JP2011125795A - 触媒再生可能な有機塩素化合物の連続無害化処理装置及び連続無害化処理システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】有機塩素化合物、アルカリ金属水酸化物及びイソプロピルアルコールの混合液を入れた第1の槽と、アルカリ金属水酸化物を溶解させたイソプロピルアルコール溶液を入れた第2の槽と、触媒を充填した触媒充填装置と液溜りをその内部に備え並列に設置された複数の触媒槽と、触媒槽上部に設置されたマイクロ波装置と、第1の槽と触媒槽との間をそれぞれ循環する第1の循環系統と、各触媒槽内の触媒充填装置と液溜りの間を循環する第2の循環系統と、を有する有機塩素化合物の連続無害化処理装置、ならびに、それを用いた、有機塩素化合物の分解処理と触媒の再生処理を並行して行うことができる連続無害化処理システムである。
【選択図】図2
Description
(1)有機塩素化合物もしくは有機塩素化合物を含む絶縁油、アルカリ金属水酸化物及びイソプロピルアルコールの混合液を入れた第1の槽と、
アルカリ金属水酸化物を溶解させたイソプロピルアルコール溶液を入れた第2の槽と、
貴金属を担体に担持させた触媒を充填した触媒充填装置と液溜りをその内部に備え、並列に設置された複数の触媒槽と、
前記触媒槽上部に設置されたマイクロ波装置と、
前記第1の槽と前記触媒槽との間をそれぞれ循環する第1の循環系統と、
前記の各触媒槽内の触媒充填装置と液溜りの間を循環する第2の循環系統と、
を有することを特徴とする触媒再生可能な有機塩素化合物の連続無害化処理装置。
(2)前記第1の循環系統が、第1の槽から各触媒槽の触媒充填装置に液が供給され、触媒充填装置から液溜りに溢流した液が、液溜りから第1の槽に循環するものである前記(1)に記載の連続無害化処理装置。
(3)前記第1の循環系統が、液の排出ラインを有し、かつ、該液の排出ラインと第1の槽に戻るラインを切替える切替えバルブを有している前記(1)または(2)に記載の連続無害化処理装置。
(4)前記第2の槽のアルカリ金属水酸化物を溶解させたイソプロピルアルコール溶液を、各触媒槽の触媒充填装置に供給するラインを有している前記(1)〜(3)のいずれかに記載の連続無害化処理装置。
(5)前記各触媒槽の触媒充填装置が、液の排出口を有している前記(1)〜(4)のいずれかに記載の連続無害化処理装置。
(6)さらに、有機塩素化合物もしくは有機塩素化合物を含有する絶縁油を貯留する容器を有し、該容器と前記各触媒槽との間を、前記第1の槽を介して循環する第3の循環系統を有している前記(1)〜(5)のいずれかに記載の連続無害化処理装置。
(7)前記容器が、有機塩素化合物もしくは有機塩素化合物を含有する絶縁油を使用した柱上変圧器、大型変圧器あるいは油絶縁ケーブルの油槽である前記(6)に記載の連続無害化処理装置。
(8)有機塩素化合物もしくは有機塩素化合物を含む絶縁油、アルカリ金属水酸化物及びイソプロピルアルコールの混合液を入れた第1の槽と、
アルカリ金属水酸化物を溶解させたイソプロピルアルコール溶液を入れた第2の槽と、
貴金属を担体に担持させた触媒を充填した触媒充填装置と液溜りをその内部に備え、並列に設置された複数の触媒槽と、
前記触媒槽上部に設置されたマイクロ波装置と、
前記第1の槽と前記触媒槽との間をそれぞれ循環する第1の循環系統と、
前記の各触媒槽内の触媒充填装置と液溜りの間を循環する第2の循環系統と、
を有し、
各触媒槽において、第1の槽の混合液を触媒充填装置に流通して第1の循環系統により循環させ触媒と接触させて有機塩素化合物を分解する分解処理と、
第2の槽のイソプロピルアルコール溶液を触媒槽の触媒充填装置に供給し第2の循環系統により循環させ触媒と接触させて分解処理で劣化した触媒を再生する再生処理と
を、繰り返し行うことができ、
一の触媒槽において前記分解処理を行っている間、別の触媒槽において前記再生処理を行うことにより、有機塩素化合物を連続して分解することを特徴とする触媒再生可能な有機塩素化合物の連続無害化処理システム。
(9)前記第1の槽の混合液中の有機塩素化合物を分解するに際し、第1の循環系統により、第1の槽の有機塩素化合物もしくは有機塩素化合物を含む絶縁油、アルカリ金属水酸化物及びイソプロピルアルコールの混合液の一部を触媒槽に導入した後、第1の循環系統を停止し、前記第2の循環系統のみを作動させて有機塩素化合物の分解処理を行い、分解処理後の液をシステム外に排出した後、再び第1の循環系統により第1の槽の混合液を触媒槽に導入し、第2の循環系統のみを作動させて有機塩素化合物の分解処理を行う前記(8)に記載の連続無害化処理システム。
(10)前記分解処理を行った後、触媒槽に滞留する分解処理後の液を第1の槽に回収した後、前記触媒槽に第2の槽からイソプロピルアルコール溶液を流通して触媒を再生する再生処理を行い、次いで触媒再生処理後の液をシステム外に排出した後、第1の槽の混合液を触媒槽に流通し、有機塩素化合物の分解処理を行う前記(8)または(9)に記載の連続無害化処理システム。
(11)前記分解処理を行った後、触媒槽に滞留する分解処理後の液をシステム外に排出した後、前記触媒槽に第2の槽からイソプロピルアルコール溶液を流通して触媒を再生する再生処理を行い、次いで触媒再生処理後の液を第1の槽に回収するとともに、有機塩素化合物もしくは有機塩素化合物を含む絶縁油を第1の槽に供給して混合した後、該混合液を触媒槽に流通して有機塩素化合物の分解処理を行う前記(8)または(9)に記載の連続無害化処理システム。
(12)さらに、有機塩素化合物もしくは有機塩素化合物を含有する絶縁油を貯留する容器を有し、該容器と前記各触媒槽との間を、前記第1の槽を介して循環する第3の循環系統により循環させ、容器内を洗浄するとともに、触媒と接触させて有機塩素化合物を分解する分解処理を行う前記(8)〜(11)のいずれかに記載の連続無害化処理システム。
(13)前記分解処理及び再生処理をマイクロ波加熱下で行い、分解処理と再生処理の加熱温度を同じ設定温度で行う前記(8)〜(12)のいずれかに記載の連続無害化処理システム。
また、劣化した触媒を触媒充填装置に入れたままの状態で再生できるため、触媒を取り出して処理する場合に生じる、PCBが付着した触媒の取り扱いが管理レベルの作業になるという問題点を回避することができると共に、劣化した触媒の出し入れによって触媒が崩壊する恐れがないため触媒寿命が長くなるという利点も有する。
第2の循環系統を組み合せることで、例えば、第2の循環系統では、第1の循環系統に比較すると循環する混合液が少量となり、単位時間あたりの有機塩素化合物の濃度変化が大きくなるので触媒活性の低下が判定し易くなるという利点、あるいは、第2の循環系統で分解処理が終了した混合液をシステム外に回収することで、第1の槽内の混合液量が減少するので、分解処理の途中でアルカリ金属水酸化物やイソプロピルアルコールを第1の槽内に追加することが可能となり、有機塩素化合物の分解処理条件を柔軟に変更できるという利点がある。
また、処理すべき混合液の量が少なく、第1の循環系統を満たすだけの量に到達しない場合でも、第2の循環系統で処理することが可能となる。
請求項6、7に係る発明によれば、柱状変圧器や大型変圧器、油絶縁ケーブルの油槽等の有機塩素化合物もしくは有機塩素化合物を含油する絶縁油を使用した機器を容器として用いて第1の槽と接続し、第1の槽を経由して、該容器と各触媒槽を循環させる第3の循環系統を形成することで、該容器中に含有される有機塩素化合物を分解処理することができる。この第3の循環系統を用いることにより、該容器中をイソプロピルアルコールが流通するので、該容器である柱状変圧器や大型変圧器あるいは油絶縁ケーブルの油槽等の機壁や内部の部材に付着した有機塩素化合物が抽出除去されるとともに、この抽出された有機塩素化合物が触媒槽を流通することで分解処理される。
なお、触媒再生処理において、触媒再生開始時には比較的高濃度の有機塩素化合物が含有されており、触媒が再生されるにつれてこれらの有機塩素化合物が分解される結果、再生処理液中には比較的高濃度の分解生成物が含まれるので、触媒再生処理後の処理液はシステム外に排出するのがよい。
また、触媒再生後に再び分解処理を開始する際には、第1の槽にアルカリ金属水酸化物および/またはイソプロピルアルコールを添加してもよい。
本発明において、有機塩素化合物としては、PCB、ダイオキシン類、トリクロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族塩素化合物及びそれらの2種以上の混合物からなる有機塩素化合物が挙げられ、有機塩素化合物を含む絶縁油としては、柱上変圧器、大型変圧器、油絶縁ケーブルの油槽、安定器等に充填又は保存されているもので、微量の有機塩素化合物を含む絶縁油が挙げられる。
そして、前記第1の槽の混合液を、前記触媒充填装置及び液溜りを経由して前記第1の槽に循環させる第1の循環系統(ライン20、21及びポンプ12、13)と、前記第2の槽のイソプロピルアルコール溶液を前記触媒充填装置に供給するライン22及びポンプ14と、各触媒槽の液溜りの液を触媒充填装置に循環する第2の循環系統(ラインL1、L2及びポンプP1;ラインL3、L4及びポンプP2;ラインL5、L6及びポンプP3)と、を有するものである。
本発明における基本的な無害化処理システムでは、有機塩素化合物の分解処理には第1の循環系統あるいは第2の循環系統を使用し、活性が低下した触媒の再生処理には第2の循環系統を使用する。
第1の槽1としては、混合槽、または、有機塩素化合物あるいは有機塩素化合物を含む絶縁油を貯留する柱上変圧器容器などを用いる。
分解処理時に用いられる貴金属を担体に担持させた触媒は、特に限定されるものではなく、有機塩素化合物の脱塩素化反応を促進し得るものであれば良い。触媒における貴金属の担持量は、触媒全量に対する割合で1〜20質量%が好ましく、5〜10質量%がより好ましい。担持させる貴金属としては、パラジウム、ルテニウム、パラジウム、ロジウム、イリジウム、オスミウム及び白金が挙げられるが、脱塩素化効率の高さを考慮すると、パラジウム、ルテニウム、白金が好ましく、特にパラジウムが好ましい。
第2の槽にはアルカリ金属水酸化物を溶解したイソプロピルアルコール溶液を入れる。アルカリ金属水酸化物は、イソプロピルアルコールに溶解して用いられるが、予めアルカリ金属水酸化物をイソプロピルアルコールに溶解した溶液を調製しておき、それを第2の槽に投入しても良いし、アルカリ金属水酸化物とイソプロピルアルコールを別々に第2の槽に投入して第2の槽中で攪拌し溶解させても良い。
触媒の再生処理を、例えば、触媒槽2を例として説明すると、有機塩素化合物の分解処理を停止した後、触媒充填装置5の下部に設置した排出口gから、触媒充填装置内に残る分解処理後の液(以下、被処理液と称する。)を触媒が気相中に暴露されないぎりぎりまで排出し、次いで液溜りの被処理液を排出する。アルカリ金属水酸化物を溶解させたイソプロピルアルコール溶液を入れた前記第2の槽11より、所定量のイソプロピルアルコール溶液をポンプ14によりライン22を通じてラインL2に供給して触媒充填装置5に導入する。触媒充填装置5から溢流して液溜りに溜まった液を、第2の循環系統により触媒充填装置5に流通して循環させ、該触媒充填装置に残存させた被処理液と第2の槽から供給したイソプロピルアルコール溶液を均一に混合する。混合が終了後、第2の循環系統により混合した液を循環させながら触媒充填装置へのマイクロ波の照射を開始して加熱し、触媒再生を行う。
再生終了後の触媒は、引き続いて有機塩素化合物の分解処理に供される。触媒の再生処理とそれに引き続く有機塩素化合物の分解処理は、具体的には以下の様にして実施することができる。
触媒槽を循環する有機塩素化合物もしくは有機塩素化合物を含む絶縁油中の有機塩素化合物が十分に分解されず、所定の処理基準値まで低下しない状況で、触媒の活性低下が認められた場合には、有機塩素化合物の分解処理を停止した後、触媒充填装置内に残る分解処理後の液を、触媒が気相中に暴露されないぎりぎりまで排出し、次いで液溜りに溜まった分解処理後の液を第1の槽に回収する。触媒再生処理は、第2の槽よりイソプロピルアルコール溶液を触媒槽に導入し、第2の循環系統により循環させることで行い、触媒再生処理終了後、触媒槽中に滞留する液をシステム外に排出する。次いで、第1の槽に回収した被処理液を触媒槽に流通させ、有機塩素化合物の分解を行う。この場合、触媒再生時には比較的高濃度の有機塩素化合物が含有されており、触媒が再生されるにつれてこれらの有機塩素化合物が分解される結果、比較的高濃度の分解生成物が再生処理液中に含まれるので、触媒再生処理後の処理液はシステム外に排出するのがよい。
触媒槽を循環する有機塩素化合物もしくは有機塩素化合物を含む絶縁油中の有機塩素化合物が所定の処理基準値以下まで分解されている状況で、活性が低下した触媒の再生処理を行う場合には、有機塩素化合物の分解処理を停止した後、触媒充填装置内に残る分解処理後の液を触媒が気相中に暴露されないぎりぎりまで排出し、次いで液溜りに溜まった分解処理後の液をシステム外に排出する。触媒の再生処理は、前記のように第2の槽よりイソプロピルアルコール溶液を触媒槽に導入し、第2の循環系統により循環させることで行い、触媒再生処理終了後、触媒槽中に滞留する液を第1の槽に回収する。
活性が低下した触媒の再生処理において、第2の槽よりイソプロピルアルコール溶液を触媒槽に導入し、第2の循環系統により循環させることで触媒を再生した後、触媒槽中に滞留する液を第2の槽に回収することもできる。
本発明における、容器を接続した連続無害化システムでは、第1及び第2の循環系統のほか、第3の循環系統を使用して有機塩素化合物の洗浄ならびに分解処理を行うことができる。なお、この場合も、活性が低下した触媒の再生処理には第2の循環系統を使用する。
(PCB分解試験)
実機で使用したPCB含有絶縁油を含む試験液10.73L、イソプロピルアルコール10.73L及びKOH107gを入れ攪拌して被処理液を調製した。調製後の被処理液中のPCB濃度は、DB5MSをキャピラリーカラムとする島津製作所製GC−MS(QP2010)で分析した結果、13.0ppmであった。触媒カートリッジにPd/C触媒(粒径0.425〜1.7mmの活性炭にパラジウムを5%担持)2kgを充填し、調製した被処理液を800ml/minの速度で触媒充填装置5に流通させながら、マイクロ波装置8よりマイクロ波を照射し、温度センサcで測定しながら、温度を60℃に維持した。被処理液中のPCB濃度の経時変化は、サンプリングバルブ38aからサンプルを採取し、前記のGC−MSを用いて分析した。被処理液の触媒充填装置5への流通と循環を開始後、PCB濃度が0.5ppmまで低下するのに47時間を要した。
上記のPCB分解試験を実施した後の触媒を用いて再生処理を実施した。まず、上記のPCBの分解試験終了後、触媒槽2の液溜りに残存する被処理液を排出口fより排出した。次いで触媒充填装置5中の被処理液を、触媒が気相中にむきだしにならない程度に抜き出した。このとき触媒充填装置内に残った液は、8Lであった。
KOH20gをイソプロピルアルコール5Lに溶解した溶液を調製し、触媒充填装置5に添加し、触媒充填装置の溢流口bから液溜りに溢流した液を触媒充填装置5に流通させながら30分間循環させ、触媒充填装置内に残った被処理液と、新たに添加したKOHのイソプロピルアルコール溶液を均一に混合した。この混合液中のPCB濃度は0.1ppmであった。
混合液を触媒充填装置に流通させながらマイクロ波の照射を開始し、温度を60℃に維持しながら、触媒の再生処理を行った。触媒の再生状況は、混合液中のPCB濃度の変化を、前記GC−MSで分析することで追跡した。
再生開始後、PCB濃度は徐々に増加し、6時間後0.4ppmまで上昇した後、減少し始め、再生開始後20時間でPCB濃度が0.3ppm未満まで低下した時点で、触媒の再生処理を終了した。
上記の触媒の再生処理が終了した後、触媒充填装置5に実機で使用した絶縁油含有試験液(PCB濃度406ppm)0.25L、KOH9.9gをイソプロピルアルコール2Lに溶解した溶液を添加し、触媒充填装置5と液溜り間を30分間循環させ、触媒の再生処理後の装置内(触媒充填装置及び液溜り)に残存する液と均一に混合した。この混合液中のPCB濃度は6.6ppmであった。
混合液を触媒充填装置5に流通させながらマイクロ波の照射を開始し、温度を60℃に維持してPCBの分解反応を行ったところ、12時間でPCB濃度は0.4ppmに低下し、分解処理における処理基準をクリアしたので、混合液の流通とマイクロ波の照射を停止しPCBの分解反応を終了した。
上記の再生触媒によるPCB分解試験1回目が終了後、実機で使用した絶縁油含有試験液(PCB濃度406ppm)0.25Lを触媒充填装置5に導入し、触媒充填装置と液溜り間を30分間循環させ、装置内(触媒充填装置及び液溜り)に残存する液と均一に混合した。この混合液中のPCB濃度は8.5ppmであった。
混合液を触媒充填装置5に流通させながらマイクロ波の照射を開始し、温度を60℃に維持してPCBの分解反応を行ったところ、20時間でPCB濃度は0.5ppmに低下し、分解処理における処理基準をクリアしたので、混合液の流通とマイクロ波の照射を停止し分解反応を終了した。
上記の再生触媒によるPCB分解試験2回目が終了後、引き続いて、実機で使用した絶縁油含有試験液(PCB濃度406ppm)0.25Lを触媒充填装置5に導入し、再生触媒によるPCB分解試験2回目と同様にしてPCBの分解反応を実施した。分解開始時のPCB濃度は8.5ppmであったが、19時間でPCB濃度は0.3ppmに低下し、分解処理における処理基準をクリアした。
上記の再生触媒によるPCB分解試験3回目が終了後、引き続いて、実機で使用した絶縁油含有試験液(PCB濃度406ppm)0.25Lを触媒充填装置5に導入し、再生触媒によるPCB分解試験2回目と同様にしてPCBの分解反応を実施した。
分解開始時のPCB濃度は7.5ppmであり、7時間でPCB濃度は0.3ppmに低下し、分解試験における処理基準をクリアした。
上記の再生触媒によるPCB分解試験4回目が終了後、引き続いて、実機で使用した絶縁油含有試験液(PCB濃度406ppm)0.25Lを触媒充填装置5に導入し、再生触媒によるPCB分解試験2回目と同様にしてPCBの分解反応を実施した。
分解開始時のPCB濃度は7.95ppmであり、14時間でPCB濃度は0.4ppmに低下し、分解試験における処理基準をクリアした。
2、3、4:触媒槽
5、6、7:触媒充填装置
8、9、10:マイクロ波装置
11:第2の槽
12、13、14、16、17:ポンプ
15:容器
20、21、22、23、24:ライン
31a、b、c、32a、b、c、33a、b、c、34a、b、c、36a、b、c:開閉バルブ
35a、b、c、37a、b、c:切替えバルブ
38a:サンプリングバルブ
P1、P2、P3:ポンプ
L1、L2、L3、L4、L5、L6:ライン
a:触媒カートリッジ
b:溢流口
c:温度センサ
d:構造体
e:冷却コイル
f、g:排出口
Claims (13)
- 有機塩素化合物もしくは有機塩素化合物を含む絶縁油、アルカリ金属水酸化物及びイソプロピルアルコールの混合液を入れた第1の槽と、
アルカリ金属水酸化物を溶解させたイソプロピルアルコール溶液を入れた第2の槽と、
貴金属を担体に担持させた触媒を充填した触媒充填装置と液溜りをその内部に備え、並列に設置された複数の触媒槽と、
前記触媒槽上部に設置されたマイクロ波装置と、
前記第1の槽と前記触媒槽との間をそれぞれ循環する第1の循環系統と、
前記の各触媒槽内の触媒充填装置と液溜りの間を循環する第2の循環系統と、
を有することを特徴とする触媒再生可能な有機塩素化合物の連続無害化処理装置。 - 前記第1の循環系統が、第1の槽から各触媒槽の触媒充填装置に液が供給され、触媒充填装置から液溜りに溢流した液が、液溜りから第1の槽に循環するものである請求項1に記載の連続無害化処理装置。
- 前記第1の循環系統が、液の排出ラインを有し、かつ、該液の排出ラインと第1の槽に戻るラインを切替える切替えバルブを有している請求項1または2に記載の連続無害化処理装置。
- 前記第2の槽のアルカリ金属水酸化物を溶解させたイソプロピルアルコール溶液を、各触媒槽の触媒充填装置に供給するラインを有している請求項1〜3のいずれかに記載の連続無害化処理装置。
- 前記各触媒槽の触媒充填装置が、液の排出口を有している請求項1〜4のいずれかに記載の連続無害化処理装置。
- さらに、有機塩素化合物もしくは有機塩素化合物を含有する絶縁油を貯留する容器を有し、該容器と前記各触媒槽との間を、前記第1の槽を介して循環する第3の循環系統を有している請求項1〜5のいずれかに記載の連続無害化処理装置。
- 前記容器が、有機塩素化合物もしくは有機塩素化合物を含有する絶縁油を使用した柱上変圧器、大型変圧器あるいは油絶縁ケーブルの油槽である請求項6に記載の連続無害化処理装置。
- 有機塩素化合物もしくは有機塩素化合物を含む絶縁油、アルカリ金属水酸化物及びイソプロピルアルコールの混合液を入れた第1の槽と、
アルカリ金属水酸化物を溶解させたイソプロピルアルコール溶液を入れた第2の槽と、
貴金属を担体に担持させた触媒を充填した触媒充填装置と液溜りをその内部に備え、並列に設置された複数の触媒槽と、
前記触媒槽上部に設置されたマイクロ波装置と、
前記第1の槽と前記触媒槽との間をそれぞれ循環する第1の循環系統と、
前記の各触媒槽内の触媒充填装置と液溜りの間を循環する第2の循環系統と、
を有し、
各触媒槽において、第1の槽の混合液を触媒充填装置に流通して第1の循環系統により循環させ触媒と接触させて有機塩素化合物を分解する分解処理と、
第2の槽のイソプロピルアルコール溶液を触媒槽の触媒充填装置に供給し第2の循環系統により循環させ触媒と接触させて分解処理で劣化した触媒を再生する再生処理と
を、繰り返し行うことができ、
一の触媒槽において前記分解処理を行っている間、別の触媒槽において前記再生処理を行うことにより、有機塩素化合物を連続して分解することを特徴とする触媒再生可能な有機塩素化合物の連続無害化処理システム。 - 前記第1の槽の混合液中の有機塩素化合物を分解するに際し、第1の循環系統により、第1の槽の有機塩素化合物もしくは有機塩素化合物を含む絶縁油、アルカリ金属水酸化物及びイソプロピルアルコールの混合液の一部を触媒槽に導入した後、第1の循環系統を停止し、前記第2の循環系統のみを作動させて有機塩素化合物の分解処理を行い、分解処理後の液をシステム外に排出した後、再び第1の循環系統により第1の槽の混合液を触媒槽に導入し、第2の循環系統のみを作動させて有機塩素化合物の分解処理を行う請求項8に記載の連続無害化処理システム。
- 前記分解処理を行った後、触媒槽に滞留する分解処理後の液を第1の槽に回収した後、前記触媒槽に第2の槽からイソプロピルアルコール溶液を流通して触媒を再生する再生処理を行い、次いで触媒再生処理後の液をシステム外に排出した後、第1の槽の混合液を触媒槽に流通し、有機塩素化合物の分解処理を行う請求項8または9に記載の連続無害化処理システム。
- 前記分解処理を行った後、触媒槽に滞留する分解処理後の液をシステム外に排出した後、前記触媒槽に第2の槽からイソプロピルアルコール溶液を流通して触媒を再生する再生処理を行い、次いで触媒再生処理後の液を第1の槽に回収するとともに、有機塩素化合物もしくは有機塩素化合物を含む絶縁油を第1の槽に供給して混合した後、該混合液を触媒槽に流通して有機塩素化合物の分解処理を行う請求項8または9に記載の連続無害化処理システム。
- さらに、有機塩素化合物もしくは有機塩素化合物を含有する絶縁油を貯留する容器を有し、該容器と前記各触媒槽との間を、前記第1の槽を介して循環する第3の循環系統により循環させ、容器内を洗浄するとともに、触媒と接触させて有機塩素化合物を分解する分解処理を行う請求項8〜11のいずれかに記載の連続無害化処理システム。
- 前記分解処理及び再生処理をマイクロ波加熱下で行い、分解処理と再生処理の加熱温度を同じ設定温度で行う請求項8〜12のいずれかに記載の連続無害化処理システム。
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