JPH0958977A - ラフィングジブ付き移動式クレーン - Google Patents

ラフィングジブ付き移動式クレーン

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JPH0958977A
JPH0958977A JP21621595A JP21621595A JPH0958977A JP H0958977 A JPH0958977 A JP H0958977A JP 21621595 A JP21621595 A JP 21621595A JP 21621595 A JP21621595 A JP 21621595A JP H0958977 A JPH0958977 A JP H0958977A
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行則 大石
Yoshikado Itasaka
由門 板坂
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ラフィングジブ付き移動式クレーンにおい
て、伸縮ブームの先端部へのラフィングジブの着脱作業
を容易且つ作業性良く行う。 【解決手段】 ラフィングジブ10を使用してのクレー
ン作業状態時には、伸縮ブーム3の先端部3aと上記ラ
フィングジブ10の基端部10aの近傍位置との間に配
置された油圧シリンダ41による該伸縮ブーム3とラフ
ィングジブ10との連結を解除することで、バックテン
ション部材24の引き込み・繰り出しによる上記ラフィ
ングジブ10の起伏動作が許容され、該ラフィングジブ
10を所要の起伏角度に設定してのクレーン作業が可能
となる。一方、例えば、上記ラフィングジブ10の上記
伸縮ブーム先端部3aへの装着作業時においては、上記
油圧シリンダ41により上記伸縮ブーム3とラフィング
ジブ10とを連結することで該油圧シリンダ41の伸縮
作動により上記ラフィングジブ10が上記伸縮ブーム3
に対して相対的に起伏せしめられ、これによりラフィン
グジブ装着作業の簡略化及び作業性の向上が図られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラフィングジブ付
き移動式クレーンに関し、さらに詳しくはかかるラフィ
ングジブの着脱構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ラフィングジブ付き移動式クレーンにお
いては、伸縮ブームの先端部に所定長さのラフィングジ
ブを起伏動自在に装着し、該ラフィングジブを適宜起伏
させて該ラフィングジブの先端から垂下されるワイヤロ
ープを使用して所定のクレーン作業を行うようになって
いる。この場合、このラフィングジブは、これを複数個
のジブに分割しクレーン作業条件等に応じてこれら複数
個のジブを適宜選択し且つこれらを継ぎ足して一つのラ
フィングジブを構成するようにしている。そして、かか
る複数個のジブの継ぎ足し作業方法としては、伸縮ブー
ムをほぼ水平に倒伏保持した状態で、先ず、ラフィング
ジブの基端部分を構成するベースジブを該伸縮ブームの
先端部に連結し、しかる後、該ベースジブを適宜起伏さ
せてその傾斜角度を調整しながら該ベースジブの先端部
分に、一つあるいは複数のミドルジブ及びラフィングジ
ブの先端部分を構成するトップジブを順次継ぎ足すよう
にするのが従来一般的な方法である。
【0003】ところで、このように伸縮ブームの先端部
にラフィングジブを装着するに際して、伸縮ブームの先
端部に最初に取り付けられたベースジブを適宜に起伏さ
せる場合、従来一般には該ベースジブの基端部近傍に立
設配置したポストの先端と該ベースジブの先端部とを補
助ワイヤロープにて接続し、この状態で上記伸縮ブーム
の基端部側に配置されたメインウィンチからのワイヤロ
ープの引き込み・繰り出し操作を行い、上記ポストを揺
動させることで該補助ワイヤロープを介して上記ベース
ジブを起伏動させるようにしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、かかる従来
の方法によれば、次のような問題があった。
【0005】第1に、ベースジブの先端部とポストの先
端部との間に補助ワイヤロープを張設する作業が必要で
あることから、ラフィングジブの装着作業が煩雑で且つ
作業性が悪いという問題があった。
【0006】第2に、ベースジブの先端部と伸縮ブーム
の基端部とが該伸縮ブームの基端部に配置したメインウ
ィンチからのワイヤロープ及び補助ワイヤロープを介し
て接続されているので、該伸縮ブームの伸縮作動が上記
各ワイヤロープを介して直接ベースジブの起伏動作に影
響を及ぼし、例えば伸縮ブームの先端部に適宜の起伏角
度で連結されたベースジブの先端部に、地面上に載置さ
れたミドルジブ等の先端側のジブを継ぎ足す場合におい
て、これら両ジブ間のジブ前後方向の位置合わせのため
に、該ベースジブの起伏角度をそのままとして該ベース
ジブを前方側に所定寸法だけ水平移動させることが必要
となる場合もあるが、かかる場合において上記伸縮ブー
ムを伸長させるとそれに伴ってベースジブの起伏角度が
変化して両ジブ間に上下方向の位置ズレが生じ、再度、
メインウィンチを操作してのベースジブ起伏角度調整が
必要になるなど、ベースジブ装着に伴う操作が複雑化す
るという問題もあった。
【0007】そこで本発明では、伸縮ブームの先端部へ
のラフィングジブの着脱作業を容易且つ作業性良く行え
るようにしたラフィングジブ付き移動式クレーンを提案
せんとしてなされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明ではかかる課題を
解決するための具体的手段として、車両1上に旋回自在
に搭載された旋回台2に伸縮ブーム3を起伏自在に装着
するとともに、該伸縮ブーム3の先端部3aにジブ連結
ピン37を介してラフィングジブ10を上記伸縮ブーム
3の起伏面に沿う方向に起伏自在に装着し、該ラフィン
グジブ10の基端部10aに上記伸縮ブーム3の上面側
に向けて立設したマスト14,15を介して該ラフィン
グジブ10の先端部10bからバックテンション部材2
4を引き出し、該バックテンション部材24を上記旋回
台2側に配置したウインチ機構により引き込み・繰り出
しすることで上記ラフィングジブ10を起伏可能とし、
該ラフィングジブ10の先端部10bから吊り下げられ
た吊荷用ワイヤロープ19を使用して所定のクレーン作
業を行うようにしたラフィングジブ付き移動式クレーン
において、上記伸縮ブーム3の先端部3aと上記ラフィ
ングジブ10の基端部10aの近傍位置との間に油圧シ
リンダ41を配置し、上記ラフィングジブ10を使用し
てのクレーン作業状態時には上記油圧シリンダ41によ
る上記伸縮ブーム3とラフィングジブ10との連結を解
除して上記バックテンション部材24の引き込み・繰り
出しによる該ラフィングジブ10の起伏動作を許容せし
める一方、非クレーン作業状態時には上記油圧シリンダ
41により上記伸縮ブーム3とラフィングジブ10とを
連結し該油圧シリンダ41の伸縮作動により上記ラフィ
ングジブ10を上記伸縮ブーム3に対して相対的に起伏
させ得るようにしたことを特徴としている。
【0009】
【発明の効果】本発明ではかかる構成とすることにより
次のような効果が得られる。
【0010】ラフィングジブ10を使用してのクレーン
作業状態時には、伸縮ブーム3の先端部3aと上記ラフ
ィングジブ10の基端部10aの近傍位置との間に配置
された油圧シリンダ41による該伸縮ブーム3とラフィ
ングジブ10との連結を解除することで、バックテンシ
ョン部材24の引き込み・繰り出しによる上記ラフィン
グジブ10の起伏動作が許容され、該ラフィングジブ1
0を所要の起伏角度に設定してのクレーン作業が可能と
なる。
【0011】一方、上記油圧シリンダ41により上記伸
縮ブーム3とラフィングジブ10とを連結した状態にお
いては、該油圧シリンダ41の伸縮作動により上記ラフ
ィングジブ10が上記伸縮ブーム3に対して相対的に起
伏せしめられるので、非クレーン作業状態時、例えば、
上記ラフィングジブ10の上記伸縮ブーム先端部3aへ
の装着作業時においては、上記油圧シリンダ41の伸縮
操作のみによって上記ラフィングジブ10の上記伸縮ブ
ーム3に対する相対的な起伏角度を調整することができ
る。
【0012】このため、従来のラフィングジブ付き移動
式クレーンの如きラフィングジブ10の装着作業時にお
ける補助ワイヤロープの接続作業が不要であり、それだ
けラフィングジブ装着作業の簡略化及び作業性の向上が
図れることになる。さらに、上記ラフィングジブ10の
起伏角度の調整は上記油圧シリンダ41の操作のみによ
って行われ、伸縮ブーム3の伸縮動の影響は受けないの
で、例えば従来のラフィングジブ付き移動式クレーンの
如く伸縮ブーム3の伸縮動に伴ってラフィングジブ10
の起伏角度が変化し且つこれを修正するための操作が必
要であるような場合に比して、ラフィングジブ10の装
着作業における操作が簡単となり、それだけ操作性の向
上が図られるものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を好適な実施形態に
基づいて具体的に説明する。図1には、本発明の実施形
態であるラフィングジブ付き移動式クレーンZを示して
おり、同図において符号1は走行基台としての車両、2
は該車両1上に旋回自在に搭載された旋回台、3は該旋
回台2にその基端部3bが上下方向に起伏自在に連結さ
れるとともにその先端部3aにブームヘッド4を備えた
伸縮ブームであり、該伸縮ブーム3は起伏用油圧シリン
ダ5により起伏駆動される。
【0014】さらに、符号10は、上記伸縮ブーム3の
ブームヘッド4部分に後述のジブサポート9を介して起
伏自在に装着された後述のラフィングジブである。以
下、このジブサポート9及びラフィングジブ10の具体
的構造等について説明する。尚、ここでは、説明の都合
上、先ず最初に、ラフィングジブ10の全体構成及びそ
の使用態様等について説明し、しかる後、本発明の要旨
たるラフィングジブ10の装着構造とその操作方法等に
ついて説明することにする。
【0015】ラフィングジブ10の全体構成等 ラフィングジブ10は、図1及び図2に示すように、後
述のジブサポート9を介してその基端部11aが上記伸
縮ブーム3のブームヘッド4の前面側に対して起伏自在
に連結されて該ラフィングジブ10の基端部分を構成す
るベースジブ11と、該ベースジブ11の先端部11b
に連結される後述のミドルジブ12と、該ミドルジブ1
2の先端部に連結されて上記ラフィングジブ10の先端
部分を構成するとともにその先端にクレーン作業用のシ
ーブ23と接地ローラ31とを備えたトップジブ13と
で構成されている。
【0016】尚、この実施形態においては、上記のよう
にラフィングジブ10をベースジブ11とミドルジブ1
2とトップジブ13とで構成しているが、該ラフィング
ジブ10の構成はこれに限定されるものではなく、少な
くとも上記ベースジブ11とトップジブ13とを備える
ことでラフィングジブ10として成立するものであり、
後は、作業上要求される作業半径あるいは作業揚程等の
条件に応じて、上記ベースジブ11とトップジブ13の
間に上記ミドルジブ12を1個あるいは複数個連結すれ
ば良い。
【0017】かかる構成のラフィングジブ10は、図1
に実線図示するように、上記伸縮ブーム3のブームヘッ
ド4に装着される。また、該ラフィングジブ10の先端
部10b(即ち、トップジブ13の先端部)にその一端
が連結されたバックテンション部材24は、該ラフィン
グジブ10の基端部10aに立設配置した第1マスト1
4と第2マスト15とを介して上記伸縮ブーム3の上面
側に引き出されるとともにその他端は、上記旋回台2側
に配置されたメインウィンチ(図示省略)から延び且つ
上記伸縮ブーム3の基端部3b側に固定された固定シー
ブブロック16と上記伸縮ブーム3に非連結とされた可
動シーブブロック17との間に多段掛けされたメインワ
イヤロープ18に連結されている。従って、上記ラフィ
ングジブ10は、上記メインウィンチの引き込み・繰り
出し操作により上記バックテンション部材24を介して
起伏駆動され、且つ所要の起伏角度位置において姿勢保
持可能とされる。
【0018】また、このラフィングジブ10の上記シー
ブ23には、上記旋回台2側に配置されたサブウィンチ
(図示省略)から延びるサブワイヤロープ19が、上記
各ポスト14,15の先端に設けたシーブ21,22を
介して巻掛けられており、クレーン作業は該シーブ23
から垂下される上記サブワイヤロープ19の先端に取り
付けた吊フック20を使用して行われる。
【0019】尚、ラフィングジブ10を使用しない通常
のクレーン作業時は、上記ブームヘッド4から上記メイ
ンワイヤロープ18及びサブワイヤロープ19をそれぞ
れ垂下させて行われることは勿論である。
【0020】また、上記バックテンション部材24は、
図1及び図2に示すように、上記第1マスト14と第2
マスト15との間に配置された二つ折り状(図6参照)
のテンションロッド25と、該第1マスト14にその一
端が連結されたテンションロッド26と、該テンション
ロッド26の他端にその一端が連結されるとともにその
他端が上記メインワイヤロープ18の先端に接続される
テンションワイヤ28と、上記第2マスト15にその一
端が連結されたテンションワイヤ27と、上記ミドルジ
ブ12に対応して格納配置されるとともにクレーン作業
状態時においては該ミドルジブ12から取り出して上記
テンションワイヤ27の他端に連結されるテンションロ
ッド29と、その一端が上記トップジブ13の先端部に
連結された状態で該トップジブ13側に格納配置される
とともにクレーン作業状態時においては該トップジブ1
3から取り出されその他端が上記テンションロッド29
に連結されるテンションロッド30とで構成されてい
る。
【0021】尚、このバックテンション部材24は、ラ
フィングジブ10の幅方向に所定間隔をもって2本配置
されている。また、上記バックテンション部材24の各
構成部材のうち、上記ミドルジブ12に対応する上記テ
ンションロッド29の格納構造については、ラフィング
ジブ10の着脱作業時における作業性を高めるという観
点から特有の構成を採用しているので、その具体的構造
等については改めて後述する。
【0022】一方、上記ラフィングジブ10の伸縮ブー
ム3への装着作業であるが、この作業に際しては、図1
に鎖線図示するように、上記伸縮ブーム3を略水平に倒
伏保持した状態とする。この状態において、先ず、上記
ベースジブ11を別設置のクレーンにより吊り上げてそ
の基端部11aを上記ブームヘッド4側に連結するとと
もにこれをその先端部11b側に向かって下降傾斜させ
た状態で保持する。一方、地面G側には、ミドルジブ1
2とトップジブ13とが接続された一体状態で載置され
ている。従って、このベースジブ11と、一体状態のミ
ドルジブ12とトップジブ13とを接続するには、先
ず、上記伸縮ブーム3を適宜伸長させて上記ベースジブ
11の先端部11aの上側連結部とミドルジブ12の上
側連結部とを連結する(この状態が図1に鎖線図示する
状態であり、ベースジブ11はミドルジブ12及びトッ
プジブ13に対して折曲した状態で連結されている)。
次に、上記ベースジブ11を適宜角度に起仰させ、上記
ミドルジブ12とトップジブ13とを上記接地ローラ3
1を接地させたまま傾斜状態に引き上げ、該ベースジブ
11の下側連結部と上記ミドルジブ12の下側連結部と
を連結する。これで上記ベースジブ11とミドルジブ1
2とトップジブ13とが同軸上に連結されてラフィング
ジブ10を構成する。後は、上記バックテンション部材
24を配置し、これを上記メインワイヤロープ18によ
り伸縮ブーム3側へ引き込むことで上記ラフィングジブ
10は上記ブームヘッド4に対して起伏自在に装着され
ることになる。尚、ラフィングジブ10をブームヘッド
4から離脱させる場合の作業手順は、上記と逆の手順と
される。
【0023】このように、伸縮ブーム3のブームヘッド
4に対して上記ラフィングジブ10を着脱する場合に
は、上記ベースジブ11を適宜起伏させる必要があり、
かかる場合におけるベースジブ11の起伏操作の簡易
化、及びこの起伏操作を伴うラフィングジブ10の着脱
作業の作業性を高める等の観点から、この実施形態のラ
フィングジブ付き移動式クレーンZにおいては、上記ベ
ースジブ11の連結部分に本発明を適用して特有の構造
を採用している。以下、このベースジブ11の連結部分
の構造等について詳述する。
【0024】ベースジブ11の連結部分の構造等 ジブサポート9 ジブサポート9は、次述するラフィングジブ10の上記
ブームヘッド4に対する連結基台となるものであって、
図2〜図4に示すように、所定高さの枠体で構成され、
上記ブームヘッド4に対向する背面9aの上部に設けた
上側ブーム連結部33と下部に設けた下側ブーム連結部
34とを介して該ブームヘッド4の前面に着脱自在に装
着される。また、このジブサポート9の前面9bの下部
には、ジブ連結部35が設けられ、該ジブ連結部35に
はジブ連結ピン37を介して次述のベースジブ11の基
端部11aが、上記伸縮ブーム3の起伏面に沿う方向に
起伏自在に連結されている。さらに、上記前面9bの上
部には、シリンダ連結部36が設けられ、該シリンダ連
結部36にはピン47を介して油圧シリンダ41のチュ
ーブ側端部41bが連結されている。尚、符号58は、
上記油圧シリンダ41の上側位置に配置した踏み板であ
り、ラフィングジブ着脱時の作業足場として利用され
る。
【0025】ベースジブ11 ベースジブ11は、図2〜図4に示すように、基端部1
1aから先端部11bに向かって次第に断面形状が拡大
変化するラチス構造をもつジブであって、次述のジブサ
ポート9を介して上記伸縮ブーム3のブームヘッド4の
前面側に装着されるとともに、上記先端部11bには後
述するミドルジブ12が連結される。
【0026】また、ベースジブ11の基端部11aの上
面側には、所定長さの第1マスト14と第2マスト15
とが、それぞれマスト連結ピン38,39を介して揺動
自在に連結されている。この第1マスト14の先端には
上記シーブ21が、また上記第2マスト15の先端には
上記シーブ22が、それぞれ設けられている。また、こ
の第1マスト14の先端と第2マスト15の先端との間
には、折曲自在とされた第1ロッド25Aと第2ロッド
25Bとからなる上記テンションロッド25が連結され
ている。さらに、上記第1マスト14の先端には上記テ
ンションロッド26が、また上記第2マスト15の先端
には上記テンションワイヤ27が、それぞれ上記テンシ
ョンロッド25の反対側に位置するようにして連結され
ている。尚、これらテンションロッド25,26及びテ
ンションワイヤ27は、上記バックテンション部材24
の一部を構成する。
【0027】さらに、上記ベースジブ11の基端部11
aの上面側には、第1揺動アーム42と第2揺動アーム
43とがそれぞれピン44,45介して揺動自在に連結
されている。この一対の揺動アーム42,43のうち、
上記ジブサポート9寄りに位置する第1揺動アーム42
の上端にはブラケット部46が備えられている。そし
て、このブラケット部46には、ピン48を介して上記
油圧シリンダ41のロッド側端部41aが連結されてい
る。従って、上記第1揺動アーム42は、上記油圧シリ
ンダ41の伸縮作動により上記ピン44を中心としてジ
ブ前後方向へ揺動せしめられる。また、図5に示すよう
に、上記油圧シリンダ41のロッド側端部41aは二又
状に形成されており、この二又状部分の内側には、該ロ
ッド側端部41aの先端面よりも所定量だけ外方へ突出
するような外径寸法をもつスペーサ49が上記ピン48
により支持された状態で配置されている。さらに、上記
ブラケット部46の上記ピン48装着位置よりジブ前方
寄り位置には、ピン受け穴50が形成されている。
【0028】上記第2揺動アーム43は、上記ピン45
を介して上記第1揺動アーム42の基端側に揺動自在に
枢着されるとともに、その先端にはブラケット部52を
備えている。このブラケット部52は、図5に示すよう
に、次述のストッパーアセンブリ60の一端に設けた連
結ブラケット66に対して、これらを貫通して配置され
た中空ピン51により相対回動自在に連結されている。
【0029】尚、上記中空ピン51の軸長は、上記第1
揺動アーム42の一対のブラケット部46,46間に挿
入可能なる如く設定されている。また、上記第2揺動ア
ーム43の長さは、図4に示すように、該第2揺動アー
ム43と上記第1揺動アーム42とが接近した状態にお
いて、該中空ピン51の軸穴51aと上記第1揺動アー
ム42側のピン受け穴50との軸芯が一致するようにそ
の長さ寸法が設定されている。従って、上記中空ピン5
1の軸穴51aと上記第1揺動アーム42側のピン受け
穴50との間に跨がって連結ピン55を挿入すること
で、上記第1揺動アーム42と第2揺動アーム43及び
ストッパーアセンブリ60が一体的に連結され、上記油
圧シリンダ41の伸縮作動力は、上記ストッパーアセン
ブリ60を介して上記ベースジブ11に上記ジブ連結ピ
ン37回りの回転モーメントとして伝達される。これに
対して、上記連結ピン55の非嵌挿状態においては、図
3に示すように、上記第1揺動アーム42と第2揺動ア
ーム43とは非連結状態とされ、上記ベースジブ11は
上記油圧シリンダ41の作動とは無関係に、上記メイン
ワイヤロープ18の引き込み・繰り出し作動により起伏
駆動される。
【0030】また、図4及び図5に示すように、上記第
2揺動アーム43のブラケット部52の上記第1揺動ア
ーム42寄りの端面は当接部53とされ、該ブラケット
部52と上記ストッパーアセンブリ60の連結ブラケッ
ト66とを上記連結ピン55により連結した状態におい
ては、該当接部53が上記スペーサ49に近接対向する
ようになっている。
【0031】上記ストッパーアセンブリ60は、図4及
び図5に示すように、その一端に上記ベースジブ11側
の支持部材56に対してピン結合されるクレビス67を
備えるとともにその他端が端部材65により閉塞された
チューブ61と、該端部材65を貫通して配置されると
ともに上記チューブ61内に位置する一端には止め部材
63が螺着固定され且つスプリットピン68により緩み
止めされたロッド62と、該ロッド62の外側において
上記端部材65と上記連結ブラケット66との間に縮装
配置されたコイルスプリング64とを備えてなる。そし
て、このストッパーアセンブリ60のロッド62は、上
記コイルスプリング64のバネ力により常時突出方向に
付勢されるとともに、該突出方向における最大突出位置
は上記止め部材63が端部材65と当接することで規制
される。また、このロッド62の縮小方向のストローク
は、該ロッド62の端面62aと上記チューブ61の端
面61aとの間隔で規定され、該ロッド62の縮小方向
における位置規制は該端面同士が当接することで規制さ
れる。さらに、上記チューブ61の一側にはリミットス
イッチ69が備えられ、上記ロッド62が所定量以上縮
小作動した時、該リミットスイッチ69の作動子69a
が上記止め部材63の外周に設けた段状のガイド部62
aに当接してON作動することで、上記第2揺動アーム
43のブラケット部52に設けた当接部53に上記第1
揺動アーム42側のスペーサ49が当接して該ロッド6
2に所定の押圧力がかかっていることが検出されるよう
になっている。
【0032】ラフィングジブ10の装着作業 続いて、上記ラフィングジブ10を伸縮ブーム3のブー
ムヘッド4に装着する場合を例にとって、その装着作業
手順等について説明する。
【0033】ラフィングジブ10をブームヘッド4に装
着する場合には、上述のように、先ずその基端部分を構
成する上記ベースジブ11をブームヘッド4に取り付
け、しかる後、このベースジブ11を適宜に起伏調整し
ながら該ベースジブ11の先端側にミドルジブ12及び
トップジブ13を継ぎ足す作業方法をとる。この場合、
上記ベースジブ11は、図6に示すように、上記ジブサ
ポート9等とともにサポートアセンブリ8を構成し、該
サポートアセンブリ8として一体的に取り扱われる。即
ち、ベースジブ11とジブサポート9とはジブ連結ピン
37により連結され、また上記第1揺動アーム42と第
2揺動アーム43とは連結ピン55により一体的に連結
されている。さらに、第1マスト14と第2マスト15
は、上記ベースジブ11側に折り畳まれ、またテンショ
ンロッド25は該第1マスト14と第2マスト15の間
に折り畳まれている。また、第1マスト14にはテンシ
ョンロッド26とテンションワイヤ28とが連結され、
第2マスト15にはテンションワイヤ27が連結されて
いる。このように、上記各部材を折り畳み状態で格納し
たサポートアセンブリ8は、この格納状態のまま輸送さ
れ、所定の作業現場に搬入される。
【0034】サポートアセンブリ8を搬入した後、該サ
ポートアセンブリ8を格納状態のまま別設置のクレーン
により吊り上げて上記ジブサポート9をその上側ブーム
連結部33と下側ブーム連結部34とを介して伸縮ブー
ム3のブームヘッド4の前面側に連結する。しかる後、
別設置のクレーンのワイヤロープを緩め、上記ベースジ
ブ11を上記油圧シリンダ41により支持する。この状
態で、上記テンションワイヤ28の一端を上記メインウ
ィンチのメインワイヤロープ18に接続し、該メインワ
イヤロープ18の引き込み操作によって上記第1マスト
14と第2マスト15を適度に引き起こす。さらに、上
記油圧シリンダ41を次第に伸長作動させてベースジブ
11を次第に倒伏させ、その先端部11bを接地させ
る。この状態が図1に鎖線図示する状態であり、その場
合におけるベースジブ11とジブサポート9との連結部
分における各部材の相互関係は図4に示す通りである。
即ち、油圧シリンダ41が適度に伸長して上記ベースジ
ブ11を傾斜状態で支持した状態である。尚、上記サブ
ウィンチ(図示省略)からのサブワイヤロープ19は、
上記各ポスト14,15を引き起こす以前に、該各ポス
ト14,15の各シーブ21,22に通しておく。
【0035】次に、図1に鎖線図示するように、ミドル
ジブ12とトップジブ13とを予め接続し、且つ該ミド
ルジブ12側のテンションロッド29とトップジブ13
側のテンションロッド30とを連結し、この状態でこれ
らミドルジブ12とトップジブ13とを一体的に上記ベ
ースジブ11の直前方位置に搬入載置する。そして、水
平載置状態にあるミドルジブ12の基端部の上側連結部
と傾斜状態にある上記ベースジブ11の先端部の上側連
結部とを相互に連結するとともに、上記テンションロッ
ド29と上記テンションワイヤ27とを連結する。ま
た、上記サブウィンチからのサブワイヤロープ19をト
ップジブ13の先端のシーブ23に掛け回しておく。
【0036】しかる後、上記油圧シリンダ41を縮小作
動させ、上記ベースジブ11を適度に起仰させる。この
ベースジブ11の起仰に伴って、上記ミドルジブ12と
トップジブ13とは、該トップジブ13の先端に設けた
接地ローラ31を接地させた状態で該ミドルジブ12側
から次第に引き上げられ、最終的に該ミドルジブ12の
基端部とベースジブ11の先端部とが衝合し、これら三
つのジブ11,12,13は同軸上に位置することにな
る。この状態で、上記ベースジブ11の先端部の下側連
結部と上記ミドルジブ12の基端部の下側連結部とを連
結することで、該三つのジブ11,12,13からなる
ラフィングジブ10が構成される。
【0037】ここで、上記メインウィンチを適度に引き
込み操作し、メインワイヤロープ18によって上記ラフ
ィングジブ10を支持し、この状態で上記第1揺動アー
ム42と第2揺動アーム43とを連結していた上記連結
ピン55を取り外す。以上で、ブームヘッド4へのラフ
ィングジブ10の装着作業が完了する。
【0038】後は、上記伸縮ブーム3を適度に起仰させ
るとともに、上記メインワイヤロープ18を適宜に引き
込みあるいは繰り出し操作して上記ラフィングジブ10
の起伏角度を調整する。この状態が、図1に実線図示す
る状態である。この状態においては、図3に示すよう
に、上記油圧シリンダ41に連結された上記第1揺動ア
ーム42と上記ストッパーアセンブリ60を介して上記
ベースジブ11側に配置された第2揺動アーム43とが
非連結とされているので、上記油圧シリンダ41の作動
に無関係に上記メインワイヤロープ18の引き込み・繰
り出し操作によって上記ベースジブ11の起伏角度を任
意に調整し、該ラフィングジブ10の先端部から垂下さ
れるサブワイヤロープ19を使用して所定のクレーン作
業を行うことができるものである。
【0039】以上のように、この実施形態のラフィング
ジブ付き移動式クレーンZにおいては、ラフィングジブ
10を伸縮ブーム3のブームヘッド4に着脱する場合に
おける上記ベースジブ11の起伏駆動を、上記ジブサポ
ート9側にその一端が固定された油圧シリンダ41の伸
縮作動により行うようにしているので、従来のラフィン
グジブ付き移動式クレーンの如くラフィングジブの装着
作業時にマストとベースジブとの間に補助ワイヤロープ
を接続するような必要がなく、それだけラフィングジブ
装着作業の簡略化及び作業性の向上が期待できるもので
ある。
【0040】さらに、ラフィングジブ10の着脱作業時
におけるベースジブ11の起伏角度の調整が上記油圧シ
リンダ41の操作のみによって行われ、伸縮ブーム3の
伸縮動の影響を全く受けないので、例えばラフィングジ
ブ10の着脱作業時におけるベースジブ11の起伏角度
の調整をメインワイヤロープにより行うようにした従来
のラフィングジブ付き移動式クレーンの如く伸縮ブーム
3の伸縮動に伴ってラフィングジブ10の起伏角度が変
化し且つこれを修正するための操作が必要であるような
場合に比して、ラフィングジブ10の装着作業における
操作が簡単となり、それだけ操作性の向上が期待できる
ものである。
【0041】一方、クレーン作業状態時には、上述のよ
うに上記油圧シリンダ41に支持された上記第1揺動ア
ーム42と上記ストッパーアセンブリ60に支持された
上記第2揺動アーム43との連結を解除しているが、こ
の連結解除状態においても上記ストッパーアセンブリ6
0の連結ブラケット66に対して中空ピン51を介して
連結された上記第2揺動アーム43のブラケット部52
は、上記第1揺動アーム42のブラケット部46部分に
嵌入し得る状態となっている。このため、ラフィングジ
ブ10を使用してのクレーン作業時には、該油圧シリン
ダ41をラフィングジブ10の後方転倒防止機構として
機能させてラフィングジブ10の安定性と作業上の信頼
性を確保することが可能となる。
【0042】即ち、上記ラフィングジブ10の起伏角度
が大きくなりその自重による安定モーメントが減少した
ような状態においては、上記油圧シリンダ41を伸長さ
せ、上記スペーサ49を上記第2揺動アーム43側の当
接部53に当接させて所定の押圧力をかけることで、該
ラフィングジブ10の安定性を高めその後方転倒を確実
に防止することができるものである。そして、この場
合、上記ストッパーアセンブリ60のロッド62がコイ
ルスプリング64により弾圧付勢されているので、上記
第2揺動アーム43の当接部53が上記スペーサ49に
当接する際、該コイルスプリング64が縮小変位するこ
とでその当接に伴う衝撃が吸収されオペレータに無用の
不安感を与えることがなく、且つ最終的には上記ロッド
62の端面62aがチューブ61の端面61aに当接す
ることで該ストッパーアセンブリ60がその縮小方向に
おいて剛体化され上記ラフィングジブ10の後方転倒防
止が確実に達成されるものであり、これらの結果、より
一層安定性及び信頼性の高いクレーン作業が実現され
る。
【0043】また、上記油圧シリンダ41は伸縮ブーム
3の先端近くの極めて高所に配置されているのでオペレ
ータが運転席から直接その作動状態を目視にて確認する
ことは困難である。このため上述のようにこの実施形態
のものにおいては、上記ストッパーアセンブリ60に上
記リミットスイッチ69を設け該リミットスイッチ69
からの信号により該油圧シリンダ41の作動状態を運転
席にて容易に確認できるようにしている。従って、例え
ば上記油圧シリンダ41により上記ラフィングジブ10
の後方転倒を防止する必要があるような作業状態下にお
いては、上記リミットスイッチ69からの信号により、
上記油圧シリンダ41が伸長して上記ストッパーアセン
ブリ60のロッド62に所定の押圧力がかけられている
ことを確認することで、安定性及び信頼性の高いクレー
ン作業が確実に担保されることになる。また、例えば上
記ラフィングジブ10が吊荷状態にあって後方転倒の惧
れはなく、却って上記油圧シリンダ41により上記スト
ッパーアセンブリ60のロッド62に押圧力をかけると
上記ラフィングジブ10の強度性能に好ましくない影響
を与える惧れがあるような作業状態下においては、上記
リミットスイッチ69からの信号により、上記油圧シリ
ンダ41が縮小し上記ロッド62に押圧力がかけられて
いないことを確認することで、ラフィングジブ10の強
度上の信頼性が確実に担保されるものである。
【0044】その他 一方、この実施形態のラフィングジブ付き移動式クレー
ンZにおいては、上述の如く伸縮ブーム3とラフィング
ジブ10の連結構造に本発明を適用して該ラフィングジ
ブ10の着脱作業時における作業性、操作性の向上等と
いう特有の作用効果を得ることに加えて、上記ミドルジ
ブ12及びトップジブ13側にも以下に述べるような特
有の構成を採用することで、ラフィングジブ10の着脱
作業時における作業性の更なる向上を図っている。以
下、これを説明する。
【0045】先ず、ミドルジブ12側における構成であ
るが、この実施形態における上記ミドルジブ12は、図
7及び図8に示す如く、四角形の各頂点にそれぞれ対応
する如く所定間隔をもって平行に配置された4本の主材
75,75,・・を傾斜状に配置された複数本の継材7
6,76,・・により連結するとともに、その両端12
a,12bには該各主材75,75,・・に跨がってこ
れと直交状態で継材77,77,・・を配置してなるラ
チス構造を有している。また、このミドルジブ12の上
面中央位置には作業足場となる踏板78がその全長に亙
って固定されているとともに、該踏板78の幅方向の両
側位置にはそれぞれ上記バックテンション部材24の一
部を構成する一対のテンションロッド29,29が載置
格納されている。そして、この実施形態のものにおいて
は、このミドルジブ12の上面側に載置格納された上記
各テンションロッド29,29の載置格納構造に特徴を
有している。
【0046】即ち、上記テンションロッド29は、上記
主材75より若干短い軸長を有するともに、その一端2
9aにはピン穴29eをもつ一対のブラケット29c,
29cを所定間隔をもって平行対向状態に取り付け、ま
た他端29bには上記テンションワイヤ27への接続部
となるブラケット29d,29dを取り付けている。そ
して、この一対のテンションロッド29,29は、図7
及び図8に示すように、その両端の上記各ブラケット2
9c,29dをそれぞれ上記ミドルジブ12の両端の各
継材77,77上に位置せしめた状態で載置されるが、
この場合、この左右一対のテンションロッド29,29
の載置状態における対向間隔(L)を、ラフィングジブ
10の使用状態における該テンションロッド29,29
の実際の配置間隔と同寸法に設定している。そして、こ
の一対のテンションロッド29,29の載置状態での対
向間隔(L)を確保すべく上記ミドルジブ12の上面側
に次述する複数個のロッド受部81,81,・・を設け
るとともに、該載置状態での位置保持を行うべく上記ミ
ドルジブ12の他端12b側に後述する一対のロッド固
定部82,82を設けている。
【0047】上記ロッド受部81は、図11及び図12
にそれぞれ示す如く、上記踏板78の側部に固定された
ベース部材72上に、樹脂材等の摺動性素材で構成され
るスライド部材71を固定するとともに、該スライド部
材71の両側には上記テンションロッド29を嵌入せし
め得る間隔をもって左右一対のガイド板73,74を立
設固定してなる。そして、このロッド受部81は、図7
及び図8に示すように、上記対向間隔(L)をもって平
行配置される上記一対のテンションロッド29,29の
それぞれに対応する如く上記踏板78の左右両側にそれ
ぞれ所定間隔をもって配置されている。従って、これら
各ロッド受部81,81,・・上に上記各テンションロ
ッド29,29を載置することで、該一対のテンション
ロッド29,29は、それぞれ各ロッド受部81,8
1,・・のガイド板73,74により対向方向における
移動が規制され上記対向間隔(L)が保持される一方、
その軸方向への移動は許容される状態となっている。
【0048】一方、上記ロッド固定部82は、上記各ロ
ッド受部81,81,・・により支持された上記テンシ
ョンロッド29の軸方向への移動及び上記ミドルジブ1
2の上面からの離脱を防止してその位置保持を行うため
のものであって、図9及び図10に示す如く上記継材7
7に嵌挿掛止されたU字状の環状体83と該環状体83
の開口端部側に固定されたプレート体84とを備えてな
る。また、このプレート体84には、上記テンションロ
ッド29のブラケット29c,29cに形成したピン穴
29eとほぼ同径のピン穴85が形成されている。そし
て、このロッド固定部82は、その非使用時(即ち、上
記テンションロッド29をミドルジブ12から取り外し
てバックテンション部材24の一部として実際に使用し
ている時)には、図10に鎖線図示する如く上記継材7
7から垂下状態に保持される一方、その使用時(即ち、
テンションロッド29をミドルジブ12側に載置格納す
る時)には、図10に実線図示する如く上記プレート体
84が上記テンションロッド29の一対のブラケット2
9c,29c間に位置する如く上方へ回動され、そのピ
ン穴85が各ブラケット29c,29cのピン穴29
e,29eと合致せしめられる。そして、この同芯上に
位置した各ピン穴29e,29e及び同ピン穴85にピ
ン86を挿通し且つスナップピン87によりその抜け止
めをすることで、上記テンションロッド29はミドルジ
ブ12側に連結され、該ミドルジブ12からの離脱が阻
止される。
【0049】このように、上記テンションロッド29,
29を、その実際の使用状態における対向間隔(L)と
同じ間隔でミドルジブ12上に載置格納することで、ラ
フィングジブ10の着脱作業時における作業性の向上が
図れるものである。即ち、例えばミドルジブ12をラフ
ィングジブ10の一部として使用し該ラフィングジブ1
0を上記伸縮ブーム3のブームヘッド4に装着し且つこ
れを上記バックテンション部材24により引張支持した
クレーン作業状態から、該ラフィングジブ10を伸縮ブ
ーム3から離脱させて格納する場合、該ラフィングジブ
10を地面G側に載置した状態で上記メインワイヤロー
プを繰り出して上記一対のバックテンション部材24,
24を緩めてこれをラフィングジブ10上に垂れ降ろ
す。
【0050】この場合、このバックテンション部材2
4,24のラフィングジブ10上への垂れ降ろしによ
り、上記テンションロッド29,29はミドルジブ12
上の上記各ロッド受部81,・・上に上記対向間隔
(L)をもって自動的に載置される。従って、後は、こ
のテンションロッド29,29をそれぞれその両端に接
続されている上記トップジブ13側のテンションロッド
30,30及び上記第2マスト15側のテンションワイ
ヤ27,27と切り離し、その一端29a側のブラケッ
ト29cをピン86を介して上記ロッド固定部82に連
結することで該各テンションロッド29,29の載置格
納作業が完了する。
【0051】そして、かかる各テンションロッド29,
29の載置格納作業に際しては、該各テンションロッド
29,29がその載置状態において上記スライド部材7
1,71,・・によりスライド自在に支持されているの
で、該各テンションロッド29,29を該スライド部材
71,71,・・に沿ってその軸方向へ容易に移動させ
ることができる。従って、各テンションロッド29,2
9をその軸方向へ移動させて行われる芯合わせ、即ち、
該各テンションロッド29,29の一端29a,29a
側の各ブラケット29c,29cと上記ロッド固定部8
2,82との連結時における芯合わせが容易且つ迅速な
らしめられるものである。
【0052】また一方、この各テンションロッド29,
29を載置格納した状態から取り外して上記バックテン
ション部材24,24の一部としてそれぞれ使用する場
合には、上記ミドルジブ12上に載置格納されている上
記各テンションロッド29,29のブラケット29c,
29cと上記各ロッド固定部82,82との連結状態を
解除すれば、この状態で既に該各テンションロッド2
9,29がこれを上記バックテンション部材24の一部
として使用する場合の実際の対向間隔となっているの
で、そのまま該各テンションロッド29,29の両端の
ブラケット29c,29c及び同29d,29dをそれ
ぞれ上記トップジブ13側のテンションロッド30,3
0及び上記第2マスト15側のテンションワイヤ27,
27に接続することができる。
【0053】かかる各テンションロッド29,29の載
置格納状態からの取り外し作業においても、上述の格納
作業時と同様に、上記各テンションロッド29,29が
その載置状態において上記スライド部材71,71,・
・によりスライド自在に支持されているので、該各テン
ションロッド29,29を該スライド部材71,71,
・・に沿ってその軸方向へ容易に移動させることができ
る。従って、各テンションロッド29,29をその軸方
向を移動させて行われる芯合わせ、即ち、該各テンショ
ンロッド29,29の両端のブラケット29c,29c
及び同29d,29dをそれぞれ上記トップジブ13側
のテンションロッド30,30及び上記第2マスト15
側のテンションワイヤ27,27に接続する場合におけ
るこれら相互間の芯合わせが容易且つ迅速ならしめられ
るものである。
【0054】如上のように、この実施形態のものにおい
ては、上記テンションロッド29の使用時及び格納時に
おける該テンションロッド29の移動はその軸方向への
移動のみで足り、しかもこのテンションロッド29の軸
方向への移動が上記スライド部材71のスライド機能に
よって容易に行えるものであり、従って該テンションロ
ッド29が比較的大型で且つ大重量であることに鑑みれ
ば、かかるテンションロッド29の格納構造を採用する
ことでラフィングジブ10の着脱作業時における作業性
の格段の向上が期待できるといえる。
【0055】尚、上記トップジブ13にもこれに対応し
て上記一対のテンションロッド30,30が備えられて
いる。ところが、このテンションロッド30,30は、
上記各テンションロッド29,29とは異なり、上記ト
ップジブ13の先端部に連結される一端はこれを着脱自
在とする必要はないので常時連結状態としておく。従っ
て、このトップジブ13側については、上記各テンショ
ンロッド30,30の対向間隔(L)を保持するための
上記ロッド受部81,81,・・のみを設ければ良く、
このトップジブ13,81,・・の設置のみによって上
記ミドルジブ12側の各テンションロッド29,29の
場合と同様の作用効果が得られることになる。
【0056】尚、上記実施形態においては、上記伸縮ブ
ーム3を箱型構造のブームで構成しているが、本発明は
これに限定されるものではなく、例えばこの伸縮ブーム
3をラチス構造のブームとすることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のラフィングジブ付き移動式クレーンの
好適な実施形態を示す全体図である。
【図2】図1のII部の拡大図である。
【図3】図2のIII部の拡大図である。
【図4】図1のIV部の拡大図である。
【図5】図4のV-V拡大矢視図である。
【図6】図1に示したラフィングジブのベースジブの格
納状態を示す側面図である。
【図7】図1に示したラフィングジブのミドルジブの拡
大平面図である。
【図8】図7のVIII-VIII矢視図である。
【図9】図7のIX部の拡大図である。
【図10】図9のX-X矢視図である。
【図11】図7のXI部の拡大図である。
【図12】図11のXII-XII矢視図である。
【符号の説明】
1は車両、2は旋回台、3は伸縮ブーム、4はブームヘ
ッド、5は起伏用油圧シリンダ、8はサポートアセンブ
リ、9はジブサポート、10はラフィングジブ、11は
ベースジブ、12はミドルジブ、13はトップジブ、1
4は第1マスト、15は第2マスト、16は固定シーブ
ブロック、17は可動シーブブロック、18はメインワ
イヤロープ、19はサブワイヤロープ、20は吊フッ
ク、21〜23はシーブ、24はバックテンション部
材、25及び26はテンションロッド、27及び28は
テンションワイヤ、29及び30はテンションロッド、
31は接地ローラ、33は上側ブーム連結部、34は下
側ブーム連結部、35はジブ連結部、36はシリンダ連
結部、37はジブ連結ピン、38及び39はマスト連結
ピン、41は油圧シリンダ、42は第1揺動アーム、4
3は第2揺動アーム、44及び45はピン、46はブラ
ケット部、47及び48はピン、49はスペーサ、50
はピン受け穴、51は中空ピン、52はブラケット部、
53は当接部、55は連結ピン、56は支持部材、58
は踏み板、60はストッパーアセンブリ、61はチュー
ブ、62はロッド、63は止め部材、64はコイルスプ
リング、65は端部材、66は連結ブラケット、67は
クレビス、68はスプリットピン、69はリミットスイ
ッチ、71はスライド部材、72はベース部材、73及
び74はガイド板、75は主材、76及び77は継材、
78は踏板、81はロッド受部、82はロッド固定部、
83は環状体、84はプレート体、85はピン穴、86
はピン、87はスナップピン、Zはラフィングジブ付き
移動式クレーンである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両(1)上に旋回自在に搭載された旋
    回台(2)に伸縮ブーム(3)を起伏自在に装着すると
    ともに、該伸縮ブーム(3)の先端部(3a)にジブ連
    結ピン(37)を介してラフィングジブ(10)を上記
    伸縮ブーム(3)の起伏面に沿う方向に起伏自在に装着
    し、該ラフィングジブ(10)の基端部(10a)に上
    記伸縮ブーム(3)の上面側に向けて立設したマスト
    (14),(15)を介して該ラフィングジブ(10)
    の先端部(10b)からバックテンション部材(24)
    を引き出し、該バックテンション部材(24)を上記旋
    回台(2)側に配置したウインチ機構により引き込み・
    繰り出しすることで上記ラフィングジブ(10)を起伏
    可能とし、該ラフィングジブ(10)の先端部(10
    b)から吊り下げられた吊荷用ワイヤロープ(19)を
    使用して所定の吊荷作業を行うようにしたラフィングジ
    ブ付き移動式クレーンであって、 上記伸縮ブーム(3)の先端部(3a)と上記ラフィン
    グジブ(10)の基端部(10a)の近傍位置との間に
    油圧シリンダ(41)を配置し、 上記ラフィングジブ(10)を使用してのクレーン作業
    状態時には上記油圧シリンダ(41)による上記伸縮ブ
    ーム(3)とラフィングジブ(10)との連結を解除し
    て上記バックテンション部材(24)の引き込み・繰り
    出しによる該ラフィングジブ(10)の起伏動作を許容
    せしめる一方、 非クレーン作業状態時には上記油圧シリンダ(41)に
    より上記伸縮ブーム(3)とラフィングジブ(10)と
    を連結し該油圧シリンダ(41)の伸縮作動により上記
    ラフィングジブ(10)を上記伸縮ブーム(3)に対し
    て相対的に起伏させ得るようにしたことを特徴とするラ
    フィングジブ付き移動式クレーン。
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