JP2003525117A5

JP2003525117A5 -

Info

Publication number: JP2003525117A5
Application number: JP2001563224A
Authority: JP
Filing date: 2001-03-01
Publication date: 2008-04-17
Anticipated expiration: 2021-03-01

Description

【特許請求の範囲】
【請求項１】反応混合物が管状反応器に入るインレット端、生成物流が出てくるアウトレット端を有するチューブ、及び、前記インレット端とアウトレット端との間の前記チューブ内にあり、凝集ゾーンによって分離されている、順次に並んだ短い静的混合要素を含む、管状反応器であって、
（ａ）静的混合要素の各々の長さはその静的混合要素の直径の約６倍以下であり、そして
（ｂ）前記凝集ゾーンの各々の長さはその凝集ゾーンの直径の少なくとも約４倍であり、さらに、前記静的混合要素の少なくとも１つは管状反応器内で前記反応混合物の流れの方向に対して実質的に垂直に配向された孔付きプレートであり、前記孔付きプレートはその表面の最上部又は最下部にわたってのみ孔を含む、管状反応器。
【請求項２】前記静的混合要素の各々は長さ／直径比が１以下である、請求項１記載の管状反応器。
【請求項３】前記凝集ゾーンの各々は長さ／直径比が少なくとも９である、請求項１又は２記載の管状反応器。
【請求項４】前記凝集ゾーンの長さは反応器のアウトレット端に向うにつれて増加している、請求項１〜３のいずれか１項記載の管状反応器。
【請求項５】多相液／液反応を行うための方法であって、
（１）凝集ゾーンにより分離されている、順次に並んだ短い静的混合要素を有する管状反応器のインレット端に多相の液体反応混合物流を導入すること、ここで、
（ａ）前記反応混合物が前記凝集ゾーンをとおして通過するときに、多相の反応混合物の少なくとも１つの液相の液滴が凝集し、そして前記反応混合物の少なくとも１つの他の液相から少なくとも部分的に相分離し、１つの相が豊富な前記反応混合物の最上側部分と、前記１つの相が乏しい前記反応混合物の最下側部分とを形成するように、各凝集ゾーンの長さは反応混合物の流速とともに選択され、
（ｂ）前記反応混合物が凝集ゾーンから静的混合要素をとおして通過するときに、前記反応混合物の最上側部分と最下側部分がせん断作用を受けそしてブレンディングされて、凝集していた液滴を、前記少なくとも１つ他の液相中でのより小さい液滴として再分散し、そして
（ｃ）前記静的混合要素の少なくとも１つは前記管状反応器内で前記反応混合物の流れの方向に対して実質的に垂直に配向された孔付きプレートであり、前記孔付きプレートはその表面の最上部又は最下部にわたってのみ孔を含む、
（２）前記反応混合物を反応条件下に前記管状反応器をとおして通過させること、及び、
（３）前記管状反応器のアウトレット端から、所望の反応生成物を含む流れを抜き出すこと、
を含む、多相液／液反応を行うための方法。
【請求項６】前記静的混合要素の各々は長さ／直径比が１以下である、請求項５記載の方法。
【請求項７】前記凝集ゾーンの各々は長さ／直径比が少なくとも９である、請求項５又は６記載の方法。
【請求項８】前記静的混合要素の各々における前記反応混合物の滞留時間は０．１秒以下である、請求項５、６又は７記載の方法。
【請求項９】前記凝集ゾーンの各々における前記反応混合物の滞留時間は少なくとも１秒である、請求項５、６、７又は８記載の方法。
【請求項１０】前記凝集ゾーンの長さは反応器のアウトレット端に向うにつれて増加している、請求項５〜９のいずれか１項記載の方法。
【請求項１１】前記凝集ゾーンの長さは反応器のアウトレット端に向うにつれて減少している、請求項５〜９のいずれか１項記載の方法。
【請求項１２】前記反応混合物は管状反応器をとおして０．２５〜５メートル／秒の速度で流れる、請求項５〜１１のいずれか１項記載の方法。
【請求項１３】（１）硫酸もしくはリン酸、硝酸及び水を含む酸相と、芳香族化合物を含む反応混合物を、反応条件下に、凝集ゾーンにより分離されている、順次に並んだ短い静的混合要素を有する管状反応器をとおして通過させることを含む、芳香族化合物をニトロ化するための方法であって、
（ａ）前記反応混合物が凝集ゾーンをとおして通過するときに、芳香族化合物の液滴が凝集しそして前記酸相から少なくとも部分的に相分離し、有機化合物が豊富な前記反応混合物の最上側部分と、有機化合物が乏しい前記反応混合物の最下側部分とを形成するように、前記凝集ゾーンの各々の長さは反応混合物の流速とともに選択され、そして
（ｂ）前記反応混合物が凝集ゾーンから静的混合要素をとおして通過するときに、前記最上側部分及び最下側部分はせん断作用を受けそしてブレンディングされて、前記酸相中の小さい液滴として芳香族化合物を再分散し、そして
（ｃ）前記静的混合要素の少なくとも１つは前記管状反応器内で前記反応混合物の流れの方向に対して実質的に垂直に配向された孔付きプレートであり、前記孔付きプレートはその表面の最上部又は最下部にわたってのみ孔を含む、
方法。
【請求項１４】前記静的混合要素の各々における前記反応混合物の滞留時間は０．１秒以下である、請求項１３記載の方法。
【請求項１５】前記凝集ゾーンの各々における前記反応混合物の滞留時間は少なくとも１秒である、請求項１３又は１４記載の方法。
【請求項１６】前記凝集ゾーンの長さは反応器のアウトレット端に向うにつれて増加している、請求項１３〜１５のいずれか１項記載の方法。
【請求項１７】前記凝集ゾーンの長さは反応器のアウトレット端に向うにつれて減少している、請求項１３〜１５のいずれか１項記載の方法。
【請求項１８】前記反応混合物は０．２５〜５メートル／秒の速度で管状反応器をとおして流れる、請求項１３〜１７のいずれか１項記載の方法。
【請求項１９】前記芳香族化合物はベンゼンであり、前記酸相は６２〜６８％の硫酸、２．５〜６％の硝酸及び２８〜３５％の水を含み、そしてベンゼン：硝酸のモル比は１．０５：１〜１．１５：１である、請求項１３〜１８のいずれか１項記載の方法。
【請求項２０】洗浄及び仕上の前に、２００ｐｐｍ未満のジニトロベンゼン異性体、１６５０ｐｐｍ未満のニトロフェノール類不純物、及び５００ｐｐｍ未満のピクリン酸を含む粗モノニトロベンゼンの流れを、少なくとも９８．５％の収率で管状反応器から回収する工程を含む、請求項１９記載の方法。
【請求項２１】前記芳香族化合物はトルエンであり、酸相は硫酸、硝酸及び水を含み、そしてトルエン：硝酸のモル比は０．４：１〜０．５５：１である、請求項１３〜２０のいずれか１項記載の方法。