JP2003041372A - 大気圧プラズマ処理装置及び大気圧プラズマ処理方法 - Google Patents

大気圧プラズマ処理装置及び大気圧プラズマ処理方法

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JP2003041372A
JP2003041372A JP2001234965A JP2001234965A JP2003041372A JP 2003041372 A JP2003041372 A JP 2003041372A JP 2001234965 A JP2001234965 A JP 2001234965A JP 2001234965 A JP2001234965 A JP 2001234965A JP 2003041372 A JP2003041372 A JP 2003041372A
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JP
Japan
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atmospheric pressure
gas
plasma processing
electrodes
pressure plasma
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Application number
JP2001234965A
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English (en)
Inventor
Kazuhiro Fukuda
和浩 福田
Yoshikazu Kondo
慶和 近藤
Yoshiro Toda
義朗 戸田
Kiyoshi Oishi
清 大石
Ko Mizuno
航 水野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 様々な形状の基材の表面処理を可能とし、か
つ、基材への表面処理能力に優れ、低コストで生産性に
優れた大気圧プラズマ処理装置及び大気圧プラズマ処理
方法を提供する。 【解決手段】 少なくとも一方の電極を誘電体で被覆し
た対向する電極間に基材を位置させ、大気圧又は大気圧
近傍の圧力下において前記電極間に電圧を印加して放電
プラズマを発生させ、前記基材の表面処理を行う大気圧
プラズマ処理装置であって、反応ガス及び不活性ガスを
含有する気体を励起する手段と、前記励起した気体を前
記電極間に導入する手段と、前記電極間に前記励起した
気体を存在させ電圧を印加する手段と、を有する大気圧
プラズマ処理装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大気圧プラズマ処
理装置及び大気圧プラズマ処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、基材の表面処理方法として
は、コロナ処理や真空プラズマ処理等が一般的に用いら
れてきた。しかしながら、コロナ処理は、基材の表面処
理において均一に処理することが難しく、更に処理効果
も低い。一方、真空プラズマ処理は、真空設備を必要と
する為、設備費用が高額となる。更に、連続生産が出来
ず、製膜速度が低いことから、生産性が低いという課題
を有していた。
【0003】これに対して、特開昭61−238961
号等において、大気圧下で放電プラズマを発生させ、該
放電プラズマにより高い処理効果を得る大気圧プラズマ
処理方法が提案されている。大気圧プラズマ処理方法
は、基材の表面に、均一な組成、物性、分布で親水性や
撥水性を有する物質を厚みを均一にして製膜することが
できる。また大気圧又は大気圧近傍下で処理を行うこと
ができることから、真空設備を必要とせず、設備費用を
抑えることができ、連続生産にも対応でき、製膜速度を
速くすることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年、
様々な基材への表面処理への需要が高まっており、例え
ば、レンズなどある程度厚さを有する基材の表面処理な
どを行うためには、従来の大気圧プラズマ処理装置では
表面処理ができない場合がある。ある程度厚みを有する
基材等の表面処理を行うために電極間を広く設置する
と、100kHz以上の高周波電圧では、電極間に放電
を発生させることが困難となる。
【0005】電極間の放電の発生を容易にするために周
波数を100kHz以下とすると、発生する放電プラズ
マのプラズマ密度が低下してしまい、基材の製膜速度が
低下して生産性が低下したり、基材に形成される膜の緻
密さや、膜に不純物が混合したり等の基材への表面処理
能力が低下する等の問題が生じる。
【0006】本発明は上記の課題に鑑みてなされたもの
であって、本発明の目的は、様々な大きさ、形状の基材
について表面処理を可能とし、かつ、基材への表面処理
能力に優れ、低コストで生産性に優れた大気圧プラズマ
処理装置及び大気圧プラズマ処理方法を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的は、技術手段
(1)〜(26)項のいずれか1項により達成される。
【0008】(1) 少なくとも一方の電極を誘電体で
被覆した対向する電極間に基材を位置させ、大気圧又は
大気圧近傍の圧力下において前記電極間に電圧を印加し
て放電プラズマを発生させ、前記基材の表面処理を行う
大気圧プラズマ処理装置であって、反応ガス及び不活性
ガスを含有する気体を励起する手段と、前記励起した気
体を前記電極間に導入する手段と、前記電極間に前記励
起した気体を存在させ電圧を印加する手段と、を有する
大気圧プラズマ処理装置。
【0009】(2) 前記気体を励起する手段は、プラ
ズマ放電であることを特徴とする(1)に記載の大気圧
プラズマ処理装置。
【0010】(3) 前記気体を励起する手段は、電子
線照射、放射線照射、UV照射、火炎照射のいずれかで
あることを特徴とする(1)に記載の大気圧プラズマ処
理装置。
【0011】(4) 少なくとも一方の電極を誘電体で
被覆した対向する電極間に基材を位置させ、大気圧又は
大気圧近傍の圧力下において前記電極間に電圧を印加し
て放電プラズマを発生させ、前記基材の表面処理を行う
大気圧プラズマ処理装置であって、不活性ガスを励起す
る手段と、前記励起した不活性ガスと、反応ガスと、を
前記電極間に導入する手段と、前記電極間に前記励起し
た不活性ガス及び前記反応ガスを存在させ電圧を印加す
る手段と、を有する大気圧プラズマ処理装置。
【0012】(5) 前記不活性ガスを励起する手段
は、プラズマ放電であることを特徴とする(4)に記載
の大気圧プラズマ処理装置。
【0013】(6) 前記不活性ガスを励起する手段
は、電子線照射、放射線照射、UV照射、火炎照射のい
ずれかであることを特徴とする(4)に記載の大気圧プ
ラズマ処理装置。
【0014】(7) 前記電極間の距離が2mm〜20
mmであることを特徴とする(1)〜(6)のいずれか
1項に記載の大気圧プラズマ処理装置。
【0015】(8) 前記電圧が100kHz〜150
MHzの周波数を有する電圧であることを特徴とする
(1)〜(7)のいずれか1項に記載の大気圧プラズマ
処理装置。
【0016】(9) 前記電圧の放電出力が1W/cm
2〜50W/cm2であることを特徴とする(1)〜
(8)のいずれか1項に記載の大気圧プラズマ処理装
置。
【0017】(10) 前記プラズマ放電をパルス波の
電圧で行うことを特徴とする(2)又は(5)に記載の
大気圧プラズマ処理装置。
【0018】(11) 前記誘電体がセラミックス溶射
膜を無機質材料で封孔処理したものであることを特徴と
する(1)〜(10)のいずれか1項に記載の大気圧プ
ラズマ処理装置。
【0019】(12) 前記セラミックス溶射膜がAl
23であることを特徴とする(11)に記載の大気圧プ
ラズマ処理装置。
【0020】(13) 前記無機質材料が、ゾルゲル反
応により硬化するアルコキシシランであることを特徴と
する(11)又は(12)に記載の大気圧プラズマ処理
装置。
【0021】(14) 大気圧又は大気圧近傍の圧力下
において、少なくとも一方の電極を誘電体で被覆した対
向する電極間に基材を位置させ、さらに反応ガス及び不
活性ガスを含有する気体を存在させて電圧を前記電極間
に印加することにより放電プラズマを発生させ、前記基
材の表面処理を行う大気圧プラズマ処理方法であって、
前記気体が励起した気体である大気圧プラズマ処理方
法。
【0022】(15) 前記励起した気体は、プラズマ
放電によって発生したものを用いることを特徴とする
(14)に記載の大気圧プラズマ処理方法。
【0023】(16) 前記励起した気体は、電子線照
射、放射線照射、UV照射、火炎照射のいずれかによっ
て発生したものを用いることを特徴とする(14)に記
載の大気圧プラズマ処理方法。
【0024】(17) 大気圧又は大気圧近傍の圧力下
において、少なくとも一方の電極を誘電体で被覆した対
向する電極間に基材を位置させ、さらに反応ガス及び不
活性ガスを含有する気体を存在させて電圧を前記電極間
に印加することにより放電プラズマを発生させ、前記基
材の表面処理を行う大気圧プラズマ処理方法であって、
前記不活性ガスが励起した不活性ガスである大気圧プラ
ズマ処理方法。
【0025】(18) 前記励起した不活性ガスは、プ
ラズマ放電によって発生したものを用いることを特徴と
する(17)に記載の大気圧プラズマ処理方法。
【0026】(19) 前記励起した不活性ガスは、電
子線照射、放射線照射、UV照射、火炎照射のいずれか
によって発生したものを用いることを特徴とする(1
7)に記載の大気圧プラズマ処理方法。
【0027】(20) 前記電極間の距離が2mm〜2
0mmであることを特徴とする(14)〜(19)のい
ずれか1項に記載の大気圧プラズマ処理方法。
【0028】(21) 前記電圧が100kHz〜15
0MHzの周波数を有する電圧であることを特徴とする
(14)〜(20)のいずれか1項に記載の大気圧プラ
ズマ処理方法。
【0029】(22) 前記電圧の放電出力が1W/c
2〜100W/cm2であることを特徴とする(14)
〜(21)のいずれか1項に記載の大気圧プラズマ処理
方法。
【0030】(23) 前記放電プラズマをパルス波の
電圧で行うことを特徴とする(14)〜(22)のいず
れか1項に記載の大気圧プラズマ処理方法。
【0031】(24) 前記誘電体がセラミックス溶射
膜を無機質材料で封孔処理したものであることを特徴と
する(14)〜(23)のいずれか1項に記載の大気圧
プラズマ処理方法。
【0032】(25) 前記セラミックス溶射膜がAl
23であることを特徴とする(24)に記載の大気圧プ
ラズマ処理方法。
【0033】(26) 前記無機質材料が、ゾルゲル反
応により硬化するアルコキシシランであることを特徴と
する(24)又は(25)に記載の大気圧プラズマ処理
方法。
【0034】以下に本発明を詳細に説明する。本発明者
らは、基材の表面処理性能を低下させず、更に、表面処
理速度を低下させないためには、発生させる放電プラズ
マのプラズマ密度を上げることがポイントであることに
着眼し、そのためには、電極間に100kHz〜150
MHzの高周波の電圧を印加して放電プラズマを発生さ
せる必要があること見出した。また、対向する電極間の
距離を広くすると、100kHz〜150MHzの高周
波の電圧では、電極間に電圧を印加しても放電が発生し
くくなるのであるが、電極間に存在させておく気体を励
起した気体若しくは励起した不活性ガスとしておくこと
で、電極間の距離を広くしても100kHz〜150M
Hzの高周波の電圧を電極間に印加して放電プラズマを
発生させることが可能となることを見出した。
【0035】本発明において励起した気体とは、電子が
解離、イオン化された状態になった分子を含有する気体
又は電子が高エネルギー状態に遷移し、ラジカル化され
た分子を含有する気体のことをいう。
【0036】本発明において励起した不活性ガスとは、
電子が解離、イオン化された状態になった不活性ガス分
子を含有する不活性ガス又は電子が高エネルギー状態に
遷移し、ラジカル化された不活性ガス分子を含有する不
活性ガスのことをいう。
【0037】本発明において放電プラズマとは、電極間
に電圧を印加したことにより生成したイオン化又はラジ
カル化された反応ガス分子を含有する気体のことをい
う。また、プラズマ密度を上げるとは、放電プラズマ中
のイオン化又はラジカル化された反応ガス分子の割合が
高いことである。
【0038】本発明においてプラズマ放電とは、大気圧
又は大気圧近傍の圧力下において対向する電極間に電圧
を印加する方法のことをいう。
【0039】本発明において大気圧又は大気圧近傍下と
は、20kPa〜110kPaの圧力下である。本発明
において、電圧を印加する電極間のさらに好ましい圧力
は、93kPa〜104kPaである。
【0040】
【発明の実施の形態】本発明の大気圧プラズマ処理装置
及び大気圧プラズマ処理方法について、以下にその実施
の形態を図を用いて説明するが、本発明はこれに限定さ
れない。また、以下の説明には用語等に対する断定的な
表現が含まれている場合があるが、本発明の好ましい例
を示すものであって、本発明の用語の意義や技術的な範
囲を限定するものではない。
【0041】図1は本発明のプラズマ処理装置の一例を
示す断面図である。1は基材である。本発明の大気圧プ
ラズマ処理装置は電極間の距離が2〜20mmと広いこ
とから、従来処理されている支持体のようなシート状の
基材のみでなく、レンズ形状、球状などの厚みを有する
ような形状の基材の表面処理を行うことができる。
【0042】本発明の大気圧プラズマ処理装置で処理さ
れる基材の材質は特に限定はないが、セルローストリア
セテート等のセルロースエステル基体、ポリエステル基
体、ポリカーボネート基体、ポリスチレン基体、ポリオ
レフィン基体、等を処理することができる。
【0043】具体的には、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、セロファン、セルロースジ
アセテート、セルロースアセテートブチレート、セルロ
ースアセテートプロピオネート、セルロースアセテート
フタレート、セルローストリアセテート、セルロースナ
イトレート等のセルロースエステル類又はそれらの誘導
体、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、エチ
レンビニルアルコール、シンジオタクティックポリスチ
レン系、ポリカーボネート、ノルボルネン樹脂、ポリメ
チルペンテン、ポリエーテルケトン、ポリイミド、ポリ
エーテルスルホン、ポリスルホン系、ポリエーテルケト
ンイミド、ポリアミド、フッ素樹脂、ナイロン、ポリメ
チルメタクリレート、アクリルあるいはポリアリレート
等を挙げることができる。これらの素材は単独であるい
は適宜混合されて使用することもできる。中でもゼオネ
ックス(日本ゼオン(株)製)、ARTON(日本合成
ゴム(株)製)などの市販品を使用することができる。
【0044】2,3は、電極であり、電極2と電極3は
対向して設置されている。電極2,3間の距離は2mm
〜20mmで設置されている。これにより、支持体のよ
うなシート状の基材のみでなく、レンズ形状、球状など
の厚みを有するような形状の基材の表面処理を行うこと
ができ、大気圧プラズマ処理装置の用途の拡大を図るこ
とができる。
【0045】電極2,3は、誘電体を被覆しており、該
誘電体は、Al23セラミックスの溶射膜をアルコキシ
シランで封孔処理したものである。
【0046】本発明の大気圧プラズマ処理装置に用いら
れる電極は、少なくとも一方の電極が誘電体で被覆され
ている。電極材料には、銀、白金、ステンレス、アルミ
ニウム、鉄等の金属を用いることができる。ステンレス
は加工し易く好ましく用いることができる。誘電体とし
ては、ケイ酸塩系ガラス・ホウ酸塩系ガラス・リン酸塩
系ガラス・ゲルマン酸塩系ガラス・亜テルル酸塩ガラス
・アルミン酸塩ガラス・バナジン酸塩ガラス等を用いる
ことが出来る。この中でもホウ酸塩系ガラスが加工し易
い。また、気密性の高い高耐熱性のセラミックスを焼結
したセラミックスを用いることも好ましい。セラミック
スの材質としては例えばアルミナ系、ジルコニア系、窒
化珪素系、炭化珪素系のセラミックスが挙げられるが、
中でもアルミナ系のセラミックスが好ましく、アルミナ
系のセラミックスの中でも特にAl23を用いるのが好
ましい。アルミナ系のセラミックスの厚みは1mm程度
が好ましく、体積固有抵抗は108Ω・cm以上が好ま
しい。
【0047】セラミックスは、無機質材料で封孔処理さ
れているのが好ましく、これにより電極の耐久性を向上
させることができる。
【0048】封孔処理はセラミックスに封孔剤である金
属アルコキシドを主原料とするゾルをセラミックス上に
塗布した後に、ゲル化させて硬化させることで、強固な
3次元結合を形成させ均一な構造を有する金属酸化物に
よって、セラミックスの封孔処理をすることができる。
【0049】また、ゾルゲル反応を促進するためにエネ
ルギー処理を行うことが好ましい。具体的には、ゾルに
エネルギー処理をすることによって、金属−酸素−金属
の3次元結合を促進することができる。
【0050】エネルギー処理には、プラズマ処理や、2
00℃以下の加熱処理、UV処理が好ましい。
【0051】電極2,3間の距離は、放電がより効率よ
く行われるという観点から、好ましくは2mm〜10m
mである。
【0052】電極2,3には電極内に保温水を流す等、
電極2,3の温度調節を行う手段を有することが好まし
い。
【0053】6aは電極2,3間に100kHz〜15
0MHzの高周波電圧を印加するための高周波電源であ
る。7aはアースであり、電極3はアース7aに接地し
ている。高周波電源6aは、放電出力が1W/cm2
50W/cm2であることが好ましく、これにより、よ
り放電プラズマのプラズマ密度を上げることができる。
【0054】8は、基材1を運搬するためのベルトコン
ベアである。ベルトコンベア8によって基材1は電極
2,3間に運搬される。さらに、基材1に表面処理が施
された後は、基材1を電極2,3間の外へと運搬する。
ベルトコンベア8は、電極2,3間での放電プラズマの
発生を妨げないものであればどのような材質を用いても
良い。
【0055】4,5は、電極であり、電極4と電極5は
対向して設置されている。電極4,5間に気体を存在さ
せ電圧を印加して気体を励起することができる。
【0056】電極4,5は、気体を励起することができ
れば特に制限はないが、電極4,5の少なくとも一方は
誘電体で被覆されていることが好ましい。電極4,5の
電極、誘電体の材料としては、電極2,3で用いること
のできる電極、誘電体を用いることができる。
【0057】6bは電極4,5間に高周波電圧を印加す
るための高周波電源である。7bはアースであり、電極
4はアースに接地している。
【0058】9は不活性ガスと反応ガスを混合し、該混
合した気体を、電極4,5間に導入するポンプである。
ポンプ9は、ポンプ9に不活性ガスを導入するための不
活性ガス導入口9aと、ポンプ9に反応ガスを導入する
ために反応ガス導入口9bを有する。
【0059】本発明に用いられる反応ガスとして、好ま
しくは、有機フッ素化合物、金属化合物を好ましく挙げ
ることが出来る。有機フッ素化合物を用いることにより
反射防止層等に有用な低屈折率層や防汚層を形成するこ
とができる。金属化合物では、低屈折率層、中屈折率
層、高屈折率層、ガスバリア層、帯電防止層更に透明導
電層を形成することができる。
【0060】有機フッ素化合物としては、フッ化炭素や
フッ化炭化水素等のガスが好ましく、例えば、フッ化メ
タン、フッ化エタン、テトラフルオロメタン、ヘキサフ
ルオロエタン、1,1,2,2−テトラフルオロエチレ
ン、1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパ
ン、ヘキサフルオロプロペン、6−フッ化プロピレン等
のフッ化炭素化合物;1,1−ジフルオロエチレン、
1,1,1,2−テトラフルオロエタン、1,1,2,
2,3−ペンタフルオロプロパン等のフッ化炭化水素化
合物;ジフルオロジクロロメタン、トリフルオロクロロ
メタン等のフッ化塩化炭化水素化合物;1,1,1,
3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール、1,
3−ジフルオロ−2−プロパノール、パーフルオロブタ
ノール等のフッ化アルコール;ビニルトリフルオロアセ
テート、1,1,1−トリフルオロエチルトリフルオロ
アセテート等のフッ化カルボン酸エステル;アセチルフ
ルオライド、ヘキサフルオロアセトン、1,1,1−ト
リフルオロアセトン等のフッ化ケトン等を挙げることが
出来るが、これらに限定されない。
【0061】有機フッ素化合物は、プラズマ放電処理に
よって腐食性ガスあるいは有害ガスが発生しないような
化合物を選ぶのが好ましいが、それらが発生しない条件
を選ぶことも出来る。有機フッ素化合物を本発明に有用
な反応性ガスとして使用する場合、常温常圧で有機フッ
素化合物が気体であることが目的を遂行するのに最も適
切な反応性ガス成分としてそのまま使用でき好ましい。
これに対して常温常圧で液体または固体の有機フッ素化
合物の場合には、加熱や減圧等の気化装置などの手段に
より気化して使用すればよく、また適切な有機溶媒に溶
解して噴霧あるいは蒸発させて用いてもよい。
【0062】金属化合物としては、Al、As、Au、
B、Bi、Ca、Cd、Cr、Co、Cu、Fe、G
a、Ge、Hg、In、Li、Mg、Mn、Mo、N
a、Ni、Pb、Pt、Rh、Sb、Se、Si、S
n、Ti、V、W、Y、ZnまたはZr等の金属化合物
または有機金属化合物を挙げることができ、Al、G
e、In、Sb、Si、Sn、Ti、W、ZnまたはZ
rが金属化合物として好ましく用いられるが、特に、珪
素化合物、チタン化合物、錫化合物、亜鉛化合物、イン
ジウム化合物、アルミ化合物、銅化合物、銀化合物が好
ましい。
【0063】これらのうち珪素化合物としては、例え
ば、ジメチルシラン、テトラメチルシラン、テトラエチ
ルシラン等のアルキルシラン;テトラメトキシシラン、
テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、ジメ
チルジエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、エ
チルトリエトキシシラン等の珪素アルコキシド等の有機
珪素化合物;モノシラン、ジシラン等の珪素水素化合
物;ジクロルシラン、トリクロロシラン、テトラクロロ
シラン等のハロゲン化珪素化合物;その他オルガノシラ
ン等を挙げることが出来、何れも好ましく用いることが
出来る。また、これらは適宜組み合わせて用いることが
出来る。上記の珪素化合物は、取り扱い上の観点から珪
素アルコキシド、アルキルシラン、珪素水素化合物が好
ましく、腐食性、有害ガスの発生がなく、工程上の汚れ
なども少ないことから、特に有機珪素化合物として珪素
アルコキシドが好ましい。
【0064】チタン化合物、錫化合物、亜鉛化合物、イ
ンジウム化合物、アルミ化合物、銅化合物、銀化合物と
しては、有機金属化合物、ハロゲン化金属化合物、金属
水素化合物、金属アルコキシド化合物が好ましい。有機
金属化合物の有機成分としてはアルキル基、アルコキシ
ド基、アミノ基が好ましく、テトラエトキシチタン、テ
トライソプロポキシチタン、テトラブトキシチタン、テ
トラジメチルアミノチタン等を好ましく挙げることが出
来る。有機チタン化合物、有機錫化合物、有機亜鉛化合
物、有機インジウム化合物、有機アルミ化合物、有機銅
化合物、有機銀化合物は、中屈折率層や高屈折率層を形
成するのに非常に有用である。ハロゲン化金属化合物と
しては、二塩化チタン、三塩化チタン、四塩化チタン等
を挙げることができ、更に金属水素化合物としては、モ
ノチタン、ジチタン等を挙げることができる。本発明に
おいては、チタン系の有機金属化合物を好ましく用いる
ことができる。
【0065】本発明において、気体中に占める反応ガス
の割合は、0.01体積%〜10体積%であることが好
ましいが、更に好ましくは、0.1体積%〜5体積%で
ある。
【0066】不活性ガスとしては、He、Ar等の希ガ
スが好ましく用いられるが、HeとArを混合した希ガ
スも好ましく、気体中に占める不活性ガスの割合は、9
0体積%〜99.9体積%であることが好ましい。大気
圧プラズマを効率よく発生させるという点から不活性ガ
ス中のArガス成分を多くするのも好ましいが、コスト
的な観点からもArガス成分を90体積%〜99.9体
積%を用いるのが好ましい。
【0067】なお、不活性ガスには水素ガスや酸素ガス
を不活性ガスに対して0.1体積%〜10体積%混合さ
せて使用してもよく、このように補助的に使用すること
により薄膜の硬度を著しく向上させることが出来る。
【0068】本実施の形態で説明する大気圧プラズマ処
理装置では、気体を励起する手段としてプラズマ放電を
用いているが、気体を励起する手段としては、プラズマ
放電の他に、電子線照射、放射線照射、UV照射、火炎
放射等の手段がある。
【0069】次に図1に示した大気圧プラズマ処理装置
を用いた大気圧プラズマ処理方法を説明する。
【0070】ベルトコンベア8上に置かれた基材1はベ
ルトコンベア8によって、電極2,3間に運搬される。
【0071】一方、不活性ガス導入口9aから導入され
た不活性ガスと、反応ガス導入口9bから導入された反
応ガスは、ポンプ9内で混合され、混合された気体はポ
ンプ9によって、電極4,5間に導入される。気体が導
入された電極4,5間には高周波電源6bによって高周
波電圧が印加され、電極4,5間に存在する気体は励起
される。電極4,5間で励起した気体は、ポンプ9から
新たに導入されてくる気体に押し出される形で、電極
2,3間に導入される。励起した気体が大気圧又は大気
圧近傍の圧力下で存在する電極2,3間に高周波電源6
aにて100Hz〜150MHzの高周波電圧を印加
し、放電プラズマを発生させる。発生した放電プラズマ
にて、ベルトコンベア8にて運搬されてきた基材1の表
面処理を行う。表面処理を終えた基材1はベルトコンベ
ア8にて、電極2,3間の外へと運搬される。
【0072】図2は、本発明の他の大気圧プラズマ処理
装置の一例を示す断面図である。尚、図2の説明におい
ては、前述の図の説明で説明された符号と同じ符号のも
のの説明及びそれに関連する説明について省略されてい
る場合があるが、特に説明がない限りは前述の図の説明
と同じである。
【0073】4,5は、電極であり、電極4と電極5は
対向して設置されている。電極4,5間に不活性ガスを
存在させ電圧を印加して不活性ガスを励起することがで
きる。
【0074】10は、不活性ガスを電極4,5間に導入
するための不活性ガスポンプである。不活性ガスポンプ
10は、不活性ガスポンプ10に不活性ガスを導入する
ための不活性ガス導入口10aを有する。
【0075】11は、反応ガスを電極2,3間に導入す
るための反応ガスポンプである。反応ガスポンプは、反
応ガスポンプに反応ガスを導入するための反応ガス導入
口11aを有する。
【0076】本実施の形態で説明する大気圧プラズマ処
理装置では、不活性ガスを励起する手段としてプラズマ
放電を用いているが、不活性ガスを励起する手段として
は、プラズマ放電の他に、電子線照射、放射線照射、U
V照射、火炎放射等の手段がある。
【0077】次に図2に示した大気圧プラズマ処理装置
を用いた大気圧プラズマ処理方法を説明する。
【0078】ベルトコンベア8上に置かれた基材1はベ
ルトコンベアによって、電極2,3間に運搬される。
【0079】一方、不活性ガス導入口10aから導入さ
れた不活性ガスは、不活性ガスポンプ10から電極4,
5間に導入される。気体が導入された電極4,5間には
高周波電源6bによって高周波電圧が印加され、電極
4,5間に存在する気体は励起される。電極4,5間の
励起した不活性ガスは、不活性ガスポンプ10から新た
に導入されてくる不活性ガスに押し出される形で、電極
2,3間に導入される。また、反応ガス導入口11aか
ら導入された反応ガスは、反応ガスポンプ11によって
電極2,3間に導入される。電極2,3間に導入され
た、励起した不活性ガスと反応ガスは、大気圧又は大気
圧近傍の圧力下で電極2,3間に混合された状態で存在
する。さらに、高周波電源6aにて励起した気体及び反
応ガスの混合気体が存在する電極2,3間に100kH
z〜150MHzの高周波電圧を印加し、放電プラズマ
を発生させる。発生した放電プラズマは、ベルトコンベ
ア8にて運搬されてきた基材1の表面処理を行う。表面
処理を終えた基材1はベルトコンベア8にて、電極2,
3間の外へと運搬される。
【0080】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0081】〈実施例1〉試料1〜8の作製 (1−1)試料1の作製 図1に示す大気圧プラズマ処理装置を用いて、不活性ガ
ス導入口9aより導入される不活性ガスにガス種A、反
応ガス導入口9bより導入される反応ガスにガス種Bを
用いた。
【0082】ガス種A:アルゴンガス98.5%、水素
ガス1.5% ガス種B:テトラエトキシシラン0.3%、アルゴンガ
ス99.7%(エステック社製気化器によりアルゴンガ
ス中にテトラエトキシシランを気化) ガス種A,Bは2:1の割合で供給した。
【0083】高周波電源6bにはハイデン研究所製イン
パルス電源PHF−6Kを用いて連続周波数を10kH
zに設定し、5kVの電圧を電極4,5間に印加した。
ここで、電極4,5間の距離は1mmとした。
【0084】高周波電源6aには、日本電子製高周波電
源JRF−10000を用いた。13.56MHzの周
波数であり、電極2,3間に10W/cm2の放電出力
を印加した。電極2,3間の距離は5mmに設定した。
【0085】電極2,3は電極にステンレスSUS31
6を用い、さらに、電極の表面にアルミナセラミックを
1mmになるまで溶射被覆させた後、アルコキシシラン
モノマーを有機溶媒に溶解させた塗布液をアルミナセラ
ミック被膜に塗布し、乾燥させた後に、150℃で加熱
し封孔処理を行って誘電体を形成した。電極2,3の誘
電体を被覆していない部分に高周波電源6aの接続やア
ース7aの接地を行った。さらに電極2,3内には保温
水を循環できるようにして、表面処理中の電極2,3の
温度を60℃となるようにした。
【0086】電極4,5も、電極2,3と同じく、ステ
ンレスSUS316にアルミナセラミックを溶射被覆さ
せ、アルコキシシランモノマーにて封孔処理したものを
用いた。
【0087】基材1として、厚み2mmのレンズを用
い、レンズ表面に製膜を施した。製膜を行ったレンズを
試料1とした。 (1−2)試料2の作製 (1−1)において、電極4,5間に放電を行わなかっ
た以外は(1−1)と同様の操作を行って試料2を作製
した。 (1−3)試料3の作製 図2に示す大気圧プラズマ処理装置を用いて、不活性ガ
ス導入口10aより導入される不活性ガスにガス種A、
反応ガス導入口11aより導入される反応ガスにガス種
Bを用いた。
【0088】ガス種A:アルゴンガス98.5%、水素
ガス1.5% ガス種B:テトラエトキシシラン0.3%、アルゴンガ
ス99.7%(エステック社製気化器によりアルゴンガ
ス中にテトラエトキシシランを気化) ガス種A,Bは2:1の割合で供給した。
【0089】高周波電源6bにハイデン研究所製インパ
ルス電源PHF−6Kで連続周波数を10kHzに設定
し、5kVの電圧を印加し放電を発生させた。ここで、
電極2,3間の距離は1mmとした。高周波電源6aに
は、日本電子製高周波電源JRF−10000を用い
た。周波数は13.56MHzであり、電極2,3間に
10W/cm2の放電出力を印加した。電極2,3間の
距離は5mmに設定した。
【0090】電極2,3,4,5には、実施例(1−
1)で用いた大気圧プラズマ処理装置と同じものを用い
た。さらに電極2,3内には保温水を循環できるように
して、表面処理中の電極2,3の温度を60℃となるよ
うにした。
【0091】基材1として、実施例1と同様に2mmの
レンズを用い、レンズをベルトコンベア8にて搬送させ
てレンズ表面に製膜を施した。製膜を行ったレンズを試
料3とした。 (1−4)試料4の作製 (1−3)において、電極4,5間に放電を行わない以
外は(1−3)と同様の操作を行って試料4を作製し
た。 (1−5)試料5の作製 (1−3)において、反応ガス導入口11aより導入さ
れる反応ガスにガス種Cを用いる以外は(1−3)と同
様の操作を行って試料5を作製した。
【0092】ガス種C:テトライソプロポキシチタン
0.3%、アルゴンガス99.7%(日本パイオンクス
社製気化器によりアルゴンガス中にテトライソプロポキ
シチタンを気化) (1−6)試料6の作製 (1−3)において、電極2,3間に印加する電圧の周
波数を50kHzとする以外は、(1−3)と同様の操
作を行って試料6を作製した。(1−7)試料7の作製
(1−5)において、電極2,3間に印加する電圧の周
波数を50kHzとする以外は、(1−5)と同様の操
作を行って試料7を作製した。(1−8)試料8の作製
(1−5)において、電極2,3間に印加する電圧の周
波数を100kHzとする以外は(1−5)と同様の操
作を行って試料8を作製した。
【0093】〈実施例2〉試料1〜8の評価 得られた試料1〜8について、製膜状況及び膜の屈折率
を比較した。 〈屈折率測定〉屈折率の測定には、膜の分光反射率を分
光光度計1U−4000型(日立製作所製)を用いて、
5度正反射の条件にて反射率の測定を行った。測定は、
観察側の裏面を粗面化処理した後、黒色のスプレーを用
いて光吸収処理を行い、フィルム裏面での光の反射を防
止して、反射率(400nm〜700nmの波長につい
て)の測定を行った。該スペクトルのλ/4値より光学
膜厚を算出し、それを基に屈折率を算出した。ここで
は、最も高い屈折率を該膜の屈折率として採用した。
【0094】結果を表1に示す。
【0095】
【表1】
【0096】表1から明らかなように、電極2,3間に
予め励起したガスを導入することで、100kHz〜1
50MHzの高周波域で電極間隔の広い大気圧プラズマ
処理装置を用いても製膜処理を行うことができることが
判明した。また、100kHz〜150MHzの高周波
の電圧を用いた大気圧プラズマ処理装置で製膜した試料
は、屈折率が高いことから緻密な膜が形成されているこ
とが判明した。
【0097】〈実施例3〉大気圧プラズマ処理装置の連
続稼働評価 実施例(1−3)において、基材を配置しない以外はす
べて同じ条件で、大気圧プラズマ処理装置の連続稼働を
行ったが、24時間経過しても、電極の詰まりは発生し
なかった。
【0098】実施例(1−3)において、基材を配置せ
ず、電極3,4間の距離を1mmとした以外は実施例
(1−3)と同じ条件で、大気圧プラズマ処理装置の連
続稼働を行ったが、5時間で電極部分に詰まりが発生し
それ以上稼働させることができなかった。
【0099】以上の結果から、大気圧プラズマ処理装置
の電極間隔を広くすることにより、電極詰まりも発生し
にくく、連続稼働に優れていることがわかり、非常に生
産性の高い大気圧プラズマ処理装置となることが分かっ
た。
【0100】
【発明の効果】本発明により、様々な大きさ、形状の基
材について表面処理を行うことが可能となり、かつ、基
材に優れた表面処理を施すことができるようになった。
さらに、長時間の生産にも耐えうる安定した大気圧プラ
ズマ処理が行えるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の大気圧プラズマ処理装置の一例を示す
断面図である。
【図2】本発明の大気圧プラズマ処理装置の他例を示す
断面図である。
【符号の説明】
1 基材 2,3,4,5 電極 6a,6b 高周波電源 7a,7b アース 8 ベルトコンベア 9 ポンプ 9a 不活性ガス導入口 9b 反応ガス導入口 10 不活性ガスポンプ 10a 不活性ガス導入口 11 反応ガスポンプ 11a 反応ガス導入口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大石 清 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内 (72)発明者 水野 航 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内 Fターム(参考) 2K009 AA15 BB02 CC42 CC45 DD04 DD09 FF01 4G075 AA24 AA30 BA05 BC10 BD14 CA33 CA38 CA47 CA63 CA80 EC21 FB01 FB04 4K030 AA06 AA09 AA16 AA17 BA44 BA46 FA01 FA03 FA08 FA12 GA12 JA03 JA09 JA18 KA30 KA47 LA24

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一方の電極を誘電体で被覆し
    た対向する電極間に基材を位置させ、大気圧又は大気圧
    近傍の圧力下において前記電極間に電圧を印加して放電
    プラズマを発生させ、前記基材の表面処理を行う大気圧
    プラズマ処理装置であって、反応ガス及び不活性ガスを
    含有する気体を励起する手段と、前記励起した気体を前
    記電極間に導入する手段と、前記電極間に前記励起した
    気体を存在させ電圧を印加する手段と、を有する大気圧
    プラズマ処理装置。
  2. 【請求項2】 前記気体を励起する手段は、プラズマ放
    電であることを特徴とする請求項1に記載の大気圧プラ
    ズマ処理装置。
  3. 【請求項3】 前記気体を励起する手段は、電子線照
    射、放射線照射、UV照射、火炎照射のいずれかである
    ことを特徴とする請求項1に記載の大気圧プラズマ処理
    装置。
  4. 【請求項4】 少なくとも一方の電極を誘電体で被覆し
    た対向する電極間に基材を位置させ、大気圧又は大気圧
    近傍の圧力下において前記電極間に電圧を印加して放電
    プラズマを発生させ、前記基材の表面処理を行う大気圧
    プラズマ処理装置であって、不活性ガスを励起する手段
    と、前記励起した不活性ガスと、反応ガスと、を前記電
    極間に導入する手段と、前記電極間に前記励起した不活
    性ガス及び前記反応ガスを存在させ電圧を印加する手段
    と、を有する大気圧プラズマ処理装置。
  5. 【請求項5】 前記不活性ガスを励起する手段は、プラ
    ズマ放電であることを特徴とする請求項4に記載の大気
    圧プラズマ処理装置。
  6. 【請求項6】 前記不活性ガスを励起する手段は、電子
    線照射、放射線照射、UV照射、火炎照射のいずれかで
    あることを特徴とする請求項4に記載の大気圧プラズマ
    処理装置。
  7. 【請求項7】 前記電極間の距離が2mm〜20mmで
    あることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記
    載の大気圧プラズマ処理装置。
  8. 【請求項8】 前記電圧が100kHz〜150MHz
    の周波数を有する電圧であることを特徴とする請求項1
    〜7のいずれか1項に記載の大気圧プラズマ処理装置。
  9. 【請求項9】 前記電圧の放電出力が1W/cm2〜5
    0W/cm2であることを特徴とする請求項1〜8のい
    ずれか1項に記載の大気圧プラズマ処理装置。
  10. 【請求項10】 前記プラズマ放電をパルス波の電圧で
    行うことを特徴とする請求項2又は5に記載の大気圧プ
    ラズマ処理装置。
  11. 【請求項11】 前記誘電体がセラミックス溶射膜を無
    機質材料で封孔処理したものであることを特徴とする請
    求項1〜10のいずれか1項に記載の大気圧プラズマ処
    理装置。
  12. 【請求項12】 前記セラミックス溶射膜がAl23
    あることを特徴とする請求項11に記載の大気圧プラズ
    マ処理装置。
  13. 【請求項13】 前記無機質材料が、ゾルゲル反応によ
    り硬化するアルコキシシランであることを特徴とする請
    求項11又は12に記載の大気圧プラズマ処理装置。
  14. 【請求項14】 大気圧又は大気圧近傍の圧力下におい
    て、少なくとも一方の電極を誘電体で被覆した対向する
    電極間に基材を位置させ、さらに反応ガス及び不活性ガ
    スを含有する気体を存在させて電圧を前記電極間に印加
    することにより放電プラズマを発生させ、前記基材の表
    面処理を行う大気圧プラズマ処理方法であって、前記気
    体が励起した気体である大気圧プラズマ処理方法。
  15. 【請求項15】 前記励起した気体は、プラズマ放電に
    よって発生したものを用いることを特徴とする請求項1
    4に記載の大気圧プラズマ処理方法。
  16. 【請求項16】 前記励起した気体は、電子線照射、放
    射線照射、UV照射、火炎照射のいずれかによって発生
    したものを用いることを特徴とする請求項14に記載の
    大気圧プラズマ処理方法。
  17. 【請求項17】 大気圧又は大気圧近傍の圧力下におい
    て、少なくとも一方の電極を誘電体で被覆した対向する
    電極間に基材を位置させ、さらに反応ガス及び不活性ガ
    スを含有する気体を存在させて電圧を前記電極間に印加
    することにより放電プラズマを発生させ、前記基材の表
    面処理を行う大気圧プラズマ処理方法であって、前記不
    活性ガスが励起した不活性ガスである大気圧プラズマ処
    理方法。
  18. 【請求項18】 前記励起した不活性ガスは、プラズマ
    放電によって発生したものを用いることを特徴とする請
    求項17に記載の大気圧プラズマ処理方法。
  19. 【請求項19】 前記励起した不活性ガスは、電子線照
    射、放射線照射、UV照射、火炎照射のいずれかによっ
    て発生したものを用いることを特徴とする請求項17に
    記載の大気圧プラズマ処理方法。
  20. 【請求項20】 前記電極間の距離が2mm〜20mm
    であることを特徴とする請求項14〜19のいずれか1
    項に記載の大気圧プラズマ処理方法。
  21. 【請求項21】 前記電圧が100kHz〜150MH
    zの周波数を有する電圧であることを特徴とする請求項
    14〜20のいずれか1項に記載の大気圧プラズマ処理
    方法。
  22. 【請求項22】 前記電圧の放電出力が1W/cm2
    100W/cm2であることを特徴とする請求項14〜
    21のいずれか1項に記載の大気圧プラズマ処理方法。
  23. 【請求項23】 前記放電プラズマをパルス波の電圧で
    行うことを特徴とする請求項14〜22のいずれか1項
    に記載の大気圧プラズマ処理方法。
  24. 【請求項24】 前記誘電体がセラミックス溶射膜を無
    機質材料で封孔処理したものであることを特徴とする請
    求項14〜23のいずれか1項に記載の大気圧プラズマ
    処理方法。
  25. 【請求項25】 前記セラミックス溶射膜がAl23
    あることを特徴とする請求項24に記載の大気圧プラズ
    マ処理方法。
  26. 【請求項26】 前記無機質材料が、ゾルゲル反応によ
    り硬化するアルコキシシランであることを特徴とする請
    求項24又は25に記載の大気圧プラズマ処理方法。
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