JP4828001B1 - 汚染防止剤組成物 - Google Patents
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Abstract
【選択図】図1
Description
また、段ボール等の着色された紙を製造する場合、汚れ付着防止剤が紙の色を脱落させ、紙の色が斑になる(以下「色抜け」という。)欠点がある。
また、乳化剤として脂肪酸とアミン化合物との中和物を用いることにより、紙の色抜けを抑制できる。
特に、非シリコーン系オイルの100℃における動粘度が20mm2/s以上である場合、ピッチの付着防止効果はより大きくなる。
したがって、上記汚染防止剤組成物によれば、ドライパート部位へのピッチの付着を十分に防止でき、且つ色抜けを抑制できる。
上記汚染防止剤組成物は、これらを有することにより、ドライパート部位へのピッチの付着を十分に防止でき、且つ紙の色抜けを抑制できる。
これらの中でも、非シリコーン系オイルは、乾燥後、固形分が残らないものであることが好ましい。
また、非シリコーン系オイルの100℃における動粘度は、35〜100mm2/sであることがより好ましく、45〜65mm2/sであることが更に好ましい。
非シリコーン系オイルの100℃における動粘度が20mm2/s未満であると、ピッチの付着防止効果が不十分となる。なお、この動粘度が100mm2/sを超えると、汚染防止剤組成物自体の粘着性が大きくなり、紙面が毟れる恐れがある。
この場合、高粘度オイルがピッチの付着を防止させる効果を発揮し、低粘度オイルが汚染防止剤組成物自体の粘着性を緩和させる効果を発揮する。
また、高粘度オイルの100℃における動粘度は、270〜300mm2/sであることがより好ましい。
高粘度オイルの100℃における動粘度が100mm2/s未満であると、動粘度が上記範囲内にある場合と比較して、ピッチの付着を十分に防止できない場合がある。
高粘度オイルとしては、上述した粘度の条件を満たす、ポリイソブチレン、ポリブテン、マレイン化ポリブテン、ポリエチレンワックス、マイクロワックス等の合成オイルが挙げられる。これらは単独で用いても、複数を混合して用いてもよい。
これらの中でも、高粘度オイルは、タック性の観点から、ポリブテン、マレイン化ポリブテン及びポリエチレンワックスからなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。なお、タック性とは、オイル自体のべと付きの度合いを意味する。
また、低粘度オイルの100℃における動粘度は、10〜14mm2/sであることがより好ましい。
低粘度オイルの100℃における動粘度が20mm2/sを超えると、動粘度が上記範囲内にある場合と比較して、汚染防止剤組成物自体の粘着性を十分に緩和できない場合がある。なお、この動粘度が5mm2/s未満であると、色抜けが生じる場合がある。
低粘度オイルとしては、上述した粘度の条件を満たす、ギアー油、シリンダ油、タービン油、スピンドル油等の鉱油、ヤシ油、アマニ油、ヒマシ油、ナタネ油、コーン油等の植物油、流動パラフィン、イソパラフィン等のパラフィン等が挙げられる。これらは単独で用いても、複数を混合して用いてもよい。
これらの中でも、低粘度オイルは、汎用性の観点から、流動パラフィン、タービン油、マシン油及び植物油からなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましく、高粘度オイルとの相溶性の観点から、流動パラフィン、タービン油又はマシン油であることがより好ましく、ピッチ付着防止の観点から、流動パラフォンであることが特に好ましい。
低粘度オイルの配合割合が0.25質量部未満であると、配合割合が上記範囲内にある場合と比較して、汚染防止剤組成物自体の粘着性を十分に緩和できない場合があり、低粘度オイルの配合割合が3質量部を超えると、配合割合が上記範囲内にある場合と比較して、粘着性の緩和効果が飽和し、結果として高コストとなる欠点がある。
乳化剤は、非シリコーン系オイルを乳化させるものであれば、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤等、適宜用いられる。これらは単独で用いても、複数を混合して用いてもよい。
これらの中でも、脂肪酸は、乳化安定性及び汎用性の観点から、ステアリン酸、ベヘニン酸、モンタン酸及びポリカルボン酸からなる群より選ばれる少なくとも2種類の混合物であることが好ましく、特に、ステアリン酸及びベヘニン酸の組み合わせ、モンタン酸及びポリカルボン酸の組み合わせがより好ましい。
これらの中でも、アミン化合物としては、乳化安定性の観点から、モルホリン、ジエタノールアミン又はトリエタノールアミンであることが好ましい。
本実施形態に係る汚染防止剤組成物は、非シリコーン系オイルに脂肪酸を溶解し、これを、アミン化合物を溶解した水に加えて乳化することにより製造される。
図1は、本発明に係る汚染防止剤を用いるドライパートのドライパート部位を示す概略図である。
図1に示すように、汚染防止剤組成物は、ドライパートDで用いられる。
その後、紙体Wは、ブレーカースタックロールBに挟持され、次いで、紙体Wは、カレンダーロールCにより高密度化される。
このとき、汚染防止剤組成物の付与方法は特に限定されず、例えば、散布ノズル等を用いて液状のシャワー方式や霧状の噴霧方式等が用いられる。すなわち、ドライパートに吹き付けることにより、紙粉汚染が防止される。
散布量が0.1μg/m2未満であると、散布量が上記範囲内にある場合と比較して、汚染防止剤組成物が十分にドライパート部位の表面に付着せず、ピッチの付着を十分に抑制できない傾向にある。また、散布量が100μg/m2を超えると、散布量が上記範囲内にある場合と比較して、余剰分が紙体に吸収されてしまう虞がある。
なお、汚染防止剤組成物が、ドライパート部位の表面に散布されると、高粘度オイルと低粘度オイルとによる皮膜が形成される。
ポリブテン(高粘度オイル、100℃における動粘度300mm2/s、40℃における動粘度9000mm2/s)1.9質量%及び流動パラフィン(低粘度オイル、100℃における動粘度14mm2/s、40℃における動粘度105mm2/s)8.1質量%からなる非シリコーン系オイルと、モンタン酸(炭素28)0.3質量%及びポリカルボン酸1.1質量%からなる脂肪酸と、モルホリン1質量%からなるアミン化合物と、水とを準備して全量を100質量%となるようにした。なお、高粘度オイル1質量部に対する低粘度オイルの配合割合が4.26質量部であり、非シリコーン系オイルの100℃における動粘度は、25mm2/sであった。
実施例1の非シリコーン系オイルの代わりに、ポリブテン(高粘度オイル、100℃における動粘度300mm2/s)3.8質量%及び流動パラフィン(低粘度オイル、100℃における動粘度14mm2/s)6.2質量%からなる非シリコーン系オイルを用いたこと以外は実施例1と同様にしてサンプル(汚染防止剤組成物)を得た。なお、高粘度オイル1質量部に対する低粘度オイルの配合割合が1.63質量部であり、非シリコーン系オイルの100℃における動粘度は、45mm2/sであった。
実施例1の非シリコーン系オイルの代わりに、ポリブテン(高粘度オイル、100℃における動粘度300mm2/s)5質量%及び流動パラフィン(低粘度オイル、100℃における動粘度14mm2/s)5質量%からなる非シリコーン系オイルを用いたこと以外は実施例1と同様にしてサンプル(汚染防止剤組成物)を得た。なお、高粘度オイル1質量部に対する低粘度オイルの配合割合が1質量部であり、非シリコーン系オイルの100℃における動粘度は、65mm2/sであった。
実施例1の非シリコーン系オイルの代わりに、ポリブテン(高粘度オイル、100℃における動粘度300mm2/s)5.9質量%及び流動パラフィン(低粘度オイル、100℃における動粘度14mm2/s)4.1質量%からなる非シリコーン系オイルを用いたこと以外は実施例1と同様にしてサンプル(汚染防止剤組成物)を得た。なお、高粘度オイル1質量部に対する低粘度オイルの配合割合が0.69質量部であり、非シリコーン系オイルの100℃における動粘度は、85mm2/sであった。
実施例1の非シリコーン系オイルの代わりに、ポリブテン(高粘度オイル、100℃における動粘度300mm2/s)6.6質量%及び流動パラフィン(低粘度オイル、100℃における動粘度14mm2/s)3.4質量%からなる非シリコーン系オイルを用いたこと以外は実施例1と同様にしてサンプル(汚染防止剤組成物)を得た。なお、高粘度オイル1質量部に対する低粘度オイルの配合割合が0.52質量部であり、非シリコーン系オイルの100℃における動粘度は、105mm2/sであった。
実施例1の非シリコーン系オイルの代わりに、ポリブテン(高粘度オイル、100℃における動粘度300mm2/s)6.2質量%及び流動パラフィン(低粘度オイル、100℃における動粘度2mm2/s、40℃における動粘度13.5mm2/s)3.8質量%からなる非シリコーン系オイルを用いたこと以外は実施例1と同様にしてサンプル(汚染防止剤組成物)を得た。なお、高粘度オイル1質量部に対する低粘度オイルの配合割合が0.61質量部であり、非シリコーン系オイルの100℃における動粘度は、45mm2/sであった。
実施例1の非シリコーン系オイルの代わりに、ポリブテン(高粘度オイル、100℃における動粘度300mm2/s)5.6質量%及び流動パラフィン(低粘度オイル、100℃における動粘度4mm2/s、40℃における動粘度23.4mm2/s)4.4質量%からなる非シリコーン系オイルを用いたこと以外は実施例1と同様にしてサンプル(汚染防止剤組成物)を得た。なお、高粘度オイル1質量部に対する低粘度オイルの配合割合が0.79質量部であり、非シリコーン系オイルの100℃における動粘度は、45mm2/sであった。
実施例1の非シリコーン系オイルの代わりに、ポリブテン(高粘度オイル、100℃における動粘度300mm2/s)4.4質量%及び流動パラフィン(低粘度オイル、100℃における動粘度10mm2/s、40℃における動粘度70mm2/s)5.6質量%からなる非シリコーン系オイルを用いたこと以外は実施例1と同様にしてサンプル(汚染防止剤組成物)を得た。なお、高粘度オイル1質量部に対する低粘度オイルの配合割合が1.27質量部であり、非シリコーン系オイルの100℃における動粘度は、45mm2/sであった。
実施例1の非シリコーン系オイルの代わりに、ポリブテン(高粘度オイル、100℃における動粘度85mm2/s、40℃における動粘度2100mm2/s)6.5質量%及び流動パラフィン(低粘度オイル、100℃における動粘度14mm2/s)3.5質量%からなる非シリコーン系オイルを用いたこと以外は実施例1と同様にしてサンプル(汚染防止剤組成物)を得た。なお、高粘度オイル1質量部に対する低粘度オイルの配合割合が0.54質量部であり、非シリコーン系オイルの100℃における動粘度は、45mm2/sであった。
実施例1の非シリコーン系オイルの代わりに、ポリブテン(高粘度オイル、100℃における動粘度115mm2/s)5.5質量%及び流動パラフィン(低粘度オイル、100℃における動粘度14mm2/s)4.5質量%からなる非シリコーン系オイルを用いたこと以外は実施例1と同様にしてサンプル(汚染防止剤組成物)を得た。なお、高粘度オイル1質量部に対する低粘度オイルの配合割合が0.82質量部であり、非シリコーン系オイルの100℃における動粘度は、45mm2/sであった。
実施例1の非シリコーン系オイルの代わりに、ポリブテン(高粘度オイル、100℃における動粘度220mm2/s)4.2質量%及び流動パラフィン(低粘度オイル、100℃における動粘度14mm2/s)5.8質量%からなる非シリコーン系オイルを用いたこと以外は実施例1と同様にしてサンプル(汚染防止剤組成物)を得た。なお、高粘度オイル1質量部に対する低粘度オイルの配合割合が1.38質量部であり、非シリコーン系オイルの100℃における動粘度は、45mm2/sであった。
実施例1の非シリコーン系オイルの代わりに、ポリブテン(高粘度オイル、100℃における動粘度270mm2/s)3.9質量%及び流動パラフィン(低粘度オイル、100℃における動粘度14mm2/s)6.1質量%からなる非シリコーン系オイルを用いたこと以外は実施例1と同様にしてサンプル(汚染防止剤組成物)を得た。なお、高粘度オイル1質量部に対する低粘度オイルの配合割合が1.56質量部であり、非シリコーン系オイルの100℃における動粘度は、45mm2/sであった。
実施例1の非シリコーン系オイルの代わりに、ポリエチレンワックス(高粘度オイル、100℃における動粘度360mm2/s)2.3質量%及び流動パラフィン(低粘度オイル、100℃における動粘度13mm2/s)7.7質量%からなる非シリコーン系オイルを用い、更にポリオキシアルキルエーテル(ノニオン界面活性剤)0.3質量%を加えたこと以外は実施例1と同様にしてサンプル(汚染防止剤組成物)を得た。なお、高粘度オイル1質量部に対する低粘度オイルの配合割合が3.35質量部であり、非シリコーン系オイルの100℃における動粘度は、45mm2/sであった。
実施例1の非シリコーン系オイルの代わりに、ポリブテン(高粘度オイル、100℃における動粘度660mm2/s、40℃における動粘度24000mm2/s)3質量%及び流動パラフィン(低粘度オイル、100℃における動粘度14mm2/s)7質量%からなる非シリコーン系オイルを用いたこと以外は実施例1と同様にしてサンプル(汚染防止剤組成物)を得た。なお、高粘度オイル1質量部に対する低粘度オイルの配合割合が2.33質量部であり、非シリコーン系オイルの100℃における動粘度は、45mm2/sであった。
実施例1の非シリコーン系オイルの代わりに、マレイン化ポリブテン(高粘度オイル、100℃における動粘度650mm2/s、37.8℃における動粘度59000mm2/s)4.2質量%、ポリブテン(高粘度オイル、100℃における動粘度300mm2/s)1.4質量%及び流動パラフィン(低粘度オイル、100℃における動粘度2mm2/s)4.4質量%からなる非シリコーン系オイルを用い、実施例1の脂肪酸の代わりに、ベヘニン酸(炭素22)1.0質量%及びステアリン酸(炭素18)0.5質量%からなる脂肪酸を用いたこと以外は実施例1と同様にしてサンプル(汚染防止剤組成物)を得た。なお、高粘度オイル1質量部に対する低粘度オイルの配合割合が0.79質量部であり、非シリコーン系オイルの100℃における動粘度は、45mm2/sであった。
実施例1の非シリコーン系オイルの代わりに、マレイン化ポリブテン(高粘度オイル、100℃における動粘度650mm2/s)2.4質量%、ポリブテン(高粘度オイル、100℃における動粘度300mm2/s)0.8質量%及び流動パラフィン(低粘度オイル、100℃における動粘度14mm2/s)6.8質量%からなる非シリコーン系オイルを用い、実施例1の脂肪酸の代わりに、ベヘニン酸(炭素22)1.0質量%及びステアリン酸(炭素18)0.5質量%からなる脂肪酸を用いたこと以外は実施例1と同様にしてサンプル(汚染防止剤組成物)を得た。なお、高粘度オイル1質量部に対する低粘度オイルの配合割合が2.13質量部であり、非シリコーン系オイルの100℃における動粘度は、45mm2/sであった。
実施例1の非シリコーン系オイルの代わりに、マレイン化ポリブテン(高粘度オイル、100℃における動粘度650mm2/s)0.2質量%及び流動パラフィン(低粘度オイル、100℃における動粘度14mm2/s)9.8質量%からなる非シリコーン系オイルを用い、実施例1の脂肪酸の代わりに、ベヘニン酸(炭素22)1.0質量%及びステアリン酸(炭素18)0.5質量%からなる脂肪酸を用いたこと以外は実施例1と同様にしてサンプル(汚染防止剤組成物)を得た。なお、高粘度オイル1質量部に対する低粘度オイルの配合割合が49質量部であり、非シリコーン系オイルの100℃における動粘度は、15mm2/sであった。
実施例1の非シリコーン系オイルの代わりに、マレイン化ポリブテン(高粘度オイル、100℃における動粘度650mm2/s)4.7質量%、ポリブテン(高粘度オイル、100℃における動粘度300mm2/s)1.6質量%、ポリブテン(100℃における動粘度80mm2/s)0.3質量%及び流動パラフィン(低粘度オイル、100℃における動粘度2mm2/s)3.4質量%からなる非シリコーン系オイルを用い、実施例1の脂肪酸の代わりに、ベヘニン酸(炭素22)1.0質量%及びステアリン酸(炭素18)0.5質量%からなる脂肪酸を用いたこと以外は実施例1と同様にしてサンプル(汚染防止剤組成物)を得た。なお、高粘度オイル1質量部に対する低粘度オイルの配合割合が0.52質量部であり、非シリコーン系オイルの100℃における動粘度は、75mm2/sであった。
実施例1の非シリコーン系オイルの代わりに、ポリブテン(高粘度オイル、100℃における動粘度300mm2/s)3.8質量%及びタービン油(低粘度オイル、100℃における動粘度14mm2/s)6.2質量%からなる非シリコーン系オイルを用いたこと以外は実施例1と同様にしてサンプル(汚染防止剤組成物)を得た。なお、高粘度オイル1質量部に対する低粘度オイルの配合割合が1.63質量部であり、混合オイルの100℃における動粘度は、45mm2/sであった。なお、タービン油の代わりにマシン油を用いた場合も同じ挙動を示した。
1.ピッチ付着性試験
5×25cm角のステンレス板に実施例1〜19で得られたサンプルを0.2g散布した。これを80℃で加熱乾燥した後、耐熱テープ(商品名:No.5412、住友3M株式会社製)を貼り固定した。
そして、100℃で加熱した後、耐熱テープを剥がすときの力の大きさを測定した。なお、値が大きい程、ピッチが剥離しにくい(ピッチが付着しやすい)ことを意味する。得られた剥離力を表1に示す。なお、ブランクとして、ステンレス板にサンプルを散布しない場合についても測定した。
ドライヤー(シリンダ)に実施例1〜6,8,9,12,14〜16及び18のサンプルを5ml/min散布し、実機で60分間稼動させた場合のドクターブレード(ドライヤー汚れ除去装置)に蓄積したピッチの付着量(g)を測定した。得られた結果を表1に示す。
また、実機評価において、特に、実施例2及び3のサンプルにおいては、ピッチの付着量が少なくなる効果が顕著に認められた。
これらのことから、本発明の汚染防止剤組成物は、ピッチの付着防止効果があることがわかった。
参考例として、表2に示す乳化剤の色抜けについて評価した。なお、表2中、脂肪酸、アミン化合物又はノニオン界面活性剤以外は、水である。
色抜け試験は、5×25cm角のステンレス板を100℃に加熱し、直径2mmの液滴が複数できるように、参考例のサンプルを散布した。これにダンボールの表層の原料から作製した手漉きの紙(茶色)をのせ、その上に1.6kgの錘を10秒間載せた。次に、紙を裏返して、ステンレス板に再びのせ、その上に1.6kgの錘を10秒間載せた。
このステンレス板の上に紙の表裏をのせ錘をその上にのせる操作を3回繰り返した。
次に、得られた紙を100℃の恒温槽で保管し、経時的(0日、1日、3日、6日、7日)にサンプル(乳化剤)の付着部分のR(red)、G(green)、B(blue)の値を画像処理ソフト(PaintShop Pro7)で測定した。これらの値の和を表3に示す。なお、表3中、R+G+Bの値が大きい程、色抜けが発生している(白っぽくなっている)ことを意味する。また、比較対象として、サンプル(乳化剤)を付与していない部分のR+G+Bの値をブランクとして測定した。
これらのことから、本発明の汚染防止剤組成物によれば、紙の色抜けを抑制できることが確認された。
C・・・カレンダーロール
D・・・ドライパート
D1,D2,D3,D4,D5,D6,D7,D8・・・シリンダ
K1,K2・・・カンバス
KR・・・カンバスロール
W・・・紙体
Claims (9)
- 抄紙工程のドライパートにおけるピッチ汚染を防止する汚染防止剤組成物であって、
非シリコーン系オイルと、該非シリコーン系オイルを乳化させる乳化剤と、を有し、
前記乳化剤が、脂肪酸とアミン化合物との中和物である汚染防止剤組成物。 - 前記脂肪酸の炭素数が18以上である請求項1記載の汚染防止剤組成物。
- 前記脂肪酸がステアリン酸、ベヘニン酸、モンタン酸及びポリカルボン酸からなる群より選ばれる少なくとも2種類の混合物である請求項1又は2に記載の汚染防止剤組成物。
- 前記アミン化合物がモルホリン、ジエタノールアミン又はトリエタノールアミンである請求項1〜3のいずれか一項に記載の汚染防止剤組成物。
- 前記非シリコーン系オイルが、100℃における動粘度が100mm2/s以上の高粘度オイルと、100℃における動粘度が20mm2/s以下の低粘度オイルと、からなり、
前記高粘度オイル1質量部に対する前記低粘度オイルの配合割合が、0.25〜3質量部であり、
前記非シリコーン系オイルの100℃における動粘度が20mm2/s以上である請求項1〜4のいずれか一項に記載の汚染防止剤組成物。 - 前記高粘度オイルが、ポリブテン、マレイン化ポリブテン及びポリエチレンワックスからなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項5記載の汚染防止剤組成物。
- 前記高粘度オイルがポリブテンである請求項5記載の汚染防止剤組成物。
- 前記低粘度オイルが、流動パラフィン、タービン油、マシン油及び植物油からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項5〜7のいずれか一項に記載の汚染防止剤組成物。
- 前記低粘度オイルが流動パラフィンである請求項5〜7のいずれか一項に記載の汚染防止剤組成物。
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