JP2003229299A - 大気圧プラズマ処理装置、該大気圧プラズマ処理装置を用いて製造した膜、製膜方法及び該製膜方法を用いて製造した膜 - Google Patents

大気圧プラズマ処理装置、該大気圧プラズマ処理装置を用いて製造した膜、製膜方法及び該製膜方法を用いて製造した膜

Info

Publication number
JP2003229299A
JP2003229299A JP2002029203A JP2002029203A JP2003229299A JP 2003229299 A JP2003229299 A JP 2003229299A JP 2002029203 A JP2002029203 A JP 2002029203A JP 2002029203 A JP2002029203 A JP 2002029203A JP 2003229299 A JP2003229299 A JP 2003229299A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coating
atmospheric pressure
film
electrode
plasma processing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002029203A
Other languages
English (en)
Inventor
Kiyoshi Oishi
清 大石
Kazuhiro Fukuda
和浩 福田
Akira Nishiwaki
彰 西脇
Ko Mizuno
航 水野
Yoshikazu Kondo
慶和 近藤
Yoshiro Toda
義朗 戸田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP2002029203A priority Critical patent/JP2003229299A/ja
Publication of JP2003229299A publication Critical patent/JP2003229299A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Plasma Technology (AREA)
  • Treatments Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Chemical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電極の汚れを防止し、安定して製膜を行うこ
とができる大気圧プラズマ処理装置、製膜方法、さら
に、安定した品質を有する膜を提供する。 【解決手段】 大気圧又は大気圧近傍の圧力下におい
て、対向する電極間に基材を位置させ、さらに反応ガス
及び不活性ガスを含有する気体を存在させて高周波電圧
を前記電極間に印加することにより放電プラズマを発生
させ、前記基材の表面に膜を形成する大気圧プラズマ処
理装置において、前記電極の表面の少なくとも一部に交
換可能な被覆物を設けたことを特徴とする大気圧プラズ
マ処理装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大気圧プラズマ処
理装置、該大気圧プラズマ処理装置を用いて製造した
膜、大気圧プラズマを用いた製膜方法及び該製膜方法を
用いて製造した膜に関する。
【0002】
【従来の技術】一例に過ぎないが、LSI、半導体、表
示デバイス、磁気記録デバイス、光電変換デバイス、ジ
ョセフソンデバイス、太陽電池、光熱変換デバイス等の
各種製品には、基材上に高機能性の膜を設けた材料が多
数用いられている。
【0003】これら高機能性の膜とは、例えば、電極
膜、誘電体保護膜、半導体膜、透明導電膜、エレクトロ
クロミック膜、蛍光膜、超伝導膜、誘電体膜、太陽電池
膜、反射防止膜、耐摩耗性膜、光学干渉膜、反射膜、帯
電防止膜、導電膜、防汚膜、ハードコート膜、下引き
膜、バリア膜、電磁波遮蔽膜、赤外線遮蔽膜、紫外線吸
収膜、潤滑膜、形状記憶膜、磁気記録膜、発光素子膜、
生体適合膜、耐食性膜、触媒膜、ガスセンサ膜、装飾膜
等のことである。
【0004】従来、このような高機能性の膜は、塗布に
代表される湿式製膜法か、あるいは、スパッタリング
法、真空蒸着法、イオンプレーティング法等の真空を用
いた乾式製膜法によって、形成されている。
【0005】塗布は、生産性が高い点で有用であるが、
膜を構成する材料を溶媒に溶解あるいは分散した塗布液
としなければならないため、当該溶媒が膜中に残存した
り、膜厚の均一性を保つことが難しい等、あまり高機能
の膜形成には向いているとは言えない。また、塗布後の
乾燥工程において、塗布液から蒸発した有機溶剤等の溶
媒が環境に負荷を与えるという問題も含んでいる。
【0006】一方、上記真空を用いた乾式製膜法は、高
精度の膜が形成出来るため、高機能性の薄膜を形成する
には好ましい方法である。しかし、乾式製膜法に用いる
真空装置は、被処理基材が大きくなると、装置が非常に
大型化し、値段も高額になる他、真空排気にも膨大に時
間を費やし、生産性が上げられないというデメリットが
大きい。
【0007】上記、塗布による高機能な膜が得にくいデ
メリット、および、真空装置を用いることによる低生産
性のデメリットを克服する方法として、大気圧または大
気圧近傍の圧力下で放電し、反応性ガスをプラズマ励起
し、基材上に薄膜を形成する方法が特開平11−133
205号、特開2000−185362号、特開平11
−61406号、特開2000−147209号、同2
000−121804号等に記載されている(以下、大
気圧プラズマ法とも称する)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報に開示される大気圧プラズマ処理方法で用いられる大
気圧プラズマ処理装置の電極は固定電極であるため、常
時製膜性のある放電プラズマに晒されているため、時間
経過に伴って電極が汚染されていき、この汚染が原因で
電極間での放電ギャップの変動が生じてしまい、基材に
形成する膜の性質にバラツキを与えてしまうという問題
を有している。
【0009】特に大気圧プラズマ法では、その製膜速度
の速さから、極短時間で電極が汚染されてしまう。更に
近年の大気圧プラズマでは、電極間の間隙を狭くしてい
るため、電極の汚れにより、電極間の詰まりが生じる場
合もある。
【0010】本発明はかかる課題に鑑みてなされたもの
であり、本発明は、電極の汚れを防止し、安定して製膜
を行うことができる大気圧プラズマ処理装置、製膜方
法、さらに、安定した品質を有する膜を提供するもので
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は下記構成
によって達成された。
【0012】(1) 大気圧又は大気圧近傍の圧力下に
おいて、対向する電極間に基材を位置させ、さらに反応
ガス及び不活性ガスを含有する気体を存在させて高周波
電圧を前記電極間に印加することにより放電プラズマを
発生させ、前記基材の表面に膜を形成する大気圧プラズ
マ処理装置において、前記電極の表面の少なくとも一部
に交換可能な被覆物を設けたことを特徴とする大気圧プ
ラズマ処理装置。
【0013】(2) 前記基材を前記対向する電極の一
方の電極表面の少なくとも一部を覆うように位置させ、
他方の電極表面の少なくとも一部に前記被覆物を設けた
ことを特徴とする(1)に記載の大気圧プラズマ処理装
置。
【0014】(3) 前記被覆物が耐熱性樹脂であるこ
とを特徴とする(1)又は(2)に記載の大気圧プラズ
マ処理装置。
【0015】(4) 前記被覆物がポリイミドを含有す
ることを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1項に記
載の大気圧プラズマ処理装置。
【0016】(5) 前記被覆物がフッ素系樹脂を含有
することを特徴とする(1)〜(4)のいずれか1項に
記載の大気圧プラズマ処理装置。
【0017】(6) 前記被覆物の厚さが1μm〜20
00μmであることを特徴とする(1)〜(5)のいず
れか1項に記載の大気圧プラズマ処理装置。
【0018】(7) 前記被覆物を交換する被覆物交換
手段を有し、前記被覆物交換手段は、前記被覆物を繰り
出す手段と、前記被覆物を巻き取る手段と、を有するこ
とを特徴とする(1)〜(6)のいずれか1項に記載の
大気圧プラズマ処理装置。
【0019】(8) 前記被覆物と前記電極は粘着剤に
より接着されており、前記被覆物を剥がして交換するこ
とが可能であることを特徴とする(1)〜(6)のいず
れか1項に記載の大気圧プラズマ処理装置。
【0020】(9) 前記粘着剤はアクリル系もしくは
シリコン系の化合物を含有することを特徴とする(8)
に記載の大気圧プラズマ処理装置。
【0021】(10) (1)〜(9)のいずれか1項
に記載の大気圧プラズマ処理装置を用いて製造した膜。
【0022】(11) 大気圧又は大気圧近傍の圧力下
において、対向する電極間に基材を位置させ、さらに反
応ガス及び不活性ガスを含有する気体を存在させて高周
波電圧を前記電極間に印加することにより放電プラズマ
を発生させ、前記基材の表面に膜を形成する製膜方法に
おいて、前記対向する電極の電極表面の少なくとも一部
に交換可能な被覆物を設けることを特徴とする製膜方
法。
【0023】(12) 前記基材を前記対向する電極の
一方の電極表面の少なくとも一部を覆うように位置さ
せ、前記交換可能な被覆物を前記対向する電極の他方の
電極表面の少なくとも一部を覆うようにすることを特徴
とする(11)に記載の製膜方法。
【0024】(13) 前記被覆物が耐熱性樹脂である
ことを特徴とする(11)又は(12)に記載の製膜方
法。
【0025】(14) 前記被覆物がポリイミドを含有
することを特徴とする(11)〜(13)のいずれか1
項に記載の製膜方法。
【0026】(15) 前記被覆物がフッ素系樹脂を含
有することを特徴とする(11)〜(14)のいずれか
1項に記載の製膜方法。
【0027】(16) 前記被覆物の厚さが1μm〜2
000μmであることを特徴とする(11)〜(15)
のいずれか1項に記載の製膜方法。
【0028】(17) 前記被覆物を巻き取り方式で交
換することを特徴とする(11)〜(16)のいずれか
1項に記載の製膜方法。
【0029】(18) 前記被覆物と前記電極は粘着剤
により接着されており、前記被覆物を剥がして交換する
ことを特徴とする(11)〜(16)のいずれか1項に
記載の製膜方法。
【0030】(19) 前記粘着剤はアクリル系もしく
はシリコン系の化合物を含有することを特徴とする(1
8)に記載の製膜方法。
【0031】(20) (11)〜(19)のいずれか
1項に記載の製膜方法を用いて製造した膜。
【0032】以下に本発明を詳細に説明する。本発明者
らは、電極の汚れを防止するために対向する電極の表面
の少なくとも一部に交換可能な被覆物を設けることで、
電極の汚染を防止することを見出した。さらに、被覆物
に汚れが付着してきたら被覆物を新しい被覆物に交換す
ることで、安定して製膜を行うことができることを見出
した。
【0033】本発明においては、対向する電極で、放電
プラズマに晒される部分全てに被覆物を設けることが好
ましい。これにより、電極の汚れをほぼ完全に抑えるこ
とができる。
【0034】また、対向する電極間に位置する基材が電
極表面の一部を覆い隠すような構造で製膜を行う大気圧
プラズマ処理装置のような場合は、基材に覆われている
電極表面部分には被覆物を設けなくてもよい。
【0035】本発明において大気圧又は大気圧近傍の圧
力下とは、20kPa〜110kPaの圧力下である。
本発明において、電圧を印加する電極間のさらに好まし
い圧力は、93kPa〜104kPaである。
【0036】
【発明の実施の形態】本発明の大気圧プラズマ処理装置
及び製膜方法について、以下にその実施の形態を図を用
いて説明するが、本発明はこれに限定されない。また、
以下の説明には用語等に対する断定的な表現が含まれて
いる場合があるが、本発明の好ましい例を示すものであ
って、本発明の用語の意義や技術的な範囲を限定するも
のではない。
【0037】図1は本発明の大気圧プラズマ処理装置の
一例を示す断面図である。1は基材である。本発明の大
気圧プラズマ処理装置で処理される基材の材質は特に限
定はないが、セルローストリアセテート等のセルロース
エステル基体、ポリエステル基体、ポリカーボネート基
体、ポリスチレン基体、ポリオレフィン基体、ガラス基
体等を処理することができる。
【0038】具体的には、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、セロファン、セルロースジ
アセテート、セルロースアセテートブチレート、セルロ
ースアセテートプロピオネート、セルロースアセテート
フタレート、セルローストリアセテート、セルロースナ
イトレート等のセルロースエステル類又はそれらの誘導
体、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、エチ
レンビニルアルコール、シンジオタクティックポリスチ
レン系、ポリカーボネート、ノルボルネン樹脂、ポリメ
チルペンテン、ポリエーテルケトン、ポリイミド、ポリ
エーテルスルホン、ポリスルホン系、ポリエーテルケト
ンイミド、ポリアミド、フッ素樹脂、ナイロン、ポリメ
チルメタクリレート、アクリルあるいはポリアリレート
等を挙げることができる。これらの素材は単独であるい
は適宜混合されて使用することもできる。中でもゼオネ
ックス(日本ゼオン(株)製)、ARTON(日本合成
ゴム(株)製)などの市販品を使用することができる。
【0039】2,3は、電極であり、電極2と電極3は
対向して設置されている。電極2,3は、誘電体を被覆
しており、該誘電体は、Al23セラミックスの溶射膜
をアルコキシシランで封孔処理したものである。
【0040】本発明の大気圧プラズマ処理装置に用いら
れる電極は、少なくとも一方の電極が誘電体で被覆され
ていることが好ましい。電極材料には、銀、白金、ステ
ンレス、アルミニウム、鉄等の金属を用いることができ
る。ステンレスは加工し易く好ましく用いることができ
る。誘電体としては、ケイ酸塩系ガラス・ホウ酸塩系ガ
ラス・リン酸塩系ガラス・ゲルマン酸塩系ガラス・亜テ
ルル酸塩ガラス・アルミン酸塩ガラス・バナジン酸塩ガ
ラス等を用いることが出来る。この中でもホウ酸塩系ガ
ラスが加工し易い。また、気密性の高い高耐熱性のセラ
ミックを焼結したセラミックスを用いることも好まし
い。セラミックスの材質としては例えばアルミナ系、ジ
ルコニア系、窒化珪素系、炭化珪素系のセラミックスが
挙げられるが、中でもアルミナ系のセラミックスが好ま
しく、アルミナ系のセラミックスの中でも特にAl23
を用いるのが好ましい。アルミナ系のセラミックスの厚
みは1mm程度が好ましく、体積固有抵抗は108Ω・
cm以上が好ましい。
【0041】セラミックスは、無機質材料で封孔処理さ
れているのが好ましく、これにより電極の耐久性を向上
させることができる。
【0042】封孔処理はセラミックスに封孔剤である金
属アルコキシドを主原料とするゾルをセラミックス上に
塗布した後に、ゲル化させて硬化させることで、強固な
3次元結合を形成させ均一な構造を有する金属酸化物に
よって、セラミックスの封孔処理をすることができる。
【0043】また、ゾルゲル反応を促進するためにエネ
ルギー処理を行うことが好ましい。具体的には、ゾルに
エネルギー処理をすることによって、金属−酸素−金属
の3次元結合を促進することができる。
【0044】エネルギー処理には、プラズマ処理や、2
00℃以下の加熱処理、UV処理が好ましい。
【0045】電極2,3には電極内に保温水を流す等、
電極2,3の温度調節を行う手段を有することが好まし
い。
【0046】図1に示される大気圧プラズマ処理装置
は、電極3上に基材1を配置して大気圧プラズマ処理を
行う。電極3は、水平方向に可動であり、往復運動がで
きる構造となっている。これにより、基材1の表面に均
一に放電プラズマを晒すことができ、基材1の表面に均
一な膜を形成することができる。
【0047】4は、被覆物である。被覆物は、電極2が
汚染されるのを防ぐ目的で設けられている。
【0048】被覆物4は、耐熱性樹脂であることが好ま
しい。被覆物4は、大気圧プラズマ処理装置の電極を覆
う位置に配置される。電極は大気圧プラズマ処理を行っ
ている最中は非常に高温となり、被覆物4はこの高温状
態に耐えうる必要があるためである。本発明でいう耐熱
性樹脂とは、150℃以上の耐熱性を有する樹脂のこと
をいい、好ましくは200℃以上の耐熱性を有する樹脂
のことをいう。
【0049】被覆物4は、ポリイミドを含有することが
好ましい。これにより、被覆物4の耐熱性を向上させる
ことができる。
【0050】被覆物4は、フッ素系樹脂を含有すること
が好ましい。これにより、被覆物4の耐熱性を向上させ
ることができる。
【0051】被覆物4は、厚さが1〜2000μmであ
ることが好ましい。この範囲とすることで、プラズマ放
電の発生に影響を与えることがなく、大気圧プラズマ処
理を安定して行うことができる。
【0052】被覆物4は、裏面に粘着剤が塗られたシー
ル状となっており、電極3に貼り付けた状態で配置され
ている。このようにすることで、被覆物4が汚染され、
大気圧プラズマ処理に影響がでそうになった場合には、
被覆物4を剥がし、新しい被覆物4を貼り付けることで
安定的に大気圧プラズマ処理を行うことができる。
【0053】このとき、被覆物4に用いられる粘着剤
は、電極に接することから150℃以上の耐熱性を有し
ていることが好ましい。
【0054】粘着剤にはアクリル系もしくはシリコン系
の化合物を含有することが好ましい。これにより、粘着
剤の耐熱性を向上させることができる。
【0055】本発明で用いられる被覆物4としては、ス
コッチカプトンテープ5412、5413,5451,
5453,5480,5490,5491(住友スリー
エム社製)、ポリイミドテープ(日東電工社製)、ポリ
イミドテープ(中興化成社製)、ポリイミドテープ(パ
ーマセル社製)、PEFEテープ(中興化成社製)等の
市販のテープを好ましく用いることができる。
【0056】本発明においては、被覆物は電極の放電プ
ラズマによる汚れを防ぐために設けられているものであ
り、被覆物が汚れた場合には被覆物を交換することで、
大気圧プラズマ処理を継続して安定に行うことができる
ようにするものである。従って、被覆物は、交換作業が
容易となる構造であることが好ましい。図1に記載の大
気圧プラズマ処理装置では、被覆物4をシール状とし、
電極2に貼り付けたり、剥がしたりできる構造とするこ
とで、交換作業を容易としている。被覆物の交換作業
は、手動であっても、自動であってもよく、被覆物の汚
染の進行状況や、大気圧プラズマ処理装置の構造等を考
慮して適宜選択するのが好ましい。
【0057】5は電極2,3間に100Hz〜150M
Hzの高周波電圧を印加するための高周波電源である。
6はアースであり、電極3はアース6に接地している。
高周波電源5は、放電出力が1W/cm2〜50W/c
2であることが好ましく、これにより、より放電プラ
ズマのプラズマ密度を上げることができる。
【0058】図1に示される大気圧プラズマ処理装置
は、電極2,3間には、反応ガス及び不活性ガスを含有
する気体を存在させた状態で、電極2,3間に高周波電
圧を印加する。
【0059】本発明に用いられる反応ガスとして、好ま
しくは、有機フッ素化合物、金属化合物を好ましく挙げ
ることが出来る。有機フッ素化合物を用いることにより
反射防止層等に有用な低屈折率層や防汚層を形成するこ
とができる。金属化合物では、低屈折率層、中屈折率
層、高屈折率層、ガスバリア層、帯電防止層更に透明導
電層を形成することができる。
【0060】有機フッ素化合物としては、フッ化炭素や
フッ化炭化水素等のガスが好ましく、例えば、フッ化メ
タン、フッ化エタン、テトラフルオロメタン、ヘキサフ
ルオロエタン、1,1,2,2−テトラフルオロエチレ
ン、1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパ
ン、ヘキサフルオロプロペン、6−フッ化プロピレン等
のフッ化炭素化合物;1,1−ジフルオロエチレン、
1,1,1,2−テトラフルオロエタン、1,1,2,
2,3−ペンタフルオロプロパン等のフッ化炭化水素化
合物;ジフルオロジクロロメタン、トリフルオロクロロ
メタン等のフッ化塩化炭化水素化合物;1,1,1,
3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール、1,
3−ジフルオロ−2−プロパノール、パーフルオロブタ
ノール等のフッ化アルコール;ビニルトリフルオロアセ
テート、1,1,1−トリフルオロエチルトリフルオロ
アセテート等のフッ化カルボン酸エステル;アセチルフ
ルオライド、ヘキサフルオロアセトン、1,1,1−ト
リフルオロアセトン等のフッ化ケトン等を挙げることが
出来るが、これらに限定されない。
【0061】有機フッ素化合物がプラズマ放電処理によ
って、腐食性ガスあるいは有害ガスが発生しないような
化合物を選ぶのが好ましいが、それらが発生しない条件
を選ぶことも出来る。有機フッ素化合物を本発明に有用
な反応性ガスとして使用する場合、常温常圧で有機フッ
素化合物が気体であることが目的を遂行するのに最も適
切な反応性ガス成分としてそのまま使用でき好ましい。
これに対して常温常圧で液体または固体の有機フッ素化
合物の場合には、加熱や減圧等の気化装置などの手段に
より気化して使用すればよく、また適切な有機溶媒に溶
解して噴霧あるいは蒸発させて用いてもよい。
【0062】金属化合物としては、Al、As、Au、
B、Bi、Ca、Cd、Cr、Co、Cu、Fe、G
a、Ge、Hg、In、Li、Mg、Mn、Mo、N
a、Ni、Pb、Pt、Rh、Sb、Se、Si、S
n、Ti、V、W、Y、ZnまたはZr等の金属化合物
または有機金属化合物を挙げることができ、Al、G
e、In、Sb、Si、Sn、Ti、W、ZnまたはZ
rが金属化合物として好ましく用いられるが、特に、珪
素化合物、チタン化合物、錫化合物、亜鉛化合物、イン
ジウム化合物、アルミ化合物、銅化合物、銀化合物が好
ましい。
【0063】これらのうち珪素化合物としては、例え
ば、ジメチルシラン、テトラメチルシラン、テトラエチ
ルシラン等のアルキルシラン;テトラメトキシシラン、
テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、ジメ
チルジエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、エ
チルトリエトキシシラン等の珪素アルコキシド等の有機
珪素化合物;モノシラン、ジシラン等の珪素水素化合
物;ジクロルシラン、トリクロロシラン、テトラクロロ
シラン等のハロゲン化珪素化合物;その他オルガノシラ
ン等を挙げることが出来、何れも好ましく用いることが
出来る。また、これらは適宜組み合わせて用いることが
出来る。上記の有機珪素化合物は、取り扱い上の観点か
ら珪素アルコキシド、アルキルシラン、有機珪素水素化
合物が好ましく、腐食性、有害ガスの発生がなく、工程
上の汚れなども少ないことから、特に有機珪素化合物と
して珪素アルコキシドが好ましい。
【0064】チタン化合物、錫化合物、亜鉛化合物、イ
ンジウム化合物、アルミ化合物、銅化合物、銀化合物と
しては、有機金属化合物、ハロゲン化金属化合物、金属
水素化合物、金属アルコキシド化合物が好ましい。有機
金属化合物の有機成分としてはアルキル基、アルコキシ
ド基、アミノ基が好ましく、テトラエトキシチタン、テ
トライソプロポキシチタン、テトラブトキシチタン、テ
トラジメチルアミノチタン等を好ましく挙げることが出
来る。有機チタン化合物、有機錫化合物、有機亜鉛化合
物、有機インジウム化合物、有機アルミ化合物、有機銅
化合物、有機銀化合物は、中屈折率層や高屈折率層を形
成するのに非常に有用である。ハロゲン化金属化合物と
しては、二塩化チタン、三塩化チタン、四塩化チタン等
を挙げることができ、更に金属水素化合物としては、モ
ノチタン、ジチタン等を挙げることができる。本発明に
おいては、チタン系の有機金属化合物を好ましく用いる
ことができる。
【0065】本発明において、気体中に占める反応ガス
の割合は、0.01体積%〜10体積%であることが好
ましいが、更に好ましくは、0.1体積%〜5体積%で
ある。
【0066】不活性ガスとしては、He、Ar等の希ガ
スが好ましく用いられるが、HeとArを混合した希ガ
スも好ましく、気体中に占める不活性ガスの割合は、9
0体積%〜99.9体積%であることが好ましい。大気
圧プラズマを効率よく発生させるという点から不活性ガ
ス中のArガス成分を多くするのも好ましいが、コスト
的な観点からもArガス成分を90体積%〜99.9体
積%を用いるのが好ましい。
【0067】なお、不活性ガスには水素ガスや酸素ガス
を不活性ガスに対して0.1体積%〜10体積%混合さ
せて使用してもよく、このように補助的に使用すること
により薄膜の硬度を著しく向上させることが出来る。
【0068】本実施の形態で説明する大気圧プラズマ処
理装置では、気体を励起する手段としてプラズマ放電を
用いているが、気体を励起する手段としては、プラズマ
放電の他に、電子線照射、放射線照射、UV照射、火炎
放射等の手段がある。
【0069】次に図1に示した大気圧プラズマ処理装置
を用いた大気圧プラズマ処理方法を説明する。
【0070】電極3上に基材1を配置する。配置した基
材1は電極3の表面を覆うように配置される。
【0071】電極2,3間には、反応ガス及び不活性ガ
スを含有する気体を存在させておく。電極2,3間に存
在する気体には、大気圧又は大気圧近傍の圧力下で高周
波電源5にて100Hz〜150MHzの高周波電圧が
印加され、放電プラズマを発生させ、この放電プラズマ
によって基材1の表面に製膜を行う。電極3はプラズマ
処理の最中は水平方向に往復移動を繰り返し、基材1に
形成される膜を均一なものとする。基材1に膜を形成し
た後は、次の基材1を電極3上に配置し、同様に基材1
上に膜を形成していく。いくつかの基材に膜を形成する
と、電極2を覆っている被覆物4が放電プラズマにより
汚染されてくる。被覆物4の汚染の影響により、基材1
への製膜に影響がでる状態と判断された場合は、被覆物
4を剥がし、新しい被覆物4を貼り付け、基材1の製膜
を安定に行えるようにする。
【0072】図2は、本発明の大気圧プラズマ処理装置
の他の例を示す断面図である。尚、図2の説明において
は、前述の図の説明で説明された符号と同じ符号のもの
の説明及びそれに関連する説明について省略されている
場合があるが、特に説明がない限りは前述の図の説明と
同じである。
【0073】図2に示される大気圧プラズマ処理装置
は、図1に示される大気圧プラズマ処理装置と、被覆物
4の交換方法の点で異なる。
【0074】4aは、被覆物4を繰り出す被覆物繰り出
し手段である。4bは被覆物4を巻き取る被覆物巻き取
り手段である。
【0075】図2に示される大気圧プラズマ処理装置の
電極2は、被覆物4によって覆われており、これにより
大気圧プラズマ処理による電極2に汚れが付着するのを
防ぐ。
【0076】次に図2に示した大気圧プラズマ処理装置
を用いた大気圧プラズマ処理方法を説明する。
【0077】電極3上に基材1を配置する。配置した基
材1は電極3の表面を覆うように配置される。
【0078】電極2,3間には、反応ガス及び不活性ガ
スを含有する気体を存在させておく。電極2,3間に存
在する気体には、大気圧又は大気圧近傍の圧力下で高周
波電源5にて100Hz〜150MHzの高周波電圧が
印加され、放電プラズマを発生させ、この放電プラズマ
によって基材1の表面に製膜を行う。電極3はプラズマ
処理の最中は水平方向に往復移動を繰り返し、基材1に
形成される膜を均一なものとする。基材1に膜を形成し
た後は、次の基材1を電極3上に配置し、同様に基材1
上に膜を形成していく。いくつかの基材に膜を形成する
と、電極2を覆っている被覆物4が放電プラズマにより
汚染されてくる。被覆物4の汚染の影響により、基材1
への製膜に影響がでる状態と判断された場合は、被覆物
繰り出し手段4aにより新しい被覆物4を繰り出し、さ
らに被覆物巻き取り手段4bにより、汚染された被覆物
4を巻き取るようにして被覆物4の交換を行い、基材1
の製膜を安定に行えるようにする。
【0079】図3は本発明の大気圧プラズマ処理装置の
他の例を示す断面図である。図3において、基材1を巻
回して搬送回転するロール型の電極2aに対して複数の
角柱状の固定型の電極3aを対向させたものである。電
極2a、3aには、図1、2の大気圧プラズマ処理装置
の電極で用いられる金属、誘電体等を用いることができ
る。
【0080】図3に示す大気圧プラズマ処理装置は、フ
ィルム状の基材の表面に製膜を行うような場合に、連続
して製膜処理を行うことができる装置である。
【0081】角柱状の固定型の電極3aそれぞれは、被
覆物4で覆われている。被覆物4は、裏面に接着剤を有
し、電極3aそれぞれに貼り付けられている。被覆物4
は電極3aの表面部全てを覆うように貼り付けている
が、電極3aの裏面部や側面部は、電極汚れが比較的起
こりにくい部分であるので、状況に応じて電極3aの正
面部分のみに被覆物4を設けるようにしてもよい。
【0082】次に図3に示した大気圧プラズマ処理装置
を用いた大気圧プラズマ処理方法を説明する。
【0083】電極2a上に基材1をロール面に接するよ
うに配置する。配置した基材1は電極2aの表面を覆う
ように配置される。
【0084】電極2a,3a間には、反応ガス及び不活
性ガスを含有する気体を存在させておく。電極2a,3
a間に存在する気体には、大気圧又は大気圧近傍の圧力
下で高周波電源5にて100Hz〜150MHzの高周
波電圧が印加され、放電プラズマを発生させ、この放電
プラズマによって基材1の表面に製膜を行う。基材1
は、電極2a上を搬送され、基材1の表面を連続的に製
膜する。基材1に連続的に製膜を行っていくと、電極2
aを覆っている被覆物4が放電プラズマにより汚染され
てくる。被覆物4の汚染の影響により、基材1への製膜
に影響がでる状態と判断された場合は、被覆物4を剥が
し、新しい被覆物4を貼り付け、基材1の製膜を安定に
行えるようにする。
【0085】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0086】実施例1 製膜処理 実施例1−1 図1に示す大気圧プラズマ処理装置を用いて、実験を行
った。
【0087】図1の電極2,3は電極にステンレスSU
S316を用い、さらに、電極の表面にアルミナセラミ
ックを1mmになるまで溶射被覆させた後、アルコキシ
シランモノマーを有機溶媒に溶解させた塗布液をアルミ
ナセラミック被膜に塗布し、乾燥させた後に、150℃
で加熱し封孔処理を行って誘電体を形成した。電極2,
3の誘電体を被覆していない部分に高周波電源5の接続
やアース6の接地を行った。さらに電極2,3内には保
温水を循環できるようにした。
【0088】さらに、電極2には、被覆物4として厚さ
80μmのポリイミドテープ(住友スリーエム社製、ス
コッチカプトンテープ5413、80μm)を貼り付け
た。
【0089】電極2、3間に導入する反応ガス、不活性
ガスには、ガスA、ガスBを用いた。
【0090】ガスA:アルゴンガス98.5%、水素ガ
ス1.5% ガスB:テトラエトキシシラン0.3%、アルゴンガス
99.7%(エステック社製気化器によりアルゴンガス
中にテトラエトキシシランを気化) ガスA,Bは2:1の割合で供給した。
【0091】高周波電源5にはパール工業製高周波電源
を用いて連続周波数を2MHzに設定し、電極2,3間
に10W/cm2の放電出力を印加した。電極2,3間
の距離は3mmに設定した。
【0092】基材1として、厚み2mmのガラス基材を
用い、電極3の表面が覆われるように配置し、製膜を施
した。膜の厚さが100nmとなった時点で製膜を完了
した。
【0093】計20個の基材に製膜を施した段階で、ポ
リイミドテープを新しいポリイミドテープに貼り替えて
製膜処理を続け、計100個の基材の製膜を施した。
【0094】実施例1−2 実施例1−1において、電極2をポリイミドテープで覆
わなかった以外は実施例1−1と同様にして、計100
個の基材に製膜を施した。
【0095】実施例1−3 実施例1−1において、電極2に貼り付ける被覆物4を
ビニールテープ(テラオカ社製 アンカーブランド)に
変更した以外は実施例1−1と同様にして、計100個
の基材に製膜を施した。
【0096】実施例1−4 実施例1−1において、電極2に貼り付ける被覆物4を
ポリイミドテープを5枚重ねたものとした以外は実施例
1−1と同様にして、計100個の基材に製膜を施し
た。
【0097】実施例2 評価 実施例1−1〜1−4で用いた100個の基材に製膜を
施した後の大気圧プラズマ処理装置それぞれの電極2、
3の汚れ具合と、各実施例で製膜を施した基材100個
の製膜状況を下記の分類で評価した。結果を表1に示
す。 ◎:基材95〜100個について製膜が均一で正確に製
膜が行われている ○:基材80〜94個について製膜が均一で正確に製膜
が行われている ×:製膜が均一で正確に製膜が行われている基材が79
個以下
【0098】
【表1】
【0099】表1の結果より、実施例1−1、1−3、
1−4で製膜を行った装置は、電極汚れが発生しなかっ
た。これは、電極に被覆物4を設けているためである。
さらに、実施例1−1で製膜を行った基材は、基材に形
成される膜が特に均一で正確であることが分かった。こ
れは、実施例1−1で用いた被覆物が、電極間の放電に
大きく影響を与えない範囲の厚さであり、さらに放電の
熱により劣化を起こさない材質であったため、正確にプ
ラズマ処理が行われたためであると考えられる。
【0100】
【発明の効果】本発明により、電極の汚れを防止し、安
定して製膜を行うことができる大気圧プラズマ処理装
置、製膜方法、さらに、安定した品質を有する膜を提供
することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の大気圧プラズマ処理装置の一例を示す
断面図である。
【図2】本発明の大気圧プラズマ処理装置の他の例を示
す断面図である。
【図3】本発明の大気圧プラズマ処理装置の他の例を示
す断面図である。
【符号の説明】
1 基材 2、3、2a、3a 電極 4 被覆物 4a 被覆物繰り出し手段 4b 被覆物巻き取り手段 5 高周波電源 6 アース
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/205 H01L 21/205 // C08L 101:00 C08L 101:00 (72)発明者 水野 航 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内 (72)発明者 近藤 慶和 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内 (72)発明者 戸田 義朗 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内 Fターム(参考) 4F073 AA12 BA07 BA08 BA14 BA18 BA24 BB01 BB09 CA06 CA07 CA65 CA70 4K030 FA03 JA09 KA14 KA30 KA47 5F045 AA08 AB02 AC09 AC16 BB14 EH04 EH08 EH13 EH14

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大気圧又は大気圧近傍の圧力下におい
    て、対向する電極間に基材を位置させ、さらに反応ガス
    及び不活性ガスを含有する気体を存在させて高周波電圧
    を前記電極間に印加することにより放電プラズマを発生
    させ、前記基材の表面に膜を形成する大気圧プラズマ処
    理装置において、前記電極の表面の少なくとも一部に交
    換可能な被覆物を設けたことを特徴とする大気圧プラズ
    マ処理装置。
  2. 【請求項2】 前記基材を前記対向する電極の一方の電
    極表面の少なくとも一部を覆うように位置させ、他方の
    電極表面の少なくとも一部に前記被覆物を設けたことを
    特徴とする請求項1に記載の大気圧プラズマ処理装置。
  3. 【請求項3】 前記被覆物が耐熱性樹脂であることを特
    徴とする請求項1又は2に記載の大気圧プラズマ処理装
    置。
  4. 【請求項4】 前記被覆物がポリイミドを含有すること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の大気
    圧プラズマ処理装置。
  5. 【請求項5】 前記被覆物がフッ素系樹脂を含有するこ
    とを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の大
    気圧プラズマ処理装置。
  6. 【請求項6】 前記被覆物の厚さが1μm〜2000μ
    mであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項
    に記載の大気圧プラズマ処理装置。
  7. 【請求項7】 前記被覆物を交換する被覆物交換手段を
    有し、前記被覆物交換手段は、前記被覆物を繰り出す手
    段と、前記被覆物を巻き取る手段と、を有することを特
    徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の大気圧プ
    ラズマ処理装置。
  8. 【請求項8】 前記被覆物と前記電極は粘着剤により接
    着されており、前記被覆物を剥がして交換することが可
    能であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項
    に記載の大気圧プラズマ処理装置。
  9. 【請求項9】 前記粘着剤はアクリル系もしくはシリコ
    ン系の化合物を含有することを特徴とする請求項8に記
    載の大気圧プラズマ処理装置。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれか1項に記載の
    大気圧プラズマ処理装置を用いて製造した膜。
  11. 【請求項11】 大気圧又は大気圧近傍の圧力下におい
    て、対向する電極間に基材を位置させ、さらに反応ガス
    及び不活性ガスを含有する気体を存在させて高周波電圧
    を前記電極間に印加することにより放電プラズマを発生
    させ、前記基材の表面に膜を形成する製膜方法におい
    て、前記対向する電極の電極表面の少なくとも一部に交
    換可能な被覆物を設けることを特徴とする製膜方法。
  12. 【請求項12】 前記基材を前記対向する電極の一方の
    電極表面の少なくとも一部を覆うように位置させ、前記
    交換可能な被覆物を前記対向する電極の他方の電極表面
    の少なくとも一部を覆うようにすることを特徴とする請
    求項11に記載の製膜方法。
  13. 【請求項13】 前記被覆物が耐熱性樹脂であることを
    特徴とする請求項11又は12に記載の製膜方法。
  14. 【請求項14】 前記被覆物がポリイミドを含有するこ
    とを特徴とする請求項11〜13のいずれか1項に記載
    の製膜方法。
  15. 【請求項15】 前記被覆物がフッ素系樹脂を含有する
    ことを特徴とする請求項11〜14のいずれか1項に記
    載の製膜方法。
  16. 【請求項16】 前記被覆物の厚さが1μm〜2000
    μmであることを特徴とする請求項11〜15のいずれ
    か1項に記載の製膜方法。
  17. 【請求項17】 前記被覆物を巻き取り方式で交換する
    ことを特徴とする請求項11〜16のいずれか1項に記
    載の製膜方法。
  18. 【請求項18】 前記被覆物と前記電極は粘着剤により
    接着されており、前記被覆物を剥がして交換することを
    特徴とする請求項11〜16のいずれか1項に記載の製
    膜方法。
  19. 【請求項19】 前記粘着剤はアクリル系もしくはシリ
    コン系の化合物を含有することを特徴とする請求項18
    に記載の製膜方法。
  20. 【請求項20】 請求項11〜19のいずれか1項に記
    載の製膜方法を用いて製造した膜。
JP2002029203A 2002-02-06 2002-02-06 大気圧プラズマ処理装置、該大気圧プラズマ処理装置を用いて製造した膜、製膜方法及び該製膜方法を用いて製造した膜 Pending JP2003229299A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002029203A JP2003229299A (ja) 2002-02-06 2002-02-06 大気圧プラズマ処理装置、該大気圧プラズマ処理装置を用いて製造した膜、製膜方法及び該製膜方法を用いて製造した膜

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002029203A JP2003229299A (ja) 2002-02-06 2002-02-06 大気圧プラズマ処理装置、該大気圧プラズマ処理装置を用いて製造した膜、製膜方法及び該製膜方法を用いて製造した膜

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003229299A true JP2003229299A (ja) 2003-08-15

Family

ID=27750063

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002029203A Pending JP2003229299A (ja) 2002-02-06 2002-02-06 大気圧プラズマ処理装置、該大気圧プラズマ処理装置を用いて製造した膜、製膜方法及び該製膜方法を用いて製造した膜

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003229299A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004087991A1 (ja) * 2003-03-31 2004-10-14 Konica Minolta Holdings, Inc. 薄膜形成装置及び薄膜形成方法
JP2005268170A (ja) * 2004-03-22 2005-09-29 Sharp Corp プラズマ処理装置
WO2007049402A1 (ja) * 2005-10-26 2007-05-03 Sharp Kabushiki Kaisha 大気圧水素プラズマを用いた膜製造方法、精製膜製造方法及び装置
JP2008177375A (ja) * 2007-01-18 2008-07-31 Osaka Univ プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法、ガス発生装置及びガス発生方法、並びに、フッ素含有高分子廃棄物処理方法
JP2012500464A (ja) * 2008-08-20 2012-01-05 ヴィジョン・ダイナミックス・ホールディング・ベスローテン・ヴェンノーツハップ 基板の表面をパターニングするためにプラズマ放電を起こすデバイス
JP2013519991A (ja) * 2010-02-17 2013-05-30 ヴィジョン ダイナミックス ホールディング ベー.フェー. 基板の表面をパターニングするためのプラズマ放電を発生させる装置および方法
JP2016507255A (ja) * 2012-12-18 2016-03-10 リンデ アクチエンゲゼルシャフトLinde Aktiengesellschaft プラズマの流れを提供する装置
CN106449342A (zh) * 2015-08-06 2017-02-22 财团法人工业技术研究院 电极防污装置与镀膜系统

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004087991A1 (ja) * 2003-03-31 2004-10-14 Konica Minolta Holdings, Inc. 薄膜形成装置及び薄膜形成方法
US7647887B2 (en) * 2003-03-31 2010-01-19 Konica Minolta Holdings, Inc. Thin film forming apparatus
JP2005268170A (ja) * 2004-03-22 2005-09-29 Sharp Corp プラズマ処理装置
WO2007049402A1 (ja) * 2005-10-26 2007-05-03 Sharp Kabushiki Kaisha 大気圧水素プラズマを用いた膜製造方法、精製膜製造方法及び装置
US8357267B2 (en) 2005-10-26 2013-01-22 Sharp Kabushiki Kaisha Film producing method using atmospheric pressure hydrogen plasma, and method and apparatus for producing refined film
JP2008177375A (ja) * 2007-01-18 2008-07-31 Osaka Univ プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法、ガス発生装置及びガス発生方法、並びに、フッ素含有高分子廃棄物処理方法
JP2012500464A (ja) * 2008-08-20 2012-01-05 ヴィジョン・ダイナミックス・ホールディング・ベスローテン・ヴェンノーツハップ 基板の表面をパターニングするためにプラズマ放電を起こすデバイス
US8702902B2 (en) 2008-08-20 2014-04-22 Vision Dynamics Holding B.V. Device for generating a plasma discharge for patterning the surface of a substrate
JP2013519991A (ja) * 2010-02-17 2013-05-30 ヴィジョン ダイナミックス ホールディング ベー.フェー. 基板の表面をパターニングするためのプラズマ放電を発生させる装置および方法
US9161427B2 (en) 2010-02-17 2015-10-13 Vision Dynamics Holding B.V. Device and method for generating a plasma discharge for patterning the surface of a substrate
JP2016507255A (ja) * 2012-12-18 2016-03-10 リンデ アクチエンゲゼルシャフトLinde Aktiengesellschaft プラズマの流れを提供する装置
CN106449342A (zh) * 2015-08-06 2017-02-22 财团法人工业技术研究院 电极防污装置与镀膜系统

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100846550B1 (ko) 박막 형성 방법, 박막을 갖는 물품, 광학 필름, 유전체피복 전극 및 플라즈마 방전 처리 장치
JP2003049272A (ja) 大気圧プラズマ処理装置、大気圧プラズマ処理方法及び大気圧プラズマ処理装置用の電極システム
EP1645657A1 (en) Method for forming thin film and base having thin film formed by such method
TW565709B (en) Half mirror film producing method and optical element comprising a half mirror film
JP2003249492A (ja) プラズマ放電処理装置、薄膜形成方法及び基材
JP2003229299A (ja) 大気圧プラズマ処理装置、該大気圧プラズマ処理装置を用いて製造した膜、製膜方法及び該製膜方法を用いて製造した膜
JP2003096569A (ja) 薄膜形成方法、基材、及び薄膜形成装置
JP2006236747A (ja) 透明電極及び透明電極の製造方法
JP4092958B2 (ja) Ito膜、ito膜材料及びito膜の形成方法
JP2005259628A (ja) 透明導電膜形成方法、該方法により形成された透明導電膜および該透明導電膜を有する物品
JP4314777B2 (ja) 透明導電膜積層体の製造方法
JP4019712B2 (ja) プラズマ放電処理装置及びプラズマ放電処理方法
JP3890590B2 (ja) 放電処理装置及び放電処理方法
JP4396088B2 (ja) 大気圧プラズマ処理装置及び大気圧プラズマ処理方法
JP2003041372A (ja) 大気圧プラズマ処理装置及び大気圧プラズマ処理方法
JP2003161817A (ja) ハーフミラー膜形成方法およびハーフミラー膜を有する光学部品
JP2003268553A (ja) 薄膜形成方法
JP4244576B2 (ja) 薄膜製膜装置
JP2004010911A (ja) 透明導電膜の形成方法及びた透明導電膜を有する物品
JP2003166063A (ja) プラズマ放電処理装置及びプラズマ放電処理方法
JP5157096B2 (ja) 透明導電膜形成方法及び透明導電膜
JP4345284B2 (ja) 薄膜製膜装置
JP2003105548A (ja) 薄膜形成方法、基材、光学フィルム及び画像表示素子
JP2004035977A (ja) 薄膜製膜装置
JP4158435B2 (ja) 光学フィルム及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041102

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060417

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060425

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060620

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070508

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070704