JP6638574B2 - クレーンのカウンタウェイト台車 - Google Patents

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Description

本発明は、クレーンのカウンタウェイト台車に関する。
従来、クレーン本体に連結されてそのクレーン本体の安定性を高め、クレーンの吊能力を向上させるカウンタウェイト台車が知られており、下記特許文献1にはその一例としてのウェイト台車が開示されている。
特許文献1に開示されたウェイト台車は、クレーン本体の後部に連結され、カウンタウェイトが積載されるフレームと、そのフレームの下に配置されて当該フレームに旋回ベアリングやブラケット、アーム等の連結部材を介して連結された複数の車輪とを備える。ウェイト台車は、各車輪が回転することにより移動可能となっている。また、各車輪は縦軸回りに回動可能となっており、これにより各車輪の向きを変えてクレーン本体の旋回や走行等の動作に応じた方向にウェイト台車を移動させ得るようになっている。また、ウェイト台車のフレームには複数のジャッキシリンダが取り付けられており、これらのジャッキシリンダでウェイト台車をジャッキアップすることで浮上させ、各車輪を地面から離反させた状態でそれらの向きを変えるようになっている。
特開平9−240504号公報
クレーンは、作業現場等へ輸送される際、トレーラ等の輸送車両に積載されて輸送される。この場合、クレーン本体に加えて、カウンタウェイト台車も輸送車両に積載されて輸送される。カウンタウェイト台車の重量は大きいため、輸送車両の積載重量の制限からカウンタウェイト台車全体をそのまま輸送車両に積載して輸送することは困難である。
本発明は、前記の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、輸送車両に積載して輸送可能なカウンタウェイト台車を提供することである。
上記目的を達成するため、例えば、カウンタウェイト台車を複数のパーツに分解し、前記積載重量の制限以下の重量となるパーツ毎に輸送車両に積載して輸送することが考えられる。具体的には、カウンタウェイト台車を、カウンタウェイトが積載される台車フレームと、車輪を有する車輪ユニットとに分解し、さらに台車フレームを、クレーン本体と連結する本体連結フレーム部と、車輪ユニットと連結する車輪ユニット連結フレーム部とに分解し、これらの分解したパーツ毎に輸送する。そして、輸送先でそれらのパーツからカウンタウェイト台車を組み立てる。
カウンタウェイト台車を組み立てる際には、例えば、クレーン本体に本体連結フレーム部を連結し、その一方で車輪ユニット連結フレーム部に車輪ユニットを連結する。そして、車輪ユニットが連結された車輪ユニット連結フレーム部をクレーン本体に連結された本体連結フレーム部に結合することによって、クレーン本体に連結されたカウンタウェイト台車を組み立てる。
このような組み立て方法では、本体連結フレーム部をクレーン本体に連結する際、本体連結フレーム部をジャッキアップして地面から浮いた状態で保持することが行われる。この際、前記特許文献1のウェイト台車で設けられているジャッキシリンダは、本体連結フレーム部に相当する部分に取り付けられていないため本体連結フレーム部のジャッキアップには利用できず、別途用意した組立用ジャッキで本体連結フレーム部をジャッキアップすることが一般的に行われる。
しかしながら、この場合、組立用ジャッキは、カウンタウェイト台車の組み立て終了後に不要となり、カウンタウェイト台車の動作の邪魔になる。このため、カウンタウェイト台車の組み立て終了後に本体連結フレーム部の下からジャッキを撤去する必要があるが、このジャッキの撤去に際して種々の問題が生じる。本願発明者は、このジャッキの撤去に際して生じる種々の問題を解決するために以下のようなクレーンのカウンタウェイト台車を発明した。
本発明によるクレーンのカウンタウェイト台車は、クレーン本体に連結されてそのクレーン本体の動きに応じて移動可能なカウンタウェイト台車であって、前記カウンタウェイト台車の移動のために回転可能な車輪を有する少なくとも1つの車輪ユニットと、地面から浮いた状態で前記クレーン本体に分離可能に連結される本体連結フレーム部と前記車輪ユニットに連結されるとともに前記本体連結フレーム部に分離可能に連結される車輪ユニット連結フレーム部とを有していて、カウンタウェイトが積載される台車フレームと、前記車輪ユニット連結フレーム部に設けられ、前記少なくとも1つの車輪ユニットを縦軸回りに旋回させる少なくとも1つの旋回装置と、前記カウンタウェイト台車の組み立て時に前記本体連結フレーム部を地面から浮いた状態で保持するために当該本体連結フレーム部を下から支える組立用ジャッキを前記カウンタウェイト台車の組み立て終了後に前記本体連結フレーム部の下から排出するためのジャッキ排出装置と、を備え、前記ジャッキ排出装置は、前記少なくとも1つの車輪ユニットと一体となって旋回可能に構成された少なくとも1つの押出部を有し、この押出部は、前記旋回装置による前記車輪ユニットの旋回に伴って前記組立用ジャッキに前記クレーン本体側から接触して当該組立用ジャッキを前記本体連結フレーム部の下から押し出すように旋回する(請求項1)。
この構成によれば、カウンタウェイト台車を台車フレームと車輪ユニットとに分解できるとともに、台車フレームを本体連結フレーム部と車輪ユニット連結フレーム部とに分解できるため、分解したパーツ毎に輸送車両に積載することで輸送車両の積載重量の制限をクリアすることができ、輸送車両による輸送を行うことができる。
また、この構成では、カウンタウェイト台車の組み立て時に本体連結フレーム部を下から支える組立用ジャッキを、カウンタウェイト台車の組み立て終了後に旋回装置が車輪ユニットを旋回させることによってジャッキ排出装置の押出部を旋回させて組立用ジャッキを当該押出部で本体連結フレーム部の下から押し出すことができる。このため、本体連結フレーム部の下から重量物である組立用ジャッキを引き出すための車両が近くにない場合や、そのような車両が近くにあったとしてもカウンタウェイト台車の周囲に車両の進入するスペースがない場合や、車両を支えるカウンタウェイト台車周辺の地盤の状態が悪くて当該車両による組立用ジャッキの引き出し作業は困難な場合であっても、本体連結フレーム部の下から組立用ジャッキを撤去することができる。
また、本体連結フレーム部の下から組立用ジャッキを引き出す方法として、組立用ジャッキに接続したロープに対する補助クレーンの上方への引っ張り力を本体連結フレーム部に取り付けた支持部材及びシーブによって水平方向への引っ張り力に変換して組立用ジャッキを引き出す方法が考えられるが、この方法ではシーブの直下からの組立用ジャッキのさらなる引き出し作業や本体連結フレーム部からの支持部材及びシーブの除去作業が必要になり、作業が煩雑である。これに対し、本構成では、このような作業を必要とせず、組立用ジャッキを本体連結フレーム部の下から押し出せるので、本体連結フレーム部33の下からの組立用ジャッキ100の撤去に係る作業が煩雑になるのを防ぐことができる。
また、この構成では、車輪の向きを変えるためにカウンタウェイト台車が元々備えている旋回装置による車輪ユニットの旋回動作を利用してジャッキ排出装置の押出部を旋回させることにより、本体連結フレーム部の下から組立用ジャッキを押し出すことができる。このため、ジャッキ排出装置は押出部を駆動するための駆動装置を別途備える必要がなく、ジャッキ排出装置を簡素化できる。
前記クレーンのカウンタウェイト台車において、前記押出部は、前記車輪の回転軸及び前記車輪ユニットの旋回軸の両方に対して垂直な方向における長さが変更可能であり、前記垂直な方向において前記車輪ユニットから突出して当該押出部の旋回時に前記組立用ジャッキに対して接触可能な第1長さと、この第1長さよりも小さく、当該押出部が前記垂直な方向における前記車輪の幅の範囲内に収まる第2長さとをとり得るように構成されていることが好ましい(請求項2)。
この構成によれば、押出部の長さを第1長さにすることにより車輪ユニットの旋回に伴って押出部で組立用ジャッキを本体連結フレーム部の下から押し出すことができ、その一方で、車輪ユニットの輸送時には押出部の長さを第2長さにすることにより当該押出部を車輪の幅の範囲内に収めることができる。従って、この構成では、本体連結フレーム部の下からの組立用ジャッキの押し出しと、車輪ユニットの輸送時における押出部のコンパクト化とを両立することができる。
この場合において、前記押出部は、折り畳み可能であり、前記第1長さを有する拡張状態とその拡張状態から折り畳まれて前記第2長さを有する折畳み状態とをとり得るように構成されていてもよい(請求項3)。
この場合において、前記押出部は、前記垂直な方向に延びるように前記車輪ユニットに固定された固定部材と、その固定部材に対して前記車輪の回転軸と平行な軸回りに回動可能に連結された回動部材とを有し、この回動部材は、前記固定部材に対して回動することにより、前記垂直な方向において前記車輪ユニットから突出するように前記固定部材から延びる延伸姿勢と、前記固定部材に対して上側で折り返された折返し姿勢とをとり得るように構成され、前記ジャッキ排出装置は、前記回動部材に接続されたロープと、前記ロープを巻き取ることにより前記折返し姿勢にある前記回動部材を前記延伸姿勢側へ引き起こすウインチと、を有することが好ましい(請求項4)。
この構成によれば、押出部を折畳み状態から拡張状態に移行させるために回動部材を折返し姿勢から延伸姿勢側へ引き起こす作業をウインチを用いて行うことができ、作業者が折返し姿勢の回動部材を手で起こす場合に比べて作業負担を軽減できる。
前記クレーンのカウンタウェイト台車において、前記少なくとも1つの車輪ユニットは、前記カウンタウェイト台車から前記クレーン本体側へ向かって前記組立用ジャッキの設置位置の右側に位置する右側車輪ユニットと前記設置位置の左側に位置する左側車輪ユニットとを含み、前記少なくとも1つの旋回装置は、前記右側車輪ユニットを旋回させる右側旋回装置と、前記左側車輪ユニットを旋回させる左側旋回装置とを含み、前記少なくとも1つの押出部は、前記右側車輪ユニットと一体となって旋回可能に構成された右側押出部と、前記左側車輪ユニットと一体となって旋回可能に構成された左側押出部とを含み、前記右側押出部は、前記右側旋回装置が前記右側車輪ユニットを左旋回させることにより前記組立用ジャッキを前記本体連結フレーム部の下から押し出すように前記右側車輪ユニットとともに旋回し、前記左側押出部は、前記左側旋回装置が前記左側車輪ユニットを右旋回させることにより前記組立用ジャッキを前記本体連結フレーム部の下から押し出すように前記左側車輪ユニットとともに旋回することが好ましい(請求項5)。
この構成によれば、組立用ジャッキを左右両側の左側押出部及び右側押出部によって押し出すことができるので、片側の押出部で押し出す場合よりもバランスよく組立用ジャッキを本体連結フレーム部の下から押し出すことができる。
前記少なくとも1つの車輪ユニットが右側車輪ユニットと左側車輪ユニットを含むとともに前記少なくとも1つの旋回装置が右側旋回装置と左側旋回装置を含む構成において、前記右側旋回装置は、前記左側旋回装置による前記左側車輪ユニットの右旋回とは独立して前記右側車輪ユニットを左旋回させることが可能に構成され、前記左側旋回装置は、前記右側旋回装置による前記右側車輪ユニットの左旋回とは独立して前記左側車輪ユニットを右旋回させることが可能に構成されていてもよい(請求項6)。
この構成によれば、組立用ジャッキのサイズや重量、本体連結フレーム部の下における組立用ジャッキの設置位置などに応じて、右側旋回装置と左側旋回装置のいずれか一方のみを作動させて左右の片側の押出部のみによる組立用ジャッキの押し出しが可能となる。
前記少なくとも1つの車輪ユニットが右側車輪ユニットと左側車輪ユニットを含むとともに前記少なくとも1つの旋回装置が右側旋回装置と左側旋回装置を含む構成において、カウンタウェイト台車は、前記右側車輪ユニットの右旋回と前記左側車輪ユニットの左旋回とが同期するように前記右側旋回装置による前記右側車輪ユニットの旋回動作と前記左側旋回装置による前記左側車輪ユニットの旋回動作とを制御する制御装置をさらに備えていてもよい(請求項7)。
この構成によれば、右側車輪ユニットに取り付けられた右側押出部による組立用ジャッキの押し出し動作と左側車輪ユニットに取り付けられた左側押出部による組立用ジャッキの押し出し動作とを同期させることができる。このため、組立用ジャッキの押し出しの左右でのバランスの良さを向上できる。
前記クレーンのカウンタウェイト台車において、前記押出部は、前記車輪ユニットに着脱可能に構成されていてもよい(請求項8)。
この構成によれば、本体連結フレーム部の下から組立用ジャッキを撤去するときのみ、押出部を車輪ユニットに取り付けて当該押出部による前記のような組立用ジャッキの押し出しを行い、車輪ユニットの輸送時には車輪ユニットから押出部を取り外して車輪ユニットのコンパクト化を図ることができる。
以上説明したように、本発明によれば、輸送車両によりカウンタウェイト台車を輸送できるとともに、本体連結フレーム部の下から組立用ジャッキを引き出すための車両が近くにない場合、そのような車両が近くにあったとしてもカウンタウェイト台車の周囲に車両の進入するスペースがない場合及びカウンタウェイト台車周辺の地盤の状態が悪い場合であっても、本体連結フレーム部の下から組立用ジャッキを撤去でき、且つ、その組立用ジャッキの撤去に係る作業が煩雑になるのを防ぐことができる。
本発明の一実施形態によるカウンタウェイト台車が適用されたクレーンの側面図である。 図1に示したクレーンのカウンタウェイト台車を後側から見た図である。 右側ユニットフレームの斜視図である。 ジャッキ排出装置の右側押出部の斜視図である。 図4に示した右側押出部の側面図である。 右側押出部が拡張状態にあるときの右側車輪ユニットを示す図である。 クレーン本体の連結部に対する本体連結フレーム部の連結作業を説明するための図である。 右側押出部及び左側押出部が拡張状態にあるときのカウンタウェイト台車を後側から見た図である。 右側押出部が折畳み状態にあるときの右側車輪ユニットを示す図である。 右側押出部の折畳み状態から拡張状態への移行中における右側車輪ユニットを示す図である。 右側押出部の折畳み状態から拡張状態への移行中における右側車輪ユニットを示す図である。 右側押出部の折畳み状態から拡張状態への移行中における右側車輪ユニットを示す図である。 本体連結フレーム部の下からの組立用ジャッキの排出工程を示す図である。 本体連結フレーム部の下からの組立用ジャッキの排出工程を示す図である。 本体連結フレーム部の下からの組立用ジャッキの排出工程を示す図である。 本発明の変形例による右側押出部の斜視図である。 図16に示した変形例による右側押出部の右側ユニットフレームに対する取付け作業を説明するための斜視図である。 本発明の別の変形例におけるカウンタウェイト台車の左右の旋回装置の制御系を示す模式図である。
まず、図1を参照して、本発明の一実施形態によるカウンタウェイト台車4が適用されるクレーン2について説明する。なお、以下、カウンタウェイト台車4を単に台車4と称する。
クレーン2は、図1に示すように、クレーン本体3と、台車4とを備える。
クレーン本体3は、下部走行体6と、上部旋回体7と、連結部8と、図略の旋回駆動装置とを有する。
下部走行体6は、クローラ式であり、自走可能に構成されている。
上部旋回体7は、上下方向に延びる旋回軸C1回りに旋回可能となるように下部走行体6上に搭載されている。上部旋回体7は、上部旋回体本体14と、ブーム16と、マスト18と、吊具20と、ブームガイライン22と、台車ガイライン24と、を備える。
上部旋回体本体14は、下部走行体6上に旋回可能となるように取り付けられている。ブーム16は、上部旋回体本体14の前端部に起伏自在となるように取り付けられている。このブーム16の先端部から吊具20が吊り下げられる。吊具20は、クレーン2による吊作業時に吊荷を吊るものである。
マスト18は、ブーム16の後側の位置でその基端部(下端部)を支点として水平軸回りに回動可能となるように上部旋回体本体14に取り付けられている。マスト18の先端部(上端部)は、ブームガイライン22を介してブーム16の先端部と接続されている。これにより、マスト18は、起立状態のブーム16を後方からブームガイライン22を介して支える。また、マスト18の先端部は、台車ガイライン24を介して台車4に接続される。
なお、上部旋回体7、連結部8及び台車4に関する「前側」は、上部旋回体7においてブーム16が設けられた側を意味し、上部旋回体7、連結部8及び台車4に関する「後側」は、ブーム16が設けられた側に対して反対側を意味する。また、上部旋回体7、連結部8及び台車4に関する「右側」は、上部旋回体7、連結部8及び台車4が一体となった状態でそれらの後側から前側へ向かって見た場合での右側を意味し、上部旋回体7、連結部8及び台車4に関する「左側」は、上部旋回体7、連結部8及び台車4が一体となった状態でそれらの後側から前側へ向かって見た場合での左側を意味する。
連結部8は、上部旋回体7(上部旋回体本体14)と台車4とを連結するものである。連結部8は、上部旋回体本体14の後部に結合されており、上部旋回体本体14の前後方向及び旋回軸C1に直交する左右幅方向において当該上部旋回体本体14の略中央に配置されている。連結部8は、上部旋回体本体14の後端から突出して後方へ上部旋回体本体14の前後方向に沿って延びるビーム状のものである。
本実施形態による台車4は、以上のような構成を有するクレーン2のクレーン本体3(上部旋回体7)に連結されてそのクレーン本体3の動き(クレーン本体3の走行や、上部旋回体7の旋回)に応じて移動可能となっている。この台車4は、クレーン本体3の安定性を高めてクレーン2の吊能力を高める機能を有する。以下、本実施形態による台車4について具体的に説明する。
台車4は、上部旋回体7から後方へ離れた位置に配置される。台車4は、その上にカウンタウェイト25(図1参照)を積載し、前記のように台車ガイライン24(図1参照)を介してマスト18の先端部と連結されるとともに連結部8を介して上部旋回体本体14の後部と連結されることにより、吊作業時に上部旋回体7の前部にかかる吊荷重やブーム16の荷重等とのバランスを取ってクレーン2の安定性を高め、それによってクレーン2の吊能力を高める。台車4は、自走可能に構成されており、クレーン本体3の動き、すなわちクレーン本体3の下部走行体6による走行や上部旋回体7の旋回軸C1回りの旋回に応じて移動可能となっている。
台車4は、図2に示すように、台車フレーム26と、右側車輪ユニット27と、左側車輪ユニット28と、右側旋回装置29と、左側旋回装置30と、4つの台車ジャッキ装置31(図1及び図2参照)と、ジャッキ排出装置32とを有する。右側車輪ユニット27及び左側車輪ユニット28は、本発明における車輪ユニットの一例である。
台車フレーム26は、上から見て上部旋回体本体14の左右幅方向に長い略矩形状に形成されている。台車フレーム26は、その左右幅方向の中心が上部旋回体本体14の左右幅方向の中心と一致するように配置されている。台車フレーム26は、連結部8に分離可能に結合するとともに、右側車輪ユニット27及び左側車輪ユニット28のそれぞれと分離可能に結合する。この台車フレーム26上にカウンタウェイト25が積載される。
台車フレーム26は、図2に示すように、本体連結フレーム部33と、右側連結フレーム部34と、左側連結フレーム部35とを有する。台車フレーム26は、これら3つのフレーム部33,34,35に分割可能となっている。右側連結フレーム部34及び左側連結フレーム部35は、本発明における車輪ユニット連結フレーム部の一例である。
本体連結フレーム部33は、台車フレーム26の左右方向における中央に配置されている。本体連結フレーム部33は、連結部8に連結されるとともに、右側連結フレーム部34と左側連結フレーム部35のそれぞれに連結される部分である。本体連結フレーム部33は、基部36と蓋部37を有する。
基部36は、本体連結フレーム部33の大半を占めるブロック状のものである。基部36は、連結部8に結合される被結合部36aを有する。被結合部36aは、基部36の左右方向の中央に設けられており、連結部8が嵌め込まれる凹部である。この被結合部36aに連結部8が嵌め込まれ、蓋部37がその連結部8を上から覆うように基部36に固定される。これにより、連結部8に対して本体連結フレーム部33が固定されている。蓋部37は、基部36に対して着脱可能となっており、連結部8を覆って基部36に固定されている蓋部37をその基部36から取り外すことにより連結部8と基部36(本体連結フレーム部33)とを分離させることが可能となっている。
右側連結フレーム部34は、台車フレーム26を後側から前側へ向かって見て本体連結フレーム部33の右側に配置されている。右側連結フレーム部34は、右側車輪ユニット27と分離可能に結合される。右側連結フレーム部34は、右側フレーム部本体38と、旋回部39と、2つのジャッキ取付部40とを有する。
右側フレーム部本体38は、左右方向に延びるブロック状に形成されている。この右側フレーム部本体38の左端部が本体連結フレーム部33の基部36の右端部にピン結合され、それによって右側フレーム部本体38が基部36に対して着脱可能となっている。
旋回部39は、右側車輪ユニット27と結合してその右側車輪ユニット27の向きを変えるために上部旋回体7の旋回軸C1(図1参照)と平行な旋回軸C2(図2参照)回りに旋回する部分である。旋回部39は、右側フレーム部本体38の左端寄りの部位の下端に設けられ、旋回軸C2回りに旋回可能となるように右側フレーム部本体38によって支持されている。
2つのジャッキ取付部40には、それぞれ台車ジャッキ装置31が取り付けられる。2つのジャッキ取付部40は、右側フレーム部本体38の右端近傍において前後に分かれて設けられ、右側フレーム部本体38から下方へ突出するように設けられている。
左側連結フレーム部35は、台車フレーム26を後側から前側へ向かって見て本体連結フレーム部33の左側に配置されている。左側連結フレーム部35は、左側車輪ユニット28と分離可能に結合される。左側連結フレーム部35は、右側連結フレーム部34と左右対称に構成されている。すなわち、左側連結フレーム部35は、右側フレーム部本体38、旋回部39及び2つのジャッキ取付部40に対応する左側フレーム部本体41、旋回部42及び2つのジャッキ取付部43を有しており、この左側フレーム部本体41、旋回部42及び2つのジャッキ取付部43の配置及び構成は、右側フレーム部本体38、旋回部39及び2つのジャッキ取付部40の配置及び構成を左右反転させたものに相当する。左側フレーム部本体41は、その右端部が基部36の左端部に対して着脱可能となっている。旋回部42は、左側車輪ユニット28と結合してその左側車輪ユニット28の向きを変えるために上部旋回体7の旋回軸C1と平行な旋回軸C3回りに旋回可能となっている。2つのジャッキ取付部43には、それぞれ台車ジャッキ装置31が取り付けられる。
右側車輪ユニット27と左側車輪ユニット28は、上部旋回体本体14の左右幅方向に並んで配置されている。具体的には、台車4を後側から前側へ向かって見て、台車4の左右方向の中心に対して右側に右側車輪ユニット27が配置され、台車4の左右方向の中心に対して左側に左側車輪ユニット28が配置されている。
右側車輪ユニット27は、右側フレーム部本体38及び本体連結フレーム部33の下方に配置されている。右側車輪ユニット27は、右側ユニットフレーム44と、4つの右側車輪45と、図略の車輪駆動装置とを有する。
右側ユニットフレーム44は、右側連結フレーム部34の旋回部39に取り付けられて、その旋回部39とともに右側フレーム部本体38に対して旋回軸C2回りに旋回可能となっている。これにより、右側車輪ユニット27の向きが旋回軸C2回りに変更可能となっている。右側ユニットフレーム44は、右側ユニットフレーム基部47と、結合部48と、一対の車輪取付部49とを有する。
右側ユニットフレーム基部47は旋回軸C2に対して垂直に配置された矩形の平板状をなしており、この右側ユニットフレーム基部47から上側へ突出するように結合部48が設けられている。結合部48は、右側連結フレーム部34の旋回部39にピン結合され、それによって旋回部39に対して着脱可能となっている。
一対の車輪取付部49は、4つの右側車輪45が取り付けられる部分である。一対の車輪取付部49は、水平方向において互いに間隔をあけて並列に配置されている。一方の車輪取付部49は、右側ユニットフレーム基部47の一端部から下方へ延びており、もう一方の車輪取付部49は、右側ユニットフレーム基部47の前記一端部と反対側の端部から下方へ延びている。各車輪取付部49は、一対の車輪取付部49が並ぶ方向と直交する水平方向において互いに間隔をあけて配置された一対の脚部50を有する。
4つの右側車輪45は、同軸に配置されており、その2つずつが組になっている。各組の2つの右側車輪45の間には、それらの右側車輪45同士を繋ぐ車軸45a(図6参照)と、その車軸45aの周りを囲む箱型の筐体45bとが設けられている。車軸45aは、その軸心回りに筐体45bに対して回転可能となっている。一対の車輪取付部49のうちの一方が一方の組の右側車輪45間の筐体45bを跨ぐように配置され、一対の車輪取付部49のうちのもう一方が他方の組の右側車輪45間の筐体45bを跨ぐように配置されている。各車輪取付部49の一対の脚部50は、対応する筐体45bの両側に配置され、その筐体45bに取付ピン46で取り付けられている。このようにして、各車輪取付部49に筐体45bが取り付けられ、その筐体45bを介して車軸45aがその軸心回り、すなわち旋回軸C2と直交する軸心回りに回転可能となるように車輪取付部49によって支持されている。これにより、各車輪取付部49は、右側車輪45が車軸45aの軸心回り、すなわち旋回軸C2と直交する軸回りに回転可能となるように当該右側車輪45を支持している。
図略の車輪駆動装置は、4つの右側車輪45を車軸45aの軸心回りに回転駆動する装置である。この車輪駆動装置は、油圧モータの動力により右側車輪45を回転駆動する。
左側車輪ユニット28(図2参照)は、右側車輪ユニット27と同様に構成されている。すなわち、左側車輪ユニット28は、右側ユニットフレーム44と同様に構成された左側ユニットフレーム52と、4つの右側車輪45と同様に構成された4つの左側車輪53とを有する。
左側ユニットフレーム52は、左側連結フレーム部35の旋回部42に取り付けられて、その旋回部42とともに左側フレーム部本体41に対して旋回軸C3(図2参照)回りに旋回可能となっている。これにより、左側車輪ユニット28の向きを旋回軸C3回りに変更可能となっている。左側ユニットフレーム52は、右側ユニットフレーム基部47と同様の左側ユニットフレーム基部54、右側ユニットフレーム44の結合部48と同様の結合部55、及び、右側ユニットフレーム44の一対の車輪取付部49と同様の一対の車輪取付部56を有する。各車輪取付部56は、右側ユニットフレーム44の車輪取付部49の一対の脚部50と同様の一対の脚部57を有する。
4つの左側車輪53は、その2つずつが組になっており、その各組の2つの左側車輪53は回転可能となるように対応する各車輪取付部56によって支持されている。車輪取付部56に対する左側車輪53の取り付け構造は、右側ユニットフレーム44の車輪取付部49に対する右側車輪45の取り付け構造と同様である。
右側旋回装置29は、右側車輪ユニット27を旋回軸C2回りに旋回させてその右側車輪ユニット27の向きを変えるための駆動装置であり、右側フレーム部本体38に設けられている。右側旋回装置29は、旋回部39を旋回軸C2回りに旋回駆動することにより、その旋回部39に取り付けられた右側車輪ユニット27を旋回軸C2回りに旋回させる。
左側旋回装置30は、左側車輪ユニット28を旋回軸C3回りに旋回させてその左側車輪ユニット28の向きを変えるための駆動装置であり、左側フレーム部本体41に設けられている。左側旋回装置30は、旋回部42を旋回軸C3回りに旋回駆動することにより、その旋回部42に取り付けられた左側車輪ユニット28を旋回軸C3回りに旋回させる。
本実施形態では、右側旋回装置29は、左側旋回装置30による左側車輪ユニット28の旋回とは独立して右側車輪ユニット27を旋回させることが可能に構成されており、左側旋回装置30は、右側旋回装置29による右側車輪ユニット27の旋回とは独立して左側車輪ユニット28を旋回させることが可能に構成されている。換言すれば、本実施形態では、台車4に、右側旋回装置29と左側旋回装置30との間で各々に対応する車輪ユニットの旋回動作の同期をとるための手段が設けられていない。ただし、右側旋回装置29と左側旋回装置30をそれぞれ独立して作動させつつ、結果的に、右側旋回装置29による右側車輪ユニット27の旋回と左側旋回装置30による左側旋回ユニット28の旋回とが同時に行われることも可能となっている。
右側旋回装置29と左側旋回装置30は、クレーン本体3の動作方向に応じた方向へ台車4が移動可能となるように右側車輪ユニット27と左側車輪ユニット28の向きを変える。例えば、クレーン本体3の走行時には、右側旋回装置29は右側車輪ユニット27の向きを右側車輪45の転動方向が下部走行体6の進行方向に一致する向きに設定するとともに、左側旋回装置30は左側車輪ユニット28の向きを左側車輪53の転動方向が下部走行体6の進行方向に一致する向きに設定する。また、上部旋回体7の旋回時には、右側旋回装置29は右側車輪ユニット27の向きを右側車輪45の転動方向が上部旋回体7の旋回方向に沿う向きに設定するとともに、左側旋回装置30は左側車輪ユニット28の向きを左側車輪53の転動方向が上部旋回体7の旋回方向に沿う向きに設定する。
4つの台車ジャッキ装置31は、右側車輪ユニット27及び左側車輪ユニット28の旋回時等に台車フレーム26をジャッキアップして支えるものである。4つの台車ジャッキ装置31は、右側連結フレーム部34の2つのジャッキ取付部40と左側連結フレーム部35の2つのジャッキ取付部43とに取り付けられ、台車フレーム26を上から見てその四隅に分かれて配置されている。
ジャッキ排出装置32は、台車4の組み立て時に本体連結フレーム部33を下から支える組立用ジャッキ100(図7参照)を台車4の組み立て終了後に本体連結フレーム部33の直下からクレーン本体3と反対側へ排出するためのものである。
具体的に、台車4は、本体連結フレーム部33、右側連結フレーム部34、左側連結フレーム部35、4つの台車ジャッキ装置31、右側車輪ユニット27及び左側車輪ユニット28の各パーツに分解されてトレーラ等の運搬車両に載せて輸送され、輸送先でこれらのパーツから組み立てられる。この組み立て時には、組立用ジャッキ100で本体連結フレーム部33の基部36をジャッキアップして地面から浮いた状態で保持し、その基部36の被結合部36aにクレーン本体3の連結部8を嵌め込み、その後、蓋部37で連結部8上を覆うように当該蓋部37を基部36に固定することによって連結部8に本体連結フレーム部33を結合させる。そして、別途一体化させた右側連結フレーム部34、右側車輪ユニット27及び2つの台車ジャッキ装置31のうちの右側連結フレーム部34を基部36に連結し、また、別途一体化させた左側連結フレーム部35、左側車輪ユニット28及び2つの台車ジャッキ装置31のうちの左側連結フレーム部35を基部36に連結することによって台車4を組み立てる。ジャッキ排出装置32は、このように台車4が組み立てられた後、その台車4の本体連結フレーム部33の直下から組立用ジャッキ100をクレーン本体3と反対側へ排出するためのものである。
ジャッキ排出装置32は、右側車輪ユニット27に取り付けられた右側排出装置32aと、左側車輪ユニット28に取り付けられた左側排出装置32bとを有する。
右側排出装置32aは、右側旋回装置29による右側車輪ユニット27の旋回動作を利用して組立用ジャッキ100を本体連結フレーム部33の真下からクレーン本体3と反対側へ排出するものである。右側排出装置32aは、右側押出部59と、右側ウインチ60とを有する。
右側押出部59は、組立用ジャッキ100に接触してその組立用ジャッキ100を本体連結フレーム部33の真下からクレーン本体3と反対側へ押し出すためのものであり、折り畳み可能に構成されている。すなわち、右側押出部59は、コンパクトにするための折畳み状態(図4及び図5参照)と、その折畳み状態から拡張された拡張状態(図6参照)とをとり得るようになっている。右側押出部59は、組立用ジャッキ100を押し出す際には拡張状態をとる。
右側押出部59は、右側ユニットフレーム44の一対の車輪取付部49のうち右側車輪45の回転軸が前後方向に延びる向きに右側車輪ユニット27が配置された場合に前寄りに位置する一方の車輪取付部49に取り付けられている。右側押出部59は、折畳み状態及び拡張状態で旋回軸C2及び右側車輪45の回転軸の両方に対して垂直な方向に延びている。右側押出部59は、折り畳み可能であることにより右側車輪45の回転軸及び右側車輪ユニット27の旋回軸C2の両方に対して垂直な方向における当該右側押出部59の長さが変更可能となっている。すなわち、右側押出部59は、拡張状態では前記垂直な方向において右側車輪ユニット27から突出して右側車輪ユニット27の旋回時に組立用ジャッキ100に接触可能な第1長さになり、折畳み状態ではこの第1長さよりも小さく、当該右側押出部59が前記垂直な方向における右側車輪45の幅の範囲内に収まる第2長さになるように構成されている。また、右側押出部59は、それが取り付けられた車輪取付部49の脚部50と右側車輪45との間の空間に収まり且つその右側車輪45との間に微小な隙間を形成し得る幅を有する。右側押出部59は、右側固定部材61と、第1右側回動部材62と、第2右側回動部材63と、第3右側回動部材64とを有する。
右側固定部材61は、右側押出部59が取り付けられる前記一方の車輪取付部49に固定されている。具体的には、右側固定部材61は、当該一方の車輪取付部49の2つの脚部50のうち前記した向きに右側車輪ユニット27が配置された場合に台車4の左右方向の中心に近い方の脚部50に固定されている。
右側固定部材61は、細長い平板状をなし、前記一方の脚部50に固定された右側固定部材本体61a(図4参照)と、この右側固定部材本体61aのうち前記一方の脚部50から他方の脚部50と反対側へ突出した端部に設けられた一対の右側固定部材接続部61b(図4参照)とを有する。一対の右側固定部材接続部61bは、第1右側回動部材62と接続する部分であり、右側固定部材本体61aの端部から上側へ突出している。一対の右側固定部材接続部61bは、右側固定部材本体61aの長手方向と直交する幅方向において間隔をあけて配置されている。各右側固定部材接続部61bには、右側固定部材本体61aの幅方向において当該右側固定部材接続部61bを貫通するピン孔61c及びロック用孔61dが設けられている。
第1右側回動部材62は、細長い平板状で右側固定部材61よりも小幅に形成されており、旋回軸C2及び右側固定部材61の長手方向に対して垂直な軸回りに回動可能となるように右側固定部材61に接続されている。第1右側回動部材62は、一対の右側固定部材接続部61bに接続される基端部62aと、第2右側回動部材63に接続される先端部62bとを有する。基端部62aは第1右側回動部材62の長手方向の一端部であり、先端部62bは第1右側回動部材62の基端部62aと反対側の端部である。
基端部62aは、一対の右側固定部材接続部61b間に差し込まれている。基端部62aには、前記ピン孔61cが右側固定部材接続部61bを貫通する方向と同方向において当該基端部62aを貫通する図略の基端部ピン孔及び基端部ロック用孔62c(図5参照)が設けられている。基端部ピン孔と各右側固定部材接続部61bに設けられたピン孔61cにピン65が挿通され、それによって基端部62aが一対の右側固定部材接続部61bに対してピン65を中心として回動可能となっている。すなわち、第1右側回動部材62は、右側固定部材61に対してピン65を中心として回動可能となっている。これにより、第1右側回動部材62は、右側固定部材接続部61bが設けられた右側固定部材本体61aの一端部から他端部と反対側へ延びる延伸姿勢(図6参照)と、右側固定部材61に対して折り返された折返し姿勢(図5参照)とをとり得るようになっている。
第1右側回動部材62が延伸姿勢をとった状態で基端部ロック用孔62cと各右側固定部材接続部61bに設けられたロック用孔61dとが同心となり、その基端部ロック用孔62cとロック用孔61dにロックピンが挿通されることによって第1右側回動部材62が延伸姿勢でロックされるようになっている。
また、先端部62bには、基端部62aを基端部ピン孔及び基端部ロック用孔62cが貫通する方向と同方向において当該先端部62bを貫通する図略の先端部ピン孔及び先端部ロック用孔62dが設けられている。
第2右側回動部材63は、第1右側回動部材62の回動軸と平行な軸回りに回動可能となるように第1右側回動部材62の先端部62bに接続されている。第2右側回動部材63は、細長い平板状をなす第2第2右側回動部材本体66と、第2右側回動部材本体66の長手方向の一端部に設けられた一対の一端接続部67と、第2右側回動部材本体66の長手方向の他端部に設けられた一対の他端接続部68とを有する。
一対の一端接続部67は、第1右側回動部材62の先端部62bと接続する部分である。一対の一端接続部67は、第2右側回動部材本体66の板厚方向において第2右側回動部材本体66の一端部から突出している。また、一対の一端接続部67は、第2右側回動部材本体66の長手方向と直交する幅方向において間隔をあけて配置されている。各一端接続部67には、第2右側回動部材本体66の幅方向において当該一端接続部67を貫通するピン孔69及びロック用孔70が設けられている。一対の一端接続部67間に第1右側回動部材62の先端部62bが差し込まれ、その先端部62bに設けられたピン孔と各一端接続部67に設けられたピン孔69にピン71が挿通されている。これにより、第1右側回動部材62の先端部62bに対して一対の一端接続部67がピン71を中心として回動可能となっている。すなわち、第2右側回動部材63がピン71を中心として第1右側回動部材62に対して回動可能となっている。第2右側回動部材63は、ピン71を中心とした回動により、第2右側回動部材本体66が第1右側回動部材62と平行にその第1右側回動部材62の先端部62bから基端部62aと反対側へ向かって延びる延伸姿勢(図6参照)と、第1右側回動部材62に対して折り返された折返し姿勢(図5参照)とをとり得るようになっている。
第2右側回動部材63が延伸姿勢をとった状態で各一端接続部67に設けられたロック用孔70と第1右側回動部材62の先端部ロック用孔62dとが同心となり、そのロック用孔70と先端部ロック用孔62dにロックピンが挿通されることによって第2右側回動部材63が延伸姿勢でロックされるようになっている。
一対の他端接続部68は、第3右側回動部材64と接続する部分である。一対の他端接続部68は、第2右側回動部材本体66の長手方向と同方向に延び、第2右側回動部材本体66の幅方向において間隔をあけて配置されている。各他端接続部68には、第2右側回動部材本体66の幅方向において当該他端接続部68を貫通するピン孔73及びロック用孔74が設けられている。
第3右側回動部材64は、第1右側回動部材62の回動軸及び第2右側回動部材63の回動軸と平行な軸回りに回動可能となるように第2右側回動部材63の一対の他端接続部68に接続されている。第3右側回動部材64は、細長い平板状で第2右側回動部材本体66よりも小幅に形成された第3右側回動部材本体64aと、この第3右側回動部材本体64aの長手方向の一端部に設けられた第3右側回動部材接続部64bとを有する。
第3右側回動部材接続部64bは、第3右側回動部材本体64aの一端部から当該第3右側回動部材本体64aの長手方向に対して垂直な方向に突出している。第3右側回動部材接続部64bには、第3右側回動部材本体64aの長手方向に直交する幅方向において当該第3右側回動部材接続部64bを貫通する図略のピン孔及びロック用孔64cが設けられている。第3右側回動部材接続部64bは、第2右側回動部材63の一対の他端接続部68間に差し込まれ、当該第3右側回動部材接続部64bに設けられたピン孔と各他端接続部68に設けられたピン孔73にピン76が挿通されている。これにより、第3右側回動部材接続部64bはピン76を中心として一対の他端接続部68に対して回動可能となっている。すなわち、第3右側回動部材64がピン76を中心として第2右側回動部材63に対して回動可能となっている。第3右側回動部材64は、ピン76を中心とした回動により、第3右側回動部材本体64aが第2右側回動部材本体66と平行に第2右側回動部材63の他端接続部68から一端接続部67と反対側へ向かって延びる延伸姿勢(図6参照)と、第2右側回動部材63に対して折り返された折返し姿勢(図5参照)とをとり得るようになっている。
右側押出部59は、第2、第3及び第4右側回動部材62,63,64がそれぞれ折返し姿勢をとることにより折畳み状態(図4及び図5参照)になる一方、第2、第3及び第4右側回動部材62,63,64がそれぞれ延伸姿勢をとることにより拡張状態(図6参照)になるように構成されている。
第2右側回動部材本体66には、その厚み方向に当該第2右側回動部材本体66を貫通する孔78(図4参照)が設けられており、右側押出部59の折畳み状態において、第3右側回動部材本体64a、第1右側回動部材62及び右側固定部材本体61aのうち上下方向で前記孔78と対応する位置には、その孔78と同心となる貫通孔がそれぞれ設けられている。右側押出部59が折畳み状態になったときには、これらの孔にピン78aが挿通されることでその折畳み状態で右側押出部59がロックされるようになっている。
右側ウインチ60は、右側押出部59を折畳み状態から拡張状態へ移行させるため及び拡張状態から折畳み状態へ移行させるために用いられるものである。右側ウインチ60は、右側ユニットフレーム基部47に取り付けられている。右側ウインチ60は、第2右側回動部材63の一端接続部67に接続されたロープ60aを巻き取り/繰り出すことにより、右側押出部59を折畳み状態から拡張状態へ移行させ、また、拡張状態から折畳み状態へ移行させる。第2右側回動部材本体66の一端接続部67側の端縁には、掛部79が設けられており、ロープ60aは、この掛部79に掛けられて第2右側回動部材本体66の端縁の角に干渉しないようになっている。本実施形態では、右側ウインチ60は手動ウインチであるが、油圧ウインチや電動ウインチであってもよい。
左側排出装置32bは、左側旋回装置30による左側車輪ユニット28の旋回動作を利用して組立用ジャッキ100を本体連結フレーム部33の真下からクレーン本体3と反対側へ排出するものである。左側排出装置32bは、図8に示すように左側押出部81と、左側ウインチ82とを有する。
左側押出部81は、右側押出部59と同様の機能を有するものであり、折り畳み可能に構成されている。左側押出部81は、左側固定部材83と、第1左側回動部材84と、第2左側回動部材85と、第3左側回動部材86とを有する。
左側固定部材83は、左側ユニットフレーム52の脚部57に固定されており、右側固定部材61と同様のものである。第1左側回動部材84は、左側固定部材83に回動可能に接続されており、第1右側回動部材62と同様のものである。第2左側回動部材85は、第1左側回動部材84に回動可能に接続されており、第2右側回動部材63と同様のものである。
第3左側回動部材86は、第2左側回動部材85の先端部に回動可能に接続されている。第3左側回動部材86は、第3右側回動部材64と同様の構造を有するもので、左側押出部81が拡張状態で図8のように配置されたときに第3右側回動部材64と干渉しないように第2左側回動部材85の先端部から一段下がるようにその先端部に接続されている。すなわち、左側押出部81と右側押出部59は、拡張状態において上下にずれを持った状態で左右方向において重複し得るようになっている。
左側ウインチ82は、左側ユニットフレーム基部54に取り付けられている。左側ウインチ82は、右側ウインチ60と同様の機能を有するものであり、第2左側回動部材85に接続されたロープ82aを巻き取り/繰り出すことにより、左側押出部81を折畳み状態から拡張状態へ移行させ、また、拡張状態から折畳み状態へ移行させるものである。
本実施形態では、台車4を構成するパーツをトレーラ等の輸送車両にて搬送後、それらのパーツから台車4を組み立てる。このとき、図8に示すように、本体連結フレーム部33を組立用ジャッキ100でジャッキアップし、クレーン本体3の連結部8に当該本体連結フレーム部33を連結する。具体的には、組立用ジャッキ100で基部36を連結部8の高さ位置に対応する高さ位置までジャッキアップして地面から浮かせた状態で保持し、この基部36の被結合部36a(図2参照)に連結部8を嵌め込み、その後、連結部8を上から覆うように基部36上に蓋部37を被せ、その蓋部37を基部36に固定することにより連結部8に本体連結フレーム部33を連結する。
一方、右側連結フレーム部34の旋回部39に対して右側車輪ユニット27の結合部48を結合させ、右側連結フレーム部34の一対のジャッキ取付部40に台車ジャッキ装置31をそれぞれ取り付けることにより、右側連結フレーム部34、右側車輪ユニット27及び2つの台車ジャッキ装置31を一体化させる。また、左側連結フレーム部35の旋回部42に対して左側車輪ユニット28の結合部55を結合させ、左側連結フレーム部35の一対のジャッキ取付部43に台車ジャッキ装置31をそれぞれ取り付けることにより、左側連結フレーム部35、左側車輪ユニット28及び2つの台車ジャッキ装置31を一体化させる。そして、右側連結フレーム部34、右側車輪ユニット27及び2つの台車ジャッキ装置31を一体としてそのうちの右側連結フレーム部34を本体連結フレーム部33に連結し、左側連結フレーム部35、左側車輪ユニット28及び2つの台車ジャッキ装置31を一体としてそのうちの左側連結フレーム部35を本体連結フレーム部33に連結する。このようにして台車4が組み立てられる。この後、ジャッキ排出装置32により本体連結フレーム部33の下から組立用ジャッキ100を撤去する。以下、この組立用ジャッキ100の撤去作業について具体的に説明する。
まず、ジャッキ排出装置32の右側押出部59と左側押出部81を折畳み状態から拡張状態にする。具体的には、右側ウインチ60でロープ60aを巻き取り、それによって図9に示す右側押出部59の折畳み状態から図10に示すように右側固定部材61に対してピン65を中心として第1〜第3右側回動部材62〜64を回動させる。このとき、第1〜第3右側回動部材62〜64は折り畳まれた状態のままである。この回動により、第1〜第3右側回動部材62〜64が右側固定部材61に対して起立する。その後、第1〜第3右側回動部材62〜64を右側固定部材61に対して反転する方向へ手で押しつつ右側ウインチ60をロープ60aの巻き取り時と逆回転させることで右側ウインチ60からロープ60aを繰り出させる。これにより、第1〜第3右側回動部材62〜64は右側固定部材61に対して反転する方向へ回動し、その過程で、図11に示すように第2右側回動部材63がピン71を中心として第1右側回動部材62に対して回動する。
図12のように第1右側回動部材62が延伸姿勢になる位置まで回動すると、その第1右側回動部材62をこの延伸姿勢においてロックピンでロックする。また、第2右側回動部材63が延伸姿勢になる位置まで回動すると、その第2右側回動部材63をこの延伸姿勢においてロックピンでロックする。
さらに、第3右側回動部材64を第2右側回動部材63に対してピン76を中心として当該第3右側回動部材64が図6のように延伸姿勢になる位置まで回動させる。そして、第3右側回動部材64を延伸姿勢においてロックピンでロックする。以上のようにして、右側押出部59を拡張状態にする。
一方、左側押出部81も右側押出部59と同様に拡張状態にする。すなわち、左側ウインチ82によりロープ82aを巻き取り、繰り出すことにより左側固定部材83に対して第1左側回動部材84を回動させて延伸姿勢にし、第2左側回動部材85を第1左側回動部材84に対して回動させて延伸姿勢にし、第3左側回動部材86を第2左側回動部材85に対して回動させて延伸姿勢にする。そして、第1〜第3左側回動部材84,85,86をそれぞれ対応するロックピンにより延伸姿勢でロックする。
右側押出部59及び左側押出部81を拡張状態にすることにより、右側車輪45の回転軸が前後方向に延びる向きに右側車輪ユニット27が配置され且つ左側車輪53の回転軸が前後方向に延びる向きに左側車輪ユニット28が配置された状態で、右側押出部59は右側車輪ユニット27から台車4の左右方向(幅方向)の内側へ突出した状態になり、左側押出部81は左側車輪ユニット28から台車4の左右方向(幅方向)の内側へ突出した状態になる。この状態で右側押出部59と左側押出部81は、右側車輪ユニット27と左側車輪ユニット28との間の空間において上下に互いにずれを持ちつつ左右方向では重複している。また、この状態で、右側押出部59及び左側押出部81は図13のように組立用ジャッキ100の前側(クレーン本体3側)に位置する。
この状態から、右側旋回装置29(図8参照)が右側車輪ユニット27を旋回軸C2回りに左旋回させるとともに左側旋回装置30が左側車輪ユニット28を旋回軸C3回りに右旋回させる。これにより、右側押出部59が右側車輪ユニット27とともに旋回し且つ左側押出部81が左側車輪ユニット28とともに旋回する。その結果、図14及び図15に示すように右側押出部59と左側押出部81が共同して組立用ジャッキ100を本体連結フレーム部33の直下からクレーン本体3と反対側(後側)へ押し出す。
以上のようにして、組立用ジャッキ100を本体連結フレーム部33の直下から撤去する。
本実施形態では、台車4を台車フレーム26と右側車輪ユニット27と左側車輪ユニット28とに分解できるとともに、台車フレーム26を本体連結フレーム部33と右側連結フレーム部34と左側連結フレーム部35とに分解できる。このため、分解したパーツ毎に輸送車両に積載することで輸送車両の積載重量の制限をクリアすることができ、輸送車両による輸送を行うことができる。
また、本実施形態では、台車4の組み立て時に本体連結フレーム部33を下から支える組立用ジャッキ100を、台車4の組み立て終了後に右側旋回装置29が右側車輪ユニット27を旋回させるとともに左側旋回装置30が左側車輪ユニット28を旋回させることにより右側押出部59を右側車輪ユニット27とともに旋回させ且つ左側押出部81を左側車輪ユニット28とともに旋回させ、組立用ジャッキ100をこの右側押出部59と左側押出部81とで本体連結フレーム部33の真下からクレーン本体3と反対側へ押し出すことができる。このため、本体連結フレーム部33の下から組立用ジャッキ100を引き出すための車両が近くにない場合や、そのような車両が近くにあったとしても台車4に対してクレーン本体3と反対側に大きなスペースがない場合や、車両を支える台車4周辺の地盤の状態が悪くて当該車両による組立用ジャッキ100の引き出し作業は困難な場合であっても、本体連結フレーム部33の真下から組立用ジャッキ100を撤去することができる。
また、本実施形態では、従来のように組立用ジャッキに接続したロープに対する補助クレーンの上方への引っ張り力を本体連結フレーム部に取り付けた支持部材及びシーブによってクレーン本体と反対側への引っ張り力に変換して組立用ジャッキを引き出す場合と異なり、シーブの直下からの組立用ジャッキのさらなる引き出し作業や本体連結フレーム部からの支持部材及びシーブの除去作業が必要ない。このため、本体連結フレーム部33の下からの組立用ジャッキ100の撤去に係る作業が煩雑になるのを防ぐことができる。
また、本実施形態では、台車4が元々備えている右側旋回装置29による右側車輪ユニット27の旋回動作を利用して右側押出部59を旋回させるとともに、台車4が元々備えている左側旋回装置30による左側車輪ユニット28の旋回動作を利用して左側押出部81を旋回させ、それによって本体連結フレーム部33の下から組立用ジャッキ100を押し出すことができる。このため、ジャッキ排出装置32は右側押出部59及び左側押出部81を駆動するための駆動装置を別途備える必要がなく、ジャッキ排出装置32を簡素化できる。
また、本実施形態では、右側押出部59は折り畳み可能であり、第1長さを有する拡張状態とその拡張状態から折り畳まれて第2長さを有する折畳み状態とをとり得る。そして、右側押出部59の長さを第1長さにすることにより右側車輪ユニット27の旋回に伴って当該右側押出部59で組立用ジャッキ100を本体連結フレーム部33の下から押し出すことができ、その一方で、右側車輪ユニット27の輸送時には右側押出部59の長さを第2長さにすることにより当該右側押出部59を右側車輪45の幅の範囲内に収めることができる。また、左側押出部81も折り畳み可能であり、第1長さを有する拡張状態とその拡張状態から折り畳まれて第2長さを有する折畳み状態とをとり得る。そして、左側押出部81の長さを第1長さにすることにより左側車輪ユニット28の旋回に伴って当該左側押出部81で組立用ジャッキ100を本体連結フレーム部33の下から押し出すことができ、その一方で、左側車輪ユニット28の輸送時には左側押出部81の長さを第2長さにすることにより当該左側押出部81を左側車輪53の幅の範囲内に収めることができる。従って、本実施形態では、本体連結フレーム部33の下からの組立用ジャッキ100の押し出しと、右側車輪ユニット27の輸送時における右側押出部59のコンパクト化と、左側車輪ユニット28の輸送時における左側押出部81のコンパクト化とを実現できる。
また、本実施形態では、右側押出部59を折畳み状態から拡張状態に移行させるために折返し姿勢の第1〜第3右側回動部材62,63,64を右側固定部材61に対して延伸姿勢側へ引き起こす作業を右側ウインチ60を用いて行うことができる。また、左側押出部81についての同様の作業を左側ウインチ82を用いて行うことができる。このため、作業者が折返し姿勢の第1〜第3右側回動部材62,63,64及び折返し姿勢の第1〜第3左側回動部材84,85,86を手で起こす場合に比べて、作業負担を軽減できる。
また、本実施形態では、組立用ジャッキ100を左右両側の左側押出部81及び右側押出部59によって押し出すことができる。このため、片側の押出部で押し出す場合よりもバランスよく組立用ジャッキ100を本体連結フレーム部33の下からクレーン本体3と反対側へ押し出すことができる。
なお、本実施形態では、左右の旋回装置29,30がそれぞれ独立して対応する車輪ユニットを旋回させることが可能であるので、組立用ジャッキ100のサイズや重量、本体連結フレーム部33の下における組立用ジャッキ100の設置位置などに応じて、右側旋回装置29と左側旋回装置30のいずれか一方のみを作動させて左右の片側の押出部のみによる組立用ジャッキ100の押し出しも可能である。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、また、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更を含む。
例えば、ジャッキ排出装置の押出部は、車輪ユニットに対して必ずしも固定されていなくてもよく、着脱可能に構成されていてもよい。このような変形例が図16及び図17に示されている。
この変形例では、右側押出部90は、細長い板体からなる右側押出部本体91と、その右側押出部本体91の長手方向の中央部に設けられた右側押出部結合部92とを有する。右側押出部90が取り付けられる車輪取付部49の脚部50の側面には縦長のリブ93が設けられている。
右側押出部本体91の下縁には、右側車輪45間の筐体45bの上部を嵌め込み可能な凹部91aが形成されている。また、右側押出部結合部92は、右側押出部本体91の上下方向に直交する厚み方向において当該右側押出部本体91の一側面から突出している。この右側押出部結合部92には、縦長のスリット94が形成されている。
右側押出部90が右側車輪ユニット27に取り付けられるときには、右側押出部90は、略水平な状態で補助クレーン等により吊り上げられ、スリット94に車輪取付部49のリブ93が嵌まるように水平移動させられる。スリット94にリブ93が嵌まった状態で右側押出部90は降ろされ、それによって凹部91aに右側車輪45間の筐体45bの上部が嵌まり込むようになっている。これにより、右側押出部90は右側車輪ユニット27に固定されるようになっている。
右側押出部90を右側車輪ユニット27から取り外すときには、取り付け時と逆の手順で右側車輪ユニット27から右側押出部90を取り外せるようになっている。
この右側押出部90と同様に、左側押出部を左側車輪ユニットに対して着脱可能に構成してもよい。
この変形例では、本体連結フレーム部33の下から組立用ジャッキ100を撤去するときのみ、右側押出部90を右側車輪ユニット27に取り付けるとともに左側押出部を左側車輪ユニットに取り付けて前記実施形態と同様の組立用ジャッキ100の押し出し作業を行い、右側車輪ユニット27及び左側車輪ユニットの輸送時には右側押出部90及び左側押出部を各車輪ユニットから取り外して右側車輪ユニット27及び左側車輪ユニットのコンパクト化を図ることができる。
また、押出部は、その長手方向に伸縮可能に構成されることによって長さが可変となっていてもよい。
また、押出部は、車輪ユニットからの突出長さが可変となるように車輪ユニットに対してその長手方向にスライド可能となるように取り付けられた部材からなっていてもよい。
また、ジャッキ排出装置は、右側押出部と左側押出部の少なくとも一方を備えていればよい。すなわち、ジャッキ排出装置は、右側押出部は備えているが左側押出部は備えていない形態や、左側押出部は備えているが右側押出部は備えていない形態であってもよい。
また、台車4は、右側車輪ユニット27の右旋回と左側車輪ユニット28の左旋回とを同期させるための同期手段を備えていてもよい。例えば、その同期手段として、台車4は、右側車輪ユニット27の右旋回と左側車輪ユニット28の左旋回とが同期するように右側旋回装置29による右側車輪ユニット27の旋回動作と左側旋回装置30による左側車輪ユニット28の旋回動作とを制御する制御装置96(図18参照)を備えていてもよい。この制御装置96は、右側旋回装置29と左側旋回装置30に制御信号を送信することにより右側旋回装置29と左側旋回装置30の各々の旋回動作を同期させる。
この構成によれば、右側車輪ユニット27に取り付けられた右側押出部59による組立用ジャッキ100の押し出し動作と左側車輪ユニット28に取り付けられた左側押出部81による組立用ジャッキ100の押し出し動作とを同期させることができる。このため、組立用ジャッキ100の押し出しの左右でのバランスの良さを向上できる。
2 クレーン
3 クレーン本体
4 カウンタウェイト台車
27 右側車輪ユニット(車輪ユニット)
28 左側車輪ユニット(車輪ユニット)
29 右側旋回装置(旋回装置)
30 左側旋回装置(旋回装置)
32 ジャッキ排出装置
33 本体連結フレーム部
34 右側連結フレーム部(車輪ユニット連結フレーム部)
35 左側連結フレーム部(車輪ユニット連結フレーム部)
45 右側車輪(車輪)
53 左側車輪(車輪)
59 右側押出部(押出部)
60 右側ウインチ(ウインチ)
81 左側押出部(押出部)
82 左側ウインチ(ウインチ)
100 組立用ジャッキ(ジャッキ)

Claims (8)

  1. クレーン本体に連結されてそのクレーン本体の動きに応じて移動可能なカウンタウェイト台車であって、
    前記カウンタウェイト台車の移動のために回転可能な車輪を有する少なくとも1つの車輪ユニットと、
    地面から浮いた状態で前記クレーン本体に分離可能に連結される本体連結フレーム部と前記車輪ユニットに連結されるとともに前記本体連結フレーム部に分離可能に連結される車輪ユニット連結フレーム部とを有していて、カウンタウェイトが積載される台車フレームと、
    前記車輪ユニット連結フレーム部に設けられ、前記少なくとも1つの車輪ユニットを前記車輪の回転軸に対して縦軸回りに旋回させる少なくとも1つの旋回装置と、
    前記カウンタウェイト台車の組み立て時に前記本体連結フレーム部を地面から浮いた状態で保持するために当該本体連結フレーム部を下から支える組立用ジャッキを前記カウンタウェイト台車の組み立て終了後に前記本体連結フレーム部の下から排出するためのジャッキ排出装置と、を備え、
    前記ジャッキ排出装置は、前記少なくとも1つの車輪ユニットと一体となって旋回可能に構成された少なくとも1つの押出部を有し、この押出部は、前記旋回装置による前記車輪ユニットの旋回に伴って前記組立用ジャッキに前記クレーン本体側から接触して当該組立用ジャッキを前記本体連結フレーム部の下から押し出すように旋回する、クレーンのカウンタウェイト台車。
  2. 前記押出部は、前記車輪の回転軸及び前記車輪ユニットの旋回軸の両方に対して垂直な方向における長さが変更可能であり、前記垂直な方向において前記車輪ユニットから突出して当該押出部の旋回時に前記組立用ジャッキに対して接触可能な第1長さと、この第1長さよりも小さく、当該押出部が前記垂直な方向における前記車輪の幅の範囲内に収まる第2長さとをとり得るように構成されている、請求項1に記載のクレーンのカウンタウェイト台車。
  3. 前記押出部は、折り畳み可能であり、前記第1長さを有する拡張状態とその拡張状態から折り畳まれて前記第2長さを有する折畳み状態とをとり得るように構成されている、請求項2に記載のクレーンのカウンタウェイト台車。
  4. 前記押出部は、前記垂直な方向に延びるように前記車輪ユニットに固定された固定部材と、その固定部材に対して前記車輪の回転軸と平行な軸回りに回動可能に連結された回動部材とを有し、この回動部材は、前記固定部材に対して回動することにより、前記垂直な方向において前記車輪ユニットから突出するように前記固定部材から延びる延伸姿勢と、前記固定部材に対して上側で折り返された折返し姿勢とをとり得るように構成され、
    前記ジャッキ排出装置は、前記回動部材に接続されたロープと、前記ロープを巻き取ることにより前記折返し姿勢にある前記回動部材を前記延伸姿勢側へ引き起こすウインチと、を有する、請求項3に記載のクレーンのカウンタウェイト台車。
  5. 前記少なくとも1つの車輪ユニットは、前記カウンタウェイト台車から前記クレーン本体側へ向かって前記組立用ジャッキの設置位置の右側に位置する右側車輪ユニットと前記設置位置の左側に位置する左側車輪ユニットとを含み、
    前記少なくとも1つの旋回装置は、前記右側車輪ユニットを旋回させる右側旋回装置と、前記左側車輪ユニットを旋回させる左側旋回装置とを含み、
    前記少なくとも1つの押出部は、前記右側車輪ユニットと一体となって旋回可能に構成された右側押出部と、前記左側車輪ユニットと一体となって旋回可能に構成された左側押出部とを含み、
    前記右側押出部は、前記右側旋回装置が前記右側車輪ユニットを左旋回させることにより前記組立用ジャッキを前記本体連結フレーム部の下から押し出すように前記右側車輪ユニットとともに旋回し、
    前記左側押出部は、前記左側旋回装置が前記左側車輪ユニットを右旋回させることにより前記組立用ジャッキを前記本体連結フレーム部の下から押し出すように前記左側車輪ユニットとともに旋回する、請求項1〜4のいずれか1項に記載のクレーンのカウンタウェイト台車。
  6. 前記右側旋回装置は、前記左側旋回装置による前記左側車輪ユニットの右旋回とは独立して前記右側車輪ユニットを左旋回させることが可能に構成され、
    前記左側旋回装置は、前記右側旋回装置による前記右側車輪ユニットの左旋回とは独立して前記左側車輪ユニットを右旋回させることが可能に構成されている、請求項5に記載のクレーンのカウンタウェイト台車。
  7. 前記右側車輪ユニットの右旋回と前記左側車輪ユニットの左旋回とが同期するように前記右側旋回装置による前記右側車輪ユニットの旋回動作と前記左側旋回装置による前記左側車輪ユニットの旋回動作とを制御する制御装置をさらに備える、請求項5に記載のクレーンのカウンタウェイト台車。
  8. 前記押出部は、前記車輪ユニットに着脱可能に構成されている、請求項1に記載のクレーンのカウンタウェイト台車。
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