとらわれる意図は無いが、本発明でカーボンナノチューブを処理した時には、含酸素部分は、カーボンナノチューブの側壁表面に導入されると信じられている。表面酸化を受けたナノチューブは次に示す様な含酸素官能基グループ:
カーボニール、カルボキシル、ハイドロオキシ、及び/又はカーボアルコ(アルカロ)オキシ
で官能化され、結果として:
フェノール、アルコール、アルデヒド、ケトン、キノン、酸、及びエステル/ラクトンとそれらの誘導体
を生成する。
【0075】
処理されたナノチューブでは、表面原子Cnが反応している。黒鉛質フィブリルの表面層の,殆んどの炭素は規底面を構成する炭素である。規底面炭素は、化学的攻撃に対して比較的に不活性である。欠陥部は、例えば、黒鉛質層面がフィブリルの円周を完全には巻いていない所であって、此処の炭素は黒鉛層面の先端/エッジの炭素と同類である(Urry,著Elementary Equilibrium Chemistry of Carbon, Wily, New York 1989 のエッジと規底面炭素の考察を参照されたし)。
【0076】
欠陥部では、ナノチューブのエッジ、と言うか、底の方の内部規底面炭素も露出している。表面炭素と言う言葉にはナノチューブの最外層のエッジと規底面にある全炭素を含むと同時に、最外層の欠陥部で露出している内部の規底面及び/乃至そのエッジにある炭素もふくまれる。エッジ炭素は反応性が高く、手を繋ぐ相手の炭素が居ない代わりに、異原子、又は、他のグループと必ず結合する。反応性の高い炭素は、又、欠陥部分にも存在する、此処の欠陥部分には、黒鉛質やグラフェン層を形成している6員環構造が、5員、又は、7員環が入る事で破綻している場所も含んでいる。
【0077】
未処理のナノチューブは滴定値/力価が、約0.01meq/g程度である。本発明の方法で調製した酸化ナノチューブは滴定で酸価として、0.03meq/g から約 1.0meq/gを示した、多くは約0.05meq/g から約 0.5meq/g であった。酸が付いている 個所の存在量(カルボン酸として)は、例えば、今対象としているサンプルで予想酸価より過剰の0.1N NaOH を加えて反応させ、そのスラリーに0.1N HCl を加えて逆滴定し、終点はpH 7で、電位差法で決める事で定量した。
【0078】
ナノチューブ集合体の分散
本発明の方法で処理されたナノチューブの集合体は、液媒体中にある程度分散でき、少なくとも、部分的に解集合している事が見出された。分散したとか、分散と言う言葉の意味は、出来たままの集合体での集合の程度が低下し、集合体の物理的性質の1つ、又は、それ以上に測定可能な変化が生ずる事を指す。
【0079】
かくして、本発明の方法で処理されたとき、フィブリルの集合体の大きさが大きく成り、その密度が下がる事が判明したのである。全く不可能では無くとも、集合体が液中に懸濁している間に、集合体の分散が良くなった程度を測定する事は困難であるが、懸濁液を濾過してみて、その大きさが最低 5%、多分10%か、それ以上は、おおきく成っている事が判った。ナノチューブの絡み合いの程度も弱く成っていた。集合体の外縁上のナノチューブは、本体から解きほぐされているか、および/又は、完全に本体から離れて液媒体中に浮いている状態が観察された。集合体は、毛羽立ったテニスボールか、雨曝しで酷い状態に成った縄の様な外観を呈していた。
【0080】
理論に拘泥せず、本発明の方法で処理された集合体は、雨曝しの酷い縄の外観を持つ“解けた束”と表現出来る処理後の形態を帯びると信じられる。ナノチューブ自体は、合成されたままのナノチューブと変わらぬ形態であった、但し、表面には、酸素含有グループが付加されているが、集合体の場合、束の大きさを決定する触媒粒子とナノチューブ間の化学結合は減少するか、又は、解消していると信じられている。加えて、ナノチューブは短く成っているかも知れず、又、炭素の層も、部分的に、剥離されているとも信じられている。比表面積の増加も又、観察された。一例として、未処理の集合体の比表面積は約250m/gであるものが、酸化集合体では比表面積が400m/gに達するものも有った。
【0081】
酸化ナノチューブの2次官能化
本発明の酸化法で得られた酸化ナノチューブは幸便にも、次の処理に回せる。本発明の1つの具現化は、酸化ナノチューブを得た後に、第1ステップで酸化ナノチューブに導入された反応可能部分に適当な反応剤を接触させると言う第2の処理ステップで、更なる処理をし得る、かくして少なくとも一種類の他の第2官能基を加える事が出来る。酸化ナノチューブの2次誘導品は、実際上無制限である。例えば、―COOHの様な酸グループを持っている酸化ナノチューブは、従来の有機化学反応で、実質的に希望するどんな第2グループにも変換し得る、こうして広範囲の表面親水性、又は、疎水性が付与出来る。
【0082】
酸化ナノチューブの反応サイトに反応させる事で付加出来る第2グループは、勿論これらに限定はされぬが、炭素数が1から18のアルキル/アラルキル、水酸基、アミン、アルキルアリールシランやフッ化カーボンを含んだものである。酸化ナノチューブ上にある反応部分に付けられる他の第2グループとしては、蛋白質、酵素、抗体、ニュークレオタイド、オリゴニュークレオタイド、抗原、酵素基質、酵素インヒビター、又は、酵素基質の反応遷移状態アナログもその事例である。カルボン酸で官能化したナノチューブを例に取ると、この酸部分は容易にアルコールやアミンと結合して安定なエステルかアミドに変わる。若しこのアルコール、又は、アミンが、2官能又は多官能分子の一部であれば、O―又は、NH―に依って結合しても、他の官能基群は、所謂「ペンダントグループ」として付属して残る事に成る。
典型的な2次反応剤は以下の通りである:
Figure 2004535349
R としては、1から18の炭素数の基(グループ)である事が望ましい。
【0083】
他の構造の作製
本発明は、又、カーボンナノチューブの網目構造(ネットワーク)を作るにも有益である。カーボンナノチューブの網目構造は、カーボンナノチューブの表面の酸化に充分な時間カーボンナノチューブを酸化剤と接触させ、次いで、表面酸化を受けたカーボンナノチューブを、このカーボンナノチューブの表面に第2の官能基を付加するに適当な反応剤と接触させ、更に、この第2の官能化を受けたナノチューブを、カーボンナノチューブの網目構造を作らせるに効果のある架橋剤と接触させる事で作製する。好ましい架橋剤としては、ポリオール、ポリアミン、又は、ポリカルボン酸がある。
【0084】
本発明の一面として、カーボンナノチューブ網目構造は、先ず出来たままのナノチューブを本発明の酸化剤で酸化し、次いで、この酸化ナノチューブを架橋を促す条件に曝す事でも作れる。 一例として、酸化ナノチューブを180℃から450℃の温度範囲に加熱すれば、酸化ナノチューブが架橋し、同時に酸化ナノチューブから酸素含有部が消滅する。
【0085】
3次元構造
本発明は、又、本発明での表面改質ナノチューブを連結して作る3次元網目構造(ネットワーク)をも包含している。これらの複雑構造は、少なくとも2個、乃至、複数の連結子で連結されたものを包含する、但しこの連結子には、直接結合、又は、化学種に依る結合を含むものとする。これらの網目構造は、著しく均一な大きさの気孔を持った気孔体に相当するものである。これらは、触媒担体として、又、分離材として有益である。
【0086】
安定な気孔質の3次元構造体は、触媒やクロマトグラフの担体として極めて有用である。酸化ナノチューブは未酸化ナノチューブに比べて遥かに簡単に水系媒体中に分散出来る。ナノチューブは、個々ばらばらに成った状態で分散出来るので、良く分散し架橋に依って安定化したサンプルから上記担体が作れるのである。これからすると、表面酸化ナノチューブは、上記の用途には、理想的である、何故なら、これらは水系、又は、極性媒体に簡単に分散するし、酸化ナノチューブ上の含酸素部分が架橋点を与えてくれるからである。更に、この含酸素部分は触媒やクロマトグラフ用の活性種の居所を提供してくれる。最終の姿は、全表面が、活性種を宿す官能点を持った剛性を持った3次元構造体である。
【0087】
ナノチューブ同志の間隙は、大きさも形も不揃いであるが、気孔と同じと考えられるし、多孔体を評価するのに使われる方法で評価出来る。かかる網目の中での間隙の大きさは、ナノチューブの濃度と分散の程度、及び、架橋材の濃度と橋/チェインの長さに依って、コントロール出来る。この様な材料は、形を持った触媒担体としての役目を果たせるし、思うままに、ある大きさの分子を排除、又は、内蔵させる事も出来る。従来の工業用触媒に使えるのに加えて、バイオ触媒用の大型気孔の担体としての、特殊用途もある。
【0088】
触媒担体としての典型的応用は、一例としては貴金属水素化触媒などであるが含浸に依って金属触媒を乗せる為の気孔の非常に多い担体としての用途などである。更に、前記の第2官能基/グループに依り、分子触媒を担体に繋ぎとめる能力があり、これと構造体としての非常に高度の多孔性とが相まって、均一反応を不均一様にやらせ得る。この繋ぎとめられた分子触媒は、連続液体中に実質的に、ぶら下がった状態であって、丁度、均一反応器と同じで、均一反応の選択性良さと速度の早さと言う利点が活用出来る。併しながら、固体担体上に繋がれているので容易に分離出来、且つ、多くの場合そうである様に、非常に高価な触媒の回収も簡単に行える。
【0089】
この様な安定の剛構造は、又、従来実施の困難性が実証済みであった不斉合成や 親和力クロマトグラフィの様な反応にも、担体に鏡像異性化触媒、又は、選択性基質を担持させる事で実現可能にした。この剛性のある網目構造は、又、分子認識の生物擬態システムのバックボーンとしても使える。かかるシステムは米国特許第5,110,833号と国際特許公開公報 第WO93/1984号に記載されている。架橋剤と錯化剤との適切な選択で、特定分子骨格を安定化させる訳である。
【0090】
本発明に基づく3次元構造体のもう1つの事例としては、フィブリルとセラミックとの複合材が挙げられる。
【0091】
剛気孔性カーボンナノチューブ構造体
本発明に依って酸化されたカーボンナノチューブは、又、剛気孔性構造を作るのに使える。剛気孔性は、先ず前記の如く表面酸化カーボンナノチューブを調製し、それを媒体中に分散して懸濁液を作り、次いで懸濁液から液媒体を分離して、気孔質構造を残す事で出来る。更に、この表面酸化カーボンナノチューブは、参照として此処にその内容を盛り込むが、Tennent等の“剛気孔質炭素構造、その作成法、その用途とそれを含む製品群“と言うタイトルの米国特許第6,099,965号に詳細に記述されている方法で、相互に連結する事に依り、剛気孔構造に変えられる。
【0092】
この剛気孔構造作製用のナノチューブは個々にばらけているファイバーでも、又、ナノチューブの集合体のままでも良い。前者の場合は、かなり均一性の構造に成る。後者の場合は、2階建の構造と成る、つまり、相互に連結された集合体より成る全体の、マクロ構造と、各集合体中の絡み合ったナノチューブのミクロ構造に依って、構成されていると言う訳である。 前者が欲しい場合は、ナノチューブを完全に液媒体中に分散し、個々のナノチューブが分散したものを作れば良い。 若し後者が欲しい場合は、ナノチューブ集合体を液中分散したスラリーを作り、集合体粒子同志を、糊剤で繋ぎ合わせて、この構造を作るのである。
【0093】
1つの方法では、多数本のナノチューブを液分散した懸濁液を作り、ここから液を分離し構造体を得ると言う方法で、表面積が少なくとも100m/g超ある気孔質炭素構造を得た。次いでナノチューブを連結し、構造中のナノチューブ同志接点で絡み合っている剛気孔構造体を得ている。
【0094】
ナノチューブ構造の安定性の増大には、前記の接点にポリマーを沈着させる事で構造を糊付けして剛性を持たせる方法がある。これは、低分子量(即ち、約1000MW未満)の糊の薄い溶液に、結集体を浸し、液を蒸発する事で得られる。毛細管現象でナノチューブの接点にポリマーが集まって来る訳である。糊付けされた接点は、全体の僅かでも充分効く。
【0095】
分散媒体としては、水か有機溶媒より成るグループから選べば良い。望ましいのは、アルコール、グリセリン、表面活性剤、ポリエチレン、グリコール、ポリエチレンイミン、及び、ポリプロピレングリコールより成るグループより選択されたものである。
【0096】
液媒体の選択に当たっては、集合体中に糊剤が細かく分散出来るか、どうかに注意する必要がある。この糊剤は、又、乾燥した時に集合体の構造がつぶれない様に型保持剤としても作用するからである。現実に好ましいのは、ポリエチレングリコール(PEG) とグリセリンとの組み合わせを、水、又は、アルコールに溶かしたものを分散媒として使い、低分子量のフェノール・ホルマリン樹脂か炭水化物(澱粉か砂糖)の如く炭化出来る材料を用いる。一反、剛構造が出来てしまえば、それは、次に本発明の酸化剤で酸化出来、例えば、電気化学的キャパシターで使えるものが得られる。これの酸化は、ナノチューブ、集合体、又は結集体の酸化と同じ条件で起こる。
【0097】
今1つの実現は、ナノチューブが、分散され糊剤と一緒に懸濁した時、糊剤がナノチューブを束ねて剛性を持った構造体を作る事にある。糊剤として好ましいのは、炭素から成っている、更に好ましくは、それを焼成した時に、炭素のみが残留する材料から選ばれたものである事である。従って糊付けされた構造体を、次に焼成し糊を炭化出来る。 糊剤としては、セルローズ、炭水化物、ポリエチレン、ポリスチレン、ナイロン、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、又は、フェノール樹脂より成るグループから選ぶのが好ましい。
【0098】
ナノチューブを懸濁液、又は、液媒体から分離するには、懸濁液を濾過するか、液媒体を懸濁液から蒸発せしめるか、の手段がある。懸濁液が液中にナノチューブを含んだゲル状、又は、ペースト状である場合の分離法としては、次のスッテプも1法である:
(a) このゲル、又は、ペーストを圧力容器に入れ液の臨界温度以上に加熱し、
(b) 圧力容器から超臨界液を除き、
(c) 次に圧力容器から構造体をとりだす。
【0099】
樹脂を含んだ水/PEG混合液中でのナノチューブ集合体の均質のスラリー状分散は、ブレンダーを使って、集合体を破壊する事なく実現出来る。ナノファイバー集合体が樹脂粒子を捕集して散逸するのを防ぐ。この混合体は、そのままでも、又は、余分の溶媒を除去してナノチューブ含有量の高い(乾燥重量ベースで5―20%)ケーキ状でも使える。このケーキは型成形も、押し出しも、又、ペレタイズも出来る。成形体は、充分安定で形を崩さずに乾燥出来る。溶媒を除去して行くと、媒体分子は糊剤粒子と一緒に、ナノチューブ集合体内、及び、集合体外周部のナノチューブの接点で濃縮され集まって来る。更に乾燥が進み、最期に炭化迄行くと、集合体内の束も、集合体同志も、接点でくっついてしまう。集合体自体の構造は、押し潰されないので、比較的硬い、非常に気孔度の高い、且つ、低密度の粒子が出来てくる。
【0100】
剛気孔性構造は、又、酸化ナノチューブを用いて、糊剤有りでも、無しでも作れる。酸化後のナノチューブは、自己接着性が有るからである。酸化ナノチューブを充分分散し、濾過、乾燥する事で、非常に硬い、密度の高いマットが作れる。酸素含有量次第なるも、乾燥マットは比重は1―1.2g/ccの間で、こうなると、粉砕で砕ける程度の硬さがあり、篩で粒径を揃える事も出来る。こうしたものは、測定表面積が約 275m/gあった。
【0101】
構造体からは、か焼で酸素を飛ばす事が出来る。焼成温度は約200℃ から約2000℃と広いが、好ましくは約 200℃ から約900℃である。前記粒子を約600℃ でガス、例えばアルゴン気流中で焼成すると、生成した剛性構造体内からは実質的に酸素が無くなっていた。密度は低下して約0.7−0.9g/cc と成り、 一方表面積は約400m/gに増加した。か焼粒子の気孔容量は水吸収で測定した結果は 約 0.9−0.6cc/gであった。
【0102】
酸化ナノチューブは、又、糊剤と一緒に使う事も出来る。酸化ナノチューブは糊剤とも形保持剤ともくっつく拠点を有しているので、出発材料には適している。形保持材は乾燥中も粒子、あるいは、マットの内部構造を維持するのに役立っていて、その結果、元のナノファイバー集合体の高度の気孔性と低密度が保たれている。酸化ナノチューブのスラリー化をポリエチレンイミンセルローズ(PEI Cell)の様な物質の存在下で行うと、良い分散が得られた、これは、イミンの塩基機能とカルボン酸で官能化されたフィブリルとの間の強い静電相互作用の結果である。この混合物から濾過でマットが得られる。 このマットを不活性ガス雰囲気中で650℃以上の温度でか焼すると、PEI Cellが炭素に変わり、その炭素がナノチューブ集合体同志をくっつけて、硬い構造へと変わる。結果得られたものは、がちがちに固まった実質的に純炭素の構造体で、これも次に本発明に依って酸化を受けられる。
【0103】
この構造が出来る前に、ナノチューブの分散液に添加物として混ぜ込む事で構造体中に固体成分を入れ込む事が出来る。乾燥後の重量ベースで、構造体中のかかる固体成分を、ナノチューブに対して、50部まで加える事が出来る。
【0104】
好んで使う実施方法の1つは、ナノチューブを、例えば、Waring Blenderの様な高せん断ミキサーに入れて、高せん断下で分散させる方法である。分散されるナノチューブは、水、エタノール、ミネラルスピリット、等に0.01から10%と言う広い範囲の濃度で添加する。この方法は、ナノチューブの強く巻かれた束を適度に緩めて、後で濾過、乾燥した時に、自立出来ているマットに成る程度の分散を与える。高せん断ミキサーの使用は、数時間に及ぶ事もある。併し、このマットでは集合体が無くなる事は無い。
【0105】
高せん断の後で超音波をかけると、分散は改良される。0.1%かそれ以下に希釈すると超音波が掛かり易く成る。こうして、例えば、200cc の 0.1%液を5分間かそれ以上、Bronson Sonifier Probe(入力400ワット)で処理して分散を改良出来た。
【0106】
最高度の分散を得る為には、つまり集合体が実質上無くなる程の分散を得るには、超音波処理を、適合する液中に極端に薄い濃度、例えば、エタノール中で0.001% から0.1%でするか、若しくは、それよりは高い濃度、例えば、水中で 0.1% でそれに Triton X-100の様な表面活性剤を約0.5%加えて行うか、いずれかの方法を取る必要がある。表面活性剤が無くなるまで、実質上無くなるまで、何回も真空濾過で水洗いを繰り返す事は必要であろう。
【0107】
MnO2(電池用)や Al2O3(高温ガスケット用)等の微粒固体はマット作製前の酸化ナノチューブの分散中に、ナノチューブに対して50部迄加えられる。
【0108】
補強用ネットとかスクリーンもマット作成中に内部、乃至、面上に組み込める。例としては、ポリプロピレンのメッシュとかニッケルのスクリーンとかである。
【0109】
電極と電気化学的キャパシターにおける酸化ナノチューブ
カーボンナノチューブは導電性である。カーボンナノチューブ、及び/又は、官能化カーボンナノチューブを構成要素とする電極、及び、これを使った電気化学的キャパシターに就いては、此処に参照としてその内容を盛り込む事にするが、米国特許第6,031, 6711号に記述されている。接触的に生長させたカーボンナノチューブに基づく電気化学的キャパシターの更に詳細な報告は、同じく参照として此処にその内容を盛り込む、Niu等の Applied Physics Letters 70(11):1480-1482(1997)“カーボンナノチューブ電極に基づく電気化学的キャパシター“になされている。
【0110】
本発明の1つの切り口は、表面酸化カーボンナノチューブからの電極及び電気化学的キャパシターに関するものである。一般的に言えば、出来たままのカーボンナノチューブを本発明の酸化剤で処理して、表面酸化カーボンナノチューブにし、それが電極の調製に使えると言う事である。もう1つの本発明の切り口は、更に酸化ナノチューブ上の反応部と結合する適当な反応剤を処理に使う事で、酸化ナノチューブの表面に2次的グループを導入する事が出来て、それが電極や電気化学的キャパシターの作製において有用な材料であると言う事である。
【0111】
電極は単に処理済みナノチューブのスラリーの濾過で形成出来る。密度が経験で予知出来るとすれば、厚みは使用材料の濃度と幾何学的な形状とでコントロール出来る。自立出来るフェルトを得る為には、厚みのアジャストは必要であろう。ナノチューブと従来からの繊維を含むスラリーからは、複合材電極が作れる。
【0112】
電極は、都合よく、ボルタメトリーのサイクル、導電性、と直流キャパシタンスの測定で評価出来る。酸化還元電位が殆んどゼロ(NHE)のファラデー電極を作るには、酸化還元電位が殆んどゼロの表面グループを導入すれば良い。その様な表面グループとしては、好都合にも、2価の硫化物と4級アミンが含まれる。この硫化物、又は、アミンは此処でも都合の良い事に、マット状に形成される前に、フィブリルの存在下で、吸収されるか沈殿するか、して来る。
【0113】
シート電極の品位は、電極のミクロ構造、電極の密度、電極表面の官能性と電極構造の機械的完全性に依存している。電極のミクロ構造、つまり、気孔の大きさとその分布が電極中の電解質のイオン抵抗を決定する。ミクロ気孔/ポアー(ポアー径:2nm未満)の表面は電気2重層の形成の為には近づけなくて、従って貢献しないと言われている。一方、気孔径の分布、気孔の形状の多様性(出口のふさがっている気孔、スリット状、シリンダー状等)と表面性状は普通、時定数の分布を招来する。時定数分布のある電極に蓄えられたエネルギーは、流出速度の違いとして現れて来る。パルス動力に必要な急速放出は、この様な電極では、実現不可能である。
【0114】
電極の密度は、蓄電可能量を決定し、0.4g/cc未満の密度の電極は実用不能である。低密度電極は電解質を吸いすぎて、容積当たりも、重量当たりの蓄電量も共に低下する。
【0115】
カーボンナノチューブの表面は、電極の電解質に依る濡れ性に関係している。触媒生長したそのままのカーボンナノチューブの表面は疎水性である。製造されたままのカーボンナノチューブ、又は、その集合体を、本発明の酸化剤で処理すると、製造されたままのカーボンナノチューブの疎水性表面が親水性に変わる事が、たまたま見つけ出された。水系電解質に対する濡れ性の改良には、カーボンナノチューブの表面を酸化する必要がある。蓄電容量は、更に、カーボンナノチューブの表面に酸化・還元グループを付加する事で増加出来る。
【0116】
構造の完全性は、再現性と製品の長時間の安定性に重要である。カーボンナノチューブの入った電極の機械的強度は、カーボンナノチューブの絡み合いの程度と電極内でのカーボンナノチューブ間の結合に依ってきまる。高度の絡み合いとカーボンナノチューブ間の結合は、又、導電性をたかめる、これも又、電極の出力特性の重要な要因である。本発明の方法で処理した電極の比容量(直流容量)は、約30F/gから約150F/gであった。
【0117】
エアロゲルとゼロゲル複合材
本発明のもう1つの面は、本発明の酸化ナノチューブを剛性のある気孔性構造体に換える事より成るエアロゲル、又は、ゼロゲルの形成に関する所にある。エアロゲルは、非常に低い密度、高気孔と大面積が備わったユニークと分類されるマテリアルである。有機エアロゲルと炭素エアロゲルとは高密度のエネルギー貯蔵、大容量吸着材、や触媒担体を含む多くの応用面で興味が持たれている。類似材料で比較的低密度の発泡有機ポリマーは良く知られていて、断熱材として広範囲に実用されている。ゼロゲルはエアロゲルと類似であるが、製法を反映して少し密度の高い構造を指すものである。
【0118】
かかる構造は、全て参照として此処にそれらの内容を盛り込むが、以下の米国特許に充分述べられている:Pekalaの第5,476,878号;Nishii等の第5,124,100;、Unger等の 第5,494,940号;Wuest等の第5,416,376号;Tillotson等の第5,409,683号;Droege等の第 5,395,805号、Pekalaの第5,081,163号;Tillotsonの第5,275,796号;Pekalaの第 5,086,085 号;Pekalaの第4,997,804号。
【0119】
触媒の調製
本発明の酸化ナノチューブは、又、剛性のある触媒担体を作るのに使える、例えば、液相で触媒化学反応を起こさせる様な時に使える如きものである。本発明での担持触媒とは、剛性のあるカーボンナノチューブ構造体で出来ている担体と、それで支持されている触媒として有効な量の触媒とから成っている。
【0120】
本発明の剛性のある担持触媒は、ユニークな性質を持っている。つまり、これらは、他に例を見ないメソサイズとマクロサイサイズの気孔から出来ていて、且つ、不純物が無く、摩擦、圧縮、及び、せん断に対しての抵抗があり、その結果、長期の使用期間に亙って、液相の反応媒体から分離出来る。本発明の剛性を高めた担体は、結果としてこの担体構造が固定床での触媒反応にも使える事を示している。成形された、剛構造のパッキングもつくれ、この構造が硬く圧縮にも強いので、パッキングの形と気孔を著しく変化させる事無く、液体やガスをパッキングを通して流せる。
【0121】
例えば、櫛けずった繊維束状(“CY”)ナノチューブを使って触媒担体を作るに適した方法は、Moy 等の米国特許第5,456,897号、第6,358,878号、及び、第5,726,116号に詳細に記述されている。改良法と触媒に就いては、Moy等の米国特許第6,143,689号、 第6,294,144号、及び 第5,569,635号が、更に、教え所である。米国特許第5,569,635号は剛性の無いナノチューブ集合体で触媒担体を作製する方法に就いて、記載している。
【実施例】
【0122】
本発明は、更に、次の実施例で説明される所である。
【0123】
実施例1
Moy等の米国特許第6,143,689号に記載の方法で調製され、Moy 等の米国特許第5,456,897号に記載されている綿菓子様形態のカーボンナノチューブ(cotton candy = “CC”タイプ)の集合体を、下記の如く、酸化した。
【0124】
ナノチューブを 1M (NH4)2S2O8/1M H2SO4 溶液中で室温 で1日から7日間 攪拌して酸化した。1M (NH4)S2O8/1M H2SO4溶液は、(NH4)2S2O8(Aldrich) を1M H2SO4 に溶解して調整したものである。
3.247gから15gのナノチューブを300ccの 1M (NH4)2S2O8/1M H2SO4 溶液に加えた濃度範囲を使用した。酸化中に濃厚なナノチューブのスラリー が得られた。スラリーを濾過、洗浄、乾燥して酸化ナノチューブを得た。特定は、処理ナノチューブ表面の酸基の濃度で行った。結果を表1に示す。
【0125】
Figure 2004535349
【0126】
改質ナノチューブ表面の酸基の濃度は、反応時間と強い相関を示した。1日の0.52meq/gに対して、2日の反応時間では、0.76meq/gが得られた。併し、2日から7日に延ばしても、0.13meq/gしか増加しなかった。
【0127】
未酸化フィブリルがふわふわの粉状であるに対し、酸化フィブリルは、固体のケーキと成った。酸化フィブリルは未酸化フィブリルより、絡み合いの程度が緩く、雨曝しのロープ如く、千切れた末端がずっと多く飛び出していた。
実施例2
【0128】
実施例1で記載したナノチューブを下記の如く酸化した。酸化は 0.5M (NH4)2S2O8 で行われた。反応条件と酸化ナノチューブの性質を下の表2に示す。
【0129】
Figure 2004535349
【0130】
(NH4)2S2O8を1Mから0.5 M に変えても、酸化えの影響はごく僅かであった。 0.5M (NH4)2S2O8/1M H2SO4 で得られたサンプルの酸基の濃度は0.68meq/gと滴定された、一方 1M (NH4)2S2O8/1M H2SO4では、0.76meq/gであった。
実施例3
【0131】
300cc のビーカーに0.3gの 酸化 CCナノチューブ(実施例1のサンプル2)を加えた。そこえTriton X―100を5滴落とした。混合物は400ワットの超音波発生器で5分間、超音波を掛けて分散させた。懸濁液を3ピースのガラス濾過装置で、ポリビニリデンフロライド(PVDF)膜を使って濾過し、3.3インチの径のマットが得られた。 100℃で乾燥後、このマットを350℃で、4時間空気中で加熱した。マットの最終重量は、283mgであったマットの厚みは、0.0049インチで、比重は0.41g/ccであった。
実施例4
【0132】
実施例3と同じ方法で次のサンプルを処理しナノチューブマットを作成した、使ったのは:実施例1のサンプル2,3 と4。得られたマットは、それぞれ、0.0045、0.0049と0.0049インチの厚みで、比重は0.42、0.43と0.43g/ccであった。
実施例5
【0133】
実施例3の方法で、0.3gの酸化CCナノチューブ(実施例2のサンプル1)からマットを作成した。マットの最終重量は270mg。厚みは0.005インチ。比重は0.42g/ccであった。
実施例6
【0134】
実施例3の方法で、0.3gの酸化CC ナノチューブ(実施例2のサンプル2)からマットを作成した。マットの最終重量は283mg。厚みは0.0049 インチ。比重は0.43g/ccであった。
実施例7
【0135】
実施例3と4のサンプルを使って0.5インチ径の電極を作製した。電気化学的キャパシターは上記電極2枚の間に Celgard セパレターを挟んで調製し、電解質としては、38%の硫酸を使用した。
【0136】
上記の試験用キャパシターの等価直列抵抗(E.S.R.)は、1KHzの定周波数メーターを使って測定した。電極の比電気容量は、定電流放電法から計算で求めた。インピ−ダンス解析は、EG&G PARモデル373のポテンシオスタット/ガルバノスタット駆動の Solarton 1250振動数応答アナライザーを使い、10mA 振幅の正弦波シグナルを送り、0 から1V の直流バイアスを掛けて、行った。各キャパシターの “Knee”ポイント(此の点で、デバイスの蓄積エネルギーの大部分が測れる)と気孔の抵抗は、インピーダンスの複素面上のプロットから差し引いた。結果を、表3にまとめた。
【0137】
Figure 2004535349
T:電極の厚み
Density:電極の密度
E.S.R.:電気化学的キャパシター単極の等価直列抵抗
C:電極の比容量
Knee f:容量 対 周波数プロットの“Knee”ポイントでの周波数
Pore-R:気孔抵抗
【0138】
この結果は、比容量が表面の酸基の濃度の増加につれて、少し増加する事を除いては、何にも顕著な差は無かった。電極は全てすばらしい周波数応答を示した。
実施例8
【0139】
実施例5と6で調製したマットを使って、0,5インチ径の電極を作製した。実施例7で記した方法にしたがって、電気化学的キャパシターを作製し、試験した。結果を表4にまとめた。
【0140】
Figure 2004535349
【0141】
これらの電極の周波数応答性は、1M (NH4)2S2O8で酸化されたサンプルから調製した電極の結果と同様であった。
実施例9
【0142】
タイプBNナノチューブ(12.0g, 1.0grm−原子)を H2O2(136gH2O2, 4.0モル) の30% 水溶液453gで処理した。H2O2/Cのモル比は 4.0 であった。反応は 35−40℃のウオーターバスに浸した丸底フラスコ中で行った。フラスコの温度は急速に80−90℃に上昇した。反応時間は2時間であった。2時間後、スラリーを室温迄冷やした。パーオキサイドの含有量は、沃素―澱粉試験紙で見た所、検出されなかった。ナノチューブは濾過し数リットルのDI水で洗浄した。洗浄排水のpHは洗浄水と同じ(〜5)であった。125℃で乾燥後、11.58gのナノチューブが得られた。 酸化ナノチューブのg 当たりの滴定値 0.124meq酸/g ナノチューブが得られた。
実施例10
【0143】
タイプCCナノチューブ(20.0g, 1.67grm−原子)をH2O2(113g, 4.0モル)の30%水溶液376gで処理した。H2O2/Cのモル比は2。反応は、実施例9に記載の方法で行った。19.65gが回収された。ナノチューブサンプルの滴定での酸基濃度は、0.128meq/gであった。
実施例11
【0144】
実施例10で得られた酸化ナノチューブ(18.25g)を30%H2O2 161gと反応させた。温度は急速にリフラックス温度迄上昇した。フラスコが室温近く迄下がった所で、更に30%H2O2 226.7gを加えた。温度は再び75℃迄上がった。ナノチューブは前のサンプルと同様の方法で、濾過、乾燥した。得量は17.84g。酸価は0.26meq/g であった。
実施例12
【0145】
タイプCCナノチューブ(21.0g,1.75g−原子)を6Nの酢酸に溶かした161gの30% H2O2(60g,1.76モル)で処理した。H2O2とCのモル比は1.0。少し発熱した程度で、スラリーは75℃で1晩 攪拌した。ナノチューブは濾過し、酸が全て無くなる迄、洗浄し、125℃で乾燥した。回収量は20.7g。滴定での酸基の濃度は0.12meq/gであった。
実施例13
【0146】
Waring blender を使ってDI水中にCCナノチューブ(1.2g, 0.1モル)を分散させた後で、それを頭部に攪拌機を備えたフラスコに移し、そこえH2O2をゆっくり連続的に加えて行った。シリンジポンプで30%H2O2(46gms,0.50モル )を 2.6cc/Hrの速度で添加した。H2O2と Cとの比率は5.0。反応は室温で全部で28時間に亙って行った。その時間の後でも、パーオキサイドは未だ、沃素―澱粉試験紙で検出可能であった。反応は停止され、ナノチューブは濾過、洗浄後、140℃で乾燥された。処理済みナノチューブ1.02gが回収された。滴定に依る酸当量は0.156meq/gであった。
実施例14
【0147】
CCタイプのナノチューブ(6.0g, 0.5gram )を700ccのDI 水中でWaring blenderを使って分散させ、その後、超音波で更に分散させた。スラリーを、頭部に攪拌機を持ち、他の2口には滴下瓶を備えた3口のフラスコに移した。1方の瓶には200cc の1M H2SO4 に溶解した139gの硫酸第1鉄を入れた。もう1方には、103.5g の30%H2O2を入れた。H2SO4(25g)をナノチューブのスラリーに加えフラスコを10−15℃に保ったウオーターバスに浸した。それから2溶液を同時に 25−30 分で 全量が加え終わる速度で添加して行った。過酸化水素と第1鉄の組み合わせ(Fenton試薬として知られるもの)は、OH ラヂカルを発生させ (Fe+++H2O2→Fe+++ +OHの反応に依って)、炭素系基質のハイドロオキシ化反応に極めて有効である。
【0148】
10−15℃で4時間反応させた後も、パーオキサイドは、沃素−試験紙での検査では未だ 約25mg/lの濃度で反応容器中に残留していた。冷却せずに1時間後に、反応温度を23℃に上げた、パーオキサイドは約5mg/l低下した。そこで反応を止めた。処理ナノチューブを濾過で回収し、ナノチューブを洗浄し、140℃で乾燥した。回収量は6.1gで、酸価は0.204meq/gであった。
実施例15
【0149】
200cc のDI水に1.92gのWO3を入れたスラリーに約2gのNaOHを加えてpH12に成る様に調整し、無色の均一溶液に成るまで攪拌して、タングステン酸ナトリウム共触媒の貯め置き溶液の調製に入った。次いでこれに、酢酸を加えてpHが5−6に成る様にした。DI水を加え全量を300ccに成る様にして、以降の実験用に貯蔵した(15aのラベルを附した)。
【0150】
Waring blenderを使用し、CCタイプのナノチューブ( 2.4g, 0.2gram−原子)を300ccのDI水中に分散させ、頭部に攪拌機を備えた3口のフラスコに移した。攪拌しながら、貯め置いた共触媒溶液(15a, 100cc)をフラスコに加えた。フラスコを65−70℃ に加熱し、86ccの 30%H2O2 (1モル,H2O2)を滴下して行った。H2O2/Cの比は5.0。全部を加えるのに約35分掛かった。温度の上昇は見られなかった。パーオキサイドは2時間の反応時間後にも未だ検出できたが、1晩 置くと、パーオキサイドは全て消費されていた。ナノチューブは濾過、洗浄後乾燥された。回収量は2.0gで、その酸価は0.38meq/gであった。
【0151】
炭素系基質に酸素を導入する時には、過酸化水素に、次に挙げる様な共触媒を使う事が有効である、例としては;
SeO2、WO3、MoO3、V2O5、RO2、OsO4、又は、次の塩類;タングステン酸塩、モリブデン酸塩類、又は、過マンガン酸塩類。
(次の文献を参照:
J.March, Advanced Organic Chemistry. Reactions, Mechanism, and
Structure, Third Ed., pp. 732ff, John Wiley $ Sons, New York, 1985 及び、
H.S.Schultz, et al., J. Org. Chem, 28 1963, 1140 )
実施例16
【0152】
実質的に、実施例15を繰り返した、但し、貯め置きの共触媒の量は25ccで35%H2O2(6.84g,H2O2, 0.2 モル)を18cc使った所が異なっていたが。モル比H2O2/Cは1.0。1晩中掛けた結果、残留パーオキサイドは消滅した。濾過、洗浄、乾燥後、処理済ナノチューブ2.41gを回収した。 標準の滴定法で 0.30meq/gを得た。
実施例17
【0153】
実施例15と16とから処理済ナノチューブ(2.4g)を、実施例16と同じ方法で処理した。反応を1晩やらせた後で、2.26gの乾燥フィブリルを得た。滴定での酸価は、0.424meq/gであった。
実施例18
【0154】
270.33gのK2S2O8(Aldrich)を1M H2SO8中に溶解し1000ccの 1M K2S2O8/1M H2SO4 を調製した。15gのハイペリオン社製のタイプCC ナノチューブを500cc のビーカー中で300cc の1M K2S2O8/1M H2SO4溶液に懸濁させた。この懸濁液を室温で24時間、磁気攪拌バーで攪拌した。ナノチューブの濃厚なスラリーを得た。このスラリーを濾過し、DI水で洗浄し、乾燥して、―COOKの官能基を持った酸化ナノチューブを得た。
実施例19
【0155】
238.10gの Na2S2O8(Aldrich)を1M H2SO4に溶解して、1000ccの 1M Na2S2O8/1M H2SO4 溶液を作った。ハイペリオン社のタイプCC ナノチューブ15gを500ccのビーカー中で 300ccの 1MNa2S2O8/1M H2SO4溶液中に懸濁させた。この懸濁液を室温で24 時間、磁気攪拌バーで攪拌した。ナノチューブの濃厚なスラリーに成った。 このスラリーを、濾過、DI水で洗浄、乾燥して、―COONa官能基を有する酸化ナノチューブを得た。
実施例20
【0156】
タイプBNナノチューブ(12.0g, 1g−原子)を、過酢酸(過酢酸304g、4.0モルで、 ―COOOH対Cのモル比=4)の30%酢酸溶液1013gで、35−40 ℃のウオーターバスに浸けた丸底フラスコ中で処理した。2時間後、スラリーを室温迄冷やし、沃素―澱粉テストでパーオキサイドの試験をした。結果はマイナスであった。スラリーを濾過、数リットルのDI水で洗浄。120℃で乾燥して、11.5g の酸化ナノチューブが得られた。酸価は 0.12meq/gであった。
実施例21
【0157】
タイプCCナノチューブ(12.0g,1g−原子)を、過酸化安息香酸 (過酸化安息香酸552g 、4.0モルで、―COOOH対Cのモル比=4 )の30%酢酸溶液 1840gで、35−40℃のウオーターバスに浸けた丸底フラスコ中で処理した。2時間後、スラリーを室温迄冷やし、沃素―澱粉試験紙でパーオキサイドの試験をした。結果はマイナスであった。スラリーを、濾過、数リットルのDI水で洗浄した。125℃で乾燥後、11.5gの酸化ナノチューブが得られた。酸価は0.13meq/gであった。
実施例22
【0158】
BNナノチューブ(12.0g, 1g−原子)を、1000gのアセトンに溶解した 50%のt−ブチルハイドロパーオキサイド(t−ブチルハイドロパーオキサイド360g、4.0モルで、―COOOH対Cのモル比 =4 )の水溶液720gで、35−40℃のウオーターバスに漬した丸底フラスコ中に入れて、処理した。2時間後、スラリーを室温迄冷却し、沃素―澱粉試験でパーオキサイドの検査をした。結果はマイナスであった。スラリーは、濾過、数リットルのDI水で洗浄した。125℃で乾燥後、11.5gの酸化ナノチューブが回収された。酸価は0.12meq/gであった。
実施例23
【0159】
CCナノチューブ(12.0g, 1g−原子)を、キューメンハイドロパーオキサイド(キューメンハイドロパーオキサイド608g, 4.0モル、―COOOH対 Cの比 =4)を1000gのアセトンに溶解した溶液に入れ、35−40℃のウオーターバスに浸した丸底フラスコ中で処理した。2時間後、スラリーを室温迄冷却し沃素―澱粉試験紙で、パーオキサイドの検査をした。結果はマイナスであった。スラリーは、濾過、数リットルのDI水で洗浄した。125℃で乾燥後、11.5gの酸化ナノチューブを回収した。酸価は0.13meq/gであった。
実施例24
【0160】
実施例18−22で調製されたナノチューブの懸濁液から実施例7及び8の方法で電気化学的キャパシターを作製した。満足すべき結果が得られた。
実施例25
【0161】
頭部に攪拌機と凝縮器を備えた多口の丸底フラスコ反応器に、秤量したCCタイプのナノチューブを入れ、それに、70%硝酸を加えてスラリーにした。絶えず攪拌し、温度をリフラックス点で調整しながら、7時間の反応を行った。反応後、スラリーをDI水中に注ぎ、濾過し、数リットルのDI水で洗浄排水のpHが DI水と同じに成る迄洗浄した。 酸化ナノチューブは125℃で乾燥後回収された。酸基の濃度は0.9meq/gであった。
実施例26
【0162】
カーボンナノチューブの表面酸素含有量をX線光電子スペクトル法で決定した。測定は、Surface Science Lab. SSX ― 100 スペクトルメターを使って行った。結果は表5に示す。
【0163】
Figure 2004535349
【0164】
この結果は、硝酸、及び、過酸化水素で処理したカーボンナノチューブは共に表面酸素が増加している事を示している。
実施例27
【0165】
表面酸素の種類に関する構造上の情報は、XPS高解像度01sスペクトルで図示される。2つの違ったバッチの酸化ナノチューブ(実施例10と25)の01sスペクトルの包絡線を、それぞれ、図 1及び図 2に示す。これらのグラフは3つのピークに分解出来る。これらのピークは H2O (535eV)、C=O (533eV)、とO―H (531 eV)を表している。これから過酸化水素で酸化された酸化ナノチューブの表面官能基は圧倒的にハイドロオキシ基であるが、硝酸で酸化された酸化ナノチューブでは、対照的に、カルボキシル基であった。
【図面の簡単な説明】
【0166】
【図1】図1は実施例10での、酸化ナノチューブの測定値の包絡線を示す。
【図2】図2は実施例25での、酸化ナノチューブの測定値の包絡線を示す。

Claims (39)

  1. 1ミクロン(μ)未満の直径のカーボンナノチューブを化学的に改質する方法であって、酸化条件下でカーボンナノチューブに有機過酸化酸、無機過酸化酸、及び、有機ハイドロパーオキサイド、又はそれらの塩より成るグループ中から選ばれた過酸素化合物を接触させ、それによって改質されたカーボンナノチューブを製造する方法。
  2. 前記ナノチューブの直径が3.5から75ナノメートル(nm)である請求項1に述べた方法。
  3. 前記ナノチューブが実質的にシリンダー状でそのナノチューブの軸に実質的に並行な黒鉛質層の多層を含み且つ長さと直径の比が5より大である請求項2に述べた方法。
  4. 前記カーボンナノチューブが連続した熱分解沈着炭素の外套で、実質的に被覆されていない請求項2に述べた方法。
  5. 前記ナノチューブの表面に更に少なくとも1つの種類の官能基を追加するのに適当な反応薬で当該表面酸化ナノチューブを官能化する事よりなる請求項1に述べた方法。
  6. 前記の追加官能基が、炭素数1から18の、アルキル/アラルキル、ハイドロオキシ、アミン、アルキル アリール シラン、又は、フロロカーボン基である請求項1に述べた方法。
  7. 当該過酸素化合物として次からなるグループ即ち:
    (a) 無機過酸化酸;
    (b) Q(C(O)OOH)nの化学式で示される過酸化カルボン酸;
    (c) Q(OOH)nの化学式で示されるハイドロパーオキサイド;
    (d) (a),(b),または(c)の塩類;
    (e) (a),(b),(c) 又は (d)のいずれかの組み合わせ、
    但し、上記の Qは、炭素原子1から12の、アルキル、アラルキル、環式アルキル、アリール、あるいは、 複素環式グループで nは1 又は 2、以上の中から選択されたものである請求項1に述べた方法。
  8. 当該無機過酸化酸乃至その塩は、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、重クロム酸アンモニウム、重クロム酸カリウム、重クロム酸ナトリウム、過酸化硫酸、過酸化モノ硫酸カリウム、過酸化ジ硫酸アンモニウム、過酸化ジ硫酸カリウム及び過酸化ジ硫酸ナトリウムから成るグループから選ばれたものである請求項7に述べた方法。
  9. 当該過酸化カルボン酸は、過酢酸、m―クロロ過酸化安息香酸、マグネシウム・モノ・パーオキシフタール酸・6水和物、過蟻酸、過酸化安息香酸、及びその塩類から成るグループから選ばれたものである請求項7に述べた方法。
  10. 当該過酸化カルボン酸が過酢酸である請求項7に述べた方法。
  11. 直径3.5から75nmの実質的にシリンダー状でナノチューブ軸に実質的に並行な黒鉛質層の多層から成り、長さと直径の比が5超で且つ連続している熱分解炭素被膜を実質的に持たないカーボンナノチューブを化学的に改質するに当たり、その改質法が上記ナノチューブを液媒体中に懸濁し、酸化条件下で、当該カーボンナノチューブを以下のグループから選ばれた過酸素化合物の1つと接触させて改質する方法で、そのグループは:
    (a) 無機過酸化酸;
    (b) Q(C(O)OOH)nの化学式で示される過酸化カルボン酸;
    (c) Q(OOH)nの化学式のハイドロパーオキサイド;
    (d) (a),(b)又は(c) の塩類;
    (e) (a),(b),(c),又は (d)のいずれかの組み合わせ、
    但し、上記で Qは、炭素原子1から12の、アルキル、アラルキル、環式アルキル、アリール、又は複素環式グループで nは1又は2。
  12. 前記の化学的改質の結果、当該ナノチューブに水酸基、カルボキシル、カーボニール、C1からC6のアルコキシ、C6 から C12のアリールオキシ、アルデヒド、ケトン、フェノール、エステル、ラクトン、及びキノンから成るグループから選ばれた1つ又はそれ以上の含酸素官能基が導入される事になる請求項11に述べた方法。
  13. 当該改質ナノチューブが滴定で酸価0.03meq/gm超を示す請求項1に述べた方法。
  14. 当該改質ナノチューブが滴定で酸価0.05meq/g超を示す請求項11に述べた方法。
  15. カーボンナノチューブの集合体を、その集合体を部分的にとき解くための適当な条件下で、液媒体中でナノチューブの集合体に有機過酸化酸、無機過酸化酸、有機ハイドロパーオキサイド、及び過酸化水素乃至ある種のいずれかの塩から成るグループから選ばれた過酸素化合物を接触させる事で部分的に解集合させる方法。
  16. 前記の過酸素化合物は:
    (a) 無機過酸化酸;
    (b) Q(C(O)OOH)nの化学式を持つ過酸化カルボン酸;
    (c) Q(OOH)nの化学式のハイドロパーオキサイド;
    (d) (a),(b)又は(c)の塩類;
    (e) (a),(b),(c)又は(d)のいずれかの組み合わせからなるグループから選ばれたものであり、
    此処でQは、炭素原子1から12の、水素、ある種のアルキル、アラルキル、環式アルキル、アリール、又は、複素環式グループで n は1又は2である、請求項15に述べた方法。
  17. 当該集合体に過酸化水素を接触させる事より成る請求項16に述べた方法。
  18. 当該ナノチューブに過酸化水素と共にある種の触媒化合物を接触させる請求項17に述べた方法。
  19. 当該触媒化合物が金属酸化物である請求項18に述べた方法。
  20. 当該金属酸化物がV2O5、CrO3、MoO3、WO3、OsO4、RuO4、FeO、FeSO4
  21. 前記の接触時間が約0.5時間から約24時間である請求項15に述べた方法。
  22. 酸化条件下でナノチューブを有機過酸化酸、無機過酸化酸、有機ハイドロパーオキサイド、及び過酸化水素、又は一種類のそれらの塩より成るグループから選ばれたある種の過酸素化合物と接触させ、1つ又はそれ以上の物理的性質で実証できる程度の分散度の増加をさせる手法で集合体中のカーボンナノチューブを少なくとも部分的には分散させる方法。
  23. 酸化条件下でナノチューブを有機過酸化酸、無機過酸化酸、及び有機ハイドロパーオキサイド乃至はそれらの塩より成るグループから選ばれたある種の過酸素化合物と接触させ、当該集合体をかかる液媒体中で(a)当該集合体個々の大きさが増す、乃至は個々の集合体の密度が低下する、乃至は(b)当該集合体の本体内部から同じ集合体の外面に巻いていないナノチューブが延びだしてきている状態、乃至は(c) 当該集合体から1本又は多数のナノチューブの個体が分離している状態、のいずれかで実証できる程度、当該集合体を少なくとも部分的には分散させると言うステップを踏む事より成るカーボンナノチューブ集合体の集合度の低下方法。
  24. 当該集合体の大きさが少なくとも5%は増大している請求項23に述べた方法。
  25. 前記の過酸素化合物と接触させて後、当該カーボンナノチューブが攪拌下に置かれる請求項23に述べた方法。
  26. 当該改質ナノチューブが滴定で酸価0.03から1.50meq/gである請求項23に述べた方法。
  27. カーボンナノチューブマットの作成法であって次の如きステップを踏む事より成る方法で、そのステップは:
    (a) 液媒体中にカーボンナノチューブの集合体を懸濁させる;
    (b) 次のグループ中から選んだ過酸素化合物の存在下で当該集合体を酸化する事で改質し分散性を向上させる:
    (a) 無機過酸化酸;
    (b) Q(C(O)OOH)nの化学式の過酸化カルボン酸;
    (c) Q(OOH)nの化学式のハイドロパーオキサイド;
    (d) (a),(b)又は(c)の塩類;
    (e) (a),(b),(c)又は(d)のいずれかの組み合わせ;
    此処でQは、炭素原子1から12の、アルキル、アラルキル、環式アルキル、アリール、又は、複素環式グループ、でnは1又は2;
    (c) 上記分散ナノチューブを濾過、乾燥してマットを作成する。
  28. 当該マットを更に約200℃から約900℃で0.5時間から24時間加熱する事より成る請求項27に述べた方法。
  29. 次の手段より成る処理済みカーボンナノチューブのネットワークの製造方法で、その手段は:
    (a)当該カーボンナノチューブの表面に酸素を含有する官能基を導入するに充分な条件下で、当該カーボンナノチューブを次のグループから選ばれたある種の過酸素化合物に接触させる:
    (a) 無機過酸化酸;
    (b) Q(C(O)OOH)nの化学式で示される過酸化カルボン酸;
    (c) Q(OOH)nの化学式で示されるハイドロパーオキサイド;
    (d) (a),(b), 又は (c)の塩類;
    (e) (a),(b),(c) 又は (d)のいずれかの組み合わせ;
    上記でQ は、炭素原子1から12の、アルキル、アラルキル、環式アルキル、アリール、又は、複素環式グループ で nは1又は2;
    (b)上記処理済ナノチューブを、その表面に第2の官能基を導入するに適当な、反応剤と接触させる;
    (c)上記第2次官能基が導入されたナノチューブを更に有効な量の架橋剤と接触させる。
  30. 上記架橋剤がポリオール類及びポリアミン類より成るグループから選ばれたものである請求項29に述べた方法。
  31. 上記のポリオールがダイオールで同じくポリアミンがダイアミンである請求項30に述べた方法。
  32. 次の手法を使って含酸素官能基を有するカーボンナノチューブを成分とする剛性のある多孔質構造体を調製する方法で、その方法は:
    (a)複数のカーボンナノチューブを次のグループ中から選ばれたある種の過酸素化合物で酸化する;
    (a) 無機過酸化酸;
    (b) Q(C(O)OOH)nの化学式を持つ過酸化カルボン酸;
    (c) Q(OOH)nの化学式のハイドロパーオキサイド;
    (d) (a),(b)又は(c)の塩類;
    (e) (a),(b),(c)又は(d)のいずれかの組み合わせ;
    此処でQは、炭素原子1から12の、アルキル、アラルキル、環式アルキル、アリール、又は、複素環式グループでnは1又は2;
    (b)上記の酸化ナノチューブをある種の媒体に分散して懸濁液を作る;
    (c)上記懸濁液から本媒体を分離して酸素含有ナノチューブが絡み合った剛性多孔質構造体を作る。
  33. 前記の、剛性多孔質構造体を約300℃から約1000℃の温度に加熱し当該構造体を熱分解せしめる事より成る請求項32に述べた方法。
  34. 上記媒体が水乃至はある種の有機媒体より成り、更に当該媒体がアルコール類,グリセリン,表面活性剤類、ポリエチレングリコール、ポリエチレンイミン類及びポリプロピレングリコールより成るグループの中から選ばれたある種の分散助剤を含む請求項32に述べた方法。
  35. 当該媒体が更にセルローズ、炭水化物、ポリエチレン、ポリスチレン、ナイロン、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド類及びフェノール樹脂類から成るグループの中から選んだ糊剤を含む請求項34に述べた方法。
  36. 次のステップでカーボンナノチューブより構成される電極を作成する方法で、そのステップは:
    (a) ある種の液媒体中にカーボンナノチューブを懸濁させる;
    (b) 次に挙げるグループの中から選んだ過酸素化合物の存在下で上記の懸濁液を酸化する事でナノチューブを化学的に改質し分散を良くする:
    (a) 無機過酸化酸;
    (b) Q(C(O)OOH)nの化学式を持つ過酸化カルボン酸;
    (c) Q(OOH)nなる化学式のハイドロパーオキサイド;
    (d) (a),(b)又は(c)の塩類;
    (e) (a),(b),(c)又は(d)のいずれかの組み合わせ;
    此処で Qは、炭素原子1から12の、アルキル、アラルキル、環式アルキル、アリール、又は、複素環式グループでnは1又は2;
    (c) 上記の分散液を濾過し改質ナノチューブのマットを生成させる;
    (d) このマットから電極を作成する。
  37. 上記ステップ(b)で調製した酸化ナノチューブを更に超音波で分散を助長させる請求項36に述べた方法。
  38. ステップ(c)で調製した改質ナノチューブマット中のナノチューブを架橋せしめる請求項37に述べた方法。
  39. 請求項36の方法で調製した電極を備えたキャパシター。
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