JP2005246716A - ガスバリア性積層フィルムおよび該フィルムを用いた画像表示素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高温履歴を経ても破壊・変形することのない優れたガスバリア性と耐熱性とを併有するガスバリア性積層フィルム、および高精細かつ耐久性に優れた画像表示素子用基板、特に有機EL素子の提供。
【解決手段】 基材フィルム上に、無機層と有機層を交互に少なくとも1層ずつ積層させたガスバリア性積層フィルムにおいて、該フィルムを不活性ガス雰囲気中で250℃1時間、加熱処理する場合において、前記加熱処理前の40℃100%RHの水蒸気透過率に対する前記加熱処理後の40℃100%RHの水蒸気透過率の比を5以下とする。
【選択図】 なし


Description

本発明は、優れたガスバリア性と耐熱性とを併有する積層基板フィルムおよびその基板を用いた画像表示素子に関する。より詳しくは、本発明は、各種の画像表示素子の基板として好適に用いられるガスバリア性積層フィルムに関し、特にフレキシブルな有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、「有機EL素子」という)に用いる基板フィルムおよび該フィルムを用いた有機EL素子に関する。
プラスチック基板やフィルムの表面に酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化珪素等の金属酸化物の薄膜を形成したガスバリアフィルムは、現在、水蒸気や酸素等の各種ガスの遮断を必要とする物品の包装、食品や工業用品および医薬品等の変質を防止するための包装用途に広く用いられている。また、包装用途以外にも液晶表示素子、太陽電池、エレクトロルミネッセンス(EL)基板等で使用されている。
近年、液晶表示素子、EL素子などへの応用が進んでいる透明基材に対しては、軽量化、大型化というニーズに加えて、長期信頼性や形状の自由度が高いことや曲面表示が可能であること等の高度なニーズがある。このようなニーズに対し、重くて割れやすく、大面積化が困難であったガラス基板に代替する透明プラスチックフィルム基材の採用が検討されている。透明プラスチックフィルムは、上記ニーズに応えられるほか、さらにロール・トゥ・ロール方式によりガラスよりも生産性がよく、コストダウンを図れるというメリットを有する。
しかし、透明プラスチック等のフィルム基材は、ガラスよりもガスバリア性が劣るという問題があった。ガスバリア性が劣る基材を用いると、水蒸気や空気が浸透し、例えば、液晶セル内の液晶を劣化させ、表示欠陥となって表示品位を劣化させてしまう。このような問題を解決するため、従来、フィルム基板上に金属酸化物薄膜を形成したガスバリア性フィルム基材が知られている。
包装材や液晶表示素子に使用されるガスバリア性フィルムとしては、プラスチックフィルム上に酸化珪素を蒸着したもの(例えば特許文献1参照)や酸化アルミニウムを蒸着したもの(例えば特許文献2参照)が知られており、いずれも1g/m2/day程度の水蒸気透過率を有する。しかし、液晶ディスプレイの大型化、高精細ディスプレイ等の開発により、最近ではフィルム基板へのガスバリア性能は水蒸気透過率で0.1g/m2/day程度まで要求されている。
また、ごく最近においては、さらなるガスバリア性が要求される有機ELディスプレイや高精彩カラー液晶ディスプレイ等の開発が進み、これに使用可能な透明性を維持し、かつ高バリア性、特に水蒸気透過率で0.1g/m2/day未満の性能をもつ基材が要求されるようになってきた。この要求に応えるため、より高いバリア性能が期待できる手段として、低圧条件下でグロー放電させて生じるプラズマを用いて薄膜を形成させるスパッタリング法やCVD法による成膜方法が検討されている。さらに、有機層/無機層の交互積層構造を有するバリア膜を真空蒸着法により作製する技術が特許文献3に提案されている。この技術により、ガスバリア性の改良が格段に進み、フレキシブルな有機ELディスプレイの実現の可能性は飛躍的に高まった。
一方、プラスチック基板には、画像表示素子パネルの製造工程での透明電極成膜、陰極隔壁、シールの焼成、駆動回路の接続、素子駆動用のTFTの設置等において、高い耐熱性が要求されるようになってきている。この要求に対して基材の耐熱性のみならず、ガスバリア性積層の耐熱性、特に有機層の耐熱性を付与する工夫が特許文献4に提案されている。しかしながら、そのレベルは十分とはいえず、さらなる改良が望まれていた。
特公昭53−12953号公報(第1頁〜第3頁) 特開昭58−217344号公報(第1頁〜第4頁) 米国特許第6,492,026号公報(第6頁[3−35]〜第8頁[8−45]) 特開2003−335820号公報(第3頁〜第4頁)
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、本発明の第一の目的は、高温履歴を経ても破壊・変形することのない、優れたガスバリア性と優れた耐熱性とを併有するガスバリア性積層フィルムを提供することにある。また、本発明の第二の目的は、高精細かつ耐久性に優れた画像表示素子用基板、特に有機EL素子を提供することにある。
本発明者は、有機層を構成するポリマーにつき鋭意検討した結果、ガスバリア性と耐熱性を両立できるポリマーを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明の第一の目的は、以下のガスバリア性積層フィルムにより達成される。
(1) 基材フィルム上に、無機層と有機層とを交互に少なくとも1層ずつ積層させたガスバリア性積層フィルムであって、前記フィルムを不活性ガス雰囲気中で250℃1時間、加熱処理した場合において、前記加熱処理前の40℃100%RHの水蒸気透過率に対する前記加熱処理後の40℃100%RHの水蒸気透過率の比が5以下であることを特徴とする前記ガスバリア性積層フィルム。
(2) 前記有機層の前記加熱処理前の質量に対する前記加熱処理後の質量の比が0.98以上である(1)に記載のガスバリア性積層フィルム。
(3) 前記有機層の不活性ガス雰囲気下における熱質量分析による5%質量減少温度が300〜400℃である(1)または(2)に記載のガスバリア性積層フィルム。
(4) 前記有機層が、少なくとも1種類のガラス転移温度300〜400℃の熱可塑性樹脂または少なくとも1種類の熱硬化性樹脂を含んでなる(1)〜(3)のいずれかに記載のガスバリア性積層フィルム。
(5) 前記有機層が、下記一般式(1)で表されるスピロ構造を有するポリマーまたは下記一般式(2)で表されるカルド構造を有するポリマーからなるフィルムである(1)〜(4)のいずれかに記載のガスバリア性積層フィルム。
Figure 2005246716
一般式(1)中、環αは単環式または多環式の環を表し、2つの環はスピロ結合によって結合されている。
Figure 2005246716
一般式(2)中、環βおよび環γは単環式または多環式の環を表し、2つの環γはそれぞれ同じであっても異なっていてもよく、環β上の1つの4級炭素に連結されている。
(6) 前記有機層が少なくとも1種類のジアリルフタレート樹脂からなる硬化層である(1)〜(4)のいずれかに記載のガスバリア性積層フィルム。
(7) 前記有機層が、シロキサン結合とエポキシ基、アクリロイル基またはメタクリロイル基を含有する少なくとも1種の化合物からなる硬化層である(1)〜(4)のいずれかに記載のガスバリア性積層フィルム。
(8) 前記基材フィルムが、(5)に記載の一般式(1)で表されるスピロ構造を有するポリマーまたは前記一般式(2)で表されるカルド構造を有するポリマーからなるフィルムである(1)〜(7)のいずれかに記載のガスバリア性積層フィルム。
また、本発明の第二の目的は、以下の画像表示素子用基板および有機EL素子により達成される。
(9) (1)〜(8)のいずれかに記載のガスバリア性積層フィルムを用いたことを特徴とする画像表示素子用基板。
(10) (1)〜(8)のいずれか一項に記載のガスバリア性積層フィルムを用いたことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
本発明のガスバリア性積層フィルムは、基材フィルム上に、無機層と有機層を交互に少なくとも1層ずつ積層した積層フィルムにおいて、不活性ガス雰囲気中で250℃1時間の加熱処理前後の40℃100%RHの水蒸気透過率の比(処理後/処理前)が5以下である。これにより本発明によれば、高温履歴を経ても破壊・変形することなく優れたガスバリア性と耐熱性とを併有するガスバリア性積層フィルムを提供できる。
また、本発明の画像表示素子用基板は、本発明のガスバリア性積層フィルムを用いる。これにより本発明によれば、精細かつ耐久性に優れた画像表示素子用基板、特に有機EL素子を提供できる。
以下に本発明のガスバリア性積層フィルム(以下「本発明のフィルム」ともいう)および該フィルムを用い画像表示素子用基板、有機EL素子について詳細に説明する。
なお、本明細書において「〜」は、その前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味として使用される。
[ガスバリア性積層フィルム]
本発明のフィルムは、不活性ガス雰囲気中で250℃1時間加熱処理した場合において、加熱処理前の40℃100%RHの水蒸気透過率に対する前記加熱処理後の40℃100%RHの水蒸気透過率の比が5以下であることを特徴とする。
加熱処理前後の40℃100%RHの水蒸気透過率の比(処理後/処理前)は小さいほど望ましいが、5以下、好ましくは3以下、さらに好ましくは2以下であればフィルム構成を大きく変えることなくガスバリア性能を調節できるメリットがある。同比が5を超えると、加熱処理後のガスバリア性を保証するために、積層数を増やすなどの対策は必要となり、製造負荷が増えるなどのデメリットが著しくなる場合がある。
フィルムの加熱処理は、真空ガス置換炉((株)デンケン製KDF75)に試料を入れた後、室温で一旦真空にして60分放置したのちArガスを大気圧になるまで封入し、以後0.2L/minの流量で流しながら、1分間に10℃の割合で250℃まで昇温し、1時間保持した後、ヒーターを切り、室温になるまで放置(約120分)することにより行うことができる。
本発明のフィルムは、さらに有機層の前記加熱処理前の質量に対する前記加熱処理後の質量の比が0.98以上、好ましくは0.99以上、さらに好ましくは0.995以上であることが望ましい。
加熱処理前後の質量変化は小さいほど好ましいが、質量の比(処理後/処理前)が0.98以上であればフィルムの構成を大きく変えることなくガスバリア性能を調節できるため好ましい。 同比が0.98未満となると有機層の分解、ガス化が進み、有機層または有機層/無機層間の剥離・破壊が著しくなって、加熱後において所望のガスバリア性を維持することができなる場合がある。
加熱処理後の質量変化は、(株)リガク製示差熱天秤TG8110シリーズを用いて、Arガスを150mL/minの流量で流しながら、室温から1分間に10℃の割合で250℃まで昇温し、1時間保持したときの質量変化をモニターすることにより求められる。
本発明のフィルムは、有機層の不活性ガス雰囲気下における熱質量分析による5%質量減少温度が300〜400℃であることが好ましい。
5%質量温度が300℃未満の有機層は、ごく短時間の加熱には耐えられても、実際の製造プロセス中では一定時間以上加熱処理されることが一般的であり、十分な耐熱性を有しているとはいえない場合がある。一方、5%質量変化温度が400℃を超える有機層は、熱エネルギーが分子鎖の結合エネルギーに近づくため、セグメント運動を抑制せざるを得ず、極めて高架橋度の構造が要求され、その結果、脆性が悪化してしまう場合がある。また、5%質量変化温度が400℃を超えると、有機蒸着法の場合、原料の揮発性が低く、蒸着が著しく困難となり、蒸発前に硬化してしまう場合があり、また溶液または溶融による塗設法でも分子の運動性が抑制された構造であるため、それぞれ濃度または温度ムラが製膜時に発生しやすくなり、均質な製膜が困難になる場合がある。
5%質量変化温度は、(株)リガク製示差熱天秤TG8100シリーズを用いて、Arガスを150mL/minの流量で流しながら、室温から1分間に10℃の割合で昇温したときの質量が全体の5%になった時点の温度を測定することにより求めることができる。
次に、本発明のフィルムの以下、本発明のフィルムのそれぞれの構成部材について説明する。
本発明のフィルムは、基材フィルム上に、無機層と有機層を交互に少なくとも一層ずつ積層させてなるフィルムである。
<無機層>
本発明のフィルムにおいて、無機層を構成する成分は特に限定されないが、例えば、Si、Al、In、Sn、Zn、Ti、Cu、Ce、Ta等からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む酸化物、窒化物または酸化窒化物等を用いることができる。無機層を2層以上形成する場合には、各々の無機層で同じ組成を用いても異なる組成を用いてもよい。
水蒸気バリア性と高透明性を両立させるためには、無機層として珪素酸化物や珪素酸化窒化物(SiOx)を使用することが好ましい。例えば、無機層としてSiOxを用いる場合、良好な水蒸気バリア性と高い光線透過率を両立させるためには、1.6<x<1.9であることが望ましい。珪素酸化窒化物はSiOxyと表記でき、このxとyの比率は密着性向上を重視する場合、酸素リッチの膜とし、1<x<2、0<y<1とすることが好ましく、水蒸気バリア性向上を重視する場合、窒素リッチの膜とし、0<x<0.8、0.8<y<1.3とすることが好ましい。
本発明における無機層の成膜方法は、目的の薄膜を形成できる方法であれば制限はなく、例えば、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法またはプラズマCVD法などを好適に用いることができる。その他、特許第3400324号、特開2002−322561号または特開2002−361774号の各公報に記載された成膜方法を用いることもできる。
良好な画質を与えるためには、電極層と接する無機層の表面の平均表面粗さを0.5nm以下とし、最大高低差を5nm以下とすることが好ましく、平均表面粗さを0.5nm以下とし、最大高低差を3nm以下とすることがより好ましく、平均表面粗さを0.4nm以下とし、最大高低差を2nm以下とすることが最も好ましい。
無機層の厚みは特に限定されないが、厚すぎると曲げ応力によるクラックのおそれがあり、薄すぎると膜が島状に分布するため、いずれも水蒸気バリア性が劣化させる傾向がある。したがって、各無機層の厚みは5〜1000nmであることが好ましく、10〜1000nmであることがより好ましく、10〜200nmであることがさらに好ましい。
<有機層>
本発明において、無機層のガスバリア性を向上させること、および応力緩和能による積層体のフレキシビリティーを付与する目的で、無機層と隣接する有機層を形成する。
有機層は、有機成分を有する化合物およびその反応生成物で形成されるが、有機成分以外の無機物、無機元素、金属元素などを含有することもできる。
有機層を形成する方法には、(1)公知のポリマーを溶液または溶融して塗設する方法や、(2)モノマーまたはオリゴマーを真空蒸着、架橋硬化させる方法がある。
(1)公知のポリマーを溶液または溶融して塗設する方法
ポリマー溶液またはポリマーを溶融して塗設する方法に用いるポリマーは、ガラス転移温度(以下「Tg」という)が250℃以上である熱可塑性樹脂を用いることが好ましく、Tgが300〜400℃である熱可塑性樹脂を用いることがさらに好ましい。また光学的等方性を達成するためには非晶性ポリマーを用いることが望ましい。
Tg300〜400℃の熱可塑性樹脂の具体例としては、例えば、下記一般式(1)で表わされるスピロ構造を有するポリマーまたは下記一般式(2)で表わされるカルド構造を有するポリマーが挙げられる。これらの化合物は、高耐熱性、高弾性率および高引張破壊応力を有する化合物であり、製造プロセスにおいて種々の加熱操作が要求され、かつ屈曲させても破壊しにくい性能が要求される有機EL素子等の基板材料として好適である。
Figure 2005246716
一般式(1)中、環αは単環式または多環式の環を表し、2つの環はスピロ結合によって結合されている。
Figure 2005246716
一般式(2)中、環βおよび環γは単環式または多環式の環を表し、2つの環γはそれぞれ同じであっても異なっていてもよく、環β上の1つの4級炭素に連結されている。
一般式(1)で表されるスピロ構造を有するポリマーの好ましい例として、下記一般式(3)で表されるスピロビインダン構造を繰り返し単位中に含むポリマー、下記一般式(4)で表されるスピロビクロマン構造を繰り返し単位中に含むポリマー、下記一般式(5)で表されるスピロビベンゾフラン構造を繰り返し単位中に含むポリマーを挙げることができる。
Figure 2005246716
一般式(3)中、R31、R32およびR33は、それぞれ独立に水素原子または置換基を表し、それぞれが連結して環を形成してもよい。mおよびnは1〜3の整数を表す。置換基は、ハロゲン原子、アルキル基またはアリール基であることが好ましい。R31、R32は、水素原子、メチル基またはフェニル基であり、R33は水素原子、塩素原子、臭素原子、メチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基またはフェニル基であることが好ましい。
Figure 2005246716
一般式(4)中、R41、R42はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、R41、R42は連結して環を形成してもよい。mおよびnは1〜3の整数を表す。置換基は、ハロゲン原子、アルキル基またはアリール基であることが好ましい。R41は、水素原子、メチル基、またはフェニル基であることが好ましい。R42は、水素原子、塩素原子、臭素原子、メチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基またはフェニル基であることが好ましい。
Figure 2005246716
一般式(5)中、R51、R52はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、それぞれが連結して環を形成してもよい。mおよびnは1〜3の整数を表す。置換基は、ハロゲン原子、アルキル基またはアリール基であることが好ましい。R51は、水素原子、メチル基、フェニル基であることが好ましい。R52は水素原子、塩素原子、臭素原子、メチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基またはフェニル基であることが好ましい。
また、一般式(2)で表されるカルド構造を有するポリマーの好ましい例として、下記一般式(6)で表されるフルオレン構造を繰り返し単位中に含むポリマーを挙げることができる。
Figure 2005246716
一般式(6)中、R61、R62は、それぞれ独立に水素原子または置換基を表し、それぞれが連結して環を形成してもよい。jおよびkは1〜4の整数を表す。置換基は、ハロゲン原子、アルキル基またはアリール基であることが好ましい。R61およびR62は、水素原子、塩素原子、臭素原子、メチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基またはフェニル基であることが好ましい。
一般式(3)〜(6)で表される構造を繰り返し単位中に含むポリマーは、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタンなど種々の結合方式で連結されたポリマーであってもよいが、一般式(3)〜(6)で表される構造を有するビスフェノール化合物から誘導されるポリカーボネート、ポリエステルまたはポリウレタンであることが好ましい。
以下に一般式(1)および一般式(2)で表される構造を有するポリマーの好ましい具体例を挙げるが、本発明はこれに限定されるものではない。
Figure 2005246716
Figure 2005246716
Figure 2005246716
Figure 2005246716
Figure 2005246716
有機層で用いられる一般式(1)および(2)で表される構造を有するポリマーは、単独で用いてもよく、複数種を混合して用いてもよい。また、ホモポリマーであってもよく、複数種構造を組み合わせたコポリマーであってもよい。コポリマーとする場合、本発明の効果を損ねない範囲であれば、一般式(1)または(2)で表される構造を繰り返し単位中に含まない公知の繰り返し単位を共重合してもよい。なお、ホモポリマーとして用いるよりもコポリマーとした方が溶解性、透明性の観点で改良される場合が多く、この場合好ましく使用できる。
有機層で用いられる一般式(1)および(2)で表される構造を有するポリマーの好ましい分子量は、重量平均分子量で10,000〜500,000、より好ましくは20,000〜300,000、特に好ましくは30,000〜200,000である。分子量が10,000以上であれば、良好な耐熱性および力学特性が得られ、かつ容易にフィルムを成形できる。一方、分子量が500,000以下であれば、合成上分子量のコントロールがしやすく、かつ適度な溶液の粘度が得られ、取扱いが容易である。なお、分子量は対応する粘度を目安にすることもできる。
(2)モノマーまたはオリゴマーを真空蒸着、硬化させる方法
真空成膜法により有機層を成膜する場合、真空中で塗布する方法、または真空中でモノマーもしくはオリゴマーを蒸着して層を形成した後、活性エネルギー線で硬化(架橋)させる方法を用いることができる。
真空蒸着方式は特に制限されないが、蒸着、プラズマCVD等による成膜方法が好ましく、有機物質モノマーの成膜速度を制御しやすい抵抗加熱蒸着法がより好ましい。本発明では、有機物質モノマーの架橋方法は何ら制限されないが、真空槽内に容易に取り付けられる点や架橋反応による高分子量化が迅速である点を考慮すれば、電子線や紫外線等の活性エネルギー線照射による架橋方法が望ましい。
本発明では、耐熱性の観点から有機層において架橋樹脂を好ましく用い、有機層を硬化層とすることができる。有機層では、架橋樹脂として種々の公知の熱硬化性樹脂および放射線硬化樹脂を用いることができる。
熱硬化性樹脂の例としては、例えば、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、フラン樹脂、ビスマレイミド樹脂、シアネート樹脂などが挙げられる。
本発明の有機層で使用可能な好ましい熱硬化性樹脂としては、ジアリルフタレート樹脂が挙げられる。ジアリルフタレート樹脂には、オルソ(DAP)、イソ(DAIP)およびテレ(ダプレン)があるが、テレ(ダプレン)を用いることが最も好ましい。シリアルフタレート樹脂は、モノマーを硬化させてもプレポリマーを硬化させてもよいし、両者を混合して用いてもよい。シリアルフタレート樹脂を用いて有機層を塗設する場合、ベンゾイルパーオキサイド等の過酸化物を混合して塗設した後に120〜190℃で30秒〜15分加熱処理を行うか、または過酸化物を混合しないでモノマーを蒸着させて形成することができる。
本発明の有機層で使用可能な放射線硬化樹脂は、ラジカル硬化性樹脂とカチオン硬化性樹脂に大別できる。ラジカル硬化性樹脂の硬化性成分としては、分子内に複数個のラジカル重合性基を有する化合物を用いることができる。その代表的な例としては、分子内に2〜6個のアクリル酸エステル基を有する多官能アクリレートモノマーと称される化合物やウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレートと称される分子内に複数個のアクリル酸エステル基を有する化合物が挙げられる。
ラジカル硬化性樹脂の代表的な硬化方法としては、電子線を照射する方法および紫外線を照射する方法が挙げられる。通常、紫外線を照射する方法においては紫外線照射によりラジカルを発生する重合開始剤を添加する。なお、加熱によりラジカルを発生する重合開始剤を添加すれば、熱硬化性樹脂として用いることもできる。
カチオン硬化性樹脂の硬化性成分は、分子内に複数個のカチオン重合性基を有する化合物を用いることができる。カチオン重合性基を有する化合物の例としては、例えばエポキシ基などの開環重合性基を含む化合物やビニルエーテル基を含む化合物を挙げることができる。代表的な硬化方法としては、紫外線の照射により酸を発生する光酸発生剤を添加し、紫外線を照射して硬化する方法が挙げられる。
上記放射線硬化樹脂のうち、特に好ましい化合物としては、シロキサン結合とエポキシ基、アクリロイル基およびメタクロイル基を含有する少なくとも1種の化合物が挙げられる。これらの化合物を用いて有機層を形成する場合、エポキシ基、アクリロイル基またはメタクリロイル基にアルコキシシランが結合したシランカップリング剤として知られる化合物のアルキシ基を加水分解、部分縮合させて作製したオリゴマーに光重合開始剤を添加した混合物を塗設後、光硬化させて製膜できる。また、上記シランカップリング剤を蒸着した後に光硬化させて製膜してもよい。
本発明で用いるシロキサン結合とエポキシ基を有する化合物の原料となるシランカップリング剤としては、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、2−(3,4エポキシシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどが挙げられる。本発明で用いるシロキサン結合とアクリロイル基にアルコキシシランが結合した化合物の原料となるシランカップリング剤としては、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシシランが挙げられる。また、本発明で用いるシロキサン結合とアクリロイル基にメタクリロイル基が結合した化合物の原料となるシランカップリング剤としては、3−メタクロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルトリメトキシシランなどが挙げられる。これらのうち、反応性および耐熱性の観点から3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランまたは3−アクリロキシプロピルトリメトキシシランを用いることが最も好ましい。
有機層中に存在するシロキサン結合の好ましい質量比は、有機層全体を100質量%とした場合、20〜80質量%であることが好ましく、30〜60質量%であることがさらに好ましい。また、原料のエポキシ基、アクリロイル基またはメタクロイル基のシロキサン結合に対する含有率は5〜60モル%であることが好ましく、10〜40モル%であることがさらに好ましい。
上記熱硬化性樹脂および放射線硬化樹脂は、それぞれの樹脂を複数種混合させて用いてもよく、さらに熱硬化性樹脂と放射線硬化樹脂とを併用してもよい。また、架橋性樹脂と架橋性基を有さないポリマーと混合して用いてもよい。
有機層における上記モノマーの硬化反応は、熱重合開始剤を用いた場合、上記モノマーを含む組成物を塗布または蒸着した後、ヒーター等による接触加熱または赤外線やマイクロ波等の放射加熱により開始させることができる。
紫外線を照射する場合、様々な光源を使用することができ、例えば、水銀アークランプ、キセノンアークランプ、蛍光ランプ、炭素アークランプ、タングステンーハロゲン輻射ランプおよび日光による照射光で硬化させることができる。紫外線の照射強度は、少なくとも0.01J/cm2である。また、硬化を連続的に行う場合、1〜20秒内に組成物を硬化できるように照射速度を設定することが好ましい。また、電子線により硬化させる場合には300eV以下のエネルギーの電子線で硬化させるが、1〜5Mradの照射量で瞬時に硬化させることもできる。
一方、光重合開始剤を用いた場合には、上記モノマーの硬化反応は、上記モノマーを含む組成物を塗布または蒸着した後、活性エネルギー線を照射して開始させることができる。
上記硬化反応で使用される光重合開始剤は特に制限はなく、各種の公知の光重合開始剤を用いることができる。ラジカル重合開始剤としては、市販のα−ヒドロキシアルキルフェノンやベンジルジメチルケタール、アシルホスフィンオキサイドなどが挙げられ、好ましくはベンジルジメチルケタールである。典型的なラジカル光重合開始剤を以下に示す。
Figure 2005246716
一方、カチオン重合開始剤としては、公知のカチオン系熱重合開始剤、カチオン系光重合開始剤を使用できるが、好ましくは光重合開始剤であるジアリールヨードニウム塩、トリアリールスルホニウム塩が挙げられる。典型的な光重合開始剤の化学構造式を以下に示す。
Figure 2005246716
式(7)〜(9)中、R12は水素原子、炭素数1〜18のアルキル基または炭素数1〜18のアルコキシ基等であり、Mは金属、好ましくはアンチモンであり、Xはハロゲン原子、好ましくはフッ素原子であり、nは金属の価数であり、例えばアンチモンの場合は5である。式(10)中、R13は水素原子、ヒドロキシアルキル基またはヒドロキシアルコキシ基であり、好ましくはヒドロキシエトキシ基であり、MおよびXは式(7)〜(9)のMおよびXと同一である。
重合開始剤の好ましい添加量は、モノマー100質量部に対して0.01〜20質量部、より好ましくは0.1〜10質量部である。添加量が0.01質量部以上であれば、十分に硬化し、所望のガスバリア性が得られる。一方、添加量が20質量部以下であれば、光透過性が良好であり、均一な硬化層となり、良好なガスバリア性が得られる。
有機層で使用するモノマーを含有する組成物には、エポキシ樹脂を配合してもよい。エポキシ樹脂は耐熱性を損なわない範囲であればモノマー、オリゴマーまたはポリマーのいずれも使用できる。好ましくは、特開2003−48293号公報の一般式(1)〜(6)に記載の脂環式エポキシ樹脂を挙げることができる。エポキシ樹脂は、モノマー100質量部に対し0〜50%質量部含有することが望ましく、硬化速度の観点から20〜40%質量部含有することが好ましい。
モノマーまたはオリゴマーを真空蒸着、硬化させる方法では、有機層の耐熱性を損なわない範囲で、公知のアクリレート系モノマーまたはオリゴマー、ビニルモノマーまたはオリゴマーなどのラジカル重合性モノマーまたはオリゴマーやオキシラン系モノマーまたはオリゴマー、オキセタン系モノマーまたはオリゴマーなどのカチオン重合性モノマーまたはオリゴマーを併用することもできる。
一方、有機層を真空成膜法で形成する場合には、有機層からの脱ガスや溶媒等低分子量成分の残留を防ぐ観点や、製造工程の簡素化、生産コストや使用エネルギーを低減できる観点から、光硬化性重合基を有するオリゴマーを無溶剤系で塗布または蒸着した後、光硬化させて成膜することが望ましい。
また、塗布方式で作製する場合、従来使用されていた種々の塗布方法、例えば、ロールコート、グラビアコート、ナイフコート、ディップコート、カーテンフローコート、スプレーコート、バーコート等の方法を用いることができる。
本発明では、必要に応じて有機層に公知の無機微粒子や層状ケイ酸塩等の無機フィラー、有機のラテックス等を混合させたり、架橋剤を添加したりすることにより製膜後のガスバリア性、膜強度、密着性、耐熱性を改善できる。
有機層の厚みは特に限定されないが、有機層の厚みが薄すぎると、厚みの均一性を得ることが困難となるため、無機層の構造欠陥を効率よく有機層で埋めることができずに、バリア性の向上は見られない。逆に有機層の厚みが厚すぎると、曲げ等の外力により有機層がクラックを発生し易くなるためバリア性が低下してしまう不具合が発生する。そこで、本発明では、有機層の厚みは10〜5000nmであることが好ましく、10〜2000nmであることがより好ましく、10〜1000nmであることがさらに好ましい。
上記無機層と有機層を交互に積層させた積層体(以下「ガスバリア層」ともいう)は、基材フィルムの片面に設置されていても両面に設置されていてもよい。また、ガスバリア層を必要に応じて複数回繰り返して積層させてもよい。このように複数回積層する場合には、無機層と有機層は5組以下、好ましくは2組以下とすることがガスバリア性と製造効率等の観点から好ましい。また繰り返し形成する場合は各々の無機層、各々の有機層は同じ組成であっても、異なる組成であってもよい。
<基材フィルム>
本発明のフィルムで使用される基材フィルム材料は、上記無機層と有機層を保持し得るフィルムでかつ高耐熱でも分解したり変形したりしない耐熱性素材であることが好ましい。好ましくは、Tgが250℃以上であり、かつ線熱膨張係数が40ppm/℃以下である透明なプラスチックフィルムである。具体的には、ポリイミド樹脂、フッ素化ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、フルオレン環変性ポリカーボネート樹脂などの熱可塑性樹脂が挙げられる。本発明の基材フィルムで用いられる基材フィルム材料の最も好ましい例は、有機層で述べた一般式(1)で表されるスピロ構造を有するポリマーまたは一般式(2)で表されるカルド構造を有するポリマーを挙げることができる。これらのポリマーは、高耐熱性、高弾性率かつ高い引張り破壊応力を有し、製造プロセスにおいて種々の加熱操作が要求され、かつ屈曲させても破壊しにくい性能が要求される有機EL素子等の基板材料として好適である。
基板フィルムでは、耐溶剤性、耐熱性などの観点から架橋樹脂も好ましく用いることができる。架橋樹脂の種類としては熱硬化性樹脂、放射線硬化樹脂のいずれも種々の公知のものを特に制限なく用いることができる。
熱硬化性樹脂の例としては、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、フラン樹脂、ビスマレイミド樹脂、シアネート樹脂などが挙げられる。
架橋方法としては、共有結合を形成する反応であれば特に制限なく用いることができ、ポリアルコール化合物とポリイソシアネート化合物を用いて、ウレタン結合を形成するような室温で反応が進行する系も特に制限なく使用できる。但し、このような系は製膜前のポットライフが問題になる場合が多く、通常、製膜直前にポリイソシアネート化合物を添加するような2液混合型として用いられる。
一方、1液型として用いる場合、架橋反応に携わる官能基を保護しておくことが有効であり、ブロックタイプ硬化剤として市販もされている。市販されているブロックタイプ硬化剤として、三井武田ケミカル(株)製B−882N、日本ポリウレタン工業(株)製コロネート2513(以上ブロックポリイソシアネート)、三井サイテック(株)製サイメル303(メチル化メラミン樹脂)などが知られている。また、エポキシ樹脂の硬化剤として用いることのできるポリカルボン酸を保護した下記B−1のようなブロック化カルボン酸も知られている。
Figure 2005246716
放射線硬化樹脂は、ラジカル硬化性樹脂とカチオン硬化性樹脂とに大別できる。ラジカル硬化性樹脂の硬化性成分としては分子内に複数個のラジカル重合性基を有する化合物が用いられ、代表的な例として分子内に2〜6個のアクリル酸エステル基を有する多官能アクリレートモノマーと称される化合物やウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレートと称される分子内に複数個のアクリル酸エステル基を有する化合物が用いられる。
ラジカル硬化性樹脂の代表的な硬化方法として、電子線を照射する方法、紫外線を照射する方法が挙げられる。通常、紫外線を照射する方法においては紫外線照射によりラジカルを発生する重合開始剤を添加する。なお、加熱によりラジカルを発生する重合開始剤を添加すれば、熱硬化性樹脂として用いることもできる。
カチオン硬化性樹脂の硬化性成分としては分子内に複数個のカチオン重合性基を有する化合物が用いられ、代表的な硬化方法として紫外線の照射により酸を発生する光酸発生剤を添加し、紫外線を照射して硬化する方法が挙げられる。カチオン重合性化合物の例としては、エポキシ基などの開環重合性基を含む化合物やビニルエーテル基を含む化合物を挙げることができる。
上記の熱硬化性樹脂、放射線硬化樹脂のそれぞれ複数種を混合して用いてもよく、熱硬化性樹脂と放射線硬化樹脂を併用してもよい。また、架橋性樹脂と架橋性基を有さないポリマーと混合して用いてもよい。
さらに基材フィルムの原料として使用される樹脂にこれら架橋性樹脂を混合して用いた場合、得られた基材フィルムの耐溶剤性、耐熱性、光学特性、強靭性を両立でき好ましい。また、本発明の樹脂に架橋性基を導入することも可能であり、ポリマー主鎖末端、ポリマー側鎖、ポリマー主鎖中のいずれの部位に架橋性基を有していてもよい。この場合、上記で挙げた汎用の架橋性樹脂を併用せずにプラスチック基板を作製してもよい。
本発明の基板を液晶表示用途などに使用する場合には、光学的均一性を達成するために非晶性ポリマーを用いることが好ましい。さらに、レタデーション(Re)、およびその波長分散を制御する目的で樹脂の固有複屈折の符号が異なる樹脂を組み合わせたり、波長分散の大きい(あるいは小さい)樹脂を組み合わせたりすることができる。
基材フィルムにはレターデーション(Re)の制御を行ったり、ガス透過性や力学特性の改良を行ったりする目的で異種樹脂の積層等を好適に用いることができる。異種樹脂の好ましい組み合わせとしては特に制限はなく、上述したいずれの樹脂も使用可能である。
本発明の基板は延伸されていてもよい。延伸により耐折強度など機械的強度が改善され、取扱性が向上する利点がある。特に延伸方向のオリエンテーションリリースストレス(ASTM D1504、以下ORSと略記する)が0.3〜3GPaであるものは機械的強度が改善され好ましい。なおORSは、延伸フィルムに内在する延伸により生じた内部応力である。
延伸は、公知の方法が使用でき、例えば樹脂のTgより10℃高い温度から、50℃高い温度の間の温度で、ロール一軸延伸法、テンター一軸延伸法、同時二軸延伸法、逐次二軸延伸法、インフレーション法などにより延伸できる。延伸倍率は1.1〜3.5倍の範囲を好適に用いることができる。
本発明において、基材フィルムの厚みは特に規定されないが、30〜700μmであることが好ましく、40〜200μmであることがより好ましく、50〜150μmであることがさらに好ましい。さらにいずれの場合もヘイズは3%以下が好ましく、より好ましくは2%以下、さらに好ましくは1%以下、全光透過率は70%以上が好ましく、より好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上である。
本発明において、基材フィルムには、本発明の効果を損なわない範囲であれば、必要に応じて可塑剤、染顔料、帯電防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、無機微粒子、剥離促進剤、レベリング剤、無機層状珪酸塩化合物および潤滑剤などの樹脂改質剤を添加できる。
<プライマー層>
本発明のフィルムは、基材フィルムとガスバリア層(無機層+有機層)との間に、公知のプライマー層を形成することもできる。プライマー層として、例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂等を用いることが可能である。本発明のフィルムは、プライマー層として有機−無機ハイブリッド層、無機薄膜層として無機蒸着層またはゾルゲル法により形成された緻密な無機コーティング薄膜を有することが好ましい。無機蒸着層としては、シリカ、ジルコニア、アルミナ等の蒸着層であることが好ましい。なお、無機蒸着層は、真空蒸着法またはスパッタリング法等により形成できる。
<電極層>
本発明のフィルムは、必要に応じて電極層を形成することもできる。電極層は、公知の金属膜や金属酸化物膜を適用できるが、中でも透明性、導電性および機械的特性の観点から金属酸化物膜であることが好ましい。例えば、不純物としてスズ、テルル、カドミウム、モリブデン、タングステン、フッ素等を添加した酸化インジウム、酸化カドミウムおよび酸化スズ、不純物としてアルミニウムを添加した酸化亜鉛、酸化チタン等の金属酸化物膜が挙げられる。中でも酸化スズを2〜15質量%含有した酸化インジウム(ITO)の薄膜が、透明性および導電性の点で優れており、好ましく用いられる。
電極層の形成方法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンビームスパッタリング法、プラズマCVD法等の気相中より材料を堆積させて膜形成する気相堆積法により作製することができる。中でも、特に優れた導電性及び透明性が得られるという観点からは、スパッタリング法を用いて作製することが好ましい。このようなスパッタ法、真空蒸着法、イオンプレーティング法、プラズマCVD法の好ましい真空度は、1.33×10-3〜6.65Pa(0.01〜50mTorr)であり、より好ましくは6.65×10-3〜1.33Pa(0.05〜10mTorr)である。
電極層の膜厚は15〜300nmであることが好ましい。電極層の膜厚が15〜300nmであれば、連続した膜となり十分な導電性が得られ、かつ十分な透明性および耐屈曲性が得られる。
電極層の光線透過率は、画像表示素子に適用することを考慮すれば、少なくとも80%であることが好ましく、83%以上であることがより好ましく、85%以上であることがさらに好ましい。光線透過率が80%以上であれば、視認性の低下という問題も生じないため好ましい。
電極層は、最外層であれば基材側でもガスバリア層側に設置してもよいが、基材にフィルムに含まれる微量水分の浸入を防ぐ観点からは、ガスバリア層側に形成することが好ましい。
<機能層>
本発明のフィルムは、その他、ガスバリア層上または最外層に、それぞれ種々の公知の機能層を必要に応じて形成してもよい。機能層の例としては、反射防止層、偏光層、カラーフィルター、紫外線吸収層、光取出効率向上層等の光学機能層や、ハードコート層、応力緩和層等の力学的機能層、帯電防止層、導電層などの電気的機能層、防曇層、防汚層、被印刷層などが挙げられる。いずれの機能層も画像表示素子製造の後工程を考慮し、可能な限り製造プロセスで高温となる工程を経た後に形成することが好ましい。
[画像表示素子用基板、有機EL素子]
本発明のフィルムの用途は特に限定されないが、光学特性と機械特性に優れるため、画像表示素子の透明電極用基板として好適に用いることができる。ここでいう「画像表示素子」とは、円偏光板・液晶表示素子、タッチパネル、有機EL素子などを意味する。
<円偏光板>
本発明の基板にλ/4板と偏光板を積層し、円偏光板を作製できる。この場合、λ/4の遅相軸と偏光板の吸収軸とが45度になるように積層する。このような偏光板は、長手方向(MD)に対し45度方向に延伸されているものを用いることが好ましく、例えば、特開2002−865554号公報に記載のものを好適に用いることができる。
<液晶表示素子>
反射型液晶表示装置は、下から順に、下基板、反射電極、下配向膜、液晶層、上配向膜、透明電極、上基板、λ/4板、そして偏光膜からなる構成を有する。本発明の基板は、前記上基板または透明電極および上基板として使用することができる。カラー表示の場合には、さらにカラーフィルター層を反射電極と下配向膜との間または上配向膜と透明電極との間に設けることが好ましい。
透過型液晶表示装置は、下から順に、バックライト、偏光板、λ/4板、下透明電極、下配向膜、液晶層、上配向膜、上透明電極、上基板、λ/4板および偏光膜からなる構成を有する。このうち本発明の基板は、前記上基板または上透明電極および上基板として使用することができる。カラー表示の場合には、さらにカラーフィルター層を下透明電極と下配向膜との間、又は上配向膜と透明電極との間に設けることが好ましい。
液晶セルは特に限定されないが、好ましくはTN(Twisted Nematic )型、STN(Supper Twisted Nematic)型またはHAN(Hybrid Aligned Nematic)型、VA(Vertically Alignment)型、ECB型(Electrically Controlled Birefringence)、OCB型(Optically Compensatory Bend)、CPA型(Continuous Pinwheel Alignment)の液晶セルである。
<タッチパネル>
タッチパネルは、特開平5−127822号公報、特開2002−48913号公報等に記載されたものに応用することができる。
<有機EL>
本発明の基板は、必要に応じてTFTを設けて透明電極付基板として有機EL表示用途に使用できる。有機EL表示素子としての具体的な層構成としては、陽極/発光層/透明陰極;陽極/発光層/電子輸送層/透明陰極;陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/透明陰極;陽極/正孔輸送層/発光層/透明陰極;陽極/発光層/電子輸送層/電子注入層/透明陰極;陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/透明陰極等が挙げられる。
本発明の基板を有機EL等に用いる場合には、特開平11−335661号、特開11−335368号、特開2001−192651号、特開2001−192652号、特開2001−192653号、特開2001−335776号、特開2001−247859号、特開2001−181616号、特開2001−181617号、特開2002−181816号、特開2002−181617号、特開2002−056976号などの各公報に記載された内容、および特開2001−148291号、特開2001−221916号、特開2001−231443号の各公報に記載された内容を併せて用いることが好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
<実施例1>
1.基材フィルムの作製
(合成例1)例示化合物(FL−7)の合成
JFEケミカル製BPFLをアセトニトリルにより2回再結晶し、70℃、3時間の加熱真空乾燥を行うことにより、HPLC純度99.9%以上の下記原料(M−1)を精製した。M−1は8.6質量%のアセトニトリルを含有していた。
Figure 2005246716
次いで、上記M−1の253.03g(660mmol)の末端を封止するために、テトラブチルアンモニウムクロライド9.171g(660mmol)、ジクロロメタン2805mlおよび水2475mlを撹拌装置を備えた反応容器中に投入し、窒素気流下、水浴中で300rpmの攪拌速度で撹拌した。次いで封止したM−1を縮合するため、30分後、2,6−ナフタレンジカルボン酸クロライド167.03g(660mmol)を粉体のまま投入した後、ジクロロメタン330mlで洗い流した。10分後、2M(2N)水酸化ナトリウム水溶液693mlを132mlの水で希釈した水溶液を1時間かけて滴下装置を用いて滴下し、中和反応が終了した後、165mlの水で洗い流した。3時間撹拌を継続した後、ジクロロメタン1Lを添加し、有機相を分離した。さらに12M(12N)塩酸水6.6mlを水2.5Lで希釈した水溶液を添加し、有機相を洗浄した。さらに水2.5Lで2回洗浄した後、分離した有機相にジクロロメタン1Lを添加し、希釈した後、激しく撹拌した25Lのメタノール中に1時間かけて投入した。メタノール中で得られた白色沈殿を濾取し、40℃12時間加熱乾燥後、70℃3時間、減圧下で乾燥し、例示化合物(FL−7)を302g得た。
得られたFL−7の分子量をGPC(THF溶媒)で測定した結果、重量平均分子量は170000であった。またDSCで測定したTgは369℃であった。
(合成例2)例示化合物(FL−2)の合成
合成例1と同様に、9,9−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレンとイソフタル酸/テレフタル酸(当モル)から誘導される例示化合物(FL−2)を得た。
得られたFL−2の分子量をGPC(THF溶媒)で測定した結果、重量平均分子量は228000であった。またDSCで測定したTgは292℃であった。
2.製膜
(製膜例1)基材フィルム(S−1)および(S−2)の製膜
合成した例示化合物(FL−7)を、溶解後の溶液粘度が500〜1500mPa・sの範囲になる濃度でジクロロメタンに溶解した。この溶液を5μmのフィルターを通して濾過した後、ドクターブレードを用いてガラス板上に流延した。流延後、室温で1時間、45℃で20分加熱乾燥し、ガラス板から剥ぎ取ったフィルムをアルミ製の枠に固定してさらに100℃10分、133℃30分加熱乾燥させて基材フィルム(S−1)を得た。膜厚は約100μmであった。
同様に、例示化合物(FL−2)を用いて基材フィルム(S−2)を得た。
3.第1無機層の作製
市販のロール・トゥ・ロール方式のスパッタリング装置を用いた。この装置は真空槽を有しており、その中央部には基材フィルムを表面に接触させて加熱または冷却するためのドラムが配置されている。また、上記真空槽には基材フィルムを巻くための巻き取りロールが配置されている。ロールに巻かれた基材フィルムは、ガイドを介してドラムに巻かれ、さらに別のガイドを介して巻き取りロールに巻かれる。真空排気系としては排気口から真空ポンプによって真空槽内の排気が常に行われている。成膜系としてはパルス電力を印加できるDC方式の放電電源に接続されたカソード上にターゲットが装着されている。この放電電源は制御器に接続され、さらにこの制御器は真空槽へ配管を介して反応ガス導入量を調整しつつ供給する圧電素子バルブユニットに接続されている。また、真空槽には一定流量の放電ガスが供給されるよう構成されている。所望する膜質が得られるような反応ガス導入量を設定し、遷移領域において放電を持続させる。このときの電圧値を設定電圧値として、電圧値が設定値よりも大きい場合には制御器より圧電素子バルブユニットに反応ガス流量を減らすように指令が送られる。また、電圧値が設定値よりも小さい場合には制御器より圧電素子バルブユニットに反応ガス流量を増やすように指令が送られる。このようにして真空槽に供給する反応ガス流量を適切な量に制御している。以下、具体的な条件を示す。
ガイドベースに基材フィルム(S−1)を貼り付けた。ターゲットとしてSiをセットし、放電電源としてパルス印加方式のDC電源を用意した。真空ポンプを起動し、真空槽内を10-4Pa程度まで真空引きし、放電ガスとしてアルゴンを、反応ガスとして酸素を導入した。雰囲気圧力が安定したところで放電電源をONし、放電電力5kWでSiターゲット上にプラズマを発生させ、成膜圧力を0.030Paまで下げてからスパッタリングプロセスを開始した。このときの電圧値は610Vであった。この電圧値を設定値として、放電電圧が遷移領域において設定値よりも小さい場合は酸素流量を増加させ、放電電圧が遷移領域において設定値よりも大きい場合は酸素流量を減少させるように、制御器より圧電素子バルブユニットに指令を出すことで放電電圧を一定に保つように制御した。このようにして厚み50nmのSiOx層を形成させた。これを試料(1A)とした。
また、基材フィルムとして基材フィルム(S−2)を用いた以外は全く同じ方法で、試料(1B)を作製した。
4.第1有機層の作製
本発明の例示化合物(FL−7)を溶解後の粘度が約10mPa・sになるようにジクロロメタンに溶解し、試料(1A)上にバーコートし、直後にドライヤーで溶媒を蒸発除去した。さらに100℃10分で乾燥して試料(2A)を作製した。塗設したFL−7からなる有機層は段差式膜厚計で測定したところ約0.5μmであった。
同様に、試料(2A)の有機層の代わりに、下記の方法で有機層を塗設した以外は全く同じ方法で作製した(2B)を作製した。すなわち、ダイソー(株)製ダイソーダプレンモノマー100質量部にベンゾイルパーオキサイド3質量部を均一混合し、試料(1B)上にバーコーターを使用して塗設し、50℃で10分、100℃で10分、160℃で10分間加熱処理した。有機層の膜厚は約0.5μmであった。
同様に、試料(2A)の有機層の代わりに、3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン100質量部に対して1M(1N)塩酸5質量部を室温で60分混合した後、重合開始剤としてジフェニル−4−チオフェノキシスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート2質量部を添加混合した塗布組成物を、試料(1A)上にバーコーターを使用して塗設し、ドライヤーで溶媒を除去したのち120℃5分の乾燥を行った。その後、395Wの高圧水銀灯を利用した紫外線照射装置[ハリソン東芝ライティング製トスキュア401]を用い、大気中で照射強度70mW/cm2で紫外線照射した。組成物が十分反応する照射量(2000mJ/cm2,FT−IRで確認)の紫外線照射をして硬化を行った試料(2C)を作製した。有機層の膜厚は約0.5μmであった。
同様に、試料(2C)の基材フィルムとしてS−1の代わりにS−2を用いた以外は全く同じ方法で試料(2D)を作製した。
同様に、試料(2C)の3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシランの代わりに3−アクリロキシプロピルトリメトキシシランを、ジフェニル−4−チオフェノキシスルホニウムヘキサフルオロアンチモネートをチバ・スペシャリティー・ケミカルズ製イルガキュア907に変更した以外は全く同じ方法で試料(2E)を作製した。有機層の膜厚は約0.5μmであった。
同様に、試料(2E)の3−アクリロキシプロピルトリメトキシシランの代わりに3−メタクロロキシプロピルトリメトキシシランを用いた以外は全く同じ方法で試料(2F)を作製した。有機層の膜厚は約0.5μmであった。
5.第2無機層の作製
基材フィルムとしてガイドベースのかわりに試料(2A)を貼り付けた以外は第1無機層の作製と全く同じ方法で第2無機層を設置した試料(3A)を作製した。
また、基材フィルムとして試料(2B)〜(2F)を用いた以外は全く同じ方法で第2無機層を設置した試料(3B)〜(3F)をそれぞれ作製した。
<比較例>
有機層の塗布組成物の替わりに、テトラエチレングリコール・ジアクリレート50mLと、トリプロピレングリコールモノアクリレート14.5mLと、カプロラクトンアクリレート7.25mLと、アクリル酸10.15mLと、EZACURE(Sartomer社ベンゾフェノン混合物光重合開始剤)10.15mLとからなるアクリルモノマー混合物を用いた以外は実施例1と全く同じ方法で作製した試料(3G)を作製した。
有機層を下記方法にて作製した以外は試料(3G)と同じ方法で試料(3H)を作製した。すなわち、テトラエチレングリコール・ジアクリレート50mLと、トリプロピレングリコールモノアクリレート14.5mLと、カプロラクトンアクリレート7.25mLと、アクリル酸10.15mLとEZACURE(Sartomer社ベンゾフェノン混合物光重合開始剤)10.15mLとからなるアクリルモノマー混合物を、非常に細かいサイズから砂の粒子のサイズまでの広い範囲の粒子サイズを有する固体のN,N'-ビス(3−メチルフェニル)−N,N'−ジフェニルベンジジンの粒子36.25gと混合した。混合物をその後、20kHz超音波ティッシュ・ミンサー(tissue mincer)で約1時間撹拌し、固体粒子を微細なサスペンションを形成するために分解した。混合物を約20vol% (すなわち36.25g)まで薄め、約45℃に加熱し撹拌した。混合物を内径2.0mmで長さ610mmの毛管を通して1.30mmのスプレーノズルにポンプで送り込み、そこで混合物を25kHzの超音波噴霧器で小滴に噴霧し、約340℃に維持された表面に落とした。フラッシュ蒸発チャンバー壁を約290℃に維持し、フラッシュ蒸発チャンバー壁上のモノマークライオ凝縮を防いだ。約13℃の温度で導入した冷却水で低温に維持したフィルム(1A)上に蒸気をクライオ凝縮させた後、UV硬化させ、厚み約0.5μmのポリマー層を形成させた。フラッシュ蒸発を行う装置は特表2001−518530号公報に記載の装置を製作し実験に用いた。
有機層を下記方法で作製した以外は試料(3F)と同じ方法で試料(3I)を作製した。すなわちカプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート(KAYARADHX−220;日本化薬製)100質量部と重合開始剤としてイルガキュア907;チバ・スペシャル・ティケミカルズ製)3質量部の混合物を蒸着源に入れ、試料(1A)を真空槽内にセットした。真空槽内を10-4Pa程度まで真空引きした後に、有機蒸着源の抵抗加熱を開始し、不純物の蒸発が完了したところで蒸着シャッターを開き、膜厚0.5μmの有機層を蒸着した。その後、500mJ/cm2の積算光量の紫外線照射し、有機層を形成した。
さらに基材フィルムを市販のPES(スミライトFS−1300;住友ベークライト製)に変更した以外は、試料(3A)と全く同じ方法で試料(3J)を作製した。
(評価例1)
ガスバリア性積層フィルムの加熱処理前後のガスバリア性およびそれを構成する有機層の耐熱性評価を以下の方法で行った。
基材のガラス転移温度(Tg)
DSC(セイコー(株)製DSC6200)により測定した(窒素中、昇温速度10℃/min)。
水蒸気透過率
40℃100%RHの試料の水蒸気透過度をMOCON製PERMATRAN−W3/31で測定した。
試料は同一試料をN=6で作製して、加熱処理前用3試料、加熱処理後用3試料にそれぞれ分けて、各々同一条件における平均値を評価した。
また、加熱処理は以下の方法で行った。すなわち真空ガス置換炉((株)デンケン製KDF75)に試料を入れた後、室温で一旦真空にして1時間放置したのちArガスを大気圧になるまで封入し、以後0.2L/minの流量で流しながら、1分間に10℃の割合で250℃まで昇温、60分保持したのちヒーターを切り、室温になるまで放置(約120分)した。
加熱処理前後の質量変化
ガラス基板上に各有機層と全く同様にして製膜したモデル試料を作製し基材から剥離または削り取って評価用試料を回収した。これらのモデル試料を(株)リガク製示差熱天秤TG8110シリーズを用いて、Arガスを150mL/minの流量で流しながら、室温から1分間に10℃の割合で250℃まで昇温、1時間保持した加熱処理前後の質量変化をモニターすることで調べた。
5%質量変化温度
5%質量変化温度は、同じく(株)リガク製示差熱天秤TG8100シリーズを用いて、Arガスを150mL/minの流量で流しながら、室温から1分間に10℃の割合で昇温したときの質量が全体の5%になった時点の温度を求めた。
上記の測定結果を表1に示す。
Figure 2005246716
表1より、本発明の試料はいずれもAr中で250℃1時間の加熱処理を行ってもガスバリア性の劣化が小さく、また質量変化も小さかった。これより本発明の試料は、高Tgの基材と組み合わせることにより、例えば透明電極成膜、陰極隔壁、シールの焼成、駆動回路の接続、素子駆動用のTFTの設置等のような画像表示素子パネル製造工程での耐熱性を要求されるプロセスを通しても高温プロセスを通しても水蒸気透過率が大きく低下することがない試料を提供できることが分かる。
<実施例2> 有機EL素子の作製
フィルム3A、3C、3G、3Iを真空チャンバー内に導入し、IXOターゲットを用いて、DCマグネトロンスパッタリングにより、厚さ0.2μmのIXO薄膜からなる透明電極を形成した。この後、上記全ての試料をAr雰囲気下250℃1時間保管した。これらの試料を3A’、3C’、3G’、3I’とした。
次に透明電極(IXO)より、アルミニウムのリード線を結線し、以下の積層構造体を形成した。
透明電極の表面に、ポリエチレンジオキシチオフェン・ポリスチレンスルホン酸の水性分散液(BAYER社製、Baytron P:固形分1.3質量%)をスピンコートした後、150℃で2時間真空乾燥し、厚さ100nmのホール輸送性有機薄膜層を形成した。これを基板Xとした。
一方、厚さ188μmのポリエーテルスルホン(住友ベークライト(株)製スミライトFS−1300)からなる仮支持体の片面上に、下記組成を有する発光性有機薄膜層用塗布液をスピンコーターを用いて塗布し、室温で乾燥することにより、厚さ13nmの発光性有機薄膜層を仮支持体上に形成した。これを転写材料Yとした。
ポリビニルカルバゾール(Mw=63000、アルドリッチ社製): 40質量部
トリス(2-フェニルピリジン)イリジウム錯体(オルトメタル化錯体): 1質量部
ジクロロエタン: 3200質量部
基板Xの有機薄膜層の上面に転写材料Yの発光性有機薄膜層側を重ね、一対の熱ローラーを用い160℃、0.3MPa、0.05m/minで加熱・加圧し、仮支持体を引き剥がすことにより、基板Xの上面に発光性有機薄膜層を形成した。これを基板XYとした。
また、25mm角に裁断した厚さ50μmのポリイミドフィルム(UPILEX−50S、宇部興産製)の片面上に、パターニングした蒸着用のマスク(発光面積が5mm×5mmとなるマスク)を設置し、約0.1mPaの減圧雰囲気中でAlを蒸着し、膜厚0.3μmの電極を形成した。LiFターゲットを用いて、DCマグネトロンスパッタリングにより、LiFをAl層と同パターンで蒸着し、膜厚3nmとした。Al電極よりアルミニウムのリード線を結線し、積層構造体を形成した。得られた積層構造体の上に下記組成を有する電子輸送性有機薄膜層用塗布液をスピンコーター塗布機で塗布し、80℃で2時間真空乾燥することにより、厚さ15nmの電子輸送性有機薄膜層をLiF上に形成した。これを基板Zとした。
ポリビニルブチラール2000L(Mw=2000、電気化学工業社製): 10質量部
下記構造を有する電子輸送性化合物: 20質量部
Figure 2005246716
1−ブタノール: 3500質量部
基板XYと基板Zを用い、電極同士が発光性有機薄膜層を挟んで対面するように重ね合せ、一対の熱ローラーを用い160℃、0.3MPa、0.05m/minで加熱・加圧し、貼り合せ、得られた積層構造体のリード線部以外の部分をスパッタリング法により窒化珪素で被って封止膜を形成し有機EL素子を作製した。
実施例の有機EL素子として、基板Xの作製において各々試料(3A)、(3C)、(3A’)、(3C’)を用いた有機EL素子(IIIA)、(IIIC)、(IIIA’)、(IIIC’)を得た。
また、比較用の有機EL素子として、基板Xの作製において、支持体として各々試料(3G’)、(3I’)を用いた有機EL素子(IIIG’)、(IIII’)を作製した。
得られた有機EL素子をソースメジャーユニット2400型(東洋テクニカ(株)製)を用いて、直流電圧を有機EL素子に印加し、発光させた。素子作製直後はいずれの有機EL素子もともに良好に発光することが確認できた。
次に、有機EL素子を作製した後、40℃100%RHの環境下に1日間放置し、同様にして発光させたところ、(IIIA)、(IIIC)、(IIIA’)、(III’C)ではわずかにダークスポットが増加している程度であるのに対し、(3G’)、(3I’)は明らかに非発光部が増えており画質が劣っていた。
これらの結果は、ガスバリア性積層フィルムの加熱処理により、ガスバリア層を構成する有機層のダメージにより水蒸気透過度が増加し、透過した水蒸気の影響で有機EL素子の劣化につながったと推定できる。
本発明のガスバリア性積層フィルムは、高温履歴を経ても破壊・変形することのない優れたガスバリア性と耐熱性とを併有するため、各種の画像表示素子用の基板、特に有機EL素子用の基板として利用することができる。

Claims (10)

  1. 基材フィルム上に、無機層と有機層を交互に少なくとも1層ずつ積層させたガスバリア性積層フィルムであって、前記フィルムを不活性ガス雰囲気中で250℃1時間、加熱処理する場合において、前記加熱処理前の40℃100%RHの水蒸気透過率に対する前記加熱処理後の40℃100%RHの水蒸気透過率の比が5以下であることを特徴とする前記ガスバリア性積層フィルム。
  2. 前記有機層の前記加熱処理前の質量に対する前記加熱処理後の質量の比が0.98以上である請求項1に記載のガスバリア性積層フィルム。
  3. 前記有機層の不活性ガス雰囲気下における熱質量分析による5%質量減少温度が300〜400℃である請求項1または2に記載のガスバリア性積層フィルム。
  4. 前記有機層が、少なくとも1種類のガラス転移温度300〜400℃の熱可塑性樹脂または少なくとも1種類の熱硬化性樹脂を含んでなる請求項1〜3のいずれか一項に記載のガスバリア性積層フィルム。
  5. 前記有機層が、下記一般式(1)で表されるスピロ構造を有するポリマーまたは下記一般式(2)で表されるカルド構造を有するポリマーからなる請求項1〜4のいずれか一項に記載のガスバリア性積層フィルム。
    Figure 2005246716
    一般式(1)中、環αは単環式または多環式の環を表し、2つの環はスピロ結合によって結合されている。
    Figure 2005246716
    一般式(2)中、環βおよび環γは単環式または多環式の環を表し、2つの環γはそれぞれ同じであっても異なっていてもよく、環β上の1つの4級炭素に連結されている。
  6. 前記有機層が少なくとも1種類のジアリルフタレート樹脂からなる硬化層である請求項1〜4のいずれか一項に記載のガスバリア性積層フィルム。
  7. 前記有機層が、シロキサン結合とエポキシ基、アクリロイル基またはメタクリロイル基を含有する少なくとも1種の化合物からなる硬化層である請求項1〜4のいずれか一項に記載のガスバリア性積層フィルム。
  8. 前記基材フィルムが、請求項5に記載の一般式(1)で表されるスピロ構造を有するポリマーまたは前記一般式(2)で表されるカルド構造を有するポリマーからなるフィルムである請求項1〜7のいずれか一項に記載のガスバリア性積層フィルム。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載のガスバリア性積層フィルムを用いたことを特徴とする画像表示素子用基板。
  10. 請求項1〜8のいずれか一項に記載のガスバリア性積層フィルムを用いたことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
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