JP4296743B2 - 製膜装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、製膜装置に関し、特に、フィルム、レンズ等に製膜を行う気相化学反応堆積法の製膜装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、CRT、PDP、有機ELディスプレイ、液晶画像表示装置等の画像表示装置の画面については、近年、その透過率やコントラストの向上、映り込み低減のために表面反射を減少させる反射防止技術が多数提案されており、その一つの反射防止技術としては、複数の屈折率の異なる膜を積層することによって、光の反射を減少させることが有効であるということが知られている。
【0003】
このように基材に機能性の膜を複数積層することにより、新たな機能を持たせることができ、複数の機能性の膜を有する基材は、様々な技術分野で用いられている。
【0004】
基材に複数の膜を連続して形成する製膜装置としては、例えば、特開平11−241165号に記載される製膜装置等が挙げられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の製膜装置は、膜間への不純物混入の防止、複数の膜の形成を容易とする等の理由から、基材に形成する膜の数だけ熱源・電極等の製膜の設備を有する製膜室を必要としていた。これにより、基材に形成する膜が多くなれば多くなるほど製膜室の数も多くなり製膜装置は大型化することになる。さらに、設備コストがかかる等の問題も生じる。
【0006】
本発明はかかる課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、装置を小型化し、コストを削減した産業用の製膜装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は下記構成によって達成された。
【0008】
(1) 電極及びこの電極と対向する位置に対向電極を備えるとともに、前記電極及び前記対向電極の間に反応ガス及び不活性ガスを導入し、前記電極と前記対向電極に高周波電圧を印加することにより放電プラズマを形成して、一定の進行方向に移動する基材に膜を形成する製膜室を有する製膜装置において、
i)前記電極は複数の電極からなり、前記対向電極はこの複数の電極と対向する位置に配置され、
ii)前記複数の電極と前記対向電極の間のそれぞれに、ガス吹き出し口が臨み、反応ガス及び不活性ガスを直接導入することができる前記複数の電極それぞれを貫通するガス導入口が設けられ、前記ガス吹き出し口は、前記複数の電極に前記基材の進行方向に対して直角方向に開口し、
iii)前記複数の電極と前記対向電極の間のそれぞれに、ガス吸い込み口が臨み、残存する反応ガス及び不活性ガスを直接排出することができるガス排出口が設けられ、前記ガス排出口は、それぞれ前記ガス導入口の両側を挟むように設けられ、
iv)前記製膜室は、単一の製膜室であり、かつ前記基材に2以上の膜を形成することができる複数膜製膜室である、
ことを特徴とする製膜装置。
(2) 前記基材に膜を形成するときの圧力条件が、すべての膜の形成において同一であることを特徴とする(1)に記載の製膜装置。
(3) 膜が形成される前記基材は、ロール状の基材を連続的に繰り出して前記複数膜製膜室の中に送り込まれたものであることを特徴とする(1)または(2)に記載の製膜装置。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の製膜装置について、以下にその実施の形態を図を用いて説明するが、本発明はこれに限定されない。また、以下の説明には用語等に対する断定的な表現が含まれている場合があるが、本発明の好ましい例を示すものであって、本発明の用語の意義や技術的な範囲を限定するものではない。
【0016】
図1は本発明の気相化学反応堆積法の製膜装置の一例を示す断面図である。
1は複数膜製膜室である。複数膜製膜室1は、基材に複数の膜を形成することが可能な製膜室である。
【0017】
複数膜製膜室1には電極2,3が設けられている。
図1に示される製膜装置は、大気圧プラズマ処理を用いた製膜装置である。大気圧プラズマ処理とは、対向する電極間に基材を位置させ、さらに、反応ガス及び不活性ガスを対向する電極間に存在させ、大気圧又は大気圧近傍の圧力下において前記電極間に電圧を印加して放電プラズマを発生させ、この放電プラズマによって、基材に製膜を行う処理のことである。
【0018】
電極2,3は、誘電体を被覆しており、該誘電体は、Al2O3セラミックスの溶射膜をアルコキシシランで封孔処理したものである。
【0019】
本発明の大気圧プラズマ処理装置に用いられる電極は、少なくとも一方の電極が誘電体で被覆されている。電極材料には、銀、白金、ステンレス、アルミニウム、鉄等の金属を用いることができる。ステンレスは加工し易く好ましく用いることができる。誘電体としては、ケイ酸塩系ガラス・ホウ酸塩系ガラス・リン酸塩系ガラス・ゲルマン酸塩系ガラス・亜テルル酸塩ガラス・アルミン酸塩ガラス・バナジン酸塩ガラス等を用いることが出来る。この中でもホウ酸塩系ガラスが加工し易い。また、気密性の高い高耐熱性のセラミックを焼結したセラミックスを用いることも好ましい。セラミックスの材質としては例えばアルミナ系、ジルコニア系、窒化珪素系、炭化珪素系のセラミックスが挙げられるが、中でもアルミナ系のセラミックスが好ましく、アルミナ系のセラミックスの中でも特にAl2O3を用いるのが好ましい。アルミナ系のセラミックスの厚みは1mm程度が好ましく、体積固有抵抗は108Ω・cm以上が好ましい。
【0020】
セラミックスは、無機質材料で封孔処理されているのが好ましく、これにより電極の耐久性を向上させることができる。
【0021】
封孔処理はセラミックスに封孔剤である金属アルコキシドを主原料とするゾルをセラミックス上に塗布した後に、ゲル化させて硬化させることで、強固な3次元結合を形成させ均一な構造を有する金属酸化物によって、セラミックスの封孔処理をすることができる。
【0022】
また、ゾルゲル反応を促進するためにエネルギー処理を行うことが好ましい。具体的には、ゾルにエネルギー処理をすることによって、金属−酸素−金属の3次元結合を促進することができる。
【0023】
エネルギー処理には、プラズマ処理や、200℃以下の加熱処理、UV処理が好ましい。
【0024】
電極2,3間の距離は、放電がより効率よく行われるという観点から、好ましくは2mm〜10mmである。
【0025】
電極2,3には電極内に保温水を流す等、電極2,3の温度調節を行う手段を有することが好ましい。
【0026】
図1において、8は基材である。本発明の製膜装置で処理される基材の材質は特に限定はないが、セルローストリアセテート等のセルロースエステル基体、ポリエステル基体、ポリカーボネート基体、ポリスチレン基体、ポリオレフィン基体、等を処理することができる。
【0027】
具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、セロファン、セルロースジアセテート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートフタレート、セルローストリアセテート、セルロースナイトレート等のセルロースエステル類又はそれらの誘導体、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、エチレンビニルアルコール、シンジオタクティックポリスチレン系、ポリカーボネート、ノルボルネン樹脂、ポリメチルペンテン、ポリエーテルケトン、ポリイミド、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン系、ポリエーテルケトンイミド、ポリアミド、フッ素樹脂、ナイロン、ポリメチルメタクリレート、アクリルあるいはポリアリレート等を挙げることができる。これらの素材は単独であるいは適宜混合されて使用することもできる。中でもゼオネックス(日本ゼオン(株)製)、ARTON(日本合成ゴム(株)製)などの市販品を使用することができる。
【0028】
図1に示される複数膜製膜室1は、ガス導入口4を有する。ガス導入口4は電極2を貫通する構造となっており、複数の異なる反応ガスをそれぞれ電極2,3間に別々に導入することができる。また、ガス導入口4は、同時に不活性ガスも電極2、3間に導入することができる。反応ガス導入口4については、基材8に形成する膜の数に応じてそれぞれ別々に設けてもよい。複数の異なる反応ガスは、通常成分の異なる反応ガスであり、基材8に形成される複数の膜の成分となる反応ガスである。
【0029】
反応ガスは、機能性層の膜を形成するに必要なガスである。特に反射防止フィルムの場合には、中屈折率層、高屈折率層及び低屈折率層の各屈折率層及び防汚層の薄膜を形成するのに使用するガスであり、また直接薄膜を形成する化合物だけの場合もあるが、水素ガス、酸素ガス、窒素ガス、炭酸ガス等の補助的ガスを合わせて使用する場合がある。
【0030】
反射防止層や防汚層を有する反射防止フィルムは、異なった屈折率を有する複数の層(反射防止層)や他の機能を有する層(防汚層や帯電防止層)を基材上に直接または他の層を介して複数層積層して得られるものである。
【0031】
反射防止フィルムの反応ガスには、適切な屈折率を得ることの出来る化合物であれば制限なく使用出来るが、高屈折率層形成用の反応ガスとしてはチタン化合物を、中屈折率層形成用の反応ガスとしては錫化合物、またはチタン化合物と珪素化合物の混合物(または高屈折率形成用のチタン化合物で形成した層と低屈折率層を形成する珪素化合物で形成した層を積層してもよい)を、また低屈折率層形成用の反応ガスとしては珪素化合物、フッ素化合物、あるいは珪素化合物とフッ素化合物の混合物を好ましく用いることが出来る。これらの化合物を屈折率を調節するために、何れかの層の形成用の反応ガスとして2種以上混合して使用してもよい。
【0032】
中屈折率層形成用の反応ガスに使用し得る錫化合物としては、有機錫化合物、錫水素化合物、ハロゲン化錫等であり、有機錫化合物としては、例えば、テトラエチル錫、テトラメチル錫、二酢酸ジ−n−ブチル錫、テトラブチル錫、テトラオクチル錫、テトラエトキシ錫、メチルトリエトキシ錫、ジエチルジエトキシ錫、トリイソプロピルエトキシ錫、ジエチル錫、ジメチル錫、ジイソプロピル錫、ジブチル錫、ジエトキシ錫、ジメトキシ錫、ジイソプロポキシ錫、ジブトキシ錫、錫ジブチラート、錫ジアセトアセトナート、エチル錫アセトアセトナート、エトキシ錫アセトアセトナート、ジメチル錫ジアセトアセトナート等、錫水素化合物等、ハロゲン化錫としては、二塩化錫、四塩化錫等を挙げることが出来、何れも本発明において、好ましく用いることが出来る。また、これらの反応ガスを2種以上同時に混合して使用してもよい。なお、このようにして、形成された酸化錫層は表面比抵抗値を1011Ω/cm2以下に下げることが出来るため、帯電防止層としても有用である。なお、中屈折率層については、後述の珪素化合物、上記チタン化合物または上記錫化合物を、目標とする屈折率に合わせて適宜混合することによっても得ることが出来る。
【0033】
高屈折率層形成用の反応ガスに使用し得るチタン化合物としては、有機チタン化合物、チタン水素化合物、ハロゲン化チタン等があり、有機チタン化合物としては、例えば、トリエチルチタン、トリメチルチタン、トリイソプロピルチタン、トリブチルチタン、テトラエチルチタン、テトライソプロピルチタン、テトラブチルチタン、トリエトキシチタン、トリメトキシチタン、トリイソプロポキシチタン、トリブトキシチタン、テトラエトキシチタン、テトライソプロポキシチタン、メチルジメトキシチタン、エチルトリエトキシチタン、メチルトリイソプロポキシチタン、テトラジメチルアミノチタン、ジメチルチタンジアセトアセトナート、エチルチタントリアセトアセトナート等、チタン水素化合物としてはモノチタン水素化合物、ジチタン水素化合物等、ハロゲン化チタンとしては、トリクロロチタン、テトラクロロチタン等を挙げることが出来、何れも本発明において好ましく用いることが出来る。またこれらの反応性ガスを2種以上を同時に混合して使用することが出来る。
【0034】
本発明において低屈折率層形成用の反応ガスに使用し得る珪素化合物としては、有機珪素化合物、珪素水素化合物、ハロゲン化珪素化合物等を挙げることが出来、有機珪素化合物としては、例えば、テトラエチルシラン、テトラメチルシラン、テトライソプロピルシラン、テトラブチルシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジエチルシランジアセトアセトナート、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン等、珪素水素化合物としては、テトラ水素化シラン、ヘキサ水素化ジシラン等、ハロゲン化珪素化合物としては、テトラクロロシラン、メチルトリクロロシラン、ジエチルジクロロシラン等を挙げることが出来、何れも本発明において好ましく用いることが出来る。また、フッ素化合物も使用することが出来る。これらの反応ガスを2種以上を同時に混合して使用することが出来る。また、屈折率の微調整にこれら錫化合物、チタン化合物、珪素化合物を適宜2種以上同時に混合して使用してもよい。
【0035】
上記反射防止フィルムの他の光学フィルムには、反応ガスを適宜選択して、本発明の薄膜形成方法に使用することにより様々な高機能性の薄膜の光学フィルムを得ることが出来る。その一例を以下に示すが、本発明はこれに限られるものではない。
【0036】
電極膜 Au、Al、Ag、Ti、Ti、Pt、Mo、Mo−Si
誘電体保護膜 SiO2、SiO、Si3N4、Al2O3、Al2O3、Y2O3
透明導電膜 In2O3、SnO2
エレクトロクロミック膜 WO3、IrO2、MoO3、V2O5
蛍光膜 ZnS、ZnS+ZnSe、ZnS+CdS
磁気記録膜 Fe−Ni、Fe−Si−Al、γ−Fe2O3、Co、Fe3O4、Cr、SiO2、AlO3
超導電膜 Nb、Nb−Ge、NbN
太陽電池膜 a−Si、Si
反射膜 Ag、Al、Au、Cu
選択性吸収膜 ZrC−Zr
選択性透過膜 In2O3、SnO2
反射防止膜 SiO2、TiO2、SnO2
シャドーマスク Cr
耐摩耗性膜 Cr、Ta、Pt、TiC、TiN
耐食性膜 Al、Zn、Cd、Ta、Ti、Cr
耐熱膜 W、Ta、Ti
潤滑膜 MoS2
装飾膜 Cr、Al、Ag、Au、TiC、Cu
上記の反応ガスとして、有機亜鉛化合物、有機インジウム化合物、有機アルミニウム化合物、有機銅化合物、有機銀化合物を好ましく用いることが出来る。これらの反応ガスの混合割合は同様に0.01〜10体積%である。
【0037】
防汚層には珪素化合物、フッ素と珪素を有する化合物を好ましく用いることが出来る。珪素化合物としては有機珪素化合物、珪素水素化合物、ハロゲン化珪素化合物等を挙げることが出来、有機珪素化合物として、例えば、テトラエチルシラン、テトラメチルシラン、テトライソプロピルシラン、テトラブチルシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジエチルシランジアセトアセトナート、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン等、珪素水素化合物として、テトラ水素化シラン、ヘキサ水素化ジシラン等を挙げることが出来、何れも本発明において好ましく用いることが出来る。
【0038】
更に、フッ素と珪素を有する化合物として、例えば、テトラ(トリフルオロメチル)シラン、テトラ(ペンタフルオロエチル)シラン、テトラ(セプタフルオロプロピル)シラン、ジメチルジ(トリフルオロメチル)シラン、ジエチルジ(ペンタフルオロエチル)シラン、テトラ(トリフルオロメトキシ)シラン、テトラ(ペンタフルオロエトキシ)シラン、メチルトリ(トリフルオロメトキシ)シラン、パーフルオロオクチルエチルトリエトキシシラン、ビニルトリ(トリフルオロメチル)シラン、トリパーフルオロメチルアクリロイルオキシシラン等のフルオロシラン化合物を挙げることが出来、これらの化合物を2種以上混合して使用してもよい。また重合性のシランモノマーのオリゴマーも使用出来る。
【0039】
上記フッ素化合物、珪素化合物、フッ素及び珪素を有する化合物を適宜2種以上混合して使用してもよい。
【0040】
不活性ガスとしては、He、Ar等の希ガスが好ましく用いられるが、HeとArを混合した希ガスも好ましく、気体中に占める不活性ガスの割合は、90体積%〜99.9体積%であることが好ましい。大気圧プラズマを効率よく発生させるという点から不活性ガス中のArガス成分を多くするのも好ましいが、コスト的な観点からもArガス成分を90体積%〜99.9体積%を用いるのが好ましい。
【0041】
なお、不活性ガスには水素ガスや酸素ガスを不活性ガスに対して0.1体積%〜10体積%混合させて使用してもよく、このように補助的に使用することにより薄膜の硬度を著しく向上させることが出来る。
【0042】
複数膜製膜室1は、ガス排出口5を有する。ガス排出口5は、電極2,3間に導入された反応ガスで基材8への膜形成に関与しなかった余分な反応ガス等を複数膜製膜室1から排出するためのものである。
【0043】
6は電極2,3間に高周波電圧を印加するための高周波電源である。
7はアースであり、電極3はアース7に接地している。高周波電源6は、放電出力が1W/cm2〜50W/cm2であることが好ましく、これにより、より放電プラズマのプラズマ密度を上げることができる。
【0044】
次に、図1に示される製膜装置を用いて、基材に製膜を行う方法について説明する。今回は、例として反応ガスA,B,C,Dを用いて、基材8に膜A,B,C,Dを形成する方法について説明する。
【0045】
図1に示される製膜装置の電極2,3間に基材8を配置する。さらに、複数膜製膜室1の電極2,3間にガス導入口4から反応ガスA及び不活性ガスを導入する。電極2,3間に高周波電源6により、電圧を印加して、放電プラズマを発生させ、基材8に膜Aを形成させる。その後、複数膜製膜室1に残存している反応ガスA等をガス排出口5より排出する。排出が終了した後に、複数膜製膜室1内の電極間2,3間にガス導入口4から反応ガスB及び不活性ガス導入口不活性ガスを導入する。同様に電極2,3間に高周波電源6により電圧を印加して放電プラズマを発止させ、基材8の膜Aの上に膜Bを形成する。その後、複数膜製膜室1に残存している反応ガスB等をガス排出口5より排出する。以下、反応ガスC、Dについても同様の操作を行い、膜C,Dを順に形成する。
【0046】
このときに、各膜の形成の間に行う残存反応ガス等の排気の工程は、残存する反応ガス等が次の膜の形成に問題にならない程度の量であるような場合には省略してもよい。
【0047】
図1に示される製膜装置は、基材に複数の膜を形成する製膜装置であるが、複数膜製膜室1を有することにより、製膜室の個数を抑えることができ、製膜装置を小型している。また、基材を製膜室から製膜室に移動することもなくなることから作業工程が簡略化されている。さらに、製膜室の個数を少なくしていることから、製膜室の設備等のコストの削減も達成している。
【0048】
図1に示される製膜装置は、複数膜製膜室1において基材8に全て膜を形成しているが、さらに、製膜室を設けて膜の形成を分担しても良い。例えば、膜Aと膜Bの形成を複数膜製膜室1で行い、膜Cと膜Dについては、それぞれ、新たに設けた製膜室で行ってもよい。このような構造としても、複数膜製膜室1において複数の膜を形成しているので、製膜装置の小型化は達成され、コストの削減が図れるからである。
【0049】
図2は従来の気相化学反応堆積法で複数の膜を形成するための産業用の製膜装置の一例を示す断面図である。
【0050】
尚、図2以降の説明においては、前述の図1の説明で説明された符号と同じ符号のものの説明及びそれに関連する説明について省略されている場合があるが、特に説明がない限りは前述の図1の説明と同じである。
【0051】
図2に示される従来の製膜装置は、基材8に膜の形成を行う製膜室1a、1b、1c、1dを有する。この製膜室1a、1b、1c、1dは、それぞれ1種類の膜しか形成することがきず、基材に複数の膜を形成する場合には、製膜室の数が、その膜数分だけ必要となる。さらに各製膜室は、それぞれ電極2、3とガス導入口4を有する。
【0052】
次に、図2に示される製膜装置を用いて、基材に製膜を行う方法について説明する。今回も前述のように、例として反応ガスA,B,C,Dを用いて、基材8に膜A,B,C,Dを形成する方法について説明する。
【0053】
図2に示される製膜装置の製膜室1aの電極2,3間に基材8を配置する。さらに、製膜室1aの電極2,3間にガス導入口4から反応ガスA及び不活性ガスを導入する。電極2,3間に高周波電源6により、電圧を印加して、放電プラズマを発生させ、基材8に膜Aを形成させる。その後、膜Aを形成した基材8を製膜室1bの電極2,3間に移動させる。さらに、製膜室1bの電極2,3間にガス導入口4から反応ガスB及び不活性ガスを導入する。同様に電極2,3間に高周波電源6により電圧を印加して放電プラズマを発生させ、基材8の膜Aの上に膜Bを形成する。その後、以下、反応ガスC、Dについても同様の操作を行い、膜C,Dを順に形成する。
【0054】
図2に示される製膜装置は、基材に複数の膜を形成する場合は製膜室の数が多くなり、製膜装置が大型化する。これにより、その分の設備投資等のコストもかかることになる。
【0055】
図3に示される製膜装置は、本発明の製膜装置の他の例を示す斜視図である。図3に示される製膜装置は、基材8がフィルム形状の様に連続しているような場合に用いる装置である。
【0056】
図3に示される製膜装置は、複数膜製膜室1を有し、複数膜製膜室1の中には電極2a、2b、2c、2dとそれに対向する位置に電極3が設けられている。電極2a、2b、2c、2dの材料としては前述の電極2と同様のものを用いることができる。
【0057】
電極2a、2b、2c、2dにはそれぞれ、ガス導入口4a、4b、4c、4dが設けられている。ガス導入口4a、4b、4c、4dはそれぞれ電極2a、2b、2c、2dを貫通する構造となっており、それぞれの電極間に反応ガス及び不活性ガスを導入することができるようになっている。
【0058】
ガス導入口4a、4b、4c、4dの電極間に吹き出す吹き出し口は、それぞれの電極間に反応ガスがまんべんなく広がるようにそれぞれの電極幅に口を広げた形状をしている。また、基材8は一定の進行方向に一定速度で移動することから、ガス導入口4a、4b、4c、4dの電極間への吹き出し口の形状(貫通口の形状)は、スリット状としており、基材8の進行方向に対して直角となるように配置している。吹き出し口の形状はスリット形状の他に、パンチ穴を一列に並べた形状としてもよい。
【0059】
さらに、電極2a、2b、2c、2dにはそれぞれ、ガス排出口5a、5b、5c、5dが設けられている。ガス排出口5a、5b、5c、5dはそれぞれ電極2a、2b、2c、2dを貫通する構造となっており、それぞれの電極間に残存した反応ガス等を排出できるようになっている。ガス排出口5a、5b、5c、5dはそれぞれガス導入口4a、4b、4c、4dの両側を挟むように2つずつ設けられている。ガス排出口5a、5b、5c、5dの吸い込み口はそれぞれの電極間に残存した反応ガス等を効率よく排出できるように、反応ガス導入口と同様に電極幅に口を広げた形状をしている。図3の製膜装置では、ガス排出口5a、5b、5c、5dの吸い込み口の形状は、スリット状としている。ガス排出口5a、5b、5c、5dはガス導入口4a、4b、4c、4dを挟むように設けることで、電極間に残存した反応ガス等が他の電極間に移動するのを防ぐ。
【0060】
次に、図3に示される製膜装置を用いて、基材に製膜を行う方法について説明する。今回も前述のように、例として反応ガスA,B,C,Dを用いて、基材8に膜A,B,C,Dを形成する方法について説明する。
【0061】
図3に示される製膜装置のロール状の基材8を連続的に繰り出して複数膜製膜室1の中に基材8を送り込み、電極2a、3間に位置させる。このとき、電極2a、3間にガス導入口4より、反応ガスA及び不活性ガスを導入する。電極2a、3間に高周波電源6により、電圧を印加して、放電プラズマを発生させ、基材8に膜Aを形成させる。基材8は膜Aの形成中も一定速度で移動を続けている。その後、膜Aの形成に関与しなかった反応ガスA等をガス導入口4aを挟んで設けられているガス排出口5より排出する。膜Aを形成した基材8は、さらに移動して、電極2b、3間に位置する。このとき、電極2b、3間にガス導入口4bより、反応ガスB及び不活性ガスを導入する。電極2b、3間に高周波電源6により、電圧を印加して、放電プラズマを発生させ、基材8の膜Aの上に膜Bを形成させる。以下、反応ガスC、Dについても同様の操作を行い、膜C,Dを順に形成する。膜A,B,C,Dを積層した基材8は複数膜製膜室1の外へ繰り出される。
【0062】
このとき、基材8に膜A,B,C,Dを積層するときの条件の一つである圧力条件は、すべての膜の形成において同一とすることが好ましい。これにより設備を単純にすることができ、低コスト化を図ることができる。
【0063】
次に、図3に示される製膜装置を用いて、基材にストライプ膜を複数形成する方法について説明する。ストライプ膜とは、スジ状の膜のことをいう。例として反応ガスA,B,C,Dを用いて、基材8にストライプ膜A,B,C,Dを形成する方法について説明する。
【0064】
図3に示される製膜装置のロール状の基材8を繰り出して複数膜製膜室1の中に基材8を送り込み、基材8が、電極2a、3間、電極2b、3間、電極2c、3間、電極2d、3間それぞれに基材8一部が位置するように配置する。それぞれの電極間にガス導入口4a、4b、4c、4dより反応ガス及び不活性ガスを導入し、さらにそれぞれの電極間に高周波電源6により、電圧を印加して、放電プラズマを発生させ、基材8にストライプ膜A、B、C、Dを形成させる。その後、膜形成に関与しなかった反応ガス等をガス導入口4a、4b、4c、4dを挟んで設けられているガス排出口5a、5b、5c、5dより排出する。その後、ストライプ膜A、B、C、Dを形成した基材8は繰り出し手段によって複数膜製膜室1の外への繰り出される。
【0065】
即ち、ストライプ膜は、基材8を放電プラズマにさらしている最中に基材8を移動させないようにするか、若しくは移動を微量とすることで形成することができる。
【0066】
ガス排出口5a、5b、5c、5dによる排気の工程は、電極間に残存する反応ガス等が、他の電極間へと移動し、他の電極間における膜の形成に問題にならない程度の量であるような場合には省略してもよい。
【0067】
図3に示される製膜装置も、複数膜製膜室1を有することにより、製膜室の個数を抑えることができ、製膜装置を小型化している。また、製膜室の個数を少なくしていることから、製膜室の設備等のコストの削減も達成している。
【0068】
【発明の効果】
本発明により、装置を小型化し、コストを削減した製膜装置を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 製膜装置の一例を示す断面図である。
【図2】従来の製膜装置の一例を示す断面図である。
【図3】 本発明の製膜装置の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 被数膜製膜室
1a、1b、1c、1d 製膜室
2、2a、2b、2c、2d、3 電極
4、4a、4b、4c、4d ガス導入口
5、5a、5b、5c、5d ガス排出口
6 高周波電源
7 アース
8 基材
Claims (3)
- 電極及びこの電極と対向する位置に対向電極を備えるとともに、前記電極及び前記対向電極の間に反応ガス及び不活性ガスを導入し、前記電極と前記対向電極に高周波電圧を印加することにより放電プラズマを形成して、一定の進行方向に移動する基材に膜を形成する製膜室を有する製膜装置において、
i)前記電極は複数の電極からなり、前記対向電極はこの複数の電極と対向する位置に配置され、
ii)前記複数の電極と前記対向電極の間のそれぞれに、ガス吹き出し口が臨み、反応ガス及び不活性ガスを直接導入することができる前記複数の電極それぞれを貫通するガス導入口が設けられ、前記ガス吹き出し口は、前記複数の電極に前記基材の進行方向に対して直角方向に開口し、
iii)前記複数の電極と前記対向電極の間のそれぞれに、ガス吸い込み口が臨み、残存する反応ガス及び不活性ガスを直接排出することができるガス排出口が設けられ、前記ガス排出口は、それぞれ前記ガス導入口の両側を挟むように設けられ、
iv)前記製膜室は、単一の製膜室であり、かつ前記基材に2以上の膜を形成することができる複数膜製膜室である、
ことを特徴とする製膜装置。 - 前記基材に膜を形成するときの圧力条件が、すべての膜の形成において同一であることを特徴とする請求項1に記載の製膜装置。
- 膜が形成される前記基材は、ロール状の基材を連続的に繰り出して前記複数膜製膜室の中に送り込まれたものであることを特徴とする請求項1または2に記載の製膜装置。
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