JP3442890B2 - 自走式クレーン車のジブ - Google Patents

自走式クレーン車のジブ

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JP3442890B2
JP3442890B2 JP00216795A JP216795A JP3442890B2 JP 3442890 B2 JP3442890 B2 JP 3442890B2 JP 00216795 A JP00216795 A JP 00216795A JP 216795 A JP216795 A JP 216795A JP 3442890 B2 JP3442890 B2 JP 3442890B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、走行時にはクレーン作
業と走行運転の両方を兼用できる兼用運転席の下側まで
下げて格納したブームの側面に沿って格納するようにし
た自走式クレーン車のジブに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自走式クレーン車は、伸縮ブー
ムの長さを補うためのジブを備えている。このジブは、
不使用時、その基端がブームの先端側に向けられ且つ先
端がブームの基端側に向けられた状態で、ブームの長手
方向に沿って格納されている。
【0003】ジブのこのような格納方法としては、従来
から2通りの方法が知られている。すなわち、図6に二
点鎖線で示すように、ジブ100をブーム102の下面
に沿わせて格納する方法と、図6に実線で示すように、
ジブ100をブーム102の側面に沿わせて格納する方
法とがある。なお、図6中、104は走行運転とクレー
ン操作の両方を兼用できる兼用運転室(以下、キャブと
いう。)、105は旋回台、106は伸縮自在なブーム
102を起伏させるシリンダ、107はアウトリガであ
る。
【0004】ジブ100をブーム102の下面に沿わせ
て格納する自走式クレーン車は、ジブ100の基端をブ
ーム102の先端に回動自在に支持するとともにジブ1
00をブーム102下において縦方向(図中a方向)に
回動させることによって、ジブ100をブーム102の
前方に張り出すことができる。したがって、狭い場所で
もジブ100の張り出しを行なえるという利点を有す
る。しかしながら、このような自走式クレーン車は、ジ
ブ100を格納した状態でクレーン作業を行なうと、キ
ャブ104からの視界がブーム102下のジブ100に
よって妨げられてしまうため、広い視野でクレーン作業
を行なうことができないといった欠点を有している。
【0005】また、このような自走式クレーン車におい
ては、収縮させたブーム102をキャブ104の上側ま
で倒伏させた状態(図6の状態)で走行する際に、キャ
ブ104からの視界がブーム102下のジブ100によ
って妨げられるため、キャブ104からの視界を広くす
るにはブーム102の取り付け位置を高くしてブーム1
02の下面に沿って格納されるジブ100の位置を高く
しなければならない。しかし、ブーム102の取り付け
位置を高くすると、クレーン車の重心位置が高くなって
しまい、走行時における車体の安定性が悪くなってしま
うという問題がある。
【0006】一方、ジブ100をブーム102の側面に
沿わせて格納する自走式クレーン車は、ブーム102下
にジブ100がないため、キャブ104からの視界を広
くとるためにブーム102の取り付け位置を高くする必
要がなく、したがって、走行時の車体の安定性が良好に
なるとともに、走行時およびクレーン作業時において十
分な視界を確保することができるといった利点を有す
る。よって、キャブ104からの視界だけを考えると、
ジブ100をブーム102の下面に沿わせて格納するも
のよりも有利である。しかしながら、このような自走式
クレーン車は、従来、ブーム102の側面に沿って格納
されているジブ100がそのまま横方向(図中b方向)
に回動されることによってブーム102前方に張り出さ
れるため、ブーム102の側方にジブ100の長さ以上
の空間がない場所ではジブ100の張り出しを行なうこ
とができないといった欠点を有している。
【0007】そこで、こうした問題を解決するために、
ジブ100をブーム102の側面に沿わせて格納してお
き(図6に実線で示す状態)、ジブ100を使用する場
合には、ブーム102の側面に沿って格納されているジ
ブ100を一旦ブーム102の下面側に移し替えてから
(図6に二点鎖線で示す状態)、ジブ100をブーム1
02下において縦方向(図中a方向)に回動させて張り
出すようにした自走式クレーン車が提案されている(特
願昭57ー188007号等)。
【0008】このような方式で格納する自走式クレーン
車によれば、ジブ100がブーム102の側面に沿って
格納されるため、キャブ104からの視界を広くとるた
めにブーム102の取り付け位置を高くする必要がな
く、したがって、走行時の車体の安定性が良好になると
ともに、走行時およびクレーン作業時において十分な視
界を確保することができる。また、ジブ100を縦方向
に回動させて張り出すこともできるため、狭い場所でも
ジブ100の張り出しを容易に行なうことができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
ジブ100は、格納される際にはブーム102の側面に
沿って配置されることが望ましく、また、前方に張り出
される際にはブーム102の下面に沿って配置されるこ
とが望ましい。
【0010】ところで、自走式クレーン車の中には、図
7に示すように、ブーム102をキャブ104の下側ま
で傾斜させた状態に倒伏させて走行するものがある。こ
のようにキャブ104の下側にブーム102を配置する
と、走行時における側方の視界を十分に確保できるとと
もに、車体の重心が低くなるため、走行時における車体
の安定性が良好となる。
【0011】そして、このような自走式クレーン車の場
合にあっても、クレーン作業時における視界を確保する
という点では、前述した理由により、ジブ100をブー
ム102の側方に格納することが望ましい。しかしなが
ら、このような自走式クレーン車において、ジブ100
をブーム102の側方に格納すると、せっかくブーム1
02をキャブ104の下側に倒伏させることによって更
に大きく確保された走行時の視界が、ブーム102の側
方に格納されたジブ100によって妨げられてしまうと
いった新たな問題が生じる。
【0012】つまり、図6のようにブーム102をキャ
ブ104の上側に倒伏させた状態で走行する場合には走
行中の視界という点で問題とならなかったブーム102
側方のジブ100が、図7のようにブーム102をキャ
ブ104の下側に倒伏させた状態で走行する際には、側
方の視界、特に、側方斜め下の視界を妨げてしまう場合
がある。このような事態は、キャブ104内に搭乗する
作業者の視界内にジブ100が位置する場合(作業者の
視線とジブ100とが干渉する場合)に生じるものであ
る。特に、ブーム102の側面の上部にジブ100を配
置すればするほど、ジブ100による視界の妨げが大き
くなる。したがって、このような視界の妨げを少なくす
るためには、ブーム102の側面のできるだけ下部にジ
ブ100を配置することが必要となる。
【0013】しかしながら、ジブ100は、一般に、先
端側の幅が狭く、基端側が幅広に形成されているため、
作業者の視線とジブ100とが干渉しないようにブーム
102の側面のできるだけ下部にジブ100を配置した
としても、幅の狭いジブ100の先端側が配置される左
側方斜め下(図7のようにブーム102がキャブ104
の左側に位置する場合)の視界を確保することはできる
が、ブーム102の先端側に配置され且つブーム102
の側面の幅一杯に広がる幅広なジブ100の基端側にお
ける左前方斜め下の視界を確保することは非常に困難で
ある。また、ジブ100の形状によらず、図7のような
形態でブームを倒伏させた自走式クレーン車において
は、ジブ100が左前方斜め下の視界に入ってくること
は避けられない。
【0014】だからといって、このような自走式クレー
ン車において、ジブ100をブーム102の下面に配置
したのでは、前述したようにクレーン作業時における視
界が妨げられるばかりでなく、走行時において急な坂道
等を登る際にブーム102下のジブ100と路面とが干
渉してしまう虞があり、好ましくない。
【0015】また、ブーム102の内部にジブを収納す
ることも考えられるが、シブ100を収納するための空
間をブーム102内に確保しなければならないため、キ
ャブ104の側方に張り出すブーム102の幅が大きく
なって側方の視界が更に妨げられてしまうばかりでな
く、ブーム102内にはシリンダ等の装置が付設されて
いることから、ブーム102内に収納されるジブ100
の大きさや長さも制限されてしまい、やはり、好ましく
ない。
【0016】したがって、ブーム102をキャブ104
の下側まで傾斜させた状態に倒伏させて走行する図7の
自走式クレーン車においては、ジブ100をブーム10
2の側面に格納し、しかもその状態で走行時の視界を十
分に確保することが必要となってくる。
【0017】本発明は上記事情に着目してなされたもの
であり、その目的とするところは、ブームをキャブの下
側まで倒伏させて走行する自走式クレーン車におけるブ
ームの側面に格納されても、走行時の視界を妨げること
のないジブを提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、クレーン装置を構成すると共に走行時に
はクレーン作業と走行運転の両方を兼用できる兼用運転
席の下側まで下げて収容するブームの先端にその基端部
が着脱自在に連結されることによってブームの前方に張
り出してブームの長さを補い、且つ、不使用時には基端
部を前記ブームの先端側へ向けると共に張り出し時にお
ける上下面を前記ブームの側面に沿わせることによって
ブームの長手方向に格納可能な自走式クレーン車のジブ
において、ジブの基端部を、ジブ格納時には上下に位置
し且つジブの基端側に向かって二股状に延在する一対の
脚部によって構成し、ジブの基端部を形成する前記一対
の脚部のうち上側に位置する脚部はその基端を中心に回
動させて下側に向けて折り畳み、一対の脚部の端部同志
を接近させて収納できるように構成したものであり、他
の発明は、前記自走式クレーン車のジブにおいて、ジブ
の基端部を、ジブ格納時には上下に位置し且つジブの基
端側に向かって二股状に延在する一対の脚部によって構
成し、ジブの基端部を形成する前記一対の脚部はその基
端を中心に略180度反転させて、ジブ本体に沿わせて
収納できるように構成したものであり、さらに他の発明
は、前記自走式クレーン車のジブにおいて、ジブの基端
部を、そのジブの基端側に向かって二股状に延在すると
共にジブ格納時には上下に位置する一対の脚部によって
構成し、且つ、ジブの基端部を形成する前記一対の脚部
のうち少なくとも上側に位置する脚部はジブ本体にスラ
イドさせてジブ本体内に収納できるように構成したもの
である。
【0019】
【作用】上記構成のジブは、ジブの基端を形成する前記
脚部の端部同志を接近させてジブの基端部の幅を減少さ
せることができるため、特にブームを運転室の下側まで
傾斜させた状態に倒伏させて走行するクレーン車におけ
るブーム側面に格納される場合には、ジブの基端部の幅
を減少させた状態で格納すれば、走行中の視界を十分に
確保できる。
【0020】特にブームを運転室の下側まで傾斜させた
状態に倒伏させて走行するクレーン車におけるブーム側
面に対して、上記構成のジブが、その基端をブームの先
端側に向け且つ先端をブームの基端側に向けた状態で格
納される場合には、ジブの基端部の幅を減少させた状態
でブームの側面のできるだけ下部にジブを配置すること
が望ましい。これによって、側方斜め下の視界は勿論、
左前方斜め下の視界も脚部の部位によって妨げられるこ
とがなくなる。
【0021】
【実施例】以下、図面を参照しつつ本発明の実施例につ
いて説明する。図1は本発明の第1の実施例に係るジブ
30の要部を概略的に示したものである。また、図2
は、図1に示すジブ30をブーム18の側面に格納し、
ジブ30が格納されたブーム18を運転室14の下側ま
で傾斜させた状態に倒伏させて走行する自走式クレーン
車1の全体構成図である。
【0022】まず、自走式クレーン車1について概略的
に説明する。図2に示すように、クレーン車1は、車体
10を備えており、車体10上には旋回台12が載置さ
れている。また、旋回台12上には、クレーン作業と走
行運転の両方を兼用できる兼用運転室(以下、キャブと
いう。)14を備えた旋回体16が回転自在に搭載され
ている。
【0023】旋回体16には、伸縮ブーム18が起伏可
能に取着されている。伸縮ブーム18は、複数段のブー
ムが伸縮自在に連結されて成り、図示しない伸縮シリン
ダによって伸長可能となっている。そして、旋回体16
と基端側ブーム18aの下面との間には起伏シリンダ2
0が掛け渡してあり、この起伏シリンダ20により伸縮
ブーム18が起伏動作されるようになっている。また、
旋回体16にはウインチが設けられており、このウイン
チによりワイヤ22が巻き取られ、或いは、繰り出され
るようになっている。ウインチから繰り出されたワイヤ
22はブーム18に回転自在に取着されたシーブ24…
に巻回されてブーム18の先端から垂下可能である。
【0024】車体10の前後の両側にはそれぞれアウト
リガ26…が取り付けられている。これらのアウトリガ
26…は、クレーン作業時に車体10の側方にビームを
介して張り出され、ビームの先端に取着されたシリンダ
・ピストン構造のジャッキ部を伸長させることにより、
ジャッキ部の下端に取り付けられた接地板を地面に圧接
させて、車体10を支えるようになっている。
【0025】次に、本実施例のジブ30について図1を
参照しつつ説明する。図示のように、ジブ30は、ジブ
本体32と、このジブ本体32から延在する一対の脚部
40,41とによって構成されており、基端側から先端
側に向かって先細りに形成されている。一対の脚部4
0,41は、ジブ30の基端部を構成し、ジブ30の基
端側に向かって二股状に外側に広がって延在している。
【0026】前記一対の脚部の一方である第1の脚部4
0は、ジブ本体32に対して支軸48を中心に回動でき
るようになっている。また、支軸48に隣接するジブ本
体32の部位にはピン挿入孔47が形成され、また、こ
れと対応する脚部40の部位にもピン挿入孔49が形成
されている。したがって、第1の脚部40を図中点線で
示す状態から外側に回動させてピン挿入孔47とピン挿
入孔49とを合致させ、この状態でピン挿入孔47,4
9に固定ピンを挿入すれば、第1の脚部40を図中実線
で示す張り出し状態に保持させることができる。また、
逆に、ピン挿入孔47,49から固定ピンを抜去する
と、第1の脚部40を内側、すなわち、第2の脚部41
に向けて回動させることができる。
【0027】また、第1および第2の脚部40,41の
端部近傍には固定部材42,45がそれぞれ内側に向け
て突設されている。これらの固定部材42,45にはピ
ン挿入孔43,46がそれぞれ設けられている。また、
これらの固定部材42,45は、第1の脚部40を内側
一杯に回動させた際にピン挿入孔43,46同志が互い
に合致するような位置に設けられている。したがって、
第1の脚部40を内側に向けて回動させて固定部材4
2,45のピン挿入孔43,46同志を互いに合致さ
せ、この状態でピン挿入孔43,46に固定ピンを挿入
すれば、第1の脚部40を図中点線で示す折り畳み状態
に保持させることができる。
【0028】このような構成のジブ30は、不使用時に
は、その基端がブーム18の先端側に向けられ且つ先端
がブーム18の基端側に向けられた状態で、張り出し時
におけるその上下面がブーム18の側面に沿わされ、こ
の状態で、ブーム18の長手方向に沿って格納される。
【0029】ジブ30を基端ブーム18aの側面に沿っ
て格納する場合は、図2に示すように、第1の脚部40
が折り畳み状態(図1中に点線で示した状態)に保持さ
れたジブ30を、基端ブーム18aの側面のできるだけ
下部に配置する。基端ブーム18aの側面に対するジブ
30の支持固定は、基端ブーム18aの側面に取着され
た図示しない支持具によって着脱自在に行なわれる。こ
のような支持具は、従来と同様の構成のもので良く、例
えば、不使用時にはジブ30を基端ブーム18aの側面
に沿って格納でき、ジブ30を使用する場合には、基端
ブーム18aの側面に沿って格納されているジブ30を
一旦ブーム18の下面側に移し替えてから、ジブ30を
ブーム18下において縦方向に回動させることができる
ような支持具(支持機構)や、基端ブーム18aの側面
に沿って格納されたジブ30を支点を中心に回動させて
ブームの先端下方に垂下させるとともに、垂下させたジ
ブを張り出し可能な状態まで所定角度だけ捻転させてか
ら引き上げることができるような支持具(支持機構)で
あることが望ましい。そのためには、このような支持機
構を構成する要素をジブ30と基端ブーム18aとに設
ける必要がある。
【0030】また、ジブ30は、伸縮ブーム18の長さ
を補うために伸縮ブーム18の先端に着脱自在に取り付
けられる。この場合、ジブ30は、脚部40,41の端
部がブーム18の先端に設けられたシーブブロック29
の支持部に取り付けられ、ジブ30の先端がテンション
ロッド34によってブーム18の先端に連結されること
によって、ブーム18の先端に剛体状に延長して取り付
けられる。なお、テンションロッド34は、ブーム18
の前方に張り出されたジブ30の先端とブーム18の先
端とを連結するものであり、後述する第2及び第3の実
施例において使用される場合には伸縮式のものとして構
成される。また、テンションロッド34は、格納時、例
えばその基端がジブ30の先端部に枢着され、先端がジ
ブ30の基端側に設けられたロッド支えに仮止めされ
て、ジブ30に沿わせて付設される。
【0031】以上説明したように、本実施例のジブ30
は、基端側の幅広な脚部40,41の一方(第1の脚部
40)を内側に折り畳むことによって、ジブ基端側の外
側への広がり幅を減少させることができるため、ブーム
18を下向きに倒伏させて走行する図2のようなクレー
ン車におけるブーム18側面に格納される場合であって
も、第1の脚部40を折り畳んだ状態で格納すれば、幅
広な脚部40,41の部位が左前方斜め下の視界を妨げ
ることがない。したがって、走行時の視界が十分に確保
される。
【0032】なお、本実施例においては、第1の脚部4
0を第2の脚部41側すなわち下向きに折り畳む構成を
示したが、第2の脚部41を上向きに折り畳むことがで
きるように構成しても良い。この場合は、第2の脚部4
1を折り畳むことによってジブ30を図2に示すよりも
更にブーム18の側面下側に配置できるため、左前方斜
め下の視界も十分に確保することができる。
【0033】図3は本発明の第2の実施例に係るジブ3
0aを示している。本実施例のジブ30aも、ジブ本体
32と、このジブ本体32から延在する一対の脚部4
0,41とによって構成されており、基端側から先端側
に向かって先細りに形成されている。一対の脚部40,
41は、ジブ30aの基端部を構成し、ジブ30aの基
端側に向かって二股状に外側に広がって延在している。
【0034】前記2つの脚部40,41はいずれも、ジ
ブ本体32に対して支軸59,59を中心に回動できる
ようになっている。また、支軸59,59に隣接するジ
ブ本体32の部位にはピン挿入孔53,53が形成さ
れ、また、これと対応する脚部40,41の部位にもそ
れぞれピン挿入孔54,54が形成されている。したが
って、脚部40,41を支軸59,59を中心に回動さ
せてピン挿入孔53,53とピン挿入孔54,54とを
合致させ、この状態でピン挿入孔53,54(53,5
4)に固定ピンを挿入すれば、脚部40,41を図中実
線で示す張り出し状態に保持させることができる。ま
た、逆に、ピン挿入孔53,54(53,54)から固
定ピンを抜去すると、脚部40,41を図中矢印で示す
外側に向けて回動させることができる。
【0035】また、第1および第2の脚部40,41の
ほぼ中央にはピン挿入孔51,51が設けられている。
また、ジブ本体32の両側には固定部材60,60がそ
れぞれ外側に向けて突設されている。そして、これらの
固定部材60,60にはピン挿入孔62,62がそれぞ
れ設けられている。また、これらの固定部材60,60
は、脚部40,41を支軸59,59を中心に外側に略
180度回動させた際にピン挿入孔51,62(51,
62)同志が互いに合致するような位置に設けられてい
る。したがって、脚部40,41を外側に向けて略18
0度反転させてピン挿入孔51,62(51,62)同
志を互いに合致させ、この状態でピン挿入孔51,62
(51,62)に固定ピンを挿入すれば、脚部40,4
1を図中点線で示す反転状態に保持させることができ
る。
【0036】このような構成のジブ30aも、不使用時
には、その基端がブーム18の先端側に向けられ且つ先
端がブーム18の基端側に向けられた状態で、ブーム1
8の長手方向に沿って格納される。
【0037】ジブ30aを基端ブーム18aの側面に沿
って格納する場合は、図4に示すように、脚部40,4
1が反転状態(図3中に点線で示した状態)に保持され
たジブ30aを、基端ブーム18aの側面のできるだけ
下部に配置する。
【0038】本実施例の場合には、第1の実施例と異な
り、脚部40,41を反転させることによってジブ30
aの全長が短くなるため、ブーム18の側面の下部であ
ってブーム18の極力前方にジブ30aを配置すれば、
左前方斜め下の視界は勿論、側方斜め下の視界もより一
層確保される。
【0039】このように、本実施例のジブ30aは、基
端側の幅広な脚部40,41を外側に略180度反転さ
せることによって、ジブ基端側の外側への広がり幅を減
少させるとともにジブ全長を短くすることができるた
め、特にブーム18を下向きに倒伏させて走行する図4
のようなクレーン車におけるブーム18側面に格納され
る場合であっても、脚部40,41を反転させた状態で
格納すれば、幅広な脚部40,41の部位が左前方斜め
下の視界を妨げることがなく、また、側方斜め下の視界
をより大きく確保できる。
【0040】図5は、本発明の第3の実施例に係るジブ
30bを示している。本実施例のジブ30bは、ジブ本
体32と、このジブ本体32に対してスライド可能な一
対の脚部40,41とによって構成されており、基端側
から先端側に向かって先細りに形成されている。一対の
脚部40,41は、ジブ本体32から前方に突出された
際にジブ30bの基端部を構成し、ジブ30bの基端側
に向かって二股状に外側に広がって延在する。なお、ジ
ブ本体32には脚部40,41のスライドを可能とする
図示しないガイド手段が設けられている。
【0041】前記2つの脚部40,41にはそれぞれ所
定間隔で複数のピン挿入孔71,72,73が形成され
ている。また、脚部40,41のそれぞれのスライド方
向に沿うジブ本体32の各部位にもピン挿入孔74,7
4が設けられている。なお、これらピン挿入孔71,7
2,73,74の各中心は同一軸線状に位置しており、
脚部40,41のスライドに伴って、ピン挿入孔71,
72,73のいずれかとピン挿入孔74とが合致するよ
うになっている。したがって、脚部40,41をジブ本
体32に対してスライドさせて、合致したピン挿入孔7
4,71(72,73)に固定ピンを挿入すれば、脚部
40,41を所定の突出長さに保持させることができ
る。
【0042】このように、本実施例のジブ30bは、脚
部40,41をスライドさせることによってジブ30b
の全長を数段階に変えることができるため、ブーム18
の側面の下部であってブーム18の極力前方にジブ30
bを配置すれば、左前方斜め下の視界は勿論、側方斜め
下の視界もより一層確保される。つまり、本実施例のジ
ブ30bは、基端側の幅広な脚部40,41をスライド
させることによって、ジブ基端側の外側への広がり幅を
減少させるとともにジブ全長を数段階にわたって変える
ことができるため、ブーム18を下向きに倒伏させて走
行する図4のようなクレーン車におけるブーム18側面
に格納される場合であっても、脚部40,41をジブ先
端側にスライドさせて短くした状態で格納すれば、幅広
な脚部40,41の部位が左前方斜め下の視界を妨げる
ことがなく、また、側方斜め下の視界をより大きく確保
できる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のジブによ
れば、ブームをキャブの下側まで倒伏させて走行する自
走式クレーン車におけるブームの側面に格納されても、
走行時の視界を妨げることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係るジブの要部構成図
である。
【図2】図1のジブがブームの側面に格納された自走式
クレーン車の全体図である。
【図3】本発明の第2の実施例に係るジブの要部構成図
である。
【図4】図3のジブがブームの側面に格納された自走式
クレーン車の全体図である。
【図5】本発明の第3の実施例に係るジブの要部構成図
である。
【図6】ジブがブームの側面に格納された自走式クレー
ン車の一例を示す図である。
【図7】ブームを運転室の下側まで傾斜させた状態に倒
伏させて走行するクレーン車を概略的に示した図であ
る。
【符号の説明】
30,30a,30b…ジブ、40,41…脚部、4
8,59…支軸。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クレーン装置を構成すると共に走行時に
    はクレーン作業と走行運転の両方を兼用できる兼用運転
    席の下側まで下げて収容するブームの先端にその基端部
    が着脱自在に連結されることによってブームの前方に張
    り出してブームの長さを補い、且つ、不使用時には基端
    部を前記ブームの先端側へ向けると共に張り出し時にお
    ける上下面を前記ブームの側面に沿わせることによって
    ブームの長手方向に格納可能な自走式クレーン車のジブ
    において、 ジブの基端部を、ジブ格納時には上下に位置し且つジブ
    の基端側に向かって二股状に延在する一対の脚部によっ
    て構成し、ジブの基端部を形成する前記一対の脚部のう
    ち上側に位置する脚部はその基端を中心に回動させて下
    側に向けて折り畳み、一対の脚部の端部同志を接近させ
    て収納できるように構成したことを特徴とする自走式ク
    レーン車のジブ。
  2. 【請求項2】 クレーン装置を構成すると共に走行時に
    はクレーン作業と走行運転の両方を兼用できる兼用運転
    席の下側まで下げて収容するブームの先端にその基端部
    が着脱自在に連結されることによってブームの前方に張
    り出してブームの長さを補い、且つ、不使用時には基端
    部を前記ブームの先端側へ向けると共に張り出し時にお
    ける上下面を前記ブームの側面に沿わせることによって
    ブームの長手方向に格納可能な自走式クレーン車のジブ
    において、 ジブの基端部を、ジブ格納時には上下に位置し且つジブ
    の基端側に向かって二股状に延在する一対の脚部によっ
    て構成し、ジブの基端部を形成する前記一対の脚部はそ
    の基端を中心に略180度反転させて、ジブ本体に沿わ
    せて収納できるように構成したことを特徴とする自走式
    クレーン車のジブ。
  3. 【請求項3】 クレーン装置を構成すると共に走行時に
    はクレーン作業と走行運転の両方を兼用できる兼用運転
    席の下側まで下げて収容するブームの先端にその基端部
    が着脱自在に連結されることによってブームの前方に張
    り出してブームの長さを補い、且つ、不使用時には基端
    部を前記ブームの先端側へ向けると共に張り出し時にお
    ける上下面を前記ブームの側面に沿わせることによって
    ブームの長手方向に格納可能な自走式クレーン車のジブ
    において、 ジブの基端部を、そのジブの基端側に向かって二股状に
    延在すると共にジブ格納時には上下に位置する一対の脚
    部によって構成し、且つ、ジブの基端部を形成する前記
    一対の脚部のうち少なくとも上側に位置する脚部はジブ
    本体にスライドさせてジブ本体内に収納できるように構
    成したことを特徴とする自走式クレーン車のジブ。
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