JP2003024885A - 洗浄方法およびその装置 - Google Patents

洗浄方法およびその装置

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JP2003024885A
JP2003024885A JP2001216307A JP2001216307A JP2003024885A JP 2003024885 A JP2003024885 A JP 2003024885A JP 2001216307 A JP2001216307 A JP 2001216307A JP 2001216307 A JP2001216307 A JP 2001216307A JP 2003024885 A JP2003024885 A JP 2003024885A
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JP2001216307A
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Takeshi Suzuki
武志 鈴木
Toshimitsu Ichinose
利光 一ノ瀬
Akio Kai
昭夫 開
Toshikazu Shojima
敏和 庄島
Katsuyuki Ueda
勝征 植田
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被処理物の表面の微細な隙間に有害物質が侵
入して吸着しているような場合であっても、有害物質を
十分に洗浄除去することが容易にできる洗浄方法および
その装置を提供する。 【解決手段】 被処理物1の表面の錆等の微細な隙間に
侵入して付着したPCBを除去する洗浄方法において、
1 〜C4 のアルコールまたは塩素化物からなる洗浄液
2中に被処理物1を浸漬することにより、前記隙間に洗
浄液2を侵入させて、当該隙間に付着したPCBを洗浄
除去するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被処理物の表面の
微細な隙間に侵入して付着した有害物質を除去する洗浄
方法およびその装置に関し、特に、PCB汚染されたト
ランスやコンデンサの錆びた容器等を洗浄する場合に適
用すると有効である。
【0002】
【従来の技術】近年では、PCB(Polychlorinated bi
phenyl, ポリ塩化ビフェニル:ビフェニルの塩素化異性
体の総称)が強い毒性を有することから、その製造およ
び輸入が禁止されている。このPCBは、1954年頃
から国内で製造開始されたものの、カネミ油症事件をき
っかけに生体・環境への悪影響が明らかになり、197
2年に行政指導により製造中止、回収の指示(保管の義
務)が出された経緯がある。
【0003】PCBは、ビフェニル骨格に塩素が1〜1
0個置換したものであり、置換塩素の数や位置によって
理論的に209種類の異性体が存在し、現在、市販のP
CB製品において約100種類以上の異性体が確認され
ている。また、この異性体間の物理・化学的性質や生体
内安定性および環境動体が多様であるため、PCBの化
学分析や環境汚染の様式を複雑にしているのが現状であ
る。さらに、PCBは、残留性有機汚染物質のひとつで
あって、環境中で分解されにくく、脂溶性で生物濃縮率
が高く、さらに半揮発性で大気経由の移動が可能である
という性質を持つ。また、水や生物など環境中に広く残
留することが報告されている。
【0004】このPCBは平成4(1997)年に廃PC
B、PCBを含む廃油、PCB汚染物が廃棄物の処理及
び清掃に関する法律に基づく特別管理廃棄物に指定さ
れ、さらに、平成9(1997)年にはPCB汚染物として
木くず、繊維くずが、追加指定された。
【0005】PCB処理物となる電気機器としては、高
圧トランス、高圧コンデンサ、低圧トランス・コンデン
サ、柱上トランスがあり、廃PCB等としては、熱媒体
に用いたものは絶縁油として用いたもの、また、これら
の洗浄に用いた灯油等があり、廃感圧紙としては、ノー
カーボン紙に使用されたカプセルオイルがあり、さら
に、これらのPCBの使用又は熱媒の交換、絶縁油の再
生、漏洩の浄化、PCB含有物の処理等の際に用いられ
た活性炭や、廃白土、廃ウェス類、作業衣等のPCB汚
染物がある。現在これらは厳重に保管がなされている
が、早急なPCBの処理が望まれている。
【0006】近年では、このようなトランス等に使用さ
れているPCBを処理する技術が種々開発されており、
例えば特開平9−79531号公報に記載の技術が知ら
れている。図15に、上記提案にかかるPCBの処理方
法のフローチャートを示す。
【0007】図15に示すように、まず、PCBが封入
されているトランスから油を抜き取り(S901)、さ
らに溶剤洗浄によって内部に付着しているPCBを除去
し(S902)、回収する(S903)。洗浄後の溶剤
は、トランスから抜き出した油と共に分解処理され(S
904)、無害化される。
【0008】つぎに、油抜きしたトランスを乾燥させて
PCBを無酸素下高温常圧加熱によって蒸発させ(S9
05)、PCBの飛散を防止する。そして、乾燥後のト
ランスを解体し(S906)、ケースとトランスコアを
分離する。ケースは、電炉や転炉のスクラップ源に供さ
れる(S907)。一方、トランスコアは、モービルシ
ャー等によってその銅コイルを切断され、コイル線と鉄
心とに分離される(S908)。
【0009】分離された鉄心は溶融炉にて溶融され、回
収される(S909)。また、分離した銅コイルおよび
これに付着した紙などの有機物は、誘導加熱炉にて溶融
される(S910)。そして、上記溶融した銅は回収さ
れ、各溶融炉で発生したPCBガスは、1200℃で高
温熱分解することにより無害化される(S911)。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前述したような従来の
PCB処理方法では、金属製の各種部材(被処理物)を
溶融させてPCBを分解処理しているため、設備が大規
模化してしまうだけでなく、多大な熱エネルギが必要と
なってしまい、イニシャルコストおよびランニングコス
トが高くなってしまっている。
【0011】このため、例えば、被処理物をヘキサンや
トルエン等の洗浄剤で洗浄して、当該被処理物の表面に
付着しているPCBを洗浄液に移行させることにより、
被処理物を処理することが考えられている。ところが、
被処理物の状態によっては、PCBを十分に洗浄除去す
ることが非常に難しい場合があった。
【0012】この原因を調べたところ、図16に示すよ
うに、母材801の表面のめっき802に錆等による微
細な隙間803があると、当該隙間803内にPCBの
分子が侵入して吸着してしまい、ヘキサンやトルエン等
の洗浄剤で洗浄しても、侵入吸着したPCBの上記分子
を当該隙間803から十分に除去しきれない場合がある
ことが判明した。
【0013】このような問題は、PCB汚染されたトラ
ンスやコンデンサの錆びた容器等を洗浄する場合に限ら
ず、被処理物の表面の微細な隙間に侵入して吸着してい
る有害物質を除去する場合であれば、上述した場合と同
様にして起こり得ることである。
【0014】このようなことから、本発明は、被処理物
の表面の微細な隙間に有害物質が侵入して吸着している
ような場合であっても、有害物質を十分に洗浄除去する
ことが容易にできる洗浄方法およびその装置を提供する
ことを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】前述した課題を解決する
ための、第一番目の発明による洗浄方法は、被処理物の
表面の微細な隙間に侵入して付着した有害物質を除去す
る洗浄方法において、C1 〜C4 のアルコールまたは塩
素化物からなる洗浄液中に前記被処理物を浸漬すること
により、前記隙間に当該洗浄液を侵入させて、当該隙間
に付着した前記有害物質を洗浄除去することを特徴とす
る。
【0016】第二番目の発明による洗浄方法は、被処理
物の表面の微細な隙間に侵入して付着した有害物質を除
去する洗浄方法において、真空環境下、不活性ガス雰囲
気中、蒸気雰囲気中のいずれかの環境下で前記被処理物
を加熱することにより、前記隙間に付着した前記有害物
質を気化させて当該隙間から離脱させて乾燥させて洗浄
することを特徴とする。
【0017】第三番目の発明による洗浄方法は、被処理
物の表面の微細な隙間に侵入して付着した有害物質を除
去する洗浄方法において、前記被処理物を酸性またはア
ルカリ性の溶液中に浸漬することにより、当該被処理物
の表面を剥離して前記有害物質を当該被処理物の表面か
ら離脱させることを特徴とする。
【0018】第四番目の発明による洗浄方法は、被処理
物の表面の微細な隙間に侵入して付着した有害物質を除
去する洗浄方法において、前記被処理物を電解液中で電
解処理することにより、当該被処理物の表面を電解除去
して前記有害物質を当該被処理物の表面から離脱させる
ことを特徴とする。
【0019】第五番目の発明による洗浄方法は、第一番
目の発明の洗浄方法で洗浄した前記被処理物を、減圧環
境下、不活性ガス雰囲気中、蒸気雰囲気中のいずれかの
環境下で加熱することにより、当該被処理物を乾燥させ
て洗浄することを特徴とする。
【0020】第六番目の発明による洗浄方法は、第二番
目から第四番目の発明のいずれかの洗浄方法で洗浄した
前記被処理物を有機溶剤中に浸漬して仕上洗浄すること
を特徴とする。
【0021】第七番目の発明による洗浄方法は、第三番
目または第四番目の発明の洗浄方法で洗浄した前記被処
理物を有機溶剤中に浸漬して仕上洗浄した後、減圧環境
下、不活性ガス雰囲気中、蒸気雰囲気中のいずれかの環
境下で加熱することにより、当該被処理物を乾燥させて
洗浄することを特徴とする。
【0022】第八番目の発明による洗浄方法は、第三番
目、第六番目、第七番目の発明のいずれかにおいて、酸
性またはアルカリ性の前記溶液中にインヒビタまたは界
面活性剤が添加されていることを特徴とする。
【0023】第九番目の発明による洗浄方法は、第一番
目から第八番目の発明のいずれかにおいて、前記有害物
質が、PCB、廃棄塗料、廃棄燃料、有害薬品のうちの
少なくとも一種であることを特徴とする。
【0024】第十番目の発明による洗浄方法は、第一番
目から第八番目の発明のいずれかにおいて、前記被処理
物が、PCBを含有したトランスまたはコンデンサの無
機物製の部材であることを特徴とする。
【0025】第十一番目の発明による洗浄方法は、第十
番目の発明において、前記部材が、錆びた容器であるこ
とを特徴とする。
【0026】第十二番目の発明による洗浄方法は、第一
番目から第十一番目の発明のいずれかにおいて、前記被
処理物が、有機溶剤で予め粗洗浄されていることを特徴
とする。
【0027】また、前述した課題を解決するための、第
十三番目の発明による洗浄装置は、被処理物の表面の微
細な隙間に侵入して付着した有害物質を除去する洗浄装
置において、前記被処理物が内部に入れられると共に、
1 〜C4 のアルコールまたは塩素化物からなる洗浄液
が内部に入れられる洗浄槽を備えていることを特徴とす
る。
【0028】第十四番目の発明による洗浄装置は、被処
理物の表面の微細な隙間に侵入して付着した有害物質を
除去する洗浄装置において、前記被処理物が内部に入れ
られると共に内部を密封できる加熱槽と、前記加熱槽の
内部を真空環境下、不活性ガス雰囲気中、蒸気雰囲気中
のいずれかの環境下とする環境調整手段と、前記加熱槽
の内部を加熱する加熱手段とを備えていることを特徴と
する。
【0029】第十五番目の発明による洗浄装置は、被処
理物の表面の微細な隙間に侵入して付着した有害物質を
除去する洗浄装置において、前記被処理物が内部に入れ
られると共に、酸性またはアルカリ性の溶液が内部に入
れられる化学処理槽を備えていることを特徴とする。
【0030】第十六番目の発明による洗浄装置は、被処
理物の表面の微細な隙間に侵入して付着した有害物質を
除去する洗浄装置において、前記被処理物が内部に入れ
られると共に、電解液が内部に入れられる電解槽と、前
記被処理物に電圧を印加する電圧印加手段とを備えてい
ることを特徴とする。
【0031】第十七番目の発明による洗浄装置は、第十
三番目、第十五番目、第十六番目の発明のいずれかにお
いて、前記槽に超音波発振手段が設けられていることを
特徴とする。
【0032】第十八番目の発明による洗浄装置は、第十
三番目、第十五番目、第十六番目の発明のいずれかにお
いて、前記被処理物が内部に入れられると共に内部を密
封できる加熱槽と、前記加熱槽の内部を真空環境下、不
活性ガス雰囲気中、蒸気雰囲気中のいずれかの環境下と
する環境調整手段と、前記加熱槽の内部を加熱する加熱
手段とを備えていることを特徴とする。
【0033】第十九番目の発明による洗浄装置は、第十
四番目から第十六番目の発明のいずれかにおいて、前記
被処理物が内部に入れられると共に、有機溶剤が内部に
入れられる洗浄槽を備えていることを特徴とする。
【0034】第二十番目の発明による洗浄装置は、第十
五番目の発明において、酸性またはアルカリ性の前記溶
液中にインヒビタまたは界面活性剤が添加されているこ
とを特徴とする。
【0035】第二十一番目の発明による洗浄装置は、第
十三番目から第二十番目の発明のいずれかにおいて、前
記有害物質が、PCB、廃棄塗料、廃棄燃料、有害薬品
のうちの少なくとも一種であることを特徴とする。
【0036】第二十二番目の発明による洗浄装置は、第
十三番目から第二十番目の発明のいずれかにおいて、前
記被処理物が、PCBを含有したトランスまたはコンデ
ンサの無機物製の部材であることを特徴とする。
【0037】第二十三番目の発明による洗浄装置は、第
二十二番目の発明において、前記部材が、錆びた容器で
あることを特徴とする。
【0038】第二十四番目の発明による洗浄装置は、第
十三番目から第二十三番目の発明にいずれかにおいて、
前記被処理物が、有機溶剤で予め粗洗浄されていること
を特徴とする。
【0039】
【発明の実施の形態】本発明による洗浄方法およびその
装置の実施の形態を図面を用いて以下に説明するが、本
発明はこれらの実施の形態に限定されるものではない。
【0040】[第一番目の実施の形態]本発明による洗
浄方法およびその装置の第一番目の実施の形態を図1〜
7を用いて説明する。図1は、洗浄装置の概略構成図、
図2は、トランスの概略構成図、図3は、コンデンサの
概略構成図、図4は、蛍光灯安定器の概略構成図、図5
は、PCB処理システムの説明図、図6は、有害物質処
理システムの全体構成図である。
【0041】<被処理物>本発明による洗浄方法および
その装置で洗浄処理可能な被処理物としては、例えば、
絶縁油としてPCBを適用しているトランスやコンデン
サや蛍光灯安定器等が挙げられる。このようなトランス
やコンデンサや蛍光灯安定器の概略構成を図2〜4を用
いて説明する。
【0042】図2に示すように、トランス10は、鉄心
11に対して銅製のコイル12を巻いたコア13を鉄製
の容器14内に収納した構成であり、PCB油を絶縁油
として内部に封入したものである。また、コイル12
は、銅線に絶縁紙を巻き付けた構成であり、鉄枠17上
部には碍子18が設けられている。また、容器14の開
口部は蓋19により密封されている。一般的なトランス
の容量範囲は、5〜100kVAであり、本発明ではす
べての範囲において処理ができる。
【0043】また、図3に示すように、コンデンサ20
は、複数の素子21がプレスボード22を介して固定バ
ンド23で束ねてなるものを絶縁紙24で覆った状態で
容器25内に充填され、PCB油が封入口25aから内
部に封入され封止されてなるものである。なお、図6
中、27は接地端子、28は高圧端子、29は碍子であ
る。上記素子21は、アルミ箔、絶縁紙、樹脂フィルム
及びスペーサ等から構成されている。一般的なコンデン
サの容量範囲は、数〜500kvarであり、本発明で
はすべての範囲において処理ができる。
【0044】また、図4に示すように、蛍光灯安定器3
0は、トランス31と力率改善用のコンデンサ32とか
らなり、当該コンデンサ32中にPCB油1が絶縁油と
して使用されている。なお、このコンデンサ32は、容
量が小さく、PCB油1の量が少ないので、前処理せず
に処理することができる。
【0045】<洗浄装置>次に、本実施の形態にかかる
洗浄装置を図1を用いて説明する。図1に示すように、
洗浄槽111の上方には、C1 〜C4 のアルコール(メ
タノール、エタノール、プロパノール、ブタノール)ま
たは塩素化物(トリクロロメタン、四塩化炭素、トリク
ロロエチレン、パークロロエチレン等)からなる洗浄液
2を当該洗浄槽111内に供給する洗浄液供給手段であ
る洗浄液供給装置112が配設されている。洗浄槽11
1の内部には、金網製の洗浄筐101を支承するブラケ
ット111aが取り付けられている。洗浄槽111の下
部には、当該洗浄槽111の内部へ超音波を発振する超
音波発振手段である超音波発振器113が取り付けられ
ている。また、洗浄槽111の下部には、当該洗浄槽1
11内の洗浄液2を外部へ排出する排出バルブ114が
連結されている。
【0046】<洗浄方法>このような洗浄装置100を
使用して、PCBが表面に付着残留していると共に微細
な隙間に吸着残留している被処理物1(PCB残留量:
10mg/m2 程度)を洗浄する場合を図1を用いて次
に説明する。
【0047】被処理物1を洗浄筐101内に入れ、当該
洗浄筐101を洗浄槽111内に入れてブラケット11
1a上に載置し、被処理物1を前記洗浄液2中に浸漬し
た後、超音波発振器113を作動させると、被処理物1
は、上記洗浄液2中で超音波洗浄される。
【0048】このとき、洗浄液2は、被処理物1の表面
に付着しているPCB油を溶解して当該表面から除去す
ると共に、被処理物1の表面に生じた錆等の微細な隙間
に侵入して、当該隙間に吸着しているPCBを溶解して
当該隙間から除去する。
【0049】なぜなら、洗浄液2は、その分子を構成す
る原子数が少なく(C1 〜C4 )、極性基を有している
(OHまたはCl)ため、被処理物1の表面に生じた錆
等の微細な隙間に侵入しやすいと共に、PCBに対して
高い溶解能を発現することができるからである。
【0050】このため、従来のヘキサンやトルエン等の
ような、その分子を構成する原子数が多く(C6
上)、極性基がない洗浄液で洗浄した場合よりも、被処
理物1に残留するPCB濃度を大幅に低減することがで
きる(約1/200)。
【0051】したがって、本実施の形態によれば、表面
の微細な隙間にPCBが侵入して吸着している被処理物
1であっても、PCBを十分に洗浄除去することが容易
にできる。
【0052】<PCB処理方法>以上のような洗浄装置
100を例えばPCB処理システムに組み込んで、例え
ば前記コンデンサ20を無害化処理する場合について図
5を用いて次に説明する。
【0053】図5に示すように、まず、受け入れたコン
デンサ20のPCB油抜きを行い(S201)、付着P
CBレベルを50g/m2 程度から10〜100mg/
2程度にまで低減するために、環境毒性が低くて引火
性の高くない長鎖脂肪族系炭化水素(例えばNS−10
0や灯油等)等のような有機溶剤を洗浄剤に用いて粗洗
浄を行う(S202)。この粗洗浄は、仕上洗浄工程へ
のPCBの流入量を減らし、仕上洗浄工程で使用する機
器等のPCB汚染レベルを低く保つことで洗浄性能の低
下を抑制するものである。続いて、粗洗浄したコンデン
サ20を解体して、紙や木などの有機物、素子21、お
よびこれら以外の容器25や碍子29等の無機物等に分
別する(S203)。このコンデンサ20の素子21
は、一般にアルミニウム箔の電極、プラスチックフィル
ム、絶縁紙の積層物を巻いた構造となっている。
【0054】つぎに、分別した素子21を加熱して炭化
する(S204)。加熱炭化は、真空またはAr、N2
などの不活性雰囲気中にて行われ、その温度は200〜
600℃程度、加熱時間を3〜12時間程度とすると好
ましい。このようにして素子21を加熱炭化することに
より、PCBの除去または低濃度化を行うことができる
と共に、プラスチックスフィルムや絶縁紙等の有機物を
脆化することができ、素子21の分解分別の容易化を図
る。
【0055】このようにして加熱炭化した素子21は、
有機物(脆化物)とアルミニウム箔とに分離される(S
205)。なお、素子21の上記有機物を脆化するにあ
たっては、加熱炭化に代えて、冷凍または紫外線照射を
行うようにしてもよい。さらに、微生物による脆化も可
能である。
【0056】続いて、素子21から分離された有機物お
よび解体時に発生した他の紙やフィルムなどの有機物
は、微粉砕ミルで微粉砕されてスラリー化される(S2
06)。一方、素子21から分離されたアルミニウム箔
および解体時に発生した他の金属や碍子等の無機物は、
上述した洗浄装置100により洗浄され、廃棄または再
利用される(S207)。
【0057】そして、スラリー化した有機物と洗浄廃液
は、抜き出した絶縁油および洗浄時の洗浄廃液と共に水
熱分解され、NaCl、CO2およびH2Oとなって排出
される(S208)。これにより、PCBを含むコンデ
ンサ20を安全かつ確実に処理することができる。
【0058】このようなPCB処理システムにおいて
は、コンデンサ20等の電力機器の構成材のうち、PC
Bに汚染された紙や木などの有機廃棄物を他の構成材か
ら分離して取り出し、この有機廃棄物を水熱分解処理し
ているので、有機物に染み込んだPCBを含めて安全か
つ確実に処理することができる。
【0059】また、この際、紙や木などの有機廃棄物を
スラリー化し、当該スラリー化した有機廃棄物を水熱分
解処理しているので、安全確実に且つ連続的にPCBの
処理を行うことができる。
【0060】また、コンデンサ20などの電力機器の構
成材のうち、PCBに汚染された金属や碍子等の無機廃
棄物を他の構成材から分離して取り出し、洗浄剤により
洗浄後、当該洗浄剤を水熱分解処理等をしているので、
PCBに汚染された洗浄剤を安全・確実に無害化するこ
とができる。
【0061】また、PCBに汚染された紙や木などの有
機廃棄物と、金属や碍子等の洗浄によりPCBに汚染さ
れた洗浄剤を水熱分解処理しているので、さらに、安全
・確実にPCBの処理を行うことができる。
【0062】<有害物質処理システム>また、上記洗浄
装置100は、図6に示すような有害物質処理システム
に組み込まれることにより、より効果的に利用すること
ができる。
【0063】図6に示すように、有害物質処理システム
は、有害物質が付着又は含有又は保存されている被処理
物を無害化する有害物質処理システムであって、被処理
物(例えばトランス、コンデンサ等)1001である有害物
質( 例えばPCB等)1002 を保存する容器1003から当該
有害物質1002を分離する第1の分離手段1004と、被処理
物1001を構成する構成材1001a,b,…を解体する解体
手段1005とのいずれか一方又は両方を有する前処理手段
1006と、前処理手段1006において処理された被処理物を
構成する構成材(コア、コンデンサ素子部等)1001a,
b,…から紙・木・樹脂等の有機物1007と金属等の無機
物1008とに分離する第2の分離手段1009と、上記前処理
手段1006で分離された金属製の容器1003又は上記分離手
段1009で分離した金属等の無機物1008を洗浄液1010で洗
浄する洗浄手段1011と、洗浄後の洗浄廃液1012及び前処
理手段で分離した有害物質1001のいずれか一方又は両方
を分解処理する有害物質分解処理手段1013とを、具備し
てなるものである。
【0064】このような有害物質処理システムにおいて
は、前記洗浄装置100は上記洗浄手段1011として使用
される。
【0065】このような有害物質処理システムによれ
ば、トランス10やコンデンサ20等のPCB濃度を、
現在のPCBの排出基準値(3ppb)以下の0.5pp
b以下にまで低減することができ、PCBを含むトラン
ス10やコンデンサ20等を安全かつ確実に処理するこ
とができる。したがって、PCB含有物品の完全処理が
可能となり、PCBの完全消滅が可能となる。
【0066】また、PCB以外の有機化合物も処理する
ことができるので、PCB中に含まれるダイオキシン
類、PCBに汚染された紙、木、布などの有機物、およ
びケースの洗浄に使用する洗浄剤も同様に分解処理する
ことができる。
【0067】なお、上記水熱分解方法は本願出願人によ
りすでに開示されており、詳しくは特開平11−639
号公報、特開平11−253795号公報等を参照され
たい。
【0068】[第二番目の実施の形態]本発明による洗
浄方法およびその装置の第二番目の実施の形態を図7を
用いて説明する。図7は、洗浄装置の概略構成図であ
る。ただし、前述した第一番目の実施の形態の場合と同
様な部分については、前述した第一番目の実施の形態の
説明で使用した符号と同一の符号を図面に付すことによ
り、その説明を省略する。
【0069】図7に示すように、内部を密封できる加熱
槽211には、加熱手段である高周波加熱器212が設
けられている。加熱槽211の上方には、当該加熱槽2
11内を減圧吸引する吸引ポンプ213が活性炭等の吸
着剤を充填した吸着槽214および三方バルブ215を
介して連結されている。加熱槽211の内部には、洗浄
筐101を支承するブラケット211aが取り付けられ
ている。なお、本実施の形態では、吸引ポンプ213、
吸着槽214、三方バルブ215等により環境調整手段
を構成している。
【0070】このような洗浄装置200を使用して、P
CBが表面に付着残留していると共に微細な隙間に吸着
残留している被処理物1を洗浄する場合には、被処理物
1を洗浄筐101内に入れ、当該洗浄筐101を加熱槽
211内に入れてブラケット211a上に載置し、加熱
槽211を密閉した後、吸引ポンプ213を作動して加
熱槽211内を減圧して真空環境にすると共に(5KP
a以下)、前記高周波加熱器212を作動して被処理物
1を高周波加熱する(200〜600℃)。
【0071】すると、被処理物1の表面に付着している
PCBが気化して当該表面から離脱すると共に、被処理
物1の表面に生じた錆等の微細な隙間に吸着しているP
CBも気化して当該隙間から流出し、吸着槽214で吸
着除去されることにより、被処理物1が乾燥されて洗浄
される。
【0072】つまり、PCBを加熱気化させて、PCB
に著しく大きな分子運動を生じさせることにより、被処
理物1の表面に生じた錆等の微細な隙間からPCBを容
易に離脱させて乾燥洗浄するようにしたのである。
【0073】このため、前述した第一番目の実施の形態
の場合と同様に、被処理物1に残留するPCB濃度を従
来よりも大幅に低減することができる(約1/400以
下)。
【0074】したがって、本実施の形態によれば、前述
した第一番目の実施の形態の場合と同様に、微細な隙間
にPCBが侵入して吸着している被処理物1であって
も、PCBを十分に洗浄除去することが容易にできる。
【0075】なお、本実施の形態では、高周波加熱を利
用する高周波加熱器212を用いるようにしたが、本発
明は、これに限らず、他の実施の形態として、例えば、
輻射熱を利用する輻射加熱器を用いることも可能であ
る。
【0076】[第三番目の実施の形態]本発明による洗
浄方法およびその装置の第三番目の実施の形態を図8を
用いて説明する。図8は、洗浄装置の概略構成図であ
る。ただし、前述した第一,二番目の実施の形態の場合
と同様な部分については、前述した第一,二番目の実施
の形態の説明で使用した符号と同一の符号を図面に付す
ことにより、その説明を省略する。
【0077】図8に示すように、加熱槽211には、高
周波加熱器212が設けられている。加熱槽211の下
方には、当該加熱槽211の内部へ窒素ガスやヘリウム
ガスやアルゴンガス等のような不活性ガス3を送給する
不活性ガス送給手段である不活性ガス送給装置318が
加熱器312を介して連結されている。加熱槽211の
上方には、三方バルブ215、冷却器317、吸着槽2
14、三方バルブ316を介して吸引ポンプ213が連
結されている。なお、本実施の形態では、高周波加熱器
212、加熱器312等により加熱手段を構成し、吸引
ポンプ213、吸着槽214、三方バルブ215、冷却
器317等により環境調整手段を構成している。
【0078】このような洗浄装置300を使用して、P
CBが表面に付着残留していると共に微細な隙間に吸着
残留している被処理物1を洗浄する場合には、被処理物
1を洗浄筐101内に入れ、当該洗浄筐101を加熱槽
211内に入れてブラケット211a上に載置し、加熱
槽211を密閉して、吸引ポンプ213を作動して加熱
槽211内を減圧した後、吸引ポンプ213の作動を停
止すると共に、不活性ガス送給装置318を作動して加
熱槽211内に不活性ガス3を大気圧程度まで送給する
ことを複数回繰り返し、加熱槽211内を不活性ガス3
の雰囲気に置換したら、不活性ガス送給装置318の作
動を継続させながら三方バルブ316を切り換えて吸引
ポンプ213の作動を停止すると共に加熱器312およ
び高周波加熱器212を作動させることにより、加熱槽
211内に高温の不活性ガス3(400〜600℃)を
流通させて被処理物1をイナート加熱する(400〜6
00℃)。
【0079】すると、被処理物1の表面に付着している
PCBが被処理物1および不活性ガス3から伝熱されて
気化し、当該表面から離脱すると共に、被処理物1の表
面に生じた錆等の微細な隙間に吸着しているPCBも被
処理物1および当該隙間に入り込んだ不活性ガス3によ
り加熱されて気化し、当該隙間から流出して、不活性ガ
ス3と共に加熱槽211内から送出されて、吸着槽21
4で吸着除去され、被処理物1が乾燥されて洗浄され
る。
【0080】つまり、加熱された被処理物1および不活
性ガス3によりPCBを加熱気化させて、PCBに著し
く大きな分子運動を生じさせることにより、被処理物1
の表面に生じた錆等の微細な隙間からPCBを容易に離
脱させて乾燥洗浄するようにしたのである。
【0081】このため、前述した第二番目の実施の形態
の場合と同様に、被処理物1に残留するPCB濃度を従
来よりも大幅に低減することができる(約1/400以
下)。
【0082】したがって、本実施の形態によれば、前述
した第一,二番目の実施の形態の場合と同様に、微細な
隙間にPCBが侵入して吸着している被処理物1であっ
ても、PCBを十分に洗浄除去することが容易にでき
る。
【0083】なお、本実施の形態では、高周波加熱器2
12および加熱器321によりPCBを加熱するように
したが、本発明は、これに限らず、他の実施の形態とし
て、例えば、高周波加熱器212を省略して加熱器32
1だけで加熱するようにしたり、高周波加熱器212に
代えて、輻射加熱器を用いることにより不活性ガス3お
よび被処理物1を加熱してPCBを加熱するようにした
り、これら各種加熱器を適宜組み合わせて利用すること
も可能である。
【0084】[第四番目の実施の形態]本発明による洗
浄方法およびその装置の第四番目の実施の形態を図9を
用いて説明する。図9は、洗浄装置の概略構成図であ
る。ただし、前述した第一〜三番目の実施の形態の場合
と同様な部分については、前述した第一〜三番目の実施
の形態の説明で使用した符号と同一の符号を図面に付す
ことにより、その説明を省略する。
【0085】図9に示すように、加熱槽211には、高
周波加熱器212が設けられている。加熱槽211の下
方には、バルブ422、気化器412、送給ポンプ42
1、三方バルブ420を介して水タンク419の下方が
連結されている。加熱槽211の上方には、三方バルブ
215、吸着槽214を介して凝縮器417の受入口が
連結している。凝縮器417の気体送出口は、三方バル
ブ316を介して吸引ポンプ213に連結している。凝
縮器417の液体送出口は、三方バルブ418を介して
前記水タンク419の上方に連結している。また、前記
加熱槽211の下方は、バルブ423、送給ポンプ42
4、三方バルブ425を介して前記三方バルブ418の
残りの口に連結している。
【0086】なお、本実施の形態では、吸着槽214、
三方バルブ215、水タンク419、送給ポンプ42
1、気化器412等により環境調整手段を構成し、吸着
槽214、凝縮器417、三方バルブ418、バルブ4
23、送給ポンプ424、三方バルブ425等により蒸
気原料回収手段を構成し、高周波加熱器212、吸引ポ
ンプ213、吸着槽214、三方バルブ215、三方バ
ルブ316、凝縮器417、三方バルブ418、水タン
ク419等により乾燥手段を構成している。
【0087】このような洗浄装置400を使用して、P
CBが表面に付着残留していると共に微細な隙間に吸着
残留している被処理物1を洗浄する場合には、被処理物
1を洗浄筐101内に入れ、当該洗浄筐101を加熱槽
211内に入れてブラケット211a上に載置して加熱
槽211を密閉し、前記送給ポンプ421を作動して、
水タンク419内の水4を気化器412で蒸気化してか
ら加熱槽211内に水蒸気5(400〜600℃)を送
給することにより、被処理物1を水蒸気加熱する(40
0〜600℃)。
【0088】すると、被処理物1の表面に付着している
PCBが被処理物1および水蒸気5から伝熱されて気化
し、当該表面から離脱すると共に、被処理物1の表面に
生じた錆等の微細な隙間に吸着しているPCBも被処理
物1および当該隙間に入り込んだ不活性ガス3により加
熱されて気化し、当該隙間から流出して、水蒸気5と共
に加熱槽211内から送出されて、吸着槽214で吸着
除去される。
【0089】一方、PCBを吸着除去された水蒸気5
は、凝縮器417で凝縮され、水4となって水タンク4
20内に戻されて再び利用される。また、加熱槽211
内で凝縮して底部に溜まった水4は、送給ポンプ424
の作動により、水タンク420内に戻される。
【0090】このようにして被処理物1を洗浄したら、
送給ポンプ421、気化器412の作動を停止すると共
にバルブ420,422,423,425を閉塞し、吸
引ポンプ213と加熱槽211内とを連通させるように
三方バルブ316を切り換えた後、吸引ポンプ213お
よび高周波加熱器212を作動させることにより、被処
理物1に付着残留している水4を気化させて被処理物1
を乾燥させる。
【0091】なお、水タンク420内の水4のPCB濃
度が高くなったら、三方バルブ419を操作して水タン
ク420内の水4を抜き取って無害化処理すると共に、
三方バルブ416,418を操作して水タンク420内
に新たな水4を補充する。
【0092】つまり、前述した第二,三番目の実施の形
態の場合と同様に、PCBを加熱気化させて、PCBに
著しく大きな分子運動を生じさせることにより、被処理
物1の表面に生じた錆等の微細な隙間からPCBを容易
に離脱させて除去するようにしたのである。
【0093】このため、前述した第二,三番目の実施の
形態の場合と同様に、被処理物1に残留するPCB濃度
を従来よりも大幅に低減することができる(約1/20
0)。
【0094】したがって、本実施の形態によれば、前述
した第一〜三番目の実施の形態の場合と同様に、微細な
隙間にPCBが侵入して吸着している被処理物1であっ
ても、PCBを十分に洗浄除去することが容易にでき
る。
【0095】なお、本実施の形態では、水4を気化した
水蒸気5を用いたが、他の実施の形態として、C1 〜C
4 のアルコール(メタノール、エタノール、プロパノー
ル、ブタノール)または塩素化物(トリクロロメタン、
四塩化炭素、トリクロロエチレン、パークロロエチレン
等)からなる前記洗浄液2を気化した蒸気や、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等のような芳香族系炭化水素
や、ヘキサン、オクタン等のような脂肪族系炭化水素
や、アセトン、代替フロン等のような他の有機溶剤を気
化した蒸気を適用することも可能である。
【0096】[第五番目の実施の形態]本発明による洗
浄方法およびその装置の第五番目の実施の形態を図10
を用いて説明する。図10は、洗浄装置の概略構成図で
ある。ただし、前述した第一〜四番目の実施の形態の場
合と同様な部分については、前述した第一〜四番目の実
施の形態の説明で使用した符号と同一の符号を図面に付
すことにより、その説明を省略する。
【0097】図10に示すように、洗浄槽111の近傍
には、加熱手段である加熱器512を備えた化学処理槽
511が配設されている。化学処理槽511の内部に
は、洗浄筐101を支承するブラケット511aが取り
付けられている。化学処理槽511の下部には、当該化
学処理槽511の内部へ超音波を発振する超音波発振手
段である超音波発振器113が取り付けられている。化
学処理槽511の上方には、当該化学処理槽511の内
部に塩酸やクエン酸等の酸6を供給する酸供給手段であ
る酸供給装置526と、当該化学処理槽511の内部に
インヒビタや界面活性剤等の添加剤7を供給する添加剤
供給手段である添加剤供給装置527とが配設されてい
る。化学処理槽511の上方には、水4を供給する図示
しない水源が連絡している。また、洗浄槽111の下部
には、排出バルブ114が連結されている。なお、本実
施の形態では、酸供給装置526、前記水源等により溶
液供給手段を構成している。
【0098】つまり、本実施の形態の洗浄装置500
は、前述した第一番目の実施の形態の洗浄装置100
に、上述したような化学処理槽511等をさらに備えた
ものなのである。
【0099】このような洗浄装置500を使用して、P
CBが表面に付着残留していると共に微細な隙間に吸着
残留している被処理物1を洗浄する場合には、被処理物
1を洗浄筐101内に入れ、当該洗浄筐101を化学処
理槽511内に入れてブラケット511a上に載置し、
酸6および添加剤7を添加された酸性の水4(pH4以
下)中に被処理物1を浸漬し、加熱器512を作動して
水4を加熱すると共に(30〜90℃)、超音波発振器
113を作動して被処理物1に対して超音波を照射する
と、被処理物1の表面に生じている錆等が被処理物1か
ら剥離して、当該錆等の微細な隙間に吸着しているPC
Bが当該錆等と共に被処理物1の表面から離脱する。
【0100】このようにして被処理物1の表面から錆を
除去したら、洗浄筐101を化学処理槽511内から引
き上げて洗浄槽111内に入れてブラケット511a上
に載置し、前述した第一番目の実施の形態の場合と同様
に、被処理物1を洗浄液2により洗浄する。
【0101】つまり、本実施の形態では、被処理物1の
表面を酸性の水4で洗浄(化学洗浄)してから、当該被
処理物1の表面を洗浄液2で洗浄するようにしたのであ
る。
【0102】このため、前述した第一〜四番目の実施の
形態の場合よりも、錆等の微細な隙間に吸着しているP
CBを被処理物1から確実に除去することができる(約
1/200)。
【0103】したがって、本実施の形態によれば、前述
した第一〜四番目の実施の形態の場合よりも、PCBを
十分に洗浄除去することができる。
【0104】なお、酸6としては、塩酸等の無機酸やク
エン酸等の有機酸を挙げることができ、特に、クエン酸
等のような有機酸であると、PCBを含んだ処理廃液を
そのまますべて水熱分解することができるので好まし
い。
【0105】また、酸性の水4にインヒビタや界面活性
剤等の添加剤7を加えると、被処理物1の母材自身の腐
食を抑制することができるので好ましい。ここで、イン
ヒビタとしては、アミン系(例えば朝日化学株式会社製
「イビット 2S 30AR(高)(商品名)」)等が挙げら
れ、界面活性剤としては、リン酸エステル系(例えば第
一工業製薬株式会社製「プライサーフ(商品名)」)等
が挙げられる。
【0106】また、本実施の形態では、酸性の水4で化
学洗浄するようにしたが、被処理物1の表面の状態等に
よっては、例えば、アルカリ供給手段によりアルカリを
供給することによりアルカリ性の水4の溶液で化学洗浄
することも可能である。
【0107】[第六番目の実施の形態]本発明による洗
浄方法およびその装置の第六番目の実施の形態を図11
を用いて説明する。図11は、洗浄装置の概略構成図で
ある。ただし、前述した第一〜五番目の実施の形態の場
合と同様な部分については、前述した第一〜五番目の実
施の形態の説明で使用した符号と同一の符号を図面に付
すことにより、その説明を省略する。
【0108】図11に示すように、洗浄槽111の近傍
には、電解槽611が配設されている。電解槽611の
下部には、当該電解槽611の内部へ超音波を発振する
超音波発振手段である超音波発振器113が取り付けら
れている。洗浄槽111の下部には、排出バルブ114
が連結されている。電解槽611の上方には、当該電解
槽611内へ水4を供給する図示しない水源が連絡する
と共に、当該電解槽611内へ水酸化ナトリウムやクエ
ン酸等の電解原液8を供給する原液供給手段である原液
供給装置626が配設されている。電解槽611の上方
には、電圧印加手段である電圧印加装置628が配設さ
れている。この電圧印加装置628は、被処理物1に着
脱可能に係合して当該被処理物1を支持する導電性の対
をなす連結支持具628a,628bと、直流電源部6
28cと、連結支持具628a,628bと直流電源部
628cとの間にそれぞれ設けられて電流の流れを切り
換える対をなすスイッチ部628d,628eとを備え
てなっている。なお、本実施の形態では、原液供給装置
626、前記水源等により電解液供給手段を構成してい
る。
【0109】つまり、本実施の形態の洗浄装置600
は、前述した第一番目の実施の形態の洗浄装置100
に、上述したような電解槽611等をさらに備えたもの
なのである。
【0110】このような洗浄装置600を使用して、P
CBが表面に付着残留していると共に微細な隙間に吸着
残留している被処理物1を洗浄する場合には、電圧印加
装置628の連結支持具628a,628bに被処理物
1を各々連結して電解槽611内で支持して、電解原液
8を加えた水4中に当該被処理物1を浸漬した後、一方
の連結支持具628aを直流電源部628cの正極側に
接続すると共に他方の連結支持具628bを直流電源部
628cの負極側に接続することと、一方の連結支持具
628aを直流電源部628cの負極側に接続すると共
に他方の連結支持具628bを直流電源部628cの正
極側に接続することとを所定時間毎に交互に繰り返すよ
うに前記スイッチ部628d,628eを操作して、両
方の被処理物1間に電圧を印加すると同時に(2〜50
A/dm2 )、超音波発振器113を操作して被処理物
1に超音波を照射すると、被処理物1の表面に生じてい
る錆等が被処理物1から電解除去され、当該錆等の微細
な隙間に吸着しているPCBが当該錆等と共に被処理物
1の表面から離脱する。
【0111】このようにして被処理物1の表面から錆を
除去したら、被処理物1を電解槽611から引き上げて
電圧印加装置628の連結支持具628a,628bか
ら取り外して洗浄筐101内に投入し、当該洗浄筐10
1を洗浄槽111内に入れてブラケット511a上に載
置して、前述した第一番目の実施の形態の場合と同様
に、被処理物1を洗浄液2により洗浄する。
【0112】つまり、本実施の形態では、被処理物1を
電解洗浄してから、当該被処理物1の表面を洗浄液2で
洗浄するようにしたのである。
【0113】このため、前述した第五番目の実施の形態
の場合と同様に、錆等の微細な隙間に吸着しているPC
Bを被処理物1から確実に除去することができる(約1
/200以下)。
【0114】したがって、本実施の形態によれば、前述
した第五番目の実施の形態の場合と同様に、PCBを十
分に洗浄除去することができる。
【0115】なお、前記電解原液8としては、水酸化ナ
トリウム等のアルカリや、クエン酸等の酸などが挙げら
れる。
【0116】[第七番目の実施の形態]本発明による洗
浄方法およびその装置の第七番目の実施の形態を図12
を用いて説明する。図12は、洗浄装置の概略構成図で
ある。ただし、前述した第一〜六番目の実施の形態の場
合と同様な部分については、前述した第一〜六番目の実
施の形態の説明で使用した符号と同一の符号を図面に付
すことにより、その説明を省略する。
【0117】図12に示すように、本実施の形態による
洗浄装置700は、前述した第五番目の実施の形態によ
る洗浄装置500と、前述した第三番目の実施の形態に
よる洗浄装置300とを備えてなるものである。
【0118】このような洗浄装置700を使用して、P
CBが表面に付着残留していると共に微細な隙間に吸着
残留している被処理物1を洗浄する場合には、前述した
第五番目の実施の形態の場合と同様にして、被処理物1
を前記洗浄装置500により処理した後、前述した第三
番目の実施の形態の場合と同様にして、上記被処理物1
を前記洗浄装置300によりさらに処理する。
【0119】つまり、本実施の形態では、前記洗浄装置
500で洗浄処理した被処理物1を前記洗浄装置300
によりさらに洗浄処理すると同時に乾燥処理するように
したのである。
【0120】このため、前述した第一〜六番目の実施の
形態の場合よりも、被処理物1に付着残留しているPC
Bをさらに確実に除去することができる(約1/100
0)。
【0121】したがって、本実施の形態によれば、前述
した第一〜六番目の実施の形態の場合よりも、PCBを
さらに確実に洗浄除去することができる。
【0122】[他の実施の形態] <他の洗浄装置>前述した各実施の形態の洗浄装置以外
としては、例えば、CO2 超臨界液中で被処理物1を洗
浄処理することも可能である。
【0123】<第五番目の実施の形態について>前述し
た第五番目の実施の形態では、化学処理槽511等で被
処理物1の表面を酸性の水4で洗浄(化学洗浄)してか
ら、洗浄槽111で被処理物1の表面を洗浄液2で洗浄
するようにしたが、化学処理槽511等で被処理物1の
表面を酸性の水4で洗浄(化学洗浄)するだけでも、被
処理物1に残留するPCB濃度を大幅に低減することが
可能である(約1/400)。
【0124】また、洗浄槽111で被処理物1の表面を
洗浄液2で洗浄した後に、化学処理槽511等で被処理
物1の表面を酸性の水4で洗浄(化学洗浄)することで
も、被処理物1に残留するPCB濃度を大幅に低減する
ことが可能である。しなしながら、第五番目の実施の形
態のように、化学処理槽511等で被処理物1の表面を
酸性の水4で洗浄(化学洗浄)してから、洗浄槽111
で被処理物1の表面を洗浄液2で洗浄するようにした方
が、それぞれの洗浄機能を十分に生かすことができるの
で好ましい。
【0125】<第六番目の実施の形態について>前述し
た第六番目の実施の形態では、電解槽611等で被処理
物1を電解洗浄してから、洗浄槽111で被処理物1の
表面を洗浄液2で洗浄するようにしたが、電解槽611
等で被処理物1を電解洗浄するだけでも、被処理物1に
残留するPCB濃度を大幅に低減することが可能である
(約1/400)。
【0126】また、洗浄槽111で被処理物1の表面を
洗浄液2で洗浄した後に、電解槽611等で被処理物1
を電解洗浄することでも、被処理物1に残留するPCB
濃度を大幅に低減することが可能である。しなしなが
ら、第六番目の実施の形態のように、電解槽611等で
被処理物1を電解洗浄してから、洗浄槽111で被処理
物1の表面を洗浄液2で洗浄するようにした方が、それ
ぞれの洗浄機能を十分に生かすことができるので好まし
い。
【0127】<第七番目の実施の形態について>前述し
た第七番目の実施の形態では、化学処理槽511等で被
処理物1の表面を酸性の水4で洗浄(化学洗浄)してか
ら、洗浄槽111で被処理物1の表面を洗浄液2で洗浄
した後に、洗浄装置300で被処理物1をイナート加熱
して洗浄および乾燥を行うようにしたが、本発明はこれ
に限らず、他の実施の形態として、例えば、前述した第
六番目の実施の形態の洗浄装置600の電解槽611等
で被処理物1を電解洗浄してから、洗浄槽111で被処
理物1の表面を洗浄液2で洗浄した後に、洗浄装置30
0で被処理物1をイナート加熱して洗浄および乾燥を行
うことも可能である。
【0128】また、化学洗浄や電解洗浄を省略して洗浄
液2で洗浄した被処理物1、言い換えれば、第一番目の
実施の形態の洗浄装置100で洗浄した被処理物1を洗
浄装置300でイナート加熱して洗浄および乾燥を行う
ことも可能である。
【0129】他方、洗浄液2による洗浄を省略して、化
学洗浄や電解洗浄を行った被処理物1を洗浄装置300
でイナート加熱して洗浄および乾燥を行うことも可能で
ある。
【0130】さらに、イナート加熱を行う前記洗浄装置
300に代えて、例えば、前述した第二番目の実施の形
態の洗浄装置200を利用して被処理物1を真空加熱し
て洗浄および乾燥を行ったり、前述した第四番目の実施
の形態の洗浄装置400を利用して被処理物1を蒸気加
熱して洗浄および乾燥を行うことも可能である。
【0131】<有害物質分解手段>前述した第一〜七番
目の実施の形態では、有害物質処理システムにおいて、
水熱分解手段によりPCB等の有害物質を分解処理した
が、他の実施の形態としては、例えば、高圧ポンプによ
り臨界圧力以上に水を加圧し、この中にPCBを含む有
機物や洗浄廃液を投入し、酸化剤によってPCB等の有
害物質を酸化分解する超臨界水酸化手段を使用すること
が可能である。このような超臨界水酸化手段において
は、極めて短時間で高い反応効率が得られると共に、水
熱分解法と同様に、ダイオキシン類等の有害物質を発生
させないという利点がある。なお、界面活性剤を添加し
た水を洗浄液2に利用すれば、水熱分解等での後処理が
しやすくなる。
【0132】<被処理物>前述した第一〜七番目の実施
の形態では、高濃度(60〜100%)PCBで汚染さ
れたコンデンサ20の容器を処理する場合について説明
したが、低濃度(数ppm〜数百ppm)PCBで汚染
されたトランス10の容器を処理する場合においても、
前述した第一〜七番目の実施の形態の場合と同様に適用
することができる。
【0133】さらに、上記トランス10や上記コンデン
サ20や上記蛍光灯安定器30以外に本発明に適用可能
な被処理物としては、有害物質である廃棄塗料や廃棄燃
料や有害薬品等を保存している保存容器、火薬・爆薬類
が充填された爆弾等が挙げられる。しかしながら、本発
明は、これらに限定されることはなく、種々の有害物質
を内蔵しているようなものであれば、前述した第一〜七
番目の実施の形態の場合と同様にして洗浄することがで
きる。
【0134】<有害物質>また、本発明で処理可能な有
害物質としては、上記PCB以外に、例えば、廃棄塗
料、廃棄燃料、有害薬品、未処理爆薬類等が挙げられ
る。しかしながら、本発明は、これらに限定されること
はなく、環境汚染に起因する環境ホルモン等のような有
害物質であれば、前述した第一〜七番目の実施の形態の
場合と同様にして処理することができる。
【0135】
【実施例】本発明による洗浄方法およびその装置の効果
を確認するため、以下のような確認試験を行った。
【0136】<確認試験方法>PCB汚染されたコンデ
ンサの粗洗浄後の錆びた容器(付着量:10mg/
2 )を従来(C6 以上の脂肪族系有機溶剤)および前
述した第一番目の実施の形態(少原子数有機溶剤洗
浄)、第三番目の実施の形態(イナート加熱洗浄)に基
づいて、それぞれ洗浄した後に拭き取り検査を行うこと
により、洗浄後に容器に残留するPCBの量およびその
組成を求めた。
【0137】<確認試験結果>試験結果を図13に示
す。なお、NS−100は、C11の脂肪族系有機溶剤で
あり、日鉱石油化学株式会社の商品名である。
【0138】図13からわかるように、容器に残留する
PCBの量は、NS−100およびヘキサンによる洗浄
(従来)ではmgレベルであるのに対し、イソプロパノ
ール(IPA)、パークロロエチレン、イナート加熱に
よる洗浄(本発明)では数μgレベルにまで低減するこ
とができる。
【0139】さらに、このときのPCB組成を比較する
と、NS−100およびヘキサンによる洗浄(従来)で
は、三塩素化合物および四塩素化合物がほとんどである
のに対し、イソプロパノール(IPA)、パークロロエ
チレン、イナート加熱による洗浄(本発明)では、四塩
素化合物が少なく、三塩素化合物および二塩素化合物が
多いことがわかった。
【0140】ここで、洗浄液の分子の原子数(炭素数)
と残留PCB量との関係を求めた。その結果を図14に
示す。なお、NSクリーンは、C11前後程度の脂肪族系
有機溶剤であり、EMクリーンは、C9 前後程度の芳香
族系有機溶剤であり、両者共に日鉱石油化学株式会社の
商品名である。
【0141】図14からわかるように、洗浄液の分子の
炭素数が少なくなるにしたがって、残留するPCBの量
が指数的に減少している。
【0142】このことから、塩素数の多いPCBよりも
塩素数の少ないPCBの方が錆等の微細な隙間に入り込
んで吸着残留しやすく、また、微細な隙間に入り込んで
吸着残留したPCBを除去するには、原子数(炭素数)
の少ない洗浄液を用いて上記隙間に入り込みやすくする
と、洗浄効果を著しく向上できると言える。
【0143】
【発明の効果】第一番目の発明による洗浄方法は、被処
理物の表面の微細な隙間に侵入して付着した有害物質を
除去する洗浄方法において、C1 〜C4 のアルコールま
たは塩素化物からなる洗浄液中に前記被処理物を浸漬す
ることにより、前記隙間に当該洗浄液を侵入させて、当
該隙間に付着した前記有害物質を洗浄除去することか
ら、従来のヘキサンやトルエン等のような、その分子を
構成する原子数が多く(C 6 以上)、極性基がない洗浄
液で洗浄した場合よりも、被処理物に残留する有害物質
濃度を大幅に低減することができるので、表面の微細な
隙間に有害物質が侵入して吸着している被処理物であっ
ても、有害物質を十分に洗浄除去することが容易にでき
る。
【0144】第二番目の発明による洗浄方法は、被処理
物の表面の微細な隙間に侵入して付着した有害物質を除
去する洗浄方法において、真空環境下、不活性ガス雰囲
気中、蒸気雰囲気中のいずれかの環境下で前記被処理物
を加熱することにより、前記隙間に付着した前記有害物
質を気化させて当該隙間から離脱させて乾燥させて洗浄
することから、有害物質を気化させて、有害物質に大き
な分子運動を生じさせることにより、被処理物の表面に
生じた微細な隙間から有害物質を容易に離脱させて除去
することができ、被処理物に残留する有害物質濃度を従
来よりも大幅に低減することができるので、微細な隙間
に有害物質が侵入して吸着している被処理物であって
も、有害物質を十分に洗浄除去することが容易にでき
る。
【0145】第三番目の発明による洗浄方法は、被処理
物の表面の微細な隙間に侵入して付着した有害物質を除
去する洗浄方法において、前記被処理物を酸性またはア
ルカリ性の溶液中に浸漬することにより、当該被処理物
の表面を剥離して前記有害物質を当該被処理物の表面か
ら離脱させることから、微細な隙間に吸着している有害
物質を被処理物から確実に除去することができるので、
有害物質を十分に洗浄除去することができる。
【0146】第四番目の発明による洗浄方法は、被処理
物の表面の微細な隙間に侵入して付着した有害物質を除
去する洗浄方法において、前記被処理物を電解液中で電
解処理することにより、当該被処理物の表面を電解除去
して前記有害物質を当該被処理物の表面から離脱させる
ことから、微細な隙間に吸着している有害物質を被処理
物から確実に除去することができるので、有害物質を十
分に洗浄除去することができる。
【0147】第五番目の発明による洗浄方法は、第一番
目の発明の洗浄方法で洗浄した前記被処理物を、減圧環
境下、不活性ガス雰囲気中、蒸気雰囲気中のいずれかの
環境下で加熱することにより、当該被処理物を乾燥させ
て洗浄することから、微細な隙間に吸着している有害物
質をさらに確実に除去することができるので、有害物質
をさらに十分に洗浄除去することができる。
【0148】第六番目の発明による洗浄方法は、第二番
目から第四番目の発明のいずれかの洗浄方法で洗浄した
前記被処理物を有機溶剤中に浸漬して仕上洗浄すること
から、微細な隙間に吸着している有害物質をさらに確実
に除去することができるので、有害物質をさらに十分に
洗浄除去することができる。
【0149】第七番目の発明による洗浄方法は、第三番
目または第四番目の発明の洗浄方法で洗浄した前記被処
理物を有機溶剤中に浸漬して仕上洗浄した後、減圧環境
下、不活性ガス雰囲気中、蒸気雰囲気中のいずれかの環
境下で加熱することにより、当該被処理物を乾燥させて
洗浄することから、微細な隙間に吸着している有害物質
をさらに確実に除去することができるので、有害物質を
さらに十分に洗浄除去することができる。
【0150】第八番目の発明による洗浄方法は、第三番
目、第六番目、第七番目の発明のいずれかにおいて、酸
性またはアルカリ性の前記溶液中にインヒビタまたは界
面活性剤が添加されていることから、微細な隙間に吸着
している有害物質をさらに確実に除去することができる
ので、有害物質をさらに十分に洗浄除去することができ
る。
【0151】第九番目の発明による洗浄方法は、第一番
目から第八番目の発明のいずれかにおいて、前記有害物
質が、PCB、廃棄塗料、廃棄燃料、有害薬品のうちの
少なくとも一種であるので、第一番目から第八番目の発
明により得られる効果を有効に発現することができる。
【0152】第十番目の発明による洗浄方法は、第一番
目から第八番目の発明のいずれかにおいて、前記被処理
物が、PCBを含有したトランスまたはコンデンサの無
機物製の部材であるので、第一番目から第八番目の発明
により得られる効果を有効に発現することができる。
【0153】第十一番目の発明による洗浄方法は、第十
番目の発明において、前記部材が、錆びた容器であるの
で、上述した効果を最も効果的に発現することができ
る。
【0154】第十二番目の発明による洗浄方法は、第一
番目から第十一番目の発明のいずれかにおいて、前記被
処理物が、有機溶剤で予め粗洗浄されているので、洗浄
効果をさらに高めることができる。
【0155】また、前述した課題を解決するための、第
十三番目の発明による洗浄装置は、被処理物の表面の微
細な隙間に侵入して付着した有害物質を除去する洗浄装
置において、前記被処理物が内部に入れられると共に、
1 〜C4 のアルコールまたは塩素化物からなる洗浄液
が内部に入れられる洗浄槽を備えていることから、被処
理物に残留する有害物質濃度を大幅に低減することがで
きるので、表面の微細な隙間に有害物質が侵入して吸着
している被処理物であっても、有害物質を十分に洗浄除
去することが容易にできる。
【0156】第十四番目の発明による洗浄装置は、被処
理物の表面の微細な隙間に侵入して付着した有害物質を
除去する洗浄装置において、前記被処理物が内部に入れ
られると共に内部を密封できる加熱槽と、前記加熱槽の
内部を真空環境下、不活性ガス雰囲気中、蒸気雰囲気中
のいずれかの環境下とする環境調整手段と、前記加熱槽
の内部を加熱する加熱手段とを備えていることから、有
害物質を気化させて、有害物質に大きな分子運動を生じ
させることにより、被処理物の表面に生じた微細な隙間
から有害物質を容易に離脱させて除去することができ、
被処理物に残留する有害物質濃度を従来よりも大幅に低
減することができるので、微細な隙間に有害物質が侵入
して吸着している被処理物であっても、有害物質を十分
に洗浄除去することが容易にできる。
【0157】第十五番目の発明による洗浄装置は、被処
理物の表面の微細な隙間に侵入して付着した有害物質を
除去する洗浄装置において、前記被処理物が内部に入れ
られると共に、酸性またはアルカリ性の溶液が内部に入
れられる化学処理槽を備えていることから、微細な隙間
に吸着している有害物質を被処理物から確実に除去する
ことができるので、有害物質を十分に洗浄除去すること
ができる。
【0158】第十六番目の発明による洗浄装置は、被処
理物の表面の微細な隙間に侵入して付着した有害物質を
除去する洗浄装置において、前記被処理物が内部に入れ
られると共に、電解液が内部に入れられる電解槽と、前
記被処理物に電圧を印加する電圧印加手段とを備えてい
ることから、微細な隙間に吸着している有害物質を被処
理物から確実に除去することができるので、有害物質を
十分に洗浄除去することができる。
【0159】第十七番目の発明による洗浄装置は、第十
三番目、第十五番目、第十六番目の発明のいずれかにお
いて、前記槽に超音波発振手段が設けられていることか
ら、微細な隙間に吸着している有害物質をさらに確実に
除去することができるので、有害物質をさらに十分に洗
浄除去することができる。
【0160】第十八番目の発明による洗浄装置は、第十
三番目、第十五番目、第十六番目の発明のいずれかにお
いて、前記被32物が内部に入れられると共に内部を密
封できる加熱槽と、前記加熱槽の内部を真空環境下、不
活性ガス雰囲気中、蒸気雰囲気中のいずれかの環境下と
する環境調整手段と、前記加熱槽の内部を加熱する加熱
手段とを備えていることから、微細な隙間に吸着してい
る有害物質をさらに確実に除去することができるので、
有害物質をさらに十分に洗浄除去することができる。
【0161】第十九番目の発明による洗浄装置は、第十
四番目から第十六番目の発明のいずれかにおいて、前記
被処理物が内部に入れられると共に、有機溶剤が内部に
入れられる洗浄槽を備えていることから、微細な隙間に
吸着している有害物質をさらに確実に除去することがで
きるので、有害物質をさらに十分に洗浄除去することが
できる。
【0162】第二十番目の発明による洗浄装置は、第十
五番目の発明において、酸性またはアルカリ性の前記溶
液中にインヒビタが添加されていることにより、被処理
物の表面が荒らされていないため、PCBを確実に除去
することができるので、有害物質をさらに十分に洗浄除
去することができる。
【0163】第二十一番目の発明による洗浄装置は、第
十三番目から第二十番目の発明のいずれかにおいて、前
記有害物質が、PCB、廃棄塗料、廃棄燃料、有害薬品
のうちの少なくとも一種であるので、第十三番目から第
二十番目の発明により得られる効果を有効に発現するこ
とができる。
【0164】第二十二番目の発明による洗浄装置は、第
十三番目から第二十番目の発明のいずれかにおいて、前
記被処理物が、PCBを含有したトランスまたはコンデ
ンサの無機物製の部材であるので、第十三番目から第二
十番目の発明により得られる効果を有効に発現すること
ができる。
【0165】第二十三番目の発明による洗浄装置は、第
二十二番目の発明において、前記部材が、錆びた容器で
あるので、上述した効果を最も効果的に発現することが
できる。
【0166】第二十四番目の発明による洗浄装置は、第
十三番目から第二十三番目の発明のいずれかにおいて、
前記被処理物が、有機溶剤で予め粗洗浄されているの
で、洗浄効果をさらに高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による洗浄装置の第一番目の実施の形態
の概略構成図である。
【図2】トランスの概略構成図である。
【図3】コンデンサの概略構成図である。
【図4】蛍光灯安定器の概略構成図である。
【図5】本発明による洗浄装置を利用したPCB処理シ
ステムの第一番目の実施の形態の説明図である。
【図6】本発明による洗浄装置を利用した有害物質処理
システムの第一番目の実施の形態の全体構成図である。
【図7】本発明による洗浄装置の第二番目の実施の形態
の概略構成図である。
【図8】本発明による洗浄装置の第三番目の実施の形態
の概略構成図である。
【図9】本発明による洗浄装置の第四番目の実施の形態
の概略構成図である。
【図10】本発明による洗浄装置の第五番目の実施の形
態の概略構成図である。
【図11】本発明による洗浄装置の第六番目の実施の形
態の概略構成図である。
【図12】本発明による洗浄装置の第七番目の実施の形
態の概略構成図である。
【図13】洗浄後のPCB残留量とその組成割合との関
係を表すグラフである。
【図14】洗浄液の分子の炭素数とPCB残留量との関
係を表すグラフである。
【図15】従来の有害物質処理システムの説明図であ
る。
【図16】PCB汚染物の表面状態の説明図である。
【符号の説明】
1 被処理物 2 洗浄液 3 不活性ガス 4 水 5 水蒸気 6 酸 7 添加剤 8 電解原液 10 トランス 20 コンデンサ 30 蛍光灯安定器 100 洗浄装置 111 洗浄槽 112 洗浄液供給装置 113 超音波発振器 114 排出バルブ 200 洗浄装置 211 加熱槽 212高周波加熱器 213 吸引ポンプ 214 吸着槽 215 三方バルブ 300 洗浄装置 312 加熱器 316 三方バルブ 317 冷却器 318 不活性ガス送給装置 400 洗浄装置 412 気化器 418,420,425 三方バルブ 419 水タンク 421,424 送給ポンプ 422,423 バルブ 500 洗浄装置 511 化学処理槽 512 加熱器 526 酸供給装置 527 添加剤供給装置 600 洗浄装置 611 電解槽 626 原液供給装置 628 電圧印加装置 628a,628b 連結支持具 628c 直流電源部 628d,628e スイッチ部 700 洗浄装置 1001 被処理物 1002 有害物質(例えばPCB) 1003 容器 1004 分離手段 1005 解体手段 1006 前処理手段 1007 有機物 1008 無機物 1009 分離手段 1010 洗浄液 1011 洗浄手段 1012 洗浄廃液 1013 有害物質分解処理手段 1014 スラリー 1015 スラリー化手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B09B 3/00 C23G 1/02 4K053 5/00 ZAB 1/14 5E050 C23G 1/02 5/024 1/14 5/028 5/024 5/032 5/028 5/04 5/032 C25F 1/00 A 5/04 F26B 3/28 C25F 1/00 9/06 A F26B 3/28 H01F 27/14 C 9/06 41/00 Z H01F 27/14 B09B 5/00 ZABC 41/00 3/00 303A 304J (72)発明者 開 昭夫 長崎県長崎市深堀町5丁目717番1号 三 菱重工業株式会社長崎研究所内 (72)発明者 庄島 敏和 長崎県長崎市深堀町5丁目717番1号 三 菱重工業株式会社長崎研究所内 (72)発明者 植田 勝征 長崎県長崎市飽の浦町1番1号 三菱重工 業株式会社長崎造船所内 Fターム(参考) 3B116 AA23 AA46 AA47 AB01 BB01 BB71 BB82 BB83 BC00 CC03 CD11 3B201 AA21 AA46 AA47 AB01 BB01 BB11 BB82 BB83 BB92 BB95 BB96 BB99 BC00 CC11 CD11 CD31 3L113 AA01 AB06 AB10 AC07 AC24 AC28 BA32 BA34 DA01 4D004 AA21 AB06 AB10 CA02 CA07 CA22 CA34 CA40 CA41 CA42 CA43 CA44 CA47 CB31 CB33 CB50 CC04 CC05 CC12 CC15 CC20 4G075 AA37 BB02 BB03 BB10 CA02 CA20 CA23 CA25 CA54 CA57 CA62 CA63 CA65 DA01 DA02 EB01 ED20 4K053 PA02 PA18 QA04 QA07 RA07 RA08 RA21 RA32 RA33 RA40 SA06 SA07 SA18 TA15 TA20 XA11 XA50 YA02 YA04 YA17 ZA04 5E050 FA10

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理物の表面の微細な隙間に侵入して
    付着した有害物質を除去する洗浄方法において、 C1 〜C4 のアルコールまたは塩素化物からなる洗浄液
    中に前記被処理物を浸漬することにより、前記隙間に当
    該洗浄液を侵入させて、当該隙間に付着した前記有害物
    質を洗浄除去することを特徴とする洗浄方法。
  2. 【請求項2】 被処理物の表面の微細な隙間に侵入して
    付着した有害物質を除去する洗浄方法において、 真空環境下、不活性ガス雰囲気中、蒸気雰囲気中のいず
    れかの環境下で前記被処理物を加熱することにより、前
    記隙間に付着した前記有害物質を気化させて当該隙間か
    ら離脱させて乾燥させて洗浄することを特徴とする洗浄
    方法。
  3. 【請求項3】 被処理物の表面の微細な隙間に侵入して
    付着した有害物質を除去する洗浄方法において、 前記被処理物を酸性またはアルカリ性の溶液中に浸漬す
    ることにより、当該被処理物の表面を剥離して前記有害
    物質を当該被処理物の表面から離脱させることを特徴と
    する洗浄方法。
  4. 【請求項4】 被処理物の表面の微細な隙間に侵入して
    付着した有害物質を除去する洗浄方法において、 前記被処理物を電解液中で電解処理することにより、当
    該被処理物の表面を電解除去して前記有害物質を当該被
    処理物の表面から離脱させることを特徴とする洗浄方
    法。
  5. 【請求項5】 請求項1の洗浄方法で洗浄した前記被処
    理物を、減圧環境下、不活性ガス雰囲気中、蒸気雰囲気
    中のいずれかの環境下で加熱することにより、当該被処
    理物を乾燥させて洗浄することを特徴とする洗浄方法。
  6. 【請求項6】 請求項2から請求項4のいずれかの洗浄
    方法で洗浄した前記被処理物を有機溶剤中に浸漬して仕
    上洗浄することを特徴とする洗浄方法。
  7. 【請求項7】 請求項3または請求項4の洗浄方法で洗
    浄した前記被処理物を有機溶剤中に浸漬して仕上洗浄し
    た後、減圧環境下、不活性ガス雰囲気中、蒸気雰囲気中
    のいずれかの環境下で加熱することにより、当該被処理
    物を乾燥させて洗浄することを特徴とする洗浄方法。
  8. 【請求項8】 請求項3、請求項6、請求項7のいずれ
    かにおいて、 酸性またはアルカリ性の前記溶液中にインヒビタまたは
    界面活性剤が添加されていることを特徴とする洗浄方
    法。
  9. 【請求項9】 請求項1から請求項8のいずれかにおい
    て、 前記有害物質が、PCB、廃棄塗料、廃棄燃料、有害薬
    品のうちの少なくとも一種であることを特徴とする洗浄
    方法。
  10. 【請求項10】 請求項1から請求項8のいずれかにお
    いて、 前記被処理物が、PCBを含有したトランスまたはコン
    デンサの無機物製の部材であることを特徴とする洗浄方
    法。
  11. 【請求項11】 請求項10において、 前記部材が、錆びた容器であることを特徴とする洗浄方
    法。
  12. 【請求項12】 請求項1から請求項11のいずれかに
    おいて、 前記被処理物が、有機溶剤で予め粗洗浄されていること
    を特徴とする洗浄方法。
  13. 【請求項13】 被処理物の表面の微細な隙間に侵入し
    て付着した有害物質を除去する洗浄装置において、 前記被処理物が内部に入れられると共に、C1 〜C4
    アルコールまたは塩素化物からなる洗浄液が内部に入れ
    られる洗浄槽を備えていることを特徴とする洗浄装置。
  14. 【請求項14】 被処理物の表面の微細な隙間に侵入し
    て付着した有害物質を除去する洗浄装置において、 前記被処理物が内部に入れられると共に内部を密封でき
    る加熱槽と、 前記加熱槽の内部を真空環境下、不活性ガス雰囲気中、
    蒸気雰囲気中のいずれかの環境下とする環境調整手段
    と、 前記加熱槽の内部を加熱する加熱手段とを備えているこ
    とを特徴とする洗浄装置。
  15. 【請求項15】 被処理物の表面の微細な隙間に侵入し
    て付着した有害物質を除去する洗浄装置において、 前記被処理物が内部に入れられると共に、酸性またはア
    ルカリ性の溶液が内部に入れられる化学処理槽を備えて
    いることを特徴とする洗浄装置。
  16. 【請求項16】 被処理物の表面の微細な隙間に侵入し
    て付着した有害物質を除去する洗浄装置において、 前記被処理物が内部に入れられると共に、電解液が内部
    に入れられる電解槽と、 前記被処理物に電圧を印加する電圧印加手段とを備えて
    いることを特徴とする洗浄装置。
  17. 【請求項17】 請求項13、請求項15、請求項16
    のいずれかにおいて、 前記槽に超音波発振手段が設けられていることを特徴と
    する洗浄装置。
  18. 【請求項18】 請求項13、請求項15、請求項16
    のいずれかにおいて、 前記被処理物が内部に入れられると共に内部を密封でき
    る加熱槽と、 前記加熱槽の内部を真空環境下、不活性ガス雰囲気中、
    蒸気雰囲気中のいずれかの環境下とする環境調整手段
    と、 前記加熱槽の内部を加熱する加熱手段とを備えているこ
    とを特徴とする洗浄装置。
  19. 【請求項19】 請求項14から請求項16のいずれか
    において、 前記被処理物が内部に入れられると共に、有機溶剤が内
    部に入れられる洗浄槽を備えていることを特徴とする洗
    浄装置。
  20. 【請求項20】 請求項15において、 酸性またはアルカリ性の前記溶液中にインヒビタまたは
    界面活性剤が添加されていることを特徴とする洗浄装
    置。
  21. 【請求項21】 請求項13から請求項20のいずれか
    において、 前記有害物質が、PCB、廃棄塗料、廃棄燃料、有害薬
    品のうちの少なくとも一種であることを特徴とする洗浄
    装置。
  22. 【請求項22】 請求項13から請求項20のいずれか
    において、 前記被処理物が、PCBを含有したトランスまたはコン
    デンサの無機物製の部材であることを特徴とする洗浄装
    置。
  23. 【請求項23】 請求項22において、 前記部材が、錆びた容器であることを特徴とする洗浄装
    置。
  24. 【請求項24】 請求項13から請求項23のいずれか
    において、 前記被処理物が、有機溶剤で予め粗洗浄されていること
    を特徴とする洗浄装置。
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