JP2003530371A - パラジウム錯塩及びパラジウム又はその合金の一つを析出させる電解浴のパラジウム濃度を調節するためのその使用 - Google Patents

パラジウム錯塩及びパラジウム又はその合金の一つを析出させる電解浴のパラジウム濃度を調節するためのその使用

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、硫酸パラジウムとエチレンジアミンとの錯塩であって、31〜41重量%のパラジウムを含むこと、及び、[SO]:[Pd]のモル比が0.9〜1.15であり、且つ、[エチレンジアミン]:[Pd]の比が0.8〜1.2であることを特徴とする錯塩に関する。さらに本発明は、この錯塩の調製のための方法に関する。さらに本発明は、パラジウム又はその合金を電気化学的に析出させる酸性pHの水性電解浴にパラジウムを投入するため、又は、上記浴のパラジウム濃度を調節するための、上記錯塩の使用に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明はエチレンジアミンと硫酸パラジウムとを基にした新規錯塩、及びパラジ
ウム又はその合金の一つを析出させる電解浴のパラジウム濃度を調節するための
その使用に関する。
【0002】 電子分野で使用される電気接点及びコネクターには、仕上げとして、電気めっき
された貴金属の薄層が施されるが、この薄層は適度な光沢及び優れた延性を持ち
、無孔性であり、耐食性、摩擦抵抗及び低い接触抵抗を有する必要がある。当初
は、少量のニッケル又はコバルトを共析出させることによって硬さを高めた金(
硬質金と呼ばれることが多い)の析出物が使用された。パラジウムは硬質金(1
7.3g/cm)よりも比重が低く(12g/cm)、硬さが高く、有孔性
も低い。パラジウムとその合金は低価格なので、大半の用途に適した金代替物で
あると考えられた。多種多様な用途で、仕上げとして、パラジウム上又はパラジ
ウム合金上の金の薄い析出物(フラッシュめっきとも呼ばれる)が使用されてい
る。使用される主なパラジウム合金はパラジウム−ニッケル合金又はパラジウム
−銀合金である。パラジウム及びその合金の電気めっきによく使用される技術は
、バレル、振動バスケット、ラック、バッチ金属被覆、高速連続式金属被覆(若
しくはジェットめっき)又はパッド金属被覆である。工業的には、常により高効
率な電解浴及びプロセスが求められている。パラジウム及びその合金は下塗り又
は仕上げとして装飾用途にも使用されている。
【0003】 現在市販されているパラジウム浴及びパラジウム合金浴の大半はアンモニア浴で
あり、塩化物イオンを含むことが最も多い。にもかかわらず、これらの浴は作業
員の健康面でも装置の腐食の面でも高い危害因子を有し、多くのメンテナンス作
業を必要とする。
【0004】 非アンモニア浴を使用する試みもなされている。
【0005】 このタイプの浴で最初に記載されたものは、有機アミン類を含まない強酸性媒質
中の純パラジウム浴だった。これらは使用するのが難しかった。実際、0〜3と
いうpH値では基材は強く腐食されすぎるし、その上、これらの組成物の多くは
塩化物を含む。
【0006】 第2のタイプは、有機アミン類を含む純パラジウム浴又はパラジウム合金浴から
なり、40〜65℃、通例9〜12のpH域、すなわち強アルカリ条件で稼働す
る。このような高いpH値と温度では、ポリアミン類はかなり蒸発し、すぐに炭
酸塩化して結晶を生じる傾向を示す。さらに、このような条件では、ニッケルめ
っきされた基材の不動態化がアンモニア浴の場合より、さらに著しい。付着性の
欠如を克服するために、準備措置として基材を前もってパラジウムめっきする必
要があり、そのため、これらのめっきの原価は相応に高くなる。
【0007】 特に米国特許第4278514号に記載されている第3のタイプの浴は、有機ア
ミン類を含む純パラジウム浴である。pH値が3.0〜7.0と中間的であるこ
れらの浴は一般にリン酸塩を含み、スクシンイミドなどのイミド型化合物を光沢
剤として使用する。
【0008】 このタイプの浴に使用される有機アミン類のなかでは、エチレンジアミンが特に
好ましい。なぜなら、特に米国特許第4278514号に記載されているように
、とりわけ、エチレンジアミンはパラジウムを錯化して電解浴への可溶性をパラ
ジウムに付与する役割を果たすからである。また上記の文献では、各パラジウム
原子が既に2分子のエチレンジアミンと錯化しているパラジウム/エチレンジア
ミン錯体の水溶液を使って電解浴にパラジウムを投入することが考えられている
【0009】 開発されたプロセスが、使用する電解浴における塩の迅速な濃縮の回避を可能に
する程度が高いほど、浴の寿命が延びることは、電解液調合者にはよく知られて
いる。
【0010】 ところで、エチレンジアミンと錯化したパラジウムを含む電解浴の寿命は、これ
まで比較的短かった。なぜなら、これらの浴に金属を再添加する方法として、こ
の金属は、 −単純な非錯化無機塩(この塩は、一旦生成してしまうと再溶解することが不可
能ではないとしても通常極めて困難な水酸化パラジウムの生成を避けるために、
固形であれ液状であれ、その媒質は強酸性である必要がある)の形で投入される
か、又は、 −水溶性パラジウムの形、すなわち[エチレンジアミン]:[パラジウム]のモ
ル比が約2の水溶性錯体であるパラジウム−ビスエチレンジアミン硫酸塩の形で
投入される(実際には、このタイプの添加では、パラジウム1モルにつき少なく
とも2モルのジアミンを含むエチレンジアミンの溶液に強酸性媒質中の無機パラ
ジウム塩を添加することによって得られる液体を添加することになる)、 という2つの方法の一方で添加されていたからである。どちらの場合も、浴の寿
命中に本質的なイオンの蓄積が起こる。実際、 −どちらの場合も、浴は、使用する単純無機塩の初期酸度に関係がある全アニオ
ンの投入に由来する塩を蓄積し、 −さらに後者の場合は、浴は、稼働条件下では除去することができない大量のジ
アミンも蓄積する。この場合、電解液は迅速に、エチレンジアミン塩で飽和した
状態になる。
【0011】 今回、本発明者らは、パラジウムと共に投入される対イオンの量を特に低下させ
ることができ、結果として電解浴のイオン添加量を著しく低下させることができ
る新規化合物を開発した。この化合物は、錯化剤の濃度を長期に渡って安定した
レベルに保つのにちょうど必要な量に極めて近くなるように減らされた錯化剤を
含む。このプロセスの結果、これらの浴の寿命はかなり改善される。
【0012】 従って第1の特徴として本発明は新規パラジウム化合物に関する。
【0013】 第2の特徴として本発明はさらにこの化合物の製造方法に関する。
【0014】 第3の特徴として本発明はさらに、パラジウム又はその合金を電気化学的に析出
させる電解浴にパラジウムを投入するための、又は電気化学的析出中にパラジウ
ムの濃度を調節するための、上記新規化合物の使用に関する。
【0015】 さらに本発明は、パラジウム又はその合金を析出させるための電解浴であって、
パラジウムが本発明の第1の特徴の課題である新規化合物の形で投入され、電解
浴への塩の添加を避けるという同じ目的の元で他の化合物が適切な形で投入され
る電解浴に関する。
【0016】 さらに正確に述べると、本発明は、その本質的特徴の一つとして、31〜41重
量%のパラジウムを含み、[SO]:[Pd]のモル比が0.9〜1.15で
あり、かつ[エチレンジアミン]:[Pd]の比が0.8〜1.2である、硫酸
パラジウムとエチレンジアミンとの錯塩に関する。
【0017】 上述のように、この新規化合物により、パラジウムを、既にエチレンジアミンと
部分的に錯化した形で、パラジウム又はその合金の電気めっき用の電解浴に投入
することができる。過剰のエチレンジアミンを含む水性の浴中のこの化合物は、
パラジウムの完全な錯化が完了した場合にだけ溶解する。
【0018】 従って本発明の化合物には、電解浴に投入される硫酸塩の量が、上述した2つの
形態の従来技術の一方でパラジウムを投入するのに必要な量よりも、はるかに少
ないという利点がある。
【0019】 実際、浴にパラジウムを投入するために従来技術で使用される錯体は、水溶性錯
体、すなわち[エチレンジアミン]:[パラジウム]のモル比が2に近いパラジ
ウム−ビスエチレンジアミン硫酸塩からなっていた。
【0020】 従来技術で使用されるこの化合物とは対照的に、本発明の錯体はパラジウム−エ
チレンジアミン硫酸塩からなり、各パラジウム原子が1分子のエチレンジアミン
と錯化することによって生成するので、[エチレンジアミン]:[パラジウム]
のモル比は1に近い。この錯塩は、固形塩の形をとり、水には事実上不溶である
が、過剰のエチレンジアミンを含む浴には溶解する。この過剰のエチレンジアミ
ンは錯化剤として作用してパラジウムの錯化を完了させ、それによってパラジウ
ムを浴に溶解させる。
【0021】 本発明化合物の合成に関して以下に記載する詳細から明らかなように、硫酸パラ
ジウムに由来する過剰の硫酸イオンは遊離の硫酸として不溶性錯塩の沈殿後も母
液中にとどまる。
【0022】 従って本発明の錯塩は遊離の硫酸を事実上含まない。
【0023】 本発明の化合物は黄色塩の形をとり、約31〜41重量%のパラジウムと、とり
わけ少量の硫酸イオンとを含む。というのも、硫酸イオンとパラジウムのモル濃
度の比は0.9〜1.15だからである。さらに本発明の化合物に含まれるエチ
レンジアミンも、とりわけ少量である。というのは、本発明の化合物中のエチレ
ンジアミンのモル濃度はパラジウムのモル濃度とほぼ同じだから、さらに正確に
述べると、パラジウムのモル濃度に対して0.8〜1.2だからである。
【0024】 上述のように、また以下の説明から明らかなように、本発明の化合物は、パラジ
ウム又はその合金の電気めっき浴のパラジウム濃度を調節するのに、とりわけ有
用である。
【0025】 従って、もう一つの特徴として、本発明は、本発明の製品の製造方法に関する。
【0026】 さらに正確に述べると、この方法は、エチレンジアミンの溶液を硫酸パラジウム
の溶液と、0.8〜1.2の[エチレンジアミン]:「パラジウム」モル比で反
応させることからなる。この反応は外界温度で少なくとも12時間行なうことが
好ましい。
【0027】 上記の反応で使用する硫酸パラジウムは、好ましくは、硫酸を1〜1.7の[H SO]:[Pd]モル比で加えることによって、硝酸パラジウムの溶液から
得られる。この硝酸パラジウム/硫酸反応工程が完了した後、硝酸と水とからな
る混合物を蒸留によって除去する。
【0028】 次に、残渣を蒸発乾固し、続いて水に再溶解して硫酸パラジウムに変換するのが
好ましい。
【0029】 次に、この硫酸パラジウム溶液を、エチレンジアミン:パラジウムのモル比が0
.8〜1.2になるような割合で、エチレンジアミン溶液と混合する。
【0030】 次に、この混合物を外界温度で少なくとも12時間撹拌し、続いて濾過及び乾燥
操作にかけた後、本発明の製品を回収するのが好ましい。
【0031】 もう一つの本質的特徴として、本発明は、パラジウム又はその合金を電気化学的
に析出させる酸性pHの水性電解浴にパラジウムを投入するための、又は、上記
浴のパラジウム濃度を調節するための、硫酸パラジウムとエチレンジアミンとを
含む本発明の錯塩又は上記の製造方法によって得られる製品の使用に関する。
【0032】 上述したように、浴にパラジウムを投入するためにこの新規化合物を使用するこ
とには、使用される対イオンの量が従来技術よりはるかに少ないことと、浴に塩
を不必要に添加することがなく、結果としてその寿命を延ばすことができること
という、二重の利点がある。
【0033】 さらに、パラジウムを投入するために本発明に従って使用される化合物には、ア
ニオンの存在量が従来技術で使用される量と比較して少量であるという利点だけ
でなく、アニオンが硫酸イオンであり、硫酸イオンは、電解液中でその濃度を安
定したレベルを保つことがはるかに難しい亜硝酸イオンや亜硫酸イオンよりも、
電極ではるかに反応しにくいという利点もある。また、硫酸根は塩化物アニオン
とは異なりステンレス鋼を腐食しないことがよく知られているので、電気めっき
の分野ではとりわけ重視される。
【0034】 従って、本発明の化合物を使用してパラジウムを投入することには2つの利点が
ある。一つには、塩による飽和を避けることによって電解浴の寿命を向上させる
ことが可能になる。またその一方で、使用する電気めっき装置を腐食するアニオ
ンの投入を避けることが可能になる。
【0035】 パラジウム又はその合金を析出させるための浴に本発明の化合物を使用すること
のもう一つの利点は、浴の寿命を通して、錯化剤の添加をほとんど完全に行なわ
なくて良い点である。というのも、錯化剤はパラジウム化合物として、その濃度
を安定に保つのにちょうど必要な量で直接投入されるからである。従って、パラ
ジウム濃度が硫酸パラジウムを使って保たれ大量の錯化剤の添加を分析的にモニ
タリングして制御する必要がある場合と比較すると、浴のメンテナンスが簡略化
される。
【0036】 本発明の新規化合物を混合した浴を使用する電気めっきプロセスでは、エチレン
ジアミンは、パラジウムを錯化してパラジウムを浴に溶解させるのに十分な量、
好ましくは2〜200ml/lの濃度で存在することが好ましい。
【0037】 本発明の浴は、特に、純パラジウム又はパラジウム合金を析出させるための浴で
あり、後者はパラジウムの他に、パラジウムと共に合金の形で共析出させる少な
くとも1つのいわゆる第二金属の化合物を含む浴である。
【0038】 本発明の好適な変法の一つとして、浴が1〜100g/lのパラジウムを含む方
法がある。
【0039】 パラジウムと第二金属との合金を析出させるための浴は、好ましくは、ニッケル
、コバルト、鉄、インジウム、金、銀及びスズからなる群より選択される少なく
とも1つの金属を、第二金属として含む。
【0040】 第二金属は浴中に0.1〜60g/lの濃度で存在するのが好ましい。
【0041】 上記のように、本発明に関する浴は、酸性pH(弱酸性pHが有利であり、好ま
しくは3〜5のpH)で稼働する電解浴である。実際、このpH域では、本発明
の浴は特に安定であることがわかる。このpH域は、6〜7のpH値で水酸化物
が沈殿しやすいニッケル又はコバルトを含む浴には特に適しており、このpH域
により、5〜6のpHを持つ特定の浴で見られるような曇っためっきが得られる
のを避けることができる。
【0042】 3〜5の好ましいpH域において、得られる析出物の光沢は、酸性金浴で観察さ
れるのと同様に、一般に、無機光沢剤として作用する第二金属の存在によって高
められる。
【0043】 これらの浴は有機光沢剤を含むことも好ましい。
【0044】 使用される有機光沢剤は、3−(3−ピリジル)アクリル酸、3−(3−キノリ
ル)アクリル酸又はそれらの塩の一つ、好ましくはアルカリ金属塩、例えばナト
リウム塩又はカリウム塩であるのが好ましい。エチレンジアミンと錯化したパラ
ジウムを含むパラジウム又はパラジウム合金の電気めっき浴におけるこれらの光
沢剤の使用は、本願と同日出願する特許出願の主題である。
【0045】 さらに、これらの電解浴は、無機光沢剤として作用する金属、特にニッケル、コ
バルト、鉄、インジウム、金、銀又はスズを更に含むことも好ましい。
【0046】 最後に、電気めっき設備の腐食を避け、それと同時に、浴がパラジウム、第二合
金化金属又は無機光沢剤として作用する金属以外に塩を含む場合には、浴への塩
の添加を避けるという同じ目的で、この金属は硫酸塩、水酸化物若しくは炭酸塩
又はそれらの混合物の形で投入するのが好ましいであろう。
【0047】 1以上の合金化金属を共析出させる(すなわち1以上の合金化金属が消費される
)場合は、浴に炭酸塩で再添加することが最も適当であることがわかっている。
実際、炭酸塩は酸性媒質中で反応してCOを生成し、そのCOは添加時に気
体として速やかに系外に出ていく。 CO 2−+2H→HO+CO
【0048】 金属炭酸塩を電解液に添加するとこの反応が起こる。この系では、浴にアニオン
を加えることなく第二金属を再調節することができる。この系により、本発明の
浴の寿命を延ばすことができる。
【0049】 浴に再添加する時に第二金属を投入するもう一つの方法は、それらを水酸化物の
形で投入することにある。
【0050】 第二金属は硫酸塩の形で投入しても良い。
【0051】 従って、本発明の浴を使用することにより、同時に、電気めっき装置の寿命を、
その腐食を防止することによって延ばすことができる。
【0052】 さらに、本発明の電解浴は、電気めっき浴に従来使用されている様々な添加剤、
例えば導電性塩、pHを安定させるための緩衝剤、湿潤剤、被覆表面上の電解析
出物の内部電圧を低下させるための添加剤などを含むことができる。
【0053】 これらの様々な添加剤は、電解浴に不要なイオンを投入しないように、特に電解
浴中に塩化物又はリン酸を投入しないように選択することが好ましいであろう。
【0054】 従って本発明の浴は少なくとも20g/lの少なくとも1つの導電性塩を含むこ
とが好ましい。この導電性塩は硫酸ナトリウム、硫酸カリウム及びそれらの混合
物からなる群より選択することが好ましいであろう。
【0055】 pHを安定させるための緩衝剤は酢酸型、クエン酸型、ホウ酸型、乳酸型、リン
ゴ酸型、フタル酸型、アクリル酸型、酒石酸型、シュウ酸型又はコハク酸型の緩
衝剤であることが好ましいであろう。
【0056】 湿潤剤を使用することが好ましいであろう。本発明では好ましい湿潤剤は臭化又
はヨウ化セチルトリメチルアンモニウムであろう。
【0057】 析出物の内部電圧を避けるために、サッカリン酸ナトリウムを電解浴に含めるこ
とが好ましいであろう。
【0058】 特に好ましい種々の変法として、本発明は、特に、塩化物を全く使用しなくて良
い条件を提案する。
【0059】 従って本発明は、電気めっき装置の腐食に関する従来技術の欠点を示さない電解
浴が得られるという効果を全体としてもたらす、上記新規化合物の使用に付随す
る一組の条件を提案する。また同時に、本発明は、浴中の塩の量を最小限に抑え
ることができる条件を達成することを目的とする。
【0060】 これらの条件は、0.5〜150A/dmの電流密度を使用することが可能な
パラジウム又はその合金の電気めっき浴が得られるという効果を、全体としても
たらす。
【0061】 従って、最も効率のよいアンモニア浴で使用されている電流密度と同等又はそれ
以上の電流密度で高速電気めっきプロセスに使用することができる浴を製造する
ことが可能になった。そのような応用例に関し、0.5〜150A/dmの電
流密度で0.1〜6μmの光沢析出物を製造することが可能になった。
【0062】 しかし、本発明の浴は、より低い速度及び電流密度で、特に装飾用途に使用する
こともできる。
【0063】 白金被覆チタン陽極での不溶性塩の形成は起こらない。この特徴ゆえに、ジェッ
トめっき型の応用、特に連続式選択的金属被覆、例えばパッド金属被覆を考える
ことができる。
【0064】 本発明の電気めっきプロセスでは、陽極は不溶性陽極、好ましくは白金被覆チタ
ン、酸化イリジウムで被覆処理した白金、白金などの貴金属製のものである。さ
らに陰極は金属被覆基材からなる。
【0065】 本発明の浴の好ましい組成物は、以下の一般組成で表すことができる(ただし、
限定を意味しない)。ここに、金属誘導体(パラジウム及び合金化金属)の濃度
は金属換算値であり、パラジウムは、[SO]:[Pd]及び[エチレンジア
ミン]:[Pd]のモル比がそれぞれ0.9〜1.15及び0.8〜1.2であ
る硫酸パラジウム/エチレンジアミン化合物の形で投入される。
【0066】 −パラジウム 1〜100g/l −Ni、Co、Fe、In、Au、Ag及びSnから選択される合金化金属 0〜60g/l −エチレンジアミン 2〜200ml/l −3−(3−ピリジニル)アクリル酸又は3−(3−キノリル)アクリル酸 0.01〜3g/l −硫酸ナトリウム >20g/l
【0067】 稼働条件としては以下の条件が好ましい。 −pH 3〜5 −温度 10〜75℃ −撹拌 中〜極めて勢いよく −電流密度 0.5〜150A/dm −陽極 白金被覆チタン
【0068】実施例 実施例A:本発明の化合物の製造 本発明の化合物(以下、化合物Aという)は以下の手順で製造される。 −出発物質:硝酸パラジウムの酸性溶液 −硫酸を、[HSO]:パラジウムのモル比が1.0〜1.7になるように
添加 −水と硝酸との混合物を蒸留 −蒸発乾固 −硫酸パラジウムを水に再溶解 −エチレンジアミンの希溶液をの[エチレンジアミン]:[パラジウム]のモル
比が0.8〜1.2になるように添加 −外界温度で撹拌しながら12時間よりも長時間反応させる −濾過、乾燥。
【0069】 この硫酸パラジウムとエチレンジアミンとの黄色錯塩は約31〜41重量%のパ
ラジウムを含み、[SO]:[Pd]及び[エチレンジアミン]:[Pd]の
モル比は、それぞれ0.9〜1.15及び0.8〜1.2である。
【0070】 下記の実施例Bでパラジウムを投入するため又は記載の浴の稼働中にパラジウム
濃度を再調節するために使用するのは、以下化合物Aと呼ぶこの化合物である。
【0071】実施例B:電解浴 以下の実施例1〜6は本発明の浴の優れた性能特性を例証するものである。 これらの実施例では、いずれも、金属被覆する基材を、その金属の性質に応じた
適当な方法によって調製した。例えば銅又はニッケル基材はまず電気分解的に脱
脂し、水ですすいだ後、基材を5〜20体積%の希硫酸中で脱不動態化し、脱イ
オン水ですすいだ後、本発明の電解液の一つに浸漬する。
【0072】 所望により特定の添加剤を投入してもよい。例えば、 −導電性塩としては硫酸ナトリウムを使用することができるが、硫酸カリウム又
は両塩の混合物を使用することもできる。 −浴のpHを安定させるために、酢酸、クエン酸若しくはホウ酸緩衝系又は当該
pH範囲で有効な他の任意の緩衝系を使用することができる。 −処理片上での水素の放出によって起こる点食を避けるために、湿潤剤を添加す
ることができる。カチオン性又は非イオン性湿潤剤が好適であり、例えばごく少
量のヨウ化又は臭化セチルトリメチルアンモニウムを使用することができる。 −装飾用途には応力減少剤を加えてもよく、ある場合には、ごく少量のサッカリ
ン酸ナトリウムを加えることができる。
【0073】実施例1:高速パラジウム浴 −パラジウム(化合物Aの形で投入) 17〜23g/l −ニッケル(硫酸塩の形で) 0.2〜0.5g/l −エチレンジアミン 55〜75ml/l −トランス−3−(3−ピリジル)アクリル酸 0.22〜0.38g/l −硫酸ナトリウム 20〜50g/l
【0074】 稼働条件 −pH(硫酸/水酸化ナトリウム) 3.5〜4.5 −温度 40〜75℃ −撹拌 勢いよく〜極めて勢いよく −電流密度 5〜42A/dm −陽極 白金被覆チタン
【0075】 ニッケルが単に光沢剤として作用するこの浴は、99.9%を超える純度のパラ
ジウムを析出させ、析出物は鏡面光沢を持ち、白色で延性があり、低い抵抗、低
い有孔性及び優れた耐食性を持つ。
【0076】実施例2:高速パラジウム−ニッケル浴 −パラジウム(化合物Aの形で投入) 17〜23g/l −ニッケル(硫酸塩の形で) 9.0〜13.0g/l −エチレンジアミン 55〜75ml/l −トランス−3−(3−ピリジル)アクリル酸 0.22〜0.38g/l −硫酸ナトリウム 20〜50g/l
【0077】 稼働条件 −pH(硫酸/水酸化ナトリウム) 3.5〜4.5 −温度 60〜75℃ −撹拌 勢いよく〜極めて勢いよく −電流密度 21〜56A/dm −陽極 白金被覆チタン
【0078】 平均的結果は次の通りである。 − 70℃及び28A/dmでの析出速度 10秒で1μm − 70℃及び42A/dmでの析出速度 7秒で1μm − 70℃及び56A/dmでの析出速度 5秒で1μm − 70℃及び56A/dmでの陰極効率 87.2%
【0079】 この浴はパラジウム80%−ニッケル20%の合金を析出させる。0.1〜6μ
mの析出物は鏡面光沢を持ち、延性があり、低い接触抵抗と、100gfで39
0HVというビッカース硬さ(ISO4516(1980)に準拠して測定)と
を有する。この析出物は、ISO4524/3(85)に準拠して調べると、無
孔性であり、優れた耐食性を持ち、0.5〜6μmの厚さで、ISO9227(
1990)に規定されるキャス試験を満足する。これらは優れた摩擦抵抗を持ち
、ブリティッシュテレコム試験に合格する。
【0080】実施例3:高速パラジウム−コバルト浴 −パラジウム(化合物Aの形で投入) 17〜23g/l −コバルト(硫酸塩の形で) 6.0〜9.0g/l −エチレンジアミン 55〜75ml/l −トランス−3−(3−ピリジル)アクリル酸 0.22〜0.38g/l −硫酸ナトリウム 20〜50g/l
【0081】 稼働条件 −pH(硫酸/水酸化ナトリウム) 3.5〜4.5 −温度 60〜75℃ −撹拌 勢いよく〜極めて勢いよく −電流密度 21〜56A/dm −陽極 白金被覆チタン
【0082】 この浴はパラジウム75%−コバルト25%の合金を析出させる。0.1〜6μ
mの析出物は鏡面光沢を持ち、延性があり、硬く、低い接触抵抗を有する。この
析出物は無孔性で優れた耐食性と摩擦抵抗を持つ。
【0083】実施例4:装飾用パラジウム浴 −パラジウム(化合物Aの形で投入) 17〜23g/l −ニッケル(硫酸塩の形で) 好ましくは0.01〜0.5g/l −エチレンジアミン 55〜75ml/l −トランス−3−(3−ピリジル)アクリル酸 0.10〜0.38g/l −硫酸ナトリウム 20〜50g/l
【0084】 稼働条件 −pH(硫酸/水酸化ナトリウム) 3.5〜4.5 −温度 30〜75℃ −撹拌 中 −電流密度 0.5〜5A/dm −陽極 白金被覆チタン
【0085】 ニッケルが単に光沢剤として作用するこの浴は、99.9%を超える純度のパラ
ジウムを析出させる。0.2〜6μmの析出物は鏡面光沢を持ち、白色で延性が
あり、割れがない。これらの析出物は無孔性で、優れた耐食性と摩擦抵抗を持つ
【0086】実施例5:装飾用パラジウム−ニッケル浴 −パラジウム(化合物Aの形で投入) 6〜9g/l −ニッケル(硫酸塩の形で) 18.0〜22.0g/l −エチレンジアミン 55〜75ml/l −トランス−3−(3−ピリジル)アクリル酸 0.02〜0.15g/l −硫酸ナトリウム 20〜50g/l
【0087】 稼働条件 −pH(硫酸/水酸化ナトリウム) 3.5〜4.5 −温度 55〜65℃ −撹拌 中 −電流密度 1〜5A/dm −陽極 白金被覆チタン
【0088】 この浴はパラジウム80%−ニッケル20%の合金を析出させる。0.2〜6μ
mの析出物は鏡面光沢を持ち、白色で延性があり、割れがない。これらの析出物
は無孔性で、優れた耐食性と摩擦抵抗を持つ。
【0089】実施例6:装飾用パラジウム−コバルト浴 −パラジウム(化合物Aの形で投入) 10〜14g/l −コバルト(硫酸塩の形で) 7.5〜8.5g/l −エチレンジアミン 55〜75ml/l −トランス−3−(3−ピリジル)アクリル酸 0.02〜0.15g/l −硫酸ナトリウム 20〜50g/l
【0090】 稼働条件 −pH(硫酸/水酸化ナトリウム) 3.5〜4.5 −温度 20〜45℃ −撹拌 中 −電流密度 1〜8A/dm −陽極 白金被覆チタン
【0091】 この浴は装飾用にパラジウム70%−コバルト30%の合金を析出させる。0.
2〜6μmの析出物は鏡面光沢を持ち、延性があり、割れがない。これらの析出
物は無孔性で、優れた耐食性と摩擦抵抗を持つ。
【0092】実施例C:浴の寿命の改善の例証 上記実施例2の浴に相当する浴において本発明の化合物を使用することの有用性
を例証するために、10サイクルに相当する使用期間、すなわちこの浴中の初期
パラジウム量の10倍量の析出に相当する(従って20g/lのパラジウムを含
む浴の場合、この量はパラジウム200gの析出に相当する)使用期間にわたっ
て、下記の比較例(a)及び実施例(b)を実施した。比較例(a)ではわざと
飛沫同伴による浴損失が大きくなるようにしている。
【0093】 (a)比較例 この比較例では以下の成分を使って再調節を行った。 −濃硫酸パラジウム(パラジウム1モルにつき遊離の硫酸1〜1.2モルの遊離
酸度) −硫酸ニッケルの溶液 −エチレンジアミン。 この場合、電気分解は、浴中の初期パラジウム量に相当するパラジウム析出物に
対して10〜12%の飛沫同伴による浴損失が起こる状態で行われた。
【0094】 これらの条件にもかかわらず、浴の比重の変化をその寿命の関数としてモニター
したところ、このメンテナンス形式では、かなりの飛沫同伴を伴っても、7サイ
クル後には塩飽和に達することがわかった。これは25℃で1.27〜1.3の
比重に相当する。このような浴で電気めっきを続けるには、低温濾過が必要であ
る。
【0095】 さらに、エチレンジアミンの添加はかなりの量になり、浴中のエチレンジアミン
濃度を一定に保つために正確にモニターする必要がある。
【0096】 (b)本発明の実施例 この実施例での調節は以下の成分を使って行った。 −本発明の錯塩 −塩基性炭酸ニッケル −エチレンジアミン。 この場合、電気分解は、1サイクルあたり3〜5体積%の飛沫同伴による浴損失
、すなわち損失が実際上、浴の比重にわずかな低下しか引き起さないような少量
である条件で行なわれた。
【0097】 これらの条件にもかかわらず、エチレンジアミンの添加は単に飛沫同伴による損
失に相当するに過ぎないこと、すなわちエチレンジアミンの添加は極めて少なく
、浴はエチレンジアミンを添加しなくても数サイクル稼働できる程度まで、ごく
たまにモニタリングを行なうだけで十分であることがわかった。
【0098】 浴の比重は10サイクル後も一定値(d=1.14)に保たれるが、飛沫同伴に
よる損失は比較例の場合よりはるかに少ない(10〜12体積%に対して3〜5
体積%)。
【0099】 結論として、これらの結果は、本発明のパラジウム/エチレンジアミン錯塩を使
用することの有用性、またより広い意味で、本発明の浴維持システム全体を使用
することの有用性を明確に実証している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE ,DK,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD, GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,I S,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK ,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG, MK,MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,P T,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL ,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US, UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ミシェル リメイラック フランス国 エフ−95330 ドモン リュ デ フォセット 3 Fターム(参考) 4H006 AA01 AA02 AA03 AB91 BB31 4H050 AA01 AB91 WB14 WB21 4K023 AA28 AB46 BA06 BA22 CA02 CA09 CB03 CB13 CB21 DA02 DA07 DA08

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硫酸パラジウムとエチレンジアミンとの錯塩であって、31〜4
    1重量%のパラジウムを含むこと、及び、[SO]:[Pd]のモル比が0.
    9〜1.15であり、且つ、[エチレンジアミン]:[Pd]の比が0.8〜1
    .2であることを特徴とする錯塩。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の錯塩を製造する方法であって、エチレンジアミ
    ンの溶液を硫酸パラジウムの溶液と、0.8〜1.2の[エチレンジアミン]:
    「Pd」モル比で反応させることからなり、且つ、前記反応が外界温度で少なく
    とも12時間行われることを特徴とする方法。
  3. 【請求項3】 前記硫酸パラジウムが、1〜1.7の[HSO]:[Pd]
    モル比で硫酸を添加した後、水と硝酸との混合物を除去する工程を行なうことに
    よって、硝酸パラジウムの溶液から得られることを特徴とする、請求項2に記載
    の方法。
  4. 【請求項4】 パラジウム又はその合金を電気化学的に析出させる酸性pHの水
    性電解浴にパラジウムを投入するため、又は、前記浴のパラジウム濃度を調節す
    るための、請求項1に記載の錯塩又は請求項2若しくは3に記載の方法によって
    得られる錯塩の使用。
  5. 【請求項5】 前記浴のpHが3〜5であることを特徴とする請求項4に記載の
    使用。
  6. 【請求項6】 pHが緩衝剤を使って安定化され、前記緩衝剤が好ましくは酢酸
    型、クエン酸型、ホウ酸型、乳酸型、リンゴ酸型、フタル酸型、アクリル酸型、
    酒石酸型、シュウ酸型又はコハク酸型であることを特徴とする請求項4又は5に
    記載の使用。
  7. 【請求項7】 前記電解浴がパラジウムを錯化してパラジウムを前記浴に溶解さ
    せるのに十分な量のエチレンジアミンを含むことを特徴とする請求項4、5、又
    は、6に記載の使用。
  8. 【請求項8】 前記浴が2〜200ml/lのエチレンジアミンを含むことを特
    徴とする請求項7に記載の使用。
  9. 【請求項9】 前記浴が1〜100g/lのパラジウムを含むことを特徴とする
    請求項4、5、6、7、又は、8に記載の使用。
  10. 【請求項10】 前記浴が、パラジウムとの合金の形で共析出される少なくとも
    1つの第二金属の化合物を含み、前記第二金属が濃度0.1〜60g/lのニッ
    ケル、コバルト、鉄、インジウム、金、銀及びスズからなる群より選択されるこ
    とを特徴とする請求項4、5、6、7、8、又は、9に記載の使用。
  11. 【請求項11】 前記浴が無機光沢剤として作用する金属、特にニッケル、コバ
    ルト、鉄、インジウム、金、銀及びスズから選択される金属を含むことを特徴と
    する請求項4、5、6、7、8、9、又は、10に記載の使用。
  12. 【請求項12】 前記第二金属又は無機光沢剤として作用する前記金属が炭酸塩
    、硫酸塩若しくは水酸化物又はそれらの混合物の形で前記浴に投入されることを
    特徴とする請求項10又は11に記載の使用。
  13. 【請求項13】 前記浴が有機光沢剤を含むことを特徴とする請求項4、5、6
    、7、8、9、10、11、又は、12に記載の使用。
  14. 【請求項14】 前記光沢剤が3−(3−ピリジル)アクリル酸、3−(3−キ
    ノリル)アクリル酸又はそれらの塩の一つ、特にそれらのアルカリ金属塩の一つ
    であることを特徴とする請求項13に記載の使用。
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