JP2003298027A - 強誘電体薄膜素子およびその製造方法、これを用いた薄膜コンデンサ並びに圧電アクチュエータ - Google Patents

強誘電体薄膜素子およびその製造方法、これを用いた薄膜コンデンサ並びに圧電アクチュエータ

Info

Publication number
JP2003298027A
JP2003298027A JP2003012256A JP2003012256A JP2003298027A JP 2003298027 A JP2003298027 A JP 2003298027A JP 2003012256 A JP2003012256 A JP 2003012256A JP 2003012256 A JP2003012256 A JP 2003012256A JP 2003298027 A JP2003298027 A JP 2003298027A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thin film
film
ferroelectric thin
ferroelectric
electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003012256A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4218350B2 (ja
Inventor
Hiroyuki Kita
弘行 喜多
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2003012256A priority Critical patent/JP4218350B2/ja
Publication of JP2003298027A publication Critical patent/JP2003298027A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4218350B2 publication Critical patent/JP4218350B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L28/00Passive two-terminal components without a potential-jump or surface barrier for integrated circuits; Details thereof; Multistep manufacturing processes therefor
    • H01L28/40Capacitors
    • H01L28/55Capacitors with a dielectric comprising a perovskite structure material
    • H01L28/56Capacitors with a dielectric comprising a perovskite structure material the dielectric comprising two or more layers, e.g. comprising buffer layers, seed layers, gradient layers
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N30/00Piezoelectric or electrostrictive devices
    • H10N30/01Manufacture or treatment
    • H10N30/07Forming of piezoelectric or electrostrictive parts or bodies on an electrical element or another base
    • H10N30/074Forming of piezoelectric or electrostrictive parts or bodies on an electrical element or another base by depositing piezoelectric or electrostrictive layers, e.g. aerosol or screen printing
    • H10N30/076Forming of piezoelectric or electrostrictive parts or bodies on an electrical element or another base by depositing piezoelectric or electrostrictive layers, e.g. aerosol or screen printing by vapour phase deposition
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N30/00Piezoelectric or electrostrictive devices
    • H10N30/20Piezoelectric or electrostrictive devices with electrical input and mechanical output, e.g. functioning as actuators or vibrators
    • H10N30/206Piezoelectric or electrostrictive devices with electrical input and mechanical output, e.g. functioning as actuators or vibrators using only longitudinal or thickness displacement, e.g. d33 or d31 type devices
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N30/00Piezoelectric or electrostrictive devices
    • H10N30/704Piezoelectric or electrostrictive devices based on piezoelectric or electrostrictive films or coatings
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T428/00Stock material or miscellaneous articles
    • Y10T428/24Structurally defined web or sheet [e.g., overall dimension, etc.]
    • Y10T428/24802Discontinuous or differential coating, impregnation or bond [e.g., artwork, printing, retouched photograph, etc.]
    • Y10T428/24917Discontinuous or differential coating, impregnation or bond [e.g., artwork, printing, retouched photograph, etc.] including metal layer
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T428/00Stock material or miscellaneous articles
    • Y10T428/24Structurally defined web or sheet [e.g., overall dimension, etc.]
    • Y10T428/24942Structurally defined web or sheet [e.g., overall dimension, etc.] including components having same physical characteristic in differing degree
    • Y10T428/2495Thickness [relative or absolute]
    • Y10T428/24967Absolute thicknesses specified
    • Y10T428/24975No layer or component greater than 5 mils thick

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Semiconductor Memories (AREA)
  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)
  • Semiconductor Integrated Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 強誘電体薄膜素子の特性改善のため熱処理を
行う場合に表面層の変質やクラックの発生等を防止する
製造方法、およびこの強誘電体薄膜素子を用いた薄膜コ
ンデンサおよび圧電アクチュエータを提供することを目
的とする。 【解決手段】 基板1上に第1の電極膜2を形成し、こ
の第1の電極膜2上に強誘電体薄膜3を形成し、さらに
この強誘電体薄膜3上に無機保護膜4を形成する。その
後、無機保護膜4と強誘電体薄膜3とを酸素含有雰囲気
下で熱処理し、熱処理により強誘電体薄膜3成分の拡散
と無機保護膜4の酸化により強誘電体薄膜3表面に形成
された酸化拡散層6上に第2の電極膜8を形成する方法
からなる。この方法により、強誘電体薄膜3表面の変質
層やクラック等を発生させずに、強誘電特性を改善する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄膜コンデンサ、
半導体メモリや圧電アクチュエータとして利用される強
誘電体薄膜素子およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、強誘電体薄膜素子は、その強誘電
特性を利用して薄膜コンデンサや不揮発性メモリ、圧電
特性を利用した圧電アクチュエータ、あるいは焦電特性
を利用した赤外線センサ等への応用が行われている。こ
れらへの応用においては、強誘電体薄膜素子の特性をさ
らに向上することが要求されている。例えば、圧電アク
チュエータへ応用するためには圧電定数を大きくするこ
とが必要である。また、強誘電体薄膜素子を用いたコン
デンサ等では、リーク電流や抗電界が小さく、かつ分極
反転に伴う劣化の少ないことが必要である。
【0003】圧電アクチュエータに応用するための強誘
電体薄膜素子の製造方法として、以下の方法がある。そ
れによると、基板としては、酸化マグネシウム単結晶基
板(MgO基板)を用いる。このMgO基板上に(10
0)配向した白金(Pt)膜をスパッタリングにより形
成する。次に、このPt膜上にチタン酸ジルコン酸鉛
(PZT)の焼結体からなるターゲットを用いて基板温
度が約600℃の条件でスパッタリングして成膜するこ
とで、膜面に垂直方向に配向したPZT膜を形成してい
る(特許文献1)。
【0004】また、不揮発性メモリとして応用する場
合、基板材料としては種々の半導体回路を形成できるシ
リコン単結晶基板(Si基板)を用いる必要がある。こ
のSi基板上に良好な強誘電特性を有する誘電体薄膜素
子を形成するため、成膜後に熱処理が通常行われてい
る。
【0005】例えば、PZT膜からなる強誘電体薄膜を
用いて強誘電性メモリ回路を作製する場合に、オゾンア
ニールを行い、強誘電性コンデンサの特性を改善する方
法がある。スパッタ成膜された強誘電体薄膜は一般に膜
中に欠陥を多く含んでおり、さらにこの強誘電性コンデ
ンサ上にシリケートガラス等の絶縁膜を化学気相成膜法
で形成すると、水素原子または窒素原子が強誘電体薄膜
中に拡散して置換型不純物となり、強誘電特性が劣化す
ることがある。オゾンアニールは、オゾンの分解により
生じた活性な酸素を膜中に拡散させて、このような欠陥
や劣化を修復して結晶性を改善するために行われる(特
許文献2)。
【0006】また、他の例としては、基板上に下部電極
層、中間層、誘電体層、中間層および上部電極層を順に
形成してなる薄膜コンデンサにおいて、中間層を金属元
素と酸素とを含む材料により構成する方法がある。誘電
体層が鉛(Pb)−マグネシウム(Mg)−ニオブ(N
b)−酸素(O)からなるぺロブスカイト構造である場
合、中間層はPb、MgおよびNbを含む金属元素と酸
素(O)とから構成される。このような組成の中間層を
形成することで熱膨張係数差による応力を緩和でき、熱
処理をしてもクラックや剥離が生じないようにできるこ
とが示されている。この中間層は、誘電体層と接する層
側が、電極層と接する側に比べて酸素(O)の含まれる
割合を小さくした構成となっており、スパッタリング等
の成膜時に反応ガスである酸素(O)の分圧を制御して
形成している(特許文献3)。
【0007】
【特許文献1】特開平1−308927号公報
【特許文献2】特開平6−13565号公報
【特許文献3】特開平7−45475号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
第1の例では、良好な圧電特性が得られる成膜条件範囲
が狭いために、成膜条件を非常に厳しく管理する必要が
ある。さらに、この製造方法においては、熱処理により
圧電特性をさらに改善することについてはまったく示さ
れていない。
【0009】また、第2の例では、オゾンアニールはそ
れぞれの成膜工程毎に行われており、強誘電体薄膜形成
後にも行うことが示されている。しかしながら、強誘電
体薄膜が露出した状態で熱処理すると表面層の変質やク
ラックが発生し易いが、それに対する対策についてはま
ったく示されていない。
【0010】さらに、第3の例では、上部電極層側につ
いては、誘電体層上に中間層を形成し、さらに上部電極
層を形成した後に熱処理を行っている。この上部電極層
側の中間層は、上部電極層と誘電体層との熱膨張係数差
により発生する応力の緩和が目的である。したがって、
上部側の中間層を形成した状態で熱処理を行い誘電体層
の特性を改善させることについてはまったく示されてい
ない。また、上部電極層を形成後に熱処理を行う場合に
は、熱膨張係数差による熱応力をこの中間層で充分に緩
和することは比較的困難であるので、誘電体層のクラッ
クや剥離は防止できるが、応力の誘起による強誘電特性
の劣化まで防止することは困難であると思われる。
【0011】本発明は、強誘電体薄膜素子の特性改善の
ため熱処理を行う場合に、従来課題であった強誘電体薄
膜の表面層の変質やクラックの発生等を防止する製造方
法を提供することを目的とする。また、この強誘電体薄
膜素子を用いることで特性を改善した薄膜コンデンサお
よび圧電アクチュエータを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の強誘電体薄膜素子の製造方法は、基板上に
第1の電極膜を形成する工程と、第1の電極膜上に強誘
電体薄膜を形成する工程と、強誘電体薄膜上に無機保護
膜を形成する工程と、無機保護膜と強誘電体薄膜とを酸
素含有雰囲気下で熱処理する工程と、熱処理されること
により無機保護膜が酸化されるとともに強誘電体薄膜の
構成成分の一部が拡散して生じた酸化拡散層上に第2の
電極膜を形成する工程とを含む方法からなる。
【0013】このような方法により、強誘電体薄膜を熱
処理するときに生じ易い剥離、表面の変質、クラックあ
るいは強誘電体薄膜構成成分の揮発、蒸発を防止し、か
つ熱処理による結晶性の改善が可能となり、強誘電体薄
膜素子の特性を大きく向上できる。
【0014】また、本発明の強誘電体薄膜素子の製造方
法は、上述の無機保護膜が強誘電体薄膜の構成成分の少
なくとも1つを含む構成からなる。この材料構成による
製造方法とすることで、無機保護膜が熱処理により酸化
したときに強誘電体薄膜構成成分との反応または拡散が
生じ易くなり、表面の変質やクラック発生あるいは強誘
電体薄膜の成分の揮発、蒸発を防止できる。
【0015】また、本発明の強誘電体薄膜素子の製造方
法は、強誘電体薄膜がチタン(Ti)とジルコニウム
(Zr)の少なくとも一方を構成元素として含み、無機
保護膜がTiとZrの少なくとも一方を含む構成からな
る。この製造方法により、無機保護膜が熱処理により酸
化した場合、その酸化層は強誘電体薄膜と同じ構成成分
であるので強誘電体薄膜との反応、拡散が生じて、変質
やクラック発生をより確実に防止できる。さらに、Ti
やZrは酸化し易い金属であるので比較的低温の熱処理
でも変質やクラック発生を抑制できる。また、Tiの酸
化物であるTiO 2は比較的比誘電率が大きいので、酸
化拡散層が生じても全体の比誘電率や圧電特性の劣化を
生じ難くできるという作用も有する。
【0016】さらに、本発明の強誘電体薄膜素子の製造
方法は、強誘電体薄膜が構成元素としてさらに鉛(P
b)を含む構成からなる。この材料を用いた場合でも、
本発明の無機保護膜の酸化層とPbの酸化物であるPb
Oとが反応または酸化層がキャップ層となり強誘電体薄
膜中からPbが揮発、蒸発することを有効に防止でき、
熱処理をより安定して行うことができる。
【0017】さらに、本発明の強誘電体薄膜素子の製造
方法は、基板が酸化マグネシウム(MgO)単結晶基板
であり、第1の電極膜が白金(Pt)膜である構成から
なる。この構成からなる製造方法とすることにより、強
誘電体薄膜は成膜時点で基板面に対して垂直方向に配向
させることができる。この結果、強誘電体薄膜素子形成
後の熱処理は応力緩和や酸素欠陥の補償等が可能な温度
条件でもよく、従来の熱処理条件よりも低温での熱処理
が可能となる。
【0018】さらに、本発明の強誘電体薄膜素子の製造
方法は、第1の電極膜と強誘電体薄膜とをスパッタリン
グにより形成する方法からなる。この方法により、量産
性よく、かつ特性の再現性のよりよい強誘電体薄膜素子
を製造することができる。
【0019】また、本発明の強誘電体薄膜素子は、基板
上に形成された第1の電極膜と、この第1の電極膜上に
形成された強誘電体薄膜と、この強誘電体薄膜上に形成
された無機保護膜中に強誘電体薄膜の構成成分の一部が
拡散して形成された酸化拡散層と、酸化拡散層上に形成
された第2の電極膜とから構成される。
【0020】この構成により、酸化拡散層が強誘電体薄
膜を熱処理するときに生じ易い剥離、表面の変質、クラ
ックあるいは強誘電体薄膜構成成分の揮発、蒸発を防止
し、かつ熱処理による強誘電体薄膜の結晶性の改善が可
能となり、強誘電体薄膜素子の特性を大きく向上でき
る。
【0021】さらに、本発明の強誘電体薄膜素子は、酸
化拡散層の膜厚方向の酸素含有状態が強誘電体薄膜側に
向かって小さくなる勾配を有する領域が存在する構成か
らなる。この構成により、熱処理時に強誘電体薄膜の構
成成分の揮発、蒸発を有効に抑制することができる。
【0022】さらに、本発明の強誘電体薄膜素子は、酸
化拡散層が拡散した強誘電体薄膜の構成成分以外に少な
くともさらに1つ以上の構成成分を含んでもよい。この
ように無機保護膜とすることにより、熱処理で形成され
た酸化層は強誘電体薄膜の構成成分と同じ成分を含むの
で、強誘電体薄膜との反応または拡散が生じ易くなり、
この結果、強誘電体薄膜の変質やクラックをより有効に
抑制できる。
【0023】さらに、本発明の強誘電体薄膜素子は、強
誘電体薄膜がTiとZrの少なくとも一方を構成元素と
して含み、無機保護膜がTiとZrの少なくとも一方を
含む構成としてもよい。また、強誘電体薄膜は構成元素
としてさらにPbを含む構成としてもよい。このような
構成とすることにより、無機保護膜の酸化が低温で生
じ、かつ強誘電体薄膜の構成成分で、揮発し易いPbO
との反応も低温で起こるので、熱処理により強誘電体薄
膜の特性向上を実現しながら表面の変質やクラック発生
を防止できる。
【0024】さらに、本発明の薄膜コンデンサは、強誘
電体薄膜素子を用いた薄膜コンデンサであって、上述し
た強誘電体薄膜素子を用いた構成からなる。この強誘電
体薄膜素子を用いることにより薄膜コンデンサとして比
誘電率を大きくしながら、かつ第2の電極膜との密着性
も良好となり、信頼性の高い薄膜コンデンサを実現でき
る。
【0025】さらに、本発明の圧電アクチュエータは、
アクチュエータを構成する圧電体素子部が上記の強誘電
体薄膜素子のいずれかから構成され、強誘電体薄膜素子
の少なくともアクチュエータとして機能する領域部の基
板が除去されていることを特徴とする。この構成によ
り、圧電特性が良好で、かつ信頼性の高い圧電アクチュ
エータが実現できる。
【0026】さらに、本発明の圧電アクチュエータは、
アクチュエータを構成する圧電体素子部が上記の強誘電
体薄膜素子のいずれかを一対積層し、それぞれの強誘電
体薄膜素子の第1の電極膜同士および第2の電極膜同士
を電気的に接続する接続配線と、少なくともアクチュエ
ータとして機能する領域部の基板が除去された構成を有
する。このような構成とすることにより、アクチュエー
タとして機能する領域部の基板を除去してもそりが発生
せず、かつ熱処理により圧電特性を向上させた圧電アク
チュエータを実現できる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0028】(第1の実施の形態)本発明の第1の実施
の形態の強誘電体薄膜素子の製造方法について、図1を
用いて説明する。図1(A)は、基板上に第1の電極
膜、強誘電体薄膜および無機保護膜まで形成した状態を
示す。図1(B)は、この無機保護膜と強誘電体薄膜と
を熱処理した状態を示す。また、図1(C)は、第2の
電極膜を形成して強誘電体薄膜素子とした状態を示す。
【0029】本実施の形態では、基板1としてはMgO
単結晶基板を用い、この基板1上に第1の電極膜2とし
てPt膜を形成した。このPt膜の形成条件は、Ptを
ターゲットとしてスパッタリング法により基板温度約6
00℃で、0.2μmの厚さに形成した。この条件で作
製した第1の電極膜2であるPt膜は(100)配向し
ていることがX線回折により確認された。さらに、この
第1の電極膜2上に強誘電体薄膜3としてPZT膜を同
様にスパッタリング法により形成した。成膜条件は、P
ZTターゲットを用いて、基板温度を約650℃とし、
PZT膜を約2μmの厚さに形成した。MgO単結晶基
板のPt膜上にこのような条件でPZT膜を作製する
と、熱処理を行わなくても(001)配向した膜が得ら
れる。この後、無機保護膜4としてTi膜を同様にスパ
ッタリングで形成した。その形成条件は、Tiターゲッ
トを用いてスパッタリング法により、室温条件で約5n
mの厚さに形成した。この無機保護膜4までを形成した
状態を図1(A)に示す。
【0030】次に、この無機保護膜4と強誘電体薄膜3
とを大気中、600℃、5時間の熱処理を行った。この
熱処理後の状態を図1(B)に示す。熱処理により無機
保護膜4であるTi膜は酸化されると同時に、PZT膜
の成分が拡散して酸化拡散層6が形成される。第2の電
極膜8は、この酸化拡散層6上に形成した。本実施の形
態では、第2の電極膜8としてPtをスパッタリングに
より形成した。その後、強誘電体薄膜素子として必要な
パターン形状をフォトリソとエッチングにより加工し
た。この加工した状態を図1(C)に示す。これを本発
明試料とよぶ。なお、無機保護膜4であるTi膜を形成
した後にエッチング加工してから、熱処理を行ってもよ
い。
【0031】また、比較のために同様な条件でPt膜と
PZT膜を形成し、無機保護膜4の形成や熱処理を行わ
ず、第2の電極膜8としてPt膜を形成して強誘電体薄
膜素子を作製した。これは従来の作製方式であり、これ
を比較試料Aとよぶ。
【0032】さらに、Pt膜とPZT膜とを形成した
後、無機保護膜4を形成せずに熱処理を行い、その後第
2の電極膜8であるPt膜を形成する方法でも強誘電体
薄膜素子を作製した。なお、熱処理条件は、本発明試料
の場合と同じとした。これを比較試料Bとよぶ。
【0033】また、第2の電極膜8をTiとPtの二層
構成とし、上記の熱処理温度と同じ温度まで真空中で基
板1を加熱してから、同一真空中でPZT膜上に第2の
電極膜8を形成する試料も作製した。熱処理温度は本発
明試料と同じであるが、加熱時間は約2時間とした。こ
れを比較試料Cとよぶ。
【0034】すなわち、比較試料Aは従来の作製方法、
比較試料Bは無機保護膜4を形成せずに大気中で熱処理
して形成する方法、比較試料Cは真空中熱処理を行い、
連続して第2の電極膜8であるTiとPtの二層構成電
極膜を形成する方法である。
【0035】本発明試料と上記の3つの比較試料の合計
4試料について、膜表面の観察、第2の電極膜8との密
着性、比誘電率(ε)、ヒステリシス特性、残留分極
(Ps)、抗電界(EC)、X線回折測定によるc軸方
向の格子定数および圧電定数(d31)を測定した。この
評価結果を(表1)に示す。
【0036】
【表1】
【0037】(表1)から分かるように、本発明試料と
比較試料Bについては、比誘電率(ε)と圧電定数(d
31)とが比較試料Aよりも大きくなり、圧電特性の改善
が確認された。また、c軸方向の格子定数もバルクのP
ZTの格子定数に近い値に改善されている。すなわち、
熱処理により比較試料Aに比べて結晶性が改善され、こ
の結果圧電特性が良好になったものと考えられる。
【0038】しかしながら、比較試料Bでは、熱処理後
の表面全体に微細なクラックと白濁が生じ、しかもこの
膜上に 2の電極膜8であるPt膜を形成したときの密
着性は悪く、容易に剥離が生じた。一方、本発明試料
は、表面観察においては変質やクラックはみられず、第
2の電極膜8であるPt膜の密着性も良好であった。
【0039】また、比較試料Cでは、第2の電極膜8の
密着性は良好であったが、比誘電率(ε)と圧電定数
(d31)が他の方法で作製した試料に比べて小さな結果
が得られた。
【0040】さらに、本発明試料、比較試料Aおよび比
較試料Bのヒステリシス特性を測定した結果を図2に示
す。図2(A)は本発明試料、図2(B)は比較試料A
および図2(C)は比較試料Bについての測定結果であ
る。また、この測定結果から求めた残留分極(Ps)と
抗電界(EC)を(表1)に示す。なお、抗電界(EC
は正側の値と負側の値とをそれぞれ表示している。これ
らの図から分かるように、強誘電体薄膜3を熱処理する
ことで、ヒステリシス特性は分極軸を中心として非対称
な形状から対称な形状に改善されることが見出された。
【0041】これらの結果から、PZT膜を熱処理する
ことにより比誘電率(ε)と圧電定数(d31)が改善さ
れることが見出された。しかし、比較試料Bのように無
機保護膜4であるTi膜を形成せずに熱処理すると、第
2の電極膜8との強固な密着性が得られないことも分か
った。また、比較試料Cのように、第2の電極膜8を形
成するときに加熱する、いわゆる真空中熱処理では逆に
特性の劣化が生じることも明確になった。一方、本発明
試料のように無機保護膜4であるTi膜を形成して熱処
理を行うと、圧電特性、比誘電率(ε)およびヒステリ
シス特性の改善とともに、第2の電極膜8との強固な密
着性も得られることが見出された。これにより、圧電ア
クチュエータや薄膜コンデンサとしての応用において、
その特性を大きく向上させることが可能となった。
【0042】本発明の製造方法においては、熱処理時に
強誘電体薄膜3の表面層に形成された無機保護膜4であ
るTi膜の酸化と、強誘電体薄膜3の構成成分の無機保
護膜4との反応および拡散が生じて酸化拡散層6ができ
る。本発明者らは、このような酸化拡散層6を生じさせ
ることにより、強誘電体薄膜3の結晶成長に伴う収縮や
基板1との熱膨張係数差で生じる応力によるクラックを
防止できることを見出したものである。Tiは非常に酸
化され易い金属元素であり、無機保護膜4が表面に形成
された強誘電体薄膜3を酸素含有雰囲気中で熱処理する
と、Ti膜も酸化されるが、この酸化物は強誘電体薄膜
3の構成成分と比較的低温で反応と拡散が生じる。これ
により、強誘電体薄膜3の結晶成長に伴う収縮の補償や
表面層の変質の防止が可能になるものと推定される。
【0043】例えば、Tiの酸化物であるTiO2と本
実施の形態の強誘電体薄膜3であるPZT膜の構成成分
の1つであるPbOとは、約450℃以上で反応するこ
とが知られている。無機保護膜4としてTi膜を形成し
て熱処理を行うと、Tiの酸化と同時に強誘電体薄膜3
の構成成分との反応あるいは拡散により酸化拡散層6が
生じる。この酸化拡散層6により、強誘電体薄膜3表面
の変質やクラック発生を有効に防止することができる。
【0044】例えば、Pbの酸化物は比較的低温で蒸発
するので強誘電体薄膜3中の組成が変動し易い。このた
め、Pbを含む強誘電体薄膜3の熱処理はRTA(Ra
pid Thermal Annealing)法が通
常行われている。しかし、この方法は短時間で急速に加
熱するために基板1と強誘電体薄膜3との温度差も大き
くなり、熱膨張係数差のみでなく温度差も含めた熱応力
が加わる。したがって、熱処理によりクラックや膜の剥
離が生じ易い。しかし、Tiからなる無機保護膜4を強
誘電体薄膜3表面に形成してから熱処理すると、表面層
のTiの酸化物が、Pbの酸化物と反応すること、およ
びこの膜がPbの蒸発に対するキャップ効果を有するこ
と等により、Pbの蒸発を防止できる。このような作用
から、Pbを含む強誘電体薄膜3に対して炉中熱処理を
行っても剥離やクラックあるいは表面の変質等を生じ
ず、かつ充分な結晶成長が可能となり強誘電体薄膜3の
特性を改善できるものである。
【0045】このような効果を奏する無機保護膜4とし
ては、強誘電体薄膜3を構成する成分あるいは構成成分
と反応し易い材料で形成すればよい。例えば、強誘電体
薄膜3がPZT膜の場合には、上述したTiだけでな
く、ZrあるいはTiとZrとの混合膜を用いることが
できる。また、強誘電体薄膜3がBaSrTiO3膜の
場合には、無機保護膜4としてTiまたはSrを用いる
ことができる。さらに、強誘電体薄膜3がBi4Ti3
12膜の場合には、無機保護膜4としてTiを用いること
ができる。さらに、強誘電体薄膜3がSrBi2Ta2
9膜の場合には、無機保護膜4としてTa、Biまたは
TaとBiとの混合膜を用いることができる。さらに、
強誘電体薄膜3としてランタン添加チタン酸ジルコン酸
鉛(PLZT)、チタン酸バリウムを用いる場合には、
無機保護膜4としてはTiやZr、あるいはTiとZr
との混合膜を用いることができる。さらに上述した材料
の組合せだけでなく、Mg、Ca、SrやLaを用いて
もよい。これ以外の強誘電体薄膜3においても、構成成
分との相互拡散が生じ易く、熱処理により蒸発し難い材
料を無機保護膜4として選択すれば、本発明の効果を奏
することができる。
【0046】無機保護膜4の膜厚としては1nmから1
00nmの範囲が望ましく、さらに1nmから20nm
の範囲が特性の安定化に対してより望ましい。無機保護
膜4を100nmより厚く形成すると、熱処理時に強誘
電体薄膜3に無視し得ない熱応力を誘起させてしまう。
さらに、酸素含有雰囲気下で熱処理しても、無機保護膜
4が厚くなると強誘電体薄膜3中に酸素(O)が充分拡
散できなくなり、膜中の酸素欠陥を補償することができ
なくなる。この結果、強誘電特性の改善が充分にできな
くなる。したがって、無機保護膜4としては、100n
m以下とすることが必要である。一方、無機保護膜4の
効果を有効に発揮させるためには、少なくとも1nm以
上が必要であることが膜厚を変化させた熱処理実験から
見出された。
【0047】さらに、無機保護膜4の膜厚を1nm以上
で、20nm以下とすれば、熱応力の影響を非常に小さ
くしながら、表面の変質やクラック発生を防止し、かつ
強誘電体薄膜3中への酸素(O)の供給も充分可能とな
るので、強誘電体薄膜3の結晶性を向上して強誘電特性
を改善できる。さらに、この膜厚範囲であれば、酸化拡
散層6も薄くしか形成されないために、この膜による比
誘電率や圧電特性の低下を無視し得る程度に抑制するこ
ともでき、さらに特性を改善することもできる。
【0048】なお、無機保護膜4としては、最初から全
部または一部が酸化された薄膜を形成してもよい。ま
た、熱処理を行うときの酸素含有雰囲気としては大気中
だけでなく、酸素(O2)ガスやオゾン(O3)を添加し
てもよいし、酸素(O2)、酸化窒素(N2O)、水(H
2O)等を熱やプラズマにより分解させて酸素原子を生
成した雰囲気下で行ってもよい。この熱処理の温度条件
としては、強誘電体薄膜3と無機保護膜4の材料の組合
せにより最適な温度は異なるが、300℃から1000
℃の範囲であれば、本発明の効果を奏することができ
る。すなわち、上述したような無機保護膜4を用いる場
合には、300℃以上で酸化と強誘電体薄膜3の構成成
分の拡散とが生じて酸化拡散層6が形成され、強誘電体
薄膜3の変質やクラック発生を防止し、かつ強誘電体薄
膜3の特性改善が可能である。また、強誘電体薄膜3と
してはPZT膜のように高温に加熱すると蒸発等で逆に
特性が劣化する性質を有するものが多いが、本発明の無
機保護膜4を形成することでこの蒸発が防止でき100
0℃程度まで加熱して特性改善を行うことができる。
【0049】例えば、本実施の形態のように、無機保護
膜4としてTi膜、強誘電体薄膜3としてPZT膜を用
いた場合、300℃以上に加熱すればTi膜の酸化とP
ZT膜の構成成分の拡散が生じて酸化拡散層6が形成さ
れ、強誘電体薄膜3の変質やクラック発生を防止でき
る。同時に、PZT膜には応力緩和が生じてヒステリシ
ス特性の非対称性等が改善される。また、加熱時間とし
ては、RTAのような急速な加熱でなければ特に時間的
な制約はない。炉中で加熱する方式であれば、所定の温
度に達した時点ですぐに冷却してもよい。
【0050】また、本実施の形態では無機保護膜4とし
てTi膜を5nm形成したので熱処理後の酸素の膜厚方
向の分布はほぼ均一、あるいは表面層側で酸素リッチと
なり、強誘電体薄膜3側に向かって酸素濃度が小さくな
る勾配を有する領域が存在した。
【0051】なお、本実施の形態では、基板1としてM
gO単結晶基板、第1の電極膜2としてPt膜および強
誘電体薄膜3としてPZT膜を用いたが、本発明はこれ
に限定されるものではない。例えば、トランジスタ等の
機能回路を有し、強誘電体薄膜3を形成する表面にはシ
リコン酸化膜あるいはシリコン窒化膜等を形成したSi
基板、耐熱性ガラス基板またはアルミナ等のセラミック
基板を用いてもよい。さらに、本発明では第2の電極膜
8を形成する前に熱処理を行うので、第2の電極膜8と
しては、例えばニクロム(NiCr)、ニッケル(N
i)または銅(Cu)等の比較的酸化され易い金属を用
いることもできる。
【0052】さらに、本実施の形態の製造方法によれ
ば、図1に示す構造からなる強誘電体薄膜素子を薄膜コ
ンデンサとして用いることもできるだけでなく、Si基
板を用いて図3に示すようなトレンチ構造やスタック型
構造の薄膜コンデンサとして用いることもできる。図3
(A)はトレンチ構造、図3(B)はスタック形構造の
薄膜コンデンサの断面図である。
【0053】図3(A)のトレンチ構造の薄膜コンデン
サの製造方法について説明する。基板1としてはSi基
板を用い、この基板1にトレンチを形成後、第1の電極
膜2としてTi膜とPt膜の二層構成膜、強誘電体薄膜
3としてPZT膜、さらに無機保護膜4としてTi膜を
それぞれスパッタリングにより形成する。無機保護膜4
であるTi膜の膜厚は約5nmとする。Si基板上に形
成したPZT膜は結晶性が充分でないので、スパッタ成
膜したのみでは強誘電特性が得られない。このため、所
定のパターン加工をフォトリソ、エッチングにより行っ
た後、650℃、1時間の熱処理を行うが、このとき無
機保護膜4は酸化拡散層6となり、強誘電体薄膜3はク
ラックや変質が生じずに結晶性を改善できる。この後、
第2の電極膜8としてPt膜を形成すればトレンチ構造
の薄膜コンデンサが得られる。また、図3(B)に示す
スタック型構造についても同様な製造方法とすることが
できるので説明は省略する。
【0054】このような方法により強誘電体薄膜素子を
製造することにより、特性を改善あるいは回復できる。
すなわち、上述したようにSi基板上に形成された強誘
電体薄膜の結晶性の改善だけでなく、例えば薄膜コンデ
ンサがトランジスタ等の機能回路素子と一体で形成され
た場合に強誘電体薄膜の劣化が生じることがあるが、こ
のような劣化に対しても、TiやZr等の無機保護膜を
形成して熱処理を行うことで良好な特性を有する薄膜コ
ンデンサを得ることができる。
【0055】(第2の実施の形態)図4は、本発明の第
1の実施の形態の製造方法により作製した強誘電体薄膜
素子14、16を一対積層し、それぞれの強誘電体薄膜
素子の第1の電極膜21、22同士、および第2の電極
膜81、82同士を電気的に接続した積層構成の圧電ア
クチュエータ30の平面図とその断面図である。
【0056】この圧電アクチュエータ30の圧電体素子
部20は、強誘電体薄膜素子14、16の第2の電極膜
81、82同士を対向させて接着剤60により接着し一
体化した構成からなる。この圧電体素子部20は図示す
るような所定の形状を作製後、基板(図示せず)をエッ
チングすることで基板から完全に分離してから、樹脂基
板24上に接着剤(図示せず)により接着されている。
この樹脂基板24の一端には素子26が同様に接着固定
されている。圧電アクチュエータ30は、圧電体素子部
20、樹脂基板24、ワイヤリード19、素子26およ
び固定部28により構成される。
【0057】強誘電体薄膜素子14、16のそれぞれの
第1の電極膜21、22と第2の電極膜81、82間に
電圧を印加すると、圧電体素子部20はX−X方向の変
位を生じる。樹脂基板24の他端部は固定部28に固定
されているので、この変位は素子26をX−X方向に変
位させる。印加電圧によりこの変位を制御すれば、素子
26を目的の位置に高精度で位置決めする圧電アクチュ
エータ30が実現される。強誘電体薄膜素子14、16
を積層することにより全体の厚さを大きくして剛性を高
めることができる。一方、それぞれの強誘電体薄膜素子
14、16の厚さは薄くできるので、低電圧でX−X方
向の変位を大きくすることができる。
【0058】この圧電体素子部20の製造方法について
説明する。強誘電体薄膜素子14、16は、本発明の第
1の実施の形態で述べたのと同じ製造方法で作製する。
すなわち、例えばMgO単結晶基板(図示せず)上に第
1の電極膜21、22であるPt膜、強誘電体薄膜3
1、32であるPZT膜、さらに無機保護膜(図示せ
ず)であるTi膜を別々の基板上にそれぞれこの順に積
層して形成する。その後、600℃、5時間大気中で熱
処理を行い強誘電体薄膜31、32の特性を改善する。
この熱処理で無機保護膜であるTi膜は酸化すると同時
に強誘電体薄膜31、32の構成成分が拡散して酸化拡
散層61、62となる。この酸化拡散層61、62が形
成されることにより、強誘電体薄膜31、32の表面層
は変質やクラック等が生じず、圧電特性が改善される。
【0059】この後、第2の電極膜81、82であるP
t膜を形成する。第2の電極膜81、82を形成後、そ
れぞれの基板上に形成されている第2の電極膜81、8
2同士を対向させて、接着剤60により接着する。この
後、貼り合わされている2枚の基板のうちどちらか一方
の基板をエッチングして除去すると、他方の基板上に第
1の電極膜21、22と第2の電極膜81、82とでそ
れぞれ挟まれた強誘電体薄膜31、32の積層構造体が
露出する。この積層構造体をフォトリソとエッチングプ
ロセスにより図4(A)に示すような形状に加工する。
このようにして所定形状に加工後、他方の基板をさらに
エッチングして除去すれば、両方の基板から完全に分離
した圧電体素子部20が得られる。これを樹脂基板24
上の所定の位置に接着固定し、圧電体素子部20の電極
と樹脂基板24との電極部241とを、例えばワイヤリ
ード19で接続する。なお、第2の電極膜81、82に
ついては、ビアホール18を介して圧電体素子部20の
表面まで引出し電極膜17を設ける。このようにするこ
とで、強誘電体薄膜素子14、16と樹脂基板24の電
極部241との接続は、強誘電体薄膜素子14の第1の
電極膜21、強誘電体薄膜素子16の第1の電極膜22
および引出し電極膜17の3本となり、これらをワイヤ
リード19で樹脂基板24の電極部241と接続すれば
圧電アクチュエータ30が得られる。
【0060】以上説明したように、強誘電体薄膜31、
32上に無機保護膜を形成して熱処理することで、第1
の実施の形態で説明したのと同様に酸化拡散層61、6
2が形成されるので強誘電体薄膜31、32にはクラッ
クや変質が生じない。このために、第2の電極膜81、
82の強誘電体薄膜31、32に対する密着性も良好と
なり、第2の電極膜81、82同士を接着しても剥れる
不良が生じなくなる。この結果、熱処理により圧電特性
を向上させながら、密着性が良好で信頼性の高い圧電体
素子部20が実現できる。
【0061】なお、本実施の形態の圧電体素子部20
は、強誘電体薄膜素子14、16を一対積層した構成と
したが、本発明はこれに限定されるものではない。強誘
電体薄膜素子が一層構成の圧電体素子部でもよく、その
場合の製造方法は本実施の形態で説明した製造方法と同
様にすればよい。また、本実施の形態においては、基板
は最終的にはすべてエッチングして除去したが、アクチ
ュエータとして機能しないワイヤリードを接続する領域
部に片面の基板の一部を残すようにエッチングしてもよ
い。基板の一部を残すことで、強度が大きくなるので、
接着等の取り扱いが容易になる。
【0062】さらに、上述の圧電体素子部20を並列に
配置して圧電アクチュエータの長手方向に対して垂直な
方向に変位させる構成とすることもできる。例えば、図
5に示すような圧電アクチュエータ250としてもよ
い。この圧電アクチュエータ250は、アクチュエータ
として機能する圧電体素子部201、202を一対とし
て構成されている。この圧電体素子部201、202
は、第2の実施の形態の圧電体素子部20と同じ製造方
法により形成されている。ただし、一対の圧電体素子部
201、202は、両者の一部が連結した状態で鏡面対
称形状に配置されている点が異なる。このような形状は
フォトリソ、エッチング時のマスクを変えるだけで、他
は第2の実施の形態と同じ方法で作製できる。
【0063】この一対の圧電体素子部201、202は
樹脂基板245上に接着固定され、一対の圧電体素子部
201、202のそれぞれの第1の主電極膜、第2の主
電極膜、第1の対向電極膜および第2の対向電極膜と樹
脂基板上の電極パッドとがワイヤリード19で接続され
ている。なお、第1の対向電極膜と第2の対向電極膜間
は導電性の接着剤により接着固定されているので、接続
端子部は1ヶ所でよい。さらに、この一対の圧電体素子
部201、202のアクチュエータとして機能する領域
部の先端側の樹脂基板245上には素子26が搭載され
ている。なお、樹脂基板245はさらに所定の固定部ま
で延在されて接続されるが、図5ではその一部のみを示
している。
【0064】このように一対の圧電体素子部201、2
02を配置することで、例えば一方の圧電体素子部20
1が収縮する方向(Dで示す方向)で、他方の圧電体素
子部202が伸張する方向(Eで示す方向)となるよう
に、それぞれの圧電体素子部201、202に電圧を印
加すれば、素子26はこれらの合成力の作用によりX−
X方向に変位させることができる。このような圧電アク
チュエータ250はハードディスク装置の磁気ヘッドの
微小位置決め等に利用できる。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように本発明の強誘電体薄
膜素子の製造方法は、基板上に第1の電極膜を形成する
工程と、第1の電極膜上に強誘電体薄膜を形成する工程
と、強誘電体薄膜上に無機保護膜を形成する工程と、無
機保護膜と強誘電体薄膜とを酸素含有雰囲気下で熱処理
する工程と、熱処理されることにより無機保護膜が酸化
されるとともに強誘電体薄膜の構成成分の一部が拡散し
て生じた酸化拡散層上に第2の電極膜を形成する工程と
を含む方法からなり、この製造方法により作製した強誘
電体薄膜素子およびそれを用いた薄膜コンデンサ、圧電
アクチュエータであることを特徴とする。
【0066】これにより、強誘電体薄膜を熱処理すると
きに生じ易い表面の変質層やクラック等を発生させず
に、強誘電特性を改善することができる。この結果、薄
膜コンデンサや圧電アクチュエータとしての特性をさら
に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の強誘電体薄膜素子
の製造方法の主要工程を説明するための図
【図2】同製造方法で作製した本発明試料、比較用とし
て作製した比較試料Aおよび比較試料Bのヒステリシス
特性を示す図
【図3】同製造方法で作製したトレンチ構造、スタック
形構造の薄膜コンデンサを説明する図
【図4】本発明の第2の実施の形態の圧電アクチュエー
タの平面図とその断面図
【図5】同実施の形態の圧電体素子部を一対配置した圧
電アクチュエータの斜視図
【符号の説明】
1 基板 2,21,22 第1の電極膜 3,31,32 強誘電体薄膜 4 無機保護膜 6,61,62 酸化拡散層 8,81,82 第2の電極膜 14,16 強誘電体薄膜素子 17 引出し電極膜 18 ビアホール 19 ワイヤリード 20,201,202 圧電体素子部 24,245 樹脂基板 26 素子 28 固定部 30,250 圧電アクチュエータ 60 接着剤 241 電極部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 41/24 H01L 41/08 N H01G 4/06 102

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に第1の電極膜を形成する工程
    と、 前記第1の電極膜上に強誘電体薄膜を形成する工程と、 前記強誘電体薄膜上に無機保護膜を形成する工程と、 前記無機保護膜と前記強誘電体薄膜とを酸素含有雰囲気
    下で熱処理する工程と、 熱処理されることにより、前記無機保護膜が酸化される
    とともに前記強誘電体薄膜の構成成分の一部が拡散して
    生じた酸化拡散層上に第2の電極膜を形成する工程とを
    含むことを特徴とする強誘電体薄膜素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記無機保護膜は前記強誘電体薄膜の構
    成成分の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項
    1に記載の強誘電体薄膜素子の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記強誘電体薄膜はチタンとジルコニウ
    ムの少なくとも一方を構成元素として含み、 前記無機保護膜はチタンとジルコニウムの少なくとも一
    方を含むことを特徴とする請求項2に記載の強誘電体薄
    膜素子の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記強誘電体薄膜は構成元素としてさら
    に鉛を含むことを特徴とする請求項3に記載の強誘電体
    薄膜素子の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記基板が酸化マグネシウム単結晶基板
    であり、前記第1の電極膜が白金膜であることを特徴と
    する請求項4に記載の強誘電体薄膜素子の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第1の電極膜と前記強誘電体薄膜と
    をスパッタリングにより形成することを特徴とする請求
    項1から請求項5までのいずれかに記載の強誘電体薄膜
    素子の製造方法。
  7. 【請求項7】 基板上に形成された第1の電極膜と、 前記第1の電極膜上に形成された強誘電体薄膜と、 前記強誘電体薄膜上に形成された無機保護膜中に前記強
    誘電体薄膜の構成成分の一部が拡散して形成された酸化
    拡散層と、 前記酸化拡散層上に形成された第2の電極膜とからなる
    ことを特徴とする強誘電体薄膜素子。
  8. 【請求項8】 前記酸化拡散層の膜厚方向の酸素含有状
    態が、前記強誘電体薄膜側に向かって小さくなる勾配を
    有する領域が存在することを特徴とする請求項7に記載
    の強誘電体薄膜素子。
  9. 【請求項9】 前記酸化拡散層は、拡散した前記強誘電
    体薄膜の構成成分以外に少なくともさらに1つ以上の構
    成成分を含むことを特徴とする請求項7に記載の強誘電
    体薄膜素子。
  10. 【請求項10】 前記強誘電体薄膜はチタンとジルコニ
    ウムの少なくとも一方を構成元素として含み、 前記無機保護膜はチタンとジルコニウムの少なくとも一
    方を含むことを特徴とする請求項9に記載の強誘電体薄
    膜素子。
  11. 【請求項11】 前記強誘電体薄膜は構成元素としてさ
    らに鉛を含むことを特徴とする請求項10に記載の強誘
    電体薄膜素子。
  12. 【請求項12】 強誘電体薄膜素子を用いた薄膜コンデ
    ンサであって、前記強誘電体薄膜素子が請求項7から請
    求項11までのいずれかに記載された強誘電体薄膜素子
    を用いたことを特徴とする薄膜コンデンサ。
  13. 【請求項13】 圧電アクチュエータであって、 アクチュエータを構成する圧電体素子部が請求項7から
    請求項11までのいずれかに記載の強誘電体薄膜素子か
    ら構成され、 前記強誘電体薄膜素子の少なくともアクチュエータとし
    て機能する領域部の前記基板が除去されていることを特
    徴とする圧電アクチュエータ。
  14. 【請求項14】 圧電アクチュエータであって、 アクチュエータを構成する圧電体素子部が請求項7から
    請求項11までのいずれかに記載の強誘電体薄膜素子を
    一対積層し、それぞれの前記強誘電体薄膜素子の前記第
    1の電極膜同士および前記第2の電極膜同士を電気的に
    接続する接続配線と、 少なくともアクチュエータとして機能する領域部の前記
    基板が除去された構成を有することを特徴とする圧電ア
    クチュエータ。
JP2003012256A 2002-02-01 2003-01-21 強誘電体薄膜素子およびその製造方法、これを用いた薄膜コンデンサ並びに圧電アクチュエータ Expired - Fee Related JP4218350B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003012256A JP4218350B2 (ja) 2002-02-01 2003-01-21 強誘電体薄膜素子およびその製造方法、これを用いた薄膜コンデンサ並びに圧電アクチュエータ

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002-25123 2002-02-01
JP2002025123 2002-02-01
JP2003012256A JP4218350B2 (ja) 2002-02-01 2003-01-21 強誘電体薄膜素子およびその製造方法、これを用いた薄膜コンデンサ並びに圧電アクチュエータ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003298027A true JP2003298027A (ja) 2003-10-17
JP4218350B2 JP4218350B2 (ja) 2009-02-04

Family

ID=27654519

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003012256A Expired - Fee Related JP4218350B2 (ja) 2002-02-01 2003-01-21 強誘電体薄膜素子およびその製造方法、これを用いた薄膜コンデンサ並びに圧電アクチュエータ

Country Status (4)

Country Link
US (2) US6849166B2 (ja)
JP (1) JP4218350B2 (ja)
CN (1) CN1240123C (ja)
HK (1) HK1056792A1 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004289143A (ja) * 2003-03-06 2004-10-14 Matsushita Electric Ind Co Ltd 薄膜圧電体素子およびその製造方法並びにアクチュエータ
JP2006303219A (ja) * 2005-04-21 2006-11-02 Murata Mfg Co Ltd 可変容量素子
JP2008535228A (ja) * 2005-04-01 2008-08-28 シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト 機械的な分離層を備えたモノリシックな圧電性の構成部分、並びに該構成部分を製造するための方法、並びに当該構成部分の使用
JP2009088290A (ja) * 2007-09-28 2009-04-23 Fujifilm Corp 圧電アクチュエータの製造方法、液体吐出ヘッド、及び画像形成装置
JP2013089846A (ja) * 2011-10-20 2013-05-13 Fujitsu Semiconductor Ltd 半導体装置及びその製造方法
US9186898B2 (en) 2007-03-28 2015-11-17 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Method for producing piezoelectric actuator
JP2019114723A (ja) * 2017-12-25 2019-07-11 凸版印刷株式会社 キャパシタ内蔵ガラス回路基板及びキャパシタ内蔵ガラス回路基板の製造方法

Families Citing this family (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7064401B2 (en) * 2003-03-06 2006-06-20 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Thin film piezoelectric element, method of manufacturing the same, and actuator
JP2004288696A (ja) * 2003-03-19 2004-10-14 Fujitsu Ltd 半導体装置の製造方法
US7183121B2 (en) * 2003-09-26 2007-02-27 Infineon Technologies Ag Process for fabrication of a ferrocapacitor
NO20041733L (no) * 2004-04-28 2005-10-31 Thin Film Electronics Asa Organisk elektronisk krets med funksjonelt mellomsjikt og fremgangsmate til dens fremstilling.
US7675066B1 (en) * 2005-10-07 2010-03-09 Raytheon Company Erase-on-demand memory cell
US20100038234A1 (en) * 2006-12-20 2010-02-18 Ulvac, Inc. Method for Forming Multilayer Film and Apparatus for Forming Multilayer Film
US20100206713A1 (en) * 2009-02-19 2010-08-19 Fujifilm Corporation PZT Depositing Using Vapor Deposition
JP5562631B2 (ja) * 2009-12-25 2014-07-30 ルネサスエレクトロニクス株式会社 半導体装置
US20110209989A1 (en) * 2010-02-26 2011-09-01 Youming Li Physical vapor deposition with insulated clamp
JP5649519B2 (ja) * 2011-06-03 2015-01-07 富士フイルム株式会社 超音波診断装置
US9853203B2 (en) * 2012-08-08 2017-12-26 Konica Minolta, Inc. Piezoelectric element with underlying layer to control crystallinity of a piezoelectric layer, and piezoelectric device, inkjet head, and inkjet printer including such piezoelectric element
JP2015191976A (ja) * 2014-03-27 2015-11-02 ウシオ電機株式会社 半導体発光素子及びその製造方法
US9159829B1 (en) * 2014-10-07 2015-10-13 Micron Technology, Inc. Recessed transistors containing ferroelectric material
US11988662B2 (en) 2015-12-07 2024-05-21 Nanohmics, Inc. Methods for detecting and quantifying gas species analytes using differential gas species diffusion
US10386351B2 (en) 2015-12-07 2019-08-20 Nanohmics, Inc. Methods for detecting and quantifying analytes using gas species diffusion
US10386365B2 (en) 2015-12-07 2019-08-20 Nanohmics, Inc. Methods for detecting and quantifying analytes using ionic species diffusion
CN106920860B (zh) * 2017-04-26 2018-04-20 京东方科技集团股份有限公司 光电转换器件、阵列基板、彩膜基板和显示装置
TWI673831B (zh) * 2018-11-13 2019-10-01 財團法人工業技術研究院 鐵電記憶體及其製造方法
CN114257122B (zh) * 2020-09-23 2024-01-30 精工爱普生株式会社 压电驱动装置以及机器人

Family Cites Families (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01308927A (ja) 1988-06-07 1989-12-13 Matsushita Electric Ind Co Ltd 焦電形赤外検出素子アレイ、焦電形赤外検出器およびその製法
US5142437A (en) * 1991-06-13 1992-08-25 Ramtron Corporation Conducting electrode layers for ferroelectric capacitors in integrated circuits and method
EP0557937A1 (en) 1992-02-25 1993-09-01 Ramtron International Corporation Ozone gas processing for ferroelectric memory circuits
JPH0745475A (ja) 1993-06-29 1995-02-14 Hitachi Ltd 薄膜コンデンサ及びその製造方法
JPH0855967A (ja) 1994-07-29 1996-02-27 Texas Instr Inc <Ti> 強誘電体薄膜キャパシタの製造方法
JPH09102727A (ja) 1995-10-05 1997-04-15 Matsushita Electric Ind Co Ltd 振動子とその製造方法
DE19630883A1 (de) * 1996-07-31 1998-02-05 Philips Patentverwaltung Bauteil mit einem Kondensator
DE19640273C1 (de) * 1996-09-30 1998-03-12 Siemens Ag Verfahren zur Herstellung barrierenfreier Halbleiterspeicheranordnungen
JPH11297945A (ja) * 1998-04-13 1999-10-29 Oki Electric Ind Co Ltd 強誘電体メモリおよびその形成方法
JP3482883B2 (ja) * 1998-08-24 2004-01-06 株式会社村田製作所 強誘電体薄膜素子およびその製造方法
JP3517876B2 (ja) * 1998-10-14 2004-04-12 セイコーエプソン株式会社 強誘電体薄膜素子の製造方法、インクジェット式記録ヘッド及びインクジェットプリンタ
JP3415459B2 (ja) * 1998-12-07 2003-06-09 株式会社東芝 半導体装置及びその製造方法
JP3976462B2 (ja) * 2000-01-26 2007-09-19 エルピーダメモリ株式会社 半導体装置の製造方法
US6494567B2 (en) * 2000-03-24 2002-12-17 Seiko Epson Corporation Piezoelectric element and manufacturing method and manufacturing device thereof
US6709776B2 (en) * 2000-04-27 2004-03-23 Tdk Corporation Multilayer thin film and its fabrication process as well as electron device
US6462368B2 (en) * 2000-10-31 2002-10-08 Hitachi, Ltd. Ferroelectric capacitor with a self-aligned diffusion barrier
JP2002285333A (ja) * 2001-03-26 2002-10-03 Hitachi Ltd 半導体装置の製造方法
US6911689B2 (en) * 2001-09-19 2005-06-28 Texas Instruments Incorporated Versatile system for chromium based diffusion barriers in electrode structures
US20030143853A1 (en) * 2002-01-31 2003-07-31 Celii Francis G. FeRAM capacitor stack etch

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004289143A (ja) * 2003-03-06 2004-10-14 Matsushita Electric Ind Co Ltd 薄膜圧電体素子およびその製造方法並びにアクチュエータ
JP2008535228A (ja) * 2005-04-01 2008-08-28 シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト 機械的な分離層を備えたモノリシックな圧電性の構成部分、並びに該構成部分を製造するための方法、並びに当該構成部分の使用
JP2006303219A (ja) * 2005-04-21 2006-11-02 Murata Mfg Co Ltd 可変容量素子
US9186898B2 (en) 2007-03-28 2015-11-17 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Method for producing piezoelectric actuator
JP2009088290A (ja) * 2007-09-28 2009-04-23 Fujifilm Corp 圧電アクチュエータの製造方法、液体吐出ヘッド、及び画像形成装置
JP2013089846A (ja) * 2011-10-20 2013-05-13 Fujitsu Semiconductor Ltd 半導体装置及びその製造方法
JP2019114723A (ja) * 2017-12-25 2019-07-11 凸版印刷株式会社 キャパシタ内蔵ガラス回路基板及びキャパシタ内蔵ガラス回路基板の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
US20030175487A1 (en) 2003-09-18
HK1056792A1 (en) 2004-02-27
CN1435878A (zh) 2003-08-13
JP4218350B2 (ja) 2009-02-04
US7115936B2 (en) 2006-10-03
CN1240123C (zh) 2006-02-01
US6849166B2 (en) 2005-02-01
US20050040454A1 (en) 2005-02-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4218350B2 (ja) 強誘電体薄膜素子およびその製造方法、これを用いた薄膜コンデンサ並びに圧電アクチュエータ
KR100417743B1 (ko) 90 나노미터 이하의 두께를 갖는 강유전성 박막을 지닌강유전성 메모리와 그 제조 방법
JP4289641B2 (ja) 強誘電体キャパシタおよびその製造方法
JPH11502673A (ja) 積層超格子材料およびそれを含む電子デバイスの低温製造方法
JP3182909B2 (ja) 強誘電体キャパシタの製造方法及び強誘電体メモリ装置の製造方法
JP2002530862A (ja) 水素ダメージを受けた強誘電体膜の不活性ガス回復アニーリング
JPH0563205A (ja) 半導体装置
US7545625B2 (en) Electrode for thin film capacitor devices
TWI755445B (zh) 膜構造體及其製造方法
JPH0745475A (ja) 薄膜コンデンサ及びその製造方法
JPH0334580A (ja) 電子部品
US6312567B1 (en) Method of forming a (200)-oriented platinum layer
JPH02248089A (ja) 電子部品
JP2009038169A (ja) 圧電素子の製造方法、誘電体層の製造方法、およびアクチュエータの製造方法
JP2006108291A (ja) 強誘電体キャパシタ及びその製造方法、並びに強誘電体メモリ装置
JPH0624222B2 (ja) 薄膜コンデンサの製造方法
JP5103694B2 (ja) 圧電薄膜の製造方法
JPH05226715A (ja) 半導体装置
JP2000349362A (ja) 圧電デバイスおよびその製造方法
JPH02189969A (ja) 電子部品
JP5699299B2 (ja) 強誘電体膜の製造方法、強誘電体膜及び圧電素子
JP2000068465A (ja) 半導体装置及びその形成方法
JPH11204364A (ja) 誘電体薄膜コンデンサの製造方法
JP2002299576A (ja) 強誘電体薄膜素子の製造方法ならびに強誘電体薄膜素子
JP2004079691A (ja) Blt強誘電体薄膜キャパシタ及びその作製方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051107

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20051213

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080709

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081021

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081103

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111121

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111121

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111121

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121121

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121121

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131121

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees