JP2003236492A - 異種材料積層物の分別方法およびその装置 - Google Patents

異種材料積層物の分別方法およびその装置

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JP2003236492A
JP2003236492A JP2002033355A JP2002033355A JP2003236492A JP 2003236492 A JP2003236492 A JP 2003236492A JP 2002033355 A JP2002033355 A JP 2002033355A JP 2002033355 A JP2002033355 A JP 2002033355A JP 2003236492 A JP2003236492 A JP 2003236492A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 異種材料積層物を分別することが容易にでき
る方法およびその装置を提供する。 【解決手段】 裁断した素子21入れた保持筐101を
分別装置100の脱脂槽110内の脱脂液1中に浸漬し
てPCB油を除去し、アルミニウム箔21a、プラスチ
ックスフィルム21b、絶縁紙21cに分離した後、分
別槽120内に移載して疎水性液2および水4中に浸漬
し、絶縁紙21cを水4中に沈殿させる一方、アルミニ
ウム箔21およびプラスチックスフィルム21bを水4
上に浮遊させて、分別槽120内に水4をさらに供給し
てオーバフロー槽124の分取筐102内に分取した
後、加熱槽130内に移載して加熱液3で加熱してプラ
スチックスフィルム21bを溶解し、アルミニウム箔2
1aを分別する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属材料製のシー
トと有機材料製のシートとが複数積層されて、積層間に
油脂が介在している異種材料積層物を分別する分別方法
およびその装置に関し、特に、PCB油で汚染されたコ
ンデンサの素子をアルミニウム箔等の金属材料とプラス
チックスフィルムや絶縁紙等の有機材料とに分別する場
合に適用すると有効である。
【0002】
【従来の技術】近年では、PCB(Polychlorinated bi
phenyl, ポリ塩化ビフェニル:ビフェニルの塩素化異性
体の総称)が強い毒性を有することから、その製造およ
び輸入が禁止されている。このPCBは、1954年頃
から国内で製造開始されたものの、カネミ油症事件をき
っかけに生体・環境への悪影響が明らかになり、197
2年に行政指導により製造中止、回収の指示(保管の義
務)が出された経緯がある。
【0003】PCBは、ビフェニル骨格に塩素が1〜1
0個置換したものであり、置換塩素の数や位置によって
理論的に209種類の異性体が存在し、現在、市販のP
CB製品において約100種類以上の異性体が確認され
ている。また、この異性体間の物理・化学的性質や生体
内安定性および環境動体が多様であるため、PCBの化
学分析や環境汚染の様式を複雑にしているのが現状であ
る。さらに、PCBは、残留性有機汚染物質のひとつで
あって、環境中で分解されにくく、脂溶性で生物濃縮率
が高く、さらに半揮発性で大気経由の移動が可能である
という性質を持つ。また、水や生物など環境中に広く残
留することが報告されている。
【0004】このPCBは平成4(1997)年に廃PC
B、PCBを含む廃油、PCB汚染物が廃棄物の処理及
び清掃に関する法律に基づく特別管理廃棄物に指定さ
れ、さらに、平成9(1997)年にはPCB汚染物として
木くず、繊維くずが、追加指定された。
【0005】PCB処理物となる電気機器としては、高
圧トランス、高圧コンデンサ、低圧トランス・コンデン
サ、柱上トランスがあり、廃PCB等としては、熱媒体
に用いたものは絶縁油として用いたもの、また、これら
の洗浄に用いた灯油等があり、廃感圧紙としては、ノー
カーボン紙に使用されたカプセルオイルがあり、さら
に、これらのPCBの使用又は熱媒の交換、絶縁油の再
生、漏洩の浄化、PCB含有物の処理等の際に用いられ
た活性炭や、廃白土、廃ウェス類、作業衣等のPCB汚
染物がある。現在これらは厳重に保管がなされている
が、早急なPCBの処理が望まれている。
【0006】近年では、このようなトランス等に使用さ
れているPCBを処理する技術が種々開発されており、
例えば特開平9−79531号公報に記載の技術が知ら
れている。図5に、上記提案にかかるPCBの処理方法
のフローチャートを示す。
【0007】図5に示すように、まず、PCBが封入さ
れているトランスから油を抜き取り(S901)、さら
に溶剤洗浄によって内部に付着しているPCBを除去し
(S902)、回収する(S903)。洗浄後の溶剤
は、トランスから抜き出した油と共に分解処理され(S
904)、無害化される。
【0008】つぎに、油抜きしたトランスを乾燥させて
PCBを無酸素下高温常圧加熱によって蒸発させ(S9
05)、PCBの飛散を防止する。そして、乾燥後のト
ランスを解体し(S906)、ケースとトランスコアを
分離する。ケースは、電炉や転炉のスクラップ源に供さ
れる(S907)。一方、トランスコアは、モービルシ
ャー等によってその銅コイルを切断され、コイル線と鉄
心とに分離される(S908)。
【0009】分離された鉄心は溶融炉にて溶融され、回
収される(S909)。また、分離した銅コイル等の金
属製の無機物およびこれに付着した紙などの有機物は、
誘導加熱炉にて溶融される(S910)。そして、上記
溶融した銅は回収され、各溶融炉で発生したPCBガス
は、1200℃で高温熱分解することにより無害化され
る(S911)。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前述したような従来の
PCB処理方法では、金属材料および有機材料の各種部
材(被処理物)を溶融させてPCBを分解処理している
ため、設備が大規模化してしまうだけでなく、多大な熱
エネルギが必要となってしまい、イニシャルコストおよ
びランニングコストが高くなってしまっている。
【0011】このため、金属材料の部材と有機材料の部
材とを分別して各々個別に処理することが考えられてい
る。しかしながら、例えば、コンデンサの素子をアルミ
ニウム箔等の金属材料とプラスチックスフィルムや絶縁
紙等の有機材料とに分別することは、非常に手間がかか
ってしまい、作業効率が非常に悪くなってしまう。
【0012】このような問題は、上述したコンデンサの
素子を分別処理するような場合に限らず、金属材料製の
シートと有機材料製のシートとが複数積層されて、積層
間に油脂が介在している異種材料積層物を分別する場合
であれば、上述と同様にして起こり得ることであった。
【0013】このようなことから、本発明は、金属材料
製のシートと有機材料製のシートとが複数積層されて、
積層間に油脂が介在している異種材料積層物を分別する
ことが容易にできる方法およびその装置を提供すること
を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】前述した課題を解決する
ための、第一番目の発明による異種材料積層物の分別方
法は、金属材料製のシートと紙製のシートとが複数積層
されて、積層間に油脂が介在している異種材料積層物の
分別方法であって、脱脂液により前記異種材料積層物か
ら前記油脂を取り除く脱脂工程と、前記異種材料積層物
を疎水性液と水との混合液中に入れることにより、金属
材料製の前記シートの表面に前記疎水性液を付着させて
金属材料製の当該シートを表面張力により水面上に浮遊
させる一方、紙製の前記シートを水中に沈降させる第一
の分別工程とを行うことを特徴とする。
【0015】第二番目の発明による異種材料積層物の分
別方法は、金属材料製のシートと樹脂材料製のシートと
紙製のシートとが複数積層されて、積層間に油脂が介在
している異種材料積層物の分別方法であって、脱脂液に
より前記異種材料積層物から前記油脂を取り除く脱脂工
程と、前記異種材料積層物を疎水性液と水との混合液中
に入れることにより、金属材料製の前記シートおよび樹
脂材料製の前記シートの表面に前記疎水性液を付着させ
て金属材料製の当該シートおよび樹脂材料製の当該シー
トを表面張力により水面上に浮遊させる一方、紙製の前
記シートを水中に沈降させる第一の分別工程と、分別さ
れた金属材料製の前記シートおよび樹脂材料製の前記シ
ートを加熱液中に入れて樹脂材料製の当該シートを収縮
または溶解させて除去する第二の分別工程とを行うこと
を特徴とする。
【0016】第三番目の発明による異種材料積層物の分
別方法は、第一番目または第二番目の発明において、前
記脱脂液が、アルコール、炭化水素、ハロゲン化炭化水
素のうちの少なくとも一種からなることを特徴とする。
【0017】第四番目の発明による異種材料積層物の分
別方法は、第一番目または第二番目の発明において、前
記疎水性液が、炭化水素であることを特徴とする。
【0018】第五番目の発明による異種材料積層物の分
別方法は、第一番目から第四番目の発明のいずれかにお
いて、前記異種材料積層物が、PCB汚染されたコンデ
ンサの素子を裁断したものであり、前記油脂が、PCB
油であることを特徴とする。
【0019】また、前述した課題を解決するための、第
六番目の発明による異種材料積層物の分別装置は、金属
材料製のシートと紙製のシートとが複数積層されて、積
層間に油脂が介在している異種材料積層物の分別装置で
あって、脱脂液を内部に貯溜し、前記異種材料積層物が
内部に入れられて、当該異種材料積層物から前記油脂を
取り除く脱脂手段と、疎水性液と水とを内部に貯溜し、
前記異種材料積層物が内部に入れられることにより、金
属材料製の前記シートの表面に前記疎水性液を付着させ
て金属材料製の当該シートを表面張力により水面上に浮
遊させる一方、紙製の前記シートを水中に沈降させる第
一の分別手段とを備えたことを特徴とする。
【0020】第七番目の発明による異種材料積層物の分
別装置は、金属材料製のシートと樹脂材料製のシートと
紙製のシートとが複数積層されて、積層間に油脂が介在
している異種材料積層物の分別装置であって、脱脂液を
内部に貯溜し、前記異種材料積層物が内部に入れられ
て、当該異種材料積層物から前記油脂を取り除く脱脂手
段と、疎水性液と水とを内部に貯溜し、前記異種材料積
層物が内部に入れられることにより、金属材料製の前記
シートおよび樹脂材料製の前記シートの表面に前記疎水
性液を付着させて金属材料製の当該シートおよび樹脂材
料製の当該シートを表面張力により水面上に浮遊させる
一方、紙製の前記シートを水中に沈降させる第一の分別
手段と、加熱液を内部に貯溜し、分別された金属材料製
の前記シートおよび樹脂材料製の前記シートが内部に入
れられて、樹脂材料製の当該シートを収縮または溶解さ
せて除去する第二の分別手段とを備えたことを特徴とす
る。
【0021】第八番目の発明による異種材料積層物の分
別装置は、第六番目または第七番目の発明において、前
記脱脂液が、アルコール、炭化水素、ハロゲン化炭化水
素のうちの少なくとも一種からなることを特徴とする。
【0022】第九番目の発明による異種材料積層物の分
別装置は、第六番目または第七番目の発明において、前
記疎水性液が、炭化水素であることを特徴とする。
【0023】第十番目の発明による異種材料積層物の分
別装置は、第六番目から第九番目の発明のいずれかにお
いて、前記異種材料積層物が、PCB汚染されたコンデ
ンサの素子を裁断したものであり、前記油脂が、PCB
油であることを特徴とする。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明による異種材料積層物の分
別方法およびその装置の実施の形態を図面を用いて説明
するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるもので
はない。
【0025】本発明による異種材料積層物の分別方法お
よびその装置を、PCB汚染されたコンデンサの素子を
分別する際に適用した場合の実施の形態を図1〜4を用
いて説明する。図1は、分別装置の概略構成図、図2
は、コンデンサの概略構成図、図3は、PCB汚染され
たコンデンサの処理方法の説明図、図4は、有害物質処
理システムの全体構成図である。
【0026】[コンデンサ]まず始めに、絶縁油として
PCBを適用しているコンデンサの概略構成を図2を用
いて説明する。
【0027】図2に示すように、コンデンサ20は、複
数の素子21がプレスボード22を介して固定バンド2
3で束ねてなるものを絶縁紙24で覆った状態で容器2
5内に充填され、PCB油が封入口25aから内部に封
入され封止されてなるものである。なお、図5中、27
は接地端子、28は高圧端子、29は碍子である。上記
素子21は、アルミニウム箔、絶縁紙、プラスチックス
フィルム及びスペーサ等から構成されている。一般的な
コンデンサの容量範囲は、数〜500kvarであり、
本発明ではすべての範囲において処理ができる。
【0028】[分別装置]続いて、分別装置の概略構成
を図1を用いて説明する。図1に示すように、脱脂槽1
10の上方には、軽油や灯油等の炭化水素(例えばヘキ
サン等)、アルコール、ハロゲン化炭化水素(例えばA
K225(商品名)等の代替フロン)等のうちの少なく
とも一種からなる脱脂液1を当該脱脂槽110内に供給
する脱脂液供給装置111が配設されている。脱脂槽1
10の内部下方には、回転駆動可能な攪拌翼112が設
けられている。脱脂槽110の内部には、金網製の保持
筐101を支承するブラケット110aが取り付けられ
ている。脱脂槽110の下部には、排出バルブ113が
連結されている。
【0029】脱脂槽110の近傍には、分別槽120が
配設されている。分別槽120の上方には、水4を当該
分別槽120内に供給する図示しない給水源と、長鎖系
炭化水素(例えばNS100(商品名)等)などのよう
な疎水性液2を当該分別槽120内に供給する疎水性液
供給装置121とが配設されている。分別槽120の内
部下方には、回転駆動可能な攪拌翼122が設けられて
いる。分別槽120の内部には、保持筐101を支承す
るブラケット120aが取り付けられている。分別槽1
20の下部には、排出バルブ123が連結されている。
分別槽120の側面には、当該分別槽120からオーバ
フローする疎水性液2等を受け入れるオーバフロー槽1
24が配設されている。オーバフロー槽124の内部に
は、金網製の分取筐102が配備されている。オーバフ
ロー槽124の下方には、排出バルブ125が連結され
ている。
【0030】分別槽120の近傍には、加熱器134を
備えた加熱槽130が配設されている。加熱槽130の
上方には、鉱物油等のような沸点の高い(200℃以
上)加熱液3を当該加熱槽130内に供給する加熱液供
給装置131が配設されている。加熱槽130の内部下
方には、回転駆動可能な攪拌翼132が設けられてい
る。加熱槽130の内部には、分取筐102を支承する
ブラケット130aが取り付けられている。加熱槽13
0の下部には、排出バルブ133が連結されている。
【0031】このような本実施の形態では、脱脂槽11
0、脱脂液供給装置111、攪拌翼112、排出バルブ
113等により脱脂手段を構成し、分別槽120、疎水
性液供給装置121、攪拌翼122、排出バルブ12
3、オーバフロー槽124、排出バルブ125等により
第一の分別手段を構成し、加熱槽130、加熱液供給装
置131、攪拌翼132、排出バルブ133、加熱器1
34等により第二の分別手段を構成している。
【0032】[PCB処理方法]次に、上記分別装置1
00をPCB処理システムに組み込んで、前記コンデン
サ20を無害化処理する場合について図1,3を用いて
説明する。
【0033】図3に示すように、まず、受け入れたコン
デンサ20のPCB油を抜き(S201)、残留PCB
レベルを低減するために粗洗浄を行う(S202)。続
いて、粗洗浄したコンデンサ20を解体して、紙や木な
どの有機材料、素子21、およびこれら以外の金属(ケ
ース等)や碍子29等に分ける(S203)。このコン
デンサ20の素子21は、一般にアルミニウム箔の電
極、ポリエチレン等のプラスチックスフィルム、絶縁紙
の積層物を巻いた構造となっている。この素子21を所
定の大きさの短冊状に裁断する(S204)。
【0034】次に、裁断した前記素子21を前記保持筐
101内に投入し、当該保持筐101を上記分別装置1
00の脱脂槽110内に載置し、脱脂液供給装置111
から脱脂槽110内に脱脂液1を供給して、上記素子2
1を脱脂液1中に浸漬する。続いて、攪拌翼112を駆
動回転させて脱脂液1を攪拌すると、素子21の積層間
に入り込んで介在している油脂であるPCB油が脱脂液
1により除去され、素子21が保持筐101内で金属材
料製のシートであるアルミニウム箔21a、樹脂材料製
のシートであるプラスチックスフィルム21b、紙製の
シートである絶縁紙21c等の各層ごとに分離する(以
上、脱脂工程)。
【0035】このようにして短冊状の素子21の各層2
1a〜21c間からPCB油を除去したら、保持筐10
1を分別槽120内に移載し、当該分別槽120内に水
4を供給すると共に、疎水性液供給装置121から疎水
性液2を供給し、各層21a〜21cごとに分離した上
記素子21を水4および疎水性液2中に浸漬した後、攪
拌翼122を駆動回転させ、水4および疎水性液2を所
定時間攪拌した後、攪拌翼122の回転を停止して水4
および疎水性液2を静置すると、絶縁紙21cは、水4
を吸収して水4中の保持筐101内の底部へ沈降する一
方、アルミニウム箔21aおよびプラスチックスフィル
ム21bは、その表面に付着している疎水性液2の油膜
によって生じる表面張力により、水4の表面上(疎水性
液2と水4との界面部分)に浮遊する。
【0036】ここで、分別槽120内に水4をさらに供
給すると、分別槽120内の疎水性液2と共にアルミニ
ウム箔21aおよびプラスチックスフィルム21bが当
該分別槽120からオーバフローしてオーバフロー槽1
24内の分取筐102内に流入し、素子21がアルミニ
ウム箔21aおよびプラスチックスフィルム21bと絶
縁紙21cとに分別される(以上、第一の分別工程)。
【0037】次に、オーバフロー槽124内の分取筐1
02を取り出して加熱槽130内に移載し、当該加熱槽
130内に加熱液供給装置131から加熱液3を供給
し、攪拌翼132および加熱器134を作動して加熱液
3を攪拌しながら加熱(約150〜200℃程度)する
と、プラスチックスフィルム21bが加熱液3中に溶解
する一方、アルミニウム箔21aが短冊状のまま存在す
る。
【0038】このようにしてプラスチックスフィルム2
1bが加熱液3中に溶解したら、加熱槽130から分取
筐102を取り出すことにより(S205)、アルミニ
ウム箔21aの金属材料を分別することができる(以
上、第二の分別工程)。
【0039】このようにして分別処理に使用された脱脂
液1および疎水性液2は、PCB濃度が所定値以上とな
ったら、各槽110,120から排出バルブ113,1
23を介して抜き出され、蒸留精製されて、前記供給装
置111,121にそれぞれ送給されて再利用され、水
4は、オーバフロー槽124から排出バルブ125を介
して抜き出され、後述する有機材料のスラリー化の際に
使用される。
【0040】一方、プラスチックスフィルム21bを溶
解した加熱液3は、溶解しているプラスチックスの濃度
が高くなったら、排出バルブ233を開放して加熱槽3
30から抜き取られて冷却され、プラスチックを析出し
て固液分離された後、加熱槽330内に再び供給されて
再利用される。
【0041】つぎに、分別された上記プラスチックスや
絶縁紙21c等の有機材料は、コンデンサ20の解体時
に発生した他の紙やフィルムなどの有機材料と共に微粉
砕ミルで微粉砕されてスラリー化される(S206)。
一方、アルミニウム箔21等の金属材料は、コンデンサ
20の解体時に発生した他の金属や碍子等と共に洗浄液
により洗浄され、廃棄または再利用される(S20
7)。
【0042】そして、スラリー化した有機材料と洗浄廃
液は、抜き出した絶縁油や洗浄時の洗浄廃液および分別
工程での蒸留精製時に生じた残留物と共に水熱分解さ
れ、NaCl、CO2およびH2Oとなって排出される
(S208)。これにより、PCBを含むコンデンサ2
0を安全かつ確実に処理することができる。
【0043】したがって、上述した分別装置100によ
れば、素子21をプラスチックスフィルム21bおよび
絶縁紙21cの有機材料とアルミニウム箔21aの金属
材料とに分別することが簡単かつ小型構造で容易に低コ
ストでできる。
【0044】また、裁断された素子21を脱脂液1中に
浸漬させることから、プラスチックスフィルム21bが
膨潤して軟化するようになるので、微粉砕ミルでのスラ
リー化の容易化をさらに図ることができる。
【0045】また、裁断された素子21を脱脂液1中に
浸漬させてPCB油を取り除くので、後に行う洗浄作業
の簡略化を図ることができる。
【0046】他方、上述したようなPCB処理システム
においては、電力用コンデンサ20等の電力機器の構成
材のうち、PCBに汚染された紙や木などの有機廃棄物
を他の構成材から分離して取り出し、この有機廃棄物を
水熱分解処理しているので、有機材料に染み込んだPC
Bを含めて安全かつ確実に処理することができる。
【0047】また、この際、紙や木などの有機廃棄物を
スラリー化し、当該スラリー化した有機廃棄物を水熱分
解処理しているので、安全確実に且つ連続的にPCBの
処理を行うことができる。
【0048】また、電力用コンデンサ20などの電力機
器の構成材のうち、PCBに汚染された金属や碍子等の
無機廃棄物を他の構成材から分離して取り出し、洗浄剤
により洗浄後、当該洗浄剤を水熱分解処理等をしている
ので、PCBに汚染された洗浄剤を安全・確実に無害化
することができる。
【0049】また、PCBに汚染された紙や木などの有
機廃棄物と、金属や碍子等の洗浄によりPCBに汚染さ
れた洗浄剤を水熱分解処理しているので、さらに、安全
・確実にPCBの処理を行うことができる。
【0050】[有害物質処理システム]また、上記分別
装置100は、図4に示すような有害物質処理システム
に組み込まれることにより、より効果的に利用すること
ができる。
【0051】図4に示すように、有害物質処理システム
は、有害物質が付着又は含有又は保存されている被処理
物を無害化する有害物質処理システムであって、被処理
物(例えばトランス、コンデンサ等)1001である有害物
質( 例えばPCB等)1002 を保存する容器1003から当該
有害物質1002を分離する第1の分離手段1004と、被処理
物1001を構成する構成材1001a,b,…を解体する解体
手段1005とのいずれか一方又は両方を有する前処理手段
1006と、前処理手段1006において処理された被処理物を
構成する構成材(コア、コンデンサ素子部等)1001a,
b,…から紙・木・樹脂等の有機物1007と金属等の無機
物1008とに分離する第2の分離手段1009と、上記前処理
手段1006で分離された金属製の容器1003又は上記分離手
段1009で分離した金属等の無機物1008を洗浄液1010で洗
浄する洗浄手段1011と、洗浄後の洗浄廃液1012及び前処
理手段で分離した有害物質1001のいずれか一方又は両方
を分解処理する有害物質分解処理手段1013とを、具備し
てなるものである。
【0052】このような有害物質処理システムにおいて
は、前記分別装置100は上記第2の分離手段1009の構
成要素の一部として使用される。
【0053】このような有害物質処理システムによれ
ば、コンデンサ20中のPCB濃度を、現在のPCBの
排出基準値(3ppb)以下の0.5ppb以下にまで低
減することができ、PCBを含むコンデンサ20を安全
かつ確実に処理することができる。したがって、PCB
含有物品の完全処理が可能となり、PCBの完全消滅が
可能となる。
【0054】また、PCB以外の有機化合物も処理する
ことができるので、PCB中に含まれるダイオキシン
類、PCBに汚染された紙、木、布などの有機物、およ
びケースの洗浄に使用する洗浄剤も同様に分解処理する
ことができる。
【0055】なお、上記水熱分解方法は本願出願人によ
りすでに開示されており、詳しくは特開平11−639
号公報、特開平11−253795号公報等を参照され
たい。
【0056】[他の実施の形態]なお、上述した実施の
形態では、アルミニウム箔21a、プラスチックスフィ
ルム21b、絶縁紙21cの各層からなる素子21を分
別する場合について説明したが、他の実施の形態とし
て、例えば、プラスチックスフィルム21bのない素子
を分別する場合には、前記第二の分別手段を省いて、前
記第二の分別工程を省略することも可能である。
【0057】また、上述した実施の形態では、脱脂槽1
10内に素子21を入れて前記脱脂液1により脱脂した
後、分別槽120内に入れて疎水性液2および水4によ
りアルミニウム箔21aおよびプラスチックスフィルム
21bと絶縁紙21cとを分別するようにしたが、他の
実施の形態として、例えば、脱脂能力を有すると共に、
アルミニウム箔21aおよびプラスチックスフィルム2
1bの表面に付着して油膜を形成して表面張力を生じさ
せる疎水性液2(例えばヘキサン等)を使用すれば、脱
脂液1と疎水性液2とを兼ねることができるので、前記
第一の分別手段により前記脱脂手段も兼ねることがで
き、脱脂工程と第一の分別工程とを併せて実施すること
ができる。
【0058】また、上述した実施の形態では、プラスチ
ックスフィルム21bを加熱液3中で加熱(約150〜
200℃程度)して当該加熱液3中に溶解させることに
よりアルミニウム箔21aと分別するようにしたが、他
の実施の形態として、例えば、プラスチックスフィルム
21bを加熱液3中で加熱(約100〜150℃程度)
して塊状に熱収縮させることにより短冊状のアルミニウ
ム箔21aとメッシュ分離することも可能である。
【0059】また、上述した実施の形態では、有害物質
処理システムにおいて、水熱分解手段によりPCB等の
有害物質を分解処理したが、他の実施の形態としては、
例えば、高圧ポンプにより臨界圧力以上に水を加圧し、
この中にPCBを含む有機物や洗浄廃液を投入し、酸化
剤によってPCB等の有害物質を酸化分解する超臨界水
酸化手段を使用することが可能である。このような超臨
界水酸化手段においては、極めて短時間で高い反応効率
が得られると共に、水熱分解法と同様に、ダイオキシン
類等の有害物質を発生させないという利点がある。
【0060】また、上述した実施の形態では、PCB汚
染されたコンデンサの素子を分別処理する場合について
説明したが、本発明は、これに限らず、金属材料製のシ
ートと有機材料製のシートとが複数積層されて、積層間
に油脂が介在している異種材料積層物を分別する場合で
あれば、上述した実施の形態の場合と同様に適用するこ
とができる。
【0061】
【発明の効果】第一番目の発明による異種材料積層物の
分別方法は、金属材料製のシートと紙製のシートとが複
数積層されて、積層間に油脂が介在している異種材料積
層物の分別方法であって、脱脂液により前記異種材料積
層物から前記油脂を取り除く脱脂工程と、前記異種材料
積層物を疎水性液と水との混合液中に入れることによ
り、金属材料製の前記シートの表面に前記疎水性液を付
着させて金属材料製の当該シートを表面張力により水面
上に浮遊させる一方、紙製の前記シートを水中に沈降さ
せる第一の分別工程とを行うことから、異種材料積層物
を紙製のシートと金属材料製のシートとに分別すること
が簡単に低コストでできる。
【0062】第二番目の発明による異種材料積層物の分
別方法は、金属材料製のシートと樹脂材料製のシートと
紙製のシートとが複数積層されて、積層間に油脂が介在
している異種材料積層物の分別方法であって、脱脂液に
より前記異種材料積層物から前記油脂を取り除く脱脂工
程と、前記異種材料積層物を疎水性液と水との混合液中
に入れることにより、金属材料製の前記シートおよび樹
脂材料製の前記シートの表面に前記疎水性液を付着させ
て金属材料製の当該シートおよび樹脂材料製の当該シー
トを表面張力により水面上に浮遊させる一方、紙製の前
記シートを水中に沈降させる第一の分別工程と、分別さ
れた金属材料製の前記シートおよび樹脂材料製の前記シ
ートを加熱液中に入れて樹脂材料製の当該シートを収縮
または溶解させて除去する第二の分別工程とを行うこと
から、異種材料積層物を紙製のシートと金属材料製のシ
ートと樹脂材料物とに分別することが簡単に低コストで
できる。
【0063】第三番目の発明による異種材料積層物の分
別方法は、第一番目または第二番目の発明において、前
記脱脂液が、アルコール、炭化水素、ハロゲン化炭化水
素のうちの少なくとも一種からなるので、低コストで簡
単かつ確実に脱脂を行うことができる。
【0064】第四番目の発明による異種材料積層物の分
別方法は、第一番目または第二番目の発明において、前
記疎水性液が、炭化水素であるので、金属材料製のシー
トを水面上に浮遊させることが簡単に低コストででき
る。
【0065】第五番目の発明による異種材料積層物の分
別方法は、第一番目から第四番目の発明のいずれかにお
いて、前記異種材料積層物が、PCB汚染されたコンデ
ンサの素子を裁断したものであり、前記油脂が、PCB
油であるので、上述した効果を最も確実に発現すること
ができる。
【0066】第六番目の発明による異種材料積層物の分
別装置は、金属材料製のシートと紙製のシートとが複数
積層されて、積層間に油脂が介在している異種材料積層
物の分別装置であって、脱脂液を内部に貯溜し、前記異
種材料積層物が内部に入れられて、当該異種材料積層物
から前記油脂を取り除く脱脂手段と、疎水性液と水とを
内部に貯溜し、前記異種材料積層物が内部に入れられる
ことにより、金属材料製の前記シートの表面に前記疎水
性液を付着させて金属材料製の当該シートを表面張力に
より水面上に浮遊させる一方、紙製の前記シートを水中
に沈降させる第一の分別手段とを備えたことから、異種
材料積層物を有機材料製のシートと金属材料製のシート
とに分別することが簡単に低コストでできる。
【0067】第七番目の発明による異種材料積層物の分
別装置は、金属材料製のシートと樹脂材料製のシートと
紙製のシートとが複数積層されて、積層間に油脂が介在
している異種材料積層物の分別装置であって、脱脂液を
内部に貯溜し、前記異種材料積層物が内部に入れられ
て、当該異種材料積層物から前記油脂を取り除く脱脂手
段と、疎水性液と水とを内部に貯溜し、前記異種材料積
層物が内部に入れられることにより、金属材料製の前記
シートおよび樹脂材料製の前記シートの表面に前記疎水
性液を付着させて金属材料製の当該シートおよび樹脂材
料製の当該シートを表面張力により水面上に浮遊させる
一方、紙製の前記シートを水中に沈降させる第一の分別
手段と、加熱液を内部に貯溜し、分別された金属材料製
の前記シートおよび樹脂材料製の前記シートが内部に入
れられて、樹脂材料製の当該シートを収縮または溶解さ
せて除去する第二の分別手段とを備えたことから、異種
材料積層物を紙製のシートと金属材料製のシートとに分
別することが簡単に低コストでできる。
【0068】第八番目の発明による異種材料積層物の分
別装置は、第六番目または第七番目の発明において、前
記脱脂液が、アルコール、炭化水素、ハロゲン化炭化水
素のうちの少なくとも一種からなるので、低コストで簡
単かつ確実に脱脂を行うことができる。
【0069】第九番目の発明による異種材料積層物の分
別装置は、第六番目または第七番目の発明において、前
記疎水性液が、炭化水素であるので、金属材料製のシー
トを水面上に浮遊させることが簡単に低コストででき
る。
【0070】第十番目の発明による異種材料積層物の分
別装置は、第六番目から第九番目の発明のいずれかにお
いて、前記異種材料積層物が、PCB汚染されたコンデ
ンサの素子を裁断したものであり、前記油脂が、PCB
油であるので、上述した効果を最も確実に発現すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による異種材料積層物の分別装置の実施
の形態の概略構成図である。
【図2】コンデンサの概略構成図である。
【図3】PCB汚染されたコンデンサの処理方法の説明
図である。
【図4】有害物質処理システムの全体構成図である。
【図5】従来の有害物質処理システムの説明図である。
【符号の説明】
1 脱脂液 2 疎水性液 3 加熱液 4 水 10 トランス 20 コンデンサ 21 素子 21a アルミニウム箔 21b プラスチックスフィルム 21c 絶縁紙 100 分別装置 101 保持筐 102 分取筐 110 脱脂槽 110a ブラケット 111 脱脂液供給装置 112 攪拌翼 113 排出バルブ 120 分別槽 120a ブラケット 121 疎水性液供給装置 122 攪拌翼 123 排出バルブ 124 オーバフロー槽 125 排出バルブ 130 加熱槽 130a ブラケット 131 加熱液供給装置 132 攪拌翼 133 排出バルブ 134 加熱器 1001 被処理物 1002 有害物質(例えばPCB) 1003 容器 1004 分離手段 1005 解体手段 1006 前処理手段 1007 有機物 1008 無機物 1009 分離手段 1010 洗浄液 1011 洗浄手段 1012 洗浄廃液 1013 有害物質分解処理手段 1014 スラリー 1015 スラリー化手段
フロントページの続き (72)発明者 大塚 利美 長崎県長崎市飽の浦町1番1号 三菱重工 業株式会社長崎造船所内 Fターム(参考) 4D004 AA22 AB06 CA10 CA12 CA29 CA34 CA40 CB12 CB31 CC04 4D071 AA42 AB15 AB43 DA15

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属材料製のシートと紙製のシートとが
    複数積層されて、積層間に油脂が介在している異種材料
    積層物の分別方法であって、 脱脂液により前記異種材料積層物から前記油脂を取り除
    く脱脂工程と、 前記異種材料積層物を疎水性液と水との混合液中に入れ
    ることにより、金属材料製の前記シートの表面に前記疎
    水性液を付着させて金属材料製の当該シートを表面張力
    により水面上に浮遊させる一方、紙製の前記シートを水
    中に沈降させる第一の分別工程とを行うことを特徴とす
    る異種材料積層物の分別方法。
  2. 【請求項2】 金属材料製のシートと樹脂材料製のシー
    トと紙製のシートとが複数積層されて、積層間に油脂が
    介在している異種材料積層物の分別方法であって、 脱脂液により前記異種材料積層物から前記油脂を取り除
    く脱脂工程と、 前記異種材料積層物を疎水性液と水との混合液中に入れ
    ることにより、金属材料製の前記シートおよび樹脂材料
    製の前記シートの表面に前記疎水性液を付着させて金属
    材料製の当該シートおよび樹脂材料製の当該シートを表
    面張力により水面上に浮遊させる一方、紙製の前記シー
    トを水中に沈降させる第一の分別工程と、 分別された金属材料製の前記シートおよび樹脂材料製の
    前記シートを加熱液中に入れて樹脂材料製の当該シート
    を収縮または溶解させて除去する第二の分別工程とを行
    うことを特徴とする異種材料積層物の分別方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2において、 前記脱脂液が、アルコール、炭化水素、ハロゲン化炭化
    水素のうちの少なくとも一種からなることを特徴とする
    異種材料積層物の分別方法。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2において、 前記疎水性液が、炭化水素であることを特徴とする異種
    材料積層物の分別方法。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項4のいずれかにおい
    て、 前記異種材料積層物が、PCB汚染されたコンデンサの
    素子を裁断したものであり、 前記油脂が、PCB油であることを特徴とする異種材料
    積層物の分別方法。
  6. 【請求項6】 金属材料製のシートと紙製のシートとが
    複数積層されて、積層間に油脂が介在している異種材料
    積層物の分別装置であって、 脱脂液を内部に貯溜し、前記異種材料積層物が内部に入
    れられて、当該異種材料積層物から前記油脂を取り除く
    脱脂手段と、 疎水性液と水とを内部に貯溜し、前記異種材料積層物が
    内部に入れられることにより、金属材料製の前記シート
    の表面に前記疎水性液を付着させて金属材料製の当該シ
    ートを表面張力により水面上に浮遊させる一方、紙製の
    前記シートを水中に沈降させる第一の分別手段とを備え
    たことを特徴とする異種材料積層物の分別装置。
  7. 【請求項7】 金属材料製のシートと樹脂材料製のシー
    トと紙製のシートとが複数積層されて、積層間に油脂が
    介在している異種材料積層物の分別装置であって、 脱脂液を内部に貯溜し、前記異種材料積層物が内部に入
    れられて、当該異種材料積層物から前記油脂を取り除く
    脱脂手段と、 疎水性液と水とを内部に貯溜し、前記異種材料積層物が
    内部に入れられることにより、金属材料製の前記シート
    および樹脂材料製の前記シートの表面に前記疎水性液を
    付着させて金属材料製の当該シートおよび樹脂材料製の
    当該シートを表面張力により水面上に浮遊させる一方、
    紙製の前記シートを水中に沈降させる第一の分別手段
    と、 加熱液を内部に貯溜し、分別された金属材料製の前記シ
    ートおよび樹脂材料製の前記シートが内部に入れられ
    て、樹脂材料製の当該シートを収縮または溶解させて除
    去する第二の分別手段とを備えたことを特徴とする異種
    材料積層物の分別装置。
  8. 【請求項8】 請求項6または請求項7において、 前記脱脂液が、アルコール、炭化水素、ハロゲン化炭化
    水素のうちの少なくとも一種からなることを特徴とする
    異種材料積層物の分別装置。
  9. 【請求項9】 請求項6または請求項7において、 前記疎水性液が、炭化水素であることを特徴とする異種
    材料積層物の分別装置。
  10. 【請求項10】 請求項6から請求項9のいずれかにお
    いて、 前記異種材料積層物が、PCB汚染されたコンデンサの
    素子を裁断したものであり、 前記油脂が、PCB油であることを特徴とする異種材料
    積層物の分別装置。
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