JP2003204044A - 薄膜磁性体記憶装置 - Google Patents

薄膜磁性体記憶装置

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JP2003204044A JP2002070583A JP2002070583A JP2003204044A JP 2003204044 A JP2003204044 A JP 2003204044A JP 2002070583 A JP2002070583 A JP 2002070583A JP 2002070583 A JP2002070583 A JP 2002070583A JP 2003204044 A JP2003204044 A JP 2003204044A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電源配線からの磁気ノイズの影響を抑制し
て、安定的に動作可能な薄膜磁性体記憶装置を提供す
る。 【解決手段】 周辺回路5は、メモリアレイ2に隣接し
て配置されて、メモリアレイ2に対してデータ読出およ
びデータ書込を実行する。周辺回路5へ動作電圧を供給
するための、電源電圧配線PLおよび接地配線GLは、
電源電圧Vccおよび接地電圧GNDをそれぞれ供給す
る。電源電圧配線PLおよび接地配線GLは、電源電圧
配線PLを流れる電流によって生じる磁界と、接地配線
GLを流れる電流によって生じる磁界とが、メモリアレ
イ2において打ち消し合うように配置される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、薄膜磁性体記憶
装置に関し、より特定的には、磁気トンネル接合(MT
J:Magnetic Tunnel Junction)を有するメモリセルを
備えたランダムアクセスメモリに関する。
【0002】
【従来の技術】低消費電力で不揮発的なデータの記憶が
可能な記憶装置として、MRAM(Magnetic Random Ac
cess Memory)デバイスが注目されている。MRAMデ
バイスは、半導体集積回路に形成された複数の薄膜磁性
体を用いて不揮発的なデータ記憶を行ない、薄膜磁性体
の各々に対してランダムアクセスが可能な記憶装置であ
る。
【0003】特に、近年では磁気トンネル接合を利用し
た薄膜磁性体をメモリセルとして用いることによって、
MRAMデバイスの性能が飛躍的に進歩することが発表
されている。磁気トンネル接合を有するメモリセルを備
えたMRAMデバイスについては、“A 10ns Read and
Write Non-Volatile Memory Array Using a MagneticTu
nnel Junction and FET Switch in each Cell", ISSCC
Digest of TechnicalPapers, TA7.2, Feb. 2000.、“No
nvolatile RAM based on Magnetic Tunnel Junction El
ements", ISSCC Digest of Technical Papers, TA7.3,
Feb. 2000.、および“A 256kb 3.0V 1T1MTJ Nonvolatil
e Magnetoresistive RAM", ISSCC Digest of Technical
Papers, TA7.6, Feb.2001.等の技術文献に開示されて
いる。
【0004】図39は、磁気トンネル接合部を有するメ
モリセル(以下、単に「MTJメモリセル」とも称す
る)の構成を示す概略図である。
【0005】図39を参照して、MTJメモリセルは、
記憶データレベルに応じて電気抵抗が変化するトンネル
磁気抵抗素子TMRと、データ読出時にトンネル磁気抵
抗素子TMRを通過するセンス電流Isの経路を形成す
るためのアクセス素子ATRとを備える。アクセス素子
ATRは、代表的には電界効果型トランジスタで形成さ
れるので、以下においては、アクセス素子ATRをアク
セストランジスタATRとも称する。アクセストランジ
スタATRは、トンネル磁気抵抗素子TMRと固定電圧
(接地電圧GND)との間に結合される。
【0006】MTJメモリセルに対して、データ書込を
指示するためのライトワード線WWLと、データ読出を
実行するためのリードワード線RWLと、データ読出お
よびデータ書込において、記憶データのデータレベルに
対応した電気信号を伝達するためのデータ線であるビッ
ト線BLとが配置される。
【0007】図40は、MTJメモリセルからのデータ
読出動作を説明する概念図である。図40を参照して、
トンネル磁気抵抗素子TMRは、固定された一定の磁化
方向を有する強磁性体層(以下、単に「固定磁化層」と
も称する)FLと、外部かの印加磁界に応じた方向に磁
化される強磁性体層(以下、単に「自由磁化層」とも称
する)VLと、固定磁化層FLの磁化方向を固定するた
めの反強磁性体層AFLとを有する。固定磁化層FLお
よび自由磁化層VLの間には、絶縁体膜で形成されるト
ンネルバリア(トンネル膜)TBが設けられる。自由磁
化層VLは、書込まれる記憶データのレベルに応じて、
固定磁化層FLと同一方向または固定磁化層FLと反対
方向に磁化される。これらの固定磁化層FL、トンネル
バリアTBおよび自由磁化層VLによって、磁気トンネ
ル接合が形成される。
【0008】データ読出時においては、リードワード線
RWLの活性化に応じてアクセストランジスタATRが
ターンオンする。これにより、ビット線BL〜トンネル
磁気抵抗素子TMR〜アクセストランジスタATR〜接
地電圧GNDの電流経路に、センス電流Isを流すこと
ができる。
【0009】トンネル磁気抵抗素子TMRの電気抵抗
は、固定磁化層FLおよび自由磁化層VLのそれぞれの
磁化方向の相対関係に応じて変化する。具体的には、固
定磁化層FLの磁化方向と、自由磁化層VLの磁化方向
とが平行である場合には、両者の磁化方向が反対(反平
行)方向である場合に比べてトンネル磁気抵抗素子TM
Rは小さくなる。
【0010】したがって、自由磁化層VLを記憶データ
に応じた方向に磁化すれば、センス電流Isによってト
ンネル磁気抵抗素子TMRで生じる電圧変化は、記憶デ
ータレベルに応じて異なる。したがって、たとえばビッ
ト線BLを一定電圧にプリチャージした後に、トンネル
磁気抵抗素子TMRにセンス電流Isを流せば、ビット
線BLの電圧を検知することによって、MTJメモリセ
ルの記憶データを読出すことができる。
【0011】図41は、MTJメモリセルに対するデー
タ書込動作を説明する概念図である。
【0012】図41を参照して、データ書込時において
は、リードワード線RWLが非活性化され、アクセスト
ランジスタATRはターンオフされる。この状態で、自
由磁化層VLを書込データに応じた方向に磁化するため
のデータ書込電流が、ライトワード線WWLおよびビッ
ト線BLにそれぞれ流される。自由磁化層VLの磁化方
向は、ライトワード線WWLおよびビット線BLをそれ
ぞれ流れるデータ書込電流の向きの組合せによって決定
される。
【0013】図42は、MTJメモリセルに対するデー
タ書込時におけるデータ書込電流とトンネル磁気抵抗素
子の磁化方向との関係を説明する概念図である。
【0014】図42を参照して、横軸は、トンネル磁気
抵抗素子TMR内の自由磁化層VLにおいて磁化容易軸
(EA:Easy Axis)方向に印加される磁界を示す。一
方、縦軸H(HA)は、自由磁化層VLにおいて磁化困
難軸(HA:Hard Axis)方向に作用する磁界を示す。
磁界H(EA)およびH(HA)は、ビット線BLおよ
びライトワード線WWLをそれぞれ流れる電流によって
生じる2つの磁界の一方ずつにそれぞれ対応する。
【0015】MTJメモリセルにおいては、固定磁化層
FLの固定された磁化方向は、自由磁化層VLの磁化容
易軸に沿っており、自由磁化層VLは、記憶データのレ
ベル(“1”および“0”)に応じて、磁化容易軸方向
に沿って、固定磁化層FLと平行あるいは反平行(反
対)方向に磁化される。以下、本明細書においては、自
由磁化層VLの2種類の磁化方向にそれぞれ対応するト
ンネル磁気抵抗素子TMRの電気抵抗をR1およびR0
(ただし、R1>R0)でそれぞれ示すこととする。
【0016】MTJメモリセルは、このような自由磁化
層VLの2種類の磁化方向と対応させて、1ビットのデ
ータ(“1”および“0”)を記憶することができる。
【0017】自由磁化層VLの磁化方向は、印加される
磁界H(EA)およびH(HA)の和が、図中に示され
るアステロイド特性線の外側の領域に達する場合におい
てのみ新たに書換えることができる。すなわち、印加さ
れたデータ書込磁界がアステロイド特性線の内側の領域
に相当する強度である場合には、自由磁化層VLの磁化
方向は変化しない。
【0018】アステロイド特性線に示されるように、自
由磁化層VLに対して磁化困難軸方向の磁界を印加する
ことによって、磁化容易軸に沿った磁化方向を変化させ
るのに必要な磁化しきい値が下げることができる。
【0019】図42の例のようにデータ書込時の動作点
を設計した場合には、データ書込対象であるMTJメモ
リセルにおいて、磁化容易軸方向のデータ書込磁界は、
その強度がHWRとなるように設計される。すなわち、こ
のデータ書込磁界HWRが得られるように、ビット線BL
またはライトワード線WWLを流されるデータ書込電流
の値が設計される。一般的に、データ書込磁界HWRは、
磁化方向の切換えに必要なスイッチング磁界HSWと、余
裕分ΔHとの和で示される。すなわち、HWR=HSW+Δ
Hで示される。
【0020】MTJメモリセルの記憶データ、すなわち
トンネル磁気抵抗素子TMRの磁化方向を書換えるため
には、ライトワード線WWLとビット線BLとの両方に
所定レベル以上のデータ書込電流を流す必要がある。こ
れにより、トンネル磁気抵抗素子TMR中の自由磁化層
VLは、磁化容易軸(EA)に沿ったデータ書込磁界の
向きに応じて、固定磁化層FLと平行もしくは、反対
(反平行)方向に磁化される。トンネル磁気抵抗素子T
MRに一旦書込まれた磁化方向、すなわちMTJメモリ
セルの記憶データは、新たなデータ書込が実行されるま
での間不揮発的に保持される。
【0021】このようにトンネル磁気抵抗素子TMR
は、印加されるデータ書込磁界によって書換可能な磁化
方向に応じてその電気抵抗が変化するので、トンネル磁
気抵抗素子TMR中の自由磁化層VLの2通りの磁化方
向と、記憶データのレベル(“1”および“0”)とそ
れぞれ対応付けることによって、不揮発的なデータ記憶
を実行することができる。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】このようなMTJメモ
リセルを集積配置して、MRAMデバイスを構成する場
合には、MTJメモリセルが半導体基板上に行列状に配
置される構成が一般的である。
【0023】図43は、行列状に集積配置されたMTJ
メモリセルのアレイ構成を示す概念図である。
【0024】図43においては、MTJメモリセルをn
行×m列(n,m:自然数)に配置するアレイ構成が示
される。既に説明したように、各MTJメモリセルに対
して、ビット線BL、ライトワード線WWLおよびリー
ドワード線RWLを配置する必要がある。
【0025】データ書込時において、データ書込対象に
選択された選択メモリセルに対しては、対応するライト
ワード線WWLおよびビット線BLに所定のデータ書込
電流がそれぞれ流れる。例えば、図43において、斜線
で示したMTJメモリセルがデータ書込対象に選択され
た場合には、ライトワード線WWL6に行方向のデータ
書込電流Ipが流され、ビット線BL2に列方向のデー
タ書込電流Iwが流される。したがって、選択メモリセ
ルにおいては、磁化容易軸方向のデータ書込磁界H(E
A)および磁化困難軸方向のデータ書込磁界H(HA)
の両方が、図42に示したスイッチング磁界HSWを超え
て印加されるので、書込データのレベルに応じた方向に
自由磁化層VLを磁化することができる。
【0026】一方、非選択メモリセルのうちの、選択メ
モリセルと同一のメモリセル行またはメモリセル列に属
するメモリセル群、図43の例においては、ライトワー
ド線WWL6に対応する非選択メモリセルおよび、ビッ
ト線BL2に対応する非選択メモリセルに対しては、磁
化容易軸方向のデータ書込磁界H(EA)あるいは磁化
困難軸方向のデータ書込磁界H(HA)のいずれか一方
のみがスイッチング磁界HSWを超えて印加される。これ
らのメモリセル群においては、自由磁化層VLにおける
磁化方向の更新、すなわちデータ書込は理論的には実行
されない。
【0027】しかしながら、これらの一方の方向のみの
データ書込磁界がスイッチング磁界HSWを超えて印加さ
れている非選択のメモリセル群において、もう一方の方
向に沿った磁気ノイズがさらに印加された場合には、誤
ってデータ書込が実行されるおそれがある。
【0028】このような、磁気ノイズの代表例として
は、メモリアレイに対してデータ読出およびデータ書込
を実行するための周辺回路に対して動作電圧を供給する
ための電源電圧配線および接地配線を流れる電流によっ
て生じる磁界が挙げられる。電源電圧配線および接地配
線を流れる電流は、周辺回路の動作時にピーク的に生じ
る傾向にあるので、これらの配線からの磁気ノイズはあ
る程度の強度を有している。
【0029】特に、高集積化の目的で、これらの電源配
線を、メモリアレイに近接して、すなわちトンネル磁気
抵抗素子TMRの近傍に配置する場合には、電源配線か
らの磁気ノイズによる動作マージンの低下およびデータ
誤書込に対する対策を講じる必要がある。
【0030】この発明は、このような問題点を解決する
ためになされたものであって、この発明の目的は、周辺
回路等に対応して設けられた電源配線、より詳しくは電
源電圧配線および接地配線からの磁気ノイズの影響を抑
制して、安定的に動作する薄膜磁性体記憶装置を提供す
ることである。
【0031】
【課題を解決するための手段】この発明に従う薄膜磁性
体記憶装置は、各々が磁気的なデータ記憶を実行する複
数のメモリセルが配置されたメモリアレイを備える。複
数のメモリセルの各々は、所定磁界の印加に応答して書
換可能な磁化方向に応じて、電気抵抗が変化する磁気記
憶部を有する。薄膜磁性体記憶装置は、さらに、メモリ
アレイに隣接した領域に配置され、メモリアレイに対し
てデータ読出およびデータ書込を実行するための周辺回
路と、周辺回路に動作電圧を供給するための第1および
第2の電源配線とを備える。第1および第2の電源配線
は、第1の電源配線を流れる電流によって生じる磁界
と、第2の電源配線を流れる電流によって生じる磁界と
が、メモリアレイにおいて互いに打ち消し合うように配
置される。
【0032】好ましくは、第1の電源配線は、電源電圧
を供給する電源電圧配線であり、第2の電源配線は、接
地電圧を供給する接地配線である。
【0033】また好ましくは、第1および第2の電源配
線は、磁気記憶部よりも上層側および下層側のいずれか
一方側において同一方向に沿って配置される。動作時に
おいて、第1および第2の電源配線をそれぞれ流れる電
流は、反対方向である。
【0034】好ましくは、第1および第2の電源配線
は、メモリアレイの上部領域および下部領域の少なくと
も一方を通過するように配置される。
【0035】さらに好ましくは、第1および第2の電源
配線は、異なる配線層にそれぞれ設けられた第1および
第2の金属配線によって、上下に重なり合うように形成
される。
【0036】あるいは、好ましくは、第1および第2の
電源配線は、同一方向に沿って複数本ずつ設けられる。
動作時において、複数本のうちの1本の第1の電源配線
を流れる電流の方向と、他の1本の第1の電源配線を流
れる電流の方向とは反対方向であり、かつ、複数本のう
ちの1本の第2の電源配線を流れる電流の方向と、他の
1本の第2の電源配線を流れる電流の方向とは反対方向
である。
【0037】さらに好ましくは、1本の第1の電源配線
および他の1本の第1の電源配線は、磁気記憶部よりも
上層側および下層側のいずれか一方側に形成された配線
層を用いて、互いに近接させて配置される。
【0038】また、さらに好ましくは、1本の第2の電
源配線および他の1本の第2の電源配線は、磁気記憶部
よりも上層側および下層側のいずれか一方側に形成され
た配線層を用いて、互いに近接させて配置される。
【0039】あるいは、さらに好ましくは、1本の第1
の電源配線は、第1および第2の電源配線のうちの動作
時に流れる電流の方向が同一である他の1本と対を成す
ように配置される。対を成す2本の電源配線は、磁気記
憶部を挟んで上下方向に対称に配置される。
【0040】特に、1本の第1の電源配線は、磁気記憶
部よりも上層側および下層側のいずれか一方側におい
て、第1および第2の電源配線のうちの動作時に流れる
電流の方向が反対である他の1本と近接して配置され
る。
【0041】この発明の他の構成に従う薄膜磁性体記憶
装置は、各々が磁気的なデータ記憶を実行する複数のメ
モリセルが配置されたメモリアレイを備える。複数のメ
モリセルの各々は、所定磁界の印加に応答して書換可能
な磁化方向に応じて、電気抵抗が変化する磁気記憶部を
有する。薄膜磁性体記憶装置は、さらに、メモリアレイ
に隣接した領域に配置され、メモリアレイに対してデー
タ読出およびデータ書込を実行するための周辺回路と、
周辺回路に動作電圧を供給するための第1および第2の
電源配線とを備える。第1および第2の電源配線は、第
1および第2の電源配線を流れる電流によってそれぞれ
生じる磁界が、メモリアレイにおいて磁気記憶部の磁化
容易軸方向に沿った方向に作用するように配置される。
【0042】好ましくは、第1および第2の電源配線
は、第1の電源配線を流れる電流によって生じる磁界
と、第2の電源配線を流れる電流によって生じる磁界と
が、メモリアレイにおいて互いに打ち消し合うように配
置される。
【0043】また好ましくは、複数のメモリセルは行列
状に配置され、薄膜磁性体記憶装置は、メモリセル行お
よびメモリセル列の一方にそれぞれ対応して設けられ、
各々が、選択メモリセルに対して磁化容易軸方向に沿っ
た磁界を主に印加するために、選択的にデータ書込電流
の供給を受ける複数の第1の書込配線と、メモリセル行
およびメモリセル列の他方にそれぞれ対応して設けら
れ、各々が、選択メモリセルに対して磁化困難軸方向に
沿った磁界を主に印加するために、選択的にデータ書込
電流の供給を受ける複数の第2の書込配線とを備える。
複数の第1の書込配線の配線ピッチは、複数の第2の書
込配線の配線ピッチよりも大きい。
【0044】この発明のさらに他の構成に従う薄膜磁性
体記憶装置は、各々が磁気的なデータ記憶を実行する複
数のメモリセルが配置されたメモリアレイを備える。複
数のメモリセルの各々は、所定磁界の印加に応答して書
換可能な磁化方向に応じて、電気抵抗が変化する磁気記
憶部を有する。薄膜磁性体記憶装置は、さらに、メモリ
アレイに隣接した領域に配置され、メモリアレイに対し
てデータ読出およびデータ書込を実行するための周辺回
路と、周辺回路に動作電圧を供給するための第1および
第2の電源配線とを備える。第1および第2の電源配線
の各々は、最も近接したメモリセルの磁気記憶部におい
て、電源配線を流れるピーク電流によって生じるピーク
磁界の強度が、メモリセルの磁化特性を考慮して決定さ
れる所定強度よりも小さくなるように、最も近接したメ
モリセルの磁気記憶部から所定距離以上離して配置され
る。
【0045】さらに好ましくは、薄膜磁性体記憶装置
は、データ書込時において、所定磁界を生成するための
データ書込電流を流すために設けられる書込データ線を
さらに備える。データ書込時において、データ書込電流
によって生じる磁界の強度は、磁気記憶部の磁化方向を
書換えるために必要な第1の磁界強度と、マージン分に
相当する第2の磁界強度との和で示される。所定強度が
第2の磁界強度よりも小さくなるように、所定距離は設
計される。
【0046】この発明のさらに別の構成に従う薄膜磁性
体記憶装置は、各々が磁気的なデータ記憶を実行する複
数のメモリセルが配置されたメモリアレイを備える。複
数のメモリセルの各々は、印加される磁界に応答して書
換えられる磁化方向に応じて、電気抵抗値が変化する磁
気記憶部を有する。薄膜磁性体記憶装置は、さらに、メ
モリアレイに隣接した領域に配置され、メモリアレイに
対してデータ読出およびデータ書込を実行するための周
辺回路と、周辺回路に対してメモリアレイを挟んで第1
の方向に沿った反対側の領域に配置され、周辺回路の動
作電源電圧の供給を受ける電源ノードと、第1の方向に
沿って電源ノードと周辺回路との間に設けられ、動作電
源電圧を伝達するための電源配線と、電源ノードとメモ
リアレイとの間の領域および周辺回路とメモリアレイと
の間の領域の少なくとも一方において、電源配線と接地
電圧との間に設けられるデカップル容量とを備える。
【0047】この発明のさらに別の1つの構成に従う薄
膜磁性体記憶装置は、各々が磁気的なデータ記憶を実行
する複数のメモリセルが行列状に配置されたメモリアレ
イと、メモリアレイの端部において、メモリセル行およ
びメモリセル列の少なくとも一方に沿って配置された、
各々が固定された磁化方向を有する複数のダミー磁性体
とを備える。
【0048】好ましくは、各ダミー磁性体の磁化方向
は、各ダミー磁性体から発生される磁界がメモリアレイ
への磁気ノイズを打ち消す方向ように定められる。
【0049】さらに好ましくは、薄膜磁性体記憶装置は
複数の配線をさらに備え、各ダミー磁性体の磁化方向
は、複数の配線のうちの自身に最も近接した1本によっ
て発生される磁界を打ち消すように設定される。
【0050】また好ましくは、各ダミー磁性体は、各メ
モリセルと同様の形状に設計され、各メモリセルおよび
各ダミー磁性体は、固定された磁化方向を有する第1の
磁性体層と、印加された磁界によって更新可能な磁化方
向を有する第2の磁性体層とを有する。
【0051】さらに好ましくは、各メモリセルおよび各
ダミー磁性体の第1の磁性体層と、各ダミー磁性体の第
2の磁性体層との各々は、同一方向に沿って磁化され
る。
【0052】あるいは好ましくは、各メモリセルは、固
定された磁化方向を有する第1の磁性体層と、データ書
込動作時に印加される磁界によって更新可能な磁化方向
を有する第2の磁性体層とを有する。各ダミー磁性体
は、第1の磁性体層と同一方向に固定的に磁化された第
3の磁性体層を有する。
【0053】この発明のさらに他の構成に従う薄膜磁性
体記憶装置は、各々が磁気的なデータ記憶を実行するた
めの第1の磁性体を含む複数のメモリセルが配置された
メモリアレイと、メモリアレイに対応して配置され、各
々が、複数のメモリセルの少なくとも1つに含まれる第
1の磁性体層と電気的に接続される複数の第1の配線
と、メモリアレイ外の領域に配置され、複数の第1の配
線と同一配線層に形成される第2の配線、およびメモリ
アレイ外の領域において第1の磁性体層と同一層に形成
され、第2の配線と電気的に接続される第2の磁性体を
含むインダクタンス素子とを備える。
【0054】好ましくは、第1および第2の磁性体は、
同様の形状および構造を有する。また好ましくは、薄膜
磁性体記憶装置は、動作電圧を供給するための電源配線
をさらに備え、インダクタ素子は、電源配線のピーク電
流を抑制するために、電源配線と直列に電気的に結合さ
れる。
【0055】この発明のさらに他の1つ構成に従う薄膜
磁性体記憶装置は、行列状に配置され各々が磁気的なデ
ータ記憶を実行する複数のメモリセルと、複数のメモリ
セルのうちのデータ書込対象に選択された選択メモリセ
ルに対して、データ書込のための書込磁界を印加するた
めの第1の配線と、複数のメモリセルに対して第1の配
線よりも遠くに配置され、書込磁界を発生させる書込電
流を第1の配線へ供給するための、第2の配線とを備え
る。データ書込において、第1および第2の配線からそ
れぞれ生じる磁界は、第1および第2の配線の長手方向
に沿った少なくとも一部の領域において、互いに打ち消
し合う方向に作用する。
【0056】好ましくは、第1および第2の配線は、同
一方向に沿って配置される。また、好ましくは、第2の
配線は、第1および第2の電圧をそれぞれ供給するため
の第1および第2の電源配線を含み、データ書込におい
て、第1および第2の電源配線からそれぞれ生じる磁界
は、第1および第2の電源配線の長手方向に沿った少な
くとも一部の領域において、互いに打ち消し合う方向に
作用する。
【0057】あるいは好ましくは、第1の配線は、複数
のメモリセルのうちの所定区分ごとに設けられる。第2
の配線は、第1の配線と同一方向に沿って設けられ、第
1および第2の電圧の一方の電圧を供給するための第1
の電源配線と、第1の配線と同一方向に沿って設けら
れ、第1および第2の電圧の他方の電圧を供給するため
の第2の電源配線とを含む。薄膜磁性体記憶装置は、第
1の配線の一端に対応して設けられ、対応する所定区分
がデータ書込対象に選択されたときに、第1および第2
の電源配線の一方の配線と一端とを接続するための第1
のドライブ回路と、第1の配線の他端に対応して設けら
れ、対応する所定区分がデータ書込対象に選択されたと
きに、データ書込時に第1および第2の電源配線の他方
の配線と一端とを接続するための第2のドライブ回路と
をさらに備える。
【0058】さらに好ましくは、第1および第2の電源
配線は、第1および第2の電圧をそれぞれ供給する第1
および第2の電源ノードと電気的に結合される。第1お
よび第2のドライブ回路は、書込データのレベルに応じ
て、一方および他方の配線をそれぞれ選択する。特に、
このような構成においては、第1および第2の電源配線
は、両端のそれぞれにおいて、第1および第2の電源ノ
ードと結合される。
【0059】また、さらに好ましくは、薄膜磁性体記憶
装置は、書込データに応じて、第1の電源配線を第1お
よび第2の電圧の一方と電気的に結合するための第1の
電源スイッチ回路と、書込データに応じて、第2の電源
配線を第1および第2の電圧の他方と電気的に結合する
ための第2の電源スイッチ回路とをさらに備える。第1
および第2のドライブ回路において、一方および他方の
配線は、書込データのレベルにかかわらず固定的に設定
される。特に、このような構成においては、第1の電源
スイッチ回路は、第1の電源配線の両端の各々に対応し
て設けられ、第2の電源スイッチ回路は、第2の電源配
線の両端の各々に対応して設けられる。
【0060】また好ましくは、第1の配線によって印加
される書込磁界は、各メモリセルの磁化容易軸方向に沿
った成分を主に有し、第1の配線を流れる電流の方向
は、書込データに応じて設定される。
【0061】あるいは好ましくは、第1の配線によって
印加される書込磁界は、各メモリセルの磁化困難軸方向
に沿った成分を主に有し、第1の配線を流れる電流の方
向は、書込データにかかわらず一定である。
【0062】また好ましくは、第2の配線は、K本
(K:2以上の整数)の第1の配線ごとに設けられ、デ
ータ書込において、同一の第2の配線と対応付けられる
K本の第1の配線のうちの多くとも1本に対して書込電
流が供給される。
【0063】さらに好ましくは、第1および第2の配線
は同一方向に沿って設けられ、第2の配線は、第1およ
び第2の配線の長手方向に沿って互いに隣接する複数本
の第1の配線によって共有される。
【0064】また、さらに好ましくは、第1および第2
の配線は同一方向に沿って設けられ、第2の配線は、第
1および第2の配線の幅方向に沿って互いに隣接する複
数本の第1の配線によって共有される。
【0065】この発明のさらに他の1つの構成に従う薄
膜磁性体記憶装置は、各々が磁気的なデータ記憶を実行
する、複数のバンクに分割配置された複数のメモリセル
と、複数のバンクにそれぞれ対応して設けられ、各々が
対応するバンクに対して少なくともデータ書込動作を実
行するための複数の周辺回路と、複数の周辺回路にそれ
ぞれ対応し設けられ、各々が対応する周辺回路へ動作電
圧を供給するための複数の電源配線とを備える。1回の
データ書込動作において、複数のバンクは、選択的にデ
ータ書込対象とされ、各電源配線は、対応するバンク、
および対応するバンクと同時にデータ書込対象とされる
可能性を有する他のバンクを除く残りのバンクのうちの
少なくとも一部に対応する領域に設けられる。
【0066】好ましくは、各電源配線は、残りのバンク
の少なくとも一部の上部領域に設けられる。また好まし
くは、各電源配線は、残りのバンクの少なくとも一部の
近接領域に設けられる。
【0067】この発明のさらに他の1つの構成に従う薄
膜磁性体記憶装置は、各々が磁気的なデータ記憶を実行
する、行列状に配置された複数のメモリセルと、メモリ
セル行およびメモリセル列の一方にそれぞれ対応して設
けられ、各々が、選択メモリセルに対して磁化容易軸方
向に沿った磁界を主に印加するために、選択的にデータ
書込電流の供給を受ける複数の第1の書込配線と、メモ
リセル行およびメモリセル列の他方にそれぞれ対応して
設けられ、各々が、選択メモリセルに対して磁化困難軸
方向に沿った磁界を主に印加するために、選択的にデー
タ書込電流の供給を受ける複数の第2の書込配線と、導
電性材料によって形成される複数の配線とを備える。各
メモリセルにおいて、対応する第1の書込配線を除く他
の第1の配線のうちの最も近接する1本から受ける磁界
ノイズと、対応する第2の書込配線を除く他の第2の配
線のうちの最も近接する1本から受ける磁界ノイズとが
重畳された場合に、磁化容易軸方向に沿った残りマージ
ンと磁化困難軸方向に沿った残りマージンとは異なる。
複数の配線のうちの各メモリセルからの距離が最も短い
最近接の配線の配置方向は、最近接の配線を流れる電流
によって生じる磁界が、各メモリセルにおいて、磁化容
易軸および磁化困難軸のうちの残りマージンが大きい一
方に沿った成分を主に有するように設計される。
【0068】好ましくは、最近接の配線の配置方向は、
複数の第1の書込配線の配線ピッチと、複数の第2の書
込配線の配線ピッチとに応じて設計される。さらに好ま
しくは、最近接の配線は、複数の第1および第2の書込
配線のうちの配線ピッチが大きい一方と平行に配置され
る。
【0069】この発明のさらに他の1つの構成に従う薄
膜磁性体記憶装置は各々が磁気的なデータ記憶を実行す
る、行列状に配置された複数のメモリセルと、メモリセ
ル行およびメモリセル列の一方にそれぞれ対応して設け
られ、各々が選択メモリセルに対して磁化容易軸方向に
沿った磁界を主に印加するために、選択的にデータ書込
電流の供給を受ける複数の第1の書込配線と、メモリセ
ル行およびメモリセル列の他方にそれぞれ対応して設け
られ、各々が、選択メモリセルに対して磁化困難軸方向
に沿った磁界を主に印加するために、選択的にデータ書
込電流の供給を受ける複数の第2の書込配線と、データ
書込電流の経路に含まれる電源配線とを備える。各メモ
リセルにおいて、対応する第1の書込配線を除く他の第
1の配線のうちの最も近接する1本から受ける磁界ノイ
ズと、対応する第2の書込配線を除く他の第2の配線の
うちの最も近接する1本から受ける磁界ノイズとが重畳
された場合に、磁化容易軸方向に沿った残りマージンと
磁化困難軸方向に沿った残りマージンとは異なる。電源
配線の配置方向は、自身を流れる電流によって生じる磁
界が、各メモリセルにおいて、磁化容易軸および磁化困
難軸のうちの残りマージンが大きい一方に沿った成分を
主に有するように設計される。
【0070】好ましくは、電源配線の配置方向は、複数
の第1の書込配線の配線ピッチと、複数の第2の書込配
線の配線ピッチとに応じて設計される。さらに好ましく
は、電源配線は、複数の第1および第2の書込配線のう
ちの配線ピッチが大きい一方と平行に配置される。
【0071】
【発明の実施の形態】以下において、本発明の実施の形
態について図面を参照して詳しく説明する。なお、図中
における同一符号は、同一または相当する部分を示すも
のとする。
【0072】[実施の形態1]図1は、本発明の実施の
形態に従うMRAMデバイス1の全体構成を示す概略ブ
ロック図である。
【0073】図1を参照して、MRAMデバイス1は、
外部からの制御信号CMDおよびアドレス信号ADDに
応答してランダムアクセスを実行し、書込データDIN
の入力および読出データDOUTの出力を実行する。
【0074】MRAMデバイス1は、外部からの制御信
号CMDおよびアドレス信号ADDに応答してランダム
アクセスを実行し、書込データDINの入力および読出
データDOUTの出力を実行する。MRAMデバイス1
は、複数のMTJメモリセルが行列状に配置されたメモ
リアレイ2と、メモリアレイ2に対してデータ読出およ
びデータ書込を実行するために、メモリアレイ2の周辺
領域に配置される周辺回路5a,5b,5cとを備え
る。なお、以下においては、周辺回路5a,5b,5c
を総称して、周辺回路5あるいは周辺回路5♯とも称す
る。
【0075】メモリアレイ2の構成については後ほど詳
細に説明するが、MTJメモリセルの行(以下、単に
「メモリセル行」とも称する)に対応して複数のライト
ワード線WWLおよびリードワード線RWLが配置され
る。また、MTJメモリセルの列(以下、単に「メモリ
セル列」とも称する)に対応してビット線BLが配置さ
れる。
【0076】周辺回路5は、メモリアレイ2の周辺領域
に配置された、コントロール回路10と、行デコーダ2
0と、列デコーダ25と、ワード線ドライバ30と、読
出/書込制御回路50,60とを含む。なお、これらの
周辺回路の配置は、図1に示される配置例に限定される
ものではない。
【0077】コントロール回路10は、制御信号CMD
によって指示された所定動作を実行するために、MRA
Mデバイス1の全体動作を制御する。行デコーダ20
は、アドレス信号ADDによって示されるロウアドレス
RAに応じて、メモリアレイ2における行選択を実行す
る。列デコーダ25は、アドレス信号ADDによって示
されるコラムアドレスCAに応じてメモリアレイ2にお
ける列選択を実行する。
【0078】ワード線ドライバ30は、行デコーダ20
の行選択結果に基づいて、リードワード線RWL(デー
タ読出時)もしくはライトワード線WWL(データ書込
時)を選択的に活性化する。ロウアドレスRAおよびコ
ラムアドレスCAによって、データ読出もしくはデータ
書込対象に指定されたMTJメモリセル(以下、「選択
メモリセル」とも称する)が示される。
【0079】ライトワード線WWLは、ワード線ドライ
バ30が配置されるのとメモリアレイ2を挟んで反対側
の領域6において、接地電圧GNDと結合される。読出
/書込制御回路50,60は、データ読出およびデータ
書込時において、選択されたメモリセル列(以下、「選
択列」とも称する)のビット線BLに対してデータ書込
電流およびセンス電流(データ読出電流)を流すため
に、メモリアレイ2に隣接する領域に配置される回路群
を総称したものである。
【0080】図2は、メモリアレイ2の構成例を示す回
路図である。図2を参照して、メモリアレイ2は、n行
×m列(n,m:自然数)に配置された複数のMTJメ
モリセルMCを有する。各MTJメモリセルMCに対し
て、リードワード線RWL、ライトワード線WWL、ビ
ット線BLおよび基準電圧配線SLが配置される。リー
ドワード線RWLおよびライトワード線WWLは、メモ
リセル行にそれぞれ対応して、行方向に沿って配置され
る。一方、ビット線BLおよび基準電圧配線SLは、メ
モリセル列にそれぞれ対応して、列方向に沿って配置さ
れる。
【0081】この結果、メモリアレイ2全体において
は、リードワード線RWL1〜RWLn、ライトワード
線WWL1〜WWLn、ビット線BL1〜BLmおよび
基準電圧配線SL1〜SLmが設けられる。なお、以下
においては、ライトワード線、リードワード線、ビット
線および基準電圧配線を総括的に表現する場合には、符
号WWL、RWL、BLおよびSLをそれぞれ用いて表
記することとし、特定のライトワード線、リードワード
線、ビット線および基準電圧配線を示す場合には、これ
らの符号に添え字を付して、RWL1,WWL1,BL
1,SL1のように表記するものとする。
【0082】ワード線ドライバ30は、データ書込にお
いて、選択されたメモリセル行(以下、「選択行」とも
称する)に対応するライトワード線WWLの一端を、電
源電圧Vccと結合する。上述したように、各ライトワ
ード線WWLの他端は、領域6において接地電圧GND
と結合されるので、選択行のライトワード線WWL上
に、ワード線ドライバ30から領域6へ向かう方向に、
行方向のデータ書込電流Ipを流すことができる。
【0083】図3は、MTJメモリセルに対するデータ
書込およびデータ読出動作を説明する動作波形図であ
る。
【0084】まず、データ書込時の動作について説明す
る。ワード線ドライバ30は、行デコーダ20の行選択
結果に応じて、選択行に対応するライトワード線WWL
を活性化(ハイレベル、以下「Hレベル」と表記する)
するために、電源電圧Vccと結合する。一方、非選択
行においては、ライトワード線WWLは、非活性化状態
(ローレベル、以下「Lレベル」と表記する)に維持さ
れて、その電圧は接地電圧GNDに維持される。
【0085】これにより、選択行のライトワード線WW
Lに対して、行方向のデータ書込電流Ipが流される。
この結果、選択行に属するMTJメモリセル中のトンネ
ル磁気抵抗素子TMRの各々に対して、自由磁化層VL
の磁化困難軸HAに沿った方向の磁界が印加される。一
方、非選択行のライトワード線WWLには電流は流れな
い。
【0086】リードワード線RWLは、データ書込時に
おいては活性化されず、非活性化状態(Lレベル)に維
持される。基準電圧配線SLは、アクセストランジスタ
ATRがオンしないデータ書込時においては、特に作用
せず、その電圧は接地電圧GNDに維持される。
【0087】読出/書込制御回路50および60は、メ
モリアレイ2の両端におけるビット線BLの電圧を制御
することによって、選択列のビット線BLに、書込デー
タのデータレベルに応じた方向のデータ書込電流±Iw
を生じさせる。
【0088】たとえば、“1”の書込データを書込む場
合には、読出/書込制御回路60側のビット線電圧を高
電圧状態(Hレベル:電源電圧Vcc)に設定し、反対
側の読出/書込制御回路50側のビット線電圧を低電圧
状態(Lレベル:接地電圧GND)に設定する。これに
より、読出/書込制御回路60から50へ向かう方向の
データ書込電流+Iwが、選択列のビット線BL上を流
れる。
【0089】一方、“0”の記憶データを書込む場合に
は、読出/書込制御回路50側および60側におけるビ
ット線電圧の設定を入換えて、読出/書込制御回路50
から60へ向かう方向へデータ書込電流−Iwを選択列
のビット線BL上に流すことができる。
【0090】ビット線BLを流れる列方向のデータ書込
電流±Iwによって生じるデータ書込磁界は、トンネル
磁気抵抗素子TMRにおいて、自由磁化層VLの磁化容
易軸に沿った方向に印加される。
【0091】このように、データ書込電流Ipおよび±
Iwの方向を設定することによって、選択メモリセル中
の自由磁化層VLを書込データのレベルに応じた方向
に、磁化容易軸方向に沿って磁化できる。
【0092】なお、磁化容易軸に沿った方向の磁界を生
じさせるためのデータ書込電流±Iwの方向を書込デー
タのレベルに応じて制御し、磁化困難軸に沿った方向の
磁界を発生するためのデータ書込電流Ipの方向を、書
込データのレベルにかかわらず一定とすることによっ
て、ライトワード線WWLにデータ書込電流を流すため
の構成を簡略化している。
【0093】次に、データ読出動作について説明する。
データ読出時において、ワード線ドライバ30は、行デ
コーダ20の行選択結果に応じて、選択行に対応するリ
ードワード線RWLを活性化(Hレベル)する。非選択
行においては、リードワード線RWLは、非活性状態
(Lレベル)に維持される。また、データ読出時におい
ては、ライトワード線WWLの各々は活性化されること
なく、非活性状態(Lレベル:接地電圧GND)に維持
されたままである。
【0094】データ読出動作前において、ビット線BL
は、たとえば接地電圧GNDにプリチャージされる。こ
の状態から、データ読出が開始されて、選択行において
リードワード線RWLがHレベルに活性化されると、対
応するアクセストランジスタATRがターンオンする。
アクセストランジスタATRがターンオンしたMTJメ
モリセルの各々において、対応するトンネル磁気抵抗素
子TMRは、基準電圧(接地電圧GND)およびビット
線の間に電気的に結合される。
【0095】たとえば、選択列に対応するビット線を電
源電圧Vccでプルアップすれば、選択メモリセルのト
ンネル磁気抵抗素子TMRに対してのみ、センス電流I
sを流すことができる。これにより、選択列のビット線
BLには、選択メモリセル中のトンネル磁気抵抗素子T
MRの電気抵抗に応じた、すなわち選択メモリセルの記
憶データレベルに応じた電圧変化が生じる。
【0096】選択メモリセルの記憶データが“0”およ
び“1”である場合における、ビット線BLの電圧変化
をそれぞれΔV0およびΔV1とすれば、ΔV0および
ΔV1の中間値に設定される参照電圧Vrefおよび選
択列のビット線BLの電圧差を検知・増幅して、選択メ
モリセルの記憶データを読出すことができる。
【0097】このように、基準電圧配線SLの電圧レベ
ルは、データ読出時およびデータ書込時のいずれにおい
ても、接地電圧GNDに設定される。したがって、基準
電圧配線SLは、接地電圧GNDを供給するノードと、
たとえば読出/書込制御回路50もしくは60内の領域
において結合する対応とすればよい。また、この基準電
圧配線SLは、行方向および列方向のいずれに設けても
よい。
【0098】なお、以下の説明で明らかになるように、
本願発明は、メモリアレイ2の周辺回路に対して動作電
圧を供給するための電源配線の配置に向けられたもので
ある。したがって、図2においては、最もシンプルなメ
モリアレイの構成を例示したが、メモリアレイ2におけ
るMTJメモリセルやビット線BL等の信号配線の配置
にかかわらず、本願発明を適用することが可能である。
たとえば、開放型ビット線や折返し型ビット線構成のメ
モリアレイ構成に対しても、本願発明を適用することが
できる。
【0099】図4は、周辺回路に対する電源配線の実施
の形態1に従う配置を説明するブロック図である。
【0100】図4に示された周辺回路5は、図1に示さ
れた周辺回路5a,5b,5cの各々に相当する。図4
を参照して、周辺回路5の動作電圧である、電源電圧V
ccおよび接地電圧GNDの供給は、電源電圧配線PL
および接地配線GLによってそれぞれ実行される。な
お、以下においては、電源電圧配線PLおよび接地配線
GLを総称する場合には、単に「電源配線」とも称す
る。
【0101】電源電圧配線PLは、外部から電源電圧V
ccの供給を受ける電源ノード7と結合されて、周辺回
路5に対して電源電圧Vccを供給する。同様に、接地
配線GLは、外部から接地電圧GNDの供給を受ける接
地ノード8と結合されて、周辺回路5に対して接地電圧
GNDを供給する。これらの電源配線は、電源電圧配線
PLを流れる電流によって生じる磁界と、接地配線GL
を流れる電流によって生じる磁界とが、メモリアレイ2
において互いに打消し合う方向に作用するように配置さ
れる。
【0102】一例として、図4に示される構成において
は、電源電圧配線PLおよび接地配線GLは、同一方向
に沿って、周辺回路5の近傍領域に設けられる。さら
に、電源電圧配線PLおよび接地配線GLをそれぞれ流
れる電流の方向が、互いに反対方向となるように、電源
ノード7および接地ノード8は配置される。
【0103】図5および図6は、実施の形態1に従う電
源配線の第1および第2の配置例をそれぞれ示すための
X−Y断面図である。
【0104】図5を参照して、実施の形態1に従う第1
の配置例においては、電源電圧配線PLおよび接地配線
GLの両方は、メモリアレイ2の近傍領域において、ト
ンネル磁気抵抗素子TMRの上層側もしくは下層側のい
ずれか一方側の金属配線層を用いて配置される。図5に
おいては、電源電圧配線PLおよび接地配線GLをトン
ネル磁気抵抗素子TMRより上層側に配置する例を示し
たが、これらの電源配線の両方を、トンネル磁気抵抗素
子TMRよりも下層側に配置する構成としてもよい。
【0105】このような構成とすることによって、電源
電圧配線PLを流れる電流によって生じる磁界(図5中
に実線で表記)、接地配線GLを流れる電流によって生
じる磁界(図5中に点線で表記)とは、メモリアレイ2
において、すなわちトンネル磁気抵抗素子TMRにおい
て互いに打消し合うように作用する。
【0106】これらの電源配線においては、特に電源投
入時や、回路動作時において、突入的にピーク電流が発
生するが、このようなピーク電流による電源配線からの
磁気ノイズについても、メモリアレイ2では互いに打消
すように作用するので、MTJメモリセルに対するデー
タ誤書込を防止して、MRAMデバイスを安定的に動作
させることができる。
【0107】さらに、電源電圧配線PLおよび接地配線
GLを、同一の金属配線層に形成される金属配線を用い
て配置できるので、MRAMデバイスの形成に必要な金
属配線層の数を削減して、製造プロセスの簡略化に寄与
することができる。
【0108】図6を参照して、実施の形態1に従う第2
の配置例においては、電源電圧配線PLおよび接地配線
GLは、トンネル磁気抵抗素子TMRの上層側もしくは
下層側のいずれか一方側において異なる金属配線層を用
いて、上下方向に重なり合うようにレイアウトされる。
【0109】このような構成とすれば、電源電圧配線P
Lおよび接地配線GLからメモリアレイ2までのそれぞ
れの距離の差を、より小さくすることができる。これに
より、メモリアレイにおける、電源配線からの磁気ノイ
ズ同士の打消し合い効果が、さらに大きなものとなる。
これにより、図5に示した配置例と比較して、動作マー
ジンの確保や誤動作の防止をさらに効果的に実行するこ
とができる。
【0110】[実施の形態1の変形例1]実施の形態1
の変形例1においては、メモリアレイが複数のメモリブ
ロックに分割され、これらのメモリブロックに対応して
周辺回路が配置される場合における、電源配線の配置に
ついて説明する。
【0111】図7および図8は、実施の形態1の変形例
1に従う、周辺回路用の電源配線の第1および第2の配
置例をそれぞれ示すブロック図である。
【0112】図7を参照して、図1に示したメモリアレ
イ2は、たとえば2つのメモリブロックMBaおよびM
Bbに分割される。実施の形態1の変形例1に従う第1
の配置例においては、メモリブロックMBaおよびMB
bの境界部に、これらのメモリブロック間で共有される
周辺回路5が配置される。周辺回路5に対する電源電圧
Vccおよび接地電圧GNDの供給は、実施の形態1と
同様に、電源電圧配線PLおよび接地配線GLによって
行なわれる。さらに、電源電圧配線PLの両端にそれぞ
れ対応して電源ノード7aおよび7bを設け、接地配線
GLの両端にそれぞれ対応して接地ノード8aおよび8
bが設けられる。電源電圧配線PLおよび接地配線GL
の具体的な配置は、図5および図6に示したのと同様と
すればよい。
【0113】このような構成とすることにより、周辺回
路5内の各回路部分に電源電圧Vccおよび接地電圧G
NDを供給する、電源電圧配線PLおよび接地配線GL
上の電流経路において、これらの電流経路を通過する電
流によってメモリブロックにそれぞれ生じる磁界は、互
いに打消し合う方向に作用する。これにより、複数のメ
モリブロックに分割されたメモリアレイ2に周辺回路を
配置する場合においても、実施の形態1と同様の効果を
得ることができる。
【0114】図8を参照して、実施の形態1の変形例1
に従う第2の配置例においては、各メモリブロックごと
に周辺回路が配置される場合の構成が示される。一例と
して、メモリブロックMBaおよびMBbにそれぞれ対
応して、周辺回路5および5♯が設けられるものとす
る。
【0115】周辺回路5に対する電源電圧Vccおよび
接地電圧GNDの供給は、電源電圧配線PLaおよび接
地配線GLaによって行なわれる。同様に、周辺回路5
♯に対する電源電圧Vccおよび接地電圧GNDの供給
は、電源電圧配線PLbおよび接地配線GLbによって
行われる。
【0116】電源電圧配線PLa,PLbおよび接地配
線GLa,GLbの各々は、同一方向に沿って配置され
る。さらに、電源電圧配線PLaおよびPLbに電源電
圧Vccをそれぞれ供給するための電源ノード7aおよ
び7bは、これらの電源配線が配置される方向に沿っ
て、メモリブロック(メモリアレイ)を挟んで互いに反
対側に位置するように配置される。同様に、接地配線G
LaおよびGLbに接地電圧GNDをそれぞれ供給する
ための接地ノード8aおよび8bについても、電源ノー
ド7aおよび7bと同様に、メモリブロック(メモリア
レイ)を挟んで互いに反対側の領域に配置される。
【0117】さらに、同一の周辺回路に対応する電源ノ
ードおよび接地ノードは、メモリブロック(メモリアレ
イ)を挟んで互いに反対側の領域に配置される。これに
より、周辺回路5に対応して設けられる電源電圧配線P
Laおよび接地配線GLaにおいて、電流は互いに反対
方向に流される。同様に、周辺回路5♯に対応する電源
電圧配線PLbおよび接地配線GLbにおいても、電流
は互いに反対方向に流される。さらに、電源電圧配線P
LaおよびPLbをそれぞれ流れる電流は互いに反対方
向に設定され、接地配線GLaおよびGLbをそれぞれ
流れる電流も、互いに反対方向に設定される。
【0118】電源電圧配線PLa,PLbおよび接地配
線GLa,GLbは、図5または図6に示したのと同様
に、トンネル磁気抵抗素子TMRよりも上層側および下
層側のいずれか一方側の金属配線層を用いて配置すれば
よい。
【0119】このような構成とすることにより、複数の
メモリブロックに分割されたメモリアレイにおいて、各
メモリブロックごとに周辺回路を配する構成において
も、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
【0120】[実施の形態1の変形例2]実施の形態1
およびその変形例1においては、周辺回路の電源配線が
メモリアレイの周辺部(近傍)に配置される場合の構成
について説明した。しかし、MRAMデバイスをより高
集積化するために、メモリアレイの上部領域または下部
領域を通過させて、これらの電源配線を配置するケース
も生じる。
【0121】図9は、周辺回路に対する電源配線の実施
の形態1の変形例2に従う第1の配置例を説明するブロ
ック図である。
【0122】図9を参照して、実施の形態1の変形例2
に従う第1の配置例においては、周辺回路5に対して電
源電圧Vccおよび接地電圧GNDを供給するための電
源電圧配線PLおよび接地配線GLは、メモリアレイ2
の上部領域および下部領域の少なくとも一方を通過する
ように、メモリアレイ2を横断するように配置される。
【0123】電源ノード7および接地ノード8と周辺回
路5とは、電源配線が配置される方向に沿って、メモリ
アレイ2を挟んで互いに反対側の領域に位置するように
配置される。これにより、電源電圧配線PLおよび接地
配線GLをそれぞれ流れる電流の向きは、互いに反対方
向に設定される。
【0124】図10は、実施の形態1の変形例2に従う
電源配線の第1の配置例を示すための断面図である。図
10(a)〜(c)は、図9におけるP−Q断面図に相
当する。
【0125】図10(a)に示される配置例において
は、電源電圧配線PLおよび接地配線GLは、図5に示
した配置例と同様に、トンネル磁気抵抗素子TMRより
も上層側および下層側のいずれか一方側の金属配線層を
用いて配置される。図10(a)においては、電源電圧
配線PLおよび接地配線GLをトンネル磁気抵抗素子T
MRより上層側に配置する例を示したが、これらの電源
配線の両方を、TMRよりも下層側に配置する構成とし
てもよい。さらに、これらの電源配線を同一金属配線層
に形成することによって、MRAMデバイスの形成に必
要な金属配線総数を削減することができる。
【0126】このような構成とすることにより、電源配
線がメモリアレイ2の上部領域または下部領域を横断す
るように配置される構成においても、電源配線からの磁
気ノイズによる動作マージンの低下やデータ誤書込の発
生を回避することができる。
【0127】図10(b)に示される別の配置例におい
ては、図6に示される配置例と同様に、電源電圧配線P
Lおよび接地配線GLは、トンネル磁気抵抗素子TMR
の上層側もしくは下層側のいずれか一方側において、異
なる金属配線層を用いて上下方向に重なり合うようにレ
イアウトされる。
【0128】このように配置しても、図10(a)と同
様に、電源配線からの磁気ノイズによる悪影響を回避す
ることができる。なお、図10(b)の構成において
も、電源電圧配線PLおよび接地配線GLの両方をトン
ネル磁気抵抗素子TMRの下層側に配置してもよい。
【0129】ただし、図10(c)に示されるように、
互いに逆方向の電流が流される電源電圧配線PLおよび
接地配線GLをトンネル磁気抵抗素子を挟んで、上層側
および下層側の一方ずつに配置する構成とすれば、これ
らの電源配線によって生じる磁気ノイズが、トンネル磁
気抵抗素子の配置領域(メモリアレイ)において、互い
に強め合うようになってしまう。したがって、電源電圧
配線PLおよび接地配線GLにそれぞれ逆方向の電流が
流れる配置である場合には、これらの電源配線を、トン
ネル磁気抵抗素子の上層側あるいは下層側のいずれか一
方側にまとめて配置する必要があることがわかる。
【0130】図11は、周辺回路に対する電源配線の実
施の形態1の変形例2に従う第2の配置例を説明するブ
ロック図である。
【0131】図11を図9と比較して、実施の形態1の
変形例2に従う第2の配置例においては、周辺回路5に
対して電源電圧Vccおよび接地電圧GNDを供給する
ための電源電圧配線および接地配線の各々は、複数本ず
つ配置される。図11には、2本ずつの電源電圧配線P
L1,PL2および接地配線GL1,GL2が配置され
る例が代表的に示される。電源電圧配線PL1,PL2
の各々における電流方向は同一である。同様に、接地配
線GL1,GL2の各々における電流方向も同一であ
る。このような配置とすることにより、各配線の電流密
度を低減して、エレクトロマイグレーション等による断
線の危険性を抑制できる。
【0132】図12は、実施の形態1の変形例2に従う
電源配線の第2の配置例を示すための断面図である。図
12(a)〜(c)は、図11におけるV−W断面図に
相当する。
【0133】図12(a)に示される配置例において
は、電源電圧配線PL1,PL2および接地配線GL
1,GL2は、図10(a)に示した配置例と同様に、
トンネル磁気抵抗素子TMRよりも上層側および下層側
のいずれか一方側の金属配線層を用いて配置される。図
12(a)の配置例においても、これらの電源配線群を
TMRよりも下層側に配置する構成としてもよい。さら
に、これらの電源配線を同一金属配線層に形成すること
によって、MRAMデバイスの形成に必要な金属配線総
数を削減することができる。
【0134】図12(b)に示される配置例において
は、図10(b)に示した配置例と同様に、電源電圧配
線PL1,PL2および接地配線GL1,GL2は、ト
ンネル磁気抵抗素子TMRの上層側もしくは下層側のい
ずれか一方側において、異なる金属配線層を用いて上下
方向に重なり合うようにレイアウトされる。なお、図1
2(b)の配置例においても、これらの電源配線群をT
MRよりも下層側に配置する構成としてもよい。
【0135】図12(c)に示される配置例において
は、トンネル磁気抵抗素子TMRの上層側および下層側
の両方を用いて、電源配線群が配置される。たとえば、
トンネル磁気抵抗素子TMRの上層側の同一金属配線層
を用いて、電源電圧配線PL1および接地配線GL1が
配置され、トンネル磁気抵抗素子TMRの下層側に形成
された金属配線層を用いて、電源電圧配線PL2および
接地配線GL2が配置される。
【0136】さらに、トンネル磁気抵抗素子の上層側と
下層側との間においては、同一方向に電流が流される配
線同士が、対を成して上下方向に重なるように配置され
る。好ましくは、対を成す配線同士は、トンネル磁気抵
抗素子TMRを挟んで上下対称に配置される。たとえ
ば、電源電圧配線PL1は、同一方向に電流が流れる電
源電圧配線PL2と対を成すように、トンネル磁気抵抗
素子TMRを挟んで上下対称に配置される。同様に、接
地配線GL1は、接地配線GL2と対を成すように、ト
ンネル磁気抵抗素子TMRを挟んで上下対称に配置され
る。
【0137】このような構成とすることにより、各電源
配線からの磁気ノイズは、トンネル磁気抵抗素子TMR
において互いに打ち消し合う方向に作用する。したがっ
て、トンネル磁気抵抗素子TMRの上層側および下層側
の両方の金属配線層を用いて、電源配線からの磁気ノイ
ズの悪影響を抑制可能な電源配線の配置を実現すること
ができる。
【0138】[実施の形態1の変形例3]実施の形態1
の変形例3においては、メモリアレイを挟んで両側に周
辺回路が配置される構成における電源配線の配置につい
て説明する。
【0139】図13は、実施の形態1の変形例3に従
う、電源配線の配置を説明するブロック図である。
【0140】図13を参照して、実施の形態1の変形例
3においては、メモリアレイ2を挟んで互いに反対側の
領域に配置される周辺回路5aおよび5bに対して、電
源電圧Vccおよび接地電圧GNDを供給するための電
源配線群が示される。
【0141】周辺回路5aに対しては、電源電圧配線P
Laおよび接地配線GLaによって、電源電圧Vccお
よび接地電圧GNDが供給される。周辺回路5bに対し
ては、電源電圧配線PLbおよび接地配線GLbによっ
て、電源電圧Vccおよび接地電圧GNDがそれぞれ供
給される。さらに、図9に示した構成と同様に、同一の
周辺回路に電源供給を実行するための電源電圧配線およ
び接地配線には、互いに反対方向に電流が流される。
【0142】たとえば、周辺回路5aに対応する電源ノ
ード7aおよび接地ノード8aは、メモリアレイ2を挟
んで周辺回路5aと反対側の領域に配置される。電源電
圧配線PLaは、電源ノード7aと周辺回路5aとの間
に設けられ、接地配線GLaは、接地ノード8aと周辺
回路5aとの間に設けられる。
【0143】同様に、周辺回路5bに対応する電源ノー
ド7bおよび接地ノード8bは、メモリアレイ2を挟ん
で周辺回路5bと反対側の領域に配置される。電源電圧
配線PLbは、電源ノード7bと周辺回路5bとの間に
設けられ、接地配線GLbは、接地ノード8bと周辺回
路5bとの間に設けられる。
【0144】したがって、電源電圧配線PLaおよびP
Lbをそれぞれ流れる電流は互いに反対方向に設定さ
れ、接地配線GLaおよびGLbをそれぞれ流れる電流
も、互いに反対方向に設定される。
【0145】図14は、実施の形態1の変形例3に従う
電源配線の配置を説明するための断面図である。図14
(a)〜(c)は、図13におけるR−S断面図に相当
する。
【0146】図14(a)を参照して、第1の配置例に
おいては、電源電圧配線PLa,PLbおよび接地配線
GLa,GLbは、トンネル磁気抵抗素子TMRの上層
側および下層側のいずれか一方側の金属配線層を用いて
配置される。さらに、互いに反対方向の電流が流される
電源電圧配線PLaおよびPLbは、互いに近接して配
置される。同様に、接地配線GLaおよびGLbも、互
いに近接して配置される。
【0147】このような構成とすることにより、トンネ
ル磁気抵抗素子TMRの配置領域であるメモリアレイに
おいて、電源配線からの磁気ノイズの影響を抑制するこ
とが可能となる。なお、図14(a)においては、電源
配線群がトンネル磁気抵抗素子TMRより上層側に配置
する例を示したが、これらの電源配線群を、TMRより
も下層側に配置する構成としてもよい。さらに、電源配
線群を同一金属配線層に形成すれば、MRAMデバイス
の形成に必要な金属配線総数を削減することができる。
【0148】図14(b)を参照して、第2の配置例に
おいては、電源電圧配線PLaおよびPLbは、トンネ
ル磁気抵抗素子TMRの上層側および下層側のいずれか
一方側において、近接する異なる金属配線層を用いて、
上下方向に重なるように配置される。同様に、接地配線
GLaおよびGLbも、異なる金属配線層を用いて、上
下方向に重なるように互いに近接して配置される。
【0149】さらに、同一の金属配線層に設けられる電
源配線同士は、互いに逆方向の電流が流れるように配置
される。すなわち、電源電圧配線PLaと同一の金属配
線層に接地配線GLaが配置され、電源電圧配線PLb
と同一の金属配線層には、接地配線GLbが形成され
る。
【0150】このような構成とすることにより、図14
(a)に示す構成と同様に、トンネル磁気抵抗素子TM
Rが配置される領域(メモリアレイ)において、電源配
線からの磁気ノイズの悪影響を抑制することができる。
【0151】なお、図14(b)においては、トンネル
磁気抵抗素子TMRより上層側に電源配線群が配置され
る例を示したが、これらの電源配線群を、トンネル磁気
抵抗素子TMRの下層側に形成された金属配線層を用い
て形成することも可能である。
【0152】図14(c)を参照して、第3の配置例に
おいては、図12(c)の配置例と同様に、トンネル磁
気抵抗素子TMRの上層側および下層側の両方を用い
て、電源配線群が配置される。たとえば、トンネル磁気
抵抗素子TMRの上層側の同一金属配線層を用いて、電
源電圧配線PLaおよびPLbが配置され、トンネル磁
気抵抗素子TMRの下層側に形成された金属配線層を用
いて、接地配線GLbおよびGLaが配置される。
【0153】さらに、同一方向に電流が流される配線同
士が、トンネル磁気抵抗素子TMRを挟んで、上層側お
よび下層側のそれぞれにおいて、対を成して上下対称に
配置される。たとえば、電源電圧配線PLaは、同一方
向に電流が流れる接地配線GLbと、対を成すように、
トンネル磁気抵抗素子TMRを挟んで上下対称に配置さ
れる。同様に、電源電圧配線PLbは、接地配線GLa
と対を成すように、トンネル磁気抵抗素子TMRを挟ん
で上下対称に配置される。
【0154】このような構成とすることにより、トンネ
ル磁気抵抗素子TMRの上層側および下層側の両方の金
属配線層を用いて、電源配線からの磁気ノイズの悪影響
を抑制可能な電源配線の配置を実現することができる。
【0155】なお、図8に示した電源電圧配線PLa,
PLbおよび接地配線GLa,GLbを流れる電流の向
きは、図13と同様である。したがって、図8に示され
た実施の形態1の変形例1の第2の配置例に従う電源配
線群を、図14(a)〜(c)と同様の構造で、メモリ
アレイ2の近傍に設けることも可能である。
【0156】[実施の形態2]従来の技術の項で説明し
たように、MRAMデバイスにおいては、選択メモリセ
ルへのデータ書込時に、選択メモリセルと同一のメモリ
セル行に属する非選択メモリセルに対しては、磁化困難
軸(HA)方向のみについて、所定のデータ書込磁界が
印加される。同様に、選択メモリセルと同一のメモリセ
ル列に属する非選択メモリセルに対しては、磁化容易軸
(EA)の一方のみについて、所定のデータ書込磁界が
印加される。
【0157】各トンネル磁気抵抗素子TMRにおいて
は、自由磁化層VLが磁化容易軸(EA)方向に沿っ
て、記憶データのレベル(“1”または“0”)に応じ
た方向に磁化されているので、自由磁化層VLの磁化方
向が誤って書換えられる、すなわちデータ誤書込が最も
生じやすい非選択メモリセルは、選択メモリセルと同一
のビット線に対応付けられるメモリセル群であることに
なる。
【0158】すなわち、選択列に属する非選択メモリセ
ル群に磁気ノイズが印加されて、磁化困難軸(HA)方
向の磁界強度が、図42に示したスイッチング磁界強度
SWを超えてしまうと、データ誤書込が発生する。した
がって、メモリアレイ2においては、磁化困難軸(H
A)方向の磁気ノイズを特に抑制する必要がある。
【0159】また、データ読出時等において、電源配線
等からの磁気ノイズによって、MTJメモリセルにおい
て自由磁化層VLの磁化方向が回転して磁化容易軸(E
A)方向からずれてしまうと、トンネル磁気抵抗素子T
MRの抵抗値が、R1およびR0の中間値となってしま
い、データ読出マージンの低下を招いてしまう。
【0160】図15は、電源配線の実施の形態2に従う
第1の配置例を示すブロック図である。
【0161】図15を参照して、メモリアレイ2上にお
いて、ライトワード線WWLは行方向に沿って配置さ
れ、ビット線BLは列方向に沿って配置される。ライト
ワード線WWLを流れるデータ書込電流Ipによって生
じるデータ書込磁界は、トンネル磁気抵抗素子TMRに
おいて磁化困難軸(HA)方向に印加される。一方、ビ
ット線BLを流れるデータ書込電流±Iwによって生じ
る磁界は、トンネル磁気抵抗素子TMRにおいて、磁化
容易軸(EA)方向に印加される。
【0162】メモリアレイ2に対応して設けられる周辺
回路5に対しては、磁化容易軸(EA)方向のデータ書
込磁界を発生するためのビット線BLと同一方向に沿っ
て、電源電圧配線PLおよび接地配線GLが配置され
る。電源電圧配線PLに対しては電源ノード7を介して
電源電圧Vccが供給され、接地配線GLに対しては、
接地ノード8を介して接地電圧GNDが供給される。
【0163】このような構成とすることにより、電源電
圧配線PLおよび接地配線GLを流れる電流によって生
じる磁界、すなわち電源配線からの磁気ノイズを、メモ
リアレイ2において、トンネル磁気抵抗素子TMRの磁
界容易軸(EA)方向に作用させることができる。
【0164】このような構成とすることにより、選択列
に属する非選択メモリセル群に対して、磁化困難軸(H
A)方向の磁気ノイズを抑制することによって、データ
書込時における電源配線からの磁気ノイズに起因する誤
書込の発生を防止できる。
【0165】また、データ書込時以外においても、トン
ネル磁気抵抗素子TMR中の自由磁化層VLの磁化方向
が回転するような磁気ノイズが作用することが防止でき
るので、電源配線からの磁気ノイズに起因するデータ読
出マージンの低下を回避することができる。
【0166】さらに、実施の形態2と実施の形態1およ
びその変形例に示した構成とを組合せて、電源電圧配線
PLおよび接地配線GLからそれぞれ生じる磁気ノイズ
がメモリアレイ2において互いに打ち消し合うようにこ
れらの電源配線を配置すれば、メモリアレイにおいて電
源配線からの磁気ノイズの影響をさらに抑制することが
可能となる。
【0167】図16は、電源配線の実施の形態2に従う
第2の配置例を示すブロック図である。
【0168】図16を参照して、メモリアレイ2の上部
または下部領域を通過させて、メモリアレイ2を横断す
るように電源配線が配置される構成においても、図15
と同様の構成が適用できる。
【0169】すなわち、このような配置例においても、
電源電圧配線PLおよび接地配線GLを流れる電流によ
って生じる磁界の方向を、メモリアレイ2において、ト
ンネル磁気抵抗素子TMRの磁界容易軸(EA)方向に
作用させることによって、図15で説明したのと同様の
効果を共有することができる。
【0170】[実施の形態2の変形例]図17は、電源
配線の実施の形態2の変形例に従う第1の配置例を示す
ブロック図である。
【0171】図17を参照して、実施の形態2の変形例
に従う構成においては、図15で説明した実施の形態2
に従う構成に加えて、電源配線からの磁気ノイズの影響
が、メモリアレイ2において所定強度以下となるように
考慮した配置が行なわれる。
【0172】図17を参照して、電源電圧配線PLから
最も近接したMTJメモリセル中のトンネル磁気抵抗素
子TMRまでの距離rは、電源配線を流れるピーク電流
を考慮して定められる。このようなピーク電流は、たと
えば設計時の回路シミュレーションによって求めること
ができる。
【0173】すなわち、電源電圧配線PLを流れるピー
ク電流をIpeakとすると、ピーク電流に対応する磁
気ノイズのピーク強度Hpeakは、下式(1)で示さ
れる。なお、(1)式において、kは比例定数である。
【0174】 Hpeak=k・(Ipeak/r) …(1) 距離rは、(1)に示したHpeakが、MTJメモリ
セルの磁化特性を考慮して決定された所定強度hpより
も小さくなるように、下記(2)式に従って設計され
る。
【0175】Hpeak<hp …(2) (2)式中の所定強度hpは、図42に示されたマージ
ン分の磁界強度Δhに相当する。一般的には、マージン
分の磁界強度Δhは、スイッチング磁界強度HSWの20
%程度に設定される。このように設計することによっ
て、電源配線によって生じる磁気ノイズによってMRA
Mの動作安定性が阻害されることを回避できる。
【0176】なお、図17で示した構成は、電源配線
(電源電圧配線および接地配線)の各々について適用さ
れる。すなわち、接地配線GLの配置についても、接地
配線GLに最も近接したMTJメモリセル中のトンネル
磁気抵抗素子TMRまでの距離が同様に設計される。
【0177】図18は、電源配線の実施の形態2の変形
例に従う第2の配置例を示すブロック図である。
【0178】図18を参照して、メモリアレイ2の上部
または下部領域を通過させて、メモリアレイ2を横断す
るように電源配線が配置される構成においても、図17
と同様の構成が適用できる。
【0179】この場合においても、各電源配線と最も近
接するトンネル磁気抵抗素子TMRとの距離rに着目し
て、上記(1)および(2)式に従って、各電源配線の
配置レイアウトを設計すればよい。また、実施の形態2
の変形例と実施の形態1およびその変形例に示した構成
とを組合せれば、メモリアレイにおいて電源配線からの
磁気ノイズの影響をさらに抑制することが可能となる。
【0180】なお、図17および図18には、電源配線
からの磁気ノイズがトンネル磁気抵抗素子TMRの磁界
容易軸(EA)方向に作用するように、電源配線が配置
される構成について説明したが、実施の形態2の変形例
の適用はこのような構成に限定されるものではない。す
なわち、各電源配線の配置レイアウトは、電源配線が配
置される方向に関らず、最も近接するトンネル磁気抵抗
素子TMRとの距離に着目して設計することができる。
【0181】[実施の形態3]実施の形態2でも述べた
ように、電源配線からの磁気ノイズは、ピーク電流が流
れる場合に最も大きくなる。一般的に、電源配線に対し
ては、電源変動を抑制するためにデカップル容量が配置
される。電源配線を流れる、ピーク電流のような高周波
電流は、このデカップル容量を通過する。デカップル容
量は、ある程度のキャパシタンスを持たせる必要がある
ことから、比較的広い面積を占有する。したがって、M
RAMデバイスの小型化・高集積化の観点から、デカッ
プル容量を効率的に配置することは重要である。
【0182】図19および図20は、実施の形態3に従
うデカップル容量の第1および第2の配置例をそれぞれ
説明するブロック図である。
【0183】図19を参照して、電源電圧配線PLは、
たとえば列方向に沿って配置されて、電源ノード7に入
力された電源電圧Vccを周辺回路5へ伝達する。電源
ノード7および周辺回路5は、電源電圧配線PLが配置
される方向に沿って、メモリアレイ2を挟んで互いに反
対側の領域に配置される。接地ノード8および接地配線
GLは、周辺回路5と同一側の領域に配置される。した
がって、電源電圧配線PLは、電源ノード7およびメモ
リアレイ2の間の領域と、メモリアレイ2の近傍を通過
する領域と、メモリアレイ2および周辺回路5の間の領
域との両方にわたって配置される。
【0184】デカップル容量70は、メモリアレイ2の
近傍を通過する領域を避けて、メモリアレイ2と周辺回
路5との間の領域において、電源電圧配線PLと接地配
線GLとの間に電気的に結合される。周辺回路5での消
費電流に応答して電源電圧配線PLに生じるピーク電流
は、デカップル容量70よりも先で発生するので、この
ようなピーク電流は、メモリアレイ2に近接した領域で
流れることがなくなる。したがって、デカップル容量を
効率的に配置して、メモリアレイ2における電源配線か
らの磁気ノイズの強度をさらに抑制することが可能とな
る。
【0185】電源電圧配線PLは、列方向以外の方向に
沿って配置することも可能であるが、列方向に沿ってビ
ット線BLと同一方向に沿って配置すれば、実施の形態
2と同様に電源配線を配置できるので、電源配線からの
磁気ノイズの悪影響を抑制できる。
【0186】図20を参照して、メモリアレイ2の上部
または下部領域を通過させて、メモリアレイ2を横断す
るように電源配線が配置される構成においても、図19
と同様の構成が適用できる。
【0187】この場合においても、デカップル容量70
は、メモリアレイ2に近接した領域を避けて、電源電圧
配線PL上のメモリアレイ2および周辺回路5の間の領
域において、接地配線GLとの間に電気的に結合され
る。このような構成とすることにより、電源配線がメモ
リアレイ2を横断するように配置される構成において
も、図19の配置と同様の効果を得ることができる。
【0188】[実施の形態3の変形例1]図21および
図22は、実施の形態3の変形例1に従うデカップル容
量の第1および第2の配置例を示すブロック図である。
【0189】図21を参照して、周辺回路5、電源ノー
ド7、電源電圧配線PL、接地配線GLおよび接地ノー
ド8の配置は、図19と同様であるので詳細な説明は繰
り返さない。
【0190】実施の形態3の変形例1に従う構成におい
ては、デカップル容量71は、電源電圧配線PL上にお
いて、電源ノード7およびメモリアレイ2の間の領域に
対応して設けられ、電源電圧配線PLと接地電圧GND
との間に電気的に結合される。このような構成とするこ
とにより、周辺回路5の消費電流によって生じるピーク
電流は、電源電圧配線PL上のメモリアレイ2に近接し
た領域を流れることなく、デカップル容量71によって
除去される。したがって、実施の形態3と同様に、電源
配線からの磁気ノイズによるメモリアレイ2に対する悪
影響をさらに抑制することが可能となる。
【0191】図22を参照して、メモリアレイ2の上部
または下部領域を通過させて、メモリアレイ2を横断す
るように電源配線が配置される構成においても、図21
と同様の構成が適用できる。
【0192】この場合においても、デカップル容量71
は、メモリアレイ2に近接した領域を避けて、電源電圧
配線PL上の電源ノード7およびメモリアレイ2の間の
領域に対応して設けられる。このような構成とすること
により、電源配線がメモリアレイ2を横断するように配
置される構成においても、図21の配置と同様の効果を
得ることができる。
【0193】[実施の形態3の変形例2]図23および
図24は、実施の形態3の変形例2に従うデカップル容
量の第1および第2の配置例を示すブロック図である。
【0194】図23を参照して、実施の形態3の変形例
2においては、MRAMデバイスのレイアウト設計に比
較的余裕がある場合に対応して、実施の形態3およびそ
の変形例1を組合せたデカップル容量の配置が示され
る。すなわち、図23に示される配置例においては、図
19および図21にそれぞれ示されたデカップル容量7
0および71の両方が配置される。このような構成とす
ることにより、電源電圧配線PLからメモリアレイ2に
作用する磁界ノイズの強度をさらに抑制することが可能
である。
【0195】同様に、図24に示される配置例において
は、メモリアレイ2の上部または下部領域を通過させ
て、メモリアレイ2を横断するように電源配線が配置さ
れる構成において、図20および図22にそれぞれ示さ
れたデカップル容量70および71の両方が配置され
る。このような構成とすることにより、メモリアレイ2
に作用する電源配線からの磁界ノイズの強度をさらに抑
制することが可能である。
【0196】なお、実施の形態3およびその変形例1お
よび2に従うデカップル容量の配置は、実施の形態1お
よび2、ならびにそれらの変形例に従って配置された電
源配線に対して適用することが可能である。この場合に
は、それぞれの実施の形態で説明した効果を合わせて享
受できるので、電源配線からの磁気ノイズがMTJメモ
リセルに対して及ぼす悪影響をより強力に排除して、M
RAMデバイスを安定的に動作させることができる。
【0197】[実施の形態4]図25は、実施の形態4
に従うメモリアレイ周辺の構成を示す概念図である。
【0198】図25を参照して、実施の形態4に従う構
成においては、複数のメモリセルMCが行列に配置され
たメモリアレイ2の端部の周辺領域110を用いて、複
数のダミー磁気抵抗素子DTMRが配置される。各ダミ
ー磁気抵抗素子DTMRは、メモリセル行およびメモリ
セル列の少なくとも一方に沿って、行状または列状に配
置される。
【0199】各ダミー磁気抵抗素子DTMRは、メモリ
セルMC中のトンネル磁気抵抗素子TMRと同様の形状
および構造を有する。すなわち、トンネル磁気抵抗素子
TMRおよびダミー磁気抵抗素子DTMRの各々は、図
40および図41に示した構造と同様に、固定された磁
化方向を有する固定磁化層FLと、印加された磁界によ
って更新(書換)可能な磁化方向を有する自由磁化層V
Lと、固定磁化層FLの磁化方向を固定するための反強
磁性体層AFLとを有する。
【0200】既に説明したように、各メモリセルMCに
おいて、固定磁化層FLの磁化方向11は固定され、自
由磁化層VLの磁化方向12は、書込データに応じたデ
ータ書込磁界によって書換えられる。これに対して、ダ
ミー磁気抵抗素子DTMRにおいては、自由磁化層VL
の磁化方向12dは、固定磁化層FLの磁化方向11d
と同一方向に揃えられる。これらの磁化方向11dおよ
び12dは、これらのダミー磁気抵抗素子DTMRに最
も近接して設けられる配線13によって生じる磁界を打
消す方向に設定される。
【0201】たとえば、この近接して設けられる配線1
3が、電源電圧配線PLや接地配線GL等の電源配線で
ある場合には、これらの配線は一般的にチップの最上層
部分に配置されるため、トンネル磁気抵抗素子TMRお
よびダミー磁気抵抗素子DTMRは、配線13よりも下
層側に位置することになる。したがって、配線13から
ダミー磁気抵抗素子DTMRに作用する磁界は、図25
中に点線で示す方向(図25での左方向)となるため、
ダミー磁気抵抗素子DTMRにおける磁化方向11dお
よび12dは、これと反対方向(図25での右方向)に
設定されている。
【0202】このような構成とすることにより、メモリ
アレイ2の周辺部に配置された電源配線等の配線13か
らのメモリアレイ2に配置されたメモリセルMCへの磁
気ノイズを弱めることができる。これにより、各メモリ
セルMCの動作安定性が向上する。
【0203】また、各メモリセルMCにおける固定磁化
層の磁化方向12と、ダミー磁気抵抗素子DTMRにお
ける磁化方向11d(固定磁化層)および磁化方向12
(自由磁化層)との各々が揃えられているので、メモリ
セルMCの固定磁化層FLを磁化するための工程におい
て、ダミー磁気抵抗素子DTMRを同時に磁化すること
ができる。すなわち、ダミー磁気抵抗素子DTMRを磁
化する工程を、専用に設ける必要がない。
【0204】また、メモリアレイ端部に配置されたダミ
ー磁気抵抗素子DTMRによって、メモリアレイ端部に
おける磁界の不連続性を避けることができ、メモリアレ
イ2端部領域に配置されたメモリセルMCの動作マージ
ンを損なうことがない。また、ダミー磁気抵抗素子DT
MRと、トンネル磁気抵抗素子TMRとが同様の形状お
よび構造を有するので、専用の製造工程を設けることな
く、これらのダミー磁気抵抗素子DTMRを製造でき
る。
【0205】さらに、メモリアレイ2の端部での加工形
状の不連続性を避けることができるので、当該端部にお
いてトンネル磁気抵抗素子TMRの形状が不均一化する
ことを防止できる。同様に、配線群についても加工形状
の不連続性を確保するために、選択的なデータ書込を実
行する必要のないダミー磁気抵抗素子に対しても、ライ
トワード線WWLに相当するダミーライトワード線DW
WLと、ビット線BLに相当するダミービット線DBL
とがそれぞれ配置される。
【0206】[実施の形態4の変形例]図26は、実施
の形態4の変形例に従うメモリアレイ周辺の構成を示す
概念図である。
【0207】図26を参照して、実施の形態4の変形例
に従う構成においては、メモリアレイ2端部の周辺領域
110において、ダミー磁気抵抗素子DTMRに代え
て、ダミー磁性体26が配置される点で異なる。ダミー
磁性体26は、固定された磁化方向を有する磁性体を含
むが、当該磁性体は、各メモリセルMC中のトンネル磁
気抵抗素子TMRと同様の形状および構造を有していな
い。たとえば、ダミー磁性体26は、トンネル磁気抵抗
素子TMR中の反強磁性体層AFLに相当する磁性体に
よって形成することが可能である。このように、トンネ
ル磁気抵抗素子TMRと異なる形状および構造のダミー
磁性体26を周辺領域に配置した場合においても、実施
の形態4と同様に、メモリアレイ2の周辺部に配置され
た電源配線等の配線13からのメモリアレイ2に配置さ
れたメモリセルMCへの磁気ノイズを弱めることができ
る。これにより、各メモリセルMCの動作安定性が向上
する。
【0208】[実施の形態5]図27は、実施の形態5
に従うメモリアレイ周辺の構成を示す概念図である。
【0209】図27を参照して、実施の形態5に従う構
成においては、メモリアレイ2の外部領域において、イ
ンダクタンス素子を構成するための配線130が配置さ
れる。配線130は、たとえば周辺回路5部分に設けら
れる。また、メモリアレイ2端部の周辺領域110に、
実施の形態4またはその変形例と同様にダミー磁気抵抗
素子DTMRもしくはダミー磁性体26を配置すること
によって、メモリアレイ2に配置されたメモリセルMC
への磁気ノイズを弱めることができる。配線130は、
各メモリセルMC中のトンネル磁気抵抗素子TMRと同
様の形状および構造を有する磁性体ITMRと電気的に
結合されている。
【0210】図28は、インダクタンス素子の構造を説
明するための断面図である。図28には、メモリアレイ
2におけるメモリセルMC部分に対応する断面図と、周
辺回路5における配線130の断面図とが比較される。
【0211】図28を参照して、メモリアレイ2におい
ては、半導体基板SUB上にアクセストランジスタAT
Rが形成される。アクセストランジスタATRは、n型
領域であるソース/ドレイン領域32および34と、ゲ
ート33とを有する。ソース/ドレイン領域32は、コ
ンタクトホール35に形成される金属膜を介して、基準
電圧配線SLと電気的に結合される。リードワード線R
WLは、ゲート層において、ゲート33同士を接続する
配線として設けられる。
【0212】ライトワード線WWLは、基準電圧配線S
Lの上層に設けられた金属配線層に形成される。トンネ
ル磁気抵抗素子TMRは、ライトワード線WWLの上層
側に配置されストラップ37およびコンタクトホール3
6に形成された金属膜を介して、アクセストランジスタ
ATRのソース/ドレイン領域34と電気的に結合され
る。ストラップ37は、トンネル磁気抵抗素子TMRを
アクセストランジスタATRと電気的に結合するために
設けられ、導電性の物質で形成される。ビット線BL
は、トンネル磁気抵抗素子TMRと電気的に結合され
て、トンネル磁気抵抗素子TMRの上層側に設けられ
る。
【0213】これに対して、周辺回路5において、ビッ
ト線BLと同一配線層に形成された配線130は、コン
タクトホール39に形成された金属膜を介して、磁性体
ITMRと電気的に結合される。磁性体ITMRは、メ
モリアレイ2におけるトンネル磁気抵抗素子TMRと同
一層に形成され、かつ同一の形状および構造を有するも
のとする。このため、これらの磁性体ITMRは、特別
な製造工程を設けることなく、メモリセルMCの製造工
程において同時に製造することが可能である。
【0214】再び図27を参照して、配線130と接続
された磁性体ITMRにおいて、固定磁化層の磁化方向
11iと自由磁化層の磁化方向12iとは同一方向に揃
っている。これらの磁化方向11iおよび12iを、ト
ンネル磁気抵抗素子TMRにおける固定磁化層の磁化方
向11と同一方向に揃えることにより、磁性体ITMR
を磁化するための専用工程を設ける必要がなくなる。
【0215】このように、配線130およびこれと結合
された少なくとも1個の磁性体ITMRとによって構成
されたインダクタンス素子31は、回路素子として、あ
るいは、動作電圧を供給するための電源配線に直列に接
続して、電源投入時等に生じる突入電流等のピーク電流
を抑制するために用いることができる。
【0216】さらに、インダクタンス素子31を構成す
る配線130を流れる電流は、当該電流によって生じる
磁界が磁性体ITMRの自由磁化層の磁化方向12iを
書換るためのしきい値よりも小さくなるように設定して
おけば、インダクタンス素子31のインダクタンス値を
安定的に維持できる。
【0217】[実施の形態6]実施の形態6において
は、電源配線およびデータ書込電流が流れる配線の好ま
しい配置関係について説明する。
【0218】図29は、実施の形態6に従うビット線お
よび電源配線の配置を示す概念図である。
【0219】図29を参照して、メモリアレイ2に行列
状に配置されたメモリセルMCに対して、メモリセル列
にそれぞれ対応してビット線BLが配置され、メモリセ
ル行にそれぞれ対応してライトワード線WWLが配置さ
れる。既に説明したように、ビット線BLには、トンネ
ル磁気抵抗素子TMRの磁化容易軸方向に沿った磁界を
発生するためのデータ書込電流が流され、ライトワード
線WWLに対しては、トンネル磁気抵抗素子TMRの磁
化困難軸方向に沿った磁界を発生するためのデータ書込
電流が流される。すなわち、ビット線BLは、トンネル
磁気抵抗素子TMRの磁化困難軸方向HAに沿って配置
され、ライトワード線WWLはトンネル磁気抵抗素子T
MRの磁化容易軸方向EAに沿った方向に配置される。
ビット線BLは、各メモリセル列において、複数に分割
されて配置される。たとえば、第1番目のメモリセル列
に対応して、ビット線BL11,BL21,BL31,
…が分割して配置される。
【0220】同一のメモリセル列に対応して設けられる
複数のビット線に対応して、ビット線BLと平行に配置
された1組の電源電圧配線PLおよび接地配線GLが設
けられる。電源電圧配線PLおよび接地配線GLは、そ
の長手方向に沿って隣接するビット線BL11,BL2
1,BL31,…によって共有される。電源電圧配線P
Lは、その一端側において、電源電圧Vccを供給する
電源ノード7と電気的に結合され、接地配線GLは、そ
の一端側において、接地電圧GNDを供給する接地ノー
ド8と電気的に結合される。選択メモリセルへデータ書
込磁界を印加するビット線BL、ビット線BLへデータ
書込電流を供給するための電源電圧配線PLおよび接地
配線GLよりも、トンネル磁気抵抗素子TMRに近接し
て配置されている。
【0221】さらに、各ビット線BLの一端側および他
端側にそれぞれ対応して、ビット線ドライバが配置され
る。たとえば、ビット線BL11の一端側および他端側
にそれぞれ対応してビット線ドライバBDVa11およ
びBDVb11が配置され、ビット線BL21の一端側
および他端側にそれぞれ対応してビット線ドライバBD
Va21およびBDVb21が配置され、ビット線BL
31の一端側および端側にそれぞれ対応して、ビット線
ドライバBDVa31およびBDVb31が配置され
る。以下においては、ビット線BLの一端側に対応して
設けられるビット線ドライバBDVa11,BDVa2
1,BDVa31,…をビット線ドライバBDVaとも
総称し、ビット線BLの他端側にそれぞれ対応して設け
られるビット線ドライバBDVb11,BDVb21,
BDVb31,…をビット線ドライバBDVbとも総称
する。
【0222】図30は、図29に示されたビット線ドラ
イバの構成を示す回路図である。図30を参照して、ビ
ット線ドライバBDVaは、ビット線BLの一端側に相
当するノードNaおよび電源電圧配線PLの間に電気的
に結合されるPチャネルMOSトランジスタ41と、ノ
ードNaおよび接地配線GLの間に電気的に結合される
NチャネルMOSトランジスタ42と、対応する列選択
線CSLおよび書込データDINのNAND論理演算結
果を出力する論理ゲート44と、書込データDINおよ
び対応する列選択線の反転レベル/CSLのNOR論理
演算結果を出力する論理ゲート46とを有する。論理ゲ
ート44の出力はトランジスタ41のゲートへ入力さ
れ、論理ゲート46の出力はトランジスタ42のゲート
へ入力される。列選択線CSLは、対応するメモリセル
列が選択された場合にHレベルへ活性化され、それ以外
の場合にLレベルへ非活性化される。
【0223】ビット線ドライバBDVbは、ビット線B
Lの他端側に相当するノードNbおよび電源電圧配線P
Lの間に電気的に結合されるPチャネルMOSトランジ
スタ51と、ノードNbおよび接地配線GLの間に電気
的に結合されるNチャネルMOSトランジスタ52と、
対応する列選択線CSLおよび反転された書込データ/
DINのNAND論理演算結果を出力する論理ゲート5
4と、反転された書込データ/DINおよび対応する列
選択線の反転レベル/CSLのNOR論理演算結果を出
力する論理ゲート56とを有する。論理ゲート54の出
力はトランジスタ51のゲートへ入力され、論理ゲート
56の出力はトランジスタ52のゲートへ入力される。
【0224】したがって、選択列(列選択線CSL=H
レベル)においては、ビット線ドライバBDVaおよび
BDVbが活性化される。書込データDINのレベルに
応じて、活性化されたビット線ドライバBDVaは、電
源電圧配線PLおよび接地配線GLの一方を選択的にノ
ードNaと接続し、活性化されたビット線ドライバBD
Vbは、電源電圧配線PLおよび接地配線GLの他方を
選択的にノードNbと接続する。
【0225】一方、非選択列(列選択線CSL=Lレベ
ル)においては、ビット線ドライバBDVaは非活性さ
れて、ノードNaを電源電圧配線PLおよび接地配線G
Lのいずれとも接続せず、ビット線ドライバBDVbは
非活性化されて、ノードNbを電源電圧配線PLおよび
接地配線GLのいずれとも接続しない。
【0226】再び図29を参照して、一例として、ビッ
ト線BL21に対応するメモリセルがデータ書込対象に
選択され、データ書込電流の方向がビット線ドライバB
DVa21からBDVb21へ向かう方向となる書込デ
ータが与えられた場合の動作について説明する。
【0227】この場合には、ビット線ドライバBDVa
21およびBDVb21が活性化され、その他のビット
線ドライバは非活性化される。したがって、データ書込
電流は、電源ノード7〜電源電圧配線PL(ビット線B
L11対応領域)〜ビット線ドライバBDVa21〜ビ
ット線BL21〜ビット線ドライバBDVb21〜接地
配線GL(ビット線BL21対応領域およびビット線B
L11領域)〜接地ノード8の経路を流れる。
【0228】したがって、ビット線BL11対応領域に
おいて、電源電圧配線PLおよび接地配線GLのそれぞ
れにおける電流方向は互いに反対であるので、図10
(a),(b)で説明したのと同様に、これらの配線か
らトンネル磁気抵抗素子TMRに対して発生する磁界は
互いに打消し合う。すなわち、同じ組を成す電源電圧配
線PLおよび接地配線GLは、図10(a)に示される
ように同一配線層を用いて左右方向に並べて配置するこ
とも、図10(b)に示されるように異なる配線層を用
いて上下方向に重なるように配置することも可能であ
る。
【0229】また、ビット線BL21を流れるデータ書
込電流と、ビット線BL21対応領域における接地配線
GLの通過電流とも、互いに反対方向であるので、非選
択メモリセルに対して、両者からそれぞれ作用する磁界
は互いに打ち消し合う。さらに、ビット線BL31以降
の領域においては、ビット線BL,電源電圧配線PLお
よび接地配線GLの両方に電流が流れないので、磁界ノ
イズは発生しない。
【0230】このような構成とすることにより、選択列
のビット線BLに供給されるデータ書込電流の電流経路
に含まれる配線群からの非選択メモリセルへの磁界ノイ
ズを軽減させて、MRAMデバイスの動作信頼性を向上
させることができる。
【0231】[実施の形態6の変形例1]実施の形態6
の変形例1においては、ビット線ドライバの構成を簡素
化するための構成について説明する。
【0232】図31は、実施の形態6の変形例1に従う
ビット線および電源配線の配置を示す概念図である。
【0233】図31を参照して、実施の形態6の変形例
1に従う構成においては、電源電圧配線PLおよび接地
配線GLに代えて、書込電流配線WCLおよび/WCL
が配置される。書込電流配線WCLに対応して、電源ス
イッチ回路100が配置され、書込電流配線/WCLに
対応して電源スイッチ回路105が設けられる。電源ス
イッチ回路100は、書込データDINに応じて、電源
電圧Vccおよび接地電圧GNDの一方と書込電流配線
WCLとを接続し、電源スイッチ回路105は、書込デ
ータの反転レベル/DINに応じて、電源電圧Vccお
よび接地電圧GNDの他方と書込制御配線/WCLとを
接続する。したがって、書込電流配線WCLおよび/W
CLは、書込データDINに応じて、電源電圧Vccお
よび接地電圧GNDの一方ずつと相補的に接続される。
【0234】さらに、ビット線ドライバBDVa11〜
BDVa31,…に代えてビット線ドライバBDVa′
11〜BDVa′31,…が配置され、ビット線ドライ
バBDVb11〜BDVb31,…に代えてビット線ド
ライバBDVb′11〜BDVb′31,…がそれぞれ
設けられる。以下においては、ビット線ドライバBDV
a′11〜BDVa′31,…をビット線ドライバBD
Va′とも総称し、ビット線ドライバBDVb′11〜
BDVb′31,…をビット線ドライバBDVb′とも
総称する。その他の部分の構成については、図29に示
した実施の形態6に従う構成と同様であるので詳細な説
明は繰返さない。
【0235】図32は、図31に示されたビット線ドラ
イバの構成を示す回路図である。図32を参照して、ビ
ット線ドライバBDVa′は、書込電流配線WCLおよ
びノードNa(ビット線BLの一端側)の間に電気的に
結合されたNチャネルMOSトランジスタ81を有す
る。ビット線ドライバBDVb′は、ノードNb(ビッ
ト線BLの他端側)および書込電流配線/WCLの間に
電気的に結合されたNチャネルMOSトランジスタ82
を有する。トランジスタ81および82の各ゲートは、
対応する列選択線CSLと接続される。
【0236】実施の形態6の変形例1に従う構成におい
ては、電源スイッチ回路100および105によって、
書込電流配線WCL,/WCLを電源電圧Vccおよび
接地電圧GNDと選択的に接続できるため、ビット線ド
ライバBDVa′およびBDVb′において、書込デー
タに応じた書込電流配線WCLおよび/WCLの間の選
択を行なう必要がない。すなわち、各ビット線ドライバ
BDVa′,BDVb´において、書込電流配線WCL
および/WCLのいすれかを固定的に選択できる。した
がって、各ビット線ドライバを、トランジスタゲートの
みで構成することができ、その構成を簡素化することが
できる。この結果、回路面積が小型化され、MRAMデ
バイスを搭載したチップの小型化を図ることができる。
【0237】再び図31を参照して、ビット線BL21
に対応するメモリセルがデータ書込対象に選択され、デ
ータ書込電流の方向がビット線ドライバBDVa21か
らBDVb21へ向かう方向となる書込データが与えら
れた場合において、書込電流配線WCL,/WCLおよ
び選択されたビット線BL21を流れる電流の方向は、
図29での電源電圧配線PL,接地配線GLおよび選択
されたビット線BL21のそれぞれと同様となる。ま
た、書込データのレベルが反対である場合には、電源ス
イッチ回路100,105によって、書込電流配線WC
L,/WCLと電源電圧Vcc,接地電圧GNDとの間
の接続関係が入れ替えられるので、電源電圧配線PL,
接地配線GLおよび選択されたビット線BL21のそれ
ぞれに、上記とは逆方向に電流を流すことができる。
【0238】したがって、実施の形態6の変形例1に従
う構成においても、実施の形態6に従う構成と同様に、
選択列のビット線BLに供給されるデータ書込電流の電
流経路に含まれる配線群からの非選択メモリセルへの磁
界ノイズを軽減させて、MRAMデバイスの動作信頼性
を向上させることができる。
【0239】[実施の形態6の変形例2]実施の形態6
の変形例2においては、実施の形態6に従う構成におい
て、電源電圧配線PLおよび接地配線GLの両端を電源
ノードおよび接地ノードとそれぞれ接続する構成につい
て説明する。
【0240】図33は、実施の形態6の変形例2に従う
ビット線および電源配線の配置を示す概念図である。
【0241】図33を参照して、実施の形態6の変形例
2に従う構成においては、電源電圧配線PLがその両端
において電源電圧Vccを供給する電源ノード7aおよ
び7bとそれぞれ接続される点と、接地配線GLがその
両端において接地電圧GNDを供給する接地ノード8a
および8bとそれぞれ接続される点で、実施の形態6に
従う構成と異なる。その他の部分の構成については、図
29に示した実施の形態6に従う構成と同様であるの
で、詳細な説明は繰返さない。
【0242】図33においても、ビット線BL21に対
応するメモリセルがデータ書込対象に選択され、データ
書込電流の方向がビット線ドライバBDVa21からB
DVb21へ向かう方向となる書込データが与えられた
場合の動作が代表的に示される。このような場合には、
電源ノード7aから供給される電流I1および電源ノー
ド7bから供給される電流I2の和である(I1+I
2)が、ビット線BL21上をデータ書込電流として流
れる。このように供給されたデータ書込電流(I1+I
2)は、接地配線GL上において、接地ノード8aへの
電流I1および接地ノード8bへの電流I2に分配され
る。
【0243】したがって、ビット線BL11対応領域に
おいては、電源電圧配線PLおよび接地配線GL上を、
同一レベルの電流I1が互いに反対方向に流れる。さら
に、ビット線BL31以降の対応領域においては、電源
電圧配線PLおよび接地配線GL上を、同一レベル電流
I2が互いに反対方向に流れる。したがって、電源電圧
配線PLおよび接地配線GLのこれらの領域に対応する
部分から発生される同程度の強度の磁界ノイズは、メモ
リセルMC部分において互いに打消し合う方向に作用す
る。
【0244】一方、ビット線BL21対応領域において
は、ビット線BL21および接地配線GLのそれぞれに
は図29で説明したのと同様の電流が流され、さらに、
電源電圧配線PL2には、接地配線GLを流れる電流I
1とは反対方向に、電流I2が流される。したがって、
実施の形態6の変形例2に従う構成においては、選択ビ
ット線に対応する領域においても、電源電圧配線PLお
よび接地配線GLからそれぞれ生じる磁気ノイズ同士を
メモリセルMC部分で打ち消すことができる。この結
果、実施の形態6の変形例2に従う構成においては、実
施の形態6に示した構成例の効果に加えて、選択ビット
線に対応する領域における磁気ノイズをさらに軽減し
て、MRAMデバイスの動作信頼性をさらに向上でき
る。
【0245】[実施の形態6の変形例3]実施の形態6
の変形例3においては、実施の形態6の変形例1に示し
た、書込電流配線WCLおよび/WCLに対して、実施
の形態6の変形例2に示した構成と同様に、その両端に
それぞれ対応して電源接地回路を配置する構成について
説明する。
【0246】図34は、実施の形態6の変形例3に従う
ビット線および電源配線の配置を示す概念図である。
【0247】図34を参照して、実施の形態6の変形例
3に従う構成は、書込電流配線WCLの両端にそれぞれ
対応して電源スイッチ回路100aおよび100bが配
置され、書込電流配線/WCLの両端にそれぞれ対応し
て電源スイッチ回路105aおよび105bが配置され
る点で、図31に示した実施の形態6の変形例1に従う
構成と異なる。電源スイッチ回路100aおよび100
bの各々は、電源スイッチ回路100と同様に動作し、
電源スイッチ回路105aおよび105bの各々は、電
源スイッチ回路105と同様に動作する。したがって、
書込電流配線WCLおよび/WCLは、図33に示され
たその両端を電源電圧Vccと結合された電源電圧配線
PLおよびその両端を接地電圧GNDと接続された接地
配線GLの一方ずつと同等に作用する。
【0248】したがって、実施の形態6の変形例3に従
う構成においては、実施の形態6の変形例2と同様の効
果に加えて、各ビット線ドライバBDVa′およびBD
Vb′の構成を簡素化して、チップ面積の小型化を図る
ことができる。
【0249】[実施の形態6の変形例4]実施の形態6
の変形例4においては、1組の電源電圧配線PLおよび
接地配線GLが、複数のメモリセル列に対応して配置さ
れる構成が示される。
【0250】図35は、実施の形態6の変形例4に従う
ビット線および電源配線の配置を示す概念図である。
【0251】図35を参照して、実施の形態6の変形例
4に従う構成においては、1組の電源電圧配線PLおよ
び接地配線GLは、複数のメモリセル列ごとに配置され
る。たとえば図35においては、2個のメモリセル列に
対応して1組の電源電圧配線PLおよび接地配線GLが
配置されている。図35に示された1組の電源電圧配線
PLおよび接地配線GLに対応付けられるビット線BL
11〜BL31…,BL12〜BL32…にそれぞれ対
応するビット線ドライバBDVa11,BDVb11〜
BDVa31,BDVb31…およびBDVa12,B
DVb12〜BDVa32,BDVb32…の各々は、
共通の電源電圧配線PLおよび接地配線GLからデータ
書込電流の供給を受ける。すなわち、電源電圧配線PL
および接地配線GLは、その長手方向に沿って隣接する
ビット線間のみならず、その幅方向に沿って隣接するビ
ット線間で共有する構成とすることもできる。
【0252】このような構成とすることにより、実施の
形態6に従う構成と同様の磁気ノイズ軽減効果を享受し
た上で、電源電圧配線PLおよび接地配線GLの配置本
数を削減できる。
【0253】実施の形態6の変形例1から3にそれぞれ
示した構成においても同様に、複数のメモリセル列ごと
に1組の電源電圧配線PLおよび接地配線GLを配置す
ることができる。また、このような構成において、各メ
モリセル列においてビット線BLを分割しない構成とす
ることも可能である。
【0254】さらに、図29、図33、図34等に示し
た構成において、電源ノード7,7a,7bと電源電圧
配線PLとの間に、一定電流を供給するための電流源回
路を設け、電源電圧配線PLへの電源電圧Vccの供給
が、当該電流源回路を介して実行される構成としてもよ
い。これにより、データ書込電流を所定レベルへ安定的
に維持できる。
【0255】また、実施の形態6およびその変形例にお
いては、ビット線BLを流れるデータ書込電流を供給す
るための電源電圧配線PLおよび接地配線GLの配置を
示したが、同様の構成をライトワード線WWLを流れる
データ書込電流を供給するための電源電圧配線PLおよ
び接地配線GLの配置へも同様に適用できる。ただし、
ライトワード線WWL上のデータ書込電流は書込データ
レベルにかかわらず一定方向とすればよいので、たとえ
ば、各ライトワード線の一端側は単に接地配線GLと接
続するだけでよく、その他端側において、行選択結果に
応じて電源電圧配線PLと当該他端とを接続するトラン
ジスタスイッチを設ければよい。
【0256】[実施の形態7]実施の形態7において
は、メモリアレイ2に対する電源配線の効果的な配置を
説明する。
【0257】図36は、実施の形態7に従う電源配線の
第1の配置例を説明するブロック図である。
【0258】図36を参照して、実施の形態7に従う構
成においては、図1等に示された複数のメモリセルが配
置されたメモリアレイは、バンクBAaおよびBAbに
分割される。さらに、バンクBAaに対応する周辺回路
5aおよびバンクBAbに対応する周辺回路5bとが配
置される。バンクBAaおよびBAbは、選択的にデー
タ書込対象とされ、両者が同時にデータ書込対象となる
可能性はないものとする。
【0259】周辺回路5aに対して電源電圧Vccおよ
び接地電圧GNDをそれぞれ供給するための電源電圧配
線PLaおよび接地配線GLaは、バンクBAbに対応
する領域を用いて配置される。すなわち、電源ノード7
aおよび接地ノード8aは、周辺回路5aから見てバン
クBAb側に配置される。
【0260】同様に、周辺回路5bに対して電源電圧V
ccおよび接地電圧GNDをそれぞれ供給するための電
源電圧配線PLbおよび接地配線GLbは、バンクBA
aに対応する領域を用いて配置される。すなわち、電源
ノード7bおよび接地ノード8bは、周辺回路5bから
見てバンクBAa側に配置される。
【0261】このような構成とすることにより、バンク
BAaに対するデータ書込が実行されている期間中にお
いて、データ書込電流を供給するための電源電圧配線P
Laおよび接地配線GLaから生じる磁気ノイズは、デ
ータ書込動作が非実行であるバンクBAbに対応する領
域でのみ発生する。したがって、データ書込動作中のバ
ンクBAaにおいて、データ書込マージンを低下させる
ような磁気ノイズが影響することがない。
【0262】同様に、バンクBAbに対するデータ書込
が実行されている期間中において、データ書込電流を供
給するための電源電圧配線PLbおよび接地配線GLb
から生じる磁気ノイズは、データ書込動作が非実行であ
るバンクBAaに対応する領域でのみ発生する。したが
って、データ書込動作中のバンクBAbにおいて、デー
タ書込マージンを低下させるような磁気ノイズが影響す
ることがない。
【0263】このような構成とすることにより、データ
書込動作時における非選択メモリセルでの誤書込発生を
防止して、MRAMデバイスの動作信頼性を向上でき
る。
【0264】図37は、実施の形態7に従う電源配線の
配置の第2の例を示すブロック図である。
【0265】図37を参照して、周辺回路5aに対して
動作電圧を供給するための電源電圧配線PLaおよび接
地配線GLaは、バンクBAbの近傍領域に配置しても
よい。同様に、周辺回路5bに対して動作電圧を供給す
るための電源電圧配線PLbおよび接地配線GLbをバ
ンクBAaの近傍領域に配置してもよい。このような構
成としても、図36に示した構成と同様に、データ書込
動作における非選択メモリセルでの誤書込発生を防止し
て、MRAMデバイスの動作信頼性を向上できる。
【0266】なお、図34および図35においては、メ
モリアレイが相補的にデータ書込対象となる2個のバン
クに分割される場合を例示したが、本願発明の適用はこ
のような場合に限定されるものではない。すなわち、メ
モリアレイが3以上の任意の複数個に分割される構成に
おいても、それぞれのバンクに対応する電源配線を、当
該バンクおよび当該バンクと同時にデータ書込対象とな
る可能性のある他のバンクを除いた残りのバンクに対応
する領域を用いて配置する構成とすれば、同様の効果を
享受することができる。
【0267】また、電源配線の配置は、図36および3
7での例示に限られず、実施の形態1から3およびそれ
らの変形例に従った配置とすることも可能である。
【0268】[実施の形態8]MRAMデバイスにおい
ては、各メモリセルへのデータ書込磁界を発生するため
の2種類の配線(本実施の形態におけるビット線BLお
よびライトワード線WWL)を設ける必要がある。これ
らの2種類の配線には、データ書込時には必然的にデー
タ書込電流が流されるので、これらの2種類の配線から
隣接する非選択メモリセルへ作用する磁気ノイズは、定
常的なノイズとなる。したがって、これらの配線を除く
他の配線を、上記定常的ノイズを考慮して配置すれば、
非選択メモリセルにおけるデータ誤書込を有効に防止で
きる。
【0269】図38は、非選択メモリセルに印加される
定常的ノイズを説明する概念図である。
【0270】図38を参照して、データ書込時には、書
込データに応じて、選択メモリセルへ対して動作点12
0あるいは121に相当するデータ書込磁界が印加され
る。動作点120,121は、図42で説明したアステ
ロイド特性線の外側領域にマージンを有するように設計
されている。
【0271】一方、隣接行のライトワード線WWLおよ
び隣接列のビット線BLの両方にデータ書込電流が流さ
れ、すなわちデータ誤書込が最も懸念される非選択メモ
リセルに印加される定常的ノイズは、符号122で示さ
れる点に相当するものとする。符号122で示された点
とアステロイド特性線との間の縦軸および横軸にそれぞ
れ沿った距離ΔMhおよびΔMeは、当該非選択メモリ
セルにおける、磁化困難軸方向および磁化容易軸方向に
沿ったデータ誤書込の発生に対するマージン(以下、
「残り磁界マージン」とも称する)を示している。
【0272】すなわち、当該非選択メモリセルに対し
て、さらに、残り磁界マージンΔMhを超えて磁化困難
軸方向の磁気ノイズが印加されれば、誤書込が発生して
しまう。同様に、当該非選択メモリセルに対して、さら
に、残り磁界マージンΔMeを超えて磁化容易軸方向の
磁気ノイズが印加されれば、誤書込が発生してしまう。
両方向の磁気ノイズが重畳されて印加された場合には、
それぞれが残り磁界マージンΔMe,ΔMhを超えてい
なくても誤書込が発生してしまうおそれがあるが、この
ようにして示された残り磁界マージンΔMeおよびΔM
hは、各メモリセルMCが、磁化困難軸および磁化容易
軸のいずれの方向に沿った磁気ノイズに対して相対的に
弱いかを判断する尺度として用いることが可能である。
【0273】したがって、各メモリセルへのデータ書込
磁界を発生するためのビット線BLおよびライトワード
線WWLを除く他の導電性の配線のうちのメモリセルM
C(すなわちトンネル磁気抵抗素子TMR)との距離が
最も短い配線(以下、「最近接配線」との称する)の配
置方向を、当該最近接配線からの磁気ノイズの方向が残
りマージンΔMe、ΔMhの大きい方と一致するように
設ければ、非選択メモリセルにおけるデータ誤書込の発
生を効果的に防止することができる。
【0274】特に、トンネル磁気抵抗素子TMRの形状
は、その磁化特性を安定させるために細長形状に設計さ
れるので、磁化容易軸に沿った磁界を発生するためのビ
ット線BLの配線ピッチが磁化容易軸に沿った磁界を発
生するためのライトワード線WWLの配線ピッチとの間
には差異が生じる。すなわち、図38で示したような残
り磁界マージンΔMh,ΔMeの大小は、これらの配線
ピッチから推察することができる。具体的には、ビット
線BLおよびライトワード線WWLの配線ピッチが小さ
い一方から生じる磁界の方向において、残り磁界マージ
ンは小さいものと考えられる。したがって、最近接の配
線の配置方向を、ビット線BLおよびライトワード線配
線ピッチが大きい方と同一方向に沿って、すなわち平行
に設計すればよい。
【0275】一般的には、トンネル磁気抵抗素子TMR
の長辺方向がその磁化容易軸方向と一致するように設計
されるので、この場合には、磁化容易軸に沿った磁界を
発生するためのビット線BLの配線ピッチは、磁化容易
軸に沿った磁界を発生するためのライトワード線WWL
の配線ピッチよりも大きくなる。したがって、最近接配
線は、ビット線BLと平行に配置することが望ましい。
あるいは、両者の配線ピッチの関係が逆転する場合に
は、最近接配線は、ライトワード線WWLと平行に配置
することが望ましい。
【0276】さらに、最近接の配線のみならず、電源配
線等の比較的通過電流が大きい配線についても、その配
置方向を同様に設計することが望ましい。
【0277】今回開示された実施の形態はすべての点で
例示であって制限的なものではないと考えられるべきで
ある。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求
の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味お
よび範囲内でのすべての変更が含まれることが意図され
る。
【0278】
【発明の効果】請求項1から4に記載の薄膜磁性体記憶
装置は、第1および第2の電源配線の発生する磁界がメ
モリアレイにおいて互いに打ち消し合うので、電源配線
からの磁気ノイズによるデータ誤書込および動作マージ
ンの低下を防止して、安定的に動作することができる。
【0279】請求項5に記載の薄膜磁性体記憶装置は、
第1および第2の電源配線からメモリアレイまでのそれ
ぞれの距離差を小さくすることができる。したがって電
源配線からの磁気ノイズ同士の打消し合い効果がさらに
大きなものとなる。これにより、請求項1記載の薄膜磁
性体記憶装置が奏する効果に加えて、図5に示した配置
例と比較して、動作マージンの確保や誤動作の防止をさ
らに効果的に実現できる。
【0280】請求項6から10に記載の薄膜磁性体記憶
装置は、周辺回路に動作電圧を供給するための第1およ
び第2の電源配線の組が複数配置される構成において、
請求項1と同様の効果を享受することができる。
【0281】請求項11に記載の薄膜磁性体記憶装置
は、電源配線からの磁気ノイズを、メモリアレイにおい
て、磁気記憶部(トンネル磁気抵抗素子)の磁界容易軸
方向に作用させることができる。したがって、選択列に
属する非選択メモリセル群に対する磁化困難軸方向の磁
気ノイズを抑制して、データ書込時における電源配線か
らの磁気ノイズに起因する誤書込の発生を防止できる。
さらに、データ書込時以外においても、磁気記憶部(ト
ンネル磁気抵抗素子)に記憶された磁化方向が回転する
ような磁気ノイズがメモリセルに印加されることを防止
できるので、電源配線からの磁気ノイズに起因するデー
タ読出マージンの低下を回避することができる。
【0282】請求項12に記載の薄膜磁性体記憶装置
は、第1および第2の電源配線の発生する磁界がメモリ
アレイにおいて互いに打ち消し合うので、請求項11に
記載の薄膜磁性体記憶装置が奏する効果に加えて、電源
配線からの磁気ノイズによるデータ誤書込および動作マ
ージンの低下を防止して、より安定的に動作することが
できる。
【0283】請求項13に記載の薄膜磁性体記憶装置
は、請求項11に記載の薄膜磁性体記憶装置が奏する効
果に加えて、磁化困難軸方向に沿ったデータ書込磁界を
発生させるための配線の配置ピッチが、磁化容易軸方向
に沿ったデータ書込磁界を発生させるための配線の配置
ピッチよりも狭い構成において、磁気ノイズによるデー
タ誤書込を効果的に防止することができる。
【0284】請求項14および15に記載の薄膜磁性体
記憶装置は、電源配線からの磁気ノイズのピーク強度
が、当該電源配線に最も近接したメモリセルにおいて、
メモリセルの磁化特性を考慮して決定された所定強度以
下となるように設計される。したがって、電源配線から
の磁気ノイズによって動作安定性が阻害されることを回
避できる。
【0285】請求項16に記載の薄膜磁性体記憶装置
は、電源配線上においてメモリアレイに近接した領域を
避けて、ピーク電流が流されるデカップル容量を配置す
る。したがって、デカップル容量を効率的に配置して、
電源配線からの磁気ノイズの強度を抑制することができ
る。
【0286】請求項17に記載の薄膜磁性体記憶装置
は、メモリアレイ端部に配置されたダミー磁性体によっ
て、メモリアレイ端部における磁界の不連続性を避ける
ことができるので、メモリアレイ端部領域に配置された
メモリセルの動作マージンを損なうことがない。
【0287】請求項18および19に記載の薄膜磁性体
記憶装置は、メモリアレイ周辺部に配置された配線等か
らのメモリセルへの磁気ノイズを弱めることができる。
これにより、請求項17に記載の薄膜磁性体記憶装置が
奏する効果に加えて、動作安定性がさらに向上する。
【0288】請求項20に記載の薄膜磁性体記憶装置
は、ダミー磁性体の形状および構造が各メモリセルと同
様であるので、請求項17に記載の薄膜磁性体記憶装置
が奏する効果に加えて、専用の製造工程を設けることな
くダミー磁性体を製造できる。また、メモリアレイ端部
での加工形状の不連続性を避けることができるので、当
該端部においてメモリセルの形状が不均一化することを
防止できる。
【0289】請求項21および22に記載の薄膜磁性体
記憶装置は、請求項17および20に記載の薄膜磁性体
記憶装置がそれぞれ奏する効果に加えて、ダミー磁性体
を磁化する工程を専用に設ける必要がない。
【0290】請求項23および24に記載の薄膜磁性体
記憶装置は、メモリセルの製造工程において同時に製造
することが可能な磁性体を用いて、製造工程を増やすこ
となくインダクタンス素子を形成できる。
【0291】請求項25に記載の薄膜磁性体記憶装置
は、請求項23に記載の薄膜磁性体記憶装置が奏する効
果に加えて、電源投入時に生じる突入電流に代表される
電源配線のピーク電流を抑制することができる。
【0292】請求項26、27、34および35に記載
の薄膜磁性体記憶装置は、非選択メモリセルにおいて、
書込磁界の漏れ磁界に相当する第1の配線からの磁気ノ
イズと、書込電流の伝達経路中の第2の配線からの磁気
ノイズとが互いに弱め合うので、非選択メモリセルへの
磁界ノイズを軽減させて、MRAMデバイスの動作信頼
性を向上させることができる。
【0293】請求項28に記載の薄膜磁性体記憶装置
は、書込電流の伝達経路中の対を成す電源配線のそれぞ
れからの磁気ノイズが、各メモリセルにおいて互いに弱
め合う方向に作用するので、請求項26に記載の薄膜磁
性体記憶装置が奏する効果に加えて、データ誤書込の発
生をさらに防止することができる。
【0294】請求項29、30、31および36に記載
の薄膜磁性体記憶装置は、ドライブ回路の配置によっ
て、複数の第1の配線によって同一の電源配線を共有す
るとともに、選択メモリセルに対応する第1の配線に対
してのみ選択的に書込電流を流すことができる。したが
って、請求項26に記載の薄膜磁性体記憶装置が奏する
効果に加えて、選択メモリセルに対応する第1の配線を
除く他の第1の配線に対応する領域において、非選択メ
モリセルへのデータ誤書込の発生を防止できる。
【0295】請求項32および33に記載の薄膜磁性体
記憶装置は、各ドライブ回路において書込データに応じ
た電源配線の選択を行なう必要がない。したがって、請
求項29に記載の薄膜磁性体記憶装置が奏する効果に加
えて、ドライブ回路の面積を小型化することができる。
【0296】請求項37および38に記載の薄膜磁性体
記憶装置は、請求項36に記載の薄膜磁性体記憶装置が
奏する効果に加えて、第1および第2の電源配線の配置
本数を削減できる。
【0297】請求項39、40および41に記載の薄膜
磁性体記憶装置は、選択的にデータ書込対象とされる、
すなわち同時にデータ書込の対象となることがない複数
のバンクにメモリセルが分割配置された構成において、
データ書込動作時における非選択メモリセルでの誤書込
発生を防止して、MRAMデバイスの動作信頼性を向上
できる。
【0298】請求項42、43および44に記載の薄膜
磁性体記憶装置は、選択メモリセルに近接した、データ
誤書込が最も懸念される非選択メモリセルにおいて、書
込配線以外の最近接の配線からの磁気ノイズの方向が、
データ誤書込の発生に対するマージンが相対的に大きい
方向に合わせられる。したがって、データ書込動作時に
おける非選択メモリセルでの誤書込発生を防止して、M
RAMデバイスの動作信頼性を向上できる。
【0299】請求項45、46および47に記載の薄膜
磁性体記憶装置は、選択メモリセルに近接した、データ
誤書込が最も懸念される非選択メモリセルにおいて、比
較的大きな電流が流れる電源配線からの磁気ノイズの方
向が、データ誤書込の発生に対するマージンが相対的に
大きい方向に合わせられる。したがって、データ書込動
作時における非選択メモリセルでの誤書込発生を防止し
て、MRAMデバイスの動作信頼性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に従うMRAMデバイス
の全体構成を示す概略ブロック図である。
【図2】 図1に示されたメモリアレイの構成例を示す
回路図である。
【図3】 MTJメモリセルに対するデータ書込および
データ読出動作を説明する動作波形図である。
【図4】 周辺回路に対する電源配線の実施の形態1に
従う配置を説明するブロック図である。
【図5】 電源配線の実施の形態1に従う第1の配置例
を示すための図4におけるX−Y断面図である。
【図6】 電源配線の実施の形態1に従う第2の配置例
を示すための図4におけるX−Y断面図である。
【図7】 周辺回路に対する電源配線の実施の形態1の
変形例1に従う第1の配置例を説明するブロック図であ
る。
【図8】 周辺回路に対する電源配線の実施の形態1の
変形例1に従う第2の配置例を説明するブロック図であ
る。
【図9】 周辺回路に対する電源配線の実施の形態1の
変形例2に従う第1の配置例を説明するブロック図であ
る。
【図10】 実施の形態1の変形例2に従う電源配線の
第1の配置例を示すための図9におけるP−Q断面図で
ある。
【図11】 周辺回路に対する電源配線の実施の形態1
の変形例2に従う第2の配置例を説明するブロック図で
ある。
【図12】 実施の形態1の変形例2に従う電源配線の
第2の配置例を示すための図11におけるV−W断面図
である。
【図13】 周辺回路に対する電源配線の実施の形態1
の変形例3に従う配置を説明するブロック図である。
【図14】 実施の形態1の変形例3に従う電源配線の
配置例を示すための図13におけるR−S断面図であ
る。
【図15】 電源配線の実施の形態2に従う第1の配置
例を示すブロック図である。
【図16】 電源配線の実施の形態2に従う第2の配置
例を示すブロック図である。
【図17】 電源配線の実施の形態2の変形例に従う第
1の配置例を示すブロック図である。
【図18】 電源配線の実施の形態2の変形例に従う第
2の配置例を示すブロック図である。
【図19】 実施の形態3に従うデカップル容量の第1
の配置例を説明するブロック図である。
【図20】 実施の形態3に従うデカップル容量の第2
の配置例を説明するブロック図である。
【図21】 実施の形態3の変形例1に従うデカップル
容量の第1の配置例を示すブロック図である。
【図22】 実施の形態3の変形例1に従うデカップル
容量の第2の配置例を示すブロック図である。
【図23】 実施の形態3の変形例2に従うデカップル
容量の第1の配置例を示すブロック図である。
【図24】 実施の形態3の変形例2に従うデカップル
容量の第2の配置例を示すブロック図である。
【図25】 実施の形態4に従うメモリアレイ周辺の構
成を示す概念図である。
【図26】 実施の形態4の変形例に従うメモリアレイ
周辺の構成を示す概念図である。
【図27】 実施の形態5に従うメモリアレイ周辺の構
成を示す概念図である。
【図28】 図27に示されたインダクタンス素子の構
造を説明するための断面図である。
【図29】 実施の形態6に従うビット線および電源配
線の配置を示す概念図である。
【図30】 図29に示されたビット線ドライバの構成
を示す回路図である。
【図31】 実施の形態6の変形例1に従うビット線お
よび電源配線の配置を示す概念図である。
【図32】 図31に示されたビット線ドライバの構成
を示す回路図である。
【図33】 実施の形態6の変形例2に従うビット線お
よび電源配線の配置を示す概念図である。
【図34】 実施の形態6の変形例3に従うビット線お
よび電源配線の配置を示す概念図である。
【図35】 実施の形態6の変形例4に従うビット線お
よび電源配線の配置を示す概念図である。
【図36】 実施の形態7に従う電源配線の第1の配置
例を説明するブロック図である。
【図37】 実施の形態7に従う電源配線の第2の配置
例を説明するブロック図である。
【図38】 実施の形態8に従う配線の配置を説明する
ための非選択メモリセルに印加される定常的ノイズを示
す概念図である。
【図39】 MTJメモリセルの構成を示す概略図であ
る。
【図40】 MTJメモリセルからのデータ読出動作を
説明する概念図である。
【図41】 MTJメモリセルに対するデータ書込動作
を説明する概念図である。
【図42】 MTJメモリセルに対するデータ書込時に
おけるデータ書込電流とトンネル磁気抵抗素子の磁化方
向との関係を説明する概念図である。
【図43】 行列状に集積配置されたMTJメモリセル
のアレイ構成を示す概念図である。
【符号の説明】
1 MRAMデバイス、2 メモリアレイ、5,5a,
5b,5c,5# 周辺回路、7,7a,7b 電源ノ
ード、8,8a,8b 接地ノード、11,11d,1
1i 磁化方向、12,12d,12i 磁化方向、1
3 配線、20行デコーダ、25 列デコーダ、26
ダミー磁性体、30 ワード線ドライバ、31 インダ
クタンス素子、50,60 読出/書込制御回路、7
0,71デカップル容量、100,100a,100
b,105,105a,105b電源スイッチ回路、1
10 周辺領域、BAa,BAb バンク、BDVa,
BDVa´,BDVb,BDVb´ ビット線ドライ
バ、BL ビット線、EA磁化容易軸、DTMR ダミ
ー磁気抵抗素子、GL,GLa,GLb 接地配線、G
ND 接地電圧、HA 磁化困難軸、Ip,±Iw デ
ータ書込電流、Is センス電流、MBa,MBb メ
モリブロック、MC MTJメモリセル、PL,PL
a,PLb 電源電圧配線、RWL リードワード線、
SL 基準電圧配線、TMR トンネル磁気抵抗素子、
TMR 各トンネル磁気抵抗素子、VL 自由磁化層、
Vcc 電源電圧、Vref 読出参照電圧、WCL,
/WCL 書込電流配線、WWL ライトワード線、Δ
Mh,ΔMe 残り磁界マージン。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 27/10 491 H01L 43/08 Z 43/08 27/10 447

Claims (47)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各々が磁気的なデータ記憶を実行する複
    数のメモリセルが配置されたメモリアレイを備え、 前記複数のメモリセルの各々は、 所定磁界の印加に応答して書換可能な磁化方向に応じ
    て、電気抵抗が変化する磁気記憶部を有し、 前記メモリアレイに隣接した領域に配置され、前記メモ
    リアレイに対してデータ読出およびデータ書込を実行す
    るための周辺回路と、 前記周辺回路に動作電圧を供給するための第1および第
    2の電源配線とを備え、 前記第1および第2の電源配線は、前記第1の電源配線
    を流れる電流によって生じる磁界と、前記第2の電源配
    線を流れる電流によって生じる磁界とが、前記メモリア
    レイにおいて互いに打ち消し合うように配置される、薄
    膜磁性体記憶装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の電源配線は、電源電圧を供給
    する電源電圧配線であり、 前記第2の電源配線は、接地電圧を供給する接地配線で
    ある、請求項1に記載の薄膜磁性体記憶装置。
  3. 【請求項3】 前記第1および第2の電源配線は、前記
    磁気記憶部よりも上層側および下層側のいずれか一方側
    において同一方向に沿って配置され、 動作時において、前記第1および第2の電源配線をそれ
    ぞれ流れる電流は、反対方向である、請求項1に記載の
    薄膜磁性体記憶装置。
  4. 【請求項4】 前記第1および第2の電源配線は、前記
    メモリアレイの上部領域および下部領域の少なくとも一
    方を通過するように配置される、請求項1に記載の薄膜
    磁性体記憶装置。
  5. 【請求項5】 前記第1および第2の電源配線は、異な
    る配線層にそれぞれ設けられた第1および第2の金属配
    線によって、上下に重なり合うように形成される、請求
    項1から請求項4のいずれかに記載の薄膜磁性体記憶装
    置。
  6. 【請求項6】 前記第1および第2の電源配線は、同一
    方向に沿って複数本ずつ設けられ、 動作時において、前記複数本のうちの1本の第1の電源
    配線を流れる電流の方向と、他の1本の第1の電源配線
    を流れる電流の方向とは反対方向であり、かつ、前記複
    数本のうちの1本の第2の電源配線を流れる電流の方向
    と、他の1本の第2の電源配線を流れる電流の方向とは
    反対方向である、請求項1に記載の薄膜磁性体記憶装
    置。
  7. 【請求項7】 前記1本の第1の電源配線および前記他
    の1本の第1の電源配線は、前記磁気記憶部よりも上層
    側および下層側のいずれか一方側に形成された配線層を
    用いて、互いに近接させて配置される、請求項6に記載
    の薄膜磁性体記憶装置。
  8. 【請求項8】 前記1本の第2の電源配線および前記他
    の1本の第2の電源配線は、前記磁気記憶部よりも上層
    側および下層側のいずれか一方側に形成された配線層を
    用いて、互いに近接させて配置される、請求項6に記載
    の薄膜磁性体記憶装置。
  9. 【請求項9】 前記1本の第1の電源配線は、前記第1
    および第2の電源配線のうちの動作時に流れる電流の方
    向が同一である他の1本と対を成すように配置され、 前記対を成す2本の電源配線は、前記磁気記憶部を挟ん
    で上下方向に対称に配置される、請求項6に記載の薄膜
    磁性体記憶装置。
  10. 【請求項10】 前記1本の第1の電源配線は、前記磁
    気記憶部よりも上層側および下層側のいずれか一方側に
    おいて、前記第1および第2の電源配線のうちの動作時
    に流れる電流の方向が反対である他の1本と近接して配
    置される、請求項9に記載の薄膜磁性体記憶装置。
  11. 【請求項11】 各々が磁気的なデータ記憶を実行する
    複数のメモリセルが配置されたメモリアレイを備え、 前記複数のメモリセルの各々は、 所定磁界の印加に応答して書換可能な磁化方向に応じ
    て、電気抵抗が変化する磁気記憶部を有し、 前記メモリアレイに隣接した領域に配置され、前記メモ
    リアレイに対してデータ読出およびデータ書込を実行す
    るための周辺回路と、 前記周辺回路に動作電圧を供給するための第1および第
    2の電源配線とを備え、 前記第1および第2の電源配線は、前記第1および第2
    の電源配線を流れる電流によってそれぞれ生じる磁界
    が、前記メモリアレイにおいて前記磁気記憶部の磁化容
    易軸方向に沿った方向に作用するように配置される、薄
    膜磁性体記憶装置。
  12. 【請求項12】 前記第1および第2の電源配線は、前
    記第1の電源配線を流れる電流によって生じる磁界と、
    前記第2の電源配線を流れる電流によって生じる磁界と
    が、前記メモリアレイにおいて互いに打ち消し合うよう
    に配置される、請求項11に記載の薄膜磁性体記憶装
    置。
  13. 【請求項13】 前記複数のメモリセルは行列状に配置
    され、 前記薄膜磁性体記憶装置は、 メモリセル行およびメモリセル列の一方にそれぞれ対応
    して設けられ、各々が、選択メモリセルに対して磁化容
    易軸方向に沿った磁界を主に印加するために、選択的に
    データ書込電流の供給を受ける複数の第1の書込配線
    と、 前記メモリセル行およびメモリセル列の他方にそれぞれ
    対応して設けられ、各々が、選択メモリセルに対して磁
    化困難軸方向に沿った磁界を主に印加するために、選択
    的にデータ書込電流の供給を受ける複数の第2の書込配
    線とを備え、 前記複数の第1の書込配線の配線ピッチは、前記複数の
    第2の書込配線の配線ピッチよりも大きい、請求項11
    に記載の薄膜磁性体記憶装置。
  14. 【請求項14】 各々が磁気的なデータ記憶を実行する
    複数のメモリセルが配置されたメモリアレイを備え、 前記複数のメモリセルの各々は、 所定磁界の印加に応答して書換可能な磁化方向に応じ
    て、電気抵抗が変化する磁気記憶部を有し、 前記メモリアレイに隣接した領域に配置され、前記メモ
    リアレイに対してデータ読出およびデータ書込を実行す
    るための周辺回路と、 前記周辺回路に動作電圧を供給するための第1および第
    2の電源配線とを備え、 前記第1および第2の電源配線の各々は、最も近接した
    メモリセルの磁気記憶部において、前記電源配線を流れ
    るピーク電流によって生じるピーク磁界の強度が、前記
    メモリセルの磁化特性を考慮して決定される所定強度よ
    りも小さくなるように、前記最も近接したメモリセルの
    磁気記憶部から所定距離以上離して配置される、薄膜磁
    性体記憶装置。
  15. 【請求項15】 データ書込時において、前記所定磁界
    を生成するためのデータ書込電流を流すために設けられ
    る書込データ線をさらに備え、 前記データ書込時において、前記データ書込電流によっ
    て生じる磁界の強度は、前記磁気記憶部の磁化方向を書
    換えるために必要な第1の磁界強度と、マージン分に相
    当する第2の磁界強度との和で示され、 前記所定強度が前記第2の磁界強度よりも小さくなるよ
    うに、前記所定距離は設計される、請求項14に記載の
    薄膜磁性体記憶装置。
  16. 【請求項16】 各々が磁気的なデータ記憶を実行する
    複数のメモリセルが配置されたメモリアレイを備え、 前記複数のメモリセルの各々は、 印加される磁界に応答して書換えられる磁化方向に応じ
    て、電気抵抗値が変化する磁気記憶部を有し、 前記メモリアレイに隣接した領域に配置され、前記メモ
    リアレイに対してデータ読出およびデータ書込を実行す
    るための周辺回路と、 前記周辺回路に対して前記メモリアレイを挟んで第1の
    方向に沿った反対側の領域に配置され、前記周辺回路の
    動作電源電圧の供給を受ける電源ノードと、 前記第1の方向に沿って前記電源ノードと前記周辺回路
    との間に設けられ、前記動作電源電圧を伝達するための
    電源配線と、 前記電源ノードと前記メモリアレイとの間の領域および
    前記周辺回路と前記メモリアレイとの間の領域の少なく
    とも一方において、前記電源配線と接地電圧との間に設
    けられるデカップル容量とを備える、薄膜磁性体記憶装
    置。
  17. 【請求項17】 各々が磁気的なデータ記憶を実行する
    複数のメモリセルが行列状に配置されたメモリアレイ
    と、 前記メモリアレイの端部において、メモリセル行および
    メモリセル列の少なくとも一方に沿って配置された、各
    々が固定された磁化方向を有する複数のダミー磁性体と
    を備える、薄膜磁性体記憶装置。
  18. 【請求項18】 各前記ダミー磁性体の磁化方向は、各
    前記ダミー磁性体から発生される磁界が前記メモリアレ
    イへの磁気ノイズを打ち消す方向ように定められる、請
    求項17に記載の薄膜磁性体記憶装置。
  19. 【請求項19】 複数の配線をさらに備え、 各前記ダミー磁性体の磁化方向は、前記複数の配線のう
    ちの自身に最も近接した1本によって発生される磁界を
    打ち消すように設定される、請求項18に記載の薄膜磁
    性体記憶装置。
  20. 【請求項20】 各前記ダミー磁性体は、各前記メモリ
    セルと同様の形状に設計され、 各前記メモリセルおよび各前記ダミー磁性体は、 固定された磁化方向を有する第1の磁性体層と、 印加された磁界によって更新可能な磁化方向を有する第
    2の磁性体層とを有する、請求項17に記載の薄膜磁性
    体記憶装置。
  21. 【請求項21】 各前記メモリセルおよび各前記ダミー
    磁性体の前記第1の磁性体層と、各前記ダミー磁性体の
    前記第2の磁性体層との各々は、同一方向に沿って磁化
    される、請求項20に記載の薄膜磁性体記憶装置。
  22. 【請求項22】 各前記メモリセルは、 固定された磁化方向を有する第1の磁性体層と、 データ書込動作時に印加される磁界によって更新可能な
    磁化方向を有する第2の磁性体層とを有し、 各前記ダミー磁性体は、前記第1の磁性体層と同一方向
    に固定的に磁化された第3の磁性体層を有する、請求項
    17に記載の薄膜磁性体記憶装置。
  23. 【請求項23】 各々が磁気的なデータ記憶を実行する
    ための第1の磁性体を含む複数のメモリセルが配置され
    たメモリアレイと、 前記メモリアレイに対応して配置され、各々が、前記複
    数のメモリセルの少なくとも1つに含まれる前記第1の
    磁性体層と電気的に接続される複数の第1の配線と、 前記メモリアレイ外の領域に配置され、前記複数の第1
    の配線と同一配線層に形成される第2の配線、および前
    記メモリアレイ外の領域において前記第1の磁性体層と
    同一層に形成され、第2の配線と電気的に接続される第
    2の磁性体を含むインダクタンス素子とを備える、薄膜
    磁性体記憶装置。
  24. 【請求項24】 前記第1および第2の磁性体は、同様
    の形状および構造を有する、請求項23に記載の薄膜磁
    性体記憶装置。
  25. 【請求項25】 前記薄膜磁性体記憶装置は、動作電圧
    を供給するための電源配線をさらに備え、 前記インダクタ素子は、前記電源配線のピーク電流を抑
    制するために、前記電源配線と直列に電気的に結合され
    る、請求項23に記載の薄膜磁性体記憶装置。
  26. 【請求項26】 行列状に配置され、各々が磁気的なデ
    ータ記憶を実行する複数のメモリセルと、 前記複数のメモリセルのうちのデータ書込対象に選択さ
    れた選択メモリセルに対して、データ書込のための書込
    磁界を印加するための第1の配線と、 前記複数のメモリセルに対して前記第1の配線よりも遠
    くに配置され、前記書込磁界を発生させる書込電流を前
    記第1の配線へ供給するための、第2の配線とを備え、 前記データ書込において、前記第1および第2の配線か
    らそれぞれ生じる磁界は、前記第1および第2の配線の
    長手方向に沿った少なくとも一部の領域において、互い
    に打ち消し合う方向に作用する、薄膜磁性体記憶装置。
  27. 【請求項27】 前記第1および第2の配線は、同一方
    向に沿って配置される、請求項26に記載の薄膜磁性体
    記憶装置。
  28. 【請求項28】 前記第2の配線は、第1および第2の
    電圧をそれぞれ供給するための第1および第2の電源配
    線を含み、 前記データ書込において、前記第1および第2の電源配
    線からそれぞれ生じる磁界は、前記第1および第2の電
    源配線の長手方向に沿った少なくとも一部の領域におい
    て、互いに打ち消し合う方向に作用する、請求項26に
    記載の薄膜磁性体記憶装置。
  29. 【請求項29】 前記第1の配線は、前記複数のメモリ
    セルのうちの所定区分ごとに設けられ、 前記第2の配線は、 前記第1の配線と同一方向に沿って設けられ、第1およ
    び第2の電圧の一方の電圧を供給するための第1の電源
    配線と、 前記第1の配線と同一方向に沿って設けられ、第1およ
    び第2の電圧の他方の電圧を供給するための第2の電源
    配線とを含み、 前記薄膜磁性体記憶装置は、 前記第1の配線の一端に対応して設けられ、対応する前
    記所定区分がデータ書込対象に選択されたときに、前記
    第1および第2の電源配線の一方の配線と前記一端とを
    接続するための第1のドライブ回路と、 前記第1の配線の他端に対応して設けられ、対応する前
    記所定区分がデータ書込対象に選択されたときに、前記
    データ書込時に前記第1および第2の電源配線の他方の
    配線と前記一端とを接続するための第2のドライブ回路
    とをさらに備える、請求項26に記載の薄膜磁性体記憶
    装置。
  30. 【請求項30】 前記第1および第2の電源配線は、前
    記第1および第2の電圧をそれぞれ供給する第1および
    第2の電源ノードと電気的に結合され、 前記第1および第2のドライブ回路は、書込データのレ
    ベルに応じて、前記一方および他方の配線をそれぞれ選
    択する、請求項29記載の薄膜磁性体記憶装置。
  31. 【請求項31】 前記第1および第2の電源配線は、両
    端のそれぞれにおいて、前記第1および第2の電源ノー
    ドと結合される、請求項30に記載の薄膜磁性体記憶装
    置。
  32. 【請求項32】 書込データに応じて、前記第1の電源
    配線を前記第1および第2の電圧の一方と電気的に結合
    するための第1の電源スイッチ回路と、 前記書込データに応じて、前記第2の電源配線を前記第
    1および第2の電圧の他方と電気的に結合するための第
    2の電源スイッチ回路とをさらに備え、 前記第1および第2のドライブ回路において、前記一方
    および他方の配線は、書込データのレベルにかかわらず
    固定的に設定される、請求項29に記載の薄膜磁性体記
    憶装置。
  33. 【請求項33】 前記第1の電源スイッチ回路は、前記
    第1の電源配線の両端の各々に対応して設けられ、 前記第2の電源スイッチ回路は、前記第2の電源配線の
    両端の各々に対応して設けられる、請求項32に記載の
    薄膜磁性体記憶装置。
  34. 【請求項34】 前記第1の配線によって印加される前
    記書込磁界は、各前記メモリセルの磁化容易軸方向に沿
    った成分を主に有し、 前記第1の配線を流れる電流の方向は、書込データに応
    じて設定される、請求項26に記載の薄膜磁性体記憶装
    置。
  35. 【請求項35】 前記第1の配線によって印加される前
    記書込磁界は、各前記メモリセルの磁化困難軸方向に沿
    った成分を主に有し、 前記第1の配線を流れる電流の方向は、書込データにか
    かわらず一定である、請求項26に記載の薄膜磁性体記
    憶装置。
  36. 【請求項36】 前記第2の配線は、K本(K:2以上
    の整数)の第1の配線ごとに設けられ、 前記データ書込において、同一の前記第2の配線と対応
    付けられるK本の第1の配線のうちの多くとも1本に対
    して、前記書込電流が供給される、請求項26に記載の
    薄膜磁性体記憶装置。
  37. 【請求項37】 前記第1および第2の配線は同一方向
    に沿って設けられ、 前記第2の配線は、前記第1および第2の配線の長手方
    向に沿って互いに隣接する複数本の前記第1の配線によ
    って共有される、請求項36に記載の薄膜磁性体記憶装
    置。
  38. 【請求項38】 前記第1および第2の配線は同一方向
    に沿って設けられ、 前記第2の配線は、前記第1および第2の配線の幅方向
    に沿って互いに隣接する複数本の前記第1の配線によっ
    て共有される、請求項36に記載の薄膜磁性体記憶装
    置。
  39. 【請求項39】 各々が磁気的なデータ記憶を実行す
    る、複数のバンクに分割配置された複数のメモリセル
    と、 前記複数のバンクにそれぞれ対応して設けられ、各々が
    対応するバンクに対して少なくともデータ書込動作を実
    行するための複数の周辺回路と、 前記複数の周辺回路にそれぞれ対応し設けられ、各々が
    対応する周辺回路へ動作電圧を供給するための複数の電
    源配線とを備え、 1回のデータ書込動作において、前記複数のバンクは、
    選択的に前記データ書込対象とされ、 各前記電源配線は、対応するバンク、および前記対応す
    るバンクと同時に前記データ書込対象とされる可能性を
    有する他のバンクを除く残りのバンクのうちの少なくと
    も一部に対応する領域に設けられる、薄膜磁性体記憶装
    置。
  40. 【請求項40】 各前記電源配線は、前記残りのバンク
    の少なくとも一部の上部領域に設けられる、請求項39
    に記載の薄膜磁性体記憶装置。
  41. 【請求項41】 各前記電源配線は、前記残りのバンク
    の少なくとも一部の近接領域に設けられる、請求項39
    に記載の薄膜磁性体記憶装置。
  42. 【請求項42】 各々が磁気的なデータ記憶を実行す
    る、行列状に配置された複数のメモリセルと、 メモリセル行およびメモリセル列の一方にそれぞれ対応
    して設けられ、各々が、選択メモリセルに対して磁化容
    易軸方向に沿った磁界を主に印加するために、選択的に
    データ書込電流の供給を受ける複数の第1の書込配線
    と、 前記メモリセル行およびメモリセル列の他方にそれぞれ
    対応して設けられ、各々が、選択メモリセルに対して磁
    化困難軸方向に沿った磁界を主に印加するために、選択
    的にデータ書込電流の供給を受ける複数の第2の書込配
    線と、 導電性材料によって形成される複数の配線とを備え、 各前記メモリセルにおいて、対応する第1の書込配線を
    除く他の第1の配線のうちの最も近接する1本から受け
    る磁界ノイズと、対応する第2の書込配線を除く他の第
    2の配線のうちの最も近接する1本から受ける磁界ノイ
    ズとが重畳された場合に、前記磁化容易軸方向に沿った
    残りマージンと前記磁化困難軸方向に沿った残りマージ
    ンとは異なり、 前記複数の配線のうちの各前記メモリセルからの距離が
    最も短い最近接の配線の配置方向は、前記最近接の配線
    を流れる電流によって生じる磁界が、各前記メモリセル
    において、前記磁化容易軸および磁化困難軸のうちの前
    記残りマージンが大きい一方に沿った成分を主に有する
    ように設計される、薄膜磁性体記憶装置。
  43. 【請求項43】 前記最近接の配線の前記配置方向は、
    前記複数の第1の書込配線の配線ピッチと、前記複数の
    第2の書込配線の配線ピッチとに応じて設計される、請
    求項42記載の薄膜磁性体記憶装置。
  44. 【請求項44】 前記最近接の配線は、前記複数の第1
    および第2の書込配線のうちの配線ピッチが大きい一方
    と平行に配置される、請求項43記載の薄膜磁性体記憶
    装置。
  45. 【請求項45】 各々が磁気的なデータ記憶を実行す
    る、行列状に配置された複数のメモリセルと、 メモリセル行およびメモリセル列の一方にそれぞれ対応
    して設けられ、各々が、選択メモリセルに対して磁化容
    易軸方向に沿った磁界を主に印加するために、選択的に
    データ書込電流の供給を受ける複数の第1の書込配線
    と、 前記メモリセル行およびメモリセル列の他方にそれぞれ
    対応して設けられ、各々が、選択メモリセルに対して磁
    化困難軸方向に沿った磁界を主に印加するために、選択
    的にデータ書込電流の供給を受ける複数の第2の書込配
    線と、 前記データ書込電流の経路に含まれる電源配線とを備
    え、 各前記メモリセルにおいて、対応する第1の書込配線を
    除く他の第1の配線のうちの最も近接する1本から受け
    る磁界ノイズと、対応する第2の書込配線を除く他の第
    2の配線のうちの最も近接する1本から受ける磁界ノイ
    ズとが重畳された場合に、前記磁化容易軸方向に沿った
    残りマージンと前記磁化困難軸方向に沿った残りマージ
    ンとは異なり、 前記電源配線の配置方向は、自身を流れる電流によって
    生じる磁界が、各前記メモリセルにおいて、前記磁化容
    易軸および磁化困難軸のうちの前記残りマージンが大き
    い一方に沿った成分を主に有するように設計される、薄
    膜磁性体記憶装置。
  46. 【請求項46】 前記電源配線の前記配置方向は、前記
    複数の第1の書込配線の配線ピッチと、前記複数の第2
    の書込配線の配線ピッチとに応じて設計される、請求項
    45記載の薄膜磁性体記憶装置。
  47. 【請求項47】 前記電源配線は、前記複数の第1およ
    び第2の書込配線のうちの配線ピッチが大きい一方と平
    行に配置される、請求項46記載の薄膜磁性体記憶装
    置。
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