JP2008094542A - 折畳み補助ジブ、折畳み補助ジブを備えた自走式クレーンおよび折畳み補助ジブの張出方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】よりコンパクトで、張出し/格納が容易な折畳み補助ジブを提供する。
【解決手段】折畳み補助ジブ5を、第1段補助ジブ(基本補助ジブ)5aと、この第1段補助ジブ5aの先端側に一端が連結され、他端に第2段補助ジブ(先端側補助ジブ)5bと、この第2段補助ジブ5bの先端側に一端が連結され、他端に第3段補助ジブ(先端側補助ジブ)5cとからなり、格納姿勢において前記第1段補助ジブ5aの内側に第2,3段補助ジブ5b,5cが順次回動されて折畳まれ、前記第1段補助ジブ5aに対して第2,3段補助ジブ5b,5cが不動に固定されるように構成する。
【選択図】図2
【解決手段】折畳み補助ジブ5を、第1段補助ジブ(基本補助ジブ)5aと、この第1段補助ジブ5aの先端側に一端が連結され、他端に第2段補助ジブ(先端側補助ジブ)5bと、この第2段補助ジブ5bの先端側に一端が連結され、他端に第3段補助ジブ(先端側補助ジブ)5cとからなり、格納姿勢において前記第1段補助ジブ5aの内側に第2,3段補助ジブ5b,5cが順次回動されて折畳まれ、前記第1段補助ジブ5aに対して第2,3段補助ジブ5b,5cが不動に固定されるように構成する。
【選択図】図2
Description
本発明は、折畳み補助ジブ、折畳み補助ジブを備えた自走式クレーンおよび折畳み補助ジブの張出方法に係り、張出し状態において長尺であるにもかかわらず格納状態においてコンパクトで、張出し/格納が容易な折畳み補助ジブ、折畳み補助ジブを備えた自走式クレーンおよび折畳み補助ジブの張出方法に関するものである。
車高を低くしたり、また走行姿勢における側方視界を確保したりするため、伸縮ブームの先端が前下がりになるように構成された、スラントブームと呼ばれる伸縮ブームを備えた自走式クレーンがある。スラントブームは、自走式クレーンの左右の輪荷重のバランスを配慮して、車幅方向の中心にレイアウトされている。スラントブームのような伸縮ブームを備えた自走式クレーンでは、伸縮ブームの車体からの突出長さが短く狭隘地作業に適しているため、さらなる車幅縮小が要求されている。
しかしながら、従来の一般的な自走式クレーンのように、基本ブームの側面に長尺の補助ジブを格納する構成にしたのでは、自走式クレーンの車幅縮小という要求に応えることが難しい。そこで、自走式クレーンの下部走行体の空きスペースを補助ジブの格納スペースとして活用するようにしたもの(従来例1)、また自走式クレーンの車幅が広がらない範囲で補助ジブを構成(二分割構成)したもの(従来例2)が提案されている。
従来例1に係るホイール式クレーン(自走式クレーン)のジブ格納装置は、長尺の補助ジブを格納する場所がないため、補助ジブを分割構成にする。そして、分割構成にした補助ジブを下部走行体のフロントバンパーの下面側に設けたジブ格納部に格納するように構成したものである(例えば、特許文献1参照。)。
ところが、上記従来例1に係るジブ格納装置に格納される補助ジブは、ブームポイントに連結する側、つまり基端側が幅広であって、先端側が先窄み状の通常の形状に形成されていな。従って、従来例1に係る補助ジブの場合には、強度的な限界値が小さいものとならざるを得ず、必ずしも満足できるものとはいえなかった。そこで、この点を改良して、通常の先窄み状の形状をした補助ジブを二分割構成にして伸縮ブームの側面に格納するようにしたホイール式クレーンのジブ格納装置(従来例2)が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
特開平8−048490号公報(特許第2726006号)
特開平8−208185号公報(特許第3477879号)
上記従来例1,2に係るホイール式クレーンのジブ格納装置では、何れも補助ジブの格納/張出し作業に際して、人力により補助ジブを格納位置から装着位置に移動させなければならないため重筋作業を強いられるのに加えて、補助ジブの格納/張出し作業に長時間を要するという問題がある。
また、上記従来例1に係るホイール式クレーンのジブ格納装置では、補助ジブの格納スペースが限られているために、補助ジブを長尺にすることが難しい。一方、上記従来例2に係るホイール式クレーンのジブ格納装置では、補助ジブは通常の先窄み状の形状に構成されているため強度的には十分であるが、上記従来例1の場合と同様に、補助ジブの格納スペースが限られているために、補助ジブを長尺化することができない。
張出し状態において長尺であるにもかかわらず格納状態においてコンパクトで、しかも優れたクレーン能力を持つ自走式クレーンの具現化に対する強い要望に応えようとするならば、伸縮ブーム、補助ジブが大きくなる一方、自走式クレーンの下部走行体等のコンパクト化が要求されることになる。さすれば、従来例1,2のような補助ジブの格納時のレイアウトでは、コンパクトで、しかも優れたクレーン能力を持つ自走式クレーンの具現化に対する要望に応えることができない。
従って、本発明の目的は、張出し状態において長尺であるにもかかわらず格納状態においてコンパクトで、張出し/格納が容易な折畳み補助ジブ、折畳み補助ジブを備えた自走式クレーンおよび折畳み補助ジブの張出方法を提供することである。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、従って上記課題を解決するために、本発明の請求項1に係る折畳み補助ジブが採用した手段は、基本補助ジブと、この基本補助ジブの先端側に連結されてなる複数の先端側補助ジブとからなり、これら複数の先端側補助ジブのそれぞれは、格納姿勢において何れもその基端側を回動支点として交互に逆方向に回動されて前記基本補助ジブの内側に折畳まれ、前記基本補助ジブに対してこれら複数の先端側補助ジブの全てが不動に固定されてなることを特徴とするものである。
本発明の請求項2に係る折畳み補助ジブが採用した手段は、請求項1記載の折畳み補助ジブにおいて、先端側補助ジブの最先端の先端側補助ジブは、ジブ長手方向に伸長し得るスライド式二段ジブで構成されてなることを特徴とするものである。
本発明の請求項3に係る折畳み補助ジブを備えた自走式クレーンが採用した手段は、下部走行体と、この下部走行体に、伸縮ブームを起伏自在に支持した上部旋回体とを備えた自走式クレーンに、前記請求項1または2のうちの何れか一つの項に記載の折畳み補助ジブを折畳んだ格納姿勢で格納したことを特徴とするものである。
本発明の請求項4に係る折畳み補助ジブを備えた自走式クレーンが採用した手段は、請求項3に記載の折畳み補助ジブを備えた自走式クレーンにおいて、前記折畳み補助ジブを、下部走行体の上に折畳んだ格納姿勢で格納したことを特徴とするものである。
本発明の請求項5に係る折畳み補助ジブを備えた自走式クレーンが採用した手段は、請求項4に記載の折畳み補助ジブを備えた自走式クレーンにおいて、前記下部走行体のフロント側に、前記折畳み補助ジブの最先端の先端側補助ジブの先端部を、連結ピンを支点として回動可能に支持するジブ先端部固定装置を突設したことを特徴とするものである。
本発明の請求項6に係る折畳み補助ジブを備えた自走式クレーンが採用した手段は、請求項1乃至5のうちの何れか一つの項に記載の折畳み補助ジブを備えた自走式クレーンにおいて、前記折畳み補助ジブの張出し/格納時に、前記上部旋回体の旋回を制動する旋回ブレーキを制動側に切換える切換スイッチを旋回操作レバーに付設したことを特徴とするものである。
本発明の請求項7に係る折畳み補助ジブの張出方法が採用した手段は、前記請求項3に記載した自走式クレーンの折畳み補助ジブの張出方法であって、少なくとも、基本補助ジブに対して全ての先端側補助ジブが回動可能となるように固定状態を解除する固定解除工程と、前記基本補助ジブのジブフットを前記伸縮ブームのブームポイントに連結する連結工程と、前記基本補助ジブのジブフットを吊上げて先端側補助ジブを回動伸長させる伸長工程と、回動伸長した各補助ジブを互いに折畳み不能に固定する固定工程とからなることを特徴とするものである。
本発明の請求項1に係る折畳み補助ジブでは、複数の先端側補助ジブのそれぞれは、格納姿勢において何れもその基端側を回動支点として交互に逆方向に回動されて基本補助ジブの内側に折畳まれ、基本補助ジブに対してこれら複数の先端側補助ジブの全てが不動に固定されるように構成されている。従って、本発明の請求項1に係る折畳み補助ジブによれば、折畳み自在な折畳み補助ジブを折畳んで格納することができるため、格納時における折畳み補助ジブの占有面積を少なくすることができる。また、本発明の請求項1に係る折畳み補助ジブによれば、張出し状態においては、折畳み補助ジブは通常の先窄み状の形状になるため、従来例1よりも強度的には有利になる。
本発明の請求項2に係る折畳み補助ジブでは、先端側補助ジブの最先端の先端側補助ジブは、ジブ長手方向に伸長し得るスライド式二段ジブで構成されている。従って、本発明の請求項2に係る折畳み補助ジブによれば、張出し時に、先端側補助ジブの最先端の先端側補助ジブを伸長させることにより、折畳み補助ジブをより長尺にすることができる。
また、本発明の請求項3に係る折畳み補助ジブを備えた自走式クレーンでは、請求項1または2のうちの何れか一つの項に記載の折畳み補助ジブが折畳まれた格納姿勢で格納されている。従って、本発明の請求項3に係る折畳み補助ジブを備えた自走式クレーンによれば、折畳み補助ジブであるため、格納時における折畳み補助ジブの占有面積を少なくすることができる。
本発明の請求項4に係る折畳み補助ジブを備えた自走式クレーンでは、折畳み補助ジブが折畳まれた格納姿勢で下部走行体に格納されている。従って、本発明の請求項4に係る折畳み補助ジブを備えた自走式クレーンによれば、下部走行体に、折畳んでコンパクトにした折畳み補助ジブを格納するため、自走式クレーンの車幅方向のコンパクト化が可能になる。
本発明の請求項5に係る折畳み補助ジブを備えた自走式クレーンでは、下部走行体のフロント側に、折畳み補助ジブの最先端の先端側補助ジブの先端部を、連結ピンを支点として回動可能に支持するジブ先端部固定装置が突設されている。従って、本発明の請求項5に係る自走式クレーンによれば、ジブの先端部の自走式クレーンの前後方向の揺動を抑えることができるので、折畳み補助ジブの張出し/格納作業が容易になる。また、基本補助ジブ、複数の先端側補助ジブ、および最先端の先端側補助ジブそれぞれの長さを、ジブ先端部固定装置の基端から連結ピンまでの寸法分長くすることができるので、折畳み補助ジブをより長くすることができる。
本発明の請求項6に係る折畳み補助ジブを備えた自走式クレーンでは、折畳み補助ジブの張出し/格納時に、上部旋回体の旋回を制動する旋回ブレーキを制動側に切換える切換スイッチが旋回操作レバーに付設されている。従って、本発明の請求項6に係る折畳み補助ジブを備えた自走式クレーンによれば、切換スイッチを操作することにより、上部旋回体の旋回を制動することができるので、折畳み補助ジブの張出し/格納時に、この折畳み補助ジブが損傷するようなことがなく、そして安全に補助ジブの張出し/格納作業を行うことができる。
本発明の請求項7に係る折畳み補助ジブの張出方法では、基本補助ジブに対して全ての先端側補助ジブが回動可能となるように固定状態を解除する固定解除工程と、基本補助ジブのジブフットを伸縮ブームのブームポイントに連結するジブ連結工程と、基本補助ジブのジブフットを吊上げて先端側補助ジブを回動伸長させるジブ伸長工程と、回動伸長した各補助ジブを互いに折畳み不能に固定する固定工程とからなっている。従って、本発明の請求項7に係る折畳み補助ジブの張出方法によれば、伸縮ブームのブームポイントにとジブフットを連結した後、伸縮ブームの起伏操作により折畳み補助ジブを伸長させると共に、折畳むことができ、張出し、折畳み作業が極めて簡単であるため、従来例よりも短時間のうちに折畳み補助ジブの張出し/格納作業を終了することができる。
以下、本発明の実施の形態に係る折畳み補助ジブを備えた自走式クレーンを、自走式クレーンがホイールクレーンである場合を例として添付図面を順次参照しながら説明する。
図1は本発明の実施の形態に係り、折畳み補助ジブを張出す前の状態を示す自走式クレーンの側面図であり、図2は折畳まれた状態を示す、折畳み補助ジブの平面図であり、図3は折畳まれた折畳み補助ジブの第1乃至第3補助ジブを分解状態で示す側面図である。
また、図4は折畳み補助ジブの伸長状態を示す側面図であり、図5は伸長した折畳み補助ジブの第1乃至第3補助ジブを分解状態で示す側面図であり、図6は折畳み補助ジブの張出し状態説明図である。
図1は本発明の実施の形態に係り、折畳み補助ジブを張出す前の状態を示す自走式クレーンの側面図であり、図2は折畳まれた状態を示す、折畳み補助ジブの平面図であり、図3は折畳まれた折畳み補助ジブの第1乃至第3補助ジブを分解状態で示す側面図である。
また、図4は折畳み補助ジブの伸長状態を示す側面図であり、図5は伸長した折畳み補助ジブの第1乃至第3補助ジブを分解状態で示す側面図であり、図6は折畳み補助ジブの張出し状態説明図である。
先ず、折畳み補助ジブを備えた本発明の実施の形態に係る自走式クレーンを、図1を参照しながら説明する。図1に示す符号1は、本発明の実施の形態に係る自走式クレーンである。この自走式クレーン1は、前輪2aと後輪2bが設けられると共に、前輪2aの前部側に前部アウトリガ2cが、また後輪2bの後部側に後部アウトリガ2dが設けられてなる下部走行体2を備えている。
前記下部走行体2の上には、エンジンルーム3aが設けられると共に、このエンジンルーム3aの前側に運転室3bが設けられた上部旋回体3が、垂直軸心回りに旋回自在に搭載されている。また、この上部旋回体3の運転室3bの1側面側であって、かつ幅方向の中央部には伸縮ブーム4が起伏自在に支持されている。この自走式クレーン1は、前部アウトリガ2cと後部アウトリガ2dとにより地上から持ち上げられている。なお、エンジンルーム3a内には、エンジン以外に油圧ポンプ、作動油タンク等も収納されている。
そして、前記伸縮ブーム4の基本ブーム4aの腹面下方の前記下部走行体2の前部側の上面には、後述する折畳み補助ジブ5が折畳まれて格納されている。この折畳み補助ジブ5の後述する最先端ジブ(先端側ジブ)の先端部は、前方に突出する状態に前記下部走行体2の前部であって、かつ車幅方向の中央部に突設されてなるジブ先端部固定装置6に設けられたピン穴にジブ格納用ピン6aを介して回動可能に固定されている。
これにより、最先端ジブの先端部の自走式クレーン1の前後方向の揺動を抑えることができるので、折畳み補助ジブ5の張出し/格納作業が容易になるという効果を得ることができる。また、基本補助ジブ、複数の先端側補助ジブ、および最先端の先端側補助ジブそれぞれの長さを、ジブ先端部固定装置6の基端から連結ピンまでの寸法分長くすることができるので、折畳み補助ジブをより長くすることができる。従って、折畳み補助ジブ5の張出し時の長さをより長くすることができる。前記ジブ先端部固定装置6は、上記のとおり、車幅方向の中央部に突設されているため、道路走行時における自走式クレーン1の旋回半径が大きくなるようなことがない。
なお、本発明の実施の形態の場合には、上記のとおり、前記ジブ先端部固定装置6は下部走行体2の前部に突設されているが、下部走行体2の前部に水平軸を介してジブ先端部固定装置を支持し、折畳み補助ジブ5の張出し時には、下部走行体2の前部に沿うように格納し得る構成にすることができる。これにより、作業現場内の建築資材等へのジブ先端部固定装置6の干渉を防止することができるので、自走式クレーン1の作業現場における移動が容易になるという効果を得ることができる。
前記折畳み補助ジブ5は、図2乃至図5に示すように構成されている。即ち、この折畳み補助ジブ5は、第1段補助ジブ(基本補助ジブ)5aの先端部に、第1ヒンジピン5fを介して第2段補助ジブ(先端側補助ジブ)5bの基端部が連結されている。また、この第2段補助ジブ5bの先端部に第2ヒンジピン5gを介して、補助シーブ5eが設けられてなる引出し可能なシーブ付補助ジブ5dを有し、このシーブ付補助ジブ5dが押込まれてなる第3段補助ジブ(最先端の先端側補助ジブ)5cの基端部が連結されている。
そして、前記第1段補助ジブ5aの内側に第2段補助ジブ5bが折畳まれ、この第2段補助ジブ5bの内側に,補助シーブ5eを有するシーブ付補助ジブ5dが引出し可能に設けられてなる第3段補助ジブ5cが折畳まれるというように、前記第1段補助ジブ5aの内側に順次先端側ジブの全てが折畳まれると共に、これらは真直状に伸長されるように構成されている。
前記折畳み補助ジブ5をジブ長手方向に伸長させるに際しては、第1ヒンジピン5fを支点として第2段補助ジブ5bが第1段補助ジブ5aに対して180°回動され、第2ヒンジピン5gを支点として第3段補助ジブ5cが第2段補助ジブ5bに対して180°回動されて真直状になると、第1ヒンジピン5f、および第2ヒンジピン5gのそれぞれから所定間隔離れた位置に明けられた固定用穴に、第1固定ピン5hと第2固定ピン5iが嵌挿されて真直状に保持される。そして、シーブ付補助ジブ5dが第3段補助ジブ5cから引出されると共に、固定用穴に第3固定ピン5jが嵌挿されて引出し状態で固定されるものである。
ところで、本発明の実施の形態においては、上記のとおり、第3段補助ジブ5cには補助シーブ5eを有するシーブ付補助ジブ5dが設けられており、スライド式二段ジブとなっている。しかしながら、これに限らず、予め用意しておいた補助シーブを伸長後に装着するようにしても良いし、補助シーブが第3段補助ジブ5cの先端に直に取付けられていても良い。また、本発明の実施の形態においては、上記のとおり、第3段補助ジブ5cのシーブ付補助ジブ5dを引出し得るように構成されているが、第1段補助ジブ5aのジブフットを引出し式の構成にすることもできる。なお、本実施の形態に係る折畳み補助ジブ5は、3段折畳み式の構成になっているが、例えば4段折畳み式の構成にすることもできるので、3段折畳み式の構成に限定されるものではない。
以下、本発明の実施の形態に係る自走式クレーン1の折畳み補助ジブ5の張出し作業手順を説明する。即ち、下部走行体2の前部上部に格納されている折畳み補助ジブ5の張出し作業は、図1に示すように、前部アウトリガ2cと後部アウトリガ2dとにより自走式クレーン1を地上より持ち上げた状態にしてから開始される。
ところで、折畳み補助ジブ5の張出し作業を開始する前には、上部旋回体3の旋回を操作する旋回操作レバーに設けられている切換スイッチが旋回ブレーキ制動側に切換えられる。この切換スイッチの旋回ブレーキ制動側への切換操作により、誤って旋回操作レバーを操作しても旋回ブレーキがリリースしなくなる。従って、上部旋回体3が旋回しないため、この折畳み補助ジブ5の張出し作業時に、この折畳み補助ジブ5が損傷するようなことがなく、しかも安全に張出し作業を行うことができるという効果を得ることができる。
勿論、切換スイッチは折畳み補助ジブ5の張出し作業時だけでなく、折畳み補助ジブ5の格納作業時においても旋回ブレーキ制動側に切換えられるものである。
勿論、切換スイッチは折畳み補助ジブ5の張出し作業時だけでなく、折畳み補助ジブ5の格納作業時においても旋回ブレーキ制動側に切換えられるものである。
(1)図6に示すように、俯仰シリンダを伸長させて伸縮ブーム4を俯仰させ、下部走行体2に格納されている折畳み補助ジブ5の第1段補助ジブ5aのジブフットを下部走行体2に固定しているジブフット固定ピンを取外すと共に、第2,3段補助ジブが回動可能となるように固定状態を解除する(固定解除工程)。次いで、俯仰させた伸縮ブーム4の先端の補助シーブに掛装されている補巻ロープを巻き下げて、折畳み補助ジブ5の第1段補助ジブ5aのジブフットに向って補巻フック7を下降させる。
(2)第1段補助ジブ5aのジブフットに連結した吊持ロープを補巻フック7に掛け、補巻フック7を上昇させて第1段補助ジブ5aを90°を回動させる。次いで、図7に示すように、伸縮ブーム4を倒伏させながら補巻フック7を下降させることにより、第1段補助ジブ5aを180°を回動させる。そして、ブームレスト2eに当接するまで伸縮ブーム4を完全に倒伏させる。
(3)伸縮ブーム4を完全に倒伏させたままの状態で、第1段補助ジブ5aのジブフットに連結されている吊持ロープを取外し、第1段補助ジブ5aのジブフットをブームポイントに連結する(連結工程)。次いで、第1段補助ジブ5aと第2段補助ジブ5bとを第1固定ピン5h(図4参照)により真直状に固定すると共に、第2段補助ジブ5bと第3段補助ジブとの固定を解除する。そして、図8に示すように、伸縮ブーム4を俯仰させることにより、ジブ格納用ピン6aを支点として第3段補助ジブ5cを回動させると共に、第2ヒンジピン5f(図4参照)を支点として真直状に固定された第1段補助ジブ5a、第2段補助ジブ5bとに対して180°回動させて真直状に伸長させる(伸長工程)。
(4)補巻ロープを巻下げて補巻フック7を地上に下降させ、第2段補助ジブ5bと第3段補助ジブ5cを第2固定ピン5i(図4参照)により真直状に固定し、ジブ格納用ピン6aを取外してジブ先端部固定装置6と第3段補助ジブ5cとの固定状態を解除し、シーブ付補助ジブ5dを引出すと共に、引出されたシーブ付補助ジブ5dを第3固定ピン5j(図4参照)により第3段補助ジブ5cに固定する(固定工程)。
(5)図9に示すように、シーブ付補助ジブ5dの補助シーブ5eの補巻ロープを掛装して、伸縮ブーム4を倒伏させながら補巻ロープを巻上げ、伸長させた折畳み補助ジブ5を伸縮ブーム4の倒伏速度に合わせて俯仰させる。そして、倒伏により伸縮ブーム4がブームレスト2eに当接したときには、図10に示すように、折畳み補助ジブ5が伸縮ブーム4とほぼ真直状になるようにする。その後、伸縮ブーム4のブームヘッド4bの上部付近と、折畳み補助ジブ5の第2段補助ジブ5bと第3段補助ジブ5cとの接続部の間を、下部走行体2の前部上面に設けられているロッド格納部から取外したテンションロッド8により連結する。
以上の作業により折畳み補助ジブ5の張出し作業が終了し、この折畳み補助ジブ5により吊荷を吊持し得る状態になる。一方、この折畳み補助ジブ5は、以上と全く逆の手順により下部走行体2の前部上面に格納されるものである。なお、この折畳み補助ジブ5の張出し作業を実施するに際して使用する部品類や工具類は全て自走式クレーン1の下部走行体2に付設されている、図示しない用具収納ケース内に収納されている。
前記折畳み補助ジブ5の張出し/格納作業は、上記のとおりの手順によって行われるのであるが、上記のような構成の折畳み補助ジブ5を備えた本実施の形態に係る自走式クレーン1によれば、下記のとおりの優れた効果を得ることができる。
(1)折畳み補助ジブ5を備えているため、格納時における折畳み補助ジブ5の占有面積を少なくすることができる。また、張出し状態においては、折畳み補助ジブ5は通常の先窄み状の形状になるため、従来例1よりも強度的には有利になる。
(2)第3段補助ジブ5cから補助シーブ5eを有するシーブ付補助ジブ5dを引出すことにより、張出し時における折畳み補助ジブ5をより長尺にすることができる。また、第1段補助ジブ5a、第2段補助ジブ5b、および第3段補助ジブ5cそれぞれの長さを、ジブ先端部固定装置6の基端から連結ピンまでの寸法分長くすることができるので、折畳み補助ジブ5をより長くすることができる。
(3)伸縮ブーム4の腹面に相対する下部走行体2の前部上面に、折畳んでコンパクトにした折畳み補助ジブ5を格納することができるため、自走式クレーン1の車幅方向のコンパクト化が可能になる。
(4)伸縮ブーム4のブームヘッド4bとジブヘッドを連結した後、伸縮ブーム4の起伏操作により折畳み補助ジブ5を伸長させると共に、折畳むことができる。従って、張出し、折畳み作業が極めて簡単であるため、従来例よりも短時間のうちに折畳み補助ジブ5の張出し/格納作業を終了することができる。
(5)折畳み補助ジブ5は、第1段補助ジブ5aの内側に順次先端側ジブが折畳まれるように構成されていて、第1段補助ジブ5aの占有スペースを確保するだけで済むため、自走式クレーン1全体のコンパクト化に大いに寄与することができる。
以上の実施の形態においては、自走式クレーンがホイールクレーンである場合を例として説明した。しかしながら、本発明の技術的思想を、例えば履帯走行式の車体本体の上部旋回体に伸縮ブームを設けた構成のクレーンに対しても適用することができるので、上記実施の形態に係る自走式クレーンの形態に限定されるものではない。また、上記実施の形態に係る自走式クレーンや折畳み補助ジブは1具体例に過ぎないから、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内における設計変更等は自由自在である。
1…自走式作業車,2…下部走行体,2a…前輪,2b…後輪,2c…前部アウトリガ,2d…後部アウトリガ,2e…ブームレスト,3…上部旋回体,3a…エンジンルーム,3b…運転室,4…伸縮ブーム,4a…基本ブーム,4b…ブームヘッド,5…折畳み補助ジブ,5a…第1段補助ジブ,5b…第2段補助ジブ,5c…第3段補助ジブ,5d…シーブ付補助ジブ,5e…補助シーブ,5f…第1ヒンジピン,5g…第2ヒンジピン,5h…第1固定ピン,5i…第2固定ピン,5j…第3固定ピン,6…ジブ先端部固定装置,6a…ジブ格納用ピン,7…補巻フック,8…テンションロッド
Claims (7)
- 基本補助ジブと、この基本補助ジブの先端側に連結されてなる複数の先端側補助ジブとからなり、これら複数の先端側補助ジブのそれぞれは、格納姿勢において何れもその基端側を回動支点として交互に逆方向に回動されて前記基本補助ジブの内側に折畳まれ、前記基本補助ジブに対してこれら複数の先端側補助ジブの全てが不動に固定されてなることを特徴とする折畳み補助ジブ。
- 先端側補助ジブの最先端の先端側補助ジブは、ジブ長手方向に伸長し得るスライド式二段ジブで構成されてなることを特徴とする請求項1に記載の折畳み補助ジブ。
- 下部走行体と、この下部走行体に、伸縮ブームを起伏自在に支持した上部旋回体とを備えた自走式クレーンに、前記請求項1または2のうちの何れか一つの項に記載の折畳み補助ジブを折畳んだ格納姿勢で格納したことを特徴とする折畳み補助ジブを備えた自走式クレーン。
- 前記折畳み補助ジブを、下部走行体の上に折畳んだ格納姿勢で格納したことを特徴とする請求項3に記載の折畳み補助ジブを備えた自走式クレーン。
- 前記下部走行体のフロント側に、前記折畳み補助ジブの最先端の先端側補助ジブの先端部を、連結ピンを支点として回動可能に支持するジブ先端部固定装置を突設したことを特徴とする請求項4に記載の折畳み補助ジブを備えた自走式クレーン。
- 前記折畳み補助ジブの張出し/格納時に、前記上部旋回体の旋回を制動する旋回ブレーキを制動側に切換える切換スイッチを旋回操作レバーに付設したことを特徴とする請求項1乃至5のうちの何れか一つの項に記載の折畳み補助ジブを備えた自走式クレーン。
- 前記請求項3に記載した自走式クレーンの折畳み補助ジブの張出方法であって、少なくとも、基本補助ジブに対して全ての先端側補助ジブが回動可能となるように固定状態を解除する固定解除工程と、前記基本補助ジブのジブフットを前記伸縮ブームのブームポイントに連結する連結工程と、前記基本補助ジブのジブフットを吊上げて先端側補助ジブを回動伸長させる伸長工程と、回動伸長した各補助ジブを互いに折畳み不能に固定する固定工程とからなることを特徴とする折畳み補助ジブの張出方法。
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JP2011241035A (ja) * | 2010-05-18 | 2011-12-01 | Kobelco Cranes Co Ltd | ホイールクレーンのジブ収納装置 |
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2006
- 2006-10-11 JP JP2006277756A patent/JP2008094542A/ja active Pending
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