JPH0328071Y2 - - Google Patents

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JPH0328071Y2
JPH0328071Y2 JP1987064630U JP6463087U JPH0328071Y2 JP H0328071 Y2 JPH0328071 Y2 JP H0328071Y2 JP 1987064630 U JP1987064630 U JP 1987064630U JP 6463087 U JP6463087 U JP 6463087U JP H0328071 Y2 JPH0328071 Y2 JP H0328071Y2
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jib
foot
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jib foot
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【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はトラツククレーン、ラフテレーンクレ
ーン等のホイールクレーンにおいて、圧縮柱式の
ジブ(以下、単にジブという)を所謂ジブツイス
ト方式によつて張出し、格納するジブ張出し、格
納装置に関するものである。
〔従来の技術〕
上記ジブツイスト方式によるジブ張出し、格納
のための従来装置の基本的構成とジブ格納手順の
一例を第21図乃至第24図によつて簡単に説明
する。
(A) ブーム1の先端部左右両側に第1および第2
両ジブ取付軸11,12を突設する。
(B) ジブ2の基端部左右(ジブ張出し状態におい
て運転室側からみた左右、以下の左右の方向性
について同じ)両側、すなわちジブ第1および
第2両主桁2a,2bの基端部に、第1および
第2両ジブ取付軸11,12に対して係脱しう
る二股状の第1および第2両ジブフツト21,
22を設ける。
(C) 両ジブフツト21,22のうち、第1ジブフ
ツト21は、その軸心まわりに回転しうる可動
ジブフツトに構成し、第2ジブフツトは回転不
能な固定ジブフツトに構成する。
(D) ジブ2は、使用時に第21,22図に示すよ
うに第1ジブフツト21を第1ジブ取付軸11
に、第2ジブフツト22を第2ジブ取付軸12
にそれぞれ係合させた状態でブーム先端に張出
す。第21図中、Sはこの張出し状態でジブ2
を支持するサスペンシヨンロツドである。
ジブ格納手順 (イ) サスペンシヨンロツドSを取外し、第1ジブ
フツト21のみを第1ジブ取付軸11に係合連
結した状態で、第21図仮想線で示すようにジ
ブ2をブーム先端下方に吊下げる。Wはこのと
きジブ2を支持する補巻ワイヤロープで、その
端末をジブ2の先端部付近に止着しておく。
(ロ) 補巻ワイヤロープWの端末をジブ先端部から
取外したうえで、第21図に示すようにジブ2
を第1ジブフツト21の軸心まわりに約270゜捻
転させる。
(ハ) 補巻ワイヤロープWを、ジブ先端に設けたガ
イドシーブ23に通し、その端末をブーム基部
に止めつけた状態で、補巻ワイヤロープWをゆ
つくり巻上げることにより、第24図に示すよ
うにジブ2を第1ジブ取付軸11を中心にブー
ム1の左側面に引寄せる。
(ニ) この引寄せ後、ジブ2を基部および先端部
で、公知のジブ固定手段(図示せず)によつて
固定する。
こうして、ジブ2をブーム1の左側面に竪置き
姿勢で所謂横抱き格納する。
ところが、従来装置によると、上記のようにジ
ブ2の第1主桁2aの基端部に設けた第1ジブフ
ツト21を支点としてジブ2をブーム左側面に引
寄せ格納する構成としているため、ジブ格納状態
でジブ2の第1主桁2aの大部分(第24図に斜
線を付して示す)がブーム下方に突出することに
なつている。このため、このジブ突出部分によつ
て、クレーン走行中の運転室からの前方視界が狭
められ、とくに運転室前方へのブームのオーバー
ハング量が大きくて、元々前方視界が悪いラフテ
レーンクレーンの場合、上記ジブ突出部分が走行
障害となつていた。
一方、特開昭61−86386号公報に示されている
ように、ジブをブーム側面に引寄せた後、ジブと
ブームとを滑車を介して連繋し、ブーム伸長によ
つてジブを、ブーム下方にできるだけ突出しない
上方位置に引上げるようにしたものが公知である
が、このジブ引上げ工程(ジブ張出し時には逆の
下降工程)が余分に必要となるため格納、張出し
作業が面倒となり、作業能率が悪化するという弊
害が生じる。
また、上記公知技術によると、次のような別の
弊害をも招く。
(1) ジブ基端部に、本来のジブフツトとは別の連
結具を設け、この連結具をブーム先端の一方の
ジブ取付軸に連結した状態で、この連結点を支
点としてジブを垂下、捻転させる構成をとつて
いるため、上記一方のジブ取付軸に、本来のジ
ブフツトが連結される部分と連結具が連結され
る部分とが必要となり、この結果、ジブ取付軸
の長さが長くなる。このため、ブームを屋内等
の狭所にくぐらせてのクレーン作業時にこのジ
ブ取付軸が邪魔になる。
(2) 連結具はジブに対してスライド自在であるた
め、ジブを格納位置から張出す場合に、ブーム
が水平より先下がりに傾斜した状態にセツトさ
れていると、上記連結具をジブ取付軸に連結し
た状態でジブの格納固定を解いたときに、ジブ
と連結具の相対スライド作用につてジブがブー
ム先端方向に滑つてしまうおそれがある。
そこで、本考案は、上記のような弊害を一切招
かずに、ジブを上方位置にセツトすることができ
るクレーンのジブ張出し、格納装置を提供するも
のである。
〔課題を解決するための手段〕
本考案は、伸縮ブームの先端部左右一側に第1
ジブ取付軸、他側に第2ジブ取付軸をそれぞれ設
ける一方、ジブの両側主桁の基端部に、上記両ジ
ブ取付軸に対して着脱可能に連結される第1およ
び第2ジブフツトを設け、ジブを、上記第1ジブ
フツトおよび同ジブフツトが取付けれた第1主桁
が下側、上記第2ジブフツトおよび同ジブフツト
が取付けられた第2主桁が上側に位置する竪置き
姿勢でブームの側面に格納し、このジブを、上記
第1ジブフツトが上記第1ジブ取付軸に連結され
た状態で、この連結点を支点として格納位置から
垂下させ、ついで捻転させ、さらに前方に振り上
げてブーム先端に張出し、これと逆の手順で格納
するクレーンにおいて、次の構成を備えたもので
ある。
() 上記第1ジブフツトを、クランク状に屈
曲したロツド部材の先端に取付けること。
() 上記第1ジブフツトが上記ジブの第1主
桁の軸心と同軸上において同主桁の基端部に対
して係合する位置と離間する位置との間で移動
し、かつ、ジブ格納状態での第1主桁よりも下
方に位置するジブ長さ方向の軸まわりで回転し
うる状態で、上記ロツド部材をジブの第1主桁
の基端近傍部に取付けること。
() ジブを、張出し時には格納位置から上記
垂下位置まで移動させ、格納時にはこの逆に移
動させるジブ移動手段を具備すること。
()ジブを、垂下状態で真上に引上げて上記ジ
ブの第1主桁の基端部を上記第1ジブフツトに係
合させるジブ引上げ手段を具備すること。
() 上記第1主桁の基端部と第1ジブフツト
とを係合状態で着脱可能に連結する手段を具備
すること。
() ジブ格納姿勢において上記第1ジブフツ
トを上記離間位置に固定する手段を具備するこ
と。
この構成により、ジブが、格納状態における下
側主桁より下方の平行軸のまわりに捻転して張出
し、格納され、この格納時に下側主桁がジブ取付
軸よりも上方に位置する状態でブーム横側面に引
寄せられる。すなわち、格納位置でのジブ上げ下
し操作を必要とせず、ジブ引寄せ操作のみによつ
てジブが自動的に上方位置にセツトされる。
また、ジ第1ジブフツトそのものを第1主桁か
ら下方にずれた軸のまわりに回転自在およびスラ
イド自在に構成したから、特開昭61−86386号公
報に示された公知技術のようにジブフツトとは別
の連結具を用いる場合と比較して、ジブ取付軸の
軸長が短尺ですみ、ブームを狭所にくぐらせての
クレーン作業に有利となる。
さらに、ジブ格納時に第1ジブフツトを離間位
置に固定する手段を設けたことにより、ジブ格納
工程における引寄せ段階、またはジブ張出しに際
してブームが水平より先下がりに傾いた状態でジ
ブの格納固定が解かれた場合等におけるジブの不
測の移動を防止することができる。
〔実施例〕
本考案の実施例を第1図乃至第20図によつて
説明する。
基本実施例(第1図乃至第13図参照) ブーム3は、通常、基本ブームと複数段の可動
ブームとによつて構成される。ただしここでは説
明を判り易くするために、このブーム3を基本ブ
ーム3Aと一段の可動ブーム3Bとのみからなる
1段伸縮式に構成した場合を示している。
ジブ4は、第1および第2両主桁4a,4b間
に複数本の連結桟4cを取付けてなる先すぼまり
の梯子状に構成されている。
ブーム3には、可動ブーム3Bの先端部左右両
側に第1および第2両ジブ取付軸31,32が水
平に突設されている。
また、5は基本ブーム3Aの先端部左側面に設
けられたジブ移動手段としての公知のジブガイド
で、一対の平行なガイドレール51,52がブー
ム左側面にへの字形に取付けられることによつて
溝軌条状に形成され、ブーム水平状態で先下がり
に傾斜する傾斜溝部5aと、この傾斜溝部5aの
後方に連結する水平溝部5bとから成つている。
33は可動ブーム3Bの先端部に設けられたア
イドラシーブ、34は同メインシーブ、35は同
補助シーブである。
一方、ジブ4には、基端部左右両側、すなわち
両主桁4a,4bの基端部に二股状の第1および
第2両ジブフツト41,42が設けられている。
第8,9図において、41a,42aはこれらジ
ブフツト41,42に貫設されたピン孔である。
ジブ4は、使用時には、第7図に示すようにこ
の両ジブフツト41,42がそれぞれ両ジブ取付
軸31,32に係合連結された状態でブーム先端
に張出され、不使用時には第1図および第8,9
図に示すように、第1主桁4aおよび第1ジブフ
ツト41が下側に、第2主桁4bおよび第2ジブ
フツト42が上側に位置する竪置き姿勢でブーム
左側面に引寄せ、格納され、公知のジブ固定手段
(図示せず)によつて固定される。
上記両側ジブフツト41,42のうち、右側
(格納時上側)のジブフツト42は、従来同様、
第2主桁4bの基端部に固設されている。
一方、第1ジブフツト41は、第1主桁4aの
基端部に対し、ジブフツト取付装置(以下、単に
取付装置という)6を介して次のように取付けら
れている。
取付装置6は、ジブ格納状態での第1主桁4a
の基部下面に固設された箱状のブラケツト61
と、このブラケツト61に挿通支持された直線ロ
ツド62と、この直線ロツド62の基端部(ジブ
基端方向の端部)に連結されたL字形の屈曲ロツ
ド63とから成り、この屈曲ロツド63の屈曲部
分に第1ジブフツト41が固着されている。
直線ロツド62は、第1主桁4aに対し下方に
所定距離d1(第8図に示す)ずれた位置で同主桁
軸心lと平行状態で、ブラケツト61に、ロツド
軸心xまわりに回転自在、かつ同軸心x上をスラ
イド自在に取付けられている。
こうして、第1ジブフツト41が、第1主桁4
aに対し下方にずれた軸(ロツド軸心)xのまわ
りに回転自在、およびロツド軸心xに沿つてスラ
イドしうるように構成されている。 なお、直線
ロツド62は、第1主桁4aに対してやや傾けて
おいてもよい。
第1ジブフツト41は、ロツド軸心xに対し
て、第1主桁4aに対する直線ロツド62の偏心
距離d1と同一距離だけ偏心した状態で屈曲ロツド
63に固着され、第1図および第8,9図に示す
ジブ格納時の状態から第1主桁4aに対し相対的
に所定方向に約270゜回転した状態(第11図〜第
13図の状態)で、第1主桁4aと同軸上に位置
し、この状態でスライドして主桁4aの基端部4
3に対し係合、離間しうるようになつている。
主桁基端部43は、ジブフツト同様、二股状に
形成され、上記ジブフツト41に対する係合状態
で屈曲ロツド63の屈曲部分63aにこれを挾み
込むように係合する。
この相係合する主桁基端部43および屈曲ロツ
ド63の屈曲部63a(以下、これらを主桁側連
結部、ジブフツト側連結部という)には、係合状
態で一致するピン孔44,64が設けられ、この
ピン孔44,64に連結ピン7(第13図仮想線
で示す)がさし込まれることによつて、これら両
連結部43,63a、すなわち主桁4aとジブフ
ツト41が同軸上で連結、一体化されるようにな
つている。
また、取付装置6において、直線ロツド62の
先端部にスラストプレート65が螺着固定され、
このスラストプレート65がブラケツト61の先
端面に当接した状態で、ロツド62がブラケツト
61からジブ基端方向に最大限に進出した状態と
なる。この状態で、ジブフツト41が主桁4aか
ら最大限に離間した状態(以下、この状態を最大
離間状態、この位置を最大離間位置という。第8
図においてd2はこの状態での離間寸法を示す)と
なる。
さらに、第8図〜第10図に示すように、スラ
ストプレート65には外周に突片65aが突設さ
れ、ジブ格納時にこの突片65aが、ブラケツト
61の先端面に設けられたストツパ66に当接す
ることによつて、ロツド62のジブ先端方向への
移動、すなわち第1ジブフツト41の主桁4a側
への接近移動が阻止される(この点の作用は後に
詳述する)。
なお、突片65aは対称二個所に設けられ、任
意の一方を選択使用しうるようになつている。ま
た、第8図中、67,67はロツド62を回転お
よびスライド自在に支持する軸承体である。
一方、第1,2図に示すようにジブ4における
格納状態で上側に位置する第2主桁4bの基部上
面にガイドローラ45が突設され、このガイドロ
ーラ45と、ブーム3のジブガイド5とによつ
て、ジブ張出し時にはジブ4が第1図の格納位置
から第2図の垂下位置まで、ジブ格納時にはこの
逆に移動するようになつている。
なお、第2ジブフツト42は、第1ジブフツト
41が第1主桁4aに連結された第6図および第
12図の状態でこの第1ジブフツト41とジブ長
さ方向位置が一致するような位置関係をもつて第
2主桁4bの基端部に取付けられている。
次に、この装置によるジブ張出し、格納手順を
説明する。
ジブ張出し ジブ4は、第1図に示す格納状態で先端部と中
間部とで基本ブーム3Aの左側面に固定される。
また、このときガイドローラ45はジブガイド5
における水平溝部5bに係合している。
(イ) ブーム3を全縮かつほぼ水平に倒した状態
で、左側(下側)ジブフツト41を左側ジブ取
付軸31bに係合させ、かつピン孔41aに固
定ピン8をさし込んでジブフツト41をジブ取
付軸31に離脱不能、かつ同取付部31まわり
に回動可能に連結する。
(ロ) ジブ4の固定を解き、ブーム3を80゜程度に
起こすと同時に伸長させる このブーム伸長作動により、ガイドローラ4
5がジブガイド5の水平溝部5bから傾斜溝部
5aを通つてジブガイド5から外れる。
このガイドローラ45の動きにより、第2図
に示すようにジブ4が第1ジブ取付軸31に対
する第1ジブフツト41の連結点を支点として
垂下姿勢となる。なお、第2図において、0は
ジブ重心を示す。
(ハ) ジブ4を、取付装置6のロツド軸心xまわり
に約270゜捻転させて第3図、さらに第4,5図
および第11図の状態とする。
この状態で、ジブ基端部において第1主桁側
連結部43がジブフツト側連結具63aに、ま
た第2ジブフツト42が第2ジブ取付軸32に
それぞれ下方から臨む状態となる。
また、上記ジブ4の約270゜の捻転により、取
付装置6におけるブラケツト61のストツパ6
6が、スラストプレート65の突片65aから
外れる(第10図仮想線の状態)ため、ロツド
6がジブ先端方向に移動しうる状態となる。
(ニ) 予め、アイドラシーブ33および補助シーブ
35に通しておいた補巻ワイヤロープWをジブ
先端のガイドシーブ46に通し、その端末に装
着された補フツクFをジブ先端部に係止させ
る。
(ホ) この状態で、補巻ワイヤロープWを巻上げる
(通常は同ロープ固定状態でブーム3を伸長さ
せる)と、その引つ張り力により、取付装置の
直線ロツド62がスライドしつつジブ4が引き
上げられ、第1主桁4aの連結部43がジブフ
ツト側連結具63aに、第2ジブフツト42が
第2ジブ取付軸32にそれぞれ係合する(第6
図および第12,13図の状態)。この状態で
はじめて第2ジブフツト42が第1ジブフツト
41と左右同列に並ぶ。
(ヘ) 補巻ワイヤロープWをさらに巻上げると、ジ
ブ4がジブ取付軸31,32を中心として前方
へ引き上げられ、同時にブーム3をほぼ水平に
倒伏させることにより第7図の状態となる。
この状態で第1ジブフツト41と第1主桁4
aとを互いの連結部43,63aでピン7によ
り連結するとともに、第2ジブフツト42のピ
ン孔42にピン(図示せず)をさし込んで同ジ
ブフツト42を第2ジブ取付軸32に固定す
る。
(ト) 第7図仮想線で示すように、サスペンシヨン
ロツドSをジブ4とブーム先端との間に取付け
る。
以上によりジブ4の張出しが完了する。
ジブ格納 ジブ格納は上記張出し手順を逆に辿つて行なわ
れる。
要点を概述すると、ブーム3をほぼ水平に倒
し、補フツクFをジブ先端部に係止させてジブ4
を支持した第7図の状態として、サスペンシヨン
ロツドS、およびジブフツト固定ピン、それに連
結ピン7を取外し、この後ブーム3を起こす。
次に、補巻ワイヤロープWをゆるめてジブ4を
第6図のように垂下させ、さらに第4,5図のよ
うにジブ4を下降させた後、張出し時と逆方向に
約270゜捻転させて第2図の状態とする。
このときガイドローラ45がジブガイド5の入
口に臨み、ブーム3を縮小させることにより、ガ
イドローラ45がジブガイド5内に入り込んで傾
斜溝部5aから水平溝部5bへと移動する。これ
により、ジブ4が、第1ジブ取付軸31と同ジブ
フツト41の連結点を支点としてブーム左側面に
自動的に引寄せられて第1図の格納状態となる。
この装置によるときは、第1図に示すジブ格納
状態で、ジブ第1主桁4aが、捻転中心軸である
取付装置6の直線ロツド62より距離d1だけ上方
に位置するため、従来の、第1主桁と同軸上のジ
ブフツト軸心を捻転中心とする装置と比較して、
この距離d1分、ジブ4全体が上方に格納される。
すなわち、ジブ4を第2図の垂下状態からブーム
左側面に引寄せることによつて、ジブ4を、ブー
ム下方に殆ど突出しない上方位置に自動的に格納
でき、ジブ4を引寄せ後改めて上方位置に引き上
げる必要なくして、良好な前方視界を確保するこ
とができる。
また、第1ジブフツト41そのものを第1主桁
4aに対し下方にずれた軸xのまわりに回転自在
およびスライド自在に構成し、ジブ張出し過程で
このジブフツト41と第1主桁4aとを同軸上で
連結する構成としたから、特開昭61−86386号公
報に示された公知技術と比較して、ブーム先端左
側には第1ジブフツト用の取付軸31のみを設け
ればよい。したがつて、この軸長が短くてすむた
め、ブームを狭所にくぐらせてのクレーン作業に
有利となる。
一方、ジブ格納作業時において、ジブ4を格納
方向に約270゜捻転させた第2図の状態から、ジブ
ガイド5とガイドローラ45とによつてブーム側
面に引寄せる工程において、ガイドローラ45が
ジブガイド5(とくに傾斜溝部5a)を移動する
間に、その反力によつてジブ4がブーム先端方向
に移動(ジブフツト41が主桁側連結部43に接
近する方向に移動)しようとし、ジブ引寄せ作用
がスムースに行なわれなくなるおそれがある。
また、ジブ4を第1図の格納状態から張出す場
合に、ブーム3が水平より先下がりに傾斜した状
態にセツトされていると、ジブ4の固定を解いた
ときに、ジブ4がブーム先端方向に移動してしま
うおそれがある。
この場合、本装置においては、ジブ4が格納時
姿勢(第1,2図の姿勢)にセツトされた状態
で、取付装置6におけるブラケツト61のストツ
パ66がスラストプレート65の突片65aと周
方向に一致した第8図〜第10図の状態となり、
直線ロツド62のジブ先端方向への移動(ジブフ
ツト41の主桁側連結部43に接近する方向への
移動)がこれらによつて阻止されるため、上記ジ
ブ引寄せ時およびジブ張出しの準備段階でジブ4
がブーム先端方向に移動するおそれがない。した
がつて、ジブ格納および張出し作用が手順通りに
スムースかつ安全に行なわれることとなる。
また、この装置によると、第1ジブフツト41
が第1主桁4aよりジブ基端方向に距離d2だけ突
出した状態、逆にいえばジブ第1主桁4aおよび
第2ジブフツト42がジブ取付軸31,32より
ブーム基端側に位置する状態で引寄せ格納する構
成としたから、第21図乃至第24図に示すよう
に第1ジブフツト21が第1主桁2aに固設さ
れ、このジブフツト21がジブ取付軸11に係合
した状態でジブを引寄せ格納する従来装置と比較
して、ジブ4全体が後方位置に格納(シフトバツ
ク)される。
したがつて、ジブ格納状態でのクレーン作業時
に、ジブ4が上記のようにシフトバツクされた
分、ブーム重心がブーム基端部にずれて転倒モー
メントが小さくなるため、クレーン能力を高める
ことができるとともに、走行時にブーム重量によ
る前後の軸重バランスが良いものとなる。
なお、ジブ格納後、第1ジブフツト41は第1
図等に示すようにジブ取付軸31に係合させたま
まとしておいても差支えないが、通常は、ブーム
伸長によりジブ取付軸31を第1ジブフツト41
から外した状態でロツド62を回転させて後退ロ
ツクを解く手順により、同ジブフツト41を主桁
側連結部43に接近する方向に移動させておく。
他の実施例 (a) 上記実施例では第1ジブフツト41をジブ取
付軸31に対してジブ長さ方向に係脱しうるを
二股状に形成したが、第14図に示すように同
ジブフツト41をコ字形に形成し、ジブ張出し
に際して、このジブフツト41をロツド軸心x
まわりに回転させてジブ取付軸31に係合させ
る構成としてもよい。
(b) 基本実施例においては、ジブ格納姿勢におい
てジブフツト41を離間位置に固定する手段と
して、取付装置6のスラストプレート65に突
片65a、ブラケツト61にストツパ66を設
けたが、他に第15図乃至第19図に示す構成
をとることができる (b)−1 第15図に示す実施例においては、直線ロツ
ド62の中間部外周面に周溝62aを設けてい
る。
一方、ブラケツト61には、ジブフツト最大
離間状態で周溝62aに対する位置に固定ピン
機構9を設けている。
この固定ピン機構9は、筒状のピンホルダー
91と、ロツド外周面に向けて出没自在となる
ようにピンホルダー91に設けられたピン92
と、このピン92をロツド外周面に押圧するバ
ネ93と、バネ受け94とから成つている。
また、ピン92の基端部につまみ95aを有
するレバー95を設け、このレバー95をバネ
受け94の外端面に当接させている。
このバネ受け94の外端面は、高面部94a
と低面部94bとが傾斜面を介して周方向につ
ながつたカム面に形成しており、ジブ格納に際
してレバー95を低面部94bに当接させた状
態でピン92の先端部がピンホルダー91外に
突出して、ロツド62の外周面に圧接する状態
となる。
したがつて、ジブ格納作業時にジブフツト4
1が最大離間状態(第4,5図の状態)となる
と、ピン92が周溝62aに係合してジブフツ
ト41の移動を阻止する。また、ジブ張出し時
には、レバー95をバネ受け94の高面部94
aに当接させ、ピン92を周溝62aから外れ
た状態に保持しておけばよい。
なお、この実施例では、直線ロツド62のジ
ブフツト側の端部にも周溝62bを設け、ジブ
格納後、ジブフツト41を接近状態に保持しう
るように構成している。
(b)−2 第16図〜第19図に示す実施例において
は、直線ロツド62を中空軸とし、この中空ロ
ツド62の周壁に、格納時用の第1ピン孔68
と張出し時用の第2ピン孔69とを同一円周上
においてジブ捻転角度(約270゜)と同一角度を
置いて設けている。一方、ブラケツト61に、
第18図に示す実施例で用いた固定ピン機構9
を設け、ピン92が、ジブ格納時には第1ピン
孔68に、ジブ張出し時には第2ピン孔69に
それぞれ係合するようにしている。
なお、ジブ格納方向および張出し方向のジブ
捻転時に、ピン92が捻転力によつて両ピン孔
68,69の一方から離脱しうるように、両ピ
ン孔68,69の一方の孔縁部68a,69a
を傾斜面に形成している。
また、第1ピン孔68については、ジブ格納
時姿勢でジブフツト41を最大離間状態に固定
するために、第18図に示すようにピン92が
ロツド軸方向に離脱不能となる直孔状とし、第
2ピン孔69については、ジブフツト41の接
近移動を許容しうるように、第19図に示すよ
うにジブフツト接近方向の孔縁部69bを、ピ
ン92の離脱が可能となる傾斜面に形成してい
る。
この実施例構成によると、ジブ格納時にジブ
フツト41を最大離間状態に固定できるという
効果に加えて、ジブ4を格納方向に捻転させた
ときにはピン92が第1ピン孔68に、張出し
方向に捻転させたときにはピン92が第2ピン
孔69にそれぞれ係合してジブ4の捻転角度を
規制するため、捻転操作が正確に行なわれる。
すなわち、格納時には、第2図の段階でガイド
ローラ45がジブガイド5の入口に臨む状態、
張出し時には、第4,5図の段階で主桁側連結
具43が第1ジブフツト41の直下方に、第2
ジブフツト42が右側ジブ取付軸32の直下方
にそれぞれ位置する状態に正確に捻転操作され
ることとなる。
(c) 第1ジブフツト41の他の取付構造例とし
て、第20図に示す実施例では、取付装置6の
直線ロツド62をブラケツト61に固定し、こ
の直線ロツド62に対して屈曲ロツド63をロ
ツド軸心xまわりに回転自在かつスライド自在
に取付けている。この構成によつても前記実施
例と同様の作用効果を得ることができる。な
お、この場合、ジブフツト41を最大離間位置
に固定する手段は、とくに図示しないが直線ロ
ツド62と屈曲ロツド63との間に設ければよ
い。
(d) 基本実施例では、ジブ4をできるだけブーム
基端側にシフトバツクして格納するために、第
1ジブフツト41のジブ主桁4aに対するスラ
イドストロークを比較的大きくとつたが、とり
たててシフトバツク機能を必要としない場合に
は、このジブフツト41のスライドストローク
は、同ジブフツト41を主桁4aに対して脱着
するのに必要なストロークのみでよい。
(e) ジブ4を垂下位置と格納位置との間で移動さ
せるジブ移動手段としては、上記実施例で例示
したジブガイド5とガイドローラ45とを用い
るもの以外に、特開昭61−86386号公報または
特開昭58−130883号公報に示されているように
ロープでジブを移動させる構成のものを用いて
もよい。
〔考案の効果〕
上記のように本考案によるときは、第1ジブフ
ツトをジブの第1主桁の基端部に対して、同主桁
から下方にずれた軸のまわりに回転自在、および
同主桁と同軸上でスライドして着脱可能に設け、
このジブフツトをジブ取付軸に連結した状態でジ
ブを、この連結点を支点として垂下させ、かつ上
記軸のまわりに捻転させて張出し、格納する構成
としたから、ジブ格納時に、ジブをブーム側面に
おいてブーム下方への突出部分が殆どない上方位
置にセツトすることができ、これにより、走行時
に良好な前方視界を確保することができる。
しかも、上記上方位置へのジブ格納作用が、ジ
ブ引寄せ操作のみによつて自動的に果されるた
め、格納後に改めてジブを上方位置に引き上げる
作業が不要となる。
また、第1ジブフツトそのものを第1主桁に対
し下方にずれた軸のまわりに回転自在およびスラ
イド自在に構成したから、同様の機能を果す連結
具をジブフツトとは別にジブに設け、この連結具
用の軸部分をジブ取付軸に延設する他の手段をと
つた場合と比較して、ジブ取付軸の軸長が短くて
すみ、クレーン作業上有利となる。
さらに、ジブ格納時に第1ジブフツトを主桁基
端部に対し離間した位置に固定する手段を設けた
から、ジブ格納工程におけるジブ引寄せ段階、ま
たはジブ張出しに際してブームが水平より先下が
りに傾いた状態でジブの格納固定が解かれた場合
等におけるジブの不測の移動を防止することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第13図は本考案の基本実施例を示
し、第1図はジブ格納状態、第2図はジブ垂下状
態、第3図はジブ捻転途中状態、第4図はジブ捻
転完了状態をそれぞれ示す側面図、第5図は第4
図状態の正面図、第6図はさらにジブを垂直に引
き上げた状態の正面図、第7図はジブ張出し状態
の側面図、第8図は第1図状態の部分拡大図、第
9図は同拡大斜視図、第10図は第8図A−A線
拡大断面図、第11図は第5図状態、第12図は
第6図状態の各部分拡大図、第13図は第12図
B−B線断面図、第14図は本考案の他の実施例
を示す第9図相当図、第15図はさらに別の実施
例を示す一部拡大側断面図、第16図はさらにま
た別の実施例を示す一部拡大側断面図、第17図
は第16図C−C線拡大断面図、第18図は第1
7図D−D線、第19図は同E−E線各断面図、
第20はまた別の実施例を示す第11図相当図、
第21図は従来例を示すジブ張出し状態の側面
図、第22図は同平面図、第23図は同ジブ垂下
状態、第24図は同格納状態をそれぞれ示す側面
図である。 3……伸縮ブーム、31……第1ジブ取付軸、
4……ジブ、4a……第1主桁、4b……第2主
桁、41……第1ジブフツト、42……第2ジブ
フツト、6……第1ジブフツトの取付装置、61
……同装置のブラケツト、62……同回転および
スライド自在な直線ロツド、x……同ロツド軸心
(ジブ第1主桁に対し下方にずれた軸)、63……
同屈曲ロツド、64,44……連結手段を構成す
るピン孔、7……同連結ピン、65……第1ジブ
フツトを離間位置に固定する手段を構成するスラ
ストプレート、65a……同スラストプレートの
突片、66……同ストツパ、9……同手段の他の
例を構成する固定ピン機構、92……同機構のピ
ン、62a……同ピン孔、68,69……同ピン
孔、5……ジブ移動手段を構成するジブガイド、
45……同ガイドローラ、W……ジブ昇降手段を
構成する補巻ワイヤロープ、F……同補フツク。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 伸縮ブームの先端部左右一側に第1ジブ取付
    軸、他側に第2ジブ取付軸をそれぞれ設ける一
    方、ジブの両側主桁の基端部に、上記両ジブ取付
    軸に対して着脱可能に連結される第1および第2
    ジブフツトを設け、ジブを、上記第1ジブフツト
    および同ジブフツトが取付けられた第1主桁が下
    側、上記第2ジブフツトおよび同ジブフツトが取
    付けられた第2主桁が上側に位置する竪置き姿勢
    でブームの側面に格納し、このジブを、上記第1
    ジブフツトが上記第1ジブ取付軸に連結された状
    態で、この連結点を支点として格納位置から垂下
    させ、ついで捻転させ、さらに前方に振り上げて
    ブーム先端に張出し、これと逆の手順で格納する
    クレーンにおいて、次の構成を備えたことを特徴
    とするクレーンのジブ張出し、格納装置。 () 上記第1ジブフツトを、クランク状に屈
    曲したロツド部材の先端に取付けること。 () 上記第1ジブフツトが上記ジブの第1主
    桁の軸心と同軸上において同主桁の基端部に対
    して係合する位置と離間する位置との間で移動
    し、かつ、ジブ格納状態での第1主桁よりも下
    方に位置するジブ長さ方向の軸のまわりで回転
    しうる状態で、上記ロツド部材をジブの第1主
    桁の基端近傍部に取付けること。 () ジブを、張出し時には格納位置から上記
    垂下位置まで移動させ、格納時にはこの逆に移
    動させるジブ移動手段を具備すること。 () ジブを、垂下状態で真上に引上げて上記
    ジブの第1主桁の基端部を上記第1ジブフツト
    に係合させるジブ引上げ手段を具備すること。 () 上記第1主桁の基端部と第1ジブフツト
    とを係合状態で着脱可能に連結する手段を具備
    すること。 () ジブ格納姿勢において上記第1ジブフツ
    トを上記離間位置に固定する手段を具備するこ
    と。
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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6186386A (ja) * 1984-10-03 1986-05-01 石川島播磨重工業株式会社 多段伸縮ブ−ム式クレ−ンのジブ張出し、格納方法

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