JP2003311236A - 有機ハロゲン化物分解処理システム - Google Patents

有機ハロゲン化物分解処理システム

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JP2003311236A
JP2003311236A JP2002119271A JP2002119271A JP2003311236A JP 2003311236 A JP2003311236 A JP 2003311236A JP 2002119271 A JP2002119271 A JP 2002119271A JP 2002119271 A JP2002119271 A JP 2002119271A JP 2003311236 A JP2003311236 A JP 2003311236A
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organic halide
organic
decomposition treatment
treatment system
final waste
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JP2002119271A
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English (en)
Inventor
Chisato Tsukahara
千幸人 塚原
Tetsuya Sawatsubashi
徹哉 澤津橋
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 PCB含有物の完全無害化処理を図る有機
ハロゲン化物分解処理システムを提供することを課題と
する。 【解決手段】 上記有害有機ハロゲン化物11が残留す
る最終廃棄物12を微粉砕する微粉砕手段13と、微粉
砕処理品14から残留する有機ハロゲン化物11を抽出
溶剤15で抽出処理する抽出手段16と、有機ハロゲン
化物11を抽出した抽出溶剤17を脱ハロゲン化する脱
ハロゲン化手段18とを具備してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば変圧器等の
絶縁油等のPCB含有物の完全無害化処理を図る有機ハ
ロゲン化物分解処理システムに関する。
【0002】
【背景技術】近年では、PCB(Polychlorinated biph
enyl, ポリ塩化ビフェニル:ビフェニルの塩素化異性体
の総称)が強い毒性を有することから、その製造および
輸入が禁止されている。このPCBは、1954年頃か
ら国内で製造開始されたものの、カネミ油症事件をきっ
かけに生体・環境への悪影響が明らかになり、1972
年に行政指導により製造中止、回収の指示(保管の義
務)が出された経緯がある。
【0003】PCBは、ビフェニル骨格に塩素が1〜1
0個置換したものであり、置換塩素の数や位置によって
理論的に209種類の異性体が存在し、現在、市販のP
CB製品において約100種類以上の異性体が確認され
ている。また、この異性体間の物理・化学的性質や生体
内安定性および環境動体が多様であるため、PCBの化
学分析や環境汚染の様式を複雑にしているのが現状であ
る。さらに、PCBは、残留性有機汚染物質のひとつで
あって、環境中で分解されにくく、脂溶性で生物濃縮率
が高く、さらに半揮発性で大気経由の移動が可能である
という性質を持つ。また、水や生物など環境中に広く残
留することが報告されている。この結果、PCBは体内
で極めて安定であるので、体内に蓄積され慢性中毒(皮
膚障害、肝臓障害等)を引き起し、また発癌性、生殖・
発生毒性が認められている。
【0004】PCBは、従来からトランスやコンデンサ
などの絶縁油として広く使用されてきた経緯があるの
で、PCBを処理する必要があり、本出願人は先に、P
CBを無害化処理する水熱酸化分解装置を提案した(特
開平11−253795号公報、特開平11−2537
96号公報、特開2000−126588号公報他参
照)。この水熱酸化分解装置の概要の一例を図10に示
すが、これに限定されるものではない。
【0005】図10に示すように、水熱酸化分解装置1
20は、筒形状の一次反応器122と、油(又は有機溶
剤)、PCB、水(H2O)および水酸化ナトリウム
(NaOH)の各処理液123a〜123dを加圧する
加圧ポンプ124と、当該水を予熱する熱交換器125
と、配管を螺旋状に巻いた構成の二次反応器126と、
冷却器127および減圧弁128とを備えてなるもので
ある。また、減圧弁127の下流には、気液分離器12
9、活性炭槽130が配置されており、排ガス(C
2 )131は煙突132から外部へ排出され、排水
(H2 O,NaCl)133は放出タンク134に溜め
られ、別途必要に応じて排水処理される。
【0006】なお、処理液123となる油(又は有機溶
剤)、PCB、H2OおよびNaOHの各処理液123
a〜123dは処理液タンク135a〜135dから配
管136a〜136d及びエジェクタ137を介してそ
れぞれ導入される。また、酸素(O2 )等の酸化剤は高
圧酸素供給設備138により供給され、供給配管139
は、一次反応器122に対して直結されている。なお、
油(又は有機溶剤)を入れるのは、特に高濃度のPCB
の分解反応促進のためと、分解装置120の起動時にお
いて反応温度を最適温度まで昇温させるためである。ま
た、処理液として上記PCB、H2OおよびNaOHを
混合させて一次反応器122に投入するようにしてもよ
い。
【0007】上記装置において、加圧ポンプ124によ
る加圧により一次反応器122内は、26MPaまで昇
圧される。また、熱交換器125は、H2Oを300℃
程度に予熱する。また、一次反応器122内には酸素が
噴出しており、内部の反応熱により350℃から400
℃まで昇温する。この段階までに、PCBは、脱塩素反
応および酸化分解反応を起こし、NaCl、CO2およ
びH2Oに分解されている。つぎに、冷却器127で
は、二次反応器126からの流体を100℃程度に冷却
すると共に後段の減圧弁128にて大気圧まで減圧す
る。そして、気液分離器129によりCO2および水蒸
気と処理液とが分離され、CO2および水蒸気は、活性
炭槽130を通過して環境中に排出される。
【0008】このような処理装置120を用いてPCB
含有油(例えばトランスやコンデンサ等の絶縁油)等を
処理することで、PCBが脱塩素化されビフェニル
((C65 2 )等の脱塩素化物とされ、該ビフェニ
ルが酸化剤等の作用によりCO2、H2 O等へと完全無
害化がなされている。
【0009】上記PCB分解処理装置120において
は、排水133中に含まれる塩化ナトリウムの廃棄が問
題となる。
【0010】また、トランスやコンデンサを解体処理
し、PCBを洗浄等によって除去して無害化処理した金
属類の例えば容器、蓋、鉄心、ネジ等は、古鉄として、
また銅コイルは銅の原料することで再利用することがで
きるが、コンデンサやトランスを処理した洗浄廃液には
樹脂残渣やワニス残渣が発生し、該残渣中に極微量のP
CBが含有する場合には、その処理も問題となる。
【0011】さらに、PCB汚染物の処理においては、
処理設備からの排ガスや排水は活性炭フィルタ等の浄化
手段により浄化されてから系外へ排出するようにしてい
るが、極微量のPCB等の有害物質を吸着した活性炭の
処理が問題となる。
【0012】すなわち、トランス等からPCB等の有害
物質を分離して処理した場合においてもなおPCBが極
微量に残留するおそれがある最終廃棄物においても完全
処理することで、PCBを後の世代に残すことがない有
害物質の処理システムの構築が望まれている。
【0013】本発明は上述した問題に鑑み、例えばPC
Bの有害物質の分解処理において、最終廃棄物からPC
Bを完全除去することができる有機ハロゲン化物処理シ
ステムを提供することを課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】前述した課題を解決する
第1の発明は、有害有機ハロゲン化物を含む又は付着す
る汚染物を処理した結果発生する、有害有機ハロゲン化
物が残留する最終廃棄物を無害化処理する有機ハロゲン
化物分解処理システムであって、上記有害有機ハロゲン
化物が残留する最終廃棄物を微粉砕する微粉砕手段と、
微粉砕処理品から残留する有機ハロゲン化物を抽出溶剤
で抽出処理する抽出手段と、有機ハロゲン化物を抽出し
た抽出溶剤を脱ハロゲン化する脱ハロゲン化手段とを具
備してなることを特徴とする有機ハロゲン化物分解処理
システムにある。
【0015】上記発明によれば、最終廃棄物中の有機ハ
ロゲン化物を完全処理することができる。
【0016】第2の発明は、第1の発明において、上記
脱ハロゲン化手段が、有機ハロゲン化物を抽出した抽出
溶剤を脱ハロゲン化反応および酸化分解反応により塩化
ナトリウム(NaCl)、二酸化炭素(CO2)等に分
解させる水熱酸化分解装置であることを特徴とする有機
ハロゲン化物分解処理システムにある。
【0017】上記発明によれば、最終廃棄物中の有機ハ
ロゲン化物を水熱酸化分解装置により完全処理すること
ができる。
【0018】第3の発明は、第1の発明において、上記
最終廃棄物が塗料残渣又はワニス残渣又は樹脂粉である
ことを特徴とする有機ハロゲン化物分解処理システムに
ある。
【0019】上記発明によれば、最終廃棄物である塗料
残渣又はワニス残渣又は樹脂粉中の有機ハロゲン化物を
完全処理することができる。
【0020】第4の発明は、第1の発明において、上記
最終廃棄物が使用済み活性炭であることを特徴とする有
機ハロゲン化物分解処理システムにある。
【0021】上記発明によれば、最終廃棄物である活性
炭中の有機ハロゲン化物を完全処理することができる。
【0022】第5の発明は、第1の発明において、上記
最終廃棄物が塩化ナトリウムであることを特徴とする有
機ハロゲン化物分解処理システムにある。
【0023】上記発明によれば、最終廃棄物である塩化
ナトリウム中の有機ハロゲン化物を完全処理することが
できる。
【0024】第6の発明は、第3の発明において、上記
有機ハロゲン化物を抽出した塗料残渣又はワニス残渣を
固化処理する固化処理手段を具備してなることを特徴と
する有機ハロゲン化物分解処理システムにある。
【0025】上記発明によれば、最終廃棄物を無害化し
た後、固化手段により一般廃棄物として処理することが
できる。
【0026】第7の発明は、第4の発明において、上記
有機ハロゲン化物を抽出した活性炭を再生処理する再生
処理手段を具備してなることを特徴とする有機ハロゲン
化物分解処理システムにある。
【0027】上記発明によれば、最終廃棄物である活性
炭を無害化した後、賦活処理することで活性炭とし、再
度活性炭として再利用することができる。
【0028】第8の発明は、第5の発明において、上記
有機ハロゲン化物を抽出した水酸化ナトリウムを電気分
解処理する電気分解手段を具備してなることを特徴とす
る有機ハロゲン化物分解処理システムにある。
【0029】上記発明によれば、最終廃棄物である塩化
ナトリウムを無害化した後、電解手段により、水酸化ナ
トリウムとすることで、水熱酸化分解装置において再利
用することができる。
【0030】第9の発明は、第1乃至8のいずれか1の
発明において、上記有機ハロゲン化物がPCBであるこ
とを特徴とする有機ハロゲン化物分解処理システムにあ
る。
【0031】上記発明によれば、最終廃棄物中の有機ハ
ロゲン化物である有害PCBを無害化処理することがで
きる。
【0032】第10の発明は、第1乃至9のいずれか1
の発明において、上記水熱酸化分解装置が、筒形状の一
次反応器と、油又は有機溶媒,有機ハロゲン化物,水
(H2O)及び水酸化ナトリウム(NaOH)の各処理
液を加圧する加圧ポンプと、当該水を予熱する予熱器
と、配管を螺旋状に巻いた又は筒状の二次反応器と、二
次反応器からの処理液を冷却する冷却器と、処理液を気
液分離する気液分離手段と、減圧弁とを備えてなること
を特徴とする有機ハロゲン化物分解処理システムにあ
る。
【0033】上記発明によれば、最終廃棄物中の有機ハ
ロゲン化物を水熱分解処理装置で有害PCBを無害化処
理することができる。
【0034】第11の発明は、第1乃至9のいずれか1
の有機ハロゲン化物分解処理システムと、有機ハロゲン
化物を保存又は含有する容器等の被処理物から当該有機
ハロゲン化物を液抜きする液拭き手段と、被処理物を構
成する構成材等を解体する解体手段とのいずれか一方又
は両方を有する前処理手段と、前処理手段において処理
された被処理物を構成する構成材等から紙・木・樹脂等
の有機物と金属等の無機物とに分離する分離手段と、上
記前処理手段で分離された金属製の容器又は上記分離手
段で分離した金属等の無機物を洗浄液で洗浄する洗浄手
段と、洗浄後の洗浄廃液及び前処理手段で分離した有害
物質のいずれか一方又は両方を分解処理する例えば水熱
分解処理装置等の有害物質分解処理手段を、具備してな
ることを特徴とする有害物質処理システムにある。
【0035】上記発明によれば、トランスやコンデンサ
や蛍光灯の安定器等の被処理物から例えばPCBを除く
と共に、その構成材を分解処理すると共に、例えばPC
B等を完全分解すると共に、その構成材も分解処理し、
さらに、最終廃棄物も無害化することができるので、有
害物質の完全無害化処理を行うことができる。
【0036】第12の発明は、有害有機ハロゲン化物を
含む又は付着する汚染物を処理した結果発生する、有害
有機ハロゲン化物が残留する最終廃棄物を無害化処理す
る有機ハロゲン化物分解処理方法であって、上記有害有
機ハロゲン化物が残留する最終廃棄物を微粉砕する微粉
砕手段と、微粉砕処理品から残留する有機ハロゲン化物
を抽出溶剤で抽出処理する抽出工程と、有機ハロゲン化
物を抽出した抽出溶剤を脱ハロゲン化する脱ハロゲン化
工程とを具備してなることを特徴とする有機ハロゲン化
物分解処理方法にある。
【0037】上記発明によれば、最終廃棄物中の有機ハ
ロゲン化物を完全処理することができる。
【0038】第13の発明は、第12の発明において、
上記脱ハロゲン化手段が、有機ハロゲン化物を抽出した
抽出溶剤を脱ハロゲン化反応および酸化分解反応により
塩化ナトリウム(NaCl)、二酸化炭素(CO2)等
に分解させる水熱酸化分解方法であることを特徴とする
有機ハロゲン化物分解処理方法にある。
【0039】上記発明によれば、最終廃棄物中の有機ハ
ロゲン化物を水熱酸化分解装置により完全処理すること
ができる。
【0040】第14の発明は、第12の発明において、
上記最終廃棄物が塗料残渣又はワニス残渣であることを
特徴とする有機ハロゲン化物分解処理方法にある。
【0041】上記発明によれば、最終廃棄物である塗料
残渣又はワニス残渣又は樹脂粉中の有機ハロゲン化物を
完全処理することができる。
【0042】第15の発明は、第12の発明において、
上記最終廃棄物が使用済み活性炭であることを特徴とす
る有機ハロゲン化物分解処理方法にある。
【0043】上記発明によれば、最終廃棄物である活性
炭中の有機ハロゲン化物を完全処理することができる。
【0044】第16の発明は、第12の発明において、
上記最終廃棄物が塩化ナトリウムであることを特徴とす
る有機ハロゲン化物分解処理方法にある。
【0045】上記発明によれば、最終廃棄物である塩化
ナトリウム中の有機ハロゲン化物を完全処理することが
できる。
【0046】第17の発明は、第14の発明において、
上記有機ハロゲン化物を抽出した塗料残渣又はワニス残
渣を固化処理する固化処理工程を具備してなることを特
徴とする有機ハロゲン化物分解処理方法にある。
【0047】上記発明によれば、最終廃棄物を無害化し
た後、固化手段により一般廃棄物として処理することが
できる。
【0048】第18の発明は、第15の発明において、
上記有機ハロゲン化物を抽出した活性炭を再生処理する
再生処理工程を具備してなることを特徴とする有機ハロ
ゲン化物分解処理方法にある。
【0049】上記発明によれば、最終廃棄物である活性
炭を無害化した後、賦活処理することで活性炭とし、再
度活性炭として再利用することができる。
【0050】第19の発明は、第16の発明において、
上記有機ハロゲン化物を抽出した水酸化ナトリウムを電
気分解処理する電気分解工程を具備してなることを特徴
とする有機ハロゲン化物分解処理方法にある。
【0051】上記発明によれば、最終廃棄物である塩化
ナトリウムを無害化した後、電解手段により、水酸化ナ
トリウムとすることで、水熱酸化分解装置において再利
用することができる。
【0052】第20の発明は、第12乃至19のいずれ
か1の発明において、上記有機ハロゲン化物がPCBで
あることを特徴とする有機ハロゲン化物分解処理方法に
ある。
【0053】上記発明によれば、最終廃棄物中の有機ハ
ロゲン化物である有害PCBを無害化処理することがで
きる。
【0054】第21の発明は、第12乃至20のいずれ
か1の発明において、上記水熱酸化分解方法が、筒形状
の一次反応器と、油又は有機溶媒,有機ハロゲン化物,
水(H2O)及び水酸化ナトリウム(NaOH)の各処
理液を加圧する加圧ポンプと、当該水を予熱する予熱器
と、配管を螺旋状に巻いた又は筒状の二次反応器と、二
次反応器からの処理液を冷却する冷却器と、処理液を気
液分離する気液分離手段と、減圧弁とを備えてなり、有
機ハロゲン化物を亜臨界雰囲気において水熱酸化分解処
理することを特徴とする有機ハロゲン化物分解処理方法
にある。
【0055】上記発明によれば、最終廃棄物中の有機ハ
ロゲン化物を水熱分解処理装置で有害PCBを無害化処
理することができる。
【0056】
【発明の実施の形態】本発明による有機ハロゲン化物分
解処理システムの実施の形態を以下に説明するが、本発
明はこれらの実施の形態に限定されるものではない。
【0057】[第1の実施の形態]図1に有機ハロゲン
化物分解処理システムの概略を示す。図1に示すよう
に、本実施の形態にかかる有機ハロゲン化物分解処理シ
ステム10は、有害有機ハロゲン化物(以下、単に「有
機ハロゲン化物」という)11を含む又は付着する汚染
物等の被処理物を処理した結果発生する、有機ハロゲン
化物11が残留する最終廃棄物12を無害化処理する有
機ハロゲン化物分解処理システム10であって、上記有
害有機ハロゲン化物11が残留する最終廃棄物12を微
粉砕する微粉砕手段13と、微粉砕処理品14から残留
する有機ハロゲン化物11を抽出溶剤15で抽出処理す
る抽出手段16と、有機ハロゲン化物11を抽出した抽
出溶剤17を脱ハロゲン化する脱ハロゲン化手段18と
を具備してなるものである。
【0058】上記最終廃棄物12を微粉砕手段13で微
粉砕処理するのは、抽出溶剤15での抽出処理を迅速に
おこなうためである。
【0059】上記有機ハロゲン化物11は、例えばジメ
チルスルホキシド(DMSO)等の抽出溶剤15を用い
て最終廃棄物12から抽出処理することで、残留した有
機ハロゲン化物11をジメチルスルホキシド(DMS
O)抽出溶剤15側に溶解させるようにしている。
【0060】上記ジメチルスルホキシド(DMSO)
は、下記「化1」に示す構造を有し、極性が高く、溶解
力の大きい非プロトン性溶媒として機能するため、PC
Bに対して高い溶解能を発現することができるからであ
る。
【0061】
【化1】
【0062】さらに、例えばヘキサン等のような揮発性
溶媒は沸点が低い(約69℃)ので、ハンドリング性に
問題があるが、ジメチルスルホキシド(DMSO)は沸
点が高い(189℃)ので、溶媒揮発量が少なくしかも
ハンドリングし易いものとなる。
【0063】また、PCBを含むジメチルスルホキシド
(DMSO)に多量の水を投入することで、下記「化
2」に示すように、ジメチルスルホキシド(DMSO)
を加水分解させ、PCBを水中に溶解させ、該PCBが
溶解された水は後述する水熱酸化分解処理装置や他の処
理装置において分解することで、その処理が容易とな
る。これは、ジメチルスルホキシド(DMSO)よりも
水のほうが極性が大きいので、PCBが水中に移行する
ことになるからである。なお、PCBの水への溶解力は
400ppbであるので、多量の水で加水分解処理する
ことが必要である。
【0064】
【化2】
【0065】また、本発明では、抽出溶剤15として
は、例えばジメチルスルホキシド(DMSO)を用いた
が、これ以外に例えばテトラヒドロフラン(THF)を
単独又は混合して用いてもよい。また、例えばテトラヒ
ドロフラン(THF)等の有機ハロゲン化物を溶解する
機能を有する他の薬剤を用いることができる。
【0066】ここで、本発明で上記最終廃棄物12とし
ては、PCB等の有害有機ハロゲン化物が付着等した部
材を洗浄処理した際に発生する塗料残渣又はワニス残渣
や、処理設備からの排ガスや排水は活性炭フィルタ等の
浄化手段において使用した活性炭や、水熱分解処理設備
からの排水に含有する塩化ナトリウム等を挙げることが
できるが、本発明はこれらの処理手段に何ら限定される
ものではなく、有機ハロゲン化物を効率的に無害化する
手段であればいずれを用いてもよい。
【0067】上記有機ハロゲン化物を脱ハロゲン化処理
する手段18としては、特に限定されるものではない
が、例えば水熱分解処理装置,超臨界水酸化装置,紫外
照射装置,オゾン分解装置、金属ナトリウムによる脱ハ
ロゲン化処理、又は焼却装置等を挙げることができる。
【0068】ここで、上記水熱酸化分解装置120はと
しては、図10に示した亜臨界状態において水熱酸化分
解処理する水熱酸化分解処理手段を用いることができる
が、炭酸ナトリウム(Na2 CO3 )の存在下でPCB
分解を行なうものであれば、これに限定されるものでは
ない。
【0069】以下に、有害物質が付着又は含有又は保存
されている被処理物を無害化する有害物質処理システム
の一例を示す。図2に示すように、有害物質処理システ
ム1000は、被処理物(例えばトランス、コンデンサ等)
1001である有害物質( 例えばPCB等)1002 を保存する
容器1003から当該有害物質1002を液抜きする液拭き手段
1004と、被処理物1001を構成する構成材1001a,b,…
を解体する解体手段1005とのいずれか一方又は両方を有
する前処理手段1006と、前処理手段1006において処理さ
れた被処理物を構成する構成材(コア、コンデンサ素子
部等)1001a,b,…から紙・木・樹脂等の有機物1007
と金属等の無機物1008とに分離する分離手段1009と、上
記前処理手段1006で分離された金属製の容器1003又は上
記分離手段1009で分離した金属等の無機物1008を洗浄液
1010で洗浄する洗浄手段1011と、洗浄後の洗浄廃液1012
及び前処理手段で分離した有害物質1001のいずれか一方
又は両方を分解処理する例えば水熱分解処理装置等の有
害物質分解処理手段120を、具備してなるものであ
る。
【0070】このような有害物質処理システム1000によ
れば、液抜きしたPCB1002やPCBが混入している微
粉砕手段1015によりスラリー化したスラリー1014等を水
熱分解処理装置の有害物質分解処理手段120で処理す
るので、トランスやコンデンサ等のPCB処理濃度を、
現在のPCBの排出基準値(3ppb)以下の0.5pp
b以下にまで低減することができ、PCBを含むトラン
スやコンデンサや蛍光灯安定器等を安全かつ確実に処理
することができる。したがって、PCB含有物品の完全
処理が可能となり、PCBの完全消滅が可能となる。
【0071】このような有害物質処理システムにおいて
は、被処理物であるトランスやコンデンサ中のPCBは
完全分解されるが、解体処理又は洗浄処理により発生し
た最終処理物である塗料/ワニス残渣20や、前処理手
段1006や洗浄手段1011から発生する排ガス21,22を
浄化処理するフィルタ23,24で使用される活性炭2
5や有害物質処理手段120から排出される排水中にあ
る塩化ナトリウム(NaCl)26等が最終廃棄物12
となるので、上述した図1に示す有機ハロゲン化物分解
処理システム10において完全処理するようにしてい
る。
【0072】また、水熱酸化分解処理装置120におい
て、図10に示すように、排水133は放出タンク13
4から排水される際に、フィルタ150を介して排水し
ているが、該フィルタ150で使用する活性炭25も最
終廃棄物12となるので、上述した図1に示す有機ハロ
ゲン化物分解処理システム10において完全処理するよ
うにしている。
【0073】以下、最終廃棄物12である塗料/ワニス
残渣20や活性炭25や塩化ナトリウム(NaCl)2
6等を処理する具体的な処理システムについての好適な
1例について詳細に説明する。
【0074】[第2の実施の形態]図3に本実施の形態
にかかる最終廃棄物12が塗料/ワニス残渣20である
場合の有機ハロゲン化物分解処理システムの概要を示
す。図3に示すように、本実施の形態にかかる有機ハロ
ゲン化物分解処理システムは、上記有害有機ハロゲン化
物11が残留する塗料/ワニス残渣20を微粉砕する微
粉砕手段13と、微粉砕処理品14から残留する有機ハ
ロゲン化物(PCB)11を抽出溶剤15で抽出処理す
る抽出手段16と、有機ハロゲン化物11を抽出した抽
出溶剤17を脱ハロゲン化する脱ハロゲン化手段18
と、抽出手段18からの残渣30を固化処理する固化処
理手段31とを具備してなるものである。上記固化処理
手段31によりPCBが抽出された無害化残渣は一般廃
棄物としてセメント固化し、埋め立て処理することがで
きる。
【0075】この処理の工程図を図4に示す。図4に示
すように、PCB汚染された塗料/ワニスを微粉砕する
(S101)。この微粉砕は100μm以下となるよう
にすることが望ましい。
【0076】次に、抽出溶剤17であるジメチルスルホ
キシド(DMSO)を投入し、混合抽出する(S10
2)。この混合抽出には攪拌処理又は超音波処理等で混
合・抽出効率を向上させるようにするとよい。
【0077】その後、静置し(S103)、液が層状と
なるまで完全に分離させる。
【0078】上層(ジメチルスルホキシド(DMS
O))32と下層(塗料/ワニス樹脂粉等)33とを分
離する(S104)。上層32のPCBを抽出したジメ
チルスルホキシド(DMSO)は上記水熱分解処理装置
120で分解処理する。
【0079】一方の下層33の残渣(塗料・ワニス・樹
脂粉等)30はセメント固化により埋め立て廃棄処理さ
れる。
【0080】また、上記残渣30を水熱分解処理装置1
20で分解処理することもできる。
【0081】[第3の実施の形態]図5に本実施の形態
にかかる最終廃棄物12が活性炭25である場合の有機
ハロゲン化物分解処理システムの概要を示す。図5に示
すように、本実施の形態にかかる有機ハロゲン化物分解
処理システムは、上記有害有機ハロゲン化物11が残留
する活性炭25を微粉砕する微粉砕手段13と、微粉砕
処理品14から残留する有機ハロゲン化物11を抽出溶
剤15で抽出処理する抽出手段16と、有機ハロゲン化
物11を抽出した抽出溶剤17を脱ハロゲン化する脱ハ
ロゲン化手段18と、抽出手段18からの残渣40を再
生処理する再生処理手段41とを具備してなるものであ
る。上記再生処理手段41によりPCBが抽出された無
害化残渣40は活性炭として再利用することができる。
【0082】この処理の工程図を図6に示す。図6に示
すように、PCB汚染された活性炭25を微粉砕する
(S201)。この微粉砕は100μm以下となるよう
にすることが望ましい。
【0083】次に、抽出溶剤17であるジメチルスルホ
キシド(DMSO)を投入し、混合抽出する(S20
2)。この混合抽出には攪拌処理又は超音波処理等で混
合・抽出効率を向上させるようにするとよい。
【0084】その後、静置し(S203)、液が層状と
なるまで完全に分離させる。
【0085】上層(ジメチルスルホキシド(DMS
O))42と下層(活性炭)43とを分離する(S20
4)。上層42のPCBを抽出したジメチルスルホキシ
ド(DMSO)は上記水熱分解処理装置120で分解処
理する。
【0086】上記下層43側の活性炭粉はペレット化処
理し、その後活性炭の再生処理を行う。
【0087】この再生処理は、例えば乾式加熱法、湿式
酸化法、薬品再生法、電気分解法、及び生物的再生法等
の種々の再生方法により再生することができる。
【0088】ここで、上記乾式加熱法とは、例えば炭酸
ガス等の賦活ガス下で700〜1000℃の加熱炉に活
性炭を投入して再生する方法である。
【0089】上記湿式酸化法は、活性炭をスラリー状物
とし、該スラリー状物を200℃程度で加熱したり、水
蒸気を投入して酸化分解処理させる方法である。
【0090】上記薬品再生法は、例えば酸又はアルカリ
を用いて、活性炭に付着する付着物を洗浄し溶離処理す
る方法である。
【0091】上記電気分解法は、活性炭を成形して電極
とし、通電することで活性炭電極表面からO2 を発生さ
せ、不純物を酸化分解処理する方法である。
【0092】上記生物的再生法は、バクテリア等の微生
物の作用により活性炭の有機物を分解処理する方法であ
る。
【0093】[第4の実施の形態]図7に本実施の形態
にかかる最終廃棄物12が塩化ナトリウム26である場
合の有機ハロゲン化物分解処理システムの概要を示す。
図7に示すように、本実施の形態にかかる有機ハロゲン
化物分解処理システムは、上記有害有機ハロゲン化物1
1が残留する塩化ナトリウム26を乾燥する乾燥手段1
9と、乾燥した塩化ナトリウム26を微粉砕する微粉砕
手段13と、微粉砕処理品14から残留する有機ハロゲ
ン化物11を抽出溶剤15で抽出処理する抽出手段16
と、有機ハロゲン化物11を抽出した抽出溶剤17を脱
ハロゲン化する脱ハロゲン化手段18と、抽出手段18
からの残渣50を再生処理する再生処理手段51とを具
備してなるものである。
【0094】上記再生処理手段51としては、PCBが
抽出された無害化残渣50の塩化ナトリウムを水素(H
2 )、塩素(Cl2 )及び水酸化ナトリウム(NaO
H)とに処理する電解分解処理装置55を用いているこ
とができるが、塩化ナトリウムを処理することができる
ものであれば、これに限定されるものではない。この電
気分解処理装置の一例を図8に示す。
【0095】図8に示す電気分解装置55は、容器60
内に設けた陽極61と陰極62とを遮るように隔壁63
を設け、隔壁63内の陽極61側に塩化ナトリウム(N
aCl)を投入し、通電すると、電気分解によりH2
びCl2 と水酸化ナトリウム水(NaOH水)とに分離
される。分離されたNaOH水はNaOHタンクに回収
される。そして、回収された水酸化ナトリウムは、上記
回収された水と同様に、図10に示すPCBを水熱分解
反応で分解処理するために、水熱酸化分解処理装置12
0で再度利用することができる。
【0096】なお、分離された電気分解により得られた
2 及びCl2 は、例えば塩酸製造装置を用いて塩酸
(HCl)を製造するようにしてもよい。
【0097】最終廃棄物が塩化ナトリウム26である場
合の処理工程図を図9に示す。図9に示すように、PC
B汚染された塩化ナトリウム(NaCl)26を乾燥す
る(S301)。この乾燥は例えば130〜180℃程
度で行うことが望ましい。
【0098】次に、乾燥物を微粉砕する(S302)。
この微粉砕は100μm以下となるようにすることが望
ましい。
【0099】次に、抽出溶剤17であるジメチルスルホ
キシド(DMSO)を投入し、混合抽出する(S30
3)。この混合抽出には攪拌処理又は超音波処理等で混
合・抽出効率を向上させるようにするとよい。
【0100】その後、静置し(S304)、液が層状と
なるまで完全に分離させる。
【0101】上層(ジメチルスルホキシド(DMS
O))52と下層(塩化ナトリウム)53とを分離する
(S305)。上層52のPCBを抽出したジメチルス
ルホキシド(DMSO)は上記水熱分解処理装置120
で分解処理する。
【0102】下層53の塩化ナトリウム粉は水を添加し
て上述した図8に示す電気分解処理装置を用いて水酸化
ナトリウムを生成させ、さらに得られた水酸化ナトリウ
ムは水熱分解処理装置120で再利用することができ
る。
【0103】
【発明の効果】以上の説明したように、本発明によれ
ば、有害有機ハロゲン化物を含む又は付着する汚染物を
処理した結果発生する、有害有機ハロゲン化物が残留す
る最終廃棄物を無害化処理する有機ハロゲン化物分解処
理システムであって、上記有害有機ハロゲン化物が残留
する最終廃棄物を微粉砕する微粉砕手段と、微粉砕処理
品から残留する有機ハロゲン化物を抽出処理する抽出手
段と、有機ハロゲン化物を抽出した抽出溶剤を脱ハロゲ
ン化する脱ハロゲン化手段とを具備してなるので、有機
ハロゲン化物が残留する最終廃棄物も無害化処理するこ
とができる。
【0104】よって、PCB等の有害有機ハロゲン化物
を処理する設備において、本処理システムを適用するこ
とで、トランス、コンデンサ、蛍光灯安定器等のPCB
等の有害有機ハロゲン化物の処理において、処理後に発
生する多数の最終廃棄物の内、塗料残渣、ワニス残渣、
活性炭、塩化ナトリウム等の完全無害化処理することが
できると共に、活性炭は再生することで再利用すること
ができる。
【0105】また、塩化ナトリウムは電気分解処理する
ことで水酸化ナトリウムとすることができ、該水酸化ナ
トリウムは水熱分解処理の原料として再利用することが
できる。これにより、廃棄物が無害化されると共に減容
化され、処理システムのランニングコストの低減とな
る。
【0106】さらに、有害物質であるPCBの処理を行
うに際して、最終廃棄物までも完全処理を図ることがで
きるので、有機ハロゲン化物であるPCBの一貫処理に
おいて、完全クローズドシステムを構築することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態にかかる有機ハロゲン化物分
解処理システムの概略図である。
【図2】トランス等のPCBが含有する被処理物を完全
処理する有機ハロゲン化物分解処理システムの概略図で
ある。
【図3】第2の実施の形態にかかる有機ハロゲン化物分
解処理システムの概略図である。
【図4】第2の実施の形態にかかる有機ハロゲン化物分
解処理の工程概略図である。
【図5】第3の実施の形態にかかる有機ハロゲン化物分
解処理システムの概略図である。
【図6】第3の実施の形態にかかる有機ハロゲン化物分
解処理の工程概略図である。
【図7】第3の実施の形態にかかる有機ハロゲン化物分
解処理システムの概略図である。
【図8】電気分解装置の概略図である。
【図9】第3の実施の形態にかかる有機ハロゲン化物分
解処理の工程概略図である。
【図10】水熱酸化分解処理装置の概略図である。
【符号の説明】
11 有害有機ハロゲン化物 12 最終廃棄物 13 微粉砕手段 14 微粉砕処理品 15 抽出溶剤 16 抽出手段 17 抽出溶剤 18 脱ハロゲン化手段 120 水熱酸化分解処理装置 122 一次反応器 123a〜123d 処理液 124 加圧ポンプ 125 熱交換器 126 二次反応器 127 冷却器 128 減圧弁 129 気液分離器 130 活性炭槽 131 排ガス(CO2 ) 132 煙突 133 排水(H2 O,NaCl) 134 放出タンク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 3/02 C07B 35/06 101 37/06 C07B 35/06 C07C 25/18 37/06 B09B 3/00 304H C07C 25/18 ZAB Z 304P 304L 304J Fターム(参考) 2E191 BA12 BA13 BC01 BC05 BD11 4D004 AA06 AA07 AA16 AA47 AB06 CA04 CA39 CA40 CB05 CC04 4D056 AB18 AC04 AC13 CA05 CA17 CA31 CA39 4H006 AA05 AC13 AC26 BC10 BC11 BD84 BE10 BE60 EA22

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有害有機ハロゲン化物を含む又は付着す
    る汚染物を処理した結果発生する、有害有機ハロゲン化
    物が残留する最終廃棄物を無害化処理する有機ハロゲン
    化物分解処理システムであって、 上記有害有機ハロゲン化物が残留する最終廃棄物を微粉
    砕する微粉砕手段と、 微粉砕処理品から残留する有機ハロゲン化物を抽出溶剤
    で抽出処理する抽出手段と、 有機ハロゲン化物を抽出した抽出溶剤を脱ハロゲン化す
    る脱ハロゲン化手段とを具備してなることを特徴とする
    有機ハロゲン化物分解処理システム。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 上記脱ハロゲン化手段が、有機ハロゲン化物を抽出した
    抽出溶剤を脱ハロゲン化反応および酸化分解反応により
    塩化ナトリウム(NaCl)、二酸化炭素(CO2)等
    に分解させる水熱酸化分解装置であることを特徴とする
    有機ハロゲン化物分解処理システム。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 上記最終廃棄物が塗料残渣又はワニス残渣又は樹脂粉で
    あることを特徴とする有機ハロゲン化物分解処理システ
    ム。
  4. 【請求項4】 請求項1において、 上記最終廃棄物が使用済み活性炭であることを特徴とす
    る有機ハロゲン化物分解処理システム。
  5. 【請求項5】 請求項1において、 上記最終廃棄物が塩化ナトリウムであることを特徴とす
    る有機ハロゲン化物分解処理システム。
  6. 【請求項6】 請求項3において、 上記有機ハロゲン化物を抽出した塗料残渣又はワニス残
    渣を固化処理する固化処理手段を具備してなることを特
    徴とする有機ハロゲン化物分解処理システム。
  7. 【請求項7】 請求項4において、 上記有機ハロゲン化物を抽出した活性炭を再生処理する
    再生処理手段を具備してなることを特徴とする有機ハロ
    ゲン化物分解処理システム。
  8. 【請求項8】 請求項5において、 上記有機ハロゲン化物を抽出した水酸化ナトリウムを電
    気分解処理する電気分解手段を具備してなることを特徴
    とする有機ハロゲン化物分解処理システム。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8のいずれか1において、 上記有機ハロゲン化物がPCBであることを特徴とする
    有機ハロゲン化物分解処理システム。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至9のいずれか1におい
    て、 上記水熱酸化分解装置が、筒形状の一次反応器と、油又
    は有機溶媒,有機ハロゲン化物,水(H2O)及び水酸
    化ナトリウム(NaOH)の各処理液を加圧する加圧ポ
    ンプと、当該水を予熱する予熱器と、配管を螺旋状に巻
    いた又は筒状の二次反応器と、二次反応器からの処理液
    を冷却する冷却器と、処理液を気液分離する気液分離手
    段と、減圧弁とを備えてなることを特徴とする有機ハロ
    ゲン化物分解処理システム。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至9のいずれか1の有機ハ
    ロゲン化物分解処理システムと、 有機ハロゲン化物を保存又は含有する容器等の被処理物
    から当該有機ハロゲン化物を液抜きする液拭き手段と、
    被処理物を構成する構成材等を解体する解体手段とのい
    ずれか一方又は両方を有する前処理手段と、 前処理手段において処理された被処理物を構成する構成
    材等から紙・木・樹脂等の有機物と金属等の無機物とに
    分離する分離手段と、 上記前処理手段で分離された金属製の容器又は上記分離
    手段で分離した金属等の無機物を洗浄液で洗浄する洗浄
    手段と、 洗浄後の洗浄廃液及び前処理手段で分離した有害物質の
    いずれか一方又は両方を分解処理する例えば水熱分解処
    理装置等の有害物質分解処理手段を、具備してなること
    を特徴とする有害物質処理システム。
  12. 【請求項12】 有害有機ハロゲン化物を含む又は付着
    する汚染物を処理した結果発生する、有害有機ハロゲン
    化物が残留する最終廃棄物を無害化処理する有機ハロゲ
    ン化物分解処理方法であって、 上記有害有機ハロゲン化物が残留する最終廃棄物を微粉
    砕する微粉砕手段と、微粉砕処理品から残留する有機ハ
    ロゲン化物を抽出溶剤で抽出処理する抽出工程と、 有機ハロゲン化物を抽出した抽出溶剤を脱ハロゲン化す
    る脱ハロゲン化工程とを具備してなることを特徴とする
    有機ハロゲン化物分解処理方法。
  13. 【請求項13】 請求項12において、 上記脱ハロゲン化手段が、有機ハロゲン化物を抽出した
    抽出溶剤を脱ハロゲン化反応および酸化分解反応により
    塩化ナトリウム(NaCl)、二酸化炭素(CO2)等
    に分解させる水熱酸化分解方法であることを特徴とする
    有機ハロゲン化物分解処理方法。
  14. 【請求項14】 請求項12において、 上記最終廃棄物が塗料残渣又はワニス残渣又は樹脂粉で
    あることを特徴とする有機ハロゲン化物分解処理方法。
  15. 【請求項15】 請求項12において、 上記最終廃棄物が使用済み活性炭であることを特徴とす
    る有機ハロゲン化物分解処理方法。
  16. 【請求項16】 請求項12において、 上記最終廃棄物が塩化ナトリウムであることを特徴とす
    る有機ハロゲン化物分解処理方法。
  17. 【請求項17】 請求項14において、 上記有機ハロゲン化物を抽出した塗料残渣又はワニス残
    渣を固化処理する固化処理工程を具備してなることを特
    徴とする有機ハロゲン化物分解処理方法。
  18. 【請求項18】 請求項15において、 上記有機ハロゲン化物を抽出した活性炭を再生処理する
    再生処理工程を具備してなることを特徴とする有機ハロ
    ゲン化物分解処理方法。
  19. 【請求項19】 請求項16において、 上記有機ハロゲン化物を抽出した水酸化ナトリウムを電
    気分解処理する電気分解工程を具備してなることを特徴
    とする有機ハロゲン化物分解処理方法。
  20. 【請求項20】 請求項11乃至19のいずれか1にお
    いて、 上記有機ハロゲン化物がPCBであることを特徴とする
    有機ハロゲン化物分解処理方法。
  21. 【請求項21】 請求項12乃至20のいずれか1にお
    いて、 上記水熱酸化分解方法が、筒形状の一次反応器と、油又
    は有機溶媒,有機ハロゲン化物,水(H2O)及び水酸
    化ナトリウム(NaOH)の各処理液を加圧する加圧ポ
    ンプと、当該水を予熱する予熱器と、配管を螺旋状に巻
    いた又は筒状の二次反応器と、二次反応器からの処理液
    を冷却する冷却器と、処理液を気液分離する気液分離手
    段と、減圧弁とを備えてなり、有機ハロゲン化物を亜臨
    界雰囲気において水熱酸化分解処理することを特徴とす
    る有機ハロゲン化物分解処理方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011217982A (ja) * 2010-04-11 2011-11-04 Chugoku Electric Power Co Inc:The Pcb混入絶縁油の無害化処理方法及び無害化処理装置

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JP2011217982A (ja) * 2010-04-11 2011-11-04 Chugoku Electric Power Co Inc:The Pcb混入絶縁油の無害化処理方法及び無害化処理装置

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