JP2003341984A - クレーン装置のジブ格納機構 - Google Patents

クレーン装置のジブ格納機構

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JP2003341984A JP2002149685A JP2002149685A JP2003341984A JP 2003341984 A JP2003341984 A JP 2003341984A JP 2002149685 A JP2002149685 A JP 2002149685A JP 2002149685 A JP2002149685 A JP 2002149685A JP 2003341984 A JP2003341984 A JP 2003341984A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ブームの下面と側面との間でのジブの移し替え
が可能となるように、ブームの先端から垂下するジブを
ブームの伸縮動作のみによってブームの下面に格納する
ことができる安全性および作業性が良好なクレーン装置
のジブ格納機構の提供を目的としている。 【解決手段】本発明のジブ格納機構は、ジブ10に設け
られた第1のガイド手段70と、ブーム3に設けられ且
つブーム3の先端からジブ10を垂下させた状態で第1
のガイド手段70と係合可能な第2のガイド手段90と
を備え、互いに係合する第1のガイド手段70と第2の
ガイド手段90とがブーム3の伸縮動作によって相対的
に移動することにより、ジブ10をブーム3の長手方向
に対して斜めに方向付けると同時にジブ10をブーム3
の下面に向けて引き寄せるガイド機構と、前記ガイド機
構によってブーム3の下面に引き寄せられたジブ10を
ブーム3の下面に沿って保持して格納する保持手段1
1,12とを具備している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自走式クレーン等
に搭載されるクレーン装置に係わり、特に、クレーン装
置を構成する伸縮ブームの長さを補うジブを格納するた
めのジブ格納機構に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自走式クレーン等に搭載される
クレーン装置は、伸縮ブームと、この伸縮ブームの長さ
を補うためのジブとを備えている。ジブは、その不使用
時、その基端がブームの先端側に向けられ且つ先端がブ
ームの基端側に向けられた状態で、ブームの長手方向に
沿って格納される。また、ジブは、その使用時、その基
端がブームの先端部に支持された状態で、その支持部を
中心として格納位置から回動されることにより、ブーム
の前方に張り出される。
【0003】ジブをブームの長手方向に沿って格納する
方法としては、従来から2通りの方法が知られている。
すなわち、図20に二点鎖線で示すように、ジブ100
をブーム102の下面に沿わせて格納する方法と、図2
0に実線で示すように、ジブ100をブーム102の側
面に沿わせて格納する方法とがある。なお、図20は、
クレーン装置を自走式クレーンに適用した例を示してお
り、図中、104は例えば走行運転とクレーン操作の両
方を兼用できる運転室、105は旋回台、106は伸縮
自在なブーム102を起伏させる起伏シリンダ、107
はアウトリガである。
【0004】ジブ100をブーム102の下面に沿わせ
て格納する形態は、ジブ100の基端をブーム102の
先端に回動自在に支持するとともにジブ100をブーム
102下において縦方向(図中a方向)に回動させるこ
とによって、ジブ100をブーム102の前方に張り出
すことができる。したがって、狭い場所でもジブ100
の張り出しを行なえるという利点を有する。しかしなが
ら、このような形態を自走式クレーン等に適用した場合
には、ジブ100を格納した状態でクレーン作業を行な
った際に、運転室104からの視界がブーム102下の
ジブ100によって妨げられてしまうため、広い視野で
クレーン作業を行なうことができないといった問題が生
じる。また、図20に示されるように走行運転とクレー
ン操作とを同じ運転室104で行なう自走クレーンにお
いては、収縮させたブーム102を運転室104の上側
まで倒伏させた状態で走行する際に、運転室104から
の視界がブーム102下のジブ100によって妨げられ
るため、運転室104からの視界を広くするには、ブー
ム102の取付け位置を高くして、ブーム102の下面
に沿って格納されるジブ100の位置を高くしなければ
ならない。しかし、ブーム102の取付け位置を高くす
ると、クレーン車の重心位置が高くなってしまい、走行
時における車体の安定性が悪くなってしまうという問題
がある。
【0005】一方、ジブ100をブーム102の側面に
沿わせて格納する形態を図20に示されるような自走式
クレーンに適用した場合には、ブーム102の下にジブ
100がないため、運転室104からの視界を広くとる
ためにブーム102の取付け位置を高くする必要がな
く、したがって、走行時の車体の安定性が良好になると
ともに、走行時およびクレーン作業時において十分な視
界を確保することができるといった利点を有する。よっ
て、運転室104からの視界だけを考えると、ジブ10
0をブーム102の下面に沿わせて格納するものよりも
有利である。しかしながら、このような自走式クレーン
は、従来、ブーム102の側面に沿って格納されている
ジブ100がそのまま横方向(図20のb方向)に回動
されることによってブーム102の前方に張り出される
ため、ブーム102の側方にジブ100の長さ以上の空
間がない場所では、ジブ100の張出しを行なうことが
できないという問題を有している。
【0006】そこで、こうした問題を解決するために、
例えば特公平6−88757号公報等には、前述した2
つの格納形態を組み合わせた技術が開示されている。す
なわち、この技術では、図22に実線で示されるよう
に、ジブ100をブーム102の側面に沿わせて格納し
ておき、ジブ100を使用する場合には、油圧シリンダ
120およびジブホルダ122から成る姿勢変換機構を
用いて、ブーム102の側面に沿って格納されているジ
ブ100を、図22に一点鎖線で示されているように、
一旦、ブーム102の下面側に移し替えてから、ジブ1
00をブーム102下において縦方向に回動させて張り
出すようにしている。そして、このような構成では、前
記姿勢変換機構によってジブ100をブーム102の下
面と側面との間で容易に回動させて移し替えることがで
きるように、具体的には、ジブ100の回動支点をブー
ム102の側方に位置させて、ジブ100を保持したジ
ブホルダ122をブーム102の側面に設けられた油圧
シリンダ120によって回動させることができるよう
に、また、ジブ100と起伏シリンダ106との干渉を
回避できるように、ジブ100がブーム102の下面に
抱かれた状態においては、図21に示されるように、ジ
ブ100がブーム102の長手方向に対して斜めに方向
付けられる(ジブ100の先端がブーム102の側方に
所定量突出される)構造的な工夫がなされている。
【0007】このように、ジブ100をブーム102の
下面に一旦格納した状態からブーム102の側面へと引
き上げてこの側面に格納する方式を用いた自走式クレー
ンによれば、最終的にジブ100をブーム102の側面
に沿って格納できるため、運転室104からの視界を広
くとるためにブーム102の取付け位置を高くする必要
がなく、したがって、走行時の車体の安定性が良好にな
るとともに、走行時およびクレーン作業時において十分
な視界を確保することができる。また、ジブ100を縦
方向に回動させて張り出すことができるため、狭い場所
でもジブ100の張り出しを容易に行なうことができ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図22に示
されるようにブーム102の側面と下面との間でジブ1
00を移し替える格納形態では、クレーンの吊り上げロ
ープ等を用いてジブ100をブーム102下において縦
方向に回動させて張り出す必要がある。すなわち、例え
ば、図23および図24に示されるように、クレーンの
吊り上げロープ147を、ブーム102側のガイドシー
ブ206およびルースタシーブ207と、ジブ100側
のガイドシーブ221とに掛け回すとともに、吊り上げ
ロープ147に接続した補助ロープ150をブーム10
2の基端部のブラケット152に掛止させた状態で、吊
り上げロープ147を巻き上げて緊張させ、その状態
で、例えばジブ解放レバーを押し上げて自動ロックピン
154を引き抜く。その後、ブーム102を起こしなが
ら吊り上げロープ147を繰り出すことにより、図24
に示されるようにジブ100をその自重により基端を中
心として回動させて、ジブ100をブーム102の先端
から垂下させ(図24に破線で示された状態)、次い
で、ブーム102の基端部のブラケット152から補助
ロープ150を外して吊り上げロープ147を巻き上げ
ることにより、ジブ100をその基端を中心に回動させ
てブーム102の前方に張り出させる。なお、ブーム1
02の前方に張り出されたジブ100をブーム102の
下面に沿って格納する場合は、以上の動作と逆の動作を
行なう。
【0009】このように、補助ロープ150や吊り上げ
ロープ147を用いて、ブーム102の下面に格納され
たジブ100をブーム102の先端から垂下させたり、
あるいは、ブーム102の先端から垂下するジブ100
をブーム102の下面に格納する作業は、極めて煩雑で
あり、また、補助ロープ150をブーム102の基端部
のブラケット152に掛止する作業は、地上から高い位
置にある旋回台105のマシンルーム158上で行なう
必要があるため、作業者は安全面で相当な注意を払わな
ければならない。
【0010】一方、例えば実公昭51−47329号公
報には、ブーム102の先端から垂下するジブ100
を、ブーム102の伸縮動作によってブーム102の下
面へと案内する案内機構が開示されている。このような
案内機構によれば、ブーム102を伸縮させるだけでジ
ブ100がブーム102の下面に自動的に格納されるた
め、ロープをジブ100とブーム102との間で掛け回
す前述した煩雑な作業を行なう必要がなくなり、また、
そのような作業に伴う安全性の問題を解消することがで
きる。
【0011】しかしながら、前記公報に開示された格納
機構において、ブーム102の下面に格納されたジブ1
00は、図21に示されるようにブーム102の長手方
向に対して斜めに方向付けられず、また、案内機構によ
りブーム102側に掛止されてしまう。そのため、ジブ
100をブーム102の下面からブーム102の側面へ
と移し替えることができない。
【0012】本発明は前記事情に着目してなされたもの
であり、その目的とするところは、ブームの下面と側面
との間でのジブの移し替えが可能となるように、ブーム
の先端から垂下するジブをブームの伸縮動作のみによっ
てブームの下面に格納することができる安全性および作
業性が良好なクレーン装置のジブ格納機構を提供するこ
とにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明は、クレーン装置を構成するブームの長さを
補うジブを格納するためのジブ格納機構において、ジブ
に設けられた第1のガイド手段と、ブームに設けられ且
つブームの先端からジブを垂下させた状態で前記第1の
ガイド手段と係合可能な第2のガイド手段とを備え、互
いに係合する前記第1のガイド手段と前記第2のガイド
手段とがブームの伸縮動作によって相対的に移動するこ
とにより、ジブをブームの長手方向に対して斜めに方向
付けると同時にジブをブームの下面に向けて引き寄せる
ガイド機構と、前記ガイド機構によってブームの下面に
引き寄せられたジブをブームの下面に沿って保持して格
納する保持手段とを備え、前記ガイド機構は、ジブをブ
ームの下面とブームの側面との間で移し替えることがで
きる位置までジブをブームの長手方向に対して斜めに方
向付けることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の
実施形態について説明する。
【0015】図1〜図6は本発明の第1の実施形態を示
している。図1は、例えば図20に示される自走式クレ
ーンに適用可能な本実施形態のクレーン装置のブーム3
を示している。このブーム3は、複数段のブーム体が伸
縮自在に連結されて成り、図示しない伸縮シリンダによ
って伸長可能となっている。また、ブーム3は、図3に
示されるジブ10によってその長さが補われるようにな
っている。ブーム3の最も先端側に位置するブーム体の
先端には、ガイドシーブ6を備えたシーブブロック5が
設けられており、シーブブロック5の端部にはルースタ
シーブ7が設けられている。
【0016】ブーム3の基端側に位置するブーム体3a
の一側面の下縁部には、ジブ10を保持するジブホルダ
(保持手段)11と、このジブホルダ11よりも基端側
に位置するジブ支持用ブラケット(保持手段)12とが
設けられている。ジブ支持用ブラケット12は、ジブ1
0の後述するピン53(図3参照)を受けるピン孔23
を有している。なお、図中、14は、ブーム3を起伏さ
せるための図示しない起伏シリンダのロッドが取付けら
れるブラケットである。
【0017】図2に拡大して示されるように、ジブホル
ダ11は、ジブ10の下面を受けるジブ受け部11a
と、このジブ受け部11aの中央部から立ち上がる立ち
上がり部11bとを有している。ジブ受け部11aは、
ジブ10の後述するピン51,52(図3参照)を受け
る一対のピン孔21,22を有している。立ち上がり部
11bは、ブーム体3aの一側面の下縁付近に設けられ
且つブーム3(ブーム体3a)の長手中心軸と略平行な
支軸29に枢支されており、これにより、ジブホルダ1
1は、ブーム3(ブーム体3a)に対して支軸29を中
心に上下に回動できるようになっている。なお、支軸2
9は、ブーム体3aの側面に設けられた前後一対の縦材
24,24の下端部同士の間で支持されている。
【0018】ブーム体3aには、ジブホルダ11を回動
させるためのジブホルダ駆動シリンダ25が設けられて
いる。このジブホルダ駆動シリンダ25は、その基端部
が一対の縦材24,24の上端部同士の間で枢支される
とともに、その先端部から延びる伸縮ロッド25aがジ
ブホルダ11のジブ受け部11aの一側部に枢着されて
いる。したがって、ジブホルダ駆動シリンダ25のロッ
ド25aを伸縮させると、ジブホルダ11は、ジブ10
をブーム3の下面に沿って格納できる下抱き位置(図2
に実線で示される位置)と、ジブ10をブーム3の側面
に沿って格納できる横抱き位置(図2に破線で示される
位置)との間で回動される。
【0019】なお、ジブホルダ11のシリンダ連結部の
近傍にはロックピン挿通孔26が設けられており、ジブ
ホルダ11は、このロックピン挿通孔26を縦材24,
24に設けられたロックピン挿通孔27に合わせてロッ
クピンを挿入することにより、図2に破線で示される横
抱き位置でロックされる。
【0020】ロッド25aが枢着されたジブホルダ11
のジブ受け部11aの一側部からは、下方に向かってガ
イド部材(第2のガイド手段)30が延出されている。
このガイド部材30は、ブーム体3aから離れるように
ジブ受け部11aの一側部から斜め下方に延びる第1の
延出部30aと、第1の延出部30aの下端部から垂直
下方に延びる第2の延出部30bと、第2の延出部30
bの下端部からこれと直交するようにブーム体3aに向
かって延びる第3の延出部30cと、第3の延出部30
cの端部からこれと直交するように上方に延びる第4の
延出部30dとから成り、第4の延出部30dの上端に
は、ジブ10の後述するガイドレール40のガイド溝4
2に係合可能な係合突起32が形成されている。
【0021】図3に示されるように、ブーム3の長さを
補うジブ10は、ジブ本体10aと、このジブ本体10
aから延在する一対の脚部10b,10cとによって構
成されている。一対の脚部10b,10cは、ジブ10
の基端部を構成し、ジブ10の基端側に向かって二股状
に外側に広がって延在している。また、各脚部10b,
10cの端部には、ブーム3のシーブブロック5の両側
面に突設されたジブ支軸17(図1参照)に係合するU
字状の係合溝19が設けられている。また、ジブ本体1
0aの先端側上面には、ブーム3の前方に張り出された
ジブ10の先端とブーム3の先端とを連結する図示しな
いテンションロッドの一端が接続される支持ブラケット
57が設けられ、また、ジブ本体10aの先端には、ガ
イドシーブ58が設けられている。
【0022】なお、後述するように、ジブ10は、その
不使用時には、その基端部がブーム3の先端側に向けら
れ且つ先端がブーム3の基端側に向けられた状態で、ブ
ーム3の一側面に沿って格納され、また、使用時には、
ブーム3の側面からブーム3の下面側に移し替えられ、
その後、その基端部がブーム3の先端部に支持されてそ
の支持部を中心に回動されることにより、ブーム3の前
方に張出される。
【0023】図2に実線で示される下抱き位置でブーム
3の下面と対向するジブ本体10aの下面60には、一
対の第1および第2のピン51,52と、これらのピン
51,52よりも先端側に位置する第3のピン53とが
設けられている。第1および第2のピン51,52は、
ジブ本体10aの下面60に立設されたブラケット55
に支持されており、図2に実線で示される下抱き位置
で、ブーム3のジブホルダ11に設けられた一対のピン
孔21,22にそれぞれ挿入されるようになっている。
また、同様に、第3のピン53も、ジブ本体10aの下
面60に立設されたブラケット56に支持されており、
図2に実線で示される下抱き位置で、ブーム3のジブ支
持用ブラケット12に設けられたピン孔23に挿入され
るようになっている。なお、ピン51,52,53を支
持する2つのブラケット55,56は、ジブ10の重心
を挟んでその基端側と先端側とに位置されていることが
望ましい。
【0024】ジブ10の一側面には、ジブホルダ11に
設けられたガイド部材30の係合突起32が係脱自在に
係合するガイドレール(第1のガイド手段)40が付設
されている。具体的には、ガイドレール40は、図2に
実線で示される下抱き位置でジブ10の長手中心軸に対
してジブホルダ11と同じ側に位置するジブ10の一側
面に突設されており、図2に示されるようにジブ10の
上面61側に向けて開口する断面が略「コ」の字状に形
成されている。そして、ガイドレール40は、このよう
な断面形状により、前記開口を通じてガイド部材30の
係合突起32を受けるガイド溝42を全長にわたって形
成している。
【0025】また、ガイドレール40は、ジブ10の下
面60側に位置する係合突起導入部40aと、この係合
突起導入部40aからジブ10の基端側に向かって斜め
に延びるガイド部40bと、ジブ10の上面61側でガ
イド部40bから延びる係止部40cとから成る。この
場合、係合突起導入部40aは、ジブ10の一側面から
所定距離だけ側方に離間しているとともに、ジブ10の
先端側に向けて開口しており、ブーム3が所定の起伏角
度に設定されてジブ10が垂下された状態でガイド部材
30の係合突起32を前記開口からガイド溝42内に導
入することができるように形成されている。また、ガイ
ド部40bは、係合突起導入部40aからジブ10の一
側面に向かって延びるとともに、ジブ10の上面61に
向かって延びている。また、係止部40cは、ピン5
1,52,53の延在方向と略平行に延びている。
【0026】次に、ブーム3に対するジブ10の張り出
し・格納について説明する。
【0027】図4は、ブーム3が所定の起伏角度に設定
されてジブ10がブーム3の先端から垂下された状態を
示している。この場合、ジブ10の脚部10b,10c
のU字状の係合溝19は、ブーム3のシーブブロック5
の両側面に突設されたジブ支軸17に係合し、また、ブ
ーム3に設けられたガイド部材30の係合突起32は、
ジブ10に設けられたガイドレール40の係合突起導入
部40aに係合している。また、このように、ジブ10
が垂下されてジブ10の係合溝19がブーム3のジブ支
軸17に係合した状態では、ジブ10とブーム起伏シリ
ンダとの干渉を回避できるように、例えば係合溝19の
形状を工夫するなどして、図4の(b)に示されるごと
く、ジブ10がブーム3の長手方向に対して若干斜めに
方向付けられても良い。
【0028】この図4の状態から、ブーム3を若干伸長
させて、ガイド部材30の係合突起32とガイドレール
40の係合突起導入部40aとの係合を解除した後、ブ
ーム3側のガイドシーブ6およびルースタシーブ7とジ
ブ10側のガイドシーブ58とに掛け回されてジブ10
側のロープ掛止部に掛止されたクレーンの吊り上げロー
プを巻き上げると、ジブ10をジブ支軸17を中心に回
動させてブーム3の前方に張り出すことができる。ま
た、その張出状態から、吊り上げロープを繰り出してジ
ブ10をブーム3の先端から垂下させ、その後、ブーム
3を所定量収縮させると、図4に示されるようにガイド
部材30の係合突起32をガイドレール40の係合突起
導入部40aに係合させることができる。
【0029】また、図4の状態から、更にブーム3を収
縮させていくと、ガイド部材30の係合突起32は、ガ
イドレール40のガイド部40bに沿ってジブ10を案
内するため、ジブ10は、図5に示されるように、ブー
ム3の下面側に引き寄せられる(図5の(a)参照)と
同時に、ブーム3の長手方向に対して更に斜めに方向付
けられて、その長手中心軸とブーム3の長手中心軸との
間の成す角度が大きくなる(ブーム3の側方へのジブ1
0先端の突出量が大きくなる・・・図5の(b)参照)。
そして、ガイド部材30の係合突起32がガイドレール
40のガイド部40bと係止部40cとの移行部に達し
た段階で、ジブ10がブーム3の下面に沿って完全に格
納されるとともに、ジブ10の下面60側に設けられた
ピン51,52,53がブーム3のジブホルダ11およ
びジブ支持用ブラケット12に設けられた対応するピン
孔21,22,23に位置合わせされる。また、この状
態から更にブーム3を収縮させていくと、ガイド部材3
0の係合突起32がガイドレール40の係止部40cに
係止されるとともに、ピン51,52,53がピン孔2
1,22,23に所望量挿入されて、ジブ10がジブホ
ルダ11およびジブ支持用ブラケット12に保持され
る。その状態が図6に示されている。
【0030】次に、図6に示された状態、すなわち、ジ
ブ10がブーム3の下面に沿って格納された状態から、
ジブ10をブーム3の側面に沿って格納する場合には、
その移し替え時にジブ10の基端がシーブブロック5に
当たらないように、ジブ10の係合溝19とブーム3の
ジブ支軸17との係合を解除した後、ブーム3を若干伸
長させて、ジブホルダ駆動シリンダ25のロッド25a
を収縮させれば良い。これによって、ジブホルダ11
は、図2に実線で示される下抱き位置から、図2に破線
で示される横抱き位置へと回動され、保持するジブをブ
ーム3の側面に沿って格納することができる。なお、こ
の場合、ジブ10は、ジブ支持用ブラケット12に対し
て1本のピン53によって支持(1軸支持)されている
ため、ジブホルダ11の回動に伴ってジブ支持用ブラケ
ット12に対し回動することができる。
【0031】以上説明したように、本実施形態のクレー
ン装置のジブ格納機構は、ジブ10に設けられた第1の
ガイド手段としてのガイドレール40と、ブーム3に設
けられ且つブーム3の先端からジブ10を垂下させた状
態でガイドレール40と係合可能な第2のガイド手段と
してのガイド部材30とを備え、互いに係合するガイド
レール40とガイド部材30とがブーム3の伸縮動作に
よって相対的に移動することにより、ジブ10をブーム
3の長手方向に対して斜めに方向付けると同時にジブ1
0をブーム3の下面に向けて引き寄せるガイド機構を備
えるとともに、このガイド機構によってブーム3の下面
に引き寄せられたジブ10をブーム3の下面に沿って保
持して格納する保持手段としてのジブホルダ11を備え
ている。しかも、前記ガイド機構は、ジブ10をブーム
3の下面とブーム3の側面との間で移し替えることがで
きる位置までジブ10をブーム3の長手方向に対して斜
めに方向付けるとともに、ジブホルダ11に保持された
ジブ10のブーム3側面への移し替え動作を制限しない
ように設けられている(具体的には、ガイド部材30が
ジブホルダ11に設けられている)。
【0032】すなわち、本実施形態によれば、前記ガイ
ド機構により、ブーム3を伸縮動作させるだけで、ジブ
10をブーム3の下面に向けて引き寄せることができ
る。したがって、ロープを用いることなくジブ10をブ
ーム3の下面に沿って格納することができる。つまり、
補助ロープや吊り上げロープを用いて、ブーム3の下面
に格納されたジブ10をブーム3の先端から垂下させた
り、あるいは、ブーム3の先端から垂下するジブ10を
ブーム3の下面に格納するといった煩雑な作業を行なわ
なくて済み、また、このような作業を地上から高い位置
にある例えば旋回台のマシンルーム上で行なう必要もな
くなるため、安全性および利便性が向上する。
【0033】また、本実施形態において、ガイド機構
は、ブーム3の伸縮動作に伴って、ジブ10をブーム3
の下面に向けて引き寄せるだけでなく、同時に、ジブ1
0をブーム3の長手方向に対して斜めに方向付けるた
め、ブーム3の伸縮動作のみでブーム側面へのジブの格
納までをも可能にする。特に、本実施形態において、ガ
イド機構は、ジブ10をブーム3の下面とブーム3の側
面との間で移し替えることができる位置までジブ10を
ブーム3の長手方向に対して斜めに方向付けるととも
に、ジブホルダ11に保持されたジブ10のブーム3側
面への移し替え動作を制限しないように設けられている
ため、ジブ10をブーム3の下面と側面との間で確実に
移し替えることができ、ブーム3の下面に沿ってジブ1
0を格納する形態の利点およびブーム3の側面に沿って
ジブ10を格納する形態の利点の両方を併せ持つことが
できる。
【0034】また、本実施形態では、ジブホルダ11に
ガイド部材30が設けられているため、ガイド機構にお
けるガイド部材30とガイドレール40との位置合わせ
と、ジブホルダ11のピン孔21,22とジブ10のピ
ン51,52との位置合わせとを、ブーム3の長手方向
における別々の場所で行なう必要がなくなり、ジブ格納
機構全体の位置決めを容易に行なうことができるように
なる。
【0035】なお、本実施形態では、ジブ10にガイド
レール40が設けられ、ブーム3(ジブホルダ11)に
ガイド部材30が設けられているが、ジブ10にガイド
部材30が設けられ、ブーム3(ジブホルダ11)にガ
イドレール40が設けられていても良い。
【0036】図7〜図14は本発明の第2の実施形態を
示している。なお、本実施形態において、第1の実施形
態と共通する構成部分については、以下、同一符号を付
してその詳細な説明を省略する。
【0037】第1の実施形態では、ジブホルダ11にガ
イド部材30が設けられていたが、本実施形態では、ガ
イド部材90がジブホルダ11から離れたブーム3(ブ
ーム体3a)の先端部に設けられている。この場合、ガ
イド部材90は、ジブホルダ11が設けられたブーム体
3aの一側面と反対側に位置するブーム体3aの他側面
に設けられている。
【0038】図7、図11、図12に示されるように、
ガイド部材(第2のガイド手段)90は、ブーム体3a
の他側面の先端部下縁から下方に延びる第1の支持部8
1と、第1の支持部81の下端から第1の支持部81と
略直交するようにブーム3側へと(ブーム3下に向かっ
て)延びる第2の支持部82とから成るL字状の支持部
材90aを備えている。
【0039】第1の支持部81には、ジブ10の後述す
る当接部材(第1のガイド手段)70の側面72と当接
してジブ10をブーム3の長手方向に対して斜めに方向
付ける第1のガイド体62が支持されている。この第1
のガイド体62は、当接部材70の側面72と当接する
面が、例えば球面状(あるいは、円弧状、平たいテーパ
状・・・無論、これらの形状に限定されない)を成してお
り、第2の支持部82の延在方向で第1の支持部81か
ら突出している。
【0040】また、第2の支持部82には、ジブ10の
当接部材70の下面71と当接してジブ10をブーム3
の下面に向けて引き寄せる第2のガイド体64が支持さ
れている。この第2のガイド体64は、当接部材70の
下面71と当接する面が、例えば球面状(あるいは円弧
状…無論、これらの形状に限定されない)を成してお
り、第1の支持部81の延出方向で第2の支持部82か
ら突出している。
【0041】また、ジブ10の一方の脚部、具体的に
は、ジブ10がブーム3の先端から垂下された状態でガ
イド部材90と対向し得るジブ10の脚部10cには、
その一側面に、ガイド部材90の2つのガイド体62,
64と同時に当接し得る当接部材70が突設されてい
る。当接部材70は、ジブ10の先端側に向かって延び
るとともに、ブーム3が所定の起伏角度に設定されてジ
ブ10が垂下された状態でガイド部材90のガイド体6
2,64と当接し得る形状に形成されている。具体的に
は、図11および図12に詳しく示されるように、当接
部材70は、ガイド部材90の第1のガイド体62と当
接可能な側面72と、第2のガイド体64と当接可能な
下面71とを有している。図12に示されるように、側
面72は、ピン51,52,53の延在方向と略平行に
延びる第1の側面部72bと、第1の側面部72bから
脚部10cの一側面に向かってテーパ状に延びる第2の
側面部72aとから成る。また、図11に示されるよう
に、下面71は、ピン51,52,53の延在方向と略
平行に延びる第1の下面部71bと、第1の下面部71
bからジブの下面60に対して斜めに立ち上がるように
(テーパ状に)延びる第2の下面部71aとから成る。
【0042】なお、以上説明した以外の構成は、前述し
た第1の実施形態のそれと同一である。
【0043】次に、ブーム3に対するジブ10の張り出
し・格納について説明する。
【0044】図7は、水平に描かれているが、実際に
は、ブーム3が所定の起伏角度に設定されてジブ10が
ブーム3の先端から垂下された状態を示している。この
場合、ジブ10の脚部10b,10cのU字状の係合溝
19は、ブーム3のシーブブロック5の両側面に突設さ
れたジブ支軸17に係合し、また、ジブ10に設けられ
た当接部材70の第2の側面部72aは、ブーム3に設
けられたガイド部材90の第1のガイド体62と当接し
ている(あるいは、ガイド部材90の第2のガイド体6
4と当接部材70の第2の下面部71aとが当接してい
ても良い)。また、このように、ジブ10が垂下されて
ジブ10の係合溝19がブーム3のジブ支軸17に係合
した状態では、ジブ10とブーム起伏シリンダとの干渉
を回避できるように、例えば係合溝19の形状を工夫す
るなどして、図7の(c)に示されるごとく、ジブ10
がブーム3の長手方向に対して若干斜めに方向付けられ
ても良い。
【0045】なお、図7の状態から、ジブ10をジブ支
軸17を中心に回動させてブーム3の前方に張り出す動
作、および、その張出状態から図7の状態に戻す動作
は、第1の実施形態と同じである。
【0046】図7の状態から、ブーム3を収縮させてい
くと、ガイド部材90の第1のガイド体62が当接部材
70の第2の側面部72aに沿ってジブ10を案内する
とともに、ガイド部材90の第2のガイド体64が当接
部材70の第2の下面部71aに沿ってジブ10を案内
するため、ジブ10は、図8に示されるように、ブーム
3の下面側に引き寄せられる(図8の(a)参照)と同
時に、ブーム3の長手方向に対して更に斜めに方向付け
られて、その長手中心軸とブーム3の長手中心軸との間
の成す角度が大きくなる(ブーム3の側方へのジブ10
先端の突出量が大きくなる・・・図8の(b)参照)。そ
して、ガイド部材90のガイド体62,64が当接部材
70の第1の側面部72bおよび第1の下面部71bに
達した段階で、ジブ10がブーム3の下面に沿って完全
に格納されるとともに、ジブ10の下面60側に設けら
れたピン51,52,53がブーム3のジブホルダ11
およびジブ支持用ブラケット12に設けられた対応する
ピン孔21,22,23に位置合わせされる(図9参
照)。また、この状態から更にブーム3を収縮させてい
くと、図10に示されるように、当接部材70がガイド
部材90から完全に抜け出して、ピン51,52,53
がピン孔21,22,23に所望量挿入され、ジブ10
がジブホルダ11およびジブ支持用ブラケット12に保
持される。
【0047】次に、図10に示された状態、すなわち、
ジブ10がブーム3の下面に沿って格納された状態か
ら、ジブ10をブーム3の側面に沿って格納する場合に
は、その移し替え時にジブ10の基端がシーブブロック
5に当たらないように、ジブ10の係合溝19とブーム
3のジブ支軸17との係合を解除した後、ブーム10を
若干伸長させて、ジブホルダ駆動シリンダ25のロッド
25aを収縮させれば良い。これによって、ジブホルダ
11は、図13に示される下抱き位置から、図14に示
される横抱き位置へと回動され、保持するジブをブーム
3の側面に沿って格納することができる。
【0048】以上説明したように、本実施形態のクレー
ン装置のジブ格納機構も、第1の実施形態と同様、ジブ
10に設けられた第1のガイド手段としての当接部材7
0と、ブーム3に設けられ且つブーム3の先端からジブ
10を垂下させた状態で当接部材70と係合可能な第2
のガイド手段としてのガイド部材90とを備え、互いに
係合する当接部材70とガイド部材90とがブーム3の
伸縮動作によって相対的に移動することにより、ジブ1
0をブーム3の長手方向に対して斜めに方向付けると同
時にジブ10をブーム3の下面に向けて引き寄せるガイ
ド機構を備えるとともに、このガイド機構によってブー
ム3の下面に引き寄せられたジブ10をブーム3の下面
に沿って保持して格納する保持手段としてのジブホルダ
11を備えている。しかも、前記ガイド機構は、ジブ1
0をブーム3の下面とブーム3の側面との間で移し替え
ることができる位置までジブ10をブーム3の長手方向
に対して斜めに方向付けるとともに、ジブホルダ11に
保持されたジブ10のブーム3側面への移し替え動作を
制限しないように設けられている(具体的には、ジブホ
ルダ11が設けられたブーム体3aの一側面と反対側に
位置するブーム体3aの他側面にガイド部材90を設け
るとともに、ジブ10がジブホルダ11およびジブ支持
用ブラケット12に保持された状態で当接部材70がガ
イド部材90から完全に抜け出すようになっている(ガ
イド部材90は、ジブ10をジブホルダ11側に逃がす
ように案内する))。したがって、第1の実施形態と同
様の作用効果を得ることができるとともに、ブーム体3
aの先端部にガイド部材90が設けられているため、少
ないガイド量でジブ10を大きく側方に傾けることがで
き、その結果、第1の実施形態よりもガイド部材90を
コンパクトにすることが可能になる。
【0049】なお、本実施形態では、ジブ10に当接部
材70が設けられ、ブーム3にガイド部材90が設けら
れているが、ジブ10にガイド部材90が設けられ、ブ
ーム3に当接部材70が設けられていても良い。
【0050】図15〜図19は本発明の第3の実施形態
を示している。なお、本実施形態は、第2の実施形態の
変形例であるため、以下、第2の実施形態と共通する構
成部分については、同一符号を付してその詳細な説明を
省略する。
【0051】図15に示されるように、本実施形態にお
いて、ガイド部材90には、第1のガイド体62が設け
られておらず、その代わり、ブーム10に設けられた起
伏シリンダ用のブラケット14に第1のガイド体62が
設けられている。本実施形態において、第1のガイド体
62は、図19に示されるように、ブラケット14から
ブーム10側に向かって斜め下方に延びる案内板として
形成されている。なお、それ以外の構成は、第2の実施
形態と同一である。
【0052】次に、ブーム3に対するジブ10の張り出
し・格納について説明する。
【0053】図15は、水平に描かれているが、実際に
は、ブーム3が所定の起伏角度に設定されてジブ10が
ブーム3の先端から垂下された状態を示している。この
場合、ジブ10の脚部10b,10cのU字状の係合溝
19は、ブーム3のシーブブロック5の両側面に突設さ
れたジブ支軸17に係合し、また、ジブ10に設けられ
た当接部材70の第2の下面部71aは、ブーム3に設
けられたガイド部材90の第2のガイド体64と当接し
ている。また、このように、ジブ10が垂下されてジブ
10の係合溝19がブーム3のジブ支軸17に係合した
状態では、ジブ10とブーム起伏シリンダとの干渉を回
避できるように、例えば係合溝19の形状を工夫するな
どして、図15の(c)に示されるごとく、ジブ10が
ブーム3の長手方向に対して若干斜めに方向付けられて
も良い。
【0054】なお、図15の状態から、ジブ10をジブ
支軸17を中心に回動させてブーム3の前方に張り出す
動作、および、その張出状態から図15の状態に戻す動
作は、第1の実施形態と同じである。
【0055】図15の状態から、ブーム3を収縮させて
いくと、ガイド部材90の第2のガイド体64が当接部
材70の第2の下面部71aに沿ってジブ10を案内す
るため、ジブ10は、図16に示されるように、ブーム
3の下面側に引き寄せられる。そして、その状態から更
にブーム3を収縮させていくと、ブラケット14に設け
られた第1のガイド体62に対してジブ10が直接に当
接し、ジブ10は、図19に示されるように、第1のガ
イド体62の案内面に沿って、図中の破線位置→一点鎖
線位置→実線位置へと移動し、ブーム3の長手方向に対
して更に斜めに方向付けられる。そして、ガイド部材9
0のガイド体64が当接部材70の第1の下面部71b
に達した段階で、ジブ10がブーム3の下面に沿って完
全に格納されるとともに、ジブ10の下面60側に設け
られたピン51,52,53がブーム3のジブホルダ1
1およびジブ支持用ブラケット12に設けられた対応す
るピン孔21,22,23に位置合わせされる(図17
参照)。また、この状態から更にブーム3を収縮させて
いくと、図18に示されるように、当接部材70がガイ
ド部材90から完全に抜け出して、ピン51,52,5
3がピン孔21,22,23に所望量挿入され、ジブ1
0がジブホルダ11およびジブ支持用ブラケット12に
保持される。なお、その後、ジブ10をブーム3の側面
に沿って格納する動作は、第2の実施形態と同様であ
る。また、本実施形態において、ジブ10は、直接に第
1のガイド体62と当接することによって斜めに方向付
けられるため、当接部材70の側面72は、第1の側面
部72bや第2の側面部72aを有していなくても良
い。
【0056】以上説明したように、本実施形態のクレー
ン装置のジブ格納機構も、第2の実施形態と同様の構成
を備えているため、第2の実施形態と同様の作用効果を
得ることができる。
【0057】なお、本発明は、前述した実施形態に限定
されず、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施でき
ることは言うまでもない。例えば、前述した各実施形態
のジブ格納機構は、ラフテレーンやトラッククレーン等
の自走式クレーンを含むあらゆるクレーン装置に適用す
ることができる。特に、前述したジブ格納機構のうち、
シリンダ25を含む横抱き機構を除く構成は、ブームの
下面にジブを格納するタイプのクレーン装置であってブ
ームの下面から側面への移し替えを行なう横抱き機構を
有さないクレーン装置にも適用することができる。ま
た、前述した各実施形態では、ジブホルダ11およびジ
ブ支持用ブラケット12にピン孔21,22,23が設
けられ、ジブ10にピン51,52,53が設けられて
いるが、ジブホルダ11およびジブ支持用ブラケット1
2にピン51,52,53が設けられ、ジブ10にピン
孔21,22,23が設けられていても良い。また、ジ
ブホルダ11のみによってジブ10を安定して保持でき
れば、ジブ支持用ブラケット12およびピン53が無く
ても構わない。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ブームの下面と側面との間でのジブの移し替えが可能と
なるように、ブームの先端から垂下するジブをブームの
伸縮動作のみによってブームの下面に格納することがで
きる安全性および作業性が良好なクレーン装置のジブ格
納機構を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の第1の実施形態に係るジブ格
納装置が適用されるブームの側面図、(b)は(a)の
A−A線に沿う断面図、(c)は(a)のブームの平面
図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るジブ格納装置の
横抱き機構の概略構成図である。
【図3】(a)は本発明の第1の実施形態に係るジブ格
納装置が適用されるジブの側面図、(b)は(a)のジ
ブの平面図である。
【図4】(a)は本発明の第1の実施形態に係るジブ格
納装置による第1の格納段階を示す側面図、(b)は
(a)の平面図である。
【図5】(a)は本発明の第1の実施形態に係るジブ格
納装置による第2の格納段階を示す側面図、(b)は
(a)の平面図である。
【図6】(a)は本発明の第1の実施形態に係るジブ格
納装置による第3の格納段階(ブームの下面に沿ってジ
ブを完全に格納した状態)を示す側面図、(b)は
(a)の平面図である。
【図7】(a)は本発明の第2の実施形態に係るジブ格
納装置が適用されるブームおよびジブの第1の格納段階
の側面図、(b)は(a)のB−B線に沿う断面図、
(c)は(a)の平面図である。
【図8】(a)は本発明の第2の実施形態に係るジブ格
納装置による第2の格納段階を示す側面図、(b)は
(a)の平面図である。
【図9】(a)は本発明の第2の実施形態に係るジブ格
納装置による第3の格納段階を示す側面図、(b)は
(a)の平面図である。
【図10】(a)は本発明の第2の実施形態に係るジブ
格納装置による第4の格納段階(ブームの下面に沿って
ジブを完全に格納した状態)を示す側面図、(b)は
(a)の平面図である。
【図11】本発明の第2の実施形態に係るジブ格納装置
の当接部材およびガイド部材の側面図である。
【図12】本発明の第2の実施形態に係るジブ格納装置
の当接部材およびガイド部材の平面である。
【図13】本発明の第2の実施形態に係るジブ格納装置
を構成する横抱き機構であって、ジブホルダが下抱き位
置にある横抱き機構の概略構成図である。
【図14】本発明の第2の実施形態に係るジブ格納装置
を構成する横抱き機構であって、ジブホルダが横抱き位
置にある横抱き機構の概略構成図である。
【図15】(a)は本発明の第3の実施形態に係るジブ
格納装置が適用されるブームおよびジブの第1の格納段
階の側面図、(b)は(a)のC−C線に沿う断面図、
(c)は(a)の平面図である。
【図16】(a)は本発明の第3の実施形態に係るジブ
格納装置による第2の格納段階を示す側面図、(b)は
(a)の平面図である。
【図17】(a)は本発明の第3の実施形態に係るジブ
格納装置による第3の格納段階を示す側面図、(b)は
(a)の平面図である。
【図18】(a)は本発明の第3の実施形態に係るジブ
格納装置による第4の格納段階(ブームの下面に沿って
ジブを完全に格納した状態)を示す側面図、(b)は
(a)の平面図である。
【図19】本発明の第3の実施形態に係るジブ格納装置
を構成する第1のガイド体によるジブの移動経路を示す
模式図である。
【図20】従来の自走式クレーンの側面図である。
【図21】ブームの下面に沿って斜めにジブを格納した
状態を示す平面図である。
【図22】従来の横抱き機構の概略構成図である。
【図23】従来のジブの格納作業を示す図である。
【図24】従来のジブの張出・格納動作の一形態を示す
図である。
【符号の説明】
3…ブーム 10…ジブ 11…ジブホルダ(保持手段) 12…ジブ支持用ブラケット(保持手段) 30,90…ガイド部材(第2のガイド手段) 40…ガイドレール(第1のガイド手段) 70…当接部材(第1のガイド手段)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クレーン装置を構成するブームの長さを
    補うジブを格納するためのジブ格納機構において、 ジブに設けられた第1のガイド手段と、ブームに設けら
    れ且つブームの先端からジブを垂下させた状態で前記第
    1のガイド手段と係合可能な第2のガイド手段とを備
    え、互いに係合する前記第1のガイド手段と前記第2の
    ガイド手段とがブームの伸縮動作によって相対的に移動
    することにより、ジブをブームの長手方向に対して斜め
    に方向付けると同時にジブをブームの下面に向けて引き
    寄せるガイド機構と、 前記ガイド機構によってブームの下面に引き寄せられた
    ジブをブームの下面に沿って保持して格納する保持手段
    と、 を備え、 前記ガイド機構は、ジブをブームの下面とブームの側面
    との間で移し替えることができる位置までジブをブーム
    の長手方向に対して斜めに方向付けることを特徴とする
    クレーン装置のジブ格納機構。
  2. 【請求項2】 前記ガイド機構は、前記保持手段に保持
    されたジブのブーム側面への移し替え動作を制限しない
    ように設けられていることを特徴とする請求項1に記載
    のジブ格納機構。
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