JP2003094013A - 蛍光灯安定器用コンデンサの無害化処理方法及びそのシステム - Google Patents

蛍光灯安定器用コンデンサの無害化処理方法及びそのシステム

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JP2003094013A
JP2003094013A JP2002119202A JP2002119202A JP2003094013A JP 2003094013 A JP2003094013 A JP 2003094013A JP 2002119202 A JP2002119202 A JP 2002119202A JP 2002119202 A JP2002119202 A JP 2002119202A JP 2003094013 A JP2003094013 A JP 2003094013A
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fluorescent lamp
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田頭  健二
Takeshi Suzuki
武志 鈴木
Akio Kai
昭夫 開
Toshikazu Shojima
敏和 庄島
Kenichi Arima
謙一 有馬
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 蛍光灯安定器用コンデンサを効率よく無害化
処理できる方法及びシステムを提供する。 【解決手段】 コンデンサ33を分割するコンデンサ分
割装置110と、コンデンサ33を粗洗浄する粗洗浄装
置120と、プラスチックスフィルム33dを溶解液2
に溶解させて除去するプラスチックス除去装置130
と、絶縁紙33cを脆化させる有機物脆化装置140
と、アルミニウム箔33bをアルカリ水溶液6中に溶解
させて容器33aを分離する容器分別装置150と、容
器33aを仕上洗浄する仕上処理装置160と、アルカ
リ水溶液6から脆化物43cとアルミニウム成分とを各
々分離して処理するアルミニウム成分処理装置170
と、脆化物43cをスラリ8とするスラリ化装置180
と、廃液1a,6a、プラスチックス粉末43d、スラ
リ8等を分解処理して無害化する分解処理装置190と
を備えるシステム100とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蛍光灯安定器用コ
ンデンサの無害化処理方法およびそのシステムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年では、PCB(Polychlorinated bi
phenyl, ポリ塩化ビフェニル:ビフェニルの塩素化異性
体の総称)が強い毒性を有することから、その製造およ
び輸入が禁止されている。このPCBは、1954年頃
から国内で製造開始されたものの、カネミ油症事件をき
っかけに生体・環境への悪影響が明らかになり、197
2年に行政指導により製造中止、回収の指示(保管の義
務)が出された経緯がある。
【0003】PCBは、ビフェニル骨格に塩素が1〜1
0個置換したものであり、置換塩素の数や位置によって
理論的に209種類の異性体が存在し、現在、市販のP
CB製品において約100種類以上の異性体が確認され
ている。また、この異性体間の物理・化学的性質や生体
内安定性および環境動体が多様であるため、PCBの化
学分析や環境汚染の様式を複雑にしているのが現状であ
る。さらに、PCBは、残留性有機汚染物質のひとつで
あって、環境中で分解されにくく、脂溶性で生物濃縮率
が高く、さらに半揮発性で大気経由の移動が可能である
という性質を持つ。また、水や生物など環境中に広く残
留することが報告されている。
【0004】このPCBは平成4(1997)年に廃PC
B、PCBを含む廃油、PCB汚染物が廃棄物の処理及
び清掃に関する法律に基づく特別管理廃棄物に指定さ
れ、さらに、平成9(1997)年にはPCB汚染物として
木くず、繊維くずが、追加指定された。
【0005】PCB処理物となる電気機器としては、高
圧トランス、高圧コンデンサ、低圧トランス・コンデン
サ、柱上トランス、蛍光灯安定器用コンデンサ等があ
り、廃PCB等としては、熱媒体に用いたものは絶縁油
として用いたもの、また、これらの洗浄に用いた灯油等
があり、廃感圧紙としては、ノーカーボン紙に使用され
たカプセルオイルがあり、さらに、これらのPCBの使
用又は熱媒の交換、絶縁油の再生、漏洩の浄化、PCB
含有物の処理等の際に用いられた活性炭や、廃白土、廃
ウェス類、作業衣等のPCB汚染物がある。現在これら
は厳重に保管がなされているが、早急なPCBの処理が
望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このようなPCB汚染
された各種の電気機器のなかでも、蛍光灯安定器用コン
デンサは、そのサイズが比較的小さいため、無害化処理
を効率よく行うことが難しく、処理されずにそのままの
状態で保管されている。
【0007】このようなことから、本発明は、蛍光灯安
定器用コンデンサを効率よく無害化処理することができ
る方法およびそのシステムを提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】前述した課題を解決する
ための、第一番目の発明による蛍光灯安定器用コンデン
サの無害化処理方法は、絶縁油としてPCB油を含んだ
蛍光灯安定器用コンデンサの無害化処理方法であって、
前記コンデンサを分割するコンデンサ分割工程と、分割
された前記コンデンサを洗浄液で粗洗浄する粗洗浄工程
と、粗洗浄された前記コンデンサの有機物を脆化させる
有機物脆化工程と、有機物を脆化された前記コンデンサ
をアルカリ水溶液中に浸漬してアルミニウム箔を溶解さ
せると共に、当該アルカリ水溶液から容器を分離する容
器分別工程と、前記容器分別工程からの前記アルカリ水
溶液から前記脆化物を分離すると共に、当該アルカリ水
溶液からアルミニウム成分を分離して当該アルミニウム
成分を処理するアルミニウム成分処理工程と、前記粗洗
浄工程からのPCBを含む廃液と、前記アルミニウム成
分処理工程からの廃液とを分解処理して無害化する分解
処理工程とを行うことを特徴とする。
【0009】第二番目の発明による蛍光灯安定器用コン
デンサの無害化処理方法は、第一番目の発明において、
前記アルミニウム成分処理工程が、前記脆化物を分離し
た前記アルカリ水溶液中に二酸化炭素ガス若しくは酸を
供給又は当該アルカリ水溶液を加熱してアルミニウム成
分の沈殿物を沈殿させ、当該アルカリ水溶液から当該沈
殿物を分離した後、当該沈殿物を加熱してアルミナを生
成させることを特徴とする。
【0010】第三番目の発明による蛍光灯安定器用コン
デンサの無害化処理方法は、第一番目または第二番目の
発明において、前記アルミニウム成分処理工程で分離さ
れた前記脆化物をスラリとするスラリ化工程を行うと共
に、前記分解処理工程が、前記スラリも併せて分解処理
して無害化することを特徴とする。
【0011】第四番目の発明による蛍光灯安定器用コン
デンサの無害化処理方法は、絶縁油としてPCB油を含
んだ蛍光灯安定器用コンデンサの無害化処理方法であっ
て、前記コンデンサを分割するコンデンサ分割工程と、
分割された前記コンデンサを洗浄液で粗洗浄する粗洗浄
工程と、粗洗浄された前記コンデンサの有機物を脆化さ
せる有機物脆化工程と、有機物を脆化された前記コンデ
ンサをアルカリ水溶液中に浸漬してアルミニウム箔を溶
解させてアルミニウム成分の沈殿物を生成させると共
に、当該アルカリ水溶液から容器を分離する容器分別工
程と、前記容器分別工程からの前記アルカリ水溶液から
前記脆化物および前記沈殿物の混合物を分離して当該混
合物を処理するアルミニウム成分処理工程と、前記粗洗
浄工程からのPCBを含む廃液を分解処理して無害化す
る分解処理工程とを行うことを特徴とする。
【0012】第五番目の発明による蛍光灯安定器用コン
デンサの無害化処理方法は、第四番目の発明において、
前記アルミニウム成分処理工程が、前記アルカリ水溶液
から分離した前記混合物を加熱してアルミナと前記脆化
物との混合物を生成させることを特徴とする。
【0013】第六番目の発明による蛍光灯安定器用コン
デンサの無害化処理方法は、第一番目から第五番目の発
明のいずれかにおいて、前記有機物脆化工程で前記有機
物を脆化される前の前記コンデンサを、加熱された溶解
液中に浸漬してプラスチックスフィルムを当該溶解液に
溶解させて除去するプラスチックス除去工程を行うと共
に、前記分解処理工程が、前記プラスチックス除去工程
で除去されたプラスチックスも併せて分解処理して無害
化することを特徴とする。
【0014】第七番目の発明による蛍光灯安定器用コン
デンサの無害化処理方法は、第六番目の発明において、
前記プラスチックス除去工程が、前記プラスチックスフ
ィルムを溶解した前記溶解液を冷却して、プラスチック
ス粉末を析出させて当該溶解液と当該プラスチックス粉
末とを分離することにより、当該溶解液を再利用するこ
とを特徴とする。
【0015】第八番目の発明による蛍光灯安定器用コン
デンサの無害化処理方法は、第一番目から第七番目の発
明のいずれかにおいて、前記容器分別工程からの前記容
器を洗浄液で仕上洗浄する仕上処理工程を行うと共に、
前記粗洗浄工程が、前記仕上処理工程からの廃液を利用
して粗洗浄を行うことを特徴とする。
【0016】第九番目の発明による蛍光灯安定器用コン
デンサの無害化処理方法は、第一番目から第八番目の発
明のいずれかにおいて、前記有機物脆化工程が、前記コ
ンデンサに対して、イナート加熱処理、真空加熱処理、
冷凍処理、紫外線照射処理のうちのいずれかを行うこと
を特徴とする。
【0017】第十番目の発明による蛍光灯安定器用コン
デンサの無害化処理方法は、第一番目から第九番目の発
明いずれかにおいて、前記コンデンサが、絶縁紙および
プラスチックスフィルムのうちの少なくとも一方とアル
ミニウム箔とからなる素子と前記PCB油とを容器に封
入してなるものであることを特徴とする。
【0018】第十一番目の発明による蛍光灯安定器用コ
ンデンサの無害化処理方法は、絶縁油としてPCB油を
含んだ蛍光灯安定器用コンデンサの無害化処理方法であ
って、前記コンデンサを分割するコンデンサ分割工程
と、分割された前記コンデンサの素子を洗浄液で粗洗浄
する粗洗浄工程と、粗洗浄された前記素子の絶縁紙を分
離する絶縁紙分離工程と、前記絶縁紙を分離された前記
素子をアルカリ水溶液中に浸漬してアルミニウム箔を溶
解させるアルミニウム箔溶解工程と、前記アルミニウム
箔溶解工程からの前記アルカリ水溶液からアルミニウム
成分を分離して当該アルミニウム成分を処理するアルミ
ニウム成分処理工程と、前記粗洗浄工程からのPCBを
含む廃液と、前記アルミニウム成分処理工程からの廃液
とを分解処理して無害化する分解処理工程とを行うこと
を特徴とする。
【0019】第十二番目の発明による蛍光灯安定器用コ
ンデンサの無害化処理方法は、第十一番目の発明におい
て、前記絶縁紙分離工程が、粗洗浄された前記素子の前
記絶縁紙を分離液中で比重差に基づいて分離することを
特徴とする。
【0020】第十三番目の発明による蛍光灯安定器用コ
ンデンサの無害化処理方法は、第十二番目の発明におい
て、前記分離液が、水と非水溶性液との二層液からなる
ことを特徴とする。
【0021】第十四番目の発明による蛍光灯安定器用コ
ンデンサの無害化処理方法は、第一番目から第十三番目
の発明のいずれかにおいて、前記分解処理工程が、水熱
分解処理または超臨界水酸化処理であることを特徴とす
る。
【0022】第十五番目の発明による蛍光灯安定器用コ
ンデンサの無害化処理方法は、第一番目から第十四番目
の発明のいずれかにおいて、受け入れた前記蛍光灯安定
器の内部の前記コンデンサの位置を特定するコンデンサ
位置特定工程と、前記コンデンサの位置を特定した前記
蛍光灯安定器から当該コンデンサを取り出すコンデンサ
取出工程とを行う前処理工程を行うことを特徴とする。
【0023】第十六番目の発明による蛍光灯安定器用コ
ンデンサの無害化処理方法は、第一番目から第十五番目
の発明のいずれかにおいて、前記洗浄液が、炭化水素、
1〜C4 のアルコール、C1 〜C4 の塩素化物、代替
フロン、界面活性剤を添加した水のうちのいずれかであ
ることを特徴とする。
【0024】また、前述した課題を解決するための、第
十七番目の発明による蛍光灯安定器用コンデンサの無害
化処理システムは、絶縁油としてPCB油を含んだ蛍光
灯安定器用コンデンサの無害化処理システムであって、
前記コンデンサを分割するコンデンサ分割手段と、分割
された前記コンデンサを洗浄液で粗洗浄する粗洗浄手段
と、粗洗浄された前記コンデンサの有機物を脆化させる
有機物脆化手段と、有機物を脆化された前記コンデンサ
をアルカリ水溶液中に浸漬してアルミニウム箔を溶解さ
せると共に、当該アルカリ水溶液から容器を分離する容
器分別手段と、前記容器分別手段からの前記アルカリ水
溶液から前記脆化物を分離すると共に、当該アルカリ水
溶液からアルミニウム成分を分離して当該アルミニウム
成分を処理するアルミニウム成分処理手段と、前記粗洗
浄手段からのPCBを含む廃液と、前記アルミニウム成
分処理手段からの廃液とを分解処理して無害化する分解
処理手段とを備えていることを特徴とする。
【0025】第十八番目の発明による蛍光灯安定器用コ
ンデンサの無害化処理システムは、第十七番目の発明に
おいて、前記アルミニウム成分処理手段が、前記アルカ
リ水溶液と前記脆化物とを分離する脆化物分離手段と、
前記脆化物を分離された前記アルカリ水溶液中に二酸化
炭素ガス若しくは酸を供給又は当該アルカリ水溶液を加
熱してアルミニウム成分の沈殿物を生成させるアルミニ
ウム成分沈殿化手段と、前記アルカリ水溶液から前記沈
殿物を分離する沈殿物分離手段と、前記沈殿物を加熱し
てアルミナを生成させるアルミナ生成手段とを備えてい
ることを特徴とする。
【0026】第十九番目の発明による蛍光灯安定器用コ
ンデンサの無害化処理システムは、第十七番目または第
十八番目の発明において、前記アルミニウム成分処理手
段で分離された前記脆化物をスラリとするスラリ化手段
を備えると共に、前記分解処理手段が、前記スラリも併
せて分解処理して無害化することを特徴とする。
【0027】第二十番目の発明による蛍光灯安定器用コ
ンデンサの無害化処理システムは、絶縁油としてPCB
油を含んだ蛍光灯安定器用コンデンサの無害化処理シス
テムであって、前記コンデンサを分割するコンデンサ分
割手段と、分割された前記コンデンサを洗浄液で粗洗浄
する粗洗浄手段と、粗洗浄された前記コンデンサの有機
物を脆化させる有機物脆化手段と、有機物を脆化された
前記コンデンサをアルカリ水溶液中に浸漬してアルミニ
ウム箔を溶解させてアルミニウム成分の沈殿物を生成さ
せると共に、当該アルカリ水溶液から容器を分離する容
器分別手段と、前記容器分別手段からの前記アルカリ水
溶液から前記脆化物および前記沈殿物の混合物を分離し
て当該混合物を処理するアルミニウム成分処理手段と、
前記粗洗浄工程からのPCBを含む廃液を分解処理して
無害化する分解処理手段とを行うことを特徴とする。
【0028】第二十一番目の発明による蛍光灯安定器用
コンデンサの無害化処理システムは、第二十番目の発明
において、前記アルミニウム成分処理手段が、前記アル
カリ水溶液から前記混合物を分離する混合物分離手段
と、前記アルカリ水溶液から分離した前記混合物を加熱
して前記脆化物の混在するアルミナを生成させるアルミ
ナ生成手段とを備えていることを特徴とする。
【0029】第二十二番目の発明による蛍光灯安定器用
コンデンサの無害化処理システムは、第十七番目から第
二十一番目の発明のいずれかにおいて、前記有機物脆化
手段で前記有機物を脆化される前の前記コンデンサを、
加熱された溶解液中に浸漬してプラスチックスフィルム
を当該溶解液に溶解させて除去するプラスチックス除去
手段を備えると共に、前記分解処理手段が、前記プラス
チックス除去手段で除去されたプラスチックスも併せて
分解処理して無害化することを特徴とする。
【0030】第二十三番目の発明による蛍光灯安定器用
コンデンサの無害化処理システムは、第二十二番目の発
明において、前記プラスチックス除去手段が、前記プラ
スチックスフィルムを溶解した前記溶解液を冷却して、
プラスチックス粉末を析出させて当該溶解液と当該プラ
スチックス粉末とを分離し、当該溶解液を再利用する溶
解液再利用手段を備えていることを特徴とする。
【0031】第二十四番目の発明による蛍光灯安定器用
コンデンサの無害化処理システムは、第十七番目から第
二十三番目の発明のいずれかにおいて、前記容器分別手
段からの前記容器を洗浄液で仕上洗浄する仕上処理手段
を備えると共に、前記粗洗浄手段が、前記仕上処理手段
からの廃液を利用して粗洗浄を行うことを特徴とする。
【0032】第二十五番目の発明による蛍光灯安定器用
コンデンサの無害化処理システムは、第十七番目から第
二十四番目の発明のいずれかにおいて、前記有機物脆化
手段が、前記コンデンサに対して、イナート加熱を行う
イナート加熱手段、真空加熱を行う真空加熱手段、冷凍
する冷凍手段、紫外線を照射する紫外線照射手段のうち
のいずれかであることを特徴とする。
【0033】第二十六番目の発明による蛍光灯安定器用
コンデンサの無害化処理システムは、第十七番目から第
二十五番目の発明いずれかにおいて、前記コンデンサ
が、絶縁紙およびプラスチックスフィルムのうちの少な
くとも一方とアルミニウム箔とからなる素子と前記PC
B油とを容器に封入してなるものであることを特徴とす
る。
【0034】第二十七番目の発明による蛍光灯安定器用
コンデンサの無害化処理システムは、絶縁油としてPC
B油を含んだ蛍光灯安定器用コンデンサの無害化処理シ
ステムであって、前記コンデンサを分割するコンデンサ
分割手段と、分割された前記コンデンサの素子を洗浄液
で粗洗浄する粗洗浄手段と、粗洗浄された前記素子の絶
縁紙を分離する絶縁紙分離手段と、前記絶縁紙を分離さ
れた前記素子をアルカリ水溶液中に浸漬してアルミニウ
ム箔を溶解させるアルミニウム箔溶解手段と、前記アル
ミニウム箔溶解手段からの前記アルカリ水溶液からアル
ミニウム成分を分離して当該アルミニウム成分を処理す
るアルミニウム成分処理手段と、前記粗洗浄手段からの
PCBを含む廃液と、前記アルミニウム成分処理手段か
らの廃液とを分解処理して無害化する分解処理手段とを
備えていることを特徴とする。
【0035】第二十八番目の発明による蛍光灯安定器用
コンデンサの無害化処理システムは、第二十七番目の発
明において、前記絶縁紙分離手段が、粗洗浄された前記
素子の前記絶縁紙を分離液中で比重差に基づいて分離す
る液中分離手段であることを特徴とする。
【0036】第二十九番目の発明による蛍光灯安定器用
コンデンサの無害化処理システムは、第二十八番目の発
明において、前記分離液が、水と非水溶性液との二層液
からなることを特徴とする。
【0037】第三十番目の発明による蛍光灯安定器用コ
ンデンサの無害化処理システムは、第十七番目から第二
十九番目の発明のいずれかにおいて、前記分解処理手段
が、水熱分解処理を行う水熱分解手段または超臨界水酸
化処理を行う超臨界水酸化手段であることを特徴とす
る。
【0038】第三十一番目の発明による蛍光灯安定器用
コンデンサの無害化処理システムは、第十七番目から第
三十番目の発明のいずれかにおいて、受け入れた前記蛍
光灯安定器の内部の前記コンデンサの位置を特定するコ
ンデンサ位置特定手段と、前記コンデンサの位置を特定
した前記蛍光灯安定器から当該コンデンサを取り出すコ
ンデンサ取出手段とを備えた前処理手段を備えているこ
とを特徴とする。
【0039】第三十二番目の発明による蛍光灯安定器用
コンデンサの無害化処理システムは、第十七番目から第
三十一番目の発明のいずれかにおいて、前記洗浄液が、
炭化水素、C1 〜C4 のアルコール、C1 〜C4 の塩素
化物、代替フロン、界面活性剤を添加した水のうちのい
ずれかであることを特徴とする。
【0040】
【発明の実施の形態】本発明による蛍光灯安定器用コン
デンサの無害化処理方法およびそのシステムの実施の形
態を以下に説明するが、本発明はこれらの実施の形態に
限定されるものではない。
【0041】[第一番目の実施の形態]本発明による蛍
光灯安定器用コンデンサの無害化処理方法およびそのシ
ステムの第一番目の実施の形態を図1〜6を用いて説明
する。図1は、蛍光灯安定器用コンデンサの無害化処理
システムの部材処理システム部分の概略構成図、図2は
スラリ製造装置の概念図、図3は、図2のスラリ製造装
置の概略構成図、図4は、水熱分解処理装置の概略構成
図、図5は、蛍光灯安定器用コンデンサの無害化処理方
法の手順を表すフロー図、図6は、蛍光灯安定器の概略
構成図である。
【0042】<蛍光灯安定器>まず、始めに、蛍光灯安
定器の概略構成を図6を用いて説明する。
【0043】図6に示すように、蛍光灯安定器30は、
ケース31の内部にトランス32と力率改善用のコンデ
ンサ33とが熱硬化性樹脂等で接着固定されて取り付け
られたものである。このコンデンサ33は、容器33a
内に、アルミニウム箔、絶縁紙、プラスチックスフィル
ム等からなる素子と絶縁油であるPCB油とが封入され
たものである。本発明は、この蛍光灯安定器30内に取
り付けられたコンデンサ33を無害化処理しようとする
ものである。
【0044】<無害化処理システム>次に、本実施の形
態による蛍光灯安定器用コンデンサの無害化処理システ
ムの概略構成を図1〜4を用いて説明する。
【0045】本実施の形態にかかる蛍光灯安定器用コン
デンサの無害化処理システム100は、蛍光灯安定器3
0から取り出されたコンデンサ33を分割するコンデン
サ分割装置110と、分割されたコンデンサ33を保持
する金網製の保持筐101と、分割されたコンデンサ3
3を洗浄液1で粗洗浄する粗洗浄装置120と、粗洗浄
されたコンデンサ33を加熱された溶解液2中に浸漬し
てコンデンサ33の前記プラスチックスフィルム33d
を溶解液2に溶解させて除去するプラスチックス除去装
置130と、粗洗浄されたコンデンサ33の前記絶縁紙
33c等の有機物を脆化させて脆化物43cとする有機
物脆化装置140と、前記有機物を脆化されたコンデン
サ33をアルカリ水溶液6中に浸漬してコンデンサ33
の前記アルミニウム箔33bを溶解させると共に、アル
カリ水溶液6からコンデンサ33の前記容器33aを分
離する容器分別装置150と、容器分別装置150から
の容器33aを洗浄液1で仕上洗浄する仕上処理装置1
60と、容器分別装置150からのアルカリ水溶液6か
ら脆化物43cを分離すると共に、当該アルカリ水溶液
6からアルミニウム成分を分離して当該アルミニウム成
分を処理するアルミニウム成分処理装置170と、アル
ミニウム成分処理装置170で分離された脆化物43c
をスラリ8とするスラリ化装置180と、粗洗浄装置1
20からの洗浄液1の廃液1a、プラスチックス除去装
置130からの前記プラスチックス粉末43d、アルミ
ニウム成分処理装置170からのアルカリ水溶液6の廃
液6a、スラリ化装置180からのスラリ8を分解処理
して無害化する分解処理装置190とを備えている。以
下に、各装置の構成を説明する。
【0046】《コンデンサ分割装置110》コンデンサ
分割手段の一例であるコンデンサ分割装置110は、図
1に示すように、蛍光灯安定器30から取り出されたコ
ンデンサ33を支持する支持テーブル111と、このコ
ンデンサ33を裁断する裁断手段の一例である油圧カッ
タ112とを備えている。
【0047】《粗洗浄装置120》粗洗浄手段の一例で
ある粗洗浄装置120は、図1に示すように、前記保持
筐101を支承するブラケット121aを有して洗浄液
1が入れられる粗洗浄槽121と、この粗洗浄槽121
内に洗浄液1を供給する洗浄液供給手段の一例である洗
浄液供給器122と、粗洗浄槽121内に設けられて洗
浄液1を攪拌する攪拌手段の一例である攪拌翼123
と、粗洗浄槽121の底部に設けられた排出手段の一例
である排出バルブ125とを備えている。
【0048】《プラスチックス除去装置130》プラス
チックス除去手段の一例であるプラスチックス除去装置
130は、図1に示すように、前記保持筐101を支承
するブラケット131aを有して溶解液2が入れられる
溶解槽131と、この溶解槽131内に溶解液2を供給
する溶解液供給手段の一例である溶解液供給器132
と、溶解槽131内に設けられて溶解液2を攪拌する攪
拌手段の一例である攪拌翼133と、溶解槽131内の
溶解液2を加熱する加熱手段の一例である加熱器134
と、溶解槽131の底部に設けられた排出手段の一例で
ある排出バルブ135と、この排出バルブ135に連結
されて調温機構を有する濾過器136と、この濾過器1
36に連結されて当該濾過器136で濾過された溶解液
2を溶解槽131内に戻す送給ポンプ137とを備えて
いる。このような濾過器136、送給ポンプ137等に
より、本実施の形態では溶解液再利用手段を構成してい
る。
【0049】《有機物脆化装置140》有機物脆化手段
の一例である有機物脆化装置140は、図1に示すよう
に、前記保持筐101を支承するブラケット141aを
有して内部が密閉できる加熱炉141と、この加熱炉1
41内に窒素ガスやヘリウムガスやアルゴンガス等の不
活性ガス3を供給する不活性ガス供給手段の一例である
不活性ガス供給器142と、加熱炉141と不活性ガス
供給器142との間に設けられたバルブ143と、加熱
炉141内を加熱する加熱手段の一例である加熱器14
4と、加熱炉141に連結された排ガス洗浄器145
と、この排ガス洗浄器145に連結されて活性炭等の吸
着剤を充填された吸着槽146とを備えている。このよ
うな排ガス洗浄器145、吸着槽146等により、本実
施の形態では排ガス処理手段を構成している。
【0050】《容器分別装置150》容器分別手段の一
例である容器分別装置150は、図1に示すように、前
記保持筐101を支承するブラケット151aを有して
アルカリ水溶液6が入れられるアルカリ槽151と、こ
のアルカリ槽151内に水4を供給する図示しない水源
と、このアルカリ槽151内に水酸化ナトリウム等の高
濃度のアルカリ原液5を供給するアルカリ供給手段の一
例であるアルカリ供給器152と、アルカリ槽151内
に設けられてアルカリ水溶液6を攪拌する攪拌手段の一
例である攪拌翼153と、アルカリ槽151の底部に設
けられた排出手段の一例である排出バルブ155と、ア
ルカリ槽151の上方を覆うフード156と、このフー
ド156に連結された吸引ポンプ157と、フード15
6と吸引ポンプ157との間に連結されて水素ガスH2
を除去する水素ガス除去器158とを備えている。この
ようなフード156、吸引ポンプ157、水素ガス除去
器158等により、本実施の形態では水素ガス処理手段
を構成している。
【0051】《仕上処理装置160》仕上処理手段の一
例である仕上処理装置160は、図1に示すように、前
記保持筐101を支承するブラケット161aを有して
洗浄液1が入れられる仕上洗浄槽161と、この仕上洗
浄槽161内に洗浄液1を供給する洗浄液供給手段の一
例である洗浄液供給器162と、仕上洗浄槽161内に
設けられて洗浄液1を攪拌する攪拌手段の一例である攪
拌翼163と、仕上洗浄槽161の底部に設けられた排
出手段の一例である排出バルブ165と、前記保持筐1
01を支承するブラケット166aを有して内部が密閉
できる乾燥炉166と、この乾燥炉166内を加熱する
加熱手段の一例である加熱器167と、乾燥炉166内
を吸引する吸引手段の一例である吸引ポンプ168と、
乾燥炉166と吸引ポンプ168との間に連結されて活
性炭等の吸着剤を充填された吸着手段の一例である吸着
槽169とを備えている。
【0052】《アルミニウム成分処理装置170》アル
ミニウム成分処理手段の一例であるアルミニウム成分処
理装置170は、図1に示すように、前記容器分別装置
150の前記排出バルブ155に連結されてアルカリ水
溶液6と脆化物43cとを分離する脆化物分離手段の一
例である濾過器174aと、この濾過器174aからの
アルカリ水溶液6が入れられる沈殿槽171と、沈殿槽
171内のアルカリ水溶液6中に二酸化炭素ガス7を供
給する二酸化炭素供給器172と、沈殿槽171内に設
けられてアルカリ水溶液6を攪拌する攪拌手段の一例で
ある攪拌翼173と、沈殿槽171の底部に設けられた
排出手段の一例である排出バルブ175と、この排出バ
ルブ175に連結されてアルカリ水溶液6の廃液6aと
沈殿物43bとを分離する沈殿物分離手段の一例である
濾過器174bと、この濾過器174bで濾過された沈
殿物43bが入れられる保持容器102と、この保持容
器102を支承するブラケット176aを有して内部が
密閉できる加熱炉176と、この加熱炉176内を加熱
する加熱手段の一例である加熱器177と、加熱炉17
6内を吸引する吸引手段の一例である吸引ポンプ178
と、加熱炉176と吸引ポンプ178との間に連結され
て活性炭等の吸着剤を充填された吸着手段の一例である
吸着槽179とを備えている。このような沈殿槽17
1、二酸化炭素供給器172、攪拌翼173等により、
本実施の形態ではアルミニウム成分沈殿化手段を構成
し、加熱炉176、加熱器177、吸引ポンプ178、
吸着槽179等により、本実施の形態ではアルミナ生成
手段を構成している。
【0053】《スラリ化装置180》スラリ化手段の一
例であるスラリ化装置180は、図2,3に示すよう
に、前記アルミナ生成装置170の前記濾過器174a
で分離された脆化物43cを受け入れるホッパ181
と、ホッパ181を取り付けた外筒ドラム182と、外
筒ドラム182内に設置されて内部で回転する内筒18
3と、外筒ドラム182の内側および内筒183の表面
に設けられた攪拌翼列184と、微粒化を促進させる充
填物184aと、内筒183の軸受185と、モータお
よび減速機(図示省略)と、外筒ドラム182内の下流
に設けられた分級目板186と、ホッパ181と外筒ド
ラム182の取り付け部分に設けられてスラリ化に用い
る溶媒(アルミナ53b等の洗浄に使用した廃水4a
等)を導入するノズル187と、外筒ドラム182の下
流に設けられたスラリ排出口188と、スラリ排出口1
88からのスラリ8を受けるスラリタンク189とを備
えている。
【0054】《分解処理装置190》分解処理手段の一
例である分解処理装置190は、図4に示すように、筒
形状の一次反応器191と、前記洗浄装置120,16
0からの廃液1a、前記プラスチックス分離装置130
からのプラスチックス粉末43d、前記スラリ化装置1
80からのスラリ8ならびにH2OおよびNaOHを混
合した混合液を加圧して送給する加圧ポンプ192と、
この混合液を予熱する予熱器193と、一次反応器19
1に一端側が連結する螺旋状の配管からなる二次反応器
194と、二次反応器194の他端側に設けられた冷却
器195および減圧弁196と、減圧弁196の下流に
連結された気液分離器197と、気液分離器197の気
体送出口に連結された活性炭槽198および煙突199
とを備えている。なお、一次反応器191の下方からは
2 ガスが供給されるようになっている。
【0055】<無害化処理方法>次に、上記無害化処理
システム100を使用して前述した蛍光灯安定器30の
コンデンサ33を無害化処理する方法を図5に基づいて
説明する。
【0056】《前処理工程S10》まず、始めに、蛍光
灯安定器30からコンデンサ33を取り外す前処理を行
う。なお、この前処理は、蛍光灯安定器30からコンデ
ンサ33が取り外されている場合には行う必要がない。
【0057】(コンデンサ位置特定工程S10−1)受
け入れた蛍光灯安定器30の内部のどこの位置にコンデ
ンサ33があるか特定してマーキングする。この特定
は、蛍光灯安定器30の型番等により予め判明している
場合には、その知見に基づいてマーキングを行う。一
方、型番等が不明でコンデンサ33の位置に関する知見
が予め得られない場合には、コンデンサ位置特定手段の
一例であるX線撮影機により蛍光灯安定器30の内部を
撮影することによりコンデンサ33の位置を特定してマ
ーキングを行う。
【0058】(コンデンサ取出工程S10−2)次に、
コンデンサ33を取り出せるように蛍光灯安定器30を
切断分解する。具体的には、図6に一点鎖線Aで示した
ように、トランス32とコンデンサ33とを分離させる
ように蛍光灯安定器30のケース31をバンドソーや油
圧カッタ等の切断機で切断した後、コンデンサ33の内
装側のケース31に圧縮機で外側から応力歪みを加え
て、ケース31とコンデンサ33とを接着固定する熱硬
化性樹脂を崩し、ケース31からコンデンサ33を取り
出す。このとき、上記熱硬化性樹脂がタール状に劣化し
て高粘着物となってケース31からコンデンサ33を取
り出せない場合には、図6に一点鎖線Bで示した箇所を
さらに切断して取出の容易化を図る。なお、本実施の形
態では、上記切断機、上記圧縮機等によりコンデンサ取
出手段を構成している。
【0059】《コンデンサ分割工程S11》続いて、ケ
ース31から取り出したコンデンサ33をコンデンサ分
割装置110の支持テーブル111上に載置し、油圧カ
ッタ112で裁断して複数に分割する。このとき、コン
デンサ33の容器33a内のPCB油は、素子に含浸し
ているため、当該容器33a内から流出するようなこと
はない。
【0060】《粗洗浄工程S12》次に、分割したコン
デンサ33を保持筐101内に入れ、当該保持筐101
を粗洗浄装置120の粗洗浄槽121内に載置して当該
コンデンサ33を洗浄液1に浸漬し、攪拌翼123を回
転させることにより、コンデンサ33の容器33aの内
面および素子の表面に付着しているPCB油並びに素子
を構成するアルミニウム箔33b、絶縁紙33c、ポリ
エチレン等のプラスチックスフィルム33d間に浸入し
ているPCB油を洗浄液1により粗洗浄し、これら部材
33a〜33dに付着残留するPCB濃度を低下させる
と共に(10mg/m2 程度)、これら部材33a〜3
3dをそれぞれ離反させる。
【0061】《プラスチックス除去工程S13》このよ
うにして粗洗浄を終えたら、前記保持筐101をプラス
チックス除去装置130の溶解槽131内に載置して前
記部材33a〜33dをトランス油や熱媒油等の溶解液
2に浸漬し、攪拌翼123を回転させると共に加熱器1
34を作動して溶解液2を加熱すると(150〜200
℃、好ましくは170〜180℃程度)、上記部材33
a〜33dに付着残留しているPCB油およびプラスチ
ックスフィルム33dが溶解液2に溶解し、上記部材3
3a〜33cに付着残留するPCB濃度がさらに低下す
ると共に(1g/m2 程度)、当該プラスチックスフィ
ルム33dが取り除かれる。
【0062】プラスチックスフィルム33dが溶解液2
に完全に溶解したら、保持筐101を溶解槽131から
取り出すと共に、排出バルブ135を開放して溶解槽1
31内の溶解液2を濾過器136に送給し、当該溶解液
2を上記溶解温度よりも低い温度(80〜150℃、好
ましくは100〜120℃)で濾過すると、溶解液2の
温度低下に伴って当該溶解液2中から析出したプラスチ
ックス粉末43dが溶解液2から取り除かれる。プラス
チック粉末43dを除去された溶解液2は、送給ポンプ
137により溶解槽131内に戻されて再利用される。
また、プラスチックス粉末43dは、流動化を保てる程
度の溶解液2と共に分解処理装置190へ送給されて無
害化処理される(詳細は後述する)。
【0063】《有機物脆化工程S14》続いて、前記保
持筐101を有機物脆化装置140の加熱炉141内に
載置して密閉し、不活性ガス供給器142から加熱炉1
41内に窒素ガスやヘリウムガスやアルゴンガス等のよ
うな不活性ガス3を送給して当該加熱炉141内を不活
性ガス雰囲気とした後、加熱器144を作動して加熱炉
141内を加熱すると(400〜600℃)、前記部材
33a〜33cに付着残留するPCB油が気化して、不
活性ガス3と共に加熱炉141内から流出し、排ガス洗
浄器145および吸着槽146で除去処理され、前記部
材に付着残留するPCB濃度がさらに低下すると共に
(2〜10μg/m2 程度)、容器33aに付着残留し
ていた前記熱硬化性樹脂等および前記絶縁紙33cが炭
化して脆化物43cとなる。
【0064】《容器分別工程S15》このようにして絶
縁紙33c等の有機物を脆化物43cとしたら、前記保
持筐101を容器分別装置150のアルカリ槽151内
に載置して前記部材33a,33bおよび脆化物43c
をアルカリ水溶液6(例えば、NaOHを5〜10wt%
含有する水溶液)中に浸漬し(常温〜50℃程度)、攪
拌翼153を回転させると、アルミニウム箔33bが下
記に示す反応を生じてアルカリ水溶液6中に溶解し、脆
化物43cが粉末化してアルカリ水溶液6中に浮遊す
る。ここで、保持筐101をアルカリ槽151から引き
上げれば、脆化物43cは当該保持筐101の網目を通
過して当該アルカリ槽151内のアルカリ溶液6中に残
留し、容器33aのみを取り出すことができる。
【0065】NaOH(+H2 O)+Al→NaAlO
2 +H2
【0066】なお、アルミニウム箔33bの溶解に伴っ
てアルカリ水溶液6中から発生する水素ガスH2 は、吸
引ポンプ157の作動によりフード156から回収され
て水素ガス除去器158で除去処理される。
【0067】《仕上処理工程S16》続いて、前記保持
筐101を仕上処理装置160の仕上洗浄槽161内に
載置して容器33aを洗浄液1中に浸漬し、攪拌翼13
3を回転させることにより、容器33aの表面にわずか
に付着残留しているPCB油を規定値(0.5μg/m
2 )以下となるように仕上洗浄した後、当該保持筐10
1を乾燥炉166内に載置して密閉し、吸引ポンプ16
8を作動して乾燥炉166内を減圧すると共に、加熱器
167を作動して加熱炉166内を加熱することによ
り、容器33aを真空乾燥する。この仕上洗浄槽161
で使用した洗浄液1は、PCB含有量が規定値(0.5
ppm)以上となったら、前記粗洗浄装置120の粗洗
浄槽121内に送給して粗洗浄に利用する。
【0068】《アルミニウム成分処理工程S17》一
方、アルミニウム箔33bを溶解したアルカリ水溶液6
は、前記アルカリ槽151の排出バルブ155を開放さ
れることにより、アルミナ生成装置170の濾過器17
4aに送給され、前記脆化物43cが取り除かれて、沈
殿槽171内に送給される。ここで分離された脆化物4
3cは、水洗された後にスラリ化装置180に送給され
てスラリ化される(詳細は後述する)。
【0069】続いて、攪拌翼173を回転させて沈殿槽
181内のアルカリ水溶液6を攪拌しながら二酸化炭素
供給器172から沈殿槽171内に二酸化炭素ガス7を
供給すると、下記に示す反応を生じて沈殿物43b(水
酸化アルミニウム)が生成する。
【0070】NaAlO2 +2H2 O+CO2 →Al
(OH)3 ↓+NaHCO3
【0071】このような沈殿物43bの生成反応が終了
したら、攪拌翼173の回転および二酸化炭素供給器1
72からの二酸化炭素ガス7の供給を停止し、排出バル
ブ175を開放して濾過器174bに送給すると、アル
カリ水溶液6と沈殿物43bとが分離され、アルカリ水
溶液6の廃液6aが分解処理装置190へ送給されて無
害化処理される(詳細は後述する)一方、沈殿物43b
が保持容器102内に入れられる。
【0072】続いて、上記保持容器102を加熱炉17
6内に載置して密閉し、吸引ポンプ178を作動して加
熱炉176内を減圧(80MPa程度)すると共に、加
熱器177を作動して加熱炉176内を加熱(200〜
400℃)することにより、沈殿物43bが下記に示す
反応を生じてアルミナ53bとなる。なお、このときの
加熱処理は、常圧で行うことも可能である。
【0073】2Al(OH)3 →Al2 3 +3H2
【0074】このようにして生成したアルミナ53b
は、水洗により、付着残留するアルカリ成分が除去され
た後、廃棄または再利用される。
【0075】《スラリ化工程S18》他方、前記アルミ
ニウム成分処理工程S17で分離された脆化物43cを
スラリ化装置180のホッパ181に投入すると共に、
アルミナ53b等の水洗に使用した廃水4a等の溶媒を
ノズル187から供給し、外筒ドラム182と内筒18
3との間に上記脆化物43cおよび上記廃水4a等の溶
媒を供給しながら内筒183を回転させることにより、
攪拌翼列184および充填物184aで脆化物43cの
微粒化を促進させながら脆化物43cをスラリ化し、分
級目板186を介してスラリ排出口188からスラリ8
を送出し、スラリタンク189に一旦貯蔵した後、分解
処理装置190へ送給して無害化処理する(詳細は後述
する)。
【0076】《分解処理工程S19》以上のように各工
程での処理に伴って生じた廃液1a,6a、プラスチッ
クス粉末43d、スラリ8(炭化物)、水洗時の廃水4
a等は、H2OおよびNaOHと混合されて、加圧ポン
プ192で加圧(約26MPa)され、予熱器193で
加熱(約300℃程度)された後に一次反応器191内
に送給される。また、酸素が一次反応器191内に送給
され、一次反応器191内が内部の反応熱により370
℃〜400℃まで昇温する。この段階までに、PCB
は、脱塩素反応および酸化分解反応を起こし、NaC
l、CO2およびH2Oに分解されている。
【0077】引き続き、冷却器195が二次反応器19
4からの流体を100℃程度に冷却し、後段の減圧弁1
96が大気圧まで減圧する。そして、気水分離器197
がCO2および水蒸気と処理水とを分離し、CO2および
水蒸気は、活性炭槽198を通過して煙突199から大
気中に排出される。一方、H2 OおよびNaClは、別
途、必要に応じて排水処理された後、系外へ排出され
る。
【0078】なお、上記二次反応器194は装置簡略化
等のために、必要に応じて省略することもできる。
【0079】ここで、反応塔である1次反応容器191
及び二次反応器194内でのPCBの水熱分解反応につ
いて説明する。
【0080】この水熱分解は、熱水中で炭酸ナトリウム
(Na2CO3)の結晶を析出させ、この結晶の高い表面
活性によりPCBの塩素(Cl)と反応することでNa
Clを生成する工程(脱塩素反応)と、脱塩素後のPC
Bおよび油分を酸化して二酸化炭素と水に分解する工程
(酸化分解反応)とから構成されている。この水熱分解
では、炭酸ナトリウムを用いることでPCBから分離し
たClは腐食性の高いHClではなく、無害のNaCl
となるため、環境中に排出することが可能になる。
【0081】この水熱分解の反応開始時には油、有機溶
剤等が酸化剤供給源から塔内に供給される酸化剤(本実
施形態では酸素を使用する)により酸化され二酸化炭素
を生成する。例えば、有機溶剤としてトルエン(C6
5 CH3 )を使用した場合を例にとると、C6 5 CH
3 +9O2 →4H2 O+7CO2 の反応によりCO2
生成する。この酸化反応は発熱反応であり、これにより
系内の温度は上昇し、それに応じて圧力も上昇する。本
実施形態では、一次反応容器191内の温度、圧力はそ
れぞれ370℃、26MPa程度に維持した場合に最も
PCBの分解率が向上することが判明している。
【0082】上記により生成したCO2 は、一次反応容
器191内にPCBとともに供給された水酸化ナトリウ
ムと下記に示すように反応し炭酸ナトリウム(Na2
3)を生成する。
【0083】 2NaOH+CO2 →Na2 CO3 +H2 O・・・(A)
【0084】次に、生成したNa2 CO3 は、PCBと
下記に示すように反応し、PCBを脱塩及び酸化分解す
る。
【0085】 C126 Cl4 +12.5O2 +2Na2 CO3 →4NaCl+3H2 O+14CO2 ・・・(B)
【0086】なお、上記式(B)は塩素数が4のPCB
の場合であるが、他の塩素数のものについても同様な反
応が生じ、PCBがH2 O、CO2 、NaClに分解さ
れる。
【0087】上記式(B)の反応により生じたCO2
更に、上記式(A)の反応によりNaOHと反応し、上
記式(B)の反応に必要とされるNa2 CO3 を生成す
るようになる。
【0088】ところで、上記式(B)のPCB分解反応
においては、炭酸ナトリウム(Na 2 CO3 )は反応剤
として作用する他に、上記式(B)の分解反応を促進す
る触媒としても作用している。また、上記式(B)の分
解反応はアルカリ雰囲気(例えばpH10以上)で促進
されることが判明している。
【0089】上記分解処理装置190によれば、現在で
のPCBの排出基準値(3ppb)以下の0.5ppb以
下まで分解でき、完全分解ができる。これによりPCB
含有物品の完全処理が可能となり、PCBの完全消滅が
可能となる。
【0090】このように、上記分解処理装置190を用
いることで、熱水中にて確実にPCBを分解することが
できるようになる。また、PCB以外の有機化合物も分
解可能であり、PCB中に含まれるダイオキシン類、P
CBに汚染された紙、木、布などの有機物、およびケー
スの洗浄に使用した洗浄液1の廃液1aも同様に分解処
理が可能になる。
【0091】以上のようにして処理することにより、P
CBを含むコンデンサ33を安全かつ確実に処理するこ
とができるので、PCBに限らず、処理の際に発生した
PCB汚染物等も一貫して完全無害化することができ
る。因みに、上記水熱分解方法は本願出願人により既に
開示されており、詳しくは特開平11−639号公報、
特開平11−253795号公報等を参照されたい。
【0092】したがって、本実施の形態によれば、蛍光
灯安定器用コンデンサを効率よく無害化処理することが
できると共に、アルミニウム成分処理装置170におい
て、アルミナ63cを脆化物43cと分離して生成させ
るようにしたので、アルミナ63cの再利用が可能とな
る。
【0093】[第二番目の実施の形態]本発明による蛍
光灯安定器用コンデンサの無害化処理方法およびそのシ
ステムの第二番目の実施の形態を図7,8を用いて説明
する。図7は、蛍光灯安定器用コンデンサの無害化処理
システムの部材処理システム部分の概略構成図、図8
は、蛍光灯安定器用コンデンサの無害化処理方法の手順
を表すフロー図である。ただし、前述した第一番目の実
施の形態の場合と同様な部分については、前述した第一
番目の実施の形態の説明で使用した符号と同一の符号を
図面に付すことにより、その説明を省略する。
【0094】<無害化処理システム>本実施の形態にか
かる蛍光灯安定器用コンデンサの無害化処理システム2
00は、蛍光灯安定器30から取り出されたコンデンサ
33を分割するコンデンサ分割装置110と、分割され
たコンデンサ33を保持する金網製の保持筐101と、
分割されたコンデンサ33を洗浄液1で粗洗浄する粗洗
浄装置120と、粗洗浄されたコンデンサ33を加熱さ
れた溶解液2中に浸漬してコンデンサ33の前記プラス
チックスフィルム33dを溶解液2に溶解させて除去す
るプラスチックス除去装置130と、粗洗浄されたコン
デンサ33の前記絶縁紙33c等の有機物を脆化させて
脆化物43cとする有機物脆化装置140と、前記有機
物を脆化されたコンデンサ33をアルカリ水溶液6中に
浸漬してコンデンサ33の前記アルミニウム箔33bを
溶解させてアルミニウム成分の沈殿物43bを生成させ
ると共に、アルカリ水溶液6からコンデンサ33の前記
容器33aを分離する容器分別装置250と、容器分別
装置150からの容器33aを洗浄液1で仕上洗浄する
仕上処理装置160と、容器分別装置150からのアル
カリ水溶液6から脆化物43cおよび沈殿物43bの混
合物を分離して当該混合物を処理するアルミニウム成分
処理装置270と、粗洗浄装置120からの洗浄液1の
廃液1a、プラスチックス除去装置130からの前記プ
ラスチックス粉末43d、水洗時の廃水4a等を分解処
理して無害化する分解処理装置190とを備えている。
以下に、各装置の構成を説明する。
【0095】《コンデンサ分割装置110》コンデンサ
分割装置110は、図7に示すように、前述した第一番
目の実施の形態の場合と同一である。
【0096】《粗洗浄装置120》粗洗浄装置120
は、図7に示すように、前述した第一番目の実施の形態
の場合と同一である。
【0097】《プラスチックス除去装置130》プラス
チックス除去装置130は、図7に示すように、前述し
た第一番目の実施の形態の場合と同一である。
【0098】《有機物脆化装置140》有機物脆化装置
140は、図7に示すように、前述した第一番目の実施
の形態の場合と同一である。
【0099】《容器分別装置250》容器分別手段の一
例である容器分別装置250は、図7に示すように、前
記保持筐101を支承するブラケット151aを有して
アルカリ水溶液6が入れられるアルカリ槽151と、こ
のアルカリ槽151内に水4を供給する図示しない水源
と、このアルカリ槽151内に水酸化ナトリウム等の高
濃度のアルカリ原液5を供給するアルカリ供給器152
と、アルカリ槽151内に設けられてアルカリ水溶液6
を攪拌する攪拌翼153と、アルカリ槽151内のアル
カリ水溶液6を加熱する加熱手段の一例である加熱器2
54と、アルカリ槽151の底部に設けられた排出バル
ブ155と、アルカリ槽151の上方を覆うフード15
6と、このフード156に連結された吸引ポンプ157
と、フード156と吸引ポンプ157との間に連結され
て水素ガスH2 を除去する水素ガス除去器158とを備
えている。
【0100】つまり、本実施の形態の容器分別装置25
0は、前述した第一番目の実施の形態の容器分別装置1
50において、アルカリ水溶液6を加熱する加熱器25
4を設けた構成となっているのである。
【0101】《仕上処理装置160》仕上処理装置16
0は、図7に示すように、前述した第一番目の実施の形
態の場合と同一である。
【0102】《アルミニウム成分処理装置270》アル
ミニウム成分処理手段の一例であるアルミニウム成分処
理装置270は、図7に示すように、前記容器分別装置
150の前記排出バルブ155に連結されてアルカリ水
溶液6から脆化物43cと沈殿物43bとの混合物を分
離する混合物分離手段の一例であるた濾過器174a
と、濾過器174aで濾過された沈殿物43b(例えば
水酸化アルミニウム等)および炭化物43c並びに水4
が入れられる水洗槽271と、この水洗槽271内に水
4を供給する図示しない水源と、水洗槽271内に設け
られてアルカリ水溶液6を攪拌する攪拌手段の一例であ
る攪拌翼173と、水洗槽271の底部に設けられた排
出手段の一例である排出バルブ175と、この排出バル
ブ175に連結されて水4と前記混合物とを分離する固
液分離手段の一例である濾過器174bと、前記濾過器
174a,174bで濾過されたアルカリ水溶液6およ
び水4の廃水4aを前記容器分別装置150のアルカリ
槽151に送給する再利用手段の一例である送給ポンプ
272と、濾過器174bで濾過された前記混合物が入
れられる保持容器102と、この保持容器102を支承
するブラケット176aを有して内部が密閉できる加熱
炉176と、この加熱炉176内を加熱する加熱手段の
一例である加熱器177と、加熱炉176内を吸引する
吸引手段の一例である吸引ポンプ178と、加熱炉17
6と吸引ポンプ178との間に連結されて活性炭等の吸
着剤を充填された吸着手段の一例である吸着槽179と
を備えている。このような水洗槽271、攪拌翼17
3、濾過器174b等により、本実施の形態ではアルミ
ニウム成分洗浄手段を構成し、加熱炉176、加熱器1
77、吸引ポンプ178、吸着槽179等により、本実
施の形態ではアルミナ生成手段を構成している。
【0103】つまり、本実施の形態のアルミニウム成分
処理装置270は、前述した第一番目の実施の形態のア
ルミニウム成分処理装置170において、沈殿槽171
および二酸化炭素供給器172等に代えて、水洗槽27
1および前記水源等を設けるようにすると共に、濾過し
たアルカリ水溶液6および水4を前記アルカリ槽151
に戻す送給ポンプ272を設けるようにしたのである。
【0104】《分解処理装置190》分解処理装置19
0は、前述した第一番目の実施の形態の場合と同一であ
る。
【0105】<無害化処理方法>次に、上記無害化処理
システム200を使用して前述した蛍光灯安定器30の
コンデンサ33を無害化処理する方法を図8に基づいて
説明する。
【0106】《前処理工程S10》前述した第一番目の
実施の形態の場合と同様にして行う。なお、この前処理
は、蛍光灯安定器30からコンデンサ33が取り外され
ている場合には行う必要がない。
【0107】《コンデンサ分割工程S11》前述した第
一番目の実施の形態の場合と同様にしてコンデンサ33
を複数に分割する。
【0108】《粗洗浄工程S12》前述した第一番目の
実施の形態の場合と同様にしてコンデンサ33を粗洗浄
する。
【0109】《プラスチックス除去工程S13》前述し
た第一番目の実施の形態の場合と同様にしてプラスチッ
クスフィルム33dを除去する。
【0110】《有機物脆化工程S14》前述した第一番
目の実施の形態の場合と同様にして絶縁紙33c等の有
機物を脆化する。
【0111】《容器分別工程S25》前記有機物の脆化
を終えたら、前記保持筐101を容器分別装置250の
アルカリ槽151内に載置して前記部材33a,33b
および脆化物43cをアルカリ水溶液6(例えば、Na
OHを5〜10wt%含有する水溶液)中に浸漬し、加熱
器254でアルカリ水溶液6を80〜90℃程度の温度
に保ちながら、攪拌翼153を回転させると、アルミニ
ウム箔33bが下記に示す反応を生じて沈殿物43b
(水酸化アルミニウム等)となってアルカリ水溶液6中
に生成すると共に、脆化物43cが粉末化してアルカリ
水溶液6中に浮遊する。ここで、保持筐101をアルカ
リ槽151から引き上げれば、沈殿物43bおよび脆化
物43cは当該保持筐101の網目を通過して当該アル
カリ槽151内のアルカリ溶液6中に残留し、容器33
aのみを取り出すことができる。
【0112】 NaOH+Al→NaAl(OH)+H2 ↑ NaAl(OH)+ΔH→NaOH+Al(OH)3
+AlO(OH)↓
【0113】《仕上処理工程S16》前述した第一番目
の実施の形態の場合と同様にして容器33aを仕上洗浄
する。
【0114】《アルミニウム成分処理工程S27》ま
た、前記沈殿物43bおよび脆化物43cは、前記アル
カリ槽151の排出バルブ155を開放されることによ
り、アルカリ水溶液6と共にアルミナ生成装置170の
濾過器174aに送給されてアルカリ水溶液6から分離
されて水洗槽271内に供給される。一方、分離された
アルカリ水溶液6は、送給ポンプ272により前記アル
カリ槽151内に戻されて再利用される。
【0115】続いて、水洗槽271内に水4を供給し、
攪拌翼173を回転させて沈殿物43bおよび脆化物4
3cを水洗した後、排出バルブ175を開放することに
より、濾過器174bで沈殿物43bおよび脆化物43
cと水4とを固液分離し、沈殿物43bおよび脆化物4
3cの混合物を保持容器102内に入れる。一方、分離
された水4の廃水4aは、送給ポンプ272により前記
アルカリ槽151内に入れられて再利用される。
【0116】次に、上記保持容器102を加熱炉176
内に載置して密閉し、吸引ポンプ178を作動して加熱
炉176内を減圧(80MPa程度)すると共に、加熱
器177を作動して加熱炉176内を加熱(200〜4
00℃)することにより、脆化物43cの混在するアル
ミナ53bが生成する。なお、このときの加熱処理は、
常圧で行うことも可能である。
【0117】この脆化物43cの混在するアルミナ53
bは、水洗により、付着残留するアルカリ成分が除去さ
れた後に廃棄される。
【0118】《分解処理工程S19》上述したような各
工程での処理に伴って生じた廃液1a、プラスチックス
粉末43dおよび水洗時の廃水4a等は、前述した第一
番目の実施の形態の場合と同様にして分解処理される。
【0119】つまり、前述した第一番目の実施の形態で
は、容器分別装置150でアルミニウム箔33bをアル
カリ水溶液6中に溶解し、アルミニウム成分処理装置1
70で脆化物43cを分離した後に沈殿物43bを生成
させるようにしたが、本実施の形態では、容器分別装置
250でアルカリ水溶液6を加熱することにより、脆化
物43cの存在下でそのまま沈殿物43bを生成させる
ようにしたのである。
【0120】したがって、本実施の形態によれば、前述
した第一番目の実施の形態の場合と同様に、蛍光灯安定
器用コンデンサを効率よく無害化処理することができる
と共に、アルミニウム成分処理装置270において、前
述した第一番目の実施の形態のような二酸化炭素ガス7
の使用がなく、さらに、アルカリ(水酸化ナトリウム)
を消費することがほとんどないので、処理コストを抑制
することができる。
【0121】[第三番目の実施の形態]本発明による蛍
光灯安定器用コンデンサの無害化処理方法およびそのシ
ステムの第三番目の実施の形態を図9を用いて説明す
る。図9は、蛍光灯安定器用コンデンサの無害化処理方
法の手順を表すフロー図である。ただし、前述した第
一,二番目の実施の形態の場合と同様な部分について
は、前述した第一,二番目の実施の形態の説明で使用し
た符号と同一の符号を図面に付すことにより、その説明
を省略する。
【0122】<無害化処理システム>本実施の形態にか
かる蛍光灯安定器用コンデンサの無害化処理システム
は、蛍光灯安定器30から取り出されたコンデンサ33
を分割するコンデンサ分割装置110と、分割されたコ
ンデンサ33を保持する金網製の保持筐101と、分割
されたコンデンサ33を洗浄液1で粗洗浄する粗洗浄装
置120と、粗洗浄されたコンデンサ33の素子の絶縁
紙33cを分離液中で比重差に基づいて分離する液中分
離手段である絶縁紙分離装置と、前記絶縁紙33cを分
離された前記素子をアルカリ水溶液6中に浸漬して前記
アルミニウム箔33bを溶解させるアルミニウム箔溶解
装置と、コンデンサ33の容器33aを洗浄液1で仕上
洗浄する仕上処理装置160と、前記アルミニウム箔溶
解装置からのアルカリ水溶液6からアルミニウム成分を
分離して当該アルミニウム成分を処理するアルミニウム
成分処理装置170と、前記絶縁紙33cおよび前記プ
ラスチックスフィルム33dをスラリ化するスラリ化装
置180と、粗洗浄装置120からの洗浄液1の廃液1
a、前記紙分離装置からの分離液の廃液、アルミニウム
成分処理装置170からのアルカリ水溶液6の廃液6
a、スラリ化装置180からのスラリ8を分解処理して
無害化する分解処理装置190とを備えている。以下
に、前述した第一番目の実施の形態の無害化処理システ
ム100と異なる部分のみを説明する。
【0123】《絶縁紙分離装置》絶縁紙分離手段の一例
である分解処理装置は、前記保持筐101を支承するブ
ラケットを有して分離液が入れられる分離槽と、分離槽
内に設けられて分離液を攪拌する攪拌手段の一例である
攪拌翼と、分離槽内の分離液の上方に浮遊する素子33
のアルミニウム箔33bおよびプラスチックスフィルム
33dと分離液の中程に浮遊する絶縁紙33cとを分離
する分離手段である救い網と等を備えている。
【0124】前記分離液は、水と非水溶性液との二層液
からなる。この非水溶性液としては、ヘキサンやNS−
100(商品名)等の炭化水素系有機溶剤等が挙げられ
る。
【0125】《アルミニウム箔溶解装置》アルミニウム
箔溶解手段の一例であるアルミニウム箔溶解装置は、そ
の構造自体は前述した第一番目の実施の形態の容器分別
装置150と同様な構造をなしている。
【0126】<無害化処理方法>次に、上記無害化処理
システムを使用して前述した蛍光灯安定器30のコンデ
ンサ33を無害化処理する方法を図9に基づいて説明す
る。
【0127】《前処理工程S10》前述した第一番目の
実施の形態の場合と同様にして行う。なお、この前処理
は、蛍光灯安定器30からコンデンサ33が取り外され
ている場合には行う必要がない。
【0128】《コンデンサ分割工程S11》前述した第
一番目の実施の形態の場合と同様にしてコンデンサ33
を複数に分割する。
【0129】《粗洗浄工程S12》前述した第一番目の
実施の形態の場合と同様にしてコンデンサ33を粗洗浄
する。
【0130】《絶縁紙分離工程S33》コンデンサ33
の粗洗浄を終えたら、絶縁紙分離装置の分離槽内に素子
を入れ、攪拌翼で分離槽内の分離液を攪拌し、所定時間
経過後に攪拌を停止すると、素子33のアルミニウム箔
33bおよびプラスチックスフィルム33dは、炭化水
素系有機溶剤等の非水溶性液よりも比重が軽いため、分
離槽内の分離液の上方に浮遊する一方、絶縁紙33c
は、水をを含むようになるため、分離液の中程、すなわ
ち、水と非水溶性液との界面周辺域に浮遊するようにな
る。そして、アルミニウム箔33bおよびプラスチック
スフィルム33dと絶縁紙33cとを分離槽内から前記
掬い網でそれぞれ分別して掬い取る。
【0131】《アルミニウム箔溶解工程S35》次に、
分別したアルミニウム箔33bおよびプラスチックスフ
ィルム33dを保持筐101内に入れて、当該保持筐1
01を前記プラスチックス分離装置のアルカリ槽151
内に載置してアルカリ水溶液6(例えば、NaOHを5
〜10wt%含有する水溶液)中に浸漬し(常温〜50℃
程度)、攪拌翼153を回転させると、アルミニウム箔
33bが前述した第一番目の実施の形態の場合と同様に
反応してアルカリ水溶液6中に溶解する一方、プラスチ
ックスフィルム33dがアルカリ水溶液6中にそのまま
残留する。そして、保持筐101をアルカリ槽151か
ら引き上げることにより、プラスチックスフィルム33
dがアルカリ槽151内から取り出される。
【0132】《仕上処理工程S16》なお、容器33a
は、前述した第一番目の実施の形態の場合と同様にして
仕上洗浄される。
【0133】《アルミニウム成分処理工程S17》一
方、アルミニウム箔33bを溶解したアルカリ水溶液6
は、前記アルカリ槽151の排出バルブ155を開放さ
れ、アルミナ生成装置170に送給されることにより、
前述した第一番目の実施の形態の場合と同様に処理され
て、アルミナ53bを生成する。
【0134】《スラリ化工程》また、分離された絶縁紙
33cおよびプラスチックフィルム33dは、前述した
第一番目の実施の形態の場合と同様に前記スラリ化装置
180でスラリ8となってスラリタンク189に一旦貯
蔵される。
【0135】《分解処理工程S19》以上のように各工
程での処理に伴って生じた廃液1a,6a、スラリ8、
水洗時の廃水4a等は、前述した第一番目の実施の形態
の場合と同様に、分解処理装置190で無害化処理され
る。
【0136】つまり、前述した第一番目の実施の形態で
は、素子のプラスチックスフィルム33dをプラスチッ
クス除去装置130で溶解液2中に溶解して分離し、絶
縁紙33cを有機物脆化装置140で脆化すると共にア
ルミニウム箔33bを容器分別装置150でアルカリ水
溶液6中に溶解することにより、素子を材料ごとにそれ
ぞれ分別するようにしたが、本実施の形態では、素子の
絶縁紙33cを絶縁紙分離装置の分離液中で比重差によ
り分離し、アルミニウム箔33bをアルミニウム箔溶解
装置のアルカリ水溶液6中に溶解することにより、素子
を材料ごとにそれぞれ分別するようにしたのである。
【0137】したがって、本実施の形態によれば、前述
した第一番目の実施の形態の場合と同様に、蛍光灯安定
器用コンデンサを効率よく無害化処理することができる
と共に、前述した第一番目の実施の形態のようなプラス
チックスフィルム33dの溶解液2への溶解や絶縁紙3
3cの脆化に要する加熱が不要となるので、処理にかか
るコストや手間等の低減を図ることができる。
【0138】[他の実施の形態] <洗浄液>粗洗浄装置120および仕上洗浄装置170
で使用する洗浄液1としては、例えば、ヘキサンやオク
タン等の脂肪族系炭化水素や、ベンゼンやトルエンやキ
シレン等の芳香族系炭化水素や、メタノールやエタノー
ルやプロパノールやブタノール等のC1 〜C4 のアルコ
ールや、トリクロロメタンや四塩化炭素やトリクロロエ
チレンやテトラクロロエチレン等のC1 〜C4 の塩素化
物や、代替フロン等のような有機溶剤、界面活性剤を添
加した水等を挙げることができるが、本発明はこれらに
限定されるものではなく、PCB等を洗浄処理できる洗
浄液であればいずれであってもよい。しかしながら、メ
タノールやエタノールやプロパノールやブタノール等の
1 〜C4 のアルコールや、トリクロロメタンや四塩化
炭素やトリクロロエチレンやテトラクロロエチレン等の
1 〜C4 の塩素化物であると、容器33aの表面等に
錆等の微細な隙間があった場合に当該隙間に浸入してい
るPCB油を効率よく洗浄除去することができるので非
常に好ましい結果を得ることができる。
【0139】<洗浄>また、粗洗浄装置120の粗洗浄
槽121や仕上洗浄装置170の仕上洗浄槽171に超
音波発振器を設けて、洗浄時に超音波を発振して超音波
洗浄することも可能である。
【0140】<有機物脆化>前述した第一,二番目の実
施の形態では、有機物脆化装置140の加熱炉141内
でイナート加熱することにより、絶縁紙33c等の有機
物を炭化して脆化させるようにしたが、本発明はこれに
限らず、他の実施の形態として、例えば、真空等の減圧
環境下で加熱することにより、絶縁紙33c等の有機物
を炭化して脆化させることも可能である。また、上記有
機物を冷凍して脆化させたり、紫外線を照射して脆化さ
せることも可能である。
【0141】<プラスチックスフィルム処理>前述した
第一,二番目の実施の形態では、プラスチックス除去装
置130を使用してコンデンサ33のプラスチックスフ
ィルム33dを溶解液2に溶解させて除去するようにし
たが、例えば、プラスチックスフィルム33dを含有し
ないコンデンサ33の場合には、プラスチックス除去装
置130を省略して、プラスチックス除去工程S13を
省くことも可能であり、また、プラスチックスフィルム
33dを含有するコンデンサ33の場合であっても、有
機物脆化装置140により、プラスチックスフィルム3
3dを絶縁紙33c等の他の有機物と共に処理すること
も可能である。
【0142】特に、前述した第三番目の実施の形態にお
いては、プラスチックスフィルム33dを含有しないコ
ンデンサ33を処理する場合に有効である。
【0143】<アルカリ水溶液>前述した第一〜三番目
の実施の形態では、アルカリ水溶液6として水酸化ナト
リウム水溶液を使用したが、本発明はこれに限らず、他
の実施の形態として、例えば、水酸化カリウム水溶液や
炭酸ナトリウム水溶液等を使用することも可能である。
【0144】<粗洗浄>前述した第一〜三番目の実施の
形態では、分割したコンデンサ33をそのまま粗洗浄す
るようにしたが、他の実施の形態として、分割したコン
デンサ33から容器33aのみを先に分別し、当該容器
33aを当該コンデンサ33以外の他の部材等と粗洗浄
して仕上洗浄するようにすることも可能である。
【0145】<仕上処理>前述した第一〜三番目の実施
の形態では、コンデンサ33の容器33aを仕上処理装
置160で仕上洗浄および乾燥処理したが、本発明はこ
れに限らず、他の実施の形態として、例えば、仕上洗浄
で使用する洗浄液1の種類によっては、乾燥処理を省略
したり、容器33aに付着残留するPCB濃度によって
は、仕上処理を省略したりすることも可能である。
【0146】<アルミニウム成分沈殿化>前述した第
一,三番目の実施の形態では、沈殿槽181内のアルカ
リ水溶液6に二酸化炭素供給器172から二酸化炭素ガ
ス7を供給することにより、沈殿物43b(水酸化アル
ミニウム)を生成させるようにしたが、他の実施の形態
として、上記二酸化炭素供給器172に代えて、例え
ば、塩酸等の酸を酸供給器から前記沈殿槽181内のア
ルカリ水溶液6に供給することにより、下記に示す反応
を生じさせて沈殿物43b(水酸化アルミニウム)を生
成させることも可能である。
【0147】NaAlO2 +H2 O+HCl→Al(O
H)3 ↓+NaCl
【0148】さらに、他の実施の形態として、上記二酸
化炭素供給器172に代えて、例えば、沈殿槽181内
のアルカリ水溶液6を加熱する加熱手段を設け、当該ア
ルカリ水溶液6を加熱することにより(80〜90℃程
度)、下記に示す反応を起こさせて沈殿物43b(水酸
化アルミニウム等)を生成させることも可能である。
【0149】NaAl(OH)+ΔH→NaOH+Al
(OH)3 ↓+AlO(OH)↓
【0150】<アルミニウム成分処理>前述した第二番
目の実施の形態では、アルミニウム成分処理装置270
からの沈殿物43bと脆化物43cとの混合物を水洗槽
271で水洗して、濾過器174bで固液分離した後
に、加熱炉176内で加熱するようにしたが、本発明は
これに限らず、他の実施の形態として、例えば、場合に
よっては、水洗槽271および濾過器174b等を省略
して、アルミニウム成分処理装置270からの沈殿物4
3bと脆化物43cとの混合物をそのまま加熱するよう
にすることも可能である。
【0151】<分解処理>前述した第一〜三番目の実施
の形態では、水熱分解によりPCBを分解処理するよう
にしたが、本発明は、これに限らず、他の実施の形態と
して、バッチ式の水熱分解処理法や超臨界水酸化処理法
によっても分解処理することができる。この超臨界水酸
化法は、高圧ポンプにより臨界圧力以上に水を加圧し、
この中にPCBを含む有機物や洗浄廃液を投入し、酸化
剤によって酸化分解するものである。超臨界水酸化法に
よれば、極めて短時間で高い反応効率が得られる。ま
た、水熱分解法と同様に、ダイオキシンなどの有害物質
が発生しないという利点がある。
【0152】また、前述した第一〜三番目の実施の形態
では、前記絶縁紙33cや前記プラスチックスフィルム
33d等の固体有機物をスラリ化装置180でスラリ化
して分解処理装置190で分解処理するようにしたが、
例えば、前記スラリ化装置180に代えて、洗浄装置に
より、前記絶縁紙33cや前記プラスチックスフィルム
33d等の固体有機物をスラリ化せずに洗浄液で洗浄し
て無害化処理し、当該洗浄液の廃液を分解処理するよう
にすることも可能である。
【0153】また、前述した各工程で発生したPCB含
有の廃液を蒸留等の精製工程により精製処理して再利用
し、蒸留残渣を分解処理するようにすることも可能であ
る。
【0154】
【発明の効果】第一番目の発明による蛍光灯安定器用コ
ンデンサの無害化処理方法は、絶縁油としてPCB油を
含んだ蛍光灯安定器用コンデンサの無害化処理方法であ
って、前記コンデンサを分割するコンデンサ分割工程
と、分割された前記コンデンサを洗浄液で粗洗浄する粗
洗浄工程と、粗洗浄された前記コンデンサの有機物を脆
化させる有機物脆化工程と、有機物を脆化された前記コ
ンデンサをアルカリ水溶液中に浸漬してアルミニウム箔
を溶解させると共に、当該アルカリ水溶液から容器を分
離する容器分別工程と、前記容器分別工程からの前記ア
ルカリ水溶液から前記脆化物を分離すると共に、当該ア
ルカリ水溶液からアルミニウム成分を分離して当該アル
ミニウム成分を処理するアルミニウム成分処理工程と、
前記粗洗浄工程からのPCBを含む廃液と、前記アルミ
ニウム成分処理工程からの廃液とを分解処理して無害化
する分解処理工程とを行うことから、蛍光灯安定器用コ
ンデンサを効率よく無害化処理することができる。
【0155】第二番目の発明による蛍光灯安定器用コン
デンサの無害化処理方法は、第一番目の発明において、
前記アルミニウム成分処理工程が、前記脆化物を分離し
た前記アルカリ水溶液中に二酸化炭素ガス若しくは酸を
供給又は当該アルカリ水溶液を加熱してアルミニウム成
分の沈殿物を沈殿させ、当該アルカリ水溶液から当該沈
殿物を分離した後、当該沈殿物を加熱してアルミナを生
成させることから、アルミナと脆化物とを分離すること
ができ、アルミナの再利用が可能となる。
【0156】第三番目の発明による蛍光灯安定器用コン
デンサの無害化処理方法は、第一番目または第二番目の
発明において、前記アルミニウム成分処理工程で分離さ
れた前記脆化物をスラリとするスラリ化工程を行うと共
に、前記分解処理工程が、前記スラリも併せて分解処理
して無害化することから、脆化物の無害化処理を効率よ
く行うことができる。
【0157】第四番目の発明による蛍光灯安定器用コン
デンサの無害化処理方法は、絶縁油としてPCB油を含
んだ蛍光灯安定器用コンデンサの無害化処理方法であっ
て、前記コンデンサを分割するコンデンサ分割工程と、
分割された前記コンデンサを洗浄液で粗洗浄する粗洗浄
工程と、粗洗浄された前記コンデンサの有機物を脆化さ
せる有機物脆化工程と、有機物を脆化された前記コンデ
ンサをアルカリ水溶液中に浸漬してアルミニウム箔を溶
解させてアルミニウム成分の沈殿物を生成させると共
に、当該アルカリ水溶液から容器を分離する容器分別工
程と、前記容器分別工程からの前記アルカリ水溶液から
前記脆化物および前記沈殿物の混合物を分離して当該混
合物を処理するアルミニウム成分処理工程と、前記粗洗
浄工程からのPCBを含む廃液を分解処理して無害化す
る分解処理工程とを行うことから、蛍光灯安定器用コン
デンサを効率よく無害化処理することができる。
【0158】第五番目の発明による蛍光灯安定器用コン
デンサの無害化処理方法は、第四番目の発明において、
前記アルミニウム成分処理工程が、前記アルカリ水溶液
から分離した前記混合物を加熱してアルミナと前記脆化
物との混合物を生成させることから、低コストで簡単に
脆化物を無害化処理することができる。
【0159】第六番目の発明による蛍光灯安定器用コン
デンサの無害化処理方法は、第一番目から第五番目の発
明のいずれかにおいて、前記有機物脆化工程で前記有機
物を脆化される前の前記コンデンサを、加熱された溶解
液中に浸漬してプラスチックスフィルムを当該溶解液に
溶解させて除去するプラスチックス除去工程を行うと共
に、前記分解処理工程が、前記プラスチックス除去工程
で除去されたプラスチックスも併せて分解処理して無害
化することから、プラスチックスフィルムを確実に無害
化処理することができる。
【0160】第七番目の発明による蛍光灯安定器用コン
デンサの無害化処理方法は、第六番目の発明において、
前記プラスチックス除去工程が、前記プラスチックスフ
ィルムを溶解した前記溶解液を冷却して、プラスチック
ス粉末を析出させて当該溶解液と当該プラスチックス粉
末とを分離することにより、当該溶解液を再利用するこ
とから、処理コストを低減することができる。
【0161】第八番目の発明による蛍光灯安定器用コン
デンサの無害化処理方法は、第一番目から第七番目の発
明のいずれかにおいて、前記容器分別工程からの前記容
器を洗浄液で仕上洗浄する仕上処理工程を行うと共に、
前記粗洗浄工程が、前記仕上処理工程からの廃液を利用
して粗洗浄を行うことから、容器の無害化処理を確実に
行うことができると共に、洗浄液の使用量の増加を抑え
ることができる。
【0162】第九番目の発明による蛍光灯安定器用コン
デンサの無害化処理方法は、第一番目から第八番目の発
明のいずれかにおいて、前記有機物脆化工程が、前記コ
ンデンサに対して、イナート加熱処理、真空加熱処理、
冷凍処理、紫外線照射処理のうちのいずれかを行うこと
から、有機物の脆化を確実に行うことができる。
【0163】第十番目の発明による蛍光灯安定器用コン
デンサの無害化処理方法は、第一番目から第九番目の発
明いずれかにおいて、前記コンデンサが、絶縁紙および
プラスチックスフィルムのうちの少なくとも一方とアル
ミニウム箔とからなる素子と前記PCB油とを容器に封
入してなるものであることから、コンデンサの無害化処
理を確実に行うことができる。
【0164】第十一番目の発明による蛍光灯安定器用コ
ンデンサの無害化処理方法は、絶縁油としてPCB油を
含んだ蛍光灯安定器用コンデンサの無害化処理方法であ
って、前記コンデンサを分割するコンデンサ分割工程
と、分割された前記コンデンサの素子を洗浄液で粗洗浄
する粗洗浄工程と、粗洗浄された前記素子の絶縁紙を分
離する絶縁紙分離工程と、前記絶縁紙を分離された前記
素子をアルカリ水溶液中に浸漬してアルミニウム箔を溶
解させるアルミニウム箔溶解工程と、前記アルミニウム
箔溶解工程からの前記アルカリ水溶液からアルミニウム
成分を分離して当該アルミニウム成分を処理するアルミ
ニウム成分処理工程と、前記粗洗浄工程からのPCBを
含む廃液と、前記アルミニウム成分処理工程からの廃液
とを分解処理して無害化する分解処理工程とを行うこと
から、蛍光灯安定器用コンデンサを効率よく無害化処理
することができる。
【0165】第十二番目の発明による蛍光灯安定器用コ
ンデンサの無害化処理方法は、第十一番目の発明におい
て、前記絶縁紙分離工程が、粗洗浄された前記素子の前
記絶縁紙を分離液中で比重差に基づいて分離するので、
絶縁紙とアルミニウム箔との分離を確実に行うことがで
きる。
【0166】第十三番目の発明による蛍光灯安定器用コ
ンデンサの無害化処理方法は、第十二番目の発明におい
て、前記分離液が、水と非水溶性液との二層液からなる
ので、絶縁紙とアルミニウム箔との分離を簡単に行うこ
とができる。
【0167】第十四番目の発明による蛍光灯安定器用コ
ンデンサの無害化処理方法は、第一番目から第十三番目
の発明のいずれかにおいて、前記分解処理工程が、水熱
分解処理または超臨界水酸化処理であることから、分解
処理を確実に行うことができる。
【0168】第十五番目の発明による蛍光灯安定器用コ
ンデンサの無害化処理方法は、第一番目から第十四番目
の発明のいずれかにおいて、受け入れた前記蛍光灯安定
器の内部の前記コンデンサの位置を特定するコンデンサ
位置特定工程と、前記コンデンサの位置を特定した前記
蛍光灯安定器から当該コンデンサを取り出すコンデンサ
取出工程とを行う前処理工程を行うことから、蛍光灯安
定器からコンデンサを確実に取り出すことができる。
【0169】第十六番目の発明による蛍光灯安定器用コ
ンデンサの無害化処理方法は、第一番目から第十五番目
の発明のいずれかにおいて、前記洗浄液が、炭化水素、
1〜C4 のアルコール、C1 〜C4 の塩素化物、代替
フロン、界面活性剤を添加した水のうちのいずれかであ
ることから、洗浄処理を効率よく行うことができる。
【0170】第十七番目の発明による蛍光灯安定器用コ
ンデンサの無害化処理システムは、絶縁油としてPCB
油を含んだ蛍光灯安定器用コンデンサの無害化処理シス
テムであって、前記コンデンサを分割するコンデンサ分
割手段と、分割された前記コンデンサを洗浄液で粗洗浄
する粗洗浄手段と、粗洗浄された前記コンデンサの有機
物を脆化させる有機物脆化手段と、有機物を脆化された
前記コンデンサをアルカリ水溶液中に浸漬してアルミニ
ウム箔を溶解させると共に、当該アルカリ水溶液から容
器を分離する容器分別手段と、前記容器分別手段からの
前記アルカリ水溶液から前記脆化物を分離すると共に、
当該アルカリ水溶液からアルミニウム成分を分離して当
該アルミニウム成分を処理するアルミニウム成分処理手
段と、前記粗洗浄手段からのPCBを含む廃液と、前記
アルミニウム成分処理手段からの廃液とを分解処理して
無害化する分解処理手段とを備えていることから、蛍光
灯安定器用コンデンサを効率よく無害化処理することが
できる。
【0171】第十八番目の発明による蛍光灯安定器用コ
ンデンサの無害化処理システムは、第十七番目の発明に
おいて、前記アルミニウム成分処理手段が、前記アルカ
リ水溶液と前記脆化物とを分離する脆化物分離手段と、
前記脆化物を分離された前記アルカリ水溶液中に二酸化
炭素ガス若しくは酸を供給又は当該アルカリ水溶液を加
熱してアルミニウム成分の沈殿物を生成させるアルミニ
ウム成分沈殿化手段と、前記アルカリ水溶液から前記沈
殿物を分離する沈殿物分離手段と、前記沈殿物を加熱し
てアルミナを生成させるアルミナ生成手段とを備えてい
ることから、アルミナと脆化物とを分離することがで
き、アルミナの再利用が可能となる。
【0172】第十九番目の発明による蛍光灯安定器用コ
ンデンサの無害化処理システムは、第十七番目または第
十八番目の発明において、前記アルミニウム成分処理手
段で分離された前記脆化物をスラリとするスラリ化手段
を備えると共に、前記分解処理手段が、前記スラリも併
せて分解処理して無害化することから、脆化物の無害化
処理を効率よく行うことができる。
【0173】第二十番目の発明による蛍光灯安定器用コ
ンデンサの無害化処理システムは、絶縁油としてPCB
油を含んだ蛍光灯安定器用コンデンサの無害化処理シス
テムであって、前記コンデンサを分割するコンデンサ分
割手段と、分割された前記コンデンサを洗浄液で粗洗浄
する粗洗浄手段と、粗洗浄された前記コンデンサの有機
物を脆化させる有機物脆化手段と、有機物を脆化された
前記コンデンサをアルカリ水溶液中に浸漬してアルミニ
ウム箔を溶解させてアルミニウム成分の沈殿物を生成さ
せると共に、当該アルカリ水溶液から容器を分離する容
器分別手段と、前記容器分別手段からの前記アルカリ水
溶液から前記脆化物および前記沈殿物の混合物を分離し
て当該混合物を処理するアルミニウム成分処理手段と、
前記粗洗浄工程からのPCBを含む廃液を分解処理して
無害化する分解処理手段とを備えていることから、蛍光
灯安定器用コンデンサを効率よく無害化処理することが
できる。
【0174】第二十一番目の発明による蛍光灯安定器用
コンデンサの無害化処理システムは、第二十番目の発明
において、前記アルミニウム成分処理手段が、前記アル
カリ水溶液から前記混合物を分離する混合物分離手段
と、前記アルカリ水溶液から分離した前記混合物を加熱
して前記脆化物の混在するアルミナを生成させるアルミ
ナ生成手段とを備えていることから、低コストで簡単に
脆化物を無害化処理することができる。
【0175】第二十二番目の発明による蛍光灯安定器用
コンデンサの無害化処理システムは、第十七番目から第
二十一番目の発明のいずれかにおいて、前記有機物脆化
手段で前記有機物を脆化される前の前記コンデンサを、
加熱された溶解液中に浸漬してプラスチックスフィルム
を当該溶解液に溶解させて除去するプラスチックス除去
手段を備えると共に、前記分解処理手段が、前記プラス
チックス除去手段で除去されたプラスチックスも併せて
分解処理して無害化することから、プラスチックスフィ
ルムを確実に無害化処理することができる。
【0176】第二十三番目の発明による蛍光灯安定器用
コンデンサの無害化処理システムは、第二十二番目の発
明において、前記プラスチックス除去手段が、前記プラ
スチックスフィルムを溶解した前記溶解液を冷却して、
プラスチックス粉末を析出させて当該溶解液と当該プラ
スチックス粉末とを分離し、当該溶解液を再利用する溶
解液再利用手段を備えていることから、処理コストを低
減することができる。
【0177】第二十四番目の発明による蛍光灯安定器用
コンデンサの無害化処理システムは、第十七番目から第
二十三番目の発明のいずれかにおいて、前記容器分別手
段からの前記容器を洗浄液で仕上洗浄する仕上処理手段
を備えると共に、前記粗洗浄手段が、前記仕上処理手段
からの廃液を利用して粗洗浄を行うことから、容器の無
害化処理を確実に行うことができると共に、洗浄液の使
用量の増加を抑えることができる。
【0178】第二十五番目の発明による蛍光灯安定器用
コンデンサの無害化処理システムは、第十七番目から第
二十四番目の発明のいずれかにおいて、前記有機物脆化
手段が、前記コンデンサに対して、イナート加熱を行う
イナート加熱手段、真空加熱を行う真空加熱手段、冷凍
する冷凍手段、紫外線を照射する紫外線照射手段のうち
のいずれかであることから、有機物の脆化を確実に行う
ことができる。
【0179】第二十六番目の発明による蛍光灯安定器用
コンデンサの無害化処理システムは、第十七番目から第
二十五番目の発明いずれかにおいて、前記コンデンサ
が、絶縁紙およびプラスチックスフィルムのうちの少な
くとも一方とアルミニウム箔とからなる素子と前記PC
B油とを容器に封入してなるものであることから、コン
デンサの無害化処理を確実に行うことができる。
【0180】第二十七番目の発明による蛍光灯安定器用
コンデンサの無害化処理システムは、絶縁油としてPC
B油を含んだ蛍光灯安定器用コンデンサの無害化処理シ
ステムであって、前記コンデンサを分割するコンデンサ
分割手段と、分割された前記コンデンサの素子を洗浄液
で粗洗浄する粗洗浄手段と、粗洗浄された前記素子の絶
縁紙を分離する絶縁紙分離手段と、前記絶縁紙を分離さ
れた前記素子をアルカリ水溶液中に浸漬してアルミニウ
ム箔を溶解させるアルミニウム箔溶解手段と、前記アル
ミニウム箔溶解手段からの前記アルカリ水溶液からアル
ミニウム成分を分離して当該アルミニウム成分を処理す
るアルミニウム成分処理手段と、前記粗洗浄手段からの
PCBを含む廃液と、前記アルミニウム成分処理手段か
らの廃液とを分解処理して無害化する分解処理手段とを
備えていることから、蛍光灯安定器用コンデンサを効率
よく無害化処理することができる。
【0181】第二十八番目の発明による蛍光灯安定器用
コンデンサの無害化処理システムは、第二十七番目の発
明において、前記絶縁紙分離手段が、粗洗浄された前記
素子の前記絶縁紙を分離液中で比重差に基づいて分離す
る液中分離手段であるので、絶縁紙とアルミニウム箔と
の分離を確実に行うことができる。
【0182】第二十九番目の発明による蛍光灯安定器用
コンデンサの無害化処理システムは、第二十八番目の発
明において、前記分離液が、水と非水溶性液との二層液
からなるので、絶縁紙とアルミニウム箔との分離を簡単
に行うことができる。
【0183】第三十番目の発明による蛍光灯安定器用コ
ンデンサの無害化処理システムは、第十七番目から第二
十八番目の発明のいずれかにおいて、前記分解処理手段
が、水熱分解処理を行う水熱分解手段または超臨界水酸
化処理を行う超臨界水酸化手段であることから、分解処
理を確実に行うことができる。
【0184】第三十一番目の発明による蛍光灯安定器用
コンデンサの無害化処理システムは、第十七番目から第
三十番目の発明のいずれかにおいて、受け入れた前記蛍
光灯安定器の内部の前記コンデンサの位置を特定するコ
ンデンサ位置特定手段と、前記コンデンサの位置を特定
した前記蛍光灯安定器から当該コンデンサを取り出すコ
ンデンサ取出手段とを備えた前処理手段を備えているこ
とから、蛍光灯安定器からコンデンサを確実に取り出す
ことができる。
【0185】第三十二番目の発明による蛍光灯安定器用
コンデンサの無害化処理システムは、第十七番目から第
三十一番目の発明のいずれかにおいて、前記洗浄液が、
炭化水素、C1 〜C4 のアルコール、C1 〜C4 の塩素
化物、代替フロン、界面活性剤を添加した水のうちのい
ずれかであることから、洗浄処理を効率よく行うことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による蛍光灯安定器用コンデンサの無害
化処理システムの第一番目の実施の形態の部材処理シス
テム部分の概略構成図である。
【図2】本発明による蛍光灯安定器用コンデンサの無害
化処理システムの第一番目の実施の形態のスラリ製造装
置の概念図である。
【図3】図2のスラリ製造装置の概略構成図である。
【図4】本発明による蛍光灯安定器用コンデンサの無害
化処理システムの第一番目の実施の形態の水熱分解処理
装置の概略構成図である。
【図5】蛍光灯安定器用コンデンサの無害化処理方法の
第一番目の実施の形態の手順を表すフロー図である。
【図6】蛍光灯安定器の概略構成図である。
【図7】本発明による蛍光灯安定器用コンデンサの無害
化処理システムの第二番目の実施の形態の部材処理シス
テム部分の概略構成図である。
【図8】蛍光灯安定器用コンデンサの無害化処理方法の
第二番目の実施の形態の手順を表すフロー図である。
【図9】蛍光灯安定器用コンデンサの無害化処理方法の
第三番目の実施の形態の手順を表すフロー図である。
【符号の説明】
1 洗浄液 1a 廃液 2 溶解液 3 不活性ガス 4 水 4a 廃水 5 アルカリ原液 6 アルカリ水溶液 6a 廃液 7 二酸化炭素ガス 8 スラリ 30 蛍光灯安定器 31 ケース 32 トランス 33 コンデンサ 33a 容器 33b アルミニウム箔 33c 絶縁紙 33d プラスチックスフィルム 43b 沈殿物 43c 脆化物 43d プラスチックス粉末 53b アルミナ 100 無害化処理システム 101 保持筐 102 保持容器 110 コンデンサ分割装置 111 支持テーブル 112 油圧カッタ 120 粗洗浄装置 121 粗洗浄槽 122 洗浄液供給器 123 攪拌翼 125 排出バルブ 130 プラスチックス分離装置 131 溶解槽 132 溶解液供給器 133 攪拌翼 134 加熱器 135 排出バルブ 136 濾過器 137 送給ポンプ 140 有機物脆化装置 141 加熱炉 142 不活性ガス供給器 143 バルブ 144 加熱器 145 排ガス洗浄器 146 吸着槽 150 容器分別装置 151 アルカリ槽 152 アルカリ供給器 153 攪拌翼 155 排出バルブ 156 フード 157 吸引ポンプ 158 水素ガス除去器 160 仕上処理装置 161 仕上洗浄槽 162 洗浄液供給器 163 攪拌翼 165 排出バルブ 166 乾燥炉 167 加熱器 168 吸引ポンプ 169 吸着槽 170 アルミニウム成分処理装置 171 沈殿槽 172 二酸化炭素供給器 173 攪拌翼 174a,174b 濾過器 175 排出バルブ 176 加熱炉 177 加熱器 178 吸引ポンプ 179 吸着槽 180 スラリ化装置 181 ホッパ 182 外筒ドラム 183 内筒 184 攪拌翼列 185 軸受 186 分級目板 187 ノズル 188 スラリ排出口 189 スラリタンク 190 分解処理装置 191 一次反応器 192 加圧ポンプ 193 予熱器 194 二次反応器 195 冷却器 196 減圧弁 197 気液分離器 198 活性炭層 199 煙突 200 無害化処理システム 250 容器分別装置 254 加熱器 270 アルミニウム成分処理装置 271 水洗槽 272 送給ポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B03B 5/28 B09B 3/00 304Z B09B 5/00 ZAB // C22B 3/04 5/00 Z 3/44 C22B 3/00 A 21/00 P (72)発明者 開 昭夫 長崎県長崎市深堀町5丁目717番1号 三 菱重工業株式会社長崎研究所内 (72)発明者 庄島 敏和 長崎県長崎市深堀町5丁目717番1号 三 菱重工業株式会社長崎研究所内 (72)発明者 有馬 謙一 長崎県長崎市飽の浦町1番1号 三菱重工 業株式会社長崎造船所内 Fターム(参考) 2E191 BA13 BC01 BD11 4D004 AA50 AB06 AC05 CA02 CA10 CA13 CA15 CA22 CA36 CA40 CA47 CA48 CB03 CB04 CB26 CB32 CC01 CC04 CC12 4D056 AB17 AC02 AC04 AC08 AC27 BA03 CA05 CA14 CA17 CA31 CA37 CA39 4D071 AA41 AB14 AB15 AB23 AB43 CA03 CA05 DA20 4K001 AA02 BA22 BA24 CA05 DB08 DB22

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁油としてPCB油を含んだ蛍光灯安
    定器用コンデンサの無害化処理方法であって、 前記コンデンサを分割するコンデンサ分割工程と、 分割された前記コンデンサを洗浄液で粗洗浄する粗洗浄
    工程と、 粗洗浄された前記コンデンサの有機物を脆化させる有機
    物脆化工程と、 有機物を脆化された前記コンデンサをアルカリ水溶液中
    に浸漬してアルミニウム箔を溶解させると共に、当該ア
    ルカリ水溶液から容器を分離する容器分別工程と、 前記容器分別工程からの前記アルカリ水溶液から前記脆
    化物を分離すると共に、当該アルカリ水溶液からアルミ
    ニウム成分を分離して当該アルミニウム成分を処理する
    アルミニウム成分処理工程と、 前記粗洗浄工程からのPCBを含む廃液と、前記アルミ
    ニウム成分処理工程からの廃液とを分解処理して無害化
    する分解処理工程とを行うことを特徴とする蛍光灯安定
    器用コンデンサの無害化処理方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記アルミニウム成分処理工程が、前記脆化物を分離し
    た前記アルカリ水溶液中に二酸化炭素ガス若しくは酸を
    供給又は当該アルカリ水溶液を加熱することによりアル
    ミニウム成分の沈殿物を沈殿させ、当該アルカリ水溶液
    から当該沈殿物を分離した後、当該沈殿物を加熱してア
    ルミナを生成させることを特徴とする蛍光灯安定器用コ
    ンデンサの無害化処理方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2において、 前記アルミニウム成分処理工程で分離された前記脆化物
    をスラリとするスラリ化工程を行うと共に、 前記分解処理工程が、前記スラリも併せて分解処理して
    無害化することを特徴とする蛍光灯安定器用コンデンサ
    の無害化処理方法。
  4. 【請求項4】 絶縁油としてPCB油を含んだ蛍光灯安
    定器用コンデンサの無害化処理方法であって、 前記コンデンサを分割するコンデンサ分割工程と、 分割された前記コンデンサを洗浄液で粗洗浄する粗洗浄
    工程と、 粗洗浄された前記コンデンサの有機物を脆化させる有機
    物脆化工程と、 有機物を脆化された前記コンデンサをアルカリ水溶液中
    に浸漬してアルミニウム箔を溶解させてアルミニウム成
    分の沈殿物を生成させると共に、当該アルカリ水溶液か
    ら容器を分離する容器分別工程と、 前記容器分別工程からの前記アルカリ水溶液から前記脆
    化物および前記沈殿物の混合物を分離して当該混合物を
    処理するアルミニウム成分処理工程と、 前記粗洗浄工程からのPCBを含む廃液を分解処理して
    無害化する分解処理工程とを行うことを特徴とする蛍光
    灯安定器用コンデンサの無害化処理方法。
  5. 【請求項5】 請求項4において、 前記アルミニウム成分処理工程が、前記アルカリ水溶液
    から分離した前記混合物を加熱してアルミナと前記脆化
    物との混合物を生成させることを特徴とする蛍光灯安定
    器用コンデンサの無害化処理方法。
  6. 【請求項6】 請求項1から請求項5のいずれかにおい
    て、 前記有機物脆化工程で前記有機物を脆化される前の前記
    コンデンサを、加熱された溶解液中に浸漬してプラスチ
    ックスフィルムを当該溶解液に溶解させて除去するプラ
    スチックス除去工程を行うと共に、 前記分解処理工程が、前記プラスチックス除去工程で除
    去されたプラスチックスも併せて分解処理して無害化す
    ることを特徴とする蛍光灯安定器用コンデンサの無害化
    処理方法。
  7. 【請求項7】 請求項6において、 前記プラスチックス除去工程が、前記プラスチックスフ
    ィルムを溶解した前記溶解液を冷却して、プラスチック
    ス粉末を析出させて当該溶解液と当該プラスチックス粉
    末とを分離することにより、当該溶解液を再利用するこ
    とを特徴とする蛍光灯安定器用コンデンサの無害化処理
    方法。
  8. 【請求項8】 請求項1から請求項7のいずれかにおい
    て、 前記容器分別工程からの前記容器を洗浄液で仕上洗浄す
    る仕上処理工程を行うと共に、 前記粗洗浄工程が、前記仕上処理工程からの廃液を利用
    して粗洗浄を行うことを特徴とする蛍光灯安定器用コン
    デンサの無害化処理方法。
  9. 【請求項9】 請求項1から請求項8のいずれかにおい
    て、 前記有機物脆化工程が、前記コンデンサに対して、イナ
    ート加熱処理、真空加熱処理、冷凍処理、紫外線照射処
    理のうちのいずれかを行うことを特徴とする蛍光灯安定
    器用コンデンサの無害化処理方法。
  10. 【請求項10】 請求項1から請求項9のいずれかにお
    いて、 前記コンデンサが、絶縁紙およびプラスチックスフィル
    ムのうちの少なくとも一方とアルミニウム箔とからなる
    素子と前記PCB油とを容器に封入してなるものである
    ことを特徴とする蛍光灯安定器用コンデンサの無害化処
    理方法。
  11. 【請求項11】 絶縁油としてPCB油を含んだ蛍光灯
    安定器用コンデンサの無害化処理方法であって、 前記コンデンサを分割するコンデンサ分割工程と、 分割された前記コンデンサの素子を洗浄液で粗洗浄する
    粗洗浄工程と、 粗洗浄された前記素子の絶縁紙を分離する絶縁紙分離工
    程と、 前記絶縁紙を分離された前記素子をアルカリ水溶液中に
    浸漬してアルミニウム箔を溶解させるアルミニウム箔溶
    解工程と、 前記アルミニウム箔溶解工程からの前記アルカリ水溶液
    からアルミニウム成分を分離して当該アルミニウム成分
    を処理するアルミニウム成分処理工程と、 前記粗洗浄工程からのPCBを含む廃液と、前記アルミ
    ニウム成分処理工程からの廃液とを分解処理して無害化
    する分解処理工程とを行うことを特徴とする蛍光灯安定
    器用コンデンサの無害化処理方法。
  12. 【請求項12】 請求項11において、 前記紙分離工程が、粗洗浄された前記素子の紙を分離液
    中で比重差に基づいて分離することを特徴とする蛍光灯
    安定器用コンデンサの無害化処理方法。
  13. 【請求項13】 請求項12において、 前記分離液が、水と非水溶性液との二層液からなること
    を特徴とする蛍光灯安定器用コンデンサの無害化処理方
    法。
  14. 【請求項14】 請求項1から請求項13のいずれかに
    おいて、 前記分解処理工程が、水熱分解処理または超臨界水酸化
    処理であることを特徴とする蛍光灯安定器用コンデンサ
    の無害化処理方法。
  15. 【請求項15】 請求項1から請求項14のいずれかに
    おいて、 受け入れた前記蛍光灯安定器の内部の前記コンデンサの
    位置を特定するコンデンサ位置特定工程と、 前記コンデンサの位置を特定した前記蛍光灯安定器から
    当該コンデンサを取り出すコンデンサ取出工程とを行う
    前処理工程を行うことを特徴とする蛍光灯安定器用コン
    デンサの無害化処理方法。
  16. 【請求項16】 請求項1から請求項15のいずれかに
    おいて、 前記洗浄液が、炭化水素、C1 〜C4 のアルコール、C
    1 〜C4 の塩素化物、代替フロン、界面活性剤を添加し
    た水のうちのいずれかであることを特徴とする蛍光灯安
    定器用コンデンサの無害化処理方法。
  17. 【請求項17】 絶縁油としてPCB油を含んだ蛍光灯
    安定器用コンデンサの無害化処理システムであって、 前記コンデンサを分割するコンデンサ分割手段と、 分割された前記コンデンサを洗浄液で粗洗浄する粗洗浄
    手段と、 粗洗浄された前記コンデンサの有機物を脆化させる有機
    物脆化手段と、 有機物を脆化された前記コンデンサをアルカリ水溶液中
    に浸漬してアルミニウム箔を溶解させると共に、当該ア
    ルカリ水溶液から容器を分離する容器分別手段と、 前記容器分別手段からの前記アルカリ水溶液から前記脆
    化物を分離すると共に、当該アルカリ水溶液からアルミ
    ニウム成分を分離して当該アルミニウム成分を処理する
    アルミニウム成分処理手段と、 前記粗洗浄手段からのPCBを含む廃液と、前記アルミ
    ニウム成分処理手段からの廃液とを分解処理して無害化
    する分解処理手段とを備えていることを特徴とする蛍光
    灯安定器用コンデンサの無害化処理システム。
  18. 【請求項18】 請求項17において、 前記アルミニウム成分処理手段が、 前記アルカリ水溶液と前記脆化物とを分離する脆化物分
    離手段と、 前記脆化物を分離された前記アルカリ水溶液中に二酸化
    炭素ガス若しくは酸を供給又は当該アルカリ水溶液を加
    熱してアルミニウム成分の沈殿物を生成させるアルミニ
    ウム成分沈殿化手段と、 前記アルカリ水溶液から前記沈殿物を分離する沈殿物分
    離手段と、 前記沈殿物を加熱してアルミナを生成させるアルミナ生
    成手段とを備えていることを特徴とする蛍光灯安定器用
    コンデンサの無害化処理システム。
  19. 【請求項19】 請求項17または請求項18におい
    て、 前記アルミニウム成分処理手段で分離された前記脆化物
    をスラリとするスラリ化手段を備えると共に、 前記分解処理手段が、前記スラリも併せて分解処理して
    無害化することを特徴とする蛍光灯安定器用コンデンサ
    の無害化処理システム。
  20. 【請求項20】 絶縁油としてPCB油を含む蛍光灯安
    定器用コンデンサの無害化処理システムであって、 前記コンデンサを分割するコンデンサ分割手段と、 分割された前記コンデンサを洗浄液で粗洗浄する粗洗浄
    手段と、 粗洗浄された前記コンデンサの有機物を脆化させる有機
    物脆化手段と、 有機物を脆化された前記コンデンサをアルカリ水溶液中
    に浸漬してアルミニウム箔を溶解させてアルミニウム成
    分の沈殿物を生成させると共に、当該アルカリ水溶液か
    ら容器を分離する容器分別手段と、 前記容器分別手段からの前記アルカリ水溶液から前記脆
    化物および前記沈殿物の混合物を分離して当該混合物を
    処理するアルミニウム成分処理手段と、 前記粗洗浄工程からの廃液を分解処理して無害化する分
    解処理手段とを行うことを特徴とする蛍光灯安定器用コ
    ンデンサの無害化処理システム。
  21. 【請求項21】 請求項20において、 前記アルミニウム成分処理手段が、 前記アルカリ水溶液から前記混合物を分離する混合物分
    離手段と、 前記アルカリ水溶液から分離した前記混合物を加熱して
    前記脆化物の混在するアルミナを生成させるアルミナ生
    成手段とを備えていることを特徴とする蛍光灯安定器用
    コンデンサの無害化処理システム。
  22. 【請求項22】 請求項17から請求項21のいずれか
    において、 前記有機物脆化手段で前記有機物を脆化される前の前記
    コンデンサを、加熱された溶解液中に浸漬してプラスチ
    ックスフィルムを当該溶解液に溶解させて除去するプラ
    スチックス除去手段を備えると共に、 前記分解処理手段が、前記プラスチックス除去手段で除
    去されたプラスチックスも併せて分解処理して無害化す
    ることを特徴とする蛍光灯安定器用コンデンサの無害化
    処理システム。
  23. 【請求項23】 請求項22において、 前記プラスチックス除去手段が、 前記プラスチックスフィルムを溶解した前記溶解液を冷
    却して、プラスチックス粉末を析出させて当該溶解液と
    当該プラスチックス粉末とを分離し、当該溶解液を再利
    用する溶解液再利用手段を備えていることを特徴とする
    蛍光灯安定器用コンデンサの無害化処理システム。
  24. 【請求項24】 請求項17から請求項23のいずれか
    において、 前記容器分別手段からの前記容器を洗浄液で仕上洗浄す
    る仕上処理手段を備えると共に、 前記粗洗浄手段が、前記仕上処理手段からの廃液を利用
    して粗洗浄を行うことを特徴とする蛍光灯安定器用コン
    デンサの無害化処理システム。
  25. 【請求項25】 請求項17から請求項24のいずれか
    において、 前記有機物脆化手段が、前記コンデンサに対して、イナ
    ート加熱を行うイナート加熱手段、真空加熱を行う真空
    加熱手段、冷凍する冷凍手段、紫外線を照射する紫外線
    照射手段のうちのいずれかであることを特徴とする蛍光
    灯安定器用コンデンサの無害化処理システム。
  26. 【請求項26】 請求項17から請求項25のいずれか
    において、 前記コンデンサが、絶縁紙およびプラスチックスフィル
    ムのうちの少なくとも一方とアルミニウム箔とからなる
    素子と前記PCB油とを容器に封入してなるものである
    ことを特徴とする蛍光灯安定器用コンデンサの無害化処
    理システム。
  27. 【請求項27】 絶縁油としてPCB油を含んだ蛍光灯
    安定器用コンデンサの無害化処理システムであって、 前記コンデンサを分割するコンデンサ分割手段と、 分割された前記コンデンサの素子を洗浄液で粗洗浄する
    粗洗浄手段と、 粗洗浄された前記素子の絶縁紙を分離する絶縁紙分離手
    段と、 前記絶縁紙を分離された前記素子をアルカリ水溶液中に
    浸漬してアルミニウム箔を溶解させるアルミニウム箔溶
    解手段と、 前記アルミニウム箔溶解手段からの前記アルカリ水溶液
    からアルミニウム成分を分離して当該アルミニウム成分
    を処理するアルミニウム成分処理手段と、 前記粗洗浄手段からのPCBを含む廃液と、前記アルミ
    ニウム成分処理手段からの廃液とを分解処理して無害化
    する分解処理手段とを備えていることを特徴とする蛍光
    灯安定器用コンデンサの無害化処理システム。
  28. 【請求項28】 請求項27において、 前記紙分離手段が、粗洗浄された前記素子の紙を分離液
    中で比重差に基づいて分離する液中分離手段であること
    を特徴とする蛍光灯安定器用コンデンサの無害化処理シ
    ステム。
  29. 【請求項29】 請求項28において、 前記分離液が、水と非水溶性液との二層液からなること
    を特徴とする蛍光灯安定器用コンデンサの無害化処理シ
    ステム。
  30. 【請求項30】 請求項17から請求項29のいずれか
    において、 前記分解処理手段が、水熱分解処理を行う水熱分解手段
    または超臨界水酸化処理を行う超臨界水酸化手段である
    ことを特徴とする蛍光灯安定器用コンデンサの無害化処
    理システム。
  31. 【請求項31】 請求項17から請求項30のいずれか
    において、 受け入れた前記蛍光灯安定器の内部の前記コンデンサの
    位置を特定するコンデンサ位置特定手段と、 前記コンデンサの位置を特定した前記蛍光灯安定器から
    当該コンデンサを取り出すコンデンサ取出手段とを備え
    た前処理手段を備えていることを特徴とする蛍光灯安定
    器用コンデンサの無害化処理システム。
  32. 【請求項32】 請求項17から請求項31のいずれか
    において、 前記洗浄液が、炭化水素、C1 〜C4 のアルコール、C
    1 〜C4 の塩素化物、代替フロン、界面活性剤を添加し
    た水のうちのいずれかであることを特徴とする蛍光灯安
    定器用コンデンサの無害化処理システム。
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