JP3652437B2 - 自走式クレーンのブームヘッド格納機構 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自走式クレーンのブームの先端に設けられたブームヘッドをブーム側方に格納するブームヘッド格納機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、自走式クレーンは、伸縮自在なブームを備えている。図7の(a)に示すように、ブーム102は、自走式クレーンの車体100上に旋回可能に搭載された旋回体101に起伏可能に取付けられており、伸縮シリンダ(図示せず)によって伸縮されるようになっている。
【0003】
ブーム102の先端には、荷吊り用のワイヤ106が掛合されてこのワイヤ106を垂下させるための複数のシーブ107…を有するブームヘッド103が突設されている。一般に、ブーム102は、その収縮格納時であっても車体100の前端から突き出した状態にあり、したがって、クレーン車の全長Lは、ブーム102の先端に突設されたブームヘッド103の大きさ、すなわち、ブーム102の先端から前方に突出するブームヘッド 103の突出長さによって決定される。
【0004】
また、ブームヘッド103は、多索巻回用のシーブや単索作業用の補助シーブなど複数のシーブ107…を配設する必要等から、一般に、ブーム102の下面よりも下側に突き出ている。したがって、特に、図7の(a)に示すようにブーム102の先端側を下側に傾斜させた状態で倒伏させて走行する自走式クレーンの場合、ブームヘッド103の下端縁と前輪104の接地部とを結ぶ直線が地面105となす角α(以下、この角αをアプローチアングルという。)は、ブームヘッド103の位置や大きさによって決定される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ブーム102の先端から前方に張り出すこのようなブームヘッド103は、ブーム102の有効長さを長くし、前述したようにクレーン車の全長Lとアプローチアングルαとを規定し得る構成要素となっている。
【0006】
したがって、ブームヘッド103によってブーム102の有効長さが長くなるからといって、ブームヘッド103を車体100の前方すなわちブーム102の前方に余りに長く張り出させると、クレーンの移動時にブームヘッド103が前走車両あるいは障害物等と衝突する危険がある。特に、狭い道路の曲り角では、ブームヘッド103が障害物と干渉し易く、円滑な走行が損なわれる虞がある。
【0007】
また、ブームヘッド103をブーム102の下面から下側に大きく突出させてしまうと、ブーム102の先端側を下側に傾斜させた状態で倒伏させて走行する自走式クレーンでは、アプローチアングルαが小さくなってしまい、登坂時にブームヘッド103が坂道の傾斜面と干渉して登坂走行が妨げられる虞がある。
【0008】
そこで、実開昭56ー162289号公報では、伸縮ブーム102の有効長さを長くしつつ、走行時にはクレーン車の全長Lをできる限り短くして障害物との干渉を回避し得るように、ブームヘッド103を回動させてブーム102の側方に格納するようにしている。すなわち、図7の(b)に示すように、ブームヘッド103は、使用時には、図中二点鎖線で示すようにブーム102の先端から突出された状態に位置されるが、クレーン走行時には、回動されて図中実線で示すようにブーム102の側方に格納される。
【0009】
しかし、この実開昭56ー162289号公報のものは、ブームヘッド103をブーム102の側方に格納した状態であっても、ブームヘッド103がブーム102の下面から下側に突出したままである。したがって、運転室からの前方の視界が悪く、特に、ブーム102の先端側を下側に傾斜させた状態で倒伏させて走行する自走式クレーンの場合には、アプローチアングルαを大きくとることが難しい。
【0010】
本発明は上記事情に着目してなされてものであり、その目的とするところは、ブームヘッドをブームの側方に格納でき、しかも、その格納時において運転室からの前方の視界を十分に確保でき、アプローチアングルを十分に大きくとることができる自走式クレーンのブームヘッド格納機構を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
課題を解決するために、本発明は、 収縮したブームをキャブの位置より下側に倒伏して格納するようにした自走式クレーンの、前記ブームの先端ブームの先端に設けられ、シーブを組み込むブームヘッドを、前記先端ブームに対して回動させて前記ブームの側方に格納するようにしたブームヘッド格納機構において、
前記先端ブームの先端部に固定され、前記先端ブームの長手軸方向に対して垂直な軸と所定の角度をなすように軸上端をブームの先端側へ傾けた状態で傾斜するとともに、下部が前記ブームの下面から下側へ突き出したブームヘッドを回動可能に支持する回動軸と、前記ブームヘッドを、前記回動軸を中心に回動させる回動手段と、を具備することを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図1はホイールクレーン(ラフテレーンクレーン)1を示している。このホイールクレーン1は、クレーン作業と走行運転の両方を兼用できる兼用運転室(以下、キャブという。)14を備え、ブーム18をキャブ14の下側まで傾斜させた状態に倒伏させて走行することができる。これにより、走行時における側方の視界を十分に確保でき、また、車体の重心が低くなるため、走行時における車体の安定性が良好となる。
【0013】
また、ホイールクレーン1は、走行車体としてのキャリア10を備えており、キャリア10上には旋回台12が載置されている。また、旋回台12上には、キャブ14と伸縮ブーム18とを備えた旋回体16が回転自在に搭載されている。この場合、伸縮ブーム18は、複数段のブームが伸縮自在に連結されて成り、図示しない伸縮シリンダによって伸長可能であるとともに、旋回体16と基端側ブーム18aの下面との間に掛け渡された起伏シリンダ19により起伏動作されるようになっている。
【0014】
キャリア10の前後の両側にはそれぞれアウトリガ 26が取り付けられている。これらのアウトリガ26は、クレーン作業時にキャリア10の側方にビームを張り出し、ビームの先端に取着されたシリンダ・ピストン構造のジャッキ部26aを伸長させることにより、ジャッキ部26aの下端に取り付けられた接地板を地面に圧接させて、キャリア10を支えるようになっている。
【0015】
また、旋回体16にはウインチ(図示せず)が設けられており、このウインチによりワイヤ22が巻き取られ、或いは、繰り出されるようになっている。ウインチから繰り出されたワイヤ22は、ブーム18(伸長状態で最も先端側に位置する最先端ブーム18b)の先端に位置するブームヘッド25に取着された上側の第1のシーブ32に掛合された後、同じくブームヘッド25に取着された下側の第2のシーブ33と荷吊りフックを有する図示しないフックブロックのシーブとの間で多索巻回されて、ブーム18の先端から荷吊りフックを昇降自在に垂下させることができるようになっている。なお、図1に示された状態において、ブームヘッド25は、後述するブームヘッド格納機構によって、その先端がブーム18の基端側に向いた状態まで回動されてブーム18の側方に格納されている。
【0016】
また、ブームヘッド25の先端には、補助シーブ34を備えたシーブブラケット15が好ましくは突没自在に設けられている。したがって、特に軽荷重のクレーン作業時には、ブームヘッド25の第1のシーブ32に掛けられた別個の単索ワイヤを補助シーブ34に掛け渡して、吊り上げ速度の速い単索クレーン作業を行なうことが可能となる。
【0017】
また、基端側ブーム18aの側面には、伸縮ブーム18の長さを補うためのジブ60が格納されている。このジブ60は、複数の連結部によって連結された一対の脚部61,61によって構成され、脚部61,61はジブ60の基端側に向かって二股状に広がって延在している。つまり、ジブ60は、その基端側から先端側に向かって先細りに形成され、全体として偏平な略V字形状(梯子状)になっている。そして、ジブ60は、その基端側をブーム18の先端側に向けた状態で且つその脚部61,61同士が互いに水平方向に位置する横置き状態で、ブーム18(18a)の側面に沿って固定状態で格納されている。
【0018】
ブームヘッド25の両側方には第2のシーブ33のシーブシャフト33a,33aが突出しており、ジブ60は、その脚部 61,61の先端(ジブ60の基端)に形成された凹状の係合部 62,62をシーブシャフト33a,33aに係合させた状態でブーム 18の先端に張り出されるようになっている(図2参照)。なお、図1に示された状態において、ジブ60は、ブーム18の側面に沿う格納位置からブーム18の先端側に移動されて、その係合部62,62がシーブシャフト33a,33aに係合された状態で示されている。
【0019】
図2ないし図4に示すように、ブームヘッド25は、回動軸35を中心に回動可能に最先端ブーム18bに取り付けられている。具体的には、回動軸35は、ブーム18の前方に向けて傾斜した状態で最先端ブーム18bの先端に設けられた先端部材49の側端部に固定されており、ブームヘッド25をその先端がブーム18の基端側に向くように回動軸35を中心に回動させてブーム18の側方に位置させる際にブームヘッド25の先端がブーム18の長手軸方向に対して斜め上方へ方向付けられるように(図1の状態となるように)、ブーム18の長手軸方向と垂直な直線Zに対して所定の角度θをなしている。そして、この回動軸35に対して、ブームヘッド25の基端の一側端部に設けられた連結部25aが回動可能に取り付けられている。
【0020】
ブームヘッド25を回動軸35を中心に回動させるために、最先端ブーム18aの内部には油圧シリンダ65が配設されている。この油圧シリンダ65は、ブームヘッド25と連結するリンク機構68を動作させることにより、ブームヘッド25を回動軸35を中心に回動させる。
【0021】
図2のAーA方向矢視図である図3に具体的に示すように、ブームヘッド25の基端には連結部25aの内側にブラケット90が設けられており、このブラケット90と油圧シリンダ65とがリンク機構68によって連結されている。具体的には、リンク機構68は、ブームヘッド25のブラケット90に旋回軸91を介してその一端が旋回可能に連結された長尺な矩形状の第1のリンク68aと、第1のリンク68aの他端に旋回軸92を介してその一端が旋回可能に連結された略三角形状の第2のリンク68bとからなり、第2のリンク68bの他端は、油圧シリンダ65を支持する支持体69に旋回軸93を介して旋回可能に連結されている。また、油圧シリンダ65のロッド部は、旋回軸94を介して、第2のリンク68bの途中部に連結されている。なお、この場合、旋回軸92,93,94は、第2のリンク68bの三角形の各頂点の近傍に位置している。
【0022】
したがって、回動軸35と油圧シリンダ65とリンク機構68とからなるこのようなブームヘッド格納機構によれば、リンク機構68が収縮した図3および図4の一点鎖線の状態から油圧シリンダ65を伸長させると、リンク機構68を介してブームヘッド25が前方に押し出され、回動軸35を中心にブームヘッド25が回動する。そして、油圧シリンダ65のロッド部が所定量伸長した状態では、リンク機構68が完全に伸長し、ブームヘッド25は、その先端がブーム18の基端側に向けられた状態で且つブーム18の長手軸方向に対して斜め上方へ方向付けられた状態(図1および図4の実線で示す状態)で、ブーム18の側方に格納される。
【0023】
また、この格納状態から油圧シリンダ65のロッド部を収縮させて、ブームヘッド25をリンク機構68を介してブーム18の先端側に引き寄せると、回動軸35を中心にブームヘッド25が回動して、最先端ブーム18bの先端にブームヘッド25が位置する(図2、図3および図4の一点鎖線の状態)。この状態で、ブームヘッド25の他側端に設けられた例えば固定用孔53に固定ピン51を挿入すると、ブームヘッド25が最先端ブーム18bの先端に張り出した状態で固定される。なお、図4には、簡単のため、油圧シリンダ65とリンク機構68とが描かれていない。
【0024】
また、このようにブームヘッド25をブーム18の前方に傾斜した回動軸35を中心に回動させるようにすると、ブームヘッド25を最先端ブーム18bの先端に張り出した状態では、ブームヘッド25の先端がブーム18の長手軸方向に対して斜め下方に方向付けられることになる。そのため、ジブ60も、図2に一点鎖線で示すように、その係合部62,62が第2のシーブ33のシーブシャフト33a,33aに係合されて取り付けられた際に、ブーム18の長手軸方向に対して斜め下方に方向付けられることになる。したがって、ジブ60の先端とブームヘッド25の先端とを連結してジブ60に突張力を作用させるテンションロッド70を、その長さによっては、従来のように第1のシーブ32の近傍に位置するブームヘッド25の部位に連結することができなくなる。
【0025】
そこで、本実施形態では、別個の固定用リンク体75をブームヘッド25に突没可能に設け、この固定用リンク体75にテンションロッド70の一端を固定できるようにしてある。すなわち、固定用リンク体75は、図中二点鎖線で示すように、3つのリンク部75a,75b,75cからなる。第1のリンク部75aの一端は、第2のシーブ33の近傍に位置するブームヘッド25の部位に旋回可能に取り付けられている。第1のリンク部75aの他端には、テンションロッド70の一端が着脱自在に固定される第1の固定部82が設けられている。この第1のリンク部75aの他端には、ここから側方に延びる延出部59が形成されており、この延出部59には旋回軸83を介して第2のリンク部75bの一端が旋回可能に連結されている。第2のリンク部75bの他端は、旋回軸85を介して、第3のリンク部75cの一端部近傍部位に旋回可能に連結されている。旋回軸85の近傍に位置する第3のリンク部75cの一端には、ブームヘッド25に固定された支持体55に着脱自在に固定される第2の固定部84が設けられている。また、第3のリンク部75cの他端は、第1のシーブ32のシーブシャフト86に旋回可能に連結されている。
【0026】
第2の固定部84は、例えばピン挿入孔として形成されており、このピン挿入孔と例えば支持体55の挿入孔とに固定ピン58を挿入することにより、固定用リンク体75は図中二点鎖線で示す収縮格納状態に保持される。また、図中二点鎖線で示す収縮格納状態にある固定用リンク体75を例えば手動で前方に引き出すと、固定用リンク体75は、図中実線で示すように、三角形を形成するように張り出される。また、この張り出し状態では、第1のリンク部75aの端部に設けられたテンションロッド固定用の第1の固定部82が三角形の頂点としてブームヘッド25の前方に突出する。したがって、この状態では、図中一点鎖線で示すようにブーム18の長手軸方向に対して斜め下方に方向付けられたジブ60の先端に一端が固定されたテンションロッド70の他端を、第1の固定部82に固定することができるようになる。
【0027】
また、このようにテンションロッド70とともにジブ60をブーム18の前方に張り出した状態から、テンションロッド70を取り外し、ブームヘッド25を前述したように回動軸35を中心に回動させてブーム18の側方に上側傾斜状態(図1の状態)で格納すると、ブームヘッド25に取り付けられたジブ60もブームヘッド25と共に回動してブーム18の側方に上側傾斜状態で位置される(図1および図4参照)。これにより、ジブ60のブーム側方への格納を簡単かつスムーズに行なうことができ、ジブ60をブーム側面の上側に配置することができる。なお、ブーム18の側方の格納位置にあるジブ60をブーム18の先端側に張り出す場合には、ブームヘッド25を図1に示すようにブーム側方に格納した状態でジブ60をブーム18の先端側に移動させて係合部62,62とシーブシャフト33a,33aとを係合させた後、ブームヘッド25をジブ60とともにブーム18の先端に向けて回動させれば良い。なお、この場合、係合部62,62に抜け止めピン99を挿入することによって、ジブ60のシーブシャフト33a,33aからの抜けが防止される。
【0028】
以上説明したように、本実施形態によれば、ブームヘッド 25を、図5の(a)に示す状態からブーム18に対して回動軸35を中心に回動させて、図5の(b)に示すようにブーム18の側方に格納させることができる。したがって、クレーン車の全長をL(図5の(a)参照)からL´(図5の(b)参照)へと短くすることができ、その結果、クレーン車の移動時にブームヘッド25が前走車両あるいは障害物等と衝突する危険を回避でき、あるいは、狭い道路の曲り角におけるクレーン車のスムーズな通過が可能になる。
【0029】
また、本実施形態では、ブームヘッド25の回動軸35が前述したようにブーム18の前方に向けて傾斜しているため、ブームヘッド25を図5の(b)に示すように上側に傾斜させた状態でブーム18の側方に格納することができる。これによって、ブームヘッド25をブーム18の下側に大きく突出させることなく格納することができ、その結果、アプローチアングルをα(図5の(a)参照)からα´(図5の(b)参照)へと大きくすることができる。
【0030】
このように、ブームヘッド25をブーム18の下側に大きく突出させることなく上側傾斜状態で格納できることは、特に、図6に示すようにブーム18をキャブ14の上方に倒伏位置させて走行するクレーン車において有益である。すなわち、図6に示すようなクレーン車では、ブームヘッド25を図6の(a)に示す張り出し状態から図6の(b)に示す格納状態にすると、キャブ14からの視界がブームヘッド25によって遮られることなく、走行時の安全性が確保される。仮に、図7の(b)に示す従来例のように、ブームヘッド103をブーム102の長手軸方向と略垂直な軸の回りに回動させると、ブームヘッド103のブーム102下側への突出量は変わらないため、ブームヘッド103の突出量によっては、キャブ14からの視界がブームヘッド103によって遮られる場合がある。これに対して、本実施形態では、傾斜軸35によってブームヘッド25を上側に傾斜した状態で格納して、ブームヘッド25のブーム下側への突出量を小さく若しくは無くすことができるため、キャブ14からの良好な視界を確保できる。
【0031】
また、本実施形態では、ブームヘッド25のシーブシャフト33aを利用してジブ60を取付けるようにしたため、すなわち、ブームヘッド25にジブ取付け部を設けたため、ブームヘッド25を回動軸35を中心に単に回動させるだけで、ブームヘッド25に取り付けられたジブ60をブームヘッド25とともに回動させてブーム18の側方に上側傾斜状態で位置させることができる。したがって、ジブ60のブーム側方への格納を簡単かつスムーズに行なうことができ、ジブ60をブーム側面の比較的上の方に傾斜して格納できる。また、ジブ60をブーム18の側方に格納できるため、ジブ60をブーム18の下面に格納する場合に比べて走行時のブーム倒伏位置を低くでき、その結果、ブーム18の重心が下がって走行時の安定性を向上できる。無論、ジブ60をブーム18の下面に格納しないため、キャブからの視界も良好である。
【0032】
また、本実施形態では、ブームヘッド25を回動させるための油圧シリンダ65が伸縮ブーム18の最も内側に位置する最先端ブーム18bの内部空間に配設されているため、障害物との衝突による油圧シリンダ65の損傷を防止できる。また、ブーム18の外部にわざわざ油圧シリンダ65のための取り付けスペースを確保する必要がなくなるため、スペースを有効に利用でき、設計の自由度も向上する。
【0033】
さらに、本実施形態では、ブームヘッド25にテンションロッド固定用のリンク体75が突没自在に設けられているため、回動軸35を傾斜して設けることによって生じる不都合、すなわち、その長さによってはテンションロッド70をブームヘッド25へ取り付けることができなくなるという不都合、を解消することができる。なお、本実施形態の場合、リンク体75は、その張り出し状態で三角形を形成するため、強度的に非常に有利である。また、本実施形態では、リンク体75を手動で張り出すようにしているが、これを油圧シリンダ等を用いて自動で行なうようにしても良い。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のブームヘッド格納機構によれば、ブームヘッドをブームの側方に格納でき、しかも、その格納時において運転室からの前方の視界を十分に確保でき、アプローチアングルを十分に大きくとることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るブームヘッド格納機構を備えたホイールクレーンの全体図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るブームヘッド格納機構の要部拡大図である。
【図3】図2のAーA方向矢視図である。
【図4】ブームヘッドが位置するブーム先端部の平面図である。
【図5】本発明の一実施形態に係るブームヘッド格納機構の作用を説明するための説明図であり、(a)はホイールクレーンに設けられたブームヘッド格納機構によってブームヘッドをブームの先端に位置させた状態を示す図、(b)は(a)の状態からブームヘッド格納機構によってブームヘッドをブームの側方に格納した状態を示す図である。
【図6】本発明の一実施形態に係るブームヘッド格納機構の作用を説明するための説明図であり、(a)はキャブの上方にブームを倒伏位置させて走行するクレーン車に設けられたブームヘッド格納機構によってブームヘッドをブームの先端に位置させた状態を示す図、(b)は(a)の状態からブームヘッド格納機構によってブームヘッドをブームの側方に格納した状態を示す図である。
【図7】(a)はホイールクレーンの概略側面図、(b)はキャブの上方にブームを倒伏位置させて走行するクレーン車に設けられた従来のブームヘッド格納機構によってブームヘッドをブームの先端に位置させた状態とブームの側方に格納した状態とを示す図である。
【符号の説明】
1…ホイールクレーン
18(18a,18b)…ブーム
25…ブームヘッド
35…回動軸
65…油圧シリンダ(回動手段)
68…リンク機構(回動手段)
Claims (3)
- 収縮したブームをキャブの位置より下側に倒伏して格納するようにした自走式クレーンの、前記ブームの先端ブームの先端に設けられ、シーブを組み込むブームヘッドを、前記先端ブームに対して回動させて前記ブームの側方に格納するようにしたブームヘッド格納機構において、
前記先端ブームの先端部に固定され、前記先端ブームの長手軸方向に対して垂直な軸と所定の角度をなすように軸上端をブームの先端側へ傾けた状態で傾斜するとともに、下部が前記ブームの下面から下側へ突き出したブームヘッドを回動可能に支持する回動軸と、
前記ブームヘッドを、前記回動軸を中心に回動させる回動手段と、
を具備することを特徴とする自走式クレーンのブームヘッド格納機構。 - 前記回動手段は、前記ブームに設置された油圧シリンダと、前記油圧シリンダの伸縮ロッドと前記ブームヘッドとを連結するリンク機構とからなることを特徴とする請求項1に記載の自走式クレーンのブームヘッド格納機構。
- 前記ブームの長さを補うジブを取り付けるための取付け部を、前記ブームヘッドに設けるとともに、前記ジブの先端にその一端が連結されたテンションロッドの他端を固定するための固定手段を前記ブームヘッドに突没自在に設けたことを特徴とする請求項1に記載の自走式クレーンのブームヘッド格納機構。
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