JP3972963B2 - フェノールタールの脱塩法 - Google Patents

フェノールタールの脱塩法 Download PDF

Info

Publication number
JP3972963B2
JP3972963B2 JP30035895A JP30035895A JP3972963B2 JP 3972963 B2 JP3972963 B2 JP 3972963B2 JP 30035895 A JP30035895 A JP 30035895A JP 30035895 A JP30035895 A JP 30035895A JP 3972963 B2 JP3972963 B2 JP 3972963B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tar
extractor
water
phenol
salt
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP30035895A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08301803A (ja
Inventor
アルカディー・サムイロビッチ・ディックマン
ウラディミール・アイ・サージ
エレナ・エヌ・サージ
ボリス・イサコビッチ・ゴロビツ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
General Electric Co
Original Assignee
General Electric Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from RU94040401A external-priority patent/RU2064917C1/ru
Application filed by General Electric Co filed Critical General Electric Co
Publication of JPH08301803A publication Critical patent/JPH08301803A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3972963B2 publication Critical patent/JP3972963B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C39/00Compounds having at least one hydroxy or O-metal group bound to a carbon atom of a six-membered aromatic ring
    • C07C39/02Compounds having at least one hydroxy or O-metal group bound to a carbon atom of a six-membered aromatic ring monocyclic with no unsaturation outside the aromatic ring
    • C07C39/04Phenol
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C10PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
    • C10CWORKING-UP PITCH, ASPHALT, BITUMEN, TAR; PYROLIGNEOUS ACID
    • C10C3/00Working-up pitch, asphalt, bitumen
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C37/00Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom of a six-membered aromatic ring
    • C07C37/08Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom of a six-membered aromatic ring by decomposition of hydroperoxides, e.g. cumene hydroperoxide
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C37/00Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom of a six-membered aromatic ring
    • C07C37/68Purification; separation; Use of additives, e.g. for stabilisation
    • C07C37/70Purification; separation; Use of additives, e.g. for stabilisation by physical treatment
    • C07C37/72Purification; separation; Use of additives, e.g. for stabilisation by physical treatment by liquid-liquid treatment
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C10PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
    • C10CWORKING-UP PITCH, ASPHALT, BITUMEN, TAR; PYROLIGNEOUS ACID
    • C10C1/00Working-up tar
    • C10C1/18Working-up tar by extraction with selective solvents

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Civil Engineering (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Extraction Or Liquid Replacement (AREA)
  • Working-Up Tar And Pitch (AREA)

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は広い意味でクメンからフェノールを製造する方法に係る。
【0002】
【従来の技術】
この方法では、まずクメンを酸化して中間体のクメンヒドロペルオキシドにした後第二段階でこれを酸触媒によって分解してフェノール、アセトンおよび副生物からなる粗製混合物を形成する。蒸留して生成物を回収する前に触媒の酸を、塩基を用いた中和プロセスによって除去する必要がある。ここで生成し、その一部が生成したタールと共にプロセスを出て行く無機塩は、下流の装置を詰まらせたり、焼却されるフェノールタール流を汚染したりしないように有効に除去しなければならない。
【0003】
環境問題がますます厳しくなって行く中で、プロセスで生成する使用できない廃棄物の量を減らすことが重要課題である。廃棄物を最小限にする上で有望な手段のひとつはタール流から有用な生成物を回収することである。しかし、タール中には塩が存在するため、装置を詰まらせたり腐食したりして回収プロセスの障害になる。残留タール量が少なくなるにつれて塩濃度は高くなり、その結果焼却系で腐食の問題が生じる。したがって、効率的なタール回収・処分系では、これらタール中の塩レベルを下げてこれらのタール流からの生成物の回収を容易にすると共に処分用装置の腐食・閉塞の程度を低くするための画期的・効率的なアプローチが必要とされている。
【0004】
フェノールタール流は、フェノール、アセトフェノン(AP)、α,α‐ジメチルベンジルアルコール(DMBA)、α‐メチルスチレンのダイマー(DMS)、o,p‐クミルフェノール(PCP)、未同定成分、ならびに少量の塩(主にNa2 SO4 )およびα‐メチルスチレン(AMS)を始めとするたくさんの成分で構成される複雑な物質である。フェノールタールの正確な組成は個々のフェノール生成法に依存し、広範囲に変わり得る。
成 分 重量%
AP 5〜30
PCP 10〜50
フェノール 5〜40
DMS 3〜35
DMBA 1〜15
残渣 1〜65
塩 0〜2
AMS 0.1未満
フェノールタールは塩が存在することと組成が一定でないことから、実質的な商業価値のある用途がなく、主として燃料油として使われるかまたは無価値の廃棄物として焼却されている。しかし、焼却する場合でも、タール中には塩とフェノールが両方とも存在するため、焼却の際に生成するフェノール性化合物および粒状物質による許容できない程の大気汚染や、含まれる塩によるバーナーの腐食およびスケール沈積が起こる。
【0005】
現在、フェノールタールの加工・処理は、タール中にはフェノールが比較的大量に存在しており、これが実質的な価値をもっていることからフェノールの回収が目的とされている。これらのプロセスの場合、塩の除去は考えられていないか、または米国特許第5,283,376号に記載されているようにまったく別のプロセスを必要とする。
【0006】
開示されているひとつのフェノールタール脱塩法では、50〜60℃の温度で、タールを、フェノールタールの全量に対して10重量%となるような量の硫酸と混合して処理している。生成した反応物質全体を水で洗浄し、沈殿させ、得られた塩溶液からデカンテーションによってフェノールタールを分離している。残念ながらこの方法では、生成する廃棄水の量がかなり増大し、環境に有害な影響が大きくなる。
【0007】
別の方法では、フェノールタールからフェノールを抽出するのにアンモニアを使用する。2〜5重量%のアンモニア水溶液を室温で1:1.5〜1:4の重量比でフェノールタールと混合し、沈殿させた後有機相と水相に分離する。塩の除去程度は抽出剤の効力に依存する。このプロセスのその他の欠点は次の通りである。
(1)抽出剤を大量に使い、またそのコストが高いため、プロセスのコストが高くなると共に、大量の抽出剤を受容できるように大容積の装置が必要になる。
(2)フェノールタールは、蒸発によりアンモニアが過度に損失しないように抽出プロセスに入る前に約25℃まで冷却しなければならない。そのためタールの粘度が上昇してタールの取扱いがさらに難しくなる。
【0008】
このように、タールの脱塩のための従来法はいずれも、周期的に再生を必要とする水性抽出剤を使用するという共通の欠点をかかえている。この再生のために、コストが上昇し、抽出剤の再生装置に余分な投資が必要になる。
【0009】
【発明の概要】
以上の欠点を克服するために、本発明では、抽出剤の使用量を実質的に減らしながら脱塩効率は同程度とし、脱塩プロセスの温度範囲を広げ、他の薬品を何も添加しないで抽出剤として水だけを用いてフェノールタールを脱塩し、後に壊さなければならないエマルションを形成することがない。
【0010】
【発明の詳細な開示】
本発明の方法は、多段の向流抽出装置において、約10〜約90℃の温度で、塩を含有するフェノールタールを、フェノールタール水の重量供給比を少なくとも0.3/1として水と接触させて、タールと水を混合することからなっている。塩は流出水中に除去される。タールから塩を抽出するのに添加剤はまったく必要ないので、混合後水相とタール相とがすぐに分離して実質的にすべての塩がタールから効率的に除去される。有機中水または水中有機の安定なエマルションはいずれも形成されないので、従来技術の方法のようにエマルションを壊すのに添加剤が必要となることはない。向流の水洗の効率が従来当業者に認識されたことはなかった。というのは、従来技術の方法では、本発明方法の向流で達成されたようなタール流と水流の高度の相分離が達成されていなかったからである。
【0011】
抽出効率を最大にするには水を抽出容器に一回だけ通した後生態学的に有効なやり方で処分する。水の不足した領域では5回もの回数、好ましくは3回、さらに好ましくは2回、向流抽出機に水を再循環することができ、それでも許容できる抽出効率を維持することができる。水を再循環するのは、フェノールタール対水の供給比を0.3:1より高くするよりも経済的である。しかしながら、極めて水が不足している場合、この比を0.5程度に高くしたとき本抽出プロセスによって塩レベルは多少下がる。
【0012】
本抽出プロセスの温度に関しては、約10〜約90℃、好ましくは約15〜約80℃、さらに好ましくは約20〜約70℃で実施する。本プロセスにより、フェノールタール中の塩濃度範囲は0.11〜1.10%から約20重量%、好ましくは90%、さらに好ましくは99%下がる。この抽出プロセスの重要なポイントは、フェノールタールと水を密に混合した後効率的に相分離することである。密な混合とその後の効率的な分離を容易にする目的でフェノールタールを希釈してその粘度を下げるために余分な溶剤を使用することはない。
【0013】
驚くべきことに、本プロセスにおいて希釈してないフェノールタールを水のみと直接接触させると優れた抽出性能が得られる。フェノールタールのみと水のみとの混合は通常、反応器内の向流からの乱流の結果で充分である。密な混合を補助するには、業界で周知の混合装置、たとえばスタティックミキサーとして機能する適切に配置されたバッフル(邪魔板)、パドル(櫂)、アンカー形攪拌機、往復トレー(棚)、パルス式カラム抽出機などの従来技術において抽出機内で乱流を増大させる装置のいずれかを抽出機内に設ければよい。多段パルス式カラムの場合、往復ポンプが短時間の間隔でカラムの中味全体を「脈動」させ、その結果液体相の通常の流れに対して比較的小さい振幅の速い往復動が重ねられることになる。多段塔は特別な瀘板が普通に積み重ねられたものでよい。充填塔の場合、パルスによって液体が分散され、チャンネリングが避けられ、相間の接触が大幅に改善される。瀘板パルス塔の場合、穴は非パルス塔の場合より小さく、直径1.5〜3mmの範囲であり、各段の全開放面積は塔の断面積の6〜23%である。このような塔は腐食性の高い反応性の液体を処理するほとんどの場合に使われる。下降管は使用しない。理想的な場合、パルスにより、軽い液体が上向きで重い相の中に分散され、重い相が下向きで軽い相の中に噴射される。このような条件で段効率は70%に達し得る。しかし、これが可能なのは、ふたつの相の容積がほぼ等しく、抽出の間容積変化がほとんどない場合だけである。普通の一般的な場合には連続的な分散の有効性が比較的に悪く、ひとつの方向でひとつの相の逆混合が起こる。この場合段効率は約30%に落ちる。それにもかかわらず、充填カラムの場合も濾板パルスカラムの場合も、所定の数の理論接触に必要な高さはパルス化してないカラムで必要とされる高さの三分の一未満であることが多い。
【0014】
パルス式抽出機での物質移動を促進するには、接触している液体に所定の振幅・振動数で振動する(押す‐引く)動きを与える。振動運動は接触装置内で他のタイプの運動(たとえば、回転運動)に変換されることが多い。これにより、ひとつの相がより均一に他の相中に分配され、または分散し、相間の接触面積が増大する。連続相中を移動する分散粒子は合体または合着してより大きな液滴を形成し、この液滴が分割され、接触装置に戻る。すなわち、パルス化により多重の表面相互作用が起こり、平均液滴寸法が小さくなることで表面積が増大する。これらすべてが物質移動指数を増大させる。
【0015】
接触装置(トレー)を備えたパルス化カラムの流体力学モードの作動は、接触している相の物理的・化学的性質(表面張力、粘度、密度の差、など)とパルス強度によって決まる。パルス強度Jは通常、パルス振動数を乗じた振幅の二倍となっている。
水を用いてフェノールタールから塩を抽出するには向流カラム型の多段パルス式抽出機が好ましい。抽出剤(水)はカラムの底部に供給され、連続相としてこれを満たす。抽出流はカラムの頂部から出る。フェノールタール(重い相)はカラムの頂部に供給され、抽出の流れと反対方向にカラム内を通り、トレー上に分散する。脱塩されたタールはカラムの底部に集められ、その底部から反応器を出る。相のパルスは外部の空気圧式パルス発生器によって提供される。
【0016】
パルス強度に依存してパルスカラム作動の流体力学モードがいくつかある。
(1)不十分なパルス強度。カラムの「チョーク」、すなわち、ひとつの相が他の相中に閉じ込められカラムを通り抜けるのを阻止するのが観察される。このモードでは物質移動がない。
(2)パルス強度が増大する。このモードの流体力学は分離した混合機‐沈降機モードに相当する。振動相の間、液体が下降するとき、トレー上でひとつの層を形成するフェノールタール(重い相)はトレーの穴を通って大きい液滴として絞り出され、これが下にある次のトレー上に落ち、そこで合着する。次の振動相において液体が上昇するとき軽い相(水)はタール層を通り抜け、転相が起こる。パルスサイクル毎に重い相はひとつ下のトレーに移る。この混合‐沈降モードは、接触時間が短く相の接触面が小さいのでそれ程有効ではない。
【0017】
(3)パルス強度がさらに増大して液滴が分割され、トレーからトレーへの移動速度が遅くなる。このモードでは極めて有効な物質移動が起こる。通常の工業用抽出機はこの様式で作動する。このような分散系は、トレー間の容積を満たす重い相の類似サイズの液滴の均一な分布によって特徴付けることができる。この場合の接触面は第二のモードの場合より数倍大きく、物質移動指数は最高の値である。
【0018】
(4)さらにパルス強度が高くなると、液滴のより密な充填と局部的な合着 (不安定なエマルション凝集体が生成し、局部的に「チョーク」が起こる)によって特徴付けることができる不安定な状態になる。
(5)さらにパルス強度が高くなると、抽出カラム全体が「チョーク」を起こす。
【0019】
このパルス作動モードにより、密度差が約0.05g/cm3 と小さいフェノールタール‐水のような系に対しエマルションを形成したりいずれかの相が他の相によって機械的に捕獲されたりすることなく充分に分散した重い相が連続した軽い相の中を移動する。抽出機を通るフェノールタールの流れはこのタールの滞留時間が少なくとも2、より好ましくは少なくとも5、最も好ましくは少なくとも10となるように保つのが好ましい。
【0020】
相接触の実際の平衡段階は達成された密な混合の目安となる。本発明を実施する際の相接触の実際の平衡段階は通常約1〜約10、好ましくは約2〜8、さらに好ましくは約3〜約6、最も好ましくは約3〜約4の範囲である。
従来技術では化学薬品の抽出効率を高める必要性が焦点となっていたが、本発明者らは単独の水が適切な混合に最も効果的であることを確かめた。パルス強度によりタールが液滴に分割され、タール液滴のトレーからトレーへの移動速度が遅くなったとき適切な混合が生ずる。このパルス強度レベルは、反応器の光照射観察窓を通してタールの液滴が見えるようになるまでパルス強度を次第に増大させることによって達成される。当業者によって極めて容易にこのレベルのパルス強度に調節された場合、均一に分布するほぼ同じサイズのタール液滴が形成され、水中に分散したこれらのタール液滴がトレー間の全容積を実質的に満たし、連続した水相と不連続のタール相との間の接触面が最大になり、そして物質移動指数が最高の値になる。
【0021】
したがって、本発明方法の利点は次の通りである。
(1)抽出剤として水のみを使用するので試薬コストが最小になる。
(2)フェノールタールを溶剤で希釈しないので環境に対する影響が少なくなる。
(3)密な混合または効率的な相分離に余分な溶剤や化学薬品を必要としない。
(4)温度範囲が広いため操作のフレキシビリティーが高い。
(5)塩除去率が高い(95%以上)。
(6)タールと水の平衡がほとんど即座に達成される。
【0022】
【実施例の記載】
以下の実施例で本発明方法の利点を確認する。
実施例1
塩0.139重量%、フェノール17.2重量%、AP19.2重量%、DMBA11.8重量%、DMS10.6重量%、AMS0.08重量%、CP15.1重量%および未知成分3.82重量%の組成をもつフェノールタール流を、多段パルス式カラム抽出機において85℃の水を用いて向流液体抽出によって処理する。
【0023】
フェノールタールと抽出剤(水)の供給比は1:0.5である。この抽出機の相接触の理論平衡段数は6である。水流とタール流はパルス式カラム抽出機を出た後すぐに二相に分離し、この二相をデカンテーションによって分離する。
この抽出プロセスの結果、フェノールタールから充分な量の塩が除去され、タール中に残る塩含量は0.001%であり、これは塩除去率99.2%に相当する。
【0024】
実施例2
フェノールタール(実施例1と同じ組成)を、25℃の相接触の理論平衡段数が3のパルス式カラム抽出機で、タール対水の供給比を1:1.5として水によって処理する。抽出機出口で残留する塩含量は0.003%であり、塩除去率は97.8%であった。
【0025】
実施例3
塩0.087重量%、フェノール15.72重量%、AP17.52重量%、DMBA6.68重量%、DMS7.08重量%、AMS0.43重量%、PCP11.37重量%、残りが未知成分の組成を有するフェノールタール流を、実施例1と同様にして、パルス強度J=44mm/秒、供給比1/1、温度50℃で水と共に抽出機に供給する。この抽出機の相接触の理論段数は3である。抽出機を出た後のフェノールタール中に残存する塩は0.0015重量%であり、これは抽出率98.3重量%に相当する。
【0026】
実施例4
実施例3と同じ組成のフェノールタールを、温度50℃の水と共に、パルス強度15mm/秒、水/フェノールタールの供給比0.75/lとして、実施例1の抽出機に供給する。この抽出機は相接触の理論段数が1である。抽出機を出た後にフェノールタール中に残る塩は0.053重量%であり、抽出率は36重量%に相当する。
【0027】
これらの実施例は単なる例示であり、本発明を限定するものではないものと考えられたい。

Claims (11)

  1. クメンからフェノールを製造するプロセスに由来するフェノールタール中の酸触媒の中和で生じた塩のレベルを低下させるための方法であって、抽出機において、塩を含有するフェノールタールを、10〜90℃の温度で、タール/水の重量供給比を少なくとも0.3/1として水と混合することにより、タールと水との安定なエマルションを形成せずに、塩のレベルを少なくとも20重量%低下させることからなる方法。
  2. 抽出機が、向流混合の程度を増大させるスタティックミキサーとして機能するバッフルを備えている、請求項1記載の方法。
  3. 抽出機が、向流に加えて攪拌手段を備えている、請求項1記載の方法。
  4. 攪拌手段が回転アンカー形撹拌機、回転パドル、往復トレー又はパルス式カラム抽出機である、請求項3記載の方法。
  5. タールの抽出機内滞留時間が少なくとも10分である、請求項1記載の方法。
  6. 攪拌手段がパルス式カラム抽出機であって、抽出機が相接触の少なくとも1の理論平衡段を与える、請求項記載の方法。
  7. 水を少なくとも一回抽出機に再循環する、請求項1記載の方法。
  8. 水を抽出機に再循環しない、請求項1記載の方法。
  9. 抽出機が多段パルス式カラム抽出機である、請求項1記載の方法。
  10. 塩を含有するフェノールタールおよび水を少なくとも3ミリメートルの振幅、少なくとも0.5ヘルツの振動数で振動させる、請求項9記載の方法。
  11. 抽出機が充填塔である、請求項1記載の方法。
JP30035895A 1994-11-04 1995-11-20 フェノールタールの脱塩法 Expired - Lifetime JP3972963B2 (ja)

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
RU94040401A RU2064917C1 (ru) 1994-11-04 1994-11-04 Способ обессоливания фенольной смолы
US53135295A 1995-09-20 1995-09-20
US94-0401 1995-09-20
US08/531352 1995-09-20

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08301803A JPH08301803A (ja) 1996-11-19
JP3972963B2 true JP3972963B2 (ja) 2007-09-05

Family

ID=26653805

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30035895A Expired - Lifetime JP3972963B2 (ja) 1994-11-04 1995-11-20 フェノールタールの脱塩法

Country Status (8)

Country Link
US (1) US6034282A (ja)
EP (1) EP0713850B1 (ja)
JP (1) JP3972963B2 (ja)
KR (1) KR960017603A (ja)
BR (1) BR9505272A (ja)
DE (1) DE69509195T2 (ja)
ES (1) ES2129764T3 (ja)
TW (1) TW318174B (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5962751A (en) * 1996-04-26 1999-10-05 General Electric Company Phenol tar desalting method
RU2120433C1 (ru) * 1997-02-28 1998-10-20 Дыкман Аркадий Самуилович Способ переработки фенольной смолы, полученной в производстве фенола и ацетона кумольным методом
EP0863195B1 (en) * 1997-02-28 2010-11-24 SABIC Innovative Plastics IP B.V. Phenol tar cracking process
KR19990069816A (ko) * 1998-02-13 1999-09-06 제이 엘. 차스킨, 버나드 스나이더, 아더엠. 킹 페놀 타르의 탈염 방법
US6965056B1 (en) * 1999-05-03 2005-11-15 Shell Oil Company Removal of salts in the manufacture of phenolic compound
DE19954141A1 (de) 1999-11-11 2001-06-13 Phenolchemie Gmbh & Co Kg Verfahren zur Verringerung des Salzgehaltes in Hochsieder aufweisenden Fraktionen, die bei der Herstellung von Phenol aus Cumol anfallen, durch Extraktion
JP4356377B2 (ja) * 2003-07-08 2009-11-04 三菱化学株式会社 フェノール副生油とビスフェノールa残渣の処理方法
US8558031B2 (en) * 2005-05-06 2013-10-15 Illa International L.L.C. Method for high efficiency salt removal from phenol process byproducts
US10436764B2 (en) 2016-12-20 2019-10-08 General Electric Company System and method for plant fuel quality
KR20220010157A (ko) * 2020-07-17 2022-01-25 주식회사 엘지화학 페놀계 부산물 분해방법

Family Cites Families (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2029687A (en) * 1931-12-18 1936-02-04 Standard Oil Co Continuous process for counter current contacting of two liquids
US4207264A (en) * 1969-10-29 1980-06-10 The Goodyear Tire & Rubber Company Rearrangement of aralkyl hydroperoxides to form phenols and carbonyl compounds
US4016213A (en) * 1971-05-03 1977-04-05 Allied Chemical Corporation Recovery of phenol, acetone and dimethyl phenyl carbinol from cumene oxidation product
US3979281A (en) * 1974-12-16 1976-09-07 Universal Oil Products Company Continuous liquid extraction process with periodic flow of the denser stream
US4173587A (en) * 1977-11-18 1979-11-06 Gulf Research And Development Company Decomposition of cumene hydroperoxide with a heterogeneous catalyst
EP0018159B1 (en) * 1979-04-20 1983-05-11 Imperial Chemical Industries Plc Process for the production of phenol, acetone and alpha methylstyrene
JPS6050169B2 (ja) * 1979-11-05 1985-11-07 三井化学株式会社 フエノ−ル類の製造方法
ES498285A0 (es) * 1979-12-31 1981-12-01 Uop Inc Un procedimiento para la neutralizacion directa de una mez- cla de reaccion resultante de la escision con acido de un derivado alfa-hidroxiperoxidico de un hidrocarburo aromatico
JPS5780332A (en) * 1980-11-10 1982-05-19 Nippon Oil & Fats Co Ltd Preparation of alpha-methylstyrene dimer
US4358618A (en) * 1981-06-22 1982-11-09 Allied Corporation Decomposition of cumene oxidation product
US4548711A (en) * 1982-09-02 1985-10-22 Phillips Petroleum Company Solvent extraction
DE3736819A1 (de) * 1987-10-30 1989-05-11 Basf Ag Verfahren zur herstellung von 1-aryl-alk-1-enen durch dehydratisierung von 1-aryl-alkan-1-olen mit hilfe von arylsubstituierten phosphiten
US5017729A (en) * 1988-09-30 1991-05-21 Mitsui Petrochemical Industries, Ltd. Phenol preparation process and propylene recovery therefrom
MY105602A (en) * 1988-11-28 1994-11-30 Mitsui Petrochemical Ind Preparation of cumene through alkylation of an aromatic compound and preparation of phenol through cumene.
US5144094A (en) * 1990-09-17 1992-09-01 Uop Diaryl ethers by dehydration of phenols
RU2032656C1 (ru) 1992-04-23 1995-04-10 Дыкман Аркадий Самуилович Способ выделения фенола из фенольной смолы производства фенола и ацетона кумольным методом
US5254751A (en) * 1992-09-14 1993-10-19 General Electric Company Method for the decomposition of cumene hydroperoxide by acidic catalyst to phenol and acetone
US5371305A (en) * 1992-12-31 1994-12-06 Hercules Incorporated Process for producing phenol from cumene
US5510543A (en) * 1994-12-09 1996-04-23 General Electric Company Removal and neutralization of acid catalyst from products of cumene hydroperoxide cleavage

Also Published As

Publication number Publication date
KR960017603A (ko) 1996-06-17
US6034282A (en) 2000-03-07
JPH08301803A (ja) 1996-11-19
BR9505272A (pt) 1997-10-21
TW318174B (ja) 1997-10-21
DE69509195T2 (de) 1999-11-18
ES2129764T3 (es) 1999-06-16
EP0713850A1 (en) 1996-05-29
EP0713850B1 (en) 1999-04-21
DE69509195D1 (de) 1999-05-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1359989B1 (en) Quench water pretreat process
JP3972963B2 (ja) フェノールタールの脱塩法
CA2321300C (en) Spent caustic pretreatment and enhanced oxidation process
CN1009111B (zh) 用于从高烯烃含量的料液中萃取硫醇的连续方法
US3617546A (en) Removal of organic compounds by liquid membrane
EP2906315B1 (en) A liquid-liquid extraction system and process for use thereof
US3009884A (en) Process for breaking emulsions of the oil-in-water class
US5421972A (en) Process and apparatus for removing soluble contaminants from hydrocarbon streams
US5847235A (en) Method of phenol tar desalting
US4826625A (en) Methods for treating hydrocarbon recovery operations and industrial waters
US3507782A (en) Separation of hydrocarbons from plant process waste water
US4336129A (en) Method for treating a water-containing waste oil
WO2003055927A1 (fr) Procede de production d'oligomeres aromatiques
US2689874A (en) Liquid-liquid solvent extraction
US3267029A (en) Process for purification of aqueous mixtures
US2770581A (en) Stabilization of fuel oil
US2775542A (en) Liquid-liquid extraction tray
CH636867A5 (en) Process for the preparation of epoxy resins
US2522015A (en) Method for di-organo peroxides
US6489518B1 (en) Process for reducing the salt content of fractions comprising high boilers obtained in the preparation of phenol from cumene, by extraction
US3269935A (en) Emulsion breaking in an adduct separation process
SU787057A1 (ru) Пульсационный экстрактор
CS205775B1 (cs) Způsob čištění odpadních vod, obsahujících fenoly
PL102851B1 (pl) Sposob oczyszczania weglowodorow aromatycznych pochodzenia karbochemicznego
EP1021236A1 (en) Method for carrying out chemical reactions

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051219

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060110

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20060410

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20060413

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060710

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061128

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070227

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070320

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070403

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070508

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070605

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100622

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100622

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100622

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110622

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110622

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120622

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120622

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130622

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term