JP3571424B2 - ラフィングジブのバックテンション装置 - Google Patents

ラフィングジブのバックテンション装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、伸縮ブームを備えたクレーンの該伸縮ブームの先端に装着されるラフィングジブのバックテンション装置に関し、さらに詳しくはかかるバックテンション装置におけるバックテンションワイヤロープの接続構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ラフィングジブは、主として高所で且つ比較的大きな作業半径でのクレーン作業が要求されるような場合に使用されるものであって、通常、伸縮ブームの先端に起伏自在に装着され、且つバックテンション装置によりその起伏角度が調整されるとともに所要の起伏角度位置において姿勢保持されるようになっている。そして、伸縮ブームを支持する旋回台側に配置したウィンチから延びる吊荷用ワイヤロープをラフィングジブの先端に設けたトップシーブから垂下し、この吊荷用ワイヤロープを使用して所要のクレーン作業を行う。
【0003】
また、上記バックテンション装置は、一般に、上記ラフィングジブの基端部に立設されたポストを介して該ラフィングジブの先端部から伸縮ブーム側に引き出されたジブ支持部材と、該ジブ支持部材に接続され且つ旋回台側に配置されたウィンチにより巻き込み・巻き戻しされるバックテンションワイヤロープとで構成され、該バックテンションワイヤロープの巻き込み・巻き戻しにより上記ジブ支持部材を介して上記ラフィングジブの起伏角度の調整と所定の起伏角度での姿勢保持とを行うようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、通常、上記バックテンションワイヤロープは、ロープ張力軽減のため、多段掛け状態で使用される。かかるバックテンションワイヤロープの多段掛けの方法として、例えば上記伸縮ブームの基端部と上記ポストとにそれぞれ複数のシーブを配置し、これら伸縮ブーム側のシーブとポスト側のシーブとの間に跨がって上記バックテンションワイヤロープを多段掛けするものが知られている。そして、この場合、バックテンションワイヤロープを直接作業者がポスト側のシーブまで運んでこれに掛け廻すことは該バックテンションワイヤロープが大径であり作業者によるその取り扱いが容易でないことから、通常、バックテンションワイヤロープ掛け廻し作業専用の小型ウィンチを備え、該小型ウィンチの比較的小径の作業用ワイヤロープを作業者がポスト側シーブまで運んでこれに掛け回した後、これを伸縮ブーム基端部側まで戻し、さらにこの作業用ワイヤロープに、上記バックテンションワイヤロープの中間部分を支持したロープ支持ブロックを接続し、しかる後、上記小型ウィンチを巻き込み操作することで上記バックテンションワイヤロープを上記ポスト側シーブまで運んでこれに掛け回した後、上記伸縮ブーム側シーブまで引き戻し、これを該伸縮ブーム側シーブに掛け廻すことで該バックテンションワイヤロープの多段掛けを実現するようにしていた。
【0005】
ところが、かかる従来の方法を採用した場合には、バックテンションワイヤロープの張設に際して、作業者は伸縮ブームの基端部、即ち、ベースブームの基端部からその先端部まで上記作業用ワイヤロープを運び、さらに該ベースブームの先端部からラフィングジブ側に倒伏状態で格納されている上記ポストの上端に設けた上記ポスト側シーブまで作業用ワイヤロープを運んでこれに掛け回し、さらにこの作業用ワイヤロープをベースブームの基端部側まで引き戻すことが必要であることから、このバックテンションワイヤロープの張設作業に伴う作業者の移動距離が長く、しかも足場状態がベースブーム上面に比して比較的悪いラフィングジブの上面側を通って移動しなければならないので、バックテンションワイヤロープ張設作業に時間がかかるという問題があった。
【0006】
そこで本願発明では、バックテンションワイヤロープの張設作業を簡易且つ迅速に行い得るようにしたラフィングジブのバックテンション装置を提案せんとしてなされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本願発明ではかかる課題を解決するための具体的手段としてつぎのような構成を採用している。
【0008】
本願の第1の発明では、旋回台2に対してそのベースブーム31の基端部31aが起伏自在に取り付けられた伸縮ブーム3の先端部3bに、該伸縮ブーム3の起伏面に沿う方向に起伏自在にラフィングジブ10を装着し、且つ該ラフィングジブ10の先端部10bにその一端が接続されたジブ支持部材21を該ラフィングジブ10の基端部10aに立設されたマスト15,16を介して上記伸縮ブーム3側に引き出すとともに、該ジブ支持部材21を上記旋回台2側に配置した第1ウインチ6から繰り出されるバックテンションワイヤロープ17に接続し、該バックテンションワイヤロープ17を上記第1ウィンチ6により巻き込み・巻き戻しすることで上記ラフィングジブ10を起伏させ且つ所定の起伏位置で姿勢保持し得るようにしたラフィングジブのバックテンション装置において、上記ベースブーム31の基端部31a側に揺動可能に連結される第1シーブブロック41と該第1シーブブロック41に対して連結・離脱自在とされた第2シーブブロック42とからなり該第1シーブブロック41と第2シーブブロック42との連結状態においては該第1シーブブロック41の各シーブ46,46と第2シーブブロック42の各シーブ47,47,47との間に跨がって所定長さのパイロットワイヤロープ20が多段掛けされ且つ少なくとも該パイロットワイヤロープ20の一端が上記第1シーブブロック41側に掛止されてなるシーブブロックアセンブリ40と、上記ベースブーム31の先端部31bに固定配置された第3シーブブロック43と、上記ベースブーム31の基端部31aの近傍に配置されて作業用ワイヤロープ19の巻き込み・巻き戻しを行う第2ウィンチ8とを備え、上記シーブブロックアセンブリ40の上記第1シーブブロック41と第2シーブブロック42とを切り離し且つ上記パイロットワイヤロープ20の他端に上記バックテンションワイヤロープ17を接続するとともに、上記作業用ワイヤロープ19を上記第3シーブブロック43を介して上記第2シーブブロック42に連結し、上記第1ウィンチ6を巻き戻しながら上記第2ウィンチ8を巻き込むことで上記第2シーブブロック42をベースブーム31の基端部31a側から先端部31b側に移動させることを特徴としている。
【0009】
本願の第2の発明では、上記第1の発明にかかるラフィングジブのバックテンション装置において、上記パイロットワイヤロープ20は、上記シーブブロックアセンブリ40の上記第1シーブブロック41と第2シーブブロック42との連結状態においては上記第1シーブブロック41の各シーブ46,46と第2シーブブロック42の各シーブ47,47,47との間に多段掛けされる一方、上記第2シーブブロック42が上記ベースブーム31の先端部31bに移動せしめられた状態においてはその一端が上記第1シーブブロック41側に掛止されるとともにその他端が上記第2シーブブロック42側のシーブ47に掛け回されることなく上記第1シーブブロック41と第2シーブブロック42との間に位置する如くそのロープ長さが設定されていることを特徴としている。
【0010】
本願の第3の発明では、上記第1の発明にかかるラフィングジブのバックテンション装置において、上記第2シーブブロック42をベースブーム31の基端部31a側から先端部31b側に移動させた後、さらに上記第2シーブブロック42から上記作業用ワイヤロープ19を切り離して該第2シーブブロック42に上記ジブ支持部材21を連結するとともに、上記バックテンションワイヤロープ17を上記パイロットワイヤロープ20から切り離してこれを上記作業用ワイヤロープ19に接続し上記第2ウィンチ8により上記第1シーブブロック41側に引き寄せて該第1シーブブロック41に固定することを特徴としている。
【0011】
【発明の効果】
本願発明ではかかる構成とすることにより次のような効果が得られる。
本願の第1の発明では、上記シーブブロックアセンブリ40の上記第1シーブブロック41を上記ベースブーム31の基端部31a側に揺動可能に連結した状態で該第1シーブブロック41と上記第2シーブブロック42との連結状態を解除してこの両者を切り離すとともに、上記パイロットワイヤロープ20の他端に上記バックテンションワイヤロープ17を接続する。しかる後、上記作業用ワイヤロープ19を上記第3シーブブロック43を介して上記第2シーブブロック42に連結し、上記第1ウィンチ6を巻き戻しながら上記第2ウィンチ8を巻き込むと、上記第2シーブブロック42は、上記第2ウィンチ8による上記作業用ワイヤロープ19の巻き込みに伴って次第に上記ベースブーム31の基端部31a側から先端部31b側に移動される。
【0012】
この第2シーブブロック42の移動により該第2シーブブロック42と上記第1シーブブロック41との間隔が拡大し、該第1シーブブロック41の各シーブシーブ46,46と上記第2シーブブロック42の各シーブ47,47,47との間に巻掛けられるワイヤロープの必要長さが増加し、それに伴って上記パイロットワイヤロープ20に接続された上記バックテンションワイヤロープ17が上記パイロットワイヤロープ20に代わって上記各シーブ46,46と同47,47,47との間に次第に巻掛けられる。この場合、本願の第2の発明の如く上記パイロットワイヤロープ20のロープ長さが、上記ベースブーム31の基端部31a側に位置する上記第1シーブブロック41と先端部31b側に移動せしめられた上記第2シーブブロック42との間隔より短くなるように設定されていることで、該第2シーブブロック42が上記ベースブーム31の先端部31b側に達した時点においては上記バックテンションワイヤロープ17が上記パイロットワイヤロープ20に完全にとって代わり、上記パイロットワイヤロープ20は上記各シーブ46,46及び同47,47,47から離脱状態とされる。
【0013】
ここで、本願の第3の発明の如く、上記第2シーブブロック42から上記作業用ワイヤロープ19を切り離して該第2シーブブロック42に上記ジブ支持部材21を連結するとともに、上記バックテンションワイヤロープ17を上記パイロットワイヤロープ20から切り離してこれを上記作業用ワイヤロープ19に接続し上記第2ウィンチ8により上記第1シーブブロック41側に引き寄せて該第1シーブブロック41に固定することで、上記ジブ支持部材21は、上記第1シーブブロック41の各シーブ46,46と上記第2シーブブロック42の各シーブ47,47,47の間に多段掛けされたバックテンションワイヤロープ17により引き込みあるいは送り出しされ得る状態となる。
これで、バックテンションワイヤロープ17の張設作業が完了する。
【0014】
このように、本願発明のラフィングジブのバックテンション装置によれば、予め第1シーブブロック41と第2シーブブロック42の間に掛け回されていたパイロットワイヤロープ20の他端にバックテンションワイヤロープ17を接続し、この状態で上記第2シーブブロック42をベースブーム31の先端部31b側に移動させることで上記バックテンションワイヤロープ17の多段掛けが実現され、作業者はこのバックテンションワイヤロープ17の張設作業の全てを足場状態の良いベースブーム31側のみにおいてしかも短い移動距離で行えることから、例えば従来のように作業者がベースブーム上のみならず、該ベースブームからさらにその先端側のラフィングジブ上に該ラフィングジブの先端部側へ倒伏した状態で格納されているポストの先端部までしかもベースブーム上に比して足場条件の悪い部分を通って移動してワイヤ掛け作業を行う必要がある場合に比して、バックテンションワイヤロープ張設作業をより安全にしかも簡易且つ迅速に行うことができるものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明を好適な実施形態に基づいて具体的に説明する。
図1には、本願発明の実施形態であるバックテンション装置を備えたラフィングジブ付き移動式クレーンZを示しており、同図において符号1は走行基台としての車両、2は該車両1上に旋回自在に搭載された旋回台、3は該旋回台2にその基端部3a(即ち、ベースブーム31の基端部31a)が上下方向に起伏自在に連結されるとともにその先端部3b(即ち、トップブーム33の先端部33a)にブームヘッド4を備えた伸縮ブームであり、該伸縮ブーム3は起伏用油圧シリンダ5により起伏駆動される。
【0016】
さらに、符号10は、上記伸縮ブーム3のブームヘッド4部分に後述のジブ取付基台9を介して起伏自在に装着された次述のラフィングジブである。
【0017】
ラフィングジブ10は、図1に示すように、後述のジブサポート9を介してその基端部11aが上記ブームヘッド4の前面側に起伏自在に連結されて該ラフィングジブ10の基端部分を構成するベースジブ11と、該ベースジブ11の先端側に連結されたミドルジブ12と、該ミドルジブ12の先端側に連結されて上記ラフィングジブ10の先端部分を構成するとともにその先端にクレーン作業用のトップシーブ30を備えたトップジブ13とで構成されている。
【0018】
尚、この実施形態においては、上記のようにラフィングジブ10をベースジブ11とミドルジブ12とトップジブ13とで構成しているが、該ラフィングジブ10の構成はこれに限定されるものではなく、少なくとも上記ベースジブ11とトップジブ13とを備えることでラフィングジブ10として成立するものであり、後は、作業上要求される作業半径あるいは作業揚程等の条件に応じて、上記ベースジブ11とトップジブ13の間に上記ミドルジブ12を1個あるいは複数個連結すれば良い。
【0019】
かかる構成のラフィングジブ10は、図1に実線図示するように、後述のジブ取付基台9を介して上記伸縮ブーム3のブームヘッド4に起伏自在に装着される。また、このラフィングジブ10の先端部10b(即ち、トップジブ13の先端部)にその一端が連結されたジブ支持部材21は、該ラフィングジブ10の基端部10aに立設配置した第1マスト15と第2マスト16とを介して上記伸縮ブーム3の上面側に引き出されている。このジブ支持部材21は、上記第1マスト15の先端部と第2マスト16の先端部とを連結する折曲式のテンションロッド24と、上記第1マスト15の先端部に連結されたテンションロッド23と、該テンションロッド23に接続されたテンションロープ22と、上記第2マスト16の先端部に連結されたテンションロープ25と、上記ミドルジブ12に対応して設けられしてテンションロープ25に接続されたテンションロッド26と、上記トップジブ13に対応して設けられ該トップジブ13の先端部と上記テンションロッド26とを接続するテンションロッド27とで構成されている。尚、このジブ支持部材21は、ジブ幅方向に所定間隔をもって一対配置されている。
【0020】
さらに、上記一対のジブ支持部材21,21の各テンションロープ22,22の先端には、後述する第2シーブブロック42が連結されるとともに、該第2シーブブロック42と上記ベースブーム31の基端部31aに固定された後述の第1シーブブロック41との間には、上記旋回台2側に配置した主巻ウィンチ6(特許請求の範囲中の「第1ウィンチ」に該当する)から延びる主巻ワイヤロープ17(特許請求の範囲中の「バックテンションワイヤロープ」に該当する)が多段掛けされている。この主巻ワイヤロープ17と上記ジブ支持部材21とでバックテンション装置が構成され、上記主巻ウィンチ6の巻き込み・巻き戻しにより上記ラフィングジブ10が適宜に起伏駆動されるとともに、該主巻ウィンチ6を停止保持することで上記ラフィングジブ10が所要の起伏角度位置において姿勢保持される。尚、このバックテンション装置の一部を構成する上記主巻ワイヤロープ17の接続構造は本願発明の要旨であり、従ってその接続構造及びそれに付帯する種々の構成部材等については後に詳述する。
【0021】
また、上記第1マスト15と第2マスト16の先端にはそれぞれポスト用シーブ28,29が設けられており、上記ラフィングジブ10を使用してのクレーン作業時には、上記旋回台2側に配置した補巻ウィンチ7から伸びる補巻ワイヤロープ18を上記各ポスト用シーブ28,29を介して上記ラフィングジブ10の先端の上記トップシーブ30を通して垂下させ、該補巻ワイヤロープ18の先端に設けた吊フック35を使用して所要のクレーン作業を行う。
【0022】
一方、上記ラフィングジブ10を上記伸縮ブーム3の先端部3bに装着する場合には、図1に鎖線図示するように、上記伸縮ブーム3を全縮させ且つこれを略水平に倒伏させた状態で、先ず上記ベースジブ11を装着し、しかる後、このベースジブ11の先端に、予め一体的に接続された上記ミドルジブ12とトップジブ13とを接続して行われる。そして、上記ベースジブ11を上記伸縮ブーム3側に装着した時点で、上記主巻ワイヤロープ17を上記第1シーブブロック41と第2シーブブロック42の間に多段掛けするとともに、該第2シーブブロック42に上記一対のジブ支持部材21,21の各テンションロープ22,22を連結し、この状態で上記伸縮ブーム3のセカンドブーム32を適度に伸長させて上記第1マスト15と第2マスト16を引き起こす。この第1マスト15と第2マスト16の引き起こし状態において存在する上記ジブ支持部材21の構成部材としては、テンションロープ22とテンションロッド23とテンションロッド24とテンションロープ25の四つであり、その他の構成部材、即ち、上記テンションロッド26とテンションロッド27は、上記ミドルジブ12とトップジブ13の接続時に張設される。
【0023】
そして、最初に上記伸縮ブーム3側に装着される上記ベースジブ11は、図2に示すように、上記二本のマスト15,16と、上記ジブ支持部材21の一部の構成部材である上記テンションロープ22とテンションロッド23とテンションロッド24とテンションロープ25とともに、ジブアセンブリ14を構成し、該ジブアセンブリ14として一体的に上記伸縮ブーム3に対して着脱される。尚、図2は、ジブアセンブリ14の格納状態を示しており、この格納状態においては、上記二本のマスト15,16は上記ラフィングジブ10の基端部11a側を支点にして該ベースジブ11の先端部11b側に倒伏格納され、上記テンションロッド24は二つ折り状に折曲格納され、上記テンションロッド23とテンションロープ22とは共に上記第1マスト15に沿って格納され、さらに上記テンションロープ25は上記ベースジブ11に沿って格納されている。
【0024】
ここで、上記ジブアセンブリ14の一部を構成する上記ジブ取付基台9の構造と、該ジブ取付基台9と上記ベースジブ11との連結部分の構造等を、図3及び図4を参照して説明する。
【0025】
ジブ取付基台9は、図3及び図4に示すように、所定高さの枠体で構成され、上記ブームヘッド4に対向する背面の上部に設けた上側ブーム連結部74と下部に設けた下側ブーム連結部75とを介して該ブームヘッド4の前面に着脱自在に装着される。また、このジブ取付基台9の前面下部には、ジブ連結ピン61を介して上記ベースジブ11の基端部11aが起伏自在に連結されている。さらに、このジブ取付基台9の前面上部には、バックストップ用油圧シリンダ62の一端が連結ピン73を介して連結されている。
【0026】
一方、上記ベースジブ11の基端部11aの上面側には、上記第1マスト15と第2マスト16がそれぞれ連結ピン76,77を介して揺動自在に連結されている。さらに、上記ベースジブ11の基端部11aの上面側には、第1揺動アーム63と第2揺動アーム64がそれぞれ連結ピン78及び同79を介して揺動自在に連結されている。そして、この一対の揺動アーム63,64のうち、上記ジブ取付基台9寄りに位置する第1揺動アーム63の上端には、上記バックストップ用油圧シリンダ62の他端が連結ピン72を介して連結されているとともに、ピン穴71が形成されている。従って、第1揺動アーム63は、上記バックストップ用油圧シリンダ62の伸縮作動により上記連結ピン78を中心としてジブ前後方向へ揺動せしめられ、それに伴って上記ピン穴71は上記ベースジブ11に対する相対位置が移動することになる。
【0027】
これに対して、上記第2揺動アーム64の上端には、後述するストッパー部材65の一端が中空ピン68を介して連結されるとともに、図4に示すように、上記バックストップ用油圧シリンダ62が適宜伸長して上記ピン穴71が上記中空ピン68の内穴で構成されるピン穴70と合致した状態において、該ピン穴71とピン穴70に跨がって連結ピン69を嵌挿することで、上記第1揺動アーム63と第2揺動アーム64とが一体的に連結される。また、この第1揺動アーム63と第2揺動アーム64との連結状態においては、上記連結ピン72に軸支されたスペーサ80と上記ストッパー部材65の端部とが近接対向している。従って、上記連結ピン69を取り外した状態(即ち、図3に示すクレーン作業状態)においては、上記バックストップ用油圧シリンダ62を適宜伸長させることで上記スペーサが上記ストッパー部材65の端部に当接して該ストッパー部材65を介して上記ベースジブ11(即ち、ラフィングジブ10)に所定の押圧力をかけて該ラフィングジブ10の安定化を図ることができる。
【0028】
尚、上記ストッパー部材65は、コイルスプリング66により常時突出方向に付勢された伸縮ロッド67を備え、該コイルスプリング66によって上記スペーサ80との当接時におけるショックの緩和を図るとともに、該伸縮ロッド67の伸長方向と縮小方向の両方向において最大移動位置が規制されるように構成されている。従って、特に図4に示す如く上記連結ピン69により上記第1揺動アーム63と第2揺動アーム64とが連結された状態においては、上記バックストップ用油圧シリンダ62と上記ストッパー部材65とによって上記ラフィングジブ10を所要の起伏角度位置で姿勢保持することができるものであり、かかる機能は上記ラフィングジブ10を上記ブームヘッド4に着脱する場合に利用される(図6〜図10参照)。
【0029】
続いて、本願発明の要旨たる上記主巻ワイヤロープ17をバックテンションワイヤロープとして利用する場合のワイヤ接続構造及びそのための付帯構造等について説明する。
【0030】
上記主巻ワイヤロープ17は、上記旋回台2側に配置された主巻ウィンチ6により巻き込み・巻き戻しされるものであって、図11〜図14に示すように、次述のシーブブロックアセンブリ40に多段掛けされるが、かかる主巻ワイヤロープ17のシーブブロックアセンブリ40への多段掛け作業に際しては、後述する第3シーブブロック43と、図15に示すように上記旋回台2の側部に配置された補助ウィンチ8(特許請求の範囲中の「第2ウィンチ」に該当する)により巻き込み・巻き戻しされる補助ワイヤロープ19(特許請求の範囲中の「作業用ワイヤロープ」に該当する)とが使用される。
【0031】
上記シーブブロックアセンブリ40は、図15に示すように、相互に連結・分離可能とされた次述の第1シーブブロック41と第2シーブブロック42とを備え、上記ベースブーム31の上面側に配置される。
【0032】
上記第1シーブブロック41は、左右一対の連結アーム50,50を介して上記ベースブーム31の基端部31aに対して上下方向に揺動自在に連結された略三角形状の平面形態を有するシーブブラケット48に、2枚のシーブ46,46を装着してなる。また、このシーブブラケット48の左右両端には、それぞれロープ掛止部53,54が設けられているとともに、一方のロープ掛止部53の近傍位置には、連結ピン58を介して張力検出器52がブーム幅方向に揺動自在に連結されている。また、上記シーブブラケット48の反連結アーム50側の端部48aは、次述する第2シーブブロック42との連結部とされている。
【0033】
上記第2シーブブロック42は、シーブブラケット49に三枚のシーブ47,47,47を装着して構成される。そして、このシーブブラケット49は、その一端49aを上記第1シーブブロック41との連結部とする一方、他端49b側には、上記補助ワイヤロープ19の一端が掛止されるロープ掛止部55と、上記一対のテンションロープ22,22が掛止される一対のロープ掛止部56,56とを設けている。
【0034】
そして、このシーブブロックアセンブリ40を構成する上記第1シーブブロック41と第2シーブブロック42とは、図15に実線図示するように、該第1シーブブロック41の連結部と第2シーブブロック42の連結部とを連結ピン51,51により連結することで一体化され、この一体化状態のままベースブーム31に対して着脱されるが、この一体化状態においては上記第1シーブブロック41の各シーブ46,46と第2シーブブロック42の各シーブ47,47,47の間に所定長さのパイロットワイヤロープ20が巻掛けられている。即ち、このパイロットワイヤロープ20は、図15及び図17に示すように、その一端20aを上記第1シーブブロック41側の上記ロープ掛止部53に掛止せしめた状態で、上記第1シーブブロック41と第2シーブブロック42の各シーブ46,46及び同47,47,47の間に多段掛け(6本掛け)されるとともに、その他端20bを上記第1シーブブロック41のロープ掛止部54に掛止している。
【0035】
尚、このパイロットワイヤロープ20は、上述のように、上記第1シーブブロック41と第2シーブブロック42との連結状態においては該第1シーブブロック41の各シーブ46,46と第2シーブブロック42の各シーブ47,47,47との間に多段掛けされる一方、後述の如く上記第2シーブブロック42が上記ベースブーム31の先端部31bに移動せしめられた状態(図12参照)においてはその一端が上記第1シーブブロック41側に掛止されるとともにその他端が上記第2シーブブロック42側のシーブ47に掛け回されることなく上記第1シーブブロック41と第2シーブブロック42との間に位置し該パイロットワイヤロープ20の全体が上記各シーブ46,46及び同47,47,47から完全に離脱するように、そのロープ長さが予め設定されている。
【0036】
また、上記第2シーブブロック42は、後述するように上記パイロットワイヤロープ20の他端20bを上記ロープ掛止部54から外してこれを上記主巻ワイヤロープ17に接続するとともに、後述する第3シーブブロック43を介して上記ロープ掛止部55に上記補助ワイヤロープ19を掛止し、かかる状態で、上記連結ピン51,51を取り外し、上記主巻ウィンチ6を巻き戻しながら上記補助ウィンチ8を巻き込むことで、図15に鎖線図示するように上記第1シーブブロック41から離脱して上記ベースブーム31の先端部31b側に引き寄せられるようになっている。
【0037】
上記第3シーブブロック43は、図16に示すように、上記ベースブーム31の先端部31bの上面側に固定配置されるものであって、シーブブラケット57に左右一対のシーブ45,45を配置して構成される。そして、この第3シーブブロック43の各シーブ45,45には、上記補助ウィンチ8からの補助ワイヤロープ19が掛け回される。
【0038】
続いて、上記ラフィングジブ10を伸縮ブーム3の先端部3bに装着してジブ作業を行う場合における準備段階としての作業、即ち、上記ジブアセンブリ14の装着作業と上記主巻ワイヤロープ17をバックテンションワイヤロープとして利用しこれを上記シーブブロックアセンブリ40に多段掛けするワイヤ張設作業とについて、その作業手順等を図5〜図18を参照して説明する。
【0039】
先ず、図6に示すように、略水平に倒伏保持された上記伸縮ブーム3の先端部3bのブームヘッド4に対して上記ジブアセンブリ14を装着する。即ち、上記ジブアセンブリ14を別クレーン(図示省略)により吊り下げて、上記ジブ取付基台9を上記ブームヘッド4の前面側に連結固定し、さらに上記バックストップ用油圧シリンダ62により上記ジブアセンブリ14を支持した状態で、上記別クレーンの吊り下げ状態を解除する。このジブアセンブリ14の装着状態においては、上記各マスト15,16はベースジブ11の基端部11aから先端部側へ倒伏格納されるとともに、上記テンションロープ22,22は該各マスト15,16の上側に載置され、さらに上記テンションロープ25は垂れ下がり状態とされている。
【0040】
次に、図6に示すように、上記別クレーンを使用して、上記テンションロープ22,22の先端側を吊り下げ、これを上記ベースブーム31の先端部31b側に移動させてここに載置する。
【0041】
次に、図7に示すように、上記別クレーンを使用して、別輸送された上記シーブブロックアセンブリ40を一体化状態のまま上記ベースブーム31の基端部31a側に運び込み、上記第1シーブブロック41の各連結アーム50,50を該ベースブーム31の基端部31aへ揺動可能に連結する。このシーブブロックアセンブリ40をベースブーム基端部31aへ連結した状態が、図15に示す状態である。
【0042】
次に、主巻ワイヤロープ17の張設作業に移る。先ず、図11に示すように、上記パイロットワイヤロープ20の他端20bをロープ掛止部54から外してこれを上記主巻ワイヤロープ17に接続する。さらに、上記補助ウィンチ8の補助ワイヤロープ19を巻き戻しながら作業者が該補助ワイヤロープ19の先端部分をロープガイド44を介して上記第3シーブブロック43側に運び、該第3シーブブロック43の各シーブ45,45に掛け回した後、さらにこれをベースブーム基端部11a側へ引き戻し、その先端を上記第2シーブブロック42のロープ掛止部55に掛止する。この状態で、上記シーブブロックアセンブリ40の上記第1シーブブロック41第2シーブブロック42との連結状態を解除してこの両者を切り離し、しかる後、上記主巻ウィンチ6を巻き戻しながら上記補助ウィンチ8を巻き込む。
【0043】
すると、図12に示すように、上記第2シーブブロック42は、上記補助ウィンチ8による上記補助ワイヤロープ19の巻き込みに伴って、次第に上記ベースブーム31の基端部31a側から先端部31b側に移動せしめられる。この第2シーブブロック42の移動により、該第2シーブブロック42と上記第1シーブブロック41との間隔が拡大し、該第1シーブブロック41の各シーブ46,46と上記第2シーブブロック42の各シーブ47,47,47との間に巻掛けられるワイヤロープの必要長さが増加する。この結果、上記パイロットワイヤロープ20に接続された上記主巻ワイヤロープ17が該パイロットワイヤロープ20に代わって上記各シーブ46,46と同47,47,47との間に次第に巻掛けられ、図12に示すように上記第2シーブブロック42が上記ベースブーム31の先端部31b側に達した時点においては、上記主巻ワイヤロープ17が完全に上記パイロットワイヤロープ20にとって代わり、上記各シーブ46,46と同47,47,47との間に多段掛けされる。従って、上記パイロットワイヤロープ20は、上記各シーブ46,46、同47,47,47から完全に離脱した状態とされる。
【0044】
次に、図13に示すように、上記第2シーブブロック42から上記補助ワイヤロープ19を切り離し、該第2シーブブロック42の各ロープ掛止部56,56に上記ジブ支持部材21,21の一端に位置する上記テンションロープ22,22を連結する。さらに、上記主巻ワイヤロープ17の先端を上記パイロットワイヤロープ20から切り離してこれを補助ワイヤロープ19に接続する。尚、主巻ワイヤロープ17から切り離された上記パイロットワイヤロープ20の他端20bは、ベースブーム31側に掛止保持される。
【0045】
次に、図14及び図8に示すように、上記補助ウィンチ8を巻き込み、上記補助ワイヤロープ19により上記主巻ワイヤロープ17の先端を上記第1シーブブロック41側に引き寄せてこれを該第1シーブブロック41側の上記張力検出器52に連結する。尚、上記補助ワイヤロープ19は、そのまま補助ウィンチ8側に巻き取る。以上で上記主巻ワイヤロープ17をバックテンションワイヤロープとして利用する場合におけるワイヤ張設作業が完了する。また、この場合における上記主巻ワイヤロープ17と補巻ワイヤロープ18の巻掛け状態は、図18に示す通りである。
【0046】
次に、図9に示すように、上記補巻ウィンチ7から補巻ワイヤロープ18を巻き戻してこれを上記ベースブーム31の上面を通って上記ベースジブ11側に引き出す。そして、これを倒伏格納状態にある上記マスト15,16の各ポスト用シーブ28,29に掛け回した後、さらに前方へ所定量だけ引き出しておく。尚、この場合、上記補巻ワイヤロープ18の上記各ポスト用シーブ28,29への掛け回し作業、及び後工程のジブ接続作業における作業性を考慮して、上記バックストップ用油圧シリンダ62を適度に伸長させて上記ベースジブ11を前方へ倒伏状態に保持しておく。
【0047】
しかる後、図10に示すように、上記伸縮ブーム3のセカンドブーム32を適度に伸長させる。すると、このセカンドブーム32の伸長に伴って上記各マスト15,16が適度に引き起こされ、上記主巻ワイヤロープ17にてラフィングジブ10を支持するための準備が完了する。従って、この後は、上記ベースジブ11の先端部に、一体化された上記ミドルジブ12とトップジブ13とを接続し、さらに上記テンションロッド26の先端を上記テンションロッド26(図1参照)に接続する。そして、上記主巻ワイヤロープ17を適度に巻き込んで該主巻ワイヤロープ17によってラフィングジブ10を支持した状態で、上記ベースジブ11の基端部11aの上記第1揺動アーム63と第2揺動アーム64との連結を解除(図3参照)することで、図1に実線図示する如きラフィングジブ10を使用したクレーン作業が可能な状態とされる。
【0048】
このように、この実施形態のバックテンション装置によれば、予め第1シーブブロック41と第2シーブブロック42の間に掛け回されていたパイロットワイヤロープ20の他端に主巻ワイヤロープ17を接続し、この状態で上記第2シーブブロック42をベースブーム31の先端部31b側に移動させることで上記主巻ワイヤロープ17の多段掛けが実現され、作業者はこの主巻ワイヤロープ17の張設作業の全てを足場状態の良いベースブーム31側のみにおいて、しかも短い移動距離で行えることから、例えば従来のように作業者がベースブーム上のみならず、該ベースブームからさらにその先端側のラフィングジブ上に該ラフィングジブの先端部側へ倒伏した状態で格納されているポストの先端部までしかもベースブーム上に比して足場条件の悪い部分を通って移動してワイヤ掛け作業を行う必要がある場合に比して、主巻ワイヤロープ17、即ち、バックテンションワイヤロープの張設作業をより安全にしかも簡易且つ迅速に行うことができるものである。
【0049】
また、ジブアセンブリ14側のテンションロープ22,22と第2シーブブロック42との接続作業に際しては、該ジブアセンブリ14側に格納されている上記テンションロープ22,22を別クレーンによりベースブーム31の先端部31b側に移動させることで、作業者はこのテンションロープ22,22と第2シーブブロック42との接続作業を足場状態の良いベースブーム31の上面側において行うことができ、さらなる作業性の向上が期待できるものである。
【0050】
以上が、上記ラフィングジブ10を伸縮ブーム3の先端部3bに装着してジブ作業を行う場合における準備段階としての作業手順であるが、これとは逆にジブ作業の終了後における作業、即ち、バックテンションワイヤロープとして上記シーブブロックアセンブリ40に多段掛けされた上記主巻ワイヤロープ17を該シーブブロックアセンブリ40から取り外すとともに、該シーブブロックアセンブリ40を作業前状態に格納し且つこれを伸縮ブーム3側から取り外す場合の作業は、上記の準備段階での作業手順と逆の手順で行われる。以下、これを略述する。
【0051】
ジブ作業が終了すると、伸縮ブーム3を縮小させるとともにこれを倒伏させ、ラフィングジブ10のミドルジブ12とトップジブ13とを取り外し、図10に示す如き状態とする。この状態において、セカンドブーム32を全縮させ上記各マスト15,16をベースジブ11側に倒して格納し、これを該ベースジブ11とともにジブアセンブリ14として一体的に伸縮ブーム3側から取り外す。
【0052】
一方、上記セカンドブーム32の縮小により上記テンションロープ22,22が弛むので、これを上記伸縮ブーム3の先端部3b側に位置している上記第2シーブブロック42側から切り離す。そして、このテンションロープ22,22から切り離された上記第2シーブブロック42を、上記補助ウィンチ8から繰り出され且つ上記第3シーブブロック43に掛け回された補助ワイヤロープ19の先端に連結する。また、これと同時に、上記主巻ワイヤロープ17の先端を張力検出器52から切り離し、これを上記パイロットワイヤロープ20の他端20bに連結する(この状態が図12に示す状態である)。
【0053】
次に、上記補助ウィンチ8から補助ワイヤロープ19を巻き戻しながら、上記主巻ウィンチ6を巻き込む。すると、上記第2シーブブロック42は、主巻ワイヤロープ17の巻き込みに伴って次第に伸縮ブーム3の先端部3b側から基端部3a側に引き寄せられ、最終的には図11に示すように、第1シーブブロック41との連結位置まで到達する。ここで、該第1シーブブロック41と第2シーブブロック42とを連結ピン51,51により連結してこれをシーブブロックアセンブリ40とする。
【0054】
この場合、先ず、主巻ウィンチ6に巻き取られる主巻ワイヤロープ17は、上記補助ウィンチ8により適度の張力がかけられながら巻き取られるので、乱巻状態となることなく適正状態に巻き取られ、次回の使用に備えることができる。
【0055】
また、上記第2シーブブロック42が第1シーブブロック41側に引き寄せられるに伴って、これらの間に多段掛けで巻掛けられていた上記主巻ワイヤロープ17が次第に主巻ウィンチ6側に巻き取られ、これに代わって上記パイロットワイヤロープ20がこれら各シーブブロック41,42間に多段掛けされ、該第2シーブブロック42が第1シーブブロック41との連結位置まで到達した時点においては、該パイロットワイヤロープ20のみがシーブブロックアセンブリ40に多段掛けされた状態となる。従って、ここで、パイロットワイヤロープ20と主巻ワイヤロープ17とを切り離し、該パイロットワイヤロープ20の他端20bを第1シーブブロック41側のロープ掛止部54に掛止することで、該シーブブロックアセンブリ40は、作業前の状態とされ、次回のジブ作業に備えることができる。そして、このシーブブロックアセンブリ40は、伸縮ブーム3の基端部3aとの連結状態が解除された後、該伸縮ブーム3側から取り外される。また、上記補助ワイヤロープ19は、上記第2シーブブロック42から切り離された後、上記補助ウィンチ8側に巻き取られる。以上で、ジブ作業終了後におけるジブ格納作業等が全て完了する。
【0056】
尚、上記実施形態においては、上記伸縮ブーム3を箱型構造のブームで構成しているが、本願発明はこれに限定されるものではなく、例えばこの伸縮ブーム3をラチス構造のブームとすることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明にかかるラフィングジブのバックテンション装置の好適な実施形態を示す全体図である。
【図2】図1に示したベースジブを含むジブアセンブリの格納状態図である。
【図3】図1のIII部の拡大図である。
【図4】図1に示したIV部の拡大図である。
【図5】バックテンションワイヤロープの接続手順を示す側面図である。
【図6】バックテンションワイヤロープの接続手順を示す側面図である。
【図7】バックテンションワイヤロープの接続手順を示す側面図である。
【図8】バックテンションワイヤロープの接続手順を示す側面図である。
【図9】バックテンションワイヤロープの接続手順を示す側面図である。
【図10】バックテンションワイヤロープの接続手順を示す側面図である。
【図11】バックテンションワイヤロープの接続手順を示す平面図である。
【図12】バックテンションワイヤロープの接続手順を示す平面図である。
【図13】バックテンションワイヤロープの接続手順を示す平面図である。
【図14】バックテンションワイヤロープの接続手順を示す平面図である。
【図15】図11に示したシーブブロックアセンブリの拡大平面図である。
【図16】図11に示した張設作業用シーブブロックの拡大平面図である。
【図17】図15に示したシーブブロックアセンブリにおけるワイヤロープ掛け廻し図である。
【図18】図10に示した状態におけるワイヤロープ掛け廻し図である。
【符号の説明】
1は車両、2は旋回台、3は伸縮ブーム、4はブームヘッド、5は起伏用油圧シリンダ、6は主巻ウィンチ(第1ウィンチ)、7は補巻ウィンチ、8は補助ウィンチ(第2ウィンチ)、9はジブ取付基台、10はラフィングジブ、11はベースジブ、12はミドルジブ、13はトップジブ、14はジブアセンブリ、15は第1マスト、16は第2マスト、17は主巻ワイヤロープ(バックテンションワイヤロープ)、18は補巻ワイヤロープ、19は補助ワイヤロープ、20はパイロットワイヤロープ、21はジブ支持部材、22はテンションロープ、23はテンションロッド、24はテンションロッド、25はテンションロープ、26はテンションロッド、27はテンションロッド、28及び29はポスト用シーブ、30はトップシーブ、31はベースブーム、32はセカンドブーム、33はトップブーム、35は吊フック、40はシーブブロックアセンブリ、41は第1シーブブロック、42は第2シーブブロック、43は第3シーブブロック、44はロープガイド、45〜47はシーブ、48及び49はシーブブラケット、50は連結アーム、51は連結ピン、52は張力検出器、53〜56はロープ掛止部、57はシーブブラケット、58は連結ピン、61はジブ連結ピン、62はバックストップ用油圧シリンダ、63は第1揺動アーム、64は第2揺動アーム、65はストッパー部材、66はコイルスプリング、67は伸縮ロッド、68は中空ピン、69は連結ピン、70及び71はピン穴、72及び73は連結ピン、74は上側ブーム連結部、75は下側ブーム連結部、76〜79は連結ピン、Zはラフィングジブ付き移動式クレーンである。

Claims (3)

  1. 旋回台(2)に対してそのベースブーム(31)の基端部(31a)が起伏自在に取り付けられた伸縮ブーム(3)の先端部(3b)に、該伸縮ブーム(3)の起伏面に沿う方向に起伏自在にラフィングジブ(10)を装着し、且つ該ラフィングジブ(10)の先端部(10b)にその一端が接続されたジブ支持部材(21)を該ラフィングジブ(10)の基端部(10a)に立設されたマスト(15),(16)を介して上記伸縮ブーム(3)側に引き出すとともに、該ジブ支持部材(21)を上記旋回台(2)側に配置した第1ウインチ(6)から繰り出されるバックテンションワイヤロープ(17)に接続し、該バックテンションワイヤロープ(17)を上記第1ウィンチ(6)により巻き込み・巻き戻しすることで上記ラフィングジブ(10)を起伏させ且つ所定の起伏位置で姿勢保持し得るようにしたラフィングジブのバックテンション装置であって、
    上記ベースブーム(31)の基端部(31a)側に揺動可能に連結される第1シーブブロック(41)と該第1シーブブロック(41)に対して連結・離脱自在とされた第2シーブブロック(42)とからなり該第1シーブブロック(41)と第2シーブブロック(42)との連結状態においては該第1シーブブロック(41)の各シーブ(46),(46)と第2シーブブロック(42)の各シーブ(47),(47),(47)との間に跨がって所定長さのパイロットワイヤロープ(20)が多段掛けされ且つ少なくとも該パイロットワイヤロープ(20)の一端が上記第1シーブブロック(41)側に掛止されてなるシーブブロックアセンブリ(40)と、
    上記ベースブーム(31)の先端部(31b)に固定配置された第3シーブブロック(43)と、
    上記ベースブーム(31)の基端部(31a)の近傍に配置されて作業用ワイヤロープ(19)の巻き込み・巻き戻しを行う第2ウィンチ(8)とを備え、
    上記シーブブロックアセンブリ(40)の上記第1シーブブロック(41)と第2シーブブロック(42)とを切り離し且つ上記パイロットワイヤロープ(20)の他端に上記バックテンションワイヤロープ(17)を接続するとともに、
    上記作業用ワイヤロープ(19)を上記第3シーブブロック(43)を介して上記第2シーブブロック(42)に連結し、上記第1ウィンチ(6)を巻き戻しながら上記第2ウィンチ(8)を巻き込むことで上記第2シーブブロック(42)をベースブーム(31)の基端部(31a)側から先端部(31b)側に移動させることを特徴とするラフィングジブのバックテンション装置。
  2. 請求項1において、
    上記パイロットワイヤロープ(20)は、
    上記シーブブロックアセンブリ(40)の上記第1シーブブロック(41)と第2シーブブロック(42)との連結状態においては上記第1シーブブロック(41)の各シーブ(46),(46)と第2シーブブロック(42)の各シーブ(47),(47),(47)との間に多段掛けされる一方、上記第2シーブブロック(42)が上記ベースブーム(31)の先端部(31b)に移動せしめられた状態においてはその一端が上記第1シーブブロック(41)側に掛止されるとともにその他端が上記第2シーブブロック(42)側のシーブ(47)に掛け回されることなく上記第1シーブブロック(41)と第2シーブブロック(42)との間に位置する如くそのロープ長さが設定されていることを特徴とするラフィングジブのバックテンション装置。
  3. 請求項1において、
    上記第2シーブブロック(42)をベースブーム(31)の基端部(31a)側から先端部(31b)側に移動させた後、さらに上記第2シーブブロック(42)から上記作業用ワイヤロープ(19)を切り離して該第2シーブブロック(42)に上記ジブ支持部材(21)を連結するとともに、上記バックテンションワイヤロープ(17)を上記パイロットワイヤロープ(20)から切り離してこれを上記作業用ワイヤロープ(19)に接続し上記第2ウィンチ(8)により上記第1シーブブロック(41)側に引き寄せて該第1シーブブロック(41)に固定することを特徴とするラフィングジブのバックテンション装置。
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