JP2005111702A - ガスバリア性基材とディスプレイ用基板および有機elディスプレイ - Google Patents

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圭治 徳永
Minoru Komada
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Abstract

【課題】高いガスバリア性を有するとともに、表面の平坦性が良好であるガスバリア性基材と、このガスバリア性基材を用いたディスプレイ用基板、このディスプレイ用基板を用いた有機ELディスプレイを提供する。
【解決手段】ガスバリア性基材を、透明プラスチック基材と、この透明プラスチック基材の少なくとも一方の面に設けられた平坦化層と、平坦化層と透明プラスチック基材との間および/または平坦化層上に設けられた透明無機化合物層と、を備えるものとし、ディスプレイ用基板は、上記のガスバリア性基材上に透明導電層を備えるものとし、有機ELディスプレイは、透明導電層がパターン化されてなる透明電極層である上記のディスプレイ用基板と、透明電極層上に設けられた有機EL発光素子形成層と、有機EL発光素子形成層上に設けられた対向電極と、を備えるものとした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、バリア性が極めて高いガスバリア性基材と、このガスバリア性基材を用いたディスプレイ用基板と、このディスプレイ用基板を用いた有機ELディスプレイに関する。
従来、ディスプレイ用素子の支持基板としてガラス基板を用いたものが知られている。しかし、ガラス基板は重く、硬く、割れ易いという欠点を有している。そこで、近年、ガラス基板に代わるものとして、プラスチック基板が提案されている。
しかしながら、プラスチック基板は軽く、フレキシブルで割れ難いという利点を有する反面、ガラス基板に比べてガスバリア性が悪く、長時間ディスプレイ素子の性能を維持することが困難である。特に、有機EL(エレクトロルミネッセンス)の発光素子は、水分や酸素に触れると発光劣化が生じるという問題がある。また、プラスチック基材上にガスバリア層を形成したプラスチック基板では、プラスチック基材の平坦性が不十分な場合、ピンホールや突起等が存在してガスバリア性の低下を来たし、結果として、有機ELディスプレイにダークスポットが発生すると考えられている。
従来、樹脂基板にガスバリア性、平坦性を付与するために、次のような提案がなされている。例えば、特許文献1は、高分子樹脂組成物からなる基材上に無機蒸着層を第1層として設け、次いで、(a)1種類以上のアルコキシドおよび/またはその加水分解物または(b)塩化スズのいずれかを含む水溶液、あるいは、水/アルコール混合溶液を主剤とするコーティング剤を塗布し、加熱乾燥してなるガスバリア性皮膜を第2層として積層することにより、高いガスバリア性を付与している。
また、特許文献2は、高分子樹脂組成物からなる基材上に無機蒸着層を第1層として設け、次いで、1種類以上のアルコキシドあるいはその加水分解物と、分子中に少なくとも2個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート化合物との混合溶液を主剤とするコーティング剤を塗布し、加熱乾燥してなるガスバリア性皮膜を第2層として積層することにより、高いガスバリア性を付与している。
また、特許文献3は、脂環式炭化水素骨格ビス(メタ)アクリレート、メルカプト化合物、単官能(メタ)アクリレートを含有した耐熱性や機械的強度、特に耐衝撃性に優れた基材に、SiO2からなる無機蒸着層を設けることにより、高いガスバリア性を発現している。
また、平坦性に関し、特許文献4は、基板表面上に第1のパッシベーション膜を形成し、この膜上に感光性有機高分子膜を形成してパターニングを行う工程と、パターニングした感光性有機高分子膜をマスクとして第1のパッシベーション膜のパターニングを行い、上記の感光性有機高分子膜を第2のパッシベーション膜とすることにより、上層パッシベーション膜と下層パッシベーション膜との密着性を高めた、ピンホールやクラック等のないパッシベーション膜を得ている。
また、特許文献5は、光硬化能、熱硬化能を有する絶縁層をパターン状に基板上に形成する際に、絶縁樹脂溶液の塗布、乾燥後に、絶縁層に対して残存溶剤の濃度勾配を減少させる処理を施して、絶縁層の断面方向の残存溶剤の濃度勾配を減少させた後、絶縁層光硬化、現像、熱硬化することにより、表面を平滑化させた絶縁層を可能としている。
また、特許文献6は、基板の材料の加工工程でのバリアー層の破損により、基板のバリアー性の低下を来たさないように、ガスバリアー層としての金属酸化膜上に、ある程度の硬度を備え付着性の良い硬質な有機硬化膜を設けた透明導電性フィルムを開示している。
特開平7−164591号公報 特開平7−268115号公報 特開平11−222508号公報 特公平6−52732号公報 特開平6−236871号公報 特開平8−165368号公報
しかしながら、特許文献1、特許文献2は、用途が食品、医薬品等の包装分野に限られており、ガスバリア性も水蒸気透過率(WVTR)が0.3g/m2/day程度、酸素透過率(OTR)が0.5cc/m2/day・atm程度であり、コーティング剤に熱硬化性樹脂を使用している。また、特許文献3では、ディスプレイ分野、特に液晶表示パネルに用途分野を有し、基材上にSiO2からなる無機蒸着層を設けることによりガスバリア性を発現しているが、そのOTRが1.0cc/m2/day・atm程度にとどまり、有機EL等の発光素子の劣化を防ぐ防湿性としては十分とは言い難い。さらに、上記各特許文献1〜3は、平坦性に関して言及していない。
また、特許文献4は、第1のパッシベーション膜を形成し、その膜上に感光性有機高分子膜を設け密着性を向上させるものであり、特許文献5は、表面を平滑化させた絶縁層を開示しているものの、いずれの特許文献も具体的なガスバリア性、平坦性には言及していない。また、特許文献6は、用途がEL素子、LCD素子等のエレクトロニクス素子用フィルムであるものの、具体的なガスバリア性の記述はなく、平坦性にも言及していない。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、高いガスバリア性を有するとともに、表面の平坦性が良好であるガスバリア性基材と、このガスバリア性基材を用いたディスプレイ用基板、このディスプレイ用基板を用いた有機ELディスプレイを提供することを目的とする。
本発明者は、高度なガスバリア性を有するガスバリア性基材について鋭意検討したところ、特に透明樹脂基板を支持基板として採用したガスバリア性基材の不十分なガスバリア性の原因には、次の点が考えられることに着目した。すなわち、一般に透明樹脂基板等の高分子の表面は、Ra(平均粗さ)が6nmを超え、P−V(最大高低差)が60nmを超え、所々に500nm(0.5μm)程度の高さの突起が生じており、微視的にみれば荒れた状態になっている。このような樹脂基板上に膜厚が100nm程度の透明無機化合物の薄膜をガスバリア層として形成した場合、樹脂基板表面に存在する突起によりガスバリア層にピンホールが発生し、それによりガスバリア性が劣化する点に着目した。
すなわち、上記のような目的を達成するために、本発明のガスバリア性基材は、透明プラスチック基材と、該透明プラスチック基材の少なくとも一方の面に設けられた平坦化層と、該平坦化層と前記透明プラスチック基材との間および/または前記平坦化層上に設けられた透明無機化合物層とを備えるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記平坦化層が存在する側の最表面は、平均粗さRaが6nm以下、最大高低差P−Vが60nm以下の平坦性を有するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記平坦化層と前記透明無機化合物層との積層が2以上繰り返し存在するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記平坦化層は感光性樹脂を硬化したものであるような構成とした。
本発明の他の態様として、最表面に存在する前記平坦化層はドライコーティングおよびウエットコーティングのいずれかにより形成したものであるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記平坦化層は厚みが0.005〜20μmの範囲内にあるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記透明無機化合物層は無機酸化膜、無機酸化窒化膜、無機炭化酸化膜、無機炭化窒化酸化膜、無機窒化膜、金属膜から選択される少なくとも1種の膜を有するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記透明無機化合物層はイオンプレーティング法、スパッタリング法、および、プラズマ化学気相成長法のいずれかにより形成したものであるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記透明無機化合物層は、無機物が珪素、アルミニウム、マグネシウム、チタン、スズ、インジウムおよびセリウムから選択される少なくとも1種であるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記透明無機化合物層は、厚みが5〜500nmの範囲内にあるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記透明プラスチック基材の少なくとも一方の面に前記平坦化層と前記透明無機化合物層とを備え、前記透明プラスチック基材の他の面に応力緩和層を備えるような構成とした。
本発明の他の態様として、酸素透過率が0.3cc/m2/day・atm以下であり、水蒸気透過率が0.1g/m2/day以下であるような構成とした。
本発明のディスプレイ用基板は、上述のガスバリア性基材と、該ガスバリア性基材上に設けられた透明導電層と、を備えるような構成とした。
本発明の有機ELディスプレイは、前記透明導電層がパターン化されてなる透明電極層である上記のディスプレイ用基板と、前記透明電極層上に設けられた有機EL発光素子形成層と、該有機EL発光素子形成層上に設けられた対向電極と、を備えるような構成とした。
本発明によれば、ガスバリア性基材は、透明プラスチック基材と、この透明プラスチック基材の少なくとも一方の面に設けられた平坦化層と、平坦化層と透明プラスチック基材との間および/または平坦化層上に設けられた透明無機化合物層とを備えるので、平坦化層により、突起等が存在する透明プラスチック基材の粗面が平坦化され、あるいは、透明プラスチック基材に存在する突起により透明無機化合物層に生じた凹凸やピンホールが埋められて平坦化されて、ガスバリア性低下が阻止され高いガスバリア性を具備したものとなり、また、ガスバリア性基材の最表面は平坦性に優れたものとなる。そして、このガスバリア性基材上に透明導電層を備えた構成の本発明のディスプレイ用基板は、透明導電層が均一な厚みを有することが可能で、また、透明導電層が微細なパターンであっても、欠損等の欠陥が極めて少ないものとなる。さらに、本発明の有機ELディスプレイは、有機EL発光素子形成層の高温下でのプロセス工程を経ても本発明のガスバリア性基材が高いガスバリア性を維持するので、ダークスポットの発生が抑制されたものとなる。
次に、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
ガスバリア性基材
図1は本発明のガスバリア性基材の一実施形態を示す概略断面図である。図1において、ガスバリア性基材1は、透明プラスチック基材2の一方の面に透明無機化合物層3と平坦化層4がこの順に積層されて設けられたものである。
図2は本発明のガスバリア性基材の他の実施形態を示す概略断面図である。図2において、ガスバリア性基材11は、透明プラスチック基材12の一方の面に平坦化層14と透明無機化合物層15がこの順に積層されて設けられたものである。
図3は本発明のガスバリア性基材の他の実施形態を示す概略断面図である。図3において、ガスバリア性基材21は、透明プラスチック基材22の一方の面に透明無機化合物層23と平坦化層24と透明無機化合物層25がこの順に積層されて設けられたものである。このように、平坦化層24を介して2層の透明無機化合物層23,25を備えることにより、ガスバリア性を更に向上させることができる。
図4は本発明のガスバリア性基材の他の実施形態を示す概略断面図である。図4において、ガスバリア性基材31は、透明プラスチック基材32の一方の面に透明無機化合物層33と平坦化層34と透明無機化合物層35がこの順に積層されて設けられ、透明プラスチック基材32の他方の面に透明無機化合物層36が設けられたものである。このように平坦化層34を設けていない透明プラスチック基材32の面にも透明無機化合物層36を設けることにより、片面だけに透明無機化合物層を設けた際に発生する応力を相殺、あるいは、緩和して、ガスバリア性基材のそりを防止することができる。すなわち、透明無機化合物層36は応力緩和層としての作用をなす。また、同時に、透明プラスチック基材32から発生するガスがガスバリア性基材の外部に放出されるのを防止することができる。
図5は本発明のガスバリア性基材の他の実施形態を示す概略断面図である。図5において、ガスバリア性基材41は、透明プラスチック基材42の一方の面に平坦化層44と透明無機化合物層45とがこの順に2回以上繰り返して積層(図示例では2回の繰り返し)されて設けられている。このように平坦化層44と透明無機化合物層45とを複数積層することにより、さらにガスバリア性を向上させることができる。また、平坦化層44と透明無機化合物層45の積層順序を逆にして2回以上繰り返して積層したものであってもよい。平坦化層44と透明無機化合物層45との積層の繰り返し回数は、得られるガスバリア性と製造効率等を考慮して設定することができ、例えば、2〜20回、好ましくは2〜10回の範囲で設定することができる。
尚、上述の本発明のガスバリア性基材1,11,21,31,41では、透明プラスチック基材の平坦化層が設けられていない面側にも、上述の平坦化層と透明無機化合物層から構成される積層を有し、表裏対称の構造を有するものであってもよい。
上述のような本発明のガスバリア性基材は、平坦化層が存在する側の最表面における平均粗さRaが6nm以下、最大高低差P−Vが60nm以下の平坦性を有するものとなる。平均粗さRaは測定範囲における平均値であり、最大高低差P−Vは測定範囲における最大粗さと最小粗さの差を意味する。本発明では、表面粗さはセイコーインスツルメンツ(株)製 Nanopicsを用いて、スキャン範囲20μm、スキャン速度90秒/frameの条件で測定する。
次に、上述の本発明のガスバリア性基材の各構成部材について説明する。
(透明プラスチック基材)
本発明のガスバリア性基材を構成する透明プラスチック基材は、線膨張係数が80ppm以下、好ましくは40〜70ppm程度で、かつ、全光線透過率が85%以上、好ましくは85〜95%程度である透明樹脂材料を使用することができる。本明細書中における線膨張係数とは、幅5mm、長さ20mmのサンプルを用い、長さ方向に一定荷重(2g)をかけ、25℃から200℃まで昇温速度5℃/分で温度上昇させたときの寸法変動量をいう。透明プラスチック基材2の線膨張係数が80ppmを超えると、200℃程度の温度に曝される工程においてガスバリア性基材の寸法が安定せず、熱膨張および収縮に伴ってガスバリア性能が劣化するので好ましくない。
透明プラスチック基材に使用する上記の透明樹脂材料としては、例えば、環状ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、各種ナイロン(商品名)等のポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、フッ素系樹脂、アセタール系樹脂、セルロース系樹脂、ポリエーテルスルフォン系樹脂等を挙げることができる。
また、(メタ)アクリレート樹脂としては、シクロアルキル骨格を有した極性高分子が用いられることが好ましく、具体的には、シクロアルキル骨格を有したアクリレート化合物もしくはメタアクリレート化合物およびその誘導体等を挙げることができる。好ましくは、上述の特許文献3に示されるシクロアルキル骨格を有した(メタ)アクリレート化合物(本明細書において、アクリレート化合物もしくはメタアクリレート化合物を意味する)およびその誘導体を含む樹脂組成物を挙げることができる。
さらに、機械的強度、光学的特性、耐熱性、EL製造プロセス工程耐性等の点から、ポリエーテルスルフォン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、メタアクリレート樹脂等が好ましい。例えば、(メタ)アクリル酸メチル単独重合体または、(メタ)アクリル酸メチルと他の共重合可能なビニル基をもつ単量体の混合物を重合して得られる共重合体が挙げられる(本明細書において(メタ)アクリルとは、アクリルまたはメタアクリルを意味する)。共重合可能な単量体としては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、ブチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、フェニルアクリレート、ベンジルアクリレート、2,2,2−トリフルオロエチルアクリレート等のアクリル酸エステル類、エチルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、フェニルメタクリレート、2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート等のメタクリル酸エステル類、アクリロニトリル、スチレン等のビニル化合物、無水マレイン酸、無水イタコン酸等の酸無水物、シクロヘキシルマレイミド、フェニルマレイミド等のマレイミド化合物等が挙げられる。これらの樹脂は、紫外線(UV)照射により硬化することができる。
透明プラスチック基材は、上述のような透明樹脂材料を使用し、押し出し法、キャスト成型法、Tダイ法、切削法、インフレーション法、その他の成膜化法を用いて形成することができる。また、2種以上の透明樹脂材料を使用し、多層共押し出しで成膜化する方法、成膜化する前に2種以上の透明樹脂材料を混合して成膜化する方法等を用いて形成することができる。透明プラスチック基材は実質的に無定形で配向していない未延伸のフィルムであってよく、また、延伸する場合は、未延伸の基材フィルムを一軸延伸、テンター式逐次二軸延伸、テンター式同時二軸延伸、チューブラー式同時二軸延伸等の公知の方法により、基材フィルムの流れ(縦軸)方向、または基材フィルムの流れ方向と直角(横軸)方向に延伸することにより透明プラスチック基材2を得ることができる。さらに、上記の各種樹脂のフィルム、あるいはシートを貼り合せて透明プラスチック基材としてもよい。
透明プラスチック基材の厚みは、10〜500μm、好ましくは50〜400μm、より好ましくは100〜300μmの範囲で設定することが望ましい。厚みが500μmを超えると、後加工の工程が進むにつれ、ガラス同様に耐熱性が劣るため、巻き取り時に巻き取れない等の不都合によりガスバリア性の低下を生じるので好ましくない。また、厚みが10μm未満であると、無機透明化合物層や平坦化層の成膜の前後の工程での機械適性が悪く、ガスバリア性の低下を生じる。
透明プラスチック基材は、上述の透明樹脂材料の1種または2種以上を使用し、成膜化に際して、例えば、フィルムの加工性、耐熱性、耐候性、機械的性質、寸法安定性、抗酸化性、滑り性、離型性、難燃性、抗カビ性、電気的特性、強度等を改良、改質する目的で種々のプラスチック配合剤、改良用樹脂や添加剤を添加することができ、その添加量としては、微量から数十重量%まで、目的に応じて適宜設定することができる。上記の添加剤として一般的なものは、例えば、滑剤、架橋剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、充填剤、補強剤、帯電防止剤、顔料等を挙げることができる。
(透明無機化合物層)
本発明のガスバリア性基材を構成する無機透明化合物層は、ガスバリア性基材における水蒸気の透過や酸素の透過を遮断するためのガスバリア層として機能する。
無機透明化合物層は、無機酸化膜、無機酸化窒化膜、無機炭化酸化膜、無機炭化窒化酸化膜、無機窒化膜、金属膜から選択される少なくとも1種の膜であることが好ましい。また、無機透明化合物層を構成する無機物は、珪素、アルミニウム、マグネシウム、チタン、スズ、インジウムおよびセリウムから選択される少なくとも1種であることが好ましい。
無機透明化合物層として無機酸化膜を用いる場合、例えば、珪素酸化膜、アルミニウム酸化膜、マグネシウム酸化膜、チタン酸化膜、スズ酸化膜、インジウム合金酸化膜等を使用することができる。また、無機酸化窒化膜を用いる場合、例えば、珪素酸化窒化膜、アルミニウム酸化窒化膜、マグネシウム酸化窒化膜、チタン酸化窒化膜、スズ酸化窒化膜、インジウム合金酸化窒化膜等を使用することができる。また、炭化酸化膜を用いる場合、珪素炭化酸化膜、アルミニウム炭化酸化膜、マグネシウム炭化酸化膜、チタン炭化酸化膜、スズ炭化酸化膜、インジウム合金炭化酸化膜等を使用することができる。また、炭化窒化酸化膜を用いる場合、珪素炭化窒化酸化膜、アルミニウム炭化窒化酸化膜、マグネシウム炭化窒化酸化膜、チタン炭化窒化酸化膜、スズ炭化窒化酸化膜、インジウム合金炭化窒化酸化膜等を使用することができる。また、無機窒化膜を用いる場合、珪素窒化膜、アルミニウム窒化膜、チタン窒化膜等を使用することができる。さらに、金属膜を使用する場合、アルミニウム膜、銀膜、スズ膜、クロム膜、ニッケル膜、チタン膜等を使用することができる。
無機透明化合物層の膜厚は、使用する材料により適宜設定することができ、5〜5000nm、好ましくは5〜500nmの範囲で設定することができる。例えば、無機透明化合物層が酸化アルミニウムや酸化珪素の蒸着膜等の場合には、10〜300nmの範囲で厚みを設定することが好ましい。無機透明化合物層の膜厚が5nm未満であると、十分なガスバリア性を発現せず、また、5000nmを超えると、後加工の工程が進むにつれ、無機透明化合物層にクラック等の欠陥が発生し、ガスバリア性の低下を生じるので好ましくない。
尚、無機透明化合物層は、2層以上の積層構造であってもよく、各層の組み合わせは特に制限されない。
無機透明化合物層の形成は、上記の無機酸化膜、無機酸化窒化膜、無機炭化酸化膜、無機炭化窒化酸化膜、無機窒化膜、金属膜等の原料を加熱して蒸着させる真空蒸着法;上記の原料を使用し、酸素ガスまたは窒素ガスを導入して酸化または窒化させ、基材上に蒸着させる酸化および窒化反応蒸着法;上記の原料にプラズマガンで発生させたプラズマビームを照射して加熱させ、基材上に蒸着させるイオンプレーティング法;上記の原料をターゲット原料として使用し、アルゴンガス、酸素ガス、窒素ガスを導入してスパッタリングすることにより、基材上に蒸着させるスパッタリング法等の物理気相成長法(Physical Vapor Deposition法)や、プラズマ化学気相成長法(Chemical Vapor Deposition法)等により行うことができる。
上記のプラズマ化学気相成長法による無機透明化合物層の形成では、例えば、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、ビニルトリメチルシラン、ヘキサメチルジシラン、メチルシラン、ジメチルシラン、トリメチルシラン、ジエチルシラン、プロピルシラン、フェニルシラン、ビニルトリエトキシシラン、テトラメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、オクタメチルシクロテトラシロキサン等の有機珪素化合物を原料として珪素酸化膜を形成することができる。上記の有機珪素化合物のなかで、特にテトラメトキシシラン(TMOS)、ヘキサメチルジシロキサン(HMDSO)を使用することが、取扱い性や薄膜の特性等から好ましい。
尚、上述のガスバリア性基材31で説明したような、応力緩和層としての作用もなす透明無機化合物層36は、透明無機化合物層を設ける際に発生する応力を相殺、あるいは、緩和する効果が十分得られるような厚み、材料、層構成等を設定することができる。本発明のガスバリア性基材では、透明プラスチック基材の両面に形成する層を面対象となるように同一の層構成としてもよい。
(平坦化層)
本発明のガスバリア性基材を構成する平坦化層は、突起等が存在する透明プラスチック基材の粗面を平坦化し、あるいは、透明プラスチック基材に存在する突起により透明無機化合物層に生じた凹凸やピンホールを埋めて平坦化し、高いガスバリア性(例えば、酸素透過率が0.3cc/m2/day・atm以下、水蒸気透過率が0.1g/m2/day以下)を達成するために設けられる。このような平坦化層は、基本的には感光性樹脂を現像等で除去せずに、そのまま硬化させて形成される。
平坦化層のうち、図2〜図5に示されるように、ガスバリア性基材の最表面に存在しないような平坦化層14,24,34,44の形成に使用される感光性樹脂としては、例えば、ラジカル反応性不飽和化合物を有するアクリレート化合物を含有する樹脂組成物、アクリレート化合物とチオール基を有するメルカプト化合物を含有する樹脂組成物、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート、ポリエチレングリコールアクリレート、グリセロールメタクリレート等の多官能アクリレートモノマーを溶解させた樹脂組成物等が挙げられる。また、上記のような樹脂組成物の任意の混合物を使用することも可能であり、光重合性不飽和結合を分子内に1個以上有する反応性のモノマーを含有している感光性樹脂であれば特に制限はない。
光重合性不飽和結合を分子内に1個以上有する反応性モノマーとしては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、n−ペンチルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、n−デシルアクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、アリルアクリレート、ベンジルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、ブトキシエチレングリコールアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、グリセロールアクリレート、グリシジルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、イソボニルアクリレート、イソデキシルアクリレート、イソオクチルアクリレート、ラウリルアクリレート、2−メトリキエチルアクリレート、メトキシエチレングリコールアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、ステアリルアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,5−ペンタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサジオールジアクリレート、1,3−プロパンジオールアクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジアクリレート、2,2−ジメチロールプロパンジアクリレート、グリセロールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、グリセロールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ポリオキシエチルトリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、エチレンオキサイド変性ペンタエリスリトールトリアクリレート、エチレンオキサイド変性ペンタエリスリトールテトラアクリレート、プロピオンオキサイド変性ペンタエリスリトールトリアクリレート、プロピオンオキサイド変性ペンタエリスリトールテトラアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ポリオキシプロピルトリメチロールプロパントリアクリレート、ブチレングリコールジアクリレート、1,2,4−ブタンジオールトリアクリレート、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタジオールジアクリレート、ジアリルフマレート、1,10−デカンジオールジメチルアクリレート、ペンタエリスリトールヘキサアクリレート、および、上記のアクリレートをメタクリレートに換えたもの、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、1−ビニル−2−ピロリドン等が挙げられる。上記の反応性モノマーは、1種または2種以上の混合物として、あるいは、その他の化合物との混合物として使用することができる。
感光性樹脂組成物に含有される光重合開始剤としては、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4,4−ビス(ジメチルアミン)ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジエチルアミン)ベンゾフェノン、α−アミノ・アセトフェノン、4,4−ジクロロベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4−メチルジフェニルケトン、ジベンジルケトン、フルオレノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、p−tert−ブチルジクロロアセトフェノン、チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、ベンジルジメチルケタール、ベンジルメトキシエチルアセタール、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、アントラキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、2−アミルアントラキノン、β−クロルアントラキノン、アントロン、ベンズアントロン、ジベンズスベロン、メチレンアントロン、4−アジドベンジルアセトフェノン、2,6−ビス(p−アジドベンジリデン)シクロヘキサン、2,6−ビス(p−アジドベンジリデン)−4−メチルシクロヘキサノン、2−フェニル−1,2−ブタジオン−2−(o−メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、1,3−ジフェニル−プロパントリオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−3−エトキシ−プロパントリオン−2−(o−ベンゾイル)オキシム、ミヒラーケトン、2−メチル[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モノフォリノ−1−プロパン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モノフォリノフェニル)−ブタノン−1、ナフタレンスルホニルクロライド、キノリンスルホニルクロライド、n−フェニルチオアクリドン、4,4−アゾビスイソブチロニトリル、ジフェニルジスルフィド、ベンズチアゾールジスルフィド、トリフェニルホスフィン、カンファーキノン、四臭素化炭素、トリブロモフェニルスルホン、過酸化ベンゾイン、エオシン、メチレンブルー等の光還元性の色素とアスコルビン酸、トリエタノールアミン等の還元剤の組み合わせ等が挙げられ、これらの光重合開始剤を1種または2種以上の組み合わせで使用することができる。
尚、平坦化層14,24,34,44の形成に使用される樹脂として、加熱により硬化促進が可能な光硬化性樹脂も使用することができる。
また、平坦化層のうち、図1に示されるように、ガスバリア性基材の最表面に存在する平坦化層4の形成に使用される感光性樹脂としては、例えば、(1)N−置換マレイミド基を有するモノマー、(2)カルボキシル基を有するモノマー、(3)水酸基を有するモノマー、(4)ベンゼン環およびシクロ環を有するモノマーの少なくとも1種を主成分とする重合体からなる感光性樹脂が好ましい。上記の(1)のモノマーとしては、N−シクロヘキシルマレイミド、N−2−メチルヘキシルマレイミド、N−2−エチルシクロヘキシルマレイミド、N−2−クロロシクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−2−メチルフェニルマレイミド、N−2−エチルフェニルマレイミド、N−2−クロロフェニルマレイミド等が挙げられる。特にN−シクロヘキシルマレイミドおよびN−2−メチルシクロヘキシルマレイミドが好ましい。また、2種以上のN−置換マレイミドを併用してもよい。
上記(2)のカルボキシル基を有するモノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、シトラコン酸、メサコン酸、α−クロロアクリル酸等が挙げられる。これらのモノマーも2種以上を併用することができる。上記(3)の水酸基を有するモノマーとしては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等を挙げることができ、これらの2種以上を併用することができる。
また、上記(4)のベンゼン環およびシクロ環を有するモノマーとしては、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、o−フェニルスチレン、o−クロロスチレン、m−クロロスチレン、p−クロロスチレン等のスチレン系モノマー、ベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。また、エポキシアクリレート(ビスフェニルフェノールフルオレン型エポキシアクリレート樹脂)およびオキシレン基、アルキレンオキサイド、ポリオキシアルキレンを主成分として有する光重合可能な不飽和化合物も望ましい。
平坦化層14,24,34,44の形成方法は特に制限はないが、ガスバリア性基材の最表面に存在する平坦化層4は、スピンコーティング法、スプレー法、ブレードコーティング法、ディップ法等のウエットコーティング法、あるいは、蒸着法等のドライコーティング法により形成することが好ましい。
平坦化層の形成では、上述の感光性樹脂に、必要に応じて、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤等の添加剤を加えることができる。また、平坦化層の積層位置に関係なく、いずれの平坦化層においても、成膜性向上および膜のピンホール発生防止等のために適切な樹脂や添加剤を使用してもよい。
感光性樹脂を溶媒に溶解または分散させた塗布液を用いて平坦化層を形成する際に使用する溶媒としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール類、α−もしくはβ−テルピネオール等のテルペン類等、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、N−メチル−2−ピロリドン、ジエチルケトン、2−ヘプタノン、4−ヘプタノン等のケトン類、トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類、セロソルブ、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、カルビトール、メチルカルビトール、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、2−メトキシエチルアセテート、シクロヘキシルアセテート、2−エトキシエチルアセテート、3−メトキシブチルアセテート等の酢酸エステル類、ジエチレングリコールジアルキルエーテル、ジプロピレングリコールジアルキルエーテル、3−エトキシプロピオン酸エチル、安息香酸メチル、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等を挙げることができる。
平坦化層の厚みは、ウエットコーティング法で形成される場合、0.5〜20μm、好ましくは1〜4μm、ドライコーティング法で形成される場合、5nm〜5μm、好ましくは10nm〜1μmである。平坦化層の厚みが上記の範囲よりも薄い場合、透明プラスチック基材や下層の透明無機化合物層に存在する突起やピンホール等を埋めて十分に平坦化することができず、また上記の範囲を超えるような厚みであると、熱処理の際に生じるガス量が増加し好ましくない。
このような平坦化層と、イオンプレーティング法により形成された無機透明化合物層との組み合わせでは、平坦化層が有する水酸基による加水分解反応が促進され、平坦化層がガラスライクな酸化度の高い緻密な膜となる。また、平坦化層と、スパッタリング法により形成された無機透明化合物層との組み合わせでは、無機透明化合物層の微細なピンホール等の穴埋め効果が促進される。さらに、平坦化層と、プラズマ化学気相成長法により形成された無機透明化合物層との組み合わせでは、両層の有機的親和性が促進され密着性が向上して、ガスバリア性が高いものとなる。
また、イオンプレーティング法、スパッタリング法、プラズマ化学気相成長法による無機透明化合物層の成膜中に発生するプラズマに由来する紫外線により、感光性樹脂からなる平坦化層の硬化が促進されて平坦化が向上し、無機透明化合物層と平坦化層との密着性も向上し、形成される無機透明化合物層が緻密となり、その結果、ガスバリア性が向上する。
上述のような本発明のガスバリア性基材は、酸素透過率が0.3cc/m2/day・atm以下であり、水蒸気透過率が0.1g/m2/day以下の極めて優れたガスバリア性を発現する。このため、本発明のガスバリア性基材は、高いガスバリア性が要求される用途、例えば、電子デバイス等のパッケージ材料用に好ましく使用することができる。また、その高度なガスバリア性とともに最表面の平坦性を有するので、例えば、各種ディスプレイ用の基材として使用することも可能であり、高温下でのプロセス工程においても良好なガスバリア性を維持することができる。
ディスプレイ用基板
本発明のディスプレイ用基板は、本発明のガスバリア性基材上に透明導電層を備えるものである。図6は本発明のディスプレイ用基板の一実施形態を示す概略断面図であり、ディスプレイ用基板51は、一例として本発明のガスバリア性基材21上に透明導電層52を備えるものである。使用するガスバリア性基材は、上記のガスバリア性基材11に限定されないのは勿論である。
透明導電層52は、例えば、インジウムスズ酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)の薄膜等とすることができる。ITO膜、IZO膜は、スパッタリング法、イオンプレーティング法等のPVD法等により形成することができる。透明導電層の厚みは、その材質、ディスプレイ用基板の用途等により適宜設定することができ、通常、50〜500nmの範囲内で設定される。
有機ELディスプレイ
本発明の有機ELディスプレイは、透明導電層がパターン化された透明電極層である本発明のディスプレイ用基板と、透明電極層上に設けられた有機EL発光素子形成層と、この有機EL発光素子形成層上に設けられた対向電極とを備えるものである。
本発明の有機ELディスプレイを構成する有機EL発光素子形成層は、具体的には下記の(1)〜(5)のような層構成とすることができるが、これに限定されるものではない。
(1)陽極/有機発光層/陰極
(2)陽極/正孔注入層/有機発光層/陰極
(3)陽極/有機発光層/電子注入層/陰極
(4)陽極/正孔注入層/有機発光層/電子注入層/陰極
(5)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/有機発光層/電子注入層/陰極
上記の層構成では、有機EL発光素子形成層の層構成中に陽極および陰極を含むものであるが、本発明では、ディスプレイ用基板に設けられた透明電極層が陽極を兼ね、および/または、対向電極が陰極を兼ねる構成、あるいは、その逆の構成とし、陽極および陰極の少なくとも一方が有機EL発光素子形成層の層構成中に含まれないものであってもよい。
本発明のディスプレイ用基板の透明電極層、および、対向電極、あるいは、有機EL発光素子形成層の層構成中に含まれる陽極および陰極は、上述のITO、IZO等の材料を使用して形成することにより、有機EL発光素子が発する励起光(すなわち、近紫外〜可視域の光、好ましくは青色〜青緑色の光)を効率良く透過することができる。
尚、正孔注入層、正孔輸送層、有機発光層および電子注入層は、従来の有機ELディスプレイに使用される各層であってよく、特に制限されるものではない。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
次に、実施例を示して本発明を更に詳細に説明する。
[実施例1]
透明プラスチック基材としてシート状(30cm×21cm)の全光線透過率86%、線膨張係数50ppmのポリエーテルスルフォン系樹脂フィルム(住友ベークライト(株)製 スミライト)を準備した。
尚、上記の全光線透過率は、スガ試験機(株)製全光線透過率装置(COLOUR S&M COMPUTER MODEL SM-C:型番)を使用して測定した。また、線膨張係数は、理学電機(株)製TMA8310を使用し、幅5mm、長さ20mmの試料の長さ方向に一定荷重(2g)をかけて25〜200℃での線膨張係数を測定した値である。以下の実施例、比較例においても同様である。
この透明プラスチック基材上に、N−置換マレイミド基、カルボキシル基、水酸基、ベンゼン環、および、シクロ環を有するモノマーを主成分とする重合体からなる感光性アクリル系樹脂組成物(日立化成工業(株)製 HIMシリーズ)をスピンコート法にて塗布し、紫外線照射(150mJ/cm2)することにより硬化させて、厚み1.0μmの平坦化層を形成した。
次いで、この透明プラスチック基材をマグネトロンスパッタリング装置のチャンバー内に装着した。次に、ターゲットとして窒化珪素を使用し、下記の成膜条件で酸化窒化珪素の薄膜を厚み100nmになるまで成膜して、平坦化層上に透明無機化合物層を形成した。これにより、図1に示されるような本発明のガスバリア性基材(実施例1)を得た。
(成膜条件)
・成膜圧力 : 2.5×10-1Pa
・アルゴンガス流量 : 20sccm
・窒素ガス流量 : 9sccm
・周波数 : 13.56MHz
・電力 : 1.2kW
[実施例2]
透明プラスチック基材として、実施例1と同じシート状のポリエーテルスルフォン系樹脂フィルムを準備した。
この透明プラスチック基材をマグネトロンスパッタリング装置のチャンバー内に装着した。次に、ターゲットとして窒化珪素を使用し、実施例1と同様の成膜条件で酸化窒化珪素の薄膜を厚み100nmになるまで成膜して、透明プラスチック基材上に透明無機化合物層を形成した。
次に、この透明プラスチック基材の透明無機化合物層を形成した面に、実施例1で使用した同じ感光性アクリル系樹脂組成物をスピンコート法にて塗布し、紫外線照射(150mJ/cm2)することにより硬化させて、厚み1.0μmの平坦化層を透明無機化合物層上に形成した。
次いで、上記のように平坦化層を形成した透明プラスチック基材を再度マグネトロンスパッタリング装置のチャンバー内に装着し、1層目の透明無機化合物層の形成時と同様の成膜条件で酸化窒化珪素の薄膜を厚み100nmになるまで成膜して、平坦化層上に透明無機化合物層を形成した。これにより、図3に示されるような本発明のガスバリア性基材(実施例2)を得た。
[実施例3]
まず、実施例2と同様にして、透明プラスチック基材上に酸化窒化珪素の薄膜である透明無機化合物層(厚み100nm)を形成した。
次に、この透明プラスチック基材の透明無機化合物層を形成した面に、ビスフェニルフェノールフルオレン型エポキシアクリレートを主成分とする重合体からなる感光性アクリル系樹脂組成物(ナガセケムテックス(株)製 FPRシリーズ)をスピンコート法にて塗布し、紫外線照射(150mJ/cm2)することにより硬化させて、厚み1.0μmの平坦化層を透明無機化合物層上に形成した。
次いで、上記のように平坦化層を形成した透明プラスチック基材を再度マグネトロンスパッタリング装置のチャンバー内に装着し、1層目の透明無機化合物層の形成時と同様の成膜条件で酸化窒化珪素の薄膜を厚み100nmになるまで成膜して、平坦化層上に透明無機化合物層を形成した。これにより、図3に示されるような本発明のガスバリア性基材(実施例3)を得た。
[実施例4]
まず、実施例2と同様にして、透明プラスチック基材上に酸化窒化珪素の薄膜である透明無機化合物層(厚み100nm)を形成した。
次に、この透明プラスチック基材の透明無機化合物層を形成した面に、オキシレン基、アルキレンオキサイド、ポリオキシアルキレンを主成分とする重合体からなる感光性アクリル系樹脂組成物(旭電化工業株)製 アデカオプトマー)をスピンコート法にて塗布し、紫外線照射(150mJ/cm2)することにより硬化させて、厚み1.0μmの平坦化層を透明無機化合物層上に形成した。
次いで、上記のように平坦化層を形成した透明プラスチック基材を再度マグネトロンスパッタリング装置のチャンバー内に装着し、1層目の透明無機化合物層の形成時と同様の成膜条件で酸化窒化珪素の薄膜を厚み100nmになるまで成膜して、平坦化層上に透明無機化合物層を形成した。これにより、図3に示されるような本発明のガスバリア性基材(実施例4)を得た。
[実施例5]
透明プラスチック基材として、実施例1と同じシート状のポリエーテルスルフォン系樹脂フィルムを準備した。
この透明プラスチック基材をイオンプレーティング装置のチャンバー内に装着した。次に、昇華材料に酸化珪素を使用し、下記の成膜条件で酸化窒化珪素の薄膜を厚み100nmになるまで成膜して、透明プラスチック基材上に透明無機化合物層を形成した。
(成膜条件)
・成膜圧力 : 1.5×10-1Pa
・アルゴンガス流量 : 12sccm
・窒素ガス流量 : 100sccm
・成膜電流値 : 100A
次に、この透明プラスチック基材の透明無機化合物層を形成した面に、実施例1で使用した同じ感光性アクリル系樹脂組成物をスピンコート法にて塗布し、紫外線照射(150mJ/cm2)することにより硬化させて、厚み1.0μmの平坦化層を透明無機化合物層上に形成した。
次いで、上記のように平坦化層を形成した透明プラスチック基材を再度イオンプレーティング装置のチャンバー内に装着し、1層目の透明無機化合物層の形成時と同様の成膜条件で酸化窒化珪素の薄膜を厚み100nmになるまで成膜して、平坦化層上に透明無機化合物層を形成した。これにより、図3に示されるような本発明のガスバリア性基材(実施例5)を得た。
[実施例6]
透明プラスチック基材として、実施例1と同じシート状のポリエーテルスルフォン系樹脂フィルムを準備した。
この透明プラスチック基材をプラズマ化学気相蒸着(CVD)装置内に装着した。次に、原料としてテトラメトキシシラン(TMOS)を使用し、下記の成膜条件で金属酸化物の薄膜を厚み100nmになるまで成膜して、透明プラスチック基材上に透明無機化合物層を形成した。
(成膜条件)
・成膜圧力 : 30Pa
・TMOSガス流量 : 4sccm
・酸素ガス流量 : 12sccm
・ヘリウムガス流量 : 30sccm
・周波数 : 90kHz
・電力 : 150W
次に、この透明プラスチック基材の透明無機化合物層を形成した面に、実施例1で使用した同じ感光性アクリル系樹脂組成物をスピンコート法にて塗布し、紫外線照射(150mJ/cm2)することにより硬化させて、厚み1.0μmの平坦化層を透明無機化合物層上に形成した。
次いで、上記のように平坦化層を形成した透明プラスチック基材を再度プラズマ化学気相蒸着(CVD)装置内に装着し、1層目の透明無機化合物層の形成時と同様の成膜条件で金属酸化物の薄膜を厚み100nmになるまで成膜して、平坦化層上に透明無機化合物層を形成した。これにより、図3に示されるような本発明のガスバリア性基材(実施例6)を得た。
[実施例7]
透明プラスチック基材として、成膜面と反対面(裏面)に脱ガス防止層として厚み100nmの酸化窒化珪素の薄膜を設けたシート状(30cm×21cm)の全光線透過率86%、線膨張係数50ppmのポリエーテルスルフォン系樹脂フィルム(住友ベークライト(株)製 スミライト)を準備した。
この透明プラスチック基材をマグネトロンスパッタリング装置のチャンバー内に装着した。次に、ターゲットとして窒化珪素を使用し、実施例1と同様の成膜条件で酸化窒化珪素の薄膜を厚み100nmになるまで成膜して、透明プラスチック基材上に透明無機化合物層を形成した。
次に、この透明プラスチック基材の透明無機化合物層を形成した面に、実施例1で使用した同じ感光性アクリル系樹脂組成物をスピンコート法にて塗布し、紫外線照射(150mJ/cm2)することにより硬化させて、厚み1.0μmの平坦化層を透明無機化合物層上に形成した。
次いで、上記のように平坦化層を形成した透明プラスチック基材を再度マグネトロンスパッタリング装置のチャンバー内に装着し、1層目の透明無機化合物層の形成時と同様の成膜条件で酸化窒化珪素の薄膜を厚み100nmになるまで成膜して、平坦化層上に透明無機化合物層を形成した。これにより、図4に示されるような本発明のガスバリア性基材(実施例7)を得た。
[比較例1]
平坦化層を形成することなく、透明プラスチック基材上に直接酸化窒化珪素薄膜を形成した他は、実施例1と同様の条件で、ガスバリア性基材(比較例1)を得た。
[比較例2]
透明プラスチック基材として、実施例1と同じシート状のアクリル系樹脂フィルムを準備した。
この透明プラスチック基材上に、熱硬化性樹脂であるオルトクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製 EOCN1020)をスピンコート法にて塗布し、120℃で2分間、引き続き160℃で60分間熱風乾燥することにより硬化させて、厚み1.0μmの平坦化層を形成した。
次に、この透明プラスチック基材をマグネトロンスパッタリング装置のチャンバー内に装着した。次に、ターゲットとして窒化珪素を使用し、実施例1と同様の成膜条件で酸化窒化珪素の薄膜を厚み100nmになるまで成膜して、平坦化層に透明無機化合物層を形成した。これにより、比較のガスバリア性基材(比較例2)を得た。
[比較例3]
平坦化層の形成を行わない他は、実施例2〜4と同様にして、比較のガスバリア性基材(比較例3)を得た。このガスバリア性基材(比較例3)は、透明プラスチック基材上に、マグネトロンスパッタリング装置にて酸化窒化珪素の透明無機化合物層を同じ条件で2層形成してなる積層体とした。
[比較例4]
熱硬化性樹脂であるオルトクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製 EOCN1020)をスピンコート法にて塗布し、120℃で2分間、引き続き160℃で60分間熱風乾燥することにより硬化させて、厚み1.0μmの平坦化層を形成した他は、実施例2と同様にして、比較のガスバリア性基材(比較例4)を得た。
[比較例5]
平坦化層の形成を行わない他は、実施例5と同様にして、比較のガスバリア性基材(比較例5)を得た。このガスバリア性基材(比較例5)は、透明プラスチック基材上に、イオンプレーティング装置により酸化窒化珪素の透明無機化合物層を同じ条件で2層形成してなる積層体とした。
[比較例6]
平坦化層の形成を行わない他は、実施例6と同様にして、比較のガスバリア性基材(比較例6)を得た。このガスバリア性基材(比較例6)は、透明プラスチック基材上に、CVD装置により酸化窒化珪素の透明無機化合物層を同じ条件で2層形成してなる積層体とした。
[比較例7]
平坦化層の形成を行わない他は、実施例7と同様にして、比較のガスバリア性基材(比較例7)を得た。このガスバリア性基材(比較例7)は、裏面に脱ガス防止層(酸化窒化珪素薄膜)を備えた透明プラスチック基材上に、マグネトロンスパッタリング装置により酸化窒化珪素の透明無機化合物層を同じ条件で2層形成してなる積層体とした。
[評 価]
上記のガスバリア性基材(実施例1〜7、比較例1〜7)について、水蒸気透過率、酸素透過率、表面の平均粗さ(Ra)、最大高低差(P−V)を下記の条件で測定し、結果を下記表1に示した。
水蒸気透過率の測定
水蒸気透過率測定装置(MOCON社製 PERMATRAN−W 3/31)
を用いて、温度37.8℃、湿度100%RHの条件で測定した。
酸素透過率の測定
酸素ガス透過率測定装置(MOCON社製 OX−TRAN 2/20)を用い
て、温度23℃、湿度90%RHの条件で測定した。
平均粗さ(Ra)と最大高低差(P−V)の測定
セイコーインスツルメンツ(株)製 Nanopicsを用いて、スキャン範囲
20μm、スキャン速度90秒/frameの条件で測定した。
Figure 2005111702
表1に示されるように、本発明のガスバリア性基材(実施例1〜7)は、優れたガスバリア性(水蒸気透過率が0.1g/m2/day以下であり、酸素透過率が0.3cc/m2/day・atm以下を指す)を有し、平坦性に優れることが確認された。
これに対して、平坦化層を備えていない比較のガスバリア性基材(比較例1,3,5〜7)は、ガスバリア性が不十分であり、平坦性も不十分なものであった。また、比較のガスバリア性基材(比較例2,4)は、平坦化層を備えているものの、平坦化作用が不十分であり、ガスバリア性および平坦性が本発明のガスバリア性基材に比べて劣るものであった。
[実施例8]
まず、実施例2と同様にして、図3に示されるような本発明のガスバリア性基材を作製した。
次に、このガスバリア性基材をイオンプレーティング装置のチャンバー内に装着した。次に、昇華材料にインジウムスズ酸化物(ITO)を使用し、下記の成膜条件でITOの薄膜を厚み150nmになるまで成膜して、透明導電層を形成した。これにより、本発明のディスプレイ用基板(実施例8)を得た。
(成膜条件)
・成膜圧力 : 1.5×10-1Pa
・アルゴンガス流量 : 18sccm
・酸素ガス流量 : 28sccm
・成膜電流値 : 60A
[比較例8]
まず、比較例3と同様にして、ガスバリア性基材を作製した。
次に、このガスバリア性基材に、実施例8と同様にして、透明導電層を形成した。これにより、ディスプレイ用基板(比較例8)を得た。
(成膜条件)
・成膜圧力 : 1.5×10-1Pa
・アルゴンガス流量 : 18sccm
・酸素ガス流量 : 28sccm
・成膜電流値 : 60A
[評 価]
上記のディスプレイ用基板(実施例8、比較例8)について、水蒸気透過率、酸素透過率、表面の平均粗さ(Ra)、最大高低差(P−V)を上記の条件で測定し、また、透明導電層のシート抵抗値を下記の条件で測定して、結果を下記表2に示した。
シート抵抗値の測定
表面電気抵抗率測定装置(三菱油化(株)製 ロレスタAP)を用いて、4探針
法により測定した。
Figure 2005111702
表2に示されるように、本発明のディスプレイ用基板(実施例8)は、優れたガスバリア性(水蒸気透過率が0.1g/m2/day以下であり、酸素透過率が0.3cc/m2/day・atm以下を指す)と平坦性とを有し、かつ、シート抵抗値も低く優れていることが確認された。
これに対して、比較のディスプレイ用基板(比較例8)は、ガスバリア性、平坦性とも不十分であり、シート抵抗値も高いものであった。
[実施例9]
まず、実施例8と同様にして、本発明のディスプレイ用基板を作製した。
次いで、このディスプレイ用基板を用いて、陽極/正孔注入層/正孔輸送層/有機発光層/電子注入層/陰極の6層構成からなる有機EL発光素子形成層を以下のように形成した。
すなわち、ディスプレイ用基板のITOからなる透明導電層上にレジスト剤(東京応化工業(株)製 OFPR−800)を塗布し、フォトリソグラフ法にて透明導電層のパターニングを行い、幅0.094mm、間隙0.016mm、膜厚100nmのストライプ状の透明電極層を形成した。この透明電極層は、有機EL発光素子形成層の陽極を構成するものとした。
次いで、ディスプレイ用基板を抵抗加熱蒸着装置内に装着し、正孔注入層、正孔輸送層、有機発光層、電子注入層を、真空状態を維持して順次ディスプレイ用基板全面に成膜した。この成膜に際して、真空チャンバー内圧を1×10-4Paまで減圧した。正孔注入層としては、銅フタロシアニン(CuPc)を膜厚が100nmとなるように成膜した。上記の正孔輸送層としては、4,4′−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(α−NPD)を膜厚が20nmとなるように積層した。また、上記の有機発光層として、4,4′−ビス(2,2′−ジフェニルビニル)ビフェニル(DPVBi)を膜厚が30nmとなるように積層した。上記の電子注入層としては、アルミニウムキレート(トリス(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム錯体、Alq)を膜厚が20nmとなるように積層した。
次に、真空状態を維持して、ストライプパターンである陽極(ディスプレイ用基板の透明電極層)と直交する幅0.30mm、間隔0.03mmのパターンが得られるマスクを用いて、厚さ200nmのMg/Ag(質量比10/1)層からなる陰極(対向電極)を形成した。
このように作製した有機EL発光素子を、グローブボックス内の乾燥窒素雰囲気下(酸素および水分濃度ともに10ppm以下)において、実施例7で作製したガスバリア性基材と紫外線硬化接着剤を用いて封止し、本発明の有機ELディスプレイ(実施例9)を得た。
[比較例9]
まず、比較例8と同様にして、ディスプレイ用基板を作製した。
次いで、このディスプレイ用基板を用いて、実施例9と同様にして、陽極/正孔注入層/正孔輸送層/有機発光層/電子注入層/陰極の6層構成からなる有機EL発光素子形成層を形成し、その後、比較例7で作製したガスバリア性基材と紫外線硬化接着剤を用いて封止し、有機ELディスプレイ(比較例9)を得た。
[評 価]
上記の有機ELディスプレイ(実施例9、比較例9)について、100時間の連続駆動を行った後に、パネル内に単位面積あたりのダークスポット数を計数した。
その結果、本発明の有機ELディスプレイ(実施例9)では、単位面積あたりのダークスポット数が0.61±0.2(個/cm2)であるのに対して、比較の有機ELディスプレイ(比較例9)では、単位面積あたりのダークスポット数が3.7±0.2(個/cm2)であり、ダークスポットの発生率が本発明に比べて約6倍高いものであった。
本発明は、高バリア性が要求されるあらゆる分野において利用可能であり、特に、極めて高いガスバリア性が要求されるディスプレイ作製において利用できる。
本発明のガスバリア性基材の一実施形態を示す概略断面図である。 本発明のガスバリア性基材の他の実施形態を示す概略断面図である。 本発明のガスバリア性基材の他の実施形態を示す概略断面図である。 本発明のガスバリア性基材の他の実施形態を示す概略断面図である。 本発明のガスバリア性基材の他の実施形態を示す概略断面図である。 本発明のディスプレイ用基板の一実施形態を示す概略断面図である。
符号の説明
1,11,21,31,41…ガスバリア性基材
2,12,22,32,42…透明プラスチック基材
3,15,23,25,33,35,45…透明無機化合物層
4,14,24,34,44…平坦化層
36…透明無機化合物層
51…ディスプレイ用基板
52…透明導電層

Claims (14)

  1. 透明プラスチック基材と、該透明プラスチック基材の少なくとも一方の面に設けられた平坦化層と、該平坦化層と前記透明プラスチック基材との間および/または前記平坦化層上に設けられた透明無機化合物層とを備えることを特徴とするガスバリア性基材。
  2. 前記平坦化層が存在する側の最表面は、平均粗さRaが6nm以下、最大高低差P−Vが60nm以下の平坦性を有することを特徴とする請求項1に記載のガスバリア性基材。
  3. 前記平坦化層と前記透明無機化合物層との積層が2以上繰り返し存在することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のガスバリア性基材。
  4. 前記平坦化層は、感光性樹脂を硬化したものであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のガスバリア性基材。
  5. 最表面に存在する前記平坦化層は、ドライコーティングおよびウエットコーティングのいずれかにより形成したものであることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のガスバリア性基材。
  6. 前記平坦化層は、厚みが0.005〜20μmの範囲内にあることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のガスバリア性基材。
  7. 前記透明無機化合物層は、無機酸化膜、無機酸化窒化膜、無機炭化酸化膜、無機炭化窒化酸化膜、無機窒化膜、金属膜から選択される少なくとも1種の膜を有することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のガスバリア性基材。
  8. 前記透明無機化合物層は、イオンプレーティング法、スパッタリング法、および、プラズマ化学気相成長法のいずれかにより形成したものであることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載のガスバリア性基材。
  9. 前記透明無機化合物層は、無機物が珪素、アルミニウム、マグネシウム、チタン、スズ、インジウムおよびセリウムから選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載のガスバリア性基材。
  10. 前記透明無機化合物層は、厚みが5〜500nmの範囲内にあることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれかに記載のガスバリア性基材。
  11. 前記透明プラスチック基材の少なくとも一方の面に前記平坦化層と前記透明無機化合物層とを備え、前記透明プラスチック基材の他の面に応力緩和層を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれかに記載のガスバリア性基材。
  12. 酸素透過率が0.3cc/m2/day・atm以下であり、水蒸気透過率が0.1g/m2/day以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれかに記載のガスバリア性基材。
  13. 請求項1乃至請求項12のいずれかに記載のガスバリア性基材と、該ガスバリア性基材上に設けられた透明導電層と、を備えることを特徴とするディスプレイ用基板。
  14. 前記透明導電層がパターン化されてなる透明電極層である請求項13に記載のディスプレイ用基板と、前記透明電極層上に設けられた有機EL発光素子形成層と、該有機EL発光素子形成層上に設けられた対向電極と、を備えることを特徴とする有機ELディスプレイ。
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