JP2003249492A - プラズマ放電処理装置、薄膜形成方法及び基材 - Google Patents

プラズマ放電処理装置、薄膜形成方法及び基材

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JP2003249492A JP2002046914A JP2002046914A JP2003249492A JP 2003249492 A JP2003249492 A JP 2003249492A JP 2002046914 A JP2002046914 A JP 2002046914A JP 2002046914 A JP2002046914 A JP 2002046914A JP 2003249492 A JP2003249492 A JP 2003249492A
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plasma discharge
inert gas
thin film
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Kiyoshi Oishi
清 大石
Kazuhiro Fukuda
和浩 福田
Akira Nishiwaki
彰 西脇
Ko Mizuno
航 水野
Yoshiro Toda
義朗 戸田
Yoshikazu Kondo
慶和 近藤
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄膜を高精度で、効率よく、かつ、低コスト
で形成できるプラズマ放電処理装置を提供する。 【解決手段】 反応性ガス及び不活性ガスを送給するガ
ス流路と、前記ガス流路内の不活性ガスに大気圧又は大
気圧近傍の圧力下で電圧を印加して励起不活性ガスを発
生させ、前記反応性ガスをプラズマ化する電極と、前記
ガス流路内のプラズマ化した反応性ガス及び励起不活性
ガスを外部に噴出するノズルとを有するガス噴出手段を
複数備え、制御手段が、各ガス噴出手段の駆動を独立し
て制御することにより、基材表面に薄膜を形成すること
を特徴とするプラズマ放電処理装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大気圧または大気
圧近傍の圧力下において反応性ガスをプラズマ状態に
し、基材表面に薄膜を形成するプラズマ放電処理装置と
薄膜形成方法、及びこれらプラズマ放電処理装置及び薄
膜形成方法により形成した薄膜を有する基材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、LSI、半導体素子、液晶表
示デバイス等の各種製品には、基材上に電極膜、誘電体
保護膜、反射防止膜等の高機能性の薄膜を設けた材料が
多数用いられており、薄膜を設けたい部位に選択的に形
成する技術が求められてきた。このような高機能性の薄
膜の形成方法としては、例えば、塗布に代表される湿式
製膜法や、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレ
ーティング法等に代表される、真空を用いた乾式製膜法
が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、塗布による
薄膜形成方法は、生産性が高い点で有用であるが、薄膜
を構成する材料を溶媒に溶解あるいは分散した塗布液と
しなければならないため、当該溶媒が薄膜中に残存した
り、膜厚の均一性を保つことが難しい、また、基材表面
に形成した薄膜の幅が広がり、薄膜表面が平らになる、
いわゆるレベリング等の理由により精密パターニングは
極めて困難であり、あまり高機能の薄膜形成には向いて
いるとは言えない。また、塗布後の乾燥工程において、
塗布液から蒸発した有機溶剤等の溶媒が環境に負荷を与
えるという問題も含んでいる。
【0004】また、真空を用いた乾式製膜法は、高精度
の薄膜が形成出来るため、高機能性の薄膜を形成するに
は好ましい方法である。しかし、乾式製膜法に用いる真
空装置は、被処理基材が大きくなると、装置が非常に大
型化し、値段も高額になる他、真空排気にも膨大に時間
を費やし、生産性が上げられない。また、真空状態下で
はガスフローによる成膜制御が困難なため、さらに生産
性が低下したり、短時間で膜を成長させることが難しい
というデメリットがある。さらに両者ともにマスキング
法を用いたパターニング方法が考えられるが、段差被覆
性、均一性等の問題が存在し、工程数が増加し高生産が
得られにくいという大きなデメリットがある。
【0005】一方、大気圧または大気圧近傍の圧力下で
放電し、反応性ガスをプラズマ励起し、電極間に配置し
た基材などの表面に薄膜を形成する方法が特開平11−
133205号、特開2000−185362号、特開
平11−61406号、特開2000−147209
号、同2000−121804号等に記載されている
(以下、大気圧プラズマ法と称する)。これら公報に開
示される大気圧プラズマ法は、図9に示すように、対向
する電極300間に、電源301により周波数が0.5
〜100kHzである電圧を、電界の強さが1〜100
V/cmとなるように印加し、放電プラズマを発生させ
て、対向する電極の間に配置された基材302の表面に
薄膜を形成するというものである。
【0006】また、被処理物の特定の部分を処理する方
法として、大気圧下でのプラズマにより生成した放電ガ
スの励起活性種を被処理物に吹き付ける吹き出し型プラ
ズマ処理法が見い出されている。例えば、特開平3-2190
82(岡崎幸子他)、特開平6-2149(松下電工)、特開平4-35
8076(新技術事業団)、特開平9-232293(セイコーエフ゜ソン)、特
開平11-251304(松下電工)、特開平11-260597(松下電
工)。しかしながら、上記公報に開示される大気圧プラ
ズマ法では、所定の面積を持つ基材表面で選択的に膜を
形成することができず、精密パターニングおよび精密同
時多層成膜を実現するのは困難である。また、高機能性
の薄膜に要求される性能を十分に満たしているとは言え
ないことがわかった。即ち、プラズマ状態となった反応
性ガスの基材上での拡がりをコントロールできない。そ
こで、上記記載のような種々の薄膜形成に関する問題点
の解決が要望されていた。
【0007】本発明の課題は、上述の問題を考慮したも
のであり、所望のパターンの薄膜を高精度で、効率よ
く、かつ、低コストで形成できるプラズマ放電処理装置
及び薄膜形成方法を提供することである。さらに、本発
明のプラズマ放電処理装置及び薄膜形成方法により形成
された薄膜を有する基材を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
発明は、反応性ガス及び不活性ガスを送給するガス流路
と、前記ガス流路内の不活性ガスに大気圧又は大気圧近
傍の圧力下で電圧を印加して励起不活性ガスを発生さ
せ、前記反応性ガスをプラズマ化する電極と、前記ガス
流路内のプラズマ化した反応性ガス及び励起不活性ガス
を外部に噴出するノズルとを有するガス噴出手段を複数
備え、制御手段が、各ガス噴出手段の駆動を独立して制
御することにより、基材表面に薄膜を形成することを特
徴とする。
【0009】請求項2記載の発明は、請求項1記載のプ
ラズマ放電処理装置であって、前記ガス流路に反応性ガ
ス及び不活性ガスを供給するガス供給手段を備え、前記
制御手段が、前記ガス供給手段の駆動を制御して、各ガ
ス噴出手段に対して、同一あるいは異なる種類の反応性
ガス及び不活性ガスを供給することを特徴とする。請求
項3記載の発明は、請求項1または2記載のプラズマ放
電処理装置であって、前記ガス噴出手段が、基材に噴出
した反応性ガス及び励起不活性ガスを吸引する吸引手段
を備えることを特徴とする。
【0010】請求項4記載の発明は、請求項1〜3のい
ずれか一つに記載のプラズマ放電処理装置であって、前
記ガス流路が、反応性ガスを送給する反応性ガス流路
と、不活性ガスを送球する不活性ガス流路とに分割され
ていることを特徴とする。請求項5記載の発明は、請求
項1〜4のいずれか一つに記載のプラズマ放電処理装置
であって、複数の前記ガス噴出手段を線状に連設して構
成されるヘッド部を少なくとも一つ備えることを特徴と
する。
【0011】請求項6記載の発明は、請求項5記載のプ
ラズマ放電処理装置であって、前記ヘッド部を複数備
え、複数のヘッド部を、各ヘッド部におけるガス噴出手
段の連設方向に対して直交する方向に配設することを特
徴とする。請求項7記載の発明は、請求項5または6記
載のプラズマ放電処理装置であって、前記制御手段が、
前記ヘッド部と基材とを相対的に移動させることを特徴
とする。
【0012】請求項8記載の発明は、請求項7記載のプ
ラズマ放電処理装置であって、前記制御手段が、前記ヘ
ッド部を、該ヘッド部におけるガス噴出手段の連設方向
に対して直交する方向に移動させることを特徴とする。
請求項9記載の発明は、請求項7記載のプラズマ放電処
理装置であって、前記制御手段が、前記基材を、前記ヘ
ッド部におけるガス噴出手段の連設方向に対して直交す
る方向に移動させることを特徴とする。
【0013】請求項10記載の発明は、電極によりガス
流路内の不活性ガスに大気圧又は大気圧近傍の圧力下で
電圧を印加することで励起不活性ガスを発生させ、反応
性ガスをプラズマ化し、前記ガス流路内のプラズマ化し
た反応性ガス及び励起不活性ガスをガス噴出手段から基
材表面に噴出し、基材表面に薄膜を形成するとともに、
複数のガス噴出手段の駆動を独立して制御することで、
基材表面に複数の薄膜を形成することを特徴とする。
【0014】請求項11記載の発明は、請求項10記載
の薄膜形成方法であって、各ガス噴出手段が、基材に噴
出した反応性ガス及び励起不活性ガスを吸引することを
特徴とする。請求項12記載の発明は、請求項10また
は11記載の薄膜形成方法であって、ガス流路内におい
て、反応性ガスと不活性ガスとを混在させないことを特
徴とする。
【0015】請求項13記載の発明は、請求項10〜1
2のいずれか一つに記載の薄膜形成方法であって、複数
の前記ガス噴出手段を線状に連設して構成されるヘッド
部を少なくとも一つ備え、該ヘッド部から反応性ガス及
び励起不活性ガスを線状に噴出することを特徴とする。
請求項14記載の発明は、請求項13記載の薄膜形成方
法であって、前記ヘッド部と基材とを相対的に移動させ
ることを特徴とする。
【0016】請求項15記載の発明は、請求項1〜9の
いずれか一つに記載のプラズマ放電処理装置で形成され
た薄膜を有することを特徴とする。請求項16記載の発
明は、表面に薄膜が複数積層され、そのうちの少なくと
も一層が請求項1〜9のいずれか一つに記載のプラズマ
放電処理装置で形成されたことを特徴とする。請求項1
7記載の発明は、請求項10〜14のいずれか一つに記
載の薄膜形成方法で形成された薄膜を有することを特徴
とする。請求項18記載の発明は、請求項15〜17の
いずれか一つに記載の基材であって、フィルム状である
ことを特徴とする。
【0017】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明のプラズマ放電処理装置においては、反応性ガス及
び不活性ガスを送給するガス流路内の不活性ガスに対し
て、電極により大気圧又は大気圧近傍の圧力下で電圧を
印加して、不活性ガスを励起することで、励起不活性ガ
スを発生させる。そして、ガス噴出手段のノズルからガ
ス流路内の反応性ガス及び励起不活性ガスを基材表面に
噴出し、励起不活性ガスに接触することでプラズマ化し
た反応性ガスにより基材表面に薄膜を形成する。プラズ
マ放電処理装置は、ガス噴出手段を複数備えており、制
御手段が各ガス噴出手段の駆動を独立して制御する。な
お、本発明において励起不活性ガスとは、電子が解離、
イオン化された状態になった不活性ガス分子を含有する
不活性ガス又は電子が高エネルギー状態に遷移し、ラジ
カル化された不活性ガス分子を含有する不活性ガスのこ
とをいう。
【0018】また、反応ガスをプラズマ化するとは、反
応ガスに励起不活性ガスを接触させることにより、反応
ガス中の分子の少なくとも一部をイオン化又はラジカル
化された分子とすることをいう。また、反応ガスと励起
不活性ガスとを、ガス流路内部で接触させても良く、あ
るいは、ガス流路外部、即ち、ガス噴出手段から噴出し
た後にこれら反応ガスとび励起不活性ガスとを接触させ
ても良い。本発明において大気圧又は大気圧近傍の圧力
下とは、20kPa〜110kPaの圧力下である。ま
た、本発明において電圧を印加する電極間のさらに好ま
しい圧力は、93kPa〜104kPaである。
【0019】このように、プラズマ放電処理装置がガス
噴出手段を複数備え、各ガス噴出手段の駆動を制御手段
が独立して制御するので、複数のガス噴出手段を用いて
同一種類の薄膜を高精度で効率良く形成でき、さらに、
制御手段が、ガス流路内に反応性ガス及び不活性ガスを
供給するガス供給手段の駆動を制御して、各ガス噴出手
段に対して異なる種類の反応性ガス及び不活性ガスを供
給することにより、各ガス噴出手段毎に異なる種類の薄
膜を高精度で形成できる。また、大気圧プラズマ法によ
り複数の薄膜を形成するので、優れた段差被覆性、均一
性を有する精密パターニング及び精密同時多層成膜を、
少ない工程(プロセス)数で実現できるので、設備をコ
ストダウンし、さらに、薄膜の生産効率を上げることが
できる。
【0020】また、各ガス噴出手段が、基材に噴出した
反応性ガス及び励起不活性ガスを吸引する吸引手段を備
えるものとすれば、隣合う2つのガス噴出手段が噴出し
た反応性ガス及び励起不活性ガスが拡がって混ざり合う
ことにより、形成される薄膜のパターニング精度が低下
するという事態を防止できる。また、ガス流路を、反応
性ガスを送給するための反応性ガス流路と、不活性ガス
を送球するための不活性ガス流路とに分割することで、
電極が不活性ガス流路内において不活性ガスに電圧を印
加することにより発生する励起不活性ガスと、反応性ガ
ス流路内の反応性ガスとが、電極から離れた場所で接触
することになり、電極に製膜物質が付着する事態を防止
できる。
【0021】また、プラズマ放電処理装置が、複数の前
記ガス噴出手段を直線状に連設して構成されるヘッド部
を少なくとも一つ備えることが好ましい。特に、プラズ
マ放電処理装置が複数のヘッド部を備え、複数のヘッド
部を、各ヘッド部におけるガス噴出手段の連設方向に対
して水平面内で直交する方向に配設することが好まし
い。また、制御手段が、ヘッド部と基材とを相対的に移
動させることが好ましく、例えば、基材を固定してお
き、ヘッド部をガス噴出手段の連設方向に対して水平面
内で直交する方向に移動させたり、あるいは、ヘッド部
を固定しておき、基材を、ヘッド部におけるガス噴出手
段の連設方向に対して水平面内で直交する方向に移動さ
せることが好ましい。
【0022】本発明に用いられる反応性ガスとして、好
ましくは、有機フッ素化合物、金属化合物を挙げること
が出来る。有機フッ素化合物を用いることにより反射防
止層等に有用な低屈折率層や防汚層を形成することがで
きる。金属化合物では、低屈折率層、中屈折率層、高屈
折率層や、ガスバリア層、帯電防止層、透明導電層を形
成することができる。有機フッ素化合物としては、フッ
化炭素やフッ化炭化水素等のガスが好ましく、例えば、
フッ化メタン、フッ化エタン、テトラフルオロメタン、
ヘキサフルオロエタン、1,1,2,2−テトラフルオ
ロエチレン、1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロ
プロパン、ヘキサフルオロプロペン、6−フッ化プロピ
レン等のフッ化炭素化合物;1,1−ジフルオロエチレ
ン、1,1,1,2−テトラフルオロエタン、1,1,
2,2,3−ペンタフルオロプロパン等のフッ化炭化水
素化合物;ジフルオロジクロロメタン、トリフルオロク
ロロメタン等のフッ化塩化炭化水素化合物;1,1,
1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール、
1,3−ジフルオロ−2−プロパノール、パーフルオロ
ブタノール等のフッ化アルコール;ビニルトリフルオロ
アセテート、1,1,1−トリフルオロエチルトリフル
オロアセテート等のフッ化カルボン酸エステル;アセチ
ルフルオライド、ヘキサフルオロアセトン、1,1,1
−トリフルオロアセトン等のフッ化ケトン等を挙げるこ
とが出来るが、これらに限定されない。
【0023】有機フッ素化合物は、プラズマ放電処理に
よって腐食性ガスあるいは有害ガスが発生しないような
化合物を選ぶのが好ましいが、それらが発生しない条件
を選ぶことも出来る。有機フッ素化合物を本発明に有用
な反応性ガスとして使用する場合、常温常圧で有機フッ
素化合物が気体であることが目的を遂行するのに最も適
切な反応性ガス成分としてそのまま使用でき好ましい。
これに対して常温常圧で液体または固体の有機フッ素化
合物の場合には、加熱や減圧等の気化装置などの手段に
より気化して使用すればよく、また適切な有機溶媒に溶
解して噴霧あるいは蒸発させて用いてもよい。
【0024】金属化合物としては、Al、As、Au、
B、Bi、Ca、Cd、Cr、Co、Cu、Fe、G
a、Ge、Hg、In、Li、Mg、Mn、Mo、N
a、Ni、Pb、Pt、Rh、Sb、Se、Si、S
n、Ti、V、W、Y、ZnまたはZr等の金属化合物
または有機金属化合物を挙げることができ、Al、G
e、In、Sb、Si、Sn、Ti、W、ZnまたはZ
rが金属化合物として好ましく用いられるが、特に、珪
素化合物、チタン化合物、錫化合物、亜鉛化合物、イン
ジウム化合物、アルミ化合物、銅化合物、銀化合物が好
ましい。
【0025】これらのうち珪素化合物としては、例え
ば、ジメチルシラン、テトラメチルシラン、テトラエチ
ルシラン等のアルキルシラン;テトラメトキシシラン、
テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、ジメ
チルジエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、エ
チルトリエトキシシラン等の珪素アルコキシド等の有機
珪素化合物;モノシラン、ジシラン等の珪素水素化合
物;ジクロルシラン、トリクロロシラン、テトラクロロ
シラン等のハロゲン化珪素化合物;その他オルガノシラ
ン等を挙げることが出来、何れも好ましく用いることが
出来る。また、これらは適宜組み合わせて用いることが
出来る。上記の珪素化合物は、取り扱い上の観点から珪
素アルコキシド、アルキルシラン、珪素水素化合物が好
ましく、腐食性、有害ガスの発生がなく、工程上の汚れ
なども少ないことから、特に有機珪素化合物として珪素
アルコキシドが好ましい。
【0026】チタン化合物、錫化合物、亜鉛化合物、イ
ンジウム化合物、アルミ化合物、銅化合物、銀化合物と
しては、有機金属化合物、ハロゲン化金属化合物、金属
水素化合物、金属アルコキシド化合物が好ましい。有機
金属化合物の有機成分としてはアルキル基、アルコキシ
ド基、アミノ基が好ましく、テトラエトキシチタン、テ
トライソプロポキシチタン、テトラブトキシチタン、テ
トラジメチルアミノチタン等を好ましく挙げることが出
来る。有機チタン化合物、有機錫化合物、有機亜鉛化合
物、有機インジウム化合物、有機アルミ化合物、有機銅
化合物、有機銀化合物は、中屈折率層や高屈折率層を形
成するのに非常に有用である。ハロゲン化金属化合物と
しては、二塩化チタン、三塩化チタン、四塩化チタン等
を挙げることができ、更に金属水素化合物としては、モ
ノチタン、ジチタン等を挙げることができる。本発明に
おいては、チタン系の有機金属化合物を好ましく用いる
ことができる。
【0027】本発明に用いられる不活性ガスとしては、
He、Ar等の希ガスが好ましく用いられるが、Heと
Arを混合した希ガスも好ましく、気体中に占める不活
性ガスの割合は、90体積%〜99.9体積%であるこ
とが好ましい。大気圧プラズマを効率よく発生させると
いう点から不活性ガス中のArガス成分を多くするのも
好ましいが、コスト的な観点からもArガス成分を90
体積%〜99.9体積%を用いるのが好ましい。なお、
不活性ガスには水素ガスや酸素ガスを不活性ガスに対し
て0.1体積%〜10体積%混合させて使用してもよ
く、このように補助的に使用することにより薄膜の硬度
を著しく向上させることが出来る。
【0028】本発明で用いられる基材としては、本発明
のプラズマ放電処理装置が、電極間の外で基材の表面処
理を行うことから、従来処理されている支持体のような
シート状の基材のみでなく、様々な大きさ、形状のもの
を処理することが可能となる。例えば、レンズ形状、球
状などの厚みを有するような形状の基材も表面処理を行
うことができる。本発明のプラズマ放電処理装置で処理
される基材の材質は特に限定はないが、セルローストリ
アセテート等のセルロースエステル基体、ポリエステル
基体、ポリカーボネート基体、ポリスチレン基体、ポリ
オレフィン基体、等を処理することができる。
【0029】具体的には、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、セロファン、セルロースジ
アセテート、セルロースアセテートブチレート、セルロ
ースアセテートプロピオネート、セルロースアセテート
フタレート、セルローストリアセテート、セルロースナ
イトレート等のセルロースエステル類又はそれらの誘導
体、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、エチ
レンビニルアルコール、シンジオタクティックポリスチ
レン系、ポリカーボネート、ノルボルネン樹脂、ポリメ
チルペンテン、ポリエーテルケトン、ポリイミド、ポリ
エーテルスルホン、ポリスルホン系、ポリエーテルケト
ンイミド、ポリアミド、フッ素樹脂、ナイロン、ポリメ
チルメタクリレート、アクリルあるいはポリアリレート
等を挙げることができる。これらの素材は単独であるい
は適宜混合されて使用することもできる。中でもゼオネ
ックス(日本ゼオン(株)製)、ARTON(日本合成
ゴム(株)製)などの市販品を使用することができる。
基材の用途としては、半導体素子や光学素子など挙げら
れる。ここで光学素子とは、例えばレンズ、光ファイバ
ー、その他液晶表示装置や光学製品における光関連の部
品である。
【0030】これら基材の表面に、本発明のプラズマ放
電処理装置により、電極膜、誘電体保護膜、半導体膜、
透明導電膜、エレクトロクロミック膜、蛍光膜、超伝導
膜、誘電体膜、太陽電池膜、反射防止膜、耐摩耗性膜、
光学干渉膜、反射膜、帯電防止膜、導電膜、防汚膜、ハ
ードコート膜、下引き膜、バリア膜、電磁波遮蔽膜、赤
外線遮蔽膜、紫外線吸収膜、潤滑膜、形状記憶膜、磁気
記録膜、発光素子膜、生体適合膜、耐食性膜、触媒膜、
ガスセンサ膜、装飾膜などの各種薄膜を形成することが
できる。
【0031】図1に、本発明のプラズマ放電処理装置の
一例を示した。なお、本発明はこれに限定されない。ま
た、以下の説明には用語等に対する断定的な表現が含ま
れている場合があるが、本発明の好ましい例を示すもの
であって、本発明の用語の意義や技術的な範囲を限定す
るものではない。
【0032】プラズマ放電処理装置10は、複数(図1
には2つのみ示す。)のガス噴出手段20が直線状に左
右方向に連設されている。各ガス噴出手段20は、電源
11に接続した電極21、ガス流路22、ノズル23、
排気ガス流路24等から概略構成されている。電極21
としては、略矩形状の二枚の平板電極21aが左右に対
向して配置された、いわゆる平行平板型の電極21が用
いられている。なお、電極21内部は中空に形成されて
おり、放電中は水などによって冷却できるようになって
いる。
【0033】図示は省略するが、平板電極21aの対向
する面(内面)であって、これら平板電極21aのうち
少なくとも一方の電極21は誘電体で被覆されている。
この誘電体は、Al2O3セラミックスを溶射後、アル
コキシシランで封孔処理したものである。電極21の材
料には、銀、白金、ステンレス、アルミニウム、鉄等の
金属を用いることができる。ステンレスは加工し易く好
ましく用いることができる。誘電体としては、ケイ酸塩
系ガラス・ホウ酸塩系ガラス・リン酸塩系ガラス・ゲル
マン酸塩系ガラス・亜テルル酸塩ガラス・アルミン酸塩
ガラス・バナジン酸塩ガラス等を用いることが出来る。
この中でもホウ酸塩系ガラスが加工し易い。また、気密
性の高い高耐熱性のセラミックスを焼結したセラミック
スを用いることも好ましい。セラミックスの材質として
は例えばアルミナ系、ジルコニア系、窒化珪素系、炭化
珪素系のセラミックスが挙げられるが、中でもアルミナ
系のセラミックスが好ましく、アルミナ系のセラミック
スの中でも特にAl2O3を用いるのが好ましい。アル
ミナ系のセラミックスの厚みは1mm程度が好ましく、
体積固有抵抗は108Ω・cm以上が好ましい。
【0034】セラミックスは、無機質材料で封孔処理さ
れているのが好ましく、これにより電極21の耐久性を
向上させることができる。封孔処理はセラミックスに封
孔剤である金属アルコキシドを主原料とするゾルをセラ
ミックス上に塗布した後に、ゲル化させて硬化させるこ
とで、強固な3次元結合を形成させ均一な構造を有する
金属酸化物によって、セラミックスの封孔処理をするこ
とができる。また、ゾルゲル反応を促進するためにエネ
ルギー処理を行うことが好ましい。ゾルにエネルギー処
理をすることによって、金属−酸素−金属の3次元結合
を促進することができる。エネルギー処理には、プラズ
マ処理や、200℃以下の加熱処理、UV処理が好まし
い。
【0035】ガス流路22は、反応性ガスと不活性ガス
とが混在したガス(以下、「混合ガス」という。)を送
給するためのものであり、二枚の平板電極21a間の隙
間がガス流路22として利用されている。また、二枚の
平板電極21aの左右両側には、若干の隙間を設けた状
態で、左右一対の蓋体25が配置されている。また、図
示は省略するが、二枚の平板電極21a及び左右の蓋体
25の前後両側にも二枚の蓋体が配置されている。
【0036】これら前後左右4枚の蓋体25は、ガス噴
出手段20の外枠を構成する部材であり、特に、左右二
枚の蓋体25は各平板電極21aと蓋体25の間の隙間
を利用して設けられる排気ガス流路24を構成する部材
としても利用される。排気ガス流路24は、吸引手段3
0の一部を構成し、ガス噴出手段20が基材1(図3を
参照)の表面に噴出した混合ガスを吸引する際の流路と
して用いられ、複数のガス噴出手段20が噴出した混合
ガス同士が混ざり合うことを防止するために利用され
る。なお、左右二枚の蓋体25それぞれの下部を平板電
極21a側に傾斜させる、即ち、排気ガス流路24の左
右方向の幅を、その下部において狭くすることにより、
混合ガスの吸引範囲を調節した構成となっている。ま
た、排気ガス流路24の上部には、混合ガスを吸引す
る、吸引手段の一部としての吸引装置31(図2を参
照)が取り付けられている。
【0037】前後二枚の蓋体25は、左右二枚の蓋体2
5の前後両側面及び二枚の平板電極21aの前後両側面
に接合しており、ガス流路22内と排気ガス流路24内
とで気体(混合ガス)が移動できないようになってい
る。ガス流路22の上部には混合ガス導入口22aが設
けられており、この混合ガス導入口22aはガス供給手
段40(図2を参照)に連結している。そして、制御手
段50(図2を参照)がガス供給手段40の駆動を制御
することで、ガス流路22内に所定の混合ガスが供給さ
れるようになっている。
【0038】図1のプラズマ放電処理装置10において
は、二枚の平板電極21a間、即ちガス流路22の上部
をそのまま混合ガス導入口22aとして利用している
が、例えば、ガス流路22の上部に部材を取り付けるこ
とで、混合ガス導入口22aの形状を、ガス流路22内
に混合ガスを効率よくかつ容易に導入できる形状にする
のが好ましい。ガス流路22の下部には、二枚の平板電
極21a間で発生した励起不活性ガスを外部に放出する
ためのノズル23が設けられている。図1のプラズマ放
電処理装置10においては、ガス流路22の下部をその
ままノズル23として用いているが、二枚の平板電極2
1a間で発生した励起不活性ガスを外部に放出する際の
放出角度や放出強度を調整できるように部材を取り付け
たり、あるいは加工を施すことが好ましい。
【0039】以上のように、ガス噴出手段20は、その
外枠を構成する四角枠状の蓋体25の内部に、対向する
二枚の平板電極21a、ガス流路22、ノズル23、排
気ガス流路24等を備えている。そして、図3に示すよ
うに、複数のガス噴出手段20(A〜F)を直線状に左
右方向に連設することでヘッド部60が構成されてい
る。なお、図1はガス噴出手段20を2つ連接した状態
を示している。
【0040】図2に示すように、制御手段50はインタ
ーフェイス51、ROM52(ReadOnly Memory)、R
AM53(Random Access Memory)、CPU54(Cent
ralProcessing Unit)等から構成され、ROM52中に
書き込まれている制御プログラムやパターンデータに従
いインターフェイス51に接続された各種装置を制御す
るようになっている。
【0041】インターフェイス51には、ガス供給手段
40、ガス噴出手段20、ヘッド部60を基材1に対し
て移動させるための駆動手段70、電極21に所定の周
波数及び出力の電圧を印加するための電源コントロール
手段80、各種センサー90、吸引装置31等が電気的
に接続されている。
【0042】ROM52には、プラズマ放電処理装置1
0の動作に必要な各種制御プログラムやパターンデータ
が書き込まれている。RAM53は、電力が供給されて
いる間だけ入力されたデータを複数記憶可能であり、各
種データの記憶領域とCPU54による作業領域などが
備えられている。CPU54は、ROM52に格納され
ている各種プログラムの中から指定されたプログラムを
RAM53内の作業領域に展開し、指定されたパターン
データや各センサーからの入力信号に応じて、プログラ
ムに従った各種処理を実行する。
【0043】パターンデータは、例えば、反応性ガス及
び不活性ガスの種類、混合比率、混合ガスの流量、電極
21に印加する電圧の出力値及び周波数、パターニング
条件、ヘッドの移動速度、排気ガスの流量等のデータか
ら構成されており、このようなパターンデータが予め複
数設定され、ROM52に記憶されている。そして、作
業者が、複数のパターンデータから任意のパターンデー
タを選択することで、CPU54が制御プログラムに従
い、例えば,ガス供給手段40の駆動を制御し、図3に
示すように各ガス噴出手段20A〜20Fに同一種類あ
るいは異なる種類の混合ガス(1〜6)を供給するな
ど、ガス噴出手段20毎に独立した駆動制御を行い、図
4(A)、(B)に示すように、基材1に同一種類ある
いは異なる種類の薄膜a〜fを高精度で形成するように
なっている。
【0044】特に、図5に示すようにヘッド部60を複
数(図5には2つ)備え、各ヘッド部60を、各ヘッド
部60におけるガス噴出手段20の連設方向(左右方
向)に対して水平面内で直交する方向(前後方向)に配
置し、前方のヘッド部60により基材1に薄膜a〜fを
形成した後、各ヘッド部60を前方に移動させ、形成し
た薄膜a〜fの上に、後方のヘッド部60により薄膜g
〜lを形成するものとすれば、図6(A)、(B)に示
すように、高精度の多層製膜を形成することができる。
なお、本実施の形態では、基材1を固定しておき、ヘッ
ド部60を前後に移動させるものとしたが、これに限ら
ず、例えば、ヘッド部60を固定しておき、基材1を前
後に移動させるなど、ヘッド部60と基材1とを相対的
に移動させる構成を備えていれば良い。
【0045】また、本実施の形態では、プラズマ放電処
理装置10が、吸引手段30として排気ガス流路24及
び吸引装置31を備えるものとしたが、吸引手段30は
必ずしも必要とされるものではなく、上述のように、反
応性ガス及び不活性ガスの種類、混合比率、混合ガスの
流量などを制御することのみによっても、高精度の薄膜
を形成することが可能である。また、制御手段50につ
いては、図2に示した構成に限定されず、本発明の趣旨
の範囲内で適宜変更可能である。
【0046】次に図1に示したプラズマ放電処理装置1
0を用いた薄膜形成方法を説明する。制御手段50が、
ヘッド部60が備える、直線状に連接した各ガス噴出手
段20の混合ガス導入口22aからガス流路22内に同
一種類あるいは異なる種類の混合ガスを導入し、電極2
1間に大気圧又は大気圧近傍の圧力下で不活性ガスを存
在させる。そして、電源11によって電極21間に電圧
が印加され、電極21間に存在する不活性ガスを励起
し、励起不活性ガスを発生させる。反応性ガスは、ガス
流路22内において励起不活性ガスに接触することでプ
ラズマ化される。プラズマ化された反応性ガス及び励起
不活性ガスは、新たに混合ガス導入口22aからガス流
路22内に導入されてくる混合ガスに押され、ノズル2
3から外部へと噴出される。
【0047】その後,プラズマ化された反応性ガスがノ
ズル23近傍に配置された基材1に接触することで、基
材1表面に各ガス噴出手段20毎に異なる種類あるいは
同一種類の精密にパターニングされた薄膜a〜fが形成
される。また、基材1に噴出した反応性ガス及び励起不
活性ガスを吸引することで、複数のガス噴出手段20が
噴出した混合ガス同士が混ざり合うことなく、高精度の
薄膜が形成される。また、ヘッド部60と基材1とを相
対的に移動させることで、例えば、前後二つのヘッド部
60のうち、前方のヘッド部60により基材1に薄膜a
〜fを形成した後、これらヘッド部60を前方に移動さ
せ、形成した薄膜a〜fの上に、後方のヘッド部60に
より薄膜g〜lを形成するものとすれば、高精度の多層
製膜を形成することができる。
【0048】図7は、本発明のプラズマ放電処理装置の
他の例を示す斜視図である。なお、本プラズマ放電処理
装置100の説明において、上述の図1に示したプラズ
マ放電処理装置10と同じ構成となる部分には図7中に
同一符号を付して示してあり、また、それらについての
詳しい説明は省略する。本プラズマ放電処理装置100
が、上述の図1に示したプラズマ放電処理装置10と異
なる点は、ガス流路22が、反応性ガスを送給する反応
性ガス流路110と不活性ガスを送給する不活性ガス流
路120とに分割されている点である。
【0049】具体的に説明すると、左右一対の平行平板
電極21aが二つ、左右方向に若干の隙間を空けた状態
で配置されている。なお、便宜上、左側に位置する一対
の平板電極21aを「左の電極21」と表記し、右側に
位置する一対の平板電極21aを「右の電極21」と表
記する。左の電極21を構成する一対の平板電極21a
間の隙間は不活性ガス流路120として利用され、同様
に右の電極21を構成する一対の平板電極21a間の隙
間も不活性ガス流路120として利用される。そして、
左の電極21と右の電極21の間の隙間は反応性ガス流
路110として利用される。図示は省略するが、左の電
極21を構成する一対の平板電極21aの対向する面で
あって、これら二枚の平板電極21aのうち少なくとも
一方の平板電極21aは誘電体で被覆されている。同様
に、右の電極21を構成する一対の平板電極21aの対
向する面であって、これら二枚の平板電極21aのうち
少なくとも一方の平板電極21aも誘電体で被覆されて
いる。
【0050】また、左右の電極21の左右両側には、若
干量の間隔を空けた状態で、左右一対の蓋体25が配置
されている。また、図示は省略するが、左右の電極21
及び左右の蓋体25の前後両側にも二枚の蓋体が配置さ
れている。これら前後左右4枚の蓋体25は、ガス噴出
手段20の外枠を構成する部材であり、左右二枚の蓋体
25は左右両電極21と蓋体25の間の隙間を利用して
設けられる排気ガス流路130を構成する部材としても
利用される。また、排気ガス流路130の上部には、反
応性ガス及び不活性ガス(励起不活性ガス)を吸引す
る、吸引手段30の一部としての吸引装置31が取り付
けられている。
【0051】前後二枚の蓋体25は、左右二枚の蓋体2
5の前後両側面及び左右両電極21の前後両側面に接合
しており、反応性ガス流路110内と不活性ガス流路1
20内と排気ガス流路130内とで気体が移動できない
ようになっている。反応性ガス流路110の上部には反
応性ガス導入口111が設けられており、反応性ガス導
入口111はガス供給手段40に連結している。そし
て、制御手段50がガス供給手段40の駆動を制御する
ことで、反応性ガス流路110内に所定の反応性ガスが
供給されるようになっている。
【0052】不活性ガス流路120の上部には不活性ガ
ス導入口121が設けられており、不活性ガス導入口1
21はガス供給手段40に連結している。そして、制御
手段50がガス供給手段40の駆動を制御することで、
不活性ガス流路120内に所定の不活性ガスが供給され
るようになっている。反応性ガス流路110及び不活性
ガス流路120の下部には、反応性ガス及び左右両電極
21で発生した励起不活性ガスを外部に放出するための
ノズル23が設けられている。
【0053】以上のように、ガス噴出手段140は、そ
の外枠を構成する四角枠状の蓋体25の内部に、左右二
つの電極21、反応性ガス流路110、二つの不活性ガ
ス流路120等から概略構成されている。そして、この
ガス噴出手段20を直線状に複数連設してヘッド部(図
示せず)が構成されている。そして、作業者が、複数の
パターンデータから任意のパターンデータを選択するこ
とで、CPU54が制御プログラムに従い、例えば、ガ
ス供給手段40の駆動を制御し、各ガス噴出手段140
に同一種類あるいは異なる種類の混合ガスを供給するな
ど、ガス噴出手段140毎に独立した駆動制御を行い、
基材1に同一種類あるいは異なる種類の薄膜を高精度で
形成するようになっている。
【0054】特に、ガス流路が、反応性ガスを送給する
反応性ガス流路110と不活性ガスを送給する不活性ガ
ス流路120とに分割され、反応性ガスと励起不活性ガ
スとを別々に外部に噴出することから、反応性ガスと励
起不活性ガスとがガス噴出手段140内で混ざり合わ
ず、電極21に製膜物質が付着する事態を防止できる。
【0055】次に図7に示したプラズマ放電処理装置1
00を用いた薄膜形成方法を説明する。制御手段50の
駆動制御により、直線状に連接した各ガス噴出手段14
0反応性ガス導入口111から反応性ガス流路110内
に所定の反応性ガスを導入し、また、不活性ガス導入口
121から不活性ガス流路120内に所定の不活性ガス
を導入し、電極21内に大気圧又は大気圧近傍の圧力下
で不活性ガスを存在させる。そして、電源11によって
電極21間に電圧が印加され、電極21間に存在する不
活性ガスを励起し、励起不活性ガスを発生させる。
【0056】反応性ガスと励起不活性ガスは、ガス噴出
手段140内で接触することなくノズル23から外部に
噴出される。反応性ガスは、ガス噴出手段140外部に
おいて励起不活性ガスに接触し、プラズマ化される。プ
ラズマ化された反応性ガスは、ノズル23近傍に配置さ
れた基材1に接触することで、基材1表面に各ガス噴出
手段140毎に異なる種類あるいは同一種類の精密にパ
ターニングされた薄膜が形成される。
【0057】また、基材1に噴出した反応性ガス及び励
起不活性ガスを吸引することで、複数のガス噴出手段2
0が噴出した混合ガス同士が混ざり合うことなく、高精
度の薄膜が形成される。また、ヘッド部60と基材1と
を相対的に移動させる、例えば、ヘッド部60を前後に
二つ配置し、前方のヘッド部60により基材1に薄膜を
形成した後、これら二つのヘッド部60を前方に移動さ
せ、形成した薄膜の上に、後方のヘッド部60により薄
膜を形成するものとすれば、高精度の多層製膜を形成す
ることができる。
【0058】図8は、本発明のプラズマ放電処理装置他
の例を示す斜視図である。なお、本プラズマ放電処理装
置200の説明において、上述の図1及び図7に示した
プラズマ放電処理装置10及び100と同じ構成となる
部分には図8中に同一符号を付して示してあり、また、
それらについての詳しい説明は省略する。本プラズマ放
電処理装置200が、上述の図1及び図7に示したプラ
ズマ放電処理装置10及び100と異なる点は、電極2
1として、いわゆる平行平板型の電極21を用いずに、
円筒形の内側電極210及び外側電極220から構成さ
れる電極21を用いる点である。内側電極210の外径
は外側電極220の内径に対して小さいものとされ、外
側電極220の内部に内側電極210を同心配置して構
成されている。また、図示はしないが、内側電極210
と外側電極220の対向する面は共に誘電体で被覆され
ている。なお、内側電極210と外側電極220のうち
どちらか一方の対向する面に誘電体が被覆されていれば
よい。
【0059】外側電極220の内周面と内側電極210
の外周面とで形成される空間は、不活性ガスを送給する
ための不活性ガス流路221として利用され、不活性ガ
スは、不活性ガス流路221の上部に形成された不活性
ガス導入口222から導入される。不活性ガス導入口2
22はガス供給手段40に連結しており、制御手段50
がガス供給手段40の駆動を制御することで、不活性ガ
ス流路221内に所定の不活性ガスが供給されるように
なっている。
【0060】内側電極210の内部は、反応性ガスを送
給するための反応性ガス流路211として利用され、反
応性ガスは、反応性ガス流路211の上部に形成された
反応性ガス導入口212から導入される。反応性ガス導
入口212はガス供給手段40に連結しており、制御手
段50がガス供給手段40の駆動を制御することで、反
応性ガス流路211内に所定の反応性ガスが供給される
ようになっている。
【0061】反応性ガス流路211及び不活性ガス流路
221の下部には、反応性ガス及び電極21間で発生し
た励起不活性ガスを外部に放出するためのノズル23
0、231が設けられている。図8に示すプラズマ放電
処理装置200においては、反応性ガス流路211及び
不活性ガス流路221の下部をそのままノズル230、
231として用いているが、反応性ガス及び励起不活性
ガスを外部に放出する際の放出角度や放出強度を調整で
きるように部材を取り付けたり、あるいは加工を施すこ
とが好ましい。このようなガス噴出手段240を直線状
に複数連設してヘッド部60(図示せず)が構成されて
いる。
【0062】そして、作業者が、複数のパターンデータ
から任意のパターンデータを選択することで、CPU5
4が制御プログラムに従い、例えば、ガス供給手段40
の駆動を制御し、各ガス噴出手段240に同一種類ある
いは異なる種類の混合ガスを供給するなど、ガス噴出手
段240毎に独立した駆動制御を行い、基材1に同一種
類あるいは異なる種類の薄膜を高精度で形成するように
なっている。
【0063】特に、ガス流路が、反応性ガスを送給する
反応性ガス流路211と不活性ガスを送給する不活性ガ
ス流路221とに分割され、反応性ガスと励起不活性ガ
スは別々に外部に噴出されることから、反応性ガスと励
起不活性ガスとがガス噴出手段240内で混ざり合わ
ず、電極21に製膜物質が付着する事態を防止できる。
なお、図8に示すプラズマ放電処理装置200において
は、内側電極210の内部をそのまま反応性ガスの流路
として用いているが、反応性ガス導入口212と内側電
極210の下部をチューブ等でつなぎ、内側電極210
の内部を反応性ガスが通過する構造としてもよい。
【0064】また、図8に示すプラズマ放電処理装置2
00において、図1及び図7のプラズマ放電処理装置1
0、100で示したような吸引手段30を備えない構成
としているが、例えば、外側電極220を内包する程度
の大きさの内径を備える筒状部材を配置し、この筒状部
材の内周面と外側電極220の外周面とで形成される空
間を排気ガス流路とし、この排気ガス流路の上部に、反
応性ガス及び不活性ガス(励起不活性ガス)を吸引する
吸引装置31を取り付けるものとしても良い。なお、図
8に示したプラズマ放電処理装置200を用いた薄膜形
成方法は、図7に示したプラズマ放電処理装置100を
用いた薄膜形成方法と同一であるため説明を省略する。
【0065】本発明に係る薄膜を有する基材1は、例え
ば図6に示すように、フィルム状の基材1の表面に薄膜
a〜lが複数積層されていてもよい。この場合、各薄膜
が全て本発明のプラズマ放電処理装置10、100、2
00又は薄膜形成方法で形成されてもよいし、一部のみ
が本発明のプラズマ放電処理装置10、100、200
又は薄膜形成方法で形成されてもよい。
【0066】
【実施例】以下、本発明を具体的な実施例により説明す
るが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。 [実施例1]図7に示したプラズマ放電処理装置100
をライン状に並べたヘッド(ヘッド長500mm)を用
いて、下記の製膜を24時間連続して行った。この場
合、プラズマ放電処理装置100の電極21として、冷
却水による冷却機能を有するジャケット仕様のステンレ
スSUS316を用いた。誘電体は対向する平板電極2
1aの放電面に対し、各々アルミナセラミック溶射被覆
を片肉で1mm行った後、アルコキシシランモノマーを有
機溶媒に溶解させた塗布液を、該セラミックス被膜に対
し塗布乾燥後、150℃にて加熱処理することで設け
た。また、電源11は、パール工業製高周波電源(2M
Hz)を使用した。そして、プラズマ放電処理装置10
0のノズル23より、2mm離れた位置にガラス基材を
設置し、SiO2膜の製膜を行った。また、使用した不
活性ガス及び反応性ガスの種類等の製膜条件は、以下の
通りである。 不活性ガス:アルゴン 反応性ガス:水素ガス(アルゴンに対し1%) 反応性ガス:テトラエトキシシラン蒸気(アルゴンガス
にてバブリング) 放電出力:10W/cm2 放電時間:1分 パターニング巾:10mm ここでは、ヘッドのうち10mmに相当する幅のノズル
からプラズマ化したガスが噴射されるようにしている。
【0067】また、比較例として、以下の二種類の方法
で製膜を行った。 [比較例1] <塗布法(ゾルゲル法)によるSiO2膜の作製>フィルム上
に、テトラエトキシシラン含有組成物Lを、パターニン
グが施された押し出しコーターで塗布し、80℃で5分
間乾燥させた後、更に120℃で5分間熱硬化させ、さ
らに紫外線を175mJ/cm2照射して硬化させ、Si
O2膜を作製した。 〈テトラエトキシシラン加水分解物Aの調製〉テトラエ
トキシシラン300gとエタノール455gを混合し、
これに1.0質量%クエン酸水溶液295gを添加した
後に、室温にて1時間攪拌することでテトラエトキシシ
ラン加水分解物Aを調製した。 〈低屈折率層組成物L〉 テトラエトキシシラン加水分解物A 1020質量部 末端反応性ジメチルシリコーンオイル(日本ユニカー社製L−9000) 0.42質量部 プロピレングリコールモノメチルエーテル 2700質量部 イソプロピルアルコール 6300質量部
【0068】[比較例2]電極間に配置した基材の表面
に薄膜を形成する従来より周知のプラズマ放電処理装置
を用い、大気圧または大気圧近傍の圧力下で、対向して
配置された平行平板型電極(100mm幅)に電圧を印
加し、かつ、電極間に10mm幅の開口部を有するガス
噴出手段から反応性ガスと不活性ガスを流した(流速1
0m/s)。このようにして電極間で反応性ガスをプラ
ズマ励起し、実施例1と同様の製膜条件でSiO2膜を
作成した。
【0069】
【表1】 表1から分かるように、比較例1の塗布法及び比較例2
の従来より周知のプラズマ放電処理装置ではパターニン
グにずれが生じ、精密パターニングを達成できなかった
が、本発明に係るプラズマ放電処理装置によれば、精密
パターニングを達成できる。
【0070】
【発明の効果】本発明のプラズマ放電処理装置及び薄膜
形成方法によれば、薄膜を高精度で、効率よく、低コス
トで形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプラズマ放電処理装置の一例を示す要
部断面図である。
【図2】プラズマ放電処理装置の構成を示すブロック図
である。
【図3】プラズマ放電処理装置を示す要部斜視図であ
る。
【図4】基材に形成された薄膜を示す平面図(A)及び
正面図(B)である。
【図5】複数のブロックを備えたプラズマ放電処理装置
を示す要部斜視図である。
【図6】基材に積層された薄膜を示す平面図(A)及び
正面図(B)である。
【図7】本発明のプラズマ放電処理装置の他の例を示す
断面図である。
【図8】本発明のプラズマ放電処理装置の他の例を示す
斜視図である。
【図9】大気圧プラズマ法による従来の薄膜形成方法を
示す図面である。
【符号の説明】
1 基材 10、100、200 プラズマ放電処理装置 20、140、240 ガス噴出手段 21 電極 22 ガス流路 23、230、231 ノズル 30 吸引手段 40 ガス供給手段 50 制御手段 60 ヘッド部 110、211 反応性ガス流路 120、221 不活性ガス流路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西脇 彰 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株式 会社内 (72)発明者 水野 航 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株式 会社内 (72)発明者 戸田 義朗 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株式 会社内 (72)発明者 近藤 慶和 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株式 会社内 Fターム(参考) 4K030 AA06 AA09 BB12 CA06 CA12 EA06 FA03 JA05 JA09 KA30 KA41 5F045 AA08 AB32 AC09 AC16 AE29 AF07 DP03 DP27 EF08 EH05 EH12 5F058 BB07 BC03 BF07 BF25

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応性ガス及び不活性ガスを送給するガ
    ス流路と、前記ガス流路内の不活性ガスに大気圧又は大
    気圧近傍の圧力下で電圧を印加して励起不活性ガスを発
    生させ、前記反応性ガスをプラズマ化する電極と、前記
    ガス流路内のプラズマ化した反応性ガス及び励起不活性
    ガスを外部に噴出するノズルとを有するガス噴出手段を
    複数備え、 制御手段が、各ガス噴出手段の駆動を独立して制御する
    ことにより、基材表面に薄膜を形成することを特徴とす
    るプラズマ放電処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のプラズマ放電処理装置で
    あって、 前記ガス流路に反応性ガス及び不活性ガスを供給するガ
    ス供給手段を備え、 前記制御手段が、前記ガス供給手段の駆動を制御して、
    各ガス噴出手段に対して、同一あるいは異なる種類の反
    応性ガス及び不活性ガスを供給することを特徴とするプ
    ラズマ放電処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のプラズマ放電処
    理装置であって、 前記ガス噴出手段が、基材に噴出した反応性ガス及び励
    起不活性ガスを吸引する吸引手段を備えることを特徴と
    するプラズマ放電処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか一つに記載のプ
    ラズマ放電処理装置であって、 前記ガス流路が、反応性ガスを送給する反応性ガス流路
    と、不活性ガスを送球する不活性ガス流路とに分割され
    ていることを特徴とするプラズマ放電処理装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか一つに記載のプ
    ラズマ放電処理装置であって、 複数の前記ガス噴出手段を線状に連設して構成されるヘ
    ッド部を少なくとも一つ備えることを特徴とするプラズ
    マ放電処理装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のプラズマ放電処理装置で
    あって、 前記ヘッド部を複数備え、 複数のヘッド部を、各ヘッド部におけるガス噴出手段の
    連設方向に対して直交する方向に配設することを特徴と
    するプラズマ放電処理装置。
  7. 【請求項7】 請求項5または6記載のプラズマ放電処
    理装置であって、 前記制御手段が、前記ヘッド部と基材とを相対的に移動
    させることを特徴とするプラズマ放電処理装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載のプラズマ放電処理装置で
    あって、 前記制御手段が、前記ヘッド部を、該ヘッド部における
    ガス噴出手段の連設方向に対して直交する方向に移動さ
    せることを特徴とするプラズマ放電処理装置。
  9. 【請求項9】 請求項7記載のプラズマ放電処理装置で
    あって、 前記制御手段が、前記基材を、前記ヘッド部におけるガ
    ス噴出手段の連設方向に対して直交する方向に移動させ
    ることを特徴とするプラズマ放電処理装置。
  10. 【請求項10】 電極によりガス流路内の不活性ガスに
    大気圧又は大気圧近傍の圧力下で電圧を印加することで
    励起不活性ガスを発生させ、反応性ガスをプラズマ化
    し、前記ガス流路内のプラズマ化した反応性ガス及び励
    起不活性ガスをガス噴出手段から基材表面に噴出し、基
    材表面に薄膜を形成するとともに、複数のガス噴出手段
    の駆動を独立して制御することで、基材表面に複数の薄
    膜を形成することを特徴とする薄膜形成方法。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の薄膜形成方法であっ
    て、 各ガス噴出手段が、基材に噴出した反応性ガス及び励起
    不活性ガスを吸引することを特徴とする薄膜形成方法。
  12. 【請求項12】 請求項10または11記載の薄膜形成
    方法であって、 ガス流路内において、反応性ガスと不活性ガスとを混在
    させないことを特徴とする薄膜形成方法。
  13. 【請求項13】 請求項10〜12のいずれか一つに記
    載の薄膜形成方法であって、 複数の前記ガス噴出手段を線状に連設して構成されるヘ
    ッド部を少なくとも一つ備え、該ヘッド部から反応性ガ
    ス及び励起不活性ガスを線状に噴出することを特徴とす
    る薄膜形成方法。
  14. 【請求項14】 請求項13記載の薄膜形成方法であっ
    て、 前記ヘッド部と基材とを相対的に移動させることを特徴
    とする薄膜形成方法。
  15. 【請求項15】 請求項1〜9のいずれか一つに記載の
    プラズマ放電処理装置で形成された薄膜を有することを
    特徴とする基材。
  16. 【請求項16】 表面に薄膜が複数積層され、そのうち
    の少なくとも一層が請求項1〜9のいずれか一つに記載
    のプラズマ放電処理装置で形成されたことを特徴とする
    基材。
  17. 【請求項17】 請求項10〜14のいずれか一つに記
    載の薄膜形成方法で形成された薄膜を有することを特徴
    とする基材。
  18. 【請求項18】 フィルム状であることを特徴とする請
    求項15〜17のいずれか一つに記載の基材。
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