JP2570505Y2 - 多段ジブ付きクレーン - Google Patents
多段ジブ付きクレーンInfo
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- JP2570505Y2 JP2570505Y2 JP2279892U JP2279892U JP2570505Y2 JP 2570505 Y2 JP2570505 Y2 JP 2570505Y2 JP 2279892 U JP2279892 U JP 2279892U JP 2279892 U JP2279892 U JP 2279892U JP 2570505 Y2 JP2570505 Y2 JP 2570505Y2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、伸縮ブームの先端部
に、外側ジブ内に内側ジブを伸縮自在に嵌挿してなる多
段ジブを、伸縮ブーム下面側の下抱き格納位置とブーム
前方の前方張り出し位置との間で上下方向に回動せしめ
得るようにした多段ジブ付きクレーンに関するものであ
る。
に、外側ジブ内に内側ジブを伸縮自在に嵌挿してなる多
段ジブを、伸縮ブーム下面側の下抱き格納位置とブーム
前方の前方張り出し位置との間で上下方向に回動せしめ
得るようにした多段ジブ付きクレーンに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図5及び図6には、従来の多段ジブ付き
クレーンが示されている。この従来の多段ジブ付きクレ
ーンでは、伸縮ブーム1の先端部(先端ブーム21の先
端部)23に、多段ジブ3を伸縮ブーム下面側の下抱き
格納位置とブーム前方の前方張り出し位置との間で上下
方向に回動し得る如く装着している。多段ジブ3は、外
側ジブ31内に内側ジブ41を伸縮自在に嵌挿して構成
されている。内側ジブ41は、外側ジブ31に対して最
縮小位置と最伸長位置とでそれぞれピン固定される。即
ち、外側ジブ31の先端部に設けたピン穴38と内側ジ
ブ41の先端部寄りに設けたピン穴48とをピン30で
連結したときに、多段ジブ3が最縮小状態となり、又該
外側ジブ31のピン穴38と内側ジブ41の基端部寄り
に設けたピン穴46とをピン30で連結したときに、多
段ジブ3が最伸長状態となり、その最縮小状態から最伸
長状態までの伸縮ストロークは符号Nの範囲となる。
又、外側ジブ31の基端部32には、左右2つの脚部3
4,34が設けられており、該各脚部34,34の基端
部をそれぞれ先端ブーム先端部23の左右両側部にある
軸24,24に着脱自在に連結し得るようになってい
る。尚、この多段ジブ付きクレーンでは、基端ブーム1
1の基端部寄り下面に起伏シリンダ2の一端が連結され
ている関係上、多段ジブ3の下抱き格納状態においては
図6に示すように多段ジブ3の先端側がブーム左右方向
の一側に変位した姿勢で格納される。又、この多段ジブ
3は、不使用時には外側ジブ31が基端ブーム11に対
して前後2箇所(符号17と18部分)で固定されると
ともに、該外側ジブ31の基端部32が軸24,24か
ら分離される。
クレーンが示されている。この従来の多段ジブ付きクレ
ーンでは、伸縮ブーム1の先端部(先端ブーム21の先
端部)23に、多段ジブ3を伸縮ブーム下面側の下抱き
格納位置とブーム前方の前方張り出し位置との間で上下
方向に回動し得る如く装着している。多段ジブ3は、外
側ジブ31内に内側ジブ41を伸縮自在に嵌挿して構成
されている。内側ジブ41は、外側ジブ31に対して最
縮小位置と最伸長位置とでそれぞれピン固定される。即
ち、外側ジブ31の先端部に設けたピン穴38と内側ジ
ブ41の先端部寄りに設けたピン穴48とをピン30で
連結したときに、多段ジブ3が最縮小状態となり、又該
外側ジブ31のピン穴38と内側ジブ41の基端部寄り
に設けたピン穴46とをピン30で連結したときに、多
段ジブ3が最伸長状態となり、その最縮小状態から最伸
長状態までの伸縮ストロークは符号Nの範囲となる。
又、外側ジブ31の基端部32には、左右2つの脚部3
4,34が設けられており、該各脚部34,34の基端
部をそれぞれ先端ブーム先端部23の左右両側部にある
軸24,24に着脱自在に連結し得るようになってい
る。尚、この多段ジブ付きクレーンでは、基端ブーム1
1の基端部寄り下面に起伏シリンダ2の一端が連結され
ている関係上、多段ジブ3の下抱き格納状態においては
図6に示すように多段ジブ3の先端側がブーム左右方向
の一側に変位した姿勢で格納される。又、この多段ジブ
3は、不使用時には外側ジブ31が基端ブーム11に対
して前後2箇所(符号17と18部分)で固定されると
ともに、該外側ジブ31の基端部32が軸24,24か
ら分離される。
【0003】他方、先端ブーム21の先端部23には、
主フック5が吊下げられている。又、多段ジブ3の外側
ジブ31の基端部32側には、内側ジブ41が最縮小し
た状態において、最巻上げされた主フック5を経過せし
め得る主フック経過空間35が形成されている。即ち、
この主フック経過空間35は、図5及び図6に示すよう
に、左右の脚部34,34を枢支している軸24の位置
から最縮小状態にある内側ジブ41の基端部42までの
長さLを該軸24の位置から最巻上げ状態にある主フッ
ク5の下端までの長さMよりやや長くして形成してお
り、多段ジブ3が符号3′で示すように伸縮ブーム1の
下面側を上下方向に回動するときに、主フック5が該主
フック経過空間35内を経過し得るようにしている。
主フック5が吊下げられている。又、多段ジブ3の外側
ジブ31の基端部32側には、内側ジブ41が最縮小し
た状態において、最巻上げされた主フック5を経過せし
め得る主フック経過空間35が形成されている。即ち、
この主フック経過空間35は、図5及び図6に示すよう
に、左右の脚部34,34を枢支している軸24の位置
から最縮小状態にある内側ジブ41の基端部42までの
長さLを該軸24の位置から最巻上げ状態にある主フッ
ク5の下端までの長さMよりやや長くして形成してお
り、多段ジブ3が符号3′で示すように伸縮ブーム1の
下面側を上下方向に回動するときに、主フック5が該主
フック経過空間35内を経過し得るようにしている。
【0004】又、公知のこの種の多段ジブ付きクレーン
の中には、図7及び図8(実公平3ー52794号公
報)に示すようなものが知られている。この図7及び図
8に示す公知の多段ジブ付きクレーンでは、内側ジブ4
1の最縮小状態において、該内側ジブ41の基端部42
が多段ジブ3の基端部側に設けられる主フック経過空間
35内に位置している。そして、多段ジブ3を下抱き格
納位置から前方張り出し位置まで回動させる際には、多
段ジブ3を下抱き格納位置から図7に示すように鉛直姿
勢に吊下げた状態で、内側ジブ41をワイヤー62によ
って支持しながら図8に示す中間伸長状態まで伸長させ
た後、外側ジブ31先端部のピン穴38と内側ジブ41
の中間部に位置するピン穴47とにピン30を差し込ん
で両者(外側ジブと内側ジブ)を固定し(この状態では
外側ジブ31の基端部側に主フック経過空間35が確保
される)、この状態で該多段ジブ3を前方に回動させる
ことによって行われる。
の中には、図7及び図8(実公平3ー52794号公
報)に示すようなものが知られている。この図7及び図
8に示す公知の多段ジブ付きクレーンでは、内側ジブ4
1の最縮小状態において、該内側ジブ41の基端部42
が多段ジブ3の基端部側に設けられる主フック経過空間
35内に位置している。そして、多段ジブ3を下抱き格
納位置から前方張り出し位置まで回動させる際には、多
段ジブ3を下抱き格納位置から図7に示すように鉛直姿
勢に吊下げた状態で、内側ジブ41をワイヤー62によ
って支持しながら図8に示す中間伸長状態まで伸長させ
た後、外側ジブ31先端部のピン穴38と内側ジブ41
の中間部に位置するピン穴47とにピン30を差し込ん
で両者(外側ジブと内側ジブ)を固定し(この状態では
外側ジブ31の基端部側に主フック経過空間35が確保
される)、この状態で該多段ジブ3を前方に回動させる
ことによって行われる。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】ところが、図5及び図
6に示す従来の多段ジブ付きクレーンでは、多段ジブ3
の基端部側に主フック経過空間35を形成するにあた
り、内側ジブ41の最縮小状態においても内側ジブ41
の基端部42が該主フック経過空間35内に位置しない
ように該内側ジブ41の長さを短くしているので、内側
ジブ41の外側ジブ31に対する伸縮ストロークNが短
くなり、クレーン作業範囲が小さくなるという問題があ
った。
6に示す従来の多段ジブ付きクレーンでは、多段ジブ3
の基端部側に主フック経過空間35を形成するにあた
り、内側ジブ41の最縮小状態においても内側ジブ41
の基端部42が該主フック経過空間35内に位置しない
ように該内側ジブ41の長さを短くしているので、内側
ジブ41の外側ジブ31に対する伸縮ストロークNが短
くなり、クレーン作業範囲が小さくなるという問題があ
った。
【0006】又、図7及び図8に示す公知の多段ジブ付
きクレーンでは、内側ジブ41の伸縮ストロークは長く
できるものの、外側ジブ31の基端部に主フック経過空
間35を形成するに際して、最縮小状態にある多段ジブ
3を下抱き格納位置から鉛直姿勢まで回動させ、その状
態で内側ジブ41を伸長させることによって行うように
なっているので、内側ジブ41の基端部42が主フック
5と摺接して該内側ジブ基端部42又は主フック5が傷
つくという問題があり、又多段ジブ3を吊下げ状態から
内側ジブ41をウインチ6によるワイヤー62の巻上げ
・巻下げ操作によって伸縮させて、外側ジブ31側のピ
ン穴38に内側ジブ41の中間部のピン穴47を位置合
わせさせなければならず、その位置合わせ作業が面倒で
且つその作業に危険性が伴うという問題があり、さらに
その穴合わせ位置が内側ジブ41が伸長している分だけ
高位置となってピン差し込み作業に、はしご等を使用し
て行う必要があるという問題があった。
きクレーンでは、内側ジブ41の伸縮ストロークは長く
できるものの、外側ジブ31の基端部に主フック経過空
間35を形成するに際して、最縮小状態にある多段ジブ
3を下抱き格納位置から鉛直姿勢まで回動させ、その状
態で内側ジブ41を伸長させることによって行うように
なっているので、内側ジブ41の基端部42が主フック
5と摺接して該内側ジブ基端部42又は主フック5が傷
つくという問題があり、又多段ジブ3を吊下げ状態から
内側ジブ41をウインチ6によるワイヤー62の巻上げ
・巻下げ操作によって伸縮させて、外側ジブ31側のピ
ン穴38に内側ジブ41の中間部のピン穴47を位置合
わせさせなければならず、その位置合わせ作業が面倒で
且つその作業に危険性が伴うという問題があり、さらに
その穴合わせ位置が内側ジブ41が伸長している分だけ
高位置となってピン差し込み作業に、はしご等を使用し
て行う必要があるという問題があった。
【0007】本考案は、上記した諸問題に鑑み、多段ジ
ブ付きクレーンにおいて、多段ジブの伸縮ストロークを
大きくとることができ、しかもそのように多段ジブの伸
縮ストロークを大きくとることができるようにしたもの
であっても、多段ジブと主フックとが接触しないように
して該多段ジブ又は主フックを保護でき、さらに内側ジ
ブの外側ジブに対する伸長・固定作業を簡単に行えるよ
うにすることを目的とするものである。
ブ付きクレーンにおいて、多段ジブの伸縮ストロークを
大きくとることができ、しかもそのように多段ジブの伸
縮ストロークを大きくとることができるようにしたもの
であっても、多段ジブと主フックとが接触しないように
して該多段ジブ又は主フックを保護でき、さらに内側ジ
ブの外側ジブに対する伸長・固定作業を簡単に行えるよ
うにすることを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本考案は、2本以上のブ
ームを伸縮自在に嵌挿してなる伸縮ブームと、該伸縮ブ
ームの先端ブームの先端部から巻上げ・巻下げ自在に吊
下げた主フックと、外側ジブ内に内側ジブを伸縮自在に
嵌挿してなる多段ジブとを備え、さらに前記外側ジブの
基端部側に、前記主フックを経過せしめ得る主フック経
過空間を設けた状態で左右2つの脚部を設け、該各脚部
の基端部をそれぞれ前記先端ブーム先端部の左右両側部
に枢着して、前記多段ジブが前記伸縮ブームの下面側に
格納される下抱き格納位置と先端ブーム先端部の前方に
突出する前方張り出し位置との間で上下方向に回動し得
る如くし、しかも前記多段ジブが下抱き格納位置にある
ときに、該多段ジブが伸縮ブームに対して平面視におい
て非平行状態となる如くした多段ジブ付きクレーンにお
いて、前記多段ジブは、該多段ジブの最縮小状態におい
て前記内側ジブの基端部が前記外側ジブの前記主フック
経過空間内に位置するように構成するとともに、前記内
側ジブの先端部寄り適所と前記基端ブームの間に、前記
多段ジブの下抱き格納状態において、連結・分離自在で
且つ該内側ジブがブーム伸長方向に移動するのを禁止し
しかも該内側ジブが基端ブームに対してブーム左右方向
に揺動するのを許容する状態で連結する連結手段を設
け、さらに前記外側ジブと前記内側ジブ間に、該内側ジ
ブの基端部が前記主フック経過空間内に位置しない中間
伸長位置で前記内側ジブを前記外側ジブに固定する固定
手段を設けたことを特徴としている。
ームを伸縮自在に嵌挿してなる伸縮ブームと、該伸縮ブ
ームの先端ブームの先端部から巻上げ・巻下げ自在に吊
下げた主フックと、外側ジブ内に内側ジブを伸縮自在に
嵌挿してなる多段ジブとを備え、さらに前記外側ジブの
基端部側に、前記主フックを経過せしめ得る主フック経
過空間を設けた状態で左右2つの脚部を設け、該各脚部
の基端部をそれぞれ前記先端ブーム先端部の左右両側部
に枢着して、前記多段ジブが前記伸縮ブームの下面側に
格納される下抱き格納位置と先端ブーム先端部の前方に
突出する前方張り出し位置との間で上下方向に回動し得
る如くし、しかも前記多段ジブが下抱き格納位置にある
ときに、該多段ジブが伸縮ブームに対して平面視におい
て非平行状態となる如くした多段ジブ付きクレーンにお
いて、前記多段ジブは、該多段ジブの最縮小状態におい
て前記内側ジブの基端部が前記外側ジブの前記主フック
経過空間内に位置するように構成するとともに、前記内
側ジブの先端部寄り適所と前記基端ブームの間に、前記
多段ジブの下抱き格納状態において、連結・分離自在で
且つ該内側ジブがブーム伸長方向に移動するのを禁止し
しかも該内側ジブが基端ブームに対してブーム左右方向
に揺動するのを許容する状態で連結する連結手段を設
け、さらに前記外側ジブと前記内側ジブ間に、該内側ジ
ブの基端部が前記主フック経過空間内に位置しない中間
伸長位置で前記内側ジブを前記外側ジブに固定する固定
手段を設けたことを特徴としている。
【0009】
【作用】本考案の多段ジブ付きクレーンでは、多段ジブ
の最縮小状態において内側ジブの基端部が外側ジブ側の
主フック経過空間内に位置するようにしているので、多
段ジブの伸縮ストロークを大きくとれる。
の最縮小状態において内側ジブの基端部が外側ジブ側の
主フック経過空間内に位置するようにしているので、多
段ジブの伸縮ストロークを大きくとれる。
【0010】又、多段ジブを下抱き格納状態から前方に
張り出す際には、外側ジブの基端部(各脚部の基端部)
を先端ブーム先端部に枢着し、且つ内側ジブの先端部寄
り適所と基端ブームとを連結手段で連結し、しかも内側
ジブを伸縮自在とした状態で、伸縮ブームを伸長させる
ことによって多段ジブを中間伸長状態まで伸長させて、
固定手段により内側ジブと外側ジブとを中間伸長位置で
固定する。尚、固定手段による外側ジブと内側ジブとの
固定作業は、伸縮ブームをほぼ水平姿勢まで倒した状態
で行え、このように伸縮ブームを水平姿勢まで倒した状
態で行うと、上記固定手段の操作位置が低くなって該固
定手段を操作するのに、はしご等が不要となる。又、こ
のとき(伸縮ブームの伸長時)、多段ジブは伸縮ブーム
の下面側において該伸縮ブームとは非平行状態にあるた
め、伸縮ブームが伸長することによって該伸縮ブームと
多段ジブとのなす角度が変化するようになるが、内側ジ
ブの先端部寄り適所と基端ブームとを連結している連結
手段は、内側ジブが基端ブームに対してブーム左右方向
に揺動し得るように構成しているので、伸縮ブームおよ
び多段ジブを支障なく伸長させることができる。又、多
段ジブが中間伸長位置まで伸長した状態では、外側ジブ
の基端部側に主フックを経過せしめ得る主フック経過空
間が形成されている。このように、多段ジブを伸縮ブー
ムの下面側において2点支持した状態(揺動しない状
態)で、該多段ジブを伸長させるようにすると、主フッ
ク経過空間の形成作業が安全に行えるとともに固定手段
による外側ジブと内側ジブとの固定作業がし易くなる。
そして、次にウインチから繰り出されたワイヤーによっ
て多段ジブを支持した後、上記連結手段の連結を解除
し、伸縮ブームを適宜角度だけ立ち起こした状態で該ワ
イヤーを緩めることにより、多段ジブを鉛直姿勢まで下
方に回動させることができ、続いてワイヤーを多段ジブ
側につけかえてウインチにより鉛直姿勢にある多段ジブ
を前方に回動させればよい。尚、多段ジブを前方張り出
し位置から下抱き格納位置に格納するには、上記とは逆
順序で行えばよい。
張り出す際には、外側ジブの基端部(各脚部の基端部)
を先端ブーム先端部に枢着し、且つ内側ジブの先端部寄
り適所と基端ブームとを連結手段で連結し、しかも内側
ジブを伸縮自在とした状態で、伸縮ブームを伸長させる
ことによって多段ジブを中間伸長状態まで伸長させて、
固定手段により内側ジブと外側ジブとを中間伸長位置で
固定する。尚、固定手段による外側ジブと内側ジブとの
固定作業は、伸縮ブームをほぼ水平姿勢まで倒した状態
で行え、このように伸縮ブームを水平姿勢まで倒した状
態で行うと、上記固定手段の操作位置が低くなって該固
定手段を操作するのに、はしご等が不要となる。又、こ
のとき(伸縮ブームの伸長時)、多段ジブは伸縮ブーム
の下面側において該伸縮ブームとは非平行状態にあるた
め、伸縮ブームが伸長することによって該伸縮ブームと
多段ジブとのなす角度が変化するようになるが、内側ジ
ブの先端部寄り適所と基端ブームとを連結している連結
手段は、内側ジブが基端ブームに対してブーム左右方向
に揺動し得るように構成しているので、伸縮ブームおよ
び多段ジブを支障なく伸長させることができる。又、多
段ジブが中間伸長位置まで伸長した状態では、外側ジブ
の基端部側に主フックを経過せしめ得る主フック経過空
間が形成されている。このように、多段ジブを伸縮ブー
ムの下面側において2点支持した状態(揺動しない状
態)で、該多段ジブを伸長させるようにすると、主フッ
ク経過空間の形成作業が安全に行えるとともに固定手段
による外側ジブと内側ジブとの固定作業がし易くなる。
そして、次にウインチから繰り出されたワイヤーによっ
て多段ジブを支持した後、上記連結手段の連結を解除
し、伸縮ブームを適宜角度だけ立ち起こした状態で該ワ
イヤーを緩めることにより、多段ジブを鉛直姿勢まで下
方に回動させることができ、続いてワイヤーを多段ジブ
側につけかえてウインチにより鉛直姿勢にある多段ジブ
を前方に回動させればよい。尚、多段ジブを前方張り出
し位置から下抱き格納位置に格納するには、上記とは逆
順序で行えばよい。
【0011】
【考案の効果】本考案の多段ジブ付きクレーンによれ
ば、多段ジブの最縮小状態において内側ジブの基端部が
外側ジブの主フック経過空間内に位置するようにしてい
るので、内側ジブの伸縮ストロークを大きくできて、そ
れだけクレーン作業範囲を大きくできる。又、最縮小状
態にある多段ジブから、外側ジブの基端部側に主フック
経過空間を形成する場合に、外側ジブの基端部を先端ブ
ーム先端部に連結し且つ内側ジブの先端部を基端ブーム
に連結した状態(即ち、2点支持した状態)で、伸縮ブ
ームを伸長させることによって行えるようにしているの
で、その主フック経過空間の形成作業が安全に行える。
しかもその際、伸縮ブームをほぼ水平姿勢にした状態
(即ち、低位置)で固定手段を操作し得るので、その作
業に、はしご等が不要となり、さらに多段ジブが揺動し
ない状態で固定手段を操作し得るので該固定手段の取り
扱いが容易となる。又、多段ジブの下抱き格納状態にお
いて、内側ジブの先端部寄り適所と基端ブームとを、内
側ジブが基端ブームに対してブーム左右方向に揺動し得
る状態で連結しているので、多段ジブが伸縮ブームに対
して非平行状態で格納されるようにしたものであって
も、多段ジブを伸縮ブームの下面側に格納した状態で上
記主フック経過空間の形成操作を支障なく行えるという
効果がある。
ば、多段ジブの最縮小状態において内側ジブの基端部が
外側ジブの主フック経過空間内に位置するようにしてい
るので、内側ジブの伸縮ストロークを大きくできて、そ
れだけクレーン作業範囲を大きくできる。又、最縮小状
態にある多段ジブから、外側ジブの基端部側に主フック
経過空間を形成する場合に、外側ジブの基端部を先端ブ
ーム先端部に連結し且つ内側ジブの先端部を基端ブーム
に連結した状態(即ち、2点支持した状態)で、伸縮ブ
ームを伸長させることによって行えるようにしているの
で、その主フック経過空間の形成作業が安全に行える。
しかもその際、伸縮ブームをほぼ水平姿勢にした状態
(即ち、低位置)で固定手段を操作し得るので、その作
業に、はしご等が不要となり、さらに多段ジブが揺動し
ない状態で固定手段を操作し得るので該固定手段の取り
扱いが容易となる。又、多段ジブの下抱き格納状態にお
いて、内側ジブの先端部寄り適所と基端ブームとを、内
側ジブが基端ブームに対してブーム左右方向に揺動し得
る状態で連結しているので、多段ジブが伸縮ブームに対
して非平行状態で格納されるようにしたものであって
も、多段ジブを伸縮ブームの下面側に格納した状態で上
記主フック経過空間の形成操作を支障なく行えるという
効果がある。
【0012】
【実施例】図1から図4を参照して本考案の実施例を説
明すると、この実施例の多段ジブ付きクレーンは、例え
ば車両搭載用として使用されるもので、旋回台A上に起
伏自在に枢着された伸縮ブーム1と、該伸縮ブーム1を
起伏せしめる起伏シリンダ2と、ウインチ4によって巻
上げ・巻下げ操作される主フック5と、伸縮ブーム1の
先端部に着脱自在に装着される多段ジブ3とを備えてい
る。
明すると、この実施例の多段ジブ付きクレーンは、例え
ば車両搭載用として使用されるもので、旋回台A上に起
伏自在に枢着された伸縮ブーム1と、該伸縮ブーム1を
起伏せしめる起伏シリンダ2と、ウインチ4によって巻
上げ・巻下げ操作される主フック5と、伸縮ブーム1の
先端部に着脱自在に装着される多段ジブ3とを備えてい
る。
【0013】伸縮ブーム1は、図示例では基端ブーム1
1と先端ブーム21とからなる2段伸縮式のものが採用
されている。尚、他の実施例では、伸縮ブーム1を構成
するブームの本数は3本以上でもよい。
1と先端ブーム21とからなる2段伸縮式のものが採用
されている。尚、他の実施例では、伸縮ブーム1を構成
するブームの本数は3本以上でもよい。
【0014】起伏シリンダ2の先端側は、基端ブーム1
1のやや基端部寄り下面の幅方向中央部に連結されてい
る。尚、大型のクレーン車では、左右2本の起伏シリン
ダを備えたものもあるが、その場合も起伏シリンダの先
端部は基端ブーム11の下面に連結される。
1のやや基端部寄り下面の幅方向中央部に連結されてい
る。尚、大型のクレーン車では、左右2本の起伏シリン
ダを備えたものもあるが、その場合も起伏シリンダの先
端部は基端ブーム11の下面に連結される。
【0015】主フック5は、先端ブーム21の先端部2
3から吊下げられている。
3から吊下げられている。
【0016】多段ジブ3は、外側ジブ31と該外側ジブ
31内に伸縮自在に嵌挿された内側ジブ41とで構成さ
れている。
31内に伸縮自在に嵌挿された内側ジブ41とで構成さ
れている。
【0017】外側ジブ31の基端部32側には、左右2
本の脚部34,34が突出形成されている。この各脚部
34,34間には主フック5を経過せしめ得る主フック
経過空間35が形成されている。又、外側ジブ31の先
端部33には、該外側ジブ31と内側ジブ41とを固定
するための固定手段9の一部となるピン穴38が形成さ
れている。
本の脚部34,34が突出形成されている。この各脚部
34,34間には主フック5を経過せしめ得る主フック
経過空間35が形成されている。又、外側ジブ31の先
端部33には、該外側ジブ31と内側ジブ41とを固定
するための固定手段9の一部となるピン穴38が形成さ
れている。
【0018】内側ジブ41は、図示例では外側ジブ31
とほぼ同長さを有している。又、内側ジブ41には、そ
の基端部42寄り位置と中間部と先端部43寄り位置の
3箇所にそれぞれピン穴46,47,48が形成されて
いる。この各ピン穴46〜48は、それぞれ外側ジブ3
1側のピン穴38に重合し得るもので、基端部寄りピン
穴46は内側ジブ41が最伸長したときに外側ジブ31
側のピン穴38に重合し、中間部ピン穴47は内側ジブ
41が中間伸長したときに該外側ジブ31側のピン穴3
8に重合し、さらに先端部ピン穴48は内側ジブ41が
最縮小したときに外側ジブ31側のピン穴38に重合す
るようになっている。そして、該両ピン穴にピン30を
差し込むことによって外側ジブ31と内側ジブ41とを
所定の伸縮位置で固定し得るようになっている。尚、こ
の実施例では、外側ジブ31側のピン穴38と、内側ジ
ブ41側の中間部ピン穴47と、両ピン穴に差し込まれ
るピン30とで請求範囲中の固定手段9を構成してい
る。
とほぼ同長さを有している。又、内側ジブ41には、そ
の基端部42寄り位置と中間部と先端部43寄り位置の
3箇所にそれぞれピン穴46,47,48が形成されて
いる。この各ピン穴46〜48は、それぞれ外側ジブ3
1側のピン穴38に重合し得るもので、基端部寄りピン
穴46は内側ジブ41が最伸長したときに外側ジブ31
側のピン穴38に重合し、中間部ピン穴47は内側ジブ
41が中間伸長したときに該外側ジブ31側のピン穴3
8に重合し、さらに先端部ピン穴48は内側ジブ41が
最縮小したときに外側ジブ31側のピン穴38に重合す
るようになっている。そして、該両ピン穴にピン30を
差し込むことによって外側ジブ31と内側ジブ41とを
所定の伸縮位置で固定し得るようになっている。尚、こ
の実施例では、外側ジブ31側のピン穴38と、内側ジ
ブ41側の中間部ピン穴47と、両ピン穴に差し込まれ
るピン30とで請求範囲中の固定手段9を構成してい
る。
【0019】この多段ジブ3は、外側ジブ31の各脚部
34,34の基端部を先端ブーム21の先端部23の左
右両側部にそれぞれ外向きに突出させた軸24,24に
着脱自在で且つ上下回動自在に連結することによって、
伸縮ブーム1の下面側に格納される下抱き格納位置とブ
ーム前方に突出する前方張り出し位置との間で回動し得
るように装着されている。各脚部34,34の基端部と
各軸24,24とは、多段ジブ3が伸縮ブーム1に対し
てブーム左右方向に若干角度だけ揺動し得る状態で連結
されている。
34,34の基端部を先端ブーム21の先端部23の左
右両側部にそれぞれ外向きに突出させた軸24,24に
着脱自在で且つ上下回動自在に連結することによって、
伸縮ブーム1の下面側に格納される下抱き格納位置とブ
ーム前方に突出する前方張り出し位置との間で回動し得
るように装着されている。各脚部34,34の基端部と
各軸24,24とは、多段ジブ3が伸縮ブーム1に対し
てブーム左右方向に若干角度だけ揺動し得る状態で連結
されている。
【0020】多段ジブ3の下抱き格納状態においては、
基端ブーム11の下面に起伏シリンダ2の先端部が連結
されている関係上、該多段ジブ3が伸縮ブーム1に対し
て非平行状態(多段ジブ3の先端側がブーム左右方向の
一側に変位している)で格納される。
基端ブーム11の下面に起伏シリンダ2の先端部が連結
されている関係上、該多段ジブ3が伸縮ブーム1に対し
て非平行状態(多段ジブ3の先端側がブーム左右方向の
一側に変位している)で格納される。
【0021】又、多段ジブ3の下抱き格納状態におい
て、図1及び図2に示すように内側ジブ41が最縮小し
ている状態(符号38と48の各ピン穴にピン30が差
し込まれている)では、該内側ジブ41の基端部42が
主フック経過空間35内にかなりの長さだけ入り込むよ
うになり、又図4に示すように該内側ジブ41の中間伸
長状態(符号38と47の各ピン穴にピン30が差し込
まれている)では、内側ジブ41の基端部42が主フッ
ク経過空間35外に位置するようになっている。即ち、
内側ジブ41の中間伸長状態では、内側ジブ41の基端
部42と多段ジブ回動用の軸24までの長さ(図4のL
1の長さ)が、該軸24から最巻上げ状態にある主フッ
ク5の下端までの長さ(図4のM1の長さ)よりやや長
くなるように設計している。
て、図1及び図2に示すように内側ジブ41が最縮小し
ている状態(符号38と48の各ピン穴にピン30が差
し込まれている)では、該内側ジブ41の基端部42が
主フック経過空間35内にかなりの長さだけ入り込むよ
うになり、又図4に示すように該内側ジブ41の中間伸
長状態(符号38と47の各ピン穴にピン30が差し込
まれている)では、内側ジブ41の基端部42が主フッ
ク経過空間35外に位置するようになっている。即ち、
内側ジブ41の中間伸長状態では、内側ジブ41の基端
部42と多段ジブ回動用の軸24までの長さ(図4のL
1の長さ)が、該軸24から最巻上げ状態にある主フッ
ク5の下端までの長さ(図4のM1の長さ)よりやや長
くなるように設計している。
【0022】さらに多段ジブ3は、内側ジブ41の先端
部ピン穴48が外側ジブ31のピン穴38に重合する位
置から該内側ジブ41の基端部ピン穴46が該外側ジブ
31のピン穴38に重合するまでの長範囲N1内で伸縮
し得るようになっている。即ち、最縮小状態において内
側ジブ41の基端部が主フック経過空間35内に入り込
んでいる分だけ内側ジブ41の伸縮ストロークを大きく
することができるようになっている。
部ピン穴48が外側ジブ31のピン穴38に重合する位
置から該内側ジブ41の基端部ピン穴46が該外側ジブ
31のピン穴38に重合するまでの長範囲N1内で伸縮
し得るようになっている。即ち、最縮小状態において内
側ジブ41の基端部が主フック経過空間35内に入り込
んでいる分だけ内側ジブ41の伸縮ストロークを大きく
することができるようになっている。
【0023】この多段ジブ付きクレーンでは、多段ジブ
3の不使用時には、外側ジブ31の基端部32(脚部3
4,34の基端部)が先端ブーム先端部23の軸24,
24から分離されて多段ジブ3全体が基端ブーム11に
支持される。即ち、外側ジブ31の基端部32が固定手
段10で固定されるとともに内側ジブ41の先端部43
が連結手段8によって連結されている。
3の不使用時には、外側ジブ31の基端部32(脚部3
4,34の基端部)が先端ブーム先端部23の軸24,
24から分離されて多段ジブ3全体が基端ブーム11に
支持される。即ち、外側ジブ31の基端部32が固定手
段10で固定されるとともに内側ジブ41の先端部43
が連結手段8によって連結されている。
【0024】内側ジブ41の先端部43を連結している
連結手段8は、図3に示すように基端ブーム11側に設
けたブラケット81の穴82と、内側ジブ先端部43に
設けたブラケット83の穴84とにピン85を挿入する
ことによって行われる。又、該両穴82,84にピン8
5を挿入した状態(内側ジブ先端部43を基端ブーム1
1に連結した状態)においては、該内側ジブ41が基端
ブーム11に対してブーム左右方向に揺動し得るように
なつている。
連結手段8は、図3に示すように基端ブーム11側に設
けたブラケット81の穴82と、内側ジブ先端部43に
設けたブラケット83の穴84とにピン85を挿入する
ことによって行われる。又、該両穴82,84にピン8
5を挿入した状態(内側ジブ先端部43を基端ブーム1
1に連結した状態)においては、該内側ジブ41が基端
ブーム11に対してブーム左右方向に揺動し得るように
なつている。
【0025】図示の多段ジブ付きクレーンにおいては、
多段ジブ3の不使用時には外側ジブ31の各脚部34,
34が各軸24,24から分離されるとともに、固定手
段10と連結手段8とによって多段ジブ3が基端ブーム
11に支持されて格納姿勢にある。そして、多段ジブ3
の格納姿勢から、該多段ジブ3を使用位置、即ち前方張
り出し位置に装着するには、主フック5を最巻上げした
状態で、まず各脚部34,34の基端部を先端ブーム先
端部23の各軸24,24に連結し、外側ジブ31と基
端ブーム11との固定手段10の固定を解除する。尚、
このとき、内側ジブ41の先端部43と基端ブーム11
とは連結手段8で連結されている。そして、固定手段9
のピン30を抜き外し、伸縮ブーム1をゆっくり伸長さ
せて外側ジブ先端部33のピン穴38を内側ジブ41側
の中間部ピン穴47に重合させ、該両ピン穴38,47
にピン30を差し込んで外側ジブ31と内側ジブ41と
を固定する。この状態では、図4に実線図示する如く、
軸24から内側ジブ41の基端部42までの長さL1が
該軸24から主フック5の下端までの長さM1よりやや
長くなっており、外側ジブ31の基端部に主フック5を
経過させ得る主フック経過空間35が形成されるように
なる。この状態で、もう1つのウインチ6から繰り出さ
れたワイヤー62を先端ブーム先端部23の各シーブ6
3,64及び内側ジブ先端部43のシーブ65に掛け回
してそのワイヤー先端を基端ブーム11に固定して、該
ワイヤー62で多段ジブ3を支持し、その後、連結手段
8のピン85を符号85′で示すように抜き外し、且つ
伸縮ブーム1を内側ジブ先端部43のブラケット83が
基端ブーム11側のブラケット81から外れるまで伸長
させ、続いてウインチ6をゆっくり巻戻して多段ジブ3
を図4において鎖線3′で示すようにその自重により鉛
直姿勢まで下方に回動させる。このとき、伸縮ブーム1
は所定角度だけ立ち起こして行う。次に、図8に示す公
知例と同様に、ワイヤー62の先端を基端ブーム11側
から多段ジブ3の先端部につけ変えた後、ウインチ6を
巻上げると、多段ジブ3を前方張り出し位置まで回動さ
せることができる。その後、図示しないテンション装置
により、多段ジブ3を前方張り出し位置で支持すれば、
多段ジブ3の前方張り出し操作は完了する。尚、前方張
り出し位置にある多段ジブ3を下抱き格納位置まで戻す
には、上記と逆順序で行えばよい。
多段ジブ3の不使用時には外側ジブ31の各脚部34,
34が各軸24,24から分離されるとともに、固定手
段10と連結手段8とによって多段ジブ3が基端ブーム
11に支持されて格納姿勢にある。そして、多段ジブ3
の格納姿勢から、該多段ジブ3を使用位置、即ち前方張
り出し位置に装着するには、主フック5を最巻上げした
状態で、まず各脚部34,34の基端部を先端ブーム先
端部23の各軸24,24に連結し、外側ジブ31と基
端ブーム11との固定手段10の固定を解除する。尚、
このとき、内側ジブ41の先端部43と基端ブーム11
とは連結手段8で連結されている。そして、固定手段9
のピン30を抜き外し、伸縮ブーム1をゆっくり伸長さ
せて外側ジブ先端部33のピン穴38を内側ジブ41側
の中間部ピン穴47に重合させ、該両ピン穴38,47
にピン30を差し込んで外側ジブ31と内側ジブ41と
を固定する。この状態では、図4に実線図示する如く、
軸24から内側ジブ41の基端部42までの長さL1が
該軸24から主フック5の下端までの長さM1よりやや
長くなっており、外側ジブ31の基端部に主フック5を
経過させ得る主フック経過空間35が形成されるように
なる。この状態で、もう1つのウインチ6から繰り出さ
れたワイヤー62を先端ブーム先端部23の各シーブ6
3,64及び内側ジブ先端部43のシーブ65に掛け回
してそのワイヤー先端を基端ブーム11に固定して、該
ワイヤー62で多段ジブ3を支持し、その後、連結手段
8のピン85を符号85′で示すように抜き外し、且つ
伸縮ブーム1を内側ジブ先端部43のブラケット83が
基端ブーム11側のブラケット81から外れるまで伸長
させ、続いてウインチ6をゆっくり巻戻して多段ジブ3
を図4において鎖線3′で示すようにその自重により鉛
直姿勢まで下方に回動させる。このとき、伸縮ブーム1
は所定角度だけ立ち起こして行う。次に、図8に示す公
知例と同様に、ワイヤー62の先端を基端ブーム11側
から多段ジブ3の先端部につけ変えた後、ウインチ6を
巻上げると、多段ジブ3を前方張り出し位置まで回動さ
せることができる。その後、図示しないテンション装置
により、多段ジブ3を前方張り出し位置で支持すれば、
多段ジブ3の前方張り出し操作は完了する。尚、前方張
り出し位置にある多段ジブ3を下抱き格納位置まで戻す
には、上記と逆順序で行えばよい。
【0026】このように、図示の多段ジブ付きクレーン
によれば、内側ジブ41の伸縮ストロークを大きくで
き、しかもそのように内側ジブの伸縮ストロークを大き
くしたものであっても、多段ジブ3の前方張り出し操作
時あるいは下抱き格納操作時における外側ジブ31と内
側ジブ41との固定手段9の着脱操作時に、多段ジブ3
を基端ブーム11の下面に沿って2点支持した状態で行
えるので、該固定手段9の着脱操作が簡単となり、さら
にその着脱操作を安全に行える。又、該固定手段9の着
脱操作を、伸縮ブーム1をほぼ水平姿勢まで倒した状
態、即ち低位置で行えるので、その着脱操作時に、はし
ご等が不要となる。さらに、内側ジブ先端部43と基端
ブーム11との間の連結手段8を、該多段ジブ3が伸縮
ブーム1に対してブーム左右方向に揺動自在なる如く連
結しているので、多段ジブ3を伸縮ブーム1の下面側に
格納した状態のままで、多段ジブ3の基端部側に主フッ
ク経過空間35を支障なく形成することができる。
によれば、内側ジブ41の伸縮ストロークを大きくで
き、しかもそのように内側ジブの伸縮ストロークを大き
くしたものであっても、多段ジブ3の前方張り出し操作
時あるいは下抱き格納操作時における外側ジブ31と内
側ジブ41との固定手段9の着脱操作時に、多段ジブ3
を基端ブーム11の下面に沿って2点支持した状態で行
えるので、該固定手段9の着脱操作が簡単となり、さら
にその着脱操作を安全に行える。又、該固定手段9の着
脱操作を、伸縮ブーム1をほぼ水平姿勢まで倒した状
態、即ち低位置で行えるので、その着脱操作時に、はし
ご等が不要となる。さらに、内側ジブ先端部43と基端
ブーム11との間の連結手段8を、該多段ジブ3が伸縮
ブーム1に対してブーム左右方向に揺動自在なる如く連
結しているので、多段ジブ3を伸縮ブーム1の下面側に
格納した状態のままで、多段ジブ3の基端部側に主フッ
ク経過空間35を支障なく形成することができる。
【0027】尚、他の実施例では、多段ジブ3の格納状
態から、基端ブーム11の基端部32に主フック経過空
間35を形成するに際して、次のようにして行うことが
できる。即ち、多段ジブ3側に、外側ジブ31と内側ジ
ブ41とを伸縮せしめる伸縮機構を備え、且つ多段ジブ
3の格納状態では、内側ジブ41の基端部42寄り位置
を基端ブーム11に着脱自在に固定する一方で、連結手
段8により内側ジブ41の先端部43を基端ブーム11
に連結しておく。この状態では、外側ジブ31が内側ジ
ブ41に対して、主フック経過空間35を形成するのに
必要な長さは伸縮し得るようになっている。そして、上
記主フック経過空間35を形成するには、伸縮ブーム1
を所定の中間伸長状態まで伸長させ、且つ外側ジブ31
を伸縮フリーにした状態で、多段ジブ3側の伸縮機構を
伸長させて外側ジブ31の基端部32を先端ブーム先端
部23の軸24に合致させ、該外側ジブ基端部32を軸
24に連結させればよい。又、このように多段ジブ3に
伸縮機構を設けたものにおいて、該伸縮機構として伸縮
シリンダを使用すると、該伸縮シリンダを、外側ジブ3
1と内側ジブ41とを中間伸長状態で固定するための固
定手段9として利用することができる。
態から、基端ブーム11の基端部32に主フック経過空
間35を形成するに際して、次のようにして行うことが
できる。即ち、多段ジブ3側に、外側ジブ31と内側ジ
ブ41とを伸縮せしめる伸縮機構を備え、且つ多段ジブ
3の格納状態では、内側ジブ41の基端部42寄り位置
を基端ブーム11に着脱自在に固定する一方で、連結手
段8により内側ジブ41の先端部43を基端ブーム11
に連結しておく。この状態では、外側ジブ31が内側ジ
ブ41に対して、主フック経過空間35を形成するのに
必要な長さは伸縮し得るようになっている。そして、上
記主フック経過空間35を形成するには、伸縮ブーム1
を所定の中間伸長状態まで伸長させ、且つ外側ジブ31
を伸縮フリーにした状態で、多段ジブ3側の伸縮機構を
伸長させて外側ジブ31の基端部32を先端ブーム先端
部23の軸24に合致させ、該外側ジブ基端部32を軸
24に連結させればよい。又、このように多段ジブ3に
伸縮機構を設けたものにおいて、該伸縮機構として伸縮
シリンダを使用すると、該伸縮シリンダを、外側ジブ3
1と内側ジブ41とを中間伸長状態で固定するための固
定手段9として利用することができる。
【0028】又、図示の実施例では、多段ジブ3は基端
ブーム11の下面側に支持された状態で格納されている
が、他の実施例では、多段ジブ3を基端ブーム下面側の
下抱き位置から基端ブーム11の側面に沿った横抱き位
置まで変位させた状態で最終格納するようにしてもよ
い。
ブーム11の下面側に支持された状態で格納されている
が、他の実施例では、多段ジブ3を基端ブーム下面側の
下抱き位置から基端ブーム11の側面に沿った横抱き位
置まで変位させた状態で最終格納するようにしてもよ
い。
【図1】本考案の実施例にかかる多段ジブ付きクレーン
の側面図である。
の側面図である。
【図2】図1の一部平面図である。
【図3】図1の多段ジブ付きクレーンにおける連結手段
部分の分解斜視図である。
部分の分解斜視図である。
【図4】図1の多段ジブ付きクレーンの状態変化図であ
る。
る。
【図5】従来の多段ジブ付きクレーンの側面図である。
【図6】図5の一部平面図である。
【図7】公知の多段ジブ付きクレーンの側面図である。
【図8】図7の状態変化図である。
【符号の説明】 1は伸縮ブーム、2は起伏シリンダ、3は多段ジブ、5
は主フック、8は連結手段、9は固定手段、11は基端
ブーム、21は先端ブーム、23は先端部、24は軸、
31は外側ジブ、32は基端部、34は脚部、35は主
フック経過空間、41は内側ジブ、42は基端部であ
る。
は主フック、8は連結手段、9は固定手段、11は基端
ブーム、21は先端ブーム、23は先端部、24は軸、
31は外側ジブ、32は基端部、34は脚部、35は主
フック経過空間、41は内側ジブ、42は基端部であ
る。
Claims (1)
- 【請求項1】 2本以上のブーム(11,21)を伸縮
自在に嵌挿してなる伸縮ブーム(1)と、該伸縮ブーム
(1)の先端ブーム(21)の先端部(23)から巻上
げ・巻下げ自在に吊下げた主フック(5)と、外側ジブ
(31)内に内側ジブ(41)を伸縮自在に嵌挿してな
る多段ジブ(3)とを備え、さらに前記外側ジブ(3
1)の基端部(32)側に、前記主フック(5)を経過
せしめ得る主フック経過空間(35)を設けた状態で左
右2つの脚部(34,34)を設け、該各脚部(34,
34)の基端部をそれぞれ前記先端ブーム先端部(2
3)の左右両側部に枢着して、前記多段ジブ(3)が前
記伸縮ブーム(1)の下面側に格納される下抱き格納位
置と先端ブーム先端部(23)の前方に突出する前方張
り出し位置との間で上下方向に回動し得る如くし、しか
も前記多段ジブ(3)が下抱き格納位置にあるときに、
該多段ジブ(3)が伸縮ブーム(1)に対して平面視に
おいて非平行状態となる如くした多段ジブ付きクレーン
であって、 前記多段ジブ(3)は、該多段ジブ(3)の最縮小状態
において前記内側ジブ(41)の基端部(42)が前記
外側ジブ(31)の前記主フック経過空間(35)内に
位置するように構成するとともに、 前記内側ジブ(41)の先端部寄り適所と前記基端ブー
ム(11)の間に、前記多段ジブ(3)の下抱き格納状
態において、連結・分離自在で且つ該内側ジブ(41)
がブーム伸長方向に移動するのを禁止ししかも該内側ジ
ブ(41)が基端ブーム(11)に対してブーム左右方
向に揺動するのを許容する状態で連結する連結手段
(8)を設け、 さらに前記外側ジブ(31)と前記内側ジブ(41)間
に、該内側ジブ(41)の基端部(42)が前記主フッ
ク経過空間(35)内に位置しない中間伸長位置で前記
内側ジブ(41)を前記外側ジブ(31)に固定する固
定手段(9)を設けた、 ことを特徴とする多段ジブ付きクレーン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2279892U JP2570505Y2 (ja) | 1992-04-10 | 1992-04-10 | 多段ジブ付きクレーン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2279892U JP2570505Y2 (ja) | 1992-04-10 | 1992-04-10 | 多段ジブ付きクレーン |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0582981U JPH0582981U (ja) | 1993-11-09 |
JP2570505Y2 true JP2570505Y2 (ja) | 1998-05-06 |
Family
ID=12092709
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2279892U Expired - Fee Related JP2570505Y2 (ja) | 1992-04-10 | 1992-04-10 | 多段ジブ付きクレーン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2570505Y2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5847466B2 (ja) * | 2011-07-08 | 2016-01-20 | 株式会社タダノ | 伸縮ジブ付きクレーンにおける伸縮ジブの伸長方法 |
CN109689562B (zh) * | 2016-09-13 | 2020-02-14 | 株式会社多田野 | 起重机 |
-
1992
- 1992-04-10 JP JP2279892U patent/JP2570505Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0582981U (ja) | 1993-11-09 |
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