JP2004261056A - 米飯加工食品の包装体 - Google Patents

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Abstract

【課題】特に高級食材を使用したおにぎりが、ふんわり感を維持しつつ包装することができるようにした米飯加工食品の包装体を提供する。
【解決手段】2枚の内フィルム20,20の重ね合わされている内側端21,21の両端21a,21bに切欠部23,23が設けられ、引き裂き方向を規制する一対の規制部材13,13が外フィルム10の一方の端11aから他方の端11bまで備えられ、前記内フィルム20,20がおにぎり2に接合するように外フィルム10と内フィルム20,20とが二つ折りにされた状態で、該折り返された部分を除いて接合している内フィルム20,20の三方の周縁部22,22および切欠部23,23で接合している外フィルム10の周縁部12がシールされ、該内フィルム20,20を介して接合している外フィルム10の両端11a,11bで、かつ前記一対の規制部材13,13間にノッチ14,14が形成されている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、シート状の海苔のようなシート状食品と、三角おにぎりのような米飯加工食品とを分離した状態で包装する米飯加工食品の包装体に関し、特に、高級食材によって調理され、ふんわりと柔らかく握られた米飯加工食品を包装するのに好適な米飯加工食品の包装体に関する。
【0002】
【従来の技術】
コンビニエンスストアなどで販売されている海苔付きおにぎりは、搬送中や陳列中などにおいて、おにぎりの水分によって海苔が湿気ることがないようにするため、おにぎりと海苔とを別々に収納する包装体によって包装されている。
【0003】
この包装体は図12に示すように、外フィルム110と2枚の内フィルム120,120とがシート状の海苔1を挟むようにしたものである。外フィルム110は、例えば三角形に形成されたおにぎり2を収納できる大きさの長方形状に形成されている。外フィルム110の両端の中心部111,111を結ぶセンターライン上には、カットテープ112が貼着され、このカットテープ112を引っ張ることにより、外フィルム110が二分割できるようにされている。
【0004】
他方、2枚の内フィルム120,120は、外フィルム110のセンターライン上で、内側端121,121同士が重なり合い、幅方向に分離できるようにされている。このような外フィルム110と内フィルム120,120とは、その間に海苔1を挟んだ状態で、両端の中心部111,122を除いた周縁部113,123が、例えば熱によってシールされている。
【0005】
このような包装体は、内フィルム120,120上におにぎり2が載せられ、両フィルム110,120,120と海苔1がおにぎり2の形状に即して折り曲げられ、おにぎり2を包み込む。そして、外フィルム110が露出した状態に重なり合った両角部を含む領域に、商品情報などを表示したラベル(図示せず)が貼着される。そして、カットテープ112を引っ張ると外フィルム110が二分割され、さらに外フィルム110と内フィルム120,120とを幅方向に引っ張ると、各内フィルム120,120が海苔1とおにぎり2との間から引き抜かれ、海苔1がおにぎり2を包んだ状態となって食することができる。
【0006】
なお、内側端で重なり合っている内フィルムが、自動包装ラインの所定位置に搬送される工程において、バラバラにならないようにするため、内フィルムの内側端の両端部が外フィルムの周縁部に熱溶着によって一体に接合された包装体が特許第2990064号明細書に開示されている。
【0007】
【特許文献1】
特許第2990064号明細書
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来のおにぎり2は、ご飯が型に押し込められて成形され、比較的硬く握られている。したがって、特許第2990064号明細書に開示された包装体を含め、従来の米飯加工食品の包装体は、外フィルム110と内フィルム120,120とがおにぎり2の形状に即して折り曲げられ、包装されている。
【0009】
しかし、近年、普及しつつある高級食材を使用したおにぎり2は、ふんわりと柔らかく握られているため、従来のように包装体をおにぎり2の形状に即して折り曲げることができない、あるいは折り曲げようとすると、おにぎり2が硬くなって包装され、品質が損なわれてしまう。さらに、高級食材を使用したおにぎり2が従来と同じ包装材で包装されていると、一般的な硬く握られたおにぎり2と外見上、区別することができない。
【0010】
そこで、本発明は、特に高級食材を使用して柔らかく握られたおにぎりが、ふんわり感を維持しつつ包装することができるようにした米飯加工食品の包装体を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る米飯加工食品の包装体は、外フィルムと、該外フィルムの両端を結ぶライン上で内側端同士が重なり合う2枚の内フィルムとがシート状食品を介して重ね合わされ、外フィルムと内フィルムの周縁部がシールされている米飯加工食品の包装体であって、前記外フィルムが前記ラインと直交する方向へ引き裂かれないようにする一対の規制部材が前記外フィルムの一端から他端まで備えられ、該一対の規制部材間で、かつ外フィルムの両端にノッチが形成され、さらに、前記内フィルムの重なり合っている内側端の両端に切欠部が設けられ、前記内フィルムが塊状または棒状の米飯加工食品に接合するように外フィルムと内フィルムとが二つ折りにされた状態で、該折り返された部分および切欠部を除いて接合している内フィルムの三方の周縁部同士がシールされ、かつ内フィルムに切欠部が設けられることによって接合している外フィルムの周縁部同士がシールされていることを特徴としている。
【0012】
この米飯加工食品の包装体によれば、内フィルムが塊状または棒状の米飯加工食品に接合するように外フィルムと内フィルムが二つ折りにされ、該折り返された部分および切欠部を除いて接合している内フィルムの三方の周縁部同士がシールされ、内フィルムに切欠部が設けられることによって接合している外フィルムの周縁部同士がシールされることにより、米飯加工食品は余裕をもって収納された状態に包装され、ふんわりとした柔らかさが維持される。
【0013】
そして、二つ折りにされてシールされた内フィルムの角部および重なり合っている外フィルムの角部とを摘んで、その角部が離隔する幅方向、すなわち外フィルムの両端を結ぶラインと直交する方向に引っ張ることにより、外フィルムがノッチから折り返された部分の方へ引き裂かれる。外フィルムには、引き裂き方向の規制部材が備えられているため、ノッチからシールされた両側の周縁部の方へ引き裂かれることがなく、確実に二つ折りされた部分の方へ引き裂かれ、開封することができる。
【0014】
また、2枚の内フィルムが重なり合っている内側端の両端に切欠部が設けられていることにより、2枚の内フィルムの内側端の両端は外フィルムにシールされないため、2枚の内フィルムは、角部が離隔する幅方向に引っ張られると、引き裂かれる各外フィルムと一緒に引き離され、シート状食品と米飯加工食品との間から引き抜かれる。
【0015】
また、前記米飯加工食品の包装体において、前記外フィルムは、内面側に配置されたプラスチック材と、外面側に配置された紙質材とを接合一体化した複合材であってもよい。この米飯加工食品の包装体によれば、外側の紙質材によって、高級感が発揮されるだけでなく、剛性が大きくなり、包装された米飯加工食品が潰れにくいようにすることができる。
【0016】
また、前記米飯加工食品の包装体において、前記ノッチは、前記外フィルムの各端に2箇所ずつ形成されていることが好ましい。この米飯加工食品の包装体によれば、ノッチが外フィルムの各端に2箇所ずつ間隔をあけて形成されることにより、外フィルムは三分割され、中間の外フィルムを摘みながら衛生的に食することができる。
【0017】
また、前記米飯加工食品の包装体において、前記一対の規制部材は、その間隔が外フィルムの各端側よりも折り返される中間部側がワイドになるように備えられていることが好ましい。この米飯加工食品の包装体によれば、三分割されたときの中間の外フィルムは、折り返される中間部側が各端側よりもワイドに引き裂かれることとなり、掴みやすくすることができる。
【0018】
また、前記米飯加工食品の包装体において、前記外フィルムがシールされた周縁部は、内フィルムがシールされた周縁部よりも弱い貼着力とされていることが好ましい。この米飯加工食品の包装体によれば、外フィルムが三分割されたときに、切欠部でシールされた外フィルムの周縁部を容易に剥すことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明に係る米飯加工食品の包装体の一実施形態について図1から図6を参照しながら説明する。本実施形態の米飯加工食品の包装体は、従来と同様、三角おにぎりのような塊状の米飯加工食品(以下、「おにぎり」という。)2を収納できる大きさの長方形状の外フィルム10と、該外フィルム10の両端11a,11bを結ぶライン上で内側端21,21が重なり合う2枚の内フィルム20,20とが、シート状の海苔のようなシート状食品(以下、「海苔」という。)1を介して重ね合わされ、外フィルム10の周縁部12と内フィルム20,20の周縁部22,22とがシールされている。
【0020】
内フィルム20,20の内側端21,21は通常、外フィルム10の両端11a,11bの中心部を結ぶセンターライン上で重なり合うようにされるが、センターラインからずれたライン上で重なり合うようにしてもよい。
【0021】
そして、内フィルム20,20の重なり合っている内側端21,21の両端21a,21bには、2枚の内フィルム20,20が外側に引っ張られたときに、分離できるようにするための切欠部23,23が設けられている。この切欠部23,23は、後述するように後工程において、内フィルム20,20の周縁部22,22をシールしたときに、内フィルム20,20の重なり合っている内側端21,21の両端21a,21b同士および該両端21a,21bと外フィルム10とが一体化されないようにして、2枚の内フィルム20,20が引き離れるようにするためのもので、その形状は、四角形、三角形あるいは半円形など特定するものでない。
【0022】
このような外フィルム10および内フィルム20,20は、食品包装用のプラスチックフィルムであれば特定するものではないが、低コストで、通気性の低いポリプロピレンなどを使用することが好ましい。また、内フィルム20,20の重なり合っている各内側端21,21は、図示しないが、内フィルム20,20を外側に引っ張ったときに、おにぎり2が割れないようにするため、外向きに折り返されていてもよい。
【0023】
また、外フィルム10は、内面側に配置したプラスチック材と、外面側に配置した紙質材とを接合一体化した複合材としてもよい。プラスチック材と紙質材とは、例えば熱によって接着することが好ましいが、接着剤によって接着してもよい。いずれにしても、外側の紙質材によって、高級感が発揮されるだけでなく、剛性が大きくなることから、包装されたおにぎり2が潰れにくいようにすることができる。そして、プラスチック材は、前記のようにポリプロピレンのほかポリエチレンなどを使用することができ、紙質材は、ヒートシール性を有しているレーヨン紙などを使用することにより、熱溶着を容易かつ確実に行うことができる。
【0024】
そして、本実施形態の米飯加工食品の包装体は、引き裂き方向を規制する一対の規制部材13,13が外フィルム10の一方の端11aから他方の端11bまで備えられ、該外フィルム10の両端11a,11bで、かつ前記一対の規制部材13,13間にノッチ14,14が形成されていることを特徴としている。ノッチ14,14は、外フィルム10の両端11a,11bのエッジに形成されていなければならないが、規制部材13,13の各端部は外フィルム10の両端11a,11bのエッジだけでなく、エッジから若干、内側に設けられていてもよい。
【0025】
ノッチ14は、外フィルム10が引き裂かれやすいようにするためのもので、外フィルム10の両角部を離隔する幅方向、すなわち前記ラインと直交する方向の力が外フィルム10に加えられたときに、ノッチ14を起点に外フィルム10が引き裂かれる。そして、図1に示すようにノッチ14が外フィルム10の各端11a,11bの中心に1箇所のみ形成されると、外フィルム10は二分割され、図2に示すように各端11a,11bに2箇所ずつ形成されると、外フィルム10は三分割される。
【0026】
このようなノッチ14は、直線状の切込み、V字形の切込み、U字形の切込みなど形状を特定することなく、また、後工程において、内フィルム20,20を三方シールした後に外フィルム10に形成することにより、各端11a,11bの重なり合った位置に容易かつ確実に形成することができる。
【0027】
そして、ノッチ14が内フィルム20にも形成されると、内フィルム20もノッチ14の部位から引き裂かれ、2枚の内フィルム20,20を外側に引っ張ったときに、内フィルム20,20がおにぎり2と海苔1との間に残留することもあり得る。しかし、内フィルム20には切欠部23が設けられているため、ノッチ14は外フィルム10にのみ形成することができる。換言すると、ノッチ14が1箇所にのみ形成されるとき、およびノッチ14,14が2箇所に形成されるときの両方とも、切欠部23,23は内フィルム20,20の内側端21,21が重なっている幅あるいは、それ以上に設けられる。
【0028】
一方、外フィルム10がノッチ14から所望の方向に引き裂かれるようにするための規制部材13は、引っ張られても切断しない強度を有している帯状のプラスチックフィルムを外フィルム10に貼着したもの、あるいは、一定の方向に引き裂かれないようにする一軸延伸プラスチックによって構成してもよい。
【0029】
そして、ノッチ14を2箇所に設ける場合は、三分割されたときの中間の外フィルム10の折り返される中間部15側が広い間隔である方が掴みやすい。そこで、2本の帯状の規制部材13,13は、図2に示すように各端11a,11b側の幅が狭く、中間部15側の幅がワイドになるようにレイアウトされている。このように2本の規制部材13,13の各端11a,11b側の幅を狭くするのは、外フィルム10と内フィルム20,20とは、内フィルム20,20に設けられた切欠部23,23を除いてシールされているため、外フィルム10と内フィルム20,20とが強くシールされるべく、切欠部23,23はできるだけ小さく設け、ノッチ14,14の間隔を短く形成することがより好ましいからである。
【0030】
ただし、切欠部23,23を幅方向に大きく形成することができる場合などにおいては、2本の帯状の規制部材13,13は、全長にわたって平行なワイドにレイアウトすることもできる。また、ノッチ14を2箇所に設ける場合は、図2ないし図5には示さないが、それぞれ規制部材13に対してもう1本の規制部材13を設けるようにするのが好ましい。この場合、各ノッチ14は間隔の狭い2本の規制部材13,13に挟まれることとなる。
【0031】
以上のように構成された本実施形態の米飯加工食品の包装体によって、おにぎり2を包装するには、おにぎり2の底面を内フィルム20,20の中間部に配置し、おにぎり2の正面と背面とが内フィルム20,20に接合するように外フィルム10と内フィルム20,20とを二つ折りにし、図3に示すように該折り返された部分を除いた内フィルム20,20の三方の周縁部22,22および切欠部23,23で接合している外フィルム10の周縁部12,12を接合し、この接合した周縁部22,22,12,12を例えば熱によってシールする。
【0032】
そして、シールされた外フィルム10の周縁部12,12は、剥しやすいようにするため、シールされた内フィルム20,20の周縁部の貼着力よりも弱くされることが好ましい。例えば、外フィルム10が接合する周縁部12,12には、パートコートなどを塗布することによって貼着力を弱くすることができる。パートコートなどは、外フィルム10,10の周縁部12,12に塗布すれば十分であるが、製造上の制約などの理由から、両側に連続している内フィルム20,20の周縁部22,22に塗布してもよい。
【0033】
そして、内フィルム20,20の三方の周縁部22,22および切欠部23,23で接合している外フィルム10の周縁部12,12をシールした後に、一対の規制部材13,13間の外フィルム10の両端11a,11bにノッチ14,14を形成する。前記のように内フィルム20,20の内側端21,21の両端21a,21bには、切欠部23,23が設けられているため、内フィルム20,20にはノッチ14,14が形成されることはない。さらに、この段階でノッチ14,14を形成することにより、内フィルム20,20の周縁部22,22が位置ずれしてシールされても、外フィルム10,10の端11a,11bの重なった位置にノッチ14,14を形成することができる。
【0034】
このようにして、おにぎり2は、この包装体に余裕をもって包装され、柔らかく握られたふんわり感を持続することができる。しかも、おにぎり2と海苔1との間には、内フィルム20,20が介在しているため、海苔1は湿気ることなく運搬ないし陳列される。
【0035】
そして、おにぎり2を食するには図4に示すように、三方シールされた包装体の角部A,Aを摘み、その角部A,Aが離隔する方向に引き離す。すると、外フィルム10は、ノッチ14,14から規制部材13,13に沿って引き裂かれ、図5に示すように三分割される。また、2枚の内フィルム20,20の内側端21,21の両端21a,21bに切欠部23,23が設けられ、該両端21a,21bはシールされていないことから、2枚の内フィルム20,20は引き離され、海苔1とおにぎり2との間から引き抜かれる。
【0036】
そして、ノッチ14,14は、外フィルム10にのみ形成され、内フィルム20,20には形成されていないため、内フィルム20,20は引き裂かれることがない。また、2枚の内フィルム20,20の重なり合っている内側端21,21の両端21a,21bは切欠部23,23が設けられ、シールされていないため、2枚の内フィルム20,20は海苔1とおにぎり2との間に残留することなく引き抜かれる。
【0037】
そして、両端11a,11b側がシールされている中間の外フィルム10は、図6の仮想線に示すように、海苔1に包まれたおにぎり2を囲んだ状態となっている。そこで、シールされている部分Bに指を挿入し、跳ね上げることにより、シールを剥す。当該部分Bにはパートコートなどが塗布され、貼着力が弱くなっていることから、シールを容易に剥すことができる。そして、四角形の海苔1の角部が、三角形のおにぎり2から突出しているため、好みに応じて、突出している海苔1を柔らかく包み、また片手で中間の外フィルム10を摘みながら衛生的に食することができる。
【0038】
本発明は、前記発明の実施形態に限定することなく、特許請求の範囲に記載した技術的事項の範囲内において種々、変更することができる。前記の発明の実施形態にあっては、外フィルム10、内フィルム20,20および海苔1が長方形に形成され、長方形の海苔1の角部が三角形のおにぎり2に二重に重ね合わされる。そこで、海苔1の使用量を節約するべく、図7および図8に示すように海苔1は六角形としてもよい。
【0039】
この場合、外フィルム10および内フィルム20,20は、図7に示すように相似形の六角形としてもよいし、図8に示すように六角形の両端部に突出部16,26を設けるようにしてもよい。図7に示すように、外フィルム10および内フィルム20,20が六角形であると、外観をシンプルにすることができる。また、図8に示すように、突出部16,26が設けられていると、該突出部16,26を摘んで開封を容易にすることができる。
【0040】
また、図7および図8においては、ノッチ14,14が外フィルム10の各端11a,11bに1箇所ずつ形成され、2本の規制部材13,13が備えられた米飯加工食品の包装体を示したが、ノッチ14,14は外フィルム10の各端11a,11bに2箇所ずつ形成し、2本一組の規制部材13,13を二組備えることができることはいうまでもない。他の構成は、前記の実施形態と同じであるため、その説明は省略する。
【0041】
さらに、本発明の米飯加工食品の包装体は、巻き寿しを包装することもできる。この場合の米飯加工食品の包装体は、図9に示すように外フィルム10の両端11a,11bを結ぶラインに直交して配置された棒状の米飯加工食品2を包装するべく、外フィルム10は、このライン方向の辺よりもラインと直交する方向の辺が長く形成されている。
【0042】
外フィルム10には、前記のように一対の規制部材13,13が、外フィルム10の両端11a,11bの例えば中心を結ぶセンターライン上を一端11aから他端11bまで備えられ、各端11a,11bにノッチ14,14が形成されている。ノッチ14、14は、各端11a,11bの規制部材13,13間に2箇所ずつ形成され、一対の規制部材13、13は、中間部15側がワイドになるようにレイアウトされてもよい。また、2枚の内フィルム20,20は、ほぼ正方形とされ、重なり合う内側端21,21の両端21a,21bに切欠部23,23が形成されている。
【0043】
そして、外フィルム10よりも一回り小さな海苔1が、外フィルム10と2枚の内フィルム20,20の間に挟まれ、外フィルム10の周縁部12と、2枚の内フィルム20,20の周縁部22,22とがシールされ、前記センターラインと直交方向で中心を通過する中間部15を折り目とし、外フィルム10の周縁部12と、2枚の内フィルム20,20が折り曲げられ、内フィルム20,20の周縁部22,22がシールされる。
【0044】
ただし、2枚の内フィルム20,20は、前記の実施形態と同様、切欠部23,23が形成されていることにより、内側端21,221の両端21a,21bは、外フィルム10にシールされず、引き離されるようになっている。
【0045】
そして、内フィルム20,20の幅方向の周縁部22,22は、図10に示すように側面視でI字形にシールするほか、図11に示すように側面視で逆Y字形にシールすることもできる。I字形のシールは、製造が容易という利点があり、逆Y字形のシールは、起立した姿勢で展示することができるという利点がある。起立した姿勢の場合は、外フィルム10に描かれた商品名などを目立つようにすることができる。この実施形態の米飯加工食品の包装体の開封方法は、前記の実施形態と同じであるため、その説明は省略する。
【0046】
【発明の効果】
本発明によれば、海苔のようなシート状食品を挟んだ外フィルムと内フィルムとが二つ折りにされ、折り返されている部分を除いた三方がシールされることにより、塊状または棒状の米飯加工食品を余裕をもって包装することができる。したがって、本発明に係る米飯加工食品の包装体に包装されたおにぎりや巻き寿しのような米飯加工食品は、柔らかく握られたふんわり感を味わうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る米飯加工食品の包装体の実施形態を示す分解斜視図
【図2】本発明に係る米飯加工食品の包装体の図1と異なる実施形態を示す分解斜視図
【図3】本発明に係る米飯加工食品の包装体の実施形態を示す斜視図
【図4】本発明に係る米飯加工食品の包装体の実施形態を示す正面図
【図5】本発明に係る米飯加工食品の包装体を開封している途中の実施形態を示す正面図
【図6】本発明に係る米飯加工食品の包装体を開封した後の実施形態を示す斜視図
【図7】本発明に係る米飯加工食品の包装体の前記と異なる実施形態を示す平面図
【図8】本発明に係る米飯加工食品の包装体の前記と異なる実施形態を示す平面図
【図9】本発明に係る米飯加工食品の包装体の前記と異なる実施形態を示す分解斜視図
【図10】本発明に係る米飯加工食品の包装体の図9における実施形態を示す斜視図
【図11】本発明に係る米飯加工食品の包装体の図10と異なる実施形態を示す斜視図
【図12】従来の米飯加工食品の包装体の一例を示す分解斜視図
【符号の説明】
1……シート状食品(海苔)
2……米飯加工食品(おにぎり)
10……外フィルム
11a…端
11b…端
12……周縁部
13……規制部材
14……ノッチ
15……中間部
20……内フィルム
21……内側端
21a…端
21b…端
22……周縁部
23……切欠部

Claims (5)

  1. 外フィルムと、該外フィルムの両端を結ぶライン上で内側端同士が重なり合う2枚の内フィルムとがシート状食品を介して重ね合わされ、外フィルムと内フィルムの周縁部がシールされている米飯加工食品の包装体であって、
    前記外フィルムが前記ラインと直交する方向へ引き裂かれないようにする一対の規制部材が前記外フィルムの一端から他端まで備えられ、該一対の規制部材間で、かつ外フィルムの両端にノッチが形成され、さらに、前記内フィルムの重なり合っている内側端の両端に切欠部が設けられ、前記内フィルムが塊状または棒状の米飯加工食品に接合するように外フィルムと内フィルムとが二つ折りにされた状態で、該折り返された部分および切欠部を除いて接合している内フィルムの三方の周縁部同士がシールされ、かつ内フィルムに切欠部が設けられることによって接合している外フィルムの周縁部同士がシールされていることを特徴とする米飯加工食品の包装体。
  2. 前記外フィルムは、内面側に配置されたプラスチック材と、外面側に配置された紙質材とを接合一体化した複合材であることを特徴とする請求項1に記載の米飯加工食品の包装体。
  3. 前記ノッチは、前記外フィルムの各端に2箇所ずつ形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の米飯加工食品の包装体。
  4. 前記一対の規制部材は、その間隔が外フィルムの各端側よりも折り返される中間部側がワイドになるように備えられていることを特徴とする請求項3に記載の米飯加工食品の包装体。
  5. 前記外フィルムがシールされた周縁部は、内フィルムがシールされた周縁部よりも弱い貼着力とされていることを特徴とする請求項3または4に記載の米飯加工食品の包装体。
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