JP2003277691A - 水中摩擦低減塗膜及び水中摩擦低減方法 - Google Patents

水中摩擦低減塗膜及び水中摩擦低減方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 船舶、配管材料等のように水等の液体との摩
擦が生じる箇所における液体との摩擦抵抗を低減するこ
とが可能となる水中摩擦低減塗膜を提供する。 【解決手段】 膜表面の水に対する接触角が0〜40°
である水中摩擦低減塗膜。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水性液体中の摩擦を
低減することができる水中摩擦低減塗膜及びこれを用い
てなる水中摩擦低減方法に関する。
【0002】
【従来の技術】塗料組成物等から得られた塗膜は、被塗
装物表面に形成されたものであり、親水性、防汚性等の
新たな性質を被塗装物に付与することができ、特に被塗
装物の表面機能に影響を与えることができる。
【0003】船舶、配管材料等のように水性の液体との
摩擦が生じる箇所にコーティングを施す場合、船舶の航
行燃費低減や省エネルギー化、液体輸送の効率化等の点
から、コーティングすることにより液体との摩擦抵抗を
低減させるものが望ましい。
【0004】摩擦抵抗の低減を目的として、特開平11
−29725号公報には、アクリル樹脂等の合成ポリマ
ーを用い、一定範囲の膜厚変化量を有する塗料組成物が
開示されており、また、特開平11−29747号公報
には、特定の分子構造を有するポリオキシエチレン鎖含
有重合体からなる塗料用樹脂組成物が開示されている。
しかし、これらによる摩擦抵抗の低減効果は充分なもの
ではない。
【0005】また、特開2001−98007号公報に
は、表面に親水性の層を形成させた親水性成型物につい
て記載されており、特開平11−256077号公報に
は、アリルアミン樹脂からなる防汚塗料用の樹脂が記載
されており、特開平10−259347号公報には、キ
チン/キトサンを用いた防汚塗料組成物が記載されてい
る。しかし、これらは摩擦抵抗の低減を主目的とする発
明ではなく、摩擦抵抗の低減については記載されていな
い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の現状
に鑑み、船舶、配管材料等のように水等の液体との摩擦
が生じる箇所における液体との摩擦抵抗を低減すること
ができる水中摩擦低減塗膜を提供することを目的とする
ものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、膜表面の水に
対する接触角が0〜40°であることを特徴とする水中
摩擦低減塗膜である。上記塗膜は、表面粗度が40μm
以下であることが好ましい
【0008】本発明は、被塗装物表面に膜表面の水に対
する接触角が0〜40°である塗膜を形成させることを
特徴とする水中摩擦低減方法でもある。上記塗膜は、表
面粗度が40μm以下であることが好ましい。以下本発
明について詳述する。
【0009】本発明の塗膜は、被塗装物の表面に付与さ
れるものであり、具体的には塗料組成物によって形成さ
れる膜である。
【0010】本発明の塗膜は、ポリマーを主体とするも
のである。本発明の塗膜は塗膜表面の水に対する接触角
が0〜40°でなければならないため、塗膜を形成する
樹脂は親水性が高いことが好ましい。従ってポリマー中
に親水性基を有するポリマーが好ましく、更に好ましい
例として、一種又はそれ以上の例えばポリオキシエチレ
ン基や水酸基、カルボキシル基、アミノ基、リン酸基を
有する樹脂(合成樹脂、天然樹脂、多糖類)にアルキル
シリケートを混合してなる樹脂組成物等が挙げられる。
【0011】上記合成樹脂のうち、上記ポリオキシエチ
レン基を有する側鎖を含有する樹脂としては具体的には
ポリオキシエチレンエステル化された(メタ)アクリル
酸モノマー、(メタ)アクリル酸ポリ(オキシエチル)
等のポリオキシエチレン基側鎖を有する重合性モノマー
を原料として使用した重合体が挙げられる。上記重合体
は、上記モノマーをモノマー原料中に上限5質量%下限
98質量%の範囲内で含有するものであることが好まし
い。上記上限はより好ましくは95質量%であり、上記
下限はより好ましくは10質量%である。
【0012】モノマー中に含まれるポリオキシエチレン
基は重合度が、下限2、上限40の範囲のものが好まし
い。重合度が低すぎる場合には、塗膜の接触角を40°
以下とすることが困難であり、重合度が高すぎる場合に
は、ポリマー溶液粘度が高くなり塗装が困難であり、ま
た、結晶化によるワレが生じる等という問題点がある。
【0013】上記ポリオキシエチレン基を有する側鎖を
含有する樹脂においては、ポリオキシエチレン基を含有
しないモノマー原料を下限10質量%、上限95質量%
の割合で含有することが好ましい。上記下限はより好ま
しくは15質量%であり、上記上限はより好ましくは9
0質量%である。
【0014】上記ポリオキシエチレン基を含有しないモ
ノマー原料は、分子中に不飽和二重結合を有するもので
あれば、特に限定されるものではなく、例えば、アクリ
ル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸等のエチ
レン系不飽和カルボン酸単量体;アクリル酸エチル、ア
クリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル
酸n−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のエ
チレン系不飽和カルボン酸アルキルエステル単量体;マ
レイン酸エチル、マレイン酸ブチル、イタコン酸エチ
ル、イタコン酸ブチル等のエチレン系不飽和ジカルボン
酸のモノエステル単量体;アクリル酸2−ヒドロキシエ
チル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸
4−ヒドロキシブチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエ
チル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリ
ル酸4−ヒドロキシブチル、メタクリル酸2−ヒドロキ
シエチルとεカプロラクトンとの反応物等のヒドロキシ
ル基含有エチレン系不飽和カルボン酸アルキルエステル
単量体;アミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエ
チルアクリレート、ブチルアミノエチルアクリレート等
のエチレン系不飽和カルボン酸アミノアルキルエステル
単量体;アミノエチルアクリルアミド、ジメチルアミノ
メチルメタクリルアミド、メチルアミノプロピルメタク
リルアミド等のエチレン系不飽和カルボン酸アミノアル
キルアミド単量体;アクリルアミド、メタクリルアミ
ド、N−メチロールアクリルアミド、メトキシブチルア
クリルアミド、ジアセトンアクリルアミド等のその他の
アミド基含有エチレン系不飽和カルボン酸単量体;アク
リル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル等の不飽和
脂肪酸グリシジルエステル単量体;(メタ)アクリロニ
トリル、α−クロルアクリロニトリル等のシアン化ビニ
ル系単量体;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等の飽和
脂肪族カルボン酸ビニルエステル単量体;スチレン、α
−メチルスチレン、ビニルトルエン等のスチレン系単量
体等を挙げることができる。
【0015】上記側鎖のアミノ基として−NH基を有
する樹脂は、アルデヒド基含有化合物と反応させて、側
鎖にアゾメチン基の形でアルデヒドを結合したものであ
っても良く、また不飽和基をもった化合物とマイケル付
加反応で側鎖に結合させてもよい。上記アゾメチン基
は、側鎖の1級アミノ基と、アルデヒド基との反応によ
り形成される。上記アゾメチン基を有することによっ
て、樹脂の水溶性を抑制することができ、かつ海水等の
弱アルカリ性雰囲気下でアゾメチン基が加水分解されて
徐々に水溶化し、かつ、放出されるアルデヒド化合物が
水棲生物の付着に対して防汚作用活性を有するために防
汚性においても優れた性質を有する塗膜を得ることがで
きる。
【0016】上記アルデヒド基含有化合物としては、例
えば、ベンズアルデヒド、p−n−ヘキシルベンズアル
デヒド、p−オクチルベンズアルデヒド、P−オレイル
ベンズアルデヒド、バニリン、ピペロナール、シンナム
アルデヒド等の芳香族アルデヒド;カプロンアルデヒ
ド、カプリルアルデヒド、カプリンアルデヒド、ラウリ
ルアルデヒド、ステアリンアルデヒド、オレインアルデ
ヒドなどの炭素数6以上の飽和または不飽和脂肪族アル
デヒド等が挙げられる。中でも特にベンズアルデヒド、
ラウリルアルデヒドが好ましい。また、マイケル付加反
応可能な化合物としては、上記ポリオキシエチレン基を
含有しないモノマー原料として例示した化合物のほか、
桂皮酸誘導体や変性体も使用できる。
【0017】上記合成樹脂は、公知の方法によって得ら
れ、例えば溶液重合、乳化重合、懸濁重合、NAD重
合、バルク重合によって得ることができる。重合に際し
ては、必要に応じて公知の開始剤、乳化剤を使用するこ
とができる。
【0018】上記合成樹脂は、数平均分子量が下限20
00以上であることが好ましい。2000未満であると
造膜性が不充分である。より好ましくは、上記下限は5
000である。
【0019】上記合成樹脂は必要に応じて、適宜、架橋
させる為の官能基を導入することも可能で、この官能基
に適応する架橋剤を併用して使用することによって、三
次元的に架橋した硬化塗膜を得て、耐久性に優れる硬化
塗膜とすることもできる。上記架橋剤としては、ジイソ
シアネート化合物、エポキシ化合物、カルボジイミド化
合物、アルデヒド化合物等を使用することができる。
【0020】上記架橋剤として使用することのできるジ
イソシアネート化合物は、1分子中に少なくとも2個の
イソシアネート基を有する化合物であれば特に限定され
ない。
【0021】上記架橋剤として使用することのできるエ
ポキシ化合物は、グリシジルエーテル化合物が挙げられ
る。上記グリシジルエーテル化合物としては、例えば、
トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ネオ
ペンチルグリコールジグリシジルエーテル、グリセロー
ルジグリシジルエーテル、グリセロールトリグリシジル
エーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、プロ
ピレングリコールジグリシジルエーテル、エチレングリ
コールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジ
グリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエー
テルが挙げられるが、これに限定されるものではない。
【0022】上記合成樹脂の架橋において、上記架橋剤
は樹脂の100質量%に対して、下限0.1質量%上限
200質量%の範囲内で配合することが好ましい。0.
1質量%未満であると、架橋が不充分になる場合があ
り、200質量%を超えると、ゲル化時間が短くなりす
ぎ、塗装が困難となる場合がある。好ましくは、0.5
〜150質量%である。
【0023】上記側鎖にアミノ基を有する樹脂は、アミ
ノ基を有する重合性不飽和単量体を重合してなる樹脂で
あれば特に限定されず、例えばポリアリルアミン、ポリ
ビニルアミン等が挙げられる。
【0024】上記側鎖にアルデヒド基含有化合物を結合
させる方法としては特に限定されず、例えば、側鎖にア
ミノ基を有する樹脂を水又は有機溶剤に溶解して溶液と
し、この溶液にベンズアルデヒドを滴下して、反応温度
50〜70℃で反応させる方法等を挙げることができ
る。
【0025】上記アゾメチン基の形の側鎖は、樹脂10
0gあたり、0.01〜1.5mol含まれることが好
ましい。0.01mol/100g未満であると、塗膜
を形成した際に放出されるアルデヒドの量が少なくな
り、メチン基を導入することによる上記効果が充分に達
成されず、1.5mol/100gを超えると造膜性が
悪化するため好ましくない。
【0026】本発明の上記多糖類として使用することの
できる多糖類としては、特に限定されるものではない
が、例えばアルギン酸、キトサン、でんぷん、プルラ
ン、アラビアゴム、K−カラギーナン、寒天、キサンタ
ンガム、グアーガム、ジェテンガム、ペクチン、ローカ
ストビーンガム、酢酸セルロースやヒドロキシエチルセ
ルロース、カルボキシエチルセルロースやヒドロキシプ
ロピルセルロース等のセルロース誘導体が挙げられる。
上記多糖類は1種のみでも2種以上を併用して使用する
ものであってもよい。これら多糖類は数平均分子量の上
限5000下限1000000のものを使用することが
好ましい。5000未満であると、製膜性に劣る場合が
あり、1000000を超えると、分散性が悪化した
り、塗料の粘度が著しく高くなり、塗装作業性や塗膜物
性が低下したりする場合がある。
【0027】上記多糖類は架橋したものであってもよ
い。多糖類を架橋する方法は、例えば、エステル結合形
成による架橋、ジイソシアネート化合物、エポキシ化合
物、多官能アルデヒド化合物による架橋、ポリイオンコ
ンプレックス等が挙げられる。
【0028】上記エステル結合形成を含む方法として
は、化学的にエステル結合を形成させる方法のほか、エ
ステラーゼ等の酵素反応の逆反応を利用した方法等が挙
げられる。塗膜強度等の塗膜物性の点においては、化学
的にエステル結合を形成させる方法が好ましい。
【0029】上記多糖類の架橋において、上記架橋剤は
通常多糖類の100質量%に対して、下限0.1質量%
上限30質量%の範囲内で配合することが好ましい。
0.1質量%未満であると、架橋が不充分になる場合が
あり、30質量%を超えると、ゲル化時間が短くなりす
ぎ、塗装が困難となる場合がある。上記下限はより好ま
しくは、0.5質量%であり、上記上限はより好ましく
は20質量%である。
【0030】上記多糖類がキトサンのように−NH
を有するものである場合は、上記アルデヒド基含有化合
物と反応させて、アゾメチン基の形でアルデヒドを結合
したものや、マイケル付加反応で変性させたものであっ
ても良い。上記アゾメチン基は、−NH基とアルデヒ
ド基との反応により形成される。上記アゾメチン基を有
することによって、樹脂の水溶性を抑制することがで
き、かつ海水等の弱アルカリ性雰囲気下でアゾメチン基
が加水分解されて徐々に水溶化し、かつ、放出されるア
ルデヒド化合物が水棲生物の付着に対して防汚作用活性
を有するために防汚性においても優れた性質を有する塗
膜を得ることができる。上記アルデヒド基含有化合物は
特に限定されるものではなく、上記の化合物を使用する
ことができる。
【0031】上記アクリル樹脂にアルキルシリケートを
混合してなる樹脂組成物において使用するアクリル樹脂
は特に限定されるものではなく、例えば(メタ)アクリ
ル酸、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸
n−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、
(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)ア
クリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸
4−ヒドロキシブチル等のアクリル単量体を主体とする
モノマーを重合して得られる樹脂が挙げられる。上記ア
クリル樹脂は、上記アクリル単量体以外の重合性モノマ
ーを共重合成分として使用するものであってもよい。
【0032】上記アクリル樹脂と併用して使用する上記
アルキルシリケートは、下記一般式
【0033】
【化1】
【0034】(式中、Rは同一若しくは異なり、炭素数
1〜10のアルキル基であり、nは1〜20の整数を表
す)で表される化合物及びその縮合物をいう。例えば、
テトラメチルシリケート、テトラエチルシリケート、テ
トラ−n−プロピルシリケート、テトラ−i−プロピル
シリケートが挙げられ、縮合物としては、上記アルキル
シリケートを加水分解条件下にて縮合させて得られるも
のが挙げられる。縮合物を使用する場合、縮合度は2〜
20が好ましい。縮合度が20を超えると縮合物の粘度
が上昇するため、取り扱い性が悪化するという問題が生
ずるおそれがある。
【0035】上記アルキルシリケートとしては、例え
ば、MKCシリケートMS−51(Rがメチル基、nの
平均値=5)、MKCシリケートMS−56(Rがメチ
ル基、nの平均値が10)(いずれも三菱化学社製);
エチルシリケート40(Rがエチル基、nの平均値が
5)、エチルシリケート48(Rがエチル基、nの平均
値が10)(いずれもコルコート社製)等の市販品を利
用することができる。上記アルキルシリケートは、単独
で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。更に上記
樹脂とポリオキシエチレンやポリエチレングリコールを
混合させた樹脂組成物も、使用することができる。これ
は予め上記樹脂とポリオキシエチレンやポリエチレング
リコールを混合溶解させ、次いで架橋剤等を加え、三次
元構造を形成させることができる。このとき使用できる
ポリオキシエチレンやポリエチレングリコールは分子量
2万以上であることが好ましく、2万未満の場合は、水
へ溶解し、長期間の性能保持ができないため好ましくな
い。混合比は上記樹脂100質量%に対し2質量%〜1
00質量%である。2質量%では、添加したことによる
効果が充分なものではない。100質量%以上では、造
膜性が無くなり長期間性能保持できない。
【0036】本発明の塗膜を形成する塗料組成物は上述
したポリマー成分を塗料組成物中に15〜100質量%
含有することが好ましい。上記の樹脂を単独で使用する
ものであっても二種類以上を併用して使用するものであ
ってもよい。上記樹脂組成物において架橋反応を行う場
合は、架橋反応を行った樹脂を塗料組成物とする方法で
あっても、塗料組成物中に架橋剤を配合して塗膜形成時
に架橋するものであっても、これらの両方の方法を併用
するものであってもよい。
【0037】上記塗料組成物においては、必要に応じて
顔料を配合することができる。但し、顔料を配合した場
合、表面粗度が大きくなる傾向があるため、以下で詳述
する表面粗度を40μm以下に維持することができる範
囲で配合することが必要である。
【0038】これらのポリマーを含有する塗料組成物は
上記ポリマーの他に、必要に応じて公知の添加物である
可塑剤、増粘剤、粘性調整剤、充填剤、分散剤、紫外線
吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、凍結防止剤、防藻剤、
防腐剤、消泡剤等を添加してもよく、所望により、ロジ
ン、水添ロジン及びこれらのエステル化物、塩素化パラ
フィン、ポリニビニルエーテル、フタル酸、フマル酸、
マレイン酸、リン酸等の多塩基酸のエステル化物等を加
えることができる。
【0039】上記塗料組成物は用途に応じ、更に防汚剤
を含有するものであってもよい。上記防汚剤は、得られ
る塗膜を水性液体に接触させて用いる場合、塗膜から徐
々に溶出して塗膜表面上に存在することによって防汚性
を発揮することができる。上記水性液体は、水を含有す
る液体である。
【0040】上記防汚剤としては特に限定されず、一般
的な防汚剤として使用されているもの、例えば、ジンク
メチルチオカーバメート、2−メチルチオ−4−t−ブ
チルアミノ−6−シクロプロピルアミノ−s−トリアジ
ン、2,4,5,6−テトラクロロイソフタロニトリ
ル、N,N′−ジメチルジクロロフェニル尿素、ロダン
銅、亜酸化銅、4,5−ジクロロ−2−n−オクチル−
3−(2H)イソチアゾリン、N−(フルオロジクロロ
メチルチオ)フタルイミド、N,N′−ジメチル−N′
−フェニル−(N−フルオロジクロロメチルチオ)スル
ファミド、ピリジン−トリフェニルボラン、ラウリルア
ミン−トリフェニルボラン、2−ピリジンチオール−1
−オキシド亜鉛塩、2−ピリジンチオール−1−オキシ
ド銅塩、2,4,5,6−テトラクロロ−4−(メチル
スルホニル)ピリジン、3−ヨード−2−プロピニルブ
チルカーバメート、ジヨードメチルパラトリルスルホン
等が挙げられる。これらは単独で使用してもよく、2種
以上を併用してもよい。
【0041】上記防汚剤は、本発明の塗料組成物に含有
させる場合、用途によるが、上記ポリマーの合計量10
0質量部に対し、5〜120質量部であることが好まし
い。5質量部未満であると、防汚剤を含有させることに
よる防汚性が充分に発揮されにくく、120質量部を超
えると、充分な造膜性が得られず、クラック等が生ずる
場合がある。
【0042】本発明の塗膜は、水に対する接触角が下限
0°上限40°の範囲内であることが必要である。接触
角は、固体、液体、気体三相の接触点で液体に引いた接
線と固体面のなす角のうち、液体を含む方の角である。
接触角が40°を超える場合は摩擦の低減が充分ではな
く、発明の目的を充分に達成することができない。接触
角が30°を超える場合は、摩擦低減効果が安定せず、
使用条件や用途によっては充分な摩擦低減効果を有さな
い場合があるため、安定的な摩擦低減効果を得るために
は、接触角が20°以下であることが好ましい。更に好
ましくは接触角は15°以下である。
【0043】本発明の塗膜は表面粗度が40μm以下で
あることが好ましい。本明細書で表面粗度は、非接触レ
ーザー光式表面粗度計を用いて測定されたものである。
上記表面粗度が40μm以上である場合は、水に対する
摩擦が充分に低減されないために好ましくない。表面粗
度は、より好ましくは30μm以下であり、更に好まし
くは25μm以下である。
【0044】本発明の塗膜は、上記塗料組成物を被塗装
物に塗布した後、乾燥させることにより形成される。得
られる塗膜の乾燥膜厚は、用途に応じて決定することが
でき、例えば50〜500μmであってよい。塗膜の表
面粗度は、被塗装物の表面状態によっても影響されるた
め、表面粗度の大きい被塗装物に対しては、塗膜の厚み
を厚くすることにより、得られた塗膜の表面粗度を40
μm以下とすることが必要となる。
【0045】本発明の塗膜は、例えば塗装物を水中で移
動させる場合のように、水性液体との摩擦を生じる場合
において、塗膜表面の摩擦抵抗が低減されたものであ
る。このような摩擦抵抗の低減により、塗装物と水性液
体とを接触させながら移動させることに通常必要とされ
るエネルギー等を削減することができる。
【0046】本発明の塗膜を形成させる被塗装物は特に
限定されないが、水等の水性液体と接触し得るものに好
適に適用され、例えば配管材料、その他の構造物等が挙
げられる。上記配管材料としては、例えば、パイプライ
ン、工場、発電所等の冷却管や水路、冷暖房装置の冷媒
用配管等が挙げられ、通常、これらの配管材料の内壁に
塗布される。上記その他の構造物としては、例えば船舶
の船底部や海上構造物が挙げられる。
【0047】塗料組成物によって塗膜を形成する場合、
上記塗料組成物の塗布方法は特に限定されず、例えば、
スプレー塗装、ロールコーター、刷毛塗り、ディッピン
グ法等の従来公知の塗装方法を用いることができる。上
記乾燥の方法としては特に限定されず、例えば、室温で
1時間〜10日間放置する方法等が挙げられ、必要に応
じて加熱やエネルギー線照射を行ってもよい。
【0048】上記のような性質を有する塗膜は表面摩擦
が低減されているため、水と被コーティング物との間に
生じる抵抗が低減される。そのため、例えば船底塗料に
用いた場合は、船体と水との間に生じる抵抗が低減さ
れ、船舶燃費の低減が図られる。
【0049】その他には、例えば配管材料や水路表面に
塗膜を形成することによって液体輸送の効率化を図るこ
ともできる。
【0050】
【実施例】以下本発明について実施例を掲げて更に詳し
く説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定され
るものではない。なお、本実施例中で単に「%」と記載
した場合は「質量%」を指すものとする。
【0051】樹脂製造例1 窒素導入管、攪拌機を備えた四つ口フラスコに、キシレ
ン45g、及び、メチルイソブチルケトン50gを加え
100℃に加熱する。この溶液中に重合性単量体として
メタクリル酸メチル20g、メタクリル酸2−ヒドロキ
シエチル15g、及び、メタクリル酸メチルポリ(オキ
シエチル)(平均重合度=9)65g、及び開始剤とし
てt−ブチル2−エチルヘキサノエート1.5g、キシ
レン5gの混合溶液を30分にわたり滴下する。滴下終
了後t−ブチル2−エチルヘキサノエート0.3g、キ
シレン5gの混合溶液を30分にわたり滴下し、その後
2時間保温し、樹脂溶液Aを得た。
【0052】樹脂製造例2 重合性単量体として、メタクリル酸メチル15g、メタ
クリル酸2−ヒドロキシエチル15g、メタクリル酸メ
チルポリ(オキシエチル)(平均重合度=24)70g
を用いた以外は樹脂製造例1と同様に行い、樹脂溶液B
を得た。
【0053】樹脂製造例3 樹脂製造例1と同様の装置を用い、ポリアリルアミンの
20%水溶液500g、ジメチルホルムアミド100
g、ラウリルアルデヒド20gを加え80℃で3時間加
熱して樹脂溶液Cを得た。
【0054】樹脂製造例4 樹脂製造例1と同様の装置を用い、ポリアリルアミンの
20%水溶液500g、ジメチルホルムアミド100
g、ベンズアルデヒド12gを加え、80℃で3時間加
熱し、樹脂溶液Dを得た。
【0055】樹脂製造例5 樹脂製造例1と同様の装置を用い、キトサンの10%水
溶液500g、ジメチルホルムアミド100g、ラウリ
ルアルデヒド8gを加え80℃で3時間加熱し、樹脂溶
液Eを得た。
【0056】樹脂製造例6 樹脂製造例1と同様の装置を用い、キトサンの10%水
溶液500g、ジメチルホルムアミド100g、アクリ
ル酸ラウリル7gを加え80℃で4時間加熱し、樹脂溶
液Fを得た。
【0057】樹脂製造例7 樹脂製造例1と同様の装置を用い、キトサンの10%水
溶液500g、ジメチルホルムアミド100g、グリシ
ジルフェニルエーテル4gを加え80℃で3時間加熱
し、樹脂溶液Gを得た。
【0058】樹脂製造例8 樹脂製造例1と同様の装置を用い、アルギン酸の5%水
溶液500g、ジメチルホルムアミド100g、グリシ
ジルフェニルエーテル3g、ジエチルアミノアルコール
0.5gを加え80℃で3時間加熱し、樹脂溶液Hを得
た。
【0059】樹脂製造例9 窒素導入管、攪拌機を備えた4つ口フラスコに、キシレ
ン50g、n−ブタノール40gを加え100℃に加熱
する。この溶液中に重合性単量体としてメタクリル酸メ
チル50g、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル50
g、及び開始剤としてt−ブチル2−エチルヘキサノエ
ート1.5の混合溶液を3時間にわたり滴下する。滴下
終了後t−ブチル2−エチルヘキサノエート0.3g、
キシレン5gの混合溶液を30分にわたり滴下し、その
後2時間保温し、樹脂溶液Iを得た。
【0060】樹脂製造例10 重合性単量体としてメタクリル酸メチル75g、メタク
リル酸メチルポリ(オキシエチレン)(平均重合度=
9)25gを用いた他は樹脂製造例1と同様に行い、樹
脂溶液Jを得た。
【0061】樹脂製造例11 重合性単量体としてメタクリル酸メチル35g、メタク
リル酸2−エチルヘキシル65gを用いた他は樹脂製造
例1と同様に行い樹脂溶液Kを得た。
【0062】樹脂製造例12 製造例11と同様の装置を用い、ポリアリルアミンの2
0%水溶液500g、ジメチルホルムアミド100g、
アクリル酸メチルポリ(オキシエチル)(平均重合度=
24)48gを加え80℃で3時間加熱し、樹脂溶液L
を得た。
【0063】樹脂製造例13 製造例1と同様の装置を用い、キトサンの10%水溶液
550g、ジメチルホルムアミド150g、水酸化リチ
ウム0.5g、アクリル酸メチルポリ(オキシエチル)
(平均重合度=24)10gを加え還流下、流去する溶
剤を全量で100CCを除去しつつで3時間加熱し、樹
脂溶液Mを得た。
【0064】実施例1 樹脂溶液Aを100g、ヘキサメチレンジイソシアネー
トのキシレン20%水溶液15g、ジエチルアミノエタ
ノール1gを充分混合し、試験ドラム(塩化ビニル製、
φ:300mm、H:300mm)に塗布した。
【0065】実施例2 樹脂溶液Bを100g、ヘキサメチレンジイソシアネー
トのキシレン20%水溶液15g、ジエチルアミノエタ
ノール1gを充分混合し、試験ドラムに塗布した。
【0066】実施例3 樹脂溶液Cを100g、グルタルアルデヒドの5%水溶
液10gを充分混合し、試験ドラムに塗布した。
【0067】実施例4 樹脂溶液Dを100g、グルタルアルデヒドの5%水溶
液12gを充分混合し、試験ドラムに塗布した。
【0068】実施例5 樹脂溶液Eを100g、グルタルアルデヒドの5%水溶
液7gを充分混合し、試験ドラムに塗布した。
【0069】実施例6 樹脂溶液Fを100g、グルタルアルデヒドの5%水溶
液7gを充分混合し、試験ドラムに塗布した。
【0070】実施例7 樹脂溶液Gを100g、グルタルアルデヒドの5%水溶
液9gを充分混合し、試験ドラムに塗布した。
【0071】実施例8 樹脂溶液Hを100g、グリセロールジグリシジルエー
テル(ナガセ化成:デナコールEX−313)の50%
水溶液4gを充分混合し、試験ドラムに塗布した。
【0072】実施例9 樹脂溶液Jを試験ドラムに塗布した。
【0073】実施例10 樹脂溶液Kを100g、エチルシリケート15gを充分
混合分散し、試験ドラムに塗布した。
【0074】実施例11 樹脂溶液Hを100g、キトサンの10%水溶液35
g、グルタルアルデヒド5%水溶液4gを充分混合し、
試験ドラムに塗布した。
【0075】実施例12 樹脂溶液Dを100g、ポリエチレンオキサイド(n=
5000)の5%水溶液70g、グリセロールポリグリ
シジルエーテルの50%水溶液7gを充分混合し、試験
ドラムに塗布した。
【0076】実施例13 樹脂溶液Aを100g、コロイダルシリカ5g、酸化チ
タン10g、フタロシアニンブルー2gを加え分散後、
ヘキサメチレンジイソシアネートのキシレン20%溶液
10g、ジエチルアミノエタノール1gを充分混合し、
試験ドラムに塗布した。
【0077】実施例14 樹脂溶液Bを100g、コロイダルシリカ3g、酸化チ
タン10g、ジンクピリチオン10gを加え分散後、ヘ
キサメチレンジイソシアネートのキシレン20%溶液1
5g、ジエチルアミノエタノール1gを充分混合し、試
験ドラムに塗布した。
【0078】実施例15 樹脂溶液Bを100g、コロイダルシリカ3g、酸化チ
タン10g、亜酸化銅15gを加え分散後、ヘキサメチ
レンジイソシアネートのキシレン20%溶液15g、ジ
エチルアミノエタノール1gを充分混合し、試験ドラム
に塗布した。
【0079】実施例16 キトサンの10%水溶液(酢酸添加物)100g、グル
タルアルデヒド5%水溶液15g、ポリエチレングリコ
ール(n=7000)5%水溶液75gを充分混合し、
試験ドラムに塗布した。
【0080】実施例17 樹脂溶液M100gにグルタルアルデヒド5%水溶液8
gを加え充分混合し、試験ドラムに塗布した。
【0081】実施例18 樹脂溶液L100gにグルタルアルデヒド5%水溶液8
gを加え充分混合し、試験ドラムに塗布した。
【0082】実施例19 樹脂溶液H100gにポリエチレンオキサイド(n=5
000)5%水溶液80g、ビス(ポリオキシエチレン
(n=4)テレフタル)カルボジイミド80gを加え充
分混合し、試験ドラムに塗布した。
【0083】実施例20 アルギン酸10%水溶液35gにアンモニア5%水溶液
10g、ポリエチレングリコール(n=10000)5
%水溶液12g、フタロシアニンブルー2g、酸化チタ
ン3g、ジンクピリチオン2g、ピリジン−トリフェニ
ルボラン3gを加え分散後、ビス(ポリオキシエチレン
(n=4)テレフタル)カルボジイミド25gを加え充
分混合し、試験ドラムに塗布した。
【0084】比較例1 バフがけし表面粗度を鏡面仕上げにした(表面粗度2μ
m)試験ドラムを比較例1とする。
【0085】比較例2 表面粗度を15μmにした試験ドラムを比較例2とす
る。
【0086】比較例3 表面粗度を55μmにした試験ドラムを比較例3とす
る。
【0087】比較例4 樹脂溶液Iを試験ドラムに塗布した。
【0088】比較例5 樹脂溶液Kを試験ドラムに塗布した。
【0089】各サンプルについて、接触角、表面粗度、
及び、摩擦抵抗試験を行った。それぞれの測定方法は以
下に示す通りである。
【0090】(接触角)それぞれの塗膜に対する水の接
触角を表わし、この値が小さいほど、水に濡れ易いこと
を意味する。協和接触角計(協和科学(株))を用いて
測定して水接触角を求めた。
【0091】(表面粗度)非接触レーザー光式表面粗度
計を用いて、各塗膜の表面状態を測定した。
【0092】(摩擦抵抗試験)上記の製造方法によって
得られた試験ドラムを7日間海水に浸漬し、海水(25
±2℃)を充填した回転円筒試験装置を用いて300r
pm、350rpm、400rpmの各回転速度でのド
ラム軸にかかるトルク値を計測した。また比較例とし
て、バフ掛けし表面粗度を鏡面仕上げにした(表面粗度
2μm)試験ドラム(比較例3)及び表面粗度を15μ
mにした試験ドラム(比較例4)についても同様の測定
を行った。
【0093】各実施例についての測定結果を表1に、比
較例についての測定結果を表2に示す。
【0094】
【表1】
【0095】
【表2】
【0096】表1及び表2の結果より、水接触角が40
°以下の表面は何れも比較例1の鏡面仕上げをした理想
的な平滑表面(水接触角は55°)より低い摩擦抵抗値
を示した。同じ素材で表面粗度が実施例と同程度の比較
例2では比較例1より摩擦抵抗が増加した。この傾向
は、比較例4,5でも同様であった。
【0097】
【発明の効果】本発明の塗膜は、上記の構成よりなるこ
とから、優れた水中摩擦低減効果を有していることは明
らかであり、これにより船舶の航行低燃料化、液体輸送
の効率化等を図ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原田 昭夫 大阪府寝屋川市池田中町19番17号 日本ペ イント株式会社内 Fターム(参考) 4J038 CC021 CC081 CF011 CF021 CG031 CG061 CG071 CG141 CG161 CG171 CH031 CH041 CH141 CH201 DF022 DL022 GA03 GA06 GA08 GA09 GA14 PB05 PB07

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 膜表面の水に対する接触角が0〜40°
    であることを特徴とする水中摩擦低減塗膜。
  2. 【請求項2】 塗膜は、表面粗度が40μm以下である
    請求項1の水中摩擦低減塗膜。
  3. 【請求項3】 被塗装物表面に膜表面の水に対する接触
    角が0〜40°である塗膜を形成させることを特徴とす
    る水中摩擦低減方法。
  4. 【請求項4】 塗膜は、表面粗度が40μm以下である
    請求項3の水中摩擦低減方法。
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