JP4073690B2 - 薄膜磁性体記憶装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、薄膜磁性体記憶装置に関し、より特定的には、磁気トンネル接合(MTJ:Magnetic Tunnel Junction)を有するメモリセルを備えたランダムアクセスメモリおよびその情報プログラム方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
低消費電力で不揮発的なデータの記憶が可能な記憶装置として、MRAM(Magnetic Random Access Memory)デバイスが注目されている。MRAMデバイスは、半導体集積回路に形成された複数の薄膜磁性体を用いて不揮発的なデータ記憶を行ない、薄膜磁性体の各々に対してランダムアクセスが可能な記憶装置である。
【0003】
特に、近年では磁気トンネル接合を利用した薄膜磁性体をメモリセルとして用いることによって、MRAMデバイスの性能が飛躍的に進歩することが発表されている。磁気トンネル接合を有するメモリセルを備えたMRAMデバイスについては、“A 10ns Read and Write Non-Volatile Memory Array Using a Magnetic Tunnel Junction and FET Switch in each Cell", ISSCC Digest of Technical Papers, TA7.2, Feb. 2000.、“Nonvolatile RAM based on Magnetic Tunnel Junction Elements", ISSCC Digest of Technical Papers, TA7.3, Feb. 2000.、および“A 256kb 3.0V 1T1MTJ Nonvolatile Magnetoresistive RAM", ISSCC Digest of Technical Papers, TA7.6, Feb. 2001.等の技術文献に開示されている。
【0004】
図31は、磁気トンネル接合部を有するメモリセル(以下、単に「MTJメモリセル」とも称する)の構成を示す概略図である。
【0005】
図31を参照して、MTJメモリセルは、記憶データレベルに応じて電気抵抗が変化するトンネル磁気抵抗素子TMRと、データ読出時にトンネル磁気抵抗素子TMRを通過するセンス電流Isの経路を形成するためのアクセス素子ATRとを備える。アクセス素子ATRは、代表的には電界効果型トランジスタで形成されるので、以下においては、アクセス素子ATRをアクセストランジスタATRとも称する。アクセストランジスタATRは、トンネル磁気抵抗素子TMRと固定電圧(接地電圧Vss)との間に結合される。
【0006】
MTJメモリセルに対して、データ書込を指示するためのライトワード線WWLと、データ読出を実行するためのリードワード線RWLと、データ読出およびデータ書込において、記憶データのデータレベルに対応した電気信号を伝達するためのデータ線であるビット線BLとが配置される。
【0007】
図32は、MTJメモリセルからのデータ読出動作を説明する概念図である。
図32を参照して、トンネル磁気抵抗素子TMRは、固定された一定の磁化方向を有する強磁性体層(以下、単に「固定磁化層」とも称する)FLと、外部かの印加磁界に応じた方向に磁化される強磁性体層(以下、単に「自由磁化層」とも称する)VLとを有する。固定磁化層FLおよび自由磁化層VLの間には、絶縁体膜で形成されるトンネルバリア(トンネル膜)TBが設けられる。自由磁化層VLは、書込まれる記憶データのレベルに応じて、固定磁化層FLと同一方向または固定磁化層FLと反対方向に磁化される。固定磁化層FL、トンネルバリアTBおよび自由磁化層VLによって、磁気トンネル接合が形成される。
【0008】
データ読出時においては、リードワード線RWLの活性化に応じてアクセストランジスタATRがターンオンする。これにより、ビット線BL〜トンネル磁気抵抗素子TMR〜アクセストランジスタATR〜接地電圧Vssの電流経路に、センス電流Isを流すことができる。
【0009】
トンネル磁気抵抗素子TMRの電気抵抗は、固定磁化層FLおよび自由磁化層VLのそれぞれの磁化方向の相対関係に応じて変化する。具体的には、固定磁化層FLの磁化方向と、自由磁化層VLの磁化方向とが同一(平行)である場合には、両者の磁化方向が反対(反平行)方向である場合に比べてトンネル磁気抵抗素子TMRは小さくなる。
【0010】
したがって、自由磁化層VLを記憶データに応じて、上記2種類のいずれかの方向に磁化すれば、センス電流Isによってトンネル磁気抵抗素子TMRで生じる電圧変化は、記憶データレベルに応じて異なる。したがって、たとえばビット線BLを一定電圧にプリチャージした後に、トンネル磁気抵抗素子TMRにセンス電流Isを流せば、ビット線BLの電圧を検知することによって、MTJメモリセルの記憶データを読出すことができる。
【0011】
図33は、MTJメモリセルに対するデータ書込動作を説明する概念図である。
【0012】
図33を参照して、データ書込時においては、リードワード線RWLが非活性化され、アクセストランジスタATRはターンオフされる。この状態で、自由磁化層VLを書込データに応じた方向に磁化するためのデータ書込電流が、ライトワード線WWLおよびビット線BLにそれぞれ流される。自由磁化層VLの磁化方向は、ライトワード線WWLおよびビット線BLをそれぞれ流れるデータ書込電流によって決定される。
【0013】
図34は、MTJメモリセルに対するデータ書込時におけるデータ書込電流とトンネル磁気抵抗素子の磁化方向との関係を説明する概念図である。
【0014】
図34を参照して、横軸H(EA)は、トンネル磁気抵抗素子TMR内の自由磁化層VLにおいて磁化容易軸(EA:Easy Axis)方向に印加される磁界を示す。一方、縦軸H(HA)は、自由磁化層VLにおいて磁化困難軸(HA:Hard Axis)方向に作用する磁界を示す。磁界H(EA)およびH(HA)は、ビット線BLおよびライトワード線WWLをそれぞれ流れる電流によって生じる2つの磁界の一方ずつにそれぞれ対応する。
【0015】
MTJメモリセルにおいては、固定磁化層FLの固定された磁化方向は、自由磁化層VLの磁化容易軸に沿っており、自由磁化層VLは、記憶データのレベル(“1”および“0”)に応じて、磁化容易軸方向に沿って、固定磁化層FLと平行(同一)あるいは反平行(反対)方向に磁化される。以下、本明細書においては、自由磁化層VLの2種類の磁化方向にそれぞれ対応するトンネル磁気抵抗素子TMRの電気抵抗をRmaxおよびRmin(ただし、Rmax>Rmin)でそれぞれ示すこととする。MTJメモリセルは、このような自由磁化層VLの2種類の磁化方向と対応させて、1ビットのデータ(“1”および“0”)を記憶することができる。
【0016】
自由磁化層VLの磁化方向は、印加される磁界H(EA)およびH(HA)の和が、図中に示されるアステロイド特性線の外側の領域に達する場合においてのみ新たに書換えることができる。すなわち、印加されたデータ書込磁界がアステロイド特性線の内側の領域に相当する強度である場合には、自由磁化層VLの磁化方向は変化しない。
【0017】
アステロイド特性線に示されるように、自由磁化層VLに対して磁化困難軸方向の磁界を印加することによって、磁化容易軸に沿った磁化方向を変化させるのに必要な磁化しきい値が下げることができる。
【0018】
図34の例のようにデータ書込時の動作点を設計した場合には、データ書込対象であるMTJメモリセルにおいて、磁化容易軸方向のデータ書込磁界は、その強度がHWRとなるように設計される。すなわち、このデータ書込磁界HWRが得られるように、ビット線BLまたはライトワード線WWLを流されるデータ書込電流の値が設計される。一般的に、データ書込磁界HWRは、磁化方向の切換えに必要なスイッチング磁界HSWと、マージン分ΔHとの和で示される。すなわち、HWR=HSW+ΔHで示される。
【0019】
MTJメモリセルの記憶データ、すなわちトンネル磁気抵抗素子TMRの磁化方向を書換えるためには、ライトワード線WWLとビット線BLとの両方に所定レベル以上のデータ書込電流を流す必要がある。これにより、トンネル磁気抵抗素子TMR中の自由磁化層VLは、磁化容易軸(EA)に沿ったデータ書込磁界の向きに応じて、固定磁化層FLと平行もしくは、反対(反平行)方向に磁化される。トンネル磁気抵抗素子TMRに一旦書込まれた磁化方向、すなわちMTJメモリセルの記憶データは、新たなデータ書込が実行されるまでの間不揮発的に保持される。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
一般的に、メモリデバイスにおいては、内部に不揮発的に記憶されたプログラム情報に基づいて、データ読出、データ書込等の通常動作が実行される。代表的には、余分に配置されたスペアメモリセルを用いて欠陥メモリセルを置換救済するための冗長構成の制御に用いられる情報が、プログラム情報として記憶される。冗長構成においては、少なくとも、欠陥メモリセルを特定するための不良アドレスをプログラム情報として記憶することが必要である。
【0021】
従来のメモリデバイスでは、プログラム情報は、レーザ入力等によるヒューズ素子の切断(ブロー)によってプログラムされる構成がとられていた。しかしながら、このような構成では、レーザブロー専用のトリミング装置等の特別な機器を必要とするので、プログラム処理に費やす時間やコストが大きくなっていた。
【0022】
また、このようなプログラム処理は、ウェハ状態で実行されるため、たとえば、ウェハ状態で検出された欠陥メモリセルに対応する不良アドレスをプログラム後、パッケージ封入されて製品化されたメモリデバイスにおいては、その後で出現した不良に対応することが困難であり、歩留りの低下を招いていた。
【0023】
上述したMTJメモリセルは、不揮発的なデータ記憶が可能であるため、MRAMデバイスにおいては、正規のメモリセルとして用いられるこれらのMTJメモリセルと同一または同様の磁性体記憶素子を用いて、必要な情報をプログラムする構成も可能である。
【0024】
しかしながら、このような構成では、プログラムに用いた磁性体記憶素子の初期状態とプログラム状態との定義を明確にしなければ、リセット動作を頻繁に行なう必要があり、動作の高速性が妨げられるおそれがある。また、プログラムされた情報を読出すためには、磁性体記憶素子に電流を通過させる必要があるので、プログラム情報の読出動作について、プログラム素子の動作信頼性が正規のメモリセルと比較して低下しないように考慮する必要も生じる。
【0025】
この発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、この発明の目的は、正規メモリセルと同様の磁性体記憶素子を用いて、必要な情報を効率的にプログラムできる薄膜磁性体記憶装置の構成を提供することである。
【0026】
【課題を解決するための手段】
この発明に従う薄膜磁性体記憶装置は、各々が磁気的にデータ記憶を実行する複数のメモリセルが行列状に配置されたメモリアレイを備える。各メモリセルは、2通りの方向のいずれかに磁化されることによってデータ記憶を実行する磁気記憶部を有する。薄膜磁性体記憶装置は、複数のメモリセルに対するデータ読出およびデータ書込の少なくとも一方に用いる情報を記憶するためのプログラム回路をさらに備える。プログラム回路は、各々が、情報を構成するプログラムデータをプログラム状態時に記憶する複数のプログラムユニットを含む。各プログラムユニットは、各々が2通りの方向のいずれかに磁化される2個のプログラムセルを有する。各プログラムユニットにおいて、プログラム状態時には、2個のプログラムセルのうちの一方のプログラムセルは、非プログラム状態時と異なる方向に磁化される。
【0027】
好ましくは、各磁気記憶部および各プログラムセルは、同様の構造を有し、各プログラムユニットにおいて、非プログラム状態のときは、各プログラムセルは同一の方向に磁化される。各磁気記憶部の初期状態における磁化方向と、各プログラムセルの非プログラム状態における磁化方向とは同一である。
【0028】
好ましくは、各磁気記憶部および各プログラムセルにおける2通りの磁化方向は、それぞれにおける固有の磁化容易軸に沿って設定され、各磁気記憶部および各プログラムセルは、両者の磁化容易軸が同一方向に沿うように配置される。
【0029】
また好ましくは、各磁気記憶部および各プログラムセルは、固定方向に磁化された第1の磁化層と、記憶するデータに応じて、第1の磁化層と同一方向および反対方向のいずれかに磁化される第2の磁化層と、第1および第2の磁化層の間に形成される絶縁膜とを有する。非プログラム状態の各プログラムセルおよび初期状態の各磁気記憶気部において、第1および第2の磁化層は、同一方向に沿って磁化される。
【0030】
さらに好ましくは、各磁気記憶部を初期状態に磁化するための工程と、各プログラムセルを非プログラム状態に磁化するための工程とは同時に実行される。
【0031】
あるいは好ましくは、各プログラムセルは、直列に接続された複数の磁気抵抗素子を有し、各磁気抵抗素子は、各磁気記憶部と同様の構造および磁化特性を有する。そして、メモリアレイは、複数のメモリセルの所定単位に対応して配置され、欠陥メモリセルを含む所定単位を置換するための冗長回路をさらに含む。プログラム回路に記憶される情報は、欠陥メモリセルを含む所定単位を特定するための不良アドレスを含む。薄膜磁性体記憶装置は、入力されたアドレス信号のうちの所定単位を選択するための少なくとも一部と、プログラム回路に記憶された不良アドレスとの比較結果に基づいて、冗長回路へのアクセスを制御するための冗長制御回路をさらに備える。
【0032】
さらに好ましくは、冗長制御回路は、不良アドレスがアドレス信号よって選択された場合には、冗長回路へのアクセスを指示するとともに、アドレス信号に対応する所定単位へのアクセスの中止を指示する。
【0033】
あるいは、さらに好ましくは、冗長制御回路における比較結果に応じた電気信号を出力するためのモニタ端子をさらに備える。
【0034】
好ましくは、各プログラムセルは、2通りの磁化方向にそれぞれ対応して、第1および第2の電気抵抗をそれぞれ有する。各プログラムユニットは、さらに、各プログラムセルに対応して設けられるカレントセンス回路を有する。カレントセンス回路は、プログラムセルからのプログラムデータ読出時において、対応するプログラムセルにバイアス電圧を印加するとともに、バイアス電圧よって対応するプログラムセルを流れる電流に応じた2値的な電圧信号を出力する。プログラムユニットは、さらに、各カレントセンス回路から出力された2値的な電圧信号のレベルに応じて、プログラム状態および非プログラム状態のいずれに設定されているかを示す第1のプログラム信号を出力するための論理ゲートを有する。プログラムユニットは、2値的な電圧信号の一部を、プログラムデータのレベルを示すための第2のプログラム信号として出力する。
【0035】
あるいは好ましくは、カレントセンス回路は、第1および第2の電気抵抗の中間値に相当する基準抵抗および対応するプログラムセルの各々にバイアス電圧を印加するとともに、基準抵抗および対応するプログラムセルをそれぞれ流れる電流の差を増幅して2値的な電圧信号を出力する。
【0036】
また好ましくは、プログラムセルからのプログラムデータ読出時において、プログラムセルからのプログラムセルに印加されるバイアス電圧は、通常のデータ読出時において各磁気記憶部に印加される電圧よりも低い。
【0037】
あるいは好ましくは、プログラムセルからのプログラムデータ読出時において、各プログラムセルにバイアス電圧が印加される期間は、通常のデータ読出時において、各磁気記憶部に電圧が印加される期間よりも短い。
【0038】
また好ましくは、各プログラムユニットは、プログラムデータ読出時において、2個のプログラムセルの磁化方向に応じて、プログラム状態および非プログラム状態のいずれに設定されているかを示す第1のプログラム信号およびプログラムデータのレベルを示すための第2のプログラム信号を出力する。プログラム回路は、さらに、各プログラムユニットに対応して配置され、対応するプログラムユニットから出力された第1および第2のプログラム信号を保持するためのデータラッチ回路を含む。プログラムデータ読出は、薄膜磁性体記憶装置の電源起動に応答して実行され、各データラッチ回路は、電源が起動されてから遮断されるまでの期間期間中、第1および第2のプログラム信号を保持する。
【0039】
また好ましくは、各プログラムセルは、磁化困難軸に沿った第1のプログラム磁界および磁化容易軸に沿った第2のプログラム磁界によって磁化される。各プログラムユニットにおいて、非プログラム状態のときは、各プログラムセルは同一の方向に磁化される。プログラム回路は、さらに、同一の各プログラムユニットを構成する2個のプログラムセルに共通に設けられ、第1のプログラム磁界を生じさせる第1のプログラム電流を流すためのプログラム選択線と、2個のプログラムセルにそれぞれ対応して設けられ、第2のプログラム磁界を生じさせる第2のプログラム電流を流すための第1および第2のプログラムデータ線とを含む。第1および第2のプログラムデータ線を流れる第2のプログラム電流の向きは、互いに反対方向に設定される。
【0040】
さらに好ましくは、プログラム回路は、さらに、第1および第2のプログラムデータ線の一端のそれぞれを、プログラムデータのレベルに応じて第1および第2の電圧の一方ずつと接続する電圧設定部と、少なくともプログラムデータ書込時において、第1および第2のプログラムデータ線の他端同士を電気的に結合するためのプログラムデータ線接続部とを含む。
【0041】
あるいは、さらに好ましくは、各磁気記憶部は、磁化困難軸に沿った第1のデータ書込磁界および磁化容易軸に沿った第2のデータ書込磁界によって磁化される。各磁気記憶部および各プログラムセルは、同様の構造および磁化特性を有する。薄膜磁性体記憶装置は、さらに、メモリセル行にそれぞれ対応して設けられ、各々が、選択行において第1のデータ書込磁界を生じさせる第1のデータ書込電流を流すための複数の書込選択線と、メモリセル列にそれぞれ対応して設けられ、各々が、選択列において第2のデータ書込磁界を生じさせる第2のデータ書込電流を流すための複数の書込データ線と、選択行の書込選択線に対して、所定電流を第1のデータ書込電流として供給するための電流供給回路とを備える。電流供給回路は、プログラムデータ書込時において、所定電流を第1のプログラム電流として、プログラム選択線へ供給する。
【0042】
また、さらに好ましくは、各磁気記憶部は、磁化困難軸に沿った第1のデータ書込磁界および磁化容易軸に沿った第2のデータ書込磁界によって磁化される。各磁気記憶部および各プログラムセルは、同様の構造および磁化特性を有する。薄膜磁性体記憶装置は、さらに、メモリセル行にそれぞれ対応して設けられ、各々が、選択行において第1のデータ書込磁界を印加する第1のデータ書込電流を流すための複数の書込選択線と、メモリセル列にそれぞれ対応して設けられ、各々が、選択列において第2のデータ書込磁界を印加する第2のデータ書込電流を流すための複数の書込データ選択線と、選択列の書込データ線に対して、所定電流を第2のデータ書込電流として供給するための電流供給回路とを備える。電流供給回路は、プログラムデータ書込時において、所定電流を第2のプログラム電流として、プログラムデータ線へ供給する。
【0043】
あるいは好ましくは、各プログラムセルは、直列に接続された複数の磁気抵抗素子を有する。各磁気抵抗素子は、各磁気記憶部と同様の構造および磁化特性を有する。
【0046】
この発明のさらに別の構成に従う薄膜磁性体記憶装置は、各々が磁気的にデータを記憶する複数のメモリセルが配置されたメモリアレイを備える。各メモリセルは、データに応じた方向に磁化されることによって、第1の電気抵抗と第1の電気抵抗より大きい第2の電気抵抗とのいずれかを有する磁気抵抗素子を含む。薄膜磁性体記憶装置は、各々が、薄膜磁性体記憶装置の動作時に用いられる情報のプログラムに用いられる1ビットのプログラム信号を記憶するための複数のプログラムレジスタをさらに備え、各プログラムレジスタは、磁化方向に応じて変化する電気抵抗を有する複数のプログラム素子を含み、各プログラム素子は、記憶される1ビットのプログラム信号に応じて、第1の電気抵抗より小さい第3の電気抵抗と第3の電気抵抗より大きい第4の電気抵抗とのいずれかを有し、第1および第2の電気抵抗の比と、第3および第4の電気抵抗との比は同等である。
【0047】
好ましくは、各磁気抵抗素子および各プログラム素子は、固定方向に磁化された第1の磁化層と、憶するデータおよびプログラム信号にぞれぞれ応じて、第1の磁化層と同一方向および反対方向のいずれかに磁化される第2の磁化層と、第1および第2の磁化層の間に形成される絶縁膜とを有し、各プログラム素子において、プログラム信号の読出時に第1および第2の磁化層と絶縁層とにおける電流通過面積は、各磁気抵抗素子において、データの読出時に第1および第2の磁化層と絶縁層とにおける電流通過面積よりも大きい。
【0048】
あるいは好ましくは、各磁気抵抗素子および各プログラム素子は、固定方向に磁化された第1の磁化層と、記憶するデータおよびプログラム信号にそれぞれ応じて、第1の磁化層と同一方向および反対方向のいずれかに磁化される第2の磁化層と、第1および第2の磁化層の間に形成される絶縁膜とを有し、各プログラム素子において、プログラム信号の読出時に第1および第2の磁化層の間に印加される電圧差は、各磁気抵抗素子において、データの読出時に第1および第2の磁化層の間に印加される電圧差よりも小さい
【0049】
また好ましくは、対を成す2個ずつのプログラムレジスタは、1ビットのプログラムデータを記憶するためのプログラムユニットを構成し、対を成す2個ずつのプログラムレジスタの一方に記憶された1ビットのプログラム信号は、プログラムユニットが非プログラム状態およびプログラム状態のいずれであるかを示す。
【0050】
この発明のさらに別の1つの構成に従う薄膜磁性体記憶装置は、各々が磁気的にデータを記憶する複数のメモリセルが配置されたメモリアレイを備え、各メモリセルは、2通りの方向のいずれかに磁化されることによってデータ記憶を実行する磁気記憶部を有する。薄膜磁性体記憶装置は、各々が、薄膜磁性体記憶装置の動作時に用いられる情報のプログラムに用いられる1ビットのプログラム信号を記憶するための複数のプログラムレジスタをさらに備え、各プログラムレジスタは、各々が、磁化方向に応じた電気抵抗を有し、かつ、磁化方向を変更するための磁界を印加可能に構成される少なくとも1個のプログラム素子を含み、各プログラム素子の電気抵抗は、物理的な破壊動作を伴って固定可能である。
【0051】
好ましくは、各プログラムレジスタ素子は、対応するプログラムレジスタに記憶される1ビットのプログラム信号に応じた方向に磁化された場合に、第1および第2の電気抵抗の一方を有し、破壊動作後における各プログラムレジスタ素子の電気抵抗は、第1および第2の電気抵抗の間を除く範囲に属する第3の電気抵抗に固定される。
【0052】
さらに好ましくは、第1および第2の電気抵抗の一方ずつは、プログラムデータ書込前に相当する初期状態およびプログラムデータ書込後に相当するプログラム状態の一方ずつに相当し、第3の電気抵抗は、非可逆的に設定された、初期状態およびプログラム状態のうちの所定の一方に相当する。また、さらに好ましくは、第3の電気抵抗は、第1および第2の電気抵抗よりも小さい。
【0053】
あるいは好ましくは、各プログラム素子は、固定方向に磁化された第1の磁化層と、記憶するデータおよびプログラム信号にそれぞれ応じて、第1の磁化層と同一方向および反対方向のいずれかに磁化される第2の磁化層と、第1および第2の磁化層の間に形成される絶縁膜とを有し、絶縁膜は、破壊動作によって絶縁破壊される。
【0054】
さらに好ましくは、各プログラムレジスタは、各プログラム素子の第1および第2の磁化層の間に所定電圧を印加して、少なくとも1つのプログラム素子の通過電流に応じて1ビットのプログラム信号を読出すためのセンス回路をさらに含み、破壊動作時において、第1および第2の磁化層の間には、所定電圧と同じ極性で、かつ絶対値が所定電圧よりも大きい電圧が印加される。
【0055】
この発明のさらに別の1つの構成に従う薄膜磁性体記憶装置は、各々が磁気的にデータを記憶する複数のメモリセルが行列状に配置されたメモリアレイを備え、各メモリセルは、2通りの方向のいずれかに磁化されることによってデータ記憶を実行する磁気記憶部を有する。薄膜磁性体記憶装置は、各々が、薄膜磁性体記憶装置の動作時に用いられる情報のプログラムに用いられる1ビットのプログラム信号を記憶する複数のプログラムレジスタをさらに備え、各プログラムレジスタは、各々が磁化方向に応じて第1および第2の電気抵抗の一方を有する電気抵抗を有するプログラム素子と、第1および第2の電気抵抗の中間的な電気抵抗を有する比較抵抗部と、プログラム素子および比較抵抗部の電気抵抗の比較に応じて、対応する1ビットのプログラム信号を読出すためのセンス回路とを含む。薄膜磁性体記憶装置に対しては、プログラムレジスタに対する物理的な破壊動作を伴って、プログラム素子の電気抵抗を第1および第2の電気抵抗の間を除く範囲に属する第3の電気抵抗に非可逆的に固定するための第1のロック動作、および比較抵抗部に対する物理的な破壊動作を伴って、比較抵抗部の電気抵抗を第1および第2の電気抵抗の間を除く範囲に属する第4の電気抵抗に非可逆的に固定するための第2のロック動作のいずれかを選択的に実行可能である。
【0056】
好ましくは、プログラム素子は、固定方向に磁化された第1の磁化層と、記憶するデータおよびプログラム信号にそれぞれ応じて、第1の磁化層と同一方向および反対方向のいずれかに磁化される第2の磁化層と、第1および第2の磁化層の間に形成される絶縁膜とを有し、第3の電気抵抗は、第1および第2の電気抵抗の両方よりも小さく、絶縁膜は、第1のロック動作において絶縁破壊される。
【0057】
また好ましくは、第4の電気抵抗は、第1および第2の電気抵抗の両方よりも大きく、比較抵抗部は、第2のロック動作時において溶断される抵抗素子を有する。
【0058】
あるいは好ましくは、情報は、複数のメモリセル中の欠陥メモリセルを救済するための冗長救済に用いられる。
【0061】
【発明の実施の形態】
以下において、本発明の実施の形態について図面を参照して詳しく説明する。
【0062】
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の形態に従うMRAMデバイス1の全体構成を示す概略ブロック図である。
【0063】
図1を参照して、MRAMデバイス1は、外部からの制御信号CMDおよびアドレス信号ADDに応じてランダムアクセスを実行し、書込データDINの入力および読出データDOUTの出力を実行する。MRAMデバイス1におけるデータ読出動作およびデータ書込動作は、たとえば、外部からのクロック信号CLKに同期したタイミングで実行される。あるいは、外部からクロック信号CLKを受けることなく、内部で動作タイミングを定めてもよい。
【0064】
MRAMデバイス1は、アドレス信号ADDの入力を受けるアドレス端子2と、制御信号CMDおよびクロック信号CLKの入力を受ける制御信号端子3と、プログラム動作時に活性化されるプログラム信号PRGの入力を受ける信号端子4aと、制御信号CMDおよびクロック信号CLKに応答してMRAMデバイス1の全体動作を制御するためのコントロール回路5と、行列状に配置された複数のMTJメモリセルを有するメモリアレイ10とを備える。
【0065】
メモリアレイ10の構成については、後ほど詳細に説明するが、メモリアレイ10は、アドレス信号ADDによって各々を指定可能な、行列状に配置された複数の正規のMTJメモリセル(以下、「正規メモリセル」とも称する)と、欠陥が生じた正規メモリセル(以下、「欠陥メモリセル」とも称する)を救済するためのスペアメモリセル(図示せず)とを含む。
【0066】
正規メモリセルの欠陥救済は、所定の冗長救済区分を単位とした置換によって行なわれる。スペアメモリセルによって、各々が、欠陥メモリセルを含む冗長救済区分を置換するための複数の冗長回路(図示せず)が構成される。一般的に、冗長救済区分は、メモリセル行、メモリセル列あるいはデータI/O線単位に設定される。これらの場合において、各冗長回路は、スペア行、スペア列あるいはスペアI/O線に対応するスペアブロックにそれぞれ相当する。詳細は後程説明するが、本実施の形態においては、正規メモリセルの欠陥救済は、メモリセル列単位で実行されるものとする。
【0067】
MTJメモリセルの行(以下、単に「メモリセル行」とも称する)に対応して複数のライトワード線およびリードワード線RWLが配置される。また、MTJメモリセル列(以下、単に「メモリセル列」とも称する)に対応してビット線BLおよび/BLが配置される。
【0068】
MRAMデバイス1は、さらに、行デコーダ20と、列デコーダ25と、ワード線ドライバ30と、読出/書込制御回路50,60とを備える。
【0069】
行デコーダ20は、アドレス信号ADDによって示されるロウアドレスRAに応じて、メモリアレイ10における行選択を実行する。列デコーダ25は、アドレス信号ADDによって示されるコラムアドレスCAに応じて、メモリアレイ10における列選択を実行する。ワード線ドライバ30は、行デコーダ20の行選択結果に基づいて、リードワード線RWLもしくはライトワード線WWLを選択的に活性化する。ロウアドレスRAおよびコラムアドレスCAによって、データ読出もしくはデータ書込対象に指定されたメモリセル(以下、「選択メモリセル」とも称する)が示される。
【0070】
ライトワード線WWLは、ワード線ドライバ30が配置されるのとメモリアレイ10を挟んで反対側の領域40において、接地電圧Vssと結合される。読出/書込制御回路50,60は、データ読出およびデータ書込時において、選択メモリセルに対応する選択メモリセル列(以下、「選択列」とも称する)のビット線BLおよび/BLに対してデータ書込電流およびセンス電流(データ読出電流)を流すために、メモリアレイ10に隣接する領域に配置される回路群を総称したものである。
【0071】
MRAMデバイス1は、さらに、プログラム回路100と、冗長制御回路105とを備える。
【0072】
プログラム回路100は、データ読出およびデータ書込の少なくとも一方で用いられるプログラム情報を不揮発的に記憶する。プログラム情報を構成するプログラムデータは、プログラム信号PRGが活性化されるプログラムデータ書込時において、たとえばアドレス端子2を介して、外部から入力される。プログラムデータ読出は、コントロール回路からの制御電圧Vcnに応じて実行される。
【0073】
以下、本実施の形態においては、欠陥メモリセルを特定するための不良アドレスがプログラム情報としてプログラム回路100に記憶される構成を代表的に説明する。不良アドレスは、欠陥メモリセルが存在するメモリセル列(以下、「不良コラム」とも称する)を示すコラムアドレスに相当する。
【0074】
冗長制御回路105は、通常動作時において、コラムアドレスCAと、プログラム回路100に保持される不良アドレスとを比較することによって、データ読出またはデータ書込対象として、不良コラムが選択されたかどうかを判定する。
【0075】
コラムアドレスCAによって不良コラムが選択された場合には、冗長制御回路105は、スペアメモリセルで構成された冗長回路に対するアクセスを指示するとともに、列デコーダ25に対して、コラムアドレスCAで示されたメモリセル列に対するアクセスの停止を指示する。これにより、コラムアドレスCAで示されたメモリセル列に代えて冗長回路を対象として、データ読出またはデータ書込が実行される。
【0076】
一方、コラムアドレスCAが不良アドレスと対応しない場合には、列デコーダ25によって通常の列選択動作が実行されて、コラムアドレスCAで示されたメモリセル列を選択して、データ読出またはデータ書込が実行される。
【0077】
次に、MRAMデバイス1における冗長構成について説明する。
図2は、図1に示したメモリアレイの構成を示す回路図である。
【0078】
図2を参照して、メモリアレイ10は、n行×m列(n,m:自然数)に配列される正規メモリセルMCと、k個(k:自然数)の冗長回路RD1〜RDkとを含む。本実施の形態においては、メモリセル列単位で置換救済が実行されるので、冗長回路RD1〜RDの各々はスペア列に相当する。なお、以下においては、冗長回路RD1〜RDを総称して、冗長回路RDとも称する。
【0079】
メモリアレイ10全体で見れば、同様の構成を有するMTJメモリセルが、n個のメモリセル行および(m+k)個のメモリセル列にわたって配置されている。なお、以下においては、正規メモリセルによるメモリセル列を、「正規メモリセル列」とも称し、冗長回路RD1〜RDhにそれぞれ対応するスペアメモリセルのメモリセル列を、「スペア列」とも称する。
【0080】
メモリセル行にそれぞれ対応して、リードワード線RWL1〜RWLnおよびライトワード線WWL1〜WWLnが配置される。正規メモリセル列にそれぞれ対応して、ビット線対BLP1〜BLPmが配置される。各ビット線対は、2本の相補なビット線から構成される。たとえば、ビット線対BLP1は、ビット線BL1および/BL1から構成される。
【0081】
スペアメモリセル列にそれぞれ対応して、スペアビット線対SBLP1〜SBLPが配置される。各スペアビット線対は、ビット線対と同様に、2本の相補なビット線から構成される。たとえば、スペアビット線対SBLP1は、スペアビット線SBL1および/SBL1から構成される。
【0082】
以下においては、ライトワード線、リードワード線、ビット線対、ビット線、スペアビット線対およびスペアビット線のそれぞれを総括的に表現する場合には、符号WWL、RWL、BLP、BL(/BL)、SBLPおよびSBL(/SBL)をそれぞれ用いて表記することとし、特定のライトワード線、リードワード線,ビット線対、ビット線、スペアビット線対およびスペアビット線を示す場合には、これら符号に添え字を付して、WWL1、RWL1、BLP1、BL1(/BL1)、SBLP1およびSBL1(/SBL1)のように表記するものとする。また、信号および信号線の高電圧状態(電源電圧Vcc1,Vcc2)および低電圧状態(接地電圧Vss)のそれぞれを、「Hレベル」および「Lレベル」とも称する。
【0083】
正規メモリセルMCおよびスペアメモリセルSMCの各々は、直列に接続された、記憶データのレベルに応じて電気抵抗が変化する磁気記憶部として作用するトンネル磁気抵抗素子TMRおよびアクセスゲートとして作用するアクセストランジスタATRを有する。既に説明したように、アクセストランジスタATRには、半導体基板上に形成された電界効果型トランジスタであるMOSトランジスタが代表的に適用される。トンネル磁気抵抗素子TMRは、2通りの磁化方向のいずれかに磁化されて、その電気抵抗は、RminおよびRmaxのいずれか一方に設定される。また、以下においては、両者の電気抵抗差Rmax−RminをΔRと表記する。
【0084】
正規メモリセルMCは、1行ごとにビット線BLおよび/BLのいずれか一方と接続される。たとえば、第1番目のメモリセル列に属する正規メモリセルについて説明すれば、第1行目の正規メモリセルは、ビット線/BLと結合され、第2行目の正規メモリセルはビット線/BL1と結合され、以下同様に、正規メモリセルおよびスペアメモリセルの各々は、奇数行において一方のビット線/BL1〜/BLmと接続され、偶数行において、他方のビット線BL1〜BLmと接続される。同様に、スペアメモリセルSMCは、奇数行においてスペアビット線/SBL1〜/SBLmと接続され、偶数行において、スペアビット線SBL1〜SBLmと接続される。
【0085】
メモリアレイ10は、さらに、ビット線BL1,/BL1〜BLm,/BLmおよびスペアビット線SBL1,/SBL1〜SBLk,/SBLkとそれぞれ結合される複数のダミーメモリセルDMCを有する。
【0086】
各ダミーメモリセルDMCは、ダミー抵抗素子TMRdおよびダミーアクセス素子ATRdを有する。ダミー抵抗素子TMRdの電気抵抗Rdは、MTJメモリセルMCの記憶データレベル“1”および“0”にそれぞれ対応する電気抵抗RmaxおよびRminの中間値に、すなわちRmax>Rd>Rminに設定される。ダミーアクセス素子ATRdは、MTJメモリセルのアクセス素子と同様に、代表的には電界効果型トランジスタで構成される。したがって、以下においては、ダミーアクセス素子をダミーアクセストランジスタATRdとも称する。
【0087】
ダミーメモリセルDMCは、ダミーリードワード線DRWL1およびDRWL2のいずれか一方と対応するように、2行×m列に配置される。ダミーリードワード線DRWL1に対応するダミーメモリセルは、ビット線BL1〜BLmおよびスペアビット線SBL1〜SBLkとそれぞれ結合される。一方、ダミーリードワード線DRWL2に対応する残りのダミーメモリセルは、ビット線/BL1〜/BLmおよびスペアビット線/SBL1〜/SBLkとそれぞれ結合される。以下においては、ダミーリードワード線DRWL1およびDRWL2を総称して、単にダミーリードワード線DRWLとも表記する。
【0088】
さらに、ダミーメモリセルの行にそれぞれ対応して、ダミーライトワード線DWWL1,DWWL2が配置される。なお、ダミー抵抗素子TMRdの構造によっては、ダミーライトワード線の配置は不要となるが、メモリアレイ上での形状の連続性を確保して製造プロセスの複雑化を避けるために、ライトワード線WWLと同様に設計されたダミーライトワード線DWWL1,DWWL2が設けられる。
【0089】
データ読出時において、ワード線ドライバ30は、行選択結果に応じて、各リードワード線RWLおよびダミーリードワード線DRWL1,DRWL2を選択的にHレベル(電源電圧Vcc1)に活性化する。具体的には、奇数行が選択されて、選択行の正規メモリセルおよびスペアメモリセルがビット線/BL1〜/BLmおよびスペアビット線/SBL1〜/SBLkと接続される場合には、ダミーリードワード線DRWL1がさらに活性化されて、ダミーメモリセル群が、ビット線BL1〜BLmおよびスペアビット線SBL1〜SBLkと接続される。偶数行が選択される場合には、選択行のリードワード線に加えて、ダミーリードワード線DRWL2が活性化される。
【0090】
ワード線ドライバ30は、データ書込時において、選択行のライトワード線WWLの一端を、電源電圧Vcc2と結合する。これにより、実施の形態1と同様に、選択行のライトワード線WWL上に、ワード線ドライバ30から領域40へ向かう方向に、行方向のデータ書込電流Ipを流すことができる。一方、非選択行のライトワード線は、ワード線ドライバ30によって、接地電圧Vssと結合される。
【0091】
メモリセル列にそれぞれ対応して、列選択を実行するためのコラム選択線CSL1〜CSLmが設けられる。列デコーダ25は、コラムアドレスCAのデコード結果、すなわち列選択結果に応じて、データ書込およびデータ読出時の各々において、コラム選択線CSL1〜CSLmのうちの1本を選択状態(Hレベル)に活性化する。
【0092】
さらに、スペアメモリセル列にそれぞれ対応して、スペアコラム選択線SCSL1〜SCSLkが設けられる。スペアコラムドライバSCV1〜SCVkは、冗長制御回路105からのスペアイネーブル信号SE1〜SEkにそれぞれ応答して、対応するスペアコラム選択線を選択状態(Hレベル)に活性化する。スペアイネーブル信号SE1〜SEkの生成については、後程詳細に説明する。
【0093】
さらに、読出データおよび書込データを伝達するためのデータバス対DBPとが配置される。データバス対DBPは、互いに相補のデータバスDBおよび/DBを含む。
【0094】
読出/書込制御回路50は、データ書込回路51Wと、データ読出回路51Rと、メモリセル列にそれぞれ対応して設けられるコラム選択ゲートCSG1〜CSGmと、スペアメモリセル列にそれぞれ対応して設けられるスペアコラム選択ゲートSCSG1〜SCSGとを含む。
【0095】
以下においては、コラム選択線CSL1〜CSLm、スペアコラム選択線SCSL1〜SCSL、コラム選択ゲートCSG1〜CSGmおよびスペアコラム選択ゲートSCSG1〜SCSGをそれぞれ総称して、単に、コラム選択線CSL、スペアコラム選択線SCSL、コラム選択ゲートCSGおよびスペアコラム選択ゲートSCSGともそれぞれ称する。
【0096】
各コラム選択ゲートCSGは、データバスDBと対応するビット線BLとの間に電気的に結合されるトランジスタスイッチと、データバス/DBと対応するビット線/BLとの間に電気的に結合されるトランジスタスイッチとを有する。これらのトランジスタスイッチは、対応するコラム選択線CSLの電圧に応じてオン・オフする。すなわち、対応するコラム選択線CSLが選択状態(Hレベル)に活性化された場合には、各コラム選択ゲートCSGは、データバスDBおよび/DBを、対応するビット線BLおよび/BLのそれぞれと電気的に結合する。
【0097】
各スペアコラム選択ゲートSCSGも、コラム選択ゲートCSGと同様の構成を有し、対応するスペアコラム選択線SCSLが選択状態(Hレベル)に活性化された場合に、対応するスペアビット線SBLおよび/SBLを、データバスDBおよび/DBのそれぞれと電気的に結合する。
【0098】
次に、MRAMデバイス1における列選択動作を説明する。すでに説明したように、列選択動作には、不良コラムを置換救済するための冗長制御が含まれる。
【0099】
プログラム回路100は、k個の不良アドレスFAD1〜FADkを内部に記憶することができる。プログラム回路100にプログラムされた不良アドレスFAD1〜FADkは、冗長制御回路105に伝達される。冗長制御回路105は、選択列を示すためのコラムアドレスCAが、不良アドレスFAD1〜FADkと一致するかどうかを判定する。
【0100】
図3は、冗長制御回路の構成を示すブロック図である。
図3を参照して、冗長制御回路105は、不良アドレスFAD1〜FADkにそれぞれ対応して設けられる冗長判定ユニットRJU1〜RJUkと、ノーマルアクセス制御ゲート106とを有する。冗長判定ユニットRJU1〜RJUkの各々に対して、コラムアドレスビットCAB<0:h>(CAB(0)〜CAB(h),h:自然数)で構成される(h+1)ビットのコラムアドレスCAが入力される。冗長判定ユニットRJU1〜RJUkに対して、プログラム回路100からの不良アドレスFAD1〜FADkのそれぞれが与えられる。不良アドレスFAD1〜FADkの各々は、コラムアドレスCAと同様に、(h+1)ビットを有する。
【0101】
冗長判定ユニットRJU1〜RJUkは、コラムアドレスCAと不良アドレスFAD1〜FADkとの比較結果に基づいて、スペアイネーブル信号SE1〜SEkを生成する。以下においては、冗長判定ユニットRJU1〜RJUk、不良アドレスFAD1〜FADkおよびスペアイネーブル信号SE1〜SEkのそれぞれを総称して、冗長判定ユニットRJU、不良アドレスFADおよびスペアイネーブル信号SEとも称する。
【0102】
各冗長判定ユニットRJUは、コラムアドレスCAと対応する不良アドレスFADとが一致する場合に、対応するスペアイネーブル信号SEをHレベルに活性化する。たとえば、冗長判定ユニットRJU1は、コラムアドレスCAと不良アドレスFADとが一致する場合に、スペアイネーブル信号SE1を活性化する。
【0103】
図4は、図3に示される冗長判定ユニットの構成を説明するブロック図である。図3に示される冗長判定ユニットRJU1〜RJUkの各々の構成は同様であるので、図4においては、冗長判定ユニットRJU1の構成について説明する。
【0104】
図4を参照して、プログラム回路100は、各々が、プログラム情報を構成するプログラムデータを記憶する複数のプログラムユニットPUを有する。各プログラムユニットPUは、磁気プログラム入力に応答して、初期状態である非プログラム状態からプログラム状態に変化して、1ビットのプログラムデータを不揮発的に記憶する。図4においては、複数のプログラムユニットのうちの、冗長判定ユニットRJU1に対応するプログラムユニットPU0〜PUhが代表的に示される。プログラムユニットPU0〜PUhは、(h+1)ビットの不良アドレスFAD1のそれぞれのビットを記憶する。
【0105】
プログラムユニットPU0〜PUhは、プログラムデータ読出時に、各々の内部の磁化状態に応じて、プログラム信号φa0,φb0〜φah,φbhをそれぞれ出力する。以下においては、プログラム信号φa0〜φahおよびφb0〜φbhのそれぞれを、プログラム信号φaおよびφbとも総称する。これらのプログラム信号φaおよびφbの各々は、プログラム情報を不揮発的な記憶に、すなわちプログラムに用いられる1ビットの信号である。
【0106】
プログラム信号φaは、対応するプログラムユニットPUが非プログラム状態およびプログラム状態のいずれであるかを示す信号であり、プログラム信号φbは、対応するプログラムユニットPUが記憶するプログラムデータのレベルを示す信号である。
【0107】
冗長判定ユニットRJU1は、プログラム信号φa0〜φahのAND論理演算結果を出力する論理ゲート107と、プログラムユニットPU0〜PUhにそれぞれ対応して設けられる一致判定ゲートJG0〜JGhと、論理ゲート107および一致判定ゲートJG0〜JGhの出力に応じてスペアイネーブル信号を生成するための論理回路108とを含む。
【0108】
一致判定ゲートJG0〜JGhの各々は、コラムアドレスビットCAB(0)〜CAB(h)の対応する1つと、プログラムユニットPU0〜PUhの対応する1つに記憶される不良アドレスビットとが、一致するときにHレベル信号を出力し、不一致のときにLレベル信号を出力する。したがって、コラムアドレスビットCAB(0)〜CAB(h)で示されるコラムアドレスと、不良アドレスFAD1とが一致すると一致判定ゲートJG0〜JGhの出力は、全てHレベルに設定される。
【0109】
また、プログラム信号φaは、対応するプログラムユニットPUが非プログラム状態であるときにLレベルに設定され、プログラム状態であるときにHレベルに設定される。したがって、論理ゲート107の出力は、プログラムユニットPU0〜PUhの各々がプログラム状態であるときにHレベルに設定される。
【0110】
このような構成とすることにより、プログラムユニットPU0〜PUhを用いて不良アドレスFAD1がプログラムされており、かつ、入力されたコラムアドレスCAが不良アドレスFAD1と一致するときに、冗長判定ユニットRJU1は、対応する冗長回路(スペア列)RD1をアクセス対象に指定するために、スペアイネーブル信号SE1をHレベルに活性化する。
【0111】
再び図3を参照して、スペアイネーブル信号SE1〜SEkは、スペアコラムドライバSCV1〜SCVkへそれぞれ伝達される。スペアコラムドライバSCV1〜SCVkの各々は、対応するスペアイネーブル信号SEがHレベルに活性化された場合に、対応するスペアコラム選択線SCSLを選択状態(Hレベル)に活性化する。
【0112】
ノーマルアクセス制御ゲート10は、スペアイネーブル信号SE1〜SEkのNOR演算結果を、ノーマルイネーブル信号NEとして出力する。したがって、コラムアドレスCAと不良アドレスFAD1〜FADkのいずれか1つとが一致する場合には、列デコーダ25による正規メモリセルに対するアクセスを中止させるために、ノーマルイネーブル信号はLレベルに非活性化される。一方、コラムアドレスCAが不良アドレスFAD1〜FADkのいずれとも一致しない場合には、ノーマルイネーブル信号NEがHレベルに活性化される。
【0113】
図5は、列デコーダ25の概略構成を示すブロック図である。
図5を参照して、列デコーダ25は、アドレスプリデコード回路26と、制御ゲート27と、デコード回路およびドライバ28とを有する。
【0114】
アドレスプリデコード回路26は、(h+1)ビットのコラムアドレスCAを受けてプリデコードを行ない、gビット(g:g>(h+1)の整数)のプリデコード信号CPDRを生成する。制御ゲート27は、gビットのプリデコード信号CPDRと、冗長制御回路105からのノーマルイネーブル信号NEとを受けて、gビットのコラムプリデコード信号CPDを生成する。
【0115】
制御ゲート27は、プリデコード信号CPDRのそれぞれのビットにおいてノーマルイネーブル信号NEとのNAND演算結果を行なうためのgビット分のNANDゲートを総括的に表記している。したがって、ノーマルイネーブル信号NEがHレベルに活性化された場合には、コラムプリデコード信号CPDは、プリデコード信号CPDRのそれぞれのビットを反転した信号に相当する。一方、ノーマルイネーブル信号NEがLレベルに非活性化されると、コラムプリデコード信号CPDの各ビットは、Hレベルに固定される。
【0116】
デコード回路およびドライバ28は、制御ゲート27からのコラムプリデコード信号CPDに応答して、コラム選択線CSL1〜CSLmを選択的に活性化する。したがって、ノーマルイネーブル信号NEがHレベルに活性化された場合、すなわちコラムアドレスCAがいずれかの不良アドレスFADと一致しない場合には、コラムアドレスCAに応じた1本のコラム選択線CSLが活性化されて、正規メモリセルに対するアクセスが実行される。
【0117】
一方、ノーマルイネーブル信号NEがLレベルに非活性化された場合、すなわちコラムアドレスCAがいずれかの不良アドレスFADと一する場合には、正規メモリセルに対応するコラム選択線CSL1〜CSLの各々は非活性化されて、正規メモリセルに対するアクセスは実行されない。
【0118】
再び図2を参照して、読出/書込制御回路60は、メモリセル列にそれぞれ対応して設けられる短絡スイッチトランジスタ62−1〜62−m,62−s1〜62−skおよび、制御ゲート66−1〜66−m,66−s1〜66−skを有する。読出/書込制御回路60は、さらに、ビット線BL1,/BL1〜BLm,/BLmおよびスペアビット線SBL1,/SBL1〜SBLk,/SBLkと接地電圧Vssとの間にそれぞれ設けられるプリチャージトランジスタ64−1a,64−1b〜64−ma,64−mbおよび64−s1a,64−s1b〜64−ska,64−skbを有する。
【0119】
以下においては、短絡スイッチトランジスタ62−1〜62−m,62−s1〜62−sk、プリチャージトランジスタ64−1a,64−1b〜64−ma,64−mbおよび64−s1a,64−s1b〜64−ska,64−skbならびに制御ゲート66−1〜66−m,66−s1〜66−skをそれぞれ総称して、短絡スイッチトランジスタ62、プリチャージトランジスタ64および制御ゲート66とも称する。
【0120】
各制御ゲート66は、対応するコラム選択線CSLまたはスペアコラム選択線SCSLと制御信号WEとのAND論理演算結果を出力する。したがって、データ書込動作時には、コラムアドレスCAに対応する選択列もしくはスペア列において、制御ゲート66の出力が、Hレベルへ選択的に活性化される。
【0121】
短絡スイッチトランジスタ62は、対応する制御ゲート66の出力にそれぞれ応答してオン/オフする。したがって、データ書込動作時には、コラムアドレスCAに対応する、選択列もしくはスペア列において、ビット線BLおよび/BLまたは、スペアビット線SBLおよび/SBLの一端同士は、短絡スイッチトランジスタ62によって電気的に結合される。
【0122】
各プリチャージトランジスタ64は、ビット線プリチャージ信号BLPRの活性化に応答してオンすることにより、ビット線BL1,/BL1〜BLm,/BLmおよびスペアビット線SBL1,/SBL1〜SBLk,/SBLkの各々を接地電圧Vssにプリチャージする。コントロール回路5によって生成されるビット線プリチャージ信号BLPRは、MRAMデバイス1のアクティブ期間において、少なくともデータ読出実行前の所定期間においてHレベルに活性化される。一方、MRAMデバイス1のアクティブ期間のうちのデータ読出動作時およびデータ書込動作時においては、ビット線プリチャージ信号BLPRは、Lレベルに非活性化されて、プリチャージトランジスタ64はオフされる。
【0123】
図6は、MRAMデバイスにおける置換救済を説明するためのデータ読出動作およびデータ書込動作時の動作波形図である。
【0124】
まず、データ書込時の動作について説明する。ワード線ドライバ30は、行デコーダ20の行選択結果に応じて、選択行に対応するライトワード線WWLを活性化して、電源電圧Vccと接続する。各ライトワード線WWLの一端は、領域40において接地電圧Vssと結合されているので、選択行のライトワード線WWLには、ワード線ドライバ30から領域40に向かう方向にデータ書込電流Ipが流される。一方、非選択行においては、ライトワード線WWLは非活性状態(Lレベル:接地電圧Vss)に維持されるので、データ書込電流は流れない。
【0125】
コラムアドレスCAが不良アドレスFADのいずれとも一致しない場合には、選択列のコラム選択線CSLが選択状態(Hレベル)に活性化されて、選択列のビット線BLおよび/BLの一端ずつは、データバスDBおよび/DBとそれぞれ結合される。さらに、対応する短絡スイッチトランジスタ62がターンオンして、選択列のビット線BLおよび/BLの他端(コラム選択ゲートCSGの反対側)同士を短絡する。
【0126】
一方、コラムアドレスCAが不良アドレスFADのいずれかと一致した場合には、対応するスペアコラム選択線SCSLが選択状態(Hレベル)に活性化されて、選択列のビット線BLおよび/BLに代えて、対応するスペアビット線SBLおよび/SBLの一端ずつが、データバスDBおよび/DBとそれぞれ結合される。さらに、対応する短絡スイッチトランジスタ62がターンオンして、対応するスペアビット線SBLおよび/SBLの他端(スペアコラム選択ゲートSCSGの反対側)同士を短絡する。
【0127】
データ書込回路51Wは、データバスDBおよび/DBを、電源電圧Vcc2および接地電圧Vssのいずれか一方ずつに設定する。たとえば、書込データDINのデータレベルがLレベルである場合には、データバスDBにLレベルデータを書込むためのデータ書込電流−Iwが流される。データ書込電流−Iwは、コラム選択ゲートCSGまたはスペアコラム選択ゲートSCSGを介して、選択列のビット線BLまたは対応するスペアビット線SBLに供給される。
【0128】
選択列のビット線BLまたは対応するスペアビット線SBLに流されるデータ書込電流−Iwは、短絡スイッチトランジスタ62によって折返される。これにより、他方のビット線/BLまたはスペアビット線/SBLにおいては、反対方向のデータ書込電流+Iwが流される。ビット線/BLまたはスペアビット線/SBLを流れるデータ書込電流+Iwは、コラム選択ゲートCSGまたはスペアコラム選択ゲートSCSGを介してデータバス/DBに伝達される。
【0129】
書込データDINのデータレベルがHレベルである場合には、データバスDBおよび/DBの電圧設定を入換えることによって、反対方向のデータ書込電流を、選択列のビット線BL,/BLまたは対応するスペアビット線SBL,/SBLに流すことができる。
【0130】
これにより、コラムアドレスCAが不良アドレスFADのいずれとも一致しない場合には、対応するライトワード線WWLおよびビット線BL(/BL)の両方にデータ書込電流が流された正規メモリセル(選択メモリセル)に対して、データ書込が実行される。一方、コラムアドレスCAが不良アドレスFADのいずれかと一致した場合には、対応するライトワード線WWLおよびスペアビット線SBL(/SBL)の両方にデータ書込電流が流されたスペアメモリセルに対して、データ書込が実行される。
【0131】
データ書込時においては、リードワード線RWLは非選択状態(Lレベル)に維持される。また、データ書込時においてもビット線プリチャージ信号BLPRをHレベルへ活性化することによって、データ書込時におけるビット線BLおよび/BLの電圧は、データ読出時のプリチャージ電圧レベルに相当する接地電圧Vssに設定される。このように、非選択列に対応するビット線BL,/BLおよびスペアビット線SBL,/SBLのデータ書込後における電圧を、データ読出に備えたプリチャージ電圧と一致させることによって、データ読出前に新たなプリチャージ動作の実行が不要となり、データ読出動作を高速化することができる。
【0132】
次に、データ読出動作について説明する。
データ読出時において、ワード線ドライバ30は、行デコーダ20の行選択結果に応じて、選択行に対応するリードワード線RWLをHレベルに活性化する。非選択行においては、リードワード線RWLの電圧レベルは非活性状態(Lレベル)に維持される。
【0133】
データ読出が開始されて、選択行のリードワード線RWLがHレベルに活性化されて、対応するアクセストランジスタATRがターンオンすると、選択行に対応する正規メモリセルおよびスペアメモリセルは、アクセストランジスタATRを介して、ビット線BL,/BLおよびスペアビット線SBL,/SBLと、接地電圧Vssとの間に電気的に結合される。
【0134】
データ読出回路51Rは、データバスDBおよび/DBの各々を、電源電圧Vcc1でプルアップして、一定のセンス電流Isを供給する。
【0135】
さらに、データ書込時と同様に、コラムアドレスCAに応じて、選択列のコラム選択線CSLまたは、対応するスペアコラム選択線SCSLが選択状態(Hレベル)に活性化される。
【0136】
コラムアドレスCAが不良アドレスFADのいずれとも一致しない場合には、データバスDB(/DB)および選択列のビット線BL(/BL)を介して、選択メモリセル(正規メモリセル)のトンネル磁気抵抗素子TMRをセンス電流Isが通過する。これにより、選択列のビット線BLおよび/BLの一方およびデータバスDB,/DBの一方ずつには、トンネル磁気抵抗素子TMRの電気抵抗(Rmax,Rmin)、すなわち選択メモリセル記憶データのレベルに応じた電圧変化が生じる。同様に、選択列のビット線BL,/BLの他方およびデータバスDB,/DBの他方ずつには、ダミーメモリセルDMCのダミー抵抗素子TMRdの電気抵抗Rdに応じた電圧変化が生じる。
【0137】
たとえば、選択メモリセルの記憶データレベルが“1”(電気抵抗Rmax)である場合には、選択メモリセルと結合されたビット線BLおよび/BLの一方には、ダミーメモリセルDMCと結合されたビット線BLおよび/BLの他方に生じる電圧変化ΔVmよりも大きい電圧変化ΔV1(ΔV1>ΔVm)が生じる。同様に、データバスDB,/DBにおいても、電圧変化ΔVb1およびΔVbmが生じる(ΔVbm>ΔVb1)。このようにして生じたデータバスDBおよび/DBの間の電圧差をデータ読出回路51Rによって検知増幅して、選択メモリセルの記憶データを読出データDOUTとして出力することができる。
【0138】
一方、コラムアドレスCAが不良アドレスFADのいずれかと一致した場合には、データバスDB(/DB)および選択列のビット線BL(/BL)を介して、スペアメモリセルのトンネル磁気抵抗素子TMRをセンス電流Isが通過する。これにより、スペアビット線SBLおよび/SBLの一方およびデータバスDB,/DBの一方ずつには、トンネル磁気抵抗素子TMRの電気抵抗(Rmax,Rmin)、すなわちスペアメモリセルの記憶データのレベルに応じた電圧変化が生じる。選択列のビット線BL,/BLの他方およびデータバスDB,/DBの他方ずつには、正規メモリセルがアクセスされたときと同様に、ダミー抵抗素子TMRdの電気抵抗Rdに応じた電圧変化が生じる。
【0139】
このように、コラムアドレスCAによって不良コラムが選択された場合でも、対応する冗長回路(スペア列)のスペアメモリセルにアクセスして、データ書込およびデータ読出を正常に実行できる。したがって、冗長回路に相当するスペア列によって、欠陥メモリセルをメモリセル列単位で置換救済することができる。
【0140】
また、ビット線BL,/BLおよびスペアビット線SBL,/SBLのプリチャージ電圧を接地電圧Vssとしているので、非選択列において、選択行のリードワード線RWLが活性化に応答してターンオンしたアクセストランジスタを介して、ビット線BL,/BLおよびスペアビット線SBL,/SBLから放電電流が生じることがない。この結果、プリチャージ動作時のビット線およびスペアビット線の充放電による消費電力を削減できる。
【0141】
なお、データ書込回路51Wの動作電源電圧であるVcc2は、データ読出回路51Rの動作電源電圧であるVcc1よりも高く設定される。データ書込時において、選択メモリセルのトンネル磁気抵抗素子TMRを磁化するために必要なデータ書込電流Ip、±Iwは、データ読出に必要なセンス電流Isよりも大きいからである。たとえば、電源電圧Vcc2には、MRAMデバイス1外部から供給される外部電源電圧をそのまま適用し、さらに、この外部電源電圧を図示しない電圧降下回路によって降下させて、電源電圧Vcc1を発生する構成とすれば、上記のこれらの電源電圧Vcc1およびVcc2を効率的に供給することができる。
【0142】
次に、不良アドレスすなわちプログラム情報を効率的に記憶するためのプログラム回路の構成について説明する。
【0143】
図7は、図4に示されたプログラムユニットPUの実施の形態1に従う構成を示す回路図である。
【0144】
図7を参照して、プログラムユニットPUは、不良アドレスビットに相当するプログラムデータを磁気的かつ不揮発的に記憶するためのプログラムセルPRC1およびPRC2を有する。後ほど詳細に説明するように、プログラムセルPRC1およびPRC2は、正規メモリセルのトンネル磁気抵抗素子TMRと同様の構造を有する磁気抵抗素子を用いて構成される。プログラムセルPRC1およびプログラムセルPRC2の各々は、トンネル磁気抵抗素子TMRと同様に、2通りの磁化方向のいずれかに磁化されるので、それぞれの電気抵抗R1およびR2は、正規メモリセル中のトンネル磁気抵抗素子TMRと同様に、RminおよびRmaxのいずれか一方に設定される
プログラムユニットPUは、さらに、プログラムセルPRC1およびPRC2にそれぞれ対応して設けられる、カレントセンスアンプ110および120と、レファレンス抵抗115および125と、論理ゲート130とを含む。
【0145】
レファレンス抵抗115および125の電気抵抗Rrefは、RminとRmaxの中間値に、好ましくはRref=Rmin+ΔR/2に設定される。たとえば、レファレンス抵抗の一部を、電気抵抗Rminに対応する記憶データを保持する、トンネル磁気抵抗素子TMRと同様の磁気抵抗素子で構成することができる。
【0146】
カレントセンスアンプ110は、電源電圧Vcc1とプログラムセルPRC1との間に直列に接続されるPチャネルMOSトランジスタ111およびNチャネルMOSトランジスタ113と、電源電圧Vccとレファレンス抵抗115との間に直列に接続されるPチャネルMOSトランジスタ112およびNチャネルMOSトランジスタ114を有する。プログラムセルPRC1は、NチャネルMOSトランジスタ113と接地電圧Vssとの間に結合される。レファレンス抵抗115は、トランジスタ114と接地電圧Vssとの間に接続される。
【0147】
PチャネルMOSトランジスタ111および112のゲートには、コントロール回路5からの制御電圧Vcnが入力される。NチャネルMOSトランジスタ113のゲートは、PチャネルMOSトランジスタ112およびNチャネルMOSトランジスタ114の接続ノードに相当するノードN1と接続され、NチャネルMOSトランジスタ114のゲートは、PチャネルMOSトランジスタ111およびNチャネルMOSトランジスタ113の接続ノードに相当するノード/N1と接続される。
【0148】
カレントセンスアンプ120は、カレントセンスアンプ110と同様の構成を有し、PチャネルMOSトランジスタ121および122と、NチャネルMOSトランジスタ123および124とを有する。プログラムセルPRC2は、NチャネルMOSトランジスタ123と接地電圧Vssとの間に接続される。レファレンス抵抗125は、NチャネルMOSトランジスタ124および接地電圧Vssとの間に接続される。
【0149】
NチャネルMOSトランジスタ123のゲートは、PチャネルMOSトランジスタ122およびNチャネルMOSトランジスタ124の接続ノードに相当するノードN2と結合される。NチャネルMOSトランジスタ124のゲートは、PチャネルMOSトランジスタ121およびNチャネルMOSトランジスタ123の接続ノードに相当するノード/N2と接続される。
【0150】
論理ゲート130は、ノードN1およびN2の信号レベルの排他的論理和(EX−OR)論理演算結果を、プログラム信号φaとして出力する。したがって、プログラム信号φaは、プログラムセルPRC1およびPRC2の電気抵抗が揃っている場合にLレベルに設定され、両者の電気抵抗が異なる場合にHレベルに設定される。一方、ノードN2の信号レベルは、プログラム信号φbとして出力される。
【0151】
図8は、プログラムセルの電気抵抗とプログラムユニットの状態との対応関係を示す図である。
【0152】
図8を参照して、初期状態においては、プログラムセルPRC1およびPRC2は同一方向に磁化されて、両者の電気抵抗は同様である。本実施の形態においては、初期状態において、プログラムセルPRC1およびPRC2の各々の電気抵抗は、Rminに設定されるものとする。
【0153】
プログラム状態時には、プログラムセルPRC1およびPRC2は、異なる方向に磁化されて、それぞれに相補データが書込まれる。すなわち、プログラムセルPRC1およびPRC2の一方のみが、初期状態とは異なる方向に磁化される。この際に、磁化方向が書換えられる一方のプログラムセルは、書込まれるプログラムデータに応じて選択される。
【0154】
すなわち、プログラムデータ書込時には、プログラムセルPRC2の磁化方向が書換えられて、プログラムセルPRC1の磁化方向が初期状態と同様に維持されるデータ書込(R1=Rmin,R2=Rmax、以下、このような状態を「プログラム状態1」とも称する)と、プログラムセルPRC1の磁化方向が書換えられて、プログラムセルPRC2の磁化方向が初期状態と同様に維持される状態(R1=Rmax,R2=Rmin、以下、このような状態を「プログラム状態2」とも称する)データ書込とのいずれか一方が選択的に実行される。
【0155】
これに対して、プログラムデータ書込が実行されていない、すなわち非プログラム状態のプログラムセルにおいては、プログラムセルPRC1およびPRC2の電気抵抗R1およびR2は、初期状態のまま(R1=R2=Rmin)である。
【0156】
図9は、プログラムデータ読出時および書込時におけるプログラム信号のレベルを説明する動作波形図である。
【0157】
図9(a)を参照して、初期状態においては、プログラムセルPRC1およびPRC2の電気抵抗R1およびR2は、いずれもレファレンス抵抗115の抵抗値Rrefよりも小さいので、制御電圧Vcnを、中間電圧Vm(Vss<Vm<Vcc)に変化させて、プログラムデータ読出を実行しても、ノードN1およびN2の電圧の各々は、同様にHレベルに変化する。したがって、論理ゲート130が出力するプログラム信号φaは、非プログラム状態を示すLレベル(接地電圧Vss)に設定される。
【0158】
詳細については後程説明するが、本実施の形態においては、初期状態(非プログラム状態)における各プログラムセルの電気抵抗をRminと定義することによって、MRAMデバイスの製造工程の簡略化を図っている。これにより、さらに、図7に示した論理ゲート130を一致比較ゲートではなく、より簡易に構成可能なNANDゲートに置換することができる。
【0159】
図9(b)を参照して、プログラムデータ書込時においては、制御電圧Vcnは電源電圧Vccに設定されて、カレントセンスアンプ110および120からプログラムセルPRC1およびPRC2に対する電流の供給は停止される。さらに、プログラムセルPRC1およびPRC2のそれぞれに、上述したプログラム状態1およびプログラム状態2のいずれかに従って、互いに相補のデータが書込まれる。プログラムセルPRC1およびPRC2に対して、プログラムデータを書込むための構成については、後程詳細に説明する。
【0160】
図9(c)には、プログラム状態のプログラムユニットからのプログラムデータ読出動作が示される。制御電圧Vcnが中間電圧Vmに設定されると、カレントセンスアンプ110および120によって、ノードN1およびN2は、それぞれが異なる電圧レベルに設定される。プログラム状態1(R2=Rmax,R1=Rmin)においては、ノードN1がHレベルに変化する一方で、ノードN2は、Lレベルを維持する。これに対して、プログラム状態2(R1=Rmax,R2=Rmin)においては、ノードN1の電圧がLレベルに維持される一方で、ノードN2の電圧はHレベルに変化する。
【0161】
したがって、プログラム状態のプログラムユニットにおいては、プログラム状態1およびプログラム状態2のいずれであっても、プログラム信号φaは、Hレベルに設定される。これに対して、プログラム信号φbは、プログラム状態1およびプログラム状態2のいずれであるかに応じて、HレベルまたはLレベルに設定される。
【0162】
このような構成とすることにより、各プログラムユニットは、正規メモリセルと同様の磁気抵抗素子で構成される2個のプログラムセルPRC1およびPRC2を用いて、1ビットのプログラムデータと、当該プログラムユニットがプログラムデータを記憶しているか否かの情報とを記憶することができる。
【0163】
次に、プログラムセルの配置について説明する。
図10は、プログラムセルの配置を説明する概念図である。以下においては、プログラムセルPRC1およびPRC2を総称して、プログラムセルPRCとも称する。
【0164】
図10(a)を参照して、各正規メモリセルMCを構成するトンネル磁気抵抗素子TMRは、メモリセル行にそれぞれ対応して設けられるライトワード線WWLおよび、メモリセル列にそれぞれ対応して設けられるビット線BLの交点に対応して配置される。トンネル磁気抵抗素子においては、ライトワード線WWLを流れるデータ書込電流によって、磁化困難軸(HA)方向の磁界が印加され、ビット線BLを流れるデータ書込電流によって磁化容易軸(EA)方向に沿った磁界が印加される。
【0165】
図10(b)を参照して、各プログラムセルPRCは、プログラムワード線PWLおよびプログラムビット線PBLの交点に対応して設けられる。プログラムセルPRCは、トンネル磁気抵抗素子TMRと同様に設計および作製される。
【0166】
プログラムワード線PWLおよびプログラムビット線PBLは、異なった方向にそれぞれ沿って配置される。プログラムワード線PWLには、磁化困難軸(HA)方向に沿った磁界を発生するためのプログラム電流が流される。一方、プログラムビット線PBLに対しては、磁化容易軸(EA)方向に沿った磁界を発生するためのプログラム電流が流される。
【0167】
図11は、正規メモリセルおよびプログラムセルの配置を説明する構造図である。図11(a)には、正規メモリセルの構造図が示される。
【0168】
図11(a)を参照して、半導体主基板SUB上のp型領域PARにアクセストランジスタATRが形成される。アクセストランジスタATRは、n型領域であるソース/ドレイン領域210,220と、ゲート230とを有する。図示しないが、ソース/ドレイン領域210は接地電圧Vssと結合されている。また、ライトワード線WWLは、第1の金属配線層M1に形成される。
【0169】
リードワード線RWLは、アクセストランジスタATRのゲート電圧を制御するために設けられるものであり、電流を積極的に流す必要はない。したがって、集積度を高める観点から、リードワード線RWLは、独立した金属配線層を新たに設けることなく、ゲート230と同一の配線層において、ポリシリコン層やポリサイド構造などを用いて形成される。一方、ビット線BLは、第2の金属配線層M2に形成されて、トンネル磁気抵抗素子TMRと電気的に結合される。
【0170】
アクセストランジスタATRのソース/ドレイン領域220は、コンタクトホールに形成された金属膜250、第1金属配線層M1およびバリアメタル240を介して、トンネル磁気抵抗素子TMRと電気的に結合される。バリアメタル240は、トンネル磁気抵抗素子TMRと金属配線との間を電気的に結合するために設けられる緩衝材である。
【0171】
図11(b)には、一例として、図7に示したプログラムセルPRC1の構造図が示される。
【0172】
図11(b)を参照して、プログラムセルPRC1と接続されるNチャネルMOSトランジスタ113は、半導体主基板SUB上のp型領域に形成される。NチャネルMOSトランジスタ113は、n型領域であるソース/ドレイン領域212,222とゲート232とを有する。プログラムワード線PWLは、正規メモリセルMCに対応するライトワード線WWLと同一の金属配線層M1を用いて配置される。
【0173】
ソース/ドレイン領域212は、バリアメタル242、コンタクトホールに形成された金属膜252および金属配線層M1に形成された金属配線を介して、プログラムセルPRC1と結合される。ソース/ドレイン領域222は、図7に示されるカレントセンスアンプ110中のノード/N1と接続された金属配線と結合される。
【0174】
プログラムビット線PBLは、正規メモリセルMCに対応するビット線BLと同一の金属配線層M2を用いて形成され、プログラムセルPRC1と電気的に結合される。プログラムビット線PBLは、プログラムデータ書込時以外には接地電圧Vssへ固定される。ゲート232は、図7に示されるカレントセンスアンプ110中のノードN1と接続される。
【0175】
このような構成とすることにより、特別な製造工程を設けることなく、各プログラムセルPRCは、正規メモリセルMCと同一の製造工程において作製することが可能である。
【0176】
図12は、プログラムデータ書込時においてプログラム電流を供給するための構成を示す回路図である。
【0177】
図12を参照して、プログラムセルPRC1およびPRC2に共通にプログラムワード線PWLが配置され、プログラムセルPRC1およびPRC2のそれぞれに対応して、プログラムビット線PBL1およびPBL2が配置される。
【0178】
メモリアレイ10に配置されるライトワード線WWLと、プログラム回路100に配置されるプログラムワード線PWLとは同一方向に沿って配置される。同様に、メモリアレイ10に配置されるビット線BLと、プログラム回路100に配置されるプログラムビット線PBL1およびPBL2とは、同一方向に沿って配置される。
【0179】
正規メモリセルのトンネル磁気抵抗素子TMRと、プログラムセルPRC1およびPRC2に相当する磁気抵抗素子とは、同一方向に沿って配置される。したがって、MRAMデバイスの製造工程の一環として設けられる、トンネル磁気抵抗素子TMR内の固定磁化層を所定方向に磁化するための磁界を印加する工程において、プログラムセルPRCの固定磁化層も同時に磁化することができる。また、当該磁化工程において、各正規メモリセルのトンネル磁気抵抗素子TMRおよび各プログラムセルPRCにおいて、自由磁化層も固定磁化方向と同一方向に磁化される。すなわち、各トンネル磁気抵抗素子TMRおよび各プログラムセルPRCの電気抵抗は、いずれもRminに設定される。
【0180】
したがって、正規メモリセルのトンネル磁気抵抗素子TMRと、プログラムセルPRC1およびPRC2に相当する磁気抵抗素子とを同一方向に沿って配置し、さらに、電気抵抗がRminである状態を各プログラムセルの初期状態(非プログラム状態)と定義すれば、プログラムセルを対象とする専用の磁化工程を設ける必要がない。これによって、MRAMデバイスの製造工程を簡略化することができる。
【0181】
プログラム回路100は、プログラムビット線PBL1およびPBL2に供給されるプログラム電流±Iw(P)の方向を制御するための制御ゲート150,152,160,162と、プログラムビット線PBLに対応して設けられる電圧設定トランジスタ154,155および164,165を含む。
【0182】
制御ゲート150は、第j番目(j:0〜kの整数)のプログラムユニットにプログラムされるプログラムデータPDjと、プログラム動作時にHレベルに活性化されるプログラム信号PRGとのNAND演算結果を出力する。制御ゲート152は、制御ゲート150の出力信号とプログラム信号PRGとのNAND論理演算結果を出力する。制御ゲート160は、制御ゲート150と同様の動作をする。制御ゲート162は、制御ゲート152と同様に、制御ゲート160の出力およびプログラム信号PRGのNAND演算結果を出力する。
【0183】
電圧設定トランジスタ154は、PチャネルMOSトランジスタで構成されて、プログラムビット線PBL1の一端と、電源電圧Vcc2の間に電気的に結合される。電圧設定トランジスタ155は、プログラムビット線PBL1の一端側と、接地電圧Vssとの間に電気的に結合される。電圧設定トランジスタ164は、PチャネルMOSトランジスタで構成され、プログラムビット線PBL1の他端と電源電圧Vcc2との間に電気的に結合される。電圧設定トランジスタ165は、NチャネルMOSトランジスタで構成され、プログラムビット線PBL1の他端と接地電圧Vssとの間に電気的に結合される。
【0184】
電圧設定トランジスタ154および155の各ゲートは、制御ゲート152の出力と接続される。電圧設定トランジスタ164および165の各ゲートは、制御ゲート160の出力と接続される。
【0185】
電圧設定トランジスタ157は、PチャネルMOSトランジスタで構成されて、プログラムビット線PBL2の一端と、電源電圧Vcc2の間に電気的に結合される。電圧設定トランジスタ158は、プログラムビット線PBL2の一端側と、接地電圧Vssとの間に電気的に結合される。電圧設定トランジスタ167は、PチャネルMOSトランジスタで構成され、プログラムビット線PBL2の他端と電源電圧Vcc2との間に電気的に結合される。電圧設定トランジスタ168は、NチャネルMOSトランジスタで構成され、プログラムビット線PBL2の他端と接地電圧Vssとの間に電気的に結合される。
【0186】
電圧設定トランジスタ157および158の各ゲートは、制御ゲート150の出力と接続される。電圧設定トランジスタ167および168の各ゲートは、制御ゲート162の出力と接続される。
【0187】
プログラムデータ書込時以外(プログラム信号PRG=Lレベル)においては、制御ゲート150,152,160,162の各々の出力はHレベルに設定される。したがって、プログラムビット線PBL1およびPBL2の両端の各々は、接地電圧Vssと結合される。図11(b)に示されるように、各プログラムセルは、MOSトランジスタとプログラムビット線との間に接続されるので、各プログラムビット線を接地電圧と接続することによって、プログラムデータ書込時以外において、図7に示したカレントセンスアンプ110,120の回路構成が実現される。
【0188】
これに対して、プログラムデータ書込時(プログラム信号PRG=Hレベル)においては、プログラムデータPDjのレベルに応じて、制御ゲート150および152の出力は、HレベルおよびLレベルの一方ずつに相補的に設定される。制御ゲート160および162の出力も、同様に相補的に設定される。ここで、制御ゲート150および160の出力は同レベルとなり、制御ゲート152および162の出力は同レベルとなる。
【0189】
たとえば、プログラムデータPDjがHレベルであるときには、プログラムビット線PBL1に対しては、電圧設定トランジスタ155および164がオンし、電圧設定トランジスタ154および165がオフする。一方、プログラムビット線PBL2に対しては、電圧設定トランジスタ157および168がオンし、電圧設定トランジスタ158および167がオフする。これにより、図中に点線の矢印で示した方向に、プログラムセルPRC1およびPRC2に対してそれぞれ逆方向に作用するプログラム電流±Iw(P)が流される。
【0190】
一方、プログラムデータPDjがLレベルであるときには、各電圧設定トランジスタのオン・オフが入れ替わり、プログラムビット線PBL1およびPBL2において、図中に実線の矢印で示した方向に、PDj=Hレベルのときとそれぞれ反対のプログラム電流±Iw(P)が流される。
【0191】
プログラム電流±Iw(P)によって、プログラムセルPRC1およびPRC2をプログラムデータPDjに応じた方向に磁化するための、磁化容易軸方向に沿ったプログラム磁界が発生される。なお、プログラムデータPDjのレベルに関らず、プログラムビット線PBL1およびPBL2をそれぞれ流れるプログラム電流の向きは互いに反対方向であるので、プログラムデータ書込時には、プログラムセルPRC1およびPRC2は、磁化容易軸に沿って互いに反対方向に磁化される。
【0192】
プログラム回路100は、さらに、プログラムワード線PWLに対応して設けられる選択トランジスタ170をさらに有する。選択トランジスタ170は、プログラム信号PRGの反転信号/PRGをゲートに受けて、電源電圧Vcc2とプログラムワード線PWLの一端との間に電気的に結合される。プログラムワード線PWLの他端は、接地電圧Vssと結合される。したがって、プログラムデータ書込時において、プログラムワード線PWLに対しては、一定方向のプログラム電流Ip(P)が流される。プログラム電流Ip(P)によって、プログラムセルPRCの各々に対して、磁化困難軸方向のプログラム磁界が印加される。
【0193】
磁化容易軸および磁化困難軸にそれぞれ沿ったプログラム磁界の両方が印加されたプログラムセルPRCにおいて、プログラムデータPDjを書込むための磁化が行なわれる。
【0194】
図13は、プログラムセルに対する入出力信号を説明するための図である。
図13を参照して、正規メモリセル中の固定磁化層を磁化する工程によって、各プログラムセルは、初期状態に設定されて、プログラムセルPRC1およびPRC2の電気抵抗R1およびR2はそれぞれRminに設定される。この状態で、プログラムデータ読出を実行すると、既に説明したように、プログラムユニットから出力されるプログラム信号φaおよびφbは、LレベルおよびHレベルへそれぞれ設定される。
【0195】
プログラムユニットにプログラムデータ(不良アドレスビット)を記憶させるためのプログラムデータ書込時においては、プログラム信号PRGがHレベルに設定されるとともに、プログラムデータPDjに応じて、プログラム状態1およびプログラム状態2のいずれかが適用されて、プログラムセルPRC1およびPRC2のいずれか一方の磁化方向が、初期状態から変化して、電気抵抗がRmaxに変化する。
【0196】
具体的には、プログラムデータPDjがLレベルであるプログラム状態1においては、プログラムセルPRC2の電気抵抗R2がRmaxに変化するようにプログラム電流が供給される。これに対して、プログラムデータPDjがHレベルであるプログラム状態2においては、プログラムセルPRC1の電気抵抗R1がRmaxに変化するようにプログラム電流が供給される。
【0197】
プログラムデータ書込によって、初期状態からプログラム状態に変化したプログラムユニットに対してプログラムデータ読出を実行すると、プログラム信号φaはHレベルに設定され、さらに、プログラム信号φbは、プログラムデータのレベルに対応して、HレベルまたはLレベルに設定される。
【0198】
一方、非プログラム状態、すなわち初期状態のままに維持されたプログラムユニットにおいては、プログラムセルPRC1およびPRC2の電気抵抗はRminであり、初期状態から変化しない。したがって、非プログラム状態のプログラムユニットに対してプログラムデータ読出を実行すると、プログラム信号φaおよびφbの各々は、Lレベルに設定される。
【0199】
このように、実施の形態1に従うプログラムユニットによれば、特別な製造工程および磁化工程を経ることなく作製および磁化可能なプログラムセルを用いて、1ビットのプログラムデータとともに、当該プログラムユニットがプログラムデータを記憶しているか否かの情報とを記憶し、かつ電流検知によって高速に読出すことができる。
【0200】
さらに、このようなプログラムユニットによって、欠陥メモリセルを置換救済するための不良アドレスビット等の情報を記憶させて、冗長救済構成を効率的に実現することができる。
【0201】
[実施の形態1の変形例1]
以下、実施の形態1の変形例として、各プログラムセルの動作信頼性確保を考慮した、プログラムデータ読出動作について説明する。
【0202】
図14は、実施の形態1の変形例1に従うプログラムデータ読出動作を説明する動作波形図である。
【0203】
図14を参照して、クロック信号CLKの活性化タイミングに相当する時刻t10および時刻t20において、データ読出動作またはデータ書込動作が入力されて、データ読出サイクルまたはデータ書込サイクルが開始されるものとする。データ書込サイクルが開始されると、入力されたアドレス信号に応じた行選択動作および列選択動作が開始される。
【0204】
冗長構成を有するMRAMデバイスにおいては、行選択動作または列選択動作において、入力されたアドレス信号と不良アドレスとが一致するかどうかを、まず判定する必要がある。したがって、データ読出サイクルまたはデータ書込サイクルが開始されてから、初期の所定期間(図14における時刻t11〜t12の期間)において、各プログラムユニットからプログラムデータ、すなわち不良アドレスビットを読出すために、各プログラムユニットに与えられる制御電圧Vcnが、中間電圧Vmに設定される。これにより、プログラム回路100から読出された不良アドレスを用いて、冗長制御回路105は、所定の置換救済を実行することができる。
【0205】
このように各サイクルごとに不良アドレスを読出すため、プログラムセルに対するプログラムデータ読出頻度は、メモリアレイ10に配置される正規メモリセルおよびスペアセルの各々に対する記憶データ読出頻度と比較して高くなる。
【0206】
メモリアレイ10に配置される正規メモリセルおよびスペアセルの各々において、通常のデータ読出時にトンネル磁気抵抗素子TMRの両端に印加される電圧は、電源電圧Vcc1(リードワード線RWLの選択状態)である。一方、プログラムデータ読出時における制御電圧Vcnを中間電圧Vmに設定することによって、プログラムデータ読出時にプログラムセルの両端に印加されるバイアス電圧は、中間電圧Vm(Vcc1>Vm>Vss)となる。したがって、プログラムデータ読出時におけるプログラムセルの通過電流を抑制することができ、プログラムセルの動作信頼性を向上できる。
【0207】
さらに、各サイクル内において、不良アドレスが必要な冗長判定の終了後の期間(図14の時刻t12〜t20)において、制御電圧Vcnは、電源電圧Vcc1に設定される。この期間中には、各プログラムセルPRCを通過する電流は生じない。メモリセル列に対応して置換救済を実行する構成においては、行選択結果に応じたリードワード線RWLおよびライトワード線WWLの活性化は、冗長判定結果に無関係に実行できる。したがって、通常のデータ読出時におけるリードワード線(選択行)RWLの活性化期間Tnは、プログラムデータ読出時に制御電圧Vcnが中間電圧Vmに設定される期間Tpよりく設定される。
【0208】
したがって、プログラムデータ読出時におけるプログラムセルのバイアス電圧印加時間、すなわち電流通過時間は、メモリアレイ10に配置される正規メモリセルおよびスペアセルの各々に対する通常のデータ読出時における電流通過時間よりも短く設定される。この結果、プログラムセルの動作信頼性を向上させることができる。
【0209】
[実施の形態1の変形例2]
図15は、実施の形態1の変形例2に従うプログラム回路の構成を示すブロック図である。
【0210】
図15を参照して、実施の形態1の変形例2に従うプログラム回路100は、図4に示した構成と比較して、各プログラムユニットPUに対応して、プログラム信号φa,φbを記憶するためのトランスファーゲートTGa,TGbおよびラッチ回路LTa,LTbを含む点で異なる。図示を省略しているが、各プログラムユニットに対して同様に、トランスファーゲートTGa,TGbおよびラッチ回路LTa,LTbは配置される。
【0211】
トランスファーゲートTGaおよびラッチ回路LTaは、プログラム信号φaに対応して設けられ、トランスファーゲートTGbおよびラッチ回路LTbは、プログラム信号φbに対応して設けられる。トランスファーゲートTGaおよびTGbは、ラッチ信号LSの活性化(Hレベル)期間において、プログラム信号φaおよびφbを、ラッチ回路LTaおよびLTbに対してそれぞれ伝達する。
【0212】
ラッチ回路LTaおよびLTbは、トランスファーゲートTGaおよびTGbをそれぞれ介して伝達されたプログラム信号φaおよびφbをそれぞれラッチする。ラッチ回路LTaおよびLTbの保持データは、電源投入期間中保持される。
【0213】
その他の点について、プログラム回路100の構成は、実施の形態1と同様であるので、詳細な説明は繰り返さない。
【0214】
図16は、実施の形態1の変形例2に従うプログラムデータ読出動作を説明する動作波形図である。
【0215】
図16を参照して、時刻t0において、MRAMデバイスの動作電源が起動されて、電源電圧Vcc1およびVcc2が立上がる。電源起動から所定時間経過後の時刻t1において、リセット信号/RSTがLレベルからHレベルに変化して、スタートアップシーケンスが実行される。
【0216】
各プログラムセルに対するプログラムデータ読出、すなわち不良アドレスの読出は、スタートアップシーケンスの一環として、電源起動をトリガとして実行される。リセット信号/RSTの変化に応答して、時刻t2において、制御電圧Vcnが、中間電圧Vm(もしくは接地電圧Vss)に設定される。これにより、各プログラムユニットに対してプログラムデータ読出が実行されて、プログラムデータ(不良アドレスビット)に応じたプログラム信号φaおよびφbが出力される。さらに、プログラム信号φaおよびφbの設定が完了するタイミングに対応して設定される時刻t3からt4の所定期間内において、ラッチ信号LSがHレベルに活性化される。これにより、各プログラムユニットから読出されたプログラム信号φaおよびφbは、ラッチ回路LTaおよびLTbに、電源が遮断されるまでの間保持される。
【0217】
プログラム信号が読出され、かつラッチ回路LTaおよびLTbにラッチされた状態で、時刻t5以降において、制御電圧Vcnは、電源電圧Vcc1に設定される。以降の通常動作時においては、データ読出サイクルまたはデータ書込サイクルごとに、ラッチ回路LTa,LTbの保持データに基づいて、不良アドレスに応じた冗長判定が実行される。
【0218】
このような構成とすることにより、各プログラムセルを電流が通過するのは、電源起動をトリガとするスタートアップシーケンス中の短期間にのみに限られることになる。したがって、不良アドレスに代表される、通常時において各サイクルごとに参照する必要がある情報をプログラムする場合においても、プログラムセルの動作信頼性を向上することができる。
【0219】
[実施の形態2]
図17は、実施の形態2おけるプログラム入出力関連の回路構成を示すブロック図である。
【0220】
図17を参照して、実施の形態2に従う構成においては、プログラム回路100にプログラムされた不良アドレスに基づく、冗長制御回路105における冗長判定結果を外部からモニタするためのモニタ端子4bがさらに配置される。
【0221】
セレクタ回路109は、冗長制御回路105からスペアイネーブル信号SE1〜SEkを受けて、信号端子4cに入力されるテスト選択信号TSLに応じた1つを選択的にモニタ端子4bに出力する。これにより、2個の端子をさらに使用することによって、冗長制御回路105による冗長判定結果を外部からモニタすることができる。
【0222】
たとえば、動作テスト時に、プログラム回路100にプログラムした不良アドレスに対応するアドレス信号ADDを入力して、スペアイネーブル信号SE1〜SEkをモニタすれば、不良アドレスがプログラム回路100に正しく記憶されているかどうかを効率的に確認できる。
【0223】
あるいは、セレクタ回路109を設けずに、k個のモニタ端子を用いて、スペアイネーブル信号SE1〜SEkのそれぞれを並列に外部からモニタする構成としてもよい。
【0224】
[実施の形態3]
実施の形態3においては、プログラム電流を効率的に供給する構成について説明する。
【0225】
図18は、実施の形態3に従うプログラム電流供給を行なうための第1の構成例を示す回路図である。
【0226】
図18を参照して、正規メモリセルのデータ書込電流±Iwを供給するためのデータ書込回路51Wは、所定電流Iw(Ref)を流すための電流供給回路80と、カレントミラーを構成するPチャネルMOSトランジスタ81および82とを有する。これにより、内部ノードNw0への供給電流は、所定電流Iw(Ref)に応じて設定される。
【0227】
データ書込回路51Wは、さらに、内部ノードNw0を介して動作電流の供給を受けて動作するインバータ84、85および86を有する。インバータ84、85および86の各々は、電源電圧Vcc2および接地電圧Vssの供給を受けて動作する。
【0228】
インバータ84は、書込データDINの電圧レベルを反転してデータバスDBに伝達する。インバータ85は、書込データDINの電圧レベルを反転してインバータ86の入力ノードに伝達する。インバータ86は、インバータ8の出力を反転してデータバス/DBに伝達する。したがって、データ書込回路51Wは、書込データDINの電圧レベルに応じて、データバスDBおよび/DBを電源電圧Vcc2および接地電圧Vssの一方ずつに設定する。
【0229】
実施の形態3の第1の構成例においては、プログラムビット線PBL1およびPBL2に対してプログラム電流±Iw(P)を供給するための構成は、図12に示した構成と比較して、電圧設定トランジスタ154および15が、データ書込回路51Wと共通の内部ノードNw0と、プログラムビット線PBL1およびPBL2の一端との間にそれぞれ電気的に結合される点で異なる。
【0230】
プログラムセルPRCと、正規メモリセルおよびスペアメモリセルを構成するトンネル磁気抵抗素子TMRとを同一形状・同一磁化特性で設計すれば、プログラム電流±Iw(P)の電流量は、正規メモリセルに対するデータ書込電流±Iwと同様に設定することができる。したがって、データ書込回路51Wで用いられる電流供給回路80を共用して、回路面積の増加を招くことなく最適なプログラム電流を供給することができる。
【0231】
さらに、図18に示す構成においては、図12に示した制御ゲート160,162および電圧設定トランジスタ164,165,167,168に代えて、トランジスタスイッチ175が配置される。トランジスタスイッチ175のゲートにはプログラム信号PRGが設定される。その他の部分の構成は、図12と同様であるので、詳細な説明は繰り返さない。
【0232】
既に説明したように、プログラムデータ書込時において、プログラムビット線PBL1およびPBL2に対しては、プログラムデータPDjのレベルにかかわらず、それぞれ反対方向の電流が流される。
【0233】
したがって、プログラムビット線PBL1およびPBLの一端ずつを、プログラムデータPDjのレベルに応じて、電源電圧Vccまたは接地電圧Vssと結合すれば、プログラムビット線PBL1およびPBL2の他端同士については、トランジスタスイッチ175によって電気的に結合するのみで、図12に説明したのと同様のプログラム電流を、プログラムデータ書込時に流すことができる。これにより、プログラム回路の面積を削減することができる。
【0234】
なお、図12の構成においても、制御ゲート160,162および電圧設定トランジスタ164,165,167,168に代えて、トランジスタスイッチ175が配置することができる。
【0235】
図19は、実施の形態3に従うプログラム電流供給を行なうための第2の構成例を示す回路図である。
【0236】
図19を参照して、ワード線ドライバ30のうちのライトワード線WWLの活性化を制御するライトワード線ドライブ部30Wは、正規メモリセルのデータ書込電流Ipを規定する所定電流Ip(Ref)を流すための電流供給回路90と、カレントミラーを構成するPチャネルMOSトランジスタ91および92とを有する。これにより、内部ノードNw1への供給電流は、所定電流Ip(Ref)に応じて設定される。
【0237】
ライトワード線ドライブ部30Wは、さらに、ライトワード線WWL1〜WWLnにそれぞれ対応して設けられるドライブユニットWD1〜WDnを有する。ドライブユニットWD1〜WDnの各々は、内部ノードNw1を介して動作電流の供給を受けて動作するインバータで構成される。ドライブユニットWD1〜WDnの各々は、電源電圧Vcc2および接地電圧Vssの供給を受けて動作する。
【0238】
行デコーダ20は、ロウアドレスRAに応じて、ロウデコード信号RDC1〜RDCnのうちの選択行に対応する1つをLレベルに活性化する。これに応答して、ドライブユニットWD1〜WDnのうちの選択行に対応する1つは、対応するライトワード線WWLを選択状態(Hレベル:電源電圧Vcc2)に活性化する。
【0239】
実施の形態3の第2の構成例においては、プログラムビット線PBL1およびPBL2に対してプログラム電流Ip(P)を供給するための構成は、図12に示した構成と比較して、選択トランジスタ170が、ライトワード線ドライブ部30Wと共通の内部ノードNw1と、プログラムワード線PWLとの間に電気的に結合される点で異なる。その他の部分の構成は、図12と同様であるので、詳細な説明は繰り返さない。
【0240】
また、プログラムビット線PBL1およびPBL2に対しては、図18に示した構成と同様に、図12に示した制御ゲート160,162および電圧設定トランジスタ164,165,167,168に代えて、トランジスタスイッチ175が配置される。
【0241】
プログラムセルPRCと、正規メモリセルおよびスペアメモリセルを構成するトンネル磁気抵抗素子TMRとを同一形状・同一磁化特性で設計すれば、プログラム電流±Ip(P)の電流量についても、正規メモリセルに対するデータ書込電流Ipと同様に設定することができる。したがって、ライトワード線ドライブ部30W内の電流供給回路90を共用して、回路面積の増加を招くことなく最適なプログラム電流を供給することができる。
【0242】
[実施の形態4]
実施の形態4においては、複数のプログラムセルを効率的に配置する構成について説明する。
【0243】
図20は、実施の形態4に従うプログラムセルの配置を示す回路図である。
図20においては、プログラム回路100に含まれる複数のプログラムセルのうちの、同一の不良アドレスのそれぞれのビットを記憶するためのプログラムユニットPU0〜PUhに対応するプログラムセルの配置が代表的に示される。
【0244】
プログラムユニットPU0〜PUhの各々において、プログラムセルPRC1およびPRC2は、対をなして配置されるプログラムビット線PBL1およびPBL2とそれぞれ電気的に結合される。
【0245】
プログラムユニットPU0〜PUhにそれぞれ対応する、プログラムワード線PWL〜PWLhが配置される。すなわち、同一のプログラムユニットを構成するプログラムセルは、共通のプログラムワード線PWLと対応付けられる。
【0246】
さらに、プログラムワード線PWL0〜PWLhと電源電圧Vcc2との間には、選択トランジスタ170−0〜170−hがそれぞれ配置される。選択トランジスタ170−0〜170−hのゲートには、プログラムユニットPU1〜PUhにそれぞれ対応して設定されるプログラム信号/PRG0〜/PRGhがそれぞれ入力される。プログラム信号/PRG0〜/PRGhは、対応するプログラムユニットPUがプログラムデータ書込の対象とされた場合にLレベルに活性化される。したがって、プログラムデータ書込の対象となるプログラムユニットにおいては、プログラムセルPRC1およびPRC2の各々に対して、プログラム電流Ip(P)が供給される。
【0247】
対をなすプログラムビット線PBL1およびPBL2に対してプログラム電流±Iw(P)を供給するための構成は、図18および図19に示した構成と比較して、トランジスタスイッチ175に代えて、たとえば金属配線で構成される接続部176が配置される点で異なる。このように、トランジスタスイッチ175の配置を省略して、プログラムビット線PBL1およびPBL2の他端同士を常時電気的に結合しても、プログラムデータ書込時におけるプログラム電流±Iw(P)の供給、およびプログラムデータ書込以外におけるプログラムビット線PBL1およびPBL2の電圧設定を、図12、図18および図19と同様に行うことができる。すなわち、図12、図18および図19においても、プログラムビット線PBL1およびPBL2の他端同士を、トランジスタを用いずに接続部176によって電気的に結合することができる。
【0248】
このような構成とすることにより、プログラムセルを行列状に効率的に配置した上で、プログラムユニットごとに、プログラムデータPDjに応じたプログラムデータ書込を実行できる。
【0249】
[実施の形態5]
実施の形態1から4に示したような、冗長プログラム等に用いるプログラムデータを記憶するためのプログラムユニットは、通常のデータ記憶を実行する各メモリセルよりも、動作信頼性を十分に高く設定する必要がある。したがって、実施の形態5においては、動作信頼性の高いプログラムユニットの構成について説明する。
【0250】
図21は、実施の形態5に従うプログラムセルの構成を示す回路図である。
図21を参照して、実施の形態5に従うプログラムユニットPU#においては、プログラムセルPRC1は、NチャネルMOSトランジスタ113および接地電圧Vssとの間に直列に接続された、トンネル磁気抵抗素子TMRと同様の複数の磁気抵抗素子を含む。同様に、プログラムセルPRC2は、NチャネルMOSトランジスタ123および接地電圧Vssとの間に直列に接続された、直列に接続された磁気抵抗素子を有する。
【0251】
図21においては、各プログラムセルPRCが2個の磁気抵抗素子から構成される例を示している。すなわち、プログラムセルPRC1は、直列に接続された磁気抵抗素子PRC1aおよびPRC1bを含み、プログラムセルPRC2は、直列に接続された磁気抵抗素子PRC2aおよびPRC2bを含む。磁気抵抗素子PRC1a,PRC1b,PRC2a,PRC2bの各々は、図7に示したプログラムセルPRC1およびPRC2の各々と同様の構成である。
【0252】
さらに、実施の形態5に従う構成においては、プログラムセルPRC1およびPRC2の電気抵抗は、2×Rminおよび2×Rmaxのいずれかに設定されるので、レファレンス抵抗115および125に代えて、レファレンス抵抗116および126が配置される。レファレンス抵抗116および126の電気抵抗は、2×Rmin+ΔRに設定される。プログラムユニットPU♯のその他の部分の構成は、図7に示したプログラムユニットPUと同様であるので詳細な説明は繰返さない。
【0253】
このような構成とすることにより、プログラムデータ読出時において、プログラムセルを構成する各磁気抵抗素子の通過電流量を抑制することができるので、プログラムセルの動作信頼性を向上することができる。
【0254】
図22は、実施の形態5に従うプログラムセルに対するプログラム電流の供給を説明する回路図である。
【0255】
図22を参照して、プログラムセルPRC1を構成する磁気抵抗素子PRC1aは、プログラムワード線PWL1と、プログラムビット線PBL1の交点に対応して配置される。磁気抵抗素子PRC1bは、プログラムワード線PWL2と、プログラムビット線PBL1の交点に対応して配置される。
【0256】
同様に、プログラムセルPRC2を構成する、磁気抵抗素子PRC2aは、プログラムワード線PWL1と、プログラムビット線PBL2の交点に対応して配置される。磁気抵抗素子PRC2bは、プログラムワード線PWL2と、プログラムビット線PBLの交点に対応して配置される。
【0257】
対をなすプログラムビット線PBL1およびPBL2に対しては、図18および図19で説明したのと同様の構成によって、プログラムデータPDjに応じたプログラム電流±Iw(P)が供給される。なお、図20に示したように、トランジスタスイッチ175に代えて、金属配線等で形成される接続部176を配置してもよい。
【0258】
さらに、同一のプログラムユニットに対応付けられるプログラムワード線PWLおよびPWL2は対をなすように配置され、その一端同士は金属配線等で形成される接続部177によって電気的に結合される。さらに、一方のプログラムワード線PWL1の他端は、選択トランジスタ170を介して、電源電圧Vcc2と接続される。他方のプログラムワード線PWL2の他端は、接地電圧Vssと接続される。選択トランジスタ170に入力されるプログラム信号/PRGの活性化に応答して、プログラムワード線PWL1およびPWL2を往復電流として一定方向のプログラム電流Ip(P)を流し、磁化困難軸方向のプログラム磁界を各磁気抵抗素子に印加することができる。
【0259】
さらに、プログラムビット線PBL1,PBL2を流れる、プログラムデータPDjに応答したプログラム電流±Iw(P)によって生成される磁界容易軸方向に沿ったプログラム磁界によって、同一のプログラムセルを構成する磁気抵抗素子の各々を同一の方向に磁化することができ、かつ、異なるプログラムセルを構成する磁気抵抗素子のそれぞれを、異なる方向に磁化することができる。これにより、実施の形態5に従う動作信頼性の高いプログラムセルに対しても、同様のプログラムデータ書込を行なうことができる。
【0260】
[実施の形態6]
実施の形態6においては、動作マージンおよび動作信頼性の高いプログラムユニットの他の構成例について説明する。
【0261】
図23は、実施の形態6に従うプログラムユニットPUの構成を示す回路図である。
【0262】
図23を参照して、実施の形態6に従うプログラムユニットは、図7に示された実施の形態1に従うプログラムユニットの構成と比較して、レファレンス抵抗115および125にそれぞれ代えて、プログラムセルPRC1♯およびPRC2♯がそれぞれ配置される点で異なる。プログラムセルPRC1♯およびPRC2♯の各々は、プログラムセルPRC1およびPRC2と同様に、各メモリセルMCを構成するトンネル磁気抵抗素子TMRと同様の形状および構造を有する。プログラムセルPRC1♯は、カレントセンスアンプ110中のトランジスタ114と接地電圧Vssとの間に接続される。同様に、プログラムセルPRC2♯は、カレントセンスアンプ120中のトランジスタ124と接地電圧Vssとの間に接続される。
【0263】
また、図7に示された論理ゲート130(EX−ORゲート)の配置は省略され、ノードN1およびN2の電圧レベルが、それぞれプログラム信号φaおよびφbに相当する。すなわち、プログラムユニットPUは、プログラム信号φaに相当する1ビット信号を記憶するためのプログラムレジスタ300aと、プログラム信号φbに相当する1ビット信号を記憶するためのプログラムレジスタ300bとを含む。
【0264】
プログラムデータ読出時において、制御電圧Vcnは中間電圧Vm(Vss<Vm<Vcc)に変化される。これに応じて、プログラムレジスタ300aにおいては、カレントセンスアンプ110は、プログラムセルPRC1およびPRC1#の各々の両端に制御電圧Vcnに応じたバイアス電圧を印加して、両者の通過電流差、すなわち両者の電気抵抗R1およびR1#の比較に応じて、プログラム信号φaを生成する。プログラム信号φaは、対応するプログラムユニットが非プログラム状態およびプログラム状態のいずれであるかを示す。同様に、プログラムレジスタ300bにおいては、カレントセンスアンプ120は、プログラムセルPRC2およびPRC2#の各々の両端に制御電圧Vcnに応じたバイアス電圧を印加して、両者の通過電流差、すなわち両者の電気抵抗R2およびR2#の比較に応じて、プログラム信号φbを生成する。プログラム信号φbは、プログラム状態とされた対応するプログラムユニットが記憶するプログラムデータのレベルを示す
図24は、実施の形態6に従うプログラムユニットにおけるプログラムセルの電気抵抗と、プログラムユニットの状態等の対応関係を示す図である。
【0265】
図24を参照して、初期状態においては、プログラムレジスタ300aを構成するプログラムセルPRC1およびPRC1#は、互いに反対方向に磁化されて、それぞれの電気抵抗は、R1=Rmax,R1#=Rminに設定される。一方、プログラムレジスタ300bを構成するプログラムセルPRC2およびPRC2#は、同一方向に磁化されて、それぞれの電気抵抗R2およびR2#は、たとえばRminに設定される。
【0266】
プログラム状態時には、プログラムレジスタ300aを構成するプログラムセルPRC1およびPRC1#は、初期状態とは反対方向にそれぞれ磁化される。すなわち、R1=Rmin,R1#=Rmaxに設定される。一方、プログラムレジスタ300b構成するプログラムセルPRC2およびPRC2#は、互いに異なる方向に磁化されて、それぞれに相補データが書込まれる。すなわち、プログラムセルPRC2およびPRC2#の一方のみが、初期状態とは異なる方向に磁化される。この際に、磁化方向が書換えられる一方のプログラムセルは、書込まれるプログラムデータに応じて選択される。
【0267】
すなわち、プログラムデータ書込時には、プログラムセルPRC2の磁化方向が書換えられて、プログラムセルPRC2#の磁化方向が初期状態と同様に維持されるデータ書込(R2=Rmax,R2#=Rmin:「プログラム状態1」)と、プログラムセルPRC2#の磁化方向が書換えられて、プログラムセルPRC2の磁化方向が初期状態と同様に維持されるデータ書込(R2=Rmin,R2#=Rmax:「プログラム状態2」)とのいずれか一方が選択的に実行される。
【0268】
これに対して、プログラムデータ書込が実行されていない、すなわち非プログラム状態のプログラムセルにおいては、プログラムセルPRC1、PRC1#,PRC2,PRC2#のそれぞれの磁化方向、すなわち電気抵抗は、初期状態時から変化しない。
【0269】
図25は、実施の形態6に従うプログラムユニットからのプログラムデータ読出時および書込時におけるプログラム信号のレベルを説明する動作波形図である。
【0270】
図25(a)を参照して、初期状態において、プログラムレジスタ300aでは、プログラムセルPRC1の電気抵抗R1がプログラムセルPRC1#の電気抵抗R1#よりも大きいので、プログラムデータ読出を実行すると、ノードN1の電圧、すなわちプログラム信号φaは、非プログラム状態を示すLレベルに設定される。一方、プログラムレジスタ300bでは、プログラムセルPRC2およびPRc2#の電気抵抗R2,R2#は同レベルなので、プログラムデータ読出を実行しても、ノードN2の電圧、すなわちプログラム信号φbは、不定である。しかし、対をなすプログラム信号φaが非プログラム状態を示すLレベルに設定されている場合には、対応するプログラム信号φbは有意ではないので、プログラム信号φbが不定であっても、悪影響は生じない。
【0271】
図25(b)を参照して、プログラムデータ書込時においては、プログラムレジスタ300aでは、プログラムセルPRC1およびPRC1#の間の電気抵抗の大小関係が入れ替わるので、プログラム信号φaは、非プログラム状態を示すLレベルから、プログラム状態を示すHレベルへ変化する。一方、プログラムレジスタ300bでは、書込まれるプログラムデータのレベルに応じて、上述したプログラム状態1およびプログラム状態2のいずれかに従ったプログラムデータ書込が実行されて、プログラムセルPRC2およびPRC2#に対して、互いに相補のデータが書込まれる。この結果、プログラム状態1(R2=Rmax、R2#=Rmin)に従ったプログラムデータ書込の実行時には、プログラムレジスタ300bからのプログラム信号φbはLレベルへ設定され、プログラム状態2(R2=Rmin、R2#=Rmax)に従ったプログラムデータ書込の実行時には、プログラムレジスタ300bからのプログラム信号φbはHレベルへ設定される。
【0272】
図25(c)には、プログラム状態のプログラムユニットからのプログラムデータ読出動作が示される。プログラムデータ読出時には、各プログラムセルに制御電圧Vcnに応じた所定バイアス電圧を印加した上で、カレントセンスアンプ110および120によって、プログラム信号φa,φbが生成される。プログラム状態のプログラムユニットにおいては、プログラム信号φbは、プログラム状態1およびプログラム状態2のいずれであるかに、すなわち記憶する1ビットのプログラムデータのレベルを示す。一方、プログラム信号φaは、プログラム状態1およびプログラム状態2のいずれであっても、すなわち記憶する1ビットのプログラムデータのレベルにかかわらず、Hレベルへ設定される。
【0273】
このように実施の形態6に従う構成によれば、プログラムレジスタ300a、PRGbの各々は、2個のプログラムセルによって、すなわちツインセル構成によって、1ビットのプログラム信号を記憶する。一方で、図2に示したように、各メモリセルMCは、1個のトンネル磁気抵抗素子TMRによって、すなわちシングルセル構成によって、1ビットのデータ記憶を実行する。
【0274】
したがって、プログラム回路において、1ビットのプログラム信号の記憶単位であるプログラムレジスタの信頼性が、通常のデータ記憶を実行するメモリセルの信頼性よりも高いため、メモリセルが正常動作しているのに、プログラムユニットが誤動作を起こして、MRAMデバイスの動作を不安定化させるといった現象が生じることがない。
【0275】
また、図23に示した回路構成において、カレントセンスアンプ10,120に入力される制御電圧Vcnを調整して、プログラムデータ読出時において、各プログラムセルの両端に印加される電圧、すなわちプログラムセル中のトンネル膜に印加される電界を、通常のデータ読出時における各メモリセル中のトンネル磁気抵抗素子TMRの両端に印加される電圧(トンネル膜に印加される電界)よりも小さく設定する構成とすることができる。これにより、各プログラムレジスタの信頼性を、通常のデータ記憶を実行するメモリセルの信頼性よりも高めることができる。なお、このような制御電圧の設定は、実施の形態1から4に従う構成と組合わせても同様に適用することができる。
【0276】
特に、実施の形態1の変形例2で示したような、電源起動時に実行されたプログラム読出結果をラッチ回路に保持する構成を用いれば、プログラムユニットからのデータ読出を高速に実行する必要性が薄くなる。したがって、このような構成では、プログラムユニットの動作信頼性を最優先させて、各プログラムセルにおける両端印加電圧(バイアス電圧)を低下させて、トンネル膜における印加電界を低下させることが好ましい。
【0277】
また、図23の構成に示された各プログラムセルは、図21に示した実施の形態5に従う構成と同様に、複数個のトンネル磁気抵抗素子TMRを直列接続して構成することもできる。これにより、各プログラムセルの動作信頼性をさらに向上できる。
【0278】
あるいは、図26に示されるように、プログラムレジスタ中にプログラムセルとして配置されるトンネル磁気抵抗素子の面積を、メモリセルMC中のトンネル磁気抵抗素子TMRよりも大きくする構成としてもよい。これにより、プログラムデータ読出時において、プログラムセルにおける電流通過面積が、メモリセルMC中のトンネル磁気抵抗素子TMRにおける電流通過面積よりも大きくなるので、各プログラムセルの電気抵抗は、各メモリセルMCの電気抵抗よりも小さくなる。
【0279】
このような構成とすれば、各プログラムセルと各メモリセルとで、両端に印加されるバイアス電圧が同じである場合も、磁化方向(すなわち記憶データレベル)の違いによって生じる通過電流差が、プログラムセルでより大きくなる。この結果、プログラムセルからの読出マージンは、メモリセルMCよりも大きくなるので、プログラムレジスタの信頼性を、通常のデータ記憶を実行するメモリセルの信頼性よりも高くすることができる。
【0280】
[実施の形態7]
実施の形態1から6に示したように、MTJメモリセルと同様のプログラムセルを用いて冗長救済等に用いられるプログラムデータを記憶する構成においては、これらのプログラムデータを、不揮発的にかつ複数回書換可能に記憶することができる。実施の形態7においては、このようなプログラムセルを用いてプログラム情報を記憶した場合を想定した、MRAMデバイスでのプログラム方法について説明する。
【0281】
図27は、実施の形態7に従うMRAMデバイスにおけるプログラム情報のプログラム方法を説明するフローチャートである。
【0282】
図27を参照して、ウェハ作製のためのウェハプロセス(プロセスP100)を完了したMRAMデバイスは、ウェハテストを実行され、ウェハテストで検出された欠陥メモリセルを冗長救済するために用いるプログラム情報がプログラム回路へ書込まれる(プロセスP110)。さらに、MRAMデバイスは、顕在的な初期欠陥を加速するためのウェハ状態でのバーンイン試験(プロセスP120)に送られ、ウェハ・バーンイン試験終了後にパッケージングされる(プロセスP130)。
【0283】
パッケージングされたMRAMデバイスは、パッケージ後の状態で再びバーンイン試験へ送られる(プロセスP140)。パッケージ後のバーンイン試験が終了したMRAMデバイスには、最終的な動作テストが行なわれる。当該動作テストにおいては、各プログラムユニットに記憶されたプログラムデータ、すなわちプロセスP110で書込まれたプログラム情報の外部からモニタして、確認することができる(プロセスP150)。
【0284】
このようなプログラムモニタ機能は、図17に示した実施の形態2に従う構成を有するプログラム回路100によって実行することができる。具体的には、動作テスト時に、プログラム回路100にプログラムした不良アドレスに対応するアドレス信号ADDを入力して、スペアイネーブル信号SE1〜SEkをモニタすれば、不良アドレスがプログラム回路100に正しく記憶されているかどうかを効率的に確認できる。
【0285】
プロセスP150によって得られた、最終的な欠陥メモリセルは、再度冗長救済によって救済される(プロセスP160)。すなわち、プログラム回路100に記憶されるプログラム情報は、このプロセスで書換えることができる。不揮発的な記憶データを、磁界印加によって任意に書換可能なMTJメモリセルの特性を活用して、パッケージ工程前に一旦書込んだプログラム情報を、パッケージ工程後に書換えることが可能となる。この結果、パッケージ後の最終テスト結果を反映したプログラム情報の不揮発的な記憶が可能である。
【0286】
プロセスP160終了後において、プログラム回路に最終的に記憶されるべきプログラム情報、すなわち各プログラムレジスタに対するプログラム信号が確定する。したがって、プログラムレジスタでの記憶内容が後に誤って書換えられることがないように、少なくとも一部のプログラムレジスタの各々において、プログラム状態がロックされて、その記憶内容が非可逆的に固定される(プロセスP170)。プログラム状態がロックされた後に、MRAMデバイスは、出荷され実装される(プロセスP180)。
【0287】
次に、プロセスP170における、プログラム状態のロック機能を実現するための構成について説明する。
【0288】
図28は、プログラム状態のロック機能を有するプログラムレジスタの構成を説明するための回路図である。
【0289】
図28を参照して、図23で説明したように、プログラムレジスタ300は、1ビットのプログラムデータ信号を記憶するための単位に相当する。プログラムレジスタは、カレントセンスアンプ110と、プログラムセルPRCと、比較抵抗部205とを有する。比較抵抗部205は、固定抵抗206および207を有し、抵抗206の抵抗値は、トンネル磁気抵抗素子TMRの電気抵抗Rminに相当し、抵抗207の電気抵抗は、ΔR/2に相当するものとする。すなわち、比較抵抗部205の電気抵抗Rcp=Rmin+Δ/2で示される。プログラムセルPRCは、各メモリセルMCと同様のトンネル磁気抵抗素子TMRで構成される。プログラムセルPRCは、ノードN0および電源ノード200の間に接続される。電源ノード200は、通常時においては、接地電圧Vssを供給する。
【0290】
プログラム状態がロックされていないプログラムレジスタにおいては、トンネル磁気抵抗素子TMR中のトンネル膜が破壊されていないので、プログラムセルPRCは、各メモリセル中のトンネル磁気抵抗素子TMRと同様に、電気抵抗RmaxおよびRminのいずれか一方を有する。
【0291】
図29(a)には、プログラム状態のロック前におけるプログラムセルPRCの電気抵抗特性が示される。図29(a)を参照して、プログラムセルPRCの電気抵抗は、その磁界容易軸方向EAに沿って、自由磁化層の磁化方向を反転させるの必要なしきい値を超えた磁界が印加された場合に反転され、RmaxおよびRminのいずれか一方に設定される。図12等で既に説明したように、プログラムセルPRCに対しては、プログラムワード線PWLおよびプログラムビット線PBLの両方からのデータ書込磁界の印加によってデータ書込(磁化方向の反転)を実行することができる。
【0292】
再び図28を参照して、プログラムセルPRC内の固定磁化層と自由磁化層との磁化方向が揃っている場合を初期状態と定義すれば、初期状態におけるプログラムセルPRCの電気抵抗はRminに相当する。このように初期状態を定義することによって、各プログラムセルPRCを初期状態とするための専用の磁化工程を設ける必要がなくなる。
【0293】
この結果、初期状態においては、プログラムセルPRCの電気抵抗は、比較抵抗部205の電気抵抗Rcpよりも小さい。したがって、ノードN1はHレベル(電源電圧Vcc1)に設定される。その後、図27に示したプロセスP110およびP160において、プログラムデータを記憶するために、ノードN1からLレベル信号を出力する必要がある場合には、プログラムセルPRCに対して、データ書込が実行され、その電気抵抗がRminからRmaxへ変化する。この際には、プログラムセルPRCの電気抵抗が比較抵抗部205の電気抵抗Rcpよりも大きいので、ノードN1からはLレベル信号が出力される。
【0294】
図27に示したプロセスP160において、複数個配置されたプログラムセルPRCのうちの初期状態のままで残された一部のプログラムセル、ノードN1からHレベル信号を出力すべきプログラムセルに対して、その後誤ってデータ書込が実行されることがないように、プログラム状態がロックされる。ロック時において、たとえば、ノードN0が接地電圧Vssに設定され、電源ノード200は、負電圧−Vnnに設定される。負電圧−Vnnは、トンネル膜を絶縁破壊可能な電界が、当該トンネル膜に印加できるように設定される。トンネル膜が破壊されたプログラムセルPRCの電気抵抗は、非可逆的に固定される。
【0295】
図29(b)には、プログラム状態のロック後におけるプログラムセルPRCの電気抵抗特性が示される。
【0296】
図29(b)を参照して、プログラムセルPRCのロック後での電気抵抗は、RmaxおよびRminのいずれよりも低いRblに固定される。ロック後のトンネル膜が破壊されたプログラムセルにおいては、磁気的なデータ書込によって電気抵抗は変化せず、ノードN1に生成されるプログラム信号は、Hレベルに固定される。
【0297】
図30は、プログラム状態のロック時における印加電圧を説明する図である。
図30には、図11(b)と同様に、プログラムセルの断面図が示される。トランジスタ113とプログラムセルPRCとの接続ノードに相当するノードN0は、ソース/ドレイン領域212およびプログラムセルPRCの間に結合される金属配線層M1に形成された金属配線260に相当する。また、電源ノード200は、プログラムビット線PBLに相当する。したがって、ロック動作時には、金属配線260を接地電圧Vssと接続するとともに、プログラムビット線PBLへ図示しない負電圧発生回路からの負電圧−Vnnを供給すればよい。
【0298】
このように、プログラム状態のロック時、すなわちプログラムセルのトンネル膜破壊時における印加電圧の極性を、通常のプログラムデータ読出時と同様に設定することにより、ロック後における所望の電気抵抗を確実に実現することができる。
【0299】
なお、図28に示した構成では、プログラムセルPRCの電気抵抗をトンネル膜のブローによって、2種類の電気抵抗Rmax,Rminのいずれよりも小さく固定する構成を示したが、反対に、比較抵抗部205側の電気抵抗をRmin,Rmaxの各々よりも高く、または低く固定的に設定してもよい。このような構成は、たとえば、比較抵抗部205を構成する抵抗206,207を、MIS(Metal-Insulator Semiconductor)トランジスタ等で構成して、当該MISトランジスタの絶縁膜を高電圧破壊して、Rcp<Rminに非可逆的に固定する構成や、抵抗206,207をメタル配線で形成して当該メタル配線に大電流を流して溶断することによって、比較抵抗部205の電気抵抗をRcp>Rmaxに非可逆的に固定する構成とすることもできる。あるいは、プログラムセルPRCと直列に、大電流で溶断可能なメタル配線を挿入して、ロック後におけるプログラムセルの電気抵抗がRmaxより非可逆的に大きくなるように設定することもできる。
【0300】
なお、実施の形態1〜7においては、欠陥メモリセルを特定するための不良アドレスがプログラム情報としてプログラム回路100に記憶される構成を代表的に説明したが、本願発明の適用は、このような構成に限定されるものではない。
【0301】
たとえば、図18および図19に示されたデータ書込電流量を規定するための所定電流Iw(Ref)およびIp(Ref)のチューニングや、内部電源電圧のチューニングを、プログラム回路100に記憶されたプログラム情報に応じて設定する構成とすることもできる。このように、本願発明に従うプログラム回路を用いて、MRAMデバイスの内部回路に関する動作条件や、MRAMデバイスの動作モード等をプログラム情報として記憶ことも可能である。
【0302】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0303】
【発明の効果】
請求項1〜3,5,7,8,9,10,14の薄膜磁性体記憶装置は、各プログラムユニットにおいて、プログラムデータとともに、当該プログラムユニットがプログラムデータを記憶しているか否かの情報とを磁気的に記憶することができる。各プログラムユニットにおいて初期状態とプログラム状態とを明確に認識できるので、リセット動作を伴わずに随時読出可能な、プログラムデータを内部に不揮発的に記憶するという共通の効果を奏することができる。
【0304】
請求項1,2およびに記載の薄膜磁性体記憶装置は、特別な製造工程を設けることなく、プログラムセルをメモリセルMCと同一の製造工程において作製することが可能である。さらに、専用の磁化工程を設けることなく、メモリアレイ上のメモリセルを初期的に磁化するための工程において、プログラムセルを同時に磁化することができる。したがって、上記共通の効果に加えて、薄膜磁性体記憶装置の製造工程を簡略化できる。
【0305】
請求項に記載の薄膜磁性体記憶装置は、各メモリセルおよび各プログラムセルを初期的に磁化するための工程において、第1の磁化層(固定磁化層)および第2の磁化層(自由磁化層)を、同時に磁化することができる。したがって、上記共通の効果に加えて、薄膜磁性体記憶装置の製造工程を簡略化できる。
【0306】
請求項15および16に記載の薄膜磁性体記憶装置は、請求項14に記載の薄膜磁性体記憶装置が奏する効果に加えて、プログラム回路にプログラムされた情報に基づいて、欠陥メモリセルを置換救済することができる。
【0307】
請求項17に記載の薄膜磁性体記憶装置は、請求項15に記載の薄膜磁性体記憶装置が奏する効果に加えて、プログラム回路に所定の情報が正しくプログラムされているかどうかを効率的に確認できる。
【0308】
請求項およびに記載の薄膜磁性体記憶装置は、プログラムセルを電流を直接検知するカレントセンス回路によってプログラムデータを読出すので、上記共通の効果に加えて、プログラムデータ読出を高速化できる。
【0309】
請求項およびに記載の薄膜磁性体記憶装置は、プログラムデータ読出時に各プログラムセルに印加される電流ストレスを抑制するので、上記共通の効果に加えて、プログラムセルの動作信頼性を向上できる。
【0310】
請求項に記載の薄膜磁性体記憶装置は、プログラム回路によって、不良アドレスに代表される通常時において高頻度で参照する必要がある情報がプログラムされる場合においても、プログラムデータ読出は、電源起動ごとに実行すれば足りるので、プログラムセルに与えられる電流ストレスが抑制される。したがって、上記共通の効果に加えて、プログラムセルの動作信頼性を向上することができる。
【0311】
請求項10および11に記載の薄膜磁性体記憶装置は、同一のプログラムユニットを構成するプログラムセルに対して並列に、プログラム電流を供給することができるので、上記共通の効果に加えて、プログラムデータ書込を効率的に実行できる。
【0312】
請求項12および13に記載の薄膜磁性体記憶装置は、メモリアレイ上のメモリセルにデータ書込電流を供給するための電流供給回路を共用して、プログラムセルに対するプログラム電流を供給できる。したがって、請求項10記載の薄膜磁性体記憶装置が奏する効果に加えて、回路面積の増加を招くことなく、最適なプログラム電流を供給することができる。
【0313】
請求項14に記載の薄膜磁性体記憶装置は、直列に接続された複数の磁気抵抗素子によってプログラムセルを構成するので、プログラムデータ読出時において、プログラムセルの通過電流量を抑制することができる。したがって、上記共通の効果に加えて、プログラムセルの動作信頼性を向上することができる。
【0316】
請求項18および19に記載の薄膜磁性体記憶装置においては、同一のバイアス電圧を両端に印加した場合でも、記憶データレベルに応じて生じる通過電流差は、プログラムセルにおいてメモリセルよりも大きくなる。したがって、プログラムセルの読出マージンは、メモリセルの読出マージンよりも大きくなるので、プログラムレジスタの信頼性を、通常のデータ記憶を実行するメモリセルの信頼性よりも高くすることができる。この結果、メモリセルが正常動作しているのに、プログラムユニットが誤動作を起こして、MRAMデバイスの動作を不安定化させるといった現象が生じることがない。
【0317】
請求項20に記載の薄膜磁性体記憶装置は、プログラム信号読出時にプログラム素子中の絶縁膜に印加される電圧差がデータ読出時にメモリセル中の絶縁膜に印加される電圧差よりも小さいので、請求項18に記載の薄膜磁性体記憶装置が奏する効果に加えて、プログラム素子の動作信頼性をさらに高めることができる。
【0318】
請求項21に記載の薄膜磁性体記憶装置は、各プログラムユニットにおいて、当該プログラムユニットがプログラムデータを記憶しているかどうか、すなわちプ非プログラム状態およびプログラム状態のいずれであるかを明確に認識できるので、請求項18に記載の薄膜磁性体記憶装置が奏する効果に加えて、記憶したプログラムデータをリセット動作を伴わずに随時読出可能である。
【0319】
請求項22〜25および27〜29に記載の薄膜磁性体記憶装置は、プログラム情報を記憶するための記憶内容を磁気的に書換可能な各プログラム素子において、物理的な破壊動作によってその記憶内容を非可逆的に固定できる。したがって、これらのプログラム素子に対する、その後の誤ったプログラム情報の書込を防止できる。
【0320】
請求項26に記載の薄膜磁性体記憶装置は、請求項22に記載の薄膜磁性体記憶装置が奏する効果を、メモリセルと同様の構造のプログラム素子を用いて、特別な素子を付加することなく実現できるとともに、記憶内容の固定後におけるプログラム素子の電気抵抗を所望レベルへ設定できる
【0322】
請求項30に記載の薄膜磁性体記憶装置は、プログラム素子の磁化方向に応じて各プログラムレジスタに1ビットのプログラム信号を保持できるとともに、当該プログラムレジスタを非可逆的に固定できる。したがって、記憶内容の固定後において、プログラムレジスタの記憶内容が誤って書換えられることを防止できる。
【0323】
請求項31に記載の薄膜磁性体記憶装置は、請求項30に記載の薄膜磁性体記憶装置が奏する効果を、メモリセルと同様の構造のプログラム素子を用いて、特別な構成を付加することなくロック動作を実現できる。
【0324】
請求項32に記載の薄膜磁性体記憶装置は、請求項30に記載の薄膜磁性体記憶装置が奏する効果に加えて、ロック動作を実行可能な比較抵抗部を、たとえばメタル配線等を用いて、簡易に構成できる。
【0325】
請求項33に記載の薄膜磁性体記憶装置は、請求項18から32に記載の薄膜磁性体記憶装置が奏する効果を享受して、冗長救済に用いる情報をプログラムできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に従うMRAMデバイス1の全体構成を示す概略ブロック図である。
【図2】 図1に示したメモリアレイの構成を示す回路図である。
【図3】 冗長制御回路の構成を示すブロック図である。
【図4】 図3に示される冗長判定ユニットの構成を説明するブロック図である。
【図5】 列デコーダの概略構成を示すブロック図である。
【図6】 MRAMデバイスにおける置換救済を説明するためのデータ読出動作およびデータ書込動作時の動作波形図である。
【図7】 実施の形態1に従うプログラムユニットPUの構成を示す回路図である。
【図8】 プログラムセルの電気抵抗とプログラムユニットの状態との対応関係を示す図である。
【図9】 プログラムデータ読出時および書込時におけるプログラム信号のレベルを説明する動作波形図である。
【図10】 プログラムセルの配置を説明する概念図である。
【図11】 正規メモリセルおよびプログラムセルの配置を説明する構造図である。
【図12】 プログラムデータ書込時においてプログラム電流を供給するための構成を示す回路図である。
【図13】 プログラムセルに対する入出力信号を説明するための図である。
【図14】 実施の形態1の変形例1に従うプログラムデータ読出動作を説明する動作波形図である。
【図15】 実施の形態1の変形例2に従うプログラム回路の構成を示すブロック図である。
【図16】 実施の形態1の変形例2に従うプログラムデータ読出動作を説明する動作波形図である。
【図17】 実施の形態2おけるプログラム入出力関連の回路構成を示すブロック図である。
【図18】 実施の形態3に従うプログラム電流供給を行なうための第1の構成例を示す回路図である。
【図19】 実施の形態3に従うプログラム電流供給を行なうための第2の構成例を示す回路図である。
【図20】 実施の形態4に従うプログラムセルの配置を示す回路図である。
【図21】 実施の形態5に従うプログラムセルの構成を示す回路図である。
【図22】 実施の形態5に従うプログラムセルに対するプログラム電流の供給を説明する回路図である。
【図23】 実施の形態6に従うプログラムユニットの構成例を示す回路図である。
【図24】 図23に示すプログラムユニットにおけるプログラムセルの電気抵抗とプログラムユニットの状態等の対応関係を示す図である。
【図25】 図23に示すプログラムユニットからのプログラムデータ読出時および書込時におけるプログラム信号のレベルを説明する動作波形図である。
【図26】 実施の形態6に従うプログラムユニットの他の構成例を示す回路図である。
【図27】 実施の形態7に従うMRAMデバイスにおけるプログラム情報のプログラム方法を説明するフローチャートである。
【図28】 プログラム状態のロック機能を有するプログラムレジスタの構成を説明するための回路図である。
【図29】 プログラム状態のロック前後におけるプログラムセルの電気抵抗を説明する図である。
【図30】 プログラム状態のロック時における印加電圧を説明する図である。
【図31】 MTJメモリセルの構成を示す概略図である。
【図32】 MTJメモリセルからのデータ読出動作を説明する概念図である。
【図33】 MTJメモリセルに対するデータ書込動作を説明する概念図である。
【図34】 MTJメモリセルに対するデータ書込時におけるデータ書込電流とトンネル磁気抵抗素子の磁化方向との関係を説明する概念図である。
【符号の説明】
1 MRAMデバイス、2 アドレス端子、3 制御信号端子、4b モニタ端子、10 メモリアレイ、20 行デコーダ、25 列デコーダ、30 ワード線ドライバ、30W ライトワード線ドライブ部、51W データ書込回路、51R データ読出回路、80,90 電流供給回路、100 プログラム回路、105 冗長制御回路、110,120 カレントセンスアンプ、115,116,125,126 レファレンス抵抗、154,155,157,158,164,165,167,168 電圧設定トランジスタ、200 電源ノード、205 比較抵抗部、300,300a,300b プログラムレジスタ、ADD アドレス信号、ATR アクセストランジスタ、BL,/BL ビット線、CA コラムアドレス、CAB コラムアドレスビット、CSG コラム選択ゲート、CSL コラム選択線、DB,/DB データバス、DMC ダミーメモリセル、FAD 不良アドレス、Ip,±Iw データ書込電流、Ip(P),Iw(P) プログラム電流、LTa,LTb ラッチ回路、MC 正規メモリセル、PBL プログラムビット線、PDj プログラムデータ、PRC プログラムセル、PRC1a,PRC1b,PRC2a,PRC2b 磁気抵抗素子、PRG プログラム信号、PU プログラムユニット、PWL プログラムワード線、RD 冗長回路、RJU 冗長判定ユニット、RWL リードワード線、SBL,/SBL スペアビット線、SCSG スペアコラム選択ゲート、SCSL スペアコラム選択線、SCV スペアコラムドライバ、SE スペアイネーブル信号、SMC スペアメモリセル、TGa,TGb トランスファーゲート、TMR トンネル磁気抵抗素子、Vcn 制御電圧、Vm 中間電圧、WWL ライトワード線、φa,φb プログラム信号。

Claims (33)

  1. 各々が磁気的にデータ記憶を実行する複数のメモリセルが行列状に配置されたメモリアレイを備え、
    各前記メモリセルは、2通りの方向のいずれかに磁化されることによってデータ記憶を実行する磁気記憶部を有し、
    前記複数のメモリセルに対するデータ読出およびデータ書込の少なくとも一方に用いる情報を記憶するためのプログラム回路をさらに備え、
    前記プログラム回路は、各々が、前記情報を構成するプログラムデータをプログラム状態時に記憶する複数のプログラムユニットを含み、
    各前記プログラムユニットは、各々が2通りの方向のいずれかに磁化される2個のプログラムセルを有し、
    各前記プログラムユニットにおいて、前記プログラム状態時には、前記2個のプログラムセルのうちの一方のプログラムセルは、非プログラム状態時と異なる方向に磁化され、
    各前記磁気記憶部および各前記プログラムセルは、同様の構造を有し、
    各前記プログラムユニットにおいて、非プログラム状態のときは、各前記プログラムセルは同一の方向に磁化され、
    各前記磁気記憶部の初期状態における磁化方向と、各前記プログラムセルの前記非プログラム状態における磁化方向とは同一である、薄膜磁性体記憶装置。
  2. 各々が磁気的にデータ記憶を実行する複数のメモリセルが行列状に配置されたメモリアレイを備え、
    各前記メモリセルは、2通りの方向のいずれかに磁化されることによってデータ記憶を実行する磁気記憶部を有し、
    前記複数のメモリセルに対するデータ読出およびデータ書込の少なくとも一方に用いる情報を記憶するためのプログラム回路をさらに備え、
    前記プログラム回路は、各々が、前記情報を構成するプログラムデータをプログラム状態時に記憶する複数のプログラムユニットを含み、
    各前記プログラムユニットは、各々が2通りの方向のいずれかに磁化される2個のプログラムセルを有し、
    各前記プログラムユニットにおいて、前記プログラム状態時には、前記2個のプログラムセルのうちの一方のプログラムセルは、非プログラム状態時と異なる方向に磁化され、
    各前記磁気記憶部および各前記プログラムセルにおける前記2通りの磁化方向は、それぞれにおける固有の磁化容易軸に沿って設定され、
    各前記磁気記憶部および各前記プログラムセルは、両者の前記磁化容易軸が同一方向に沿うように配置される、薄膜磁性体記憶装置。
  3. 各々が磁気的にデータ記憶を実行する複数のメモリセルが行列状に配置されたメモリアレイを備え、
    各前記メモリセルは、2通りの方向のいずれかに磁化されることによってデータ記憶を実行する磁気記憶部を有し、
    前記複数のメモリセルに対するデータ読出およびデータ書込の少なくとも一方に用いる情報を記憶するためのプログラム回路をさらに備え、
    前記プログラム回路は、各々が、前記情報を構成するプログラムデータをプログラム状態時に記憶する複数のプログラムユニットを含み、
    各前記プログラムユニットは、各々が2通りの方向のいずれかに磁化される2個のプログラムセルを有し、
    各前記プログラムユニットにおいて、前記プログラム状態時には、前記2個のプログラムセルのうちの一方のプログラムセルは、非プログラム状態時と異なる方向に磁化され、
    各前記磁気記憶部および各前記プログラムセルは、
    固定方向に磁化された第1の磁化層と、
    記憶するデータに応じて、前記第1の磁化層と同一方向および反対方向のいずれかに磁化される第2の磁化層と、
    前記第1および第2の磁化層の間に形成される絶縁膜とを有し、
    前記非プログラム状態の各前記プログラムセルおよび初期状態の各前記磁気記憶部において、前記第1および第2の磁化層は、同一方向に沿って磁化される、薄膜磁性体記憶装置。
  4. 各前記磁気記憶部を前記初期状態に磁化するための工程と、各前記プログラムセルを前記非プログラム状態に磁化するための工程とは同時に実行される、請求項からのいずれかに記載の薄膜磁性体記憶装置。
  5. 各々が磁気的にデータ記憶を実行する複数のメモリセルが行列状に配置されたメモリアレイを備え、
    各前記メモリセルは、2通りの方向のいずれかに磁化されることによってデータ記憶を実行する磁気記憶部を有し、
    前記複数のメモリセルに対するデータ読出およびデータ書込の少なくとも一方に用いる情報を記憶するためのプログラム回路をさらに備え、
    前記プログラム回路は、各々が、前記情報を構成するプログラムデータをプログラム状態時に記憶する複数のプログラムユニットを含み、
    各前記プログラムユニットは、各々が2通りの方向のいずれかに磁化される2個のプログラムセルを有し、
    各前記プログラムユニットにおいて、前記プログラム状態時には、前記2個のプログラムセルのうちの一方のプログラムセルは、非プログラム状態時と異なる方向に磁化され、
    各前記プログラムセルは、前記2通りの磁化方向にそれぞれ対応して、第1および第2の電気抵抗をそれぞれ有し、
    各前記プログラムユニットは、さらに、各前記プログラムセルに対応して設けられるカレントセンス回路を有し、
    前記カレントセンス回路は、前記プログラムセルからのプログラムデータ読出時において、対応するプログラムセルにバイアス電圧を印加するとともに、前記バイアス電圧よって前記対応するプログラムセルを流れる電流に応じた2値的な電圧信号を出力し、
    前記プログラムユニットは、さらに、各前記カレントセンス回路から出力された前記2値的な電圧信号のレベルに応じて、前記プログラム状態および前記非プログラム状態のいずれに設定されているかを示す第1のプログラム信号を出力するための論理ゲートを有し、
    前記プログラムユニットは、前記2値的な電圧信号の一部を、前記プログラムデータのレベルを示すための第2のプログラム信号として出力する、薄膜磁性体記憶装置。
  6. 前記カレントセンス回路は、前記第1および第2の電気抵抗の中間値に相当する基準抵抗および前記対応するプログラムセルの各々に前記バイアス電圧を印加するとともに、前記基準抵抗および前記対応するプログラムセルをそれぞれ流れる電流の差を増幅して前記2値的な電圧信号を出力する、請求項に記載の薄膜磁性体記憶装置。
  7. 各々が磁気的にデータ記憶を実行する複数のメモリセルが行列状に配置されたメモリアレイを備え、
    各前記メモリセルは、2通りの方向のいずれかに磁化されることによってデータ記憶を実行する磁気記憶部を有し、
    前記複数のメモリセルに対するデータ読出およびデータ書込の少なくとも一方に用いる情報を記憶するためのプログラム回路をさらに備え、
    前記プログラム回路は、各々が、前記情報を構成するプログラムデータをプログラム状態時に記憶する複数のプログラムユニットを含み、
    各前記プログラムユニットは、各々が2通りの方向のいずれかに磁化される2個のプログラムセルを有し、
    各前記プログラムユニットにおいて、前記プログラム状態時には、前記2個のプログラムセルのうちの一方のプログラムセルは、非プログラム状態時と異なる方向に磁化され、
    前記プログラムセルからのプログラムデータ読出時において、前記プログラムセルに印加されるバイアス電圧は、通常のデータ読出時において各前記磁気記憶部に印加される電圧よりも低い、薄膜磁性体記憶装置。
  8. 各々が磁気的にデータ記憶を実行する複数のメモリセルが行列状に配置されたメモリアレイを備え、
    各前記メモリセルは、2通りの方向のいずれかに磁化されることによってデータ記憶を実行する磁気記憶部を有し、
    前記複数のメモリセルに対するデータ読出およびデータ書込の少なくとも一方に用いる情報を記憶するためのプログラム回路をさらに備え、
    前記プログラム回路は、各々が、前記情報を構成するプログラムデータをプログラム状態時に記憶する複数のプログラムユニットを含み、
    各前記プログラムユニットは、各々が2通りの方向のいずれかに磁化される2個のプログラムセルを有し、
    各前記プログラムユニットにおいて、前記プログラム状態時には、前記2個のプログラムセルのうちの一方のプログラムセルは、非プログラム状態時と異なる方向に磁化され、
    前記プログラムセルからのプログラムデータ読出時において、各前記プログラムセルにバイアス電圧が印加される期間は、通常のデータ読出時において、各前記磁気記憶部に電圧が印加される期間よりも短い、薄膜磁性体記憶装置。
  9. 各々が磁気的にデータ記憶を実行する複数のメモリセルが行列状に配置されたメモリアレイを備え、
    各前記メモリセルは、2通りの方向のいずれかに磁化されることによってデータ記憶を実行する磁気記憶部を有し、
    前記複数のメモリセルに対するデータ読出およびデータ書込の少なくとも一方に用いる情報を記憶するためのプログラム回路をさらに備え、
    前記プログラム回路は、各々が、前記情報を構成するプログラムデータをプログラム状態時に記憶する複数のプログラムユニットを含み、
    各前記プログラムユニットは、各々が2通りの方向のいずれかに磁化される2個のプログラムセルを有し、
    各前記プログラムユニットにおいて、前記プログラム状態時には、前記2個のプログラムセルのうちの一方のプログラムセルは、非プログラム状態時と異なる方向に磁化され、
    各前記プログラムユニットは、プログラムデータ読出時において、前記2個のプログラムセルの磁化方向に応じて、前記プログラム状態および前記非プログラム状態のいずれに設定されているかを示す第1のプログラム信号および前記プログラムデータのレベルを示すための第2のプログラム信号を出力し、
    前記プログラム回路は、さらに、各前記プログラムユニットに対応して配置され、対応するプログラムユニットから出力された前記第1および第2のプログラム信号を保持するためのデータラッチ回路を含み、
    前記プログラムデータ読出は、前記薄膜磁性体記憶装置の電源起動に応答して実行され、
    各前記データラッチ回路は、前記電源が起動されてから遮断されるまでの期間、前記第1および第2のプログラム信号を保持する、薄膜磁性体記憶装置。
  10. 各々が磁気的にデータ記憶を実行する複数のメモリセルが行列状に配置されたメモリアレイを備え、
    各前記メモリセルは、2通りの方向のいずれかに磁化されることによってデータ記憶を実行する磁気記憶部を有し、
    前記複数のメモリセルに対するデータ読出およびデータ書込の少なくとも一方に用いる情報を記憶するためのプログラム回路をさらに備え、
    前記プログラム回路は、各々が、前記情報を構成するプログラムデータをプログラム状態時に記憶する複数のプログラムユニットを含み、
    各前記プログラムユニットは、各々が2通りの方向のいずれかに磁化される2個のプログラムセルを有し、
    各前記プログラムユニットにおいて、前記プログラム状態時には、前記2個のプログラ ムセルのうちの一方のプログラムセルは、非プログラム状態時と異なる方向に磁化され、
    各前記プログラムユニットにおいて、非プログラム状態のときは、各前記プログラムセルは同一の方向に磁化され、
    各前記プログラムセルは、磁化困難軸に沿った第1のプログラム磁界および磁化容易軸に沿った第2のプログラム磁界によって磁化され、
    前記プログラム回路は、さらに、
    同一の各前記プログラムユニットを構成する前記2個のプログラムセルに共通に設けられ、プログラムデータ書込時に前記第1のプログラム磁界を生じさせる第1のプログラム電流を流すためのプログラム選択線と、
    前記2個のプログラムセルにそれぞれ対応して設けられ、前記プログラムデータ書込時に前記第2のプログラム磁界を生じさせる第2のプログラム電流を流すための第1および第2のプログラムデータ線とを含み、
    前記第1および第2のプログラムデータ線を流れる前記第2のプログラム電流の向きは、互いに反対方向に設定される、薄膜磁性体記憶装置。
  11. 前記プログラム回路は、さらに、
    前記第1および第2のプログラムデータ線の一端のそれぞれを、前記プログラムデータのレベルに応じて第1および第2の電圧の一方ずつと接続する電圧設定部と、
    少なくとも前記プログラムデータ書込時において、前記第1および第2のプログラムデータ線の他端同士を電気的に結合するためのプログラムデータ線接続部とを含む、請求項10に記載の薄膜磁性体記憶装置。
  12. 各前記磁気記憶部は、磁化困難軸に沿った第1のデータ書込磁界および磁化容易軸に沿った第2のデータ書込磁界によって磁化され、
    各前記磁気記憶部および各前記プログラムセルは、同様の構造および磁化特性を有し、
    前記薄膜磁性体記憶装置は、さらに、
    メモリセル行にそれぞれ対応して設けられ、各々が、選択行において前記第1のデータ書込磁界を生じさせる第1のデータ書込電流を流すための複数の書込選択線と、
    メモリセル列にそれぞれ対応して設けられ、各々が、選択列において前記第2のデータ書込磁界を生じさせる第2のデータ書込電流を流すための複数の書込データ線と、
    前記選択行の書込選択線に対して、所定電流を前記第1のデータ書込電流として供給するための電流供給回路とを備え、
    前記電流供給回路は、前記プログラムデータ書込時において、前記所定電流を前記第1のプログラム電流として、前記プログラム選択線へ供給する、請求項10に記載の薄膜磁性体記憶装置。
  13. 各前記磁気記憶部は、磁化困難軸に沿った第1のデータ書込磁界および磁化容易軸に沿った第2のデータ書込磁界によって磁化され、
    各前記磁気記憶部および各前記プログラムセルは、同様の構造および磁化特性を有し、
    前記薄膜磁性体記憶装置は、さらに、
    メモリセル行にそれぞれ対応して設けられ、各々が、選択行において前記第1のデータ書込磁界を印加する第1のデータ書込電流を流すための複数の書込選択線と、
    メモリセル列にそれぞれ対応して設けられ、各々が、選択列において前記第2のデータ書込磁界を印加する第2のデータ書込電流を流すための複数の書込データ選択線と、
    前記選択列の書込データ線に対して、所定電流を前記第2のデータ書込電流として供給するための電流供給回路とを備え、
    前記電流供給回路は、前記プログラムデータ書込時において、前記所定電流を前記第2のプログラム電流として、前記プログラムデータ線へ供給する、請求項10に記載の薄膜磁性体記憶装置。
  14. 各々が磁気的にデータ記憶を実行する複数のメモリセルが行列状に配置されたメモリアレイを備え、
    各前記メモリセルは、2通りの方向のいずれかに磁化されることによってデータ記憶を実行する磁気記憶部を有し、
    前記複数のメモリセルに対するデータ読出およびデータ書込の少なくとも一方に用いる情報を記憶するためのプログラム回路をさらに備え、
    前記プログラム回路は、各々が、前記情報を構成するプログラムデータをプログラム状態時に記憶する複数のプログラムユニットを含み、
    各前記プログラムユニットは、各々が2通りの方向のいずれかに磁化される2個のプログラムセルを有し、
    各前記プログラムユニットにおいて、前記プログラム状態時には、前記2個のプログラムセルのうちの一方のプログラムセルは、非プログラム状態時と異なる方向に磁化され、
    各前記プログラムセルは、直列に接続された複数の磁気抵抗素子を有し、
    各前記磁気抵抗素子は、各前記磁気記憶部と同様の構造および磁化特性を有する、薄膜磁性体記憶装置。
  15. 前記メモリアレイは、
    前記複数のメモリセルの所定単位に対応して配置され、欠陥メモリセルを含む前記所定単位を置換するための冗長回路をさらに含み、
    前記プログラム回路に記憶される前記情報は、前記欠陥メモリセルを含む前記所定単位を特定するための不良アドレスを含み、
    前記薄膜磁性体記憶装置は、
    入力されたアドレス信号のうちの前記所定単位を選択するための少なくとも一部と、前記プログラム回路に記憶された前記不良アドレスとの比較結果に基づいて、前記冗長回路へのアクセスを制御するための冗長制御回路をさらに備える、請求項14に記載の薄膜磁性体記憶装置。
  16. 前記冗長制御回路は、前記不良アドレスが前記アドレス信号よって選択された場合には、前記冗長回路へのアクセスを指示するとともに、前記アドレス信号に対応する所定単位へのアクセスの中止を指示する、請求項15に記載の薄膜磁性体記憶装置。
  17. 前記冗長制御回路における前記比較結果に応じた電気信号を出力するためのモニタ端子をさらに備える、請求項15に記載の薄膜磁性体記憶装置。
  18. 薄膜磁性体記憶装置であって、
    各々が磁気的にデータを記憶する複数のメモリセルが配置されたメモリアレイを備え、
    各前記メモリセルは、前記データに応じた方向に磁化されることによって、第1の電気抵抗と前記第1の電気抵抗より大きい第2の電気抵抗とのいずれかを有する磁気抵抗素子を含み、
    各々が、前記薄膜磁性体記憶装置の動作時に用いられる情報のプログラムに用いられる1ビットのプログラム信号を記憶するための複数のプログラムレジスタをさらに備え、
    各前記プログラムレジスタは、磁化方向に応じて変化する電気抵抗を有する複数のプログラム素子を含み、
    各前記プログラム素子は、記憶される前記1ビットのプログラム信号に応じて、前記第1の電気抵抗より小さい第3の電気抵抗と前記第3の電気抵抗より大きい第4の電気抵抗とのいずれかを有し、
    前記第1および第2の電気抵抗の比と、前記第3および第4の電気抵抗との比は同等である、薄膜磁性体記憶装置。
  19. 各前記磁気抵抗素子および各前記プログラム素子は、
    固定方向に磁化された第1の磁化層と、
    記憶する前記データおよび前記プログラム信号にそれぞれ応じて、前記第1の磁化層と同一方向および反対方向のいずれかに磁化される第2の磁化層と、
    前記第1および第2の磁化層の間に形成される絶縁膜とを有し、
    各前記プログラム素子において、前記プログラム信号の読出時に前記第1および第2の磁化層と前記絶縁層とにおける電流通過面積は、各前記磁気抵抗素子において、前記データの読出時に前記第1および第2の磁化層と前記絶縁層とにおける電流通過面積よりも大きい、請求項18に記載の薄膜磁性体記憶装置。
  20. 各前記磁気抵抗素子および各前記プログラム素子は、
    固定方向に磁化された第1の磁化層と、
    記憶する前記データおよび前記プログラム信号にそれぞれ応じて、前記第1の磁化層と同一方向および反対方向のいずれかに磁化される第2の磁化層と、
    前記第1および第2の磁化層の間に形成される絶縁膜とを有し、
    各前記プログラム素子において、前記プログラム信号の読出時に前記第1および第2の磁化層の間に印加される電圧差は、各前記磁気抵抗素子において、前記データの読出時に前記第1および第2の磁化層の間に印加される電圧差よりも小さい、請求項18に記載の薄膜磁性体記憶装置。
  21. 対を成す2個ずつの前記プログラムレジスタは、1ビットのプログラムデータを記憶するためのプログラムユニットを構成し、
    前記対を成す2個ずつのプログラムレジスタの一方に記憶された前記1ビットのプログラム信号は、前記プログラムユニットが非プログラム状態およびプログラム状態のいずれであるかを示す、請求項18に記載の薄膜磁性体記憶装置。
  22. 薄膜磁性体記憶装置であって、
    各々が磁気的にデータを記憶する複数のメモリセルが配置されたメモリアレイを備え、
    各前記メモリセルは、2通りの方向のいずれかに磁化されることによってデータ記憶を実行する磁気記憶部を有し、
    各々が、前記薄膜磁性体記憶装置の動作時に用いられる情報のプログラムに用いられる1ビットのプログラム信号を記憶するための複数のプログラムレジスタをさらに備え、
    各前記プログラムレジスタは、各々が、磁化方向に応じた電気抵抗を有し、かつ、前記磁化方向を変更するための磁界を印加可能に構成される少なくとも1個のプログラム素子とを含み、
    各前記プログラム素子の電気抵抗は、物理的な破壊動作を伴って固定可能である、薄膜磁性体記憶装置。
  23. 各前記プログラムレジスタ素子は、対応するプログラムレジスタに記憶される1ビットのプログラム信号に応じた方向に磁化された場合に、第1および第2の電気抵抗の一方を有し、
    前記破壊動作後における各前記プログラムレジスタ素子の電気抵抗は、前記第1および第2の電気抵抗の間を除く範囲に属する第3の電気抵抗に固定される、請求項22に記載の薄膜磁性体記憶装置。
  24. 前記第1および第2の電気抵抗の一方ずつは、プログラムデータ書込前に相当する初期状態およびプログラムデータ書込後に相当するプログラム状態の一方ずつに相当し、
    前記第3の電気抵抗は、非可逆的に設定された、前記初期状態および前記プログラム状態のうちの所定の一方に相当する、請求項23に記載の薄膜磁性体記憶装置。
  25. 前記第3の電気抵抗は、前記第1および第2の電気抵抗よりも小さい、請求項23に記載の薄膜磁性体記憶装置。
  26. 各前記プログラム素子は、
    固定方向に磁化された第1の磁化層と、
    記憶する前記データおよび前記プログラム信号にそれぞれ応じて、前記第1の磁化層と同一方向および反対方向のいずれかに磁化される第2の磁化層と、
    前記第1および第2の磁化層の間に形成される絶縁膜とを有し、
    前記絶縁膜は、前記破壊動作によって絶縁破壊され、
    各前記プログラムレジスタは、各前記プログラム素子の前記第1および第2の磁化層の間に所定電圧を印加して、前記少なくとも1つのプログラム素子の通過電流に応じて前記1ビットのプログラム信号を読出すためのセンス回路をさらに含み、
    前記破壊動作時において、前記第1および第2の磁化層の間には、前記所定電圧と同じ極性で、かつ絶対値が前記所定電圧よりも大きい電圧が印加される、請求項22に記載の薄膜磁性体記憶装置。
  27. 前記プログラム素子の磁化方向を変更するためのプログラム磁界を、プログラムデータの書込対象となる当該プログラム素子に印加するためのプログラムデータ書込部をさらに備える、請求項22記載の薄膜磁性体記憶装置。
  28. 前記複数のプログラムレジスタを構成する前記プログラム素子の全体は行列状に配置され、
    前記プログラム素子の行に対応して設けられ、前記プログラム磁界の第1の方向の成分を発生させる電流が通過するための第1のプログラムデータ線と、
    前記プログラム素子の列に対応して設けられ、前記プログラム磁界の第2の方向の成分を発生させる電流が通過するための第2のプログラムデータ線とを含み、
    前記第1および前記第2のデータ線から発生される磁界の組み合わせによって、前記プログラム素子への前記プログラムデータの書込は実行される、請求項27記載の薄膜磁性体記憶装置。
  29. 薄膜磁性体記憶装置であって、
    各々が磁気的にデータを記憶する複数のメモリセルが配置されたメモリアレイを備え、
    各前記メモリセルは、2通りの方向のいずれかに磁化されることによってデータ記憶を実行する磁気記憶部を有し、
    各々が、前記薄膜磁性体記憶装置の動作時に用いられる情報のプログラムに用いられる1ビットのプログラム信号を記憶するための複数のプログラムレジスタをさらに備え、
    各前記プログラムレジスタは、各々が、磁化方向に応じた電気抵抗を有する少なくとも1個のプログラム素子とを含み、
    各前記プログラム素子の電気抵抗は、物理的な破壊動作を伴って固定可能であり、
    各前記プログラムレジスタは、前記少なくとも1つのプログラム素子の電気抵抗と基準抵抗との比較に基づいて、前記1ビットのプログラム信号を読出すためのセンス回路をさらに含み、
    前記基準抵抗は、前記プログラム素子の電気抵抗の前記磁化方向の変化に応じた変化範囲内に設けられる、薄膜磁性体記憶装置
  30. 薄膜磁性体記憶装置であって、
    各々が磁気的にデータを記憶する複数のメモリセルが行列状に配置されたメモリアレイを備え、
    各前記メモリセルは、2通りの方向のいずれかに磁化されることによってデータ記憶を実行する磁気記憶部を有し、
    各々が、前記薄膜磁性体記憶装置の動作時に用いられる情報のプログラムに用いられる1ビットのプログラム信号を記憶する複数のプログラムレジスタをさらに備え、
    各前記プログラムレジスタは、
    各々が磁化方向に応じて第1および第2の電気抵抗の一方を有する電気抵抗を有するプログラム素子と、
    前記第1および第2の電気抵抗の中間的な電気抵抗を有する比較抵抗部と、
    前記プログラム素子および前記比較抵抗部の電気抵抗の比較に応じて、対応する1ビットのプログラム信号を読出すためのセンス回路とを含み、
    前記プログラムレジスタに対する物理的な破壊動作を伴って、前記プログラム素子の電気抵抗を第1および第2の電気抵抗の間を除く範囲に属する第3の電気抵抗に非可逆的に固定するための第1のロック動作、および前記比較抵抗部に対する物理的な破壊動作を伴って、前記比較抵抗部の電気抵抗を第1および第2の電気抵抗の間を除く範囲に属する第4の電気抵抗に非可逆的に固定するための第2のロック動作のいずれかを選択的に実行可能な、薄膜磁性体記憶装置。
  31. 前記プログラム素子は、
    固定方向に磁化された第1の磁化層と、
    記憶する前記データおよび前記プログラム信号にそれぞれ応じて、前記第1の磁化層と同一方向および反対方向のいずれかに磁化される第2の磁化層と、
    前記第1および第2の磁化層の間に形成される絶縁膜とを有し、
    前記第3の電気抵抗は、第1および第2の電気抵抗の両方よりも小さく、
    前記絶縁膜は、前記第1のロック動作において絶縁破壊される、請求項30に記載の薄膜磁性体記憶装置。
  32. 前記第4の電気抵抗は、第1および第2の電気抵抗の両方よりも大きく、
    前記比較抵抗部は、前記第2のロック動作時において溶断される抵抗素子を有する、請求項30に記載の薄膜磁性体記憶装置。
  33. 前記情報は、前記複数のメモリセル中の欠陥メモリセルを救済するための冗長救済に用いられる、請求項18から請求項32のいずれか1項に記載の薄膜磁性体記憶装置。
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