JP2004523599A - ポリオレフィン触媒の外部供与体としての(シルロアルキル)メチルシラン - Google Patents

ポリオレフィン触媒の外部供与体としての(シルロアルキル)メチルシラン Download PDF

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Abstract

本発明の一態様は、固体のチタン触媒成分;少なくとも一つのアルミニウム−炭素結合を含む有機アルミニウム化合物;および(シクロアルキル)メチル基を含む有機珪素化合物を含有するオレフィンの重合に使用される触媒系に関する。本発明の他の態様は、(シクロアルキル)メチル基を有するグリニア試薬をオルト珪酸エステルと反応させて(シクロアルキル)メチル部分を有する有機珪素化合物をつくり;この有機珪素化合物を少なくとも一つのアルミニウム−炭素結合を含む有機アルミニウムおよび固体のチタン触媒成分と一緒にして触媒をつくる工程から成るオレフィンの重合に使用される触媒の製造法に関する。

Description

【0001】
(本発明の分野)
本発明は一般にオレフィン重合触媒系に関する。特に本発明はオフィンの重合体および共重合体を製造するための触媒系、および該触媒系並びにα−オレフィンの重合体および共重合体の製造法に関する。
【0002】
(本発明の背景)
ポリオレフィンは簡単なオレフィンから誘導される重合体の種類であり、ポリプロピレンおよびポリブテンを含んでいる。ポリオレフィンを製造する公知方法ではZiegler−Natta重合触媒を使用する方法が含まれる。この触媒は遷移金属のハロゲン化物を使用してビニル単量体を重合させ、立体規則性をもった重合体を与える。
【0003】
Ziegler−Natta重合触媒は多数存在している。これらの触媒は異なった特性をもっているか、および/または種々の性質をもったポリオレフィンを生成する。例えば或る種の触媒は高い活性をもっているが、他の触媒は活性が低く、同様に或る種の触媒は長い寿命をもっているが、他の触媒の寿命は短い。さらに、Ziegler−Natta重合触媒を用いてつくられたポリオレフィンは、立体規則性、分子量分布、衝撃強さ、メルトフロー特性、剛性、熱溶封性、アイソタクティック性等が異なっている。
【0004】
特に炭素数が3以上のα−オレフィンの重合においては、電子供与体をZiegler−Natta触媒の中に混入して立体特異性の増加を促進する。しかしZiegler−Natta重合反応系では、電子供与体を使用してポリα−オレフィンの立体特異性の増加を促進すると、触媒活性が大幅に低下する傾向がある。Ziegler−Natta重合触媒に関連した多くの特性のレベルが低いことは許容できるが、触媒活性について妥協点を見出だすことは困難である。その結果、他の所望の特徴と共に高い触媒活性をもったZiegler−Natta重合触媒(およびそれに関連した製造法)を得るという要求には未だに対処がなされていない。
【0005】
米国特許4,784,983号および同4,861,847号には、オレフィンの重合および共重合に使用される触媒系が記載されており、これは次の成分から成っている:(A)実質的にチタン、マグネシウム、ハロゲン、ポリカルボン酸エステルおよび有機燐化合物から成る固体生成物、(B)有機アルミニウム化合物、および(C)有機珪素化合物。
【0006】
米国特許4,829,038号には、炭化水素に不溶であってマグネシウム、チタン、電子供与体を含む固体の成分;アルキルアルミニウム化合物:およびジイソブチルジメトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、t−ブチルトリメトキシシランおよびジ−t−ブチルジメトキシシランおよびこれらの混合物から成る群から選ばれる有機シラン化合物を含んで成るオレフィン重合触媒系が記載されている。
【0007】
米国特許4,990,479号および同5,438,110号には、(A)マグネシウム、、チタンおよびハロゲンを必須の成分として含む固体のチタン触媒成分、(B)有機アルミニウム化合物、および(C)シクロペンチル基、シクロペンテニル基、シクロペンタジエニル基またはこれらの任意の基の誘導体を含む有機珪素化合物から生成したオレフィン重合触媒が記載されている。
【0008】
米国特許5,244,989号には、遷移金属化合物および有機金属化合物を含んで成る触媒を存在させて立体特異性をもったポリオレフィンを製造する方法において、(A)(i)(i−1)マグネシウムおよびヒドロキシル化された有機化合物(i−2)酸素を含有するチタンの有機化合物、および/または(i−3)酸素を含有する珪素の有機化合物を、酸素を含むアルミニウムの有機化合物および/または硼素化合物と反応させて均一な溶液をつくり、これを(ii)少なくとも1種のハロゲン化アルミニウム化合物と反応させて固体生成物を得、この固体生成物を(iii)電子供与性化合物および(iv)ハロゲン化チタン化合物と反応させて固体成分を得、この固体成分に対し更に(v)四塩化珪素および/または四塩化珪素のアルキル置換生成物を反応させて得られる固体触媒成分、(B)周期律表のIA、IIA、IIB、IIIBおよびIVB族の有機金属化合物から成る群から選ばれる少なくとも1種の化合物、および(C)電子供与性化合物を含んで成る触媒系を使用する方法が記載されている。
【0009】
米国特許5,773,537号には、活性成分として(a)チタン化合物、マグネシウムの化合物、ハロゲン化剤および電子供与性化合物を使用して製造されたチタン含有固体成分、(b)アルミニウム化合物および(c)他の電子供与体成分として式RSi(ORの有機珪素化合物を含むZiegler−Natta型の触媒系が記載されている。ここでRはsec−ブチル以外のC〜C10−アルキルまたはC〜C−シクロアルキル、Rはsec−ブチルであり、RはC〜C−アルキルである。
【0010】
(本発明の概要)
本発明によれば、α−オレフィンの重合用触媒系、該α−オレフィンの重合用触媒系の製造法、および(シクロアルキル)メチル部分を含む外部電子供与体を使用するα−オレフィンの重合方法(および共重合方法)が提供される。本発明によるα−オレフィン重合用触媒系の(シクロアルキル)メチル部分を含む外部電子供与体は、触媒の高い触媒効率を保持しながら、キシレン可溶性が高いポリ−α−オレフィンを生成するのに寄与する。(シクロアルキル)メチル部分を含む外部電子供与体を使用すると、触媒系または得られる重合体の性質に影響を与えることなく、使用される外部電子供与体の量の誤差範囲に大きな許容度を得ることができる。
【0011】
本発明の一態様は、固体のチタン触媒成分;少なくとも1個のアルミニウム−炭素結合を有する有機アルミニウム化合物;および(シクロアルキル)メチル基を含む有機珪素化合物を含むオレフィン重合用の触媒系に関する。
【0012】
本発明の他の態様は、チタン化合物とマグネシウム化合物とを接触させることによりつくられた固体のチタン触媒成分であって、該マグネシウム化合物1モル当たり約0.01〜約500モルのチタン化合物を含む固体のチタン触媒成分;少なくとも一つのアルミニウム−炭素結合を有し、触媒系全体としてアルミニウム対チタンのモル比が約5〜約1,000である有機アルミニウム化合物;および(シクロアルキル)メチル基を含み、触媒系全体としての有機アルミニウム化合物対有機珪素化合物のモル比が約2〜約90である有機珪素化合物を含んで成る触媒系のオレフィン重合における使用に関する。
【0013】
本発明のさらに他の態様は、(シクロアルキル)メチル基を有するグリニア試薬をオルト珪酸エステルと反応させて(シクロアルキル)メチル部分を有する有機珪素化合物をつくり;この有機珪素化合物を少なくとも1個のアルミニウム−炭素結合を有する有機アルミニウム化合物および固体のチタン触媒成分と一緒にして触媒を生成させる工程を含むオレフィンの重合に使用される触媒の製造法に関する。
【0014】
本発明のさらに他の態様は、固体のチタン触媒成分;少なくとも1個のアルミニウム−炭素結合を有する有機アルミニウム化合物;および(シクロアルキル)メチル基を有する有機珪素化合物を含む触媒系の存在下α−オレフィンを重合または共重合させる重合方法に関する。
【0015】
(本発明の詳細な説明)
本発明は、(シクロアルキル)メチル基を含む有機珪素化合物、特に(シクロヘプチル)メチル基を含む有機珪素化合物、(シクロヘキシル)メチル基を含む有機珪素化合物、(シクロペンチル)メチル基を含む有機珪素化合物、(シクロブチル)メチル基を含む有機珪素化合物、および/または(シクロプロピル)メチル基を含む有機珪素化合物を含む触媒系を使用する触媒系、およびポリ−α−オレフィン、例えばポリプロピレンを製造する方法に関する。シクロアルキル基は置換基をもっていても(例えば低級アルキル置換(シクロアルキル)メチル基)、或いはもっていなくても良い。低級アルキル基は炭素数が約4以下である。ポリ−α−オレフィンはα−オレフィンからつくられた単独重合体および共重合体を含んでいる。一般的に言えば、本発明は(A)マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび随時有機燐化合物および/またはポリカルボン酸エステルを含む固体のチタン触媒成分;(B)有機アルミニウム化合物;および(C)少なくとも1個の(シクロアルキル)メチル基またはこれらの基から誘導される誘導体を含む有機珪素化合物から生成されるオレフィン重合触媒系;およびこの重合触媒系の存在下においてオレフィンを重合または共重合させる重合法に関する。
【0016】
本発明に使用される固体のチタン触媒成分(A)は、少なくともマグネシウム、チタンおよびハロゲンを含む極めて活性の高い触媒成分である。一具体化例においては、マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび内部電子供与体を含む固体のチタン触媒成分を使用する。何故なら、時にはこの方が活性が増加し、また高い立体規則性をもった重合体が得られるからである。
【0017】
固体のチタン触媒成分(A)はマグネシウム化合物とチタン化合物を接触させることによってつくることができる。本発明における固体のチタン触媒成分(A)の製造に使用されるチタン化合物は例えば式(I)
Ti(OR) (I)
で表される4価のチタン化合物である。ここでRは炭化水素基、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基であり、Xはハロゲン原子を表し、gは0以上、4以下である。
【0018】
チタン化合物の特定の例には四ハロゲン化チタン、例えばTiCl、TiBrおよびTiI;三ハロゲン化アルコキシチタン、例えば Ti(OCH)CI、Ti(OC)Cl、Ti(O−n−C)Cl、Ti(OC)BrおよびTi(O−iso−C)Br;二ハロゲン化ジアルコキシチタン、例えばTi(OCHCl、Ti(OCCl、Ti(O n−CClおよびTi(OCBr;一ハロゲン化トリアルコキシチタン、例えばTi(OCHCl、Ti(OCCl、Ti(O n−CClおよびTi(OCBr;およびテトラアルコキシチタン、例えばTi(OCH、Ti(OCおよびTi(O−n−Cが含まれる。
【0019】
これらの中でハロゲン含有チタン化合物、特に四ハロゲン化チタンが好適である。これらのチタン化合物は個別的にまたは2種またはそれ以上の組み合わせとして使用することができる。チタン化合物は炭化水素化合物またはハロゲン化炭化水素中に希釈して使用することができる。
【0020】
固体のチタン触媒成分の製造に使用するマグネシウム化合物は、例えば還元性をもったマグネシウム化合物および還元性をもたないマグネシウムである。還元性をもったマグネシウム化合物は例えばマグネシウム−炭素結合またはマグネシウム−水素結合をもったマグネシウム化合物である。還元性をもったマグネシウム化合物の特定の例にはジアルキルマグネシウム、例えばジメチルマグネシウム、ジエチルマグネシウム、ジプロピルマグネシウム、ジブチルマグネシウム、エチルブチルマグネシウム、ジアミルマグネシウム、ジヘキシルマグネシウムおよびジデシルマグネシウム;モノハロゲン化モノアルキルマグネシウム、例えば塩化エチルマグネシウム、塩化プロピルマグネシウム、塩化ブチルマグネシウム、塩化ヘキシルマグネシウムおよび塩化アミルマグネシウム;ブチルエトキシマグネシウム;およびハロゲン化ブチルマグネシウムが含まれる。これらのマグネシウム化合物はそのまま、または下記に説明するように有機アルミニウム化合物との錯体として使用することができる。これらのマグネシウム化合物は液体または固体の状態であることができる。
【0021】
還元性をもたないマグネシウム化合物の特定の例には、ハロゲン化マグネシウム、例えば塩化マグネシウム、臭化マグネシウム、ヨー化マグネシウムおよびフッ化マグネシウム;ハロゲン化アルコキシマグネシウム、例えば塩化メトキシマグネシウム、塩化エトキシマグネシウム、塩化イソプロポキシマグネシウム、塩化ブトキシマグネシウムおよび塩化オクトキシマグネシウム;ハロゲン化アリールオキシマグネシウム、例えば塩化フェノキシマグネシウムおよび塩化メチルフェノキシマグネシウム;アルコキシマグネシウム、例えばエトキシマグネシウム、イソプロポキシマグネシウム、ブトキシマグネシウム、n−オクトキシマグネシウムおよび2−エチルヘキソキシマグネシウム;アリールオキシマグネシウム、例えばフェノキシマグネシウムおよびジメチルフェノキシマグネシウム;およびマグネシウムのカルボン酸塩、例えばラウリン酸マグネシウムおよびステアリン酸マグネシウムが含まれる。
【0022】
還元性をもたないマグネシウム化合物は、触媒成分を製造する際還元性をもったマグネシウム化合物から別々に或いは同時に誘導される化合物であることができる。これは例えば還元性をもったマグネシウム化合物を、ポリシロキサン化合物、ハロゲン含有シラン化合物、ハロゲン含有アルミニウム化合物、アルコールのエステルのような化合物と接触させることによって誘導することができる。上記の還元性をもったおよびもたないマグネシウム化合物の他に、本発明に使用されるマグネシウム化合物は他の金属との錯体化合物または複塩化合物、或いは他の金属化合物との混合物であることができる。
【0023】
本発明の一態様においては、還元性をもたないマグネシウム化合物が好適である。本発明の他の態様においては、ハロゲン含有マグネシウム化合物、例えば塩化マグネシウム、塩化アルコキシマグネシウムおよび塩化アリーロキシマグネシウムが好適である。
【0024】
固体のチタン触媒成分(A)を製造する一具体化例においては、内部電子供与体、例えば酸素含有電子供与体、例えばアルコール、或る種の有機珪素化合物、フェノール、ケトン、アルデヒド、カルボン酸、有機または無機性の酸エステル、エーテル、酸アミドおよび酸無水物、および窒素含有電子供与体、例えばアンモニア、アミン、ニトリルおよびイソシアネートを用いることが好ましい。特定の例としては、アルキル基を有することができる炭素数が1〜約18のアルコール、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ペンタノール、ヘキサノール、オクタノール、2−エチルヘキサノール、ドデカノール、オクタデシルアルコール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコール、クミルアルコールおよびイソプロピルベンジルアルコール;炭素数約6〜約25のフェノール、例えばフェノール、レゾルシン、キシレノール、エチルフェノール、プロピルフェノール、クミルフェノール、ノニルフェノール、およびナフトール;炭素数約3〜約15のケトン、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトフェノンおよびベンゾフェノン;炭素数2〜15のアルデヒド、例えばアセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、オクチルアルデヒド、ベンズアルデヒド、トルアルデヒドおよびナフトアルデヒド;炭素数2〜約30の有機酸エステル、例えば蟻酸メチル、酢酸エチル、酢酸ビニル、酢酸プロピル、酢酸オクチル、酢酸シクロヘキシル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、吉草酸エチル、ステアリン酸エチル、クロロ酢酸メチル、ジクロロ酢酸エチル、メタクリル酸メチル、クロトン酸エチル、マレイン酸ジブチル、ブチルマロン酸ジエチル、ジブチルマロン酸ジエチル、シクロヘキサンカルボン酸エチル、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジエチル、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジ−2−エチルヘキシル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸ブチル、安息香酸オクチル、安息香酸シクロヘキシル、安息香酸フェニル、安息香酸ベンジル、トルエン酸メチル、トルエン酸エチル、トルエン酸アミル、エチル安息香酸エチル、アニス酸メチル、アニス酸エチル、エトキシ安息香酸エチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、クマリン、フタリド、およびエチレンカーボネート;無機酸のエステル、例えば珪酸エチル、珪酸ブチル、ビニルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシランおよびジフェニルジエトキシシラン;炭素数2〜約15の酸ハロゲン化物、例えば塩化アセチル、塩化ベンゾイル、塩化トリル、塩化アニソイル、および二塩化フタロイル;炭素数2〜約20のエーテル、例えばメチルエーテル、エチルエーテル、イソプロピルエーテル、ブチルエーテル、アミルエーテル、テトラヒドロフラン、アニソールおよびジフェニルエーテル;酸アミド、例えばアセトアミド、ベンズアミドおよびトルアミド;酸無水物、例えば安息香酸無水物およびフタル酸無水物;アミン、例えばメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリブチルアミン、ピペリジン、トリベンジルアミン、アニリン、ピリジン、ピコリンおよびテトラメチルエチレンジアミン;およびニトリル、例えばアセトニトリル、ベンゾニトリルおよびトルニトリルが含まれる。
【0025】
式(II)
Si(OCR’) (II)
によって表される有機珪素化合物を内部電子供与体として使用することもできる。ここでRおよびR’は炭化水素基、nは0以上で且つ4より小さい。式(II)の有機珪素化合物の特定の例にはトリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、t−ブチルメチルジメトキシシラン、t−ブチルメチルジエトキシシラン、t−アミルメチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ビス−o−トリルジメトキシシラン、ビス−m−トリルジメトキシシラン、ビス−p−トリルジメトキシシラン、ビス−p−トリルジエトキシシラン、ビス−エチルフェニルジメトキシシラン、ジシクロヘキシルメチルジメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、t−ブチルトリエトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、クロロトリエトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、シクロヘキシルトリエトキシシラン、2−ノルボルナントリメトキシシラン、2−ノルボルナントリエトキシシラン、2−ノルボルナンメチルジメトキシシラン、珪酸エチル、珪酸ブチル、トリメチルフェノキシシラン、メチルトリアリルオキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシシラン)、ビニルトリアセトキシシラン、およびジメチルテトラエトキシジシロキサンが含まれる。
【0026】
チタン触媒成分と共に使用するために内部電子供与体としてエステルも用いることができる。これらのエステルの例は下記式によって表される化合物である。
【0027】
【化1】
Figure 2004523599
【0028】
ここでRは置換基をもちまたはもたない炭化水素基であり、R、RおよびRは水素原子または置換基をもちまたはもたない炭化水素基を表し、RおよびRは水素原子または置換基をもちまたはもたない炭化水素基であってこれらの基の少なくとも一つは置換基をもちまたはもたない炭化水素基であることが好ましく、RおよびRは互いに結合していることができる。一具体化例においては、置換基をもちまたはもたない炭化水素基は1〜約30の炭素原子を含んでいる。
【0029】
〜Rに対する置換基をもった炭化水素基の例は、N、OおよびSのようなヘテロ原子を含む基を有する炭化水素基、例えばC−O−C、COOR、COOH、OH、SOH、−C−N−C−およびNHである。特に好適なものはジカルボン酸のジエステルであって、RおよびRの少なくとも一つは炭素数が少なくとも約2のアルキル基である。
【0030】
多価カルボン酸エステルの特定の例には、脂肪族多価カルボン酸エステル、例えば琥珀酸ジエチル、琥珀酸ジブチル、メチル琥珀酸ジエチル、α−メチルグルタル酸ジイソブチル、マロン酸ジブチル、メチルマロン酸ジエチル、エチルマロン酸ジエチル、イソプロピルマロン酸ジエチル、ブチルマロン酸ジエチル、フェニルマロン酸ジエチル、ジエチルマロン酸ジエチル、アリルマロン酸ジエチル、ジイソブチルマロン酸ジエチル、ジ−n−ブチルマロン酸ジエチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸モノオクチル、マレイン酸ジオクチル、マレイン酸ジブチル、ブチルマレイン酸ジブチル、ブチルマレイン酸ジエチル、β−メチルグルタル酸ジイソプロピル、エチル琥珀酸ジアリル、フマル酸ジ−2−エチルヘキシル、イタコン酸ジエチル、イタコン酸ジブチル、シトラコン酸ジオクチルおよびシトラコン酸ジメチル;脂環式の多価カルボン酸エステル、例えば1,2−シクロヘキサンカルボン酸ジエチル、1,2−シクロヘキサンカルボン酸ジイソブチル、テトラヒドロフタル酸ジエチルおよびナデイック酸(Nadic acid)のジエチルエステル;芳香族多価カルボン酸エステル、例えばフタル酸モノエチル、フタル酸ジメチル、フタル酸メチルエチル、フタル酸モノイソブチル、フタル酸モノ−n−ブチル、フタル酸ジエチル、フタル酸エチルイソブチル、フタル酸エチルn−ブチル、フタル酸ジ−n−プロピル、フタル酸ジイソプロピル、フタル酸ジ−n−ブチル、フタル酸ジジイソブチル、フタル酸ジ−n−ヘプチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジネオペンチル、フタル酸ジデシル、フタル酸ベンジルブチル、フタル酸ジフェニル、ナフタレンジカルボン酸ジエチル、ナフタレンジカルボン酸ジブチル、トリメリト酸トリエチルおよびトリメリト酸ジブチル;および複素環式多価カルボン酸エステル、例えば3,4−フランジカルボン酸エステルが含まれる。多価ヒドロキシ化合物エステルの特定の例は、1,2−ジアセトキシベンゼン、1−メチル−2,3−ジアセトキシベンセン、2−メチル−2,3−ジアセトキシベンセン、2,8−ジアセトキシナフタレン、エチレングリコールジピバレート、およびブタンジオールピバレートを含むことができる。ヒドロキシ置換カルボン酸エステルの特定の例はサリチル酸ベンゾイルエチル、サリチル酸アセチルイソブチル、およびサリチル酸アセチルメチルである。
【0031】
長鎖ジカルボン酸エステル、例えばアジピン酸ジエチル、アジピン酸ジイソブチル、セバチン酸ジイソプロピル、セバチン酸ジ−n−ブチル、セバチン酸ジ−n−オクチル、およびセバチン酸ジ−2−エチルヘキシルを、チタン触媒成分の中に含ませ得る多価カルボン酸エステルとして使用することもできる。これらの多価エステルの中で、上記一般式によって与えられる骨格をもつ化合物が好適である。またフタル酸、マレイン酸または置換マロン酸と炭素数少なくとも約2のアルコールとの間で生成したエステル、フタル酸と炭素数少なくとも約2のアルコールとの間で生成したジエステルが特に好適である。
【0032】
チタン触媒成分の中に含ませることができる内部電子供与体の他のグループは式RCOOR’で表されるモノカルボン酸エステルである。ここでRおよびR’は置換基をもつことができ、その少なくとも一つは分岐した(脂環式を含む)または環を含む脂肪族の基である。特定的にはRおよびR’の少なくとも一つは(CHCH−、CCH(CH)−、(CHCHCH−、(CHC−、CCH−、(CH)CH−、シクロヘキシル、メチルベンジル、p−キシリル、アクリル、およびカルボニルベンジルであることができる。RおよびR’の少なくとも一つが上記基のいずれかである場合には、他の基は上記の基であるか、或いは直鎖または環式の基のような他の基であることができる。モノカルボン酸エステルの特定の例には、ジメチル酢酸、トリメチル酢酸、α−メチル酪酸、β−メチル酪酸、メタクリル酸およびベンゾイル酢酸のモノエステル;およびイソプロパノール、イソブタノールおよびt−ブタノールのようなアルコールを用いて生成するモノカルボン酸エステルが含まれる。
【0033】
内部電子供与体として炭酸エステルも使用することができる。特定の例は炭酸ジエチル、エチレンカーボネート、炭酸ジイソプロピル、炭酸フェニルエチル、および炭酸ジフェニルである。
【0034】
随時使用される内部電子供与体は個別的に或いは組み合わせて使用することができる。内部電子供与体を使用する場合、これを直接原料として使用する必要はなく、チタン触媒成分を製造する過程において電子供与体に変化し得る化合物も原料として使用することができる。
【0035】
本発明において固体のチタン触媒成分(A)は、マグネシウム化合物(または金属マグネシウム)およびチタン化合物並びに随時内部電子供与体を接触させ、マグネシウム化合物、チタン化合物および随時使用される電子供与体から高活性のチタン触媒成分を製造するのに使用される公知方法によって製造することができる。上記化合物は珪素、燐またはアルミニウムのような他の反応試薬の存在下において接触させることができる。
【0036】
固体のチタン触媒成分(A)を製造する方法の数例を下記に簡単に示す。
【0037】
(1)マグネシウム化合物またはマグネシウム化合物と随時使用される内部電子供与体との錯体を液相においてチタン化合物と反応させる。この反応は粉末化剤の存在下で行うことができる。固体の化合物は反応の前に粉末にすることができる。
【0038】
(2)還元性をもたないマグネシウム化合物およびチタン化合物を両方共液体の形で、随時内部電子供与体を存在させて反応させ、固体のチタン錯体を沈殿させる。
【0039】
(3)(2)で得られた反応生成物をさらにチタン化合物と反応させる。
【0040】
(4)(1)または(2)で得られた反応生成物をさらに内部電子供与体およびチタン化合物と反応させる。
【0041】
(5)マグネシウム化合物またはマグネシウム化合物と随時使用される内部電子供与体との錯体をチタン化合物の存在下において粉末化し、得られる固体生成物をハロゲン、ハロゲン化合物または芳香族炭化水素で処理する。この方法においてマグネシウム化合物またはそれと電子供与体との錯体を粉末化剤等の存在下において粉末化することができる。別法として、マグネシウム化合物またはマグネシウム化合物と随時使用される内部電子供与体との錯体を、予め反応助剤で予備的に処理し、しかる後にハロゲン等で処理したチタン化合物の存在下において粉末化する。この反応助剤は有機アルミニウム化合物またはハロゲン含有珪素化合物であることができる。
【0042】
(6)(1)〜(4)で得られた生成物をハロゲン、ハロゲン化合物または芳香族炭化水素で処理する。
【0043】
(7)金属酸化物、ジヒドロカルビルマグネシウムおよびハロゲン含有アルコールを接触さて得た生成物を随時使用される内部電子供与体およびチタン化合物と接触させる。
【0044】
(8)マグネシウム化合物、例えば有機酸のマグネシウム塩、アルコキシマグネシウムまたはアリーロキシマグネシウムを随時使用される内部電子供与体、チタン化合物および/またはハロゲン含有炭化水素と反応させる。
【0045】
上記例(2)、(3)、(4)および(6)に従って触媒成分(A)を製造する具体化例においては、ハロゲン化マグネシウム溶液を液体の四ハロゲン化チタンと混合し、沈殿助剤の存在下において固体の沈澱を生成させる。固体を沈澱させ固体に添加を行う前、途中または後において多価カルボン酸エステルを加えることができる。
【0046】
固体を沈澱させる過程は次の二つの内の一つの方法によって行うことができる。その一つの方法では、液体の四ハロゲン化チタンを約−40℃〜約0℃の温度範囲においてハロゲン化マグネシウムと接触させて固体分を沈澱させ、この間温度を徐々に約30〜約120℃、好ましくは約60〜約100℃の範囲に上昇させる。他の方法では、液体の四ハロゲン化チタンを室温において均一なハロゲン化マグネシウムの溶液に滴下し、直ちに固体を沈澱させる。両方の方法共、内部電子供与体が反応系の中に存在することが望ましい、随時使用される内部電子供与体は、ハロゲン化マグネシウム溶液が得られた後に、或いは段階1におけるハロゲン化マグネシウムと一緒に添加することができる。別法として2種またはそれ以上の沈澱助剤を同時に加えることができる。
【0047】
沈澱過程の後で多価カルボン酸エステルを系に加えることによってこの固体を処理することができる。別法として、沈澱過程において多価カルボン酸エステルを加えることができる。2種またはそれ以上の多価カルボン酸エステルを使用することができる。
【0048】
均一な固体粒子を得るためには、沈澱の過程はゆっくりと行うことができる。ハロゲン化チタンを室温で滴下して加える第2の方法を用いる場合、この過程は約1〜約6時間の期間に亙って行うことが好ましい。温度をゆっくりと上昇させる第1の方法を用いる場合には、温度上昇の割合は毎時約4℃〜約100℃の範囲であることが好ましい。
【0049】
固体の沈澱を先ず混合物から分離する。このようにして得られた固体の沈澱の中には種々の錯体および不純物が捕捉されていることがあるから、或る場合には更なる処理が必要になることもある。
【0050】
固体の沈澱を不活性溶媒で洗滌した後、四ハロゲン化チタンまたは四ハロゲン化チタンと不活性希釈剤の混合物で処理する。この段階で使用される四ハロゲン化チタンは段階2で使用される四ハロゲン化チタンと同一であるかまたは異なっており、四塩化チタンが最も好適である。四ハロゲン化チタンの使用量はハロゲン化マグネシウム1モル当たり約1〜約20モル、好ましくは約2〜約15モルである。処理温度範囲は50〜約150℃、好ましくは約60〜約100℃である。四ハロゲン化チタンと不活性希釈剤との混合物を使用して固体の沈澱を処理する場合には、処理溶液中の四ハロゲン化チタンの容積%は約10〜約100%であり、残りは不活性希釈剤である。
【0051】
処理した固体をさらに不活性希釈剤で洗滌し、効果のないチタン化合物および他の不純物を除去する。この場合使用する不活性希釈剤は、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、1,2−ジクロロエタン、ベンゼン、トルエンおよび他の炭化水素であることができる。1,2−ジクロロエタンは最終的な洗滌工程における好適な希釈剤の一つである。
【0052】
一具体化例、特に上記例(2)による具体化例においては、固体の触媒成分(A)は下記のような化学組成をもっている:約1.5〜6.0重量%のチタン、約10〜約20重量%のマグネシウム、約40〜約70重量%のハロゲン、約5〜約25重量%の多価カルボン酸エステル、約0.1〜約2.5重量%の随時使用される有機燐化合物、および約0〜約15重量%の随時使用される不活性希釈剤。
【0053】
固体のチタン触媒成分(A)をつくるのに使用される成分の量は沈澱方法に依存して変化することができる。一具体化例においては、マグネシウム化合物1モル当たり約0.01〜約5モルの内部電子供与体および約0.01〜約500モルのチタン化合物を使用する。他の具体化例においては、マグネシウム化合物1モル当たり約0.05〜約2モルの内部電子供与体および約0.05〜約300モルのチタン化合物を使用する。
【0054】
一具体化例においては、固体のチタン触媒成分(A)においてハロゲン/チタンの原子比は約4〜約200であり、内部電子供与体/チタンのモル比は約0.01〜約10であり、マグネシウム/チタンの原子比は約1〜約100である。他の具体化例においては、固体のチタン触媒成分(A)においてハロゲン/チタンの原子比は約5〜約100であり、内部電子供与体/チタンのモル比は約0.2〜約6であり、マグネシウム/チタンの原子比は約2〜約50である。
【0055】
得られる固体のチタン触媒成分(A)は一般に市販のハロゲン化マグネシウムよりも結晶の大きさが小さいハロゲン化マグネシウムを含み、通常その比表面積は少なくとも約50m/g、好ましくは約60〜1,000m/g、さらに好ましくは約100〜800m/gである。上記の成分を一緒にして固体のチタン触媒成分(A)の一体となった構造がつくられるから、以後ヘキサンで洗滌しても固体のチタン触媒成分(A)の組成は変化しない。
【0056】
固体のチタン触媒成分(A)は単独で使用することができる。必要に応じこれを無機または有機化合物、例えば珪素化合物、アルミニウム化合物、またはポリオレフィンで希釈した後に使用することができる。このような希釈剤を使用する或る場合においては、上記の値よりも低い比表面積をもっている時でも触媒成分(A)は高い触媒活性を示すことができる。
【0057】
本発明に使用できるような活性触媒化合物を製造する方法は、米国特許4,771,023号;4,784,983号;4,829,038号;4,861,847号;4,990,479号;5,177,043号;5,194,531号;5,244,989号;5,438,110号;5,489,634号;5,576,259号;および5,773,537号に記載されている。この点に関してこれらの特許は引用によりここに包含される。
【0058】
分子中に 少なくとも一つのアルミニウム−炭素結合を有する化合物は、触媒成分(B)としての有機アルミニウム化合物として使用することができる。このような有機アルミニウム化合物はの例には下記式(III)および(IV)の化合物が含まれる。
【0059】
11Al(OR12 (III)
式(III)においてR11およびR12は同一または相異なることができ、それぞれ通常炭素数1〜約15、好ましくは1〜約4の炭化水素基を表し、Xはハロゲン原子を表し、0<3、0≦p<3、0≦n<3でありm+n+p+q=3である。
【0060】
さらに有機アルミニウム化合物には式(IV)
AlR 11 (IV)
で表されるアルミニウムと第I族の金属との間のアルキル化された錯体化合物が含まれる。ここでMはLi、NaまたはKを表し、R11は上に定義した通りである。
【0061】
式(III)のアルミニウム化合物の例は次の通りである:
一般式R 11Al(OR12 の化合物。ここでR11およびR12は前に定義した通りであり、mは好ましくは1.5≦m≦3によって表される数である。
【0062】
一般式R 11AlX の化合物。ここでR11は前に定義した通りであり、Xはハロゲン、mは好ましくは0<m<3によって表される数である。
【0063】
一般式R 11AlH の化合物。ここでR11は前に定義した通りであり、mは好ましくは2≦m≦3によって表される数である。
【0064】
一般式R 11Al(OR12 の化合物。ここでR11およびR12は前に定義した通りであり、Xはハロゲン、0<3、0≦n<3,m+n+q=”3”である。
【0065】
式(III)で表される有機アルミニウム化合物の特定の例には、トリアルキルアルミニウム、例えばトリエチルアルミニウムおよびトリブチルアルミニウム;トリアルケニルアルミニウム、例えばトリイソプロペニルアルミニウム;ジアルキルアルミニウムアルコキシド、例えばジエチルアルミニウムエトキシドおよびジブチルアルミニウムブトキシド;アルキルアルミニウムセスキアルコキシド、例えばエチルアルミニウムセスキエトキシドおよびブチルアルミニウムセスキブトキシド;平均組成がR2.5 11Al(OR120.5の部分的にアルコキシル化されたアルミニウム;ハロゲン化ジアルキルアルミニウム、例えば塩化ジエチルアルミニウム、塩化ジブチルアルミニウムおよび臭化ジエチルアルミニウム;セスキハロゲン化アルキルアルミニウム、例えばセスキ塩化エチルアルミニウム、セスキ塩化ブチルアルミニウムおよびセスキ臭化エチルアルミニウム;部分的にハロゲン化されたアルキルアルミニウム、例えば二ハロゲン化アルキルアルミニウム、例えば二塩化エチルアルミニウム、二塩化プロピルアルミニウムおよび二臭化ブチルアルミニウム;水素化ジアルキルアルミニウム、例えば水素化ジエチルアルミニウムおよび水素化ジブチルアルミニウム;他の部分的に水素化されたアルキルアルミニウム、例えば二水素化アルキルアルミニウム、例えば二水素化エチルアルミニウムおよび二水素化プロピルアルミニウム;および部分的にアルコキシル化されハロゲン化されたアルキルアルミニウム、例えばエチルアルミニウムエトキシクロリド、ブチルアルミニウムブトキシクロリドおよびエチルアルミニウムエトキシブロミドが含まれる。
【0066】
この有機アルミニウム化合物はさらに、2個またはそれ以上のアルミニウム原子が酸素または窒素原子を介して結合している式(III)と類似の化合物を含んでいる。その例は(CAlOAl(C、(CA1OA1(C
【0067】
【化2】
Figure 2004523599
【0068】
およびメチルアルミノキサンである。
【0069】
式(IV)で表される有機アルミニウム化合物の例にはLiAl(CおよびLiAl(C15が含まれる。
【0070】
有機アルミニウム化合物触媒成分(B)は本発明の触媒系中において、アルミニウム対チタン(チタンは触媒成分(A)から得られる)のモル比が約5〜約1,000になるような量で使用される。他の具体化例においては、触媒系中のアルミニウム対チタンのモル比は約10〜約700である。さらに他の具体化例においては、触媒系中のアルミニウム対チタンのモル比は約25〜約400である。
【0071】
触媒成分(C)は構造の中に(シクロアルキル)メチル基を含む有機珪素化合物である。或いはこれらの任意の基の誘導体、例えばノルピナンまたはピナンを使用することができる。一具体化例においては、これらの有機珪素化合物は1個の(シクロアルキル)メチル部分を含んでいる。他の具体化例においては、これらの有機珪素化合物は同一または相異なる2個の(シクロアルキル)メチル部分を含んでいる。
【0072】
少なくとも1個の(シクロアルキル)メチル部分を含む有機珪素化合物は式(V)で表すことができる。
【0073】
【化3】
Figure 2004523599
【0074】
ここで円は1個またはそれ以上の(シクロアルキル)部分を表し、各Gは独立にメトキシ及びエトキシ基を含むアルコキシ基か或いはメチル、エチル、プロピル、ブチル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよび2−エチルヘキシル基のようなアルキル基を含む炭化水素基であり、hは1〜4または1〜2、各Yは独立に上記のような基を含む炭化水素基、ヒドロキシまたはハロゲンであり、nは0〜3、0〜2または1〜2である。アルコキシ、アルキルおよび炭化水素基は典型的には1〜約8個の炭素原子を含んでいる。
【0075】
少なくとも1個の(シクロアルキル)メチル部分を含む有機珪素化合物は式(VI)、 (VII)、(VIII)、(IX)および(X)で表すことができ
【0076】
【化4】
Figure 2004523599
【0077】
ここで各Gは独立にメトキシ及びエトキシ基を含むアルコキシ基か或いはメチル、エチル、プロピル、ブチル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよび2−エチルヘキシル基のようなアルキル基を含む炭化水素基であり、hは1〜4または1〜2、各Yは独立に上記のような基を含む炭化水素基、ヒドロキシまたはハロゲンであり、nは0〜3、0〜2または1〜2である。
【0078】
有機珪素化合物のさらに他の例は下記式(XI)、(XII)、(XIII)、(XIV)、(XV)、(XVI)、(XVII)、(XVIII)、(XIX)、(XX)、(XXI)および(XXII)の化合物である。
【0079】
【化5】
Figure 2004523599
【0080】
ここで各Rは独立にメチル、エチル、プロピル、ブチル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよび2−エチルヘキシル基のようなアルキル基を含む炭化水素基であり、各Yは独立に上記のような基を含む炭化水素基、ヒドロキシまたはハロゲンであり、nは0〜3、0〜2または1〜2である。
【0081】
式(XI)〜(XVII)には示されていないが、これらの式の中においていずれかの(シクロアルキル)メチル基上に置換基Yが随時存在することができる。例えば1個またはそれ以上のY基が式(XVI)の(シクロプロピル)メチル基上に存在することができる。
【0082】
構造の中に(シクロアルキル)メチル基またはこれらの任意の基の誘導体を含む有機珪素化合物の例には、ビス{(シクロブチル)メチル}ジメトキシシラン、ビス{(シクロプロピル)メチル}ジメトキシシラン、ビス{(シクロペンチル)メチル}ジメトキシシラン、ビス{(シクロヘキシル)メチル}ジメトキシシラン、ビス{(シクロヘプチル)メチル}ジメトキシシラン、(シクロブチル)メチル(シクロプロピル)メチルジメトキシシラン、(シクロペンチル)メチル(シクロプロピル)メチルジメトキシシラン、(シクロヘキシル)メチル(シクロプロピル)メチルジメトキシシラン、(シクロヘプチル)メチル(シクロプロピル)メチルジメトキシシラン、(シクロブチル)メチル(シクロペンチル)メチルジメトキシシラン、(シクロブチル)メチル(シクロヘキシル)メチルジメトキシシラン、(シクロブチル)メチル(シクロヘプチル)メチルジメトキシシラン、(シクロペンチル)メチル(シクロヘキシル)メチルジメトキシシラン、(シクロペンチル)メチル(シクロヘプチル)メチルジメトキシシラン、(シクロヘキシル)メチル(シクロヘプチル)メチルジメトキシシラン、(シクロブチル)メチルシクロブチルジメトキシシラン、(シクロブチル)メチルメチルジメトキシシラン、(シクロプロピル)メチルメチルジメトキシシラン、(シクロプロピル)メチルイソプロピルジメトキシシラン、(シクロプロピル)メチルブチルジメトキシシラン、(シクロプロピル)メチルシクロペンチルジメトキシシラン、(シクロプロピル)メチルシクロヘキシルジメトキシシラン、(シクロプロピル)メチル2−エチルヘキシルジメトキシシラン、(シクロブチル)メチルメチルジメトキシシラン、(シクロブチル)メチルイソプロピルジメトキシシラン、(シクロブチル)メチルブチルジメトキシシラン、(シクロブチル)メチルシクロペンチルジメトキシシラン、(シクロブチル)メチルシクロヘキシルジメトキシシラン、(シクロブチル)メチル2−エチルヘキシルジメトキシシラン、(シクロペンチル)メチルシクロブチルジメトキシシラン、(シクロペンチル)メチルメチルジメトキシシラン、(シクロヘキシル)メチルメチルジメトキシシラン、(シクロヘキシル)メチルイソプロピルジメトキシシラン、(シクロヘキシル)メチルブチルジメトキシシラン、(シクロヘキシル)メチルシクロペンチルジメトキシシラン、(シクロヘキシル)メチルシクロヘキシルジメトキシシラン、(シクロヘキシル)メチル2−エチルヘキシルジメトキシシラン、(シクロペンチル)メチルメチルジメトキシシラン、(シクロペンチル)メチルイソプロピルジメトキシシラン、(シクロペンチル)メチルブチルジメトキシシラン、(シクロペンチル)メチルシクロペンチルジメトキシシラン、(シクロペンチル)メチルシクロヘキシルジメトキシシラン、(シクロペンチル)メチル2−エチルヘキシルジメトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルシクロブチルジメトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルメチルジメトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルメチルジメトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルイソプロピルジメトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルブチルジメトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルシクロペンチルジメトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルシクロヘキシルジメトキシシラン、(シクロヘプチル)メチル2−エチルヘキシルジメトキシシラン、(シクロプロピル)メチルトリメトキシシラン、(シクロブチル)メチルトリメトキシシラン、(シクロペンチル)メチルトリメトキシシラン、(シクロヘキシル)メチルトリメトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルトリメトキシシラン、ビス{(シクロブチル)メチル}ジエトキシシラン、ビス{(シクロプロピル)メチル}ジエトキシシラン、ビス{(シクロペンチル)メチル}ジエトキシシラン、ビス{(シクロヘキシル)メチル}ジエトキシシラン、ビス{(シクロヘプチル)メチル}ジエトキシシラン、(シクロブチル)メチル(シクロプロピル)メチルジエトキシシラン、 (シクロペンチル)メチル(シクロプロピル)メチルジエトキシシラン、(シクロヘキシル)メチル(シクロプロピル)メチルジエトキシシラン、(シクロヘプチル)メチル(シクロプロピル)メチルジエトキシシラン、(シクロブチル)メチル(シクロペンチル)メチルジエトキシシラン、(シクロブチル)メチル(シクロヘキシル)メチルジエトキシシラン、(シクロブチル)メチル(シクロヘプチル)メチルジエトキシシラン、(シクロペンチル)メチル(シクロヘキシル)メチルジエトキシシラン、(シクロペンチル)メチル(シクロヘプチル)メチルジエトキシシラン、(シクロヘキシル)メチル(シクロヘプチル)メチルジエトキシシラン、(シクロブチル)メチルシクロブチルジエトキシシラン、(シクロブチル)メチルメチルジエトキシシラン、(シクロプロピル)メチルメチルジエトキシシラン、(シクロプロピル)メチルイソプロピルジエトキシシラン、(シクロプロピル)メチルブチルジエトキシシラン、(シクロプロピル)メチルシクロペンチルジエトキシシラン、(シクロプロピル)メチルシクロヘキシルジエトキシシラン、(シクロプロピル)メチル2−エチルヘキシルジエトキシシラン、(シクロブチル)メチルメチルジエトキシシラン、 (シクロブチル)メチルイソプロピルジエトキシシラン、(シクロブチル)メチルブチルジエトキシシラン、(シクロブチル)メチルシクロペンチルジエトキシシラン、(シクロブチル)メチルシクロヘキシルジエトキシシラン、(シクロブチル)メチル2−エチルヘキシルジエトキシシラン、(シクロペンチル)メチルシクロブチルジエトキシシラン、(シクロペンチル)メチルメチルジエトキシシラン、(シクロヘキシル)メチルメチルジエトキシシラン、(シクロヘキシル)メチルイソプロピルジエトキシシラン、(シクロヘキシル)メチルブチルジエトキシシラン、(シクロヘキシル)メチルシクロペンチルジエトキシシラン、(シクロヘキシル)メチルシクロヘキシルジエトキシシラン、(シクロヘキシル)メチル2−エチルヘキシルジエトキシシラン、(シクロペンチル)メチルメチルジエトキシシラン、(シクロペンチル)メチルイソプロピルジエトキシシラン、(シクロペンチル)メチルブチルジエトキシシラン、(シクロペンチル)メチルシクロペンチルジエトキシシラン、(シクロペンチル)メチルシクロヘキシルジエトキシシラン、(シクロペンチル)メチル2−エチルヘキシルジエトキシシラン、(シクロペンチル)メチルシクロブチルジエトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルメチルジエトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルメチルジエトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルイソプロピルジエトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルブチルジエトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルシクロペンチルジエトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルシクロヘキシルジエトキシシラン、(シクロヘプチル)メチル2−エチルヘキシルジエトキシシラン、(シクロプロピル)メチルトリエトキシシラン、(シクロブチル)メチルトリエトキシシラン、(シクロペンチル)メチルトリエトキシシラン、(シクロヘキシル)メチルトリエトキシシラン、および(シクロヘプチル)メチルトリエトキシシランが含まれる。
【0083】
本発明の有機珪素化合物は種々の方法で製造することができる。一方法においては、1または2当量のシクロプロピル/シクロブチル・グリニア試薬(即ちそれぞれ(シクロプロピル)メチルまたは(シクロブチル)メチル基をもったグリニア試薬)をオルト珪酸エステル、例えばオルト珪酸テトラメチルまたはオルト珪酸テトラエチルと反応させる。次に必要に応じこの反応生成物を真空蒸溜で精製する。オルト珪酸テトラメチルまたはオルト珪酸テトラエチルは四塩化珪素を4当量のメタノールまたはエタノールと反応させることによって製造される。
【0084】
(シクロアルキル)メチル基を有するグリニア試薬の例は式(XXIII)
MgXR13 (XXIII)
によって表されるものを含んでいる。ここでXはハロゲン原子、例えば塩素または臭素であり、R13は(シクロアルキル)メチル基を含む有機基である。これらの有機基の例には置換基をもったまたはもたない(シクロプロピル)メチル基、置換基をもったまたはもたない(シクロブチル)メチル基、置換基をもったまたはもたない(シクロペンチル)メチル基、置換基をもったまたはもたない(シクロヘキシル)メチル基、および置換基をもったまたはもたない(シクロヘプチル)メチル基が含まれる。
【0085】
他の方法では、有機珪素化合物触媒系成分(C)は、モノシクロアルキルトリアルコキシシラン(即ちモノ(シクロプロピル)メチル−、モノ(シクロブチル)メチル−、モノ(シクロペンチル)メチル−、モノ(シクロヘキシル)メチル−、モノ(シクロヘプチル)メチル−トリアルコキシシラン)を(シクロアルキル)メチル・グリニア試薬と反応させることにより得られる。例えば(シクロプロピル)クロロメタンを溶媒、例えばテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、またはジ−n−ブチルエーテルのようなエーテルの存在下において先ずマグネシウムと反応させ、(シクロプロピル)メチル・グリニア試薬(塩化(シクロプロピル)メチルマグネシウム)を得る。この反応は約室温ないし約60℃の温度で行うことができる。次に(シクロプロピル)メチル・グリニア試薬を(シクロプロピル)メチルトリメトキシシランと反応させ、ビス{(シクロプロピル)メチル}ジメトキシシランを得る。この反応は、例えばテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、またはジ−n−ブチルエーテルのようなエーテル、または脂肪族炭化水素溶媒、例えばヘキサンまたはヘプタン、或いは芳香族炭化水素溶媒、例えばトルエン、ベンゼンまたはキシレンを存在させて行うことができる。この反応は温度約50〜約200℃、好ましくは約100〜約200℃、或いは約100〜約200℃において、溶媒を沸騰または還流させながら行うことができる。
【0086】
上記の反応に使用されるモノ(シクロアルキル)メチルトリアルコキシシランは市販品で良いが、種々の公知方法で製造することができる。一方法においては、(シクロアルキル)メチルトリクロロシランをメタノールと反応させ、塩化水素を発生させながらシラン化合物をアルコキシル化して所望の化合物をつくる。この反応に使用される(シクロアルキル)メチルトリクロロシランは市販品で良いが、(シクロアルキル)メタンをトリクロロシラン(HSiCl)でヒドロシリル化することによってつくることができる。
【0087】
このようにしてつくられた(シクロアルキル)メチル有機珪素化合物は1種またはそれ以上の核磁気共鳴分光法(H−NMR、13C−NMR)、赤外分光法、ガスクロマトグラフ−質量分光法等で同定することができる。
【0088】
本発明の有機珪素化合物をオレフィン重合用のZiegler−Natta触媒系の一成分として働く電子供与体として使用した場合、触媒活性および高立体規則性重合体の収率に関して高い性能を保有したまま、広い分子量分布と制御可能な結晶性をもった重合体(少なくとも一部はポリオレフィン)をつくることができる。
【0089】
本発明の触媒系において有機珪素化合物(C)は有機アルミニウム化合物(B)対(シクロアルキル)メチル有機珪素化合物のモル比が約2〜約90になる量で使用される。他の具体化例において、有機アルミニウム化合物対(シクロアルキル)メチル有機珪素化合物のモル比は約5〜約70である。さらに他の具体化例においては、有機アルミニウム化合物対(シクロアルキル)メチル有機珪素化合物のモル比は約7〜約35である。
【0090】
上記の有機珪素化合物の他に、触媒系または触媒成分(C)は随時さらに1種またはそれ以上の補助的な有機珪素化合物を含んでいることができる。例えば本発明の一態様においては、この補助的な有機珪素化合物は式(XXIV)で表される。
【0091】
14 Si(OCR15 (XXIV)
ここでR14およびR15は炭化水素基を表わし、nは0≦n<4である。
【0092】
式(XXIV)の補助的な有機珪素化合物の特定の例には、トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、t−ブチルメチルジメトキシシラン、t−ブチルメチルジエトキシシラン、t−アミルメチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ビス−o−トリルジメトキシシラン、ビス−m−トリルジメトキシシラン、ビス−p−トリルジメトキシシラン、ビス−p−トリルジエトキシシラン、ビスエチルフェニルジメトキシシラン、ジシクロヘキシルジメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、t−ブチルトリエトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、クロロトリエトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、シクロヘキシルトリエトキシシラン、2−ノルボルナントリメトキシシラン、2−ノルボルナントリエトキシシラン、2−ノルボルナンメチルジメトキシシラン、珪酸エチル、珪酸ブチル、トリメチルフェノキシシラン、メチルトリアリロキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシシラン)、ビニルトリアセトキシシラン、およびジメチルテトラエトキシジシロキサンが含まれる。
【0093】
本発明の他の具体化例においては、補助的な有機珪素化合物は式(XXV)によって表わされる。
【0094】
SiR21 22OR23 (XXV)
上記式(XXV)において、0≦m<3、好ましくは0<m≦2であり、R21はシクロペンチル基、シクロペンテニル基、シクロペンタジエニル基、またはこれらの誘導体を表わす。この誘導体は好ましくは例えば炭素数1〜約4のアルキル基を1〜約4個置換したシクロペンチル基、炭素数1〜約4のアルキル基を1〜約4個置換しシクロペンチル基が1個置換している炭素数2〜約4のアルキル基、炭素数1〜約4のアルキル基を1〜約4個置換したシクロペンテニル基、炭素数1〜約4のアルキル基を1〜約4個置換したシクロペンタジエニル基、または炭素数1〜約4のアルキル基を1〜約4個置換したインデニル基、インダニル基、テトラヒドロインデニル基、またはフルオレニル基であることができる。
【0095】
基R21にはシクロペンチル、2−メチルシクロペンチル、3−メチルシクロペンチル、2−エチルシクロペンチル、3−プロピルシクロペンチル、3−イソプロピルシクロペンチル、3−ブチルシクロペンチル、3−t−ブチルシクロペンチル、2,2−ジメチルシクロペンチル、2,3−ジメチルシクロペンチル、2,5−ジメチルシクロペンチル、2,2,5−トリメチルシクロペンチル、2,3,4,5−テトラメチルシクロペンチル、2,2,5,5−テトラメチルシクロペンチル、1−シクロペンチルプロピル、1−メチル−1−シクロペンチルエチル、シクロペンテニル、2−シクロペンテニル、3−シクロペンテニル、2−メチル−1−シクロペンテニル、2−メチル−3−シクロペンテニル、3−メチル−3−シクロペンテニル、2−エチル−3−シクロペンテニル、2,2−ジメチル−3−シクロペンテニル、2,5−ジメチル−3−シクロペンテニル、2,3,4,5−テトラメチル−3−シクロペンテニル、2,2,5,5−テトラメチル−3−シクロペンテニル、1,3−シクロペンタジエニル、2,4−シクロペンタジエニル、1,4−シクロペンタジエニル、2−メチル−1,3−シクロペンタジエニル、2−メチル−2,4−シクロペンタジエニル、3−メチル−2,4−シクロペンタジエニル、2−エチル−2,4−シクロペンタジエニル、2−ジメチル−2,4−シクロペンタジエニル、2,3−ジメチル−2,4−シクロペンタジエニル、2,5−ジメチル−2,4−シクロペンタジエニル、2,3,4,5−テトラメチル−2,4−シクロペンタジエニル、インデニル、2−メチルインデニル、2−エチルインデニル、2−インデニル、1−メチル−2−インデニル、1,3−ジメチル−2−インデニル、インダニル、2−メチルインダニル、2−インダニル、1,3−ジメチル−2−インダニル、4,5,6,7−テトラヒドロインデニル、4,5,6,7−テトラヒドロインデニル、4,5,6,7−テトラヒドロ−2−インデニル、4,5,6,7−テトラヒドロ−1−メチル−2−インデニル、4,5,6,7−テトラヒドロ−1,3−ジメチル−2−インデニル、およびフルオレニル基が含まれる。
【0096】
式(XXV)において、R22およびR23は同一または相異なり、それぞれ炭化水素を表す。R22およびR23の例は炭素数が5またはそれ以上のアルキル、シクロアルキル、アリールおよびアラルキル基である。さらにR21およびR22はアルキル基等で架橋していることができる。好適な補助的な有機珪素化合物は、式(XXV)においてR21がシクロペンチル基であり、R22がアルキル基またはシクロペンチル基であり、R23がアルキル基、特にメチルまたはエチル基であるものである。
【0097】
式(XXV)の補助的な有機珪素化合物の特定の例には、トリアルコキシシラン、例えばシクロペンチルトリメトキシシラン、2−メチルシクロペンチルトリメトキシシラン、2,3−ジメチルシクロペンチルトリメトキシシラン、2,5−ジメチルシクロペンチルトリメトキシシラン、シクロペンチルトリエトキシシラン、シクロペンテニルトリメトキシシラン、3−シクロペンテニルトリメトキシシラン、2,4−シクロペンタジエニルトリメトキシシラン、インデニルトリメトキシシラン、およびフルオレニルトリメトキシシラン;ジアルコキシシラン、例えばジシクロペンチルジメトキシシラン、ビス(2−メチルシクロペンチル)ジメトキシシラン、ビス(3−t−ブチルシクロペンチル)ジメトキシシラン、ビス(2,3−ジメチルシクロペンチル)ジメトキシシラン、ビス(2,5−ジメチルシクロペンチル)ジメトキシシラン、ジシクロペンチルジエトキシシラン、ジシクロペンチルジメトキシシラン、ジ(3−シクロペンテニル)ジメトキシシラン、ビス(2,5−ジメチル−3−シクロペンテニル)ジメトキシシラン、ジ−2,4−シクロペンタジエニルジメトキシシラン、ビス(2,5−ジメチル−2,4−シクロペンタジエニル)ジメトキシシラン、ビス(1−メチル−1−シクロペンチレニル)ジメトキシシラン、シクロペンチルシクロペンテニルジメトキシシラン、シクロペンチルシクロペンタジエニルジメトキシシラン、ジインデニルジメトキシシラン、ビス(1,3−ジメチル−2−インデニル)ジメトキシシラン、シクロペンタジエニルインデニルジメトキシシラン、ジフルオレニルジメトキシシラン、シクロペンチルフルオレニルジメトキシシラン、およびインデニルフルオレニルジメトキシシラン;モノアルコキシシラン、例えばトリシクロペンチルメトキシシラン、トリシクロペンテニルメトキシシラン、トリシクロペンタジエニルメトキシシラン、トリシクロペンチルエトキシシラン、ジシクロペンチルメチルメトキシシラン、ジシクロペンチルエチルメトキシシラン、ジシクロペンチルメチルエトキシシラン、シクロペンチルジメチルメトキシシラン、シクロペンチルジエチルメトキシシラン、シクロペンチルジメチルエトキシシラン、ビス(2,5−ジメチルシクロペンチル)シクロペンチルメトキシシラン、ジシクロペンチルシクロペンテニルメトキシシラン、ジシクロペンチルシクロペンタジエニルメトキシシランおよびジインデニルシクロペンチルメトキシシラン;およびエチレンビスシクロペンチルジメトキシシランが含まれる。
【0098】
本発明によるオレフィンの重合は、上記の触媒系を存在させて行われる。一具体化例においては、主重合の前に下記に説明する予備重合を行う。他の具体化例においては予備重合なしで主重合を行う。
【0099】
予備重合においては、固体のチタン触媒成分(A)を通常少なくとも一部の有機アルミニウム化合物(B)と組み合わせて使用する。これは、有機珪素化合物(C)の一部または全部(および随時補助的な有機珪素化合物)を存在させて行うことができる。予備重合で使用される触媒系の濃度は主重合の反応系の濃度よりも遥かに高い。
【0100】
予備重合においては、固体のチタンの触媒成分(A)の予備重合における濃度は、下記の不活性炭化水素媒質1リットル当たりのチタン原子として計算して、通常約0.01〜約200ミリモル、好ましくは約0.05〜約100ミリモルである。不活性炭化水素媒質にオレフィンおよび上記の触媒系を加え、穏やかな条件下においてオレフィンを反応させることにより予備重合を行うことが好ましい。
【0101】
不活性炭化水素媒質の特定の例には、脂肪族炭化水素、例えばプロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、およびケロシン;脂環式炭化水素、例えばシクロペンタン、シクロヘキサン、およびメチルシクロペンタン;芳香族炭化水素、例えばベンゼン、トルエンおよびキシレン;ハロゲン化炭化水素、例えば塩化エチレンおよびクロロベンゼン;およびこれらの混合物が含まれる。本発明においては不活性炭化水素の一部または全部を液体オレフィンで置き換えて使用することができる。
【0102】
予備重合に使用されるオレフィンは主重合に使用されるオレフィンと同じであることも異なっていることもできる。
【0103】
予備重合の反応温度は、得られた予備重合体が不活性炭化水素媒質に実質的に溶解しない温度である。一具体化例においてはこの温度は約20〜約100℃である。他の具体化例においてはこの温度は約−10〜約80℃である。さらに他の具体化例においてはこの温度は約0〜約40℃である。
【0104】
随時、例えば水素のような分子量調節剤を予備重合に使用することができる。分子量調節剤は、予備重合で得られる重合体が、デカリン中において135℃で測定して少なくとも約0.2dl/g、好ましくは約0.5〜10dl/gの粘度をもつような量で使用される。
【0105】
一具体化例においては、触媒系のチタン触媒成分(A)1g当たり約0.1〜約1,000gの重合体が生成するように予備重合を行うことが望ましい。他の具体化例においては、触媒系のチタン触媒成分(A)1g当たり約0.3〜約500gの重合体が生成するように予備重合を行うことが望ましい。予備重合で生じた重合体の量が多すぎると、主重合においてオレフィン重合体の生成効率がしばしば低下し、得られたオレフィン重合体を成形してフィルムまたは他の製品にする場合、成形品にフィッシュアイ(斑点)が生じる傾向がある。予備重合はバッチ式または連続法で行うことができる。
【0106】
主重合は、上記のように予備重合を行った後、或いは予備重合を行うことなく、固体のチタン触媒成分(A)、有機アルミニウム化合物(B)および有機珪素化合物(C)からつくられた上記オレフィン重合用触媒系を存在させて行われる。
【0107】
主重合に使用できるオレフィンの例は、炭素数2〜20のα−オレフィン、例えばエチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ブテン、1−ペンテン、1−オクテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−デセン、1−テトラデセン、1−エイコセン、およびビニルシクロヘキサンである。本発明方法においては、これらのα−オレフィンは個別的または任意の組み合わせで使用することができる。
【0108】
一具体化例においては、プロピレンまたは1−ブテンを単独重合させるか、或いは主成分としてプロピレンまたは1−ブテンを含む混合オレフィンを共重合させる。混合オレフィンを使用する場合、主成分としてのプロピレンまたは1−ブテンの割合は通常少なくとも約50モル%、少なくとも約70重量%である。
【0109】
予備重合を行うことにより、主重合の触媒系の活性の程度を調節することができる。この調節によって嵩密度の高い粉末状の重合体が生じる傾向が得られる。さらに、予備重合を行うと、得られた重合体の粒子の形が球形になり、スラリ重合の場合には、スラリは優れた特性が得られる。さらに、この具体化例においては、炭素数が少なくとも約3のα−オレフィンを重合させることにより、高い触媒効率で立体規則性指数が高い重合体をつくることができる。
【0110】
これらのオレフィンの単独重合または共重合においては、多価の不飽和化合物、例えば共役ジエンまたは非共役ジエンを共重合単量体として使用することができる。共重合単量体の例にはスチレン、ブタジエン、アクリロニトリル、アクリルアミド、α−メチルスチレン、クロロスチレン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼン、フタル酸ジアリル、メタクリル酸アルキル、およびアクリル酸アルキルが含まれる。一具体化例においては、共重合単量体は熱可塑性およびエラストマー性単量体を含んでいる。
【0111】
本発明方法においてオレフィンの主重合は通常気相または液相で行われる。
【0112】
一具体化例においてはスラリ反応モードで主重合を行う場合、前述の不活性炭化水素を反応媒質として使用する。他の具体化例においては、別法として室温で液体のオレフィンを反応溶媒として使用する。さらに他の具体化例においては不活性炭化水素および反応温度で液体のオレフィンを反応溶媒として使用する。
【0113】
一具体化例においては、本発明の重合(主重合)は、重合区域の容積1リットル当たりTi原子として計算して約0.001〜約0.75ミリモルの量のチタン触媒成分(A)、該チタン触媒成分(A)の中のチタン原子1モル当たり約1〜約2,000モルの量の有機アルミニウム化合物(B)、および有機アルミニウム化合物(B)中の金属原子1モル当たり有機珪素化合物(C)中のSi原子として計算して約0.001〜約10モルの量の有機珪素化合物(C)を含む触媒系を使用する。他の具体化例においては、重合は、重合区域の容積1リットル当たりTi原子として計算して約0.005〜約0.5ミリモルの量のチタン触媒成分(A)、該チタン触媒成分(A)の中のチタン原子1モル当たり約5〜約500モルの量の有機アルミニウム化合物(B)、および有機アルミニウム化合物(B)中の金属原子1モル当たり有機珪素化合物(C)中のSi原子として計算して約0.01〜約2モルの量の有機珪素化合物(C)を含む触媒系を使用する。さらに他の具体化例においては、重合は、有機アルミニウム化合物(B)中の金属原子1モル当たり有機珪素化合物(C)中のSi原子として計算して約0.05〜約1モルの量の有機珪素化合物(C)を含む触媒系を使用する。
【0114】
触媒成分(A)、(B)および(C)は、主重合を行う時、或いは主重合の前の予備重合中に接触させることができる。主重合の前にこの接触を行う場合には、任意所望の二つの成分を選んで互いに接触させた後、第3の成分を接触させることができる。別法として、2種または3種の成分の一部だけを互いに接触させる。触媒系の成分は、不活性ガスの雰囲気中において、或いはオレフィンの雰囲気中において重合の前に接触させることができる。
【0115】
有機アルミニウム化合物(B)および有機珪素化合物(C)は予備重合において一部を使用し、予備重合に使用した触媒系は触媒系成分の残りの部分と一緒に使用される。予備重合に使用した触媒系は予備重合生成物を含んでいることができる。
【0116】
重合時において水素を使用し、得られる重合体の分子量を増加させ、また分子量の制御に寄与させることができ、得られる重合体は高いメルトフローレートをもつことができる。この場合には、本発明に従えば得られる重合体の立体規則性指数および触媒系の活性は低下しない。
【0117】
一具体化例においては、本発明における重合温度は約20〜200℃である。他の具体化例においては、本発明における重合温度は約50〜180℃である。一具体化例においては、重合圧力は約100kg/cmである。他の具体化例においては、典型的には重合圧力は約2〜約50kg/cmである。主重合はバッチ式、半連続式、または連続式で行うことができる。重合は異なった反応条件下において2段階またはそれよりも多い段階で行うこともできる。
【0118】
このようにして得られたオレフィン重合体は単独重合体、ランダム共重合体またはブロック共重合体であることができる。
【0119】
本発明においては固体のチタン触媒成分の単位量当たりに得られる立体規則性重合体の収率は高いから、重合体の中の触媒の残渣の量、特にハロゲン含量を相対的に減少させることができる。従って得られた重合体から触媒を除去する操作を省くことができ、オレフィン重合体を成形して製品にする際成形型の腐蝕を効果的に防ぐことができる。
【0120】
さらに、本発明の触媒系を使用して得られるオレフィン重合体は無定形重合体成分を非常に少量しか含んでいないから、炭化水素に可溶な成分の量も少ない。従って得られた重合体から成形されたフィルムは表面粘着性が少ない。
【0121】
本発明方法で得られるポリオレフィンは粒径分布、粒子の直径および嵩密度が優れており、また得られるポリオレフィン共重合体は狭い組成分布をもっている。
【0122】
本発明の他の好適な具体化例においては、プロピレンと炭素数が2または約4〜約20のα−オレフィンとを上記の触媒系の存在下において共重合させる。この触媒系は上記の予備重合に使用したものであることができる。
【0123】
予備重合を行うことにより、主重合の触媒系はその活性を調節することができる。この調節によって高い嵩密度をもった粉末状の重合体が得られる傾向がある。さらに、予備重合を行う場合、得られた重合体の粒子の形が球形になり、スラリ重合の場合には、スラリは優れた特性を取得する。プロピレン共重合体を製造するこの具体化例に従えば、共重合体の粉末または共重合体のスラリは取り扱いが容易になる。
【0124】
炭素数が2のα−オレフィンはエチレンであり、炭素数約4〜約20のα−オレフィンの例は1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル1−ペンテン、1−オクテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−デセン、ビニルシクロヘキサン、1−テトラデセン等である。
【0125】
主重合においては、プロピレンをこのような2種またはそれ以上のα−オレフィンと共重合させる。例えばプロピレンをエチレンおよび1−ブテンと共重合させることができる。一具体化例においては、プロピレンをエチレン、1−ブテン、またはエチレンと1−ブテンと共重合させる。プロピレンと他のα−オレフィンとのブロック共重合は二段階で行うことができる。第1段階の重合は、プロピレンの単独重合であるか、或いはプロピレンと他のα−オレフィンとの共重合であることができる。第1段階はプロピレンとエチレンとの共重合、またはプロピレン、エチレンおよび1−ブテンの共重合であることが好ましい。一具体化例においては、第1段階で重合させる単量体の量は約60〜約90重量%である。本発明においては、この第1段階の重合は必要に応じ同じまたは異なった条件下において2段階または多段階で行うことができる。
【0126】
一具体化例においては、第2段階の重合はプロピレン対他のα−オレフィンのモル比が約10/90〜約90/10になるように行うことが望ましい。他の具体化例においては、第2段階の重合はプロピレン対他のα−オレフィンのモル比が約20/80〜約80/20になるように行うことが望ましい。さらに他の具体化例においては、第2段階の重合はプロピレン対他のα−オレフィンのモル比が約30/70〜約70/30になるように行うことが望ましい。この第2段階において他のα−オレフィンの結晶性重合体または共重合体をつくることもできる。
【0127】
このようにして得られたプロピレン共重合体はランダム共重合体または上記のブロック共重合体であることができる。典型的にはこのプロピレン共重合体は炭素数が2または約4〜約20のα−オレフィンから誘導された単位を約7〜約50モル%含んでいる。一具体化例においては、ポリプロピレンのランダム共重合体は炭素数2または約4〜約20のα−オレフィンから誘導される単位を約7〜約20モル%含んでいる。他の具体化例においては、ポリプロピレンのランダム共重合体は炭素数2または約4〜約20のα−オレフィンから誘導される単位を約8〜約18モル%含んでいる。一具体化例においては、ポリプロピレンのブロック共重合体は炭素数2または4〜20のα−オレフィンから誘導される単位を約10〜約50モル%含んでいる。他の具体化例においては、ポリプロピレンのブロック共重合体は炭素数2または4〜20のα−オレフィンから誘導される単位を約20〜約40モル%含んでいる。
【0128】
他の一具体化例においては、本発明の触媒系を用いてつくられた共重合体はポリ−α−オレフィンを約50〜99重量%含み、共重合単量体(例えば熱可塑性またはエラストマー単量体)を約1〜約50重量%含んでいる。他の具体化例においては、本発明の触媒系を用いてつくられた共重合体はポリ−α−オレフィンを約75〜98重量%含み、共重合単量体を約2〜約25重量%含んでいる。
【0129】
使用できる多価不飽和化合物に関して何の注釈もない場合には、上記の具体化例に記載されたのと同じ重合方法、触媒系の量および重合条件が適用されることを了解されたい。
【0130】
本発明の触媒/方法を用いれば、使用した特定の(シクロアルキル)メチル有機珪素化合物に依存して、キシレン可溶分(XS)が約2〜約10%のポリ−α−オレフィンが得られる。他の具体化例においては、本発明によれば使用した特定の(シクロアルキル)メチル有機珪素化合物に依存して、キシレン可溶分(XS)が約3〜約6%のポリ−α−オレフィンが得られる。XSはキシレンに溶解する固体重合体の割合を意味する。一般にXS%値が低いことは高度のアイソタクティック性をもった(即ち高度の結晶性の)重合体に対応し、他方高いXS値(%)は低いアイソタクティック性に対応している。
【0131】
例えば、一具体化例においては、触媒系中における(シクロアルキル)メチル有機珪素化合物としてビス{(シクロブチル)メチル}ジメトキシシランを使用した場合、それによってつくられたポリプロピレン重合体はXS値が約2〜約4%である。他の具体化例においては、触媒系中における(シクロアルキル)メチル有機珪素化合物としてビス{(シクロブチル)メチル}ジメトキシシランを使用した場合、それによってつくられたポリプロピレン重合体はXS値が約4〜約6%である。
【0132】
一具体化例においては、本発明の触媒系の触媒効率(触媒1gで生成される重合体のkg単位で測定)は少なくとも約25である。他の具体化例においては、本発明の触媒系の触媒効率は少なくとも約30である。さらに他の具体化例においては、本発明の触媒系の触媒効率は少なくとも約32である。
【0133】
本発明の触媒/方法を用いると、使用した特定の(シクロアルキル)メチル有機珪素化合物に依存して、メルトフロー・インデックス(MFI)が約5〜約9のポリ−α−オレフィンが得られる。例えば一具体化例においては、触媒系の中の特定の(シクロアルキル)メチル有機珪素化合物としてビス{(シクロブチル)メチル}ジメトキシシランを用いた場合、それによってつくられたポリプロピレンのMFIは約7〜約8である。他の具体化例においては、触媒系の中の特定の(シクロアルキル)メチル有機珪素化合物としてビス{(シクロプロピル)メチル}ジメトキシシランを用いた場合、それによってつくられたポリプロピレンのMFIは約6〜約7である。或る場合には比較的高いMFIは比較的高い触媒効率が得られることを示している。MFI(メルトフロー)はASTM標準D 1238に従って測定される。
【0134】
本発明の触媒/方法を用いると、比較的狭い分子量分布をもつポリ−α−オレフィンが得られる。一具体化例においては、(シクロアルキル)メチル有機珪素化合物を含む触媒系を用いてつくられたポリプロピレン重合体のMw/Mnは約3〜約5.5である。他の具体化例においては、(シクロアルキル)メチル有機珪素化合物を含む触媒系を用いてつくられたポリプロピレン重合体のMw/Mnは約3.5〜約5である。
【0135】
本発明に従えば、低融点をもつポリプロピレン・ランダム共重合体のようなポリプロピレン共重合体を大量に且つ高収率で得ることができる。さらに、副成物の炭化水素可溶共重合体の量を減少させることができる。この重合は懸濁液中においても支障なく行うことができる。単位量のチタンに対して得られる共重合体の量が多いので、重合後触媒を除去する操作を省くことができる。
【0136】
本発明によって得られるプロピレンのランダム共重合体は、優れた熱封性、熱封賦与性、透明性および閉塞防止性をもち、炭化水素に可溶な部分を少量含んでいる。
【0137】
本発明によれば、高い触媒効率および良好な操作性と共に、一つまたはそれ以上の優れたメルトフロー特性、成形性、剛性、および衝撃強さをもつプロピレン・ブロック共重合体をつくることができる。さらに、(シクロアルキル)メチル有機珪素化合物の一つを選択することにより、得られるポリ−α−オレフィンのアイソタクティック指数を所望のレベルに設定することができる。本発明の(シクロアルキル)メチル有機珪素化合物を使用すると、触媒効率と一つまたはそれ以上の優れた熔融流動性、成形性、剛性、および衝撃強さを同時に有する触媒を生じる。
【0138】
本発明により得られる他の利点は、アイソタクティック性および触媒活性の変化を最低にして、有機珪素化合物の添加量(触媒系に対する)の誤差範囲に大きな許容度を得ることができることである。(シクロアルキル)メチル部分を含まない有機珪素化合物を使用した場合、ポリオレフィン触媒に対する有機珪素化合物の添加量を変化させると、多くの場合得られる重合体の触媒活性およびアイソタクティック性の両方に著しい変化が生じる。
【0139】
下記実施例により本発明を例示する。下記実施例および本明細書および特許請求の範囲において特記しない限りすべての割合は重量により、すべての温度は摂氏温度であり、圧力は大気圧またはその付近の圧力である。

【0140】
実施例 1
1.固体のチタン触媒成分(A)の製造:
無水の塩化マグネシウム(0.05モル)、トルエン(75ml)、エポキシクロロプロパン(0.1モル)および燐酸トリブチル(0.03モル)を、高純度窒素で内部を完全に置換した反応器の中に導入する。撹拌しながら温度を50℃に上昇させ、次いでこの混合物をこの温度に2時間保持し、同時に固体を完全に溶解させる。この溶液にフタル酸無水物(0.008モル)を加え、次いでこの溶液をさらに1時間50℃に保持する。次いでこの溶液を−25℃に冷却する。1時間に亙り四塩化チタン(55ml)を滴下する。この溶液を3時間に亙って80℃に加熱し、同時に固体の生成物を沈澱させる。フタル酸ジイソブチル(0.0125モル)を加え、この混合物を1時間80℃の温度に保持する。
【0141】
濾過して固体部分を集め、トルエンで洗滌する(100mlで2回)。黄褐色の固体の沈澱を得た。次にこの固体をトルエン(60ml)と四塩化チタン(40ml)との混合物で2時間90℃において処理する。濾液を除去した後、処理段階を繰り返した。固体分をジクロロメタン(100ml)で洗滌し、次いでヘキサン(100mlで4回)で洗滌した。
【0142】
上記方法で得られた固体の触媒成分(A)は、1.92重量%のチタン、17.5重量%のマグネシウム、0.32重量%の燐酸トリブチルを含んでいる。その比表面積は約290m/gである。
【0143】
2.溶液重合
工業用のヘキサン(800ml)、成分(B)としてのトリエチルアルミニウム(0.0025モル)、成分(C)としてのビス{(シクロブチル)メチル}ジメトキシシラン(0.000125モル)およびチタン原子として計算された0.5mgの上記方法でつくられた固体触媒成分(A)を、2リットルのステンレス鋼のオートクレーブに導入する。このオートクレーブの内部は予めプロピレンで完全に置換する。0.41リットルの水素(標準容積)を導入した後、温度を70℃に上げる。プロピレンをオートクレーブに導入し、7kg/cmの圧力を保持する。温度は70℃に保持する。プロピレンを2時間重合させる。得られた重合体の量は435gである。
【0144】
実施例 2
1.固体のチタン触媒成分(A)の製造:
無水の塩化マグネシウム(0.05モル)、トルエン(75ml)、エポキシクロロプロパン(0.1モル)および燐酸トリブチル(0.03モル)を、高純度窒素で内部を完全に置換した反応器の中に導入する。撹拌しながら温度を50℃に上昇させ、次いでこの混合物をこの温度に2時間保持し、同時に固体を完全に溶解させる。この溶液にフタル酸無水物(0.008モル)を加え、次いでこの溶液をさらに1時間50℃に保持する。次いでこの溶液を−25℃に冷却する。1時間に亙り四塩化チタン(55ml)を滴下する。この溶液を3時間に亙って80℃に加熱し、同時に固体の生成物を沈澱させる。フタル酸ジイソブチル(0.0125モル)を加え、この混合物を1時間80℃の温度に保持する。
【0145】
濾過して固体部分を集め、トルエンで洗滌する(100mlで2回)。黄褐色の固体の沈澱を得た。次にこの固体をトルエン(60ml)と四塩化チタン(40ml)との混合物で2時間90℃において処理する。濾液を除去した後、処理段階を繰り返した。固体分をジクロロメタン(100ml)で洗滌し、次いでヘキサン(100mlで4回)で洗滌した。
【0146】
上記方法で得られた固体の触媒成分(A)は、1.92重量%のチタン、17.5重量%のマグネシウム、56.5重量%の塩素、13.2重量%の燐酸ジイソブチル、および0.32重量%の燐酸トリブチルを含んでいる。その比表面積は約290m/gである。
【0147】
2.溶液重合
工業用のヘキサン(800ml)、成分(B)としてのトリエチルアルミニウム(0.0025モル)、成分(C)としてのビス{(シクロプロピル)メチル}ジメトキシシラン(0.000125モル)およびチタン原子として計算して0.5mgの上記方法でつくられた固体触媒成分(A)を、2リットルのステンレス鋼のオートクレーブに導入する。このオートクレーブの内部は予めプロピレンで完全に置換する。0.41リットルの水素(標準容積)を導入した後、温度を70℃完全にに上げる。プロピレンをオートクレーブに導入し、7kg/cmの圧力を保持する。温度は70℃に保持する。プロピレンを2時間重合させる。得られた重合体の量は435gである。
【0148】
以上或る種の具体化例に関連して本発明を説明したが、本明細書を読むことにより当業界の専門家には本発明の種々の変形は明らかであろう。従って本発明は本明細書に記載された添付特許請求の範囲に入るこのようなすべての変形を包含することを理解されたい。

Claims (17)

  1. 固体のチタン触媒成分;
    少なくとも1個のアルミニウム−炭素結合を有する有機アルミニウム化合物;および
    少なくとも一つの(シクロアルキル)メチル基を含む有機珪素化合物を含んで成ることを特徴とするオレフィンの重合に使用される触媒系。
  2. 固体のチタン触媒成分は、少くとも1つの内部電子供与体、有機エポキシ化合物および有機燐化合物の存在下チタン化合物およびマグネシウム化合物を接触させることにより製造されることを特徴とする請求項1記載の触媒系。
  3. 有機アルミニウム化合物は、トリエチルアルミニウム、トリブチルアルミニウム、トリイソプロペニルアルミニウム、ジエチルアルミニウムエトキシド、ジブチルアルミニウムブトキシド、エチルアルミニウムセスキエトキシド、ブチルアルミニウムセスキブトキシド、塩化ジエチルアルミニウム、塩化ジブチルアルミニウム、臭化ジエチルアルミニウム、セスキ塩化エチルアルミニウム、セスキ塩化ブチルアルミニウム、セスキ臭化エチルアルミニウム、二塩化エチルアルミニウム、二塩化プロピルアルミニウム、二臭化ブチルアルミニウム、水素化ジエチルアルミニウム、水素化ジブチルアルミニウム、二水素化エチルアルミニウム、二水素化プロピルアルミニウム、エチルアルミニウムエトキシクロリド、ブチルアルミニウムブトキシクロリド、エチルアルミニウムエトキシブロミド、(CAlOAl(C、(CAlOAl(C、メチルアルミノキサン、LiAl(CおよびLiAl(C15の少なくとも1種を含んでいることを特徴とする請求項1記載の触媒系。
  4. 触媒系が、固体のチタン触媒成分を約0.001〜約0.75ミリモル、有機アルミニウム化合物を該固体のチタン触媒成分のチタン原子1モル当たり約1〜約2,000モル、および有機珪素化合物を約0.001〜約10モル含むことを特徴とする請求項1記載の触媒系。
  5. 有機珪素化合物は、ビス{(シクロブチル)メチル}ジメトキシシラン、ビス{(シクロプロピル)メチル}ジメトキシシラン、ビス{(シクロペンチル)メチル}ジメトキシシラン、ビス{(シクロヘキシル)メチル}ジメトキシシラン、ビス{(シクロヘプチル)メチル}ジメトキシシラン、(シクロブチル)メチル(シクロプロピル)メチルジメトキシシラン、(シクロペンチル)メチル(シクロプロピル)メチルジメトキシシラン、(シクロヘキシル)メチル(シクロプロピル)メチルジメトキシシラン、(シクロヘプチル)メチル(シクロプロピル)メチルジメトキシシラン、(シクロブチル)メチル(シクロペンチル)メチルジメトキシシラン、(シクロブチル)メチル(シクロヘキシル)メチルジメトキシシラン、(シクロブチル)メチル(シクロヘプチル)メチルジメトキシシラン、(シクロペンチル)メチル(シクロヘキシル)メチルジメトキシシラン、(シクロペンチル)メチル(シクロヘプチル)メチルジメトキシシラン、(シクロヘキシル)メチル(シクロヘプチル)メチルジメトキシシラン、(シクロブチル)メチルシクロブチルジメトキシシラン、(シクロブチル)メチルメチルジメトキシシラン、(シクロプロピル)メチルメチルジメトキシシラン、(シクロプロピル)メチルイソプロピルジメトキシシラン、(シクロプロピル)メチルブチルジメトキシシラン、(シクロプロピル)メチルシクロペンチルジメトキシシラン、(シクロプロピル)メチルシクロヘキシルジメトキシシラン、(シクロプロピル)メチル2−エチルヘキシルジメトキシシラン、(シクロブチル)メチルメチルジメトキシシラン、(シクロブチル)メチルイソプロピルジメトキシシラン、(シクロブチル)メチルブチルジメトキシシラン、(シクロブチル)メチルシクロペンチルジメトキシシラン、(シクロブチル)メチルシクロヘキシルジメトキシシラン、(シクロブチル)メチル2−エチルヘキシルジメトキシシラン、(シクロペンチル)メチルシクロブチルジメトキシシラン、(シクロペンチル)メチルメチルジメトキシシラン、(シクロヘキシル)メチルメチルジメトキシシラン、(シクロヘキシル)メチルイソプロピルジメトキシシラン、(シクロヘキシル)メチルブチルジメトキシシラン、(シクロヘキシル)メチルシクロペンチルジメトキシシラン、(シクロヘキシル)メチルシクロヘキシルジメトキシシラン、(シクロヘキシル)メチル2−エチルヘキシルジメトキシシラン、(シクロペンチル)メチルメチルジメトキシシラン、(シクロペンチル)メチルイソプロピルジメトキシシラン、(シクロペンチル)メチルブチルジメトキシシラン、(シクロペンチル)メチルシクロペンチルジメトキシシラン、(シクロペンチル)メチルシクロヘキシルジメトキシシラン、(シクロペンチル)メチル2−エチルヘキシルジメトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルシクロブチルジメトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルメチルジメトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルメチルジメトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルイソプロピルジメトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルブチルジメトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルシクロペンチルジメトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルシクロヘキシルジメトキシシラン、(シクロヘプチル)メチル2−エチルヘキシルジメトキシシラン、(シクロプロピル)メチルトリメトキシシラン、(シクロブチル)メチルトリメトキシシラン、(シクロペンチル)メチルトリメトキシシラン、(シクロヘキシル)メチルトリメトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルトリメトキシシラン、ビス{(シクロブチル)メチル}ジエトキシシラン、ビス{(シクロプロピル)メチル}ジエトキシシラン、ビス{(シクロペンチル)メチル}ジエトキシシラン、ビス{(シクロヘキシル)メチル}ジエトキシシラン、ビス{(シクロヘプチル)メチル}ジエトキシシラン、(シクロブチル)メチル(シクロプロピル)メチルジエトキシシラン、 (シクロペンチル)メチル(シクロプロピル)メチルジエトキシシラン、(シクロヘキシル)メチル(シクロプロピル)メチルジエトキシシラン、(シクロヘプチル)メチル(シクロプロピル)メチルジエトキシシラン、(シクロブチル)メチル(シクロペンチル)メチルジエトキシシラン、(シクロブチル)メチル(シクロヘキシル)メチルジエトキシシラン、(シクロブチル)メチル(シクロヘプチル)メチルジエトキシシラン、(シクロペンチル)メチル(シクロヘキシル)メチルジエトキシシラン、(シクロペンチル)メチル(シクロヘプチル)メチルジエトキシシラン、(シクロヘキシル)メチル(シクロヘプチル)メチルジエトキシシラン、(シクロブチル)メチルシクロブチルジエトキシシラン、(シクロブチル)メチルメチルジエトキシシラン、(シクロプロピル)メチルメチルジエトキシシラン、(シクロプロピル)メチルイソプロピルジエトキシシラン、(シクロプロピル)メチルブチルジエトキシシラン、(シクロプロピル)メチルシクロペンチルジエトキシシラン、(シクロプロピル)メチルシクロヘキシルジエトキシシラン、(シクロプロピル)メチル2−エチルヘキシルジエトキシシラン、(シクロブチル)メチルメチルジエトキシシラン、 (シクロブチル)メチルイソプロピルジエトキシシラン、(シクロブチル)メチルブチルジエトキシシラン、(シクロブチル)メチルシクロペンチルジエトキシシラン、(シクロブチル)メチルシクロヘキシルジエトキシシラン、(シクロブチル)メチル2−エチルヘキシルジエトキシシラン、(シクロペンチル)メチルシクロブチルジエトキシシラン、(シクロペンチル)メチルメチルジエトキシシラン、(シクロヘキシル)メチルメチルジエトキシシラン、(シクロヘキシル)メチルイソプロピルジエトキシシラン、(シクロヘキシル)メチルブチルジエトキシシラン、(シクロヘキシル)メチルシクロペンチルジエトキシシラン、(シクロヘキシル)メチルシクロヘキシルジエトキシシラン、(シクロヘキシル)メチル2−エチルヘキシルジエトキシシラン、(シクロペンチル)メチルメチルジエトキシシラン、(シクロペンチル)メチルイソプロピルジエトキシシラン、(シクロペンチル)メチルブチルジエトキシシラン、(シクロペンチル)メチルシクロペンチルジエトキシシラン、(シクロペンチル)メチルシクロヘキシルジエトキシシラン、(シクロペンチル)メチル2−エチルヘキシルジエトキシシラン、(シクロペンチル)メチルシクロブチルジエトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルメチルジエトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルメチルジエトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルイソプロピルジエトキシシラン、 (シクロヘプチル)メチルブチルジエトキシシラン、 (シクロヘプチル)メチルシクロペンチルジエトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルシクロヘキシルジエトキシシラン、(シクロヘプチル)メチル2−エチルヘキシルジエトキシシラン、(シクロプロピル)メチルトリエトキシシラン、(シクロブチル)メチルトリエトキシシラン、(シクロペンチル)メチルトリエトキシシラン、(シクロヘキシル)メチルトリエトキシシラン、および(シクロヘプチル)メチルトリエトキシシランから成る群から選ばれる少なくとも1種の化合物を含んでいることを特徴とする請求項1記載の触媒系。
  6. オレフィンの重合に使用する触媒系であって、該触媒系は
    チタン化合物とマグネシウム化合物とを接触させることによってつくられ、マグネシウム化合物1モル当たり約0.01〜約500モルのチタン化合物を含む固体のチタン触媒成分;
    少なくとも1個のアルミニウム−炭素結合を有し、該触媒系のアルミニウム対チタンのモル比が約5〜約1,000である有機アルミニウム化合物;および
    少なくとも1個の(シクロアルキル)メチル基を含み、該触媒系の有機アルミニウム化合物対有機珪素化合物のモル比が約2〜約90である有機珪素化合物、を含んで成ることを特徴とする触媒系。
  7. 有機珪素化合物は、ビス{(シクロブチル)メチル}ジメトキシシラン、ビス{(シクロプロピル)メチル}ジメトキシシラン、ビス{(シクロペンチル)メチル}ジメトキシシラン、ビス{(シクロヘキシル)メチル}ジメトキシシラン、ビス{(シクロヘプチル)メチル}ジメトキシシラン、(シクロブチル)メチル(シクロプロピル)メチルジメトキシシラン、(シクロペンチル)メチル(シクロプロピル)メチルジメトキシシラン、(シクロヘキシル)メチル(シクロプロピル)メチルジメトキシシラン、(シクロヘプチル)メチル(シクロプロピル)メチルジメトキシシラン、(シクロブチル)メチル(シクロペンチル)メチルジメトキシシラン、(シクロブチル)メチル(シクロヘキシル)メチルジメトキシシラン、(シクロブチル)メチル(シクロヘプチル)メチルジメトキシシラン、(シクロペンチル)メチル(シクロヘキシル)メチルジメトキシシラン、(シクロペンチル)メチル(シクロヘプチル)メチルジメトキシシラン、(シクロヘキシル)メチル(シクロヘプチル)メチルジメトキシシラン、(シクロブチル)メチルシクロブチルジメトキシシラン、(シクロブチル)メチルメチルジメトキシシラン、(シクロプロピル)メチルメチルジメトキシシラン、(シクロプロピル)メチルイソプロピルジメトキシシラン、(シクロプロピル)メチルブチルジメトキシシラン、(シクロプロピル)メチルシクロペンチルジメトキシシラン、(シクロプロピル)メチルシクロヘキシルジメトキシシラン、(シクロプロピル)メチル2−エチルヘキシルジメトキシシラン、(シクロブチル)メチルメチルジメトキシシラン、(シクロブチル)メチルイソプロピルジメトキシシラン、(シクロブチル)メチルブチルジメトキシシラン、(シクロブチル)メチルシクロペンチルジメトキシシラン、(シクロブチル)メチルシクロヘキシルジメトキシシラン、(シクロブチル)メチル2−エチルヘキシルジメトキシシラン、(シクロペンチル)メチルシクロブチルジメトキシシラン、(シクロペンチル)メチルメチルジメトキシシラン、(シクロヘキシル)メチルメチルジメトキシシラン、(シクロヘキシル)メチルイソプロピルジメトキシシラン、(シクロヘキシル)メチルブチルジメトキシシラン、(シクロヘキシル)メチルシクロペンチルジメトキシシラン、(シクロヘキシル)メチルシクロヘキシルジメトキシシラン、(シクロヘキシル)メチル2−エチルヘキシルジメトキシシラン、(シクロペンチル)メチルメチルジメトキシシラン、(シクロペンチル)メチルイソプロピルジメトキシシラン、(シクロペンチル)メチルブチルジメトキシシラン、(シクロペンチル)メチルシクロペンチルジメトキシシラン、(シクロペンチル)メチルシクロヘキシルジメトキシシラン、(シクロペンチル)メチル2−エチルヘキシルジメトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルシクロブチルジメトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルメチルジメトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルメチルジメトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルイソプロピルジメトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルブチルジメトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルシクロペンチルジメトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルシクロヘキシルジメトキシシラン、(シクロヘプチル)メチル2−エチルヘキシルジメトキシシラン、(シクロプロピル)メチルトリメトキシシラン、(シクロブチル)メチルトリメトキシシラン、(シクロペンチル)メチルトリメトキシシラン、(シクロヘキシル)メチルトリメトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルトリメトキシシラン、ビス{(シクロブチル)メチル}ジエトキシシラン、ビス{(シクロプロピル)メチル}ジエトキシシラン、ビス{(シクロペンチル)メチル}ジエトキシシラン、ビス{(シクロヘキシル)メチル}ジエトキシシラン、ビス{(シクロヘプチル)メチル}ジエトキシシラン、(シクロブチル)メチル(シクロプロピル)メチルジエトキシシラン、(シクロペンチル)メチル(シクロプロピル)メチルジエトキシシラン、(シクロヘキシル)メチル(シクロプロピル)メチルジエトキシシラン、(シクロヘプチル)メチル(シクロプロピル)メチルジエトキシシラン、(シクロブチル)メチル(シクロペンチル)メチルジエトキシシラン、(シクロブチル)メチル(シクロヘキシル)メチルジエトキシシラン、(シクロブチル)メチル(シクロヘプチル)メチルジエトキシシラン、(シクロペンチル)メチル(シクロヘキシル)メチルジエトキシシラン、(シクロペンチル)メチル(シクロヘプチル)メチルジエトキシシラン、(シクロヘキシル)メチル(シクロヘプチル)メチルジエトキシシラン、(シクロブチル)メチルシクロブチルジエトキシシラン、(シクロブチル)メチルメチルジエトキシシラン、(シクロプロピル)メチルメチルジエトキシシラン、(シクロプロピル)メチルイソプロピルジエトキシシラン、(シクロプロピル)メチルブチルジエトキシシラン、(シクロプロピル)メチルシクロペンチルジエトキシシラン、(シクロプロピル)メチルシクロヘキシルジエトキシシラン、(シクロプロピル)メチル2−エチルヘキシルジエトキシシラン、(シクロブチル)メチルメチルジエトキシシラン、 (シクロブチル)メチルイソプロピルジエトキシシラン、(シクロブチル)メチルブチルジエトキシシラン、(シクロブチル)メチルシクロペンチルジエトキシシラン、(シクロブチル)メチルシクロヘキシルジエトキシシラン、(シクロブチル)メチル2−エチルヘキシルジエトキシシラン、(シクロペンチル)メチルシクロブチルジエトキシシラン、(シクロペンチル)メチルメチルジエトキシシラン、(シクロヘキシル)メチルメチルジエトキシシラン、(シクロヘキシル)メチルイソプロピルジエトキシシラン、(シクロヘキシル)メチルブチルジエトキシシラン、(シクロヘキシル)メチルシクロペンチルジエトキシシラン、(シクロヘキシル)メチルシクロヘキシルジエトキシシラン、(シクロヘキシル)メチル2−エチルヘキシルジエトキシシラン、(シクロペンチル)メチルメチルジエトキシシラン、(シクロペンチル)メチルイソプロピルジエトキシシラン、(シクロペンチル)メチルブチルジエトキシシラン、(シクロペンチル)メチルシクロペンチルジエトキシシラン、(シクロペンチル)メチルシクロヘキシルジエトキシシラン、(シクロペンチル)メチル2−エチルヘキシルジエトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルシクロブチルジエトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルメチルジエトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルメチルジエトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルイソプロピルジエトキシシラン、 (シクロヘプチル)メチルブチルジエトキシシラン、 (シクロヘプチル)メチルシクロペンチルジエトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルシクロヘキシルジエトキシシラン、(シクロヘプチル)メチル2−エチルヘキシルジエトキシシラン、(シクロプロピル)メチルトリエトキシシラン、(シクロブチル)メチルトリエトキシシラン、(シクロペンチル)メチルトリエトキシシラン、(シクロヘキシル)メチルトリエトキシシラン、および(シクロヘプチル)メチルトリエトキシシランから成る群から選ばれる少なくとも一つの化合物を含んでいることを特徴とする請求項6記載の触媒系。
  8. オレフィンの重合に使用する触媒の製造方法であって、
    (シクロアルキル)メチル基を有するグリニア試薬をオルト珪酸エステルと反応させて(シクロアルキル)メチル部分を有する有機珪素化合物をつくり、
    この有機珪素化合物を、少なくとも1個のアルミニウム−炭素結合を有する有機アルミニウム化合物および固体のチタン触媒成分と一緒にして触媒を生成させることを含んでなる方法。
  9. グリニア試薬は式(XXIII)
    MgXR13 (XXIII)
    により表される化合物を含んで成り、ここにXはハロゲン原子、R13は(シクロプロピル)メチル、(シクロブチル)メチル、(シクロペンチル)メチル、(シクロヘキシル)メチルおよび(シクロヘプチル)メチルから成る群から選ばれる一つまたはそれ以上の基を含む有機基であることを特徴とする請求項8記載の方法。
  10. 有機珪素化合物は、ビス{(シクロブチル)メチル}ジメトキシシラン、ビス{(シクロプロピル)メチル}ジメトキシシラン、ビス{(シクロペンチル)メチル}ジメトキシシラン、ビス{(シクロヘキシル)メチル}ジメトキシシラン、ビス{(シクロヘプチル)メチル}ジメトキシシラン、(シクロブチル)メチル(シクロプロピル)メチルジメトキシシラン、(シクロペンチル)メチル(シクロプロピル)メチルジメトキシシラン、(シクロヘキシル)メチル(シクロプロピル)メチルジメトキシシラン、(シクロヘプチル)メチル(シクロプロピル)メチルジメトキシシラン、(シクロブチル)メチル(シクロペンチル)メチルジメトキシシラン、(シクロブチル)メチル(シクロヘキシル)メチルジメトキシシラン、(シクロブチル)メチル(シクロヘプチル)メチルジメトキシシラン、(シクロペンチル)メチル(シクロヘキシル)メチルジメトキシシラン、(シクロペンチル)メチル(シクロヘプチル)メチルジメトキシシラン、(シクロヘキシル)メチル(シクロヘプチル)メチルジメトキシシラン、(シクロブチル)メチルシクロブチルジメトキシシラン、(シクロブチル)メチルメチルジメトキシシラン、(シクロプロピル)メチルメチルジメトキシシラン、(シクロプロピル)メチルイソプロピルジメトキシシラン、(シクロプロピル)メチルブチルジメトキシシラン、(シクロプロピル)メチルシクロペンチルジメトキシシラン、(シクロプロピル)メチルシクロヘキシルジメトキシシラン、(シクロプロピル)メチル2−エチルヘキシルジメトキシシラン、(シクロブチル)メチルメチルジメトキシシラン、(シクロブチル)メチルイソプロピルジメトキシシラン、(シクロブチル)メチルブチルジメトキシシラン、(シクロブチル)メチルシクロペンチルジメトキシシラン、(シクロブチル)メチルシクロヘキシルジメトキシシラン、(シクロブチル)メチル2−エチルヘキシルジメトキシシラン、(シクロペンチル)メチルシクロブチルジメトキシシラン、(シクロペンチル)メチルメチルジメトキシシラン、(シクロヘキシル)メチルメチルジメトキシシラン、(シクロヘキシル)メチルイソプロピルジメトキシシラン、(シクロヘキシル)メチルブチルジメトキシシラン、(シクロヘキシル)メチルシクロペンチルジメトキシシラン、(シクロヘキシル)メチルシクロヘキシルジメトキシシラン、(シクロヘキシル)メチル2−エチルヘキシルジメトキシシラン、(シクロペンチル)メチルメチルジメトキシシラン、(シクロペンチル)メチルイソプロピルジメトキシシラン、(シクロペンチル)メチルブチルジメトキシシラン、(シクロペンチル)メチルシクロペンチルジメトキシシラン、(シクロペンチル)メチルシクロヘキシルジメトキシシラン、(シクロペンチル)メチル2−エチルヘキシルジメトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルシクロブチルジメトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルメチルジメトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルメチルジメトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルイソプロピルジメトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルブチルジメトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルシクロペンチルジメトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルシクロヘキシルジメトキシシラン、(シクロヘプチル)メチル2−エチルヘキシルジメトキシシラン、(シクロプロピル)メチルトリメトキシシラン、(シクロブチル)メチルトリメトキシシラン、(シクロペンチル)メチルトリメトキシシラン、(シクロヘキシル)メチルトリメトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルトリメトキシシラン、ビス{(シクロブチル)メチル}ジエトキシシラン、ビス{(シクロプロピル)メチル}ジエトキシシラン、ビス{(シクロペンチル)メチル}ジエトキシシラン、ビス{(シクロヘキシル)メチル}ジエトキシシラン、ビス{(シクロヘプチル)メチル}ジエトキシシラン、(シクロブチル)メチル(シクロプロピル)メチルジエトキシシラン、 (シクロペンチル)メチル(シクロプロピル)メチルジエトキシシラン、(シクロヘキシル)メチル(シクロプロピル)メチルジエトキシシラン、(シクロヘプチル)メチル(シクロプロピル)メチルジエトキシシラン、(シクロブチル)メチル(シクロペンチル)メチルジエトキシシラン、(シクロブチル)メチル(シクロヘキシル)メチルジエトキシシラン、(シクロブチル)メチル(シクロヘプチル)メチルジエトキシシラン、(シクロペンチル)メチル(シクロヘキシル)メチルジエトキシシラン、(シクロペンチル)メチル(シクロヘプチル)メチルジエトキシシラン、(シクロヘキシル)メチル(シクロヘプチル)メチルジエトキシシラン、(シクロブチル)メチルシクロブチルジエトキシシラン、(シクロブチル)メチルメチルジエトキシシラン、(シクロプロピル)メチルメチルジエトキシシラン、(シクロプロピル)メチルイソプロピルジエトキシシラン、(シクロプロピル)メチルブチルジエトキシシラン、(シクロプロピル)メチルシクロペンチルジエトキシシラン、(シクロプロピル)メチルシクロヘキシルジエトキシシラン、(シクロプロピル)メチル2−エチルヘキシルジエトキシシラン、(シクロブチル)メチルメチルジエトキシシラン、 (シクロブチル)メチルイソプロピルジエトキシシラン、(シクロブチル)メチルブチルジエトキシシラン、(シクロブチル)メチルシクロペンチルジエトキシシラン、(シクロブチル)メチルシクロヘキシルジエトキシシラン、(シクロブチル)メチル2−エチルヘキシルジエトキシシラン、(シクロペンチル)メチルシクロブチルジエトキシシラン、(シクロペンチル)メチルメチルジエトキシシラン、(シクロヘキシル)メチルメチルジエトキシシラン、(シクロヘキシル)メチルイソプロピルジエトキシシラン、(シクロヘキシル)メチルブチルジエトキシシラン、(シクロヘキシル)メチルシクロペンチルジエトキシシラン、(シクロヘキシル)メチルシクロヘキシルジエトキシシラン、(シクロヘキシル)メチル2−エチルヘキシルジエトキシシラン、(シクロペンチル)メチルメチルジエトキシシラン、(シクロペンチル)メチルイソプロピルジエトキシシラン、(シクロペンチル)メチルブチルジエトキシシラン、(シクロペンチル)メチルシクロペンチルジエトキシシラン、(シクロペンチル)メチルシクロヘキシルジエトキシシラン、(シクロペンチル)メチル2−エチルヘキシルジエトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルシクロブチルジエトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルメチルジエトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルメチルジエトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルイソプロピルジエトキシシラン、 (シクロヘプチル)メチルブチルジエトキシシラン、 (シクロヘプチル)メチルシクロペンチルジエトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルシクロヘキシルジエトキシシラン、(シクロヘプチル)メチル2−エチルヘキシルジエトキシシラン、(シクロプロピル)メチルトリエトキシシラン、(シクロブチル)メチルトリエトキシシラン、(シクロペンチル)メチルトリエトキシシラン、(シクロヘキシル)メチルトリエトキシシラン、および(シクロヘプチル)メチルトリエトキシシランから成る群から選ばれる少なくとも1種の化合物を含んでなることを特徴とする請求項8記載の方法。
  11. 固体のチタン触媒成分;
    少なくとも1個のアルミニウム−炭素結合を有する有機アルミニウム化合物;および
    少なくとも一つの(シクロアルキル)メチル基を含む有機珪素化合物、を含んで成る触媒系の存在下においてα−オレフィンを重合または共重合させることを特徴とする重合方法。
  12. 重合中温度を約20〜約200℃に、圧力を約大気圧〜約100kg/cmに保持することを特徴とする請求項11記載の方法。
  13. 有機珪素化合物は、ビス{(シクロブチル)メチル}ジメトキシシラン、ビス{(シクロプロピル)メチル}ジメトキシシラン、ビス{(シクロペンチル)メチル}ジメトキシシラン、ビス{(シクロヘキシル)メチル}ジメトキシシラン、ビス{(シクロヘプチル)メチル}ジメトキシシラン、(シクロブチル)メチル(シクロプロピル)メチルジメトキシシラン、(シクロペンチル)メチル(シクロプロピル)メチルジメトキシシラン、(シクロヘキシル)メチル(シクロプロピル)メチルジメトキシシラン、(シクロヘプチル)メチル(シクロプロピル)メチルジメトキシシラン、(シクロブチル)メチル(シクロペンチル)メチルジメトキシシラン、(シクロブチル)メチル(シクロヘキシル)メチルジメトキシシラン、(シクロブチル)メチル(シクロヘプチル)メチルジメトキシシラン、(シクロペンチル)メチル(シクロヘキシル)メチルジメトキシシラン、(シクロペンチル)メチル(シクロヘプチル)メチルジメトキシシラン、(シクロヘキシル)メチル(シクロヘプチル)メチルジメトキシシラン、(シクロブチル)メチルシクロブチルジメトキシシラン、(シクロブチル)メチルメチルジメトキシシラン、(シクロプロピル)メチルメチルジメトキシシラン、(シクロプロピル)メチルイソプロピルジメトキシシラン、(シクロプロピル)メチルブチルジメトキシシラン、(シクロプロピル)メチルシクロペンチルジメトキシシラン、(シクロプロピル)メチルシクロヘキシルジメトキシシラン、(シクロプロピル)メチル2−エチルヘキシルジメトキシシラン、(シクロブチル)メチルメチルジメトキシシラン、(シクロブチル)メチルイソプロピルジメトキシシラン、(シクロブチル)メチルブチルジメトキシシラン、(シクロブチル)メチルシクロペンチルジメトキシシラン、(シクロブチル)メチルシクロヘキシルジメトキシシラン、(シクロブチル)メチル2−エチルヘキシルジメトキシシラン、(シクロペンチル)メチルシクロブチルジメトキシシラン、(シクロペンチル)メチルメチルジメトキシシラン、(シクロヘキシル)メチルメチルジメトキシシラン、(シクロヘキシル)メチルイソプロピルジメトキシシラン、(シクロヘキシル)メチルブチルジメトキシシラン、(シクロヘキシル)メチルシクロペンチルジメトキシシラン、(シクロヘキシル)メチルシクロヘキシルジメトキシシラン、(シクロヘキシル)メチル2−エチルヘキシルジメトキシシラン、(シクロペンチル)メチルメチルジメトキシシラン、(シクロペンチル)メチルイソプロピルジメトキシシラン、(シクロペンチル)メチルブチルジメトキシシラン、(シクロペンチル)メチルシクロペンチルジメトキシシラン、(シクロペンチル)メチルシクロヘキシルジメトキシシラン、(シクロペンチル)メチル2−エチルヘキシルジメトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルシクロブチルジメトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルメチルジメトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルメチルジメトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルイソプロピルジメトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルブチルジメトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルシクロペンチルジメトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルシクロヘキシルジメトキシシラン、(シクロヘプチル)メチル2−エチルヘキシルジメトキシシラン、(シクロプロピル)メチルトリメトキシシラン、(シクロブチル)メチルトリメトキシシラン、(シクロペンチル)メチルトリメトキシシラン、(シクロヘキシル)メチルトリメトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルトリメトキシシラン、ビス{(シクロブチル)メチル}ジエトキシシラン、ビス{(シクロプロピル)メチル}ジエトキシシラン、ビス{(シクロペンチル)メチル}ジエトキシシラン、ビス{(シクロヘキシル)メチル}ジエトキシシラン、ビス{(シクロヘプチル)メチル}ジエトキシシラン、(シクロブチル)メチル(シクロプロピル)メチルジエトキシシラン、 (シクロペンチル)メチル(シクロプロピル)メチルジエトキシシラン、(シクロヘキシル)メチル(シクロプロピル)メチルジエトキシシラン、(シクロヘプチル)メチル(シクロプロピル)メチルジエトキシシラン、(シクロブチル)メチル(シクロペンチル)メチルジエトキシシラン、(シクロブチル)メチル(シクロヘキシル)メチルジエトキシシラン、(シクロブチル)メチル(シクロヘプチル)メチルジエトキシシラン、(シクロペンチル)メチル(シクロヘキシル)メチルジエトキシシラン、(シクロペンチル)メチル(シクロヘプチル)メチルジエトキシシラン、(シクロヘキシル)メチル(シクロヘプチル)メチルジエトキシシラン、(シクロブチル)メチルシクロブチルジエトキシシラン、(シクロブチル)メチルメチルジエトキシシラン、(シクロプロピル)メチルメチルジエトキシシラン、(シクロプロピル)メチルイソプロピルジエトキシシラン、(シクロプロピル)メチルブチルジエトキシシラン、(シクロプロピル)メチルシクロペンチルジエトキシシラン、(シクロプロピル)メチルシクロヘキシルジエトキシシラン、(シクロプロピル)メチル2−エチルヘキシルジエトキシシラン、(シクロブチル)メチルメチルジエトキシシラン、 (シクロブチル)メチルイソプロピルジエトキシシラン、(シクロブチル)メチルブチルジエトキシシラン、(シクロブチル)メチルシクロペンチルジエトキシシラン、(シクロブチル)メチルシクロヘキシルジエトキシシラン、(シクロブチル)メチル2−エチルヘキシルジエトキシシラン、(シクロペンチル)メチルシクロブチルジエトキシシラン、(シクロペンチル)メチルメチルジエトキシシラン、(シクロヘキシル)メチルメチルジエトキシシラン、(シクロヘキシル)メチルイソプロピルジエトキシシラン、(シクロヘキシル)メチルブチルジエトキシシラン、(シクロヘキシル)メチルシクロペンチルジエトキシシラン、(シクロヘキシル)メチルシクロヘキシルジエトキシシラン、(シクロヘキシル)メチル2−エチルヘキシルジエトキシシラン、(シクロペンチル)メチルメチルジエトキシシラン、(シクロペンチル)メチルイソプロピルジエトキシシラン、(シクロペンチル)メチルブチルジエトキシシラン、(シクロペンチル)メチルシクロペンチルジエトキシシラン、(シクロペンチル)メチルシクロヘキシルジエトキシシラン、(シクロペンチル)メチル2−エチルヘキシルジエトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルシクロブチルジエトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルメチルジエトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルメチルジエトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルイソプロピルジエトキシシラン、 (シクロヘプチル)メチルブチルジエトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルシクロペンチルジエトキシシラン、(シクロヘプチル)メチルシクロヘキシルジエトキシシラン、(シクロヘプチル)メチル2−エチルヘキシルジエトキシシラン、(シクロプロピル)メチルトリエトキシシラン、(シクロブチル)メチルトリエトキシシラン、(シクロペンチル)メチルトリエトキシシラン、(シクロヘキシル)メチルトリエトキシシラン、および(シクロヘプチル)メチルトリエトキシシランから成る群から選ばれる少なくとも1種の化合物を含んでいることを特徴とする請求項11記載の重合方法。
  14. 該触媒系は触媒1g当たり生成する重合体が少なくとも約25kgである触媒効率を有していることを特徴とする請求項11記載の重合方法。
  15. α−オレフィンはエチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ペンテン、1−オクテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−デセン、1−テトラデセン、1−エイコセンおよびビニルシクロヘキサンの少なくとも1種を含んでいることを特徴とする請求項11記載の重合方法。
  16. キシレン可溶分が約2〜約10%のポリオレフィンを含む重合体を回収することを更に含んでなる請求項11記載の重合方法。
  17. メルトフロー・インデックスが約5〜約9のポリオレフィンを含む重合体を回収することを更に含んでなる請求項11記載の重合方法。
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