JP2001129572A - 有害物質処理方法およびその装置 - Google Patents

有害物質処理方法およびその装置

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JP2001129572A
JP2001129572A JP31476999A JP31476999A JP2001129572A JP 2001129572 A JP2001129572 A JP 2001129572A JP 31476999 A JP31476999 A JP 31476999A JP 31476999 A JP31476999 A JP 31476999A JP 2001129572 A JP2001129572 A JP 2001129572A
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ozone
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ozone gas
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Masamichi Asano
昌道 浅野
Noriaki Senba
範明 仙波
Kiyoshi Sugata
清 菅田
Takehiro Nishizawa
丈裕 西澤
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 原水中のオゾン濃度を高めてヒドロキシラジ
カルを効率よく発生させることができる有害物質処理方
法およびその装置を提供する。 【解決手段】 水2にオゾンガス3を溶解させてオゾン
溶解水4を生成させる給水管11、オゾン発生器12、
加圧ポンプ14、加圧溶解槽16等と、オゾン溶解水4
を原水1に供給する配管17等と、原水1にUVを照射
するUVランプ23とを備えると共に、原水1に浮上し
た不溶性粒子5を回収除去するスクレーパ19等を設
け、水2にオゾンガス3を溶解させたオゾン溶解水4を
原水1中に供給すると共に、UVの照射を行うことによ
り、ヒドロキシラジカルを発生させて原水1中に含まれ
ている難分解性物質を分解処理するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、埋立地浸出水や産
業排水などの原水に存在する難分解性物質(例えば有機
ハロゲン系化合物等)などの有害物質を分解処理する有
害物質処理方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】埋立地浸出水や産業廃水などの原水に存
在する難分解性物質(例えばダイオキシン類などのよう
な有機ハロゲン系化合物)などの有害物質を分解処理す
る有害物質処理装置は、例えば、紫外線を照射する紫外
線照射ランプが処理槽内に設けられ、原水中にオゾンガ
スを送給すると共に紫外線照射ランプからの紫外線の照
射または過酸化水素の添加を行うことにより高活性のヒ
ドロキシラジカルを発生させ、有害物質を分解処理して
いる(例えば、特開平7−108285号公報や特開平
11−33569号公報等参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述したようにして有
害物質を分解処理する際には、原水中に溶解するオゾン
の濃度をできるだけ高めてヒドロキシラジカルを効率よ
く発生させることが重要である。このため、従来は、原
水中に供給したオゾンガスの気泡を超音波で微細化する
ことによりオゾンガスの溶解性を高めるようにしている
ものの、満足できるほどオゾンを原水中に溶解させるこ
とができず、ヒドロキシラジカルの発生効率を十分に向
上させることができなかった。
【0004】このようなことから、本発明は、原水中の
オゾン濃度を高めてヒドロキシラジカルを効率よく発生
させることができる有害物質処理方法およびその装置を
提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前述した課題を解決する
ための、本発明による有害物質処理方法は、水にオゾン
ガスを溶解させたオゾン溶解水を原水中に供給すると共
に、紫外線の照射または過酸化水素の添加のうちの少な
くとも一方を行うことにより、ヒドロキシラジカルを発
生させて当該原水に含まれている難分解性物質を分解処
理することを特徴とする。
【0006】上述した有害物質処理方法において、前記
オゾン溶解水が、前記原水を処理した処理水の少なくと
も一部にオゾンガスを溶解させたものであることを特徴
とする。
【0007】上述した有害物質処理方法において、前記
原水に未溶解のオゾンガスを回収して前記オゾン溶解水
の原料に再び利用することを特徴とする。
【0008】上述した有害物質処理方法において、前記
難分解性物質がダイオキシン類、ポリハロゲン化ビフェ
ニル類、ハロゲン化ベンゼン類、ハロゲン化フェノール
およびハロゲン化トルエンから選ばれる少なくとも一
種、または、フタル酸エステル、ビスフェノールA、β
−エストラジオール等の環境ホルモンであることを特徴
とする。
【0009】前述した課題を解決するための、本発明に
よる有害物質処理装置は、水にオゾンガスを溶解させて
オゾン溶解水を生成させるオゾン溶解水生成手段と、前
記オゾン溶解水を原水に供給するオゾン溶解水供給手段
と、前記原水に紫外線を照射する紫外線照射手段または
前記原水に過酸化水素を添加する過酸化水素添加手段の
うちの少なくとも一方とを備えてなることを特徴とす
る。
【0010】上述した有害物質処理装置において、前記
原水に浮上した不溶性粒子を回収除去する不溶性粒子除
去手段を設けたことを特徴とする。
【0011】上述した有害物質処理装置において、前記
原水を処理した処理水の少なくとも一部を前記オゾン溶
解水生成手段に供給する処理水再利用手段を設けたこと
を特徴とする。
【0012】上述した有害物質処理装置において、前記
原水に未溶解のオゾンガスを前記オゾン溶解水生成手段
に再び供給するオゾンガス再利用手段を設けたことを特
徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明による有害物質処理方法お
よびその装置の実施の形態を以下に説明するが、本発明
は、これらの実施の形態に限定されるものではない。
【0014】[第一番目の実施の形態]本発明による有
害物質処理方法およびその装置の第一番目の実施の形態
を図1を用いて説明する。図1は、有害物質処理装置の
概略構成図である。
【0015】本実施の形態による有害物質処理装置は、
図1に示すように、水2にオゾンガス3を溶解させてオ
ゾン溶解水4を生成させるオゾン溶解水生成手段である
給水管11、オゾン発生器12、加圧ポンプ14、加圧
溶解槽16等と、オゾン溶解水4を原水1に供給する配
管17等と、原水1に紫外線(UV)を照射する紫外線
照射手段である紫外線ランプ(UVランプ)23とを備
えると共に、原水1に浮上した不溶性粒子5を回収除去
する不溶性粒子除去手段であるスクレーパ19等を設け
ている。
【0016】より具体的に説明すると、水2を送給する
給水管11は、加圧ポンプ14の受入口に連結されてい
る。給水管11の途中には、オゾンガス3を発生させる
オゾン発生器12が配管13を介して連結されている。
加圧ポンプ14の送出口は、配管15を介して加圧溶解
槽16に連結されている。加圧溶解槽16は、難分解性
物質(例えばダイオキシン類などの有機ハロゲン系化合
物)などの有害物質を含んだ原水1を貯蔵する原水槽1
8の底部に配管17を介して連結されている。
【0017】よって、オゾン発生器12を作動すること
により、給水管2内を流通する水2にオゾンガス3を混
合することができ、この混合物を加圧ポンプ14で加圧
しながら加圧溶解槽16に送給することにより、水2の
オゾンガス3の飽和濃度を増大させて水2中に多くのオ
ゾンガス3を溶解させ、高オゾン濃度のオゾン溶解水4
を原水槽18内の内部に噴入させることができる。
【0018】前記原水槽18の内部には、水面に浮上し
たスラッジ(例えばSS成分等)などのような不溶性粒
子5を掻き集めるスクレーパ19が設けられている。原
水槽18の側面上方寄りには、スクレーパ19で掻き集
められた不溶性粒子5を排出する排出口20が設けられ
ている。
【0019】前記原水槽18には、配管21を介して送
給ポンプ22の受入口側が連結している。送給ポンプ2
2の送出口側には、配管23を介して処理槽24に連結
している。処理槽24の内部には、紫外線(UV)を照
射する紫外線ランプ(UVランプ)25が配設されてお
り、UVランプ25からUVを照射することにより、ヒ
ドロキシラジカル(OHラジカル)を発生させて原水1
に存在する前記有害物質を分解処理して処理水6とする
ことができるようになっている。なお、図1中、26は
処理水5を送出する送出管である。
【0020】このような有害物質処理装置を使用する有
害物質処理方法を図1を用いて次に説明する。
【0021】オゾン発生器12を作動し、給水管2内を
流通する水2中にオゾンガス3を供給して加圧ポンプ1
4で加圧しながら加圧溶解槽16に送給すると、水2お
よびオゾンガス3が加圧溶解槽16内で加圧環境下(2
〜5kgf/cm2 )で一旦保持され、オゾンガス3に
対する水2の飽和濃度が増大して多くのオゾンガス3が
水2に溶解し、オゾン濃度の高いオゾン溶解水4が生成
する。このオゾン溶解水4は、配管17を介して原水槽
18内に噴入され、原水1中で上昇しながら当該原水1
と混ざり合う。これにより、原水1中にオゾンが高濃度
で溶解するようになる。
【0022】また、加圧状態のオゾン溶解水4が原水槽
18の下方から噴入しているため、原水1に存在するス
ラッジなどのような不溶性粒子5が水面に浮上するよう
になる。このため、スクレーパ19を作動させることに
より、不溶性粒子5が容易に掻き集められて排出口20
から排出される。
【0023】一方、送給ポンプ22の作動により、原水
槽18内の高オゾン濃度の原水1が処理槽24内に送給
され、UVランプ25からのUVにより高活性のOHラ
ジカルが効率よく発生し、難分解性物質(例えばダイオ
キシン類などの有機ハロゲン系化合物)などの有害物質
が効率よく分解処理され、処理水6となって送出管26
から送出される。
【0024】すなわち、水2にオゾンガス3を溶解させ
たオゾン溶解水4を原水1中に供給すると共に、原水1
にUVの照射を行うことにより、OHラジカルを発生さ
せて原水1に含まれている難分解性物質を分解処理する
ようにしたのである。
【0025】このため、下記に示すような反応に基づい
てOHラジカルを発生させることができ、下記の化学式
(1)の溶解速度を速めることにより、OHラジカルの
発生効率を向上させることができる。
【0026】 O3 (ガス) →O3 (水溶物) (1) O3 (水溶物)+UV→O2 +O (2) H2 O+O →2・OH (3)
【0027】よって、下記に示す数式(1)に基づいて
水のオゾン飽和濃度を大きくする、具体的には、加圧環
境下で水2とオゾンガス3とを混合することにより、ヘ
ンリー則にしたがって上記飽和濃度が増大して上記溶解
速度が速くなり、OHラジカルの発生効率を向上させ
て、有害物質の分解処理能力を向上させることができ
る。
【0028】 dC/dt=KL A(C* −C) (1) ただし、dC/dtは水に対するオゾンガスの溶解速
度、KL は定数、Aは水とオゾンガスとの接触面積、C
* は水のオゾン飽和濃度、Cは水中のオゾン濃度であ
る。
【0029】したがって、このような有害物質処理方法
およびその装置によれば、原水1中にオゾンガス2を多
く溶解させて、OHラジカルを効率よく発生させること
ができるので、有害物質の分解処理能力を向上させるこ
とができる。
【0030】また、先にも説明したように、加圧状態の
オゾン溶解水4を原水槽11の下方から噴入するように
したので、原水1に存在するスラッジなどのような不溶
性粒子5を水面に浮上させることができ、不溶性粒子5
をスクレーパ19により容易に掻き集めて排出口20か
ら排出することができる。
【0031】したがって、処理槽24でのUVランプ2
5によるUV照射効率の低下を防止することができるの
で、OHラジカルの発生効率の低下を抑制することがで
き、有害物質の分解処理能力の低下を防止することがで
きる。
【0032】なお、本発明で分解処理する難分解物質と
しては、ダイオキシン類やPCB類に代表される有害な
塩素化芳香族化合物、高縮合度芳香族炭化水素等の埋立
地浸出水や産業排水等の排水からの有害物質をいうが、
本発明のヒドロキシラジカルで分解できる埋立地浸出水
や産業排水等やシュレッダーダスト処理物からの原水や
洗煙排水等の原水中の有害物質はもちろんのこと、フタ
ル酸エステルやビスフェノールAやβ−エストラジオー
ル等のような環境ホルモンと呼ばれる物質も処理するこ
とができる。
【0033】また、前記ダイオキシン類とは、ポリハロ
ゲン化ジベンゾ−p−ダイオキシン類(PXDDs)及
びポリハロゲン化ジベンゾフラン類(PXDFs)の総
称であり(Xはハロゲンを示す。)、ハロゲン系化合物
とある種の有機ハロゲン化合物の燃焼時に微量発生する
といわれる。ハロゲンの数によって一ハロゲン化物から
八ハロゲン化物まであり、これらのうち、特に四塩化ジ
ベンゾ−p−ダイオキシン(T4 CDD)は、最も強い
毒性を有するものとして知られている。なお、有害なハ
ロゲン化芳香族化合物としては、ダイオキシン類の他に
その前駆体となる種々の有機ハロゲン化合物(例えば、
フェノール,ベンゼン等の芳香族化合物(例えばハロゲ
ン化ベンゼン類,ハロゲン化フェノール及びハロゲン化
トルエン等)、ハロゲン化アルキル化合物等)が含まれ
ており、除去する必要がある。すなわち、ダイオキシン
類とは、塩素化ダイオキシン類のみならず、臭素化ダイ
オキシン類等のハロゲン化ダイオキシン類を表す。
【0034】また、PXB類(ポリハロゲン化ビフェニ
ル類)はビフェニルにハロゲン原子が数個付加した化合
物の総称であり、ハロゲンの置換数、置換位置により異
性体がある。PXB類のうち、特にPCB(ポリ塩化ビ
フェニル)においては、2,6−ジクロロビフェニル、
2,2'−ジクロロビフェニル、2,3,5−トリクロロ
ビフェニル等が代表的であり、毒性が強く、焼却した場
合にはダイオキシン類が発生するおそれがあるものとし
て知られており、除去する必要がある。また、PXB類
には、コプラナーPXBも含まれ、処理水として放流す
るには原水中から除去する必要がある。
【0035】また、OHラジカルを発生させる手段とし
ては、オゾンに紫外線ランプにより紫外線を照射する
方法、オゾンと過酸化水素とを併用する方法、オゾ
ンと過酸化水素とを併用して紫外線を照射する方法等が
挙げられる。
【0036】上記のオゾンに紫外線ランプ(例えば、
低圧水銀ランプ:出力10〜200W)により紫外線を
照射する方法は、波長185nm,254nmの紫外線
をオゾン(オゾン濃度10g/m3 以上)に照射するこ
とでOHラジカルを発生させるものである。
【0037】上記のオゾンと過酸化水素とを併用する
方法は、過酸化水素の注入量を10〜5000mg/リ
ットルとし、オゾンの注入量を50〜5000mg/リ
ットルとして、下記の化学式(4),(5)で表される
ようにしてOHラジカルを発生させるものである。
【0038】 H2 2 →HO2 - +H- (4) HO2 - +O3 →・OH+・O2 - +O2 (5)
【0039】上記のオゾンと過酸化水素とを併用して
紫外線を照射する方法は、上記,の方法を組み合わ
せてOHラジカルを発生させるものである。
【0040】このような各種のOHラジカル発生手段に
おいて、本実施の形態では、上記の方法を適用し、先
に説明した化学式(1)〜(3)に基づいて発生させた
強力なOHラジカルの酸化分解作用により、難分解物質
の有害物質を分解処理するようにしている。
【0041】また、原水中にFeイオンやCuイオン等
を共存させると、下記の化学式(6),(7)に示すよ
うに、上記イオンの作用によりOHラジカルが大幅に生
成しやすくなり、分解促進効果が向上するようになる。
【0042】 O3 +H2 O+Fe2+→・OH+OH- +O2 +Fe3+ (6) O3 +H2 O+Cu+ →・OH+OH- +O2 +Cu2+ (7)
【0043】[第二番目の実施の形態]本発明による有
害物質処理方法およびその装置の第二番目の実施の形態
を図2を用いて説明する。なお、図2は、その装置の概
略構成図である。ただし、前述した第一番目の実施の形
態と同様な部分については、前述した第一番目の実施の
形態の説明で用いた符号と同様な符号を用いることによ
り、その説明を省略する。
【0044】本実施の形態による有害物質処理装置は、
図2に示すように、オゾン溶解水4を生成させるオゾン
溶解水生成手段である給水管11、オゾン発生器12、
加圧ポンプ14、加圧溶解槽16等と、オゾン溶解水4
を原水1に供給する配管17等と、原水1に紫外線(U
V)を照射する紫外線照射手段である紫外線ランプ(U
Vランプ)23とを備えると共に、原水1に浮上した不
溶性粒子5を回収除去する不溶性粒子除去手段であるス
クレーパ19等を設けている。このような主要構造部分
では前述した第一番目の実施の形態と同様である。
【0045】しかしながら、図2に示すように、原水1
を処理した処理水6の少なくとも一部を給水管11等に
供給する処理水再利用手段である三方弁27等を設けて
おり、このような点で前述した第一番目の実施の形態と
異なっている。
【0046】より具体的に説明すると、前記送出管26
は、三方弁27の口27aに連結している。この三方弁
27は、口27bが外部に連絡すると共に、口27cが
前記給水管11に連結している。
【0047】すなわち、前述した第一番目の実施の形態
では、給水管11に水2を流通させていたが、本実施の
形態では、上記水2に代えて、処理水6の少なくとも一
部を給水管11に流通させるようにしたのである。
【0048】このため、処理水6を再利用することがで
きるので、処理水6を有効に利用することができると共
に、新たな水2を使用しなくて済むようになる。
【0049】したがって、本実施の形態によれば、処理
にかかるコストを低減することができる。
【0050】[第三番目の実施の形態]本発明による有
害物質処理方法およびその装置の第三番目の実施の形態
を図3を用いて説明する。なお、図3は、その装置の概
略構成図である。ただし、前述した第一番目の実施の形
態と同様な部分については、前述した第一番目の実施の
形態の説明で用いた符号と同様な符号を用いることによ
り、その説明を省略する。
【0051】本実施の形態による有害物質処理装置は、
図3に示すように、オゾン溶解水4を生成させるオゾン
溶解水生成手段である給水管11、オゾン発生器12、
加圧ポンプ14、加圧溶解槽16等と、オゾン溶解水4
を原水1に供給する配管17等と、原水1に紫外線(U
V)を照射する紫外線照射手段である紫外線ランプ(U
Vランプ)23とを備えると共に、原水1に浮上した不
溶性粒子5を回収除去する不溶性粒子除去手段であるス
クレーパ19等を設ける一方、原水1を処理した処理水
6の少なくとも一部を給水管11等に供給する処理水再
利用手段である三方弁27等を設けている。このような
主要構造部分では前述した第二番目の実施の形態と同様
である。
【0052】しかしながら、図3に示すように、加圧溶
解槽16は、配管17を介して原水槽18の底部に連結
すると共に、配管28を介して処理槽24の底部に連結
しており、このような点で前述した第二番目の実施の形
態と異なっている。
【0053】すなわち、前述した第二番目の実施の形態
では、オゾン溶解水4を原水槽18にだけ送給するよう
にしたが、本実施の形態では、オゾン溶解水4を原水槽
18だけでなく処理槽24にも送給するようにしたので
ある。
【0054】このため、UVを照射してOHラジカルを
発生させる際にもさらにオゾンを供給することができ
る。
【0055】したがって、本実施の形態によれば、OH
ラジカルの発生効率をさらに向上させることができるの
で、有害物質の分解処理をさらに効率よく行うことがで
きる。
【0056】[第四番目の実施の形態]本発明による有
害物質処理方法およびその装置の第四番目の実施の形態
を図4を用いて説明する。なお、図4は、その装置の概
略構成図である。ただし、前述した第一〜三番目の実施
の形態と同様な部分については、前述した第一〜三番目
の実施の形態の説明で用いた符号と同様な符号を用いる
ことにより、その説明を省略する。
【0057】本実施の形態による有害物質処理装置は、
図4に示すように、オゾン溶解水4を生成させるオゾン
溶解水生成手段である給水管11、オゾン発生器12、
加圧ポンプ14、加圧溶解槽16等と、オゾン溶解水4
を原水1に供給する配管17等と、原水1に紫外線(U
V)を照射する紫外線照射手段である紫外線ランプ(U
Vランプ)23とを備えると共に、原水1に浮上した不
溶性粒子5を回収除去する不溶性粒子除去手段であるス
クレーパ19等を設ける一方、原水1を処理した処理水
6の少なくとも一部を給水管11等に供給する処理水再
利用手段である三方弁27等を設けている。このような
主要構造部分では前述した第二番目の実施の形態と同様
である。
【0058】しかしながら、図4に示すように、原水1
に溶解しなかった未溶解オゾンガス3aを給水管11等
を流通する処理水6に再び供給するオゾンガス再利用手
段である吸引ポンプ30、混合槽32等を設けており、
このような点で前述した第二番目の実施の形態と異なっ
ている。
【0059】より具体的に説明すると、前記配管11の
オゾン発生器12の連結部分よりも上流側には、混合槽
32が介在している。一方、原水槽18の上部には、蓋
18aが設けられている。この原水槽18には、上記蓋
18aを貫通する配管29を介して吸引ポンプ30の吸
引口が連結している。吸引ポンプ30の送出口は、配管
31を介して上記混合槽32に連結している。
【0060】このため、吸引ポンプ30を作動すると、
原水1に溶解せずに残ったわずかな未溶解オゾンガス3
aは、当該吸引ポンプ30により原水槽18内から回収
されて混合槽32内に送給され、オゾン発生器12から
のオゾンガス3を送給される前の処理水6と混合槽32
により混合された後、オゾン発生器12からのオゾンガ
ス3と共に加圧ポンプ14や加圧溶解槽16などにより
処理水6中に再び溶解処理され、原水槽18内に再度送
給されるようになる。
【0061】すなわち、原水1に溶解しなかった未溶解
オゾンガス3aを処理水6中に再度混合して溶解させる
ようにしたのである。
【0062】したがって、本実施の形態によれば、オゾ
ンガス3を効率よく使用することができるので、小型の
オゾン発生器12を利用することができ、コストを抑え
ることができる。
【0063】
【発明の効果】本発明による有害物質処理方法は、水に
オゾンガスを溶解させたオゾン溶解水を原水中に供給す
ると共に、紫外線の照射または過酸化水素の添加のうち
の少なくとも一方を行うことにより、ヒドロキシラジカ
ルを発生させて当該原水に含まれている難分解性物質を
分解処理するので、原水中にオゾンガスを多く溶解させ
て、ヒドロキシラジカルを効率よく発生させることがで
き、難分解性物質の分解処理能力を向上させることがで
きる。
【0064】また、前記オゾン溶解水が、前記原水を処
理した処理水の少なくとも一部にオゾンガスを溶解させ
たものであれば、処理水を再利用することができるの
で、処理水を有効に利用することができると共に、新た
な水を使用しなくて済むようになり、処理にかかるコス
トを低減することができる。
【0065】また、前記原水に未溶解のオゾンガスを回
収して前記オゾン溶解水の原料に再び利用すれば、オゾ
ンガスを効率よく使用することができるので、オゾンガ
スの送給量を減らすことができ、コストを抑えることが
できる。
【0066】また、前記難分解性物質がダイオキシン
類、ポリハロゲン化ビフェニル類、ハロゲン化ベンゼン
類、ハロゲン化フェノールおよびハロゲン化トルエンか
ら選ばれる少なくとも一種、または、フタル酸エステ
ル、ビスフェノールA、β−エストラジオール等の環境
ホルモンであれば、当該難分解性物質を完全に分解処理
することができる。
【0067】一方、本発明による有害物質処理装置は、
水にオゾンガスを溶解させてオゾン溶解水を生成させる
オゾン溶解水生成手段と、前記オゾン溶解水を原水に供
給するオゾン溶解水供給手段と、前記原水に紫外線を照
射する紫外線照射手段または前記原水に過酸化水素を添
加する過酸化水素添加手段とを備えてなることから、オ
ゾン溶解水生成手段で水にオゾンガスを溶解させてオゾ
ン溶解水を生成させ、オゾン溶解水供給手段でオゾン溶
解水を原水に供給すると共に、紫外線照射手段で原水に
紫外線を照射するかまたは過酸化水素添加手段で原水に
過酸化水素を添加するかのうちの少なくとも一方を行う
ことにより、ヒドロキシラジカルを発生させて原水に含
まれている難分解性物質を分解処理するようにしたの
で、原水中にオゾンガスを多く溶解させて、ヒドロキシ
ラジカルを効率よく発生させることができ、難分解性物
質の分解処理能力を向上させることができる。
【0068】また、前記原水を処理した処理水の少なく
とも一部を前記オゾン溶解水生成手段に供給する処理水
再利用手段を設ければ、処理水を再利用することができ
るので、処理水を有効に利用することができると共に、
新たな水を使用しなくて済むようになり、処理にかかる
コストを低減することができる。
【0069】また、前記原水に未溶解のオゾンガスを前
記オゾン溶解水生成手段に再び供給するオゾンガス再利
用手段を設ければ、オゾンガスを効率よく使用すること
ができるので、オゾンガスの送給量を減らすことがで
き、コストを抑えることができる。
【0070】また、原水に浮上した不溶性粒子を回収除
去する不溶性粒子除去手段を設ければ、有害物質の分解
処理能力の低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による有害物質処理装置の第一番目の実
施の形態の概略構成図である。
【図2】本発明による有害物質処理装置の第二番目の実
施の形態の概略構成図である。
【図3】本発明による有害物質処理装置の第三番目の実
施の形態の概略構成図である。
【図4】本発明による有害物質処理装置の第四番目の実
施の形態の概略構成図である。
【符号の説明】
1 原水 2 水 3 オゾンガス 3a 未溶解オゾンガス 4 オゾン溶解水 5 不溶性粒子 6 処理水 11 給水管 12 オゾン発生器 14 加圧ポンプ 16 加圧溶解槽 18 原水槽 18a 蓋 19 スクレーパ 20 排出口 22 送給ポンプ 24 処理槽 25 UVランプ 27 三方弁 30 吸引ポンプ 32 混合槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菅田 清 神奈川県横浜市金沢区幸浦一丁目8番地1 三菱重工業株式会社横浜研究所内 (72)発明者 西澤 丈裕 神奈川県横浜市中区錦町12番地 三菱重工 業株式会社横浜製作所内 Fターム(参考) 4D037 AA11 AB11 AB14 AB16 BA04 BA07 BA18 BB09 CA11 CA12 4D050 AA12 AA13 AB07 AB13 AB15 AB19 BB02 BB09 BC06 BC07 BC09 BD02 BD04 BD06 BD08 CA04 CA07 CA20 4D051 AA00 AB03 CA02 DB03 4G042 CE01 CE04

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水にオゾンガスを溶解させたオゾン溶解
    水を原水中に供給すると共に、紫外線の照射または過酸
    化水素の添加のうちの少なくとも一方を行うことによ
    り、ヒドロキシラジカルを発生させて当該原水に含まれ
    ている難分解性物質を分解処理することを特徴とする有
    害物質処理方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記オゾン溶解水が、前記原水を処理した処理水の少な
    くとも一部にオゾンガスを溶解させたものであることを
    特徴とする有害物質処理方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、 前記原水に未溶解のオゾンガスを回収して前記オゾン溶
    解水の原料に再び利用することを特徴とする有害物質処
    理方法。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれかにおいて、 前記難分解性物質がダイオキシン類、ポリハロゲン化ビ
    フェニル類、ハロゲン化ベンゼン類、ハロゲン化フェノ
    ールおよびハロゲン化トルエンから選ばれる少なくとも
    一種、または、フタル酸エステル、ビスフェノールA、
    β−エストラジオール等の環境ホルモンであることを特
    徴とする有害物質処理方法。
  5. 【請求項5】 水にオゾンガスを溶解させてオゾン溶解
    水を生成させるオゾン溶解水生成手段と、 前記オゾン溶解水を原水に供給するオゾン溶解水供給手
    段と、 前記原水に紫外線を照射する紫外線照射手段または前記
    原水に過酸化水素を添加する過酸化水素添加手段のうち
    の少なくとも一方とを備えてなることを特徴とする有害
    物質処理装置。
  6. 【請求項6】 請求項5において、 前記原水に浮上した不溶性粒子を回収除去する不溶性粒
    子除去手段を設けたことを特徴とする有害物質処理装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項5または6において、 前記原水を処理した処理水の少なくとも一部を前記オゾ
    ン溶解水生成手段に供給する処理水再利用手段を設けた
    ことを特徴とする有害物質処理装置。
  8. 【請求項8】 請求項5から7のいずれかにおいて、 前記原水に未溶解のオゾンガスを前記オゾン溶解水生成
    手段に再び供給するオゾンガス再利用手段を設けたこと
    を特徴とする有害物質処理装置。
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