JP2003213587A - 抄紙機用汚染防止剤、及びそれを使用した汚染防止方法 - Google Patents

抄紙機用汚染防止剤、及びそれを使用した汚染防止方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 抄紙機のロール等に対する定着性が高く、付
与した直後からロール等に離型・撥水性を与えることが
できるシリコーンオイルを積極的に見出し、それを主成
分とする抄紙機用汚染防止剤を提供すること。更には、
ジメチルポリシロキサン系オイルを主成分とする汚染防
止剤を用いた場合よりも、湿紙からの異物の転移がより
少ないシリコーンオイルを主成分とする抄紙機用汚染防
止剤を提供すること。 【解決手段】 抄紙機に対して供給付与される抄紙機用
汚染防止剤であって、該抄紙機用汚染防止剤は、側鎖型
変性シリコーンオイル又は側鎖両末端型変性シリコーン
オイルを主成分とする抄紙機用汚染防止剤。また、側鎖
がアミノ基又はエポキシ基で置換された側鎖型変性シリ
コーンオイルを主成分とする抄紙機用汚染防止剤であれ
ば、更に優れた効果が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抄紙機用汚染防止
剤及びそれを用いた抄紙機の汚染防止方法に関し、更に
詳しくは、側鎖型変性シリコーンオイル又は側鎖両末端
型変性シリコーンオイルを主成分とする抄紙機用汚染防
止剤及びそれを用いた抄紙機の汚染防止方法に関する。
【0002】
【従来の技術】抄紙機において、原料から先ずシート状
の湿紙が形成され、脱水された後、乾燥されて紙製品と
なる。図1に、抄紙機の例として、ヤンキードライヤを
備えた抄紙機の全体構造を概略的に示す。
【0003】通常、抄紙機のプレスパートBにおいて
は、湿紙W(図中の点線)を一対のプレスロールB2、
B4、B6の間にフェルトB1、B3、B5に重ねた状
態で挟み込み、ロール間のニップ圧により紙の水分をフ
ェルトに移行させて脱水する。また、ドライヤパートC
においては、プレスパートBで脱水された湿紙Wをドラ
イヤロールC1〜C6のそれぞれとカンバスC7又はC
8との間に挟み、カンバスで圧力を掛けつつ順次ドライ
ヤロールの熱で乾燥させていく。このように、湿紙は、
プレスロールやドライヤロール、カンバス等(以下ロー
ル等と略する場合がある)に強く圧接されながら抄紙機
内を移動する。
【0004】ところで、湿紙には種々の異物(汚染物
質)、例えば、パルプ原料自体に含まれるガムピッチや
タール分のほか、古紙原料に含まれていたホットメルト
インク、微細繊維、塗料、紙の強度や白色度を補助する
ための各種添加薬剤等の含有物が含まれている。こうし
た異物は粘着性を有するものが多く、ロール等に何ら措
置を講ずることなく抄紙を行うと、上記のように湿紙が
ロール等に圧接された際に、ロール等の表面に異物が転
移し付着して該表面を汚染する。
【0005】そして、こうした汚染は、ロールへの湿紙
の過付着や焼き付き、断紙等の原因ともなり、またロー
ル等の清掃が頻繁に必要となり、また、紙製品の生産効
率を著しく害する。また、こうした異物の付着のため、
紙自体の表面に凹凸や毛羽立ち等が生じ、紙力が低下
し、或いはカンバスの目が詰まって湿紙の乾燥不良を生
じさせるなど、製品の品質自体に直接的又は間接的に悪
影響を及ぼす。
【0006】従って、従来からこうした異物によるロー
ル等の汚染を防止するための汚染防止剤や汚染防止方法
の開発が進められてきた。種々の方法が提案された中
で、現在広く採用されている方法は、ロールやカンバス
の表面にワックスやシリコーンオイルを含む汚染防止剤
を塗布する方法である。中でも、シリコーンオイルを塗
布する方法は、ロール等の表面にシリコーンオイル独特
の離型性及び撥水性を有する皮膜を形成させ、その皮膜
の離型・撥水機能により、湿紙から異物が転移するのを
防ごうという考え方に基づく。
【0007】シリコーンオイルは、シロキサン結合の繰
り返し(−Si−O−)nを主鎖とし、側鎖にアルキル
基やアリール基等の有機基やその他の有機官能基をもつ
鎖状の有機ポリシロキサン系のオイルである。そして、
側鎖や末端基が他の種々の有機官能基に置換されること
により、種々の種類のものがある。
【0008】その中で、上記の目的に使用されるシリコ
ーンオイルとしては、ジメチルポリシロキサン系オイル
(通称「ジメチル」)が採用されることが圧倒的に多
い。それは、主に、このジメチルポリシロキサン系オイ
ル(表1参照)が、側鎖に最も単純なアルキル基である
メチル基を有する構造をしているため、シリコーンオイ
ルの中でも最もポピュラーで基本的なオイルであり、種
々のシリコーンオイルの中でも、最も安価で入手し易い
ためである(例えば、特開平7−292382号公報で
は経済的であるとの理由で、ジメチルポリシロキサン系
オイルが採用されている)。
【0009】
【表1】
【0010】さて、こうしたジメチルポリシロキサン系
オイルがシリコーンオイル特有の離型・撥水性を呈する
のは、固体表面に塗布し焼き付け等の処理を行うと、図
2に模式的に示すように、ジメチルポリシロキサン系オ
イルの鎖状分子が固体表面Sに対して主鎖のO原子を対
向させ、疎水性で反応性に乏しいメチル基を外側に向け
た状態の皮膜を形成するからであるとされる。
【0011】こうした状態になると、ジメチルポリシロ
キサン系オイルは固体表面に強固に固着して容易に剥離
せず、皮膜が離型・撥水機能を安定して発揮するのであ
る。抄紙機のロール等の表面にシリコーンオイルを塗布
するのは、塗布すればロール等の表面にこうした皮膜が
形成され、湿紙からロール等に異物が転移するのを防止
できる効果を期待したものであった。
【0012】しかし、実際に、ジメチルポリシロキサン
系オイルを抄紙機のロール等に付与しても、上記のシリ
コーンオイル特有の離型・撥水性から期待される汚染防
止効果は、必ずしも十分には発揮されない。例えば、湿
紙が供給されている状態のロール等にジメチルポリシロ
キサン系オイルを含む汚染防止剤を付与しても、上記の
状態になる前にジメチルポリシロキサン系オイルが湿紙
に転移してしまい、ロール等の表面には湿紙から転移し
た異物由来の汚れ粕が相当量付着する。
【0013】そして、それを放置すれば、先述したロー
ル等の汚染による問題が生じてしまう。即ち、ジメチル
ポリシロキサン系オイルを抄紙機のプレスロール等に使
用しても、シリコーンオイル特有の離型・撥水性が効果
的に発揮されず、逆に、湿紙からロール等への異物の転
移を許してしまっているのである。
【0014】一方、オイルの付与量を増やしていくと、
今度は、例えば、オイルの紙製品への混入量が多くなっ
て紙製品のインクの乗りを悪くさせたり、カンバスの目
を詰まらせて湿紙の乾燥不良が発生する等、種々の不具
合が生じる。また、プレスロールに湿紙が供給されてい
る状態のまま、ジメチルポリシロキサン系オイルの付与
を中止すれば、即座にロール等の表面は離型・撥水性を
失ってしまう。
【0015】これらの現象は、ジメチルポリシロキサン
系オイルを塗布しても、ロール等の表面に離型・撥水性
の皮膜は、少なくとも有効には形成されていないことを
示す。寧ろ、ジメチルポリシロキサン系オイルのロール
等の表面に対する定着性(付着した後容易に剥離しない
性質)が必ずしも良くなく、皮膜を形成する以前に、オ
イル自身がロール等から湿紙に容易に転移してしまうこ
とを示している。
【0016】抄紙機の汚染防止のために、シリコーンオ
イルが使用されるようになって久しい。そして、先述し
たように、シリコーンオイルの中には、ジメチルポリシ
ロキサン系オイルの他にも、その側鎖や末端基が他の種
々の有機官能基に置換された構造を有する種々の変性シ
リコーンオイルがある。
【0017】しかし、上記の問題を抱えながらも、安価
であるという理由のみからジメチルポリシロキサン系オ
イルが抄紙機の汚染防止剤として採用され続けている。
そして、シリコーンオイルの作用メカニズムまで考察し
た上で、上記の問題点を克服し得るような最適なオイル
を種々のシリコーンオイルから積極的に見出して活用す
るような技術は、今のところ提供されていない。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる実情
を背景に、上記の問題点を克服するためになされたもの
である。即ち、本発明の目的は、抄紙機のロール等に対
する定着性が高く、付与した直後からロール等に離型・
撥水性を与えることができるシリコーンオイルを積極的
に見出し、それを主成分とする抄紙機用汚染防止剤を提
供することである。
【0019】そして、ジメチルポリシロキサン系オイル
を主成分とする汚染防止剤を用いた場合よりも、湿紙か
らの異物の転移がより少ないシリコーンオイルを主成分
とする抄紙機用汚染防止剤を提供することである。ま
た、こうした抄紙機用汚染防止剤を使用したプレスロー
ル、ドライヤロール、及びカンバスの汚染防止方法を提
供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】かくして、本発明者は、
このような課題背景に対して鋭意研究を重ねた結果、少
なくとも側鎖に有機官能基を有する側鎖型変性シリコー
ンオイル又は側鎖両末端型変性シリコーンオイルを用い
ることによりプレスロール等に即座に定着させることが
できること、更に粘度の小さいものを使用すれば散布ノ
ズルの噴射口の詰まり等の問題が生じないことを見出
し、この知見に基づいて本発明を完成させたものであ
る。
【0021】即ち、本発明は、(1)、抄紙機に対して
供給付与される抄紙機用汚染防止剤であって、該抄紙機
用汚染防止剤は、側鎖型変性シリコーンオイル又は側鎖
両末端型変性シリコーンオイルを主成分とする抄紙機用
汚染防止剤に存する。
【0022】そして、(2)、抄紙機に対して供給付与
される抄紙機用汚染防止剤であって、該抄紙機用汚染防
止剤は、側鎖型変性シリコーンオイルを主成分とする抄
紙機用汚染防止剤に存する。
【0023】そしてまた、(3)、前記側鎖型変性シリ
コーンオイルは、反応性である抄紙機用汚染防止剤に存
する。
【0024】そしてまた、(4)、前記側鎖型変性シリ
コーンオイルは、側鎖がアミノ基又はエポキシ基で置換
された変性シリコーンオイルである抄紙機用汚染防止剤
に存する。
【0025】そしてまた、(5)、前記側鎖型変性シリ
コーンオイルは、25℃における粘度が800cSt以
下である抄紙機用汚染防止剤に存する。
【0026】そしてまた、(6)、抄紙機の運転により
湿紙が供給されている状態のプレスロールの表面に対し
て直接且つ連続的に抄紙機用汚染防止剤を付与するプレ
スロールの汚染防止方法であって、該抄紙機用汚染防止
剤は、側鎖型変性シリコーンオイル又は側鎖両末端型変
性シリコーンオイルを主成分とするプレスロールの汚染
防止方法に存する。
【0027】そしてまた、(7)、抄紙機の運転により
湿紙が供給されている状態のドライヤロールの表面に対
して直接且つ連続的に抄紙機用汚染防止剤を付与するド
ライヤロールの汚染防止方法であって、該抄紙機用汚染
防止剤は、側鎖型変性シリコーンオイル又は側鎖両末端
型変性シリコーンオイルを主成分とするドライヤロール
の汚染防止方法に存する。
【0028】そしてまた、(8)、抄紙機の運転により
湿紙が供給されている状態のカンバスの表面に対して直
接且つ連続的に抄紙機用汚染防止剤を付与するカンバス
の汚染防止方法であって、該抄紙機用汚染防止剤は、側
鎖型変性シリコーンオイル又は側鎖両末端型変性シリコ
ーンオイルを主成分とするカンバスの汚染防止方法に存
する。
【0029】そしてまた、(9)、抄紙機の運転により
湿紙が供給されている状態のカンバスの表面に抄紙機用
汚染防止剤を付与するためカンバスロールの表面に連続
的に該抄紙機用汚染防止剤を付与するカンバスの汚染防
止方法であって、該抄紙機用汚染防止剤は、側鎖型変性
シリコーンオイル又は側鎖両末端型変性シリコーンオイ
ルを主成分とするカンバスの汚染防止方法に存する。
【0030】本発明はこの目的に沿ったものであれば、
上記1〜5の中から選ばれた2つ以上、及び6〜9の中
から選ばれた2つ以上を組み合わせた構成も当然採用可
能である。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、表や図面に基づいて、本発
明の抄紙機用汚染防止剤及びそれを使用した抄紙機の汚
染防止方法について述べる。最初に、抄紙機用汚染防止
剤について述べる。
【0032】本発明の抄紙機用汚染防止剤の特徴は、種
々のシリコーンオイルの中でも変性シリコーンオイルに
着目し、更にその中でも側鎖型変性シリコーンオイル又
は側鎖両末端型変性シリコーンオイル(以下まとめて側
鎖置換型と言う場合がある)を選択的に採用する点にあ
る。つまり、抄紙機用汚染防止剤は、この側鎖置換型変
性シリコーンオイルを主成分とし、それに水と乳化剤等
とを加えたものである。
【0033】因みに、乳化剤は、採用される側鎖置換型
変性シリコーンオイルに応じて適宜選択される。具体的
には、例えば、ノニオン系のエーテルやエステル等、ア
ニオン系の有機酸塩等、カチオン系、及び両性の乳化剤
の中から単独で又は組み合わせて使用される。また、こ
れらの他に、固体潤滑剤、金属石鹸、ワックス、鉱物油
等の油類等を必要に応じ適宜添加することも当然可能で
ある。
【0034】次に、本発明の抄紙機用汚染防止剤におい
て採用される側鎖置換型変性シリコーンオイルについて
述べる。先ず、表2にシリコーンオイルの大略分類を示
す。
【0035】
【表2】
【0036】シリコーンオイルは、先述したジメチルポ
リシロキサン系オイル(表1参照)が属する無変性シリ
コーンオイル(いわゆるストレートシリコーンオイル)
と、その一部のメチル基が有機官能基で置換された構造
を有する変性シリコーンオイルとに大別される。更に、
変性シリコーンオイルは、その有機官能基で置換された
部位が側鎖か末端かによって、主に次の4種類に分類さ
れる。
【0037】即ち、側鎖が置換された分子構造を有する
側鎖型(表3参照)、両末端のメチル基が置換された両
末端型(表4参照)、片方の末端のメチル基が置換され
た片末端型(表5参照)、両末端と側鎖が置換された側
鎖両末端型(表6参照)、の4種類である(表中のA、
A´は有機官能基、Rはアルキル基)。
【0038】
【表3】
【0039】
【表4】
【0040】
【表5】
【0041】
【表6】
【0042】ここで、表3及び表6中のnは、例えばn
=100の場合、ジメチルポリシロキサン系オイルの1
00個の側鎖のメチル基がランダムに有機官能基Aに置
換された構造であることを意味するのであって、鎖状分
子の1部分で、有機官能基Aが結合したSi原子がO原
子を挟んで100個連続して並んだ構造であるという意
味ではない。
【0043】本発明の抄紙機用汚染防止剤において、側
鎖置換型(即ち側鎖型又は側鎖両末端型)変性シリコー
ンオイルを選択的に採用する理由は、それらのロール等
の表面に対する定着性が高いからである。ここで、シリ
コーンオイルがロール等に付与され定着するまでの過程
について定性的に考察する。
【0044】先ず、無変性シリコーンオイルであるジメ
チルポリシロキサン系オイルがロールの表面に付与され
た場合について述べる。ジメチルポリシロキサン系オイ
ルは、常態(室温)では、Si原子に結合している2つ
のメチル基が、Si−O結合を回動軸として熱運動によ
り比較的大きな振幅で回動しているとされる。
【0045】また、それと同時に、この鎖状分子は、熱
運動により、主鎖のシロキサン結合自体が波打つように
振動運動を繰り返していると考えられる。一方、分子を
構成する原子の電気陰性度等から考えると、主鎖のO原
子がSi原子の電子を引き付けるため、O原子はやや負
の電気を帯びているが、他に強い極性を有する部分はな
い。
【0046】このようなジメチルポリシロキサン系オイ
ルがロール等に付与されると、熱運動の中で偶然にロー
ル等の表面に対向した主鎖のO原子が、該表面に静電的
に引き付けられることがある。しかし、鎖状分子の熱運
動により、O原子はロール等の表面から容易に引き離さ
れてしまう。
【0047】このように、ジメチルポリシロキサン系オ
イルは、ロール等の表面と強く引き付け合う力に欠け、
ロール等の表面に付着しても定着せず、ロール等の表面
から湿紙に容易に転移してしまうのである。因みに、皮
膜を形成するには、通常、ジメチルポリシロキサン系オ
イルを塗布しただけでは形成されず、先述したように、
塗布した後、焼き付け等の処理が必要である。
【0048】以上の点は、先述した4種類の変性シリコ
ーンオイルの中の両末端型変性シリコーンオイル(表4
参照)や片末端型変性シリコーンオイル(表5参照)に
おいても、同様に成り立つと考えられる。つまり、巨大
鎖状分子中の末端のメチル基が有機官能基で置換された
ところで、その巨大分子が配向を変えて末端の有機官能
基をロール等の表面に対向させるまでに時間が掛かり、
その間に容易に湿紙に転移してしまうため、無変性シリ
コーンオイル(ジメチルポリシロキサン系オイル)の場
合と比較してロール等の表面への定着性が大幅に改善さ
れるとは考え難い。
【0049】それに対し、側鎖置換型変性シリコーンオ
イルでは、先述したSi−O結合を軸としたSi原子周
りの回動運動により、側鎖の有機官能基が容易にロール
等の表面と対向し得る。図3に、例としてアミノ変性の
側鎖置換型シリコーンオイルを付与した場合を示す。即
ち、側鎖置換型変性シリコーンオイルの鎖状分子は、プ
レスロール等に付与された当初から、迅速に、表面に対
する投錨効果を発揮する状態となると考えられる。
【0050】また、側鎖置換型変性シリコーンオイル
は、上記のように、多数の側鎖を介して該表面に引き付
けられているため、一旦ロール等の表面に付着すると、
該表面から容易に離脱しない。従って、側鎖置換型変性
シリコーンオイルは、ロール等に付与された当初から側
鎖を介して迅速に効率良くロール等の表面に付着し且つ
容易に離脱しない性質、即ち定着性がより優れたものと
なると考えられる。
【0051】このようなオイルの定着性は、後述する剥
離実験等で確認されるが、簡単な実験によっても確かめ
られる。即ち、アクリル板にジメチルポリシロキサン系
オイルを塗布してティッシュで拭くと、跡が殆ど残らな
い程度に容易に拭き取られるが、例えば、側鎖型アミノ
変性シリコーンオイルを塗布してティッシュで拭いた場
合、強く拭いてもなかなか拭き取れず、板上にオイルの
膜が残るのである。
【0052】このように、抄紙機用汚染防止剤に採用さ
れるシリコーンオイルとしては、4種類の変性シリコー
ンオイルの中でも、側鎖に有機官能基を有する側鎖型変
性シリコーンオイル又は側鎖両末端型変性シリコーンオ
イルが有効であることが理解されよう。
【0053】一方、変性シリコーンオイルは、上記のよ
うな有機官能基で置換された部位による分類とは別に、
反応性の観点から分類されることもある。即ち、変性シ
リコーンオイルは、有機官能基の極性等により他の分子
との反応性が異なり、他の分子と反応し易い「反応性」
と反応し難い「非反応性」の2つのタイプに大別され
る。
【0054】上記のように、表面に対する投錨効果を発
揮して巨大鎖状分子をロール等に効率良く付着させる側
鎖の有機官能基の役割を考えると、有機官能基は極性が
強い方が好ましく、従って、側鎖置換型変性シリコーン
オイルは反応性であることがより好ましいと考えられ
る。反応性の側鎖型変性シリコーンオイルには、アミノ
変性、エポキシ変性、カルボキシ変性、カルビノール変
性、メルカプロ変性等の変性タイプがあり、また側鎖両
末端型変性シリコーンオイルには、側鎖がアミノ基で置
換され両末端がアルコキシ基で置換された構造を有する
アミノ・アルコキシ変性等がある。
【0055】中でも、側鎖型変性シリコーンオイルにお
いては、側鎖がアミノ基で置換されたアミノ変性(表7
参照)又はエポキシ基で置換されたエポキシ変性(表8
参照)の変性シリコーンオイルがロール等への付着性が
よく、また扱い易さや経済性等の観点から好ましく使用
される(表中のR、R´はアルキル基)。因みに、非反
応性の側鎖型変性シリコーンオイルには、ポリエーテル
変性やアルキル変性等がある。
【0056】
【表7】
【0057】
【表8】
【0058】更に、同じ有機官能基による変性タイプ
(例えばアミノ変性)の変性シリコーンオイルの中で
も、粘度〔25℃、単位はcSt(センチストーク
ス)〕や官能基当量(単位はg/mol)等が異なる多
数のオイルがある。後述するように、変性シリコーンオ
イルの抄紙機用汚染防止剤としての適否は、主に粘度に
依存し、官能基当量の大小は殆ど影響がないことが分か
った。そして、カンバスの目詰まり防止等の観点から、
変性シリコーンオイルは、25℃における粘度が800
cSt以下であれば、より好ましい。
【0059】次に、本発明の抄紙機用汚染防止剤を使用
した抄紙機の汚染防止方法について述べる。本発明の抄
紙機用汚染防止剤は、抄紙機のプレスロール等に直接的
又は間接的に付与されることにより湿紙からの異物の転
移を防止する。
【0060】〔プレスロールの汚染防止方法〕プレスロ
ールの汚染防止方法は、抄紙機の運転により湿紙が供給
されている状態のプレスロールの表面に対して直接且つ
連続的に本発明の抄紙機用汚染防止剤を付与することに
より行われる。
【0061】図4は、図1に示した抄紙機のプレスパー
トBの一部をより具体的に示した図である。抄紙機の運
転により、湿紙Wは、フェルトB1に重ねられた状態で
一対のプレスロールB2、B2aに供給され、それらに
挟まれて脱水される。その後、プレスロールB2の回転
に合わせてその表面に接したまま移動し、フェルトB7
に重ねられた状態で一対のプレスロールB2、B2bに
供給され、それらに挟まれて更に脱水される。
【0062】そして、湿紙WはプレスロールB2を離
れ、今度はフェルトB3と重ねられた状態で一対のプレ
スロールB4、B4aに供給され、挟み込まれて更に脱
水される。本発明では、このように湿紙が供給され回転
しているプレスロールB2やプレスロールB4の表面
に、散布ノズルSより直接且つ連続的に抄紙機用汚染防
止剤を付与する。
【0063】具体的には、例えば、図5に示すようにロ
ールの全幅をカバーするシャワーにより抄紙機用汚染防
止剤を散布したり、図示しない1つ又は数個の散布ノズ
ルSを左右に移動させながら散布するのである。言うま
でもなく、散布ノズルの個数や散布方法は、抄紙機の性
能や抄紙条件等に合わせて、適宜決定される。また、散
布ノズルSやシャワーの前後に、表面の異物を掻き取る
ためのドクターを配設することも当然可能である。
【0064】このように散布されると、抄紙機用汚染防
止剤に含まれる側鎖型又は側鎖両末端型変性シリコーン
オイルが、先述した過程を経て迅速にプレスロールの表
面に定着する。そのため、ロールの表面が即座に離型性
及び撥水性を帯び、付与開始当初から、湿紙からの異物
の転移を防止することができるのである。
【0065】〔ドライヤロールの汚染防止方法〕図6
は、図1に示した抄紙機のドライヤパートCを拡大して
示した図である。ドライヤパートCにおいては、湿紙W
は、ドライヤロールC1等とカンバスC7等との間に供
給され、カンバスによる圧力でドライヤロールに押し付
けられながら加熱されたドライヤロールの熱を吸収す
る。そして、数個又は数十個のドライヤロールとの圧接
が繰り返されるうち、徐々に乾燥されていくのである。
【0066】従って、プレスロールの場合と同様に、湿
紙が供給されている状態のドライヤロールの表面に対し
て直接且つ連続的に左右に移動する散布ノズルSから抄
紙機用汚染防止剤を散布することにより、変性シリコー
ンオイルを付与することができる。また、ドライヤパー
トの一群のドライヤロールのうち、最上流のドライヤロ
ールにオイルを付与すれば、このドライヤロールから湿
紙に転移した一部のオイルが更に下流のロールの表面に
転移するため、一群のドライヤロールを効率よく汚染防
止することも可能である。
【0067】〔カンバスの汚染防止方法〕カンバスは、
上記のように加熱されたドライヤロールに湿紙を押し付
ける。またそれと同時に、ドライヤロールの熱で湿紙か
ら蒸発した水蒸気を、織目の空隙(いわゆるカンバスの
目)を通して外界に散逸させ、湿紙を乾燥させる役割を
する。
【0068】このように、カンバスも上記のドライヤロ
ール等と同様に湿紙に直接触れるため、湿紙から異物が
転移し易い。そのため、カンバスに汚染防止剤を付与す
ることで、湿紙から異物が転移してカンバスの目を詰ま
らせて乾燥効率が悪化し、湿紙の乾燥不良による不具合
が生じるのを防止する。
【0069】さて、カンバスに対する抄紙機用汚染防止
剤の付与方法は、主に2つの方法がある。第1の方法
は、カンバスに直接付与する方法である。即ち、図6に
示すように、カンバスC7(以下カンバスC8に関して
も同様)が湿紙WとともにドライヤロールC1に接触す
る直前の位置で、カンバスの全幅をカバーするシャワー
S1よりカンバスの表面に抄紙機用汚染防止剤を散布す
るのである。
【0070】第2の方法は、カンバスを案内しカンバス
に張力を与えるカンバスロール、特にカンバスの外面に
接するアウトロールC9又はC10、またはその両者に
付与し、ロールの表面からカンバスの表面にオイルを転
移させる方法である(図7参照)。
【0071】湿紙からカンバスに転移した微細繊維等の
異物がアウトロールに運ばれ、ロールの表面に付着して
蓄積することがある。この方法は、こうしたアウトロー
ルへの異物の蓄積を同時に抑えられる利点がある。
【0072】以下、実施例について述べる。本発明は、
これらの実施例に限定されるものでないことは言うまで
もない。
【0073】
【実施例】各種シリコーンオイルを対象に、種々の実験
を行ったので、実例を挙げて示す。ここで、以下のエマ
ルジョン(本発明の抄紙機用汚染防止剤を含む)は、 シリコーンオイル(サンプル) 10重量% 乳化剤〔エマルゲン109P(花王株式会社製、 ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ノニオン系)〕2重量% 水 88重量% 計 100重量% にて作成した。
【0074】〔剥離実験1〕 ロール等の表面に見立てたアクリル板に各種のシリコー
ンオイルより作成したエマルジョンを塗布し、異物を含
む湿紙に見立てた粘着テープを貼り付けては引き剥がす
操作を繰り返し行い、変性及び無変性の各種シリコーン
オイル(表2参照)の定着性を評価する。
【0075】実験装置の主要部分を、図8に示す。アク
リル板2の表面に、上記のエマルジョン1を、5cm×
100cmにスプレーで均一に3回塗布する(約10
g)。その上からポリエステル粘着テープ3(ニチバン
株式会社製No.553、幅5cm)を貼付し、ゴムロ
ーラで加圧密着させる(5kg/cm2、エマルジョン
の膜厚は約60μm)。
【0076】そして、可動台車5を図中右方向(矢印方
向)に線路4上を走行させ、この粘着テープ3を剥離速
度3m/s、剥離角度30度にて剥離した時の剥離力
(単位はg/cm)を計測器6で計測する。次に、エマ
ルジョンを塗布し直さずに新しい粘着テープを同じ場所
に貼付し、ガムローラで加圧密着させてから剥離する同
様の実験を繰り返し行い、その度に剥離力を計測する。
【0077】先ず、表9に示すシリコーンオイルを用い
てエマルジョン1を作成し、上記剥離実験を行った結果
を図9に示す。図9は、ブランクに対する剥離実験の計
測値20回分の平均値を100とした場合の各サンプル
の計測値の換算値をプロットしたものである。
【0078】
【表9】
【0079】〔計測結果〕実験により、剥離に対する挙
動は、シリコーンオイルの種類により大きく3つのタイ
プに分かれることが分かる。第1のタイプは、剥離を重
ねるうちに迅速にブランクにおける計測値に近づいてい
く無変性、両末端型変性及び片末端型変性のシリコーン
オイル群。
【0080】第2のタイプは、初期には剥離力が増加す
るものの、数回目の剥離で増加を止めて剥離力がほぼ一
定となり、20回剥離を繰り返してもブランクにおける
計測値にまで増加しない側鎖型変性(反応性)及び側鎖
両末端型変性のシリコーンオイル群。第3のタイプは、
第1及び第2のシリコーンオイル群の中間の挙動を示す
側鎖型変性(非反応性)のシリコーンオイル群、の3タ
イプである。
【0081】〔評価〕全体的に見て、どのサンプルにお
いても、最初は剥離に要する力は小さく、数回の剥離で
剥離力が上昇する。これは、最初の数回の剥離でエマル
ジョン中に残存していた水分やシリコーンオイル等が粘
着テープにより除去されていく過程を示していると考え
られる。
【0082】第1のタイプ(無変性、両末端型変性、及
び片末端型変性)のシリコーンオイルでは、4、5回目
以降ブランクの剥離力とほぼ同じ計測値を示すことか
ら、粘着テープにより容易に剥離されてしまうことが分
かる。従って、このタイプのシリコーンオイルは定着性
が良くないと考えられる。
【0083】第2のタイプ〔側鎖型(反応性)及び側鎖
両末端型〕の変性シリコーンオイルでは、剥離力がブラ
ンクの計測値より小さい値で横ばいになっていることか
ら、付与された変性シリコーンオイルの一部がアクリル
板に付着して剥離されず、一定の離型性・撥水性を示す
ことが分かる。すなわち、反応性の側鎖型及び側鎖両末
端型変性シリコーンオイルは、定着性に優れていると結
論付けられる。
【0084】第3の側鎖型(非反応性)の変性シリコー
ンオイルは、側鎖型等のオイルほどではないにしても、
少なくとも一部はアクリル板の表面から剥離されず一定
の離型性・撥水性を維持する(即ち定着性が比較的よ
い)ことが分かった。上記の実験結果から、本発明の抄
紙機用汚染防止剤には、側鎖型変性シリコーンオイル
(非反応性を含む)及び側鎖両末端型変性シリコーンオ
イルが適していると考えられる。
【0085】従って、以下の実験は、両末端型及び片末
端型のシリコーンオイルについては行わない(無変性シ
リコーンオイルについては対象実験という形で行う)。
また、非反応性側鎖型変性シリコーンオイル(図9中の
△及び□)は、明記しないものの、以下の実験において
も、反応性側鎖型変性シリコーンオイルと同様の挙動を
示すことが確認された。従って、煩雑さを避けるため、
以下、反応性及び非反応性と区別せず、まとめて側鎖型
変性シリコーンオイルと表現する。
【0086】〔剥離実験2〕 シリコーンオイルの粘度及び官能基当量が、定着性とど
のような関係にあるかを調べるため、上記と同様の剥離
実験を、種々の粘度や官能基当量を有する側鎖型及び側
鎖両末端型変性シリコーンオイルについて行った。実験
は、表10中のサンプルB、E及びIより作成したエマ
ルジョンを用い、それぞれ剥離力を計測した。
【0087】
【表10】
【0088】〔計測結果〕図10は、上記のサンプル
B、E及びIの他、〔剥離実験その1〕において計測
したサンプルA、H、及びJより作成したエマルジョ
ン、及びブランクの剥離力の換算値をプロットして作成
したグラフである(上記実験と同様にブランクに対する
20回の計測値の平均値を100とした)。
【0089】〔評価〕図10のグラフは、側鎖型及び側
鎖両末端型変性シリコーンオイルの粘度が高くなるほ
ど、剥離に要する力がより小さくなることから、粘度が
高いほどアクリル板への定着性が良いことを示してい
る。また、定着性は、官能基当量の大小には依存しない
ことも示している。
【0090】実際、図示しないが、サンプルB及びEの
中間の粘度を有するサンプルD(粘度1200cSt)
より作成したエマルジョンを用いた実験では、計測値
は、各回ともほぼサンプルB及びEの計測値の間に収ま
った。因みに、図示しないが、無変性シリコーンオイル
(ジメチルポリシロキサン系オイル)では、種々の粘度
のもの(例えばKF96H−10万、粘度は10万cS
t、信越化学工業株式会社製)を用いて実験してもこの
ような傾向は見られず、粘度を高くしても定着性は向上
しない。
【0091】〔プレスロールへの付与実験〕 以下の実験は、表10に示したサンプルA〜Jより作成
したエマルジョンを、実際の抄紙機に付与して行った。
また、使用した抄紙機は、段ボール用中芯原紙の抄造用
のものであり、次の抄紙条件で実験した。
【0092】〔抄紙条件〕 抄紙機:ウルトラフォーマー(株式会社小林製作所製) 抄造銘柄:普通芯 坪量:160g/m2 抄速:350m/分 紙幅:4m
【0093】この実験では、抄紙機のプレスロールに表
10のサンプルA〜Jより作成したエマルジョンを散布
し、散布開始から4時間後のプレスロールの表面からド
クターで掻き落とされた汚れ粕の発生量を比較する。実
際には、この濃度では濃すぎるため、エマルジョンを水
で500倍に希釈し、全幅シャワー方式で希釈液を5リ
ットル/分の割合で散布した(エマルジョンベースでは
10cm3/分)。また、実験を終える度にプレスロー
ルを洗浄し、その表面からシリコーンオイル等を除去し
た。
【0094】〔実験結果〕サンプルA〜Iの側鎖型及び
側鎖両末端型変性シリコーンオイルを使用した場合、汚
れ粕発生量はいずれのサンプルにおいても大差なく、1
0〜20g程度であった。一方、サンプルJの無変性シ
リコーンオイルでは、同じ時間後の汚れ粕発生量は平均
171g(3回の実験の平均)であった。また、汚れ粕
は、A〜Jのいずれのサンプルにおいても主に湿紙由来
のガムピッチ及び微細繊維であった。
【0095】〔追加実験〕サンプルJ(無変性シリコー
ンオイル)において、汚れ粕発生量が大きかったことか
ら、エマルジョンの濃度を上げて追加実験を行った。使
用した希釈液は、エマルジョンを水で250倍に希釈し
たものと、125倍に希釈したものを用意し、希釈液を
それぞれ5リットル/分の割合で散布した(エマルジョ
ンベースでは、250倍希釈のものは20cm3/分、
125倍希釈のものは40cm3/分)。
【0096】結果は、250倍希釈の場合、汚れ粕発生
量が平均157g(3回の実験の平均)であった。ま
た、125倍希釈の場合、汚れ粕発生量は149gであ
ったが、製造された中芯原紙に対するコルゲータでの糊
の付着が悪化する傾向が見られたため、1回で追加実験
を中止した。
【0097】〔評価〕この実験は、散布開始当初におけ
る側鎖型及び側鎖両末端型変性シリコーンオイルと無変
性シリコーンオイルとの定着性の差を明確に示してい
る。上記の剥離実験の結果と合わせて考察すると、側鎖
型及び側鎖両末端型変性シリコーンオイルにおいては、
オイルがプレスロールの表面に定着し、一定の離型性・
撥水性を示したため、湿紙からの異物の転移を効果的に
阻止したと考えられる。
【0098】無変性シリコーンオイルでは、側鎖型変性
シリコーンオイル等ほど有効に湿紙からのガムピッチ等
の転移を阻止していないことが分かる。また、追加実験
においては、付与量を増やせばある程度湿紙からの異物
の転移を小さくすることはできるが、側鎖型変性シリコ
ーンオイルのレベルにまでは至らない。更に、プレスロ
ールの表面からオイルが湿紙に転移していることを示し
ている。
【0099】従って、上記剥離実験の結果も考慮する
と、無変性シリコーンオイルは、プレスロールに付与し
ても、該表面から容易に湿紙に転移してしまうため、該
表面に離型・撥水性を有する安定したオイル層を形成す
るとは言えず、湿紙からのガムピッチ等の転移を必ずし
も有効に阻止し得ないのである。
【0100】〔ドライヤロールへの付与実験〕 次に、抄紙機のドライヤロールに対して、上記の付与
実験と同様に、表10のサンプルA〜Jより作成したエ
マルジョンを散布し、ドライヤロールの表面からドクタ
ーで掻き落とされた汚れ粕の発生量を比較する。この実
験では、エマルジョンをそのままの濃度で使用し、ドラ
イヤロールの表面に対し1つの散布ノズルを左右に移動
させながら10cm3/分の割合で散布した。
【0101】〔実験結果〕サンプルA〜Iの側鎖型及び
側鎖両末端型変性シリコーンオイルを使用した場合、散
布開始後4時間の汚れ粕発生量は、いずれのサンプルに
おいても10g程度であった。一方、サンプルJの無変
性シリコーンオイルでは、同じ時間後の汚れ粕発生量は
104g(3回の実験の平均)であった。また、汚れ粕
は、A〜Jのいずれのサンプルにおいても、プレスロー
ルの場合と同様に、主に湿紙由来のガムピッチ及び微細
繊維であった。
【0102】〔評価〕この実験結果も、の実験と同様
に、散布開始当初における側鎖型及び側鎖両末端型変性
シリコーンオイルと無変性シリコーンオイルとの定着性
の差を明確に示していると考えられる。
【0103】〔カンバスへの付与実験〕 この実験では、抄紙機のドライヤパートのカンバスに対
し、表10のサンプルA〜Jより作成したエマルジョン
を希釈して直接散布し、カンバスへの異物の転移の状態
を比較する。エマルジョンは、60℃の温水で150倍
に希釈され、100mmピッチでノズルを40個並べた
シャワーで、カンバスに対し計1.5リットル/分(エ
マルジョンベースで10cm3/分)の割合で実質10
日間散布した。
【0104】〔実験結果〕 a、散布ノズルの噴射口の詰まり 上記の実験中、サンプルI(側鎖両末端型)を用いた場
合、散布開始から実質5日目から、40個のノズル中1
2個のノズルからの散布量に減少が観察され、その部分
のカンバスに汚れが付着し始めた。その後、実質7日目
には8つのノズルが完全に閉塞したため、実験を中断し
た。
【0105】また、サンプルHにおいても、実質7日目
から40個中10個のノズルで散布量が減少し、その部
分のカンバスに汚れが付着し始め、実質9日目に5つの
ノズルが閉塞したため、実験を中断した。サンプルI及
びHにおいて、実験を中断後、スプレー装置を開けたと
ころ、サンプルIでは40個中30前後、またサンプル
Hでは40個中25個前後のノズルの噴射口の内側にガ
ム状のサンプルオイルの堆積が観察された。このため、
サンプルH及びIに関しては、この時点で実験を打ち切
った。
【0106】因みに、サンプルA〜G及びJについて
は、実質10日間の実験中、ノズルからの散布量の減少
は観察されなかった。しかし、実験後、スプレー装置を
開けたところ、サンプルEを用いた場合に、噴射口の内
側に若干のオイルの塊が確認されたノズルが10個程度
あった。
【0107】b、アウトロールへのオイルの積層 サンプルH及びIに関して、実験を打ち切った時点で、
アウトロールの表面を目視により確認したところ、どち
らの場合も、アウトロールの表面にシリコーンオイル由
来のガム状物質の積層(厚さ約0.2〜0.5mm)が
観察された。因みに、サンプルA〜Gに関しては実質1
0日間の実験後、こうした積層は確認されず、サンプル
Jに関しては、後述するように湿紙由来の異物の堆積が
観察された。
【0108】〔a及びbの評価〕サンプルHやIはとも
に側鎖両末端型変性シリコーンオイルであり、両末端に
アルコキシ基(Cn2n+1O−)を有する(側鎖はアミ
ノ基)。一般に、末端にアルコキシ基を有する変性シリ
コーンオイルは、加熱等されてアルコキシ基が加水分解
されて水酸基(−OH)に変わると、急激に反応性が高
くなるとされる。
【0109】こののカンバスへの付与実験において
は、サンプルを60℃の温水で希釈したためにそうした
反応が生じた可能性もあり、側鎖両末端型変性シリコー
ンオイルを散布する場合は、あまりエマルジョンを加熱
しない方がよいと考えられる。因みに、アウトロール
()やドライヤロール()に対する付与実験(これ
らの実験ではエマルジョンを加熱しない)において、実
質10日間、サンプルH及びIより作成したエマルジョ
ンやそれらの希釈液を散布する確認実験を行ったが、散
布ノズルの詰まりは観察されなかった。
【0110】c、スティッキング現象の発生 の実験中、サンプルD、E及びGにおいて、実質8日
前後から湿紙がカンバスに引っ張られるいわゆるスティ
ッキング現象が観察されることがあった。サンプルA、
B、C、F及びJにおいては、こうした現象は観察され
なかった。
【0111】〔評価〕サンプルD、E及びGを散布した
カンバスの表面には、後述するように、サンプルA、
B、C及びFを散布した場合と同様に、僅かに微細繊維
やガムピッチ等の異物が観察されるだけで、特に多量の
転移が観察されるわけではない。従って、これらの現象
は湿紙から転移した異物によるものとは考えづらい。
【0112】先述した剥離実験では、粘度が高いほどア
クリル板への定着性が良かったことから、粘度が高いサ
ンプルD(1200cSt)、E(3500cSt)、
G(1500cSt)では、オイルのカンバスの表面へ
の過定着が生じており、カンバスに過定着したオイルが
湿紙を引っ張ったものと考えられる。従って、カンバス
に付与する抄紙機用汚染防止剤に採用される側鎖型変性
シリコーンとしては、サンプルA、B、C及びF、即ち
粘度が800cSt以下の側鎖型変性シリコーンがより
好ましい。
【0113】d、カンバスへの異物の転移等 サンプルA〜G及びJのエマルジョンの希釈液を上記条
件でカンバスに直接付与し、実質10日間の実験後、カ
ンバスの表面への異物の転移の状態を目視により比較し
た。また、カンバスの通気度も通気度測定装置により計
測した。更に、アウトロールへのオイルや異物の付着を
目視により観察した。
【0114】サンプルA〜Gの側鎖型変性シリコーンオ
イルにおいては、カンバスの表面に、僅かに微細繊維や
ガムピッチ等の異物の転移が見られたが、通気度は付与
開始前と殆ど変わらなかった。また、アウトロールを観
察すると、すべてのサンプルにおいて、アウトロールの
表面が光沢を帯びた状態になっていたが、サンプルH及
びIで観察されたようなシリコーンオイル由来のガム状
物質の積層は観察されなかった。
【0115】サンプルJの無変性シリコーンオイルにお
いては、微細繊維やカムピッチ等の異物の転移が見ら
れ、通気度は付与開始前と比較して約20%減少してい
た。また、アウトロールの全面に、オイルや微細繊維、
ガムピッチ等が混ざり合ったものの堆積が、直径10m
m程度、30〜50mm間隔で観察された。
【0116】〔評価〕側鎖型変性シリコーンオイルで
は、カンバスの表面への異物の転移は少なく、少なくと
も実質10日間ではカンバスの目詰まりも殆ど生じてい
ない。それに対し、無変性シリコーンオイルでは、実質
10日間の付与で、既にカンバスの目詰まりが生じ始
め、また、アウトロールへのオイルや異物の堆積が始ま
っていることが分かる。
【0117】従って、側鎖型変性シリコーンオイルを抄
紙機用汚染防止剤に採用した場合、無変性シリコーンオ
イルと比較して、少なくとも、カンバスの清掃作業の回
数が減らせる分、生産効率を向上させることができると
考えられる。
【0118】〔実験のまとめ〕以上の評価を総合する
と、少なくともエマルジョンやその希釈液(抄紙機用汚
染防止剤)を加熱せずに付与できる場合(即ちプレスロ
ールやドライヤロールへの付与の場合)、今回の実験に
使用した側鎖型又は側鎖両末端型変性シリコーンオイル
は、ロールへの定着性及び湿紙からの異物の転移阻止能
力という、少なくとも2つの観点において、ジメチルポ
リシロキサン系オイル(無変性シリコーンオイル)より
良好な結果を示した。
【0119】また、エマルジョンやその希釈液を加熱す
る必要がある場合(カンバスへの付与)においては、少
なくとも両末端にアルコキシ基を有する側鎖両末端型変
性シリコーンオイルは、アルコキシ基が加水分解されて
急激に反応性が高くなり、散布ノズルを詰まらせたり、
アウトロールの表面にガム状皮膜を形成してしまう可能
性がある。また、粘度が800cStより大きな側鎖型
変性シリコーンオイルは、カンバスへの過定着を起こ
し、スティッキング現象が生じる場合がある。
【0120】しかし、少なくとも粘度が800cSt以
下の側鎖型変性シリコーンオイルでは、ロールへの定着
性及び湿紙からの異物の転移阻止能力の両方の点で、ジ
メチルポリシロキサン系オイル(無変性シリコーンオイ
ル)より良好な結果を示すことが分かった。
【0121】また、散布ノズルにおけるエマルジョンの
加熱温度や、カンバスへの付与量を適宜調節すること等
により、上記の問題点を解消することができるならば、
側鎖両末端型変性シリコーンオイルや粘度が800cS
t以上の側鎖型変性シリコーンオイルにおいても、ジメ
チルポリシロキサン系オイルより有効なシリコーンオイ
ルとして抄紙機用汚染防止剤に使用可能なことは言うま
でもない。
【0122】以上、本発明を説明してきたが、本発明は
実施形態にのみ限定されるものではなく、その本質を逸
脱しない範囲で、他の種々の変形例が可能であることは
言うまでもない。例えば、ガム状物質を形成するもので
なければ、2種類以上の側鎖型変性シリコーンオイルや
側鎖両末端型変性シリコーンを混合して用いることも可
能であるし、無変性シリコーンオイルと混合して使用す
ることも当然可能である。
【0123】また、散布方法は、上記実施例に採用した
方法に限定されるべきではなく、使用される抄紙機の抄
紙条件等に合わせて適宜選択される。更に、側鎖型変性
シリコーンオイルや側鎖両末端型変性シリコーンを他の
方法、例えば、ロールの回転中にその一部を液槽内を通
過するようにして付与する等の方法も当然採用可能であ
る。
【0124】
【発明の効果】本発明によれば、プレスロール等に対す
る定着性が高いシリコーンオイルを主成分とする抄紙機
用汚染防止剤を使用することにより、付与開始当初から
ロール等の表面にシリコーンオイルを効率良く定着さ
せ、その表面に離型性・撥水性を呈させることが可能と
なる。
【0125】そのため、特に、運転開始当初の湿紙から
のロール等への異物の転移を解消でき、それに起因する
弊害を軽減することができる。また、こうした抄紙機用
汚染防止剤を使用する本発明の汚染防止方法により、プ
レスロールやドライヤロール、カンバスの異物による汚
染が効果的に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、抄紙機の全体構造を示す概略図であ
る。
【図2】図2は、ジメチルポリシロキサン系オイルがメ
チル基が外向きに並べて皮膜を形成した状態を示す模式
図である。
【図3】図3は、ロール等に側鎖置換型アミノ変性シリ
コーンオイルを付与した状態を示す模式図である。
【図4】図4は、図1に示した抄紙機のプレスパートの
一部を具体的に示した図である。
【図5】図5は、シャワー方式によりプレスロールに抄
紙機用汚染防止剤を付与する状態を示す図である。
【図6】図6は、図1に示した抄紙機のドライヤパート
を拡大して示した図である。
【図7】図7は、アウトロールに抄紙機用汚染防止剤を
散布する状態を示す図である。
【図8】図8は、剥離実験装置の主要部分を概略的に示
した図である。
【図9】図9は、〔剥離実験その1〕の計測結果を示
すグラフである。
【図10】図10は、〔剥離実験その2〕の計測結果
を示すグラフである。
【符号の説明】
A…ワイヤパート B…プレスパート B1、B3、B5、B7…フェルト B2、B4、B6…プレスロール C…ドライヤパート C1、C2、C3、C4、C5、C6…ドライヤロール C7、C8…カンバス C9、C10…アウトロール D…ヤンキードライヤパート E…リールパート M…ロール等の表面 S、S1、S2…散布ノズル又はシャワー W…湿紙

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抄紙機に対して供給付与される抄紙機用
    汚染防止剤であって、該抄紙機用汚染防止剤は、側鎖型
    変性シリコーンオイル又は側鎖両末端型変性シリコーン
    オイルを主成分とすることを特徴とする抄紙機用汚染防
    止剤。
  2. 【請求項2】 抄紙機に対して供給付与される抄紙機用
    汚染防止剤であって、該抄紙機用汚染防止剤は、側鎖型
    変性シリコーンオイルを主成分とすることを特徴とする
    抄紙機用汚染防止剤。
  3. 【請求項3】 前記側鎖型変性シリコーンオイルは、反
    応性であることを特徴とする請求項2記載の抄紙機用汚
    染防止剤。
  4. 【請求項4】 前記側鎖型変性シリコーンオイルは、側
    鎖がアミノ基又はエポキシ基で置換された変性シリコー
    ンオイルであることを特徴とする請求項2記載の抄紙機
    用汚染防止剤。
  5. 【請求項5】 前記側鎖型変性シリコーンオイルは、2
    5℃における粘度が800cSt以下であることを特徴
    とする請求項2記載の抄紙機用汚染防止剤。
  6. 【請求項6】 抄紙機の運転により湿紙が供給されてい
    る状態のプレスロールの表面に対して直接且つ連続的に
    抄紙機用汚染防止剤を付与するプレスロールの汚染防止
    方法であって、該抄紙機用汚染防止剤は、側鎖型変性シ
    リコーンオイル又は側鎖両末端型変性シリコーンオイル
    を主成分とすることを特徴とするプレスロールの汚染防
    止方法。
  7. 【請求項7】 抄紙機の運転により湿紙が供給されてい
    る状態のドライヤロールの表面に対して直接且つ連続的
    に抄紙機用汚染防止剤を付与するドライヤロールの汚染
    防止方法であって、該抄紙機用汚染防止剤は、側鎖型変
    性シリコーンオイル又は側鎖両末端型変性シリコーンオ
    イルを主成分とすることを特徴とするドライヤロールの
    汚染防止方法。
  8. 【請求項8】 抄紙機の運転により湿紙が供給されてい
    る状態のカンバスの表面に対して直接且つ連続的に抄紙
    機用汚染防止剤を付与するカンバスの汚染防止方法であ
    って、該抄紙機用汚染防止剤は、側鎖型変性シリコーン
    オイル又は側鎖両末端型変性シリコーンオイルを主成分
    とすることを特徴とするカンバスの汚染防止方法。
  9. 【請求項9】 抄紙機の運転により湿紙が供給されてい
    る状態のカンバスの表面に抄紙機用汚染防止剤を付与す
    るためカンバスロールの表面に連続的に該抄紙機用汚染
    防止剤を付与するカンバスの汚染防止方法であって、該
    抄紙機用汚染防止剤は、側鎖型変性シリコーンオイル又
    は側鎖両末端型変性シリコーンオイルを主成分とするこ
    とを特徴とするカンバスの汚染防止方法。
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