JP3566418B2 - ラフィングジブ付き移動式クレーン - Google Patents

ラフィングジブ付き移動式クレーン Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ラフィングジブ付き移動式クレーンに関し、さらに詳しくはかかるラフィングジブの着脱構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ラフィングジブ付き移動式クレーンにおいては、伸縮ブームの先端部に所定長さのラフィングジブを起伏動自在に装着し、該ラフィングジブを適宜起伏させて該ラフィングジブの先端から垂下されるワイヤロープを使用して所定のクレーン作業を行うようになっている。この場合、このラフィングジブは、これを複数個のジブに分割しクレーン作業条件等に応じてこれら複数個のジブを適宜選択し且つこれらを継ぎ足して一つのラフィングジブを構成するようにしている。そして、かかる複数個のジブの継ぎ足し作業方法としては、伸縮ブームをほぼ水平に倒伏保持した状態で、先ず、ラフィングジブの基端部分を構成するベースジブを該伸縮ブームの先端部に連結し、しかる後、該ベースジブを適宜起伏させてその傾斜角度を調整しながら該ベースジブの先端部分に、一つあるいは複数のミドルジブ及びラフィングジブの先端部分を構成するトップジブを順次継ぎ足すようにするのが従来一般的な方法である。
【0003】
ところで、このように伸縮ブームの先端部にラフィングジブを装着するに際して、伸縮ブームの先端部に最初に取り付けられたベースジブを適宜に起伏させる場合、従来一般には該ベースジブの基端部近傍に立設配置したポストの先端と該ベースジブの先端部とを補助ワイヤロープにて接続し、この状態で上記伸縮ブームの基端部側に配置されたメインウィンチからのワイヤロープの引き込み・繰り出し操作を行い、上記ポストを揺動させることで該補助ワイヤロープを介して上記ベースジブを起伏動させるようにしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、かかる従来の方法によれば、次のような問題があった。
【0005】
第1に、ベースジブの先端部とポストの先端部との間に補助ワイヤロープを張設する作業が必要であることから、ラフィングジブの装着作業が煩雑で且つ作業性が悪いという問題があった。
【0006】
第2に、ベースジブの先端部と伸縮ブームの基端部とが該伸縮ブームの基端部に配置したメインウィンチからのワイヤロープ及び補助ワイヤロープを介して接続されているので、該伸縮ブームの伸縮作動が上記各ワイヤロープを介して直接ベースジブの起伏動作に影響を及ぼし、例えば伸縮ブームの先端部に適宜の起伏角度で連結されたベースジブの先端部に、地面上に載置されたミドルジブ等の先端側のジブを継ぎ足す場合において、これら両ジブ間のジブ前後方向の位置合わせのために、該ベースジブの起伏角度をそのままとして該ベースジブを前方側に所定寸法だけ水平移動させることが必要となる場合もあるが、かかる場合において上記伸縮ブームを伸長させるとそれに伴ってベースジブの起伏角度が変化して両ジブ間に上下方向の位置ズレが生じ、再度、メインウィンチを操作してのベースジブ起伏角度調整が必要になるなど、ベースジブ装着に伴う操作が複雑化するという問題もあった。
【0007】
そこで本発明では、伸縮ブームの先端部へのラフィングジブの着脱作業を容易且つ作業性良く行えるようにしたラフィングジブ付き移動式クレーンを提案せんとしてなされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明ではかかる課題を解決するための具体的手段として、車両1上に旋回自在に搭載された旋回台2に伸縮ブーム3を起伏自在に装着するとともに、該伸縮ブーム3の先端部3aにジブ連結ピン37を介してラフィングジブ10を上記伸縮ブーム3の起伏面に沿う方向に起伏自在に装着し、該ラフィングジブ10の基端部10aに上記伸縮ブーム3の上面側に向けて立設したマスト14,15を介して該ラフィングジブ10の先端部10bからバックテンション部材24を引き出し、該バックテンション部材24を上記旋回台2側に配置したウインチ機構により引き込み・繰り出しすることで上記ラフィングジブ10を起伏可能とし、該ラフィングジブ10の先端部10bから吊り下げられた吊荷用ワイヤロープ19を使用して所定のクレーン作業を行うようにしたラフィングジブ付き移動式クレーンにおいて、上記伸縮ブーム3の先端部3aと上記ラフィングジブ10の基端部10aの近傍位置との間に油圧シリンダ41を配置し、上記ラフィングジブ10を使用してのクレーン作業状態時には上記油圧シリンダ41による上記伸縮ブーム3とラフィングジブ10との連結を解除して上記バックテンション部材24の引き込み・繰り出しによる該ラフィングジブ10の起伏動作を許容せしめる一方、非クレーン作業状態時には上記油圧シリンダ41により上記伸縮ブーム3とラフィングジブ10とを連結し該油圧シリンダ41の伸縮作動により上記ラフィングジブ10を上記伸縮ブーム3に対して相対的に起伏させ得るようにしたことを特徴としている。
【0009】
【発明の効果】
本発明ではかかる構成とすることにより次のような効果が得られる。
【0010】
ラフィングジブ10を使用してのクレーン作業状態時には、伸縮ブーム3の先端部3aと上記ラフィングジブ10の基端部10aの近傍位置との間に配置された油圧シリンダ41による該伸縮ブーム3とラフィングジブ10との連結を解除することで、バックテンション部材24の引き込み・繰り出しによる上記ラフィングジブ10の起伏動作が許容され、該ラフィングジブ10を所要の起伏角度に設定してのクレーン作業が可能となる。
【0011】
一方、上記油圧シリンダ41により上記伸縮ブーム3とラフィングジブ10とを連結した状態においては、該油圧シリンダ41の伸縮作動により上記ラフィングジブ10が上記伸縮ブーム3に対して相対的に起伏せしめられるので、非クレーン作業状態時、例えば、上記ラフィングジブ10の上記伸縮ブーム先端部3aへの装着作業時においては、上記油圧シリンダ41の伸縮操作のみによって上記ラフィングジブ10の上記伸縮ブーム3に対する相対的な起伏角度を調整することができる。
【0012】
このため、従来のラフィングジブ付き移動式クレーンの如きラフィングジブ10の装着作業時における補助ワイヤロープの接続作業が不要であり、それだけラフィングジブ装着作業の簡略化及び作業性の向上が図れることになる。さらに、上記ラフィングジブ10の起伏角度の調整は上記油圧シリンダ41の操作のみによって行われ、伸縮ブーム3の伸縮動の影響は受けないので、例えば従来のラフィングジブ付き移動式クレーンの如く伸縮ブーム3の伸縮動に伴ってラフィングジブ10の起伏角度が変化し且つこれを修正するための操作が必要であるような場合に比して、ラフィングジブ10の装着作業における操作が簡単となり、それだけ操作性の向上が図られるものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を好適な実施形態に基づいて具体的に説明する。
図1には、本発明の実施形態であるラフィングジブ付き移動式クレーンZを示しており、同図において符号1は走行基台としての車両、2は該車両1上に旋回自在に搭載された旋回台、3は該旋回台2にその基端部3bが上下方向に起伏自在に連結されるとともにその先端部3aにブームヘッド4を備えた伸縮ブームであり、該伸縮ブーム3は起伏用油圧シリンダ5により起伏駆動される。
【0014】
さらに、符号10は、上記伸縮ブーム3のブームヘッド4部分に後述のジブサポート9を介して起伏自在に装着された後述のラフィングジブである。以下、このジブサポート9及びラフィングジブ10の具体的構造等について説明する。尚、ここでは、説明の都合上、先ず最初に、ラフィングジブ10の全体構成及びその使用態様等について説明し、しかる後、本発明の要旨たるラフィングジブ10の装着構造とその操作方法等について説明することにする。
【0015】
ラフィングジブ10の全体構成等
ラフィングジブ10は、図1及び図2に示すように、後述のジブサポート9を介してその基端部11aが上記伸縮ブーム3のブームヘッド4の前面側に対して起伏自在に連結されて該ラフィングジブ10の基端部分を構成するベースジブ11と、該ベースジブ11の先端部11bに連結される後述のミドルジブ12と、該ミドルジブ12の先端部に連結されて上記ラフィングジブ10の先端部分を構成するとともにその先端にクレーン作業用のシーブ23と接地ローラ31とを備えたトップジブ13とで構成されている。
【0016】
尚、この実施形態においては、上記のようにラフィングジブ10をベースジブ11とミドルジブ12とトップジブ13とで構成しているが、該ラフィングジブ10の構成はこれに限定されるものではなく、少なくとも上記ベースジブ11とトップジブ13とを備えることでラフィングジブ10として成立するものであり、後は、作業上要求される作業半径あるいは作業揚程等の条件に応じて、上記ベースジブ11とトップジブ13の間に上記ミドルジブ12を1個あるいは複数個連結すれば良い。
【0017】
かかる構成のラフィングジブ10は、図1に実線図示するように、上記伸縮ブーム3のブームヘッド4に装着される。また、該ラフィングジブ10の先端部10b(即ち、トップジブ13の先端部)にその一端が連結されたバックテンション部材24は、該ラフィングジブ10の基端部10aに立設配置した第1マスト14と第2マスト15とを介して上記伸縮ブーム3の上面側に引き出されるとともにその他端は、上記旋回台2側に配置されたメインウィンチ(図示省略)から延び且つ上記伸縮ブーム3の基端部3b側に固定された固定シーブブロック16と上記伸縮ブーム3に非連結とされた可動シーブブロック17との間に多段掛けされたメインワイヤロープ18に連結されている。従って、上記ラフィングジブ10は、上記メインウィンチの引き込み・繰り出し操作により上記バックテンション部材24を介して起伏駆動され、且つ所要の起伏角度位置において姿勢保持可能とされる。
【0018】
また、このラフィングジブ10の上記シーブ23には、上記旋回台2側に配置されたサブウィンチ(図示省略)から延びるサブワイヤロープ19が、上記各ポスト14,15の先端に設けたシーブ21,22を介して巻掛けられており、クレーン作業は該シーブ23から垂下される上記サブワイヤロープ19の先端に取り付けた吊フック20を使用して行われる。
【0019】
尚、ラフィングジブ10を使用しない通常のクレーン作業時は、上記ブームヘッド4から上記メインワイヤロープ18及びサブワイヤロープ19をそれぞれ垂下させて行われることは勿論である。
【0020】
また、上記バックテンション部材24は、図1及び図2に示すように、上記第1マスト14と第2マスト15との間に配置された二つ折り状(図6参照)のテンションロッド25と、該第1マスト14にその一端が連結されたテンションロッド26と、該テンションロッド26の他端にその一端が連結されるとともにその他端が上記メインワイヤロープ18の先端に接続されるテンションワイヤ28と、上記第2マスト15にその一端が連結されたテンションワイヤ27と、上記ミドルジブ12に対応して格納配置されるとともにクレーン作業状態時においては該ミドルジブ12から取り出して上記テンションワイヤ27の他端に連結されるテンションロッド29と、その一端が上記トップジブ13の先端部に連結された状態で該トップジブ13側に格納配置されるとともにクレーン作業状態時においては該トップジブ13から取り出されその他端が上記テンションロッド29に連結されるテンションロッド30とで構成されている。
【0021】
尚、このバックテンション部材24は、ラフィングジブ10の幅方向に所定間隔をもって2本配置されている。また、上記バックテンション部材24の各構成部材のうち、上記ミドルジブ12に対応する上記テンションロッド29の格納構造については、ラフィングジブ10の着脱作業時における作業性を高めるという観点から特有の構成を採用しているので、その具体的構造等については改めて後述する。
【0022】
一方、上記ラフィングジブ10の伸縮ブーム3への装着作業であるが、この作業に際しては、図1に鎖線図示するように、上記伸縮ブーム3を略水平に倒伏保持した状態とする。この状態において、先ず、上記ベースジブ11を別設置のクレーンにより吊り上げてその基端部11aを上記ブームヘッド4側に連結するとともにこれをその先端部11b側に向かって下降傾斜させた状態で保持する。一方、地面G側には、ミドルジブ12とトップジブ13とが接続された一体状態で載置されている。従って、このベースジブ11と、一体状態のミドルジブ12とトップジブ13とを接続するには、先ず、上記伸縮ブーム3を適宜伸長させて上記ベースジブ11の先端部11aの上側連結部とミドルジブ12の上側連結部とを連結する(この状態が図1に鎖線図示する状態であり、ベースジブ11はミドルジブ12及びトップジブ13に対して折曲した状態で連結されている)。次に、上記ベースジブ11を適宜角度に起仰させ、上記ミドルジブ12とトップジブ13とを上記接地ローラ31を接地させたまま傾斜状態に引き上げ、該ベースジブ11の下側連結部と上記ミドルジブ12の下側連結部とを連結する。これで上記ベースジブ11とミドルジブ12とトップジブ13とが同軸上に連結されてラフィングジブ10を構成する。後は、上記バックテンション部材24を配置し、これを上記メインワイヤロープ18により伸縮ブーム3側へ引き込むことで上記ラフィングジブ10は上記ブームヘッド4に対して起伏自在に装着されることになる。尚、ラフィングジブ10をブームヘッド4から離脱させる場合の作業手順は、上記と逆の手順とされる。
【0023】
このように、伸縮ブーム3のブームヘッド4に対して上記ラフィングジブ10を着脱する場合には、上記ベースジブ11を適宜起伏させる必要があり、かかる場合におけるベースジブ11の起伏操作の簡易化、及びこの起伏操作を伴うラフィングジブ10の着脱作業の作業性を高める等の観点から、この実施形態のラフィングジブ付き移動式クレーンZにおいては、上記ベースジブ11の連結部分に本発明を適用して特有の構造を採用している。以下、このベースジブ11の連結部分の構造等について詳述する。
【0024】
ベースジブ11の連結部分の構造等
ジブサポート9
ジブサポート9は、次述するラフィングジブ10の上記ブームヘッド4に対する連結基台となるものであって、図2〜図4に示すように、所定高さの枠体で構成され、上記ブームヘッド4に対向する背面9aの上部に設けた上側ブーム連結部33と下部に設けた下側ブーム連結部34とを介して該ブームヘッド4の前面に着脱自在に装着される。また、このジブサポート9の前面9bの下部には、ジブ連結部35が設けられ、該ジブ連結部35にはジブ連結ピン37を介して次述のベースジブ11の基端部11aが、上記伸縮ブーム3の起伏面に沿う方向に起伏自在に連結されている。さらに、上記前面9bの上部には、シリンダ連結部36が設けられ、該シリンダ連結部36にはピン47を介して油圧シリンダ41のチューブ側端部41bが連結されている。尚、符号58は、上記油圧シリンダ41の上側位置に配置した踏み板であり、ラフィングジブ着脱時の作業足場として利用される。
【0025】
ベースジブ11
ベースジブ11は、図2〜図4に示すように、基端部11aから先端部11bに向かって次第に断面形状が拡大変化するラチス構造をもつジブであって、次述のジブサポート9を介して上記伸縮ブーム3のブームヘッド4の前面側に装着されるとともに、上記先端部11bには後述するミドルジブ12が連結される。
【0026】
また、ベースジブ11の基端部11aの上面側には、所定長さの第1マスト14と第2マスト15とが、それぞれマスト連結ピン38,39を介して揺動自在に連結されている。この第1マスト14の先端には上記シーブ21が、また上記第2マスト15の先端には上記シーブ22が、それぞれ設けられている。また、この第1マスト14の先端と第2マスト15の先端との間には、折曲自在とされた第1ロッド25Aと第2ロッド25Bとからなる上記テンションロッド25が連結されている。さらに、上記第1マスト14の先端には上記テンションロッド26が、また上記第2マスト15の先端には上記テンションワイヤ27が、それぞれ上記テンションロッド25の反対側に位置するようにして連結されている。尚、これらテンションロッド25,26及びテンションワイヤ27は、上記バックテンション部材24の一部を構成する。
【0027】
さらに、上記ベースジブ11の基端部11aの上面側には、第1揺動アーム42と第2揺動アーム43とがそれぞれピン44,45介して揺動自在に連結されている。この一対の揺動アーム42,43のうち、上記ジブサポート9寄りに位置する第1揺動アーム42の上端にはブラケット部46が備えられている。そして、このブラケット部46には、ピン48を介して上記油圧シリンダ41のロッド側端部41aが連結されている。従って、上記第1揺動アーム42は、上記油圧シリンダ41の伸縮作動により上記ピン44を中心としてジブ前後方向へ揺動せしめられる。また、図5に示すように、上記油圧シリンダ41のロッド側端部41aは二又状に形成されており、この二又状部分の内側には、該ロッド側端部41aの先端面よりも所定量だけ外方へ突出するような外径寸法をもつスペーサ49が上記ピン48により支持された状態で配置されている。さらに、上記ブラケット部46の上記ピン48装着位置よりジブ前方寄り位置には、ピン受け穴50が形成されている。
【0028】
上記第2揺動アーム43は、上記ピン45を介して上記第1揺動アーム42の基端側に揺動自在に枢着されるとともに、その先端にはブラケット部52を備えている。このブラケット部52は、図5に示すように、次述のストッパーアセンブリ60の一端に設けた連結ブラケット66に対して、これらを貫通して配置された中空ピン51により相対回動自在に連結されている。
【0029】
尚、上記中空ピン51の軸長は、上記第1揺動アーム42の一対のブラケット部46,46間に挿入可能なる如く設定されている。また、上記第2揺動アーム43の長さは、図4に示すように、該第2揺動アーム43と上記第1揺動アーム42とが接近した状態において、該中空ピン51の軸穴51aと上記第1揺動アーム42側のピン受け穴50との軸芯が一致するようにその長さ寸法が設定されている。従って、上記中空ピン51の軸穴51aと上記第1揺動アーム42側のピン受け穴50との間に跨がって連結ピン55を挿入することで、上記第1揺動アーム42と第2揺動アーム43及びストッパーアセンブリ60が一体的に連結され、上記油圧シリンダ41の伸縮作動力は、上記ストッパーアセンブリ60を介して上記ベースジブ11に上記ジブ連結ピン37回りの回転モーメントとして伝達される。これに対して、上記連結ピン55の非嵌挿状態においては、図3に示すように、上記第1揺動アーム42と第2揺動アーム43とは非連結状態とされ、上記ベースジブ11は上記油圧シリンダ41の作動とは無関係に、上記メインワイヤロープ18の引き込み・繰り出し作動により起伏駆動される。
【0030】
また、図4及び図5に示すように、上記第2揺動アーム43のブラケット部52の上記第1揺動アーム42寄りの端面は当接部53とされ、該ブラケット部52と上記ストッパーアセンブリ60の連結ブラケット66とを上記連結ピン55により連結した状態においては、該当接部53が上記スペーサ49に近接対向するようになっている。
【0031】
上記ストッパーアセンブリ60は、図4及び図5に示すように、その一端に上記ベースジブ11側の支持部材56に対してピン結合されるクレビス67を備えるとともにその他端が端部材65により閉塞されたチューブ61と、該端部材65を貫通して配置されるとともに上記チューブ61内に位置する一端には止め部材63が螺着固定され且つスプリットピン68により緩み止めされたロッド62と、該ロッド62の外側において上記端部材65と上記連結ブラケット66との間に縮装配置されたコイルスプリング64とを備えてなる。そして、このストッパーアセンブリ60のロッド62は、上記コイルスプリング64のバネ力により常時突出方向に付勢されるとともに、該突出方向における最大突出位置は上記止め部材63が端部材65と当接することで規制される。また、このロッド62の縮小方向のストロークは、該ロッド62の端面62aと上記チューブ61の端面61aとの間隔で規定され、該ロッド62の縮小方向における位置規制は該端面同士が当接することで規制される。さらに、上記チューブ61の一側にはリミットスイッチ69が備えられ、上記ロッド62が所定量以上縮小作動した時、該リミットスイッチ69の作動子69aが上記止め部材63の外周に設けた段状のガイド部62aに当接してON作動することで、上記第2揺動アーム43のブラケット部52に設けた当接部53に上記第1揺動アーム42側のスペーサ49が当接して該ロッド62に所定の押圧力がかかっていることが検出されるようになっている。
【0032】
ラフィングジブ10の装着作業
続いて、上記ラフィングジブ10を伸縮ブーム3のブームヘッド4に装着する場合を例にとって、その装着作業手順等について説明する。
【0033】
ラフィングジブ10をブームヘッド4に装着する場合には、上述のように、先ずその基端部分を構成する上記ベースジブ11をブームヘッド4に取り付け、しかる後、このベースジブ11を適宜に起伏調整しながら該ベースジブ11の先端側にミドルジブ12及びトップジブ13を継ぎ足す作業方法をとる。この場合、上記ベースジブ11は、図6に示すように、上記ジブサポート9等とともにサポートアセンブリ8を構成し、該サポートアセンブリ8として一体的に取り扱われる。即ち、ベースジブ11とジブサポート9とはジブ連結ピン37により連結され、また上記第1揺動アーム42と第2揺動アーム43とは連結ピン55により一体的に連結されている。さらに、第1マスト14と第2マスト15は、上記ベースジブ11側に折り畳まれ、またテンションロッド25は該第1マスト14と第2マスト15の間に折り畳まれている。また、第1マスト14にはテンションロッド26とテンションワイヤ28とが連結され、第2マスト15にはテンションワイヤ27が連結されている。このように、上記各部材を折り畳み状態で格納したサポートアセンブリ8は、この格納状態のまま輸送され、所定の作業現場に搬入される。
【0034】
サポートアセンブリ8を搬入した後、該サポートアセンブリ8を格納状態のまま別設置のクレーンにより吊り上げて上記ジブサポート9をその上側ブーム連結部33と下側ブーム連結部34とを介して伸縮ブーム3のブームヘッド4の前面側に連結する。しかる後、別設置のクレーンのワイヤロープを緩め、上記ベースジブ11を上記油圧シリンダ41により支持する。この状態で、上記テンションワイヤ28の一端を上記メインウィンチのメインワイヤロープ18に接続し、該メインワイヤロープ18の引き込み操作によって上記第1マスト14と第2マスト15を適度に引き起こす。さらに、上記油圧シリンダ41を次第に伸長作動させてベースジブ11を次第に倒伏させ、その先端部11bを接地させる。この状態が図1に鎖線図示する状態であり、その場合におけるベースジブ11とジブサポート9との連結部分における各部材の相互関係は図4に示す通りである。即ち、油圧シリンダ41が適度に伸長して上記ベースジブ11を傾斜状態で支持した状態である。尚、上記サブウィンチ(図示省略)からのサブワイヤロープ19は、上記各ポスト14,15を引き起こす以前に、該各ポスト14,15の各シーブ21,22に通しておく。
【0035】
次に、図1に鎖線図示するように、ミドルジブ12とトップジブ13とを予め接続し、且つ該ミドルジブ12側のテンションロッド29とトップジブ13側のテンションロッド30とを連結し、この状態でこれらミドルジブ12とトップジブ13とを一体的に上記ベースジブ11の直前方位置に搬入載置する。そして、水平載置状態にあるミドルジブ12の基端部の上側連結部と傾斜状態にある上記ベースジブ11の先端部の上側連結部とを相互に連結するとともに、上記テンションロッド29と上記テンションワイヤ27とを連結する。また、上記サブウィンチからのサブワイヤロープ19をトップジブ13の先端のシーブ23に掛け回しておく。
【0036】
しかる後、上記油圧シリンダ41を縮小作動させ、上記ベースジブ11を適度に起仰させる。このベースジブ11の起仰に伴って、上記ミドルジブ12とトップジブ13とは、該トップジブ13の先端に設けた接地ローラ31を接地させた状態で該ミドルジブ12側から次第に引き上げられ、最終的に該ミドルジブ12の基端部とベースジブ11の先端部とが衝合し、これら三つのジブ11,12,13は同軸上に位置することになる。この状態で、上記ベースジブ11の先端部の下側連結部と上記ミドルジブ12の基端部の下側連結部とを連結することで、該三つのジブ11,12,13からなるラフィングジブ10が構成される。
【0037】
ここで、上記メインウィンチを適度に引き込み操作し、メインワイヤロープ18によって上記ラフィングジブ10を支持し、この状態で上記第1揺動アーム42と第2揺動アーム43とを連結していた上記連結ピン55を取り外す。以上で、ブームヘッド4へのラフィングジブ10の装着作業が完了する。
【0038】
後は、上記伸縮ブーム3を適度に起仰させるとともに、上記メインワイヤロープ18を適宜に引き込みあるいは繰り出し操作して上記ラフィングジブ10の起伏角度を調整する。この状態が、図1に実線図示する状態である。この状態においては、図3に示すように、上記油圧シリンダ41に連結された上記第1揺動アーム42と上記ストッパーアセンブリ60を介して上記ベースジブ11側に配置された第2揺動アーム43とが非連結とされているので、上記油圧シリンダ41の作動に無関係に上記メインワイヤロープ18の引き込み・繰り出し操作によって上記ベースジブ11の起伏角度を任意に調整し、該ラフィングジブ10の先端部から垂下されるサブワイヤロープ19を使用して所定のクレーン作業を行うことができるものである。
【0039】
以上のように、この実施形態のラフィングジブ付き移動式クレーンZにおいては、ラフィングジブ10を伸縮ブーム3のブームヘッド4に着脱する場合における上記ベースジブ11の起伏駆動を、上記ジブサポート9側にその一端が固定された油圧シリンダ41の伸縮作動により行うようにしているので、従来のラフィングジブ付き移動式クレーンの如くラフィングジブの装着作業時にマストとベースジブとの間に補助ワイヤロープを接続するような必要がなく、それだけラフィングジブ装着作業の簡略化及び作業性の向上が期待できるものである。
【0040】
さらに、ラフィングジブ10の着脱作業時におけるベースジブ11の起伏角度の調整が上記油圧シリンダ41の操作のみによって行われ、伸縮ブーム3の伸縮動の影響を全く受けないので、例えばラフィングジブ10の着脱作業時におけるベースジブ11の起伏角度の調整をメインワイヤロープにより行うようにした従来のラフィングジブ付き移動式クレーンの如く伸縮ブーム3の伸縮動に伴ってラフィングジブ10の起伏角度が変化し且つこれを修正するための操作が必要であるような場合に比して、ラフィングジブ10の装着作業における操作が簡単となり、それだけ操作性の向上が期待できるものである。
【0041】
一方、クレーン作業状態時には、上述のように上記油圧シリンダ41に支持された上記第1揺動アーム42と上記ストッパーアセンブリ60に支持された上記第2揺動アーム43との連結を解除しているが、この連結解除状態においても上記ストッパーアセンブリ60の連結ブラケット66に対して中空ピン51を介して連結された上記第2揺動アーム43のブラケット部52は、上記第1揺動アーム42のブラケット部46部分に嵌入し得る状態となっている。このため、ラフィングジブ10を使用してのクレーン作業時には、該油圧シリンダ41をラフィングジブ10の後方転倒防止機構として機能させてラフィングジブ10の安定性と作業上の信頼性を確保することが可能となる。
【0042】
即ち、上記ラフィングジブ10の起伏角度が大きくなりその自重による安定モーメントが減少したような状態においては、上記油圧シリンダ41を伸長させ、上記スペーサ49を上記第2揺動アーム43側の当接部53に当接させて所定の押圧力をかけることで、該ラフィングジブ10の安定性を高めその後方転倒を確実に防止することができるものである。そして、この場合、上記ストッパーアセンブリ60のロッド62がコイルスプリング64により弾圧付勢されているので、上記第2揺動アーム43の当接部53が上記スペーサ49に当接する際、該コイルスプリング64が縮小変位することでその当接に伴う衝撃が吸収されオペレータに無用の不安感を与えることがなく、且つ最終的には上記ロッド62の端面62aがチューブ61の端面61aに当接することで該ストッパーアセンブリ60がその縮小方向において剛体化され上記ラフィングジブ10の後方転倒防止が確実に達成されるものであり、これらの結果、より一層安定性及び信頼性の高いクレーン作業が実現される。
【0043】
また、上記油圧シリンダ41は伸縮ブーム3の先端近くの極めて高所に配置されているのでオペレータが運転席から直接その作動状態を目視にて確認することは困難である。このため上述のようにこの実施形態のものにおいては、上記ストッパーアセンブリ60に上記リミットスイッチ69を設け該リミットスイッチ69からの信号により該油圧シリンダ41の作動状態を運転席にて容易に確認できるようにしている。従って、例えば上記油圧シリンダ41により上記ラフィングジブ10の後方転倒を防止する必要があるような作業状態下においては、上記リミットスイッチ69からの信号により、上記油圧シリンダ41が伸長して上記ストッパーアセンブリ60のロッド62に所定の押圧力がかけられていることを確認することで、安定性及び信頼性の高いクレーン作業が確実に担保されることになる。また、例えば上記ラフィングジブ10が吊荷状態にあって後方転倒の惧れはなく、却って上記油圧シリンダ41により上記ストッパーアセンブリ60のロッド62に押圧力をかけると上記ラフィングジブ10の強度性能に好ましくない影響を与える惧れがあるような作業状態下においては、上記リミットスイッチ69からの信号により、上記油圧シリンダ41が縮小し上記ロッド62に押圧力がかけられていないことを確認することで、ラフィングジブ10の強度上の信頼性が確実に担保されるものである。
【0044】
その他
一方、この実施形態のラフィングジブ付き移動式クレーンZにおいては、上述の如く伸縮ブーム3とラフィングジブ10の連結構造に本発明を適用して該ラフィングジブ10の着脱作業時における作業性、操作性の向上等という特有の作用効果を得ることに加えて、上記ミドルジブ12及びトップジブ13側にも以下に述べるような特有の構成を採用することで、ラフィングジブ10の着脱作業時における作業性の更なる向上を図っている。以下、これを説明する。
【0045】
先ず、ミドルジブ12側における構成であるが、この実施形態における上記ミドルジブ12は、図7及び図8に示す如く、四角形の各頂点にそれぞれ対応する如く所定間隔をもって平行に配置された4本の主材75,75,・・を傾斜状に配置された複数本の継材76,76,・・により連結するとともに、その両端12a,12bには該各主材75,75,・・に跨がってこれと直交状態で継材77,77,・・を配置してなるラチス構造を有している。また、このミドルジブ12の上面中央位置には作業足場となる踏板78がその全長に亙って固定されているとともに、該踏板78の幅方向の両側位置にはそれぞれ上記バックテンション部材24の一部を構成する一対のテンションロッド29,29が載置格納されている。そして、この実施形態のものにおいては、このミドルジブ12の上面側に載置格納された上記各テンションロッド29,29の載置格納構造に特徴を有している。
【0046】
即ち、上記テンションロッド29は、上記主材75より若干短い軸長を有するともに、その一端29aにはピン穴29eをもつ一対のブラケット29c,29cを所定間隔をもって平行対向状態に取り付け、また他端29bには上記テンションワイヤ27への接続部となるブラケット29d,29dを取り付けている。そして、この一対のテンションロッド29,29は、図7及び図8に示すように、その両端の上記各ブラケット29c,29dをそれぞれ上記ミドルジブ12の両端の各継材77,77上に位置せしめた状態で載置されるが、この場合、この左右一対のテンションロッド29,29の載置状態における対向間隔(L)を、ラフィングジブ10の使用状態における該テンションロッド29,29の実際の配置間隔と同寸法に設定している。そして、この一対のテンションロッド29,29の載置状態での対向間隔(L)を確保すべく上記ミドルジブ12の上面側に次述する複数個のロッド受部81,81,・・を設けるとともに、該載置状態での位置保持を行うべく上記ミドルジブ12の他端12b側に後述する一対のロッド固定部82,82を設けている。
【0047】
上記ロッド受部81は、図11及び図12にそれぞれ示す如く、上記踏板78の側部に固定されたベース部材72上に、樹脂材等の摺動性素材で構成されるスライド部材71を固定するとともに、該スライド部材71の両側には上記テンションロッド29を嵌入せしめ得る間隔をもって左右一対のガイド板73,74を立設固定してなる。そして、このロッド受部81は、図7及び図8に示すように、上記対向間隔(L)をもって平行配置される上記一対のテンションロッド29,29のそれぞれに対応する如く上記踏板78の左右両側にそれぞれ所定間隔をもって配置されている。従って、これら各ロッド受部81,81,・・上に上記各テンションロッド29,29を載置することで、該一対のテンションロッド29,29は、それぞれ各ロッド受部81,81,・・のガイド板73,74により対向方向における移動が規制され上記対向間隔(L)が保持される一方、その軸方向への移動は許容される状態となっている。
【0048】
一方、上記ロッド固定部82は、上記各ロッド受部81,81,・・により支持された上記テンションロッド29の軸方向への移動及び上記ミドルジブ12の上面からの離脱を防止してその位置保持を行うためのものであって、図9及び図10に示す如く上記継材77に嵌挿掛止されたU字状の環状体83と該環状体83の開口端部側に固定されたプレート体84とを備えてなる。また、このプレート体84には、上記テンションロッド29のブラケット29c,29cに形成したピン穴29eとほぼ同径のピン穴85が形成されている。そして、このロッド固定部82は、その非使用時(即ち、上記テンションロッド29をミドルジブ12から取り外してバックテンション部材24の一部として実際に使用している時)には、図10に鎖線図示する如く上記継材77から垂下状態に保持される一方、その使用時(即ち、テンションロッド29をミドルジブ12側に載置格納する時)には、図10に実線図示する如く上記プレート体84が上記テンションロッド29の一対のブラケット29c,29c間に位置する如く上方へ回動され、そのピン穴85が各ブラケット29c,29cのピン穴29e,29eと合致せしめられる。そして、この同芯上に位置した各ピン穴29e,29e及び同ピン穴85にピン86を挿通し且つスナップピン87によりその抜け止めをすることで、上記テンションロッド29はミドルジブ12側に連結され、該ミドルジブ12からの離脱が阻止される。
【0049】
このように、上記テンションロッド29,29を、その実際の使用状態における対向間隔(L)と同じ間隔でミドルジブ12上に載置格納することで、ラフィングジブ10の着脱作業時における作業性の向上が図れるものである。即ち、例えばミドルジブ12をラフィングジブ10の一部として使用し該ラフィングジブ10を上記伸縮ブーム3のブームヘッド4に装着し且つこれを上記バックテンション部材24により引張支持したクレーン作業状態から、該ラフィングジブ10を伸縮ブーム3から離脱させて格納する場合、該ラフィングジブ10を地面G側に載置した状態で上記メインワイヤロープを繰り出して上記一対のバックテンション部材24,24を緩めてこれをラフィングジブ10上に垂れ降ろす。
【0050】
この場合、このバックテンション部材24,24のラフィングジブ10上への垂れ降ろしにより、上記テンションロッド29,29はミドルジブ12上の上記各ロッド受部81,・・上に上記対向間隔(L)をもって自動的に載置される。従って、後は、このテンションロッド29,29をそれぞれその両端に接続されている上記トップジブ13側のテンションロッド30,30及び上記第2マスト15側のテンションワイヤ27,27と切り離し、その一端29a側のブラケット29cをピン86を介して上記ロッド固定部82に連結することで該各テンションロッド29,29の載置格納作業が完了する。
【0051】
そして、かかる各テンションロッド29,29の載置格納作業に際しては、該各テンションロッド29,29がその載置状態において上記スライド部材71,71,・・によりスライド自在に支持されているので、該各テンションロッド29,29を該スライド部材71,71,・・に沿ってその軸方向へ容易に移動させることができる。従って、各テンションロッド29,29をその軸方向へ移動させて行われる芯合わせ、即ち、該各テンションロッド29,29の一端29a,29a側の各ブラケット29c,29cと上記ロッド固定部82,82との連結時における芯合わせが容易且つ迅速ならしめられるものである。
【0052】
また一方、この各テンションロッド29,29を載置格納した状態から取り外して上記バックテンション部材24,24の一部としてそれぞれ使用する場合には、上記ミドルジブ12上に載置格納されている上記各テンションロッド29,29のブラケット29c,29cと上記各ロッド固定部82,82との連結状態を解除すれば、この状態で既に該各テンションロッド29,29がこれを上記バックテンション部材24の一部として使用する場合の実際の対向間隔となっているので、そのまま該各テンションロッド29,29の両端のブラケット29c,29c及び同29d,29dをそれぞれ上記トップジブ13側のテンションロッド30,30及び上記第2マスト15側のテンションワイヤ27,27に接続することができる。
【0053】
かかる各テンションロッド29,29の載置格納状態からの取り外し作業においても、上述の格納作業時と同様に、上記各テンションロッド29,29がその載置状態において上記スライド部材71,71,・・によりスライド自在に支持されているので、該各テンションロッド29,29を該スライド部材71,71,・・に沿ってその軸方向へ容易に移動させることができる。従って、各テンションロッド29,29をその軸方向を移動させて行われる芯合わせ、即ち、該各テンションロッド29,29の両端のブラケット29c,29c及び同29d,29dをそれぞれ上記トップジブ13側のテンションロッド30,30及び上記第2マスト15側のテンションワイヤ27,27に接続する場合におけるこれら相互間の芯合わせが容易且つ迅速ならしめられるものである。
【0054】
如上のように、この実施形態のものにおいては、上記テンションロッド29の使用時及び格納時における該テンションロッド29の移動はその軸方向への移動のみで足り、しかもこのテンションロッド29の軸方向への移動が上記スライド部材71のスライド機能によって容易に行えるものであり、従って該テンションロッド29が比較的大型で且つ大重量であることに鑑みれば、かかるテンションロッド29の格納構造を採用することでラフィングジブ10の着脱作業時における作業性の格段の向上が期待できるといえる。
【0055】
尚、上記トップジブ13にもこれに対応して上記一対のテンションロッド30,30が備えられている。ところが、このテンションロッド30,30は、上記各テンションロッド29,29とは異なり、上記トップジブ13の先端部に連結される一端はこれを着脱自在とする必要はないので常時連結状態としておく。従って、このトップジブ13側については、上記各テンションロッド30,30の対向間隔(L)を保持するための上記ロッド受部81,81,・・のみを設ければ良く、このトップジブ13,81,・・の設置のみによって上記ミドルジブ12側の各テンションロッド29,29の場合と同様の作用効果が得られることになる。
【0056】
尚、上記実施形態においては、上記伸縮ブーム3を箱型構造のブームで構成しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばこの伸縮ブーム3をラチス構造のブームとすることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のラフィングジブ付き移動式クレーンの好適な実施形態を示す全体図である。
【図2】図1のII部の拡大図である。
【図3】図2のIII部の拡大図である。
【図4】図1のIV部の拡大図である。
【図5】図4のV−V拡大矢視図である。
【図6】図1に示したラフィングジブのベースジブの格納状態を示す側面図である。
【図7】図1に示したラフィングジブのミドルジブの拡大平面図である。
【図8】図7のVIII−VIII矢視図である。
【図9】図7のIX部の拡大図である。
【図10】図9のX−X矢視図である。
【図11】図7のXI部の拡大図である。
【図12】図11のXII−XII矢視図である。
【符号の説明】
1は車両、2は旋回台、3は伸縮ブーム、4はブームヘッド、5は起伏用油圧シリンダ、8はサポートアセンブリ、9はジブサポート、10はラフィングジブ、11はベースジブ、12はミドルジブ、13はトップジブ、14は第1マスト、15は第2マスト、16は固定シーブブロック、17は可動シーブブロック、18はメインワイヤロープ、19はサブワイヤロープ、20は吊フック、21〜23はシーブ、24はバックテンション部材、25及び26はテンションロッド、27及び28はテンションワイヤ、29及び30はテンションロッド、31は接地ローラ、33は上側ブーム連結部、34は下側ブーム連結部、35はジブ連結部、36はシリンダ連結部、37はジブ連結ピン、38及び39はマスト連結ピン、41は油圧シリンダ、42は第1揺動アーム、43は第2揺動アーム、44及び45はピン、46はブラケット部、47及び48はピン、49はスペーサ、50はピン受け穴、51は中空ピン、52はブラケット部、53は当接部、55は連結ピン、56は支持部材、58は踏み板、60はストッパーアセンブリ、61はチューブ、62はロッド、63は止め部材、64はコイルスプリング、65は端部材、66は連結ブラケット、67はクレビス、68はスプリットピン、69はリミットスイッチ、71はスライド部材、72はベース部材、73及び74はガイド板、75は主材、76及び77は継材、78は踏板、81はロッド受部、82はロッド固定部、83は環状体、84はプレート体、85はピン穴、86はピン、87はスナップピン、Zはラフィングジブ付き移動式クレーンである。

Claims (1)

  1. 車両(1)上に旋回自在に搭載された旋回台(2)に伸縮ブーム(3)を起伏自在に装着するとともに、該伸縮ブーム(3)の先端部(3a)にジブ連結ピン(37)を介してラフィングジブ(10)を上記伸縮ブーム(3)の起伏面に沿う方向に起伏自在に装着し、該ラフィングジブ(10)の基端部(10a)に上記伸縮ブーム(3)の上面側に向けて立設したマスト(14),(15)を介して該ラフィングジブ(10)の先端部(10b)からバックテンション部材(24)を引き出し、該バックテンション部材(24)を上記旋回台(2)側に配置したウインチ機構により引き込み・繰り出しすることで上記ラフィングジブ(10)を起伏可能とし、該ラフィングジブ(10)の先端部(10b)から吊り下げられた吊荷用ワイヤロープ(19)を使用して所定の吊荷作業を行うようにしたラフィングジブ付き移動式クレーンであって、
    上記伸縮ブーム(3)の先端部(3a)と上記ラフィングジブ(10)の基端部(10a)の近傍位置との間に油圧シリンダ(41)を配置し、
    上記ラフィングジブ(10)を使用してのクレーン作業状態時には上記油圧シリンダ(41)による上記伸縮ブーム(3)とラフィングジブ(10)との連結を解除して上記バックテンション部材(24)の引き込み・繰り出しによる該ラフィングジブ(10)の起伏動作を許容せしめる一方、
    非クレーン作業状態時には上記油圧シリンダ(41)により上記伸縮ブーム(3)とラフィングジブ(10)とを連結し該油圧シリンダ(41)の伸縮作動により上記ラフィングジブ(10)を上記伸縮ブーム(3)に対して相対的に起伏させ得るようにしたことを特徴とするラフィングジブ付き移動式クレーン。
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