JPH07204581A - 積層体の製造方法 - Google Patents

積層体の製造方法

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Publication number
JPH07204581A
JPH07204581A JP6005716A JP571694A JPH07204581A JP H07204581 A JPH07204581 A JP H07204581A JP 6005716 A JP6005716 A JP 6005716A JP 571694 A JP571694 A JP 571694A JP H07204581 A JPH07204581 A JP H07204581A
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JP
Japan
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sol solution
silicon alkoxide
gas
alkyl group
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Application number
JP6005716A
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Inventor
Miyuki Miyazaki
幸 宮崎
Motokazu Yuasa
基和 湯浅
Shigemasa Kawai
重征 河合
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】撥水性に優れ且つ高硬度の積層体の製造方法を
提供する。 【構成】シリコンアルキルアルコキシドのアルコキシル
基の一部をアルキル基にて置換した置換シリコンアルコ
キシドのゾル溶液を基材面上に塗布する工程と、そのゾ
ル溶液を塗布した基材面に1×10-4〜100Torr
の圧力下でフッ素含有ガスが励起されたグロー放電プラ
ズマを照射して表面の置換シリンコアルコキシドのアル
キル基をフッ素化する工程からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、撥水性に優れ且つ高硬
度の積層体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、金属、ガラス、プラスチック等の
基材の表面を撥水化する有力な方法として基材面に被膜
を形成する方法が種々提案されている。例えば、特開平
5─146745号公報には、Si(OR)4 で表され
るシリコンアルコキシドのアルコキシル基の一部がフル
オロアルキル基で置換された置換シリコンアルコキシド
からなるゾル溶液をガラス基板表面に塗布し焼成して被
膜を形成する方法が提案されている。
【0003】しかし、この方法では、撥水性を発現させ
るために、フルオロアルキル基を表面に配向させる必要
があるため、長鎖のアルキル基含有のシリコンアルコキ
シドを用いている。長鎖のアルキル基含有のシリコンア
ルコキシドから得られる被膜は硬度が低く、過酷な環境
下では摩耗してしまうという問題点がある。又、フルオ
ロアルキル基含有のシリコンアルコキシドは高価である
という問題点もある。
【0004】又、特開昭56─98475号公報には、
ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素樹
脂の被膜を物理的蒸着法により基材の表面に形成する方
法が提案されている。しかし、この方法で得られた積層
体は被膜の基材に対する密着性が劣るという問題点があ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような問題点に対
処するため、例えば、特開平3─153859号公報に
は、金属酸化物とフッ素系樹脂からなる混合層を物理的
蒸着法にて基材の表面に形成する方法が提案されてい
る。しかし、この方法では、金属酸化物とフッ素系樹脂
との混合比で硬度と撥水性は制御されるが、撥水性の向
上と硬度の向上とは配合的には相反する因子であるの
で、優れた撥水性と高硬度の両立した積層体を得ること
が困難であるという問題点がある。
【0006】本発明は、上記の如き従来の問題点を解消
し、硬質の撥水性皮膜を基材面上に形成することより、
撥水性に優れ且つ高硬度の積層体を製造する方法を提供
することを目的としてなされたものである。更に、本発
明は、大気圧近傍の圧力下で低電圧にて、硬質の撥水性
皮膜を基材面上に形成することより、撥水性に優れ且つ
高硬度の積層体を製造する方法を提供することを目的と
してなされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、R1 x Si
(OR2 4-x 〔式中、R1 及びR2 はCn 2n+1で表
されるアルキル基(nは自然数)、xは0<x<4の任
意の数を示す〕・・・式1で表されるシリコンアルコキ
シドのゾル溶液を基材の面上に塗布する工程を有する。
【0008】式1で表されるシリコンアルコキシド(以
下、置換シリコンアルコキシドという)における、R1
及びR2 は、Cn 2n+1で表されるアルキル基(nは自
然数)であり、例えば、メチル基、エチル基、n─プロ
ピル基、iso─プロピル基、n─ブチル基、sec─
ブチル基、tert─ブチル基等が挙げられる。R1
2 は同じであってもよいし、異なっていても構わな
い。但し、得られる積層体に、より高硬度を発現させる
ためには、R1 は短鎖のアルキル基、例えば、メチル基
が好ましい。
【0009】又、置換シリコンアルコキシドは、シリコ
ンアルコキシドのアルコキシル基の一部が上記のアルキ
ル基の0<x<4の任意の数xだけ置換された置換シリ
コンアルコキシドである。尚、無置換のシリコンアルコ
キシドと置換シリコンアルコキシドを混合することによ
り所望の置換度の置換シリコンアルコキシドを調製する
ようにしてもよい。又、xで示される置換度が異なる数
種類の置換シリコンアルコキシドを混合することによ
り、所望の置換度の置換シリコンアルコキシドを調製す
るようにしてもよい。この場合には、式1中の数xはそ
の平均値でとらえるようにして制御すればよい。
【0010】式1中の数xはアルキル基の種類により適
宜選択されるが、その平均値でとらえた場合、xが0.
1〜2の範囲で制御するのが、より高撥水性と高硬度性
を有する積層体を得ることができるので好ましい。xが
0.1未満であると、得られる積層体は高硬度となる
が、90度程度の接触角しか発現せず高撥水性を発現し
難く、逆に、xが2を超えると、得られる積層体の撥水
性は向上するが硬度が低下する傾向がある。
【0011】又、置換シリコンアルコキシドには、50
mol%以下のチタンアルコキシド、ジルコニウムアル
コキシド、アルミニウムアルコキシド等の金属アルコキ
シドを添加しても構わない。例えば、チタニウムアルコ
キシドを添加することにより得られる積層体は、紫外線
をカットする性質が発現し、ジルコニウムアルコキシド
を添加することにより得られる積層体は、被膜の耐アル
カリ性が向上する。
【0012】置換シリコンアルコキシドのゾル溶液は、
置換シリコンアルコキシド、溶媒、水及びアルカリ触媒
を混合することによって得ることができる。溶媒は、メ
チルアルコール、エチルアルコール、iso─プロピル
アルコール、ブチルアルコール等のアルコール類、アセ
トン、メチルエチルケトン等のケトン類、テトラフィド
ロフラン等が使用され、置換シリコンアルコキシドの種
類によって1種以上が適宜選択して用いられるが、塗布
後乾燥し易いメチルアルコール、エチルアルコール、i
so─プロピルアルコール、アセトンが好適である。
【0013】溶剤の量は、特に限定されないが、ガラス
基材に塗布する場合には、置換シリコンアルコキシドに
対して2〜20倍mol比の量が好ましい。水の量は、
特に限定されないが、置換シリコンアルコキシドに対し
て化学量論量未満では置換シリコンアルコキシドの加水
分解縮合反応が遅くなるため、化学量論量以上が好まし
いで、過剰すぎると乾燥に時間がかかるので非能率とな
る。
【0014】触媒は、置換シリコンアルコキシドの加水
分解縮合反応を起こさせるために必要であり、例えば、
塩酸、硫酸、硝酸、燐酸等の無機酸触媒、蟻酸、酢酸等
の有機酸触媒、アンモニア水等のアルカリ触媒等が使用
され、置換シリコンアルコキシドの種類によって1種以
上が適宜選択して用いられる。
【0015】触媒の量は、選択される触媒の量によって
も異なるが、水に対して1/100〜1/5,000m
ol比が好ましい。少なすぎると置換シリコンアルコキ
シドの加水分解縮合反応が遅くなり、多すぎると反応が
速くなり塗装のハンドリングが難しくなる傾向がある。
【0016】置換シリコンアルコキシドのゾル溶液の基
材の面上への塗布は、ディッピング法、スピンコート
法、スプレー法等の方法により1回以上行う。塗布層の
総厚みは、使用するゾル容器の組成によって異なるが、
一般的には3μm以下が好ましい。厚すぎると得られる
積層体の塗膜にクラックが発生し易い。
【0017】基材としては、例えば、ステンレス系金
属、炭素鋼、超鋼等の凡用合金や、アルミニウム、銅、
ニッケル等の単成分からなる金属基材、石英ガラス、ほ
う珪酸系ガラス等のガラス基材、酸化ジルコニウム、酸
化アルミニウム等からなるセラミック基材、ポリカーボ
ネート、ポリメタクリレート、ポリエチレンテレフタレ
ート、透明ポリ塩化ビニル等の透明プラスチック基材な
どが使用される。基材の形状は、平板状、円筒状、その
他加工した種々の形状であってもよい。基材の厚みは、
用途に応じて適宜決定される。
【0018】又、本発明は、ゾル溶液が塗布された基材
面に1×10-4〜100Torr圧力下でフッ素含有ガ
スが励起されたグロー放電プラズマを照射して表面の置
換シリンコアルコキシドのアルキル基をフッ素化する工
程を有する。
【0019】基材の面上に塗布されたゾル膜は、フッ素
含有ガスの励起されたプラズマに照射することによっ
て、プラズマの高エネルギーによって乾燥硬化が促進さ
れるとともに、プラズマ中のフッ素含有ガスの励起種に
よって表面の置換シリコンアルコキシドのアルキル基が
フッ素化される。よって、基材面のゾル膜に、先ず、不
活性ガスのみが励起されたプラズマを照射してゾル膜を
硬化し、次いで、その硬化膜にフッ素含有ガスが励起さ
れたプラズマを照射して表面の置換シリコンアルコキシ
ドのアルキル基をフッ素化するとういう2段階をプラズ
マ処理を行っても構わないが、工程が幾分複雑になる。
【0020】尚、基材面上にゾル溶液を塗布後、不用な
水や溶媒を蒸発させるために乾燥を行ってもよく、この
ような乾燥はプラズマ照射時の圧力が低くなればなるほ
ど排気時間が短縮されるため効果的である。乾燥は、室
温から基材の耐熱温度の間の温度範囲で行うことができ
るが、高温ほど短時間で乾燥させることができる。
【0021】フッ素含有ガスとしては、例えば、4フッ
化炭素(CF4 )、6フッ化炭素(C2 6 )、4フッ
化炭素等のフッ化炭素化水素ガス、1塩素化3フッ化炭
素(CClF3 )等の塩素化フッ化炭素ガス等のハロゲ
ン化炭化水素ガス、6フッ化硫黄(SF6 )などが挙げ
られ、安全でフッ化水素等の有害なガスを生成しない4
フッ化炭素(CF4 )、6フッ化炭素(C2 6 )など
が好ましい。
【0022】これらのフッ素含有ガスは、単独で用いて
も、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガスと混合して用い
ても構わない。不活性ガスとしては、ヘリウム、ネオ
ン、アルゴン、クセノン等の希ガス、窒素ガス、これら
の混合ガスが用いられる。
【0023】不活性ガスのフッ素含有ガスに対する混合
割合は、使用するガスの種類により適宜決定されるが、
一般的に50体積%が好ましい。不活性ガスが過剰な場
合は、不活性ガスの励起種が処理面に多量に衝突し被膜
が除去されてしまうおそれがある。
【0024】フッ素含有ガスはプラズマによって励起さ
れる。励起手段としては、例えば、直流電流を印加して
プラズマ分解する方法、高周波を印加してプラズマ分解
する方法、マイクロ波放電によってプラズマ分解する方
法、電子サイクロトロン共鳴によってプラズマ分解する
方法、熱フィラメントによる加熱によって熱分解する方
法等が挙げられる。
【0025】プラズマ処理時の処理圧力は、1×10-4
〜100Torrの範囲内で励起手段によって適宜決定
されるが、装置が簡便で、比較的処理圧力が高い状態で
もクロー放電プラズマの発生可能な直流電流印加あるい
は高周波印加可能な1×10 -2〜100Torrの範囲
が好ましい。処理圧力が100Torrを超えると、熱
プラズマとなりついにはアーク放電に移行してしまうの
で、耐熱性の低い基材には不適であり、逆に、1×10
-4Torr未満であると、高価な真空チャンバーや真空
排気装置が必要となり、又、大面積の基材を処理する場
合には、処理容器の全体を大きくしたり、真空排気装置
を大出力のものとする必要がある。
【0026】グロー放電プラズマ処理に要する投入電力
は、電極面積や形状にもよるが、30〜200Wが好ま
しい。投入電力が低すぎるとプラズマ密度やセルフバイ
アスが小さくなるため、処理に時間がかかり非能率的で
あり、逆に高すぎると、基材のダメージが大きくなる。
【0027】電極構造が、平行平板片、同軸円筒型、局
面対向平板型、双局面対向平行型の場合、直流電流や高
周波は容量結合形式で印加される。又、高周波印加の場
合、外部電極を用いて誘導形式で印加可能である。
【0028】電極間の距離は処理圧力、基材の厚み等に
よって適宜決定されるが、長すぎるとプラズマ密度が低
下し高電力が必要となるため、基材が電極間に装着可能
な範囲でなるべく短くなるようにするのがよい。
【0029】置換シリンコアルコキシドのアルキル基の
フッ素化処理は、特に基材を加熱したり冷却したりする
必要はなく、室温下で充分である。又、処理時間は、ゾ
ル溶液の被膜の厚みや投入電力等によって適宜決定さ
れ、ゾル溶液の被膜の厚みが厚ければプラズマ照射時間
は長くする必要があり、投入電力が高ければ、プラズマ
照射時間は短くて済む傾向があるが、一般的には、1〜
10分が好ましい。処理時間が少なすぎると、ゾル溶液
の被膜の硬化及びフッ素化が不充分となり、長時間かけ
て処理してもゾル溶液の被膜の硬化及びフッ素化の著し
い向上は期待できない。
【0030】本発明2は、置換シリコンアルコキシドの
ゾル溶液を、金属基材、ガラス基材又は透明なプラスチ
ック基材の面上に塗布する工程を有する。
【0031】本発明2において、置換シリコンアルコキ
シド、基材、置換シリコンアルコキシドのゾル溶液の調
製、及びそのゾル溶液の基材の面上への塗布方法は本発
明と同様であるので詳細な説明は省略する。
【0032】又、本発明2は、ゾル溶液が塗布された基
材を少なくとも一方の対向面に固体誘電体が配置された
金属極間に配置し、10体積%以下のフッ素含有ガスと
残部が不活性ガスとの混合ガス雰囲気中の大気圧近傍の
圧力下で、対向電極に電圧を印加することで発生する放
電プラズマをゾル溶液が塗布された基材面に照射して表
面の置換シリコンアルコキシドのアルキル基をフッ素化
する工程を有する。
【0033】本発明2において、フッ素含有ガスとして
は、本発明と同様のものが用いられる。不活性ガスとし
ては、ヘリウム、ネオン、アルゴン、キセノン等の希ガ
スや、窒素ガスが、単独で又は混合ガスとして用いられ
るが、準安定状態で寿命が長いため、フッ素含有ガスを
励起するのに有利なヘリウムガスを用いるのが好まし
い。不活性ガスとしてヘリウム以外のガスを用いる場合
は、2体積%以下のアセトンやメタノールの蒸気ガス、
メタン、エタン等の炭化水素ガスを混合する必要があ
る。
【0034】フッ素含有ガスと不活性ガスとの混合比
は、用いるガスの種類により適宜決定されるが、フッ素
含有ガス濃度が10体積%以下である必要があり、0.
3〜5体積%の範囲が好ましい。フッ素含有ガス濃度が
10体積%を超えると、高電圧を印加してもグロー放電
プラズマが発生しない。
【0035】フッ素含有ガスと不活性ガス混合ガス雰囲
気中の大気圧近傍の圧力下とは、100〜800Tor
rの圧力下のことであり、圧力調整が容易で装置が簡便
になる700〜780Torrの範囲が好ましい。
【0036】表面の置換シリコンアルコキシドのアルキ
ル基をフッ素化するために、基板を加熱したり冷却した
りする必要はなく室温で十分である。又、処理時間は5
秒程度で十分フッ素化されており、それ以上の時間をか
けて処理しても撥水効果の著しい向上は期待することが
できない。
【0037】以下、本発明2の積層体の製造方法の一例
として、基材面に撥水性付与を行う場合について、図面
を参照して説明する。図1は、本発明2に使用する大気
圧プラズマ表面処理装置の一例を示す一部断面図であ
る。
【0038】この装置は、低周波電源部1、処理容器
2、上部電極4、下部電極5から構成されている。低周
波電源部1は、kHz台の周波数の電源を印加可能であ
るが、耐熱性の低い基材に撥水性を付与するには10〜
30kHzの低周波数が好ましい。プラズマ形成は、電
圧の印加によって行うが、電界強度5〜40kV/cm
程度となるように電圧を印加するのが好ましい。電界強
度が5kV/cm未満であると、プラズマ密度及びセル
フバイアスが小さくなるので、処理に時間がかかり非能
率的であり、逆に、電界強度が40kV/cmを超える
と、誘電体が高温になりアーク放電に移行する挙動を示
す。
【0039】処理容器2はパイアフレックス製である
が、電極と絶縁がとれているならば、ステンレスやアル
ミニウム等の金属製であっても構わない。処理容器2内
に一対の相対する平行平板型の上部電極4と下部電極5
が配設されている。尚、電極配置構造としては、平行平
板型以外にも、同軸円筒型、円筒対向平板型、球対向平
板型、双局面対平板型でも、複数の細線からなるもので
も構わない。上部電極4、下部電極5は、ステンレス、
真鍮等の多成分系の金属からなるものでもよいし、銅、
アルミニウム等の純金属からなるものでもよい。
【0040】下部電極5の上部電極4との対向面に固体
誘電体6が配置されており、両者間の空間に、グロー放
電プラズマによる表面処理部3が形成される。固体誘電
体6は、下部電極5の上部電極4との対向面の全面を覆
うように配置される必要がある。一部覆われていない部
分があると、その部分からアーク放電が生じてしまう。
尚、固体誘電体6は上部電極4及び下部電極5の少なく
とも一方の対向面に配置されておれば十分であるが、基
材として金属が用いられる場合には、両方の電極に配置
されなければならない。
【0041】固体誘電体6としては、例えば、ポリエス
テルフルオロエチレンやポリエチレンテレフタレート等
のプラスチック、酸化珪素や酸化アルミニウム等のセラ
ミックなどが用いられが、フッ素含有ガスとの反応性を
考慮して選択する必要がある。固体誘電体6の形状はシ
ート状であってもフィルム状でっても構わない。固体誘
電体6の厚みは材料にもよるが、50μm〜4mmが好
ましい。厚みが50μm未満であると、高電圧印加時に
絶縁破壊が起こりアーク放電が生じ易く、逆に、4mm
を超えると、放電し難くなる。
【0042】フッ素含有ガスが反応ガス導入管8を経て
多孔構造の上部電極4から、不活性ガスが不活性ガス供
給管9から、それぞれ、表面処理部3に供給さる。尚、
上部電極4が多孔構造からなると、フッ素含有ガスを表
面処理部3に均一に供給して、均一度の優れた処理面を
形成することができるため好ましいが、例えば、ガスを
攪拌状態にて供給するとか、ガスを高速で吹き付けると
かすることにより、フッ素含有ガスを表面処理部3に均
一に供給することが可能であれば、必ずしも多孔構造と
しなくとも構わない。
【0043】又、不活性ガスはフッ素含有ガスと混合し
て上部電極4から導入しても構わないが、均一性よく撥
水性を付与するためには、フッ素含有ガスを上部金属電
極4から導入し、不活性ガスは不活性ガス導入管9から
導入するのが好ましい。
【0044】フッソ含有のガス及び不活性ガスが図示し
ないガスフローコントローラーで流量制御され、10体
積%以下のフッ素含有ガスと残部が不活性ガスとの混合
ガスとして表面処理部3に供給される。そして、その混
合ガスの大気圧近傍の圧力下で、対向電極に電圧を印加
することで発生する放電プラズマを固体誘電体6上に装
着された基材7のゾル液が塗布された基材面に照射し
て、表面の置換シリコンアルコキシドのアルキル基をフ
ッ素化する表面処理がなされる。尚、この例では、基材
7は装着された片面(図中では上面)のみが表面処理さ
れるが、基材両面の処理が必要ならば、金属電極4,5
間に浮かせる必要がある。
【0045】放電間の距離は、フッ素含有ガスのガス流
量や印加電圧の大きさ、又、基材の厚みによって適宜決
定されるが、1〜20mmが好ましい。距離が20mm
を超えると、電極空間のガスの均一性が損なわれ易く、
逆に、1mm未満であると、未使用の反応ガスが多くな
り非能率となり易い。
【0046】過剰のフッ素含有ガス、不活性ガスは容器
のガス出口10から排出する。尚、容器2内に反応ガス
及び不活性ガスを導入する際に、処理容器2内に残存す
る空気を排気口11から排出するようにするのが好まし
い。
【0047】
【作用】本発明の積層体の製造方法は、置換シリコンア
ルコキシドのゾル溶液を基材面上に塗布する工程、その
ゾル溶液が塗布された基材面に1×10-4〜100To
rrの圧力下でフッ素含有ガスが励起されたグロー放電
プラズマを照射して表面のシリンコアルコキシドのアル
キル基をフッ素化する工程からなることにより、硬質の
撥水性皮膜を各種基材面上に形成することができるの
で、各種の撥水性に優れ且つ高硬度の積層体を製造する
ことができる。
【0048】本発明2の積層体の製造方法は、置換シリ
コンアルコキシドのゾル溶液を、基材面上に塗布する工
程、そのゾル溶液が塗布された基材を少なくとも一方の
対向面に固体誘電体が配置された金属極間に配置し、1
0体積%以下のフッ素含有ガスと残部が不活性ガスから
なる混合ガスの雰囲気中の大気圧近傍の圧力下で、対向
電極に電圧を印加することで発生する放電プラズマをゾ
ル溶液が塗布された基材面に照射して表面のシリコンア
ルコキシドのアルキル基をフッ素化する工程からなるこ
とにより、大気圧プラズマの課題であった高電力を必要
とせずに、大気圧近傍の圧力下で低電圧且つ短時間にて
硬質の撥水性皮膜を各種基材面上に形成することができ
るので、各種の撥水性に優れ且つ高硬度の積層体を容易
に且つ安価に製造することができる。
【0049】
【実施例】実施例1 テトラエチルオルソシリケート(TEOS):モノメチ
ルトリエチルシリケート(MMTES)=7:3(モル
比)の混合物17重量%、イソピロピルアルコール73
重量%、塩酸を1/500(モル比)に希釈した水10
重量%を混合して、(CH3 0.3 Si(OC2 5
3.7 のシリンコアルコシキドのゾル溶液を調製した。こ
のゾル溶液中に、厚み×縦×横=0.5mm×40mm
×40mmのポリカーボネート(旭硝子社製、商品名
「レキサン9034」)からなるプラスチック基材を浸
漬し、20cm/分の速度で引き上げ、大気中室温にて
1時間乾燥した。
【0050】高周波容量結合型プラズマ処理装置(金属
電極直径80mm)を用い、その装置の処理容器内の電
極間距離30mmの電極空間中に、面上に被膜が形成さ
れたプラスチック基材を装着し、処理容器内の空気を1
×10-3Torrまでポンプで排気した。その処理容器
内に、ガス流量10sccmの4フッ化炭素ガスを導入
し、0.1Torrに調節し、70Wの電力を3分間印
加してプラスチック基材面上に0.3μmの被膜が形成
された積層体を得た。
【0051】実施例2 テトラエチルオルソシリケート(TEOS)とモノメチ
ルトリエチルシリケート(MMTES)を表1に示した
割合にて調製したゾル液を用いたこと以外は実施例1と
同様にして積層体を得た。
【0052】実施例3 テトラエチルオルソシリケート(TEOS)とモノメチ
ルトリエチルシリケート(MMTES)を表1に示した
割合にて調製したゾル液を用いたこと以外は実施例1と
同様にしてプラスチック基材面上に0.4μmの被膜が
形成された積層体を得た。
【0053】実施例4 ヘリウムガスをガス流量10sccmで、4フッ化炭素
をガス流量20sccmで導入し、1Torrに調節
し、100Wの電力を印加したこと以外は実施例1と同
様にして積層体を得た。
【0054】実施例5 基材として、厚み×縦×横=3mm×50mm×50m
mの石英硝子を用いたこと以外は実施例1と同様にして
積層体を得た。
【0055】実施例6 基材として、厚み×縦×横=1mm×50mm×50m
mの炭素鋼(SS55)を用いたこと以外は実施例1と
同様である。
【0056】比較例1〜3 実施例1,5,6におけるプラスチック基材、石英硝子
基材、炭素鋼基材そのものを評価対象とした。
【0057】比較例4〜6 実施例1,5,6において、シリコンアルコキシドとし
て、テトラエチルオルソシリケート(TEOS)のみを
用いたこと以外は実施例1と同様にして積層体を得た。
【0058】比較例7〜93 C(CF2 7 CH2 CH2 Si(OCH3
3 (信越化学社製、商品名「KBM─7803」)を1
0重量%と酢酸とでpH2に調整したものの、エタノー
ル:水=90:10の混合溶液中に、実施例1,5,6
におけるプラスチック基材、石英硝子基材、炭素鋼基材
をそれぞれ浸漬し、20cm/分の速度にて引き上げ、
これを110℃で1時間乾燥し、各基材面上に0.5μ
mの被膜を形成した積層体を得た。
【0059】実施例1〜6並びに比較例4〜9にて得ら
れた各積層体及び比較例1〜3の各基材について、硬度
及び撥水性の評価を行った。更に、基材がプラスチック
基材及びガラス基材の場合には透明性の評価、金属基材
の場合には防錆性の評価を行った。それらの基材及び被
膜の状態を表1に、評価結果を表2に示した。
【0060】尚、硬度の評価は、島津製作所製の超微小
硬度計(商品名「DUH─20D」)を用いて、DUH
硬度を測定することにより行った。又、撥水性の評価
は、協和界面科学社製の接触角測定装置(商品名「CA
─D」)を用いて、水を滴下して静的接触角を測定する
ことにより行った。
【0061】透明性の評価は、島津製作所製の分光光度
計(商品名「UV─3101PC」)を用いて、545
nmの光線透過率を測定することにより行った。防錆性
の評価は、60℃96%湿度に設定した恒温湿器中に積
層体を放置し、錆発生を目視で観察し発生日を比較する
ことにより行った。
【0062】
【表1】
【0063】
【表2】
【0064】表1及び表2からも明らかな如く、基材と
してプラスチック基材を用いた場合には、比較例1の処
理前の基材と比べて、実施例1〜4の場合は、いずれも
透明性を損なうことなく硬度及び撥水性が著しく向上し
ているのに対して、比較例4の如く被膜材料としてテト
ラエチルオルソシリケート(TEOS)のみを用いた場
合は、硬度は向上するものの撥水性が著しく低下し、
又、比較例7の如く被膜材料としてフルオロアルキル基
置換のシリコンアルコキシドを用いた場合は、撥水性が
向上するものの硬度が著しく低下してしまう。
【0065】又、基材としてガラス基材を用いた場合に
は、比較例2の処理前の基材と比べて、実施例5の場合
は、透明性を損なうことなく、又硬度もあまり損なうこ
となく、撥水性が著しく向上しているのに対して、比較
例5の如く被膜材料としてテトラエチルオルソシリケー
ト(TEOS)のみを用いた場合は撥水性が低下し、
又、比較例8の如く被膜材料としてフルオロアルキル基
置換のシリコンアルコキシドを用いた場合は撥水性が向
上するものの硬度が著しく低下してしまう。
【0066】又、基材として金属基材を用いた場合に
は、比較例3の処理前の基材と比べて、実施例6の場合
は、硬度をあまり損なうことなく撥水性及び防錆性が著
しく向上しているのに対して、比較例6の如く被膜材料
としてテトラエチルオルソシリケート(TEOS)のみ
を用いた場合は、撥水性が低下し防錆性もあまり向上せ
ず、又、比較例9の如く被膜材料としてフルオロアルキ
ル基置換のシリコンアルコキシドを用いた場合は、硬度
が著しく低下してしまう。
【0067】実施例8 テトラエチルオルソシリケート(TEOS):モノメチ
ルトリエチルシリケート(MMTES)=7:3(モル
比)の混合物17重量%、イソピロピルアルコール73
重量%、塩酸を1/500(モル比)に希釈した水10
重量%を混合して、(CH3 0.3 Si(OC2 5
3.7 のシリンコアルコシキドのゾル溶液を調製した。こ
のゾル溶液中に、厚み×縦×横=1mm×40mm×4
0mmのポリカーボネート(旭硝子社製、商品名「レキ
サン9034」)を浸漬し、20cm/分の速度で引き
上げ、大気中室温にて1時間乾燥した。
【0068】高周波容量結合型プラズマ処理装置(金属
電極直径80mm)を用い、その装置の処理容器内の電
極間距離5mmの電極空間中に、厚み×縦×横=1mm
×100mm×100mmのポリテトラフルオロエチレ
ンを装着した下部電極上に、面上に被膜が形成されたプ
ラスチック基材を装着し、処理容器内の空気を10To
rrまでポンプで排気した。その処理容器内に、ガス流
量10sccmの4フッ化炭素ガスを導入するととも
に、ガス流量990sccmのヘリウムガスを導入し、
760Torrの大気圧とし、周波数15kHz、6.
2kV、28mAの電力を3分間印加してプラスチック
基材面上に0.3μmの被膜が形成された積層体を得
た。
【0069】実施例9,10 テトラエチルオルソシリケート(TEOS)とモノメチ
ルトリエチルシリケート(MMTES)を表3に示した
割合にて調製したゾル液を用いたこと以外は実施例8と
同様にして積層体を得た。
【0070】実施例11 テトラエチルオルソシリケート(TEOS)とモノメチ
ルトリエチルシリケート(MMTES)を表1に示した
割合にて調製したゾル液を用いたこと以外は実施例8と
同様にしてプラスチック基材面上に0.4μmの被膜が
形成された積層体を得た。
【0071】実施例12,13 4フッ化炭素ガス及びヘリウムガスのガス流量を表3に
示した量としたこと、プラズマ処理の印加電圧及び印加
電流を表3に示した条件としたこと以外は実施例8と同
様にして積層体を得た。
【0072】実施例14 プラスチック基板にゾル液を塗布後、120℃で1分間
乾燥後、400℃の大気圧で3分間熱処理したこと以外
は実施例8と同様にして積層体を得た。
【0073】比較例10 シリコンアルコキシドとして、テトラエチルオルソシリ
ケート(TEOS)のみを用いたこと以外は実施例8と
同様にして積層体を得た。
【0074】実施例8〜14及び比較例10で得られた
積層体について、実施例1と同様の硬度、透明性及び撥
水性の評価を行った。その基材及び被膜の状態を表3
に、評価結果を表4に示した。
【0075】
【表3】
【0076】
【表4】
【0077】表3及び表4からも明らかな如く、比較例
1の処理前の基材と比べて、実施例8〜14の場合は、
いずれも透明性を損なうことなく硬度及び撥水性が著し
く向上しているのに対して、比較例10の如く被膜材料
としてテトラエチルオルソシリケート(TEOS)のみ
を用いた場合は、硬度は向上しているものの撥水性が著
しく低下している。
【0078】実施例15〜21、比較例11 実施例8〜14、比較例10において、それぞれ、プラ
スチック基板の代わりに、厚み×縦×横=1mm×80
mm×30mmのスライドガラス(マツナミ社製、商品
名「S1111」)を用いたこと以外は同様にして、積
層体を得た。
【0079】実施例15〜21、比較例11で得られた
積層体について、実施例1と同様の硬度、透明性及び撥
水性の評価を行った。その基材及び被膜の状態を表5
に、評価結果を表6に示した。
【0080】
【表5】
【0081】
【表6】
【0082】表5及び表6からも明らかな如く、実施例
15〜21の場合は、いずれも透明性を損なうことなく
撥水性が著しく向上しているのに対して、比較例11の
如く被膜材料としてテトラエチルオルソシリケート(T
EOS)のみを用いた場合はは、撥水性が低い。
【0083】実施例23〜28、比較例12 実施例8〜14、比較例10において、それぞれ、プラ
スチック基材の代わりに、厚み×縦×横=1mm×40
mm×40mmの炭素鋼からなる金属基材を用い、上部
電極にポリテトラフルオロエチレンを装着したこと以外
は同様にして、積層体を得た。
【0084】実施例29 その処理容器で被膜が形成された金属基材のプラズマ処
理を行う際に、ヘリウムガスのみ導入して放電プチズマ
処理を行う工程を10度繰り返した後に、実施例1と同
様の4フッ化炭素ガス及びヘリウムガス雰囲気中での放
電プラズマ処理を行ったこと以外は実施例8と同様にし
て、金属基材の面上に2.7μmの被膜が形成された積
層体を得た。
【0085】実施例23〜29、比較例12で得られた
積層体について、実施例1と同様の硬度、透明性、撥水
性及び防錆性の評価を行った。その基材及び被膜の状態
を表7に、評価結果を表8に示した。
【0086】
【表7】
【0087】
【表8】
【0088】表7及び表8からも明らかな如く、比較例
3の処理前の基材と比べて、実施例22〜29の場合
は、いずれも撥水性及び防錆性が著しく向上しているの
に対して、比較例12の如く被膜材料としてテトラエチ
ルオルソシリケート(TEOS)のみを用いた場合は、
撥水性が低下し防錆性もあまり向上していない。
【0089】
【発明の効果】本発明の積層体の製造方法は、上記の如
き構成とされているので、各種の撥水性に優れ且つ高硬
度の積層体を製造することができる。
【0090】本発明2の積層体の製造方法は、上記の如
き構成とされているので、各種の撥水性に優れ且つ高硬
度の積層体を容易に且つ安価に製造することができる。
【0091】又、本発明及び本発明2の積層体の製造方
法において、基材がプラスチック基材からなる場合に
は、得られる積層体は、透明性が損われることなく撥水
性及び硬度が著しく改善されるので、自動車、飛行機等
の運送機や建物等のグレーシング材料、太陽電池受光面
の保護材、高速道路用透明防音壁用防汚材などの多岐に
渡る用途に使用することができる。
【0092】又、基材がガラス基材からなる場合には、
得られる積層体は、透明性や硬度が損われることなく、
撥水性が著しく改善されるので、ガラスの水滴除去や汚
染防止の効果が期待される用途としての、自動車用ドア
ーミラーやカーブミラー、浴室用鏡等の多岐に渡る用途
に使用することができる。
【0093】又、基材が金属基材である場合には、硬度
をあまり損なうことなく撥水性及び防錆性が著しく改善
されるので、防錆、防汚、水との接触抵抗の低減が期待
される用途としての、刃物、調理器具、金属管、船底材
料等の多岐に渡る用途に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に使用する大気圧プラズマ表面処理装置
の一例を示す一部断面図である。
【符号の簡単な説明】
1 低周波電源部 2 処理容器 3 表面処理部 4 上部金属電極 5 下部金属電極 6 固体誘電体 7 プラスチック基材 8 反応ガス導入管 9 不活性ガス導入管 10 排気口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08J 7/00 303 7310−4F 7/04 S

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 R1 x Si(OR2 4-x 〔式中、R1
    及びR2 はCn 2n +1で表されるアルキル基(nは自然
    数)、xは0<x<4の任意の数を示す〕で表されるシ
    リコンアルコキシドのゾル溶液を基材面上に塗布する工
    程、そのゾル溶液が塗布された基材面に1×10-4〜1
    00Torrの圧力下でフッ素含有ガスが励起されたグ
    ロー放電プラズマを照射して表面のシリンコアルコキシ
    ドのアルキル基をフッ素化する工程からなることを特徴
    とする積層体の製造方法。
  2. 【請求項2】 R1 x Si(OR2 4-x 〔式中、R1
    及びR2 はCn 2n +1で表されるアルキル基(nは自然
    数)、xは0<x<4の任意の数を示す〕で表されるシ
    リコンアルコキシドのゾル溶液を、基材面上に塗布する
    工程、そのゾル溶液が塗布された基材を少なくとも一方
    の対向面に固体誘電体が配置された金属極間に配置し、
    10体積%以下のフッ素含有ガスと残部が不活性ガスか
    らなる混合ガスの雰囲気中の大気圧近傍の圧力下で、対
    向電極に電圧を印加することで発生する放電プラズマを
    ゾル溶液が塗布された基材面に照射して表面のシリコン
    アルコキシドのアルキル基をフッ素化する工程からなる
    ことを特徴とする積層体の製造方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7306852B2 (en) 2001-06-08 2007-12-11 Dai Nippon Printing Co.,Ltd. Gas barrier film
WO2010001949A1 (ja) * 2008-07-02 2010-01-07 出光興産株式会社 コーティング液、硬化膜及び樹脂積層体並びに該硬化膜及び樹脂積層体の製造方法
JP2010248000A (ja) * 2009-04-10 2010-11-04 Kagawa Univ 撥水撥油性透明部材とその製造方法及びそれらを用いた物品
JP2010247333A (ja) * 2009-04-10 2010-11-04 Kagawa Univ 撥水撥油性部材とその製造方法及びそれらを用いた物品
KR101341133B1 (ko) * 2012-02-29 2013-12-13 충남대학교산학협력단 기능성 불소계 고분자 필름 및 그 제조방법

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