JP2004244606A - 透明バリアフィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】従来よりも高い水蒸気バリア性能を持ちかつ高温高湿下でもそのバリア性能が劣化しない透明フィルムを提供する。
【解決手段】樹脂基材上に有機物層▲1▼、無機物層▲1▼、有機物層▲2▼、無機物層▲2▼がこの順に積層され、かつ有機物層▲2▼と無機物層▲2▼組み合わせが1組以上である透明バリアフィルムであって、有機物層▲2▼の厚みが0.01μm以上かつ6μm以下であり、有機物層▲2▼が、アクリロイル基を有するモノマーを主成分とする樹脂組成物を架橋させて得られ、且つ該樹脂組成物がアクリロイル基の反応率を30%以上として200μm厚に硬化させた時の水蒸気透過度が30g/m/dayより小さいことを特徴とする透明バリアフィルム。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学部材、エレクトロニクス部材、一般包装部材、薬品包装部材などの幅広い用途に応用が可能な透明でガスバリア性の高いフィルムおよびこれを用いた表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
プラスチック基板やフィルムの表面に酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化珪素等の金属酸化物の薄膜を形成したガスバリア性フィルムは、酸素または水蒸気の遮断を必要とする物品の包装、食品や工業用品及び医薬品等の変質を防止するための包装用途に広く用いられている。また、包装用途以外にも液晶表示素子、太陽電池、表示素子用基板等で使用されている。
特に液晶表示素子やエレクトロルミネッセンス(EL)表示素子などへの応用が進んでいる透明基材には、近年、軽量化、大型化という要求に加え、長期信頼性や形状の自由度が高いこと、曲面表示が可能であること等の高度な要求が加わり、重くて割れやすく大面積化が困難なガラス基板に代わって透明プラスチック等のフィルム基材が採用され始めている。また、プラスチックフィルムは上記要求に応えるだけでなく、ロールトゥロール方式が可能であることからガラスよりも生産性が良くコストダウンの点でも有利である。
しかしながら、透明プラスチック等のフィルム基材はガラスに対しガスバリア性が劣るという問題がある。ガスバリア性が劣る基材を用いると、酸素または水蒸気が浸透し、例えば液晶セル内の液晶を劣化させ、表示欠陥となって表示品位を劣化させてしまう。この様な問題を解決するためにフィルム基板上に金属酸化物薄膜を形成してガスバリア性フィルム基材とすることが知られている。包装材や液晶表示素子に使用されるガスバリア性フィルムとしてはプラスチックフィルム上に酸化珪素を蒸着したもの(例えば、特許文献1参照。)や酸化アルミニウムを蒸着したもの(例えば、特許文献2参照。)が知られており、いずれも1g/m/day程度の水蒸気バリア性を有する。また、更に高いガスバリア性能が期待できる手段としてスパッタリング成膜による成膜雰囲気の水分圧を制御する方法(例えば、特許文献3参照。)やCVD法により作製した無機酸化物と無機酸化物と同系列の無機成分を含有する有機無機複合膜の積層体によるバリア層付きフィルム基板が検討されている(例えば、特許文献4参照。)。しかしながら、水蒸気バリア性が0.1g/m/day程度であり、高品位の表示素子、特に有機エレクトロルミネッセンス表示素子に適用できるバリアレベルではなかった(例えば、非特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特公昭53−12953号公報
【特許文献2】
特開昭58−217344号公報
【特許文献3】
特開2000−192237号公報
【特許文献4】
特開2000−352709号公報
【非特許文献1】
「OPTRONICS」,No.3,p122−123(2001)記事
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、従来よりも高いガスバリア性能を持ちかつ曲げてもそのバリア性能が劣化しない透明フィルムおよびこれを用いた表示素子を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、
(1) 樹脂基材上に有機物層▲1▼、無機物層▲1▼、有機物層▲2▼、無機物層▲2▼がこの順に積層され、かつ有機物層▲2▼と無機物層▲2▼組み合わせが1組以上である透明バリアフィルムであって、有機物層▲2▼の厚みが0.01μm以上かつ6μm以下であり、有機物層▲2▼が、アクリロイル基を有するモノマーを主成分とする樹脂組成物を架橋させて得られ、且つ該樹脂組成物がアクリロイル基の反応率を30%以上として200μm厚に硬化させた時の水蒸気透過度が30g/m/dayより小さいことを特徴とする透明バリアフィルム。
(2) 前記無機物層▲1▼および/または▲2▼の表面粗さ算術平均値(Ra)がRa<10nm、最大高さ(Ry)がRy<0.3μmであり、且つ平均線からの深さが10nm以上で穴深さと穴直径のアスペクト比(穴深さ/穴直径)が0.2よりも大きい穴の無いことを特徴とする(1)の透明バリアフィルム。
(3) 前記無機物層▲1▼および/または▲2▼の表面粗さ算術平均値(Ra)がRa<10nm、最大高さ(Ry)がRy<0.3μmであり、表面の最大高さと幅の最小値のアスペクト比(最大高さ/幅最小値)が0.2よりも大きい局所的な突起が無いことを特徴とする(1)の透明バリアフィルム。
(4) 前記無機物層▲1▼および/または▲2▼の表面粗さ算術平均値(Ra)がRa<10nm、最大高さ(Ry)がRy<0.3μmであり、且つ平均線からの深さが10nm以上で穴深さと穴直径のアスペクト比(穴深さ/穴直径)が0.2よりも大きい穴の無く、表面の最大高さと幅の最小値のアスペクト比(最大高さ/幅最小値)が0.2よりも大きい局所的な突起も無いことを特徴とする(1)の透明バリアフィルム。
(5) 前記有機物層▲1▼および/または▲2▼の表面粗さ算術平均値(Ra)がRa<10nm、最大高さ(Ry)がRy<0.3μmであり、且つ平均線からの深さが10nm以上で穴深さと穴直径のアスペクト比(穴深さ/穴直径)が0.2よりも大きい穴の無いことを特徴とする(1)〜(4)の透明バリアフィルム。
(6) 前記有機物層▲1▼および/または▲2▼の表面粗さ算術平均値(Ra)がRa<10nm、最大高さ(Ry)がRy<0.3μmであり、その表面に最大高さと幅の最小値のアスペクト比(最大高さ/幅最小値)が0.2よりも大きい局所的な突起が無いことを特徴とする(1)〜(4)の透明バリアフィルム。
(7) 前記有機物層▲1▼および/または▲2▼の表面粗さ算術平均値(Ra)がRa<10nm、最大高さ(Ry)がRy<0.3μmであり、且つ平均線からの深さが10nm以上で穴深さと穴直径のアスペクト比(穴深さ/穴直径)が0.2よりも大きい穴の無く、その表面に最大高さと幅の最小値のアスペクト比(最大高さ/幅最小値)が0.2よりも大きい局所的な突起も無いことを特徴とする(1)〜(4)の透明バリアフィルム。
(8) 前記有機物層▲1▼が、アクリロイル基を有するモノマーを主成分とする樹脂組成物を架橋させて得られる(1)〜(7)の透明バリアフィルム。
(9) 前記有機物層▲1▼および/または▲2▼が、2官能以上のアクリロイル基を有する1種類以上のモノマー、または2官能以上のアクリロイル基を有する1種類以上のモノマーと単官能以上のアクリロイル基を有する1種類以上のモノマーとの混合物を主成分とする樹脂組成物を、架橋させて得られる(1)〜(8)の透明バリアフィルム。
(10) 前記有機物層▲1▼に用いる樹脂組成物のアクリロイル基を有するモノマーの少なくとも1種がイソシアヌール酸EO変性トリアクリレートである(1)〜(9)の透明バリアフィルム。
(11) 前記有機物層▲2▼に用いる樹脂組成物のアクリロイル基を有するモノマーの少なくとも1種がノルボルネン骨格を有する(1)〜(10)の透明バリアフィルム。
(12) 前記有機物層▲2▼に用いる樹脂組成物のアクリロイル基を有するモノマーの少なくとも1種がフルオレン骨格を有する(1)〜(10)の透明バリアフィルム。
(13) 前記有機物層▲2▼に用いる樹脂組成物のアクリロイル基を有するモノマーの少なくとも1種が臭素化ビスフェノールA型エポキシアクリレートである(1)〜(10)の透明バリアフィルム。
(14) 前記有機物層▲2▼に用いる樹脂組成物のアクリロイル基を有するモノマーの少なくとも1種が、イソシアヌール酸EO変性トリアクリレートである(1)〜(13)の透明バリアフィルム。
(15) 前記無機物層がSi、Al、In、Sn、Zn、Ti、Cu、Ce、Mg、La、Cr、Ca、Zr、Taから選ばれる1種以上を含む酸化物または窒化物または酸化窒化物またはハロゲン化物を主成分とする(1)〜(14)の透明バリアフィルム。
(16) 前記樹脂基材のガラス転移温度が160℃以上である(1)〜(15)の透明バリアフィルム。
(17) 前記樹脂基材がポリカーボネート系樹脂、ノルボルネン系樹脂、シクロオレフィン系樹脂、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂またはポリエーテルスルホン樹脂から選ばれる一種類以上の樹脂を主成分とする(1)〜(16)の透明バリアフィルム。
(18) 前記バリアフィルムにおいて樹脂基材上に積層された有機物層と無機物層の剥き出しになる各断端を、200μm厚成形板での水蒸気透過度が10g/m/dayより小さい樹脂組成物で端面封止したことを特徴とする(1)〜(17)の透明バリアフィルム。
(19) 前記端面封止に用いる樹脂組成物が、蜜ロウ、木ロウ、白ロウ、パラフィンロウ、イボタロウ、カルナバロウ、ハードワックスから選ばれる一種類以上の樹脂を主成分とすることを特徴とする(18)の透明バリアフィルム。
(20) (1)〜(19)の透明バリアフィルムを用いた表示素子。
(21) (1)〜(18)の透明バリアフィルムを用いた表示素子の基板端面を、200μm厚成形板での水蒸気透過度が10g/m/dayより小さい樹脂組成物で端面封止したことを特徴とする表示素子。
(22) 前記端面封止に用いる樹脂組成物が、蜜ロウ、木ロウ、白ロウ、パラフィンロウ、イボタロウ、カルナバロウ、ハードワックスから選ばれる一種類以上の樹脂を主成分とする樹脂組成物で封止したことを特徴とする(21)の表示素子。
(23) (20)〜(22)の表示素子を用いたエレクトロルミネッセンス表示装置。
(24) 透明バリアフィルムが、光学シート、表示素子用プラスチック基板、アクティブマトリックス表示素子用基板又は有機エレクトロルミネセンス表示素子用基板である(1)〜(19)の透明バリアフィルム。
である。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明は、樹脂基材上に有機物層▲1▼、無機物層▲1▼、有機物層▲2▼、無機物層▲2▼がこの順に積層され、かつ有機物層▲2▼と無機物層▲2▼組み合わせが1組以上である透明バリアフィルムであり、有機物層▲1▼、無機物層▲1▼の積層体だけでは無くしきれない層構造の欠陥部分を有機物層▲2▼、無機物層▲2▼の1組以上の積層体で埋め、ガスバリア性を高めた透明フィルムである。また、無機層に狭持された有機物層▲2▼は、その厚みが0.01μm以上かつ6μm以下の範囲であり、その材質は、アクリロイル基の反応率を30%以上として200μm厚に硬化させた時の水蒸気透過度が30g/m/dayより小さいアクリロイル基を有するモノマーを主成分とする樹脂組成物を架橋させて得られる。
【0007】
本発明の透明バリアフィルムのバリア層を構成する有機物層および/または無機物層の表面は、表面粗さ算術平均値(Ra)がRa<10nm、最大高さ(Ry)がRy<0.3μmであり、且つ平均線からの深さ10nm以上で穴深さと穴直径のアスペクト比(穴深さ/穴直径)が0.2よりも大きい穴が無い、および/または紫外線硬化性樹脂組成物の表面に最大高さと幅の最小値のアスペクト比(最大高さ/幅最小値)が0.2よりも大きい局所的な突起が無いことが望ましい。
【0008】
表面粗さ算術平均値(Ra)が10nm以上の場合は、表示素子において表示の不均一性が発生することがある。また、表面粗さ算術平均値(Ra)が10nmよりも小さい場合でも、表面粗さにおける最大高さ(Ry)が0.3μm以上の凸状形状が存在すること、または、穴状欠陥が存在しその穴形状が表面粗さの平均線からの深さが10nm以上で、穴深さと穴直径のアスペクト比(穴深さ/穴直径)が0.2よりも大きい場合は、表示素子の不均一性を引き起こすことがあり、積層するバリア膜にクラックや穴状欠陥が発生し易くなり、フィルムシート自体のバリア性能を低下させると言った問題が起こることがある。その結果、液晶表示素子では素子内部での気泡発生、エレクトロルミネッセンス素子では表示欠陥の発生及び表示欠陥部分の成長拡大と言った、表示素子自体の信頼性を大きく低下させる問題が発生することがある。
更に、表面粗さ算術平均値(Ra)が10nmよりも小さい場合でも、表面粗さにおける最大高さ(Ry)が0.3μm以上の凸状形状が存在すること、また、その突起の最大高さと幅の最小値のアスペクト比(最大高さ/幅最小値)が0.2よりも大きい場合は、表示素子の不均一性を引き起こすことがあり、積層するバリア膜にクラックや膜厚不均一が発生し易くなりフィルムシート自体のバリア性能を低下させることがある。その結果、液晶表示素子では素子内部での気泡発生や基板間ギャップの不均一による表示不良、エレクトロルミネッセンス素子では非点灯欠陥の発生及び非点灯欠陥部分の成長拡大と言った、表示素子自体の信頼性を大きく低下させる問題が発生することがある。有機物層または無機物層表面の突起形状を表現する、最大高さと幅の最小値のアスペクト比(最大高さ/幅最小値)における最大高さとは、樹脂表面粗さの平均線からの突起の最大高さを示す。また、幅の最小値とは、局所的な突起を樹脂表面粗さの平均線で2次元に切り出した場合の突起のすそのに対応する面形状の最小距離を示す。つまり、突起の表面粗さ平均線における面形状が扁平していた場合に、最も急峻なアスペクト比を算出することができる。
【0009】
本発明の有機物層▲1▼は、例えば、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、イソシアヌール酸EO変性アクリレート、ペンタエリスリトールアクリレート、トリメチロールプロパンアクリレート、エチレングリコールアクリレート、ポリエステルアクリレート、環状エーテル型アクリレート、ノルボルネンアクリレート等のアクリロイル基を有するモノマーを主成分とする樹脂組成物を好適に用いる事ができるが、特に限定はしない。また、2官能以上のアクリロイル基を有するモノマーを主成分とすることが好ましい。これらの2官能以上のアクリロイル基を有するモノマーは2種類以上を混合して用いても、また1官能のアクリレートを混合して用いても良く、1官能のアクリレートを混合する方法は硬化収縮を小さく抑える点でより好ましい。また、特に架橋度が高く、ガラス転移温度が200℃以上である、イソシアヌール酸EO変性トリアクリレートを主成分とすることも好ましい。
また、前記樹脂組成物には、シリコン系、フッ素系のレベリング材、シリコン系、チタネート系、メルカプト系のシランカップリング材等を添加しても良い。
【0010】
本発明の有機物層▲2▼については低透湿性を有することが好ましく、用いる樹脂としては、JIS K 7129のB法による水蒸気透過度測定において、アクリロイル基の反応率を30%以上として200μm厚に硬化させた時の水蒸気透過度が30g/m/dayより小さいアクリロイル基を有するモノマーを主成分とする樹脂組成物であれば特に制限はないが、臭素化ビスフェノールA型エポキシアクリレート等のエポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、イソシアヌール酸EO変性アクリレート、トリメチロールプロパンアクリレート、ポリエステルアクリレート、環状エーテル型アクリレート、ノルボルネンアクリレート、ジシクロペンタジエニルアクリレート等のシクロオレフィン型アクリレート、シクロオレフィン型エポキシアクリレート、フルオレン型アクリレート、フルオレン型エポキシアクリレート等を用いることができる。特にこれらのうち、2官能以上のアクリロイル基を有するモノマーを主成分とすることが好ましく、中でもイソシアヌール酸EO変性アクリレート、ノルボルネンジアクリレート、ジシクロペンタジエニルジアクリレート、臭素化ビスフェノールA型エポキシジアクリレート、フルオレン型ジアクリレート、フルオレン型エポキシジアクリレートの内、一種類以上を主成分とすることが硬化樹脂組成物の水蒸気透過度を低く抑える点でより好ましい。これらの2官能以上のアクリロイル基を有するモノマーは単独で用いても2種類以上を混合して用いても良い。また、それ自体で比較的バリア性のあるPVA系やEVA系、ポリ塩化ビニリデン、もしくはこれらの樹脂の複数を混用することもできる。また、本発明の紫外線硬化性樹脂組成物には、シリコン系、フッ素系のレベリング材、シリコン系、チタネート系、メルカプト系のシランカップリング材等を添加しても良い。
【0011】
本発明に用いる有機物層▲2▼に用いる樹脂組成物のアクリロイル基の反応率については30%以上が樹脂組成物の硬化特性を得るために好ましく、バリアフィルム適用プロセスを考慮すると反応率45%以上が更に好ましい。アクリロイル基の反応率が30%未満の場合にはモノマー樹脂の反応が不十分なため、耐熱性、密着性の低下が生じ無機物膜にクラックを生じさせる場合がある。更には、未反応モノマーが無機物層製膜プロセス等において揮発ガスとなり、無機物層の組成を変化させることによる有機/無機界面の密着性低下やバリア性劣化を生じさせる。
【0012】
本発明の有機物層▲1▼の厚みは特に制限は無いが0.1〜10μmの範囲が好ましく、更には0.3〜6μmがより好ましい。この厚みは用いる樹脂基材の平滑性に依存するが、0.1μm以下の場合は、ベースフィルムの凹凸を平坦化する効果に乏しいために、無機物層のバリア性を発現することが難しい。また、厚みが10μm以上の場合は、厚みの均一性が低下する問題や、樹脂組成物の種類によっては、樹脂基材の柔軟性に追従できず破壊劣化を起こすと言った問題が生じる恐れがある。また、有機物層▲2▼樹脂組成物の厚みは0.01〜6μmが好ましい。厚みが0.01μmより小さい場合は、有機物層▲2▼の成膜方法にも依存するが面内の膜厚が不均一になるため、無機物層と無機物層の欠陥の補修効果が乏しくなりバリア性を向上させることが難しい。また、厚みが6μm以上の場合は、バリア積層体のフレキシブル性が低下したり、無機物層と有機物層▲2▼との線膨張率の差異による影響が顕著になり、信頼性を評価するための温湿度処理において基板の反りやうねり、更にはクラック発生が見られる場合がある。
【0013】
本発明の無機物層は、水蒸気バリア性および/または酸素バリア性を有することが好ましい。その材質については特に制限はしないが、バリア特性に温度湿度依存性が少ない無機物質を主構成とするバリア膜が好ましい。例えばSi、Al、In、Sn、Zn、Ti、Cu、Ce 、Mg、La、Cr、Ca、Zr、Ta等の1種以上を含む酸化物もしくは窒化物もしくは酸化窒化物もしくはハロゲン化合物などを用いることができる。無機物層は厚すぎると曲げ応力によるクラックの恐れがあり、薄すぎると膜が島状に分布するため、いずれも水蒸気バリア性が悪くなる。上記のことより、それぞれの無機物層の厚みは5nm〜500nmの範囲が好ましいが、特に限定はしない。また、それぞれの無機物層は同じ組成でも別の組成でも良く制限はない。水蒸気バリア性と高透明性を両立させるには無機物層として珪素酸化物や珪素酸化窒化物を使うのが好ましい。珪素酸化物はSiOxと表記され、たとえば、無機物層としてSiOxを用いる場合、良好な水蒸気バリア性と高い光線透過率を両立させるためには1.6<x<1.9であることが望ましい。珪素酸化窒化物はSiOxNyと表記されるが、このxとyの比率は密着性向上を重視する場合、酸素リッチの膜とし、1<x<2、0<y<1が好ましく、水蒸気バリア性向上を重視する場合、窒素リッチの膜とし、0<x<0.8、0.8<y<1.3が好ましい。また、無機膜の成膜方法としては抵抗加熱蒸着法、電子線蒸着法、イオンプレーティング法、プラズマCVD法、スパッタリング法、常圧CVD法等が適用でき、目的の無機酸化物、無機窒化物、無機窒化酸化物、無機ハロゲン化合物が得られる方法であれば制限はない。
【0014】
本発明の樹脂基材は、そのガラス転移温度が160℃以上であることが好ましい。好適な基材の例としては、ポリカーボネート樹脂、ポリノルボルネン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリオレフィン樹脂等、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、シンジオタクチックポリスチレン樹脂、シクロポリオレフィン樹脂及びそのコポリマー樹脂、イミド変性ポリメチルメタクリレート等のイミド変性した高分子等の各種樹脂を主成分とする基材があげられる。中でもポリカーボネート系樹脂、ノルボルネン系樹脂、シクロオレフィン系樹脂、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂またはポリエーテルスルホン樹脂から選ばれる一種類以上の樹脂を主成分とすることで、光線透過率が高く、耐熱性も高い樹脂基材を得る事ができる。また、本発明のベースフィルムは有機物層の形成に先立ち、積層する有機物層との密着力を高めるために脱ガス処理、コロナ放電処理、火炎処理、エキシマUV処理、UVオゾン処理等の表面処理が施されていてもよい。上記樹脂基材は、押出成形およびキャスティング等の方法でシート化することができる。
【0015】
本発明の透明バリアフィルムは、樹脂基材上に積層された有機物層と無機物層の剥き出しになる各端面からの透湿を抑制するために、水蒸気透過度が10g/m/day(200μm厚)より小さい樹脂組成物で端面封止しても良い。端面を水蒸気透過度の低い樹脂で封止することで基材自体のバリア性能が向上するばかりでなく、バリア性の長期信頼性も向上する。端面封止に使用する樹脂組成物は、水蒸気透過度が低くかつ透明バリアフィルムとの密着性が良い樹脂組成物であれば特に限定されないが、水蒸気透過度、密着性、作業性、コストの点から、蜜ロウ、木ロウ、白ロウ、パラフィンロウ、イボタロウ、カルナバロウ、ハードワックスから選ばれる一種類以上の樹脂組成物を主成分とすることが好ましく、更には耐熱性が高いことからパラフィンロウ、イボタロウ、カルナバロウ、ハードワックスがより好ましい。表示素子に用いる透明バリアフィルムの端面封止は、素子を作製する前でも作製後でもかまわない。表示素子が作製されるプロセス温度が端面封止樹脂組成物の耐熱温度より低い場合は、表示素子作製前に封止することが好ましく、表示素子が作製されるプロセス温度が端面封止樹脂組成物の耐熱温度より高い場合は、表示素子作製後に封止することが好ましい。
【0016】
【実施例】
以下本発明の実施例について詳細に説明するが、本発明は、何ら下記実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
ポリエーテルサルホンフィルムに紫外線硬化性樹脂組成物(有機物層▲1▼)としてイソシアヌール酸EO変性トリアクリレート(東亞合成製 M−315)40重量部、ビスフェノールA型エポキシアクリレート(昭和高分子社製 VR−77)10重量部、光開始剤(チバガイギー社製 IRG−907)1.5重量部を酢酸イソアミル(沸点=146℃)33重量部、ブチルセロソルブ(沸点=170℃)17重量部にて撹拌溶解してRC=50wt%の均一な溶液をスピンコーターで塗布し、120℃5分加熱乾燥後さらにUV照射で硬化させて5μmの樹脂層を形成した。つぎに、スパッタ装置の真空槽内に前記有機物層を形成したフィルムをセットし10−4Pa台まで真空引きし、放電ガスとしてアルゴンを分圧で0.04Pa導入、反応ガスとして酸素を分圧で0.04Pa導入した。雰囲気圧力が安定したところで放電を開始しSiターゲット上にプラズマを発生させ、スパッタリングプロセスを開始した。プロセスが安定したところでシャッターを開きフィルムへのSiOx無機膜の形成を開始した。50nmの膜が堆積したところでシャッターを閉じてSiOx無機物層(無機物層▲1▼)の成膜を終了した。その後、真空槽(1)内に大気を導入しSiOx無機物層の形成されたフィルムを取り出した。さらに、該フィルムのSiOx無機膜堆積面に紫外線硬化性樹脂組成物(有機物層▲2▼)としてイソシアヌール酸EO変性トリアクリレート(東亞合成製 M−315)50重量部、光開始剤(チバガイギー社製 IRG−907)1.5重量部を酢酸イソアミル(沸点=146℃)33重量部、ブチルセロソルブ(沸点=170℃)17重量部にて撹拌溶解してRC=50wt%の均一な溶液をスピンコーターで塗布し、120℃5分加熱乾燥後さらにUV照射で硬化させて1.0μmの樹脂層を形成した。再び該フィルムをスパッタ装置の真空槽内にセットし10−4Pa台まで真空引きし、放電ガスとしてアルゴンを分圧で0.04Pa導入、反応ガスとして酸素を分圧で0.04Pa導入した。雰囲気圧力が安定したところで放電を開始しSiターゲット上にプラズマを発生させ、スパッタリングプロセスを開始した。プロセスが安定したところでシャッターを開きフィルムへのSiOx無機膜の形成を開始した。50nmの膜が堆積したところでシャッターを閉じてSiOx無機物層(無機物層▲2▼)の成膜を終了した。その後、真空槽(1)内に大気を導入しSiOx無機物層の形成されたフィルムを取り出した。
【0017】
(実施例2)
実施例1と同様に、ポリエーテルサルホンフィルム上に有機物層▲1▼/無機物層▲1▼/有機物層▲2▼/無機物層▲2▼の形成を行ったが、無機物層に挟まれた有機物層▲2▼のアクリル樹脂をイソシアヌール酸EO変性トリアクリレートからノルボルネン骨格を有する2官能アクリレート(東亞合成製 TO−2111)とした。その他配合量および有機物層▲2▼の厚みなどは実施例1と同じ。
(実施例3)
実施例1と同様に、ポリエーテルサルホンフィルム上に有機物層▲1▼/無機物層
▲1▼/有機物層▲2▼/無機物層▲2▼の形成を行ったが、無機物層に挟まれた有機物層▲2▼のアクリル樹脂をイソシアヌール酸EO変性トリアクリレートからフルオレン骨格を有する2官能アクリレート(東亞合成製 TO−2065)とし、有機物層▲2▼の厚みを1.8μmとした。その他配合量などは実施例1と同じ。
(実施例4)
実施例1と同様に、ポリエーテルサルホンフィルム上に有機物層▲1▼/無機物層
▲1▼/有機物層▲2▼/無機物層▲2▼の形成を行ったが、無機物層に挟まれた有機物層▲2▼のアクリル樹脂をイソシアヌール酸EO変性トリアクリレートから臭素化ビスフェノールA型エポキシジアクリレート(日本化薬製 R9403)とし、有機物層▲2▼の厚みを1.6μmとした。その他配合量などは実施例1と同じ。
(実施例5)
実施例1と同様に、ポリエーテルサルホンフィルム上に有機物層▲1▼/無機物層
▲1▼/有機物層▲2▼/無機物層▲2▼の形成を行った後に、樹脂基板端部をパラフィンロウで封止した。50μm厚のステンレスメッシュを補強用の中材にして200μm厚に成形したパラフィンロウの水蒸気透過度をJIS K 7129 のB法により測定したところ、水蒸気透過度は0.1g/m/day未満で装置の測定限界範囲外であり、透湿性が非常に低いものであった。
【0018】
(比較例1)
実施例1と同様に、ポリエーテルサルホンフィルム上に有機物層▲1▼/無機物層
▲1▼/有機物層▲2▼/無機物層▲2▼の形成を行ったが、無機物層に挟まれた有機物層▲2▼のアクリル樹脂をイソシアヌール酸EO変性トリアクリレートからジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとし、有機物層▲2▼の厚みを4.0μmとした。その他配合量などは実施例1と同じ。
(比較例2)
実施例1と同様に、ポリエーテルサルホンフィルム上に有機物層▲1▼/無機物層
▲1▼/有機物層▲2▼/無機物層▲2▼の形成を行ったが、無機物層に挟まれた有機物層▲2▼厚みを10.0μmとした。その他配合量などは実施例1同じ。
【0019】
(評価)
各フィルムの水蒸気透過度をJIS K 7129 B法にて測定した。さらに、40℃90%恒温恒湿オーブンで120時間湿熱処理した基板の水蒸気透過度をJIS K 7129 B法にて測定し、更にその基板を目視により外観評価した。有機物層▲2▼に用いた樹脂組成物の硬化物(200μm厚)の水蒸気透過度をJIS K 7129 B法にて測定した。以上の結果を表1に示す。
【0020】
【表1】
Figure 2004244606
【0021】
(実施例6)
実施例1により作製した樹脂基板上に透明導電膜として、パルスDCマグネトロン法により初期真空度3×10−4Paの状態から酸素/アルゴンガス4%の混合ガスを導入して1×10−1Paの条件下においてITOターゲットにてスパッタリングを行いIn/In+Snの原子比が0.98である酸化インジウム錫(ITO)からなる透明導電膜を得た。測定の結果、膜厚は1000Å、比抵抗は4×10−4Ω−cmであった。
得られた透明電極/バリア付樹脂基板を用いて、有機EL素子を作製した。ITO陽極の上に正孔輸送層としてTPDを40nm蒸着し、ついで電子輸送層兼発光層としてAlq3を70nm蒸着後、陰極としてAg/Mg(10:1)の陰極を200nm蒸着し有機EL素子を作製した。陰極側を、紫外線硬化樹脂をシール材とした接着剤を用いてガラス基板で封止した。
作製した有機EL素子を湿熱環境(40℃、90%RH)に5日間保管した素子を評価した結果、発光部分に素子劣化は見られず、初期発光特性同等の良好な素子特性を示した。
【0022】
(実施例7)
実施例1により作製した樹脂基板上に実施例6同様にして有機EL素子を作製した。その後、実施例5で用いたパラフィンロウにより樹脂基板端部を封止した後、陰極側を、紫外線硬化樹脂をシール材とした接着剤を用いてガラス基板で封止した。
作製した有機EL素子を湿熱環境(40℃、90%RH)に5日間保管した素子を評価した結果、発光部分に素子劣化は見られず、初期発光特性同等の良好な素子特性を示し、更に継続して湿熱環境(40℃、90%RH)に9日間保管した素子の発光状態を観察した結果、発光部分に素子劣化は見られず、初期発光特性同等の良好な素子特性を示した。
【0023】
(比較例3)
比較例2により作製した樹脂基板上に実施例6同様にして有機EL素子を作製した。その後、陰極側を、紫外線硬化樹脂をシール材とした接着剤を用いてガラス基板で封止した。
作製した有機EL素子を湿熱環境(40℃、90%RH)に5日間保管した素子を評価した結果、樹脂基板に緩やかなうねりが発生しており、初期発光状態では見られなかった素子発光部分の部分的な未発光部が確認された。
【0024】
(実施例8)
実施例1と同様な作製手順にて、ポリエーテルサルホンフィルム上に有機物層
▲1▼/無機物層▲1▼/有機物層▲2▼/無機物層▲2▼の形成を行った。有機物層▲1▼はイソシアヌール酸EO変性トリアクリレート(東亞合成製 M−315)30重量部、エポキシアクリレート(東亞合成社製 M−211B)7.5重量部、光開始剤(チバガイギー社製 IRG−907)1.1重量部、メチルセロソルブアセテート 10.8重量部、酢酸ブチル 36重量部,ブチルセロソルブ 6.3重量部にて撹拌、溶解してRC=42wt%の均一な溶液としたものをスピンコーターにて塗布し、加熱乾燥機中90℃で2分間続いて120℃で3分間加熱して溶媒を除去した後に、高圧水銀灯にて350mJ/cmの紫外線を照射させ4μm厚の有機物層とした。有機物層▲1▼の表面平滑性をAFMにて評価した結果、Ra=0.5nm、Ry=0.2μm、深さ10nm以上の穴欠点が無く、20μm×20μm角の領域における局所的な突起形状の最大高さと幅の最小値のアスペクト比(最大高さ/幅最小値)の最大値は0.15であった。
有機物層▲1▼上に実施例1に準じて成膜したSiOx膜(無機物層▲1▼)の表面平滑性をAFMにて評価した結果、Ra=0.55nm、Ry=0.23μm、深さ10nm以上の穴欠点が無く、20μm×20μm角の領域における局所的な突起形状の最大高さと幅の最小値のアスペクト比(最大高さ/幅最小値)の最大値は0.12であった。
SiOx膜(無機物層▲1▼)上に形成する有機物層▲2▼はイソシアヌール酸EO変性トリアクリレート(東亞合成製 M−315)40重量部、光開始剤(チバガイギー社製 IRG−907)2.5重量部、メチルセロソルブアセテート(沸点=145℃)8.5重量部、乳酸エチル(沸点=155℃)30重量部,ブチルセロソルブ(沸点=170℃)6.0重量部にて撹拌、溶解してRC=48.8wt%の均一な溶液としたものをスピンコーターにて塗布し、加熱乾燥機中90℃で5分間続いて120℃で2分間加熱して溶媒を除去した後に、高圧水銀灯にて350mJ/cmの紫外線を照射させ1μm厚の有機物層とした。有機物層▲2▼の表面平滑性をAFMにて評価した結果、Ra=0.3nm、Ry=0.08μm、深さ10nm以上の穴欠点が無く、20μm×20μm角の領域における局所的な突起形状の最大高さと幅の最小値のアスペクト比(最大高さ/幅最小値)の最大値は0.1であった。
有機物層▲2▼上に実施例1に準じて成膜したSiOx膜(無機物層▲2▼)の表面平滑性をAFMにて評価した結果、Ra=0.3nm、Ry=0.1μm、深さ10nm以上の穴欠点が無く、20μm×20μm角の領域における局所的な突起形状の最大高さと幅の最小値のアスペクト比(最大高さ/幅最小値)の最大値は0.1であった。作製したバリアフィルムの40℃90%恒温恒湿オーブン120時間湿熱処理前後の水蒸気透過度をJIS K 7129 B法にて測定した結果、湿熱処理の有無に関わらず測定限界値以下の非常に良好なバリア性が得られ、目視でも外観変化は見られなかった。
【0025】
(実施例9)
実施例8で作製した透明バリアフィルム上に実施例6と同様にして有機EL素子を作製した。作製した有機EL素子を湿熱環境(40℃、90%RH)に5日間保管した素子を評価した結果、発光部分に素子劣化は見られず、初期発光特性同等の良好な素子特性を示し、更に継続して湿熱環境(40℃、90%RH)に40日間保管した素子の発光状態を観察した結果、発光部分に素子劣化は見られず、初期発光特性同等の良好な素子特性を示した。
【0026】
<参考例1>
実施例1と同様な作製手順にて、ポリエーテルサルホンフィルム上に有機物層
▲1▼/無機物層▲1▼/有機物層▲2▼/無機物層▲2▼の形成を行った。有機物層▲1▼はエポキシアクリレート(昭和高分子社製 VR−60LAV)20重量部、ウレタンアクリレート(大日本インキ社製 ユニディック17−806)14重量部、光開始剤(チバガイギー社製 IRG−907)1.2重量部、メチルセロソルブアセテート(沸点=145℃)15重量部、酢酸ブチル(沸点=126℃)40重量部,ブチルセロソルブ(沸点=170℃)6.0重量部にて撹拌、溶解してRC=26.4wt%の均一な溶液としたものをスピンコーターにて塗布し、加熱乾燥機中90℃で2分間続いて120℃で3分間加熱して溶媒を除去した後、高圧水銀灯にて350mJ/cmの紫外線を照射させ2.6μm厚の硬化樹脂組成物を作製した。有機物層▲1▼の表面平滑性をAFMにて評価した結果、Ra=0.8nm、Ry=0.5μm、深さ10nm以上の穴欠点が、20μm×20μm角サイズに5視野の平均5点確認された。
有機物層▲1▼上に実施例1に準じて成膜したSiOx膜(無機物層▲1▼)の表面平滑性をAFMにて評価した結果、Ra=1.0nm、Ry=0.52μm、深さ10nm以上の穴欠点が20μm×20μm角サイズに5視野の平均5点確認された。
SiOx膜(無機物層▲1▼)上に形成する有機物層▲2▼は比較例1に準じてジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとし、厚みを4.0μmとした。有機物層▲2▼の表面平滑性をAFMにて評価した結果、Ra=1.2nm、Ry=0.12μm、深さ10nm以上の穴欠点が無く、20μm×20μm角の領域における局所的な突起形状の最大高さと幅の最小値のアスペクト比(最大高さ/幅最小値)の最大値は0.09であった。
有機物層▲2▼上に実施例1に準じて成膜したSiOx膜(無機物層▲2▼)の表面平滑性をAFMにて評価した結果、Ra=1.2nm、Ry=0.13μm、深さ10nm以上の穴欠点が無く、20μm×20μm角の領域における局所的な突起形状の最大高さと幅の最小値のアスペクト比(最大高さ/幅最小値)の最大値は0.10であった。作製したバリアフィルムの40℃90%恒温恒湿オーブン120時間湿熱処理前後の水蒸気透過度をJIS K 7129 B法にて測定した結果、湿熱処理の有無に関わらず測定限界値以下の非常に良好なバリア性が得られ、目視でも外観変化は見られなかった。
【0027】
<参考例2>
参考例1で作製した透明バリアフィルム上に実施例6と同様にして有機EL素子を作製した。作製した有機EL素子を湿熱環境(40℃、90%RH)に5日間保管した素子を評価した結果、
発光部分に素子劣化は見られず、初期発光特性同等の良好な素子特性を示した。作製した有機EL素子を継続して湿熱環境(40℃、90%RH)に25日間保管した素子の発光状態を観察した結果、発光部分に素子劣化は見られず初期発光特性同等の良好な素子特性を示したが、更に継続して湿熱環境(40℃、90%RH)に40日間保管した発光状態を観察した結果、発光部分に非発光部が一部確認された。実施例8,9のEL素子の場合はバリア層を構成する有機物層および無機物層の表面平滑性が良好なために、構造欠陥の発生を抑制しガスバリア性に寄与する各無機物層が本来のガスバリア機能を発揮したためと考えられる。一方で参考例1,2の有機EL素子の場合は有機物層と無機物層の繰り返し構造とバリア層を構成する有機物層▲2▼と無機物層▲2▼の表面平滑性が良好なことから、実施例7よりも素子の湿熱処理による素子信頼性の向上は見られるが、有機物層▲1▼と無機物層▲1▼の表面平滑性が実施例8,9に比べ穴欠点が確認できることから、無機物層▲1▼の構造欠陥の発生確率が上がり無機物層本来のガスバリア性が僅かに低下したことが考えられる。
【0028】
【発明の効果】
本発明は、高い水蒸気バリアをもつ透明フィルムであり、しかも高温高湿下でも水蒸気バリア性が低下しないという特性を持つものである。本発明のフィルムをたとえば表示用素子として適用すれば、軽くて割れないディスプレイが実現できる。また、薬品などの保存に適用すれば中身が見えて、落としても割れないような保存容器を実現することも可能であり、その工業的価値は極めて高い。

Claims (24)

  1. 樹脂基材上に有機物層▲1▼、無機物層▲1▼、有機物層▲2▼、無機物層▲2▼がこの順に積層され、かつ有機物層▲2▼と無機物層▲2▼組み合わせが1組以上である透明バリアフィルムであって、有機物層▲2▼の厚みが0.01μm以上かつ6μm以下であり、有機物層▲2▼が、アクリロイル基を有するモノマーを主成分とする樹脂組成物を架橋させて得られ、且つ該樹脂組成物がアクリロイル基の反応率を30%以上として200μm厚に硬化させた時の水蒸気透過度が30g/m/dayより小さいことを特徴とする透明バリアフィルム。
  2. 前記無機物層▲1▼および/または▲2▼の表面粗さ算術平均値(Ra)がRa<10nm、最大高さ(Ry)がRy<0.3μmであり、且つ平均線からの深さが10nm以上で穴深さと穴直径のアスペクト比(穴深さ/穴直径)が0.2よりも大きい穴の無いことを特徴とする請求項1記載の透明バリアフィルム。
  3. 前記無機物層▲1▼および/または▲2▼の表面粗さ算術平均値(Ra)がRa<10nm、最大高さ(Ry)がRy<0.3μmであり、表面の最大高さと幅の最小値のアスペクト比(最大高さ/幅最小値)が0.2よりも大きい局所的な突起が無いことを特徴とする請求項1記載の透明バリアフィルム。
  4. 前記無機物層▲1▼および/または▲2▼の表面粗さ算術平均値(Ra)がRa<10nm、最大高さ(Ry)がRy<0.3μmであり、且つ平均線からの深さが10nm以上で穴深さと穴直径のアスペクト比(穴深さ/穴直径)が0.2よりも大きい穴の無く、表面の最大高さと幅の最小値のアスペクト比(最大高さ/幅最小値)が0.2よりも大きい局所的な突起も無いことを特徴とする請求項1記載の透明バリアフィルム。
  5. 前記有機物層▲1▼および/または▲2▼の表面粗さ算術平均値(Ra)がRa<10nm、最大高さ(Ry)がRy<0.3μmであり、且つ平均線からの深さが10nm以上で穴深さと穴直径のアスペクト比(穴深さ/穴直径)が0.2よりも大きい穴の無いことを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の透明バリアフィルム。
  6. 前記有機物層▲1▼および/または▲2▼の表面粗さ算術平均値(Ra)がRa<10nm、最大高さ(Ry)がRy<0.3μmであり、その表面に最大高さと幅の最小値のアスペクト比(最大高さ/幅最小値)が0.2よりも大きい局所的な突起が無いことを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の透明バリアフィルム。
  7. 前記有機物層▲1▼および/または▲2▼の表面粗さ算術平均値(Ra)がRa<10nm、最大高さ(Ry)がRy<0.3μmであり、且つ平均線からの深さが10nm以上で穴深さと穴直径のアスペクト比(穴深さ/穴直径)が0.2よりも大きい穴の無く、その表面に最大高さと幅の最小値のアスペクト比(最大高さ/幅最小値)が0.2よりも大きい局所的な突起も無いことを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の透明バリアフィルム。
  8. 前記有機物層▲1▼が、アクリロイル基を有するモノマーを主成分とする樹脂組成物を架橋させて得られる請求項1〜7いずれか記載の透明バリアフィルム。
  9. 前記有機物層▲1▼および/または▲2▼が、2官能以上のアクリロイル基を有する1種類以上のモノマー、または2官能以上のアクリロイル基を有する1種類以上のモノマーと単官能以上のアクリロイル基を有する1種類以上のモノマーとの混合物を主成分とする樹脂組成物を、架橋させて得られる請求項1〜8いずれか記載の透明バリアフィルム。
  10. 前記有機物層▲1▼に用いる樹脂組成物のアクリロイル基を有するモノマーの少なくとも1種がイソシアヌール酸EO変性トリアクリレートである請求項1〜9いずれか記載の透明バリアフィルム。
  11. 前記有機物層▲2▼に用いる樹脂組成物のアクリロイル基を有するモノマーの少なくとも1種がノルボルネン骨格を有する請求項1〜10いずれか記載の透明バリアフィルム。
  12. 前記有機物層▲2▼に用いる樹脂組成物のアクリロイル基を有するモノマーの少なくとも1種がフルオレン骨格を有する請求項1〜10いずれか記載の透明バリアフィルム。
  13. 前記有機物層▲2▼に用いる樹脂組成物のアクリロイル基を有するモノマーの少なくとも1種が臭素化ビスフェノールA型エポキシアクリレートである請求項1〜10いずれか記載の透明バリアフィルム。
  14. 前記有機物層▲2▼に用いる樹脂組成物のアクリロイル基を有するモノマーの少なくとも1種が、イソシアヌール酸EO変性トリアクリレートである請求項1〜13いずれか記載の透明バリアフィルム。
  15. 前記無機物層がSi、Al、In、Sn、Zn、Ti、Cu、Ce、Mg、La、Cr、Ca、Zr、Taから選ばれる1種以上を含む酸化物または窒化物または酸化窒化物またはハロゲン化物を主成分とする請求項1〜14いずれか記載の透明バリアフィルム。
  16. 前記樹脂基材のガラス転移温度が160℃以上である請求項1〜15いずれか記載の透明バリアフィルム。
  17. 前記樹脂基材がポリカーボネート系樹脂、ノルボルネン系樹脂、シクロオレフィン系樹脂、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂またはポリエーテルスルホン樹脂から選ばれる一種類以上の樹脂を主成分とする請求項1〜16いずれか記載の透明バリアフィルム。
  18. 前記バリアフィルムにおいて樹脂基材上に積層された有機物層と無機物層の剥き出しになる各断端を、200μm厚成形板での水蒸気透過度が10g/m/dayより小さい樹脂組成物で端面封止したことを特徴とする請求項1〜17いずれか記載の透明バリアフィルム。
  19. 前記端面封止に用いる樹脂組成物が、蜜ロウ、木ロウ、白ロウ、パラフィンロウ、イボタロウ、カルナバロウ、ハードワックスから選ばれる一種類以上の樹脂を主成分とすることを特徴とする請求項18記載の透明バリアフィルム。
  20. 請求項1〜19いずれか記載の透明バリアフィルムを用いた表示素子。
  21. 請求項1〜18いずれか記載の透明バリアフィルムを用いた表示素子の基板端面を、200μm厚成形板での水蒸気透過度が10g/m/dayより小さい樹脂組成物で端面封止したことを特徴とする表示素子。
  22. 前記端面封止に用いる樹脂組成物が、蜜ロウ、木ロウ、白ロウ、パラフィンロウ、イボタロウ、カルナバロウ、ハードワックスから選ばれる一種類以上の樹脂を主成分とする樹脂組成物で封止したことを特徴とする請求項21記載の表示素子。
  23. 請求項20〜22いずれか記載の表示素子を用いたエレクトロルミネッセンス表示装置。
  24. 透明バリアフィルムが、光学シート、表示素子用プラスチック基板、アクティブマトリックス表示素子用基板又は有機エレクトロルミネセンス表示素子用基板である請求項1〜19いずれか記載の透明バリアフィルム。
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