JP2007290369A - ガスバリア性積層フィルムとその製造方法、および画像表示素子 - Google Patents

ガスバリア性積層フィルムとその製造方法、および画像表示素子 Download PDF

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Abstract

【課題】高いガスバリア性能と優れた耐屈曲性を有する積層フィルムを提供する。
【解決手段】基材フィルム上に、少なくとも1層の無機層と少なくとも1層の有機層とを有するガスバリア性積層フィルムにおいて、前記有機層に少なくとも1種類のリン酸エステル基を有するポリマーを含有させる。
【選択図】なし

Description

本発明は、優れたガスバリア性能を有するガスバリア性積層フィルムとその製造方法に関する。より詳しくは、本発明は、各種の画像表示素子に好適に用いることができるガスバリア性積層フィルムに関し、特にフレキシブルな有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、「有機EL素子」という)の基板として有用なガスバリア性積層フィルムおよびその製造方法、並びに有機EL素子に関するものである。
従来、プラスチック基板やフィルムの表面に酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ケイ素等の金属酸化物の薄膜を形成したガスバリア性積層フィルムは、水蒸気や酸素等の各種ガスの遮断を必要とする物品の包装、食品、工業用品および医薬品等の変質を防止するための包装用途において広く用いられている。ガスバリア性積層フィルムは、最近では包装用途以外に、液晶表示素子、太陽電池、ELなどにおいても利用されつつある。
近年の液晶表示素子やEL素子等の画像表示素子の開発過程において、これらの素子を形成する透明基材に対しては、軽量化、大型化という条件に加え、長期信頼性や形状の自由度が高いこと、曲面表示が可能であること等の高度な条件も要求されている。このような高度な条件を満たす透明基材として、プラスチック基材が、従来の重くて割れやすく大面積化が困難であったガラス基板に代替する新たな基材として採用され始めている。プラスチック基材の場合、上記条件を満たすだけでなく、ロールトゥロール(roll to roll)方式による製造が可能であることからガラス基板よりも生産性がよく、コストダウンの点でも有利である。
しかしながら、透明プラスチック等のフィルム基材は、ガラス基材よりもガスバリア性能が劣るという欠点があった。ガスバリア性が劣る基材を用いると、水蒸気や空気が浸透し、例えば液晶セル内の液晶を劣化させ、表示欠陥となって表示品位を劣化させてしまう。このような問題を解決するために、基材フィルム上に金属酸化物薄膜を形成したガスバリア性積層フィルムがこれまでに開発されている。例えば、包装材や液晶表示素子に使用されるガスバリア性積層フィルムとしては、プラスチックフィルム上に酸化ケイ素を蒸着したもの(特許文献1)、酸化アルミニウムを蒸着したもの(特許文献2)が知られており、いずれも1g/(m2・day)程度の水蒸気バリア性を有する。
これに対して、近年開発されている大型液晶ディスプレイ、高精細ディスプレイ等では、プラスチックフィルム基板に要求されるガスバリア性能は、水蒸気バリア性で0.1g/(m2・day)程度である。さらに、最近では有機ELディスプレイや高精彩カラー液晶ディスプレイ等の開発が進み、これらで使用可能な、透明性を維持しつつ、さらに高バリア性能、特に水蒸気バリアで0.1g/(m2・day)未満の性能をもつ透明基材が要求されている。
このような要求に応えるために、最近ではより高いバリア性能が期待できる手段として、低圧条件下でグロー放電させて生じるプラズマを用いて薄膜を形成させるスパッタリング法やCVD法による成膜検討が行われている。また、有機層/無機層の交互積層構造を有するバリア膜を真空蒸着法により作製した有機発光デバイスが提案されている(特許文献3)。しかしながら、このデバイスは耐屈曲性が十分でないために、フレキシブルな画像表示素子に応用することはできないものであった。
フレキシブルな画像表示素子に応用するために必要な耐屈曲性を付与するために、体積収縮率が10%未満のアクリルモノマーを重合させたポリマーを有機層に用いる技術が開示されている(特許文献4)。しかしながら、この技術はガスバリア性が十分でないという問題があった。
このため、フレキシブルな画像表示素子に適用しうるレベルのガスバリア性と耐屈曲性を備えたプラスチックフィルムの開発が望まれていた。
特公昭53−12953号公報(実施例) 特開昭58−217344号公報(実施例) 米国特許第6268695号明細書(第4頁[2−5]〜第5頁[4−49]) 特開2003−53881号公報(第3頁[0006]〜第4頁[0008])
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、本発明の第一の目的は、屈曲しても優れたガスバリア性を維持できるガスバリア性積層フィルムを提供することにある。また、本発明の第二の目的は、前記ガスバリア性積層フィルムを用いた、耐久性に優れた画像表示素子を提供することにある。
本発明者は、従来技術の問題点の発生原因を鋭意検討した結果、基材フィルム上に形成される無機層と有機層との間の密着性が十分でないことが一因となっていることを見出した。そこで、無機層と有機層との間の密着性を十分に確保しながら、ガスバリア性と耐屈曲性を高めることを検討した結果、以下に記載する本発明を提供するに至った。
[1] 基材フィルム上に、少なくとも1層の無機層と少なくとも1層の有機層とを有するガスバリア性積層フィルムの製造方法であって、リン酸エステル基を有するアクリレートモノマー、リン酸エステル基を有するメタクリレートモノマー、またはこれらの混合物を含むモノマー組成物を重合させることによって前記有機層を形成する工程を含むことを特徴とするガスバリア性積層フィルムの製造方法。
[2] 前記リン酸エステル基を有するアクリレートモノマーおよびリン酸エステル基を有するメタクリレートモノマーが、下記の一般式(1)で表されることを特徴とする[1]に記載のガスバリア性積層フィルムの製造方法。
Figure 2007290369
[一般式(1)において、Z1はAc2−O−X2−、重合性基を有しない置換基または水素原子を表し、Z2はAc3−O−X3−、重合性基を有しない置換基または水素原子を表し、Ac1、Ac2およびAc3は各々独立にアクリロイル基またはメタクリロイル基を表し、X1、X2およびX3は各々独立にアルキレン基、アルキレンオキシ基、アルキレンオキシカルボニル基、アルキレンカルボニルオキシ基、またはこれらの組み合わせを表す。]
[3] 前記モノマー組成物が前記一般式(1)で表されるモノマーを1〜50質量%含むことを特徴とする[1]または[2]に記載のガスバリア性積層フィルムの製造方法。
[4] 前記モノマー組成物が、2官能アクリレートモノマー、2官能メタクリレートモノマー、またはこれらの混合物を含むことを特徴とする[1]〜[3]のいずれか一項に記載のガスバリア性積層フィルムの製造方法。
[5] 前記有機層をフラッシュ蒸着で製膜し、かつ、100Pa以下の真空中で前記モノマー組成物を重合することを特徴とする[1]〜[4]のいずれか一項に記載のガスバリア性積層フィルムの製造方法。
[6] 常に100Pa以下の真空中で前記有機層と前記無機層を積層することを特徴とする[1]〜[5]のいずれか一項に記載のガスバリア性積層フィルムの製造方法。
[7] [1]〜[6]のいずれか一項に記載の製造方法により製造されるガスバリア性積層フィルム。
[8] 基材フィルム上に、少なくとも1層の無機層と少なくとも1層の有機層とを有するガスバリア性積層フィルムであって、前記有機層に少なくとも1種類のリン酸エステル基を有するポリマーが含まれていることを特徴とするガスバリア性積層フィルム。
[9] 前記基材フィルム上に、前記有機層と前記無機層とがこの順に積層された構造を有することを特徴とする[7]または[8]に記載のガスバリア性積層フィルム。
[10] 前記基材フィルム上に、前記無機層と前記有機層とがこの順に積層された構造を有することを特徴とする[7]〜[9]のいずれか一項に記載のガスバリア性積層フィルム。
[11] 前記基材フィルムの両面に、それぞれ少なくとも1層の無機層と少なくとも1層の有機層とを有することを特徴とする[7]〜[10]のいずれか一項に記載のガスバリア性積層フィルム。
[12] 透明導電層をさらに有する[7]〜[11]のいずれか一項に記載のガスバリア性積層フィルム。
[13] 38℃・相対湿度90%における酸素透過率が0.02ml/(m2・day・atm)以下であり、かつ38℃・相対湿度90%における水蒸気透過率が0.01g/(m2・day)以下であることを特徴とする[7]〜[12]のいずれか一項に記載のガスバリア性積層フィルム。
[14] [7]〜[13]のいずれか一項に記載のガスバリア性積層フィルムを用いた画像表示素子。
[15] 画像表示素子がフレキシブルであることを特徴とする[14]に記載の画像表示素子。
[16] 画像表示素子が有機EL素子であることを特徴とする[14]または[15]に記載の画像表示素子。
本発明のガスバリア性積層フィルムは、高いガスバリア性能と優れた耐屈曲性を有する。また、このような特徴を有するガスバリア性積層フィルムを有する本発明の画像表示素子は、高い耐久性を有する。
以下において、本発明ガスバリア性積層フィルムおよび画像表示素子について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
[ガスバリア性積層フィルム]
(層構成)
本発明のガスバリア性積層フィルムは、基材フィルム上に、少なくとも1層の無機層と少なくとも1層の有機層とを有する。基材フィルム上に無機層と有機層を有するものであれば、それぞれの層数や積層順序は特に制限されない。例えば、基材フィルム上に無機層、有機層の順に形成されたものであってもよいし、基材フィルム上に有機層、無機層の順に形成されたものであってもよい。好ましいのは、無機層と有機層が交互に形成されたものである。例えば、基材フィルム上に無機層、有機層、無機層の順に形成されたものを好ましい例として挙げることができる。無機層と有機層の数は、それぞれ1〜10層であるのが好ましく、1〜5層であるのがより好ましく、1〜3層であるのがさらに好ましい。無機層と有機層は、それぞれ基材フィルムの片面のみに形成されていてもよいし、両面に形成されていてもよい。
また、基材フィルムと無機層の間、基材フィルムと有機層の間、無機層と有機層の間には、機能層が形成されていてもよい。機能層の例としては、反射防止層、偏光層、カラーフィルター、および光取出効率向上層等の光学機能層;ハードコート層や応力緩和層等の力学的機能層;帯電防止層や導電層などの電気的機能層;防曇層;防汚層;被印刷層などが挙げられる。
無機層とリン酸エステル基を有するポリマーを含む有機層を有する側とは反対側の基材フィルム面(反対面)には、少なくとも無機層と有機層と無機層とがこの順に積層されたガスバリア性ラミネート層を設けることができる。このようなガスバリア性ラミネート層を設けることによって、反対面からの水分子の侵入を防ぐことができる。その結果、ガスバリア性積層フィルムの寸法変化を抑制して、無機層への応力集中や破壊を防止し、結果として耐久性を一層高めることができる。
以下において、本発明のガスバリア性積層フィルムを構成する各層について詳しく説明する。
(有機層)
本発明のガスバリア性積層フィルムを構成する有機層は、リン酸エステル基を有するポリマーを含有することを特徴とする。リン酸エステル基を有するポリマーは、リン酸エステル基を有する重合性モノマーを含むモノマー組成物を重合させることにより製造することができる。
本発明で用いるリン酸エステル基を有するモノマーとして、以下の一般式(1)で表される化合物を好ましく用いることができる。
Figure 2007290369
一般式(1)において、Z1はAc2−O−X2−、重合性基を有しない置換基または水素原子を表し、Z2はAc3−O−X3−、重合性基を有しない置換基または水素原子を表し、Ac1、Ac2およびAc3は各々独立にアクリロイル基またはメタクリロイル基を表し、X1、X2およびX3は各々独立にアルキレン基、アルキレンオキシ基、アルキレンオキシカルボニル基、アルキレンカルボニルオキシ基、またはこれらの組み合わせを表す。
一般式(1)には、以下の一般式(2)で表される単官能モノマー、以下の一般式(3)で表される2官能モノマー、および以下の一般式(4)で表される3官能モノマーが含まれる。
Figure 2007290369
Ac1、Ac2、Ac3、X1、X2およびX3の定義は、一般式(1)における定義と同じである。一般式(2)および(3)において、R1は重合性基を有しない置換基または水素原子を表し、R2は重合性基を有しない置換基または水素原子を表す。
一般式(1)〜(4)において、X1、X2およびX3の炭素数は、1〜12が好ましく、1〜6がより好ましく、1〜4がさらに好ましい。X1、X2およびX3が採りうるアルキレン基の具体例、および、X1、X2およびX3が採りうるアルキレンオキシ基、アルキレンオキシカルボニル基、アルキレンカルボニルオキシ基のアルキレン部分の具体例としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基が挙げられる。アルキレン基は、直鎖状であっても分枝状であっても構わないが、好ましいのは直鎖アルキレン基である。X1、X2およびX3として好ましいのは、アルキレン基である。
一般式(1)〜(4)において、重合性基を有しない置換基としては、例えばアルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、またはこれらを組み合わせた基などを挙げることができる。好ましいのはアルキル基、アルコキシ基であり、さらに好ましいのはアルコキシ基である。
アルキル基の炭素数は、1〜12が好ましく、1〜9がより好ましく、1〜6がさらに好ましい。アルキル基の具体例として、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基が挙げられる。アルキル基は、直鎖状であっても分枝状であっても環状であっても構わないが、好ましいのは直鎖アルキル基である。アルキル基は、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基などで置換されていてもよい。
アリール基の炭素数は、6〜14が好ましく、6〜10がより好ましい。アリール基の具体例として、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基が挙げられる。アリール基は、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基などで置換されていてもよい。
アルコキシ基のアルキル部分、アリールオキシ基のアリール部分については、上記アルキル基とアリール基の説明をそれぞれ参照することができる。
本発明では、一般式(1)で表されるモノマーを1種類だけ用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。また、組み合わせて用いる場合は、一般式(2)で表される単官能モノマー、一般式(3)で表される2官能モノマー、および一般式(4)で表される3官能モノマーのうちの2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明では、上記のリン酸エステル基を有する重合性モノマー類として、日本化薬(株)製のKAYAMERシリーズ、ユニケミカル(株)製のPhosmerシリーズ等、市販されている化合物をそのまま用いてもよく、新たに合成された化合物を用いてもよい。
以下において、リン酸エステル基を有する重合性モノマーの具体例を示すが、本発明で用いることができるモノマーはこれらに限定されない。
Figure 2007290369
本発明で用いられるモノマー組成物中には、一般式(1)で表されるリン酸エステル基を有する重合性モノマーの他に、リン酸エステル基を有しない重合性モノマーが含まれていることが好ましい。そのようなモノマーとして、リン酸エステル基を有しないアクリレートモノマーやリン酸エステル基を有しないメタクリレートモノマーを好ましく例示することができる。これらのアクリレートモノマーやメタクリレートモノマーは、単官能であってもよいし、2官能以上であってもよい。好ましいのは、モノマー組成物中に、以下の一般式(5)で表される2官能アクリレートモノマーまたは2官能メタクリレートモノマーを含む場合であり、これらをモノマー組成物中に50〜99質量%含ませることが好ましい。
Figure 2007290369
一般式(5)中、Ac11およびAc12は各々独立にアクリロイル基またはメタクリロイル基を表し、Lは炭素数8以上であって、酸素原子、窒素原子、硫黄原子を鎖中に含まない非環状のアルキレン基を表す。Lの炭素数は、好ましくは8〜19、より好ましくは8〜14、さらに好ましくは8〜12である。Lを構成するアルキレン基は、置換されていてもよいし、置換されていなくてもよい。アルキレン基に対する置換基としては、アルキル基を例示することができ、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基などを挙げることができる。アルキル基の炭素数は、好ましくは1〜6、より好ましくは2〜4である。
以下において、一般式(5)で表される2官能モノマーの具体例を示すが、本発明で用いることができる2官能モノマーはこれらに限定されない。
Figure 2007290369
本発明で用いられるモノマー組成物中には、リン酸エステル基を有しない重合性モノマーを1種類のみ用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。本発明で用いられるモノマー組成物は、リン酸エステル基を有するモノマーを1〜50質量%含むことが好ましく、5〜30質量%含むことがより好ましく、10〜20質量%含むことがさらに好ましい。リン酸エステルモノマーの含有率が1〜50質量%であれば、無機層との間の密着性やガスバリア性を良化しやすい。
有機層を形成する方法としては、塗布による方法、真空成膜法等を挙げることができる。塗布による方法としては、例えばディップコ−ト法、エア−ナイフコ−ト法、カ−テンコ−ト法、ロ−ラ−コ−ト法、ワイヤ−バ−コ−ト法、グラビアコ−ト法、スライドコート法、スプレーコート、あるいは、米国特許第2,681,294号明細書に記載のホッパ−を使用するエクストル−ジョンコ−ト法を挙げることができる。真空成膜法としては、特に制限はないが、蒸着、プラズマCVD等の成膜方法が好ましく、有機物質モノマーの成膜速度を制御しやすい抵抗加熱蒸着法がより好ましい。真空成膜法としては、特に制限はないが、米国特許第4,842,893号、同第4,954,371号、同第5,032,461号等の各明細書に記載のフラッシュ蒸着法が好ましい。
モノマー重合法としては特に限定は無いが、加熱重合、活性エネルギー線重合が好ましく用いられる。このうち、活性エネルギー線重合が、真空槽内に容易に取り付けられる点や架橋反応による高分子量化が迅速である点で特に好ましい。上記活性エネルギー線は、紫外線、X線、電子線、赤外線、マイクロ波等を照射することによりエネルギーを伝播し得る放射線を意味し、その種類とエネルギーは用途に応じて任意に選択することができる。
光重合を行う場合は、光重合開始剤を併用する。光重合開始剤の例としてはチバ・スペシャルティー・ケミカルズ社から市販されているイルガキュアー(Irgacure)シリーズ(例えばイルガキュアー651、イルガキュアー754、イルガキュアー184、イルガキュアー2959イルガキュアー907、イルガキュアー369、イルガキュアー379、イルガキュアー819など)、ダロキュア(Darocure)シリーズ(例えばダロキュアTPO、ダロキュア1173など)、クオンタキュア(Quantacure)PDO、サートマー(Sartomer)社から市販されているエザキュア(Ezacure)シリーズ(例えばエザキュアTZM、エザキュアTZTなど)等が挙げられる。モノマーの重合は、基材フィルム上にモノマー組成物を配置した後に行うことが好ましい。
照射する光は、通常、高圧水銀灯もしくは低圧水銀灯による紫外線が好ましい。照射エネルギーは0.5J/cm2以上が好ましく、2J/cm2以上がより好ましい。アクリレート、メタクリレートは、空気中の酸素によって重合阻害を受けるため、重合時の酸素濃度もしくは酸素分圧を低くすることが好ましい。窒素置換法によって重合時の酸素濃度を低下させる場合、酸素濃度は2%以下が好ましく、0.5%以下がより好ましい。減圧法により重合時の酸素分圧を低下させる場合、全圧が1000Pa以下であることが好ましく、100Pa以下であることがより好ましい。また、100Pa以下の減圧条件下で2J/cm2以上のエネルギーを照射して紫外線重合を行うのが特に好ましい。
有機層には、一般式(1)で表される構造単位を有しないポリマーを混合してもよい。そのようなポリマーの例としては、ポリエステル、メタクリル酸−マレイン酸共重合体、ポリスチレン、透明フッ素樹脂、ポリイミド、フッ素化ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、セルロースアシレート、ポリウレタン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリカーボネート、脂環式ポリオレフィン、ポリアリレート、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、フルオレン環変性ポリカーボネート、脂環変性ポリカーボネート、フルオレン環変性ポリエステル等が挙げられる。有機層における、一般式(1)で表される構造単位を有しないポリマーの含有量は、1〜30質量%であることが好ましく、1〜20質量%であることがより好ましく、5〜10質量%であることがさらに好ましい。
リン酸エステル基を有するポリマーを含有する有機層の厚みは特に限定されないが、10nm〜5μmであることが好ましく、10nm〜2μmであることがより好ましく、10nm〜1μmであることがさらに好ましい。
(無機層)
無機層は、通常、金属化合物からなる薄膜の層である。無機層に含まれる成分は、特に限定されないが、例えば、Si、Al、In、Sn、Zn、Ti、Cu、Ce、Zr、Ta等から選ばれる1種以上の金属を含む酸化物、窒化物もしくは酸化窒化物などを用いることができる。これらの中でも、Si、Al、In、Sn、Zn、Zr、Tiから選ばれる金属の酸化物、窒化物もしくは酸化窒化物が好ましく、Si、Al、Sn、Zr、Tiから選ばれる金属の酸化物、窒化物もしくは酸化窒化物がより好ましい。また、これらの複合物からなる無機層も好ましい。また、これら以外に副次的な成分として他の元素を含有してもよい。
無機層の形成法としては、蒸着法、スパッタリング法若しくはイオンプレーティング法等の物理的気相成長法(PVD)、種々の化学的気相成長法(CVD)若しくはめっきやゾルゲル法等の液相成長法がある。このうち、無機層形成時の基材フィルムへの熱の影響を回避し、生産速度が速く、均一な薄膜層を得やすい点で、化学的気相成長法(CVD)や物理的気相成長法(PVD)が好ましい。また、厚めの膜が得やすいという観点からゾルゲル法により無機層を形成することも好ましい。厚めの膜とは、ここでは100nm〜1μmの範囲の膜を示す。
無機層の厚みは、30nm〜1μmであることが好ましく、50〜200nmであることがさらに好ましい。無機層の厚みが50nm〜1μmの範囲であれば、欠陥部分や結晶間の密度の低い部分による影響を受けにくく、高ガスバリア性が得られる。また変形した場合においても無機層の破壊を少なくすることができ、実用上好ましい。
(基材フィルム)
本発明のガスバリア性積層フィルムに用いられる基材フィルムは、後述する画像表示素子として使用できるようにするため、耐熱性を有する素材からなるものの中から選択することが好ましい。好ましい基材フィルムは、ガラス転移温度(Tg)が100℃以上および/または線熱膨張係数が40ppm/℃以下で耐熱性の高い透明なプラスチックフィルムである。Tgや線膨張係数は、添加剤などによって変化させることができる。
基材フィルムに用いられるポリマーは、熱可塑性ポリマーおよび熱硬化性ポリマーのいずれでもよい。熱可塑性ポリマーは、ポリマー単体のTgが130〜300℃であるものが好ましく、160〜250℃であるものがさらに好ましい。また、光学的均一性を達成するためには、非晶性ポリマーであることが好ましい。このような熱可塑性樹脂として、以下のようなものが挙げられる(括弧内はTgを示す)。
ポリカーボネート(PC:140℃)、脂環式ポリオレフィン(例えば日本ゼオン(株)製 ゼオノア1600:160℃)、ポリアリレート(PAr:210℃)、ポリエーテルスルホン(PES:220℃)、ポリスルホン(PSF:190℃)、シクロオレフィンコポリマー(COC:特開2001−150584号公報の化合物:162℃)、フルオレン環変性ポリカーボネート(BCF−PC:特開2000−227603号公報の化合物:225℃)、脂環変性ポリカーボネート(IP−PC:特開2000−227603号公報の化合物:205℃)、アクリロイル化合物(特開2002−80616号公報の化合物:300℃以上)。特に、透明性を求める場合には脂環式ポレオレフィン等を使用するのが好ましい。
熱硬化性ポリマーとしては、エポキシ系樹脂および放射線硬化性樹脂が挙げられる。エポキシ系樹脂は、ポリフェノ−ル型、ビスフェノール型、ハロゲン化ビスフェノール型、ノボラック型のものが挙げられる。エポキシ系樹脂を硬化させるための硬化剤は、公知の硬化剤を用いることができる。例えば、アミン系、ポリアミノアミド系、酸および酸無水物、イミダゾール、メルカプタン、フェノール樹脂等の硬化剤が挙げられる。中でも、耐溶剤性、光学特性、熱特性等の観点から、酸無水物および酸無水物構造を含むポリマーまたは脂肪族アミン類が好ましく用いられ、特に好ましいのは、酸無水物および酸無水物構造を含むポリマーである。さらに、公知の第三アミン類やイミダゾール類等の硬化触媒を適量加えることが好ましい。
放射線硬化性樹脂は、紫外線や電子線等の放射線を照射することにより硬化が進行する樹脂であり、具体的には分子または単体構造内にアクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基等の不飽和二重結合を含む樹脂である。これらの中でも特に、アクリロイル基を含むアクリル系樹脂が好ましい。放射線硬化性樹脂は、一種類の樹脂を用いても、数種の樹脂を混合して用いてもよいが、分子または単位構造内に2個以上のアクリロイル基を有するアクリル系樹脂を用いることが好ましい。こうした多官能アクリレート樹脂としては、例えば、ウレタンアクリレート、エステルアクリレート、エポキシアクリレート等が挙げられるが、本発明で用いることができるものはこれらに限定されるのではない。
これらの放射線硬化性樹脂には、紫外線硬化法を用いる場合には、前述の放射線硬化性樹脂に公知の光反応開始剤を適量添加する。
上記のエポキシ系樹脂および放射線硬化性樹脂には、さらにポリマー分子との相互作用を強めるために、アルコキシシランの加水分解物やシランカップリング剤を混合してもよい。シランカップリング剤としては、一方にメトキシ基、エトキシ基、アセトキシ基等の加水分解可能な反応基を持ち、もう一方にはエポキシ基、ビニル基、アミノ基、ハロゲン基、メルカプト基を有するものが好ましく、この場合、特に好ましくは主成分樹脂に固定するため、同じ反応基を持つビニル基を有するものが好ましく、例えば、信越化学工業(株)のKBM−503、KBM−803、日本ユニカー(株)製のA−187などが用いられる。これらの添加量は、0.2〜3質量%であることが好ましい。
本発明のガスバリア性積層フィルムをディスプレイ等の画像表示素子として利用する場合には、透明な基材フィルム、すなわち、光線透過率が80%以上、好ましくは85%以上、さらに好ましくは90%以上である基材フィルムを用いることが好ましい。基材フィルムの光線透過率が80%以上あれば、後述する有機EL素子の基材フィルムとして好適に用いることができる。
ディスプレイ用途に用いる場合でも観察側に設置しない場合や不透明包装材料など、必ずしも透明性が要求されない用途に対しては、不透明な材料を用いることができることはいうまでもない。例えばポリイミド、ポリアクリロニトリル、公知の液晶ポリマーなどが挙げられる。
なお、本明細書において透明の尺度として用いられる光線透過率は、JIS−K7105に記載された方法、すなわち積分球式光線透過率測定装置を用いて全光線透過率および散乱光量を測定し、全光線透過率から拡散透過率を引いて算出することができる。
(透明導電層)
本発明の積層フィルムの少なくとも片面側には、透明導電層を積層することができる。透明導電層としては、公知の金属膜、金属酸化物膜等を適用できる。中でも、透明性、導電性、機械的特性に優れた金属酸化物膜を透明導電層とすることが好ましい。金属酸化物膜は、例えば、不純物としてスズ、テルル、カドミウム、モリブテン、タングステン、フッ素、亜鉛、ゲルマニウム等を添加した酸化インジウム、酸化カドミウムまたは酸化スズの金属酸化物膜;不純物としてアルミニウムを添加した酸化亜鉛、酸化チタン等の金属酸化物膜が挙げられる。中でも酸化スズから主としてなり、酸化亜鉛を2〜15質量%含有した酸化インジウムの薄膜が、透明性、導電性が優れており、好ましく用いられる。
これら透明導電層の成膜方法は、目的の薄膜を形成できる方法であれば、いかなる方法でもよい。例えば、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法、プラズマCVD法、Cat−CVD法等の気相中より材料を堆積させて膜形成する気相堆積法などが適しており、特許第3400324号公報、特開2002−322561号公報、特開2002−361774号公報記載の方法で成膜することができる。中でも、特に優れた導電性・透明性が得られるという観点から、スパッタリング法が好ましい。
スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法、またはプラズマCVD法の好ましい真空度は0.133mPa〜6.65Pa、好ましくは0.665mPa〜1.33Paである。透明導電層を形成する前に、プラズマ処理(逆スパッタ)、またはコロナ処理のように基材フィルムに表面処理を加えることが好ましい。また透明導電層を設けている間に50〜200℃に昇温してもよい。
このようにして得られた透明導電層の膜厚は、20〜500nmであることが好ましく、50〜300nmであることがさらに好ましい。
透明導電層の25℃、相対湿度60%で測定した表面電気抵抗は、0.1〜200Ω/□であることが好ましく、0.1〜100Ω/□であることがより好ましく。0.5〜60Ω/□であることがさらに好ましい。また、透明導電層の光透過性は、80%以上であることが好ましく、83%以上であることがより好ましく、85%以上であることがさらに好ましい。
(ガスバリア性積層フィルムの特性と利用)
本発明のガスバリア性積層フィルムは、酸素透過率や水蒸気透過率が低く、優れたガスバリア性を示す。具体的には、38℃・相対湿度10%における酸素透過率が0.01ml/(m2・day・atm)以下の積層フィルムを提供することが可能である。また、38℃・相対湿度90%における酸素透過率が0.02ml/(m2・day・atm)以下の積層フィルムを提供することが可能であり、好ましくは0.01ml/(m2・day・atm)以下の積層フィルムを提供することが可能である。さらに、38℃・相対湿度90%における水蒸気透過率が0.01g/(m2・day)以下の積層フィルムを提供することが可能である。また、このような本発明の優れたガスバリア性は、積層フィルムを複数回屈曲した後であっても維持される。さらに、本発明の積層フィルムは、無機層と有機層との間の密着性が高いという特徴も有する。
このような有利な特性を備えていることから、本発明のガスバリア性積層フィルムは、水蒸気や酸素等を遮断することが必要とされる多種多様な物品や、フレキシブルな物品に効果的に応用しうる。例えば、食品包装用フィルム、工業製品包装用フィルム、医薬品包装用フィルム、フレキシブルディスプレイ用基板フィルム、フラットパネルディスプレイ用基板フィルム、太陽電池用基板フィルム、タッチパネル用基板フィルム、フレキシブル回路用基板フィルム、光ディスク保護フィルム、光学フィルム、位相差フィルム、偏光板保護フィルム、透明導電フィルムなどに用いることができる。
[画像表示素子]
特に、本発明のガスバリア性積層フィルムは、画像表示素子に効果的に使用することができる。ここでいう画像表示素子とは、例えば円偏光板、液晶表示素子、有機EL素子、電子ペーパーなどの画像表示機能を有する素子全般を指す。これらの画像表示素子において、本発明のガスバリア性積層フィルムは基板や封止フィルム等として好適に用いることができる。本発明のガスバリア性積層フィルムは優れた耐屈曲性を有することから、フレキシブルな画像表示素子に用いれば、その特徴を効果的に利用することができる。ここでいうフレキシブルとは、ガスバリア性積層フィルムを適用する箇所の形状が固定されておらず、使用態様に応じてその形状を変えることができる機能を有することを意味する。
以下において、本発明のガスバリア性積層フィルムを好ましく使用することができる円偏光板、液晶表示素子、有機EL素子について順に説明する。
(円偏光板)
円偏光板は、本発明のガスバリア性積層フィルム上に、λ/4板と偏光板とを積層することで作製することができる。この場合、λ/4の遅相軸と偏光板の吸収軸とが45°になるように積層する。このような偏光板は、長手方向(MD)に対し45°方向に延伸されているものを用いることが好ましく、例えば、特開2002−865554号公報に記載のものを好適に用いることができる。
(液晶表示素子)
液晶表示装置は、反射型液晶表示装置と透過型液晶表示装置とに大別することができる。
反射型液晶表示装置は、下方から順に、下基板、反射電極、下配向膜、液晶層、上配向膜、透明電極、上基板、λ/4板、そして偏光膜からなる構成を有する。本発明のガスバリア性積層フィルムは、透明電極および上基板として使用することができる。反射型液晶表示装置にカラー表示機能をもたせる場合には、さらにカラーフィルター層を反射電極と下配向膜との間、または、上配向膜と透明電極との間に設けることが好ましい。
透過型液晶表示装置は、下方から順に、バックライト、偏光板、λ/4板、下透明電極、下配向膜、液晶層、上配向膜、上透明電極、上基板、λ/4板および偏光膜からなる構成を有する。このうち本発明のガスバリア性積層フィルムは、上透明電極および上基板として使用することができる。また、透過型液晶表示装置にカラー表示機能をもたせる場合には、さらにカラーフィルター層を下透明電極と下配向膜との間、または、上配向膜と透明電極との間に設けることが好ましい。
液晶層の構造は特に限定されないが、例えば、TN(Twisted Nematic)型、STN(Super Twisted Nematic)型またはHAN(Hybrid Aligned Nematic)型、VA(Vertical Alignment)型、ECB(Electrically Controlled Birefringence)型、OCB(Optically Compensated Bend)型、または、CPA(Continuous Pinwheel Alignment)型であることが好ましい。
[有機EL素子]
本発明のガスバリア性積層フィルムは、有機EL素子に特に好ましく用いることができる。有機EL素子は基板上に陰極と陽極を有し、両電極の間に有機発光層(以下、単に「発光層」と称する場合がある。)を含む有機化合物層を有する。発光素子の性質上、陽極および陰極のうち少なくとも一方の電極は、透明であることが好ましい。
本発明における有機化合物層の積層の態様としては、陽極側から、正孔輸送層、発光層、電子輸送層の順に積層されている態様が好ましい。さらに、正孔輸送層と発光層との間、または、発光層と電子輸送層との間には、電荷ブロック層等を有していてもよい。陽極と正孔輸送層との間に、正孔注入層を有してもよく、陰極と電子輸送層との間には、電子注入層を有してもよい。なお、各層は複数の二次層に分かれていてもよい。
(陽極)
陽極は、通常、有機化合物層に正孔を供給する電極としての機能を有していればよく、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて、公知の電極材料の中から適宜選択することができる。前述のごとく、陽極は、通常透明陽極として設けられる。
陽極の材料としては、例えば、金属、合金、金属酸化物、導電性化合物、またはこれらの混合物が好適に挙げられる。陽極材料の具体例としては、アンチモンやフッ素等をドープした酸化錫(ATO、FTO)、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化インジウム錫(ITO)、酸化亜鉛インジウム(IZO)等の導電性金属酸化物、金、銀、クロム、ニッケル等の金属、さらにこれらの金属と導電性金属酸化物との混合物または積層物、ヨウ化銅、硫化銅などの無機導電性物質、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロールなどの有機導電性材料、およびこれらとITOとの積層物などが挙げられる。この中で好ましいのは、導電性金属酸化物であり、特に、生産性、高導電性、透明性等の点からはITOが好ましい。
陽極は、例えば、印刷方式、コーティング方式等の湿式方式、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理的方式、CVD、プラズマCVD法等の化学的方式などの中から、陽極を構成する材料との適性を考慮して適宜選択した方法に従って、前記基板上に形成することができる。例えば、陽極の材料として、ITOを選択する場合には、陽極の形成は、直流または高周波スパッタ法、真空蒸着法、イオンプレーティング法等に従って行うことができる。
本発明の有機EL素子において、陽極の形成位置としては特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて適宜選択することができるが、前記基板上に形成されるのが好ましい。この場合、陽極は、基板における一方の表面の全部に形成されていてもよく、その一部に形成されていてもよい。なお、陽極を形成する際のパターニングとしては、フォトリソグラフィーなどによる化学的エッチングによって行ってもよいし、レーザーなどによる物理的エッチングによって行ってもよく、また、マスクを重ねて真空蒸着やスパッタ等をして行ってもよいし、リフトオフ法や印刷法によって行ってもよい。陽極の厚みとしては、陽極を構成する材料により適宜選択することができ、一概に規定することはできないが、通常、10nm〜50μm程度であり、50nm〜20μmが好ましい。
陽極の抵抗値としては、103Ω/□以下が好ましく、102Ω/□以下がより好ましい。陽極が透明である場合は、無色透明であっても、有色透明であってもよい。透明陽極側から発光を取り出すためには、その透過率としては、60%以上が好ましく、70%以上がより好ましい。なお、透明陽極については、沢田豊監修「透明電極膜の新展開」シーエムシー刊(1999)に詳述があり、ここに記載される事項を本発明に適用することができる。耐熱性の低いプラスチック基材を用いる場合は、ITOまたはIZOを使用し、150℃以下の低温で成膜した透明陽極が好ましい。
(陰極)
陰極は、通常、有機化合物層に電子を注入する電極としての機能を有していればよく、その形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、発光素子の用途、目的に応じて、公知の電極材料の中から適宜選択することができる。陰極を構成する材料としては、例えば、金属、合金、金属酸化物、電気伝導性化合物、これらの混合物などが挙げられる。具体例としてはアルカリ金属(たとえば、Li、Na、K、Cs等)、アルカリ土類金属(たとえばMg、Ca等)、金、銀、鉛、アルミニウム、ナトリウム−カリウム合金、リチウム−アルミニウム合金、マグネシウム−銀合金、インジウム、イッテルビウム等の希土類金属、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいが、安定性と電子注入性とを両立させる観点からは、2種以上を好適に併用することができる。
これらの中でも、陰極を構成する材料としては、電子注入性の点で、アルカリ金属やアルカリ土類金属が好ましく、保存安定性に優れる点で、アルミニウムを主体とする材料が好ましい。
アルミニウムを主体とする材料とは、アルミニウム単独、アルミニウムと0.01〜10質量%のアルカリ金属またはアルカリ土類金属との合金若しくはこれらの混合物(例えば、リチウム−アルミニウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金など)をいう。なお、陰極の材料については、特開平2−15595号公報、特開平5−121172号公報に詳述されており、これらの広報に記載の材料は、本発明においても適用することができる。
陰極の形成方法については、特に制限はなく、公知の方法に従って行うことができる。例えば、印刷方式、コーティング方式等の湿式方式、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理的方式、CVD、プラズマCVD法等の化学的方式などの中から、前記した陰極を構成する材料との適性を考慮して適宜選択した方法に従って形成することができる。例えば、陰極の材料として、金属等を選択する場合には、その1種または2種以上を同時または順次にスパッタ法等に従って行うことができる。陰極を形成するに際してのパターニングは、フォトリソグラフィーなどによる化学的エッチングによって行ってもよいし、レーザーなどによる物理的エッチングによって行ってもよく、マスクを重ねて真空蒸着やスパッタ等をして行ってもよいし、リフトオフ法や印刷法によって行ってもよい。
本発明において、陰極形成位置は特に制限はなく、有機化合物層上の全部に形成されていてもよく、その一部に形成されていてもよい。また、陰極と前記有機化合物層との間に、アルカリ金属またはアルカリ土類金属のフッ化物、酸化物等による誘電体層を0.1〜5nmの厚みで挿入してもよい。この誘電体層は、一種の電子注入層と見ることもできる。誘電体層は、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等により形成することができる。陰極の厚みは、陰極を構成する材料により適宜選択することができ、一概に規定することはできないが、通常10nm〜5μm程度であり、50nm〜1μmが好ましい。
また、陰極は、透明であってもよいし、不透明であってもよい。なお、透明な陰極は、陰極の材料を1〜10nmの厚さに薄く成膜して、さらにITOやIZO等の透明な導電性材料を積層することにより形成することができる。
(有機化合物層)
本発明における有機化合物層について説明する。
本発明の有機EL素子は、発光層を含む少なくとも一層の有機化合物層を有しており、有機発光層以外の他の有機化合物層としては、前述したごとく、正孔輸送層、電子輸送層、電荷ブロック層、正孔注入層、電子注入層等の各層が挙げられる。
本発明の有機EL素子において、有機化合物層を構成する各層は、蒸着法やスパッタ法等の乾式製膜法、転写法、印刷法等いずれによっても好適に形成することができる。
(1)有機発光層
有機発光層は、電界印加時に、陽極、正孔注入層、または正孔輸送層から正孔を受け取り、陰極、電子注入層、または電子輸送層から電子を受け取り、正孔と電子の再結合の場を提供して発光させる機能を有する層である。本発明における発光層は、発光材料のみで構成されていてもよく、ホスト材料と発光材料の混合層とした構成でもよい。発光材料は蛍光発光材料でも燐光発光材料であってもよく、ドーパントは1種であっても2種以上であってもよい。ホスト材料は電荷輸送材料であることが好ましい。ホスト材料は1種であっても2種以上であってもよく、例えば、電子輸送性のホスト材料とホール輸送性のホスト材料を混合した構成が挙げられる。さらに、発光層中に電荷輸送性を有さず、発光しない材料を含んでいてもよい。また、発光層は1層であっても2層以上であってもよく、それぞれの層が異なる発光色で発光してもよい。
本発明に使用できる蛍光発光材料の例としては、例えば、ベンゾオキサゾール誘導体、ベンゾイミダゾール誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、スチリルベンゼン誘導体、ポリフェニル誘導体、ジフェニルブタジエン誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導体、ナフタルイミド誘導体、クマリン誘導体、縮合芳香族化合物、ペリノン誘導体、オキサジアゾール誘導体、オキサジン誘導体、アルダジン誘導体、ピラリジン誘導体、シクロペンタジエン誘導体、ビススチリルアントラセン誘導体、キナクリドン誘導体、ピロロピリジン誘導体、チアジアゾロピリジン誘導体、シクロペンタジエン誘導体、スチリルアミン誘導体、ジケトピロロピロール誘導体、芳香族ジメチリディン化合物、8−キノリノール誘導体の金属錯体やピロメテン誘導体の金属錯体に代表される各種金属錯体等、ポリチオフェン、ポリフェニレン、ポリフェニレンビニレン等のポリマー化合物、有機シラン誘導体などの化合物等が挙げられる。
また、本発明に使用できる燐光発光材料は、例えば、遷移金属原子またはランタノイド原子を含む錯体が挙げられる。遷移金属原子としては、特に限定されないが、好ましくは、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、タングステン、レニウム、オスミウム、イリジウム、および白金が挙げられ、より好ましくは、レニウム、イリジウム、および白金である。ランタノイド原子としては、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテシウムが挙げられる。これらのランタノイド原子の中でも、ネオジム、ユーロピウム、およびガドリニウムが好ましい。
錯体の配位子としては、例えば、G.Wilkinson等著,Comprehensive Coordination Chemistry, Pergamon Press社1987年発行、H.Yersin著,「Photochemistry and Photophysics of Coordination Compounds」 Springer-Verlag社1987年発行、山本明夫著「有機金属化学−基礎と応用−」裳華房社1982年発行等に記載の配位子などが挙げられる。具体的な配位子としては、好ましくは、ハロゲン配位子(好ましくは塩素配位子)、含窒素ヘテロ環配位子(例えば、フェニルピリジン、ベンゾキノリン、キノリノール、ビピリジル、フェナントロリンなど)、ジケトン配位子(例えば、アセチルアセトンなど)、カルボン酸配位子(例えば、酢酸配位子など)、一酸化炭素配位子、イソニトリル配位子、シアノ配位子であり、より好ましくは、含窒素ヘテロ環配位子である。上記錯体は、化合物中に遷移金属原子を一つ有してもよいし、また、2つ以上有するいわゆる複核錯体であってもよい。異種の金属原子を同時に含有していてもよい。
燐光発光材料は、発光層中に、0.1〜40質量%含有されることが好ましく、0.5〜20質量%含有されることがより好ましい。また、本発明における発光層に含有されるホスト材料としては、例えば、カルバゾール骨格を有するもの、ジアリールアミン骨格を有するもの、ピリジン骨格を有するもの、ピラジン骨格を有するもの、トリアジン骨格を有するものおよびアリールシラン骨格を有するものや、後述の正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層、電子輸送層の項で例示されている材料が挙げられる。発光層の厚さは、特に限定されるものではないが、通常、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのがさらに好ましい。
(2)正孔注入層、正孔輸送層
正孔注入層、正孔輸送層は、陽極または陽極側から正孔を受け取り陰極側に輸送する機能を有する層である。正孔注入層、正孔輸送層は、具体的には、カルバゾール誘導体、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物、芳香族ジメチリディン系化合物、ポルフィリン系化合物、有機シラン誘導体、カーボン等を含有する層であることが好ましい。正孔注入層、正孔輸送層の厚さは、駆動電圧を下げるという観点から、各々500nm以下であることが好ましい。
正孔輸送層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのがさらに好ましい。また、正孔注入層の厚さとしては、0.1nm〜200nmであるのが好ましく、0.5nm〜100nmであるのがより好ましく、1nm〜100nmであるのがさらに好ましい。正孔注入層、正孔輸送層は、上述した材料の1種または2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成または異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
(3)電子注入層、電子輸送層
電子注入層、電子輸送層は、陰極または陰極側から電子を受け取り陽極側に輸送する機能を有する層である。電子注入層、電子輸送層は、具体的には、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、フルオレノン誘導体、アントラキノジメタン誘導体、アントロン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、カルボジイミド誘導体、フルオレニリデンメタン誘導体、ジスチリルピラジン誘導体、ナフタレン、ペリレン等の芳香環テトラカルボン酸無水物、フタロシアニン誘導体、8−キノリノール誘導体の金属錯体やメタルフタロシアニン、ベンゾオキサゾールやベンゾチアゾールを配位子とする金属錯体に代表される各種金属錯体、有機シラン誘導体、等を含有する層であることが好ましい。
電子注入層、電子輸送層の厚さは、駆動電圧を下げるという観点から、各々50nm以下であることが好ましい。電子輸送層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのがさらに好ましい。また、電子注入層の厚さとしては、0.1nm〜200nmであるのが好ましく、0.2nm〜100nmであるのがより好ましく、0.5nm〜50nmであるのがさらに好ましい。電子注入層、電子輸送層は、上述した材料の1種または2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成または異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
(4)正孔ブロック層
正孔ブロック層は、陽極側から発光層に輸送された正孔が、陰極側に通りぬけることを防止する機能を有する層である。本発明において、発光層と陰極側で隣接する有機化合物層として、正孔ブロック層を設けることができる。正孔ブロック層を構成する有機化合物の例としては、BAlq等のアルミニウム錯体、トリアゾール誘導体、BCP等のフェナントロリン誘導体、等が挙げられる。正孔ブロック層の厚さとしては、1nm〜500nmであるのが好ましく、5nm〜200nmであるのがより好ましく、10nm〜100nmであるのがさらに好ましい。正孔ブロック層は、上述した材料の1種または2種以上からなる単層構造であってもよいし、同一組成または異種組成の複数層からなる多層構造であってもよい。
(保護層)
本発明において、有機EL素子全体は、保護層によって保護されていてもよい。
保護層に含まれる材料としては、平坦化作用を持つ材料、水分や酸素が素子内に入ることを抑止する機能を有しているものが好ましい。具体例としては、In、Sn、Pb、Au、Cu、Ag、Al、Ti、Ni等の金属、MgO、SiO、SiO2、Al23、GeO、NiO、CaO、BaO、Fe23、Y23、TiO2等の金属酸化物、SiNx等の金属窒化物、SiNxy等の金属窒化酸化物、MgF2、LiF、AlF3、CaF2等の金属フッ化物、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレート、ポリイミド、ポリウレア、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリジクロロジフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレンとジクロロジフルオロエチレンとの共重合体、テトラフルオロエチレンと少なくとも1種のコモノマーとを含むモノマー組成物を共重合させて得られる共重合体、共重合主鎖に環状構造を有する含フッ素共重合体、吸水率1%以上の吸水性物質、吸水率0.1%以下の防湿性物質等が挙げられる。これらのうち、金属の酸化物、窒化物、窒化酸化物が好ましく、珪素の酸化物、窒化物、窒化酸化物が特に好ましい。
保護層の形成方法については、特に限定はなく、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、MBE(分子線エピタキシ)法、クラスターイオンビーム法、イオンプレーティング法、プラズマ重合法(高周波励起イオンプレーティング法)、プラズマCVD法、レーザーCVD法、熱CVD法、ガスソースCVD法、真空紫外CVD法、コーティング法、印刷法、転写法を適用できる。本発明においては、保護層が導電性層として使用されてもよい。
(封止)
さらに、本発明の有機EL素子は、封止容器を用いて素子全体を封止してもよい。また、封止容器と発光素子の間の空間に水分吸収剤または不活性液体を封入してもよい。水分吸収剤としては、特に限定されることはないが、例えば、酸化バリウム、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化カルシウム、硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、五酸化燐、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化銅、フッ化セシウム、フッ化ニオブ、臭化カルシウム、臭化バナジウム、モレキュラーシーブ、ゼオライト、酸化マグネシウム等を挙げることができる。不活性液体としては、特に限定されることはないが、例えば、パラフィン類、流動パラフィン類、パーフルオロアルカンやパーフルオロアミン、パーフルオロエーテル等のフッ素系溶剤、塩素系溶剤、シリコーンオイル類が挙げられる。
別の封止法として、いわゆる固体封止法を用いてもよい。固体封止法とは有機EL素子の上に保護層を形成した後、接着剤層、バリア性支持体層を重ねて硬化する方法である。接着剤は特に制限はないが、熱硬化性エポキシ樹脂、光硬化性アクリレート樹脂等が例示される。バリア性支持体はガラスでもよいし、本発明のガスバリア性積層フィルムでもよい。
さらに別の封止法として、いわゆる膜封止法を用いてもよい。膜封止法とは有機EL素子の上に、無機層、有機層の交互積層体を設ける方法である。交互積層体を設ける前に、有機EL素子を保護層で覆ってもよい。
本発明の有機EL素子は、陽極と陰極との間に直流(必要に応じて交流成分を含んでもよい)電圧(通常2ボルト〜15ボルト)、または直流電流を印加することにより、発光を得ることができる。本発明の有機EL素子の駆動方法については、特開平2−148687号、同6−301355号、同5−29080号、同7−134558号、同8−234685号、同8−241047号の各公報、特許第2784615号、米国特許5,828,429号、同第6,023,308号の各明細書、等に記載の駆動方法を適用することができる。
本発明のガスバリア性積層フィルムを有機EL等に用いる場合には、特開平11−335661号、特開平11−335368号、特開2001−192651号、特開2001−192652号、特開2001−192653号、特開2001−335776号、特開2001−247859号、特開2001−181616号、特開2001−181617号、特開2002−181816号、特開2002−181617号、特開2002−056976号等の各公報記載の内容、および特開2001−148291号、特開2001−221916号、特開2001−231443号各公報記載の内容も好ましく採用することができる。すなわち、本発明のガスバリア性積層フィルムを、有機EL素子を形成する場合の基材フィルムとしてだけでなく、保護フィルム等としても用いることができる。
以下に実施例と比較例を挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
<実施例1>
(本発明の積層フィルムの作製)
ポリエチレンナフタレートフィルム(帝人デュポン社製、商品名:テオネックスQ65FA)を20cm角に裁断し、積層フィルム用の基材フィルム1を作製した。
リン酸エステル基を有するアクリレートとして下記の化合物(A)[日本化薬(株)製、KAYAMERシリーズ、PM−21]を1g、混合する光重合性アクリレートとして下記の光重合性化合物[共栄社化学(株)製、ライトアクリレートBEPG−A]を9g、および光重合開始剤[チバガイギー製、IRGACURE907]を0.6g用意し、これらをメチルエチルケトン190gに溶解させて塗布液とした。この塗布液を、ワイヤーバーを用いて上記基材フィルムの平滑面上にワイヤーバー(#6)にて塗布し、酸素濃度0.1%以下の窒素パージ下で160W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度350mW/cm2、照射量500mJ/cm2の紫外線を照射することにより膜厚およそ500nmの有機層を形成させた。これをフィルム2Aとした。また、化合物(A)のかわりに下記の化合物(B)[共栄社化学(株)製、ライトエステルP−2M]を用いて有機層を成膜したフィルムを2B、下記の化合物(C)[大阪有機化学(株)製、V#3PA]を用いて有機層を成膜したフィルムを2Cとした。
さらに、2A〜2Cの有機層上に酸化ケイ素(SiOx)からなる無機層を成膜した。無機層の成膜はスパッタ装置を使用し、ターゲットとしてSiを、放電ガスとしてアルゴンを、反応ガスとして酸素を用いた。無機層膜厚は50nmとし、成膜した積層フィルムをそれぞれ3A〜3Cとした。
積層フィルム3A〜3Cの無機層の上に、それぞれの有機層成膜時に使用した塗布液を酸化ケイ素からなる無機膜上にワイヤーバー(#6)にて塗布し、酸素濃度0.1%以下の窒素パージ下で160W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度350mW/cm2、照射量500mJ/cm2の紫外線を照射することにより膜厚およそ500nmの有機層を形成させ、[有機層/無機層/有機層/基材]で構成される積層フィルム4A〜4Cを作製した。
また、成膜した積層フィルム3Cについて、成膜したバリア層とは反対の面に上記の方法により有機層と無機層を成膜し、[無機層/有機層/基材/有機層/無機層]で構成される積層フィルム3C−2を作製した。
Figure 2007290369
<比較例>
実施例1の有機層成膜フィルム2Aの作製において用いた化合物(A)の替わりに、リン酸エステル基を有しない重合性モノマーを用いたこと以外は、成膜フィルム2Aと同様の方法により有機層成膜フィルム2D、2E、2F、2Gを作製した。リン酸エステル基を有しない重合性モノマーとして、フィルム2Dには水酸基を有するアクリレートである下記の化合物(D)[新中村化学製、TOPOLEN]を用い、フィルム2Eにはカルボン酸を有するアクリレートである下記の化合物(E)[東亜合成製、M5300]を用い、フィルム2Fにはアセチルアセトン構造を有するアクリレートである下記の化合物(F)[アルドリッチ製、AAEMA]を用い、フィルム2Gには3官能アクリレートである下記の化合物(G)[共栄社化学(株)製、ライトアクリレートTMP−A]を用いた。また、上記の光重合性化合物と開始剤のみの混合液を使用して有機層を成膜したフィルム2Hも作製した。
さらに、有機層成膜フィルム2D〜2Hの有機層上に実施例1と同様に酸化ケイ素膜50nmを成膜し、積層フィルム3D〜3Hを作製した。積層フィルム3D〜3Hの無機層の上に、それぞれの有機層成膜時に使用した塗布液を実施例1と同様に塗布し、紫外線を照射することにより膜厚およそ500nmの第二有機層を形成させ、[第二有機層/無機層/有機層/基材]で構成される積層フィルム4D〜4Hを作製した。
Figure 2007290369
<試験例>
(屈曲時におけるガスバリア性の試験)
積層フィルム4A〜4Hをそれぞれ10cm×10cmに切り出し、無機層および有機層を形成した側を外側にして両端を貼り合せ円柱状にした後、12mmΦの搬送ローラー2本を両ローラー間に約1Nの張力をかけて積層フィルムとローラー部が完全に接触し、かつ積層フィルムが滑らぬよう注意しながら30cm/分で積層フィルムを回転搬送させた。各積層フィルムは25℃、相対湿度60%の環境で8時間調湿してから用い、また同条件の実験室にて上記操作を行った。上記操作の後、酸素透過率および水蒸気透過率を、38℃・相対湿度10%または90%にて、MOCON法(酸素:MOCON OX−TRAN 2/20L、水蒸気:MOCON PERMATRAN−W(3)/31)によって測定した。結果を表1に示す。
Figure 2007290369
(密着性の試験)
積層膜の密着性を評価する目的で、JIS K5400に準拠した碁盤目試験を行なった。積層フィルム4A〜4Hの有機層側の表面にそれぞれカッターナイフで膜面に対して90°の切込みを1mm間隔で入れ、1mm間隔の碁盤目を100個作製した。この上に2cm幅のマイラーテープ[日東電工製、ポリエステルテープ(No.31B)]を貼り付け、テープ剥離試験機を使用して貼り付けたテープをはがした。積層フィルム上の100個の碁盤目のうち剥離せずに残存したマスの数(n)をカウントし評価した。結果を表2に示す。
Figure 2007290369
(評価)
表1より無機層とリン酸エステル基を有するポリマーを含有する有機層とを積層したガスバリア性積層フィルム(積層フィルム3A〜3C−2)は、無機層とリン酸エステル基を有するポリマーを含有しない有機層とを積層した積層フィルム(積層フィルム3D〜3H)より、フィルム屈曲時における酸素透過率および水蒸気透過率が優れていることが分かる。また、表2より、リン酸エステル基を有するポリマーを含有する有機層を備えた積層フィルム(積層フィルム4A〜4C)は、有機層と無機層とが良好に密着しており層間剥離を生じることがほとんどなかった。これらの結果より、本発明のガスバリア性積層フィルムは、無機層とリン酸エステル基を有するポリマーを含有する有機層を積層することにより、有機層と無機層の間の密着性が向上し、屈曲時においても無機層にかかる応力が低減されてクラック等が生じず、良好なガスバリア性能が得られることが分かる。
<実施例2>
(積層フィルムを基板とする有機EL素子の作製)
積層フィルム4Cの有機層の上に、Si蒸発量と酸素ガス導入量をコントロールしながら真空下で反応蒸着させ、膜厚60nmの酸化ケイ素層を第二無機層として形成させた。得られた積層フィルムを真空チャンバー内に導入し、ITOターゲットを用いて、DCマグネトロンスパッタリングにより、膜厚200nmのITO薄膜からなる透明導電層(透明電極)を第二無機層上に形成した。これをフィルム基板5Cとした。
フィルム基板5Cの透明電極(ITO)より、アルミニウムのリ−ド線を結線し、積層構造体を形成した。透明電極の表面に、ポリエチレンジオキシチオフェン・ポリスチレンスルホン酸の水性分散液[BAYER社製、Baytron P:固形分1.3質量%]をスピンコートした後、150℃で2時間真空乾燥し、厚さ100nmのホール輸送性有機薄膜層を形成した。これを基板Xとした。
一方、厚さ188μmのポリエーテルスルホン[住友ベークライト(株)製、スミライトFS−1300]からなる仮支持体の片面上に、下記の組成を有する発光性有機薄膜層用塗布液をスピンコーターを用いて塗布し、室温で乾燥することにより、厚さ13nmの発光性有機薄膜層を仮支持体上に形成した。これを転写材料Yとした。
ポリビニルカルバゾール 40質量部
(Mw=63000、アルドリッチ社製)
トリス(2−フェニルピリジン)イリジウム錯体 1質量部
(オルトメタル化錯体)
1,2−ジクロロエタン 3200質量部
前記基板Xの有機薄膜層の上面に転写材料Yの発光性有機薄膜層側を重ね、一対の熱ローラーを用い160℃、0.3MPa、0.05m/minで加熱・加圧し、仮支持体を引き剥がすことにより、基板Xの上面に発光性有機薄膜層を形成した。これを基板XYとした。
25mm角に裁断した厚さ50μmのポリイミドフィルム[宇部興産製、UPILEX−50S]の片面上に、パターニングしたマスク(発光面積が5mmx5mmとなるマスク)を設置し、蒸着法により、250nmの膜厚でAlを製膜し、更に蒸着法により3nmの膜厚でLiFを製膜した。得られた積層構造体の上に下記の組成を有する電子輸送性有機薄膜層用塗布液をスピンコーター塗布機を用いて塗布し、80℃で2時間真空乾燥することにより、厚さ15nmの電子輸送性有機薄膜層をLiF上に形成した。さらにAl電極よりアルミニウムのリード線を結線し、これを基板Zとした。
ポリビニルブチラール2000L 10質量部
(Mw=2000、電気化学工業社製)
1−ブタノール 3500質量部
下記構造を有する電子輸送性化合物 20質量部
Figure 2007290369
基板XYと基板Zを用い、電極同士が発光性有機薄膜層を挟んで対面するように重ね合せ、一対の熱ローラーを用い160℃、0.3MPa、0.05m/minで加熱・加圧し、貼り合せて有機EL素子を作製した。
得られた有機EL素子にソースメジャーユニット2400型(東洋テクニカ(株)製)を用いて、直流電圧を印加したところ、作製した有機EL素子は良好に発光した。有機EL素子を、素子作成後25℃・相対湿度10%と90%下に12時間ずつ10日間放置し、同様にして発光させてみたが素子の劣化は見られなかった。以上より、本発明の有機EL素子は、高い耐久性を示すことが分かった。
本発明のガスバリア性積層フィルムは、高いガスバリア性能と優れた耐屈曲性を有する。このため、水蒸気や酸素等を遮断することが必要とされる多種多様な物品や、フレキシブルな物品に効果的に応用しうる。また、本発明によれば、高い耐久性を有する高精細な画像表示素子を提供することが可能であり、特にフレキシブルな高精細ディスプレイに好ましく適用しうる。したがって、本発明は産業上の利用可能性が高い。

Claims (16)

  1. 基材フィルム上に、少なくとも1層の無機層と少なくとも1層の有機層とを有するガスバリア性積層フィルムの製造方法であって、リン酸エステル基を有するアクリレートモノマー、リン酸エステル基を有するメタクリレートモノマー、またはこれらの混合物を含むモノマー組成物を重合させることによって前記有機層を形成する工程を含むことを特徴とするガスバリア性積層フィルムの製造方法。
  2. 前記リン酸エステル基を有するアクリレートモノマーおよびリン酸エステル基を有するメタクリレートモノマーが、下記の一般式(1)で表されることを特徴とする請求項1に記載のガスバリア性積層フィルムの製造方法。
    Figure 2007290369
    [一般式(1)において、Z1はAc2−O−X2−、重合性基を有しない置換基または水素原子を表し、Z2はAc3−O−X3−、重合性基を有しない置換基または水素原子を表し、Ac1、Ac2およびAc3は各々独立にアクリロイル基またはメタクリロイル基を表し、X1、X2およびX3は各々独立にアルキレン基、アルキレンオキシ基、アルキレンオキシカルボニル基、アルキレンカルボニルオキシ基、またはこれらの組み合わせを表す。]
  3. 前記モノマー組成物が前記一般式(1)で表されるモノマーを1〜50質量%含むことを特徴とする請求項1または2に記載のガスバリア性積層フィルムの製造方法。
  4. 前記モノマー組成物が、2官能アクリレートモノマー、2官能メタクリレートモノマー、またはこれらの混合物を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のガスバリア性積層フィルムの製造方法。
  5. 前記有機層をフラッシュ蒸着で製膜し、かつ、100Pa以下の真空中で前記モノマー組成物を重合することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のガスバリア性積層フィルムの製造方法。
  6. 常に100Pa以下の真空中で前記有機層と前記無機層を積層することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のガスバリア性積層フィルムの製造方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の製造方法により製造されるガスバリア性積層フィルム。
  8. 基材フィルム上に、少なくとも1層の無機層と少なくとも1層の有機層とを有するガスバリア性積層フィルムであって、前記有機層に少なくとも1種類のリン酸エステル基を有するポリマーが含まれていることを特徴とするガスバリア性積層フィルム。
  9. 前記基材フィルム上に、前記有機層と前記無機層とがこの順に積層された構造を有することを特徴とする請求項7または8に記載のガスバリア性積層フィルム。
  10. 前記基材フィルム上に、前記無機層と前記有機層とがこの順に積層された構造を有することを特徴とする請求項7〜9のいずれか一項に記載のガスバリア性積層フィルム。
  11. 前記基材フィルムの両面に、それぞれ少なくとも1層の無機層と少なくとも1層の有機層とを有することを特徴とする請求項7〜10のいずれか一項に記載のガスバリア性積層フィルム。
  12. 透明導電層をさらに有する請求項7〜11のいずれか一項に記載のガスバリア性積層フィルム。
  13. 38℃・相対湿度90%における酸素透過率が0.02ml/(m2・day・atm)以下であり、かつ38℃・相対湿度90%における水蒸気透過率が0.01g/(m2・day)以下であることを特徴とする請求項7〜12のいずれか一項に記載のガスバリア性積層フィルム。
  14. 請求項7〜13のいずれか一項に記載のガスバリア性積層フィルムを用いた画像表示素子。
  15. 画像表示素子がフレキシブルであることを特徴とする請求項14に記載の画像表示素子。
  16. 画像表示素子が有機EL素子であることを特徴とする請求項14または15に記載の画像表示素子。
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