JPH08301803A - フェノールタールの脱塩法 - Google Patents

フェノールタールの脱塩法

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JPH08301803A
JPH08301803A JP7300358A JP30035895A JPH08301803A JP H08301803 A JPH08301803 A JP H08301803A JP 7300358 A JP7300358 A JP 7300358A JP 30035895 A JP30035895 A JP 30035895A JP H08301803 A JPH08301803 A JP H08301803A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 追加の溶剤を必要とすることなくフェノール
タール中の塩含量を低下させる方法。 【解決手段】 タールを向流抽出機で水のみによって洗
浄し、タール中の塩の量を実質的に低下させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は広い意味でクメンからフ
ェノールを製造する方法に係る。
【0002】
【従来の技術】この方法では、まずクメンを酸化して中
間体のクメンヒドロペルオキシドにした後第二段階でこ
れを酸触媒によって分解してフェノール、アセトンおよ
び副生物からなる粗製混合物を形成する。蒸留して生成
物を回収する前に触媒の酸を、塩基を用いた中和プロセ
スによって除去する必要がある。ここで生成し、その一
部が生成したタールと共にプロセスを出て行く無機塩
は、下流の装置を詰まらせたり、焼却されるフェノール
タール流を汚染したりしないように有効に除去しなけれ
ばならない。
【0003】環境問題がますます厳しくなって行く中
で、プロセスで生成する使用できない廃棄物の量を減ら
すことが重要課題である。廃棄物を最小限にする上で有
望な手段のひとつはタール流から有用な生成物を回収す
ることである。しかし、タール中には塩が存在するた
め、装置を詰まらせたり腐食したりして回収プロセスの
障害になる。残留タール量が少なくなるにつれて塩濃度
は高くなり、その結果焼却系で腐食の問題が生じる。し
たがって、効率的なタール回収・処分系では、これらタ
ール中の塩レベルを下げてこれらのタール流からの生成
物の回収を容易にすると共に処分用装置の腐食・閉塞の
程度を低くするための画期的・効率的なアプローチが必
要とされている。
【0004】フェノールタール流は、フェノール、アセ
トフェノン(AP)、α,α‐ジメチルベンジルアルコ
ール(DMBA)、α‐メチルスチレンのダイマー(D
MS)、o,p‐クミルフェノール(PCP)、未同定
成分、ならびに少量の塩(主にNa2 SO4 )およびα
‐メチルスチレン(AMS)を始めとするたくさんの成
分で構成される複雑な物質である。フェノールタールの
正確な組成は個々のフェノール生成法に依存し、広範囲
に変わり得る。成 分 重量% AP 5〜30 PCP 10〜50 フェノール 5〜40 DMS 3〜35 DMBA 1〜15 残渣 1〜65 塩 0〜2 AMS 0.1未満 フェノールタールは塩が存在することと組成が一定でな
いことから、実質的な商業価値のある用途がなく、主と
して燃料油として使われるかまたは無価値の廃棄物とし
て焼却されている。しかし、焼却する場合でも、タール
中には塩とフェノールが両方とも存在するため、焼却の
際に生成するフェノール性化合物および粒状物質による
許容できない程の大気汚染や、含まれる塩によるバーナ
ーの腐食およびスケール沈積が起こる。
【0005】現在、フェノールタールの加工・処理は、
タール中にはフェノールが比較的大量に存在しており、
これが実質的な価値をもっていることからフェノールの
回収が目的とされている。これらのプロセスの場合、塩
の除去は考えられていないか、または米国特許第5,2
83,376号に記載されているようにまったく別のプ
ロセスを必要とする。
【0006】開示されているひとつのフェノールタール
脱塩法では、50〜60℃の温度で、タールを、フェノ
ールタールの全量に対して10重量%となるような量の
硫酸と混合して処理している。生成した反応物質全体を
水で洗浄し、沈殿させ、得られた塩溶液からデカンテー
ションによってフェノールタールを分離している。残念
ながらこの方法では、生成する廃棄水の量がかなり増大
し、環境に有害な影響が大きくなる。
【0007】別の方法では、フェノールタールからフェ
ノールを抽出するのにアンモニアを使用する。2〜5重
量%のアンモニア水溶液を室温で1:1.5〜1:4の
重量比でフェノールタールと混合し、沈殿させた後有機
相と水相に分離する。塩の除去程度は抽出剤の効力に依
存する。このプロセスのその他の欠点は次の通りであ
る。 (1)抽出剤を大量に使い、またそのコストが高いた
め、プロセスのコストが高くなると共に、大量の抽出剤
を受容できるように大容積の装置が必要になる。 (2)フェノールタールは、蒸発によりアンモニアが過
度に損失しないように抽出プロセスに入る前に約25℃
まで冷却しなければならない。そのためタールの粘度が
上昇してタールの取扱いがさらに難しくなる。
【0008】このように、タールの脱塩のための従来法
はいずれも、周期的に再生を必要とする水性抽出剤を使
用するという共通の欠点をかかえている。この再生のた
めに、コストが上昇し、抽出剤の再生装置に余分な投資
が必要になる。
【0009】
【発明の概要】以上の欠点を克服するために、本発明で
は、抽出剤の使用量を実質的に減らしながら脱塩効率は
同程度とし、脱塩プロセスの温度範囲を広げ、他の薬品
を何も添加しないで抽出剤として水だけを用いてフェノ
ールタールを脱塩し、後に壊さなければならないエマル
ションを形成することがない。
【0010】
【発明の詳細な開示】本発明の方法は、多段の向流抽出
装置において、約10〜約90℃の温度で、塩を含有す
るフェノールタールを、フェノールタール対水の重量供
給比を少なくとも1:0.3として水と接触させて、タ
ールと水を混合することからなっている。塩は流出水中
に除去される。タールから塩を抽出するのに添加剤はま
ったく必要ないので、混合後水相とタール相とがすぐに
分離して実質的にすべての塩がタールから効率的に除去
される。有機中水または水中有機の安定なエマルション
はいずれも形成されないので、従来技術の方法のように
エマルションを壊すのに添加剤が必要となることはな
い。向流の水洗の効率が従来当業者に認識されたことは
なかった。というのは、従来技術の方法では、本発明方
法の向流で達成されたようなタール流と水流の高度の相
分離が達成されていなかったからである。
【0011】抽出効率を最大にするには水を抽出容器に
一回だけ通した後生態学的に有効なやり方で処分する。
水の不足した領域では5回もの回数、好ましくは3回、
さらに好ましくは2回、向流抽出機に水を再循環するこ
とができ、それでも許容できる抽出効率を維持すること
ができる。水を再循環するのは、フェノールタール対水
の供給比を0.3:1より高くするよりも経済的であ
る。しかしながら、極めて水が不足している場合、この
比を0.5程度に高くしたとき本抽出プロセスによって
塩レベルは多少下がる。
【0012】本抽出プロセスの温度に関しては、約10
〜約90℃、好ましくは約15〜約80℃、さらに好ま
しくは約20〜約70℃で実施する。本プロセスによ
り、フェノールタール中の塩濃度範囲は0.11〜1.
10%から約20重量%、好ましくは90%、さらに好
ましくは99%下がる。この抽出プロセスの重要なポイ
ントは、フェノールタールと水を密に混合した後効率的
に相分離することである。密な混合とその後の効率的な
分離を容易にする目的でフェノールタールを希釈してそ
の粘度を下げるために余分な溶剤を使用することはな
い。
【0013】驚くべきことに、本プロセスにおいて希釈
してないフェノールタールを水のみと直接接触させると
優れた抽出性能が得られる。フェノールタールのみと水
のみとの混合は通常、反応器内の向流からの乱流の結果
で充分である。密な混合を補助するには、業界で周知の
混合装置、たとえばスタティックミキサーとして機能す
る適切に配置されたバッフル(邪魔板)、パドル
(櫂)、アンカー形攪拌機、往復トレー(棚)、パルス
式カラム抽出機などの従来技術において抽出機内で乱流
を増大させる装置のいずれかを抽出機内に設ければよ
い。多段パルス式カラムの場合、往復ポンプが短時間の
間隔でカラムの中味全体を「脈動」させ、その結果液体
相の通常の流れに対して比較的小さい振幅の速い往復動
が重ねられることになる。多段塔は特別な瀘板が普通に
積み重ねられたものでよい。充填塔の場合、パルスによ
って液体が分散され、チャンネリングが避けられ、相間
の接触が大幅に改善される。瀘板パルス塔の場合、穴は
非パルス塔の場合より小さく、直径1.5〜3mmの範囲
であり、各段の全開放面積は塔の断面積の6〜23%で
ある。このような塔は腐食性の高い反応性の液体を処理
するほとんどの場合に使われる。下降管は使用しない。
理想的な場合、パルスにより、軽い液体が上向きで重い
相の中に分散され、重い相が下向きで軽い相の中に噴射
される。このような条件で段効率は70%に達し得る。
しかし、これが可能なのは、ふたつの相の容積がほぼ等
しく、抽出の間容積変化がほとんどない場合だけであ
る。普通の一般的な場合には連続的な分散の有効性が比
較的に悪く、ひとつの方向でひとつの相の逆混合が起こ
る。この場合段効率は約30%に落ちる。それにもかか
わらず、充填カラムの場合も濾板パルスカラムの場合
も、所定の数の理論接触に必要な高さはパルス化してな
いカラムで必要とされる高さの三分の一未満であること
が多い。
【0014】パルス式抽出機での物質移動を促進するに
は、接触している液体に所定の振幅・振動数で振動する
(押す‐引く)動きを与える。振動運動は接触装置内で
他のタイプの運動(たとえば、回転運動)に変換される
ことが多い。これにより、ひとつの相がより均一に他の
相中に分配され、または分散し、相間の接触面積が増大
する。連続相中を移動する分散粒子は合体または合着し
てより大きな液滴を形成し、この液滴が分割され、接触
装置に戻る。すなわち、パルス化により多重の表面相互
作用が起こり、平均液滴寸法が小さくなることで表面積
が増大する。これらすべてが物質移動指数を増大させ
る。
【0015】接触装置(トレー)を備えたパルス化カラ
ムの流体力学モードの作動は、接触している相の物理的
・化学的性質(表面張力、粘度、密度の差、など)とパ
ルス強度によって決まる。パルス強度Jは通常、パルス
振動数を乗じた振幅の二倍となっている。水を用いてフ
ェノールタールから塩を抽出するには向流カラム型の多
段パルス式抽出機が好ましい。抽出剤(水)はカラムの
底部に供給され、連続相としてこれを満たす。抽出流は
カラムの頂部から出る。フェノールタール(重い相)は
カラムの頂部に供給され、抽出の流れと反対方向にカラ
ム内を通り、トレー上に分散する。脱塩されたタールは
カラムの底部に集められ、その底部から反応器を出る。
相のパルスは外部の空気圧式パルス発生器によって提供
される。
【0016】パルス強度に依存してパルスカラム作動の
流体力学モードがいくつかある。 (1)不十分なパルス強度。カラムの「チョーク」、す
なわち、ひとつの相が他の相中に閉じ込められカラムを
通り抜けるのを阻止するのが観察される。このモードで
は物質移動がない。 (2)パルス強度が増大する。このモードの流体力学は
分離した混合機‐沈降機モードに相当する。振動相の
間、液体が下降するとき、トレー上でひとつの層を形成
するフェノールタール(重い相)はトレーの穴を通って
大きい液滴として絞り出され、これが下にある次のトレ
ー上に落ち、そこで合着する。次の振動相において液体
が上昇するとき軽い相(水)はタール層を通り抜け、転
相が起こる。パルスサイクル毎に重い相はひとつ下のト
レーに移る。この混合‐沈降モードは、接触時間が短く
相の接触面が小さいのでそれ程有効ではない。
【0017】(3)パルス強度がさらに増大して液滴が
分割され、トレーからトレーへの移動速度が遅くなる。
このモードでは極めて有効な物質移動が起こる。通常の
工業用抽出機はこの様式で作動する。このような分散系
は、トレー間の容積を満たす重い相の類似サイズの液滴
の均一な分布によって特徴付けることができる。この場
合の接触面は第二のモードの場合より数倍大きく、物質
移動指数は最高の値である。
【0018】(4)さらにパルス強度が高くなると、液
滴のより密な充填と局部的な合着(不安定なエマルショ
ン凝集体が生成し、局部的に「チョーク」が起こる)に
よって特徴付けることができる不安定な状態になる。 (5)さらにパルス強度が高くなると、抽出カラム全体
が「チョーク」を起こす。
【0019】このパルス作動モードにより、密度差が約
0.05g/cm3 と小さいフェノールタール‐水のよう
な系に対しエマルションを形成したりいずれかの相が他
の相によって機械的に捕獲されたりすることなく充分に
分散した重い相が連続した軽い相の中を移動する。抽出
機を通るフェノールタールの流れはこのタールの滞留時
間が少なくとも2、より好ましくは少なくとも5、最も
好ましくは少なくとも10となるように保つのが好まし
い。
【0020】相接触の実際の平衡段階は達成された密な
混合の目安となる。本発明を実施する際の相接触の実際
の平衡段階は通常約1〜約10、好ましくは約2〜8、
さらに好ましくは約3〜約6、最も好ましくは約3〜約
4の範囲である。従来技術では化学薬品の抽出効率を高
める必要性が焦点となっていたが、本発明者らは単独の
水が適切な混合に最も効果的であることを確かめた。パ
ルス強度によりタールが液滴に分割され、タール液滴の
トレーからトレーへの移動速度が遅くなったとき適切な
混合が生ずる。このパルス強度レベルは、反応器の光照
射観察窓を通してタールの液滴が見えるようになるまで
パルス強度を次第に増大させることによって達成され
る。当業者によって極めて容易にこのレベルのパルス強
度に調節された場合、均一に分布するほぼ同じサイズの
タール液滴が形成され、水中に分散したこれらのタール
液滴がトレー間の全容積を実質的に満たし、連続した水
相と不連続のタール相との間の接触面が最大になり、そ
して物質移動指数が最高の値になる。
【0021】したがって、本発明方法の利点は次の通り
である。 (1)抽出剤として水のみを使用するので試薬コストが
最小になる。 (2)フェノールタールを溶剤で希釈しないので環境に
対する影響が少なくなる。 (3)密な混合または効率的な相分離に余分な溶剤や化
学薬品を必要としない。 (4)温度範囲が広いため操作のフレキシビリティーが
高い。 (5)塩除去率が高い(95%以上)。 (6)タールと水の平衡がほとんど即座に達成される。
【0022】
【実施例の記載】以下の実施例で本発明方法の利点を確
認する。 実施例1 塩0.139重量%、フェノール17.2重量%、AP
19.2重量%、DMBA11.8重量%、DMS1
0.6重量%、AMS0.08重量%、CP15.1重
量%および未知成分3.82重量%の組成をもつフェノ
ールタール流を、多段パルス式カラム抽出機において8
5℃の水を用いて向流液体抽出によって処理する。
【0023】フェノールタールと抽出剤(水)の供給比
は1:0.5である。この抽出機の相接触の理論平衡段
数は6である。水流とタール流はパルス式カラム抽出機
を出た後すぐに二相に分離し、この二相をデカンテーシ
ョンによって分離する。この抽出プロセスの結果、フェ
ノールタールから充分な量の塩が除去され、タール中に
残る塩含量は0.001%であり、これは塩除去率9
9.2%に相当する。
【0024】実施例2 フェノールタール(実施例1と同じ組成)を、25℃の
相接触の理論平衡段数が3のパルス式カラム抽出機で、
タール対水の供給比を1:1.5として水によって処理
する。抽出機出口で残留する塩含量は0.003%であ
り、塩除去率は97.8%であった。
【0025】実施例3 塩0.087重量%、フェノール15.72重量%、A
P17.52重量%、DMBA6.68重量%、DMS
7.08重量%、AMS0.43重量%、PCP11.
37重量%、残りが未知成分の組成を有するフェノール
タール流を、実施例1と同様にして、パルス強度J=4
4mm/秒、供給比1/1、温度50℃で水と共に抽出機
に供給する。この抽出機の相接触の理論段数は3であ
る。抽出機を出た後のフェノールタール中に残存する塩
は0.0015重量%であり、これは抽出率98.3重
量%に相当する。
【0026】実施例4 実施例3と同じ組成のフェノールタールを、温度50℃
の水と共に、パルス強度15mm/秒、水/フェノールタ
ールの供給比0.75/lとして、実施例1の抽出機に
供給する。この抽出機は相接触の理論段数が1である。
抽出機を出た後にフェノールタール中に残る塩は0.0
53重量%であり、抽出率は36重量%に相当する。
【0027】これらの実施例は単なる例示であり、本発
明を限定するものではないものと考えられたい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ウラディミール・アイ・サージ ロシア、198330、エスティー・ペテルスブ ルグ、ビー・13−6・エーピーピー・131、 ペテルゴフスコフ・ショセ(番地なし) (72)発明者 エレナ・エヌ・サージ ロシア、198330、エスティー・ペテルスブ ルグ、ビー・13−6・エーピーピー・131、 ペテルゴフスコフ・ショセ(番地なし) (72)発明者 ボリス・イサコビッチ・ゴロビツ ロシア、195027、エスティー・ペテルスブ ルグ、18、スタクハノフトセフ・エスーテ ィー・10/4(番地なし)

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クメンからフェノールを製造するプロセ
    スに由来するフェノールタール中の塩のレベルを低下さ
    せるための方法であって、抽出機において、塩を含有す
    るフェノールタールを、約10〜約90℃の温度で、タ
    ール対水の供給比を少なくとも0.3/1として水と混
    合することにより、塩のレベルを少なくとも20重量%
    低下させることからなる方法。
  2. 【請求項2】 抽出機が、向流混合の程度を増大させる
    スタティックミキサーとして機能するバッフルを備えて
    いる、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 抽出機が、向流に加えて撹拌手段を備え
    ている、請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 撹拌手段が回転アンカー形攪拌機であ
    る、請求項3記載の方法。
  5. 【請求項5】 撹拌手段が回転パドルである、請求項3
    記載の方法。
  6. 【請求項6】 撹拌手段が往復トレーである、請求項3
    記載の方法。
  7. 【請求項7】 撹拌手段がパルス式カラム抽出機であ
    る、請求項3記載の方法。
  8. 【請求項8】 タールの抽出機内滞留時間が少なくとも
    10分である、請求項1記載の方法。
  9. 【請求項9】 抽出機が相接触の少なくとも1の理論平
    衡段を与える、請求項7記載の方法。
  10. 【請求項10】 水を少なくとも一回抽出機に再循環す
    る、請求項1記載の方法。
  11. 【請求項11】 水を抽出機に再循環しない、請求項1
    記載の方法。
  12. 【請求項12】 抽出機が多段パルス式カラム抽出機で
    ある、請求項1記載の方法。
  13. 【請求項13】 塩を含有するフェノールタールおよび
    水を少なくとも3ミリメートルの振幅、少なくとも0.
    5ヘルツの振動数で振動させる、請求項12記載の方
    法。
  14. 【請求項14】 抽出機が充填塔である、請求項1記載
    の方法。
JP30035895A 1994-11-04 1995-11-20 フェノールタールの脱塩法 Expired - Lifetime JP3972963B2 (ja)

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RU94040401A RU2064917C1 (ru) 1994-11-04 1994-11-04 Способ обессоливания фенольной смолы
US53135295A 1995-09-20 1995-09-20
US94-0401 1995-09-20
US08/531352 1995-09-20

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JPH08301803A true JPH08301803A (ja) 1996-11-19
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US (1) US6034282A (ja)
EP (1) EP0713850B1 (ja)
JP (1) JP3972963B2 (ja)
KR (1) KR960017603A (ja)
BR (1) BR9505272A (ja)
DE (1) DE69509195T2 (ja)
ES (1) ES2129764T3 (ja)
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